JP4855783B2 - 走行振動抑制装置 - Google Patents
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Description
(2)請求項2の発明は、請求項1に記載の走行振動抑制装置において、蓄圧制御手段は、作業腕を上方向に駆動する際に油圧アクチュエータに供給される圧油を蓄圧手段に蓄圧するように圧油を制御することを特徴とする。
(3)請求項3の発明は、請求項1または2に記載の走行振動抑制装置において、操作状況検出手段は、作業車両の走行速度を検出する走行速度検出手段と、作業車両の前後進操作指示を検出する前後進操作検出手段とを備え、走行速度検出手段と前後進操作検出手段とによって作業車両の操作状況を検出し、蓄圧制御手段は、操作状況検出手段で検出した作業車両の操作状況に応じて、蓄圧手段による圧力変動吸収と、蓄圧手段への蓄圧動作とを切り換えるとともに操作状況検出手段で検出した作業車両の操作状況が蓄圧手段による圧力変動吸収が行われる状態にあっても、蓄圧手段に蓄圧される圧油の圧力と、アクチュエータの油室の圧力との差が大きいときには、蓄圧手段への蓄圧動作を行うように制御することを特徴とする。
(4)請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の走行振動抑制装置において、蓄圧制御手段は、荷重検出手段によって検出されるバケットの積荷の荷重に応じて、蓄圧手段に蓄圧される圧油の圧力を少なくとも2段階に制御することを特徴とする。
(5)請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の走行振動抑制装置において、蓄圧制御手段は、油圧アクチュエータの油室に供給される圧油の蓄圧手段への流入を許可または禁止する第1の許可/禁止手段と、蓄圧手段に供給された圧油が油圧回路の低圧側へ排出されるのを許可または禁止する第2の許可/禁止手段とを備えることを特徴とする。
図1〜3を参照して、本発明による走行振動抑制装置の第1の実施の形態を説明する。図1は、本発明による走行振動抑制装置を搭載した作業車両の一例であるホイールローダの側面図である。ホイールローダ1は、ブーム8、バケット7、タイヤ11等を有する前部車体2と、運転室9、エンジン室10、タイヤ20等を有する後部車体3とから構成されている。
本実施の形態のホイールローダ1では、コントローラ41およびライドコントロールバルブ30は次のように動作する。不図示のイグニッションスイッチがオンされた直後は、ライドコントロールバルブ30は初期状態に設定される。すなわち、ライドコントロールバルブ30は、コントローラ41から出力されるオン信号によって、電磁弁32のソレノイドが励磁され、コントローラ41から出力されるオフ信号によって、電磁弁33,34のソレノイドが消磁された状態となる。
イグニッションスイッチがオンされた後、運転室9内のライドコントロールスイッチ47がオフされていると、コントローラ41は電磁弁32にオン信号を出力し、電磁弁33,34にオフ信号を出力する。したがって、ライドコントロールバルブ30は、上述した初期状態に設定される。その結果、油路75から油路76への圧油の流入が許可されて、ブームシリンダ6のボトム室6bに供給される圧油の一部が、油路72,75、電磁弁32、油路76,73を介してアキュムレータ24に供給される。したがって、アキュムレータ24の圧力は、作業状況によって変化するブームシリンダ6のボトム室6bの圧力値の最大値と略等しくなる。
運転室9内のライドコントロールスイッチ47が操作されてオンされると、コントローラ41は、圧力センサ42,43で検出されたバケットシリンダ5のボトム室5bおよびブームシリンダ6のボトム室6bの圧力を読み込む。そして、コントローラ41は、次のようにしてアキュムレータ24の蓄圧制御、または、ブームシリンダ6のボトム室6bの圧力変動吸収のいずれかを行う。
(a) ライドコントロールスイッチ47がオンされている。
(b) 車速センサ45で検出されたホイールローダ1の走行速度Vが所定値V1以下である。
(c) 前後進レバー位置検出センサ46で検出されたホイールローダ1の前後進レバーの操作位置が前進位置である。
(d) ライドコントロールスイッチ47がオンされている。
(e) 車速センサ45で検出されたホイールローダ1の走行速度Vが所定値V1より大きい、または、前後進レバー位置検出センサ46で検出されたホイールローダ1の前後進レバーの操作位置が前進位置以外である。
コントローラ41がアキュムレータ24の蓄圧制御を行うと判断した場合、コントローラ41は、ライドコントロールバルブ30の各電磁弁32〜34を制御することで、アキュムレータ24の圧力を次のように制御する。以下の説明では、圧力センサ42で検出されたバケットシリンダ5のボトム室5bの圧力を検出圧力Pbkと呼び、圧力センサ43で検出されたブームシリンダ6のボトム室6bの圧力を検出圧力Pamと呼ぶ。
コントローラ41がブームシリンダ6のボトム室6bの圧力変動を吸収すると判断した場合、コントローラ41は、電磁弁33にオン信号を出力し、電磁弁32,34にオフ信号を出力する。なお、コントローラ41は電磁弁32に対してオン信号を出力してもよく、その作用効果はいずれの信号を出力した場合であっても同じである。
図3は、ホイールローダ1におけるライドコントロールバルブ30の制御動作を示すフローチャートである。不図示のイグニッションスイッチがONになり、コントローラ41に電源が供給されると、図3に示す処理を行うプログラムが起動され、コントローラ41で実行される。ステップS1において、電磁弁32にオン信号を出力し、電磁弁33,34にオフ信号を出力することでライドコントロールバルブ30を初期化してステップS3へ進む。
(1) ホイールローダ1の作業状況に応じてコントローラ41およびライドコントロールバルブ30を動作させることで、アキュムレータ24の圧力を最適化するように構成した。これにより、ライドコントロールバルブ30によってブームシリンダ6のボトム室6bとアキュムレータ24とが連通された瞬間にブーム8が急激な回動することがないので、ホイールローダ1の走行安定性を向上できる。
図4,5を参照して、本発明による走行振動抑制装置の第2の実施の形態を説明する。以下の説明では、第1の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号を付して相違点を主に説明する。特に説明しない点については、第1の実施の形態と同じである。第2の実施の形態のホイールローダ1では、第1実施の形態の圧力センサ42,43に代えて、圧力スイッチによって各ボトム室5b,6bの圧力を検出している。
図5は、本実施の形態のホイールローダ1におけるライドコントロールバルブ30の制御動作を示すフローチャートである。不図示のイグニッションスイッチがONになり、コントローラ41に電源が供給されると、図5に示す処理を行うプログラムが起動され、コントローラ41で実行される。ステップS1からステップ8までは、第1の実施の形態と同じである。
(1) 圧力スイッチ51〜53によってバケットシリンダ5のボトム室5bおよびブームシリンダ6のボトム室6bの圧力を検出するように構成した。これにより、安価な圧力スイッチを用いることで、走行振動抑制装置のコストを抑制できる。
(1) 上述の説明では、検出圧力Pbk、Pamに基づいて制御圧力Pcを2段階に制御するようにしているが、本発明はこれに限定されない。ホイールローダ1の作業状況に応じた制御圧力Pcの階層を3段階もしくはそれ以上としてもよい。
(3) 上述した各実施の形態および変形例は、それぞれ組み合わせてもよい。
5b ボトム室 6 ブームシリンダ
6b ボトム室 7 バケット
8 ブーム 21 メインポンプ
23 コントロールバルブ 24 アキュムレータ
25 パイロットポンプ 30 ライドコントロールバルブ
31 切替弁 32〜34 電磁弁
35 リリーフ弁 41 コントローラ
42〜44 圧力センサ 45 車速センサ
46 前後進レバー位置検出センサ 47 ライドコントロールスイッチ
51〜53 圧力スイッチ
Claims (5)
- 作業車両のバケットが装着された作業腕を上下方向に駆動する油圧アクチュエータと、
前記油圧アクチュエータの油室に供給される圧油で蓄圧されるとともに、前記油圧アクチュエータの油室の圧力変動を吸収して前記作業車両の走行振動を抑制する蓄圧手段と、
前記蓄圧手段による前記走行車両の走行振動の抑制を行うか否かを指示する操作手段と、
前記バケットの積荷の荷重を検出する荷重検出手段を含む前記作業車両の操作状況を検出する操作状況検出手段と、
前記操作手段によって前記走行車両の走行振動の抑制を行うことが指示されると、前記操作状況検出手段で検出した前記作業車両の操作状況に応じて、前記蓄圧手段への圧油の蓄圧と、前記蓄圧手段による圧力変動吸収とを制御する蓄圧制御手段とを備え、
前記蓄圧制御手段は、前記蓄圧手段への圧油の蓄圧を行うときには、前記荷重検出手段によって検出される前記バケットの積荷の荷重に応じて、蓄圧される圧力を所定の設定圧に制御するとともに、前記蓄圧手段による前記圧力変動吸収を行うときには、前記蓄圧手段に蓄圧される圧油の圧力と、前記アクチュエータの油室の圧力との差に基づいて制御することを特徴とする作業車両の走行振動抑制装置。 - 請求項1に記載の走行振動抑制装置において、
前記蓄圧制御手段は、前記作業腕を上方向に駆動する際に前記油圧アクチュエータに供給される圧油を前記蓄圧手段に蓄圧するように圧油を制御することを特徴とする走行振動抑制装置。 - 請求項1または請求項2に記載の走行振動抑制装置において、
前記操作状況検出手段は、前記作業車両の走行速度を検出する走行速度検出手段と、前記作業車両の前後進操作指示を検出する前後進操作検出手段とを備え、前記走行速度検出手段と前記前後進操作検出手段とによって前記作業車両の操作状況を検出し、
前記蓄圧制御手段は、前記操作状況検出手段で検出した前記作業車両の操作状況に応じて、前記蓄圧手段による圧力変動吸収と、前記蓄圧手段への蓄圧動作とを切り換えるとともに前記操作状況検出手段で検出した前記作業車両の操作状況が前記蓄圧手段による圧力変動吸収が行われる状態にあっても、前記蓄圧手段に蓄圧される圧油の圧力と、前記アクチュエータの油室の圧力との差が大きいときには、前記蓄圧手段への蓄圧動作を行うように制御することを特徴とする走行振動抑制装置。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の走行振動抑制装置において、
前記蓄圧制御手段は、前記荷重検出手段によって検出される前記バケットの積荷の荷重に応じて、前記蓄圧手段に蓄圧される圧油の圧力を少なくとも2段階に制御することを特徴とする走行振動抑制装置。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載の走行振動抑制装置において、
前記蓄圧制御手段は、前記油圧アクチュエータの油室に供給される圧油の前記蓄圧手段への流入を許可または禁止する第1の許可/禁止手段と、前記蓄圧手段に供給された前記圧油が油圧回路の低圧側へ排出されるのを許可または禁止する第2の許可/禁止手段とを備えることを特徴とする走行振動抑制装置。
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