JP4855783B2 - 走行振動抑制装置 - Google Patents

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Description

本発明は、作業車両の走行振動を抑制する技術に関する。
アキュムレータを用いて、たとえばホイールローダ等の作業車両の走行振動を抑制する装置が知られている。この振動抑制装置では、ブームやバケットなどの作業装置を駆動する油圧シリンダのボトム室に振動抑制用のアキュムレータを接続し、このアキュムレ−タによって車両走行時の振動を吸収して車両の安定性を図っている(特許文献1参照)。
実開昭64−42365号公報
しかし、この振動抑制装置では、アキュムレータの圧力を制御できないため、アキュムレータの圧力と油圧シリンダの油室の圧力とが異なる状態となることがある。この状態で、アキュムレータと油圧シリンダとの間に設けられた切替弁を連通位置に切り換えると、作業装置が急に上昇または下降するため、作業車両の運転操作性に悪影響を与える恐れがある。
(1)請求項1の発明による走行振動抑制装置は、作業車両のバケットが装着された作業腕を上下方向に駆動する油圧アクチュエータと、油圧アクチュエータの油室に供給される圧油で蓄圧されるとともに、油圧アクチュエータの油室の圧力変動を吸収して作業車両の走行振動を抑制する蓄圧手段と、蓄圧手段による走行車両の走行振動の抑制を行うか否かを指示する操作手段と、バケットの積荷の荷重を検出する荷重検出手段を含む作業車両の操作状況を検出する操作状況検出手段と、操作手段によって走行車両の走行振動の抑制を行うことが指示されると、操作状況検出手段で検出した作業車両の操作状況に応じて、蓄圧手段への圧油の蓄圧と、蓄圧手段による圧力変動吸収とを制御する蓄圧制御手段とを備え、蓄圧制御手段は、蓄圧手段への圧油の蓄圧を行うときには、荷重検出手段によって検出されるバケットの積荷の荷重に応じて、蓄圧される圧力を所定の設定圧に制御するとともに、蓄圧手段による圧力変動吸収を行うときには、蓄圧手段に蓄圧される圧油の圧力と、アクチュエータの油室の圧力との差に基づいて制御することを特徴とする。
(2)請求項2の発明は、請求項に記載の走行振動抑制装置において、蓄圧制御手段は、作業腕を上方向に駆動する際に油圧アクチュエータに供給される圧油を蓄圧手段に蓄圧するように圧油を制御することを特徴とする。
(3)請求項3の発明は、請求項1または2に記載の走行振動抑制装置において、操作状況検出手段は、作業車両の走行速度を検出する走行速度検出手段と、作業車両の前後進操作指示を検出する前後進操作検出手段とを備え、走行速度検出手段と前後進操作検出手段とによって作業車両の操作状況を検出し、蓄圧制御手段は、操作状況検出手段で検出した作業車両の操作状況に応じて、蓄圧手段による圧力変動吸収と、蓄圧手段への蓄圧動作とを切り換えるとともに操作状況検出手段で検出した作業車両の操作状況が蓄圧手段による圧力変動吸収が行われる状態にあっても、蓄圧手段に蓄圧される圧油の圧力と、アクチュエータの油室の圧力との差が大きいときには、蓄圧手段への蓄圧動作を行うように制御することを特徴とする。
(4)請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の走行振動抑制装置において、蓄圧制御手段は、荷重検出手段によって検出されるバケットの積荷の荷重に応じて、蓄圧手段に蓄圧される圧油の圧力を少なくとも2段階に制御することを特徴とする。
(5)請求項5の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の走行振動抑制装置において、蓄圧制御手段は、油圧アクチュエータの油室に供給される圧油の蓄圧手段への流入を許可または禁止する第1の許可/禁止手段と、蓄圧手段に供給された圧油が油圧回路の低圧側へ排出されるのを許可または禁止する第2の許可/禁止手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、操作状況検出手段で検出した作業車両の操作状況に応じて、蓄圧手段への圧油の蓄圧と、蓄圧手段による圧力変動吸収とを制御するように構成したので、走行振動抑制装置を作動させた際に作業腕が急に上昇または下降することを防止でき、作業車両の走行安定性を向上できる。
−−−第1の実施の形態−−−
図1〜3を参照して、本発明による走行振動抑制装置の第1の実施の形態を説明する。図1は、本発明による走行振動抑制装置を搭載した作業車両の一例であるホイールローダの側面図である。ホイールローダ1は、ブーム8、バケット7、タイヤ11等を有する前部車体2と、運転室9、エンジン室10、タイヤ20等を有する後部車体3とから構成されている。
前部車体2と後部車体3とはセンタピン4により互いに回動自在に連結され、センタピン4の左右側方には、両端部が車体2,3にそれぞれ連結された左右一対のステアリングシリンダ(不図示)が設けられている。ステアリングシリンダを伸縮させると、後部車体3に対して前部車体2が屈折し、車両を操向できる。前部車体2は、左右一対のブームシリンダ6により上下方向に揺動自在に取り付けられた左右一対のブーム8と、ブーム8の先端部分に連結されてバケットシリンダ5により上下方向に回動自在に取り付けられたバケット7とを有する。バケット7は、ベルクランク13を介してバケットシリンダ5の伸縮により回動し、これによって、バケット7の向きが上下(チルト,ダンプ)する。
ブームシリンダ6は、ボトム室に圧油が供給されるとロッド6aが伸張してブーム8を上方向に回動させ、ロッド室に圧油が供給されるとロッド6aが縮退してブーム8を下方向に回動させる。バケットシリンダ5は、ボトム室に圧油が供給されるとロッド5aが伸張してバケット7を上方向に回動させ、ロッド室に圧油が供給されるとロッド5aが縮退してバケット7を下方向に回動させる。
図2は、バケットシリンダ5およびブームシリンダ6を駆動する油圧回路を示す図である。なお、ステアリングシリンダを駆動する油圧回路については周知であるので、図示およびその詳細な説明を省略する。この油圧回路には、メインポンプ21と、作動油タンク22と、コントロールバルブ23と、アキュムレータ24と、ライドコントロールバルブ30と、パイロットポンプ25とが設けられている。またこの油圧回路には、油圧回路の各部を制御するためのコントローラ41と、圧力センサ42〜44と、車速センサ45と、前後進レバー位置検出センサ46と、ライドコントロールスイッチ47とが設けられている。なお、図2において、5bはバケットシリンダ5のボトム室であり、5cはバケットシリンダ5のロッド室である。6bはブームシリンダ6のボトム室であり、6cはブームシリンダ6のロッド室である。
メインポンプ21は、図示しないエンジンにより駆動される油圧ポンプであり、コントロールバルブ23を介して圧油をバケットシリンダ5およびブームシリンダ6に供給する。コントロールバルブ23は、バケットシリンダ5のボトム室5bまたはロッド室5cへ、および、ブームシリンダ6のボトム室6bまたはロッド室6cへ供給される圧油を制御するバルブである。すなわち、コントロールバルブ23は、運転室9に設けられた不図示の操作レバーの操作に応じて、バケットシリンダ5およびブームシリンダ6のロッド5a,6aが伸張または縮退するように圧油の流れを制御する。
アキュムレータ24は、ブームシリンダ6のボトム室6bの圧力変動を吸収する蓄圧装置であり、後述するライドコントロールバルブ30を介して、ブームシリンダ6のボトム室6bに接続されている。
ライドコントロールバルブ30は、上述のようにアキュムレータ24とブームシリンダ6のボトム室6bとの間に挿入されて圧油の流れを制御する装置であり、切替弁31と、電磁弁32〜34と、リリーフ弁35とを有する。切替弁31は、パイロット油圧操作式の切替弁であり、コントロールバルブ23とブームシリンダ6のボトム室6bとを結ぶ油路71から分岐した油路72と、アキュムレータ24に接続された油路73から分岐する油路74との間に挿入されている。また切替弁31には、コントロールバルブ23とブームシリンダ6のロッド室6cとを結ぶ油路81から分岐した油路82と、作動油タンク22に通じる油路83から分岐した油路84とが接続されている。
切替弁31のパイロットポート31aには、後述する電磁弁33を介して、パイロットポンプ25の圧油が供給される。パイロットポート31aにパイロットポンプ25の圧油が供給されると、切替弁31は、内蔵バネ31bの付勢力に抗してスプールが駆動されて、連通位置31cに切り換えられる。連通位置31cでは、油路72と74とが連通され、油路82と油路84とが連通される。後述するように、パイロットポート31aが電磁弁33を介して作動油タンク22と連通されると、切替弁31は、内蔵バネ31bの付勢力によってスプールが駆動されて、遮断位置31dに切り換えられる。遮断位置31dでは、油路72と油路74とが遮断され、油路82と油路84とが遮断される。
電磁弁32は、油路72から分岐した油路75と、油路73から分岐した油路76との間に設けられた電磁弁である。コントローラ41からのオフ信号によってソレノイドが消磁されると、電磁弁32は、内蔵バネの付勢力によってスプールが駆動されて、油路75と油路76とを遮断する遮断位置32aに切り換えられる。コントローラ41からのオン信号によってソレノイドが励磁されると、電磁弁32は、内蔵バネの付勢力に抗してスプールが駆動されて、油路75と油路76とを連通する連通位置32bに切り換えられる。なお、連通位置32bでは、油路75から油路76への圧油の流入は許可されるが、油路76から油路75への圧油の流入は禁止される。
電磁弁33は、パイロットポンプ25に接続された油路91と、切替弁31のパイロットポート31aに接続された油路92との間に設けられた電磁弁である。コントローラ41からのオン信号によってソレノイドが励磁されると、電磁弁33は、内蔵バネの付勢力に抗してスプールが駆動されて、油路91と油路92とを連通する連通位置33aに切り換えられる。コントローラ41からのオフ信号によってソレノイドが消磁されると、電磁弁33は、内蔵バネの付勢力によってスプールが駆動されて、油路91と油路92とを遮断するとともに、油路92と油路83とを連通するパイロット圧油排出位置33bに切り換えられる。
コントローラ41からのオン信号によって電磁弁33が連通位置33aに切り換えられると、パイロットポンプ25からのパイロット圧油が油路91から電磁弁33および油路92を介して切替弁31のパイロットポート31aに供給される。その結果、上述のように、切替弁31は、内蔵バネ31bの付勢力に抗して連通位置31cに切り換えられる。
コントローラ41からのオフ信号によって電磁弁33のスプールが駆動されて、パイロット圧油排出位置33bに切り換えられると、切替弁31のパイロットポート31aが油路92、電磁弁33および油路83を介して作動油タンク22と連通された状態となる。その結果、上述のように、切替弁31は、内蔵バネ31bの付勢力によって遮断位置31dに切り換えられる。
電磁弁34は、油路73と油路83との間に設けられた電磁弁である。コントローラ41からのオン信号によってソレノイドが励磁されると、電磁弁34は、内蔵バネの付勢力に抗してスプールが駆動されて、油路73と油路83とを連通する連通位置34aに切り換えられる。コントローラ41からのオフ信号によってソレノイドが消磁されると、電磁弁34は、内蔵バネの付勢力によってスプールが駆動されて、油路73と油路83とを遮断する遮断位置34bに切り換えられる。
リリーフ弁35は、油路73と油路83との間に設けられたリリーフ弁であり、アキュムレータ24の蓄圧の上限値を規定する。
コントローラ41は、ライドコントロールバルブ30を制御するための制御装置である。このコントローラ41には、各圧力センサ42〜44と、車速センサ45と、前後進レバー位置検出センサ46と、ライドコントロールスイッチ47とが接続されている。コントローラ41によるライドコントロールバルブ30の制御内容については後述する。
圧力センサ42は、バケットシリンダ5のボトム室5bの圧力を検出するセンサであり、コントロールバルブ23とボトム室5bとを結ぶ油路85に設けられている。圧力センサ43は、ブームシリンダ6のボトム室6bの圧力を検出するセンサであり、油路71に設けられている。圧力センサ44は、アキュムレータ24の圧力を検出するセンサであり、油路73に設けられている。
車速センサ45は、ホイールローダ1の走行速度を検出するセンサである。前後進レバー位置検出センサ46は、ホイールローダ1の前後進レバーが前進、ニュートラル、後進のいずれの操作位置に操作されているかを検出するセンサである。ライドコントロールスイッチ47は、後述するように走行振動を抑制するか否かを指示するための操作スイッチであり、運転室9の内部に設けられている。
このように構成されるホイールローダ1では、ブーム8およびバケット7を上下に回動させることで、バケット7への荷のすくい込みや、バケット7の荷の放出を行うことできる。また、ホイールローダ1の走行によってバケット7にすくい込んだ荷を他の場所に運ぶことができる。また、以下に述べるように、本実施の形態のホイールローダ1では、ライドコントロールスイッチ47がオンされると、アキュムレータ24を利用したホイールローダ1の走行振動抑制を行う。さらに、本実施の形態のホイールローダ1では、以下に述べるように、ホイールローダ1の作業状況に応じてコントローラ41およびライドコントロールバルブ30を動作させることで、アキュムレータ24の圧力を最適化している。
−−−コントローラ41およびライドコントロールバルブ30の動作について−−−
本実施の形態のホイールローダ1では、コントローラ41およびライドコントロールバルブ30は次のように動作する。不図示のイグニッションスイッチがオンされた直後は、ライドコントロールバルブ30は初期状態に設定される。すなわち、ライドコントロールバルブ30は、コントローラ41から出力されるオン信号によって、電磁弁32のソレノイドが励磁され、コントローラ41から出力されるオフ信号によって、電磁弁33,34のソレノイドが消磁された状態となる。
これにより、ライドコントロールバルブ30では、電磁弁32が連通位置32bに切り換えられて、油路75から油路76への圧油の流入が許可される。また、電磁弁34が遮断位置34bに切り換えられて、油路73と油路83とが遮断される。電磁弁33がパイロット圧油排出位置33bに切り換えられるので、上述のように切替弁31が遮断位置31dに切り換えられて、油路72と油路74とが遮断され、油路82と油路84とが遮断される。
(1) ライドコントロールスイッチ47がオフされた場合
イグニッションスイッチがオンされた後、運転室9内のライドコントロールスイッチ47がオフされていると、コントローラ41は電磁弁32にオン信号を出力し、電磁弁33,34にオフ信号を出力する。したがって、ライドコントロールバルブ30は、上述した初期状態に設定される。その結果、油路75から油路76への圧油の流入が許可されて、ブームシリンダ6のボトム室6bに供給される圧油の一部が、油路72,75、電磁弁32、油路76,73を介してアキュムレータ24に供給される。したがって、アキュムレータ24の圧力は、作業状況によって変化するブームシリンダ6のボトム室6bの圧力値の最大値と略等しくなる。
なお、運転室9内のライドコントロールスイッチ47がオフされた状態では、上述のように油路75から油路76への圧油の流入は許可されるが、油路76から油路75への圧油の流入は禁止されている。そのため、アキュムレータ24の圧力がブームシリンダ6のボトム室6bの圧力より高くなっても、アキュムレータ24に蓄積された圧油が電磁弁32を介してブームシリンダ6のボトム室6bに流れることはない。
(2) ライドコントロールスイッチ47がオンされた場合
運転室9内のライドコントロールスイッチ47が操作されてオンされると、コントローラ41は、圧力センサ42,43で検出されたバケットシリンダ5のボトム室5bおよびブームシリンダ6のボトム室6bの圧力を読み込む。そして、コントローラ41は、次のようにしてアキュムレータ24の蓄圧制御、または、ブームシリンダ6のボトム室6bの圧力変動吸収のいずれかを行う。
コントローラ41は、次の(a)〜(c)の条件(蓄圧制御開始条件)をすべて満たすとき、アキュムレータ24の蓄圧制御を行うものと判断する。
(a) ライドコントロールスイッチ47がオンされている。
(b) 車速センサ45で検出されたホイールローダ1の走行速度Vが所定値V1以下である。
(c) 前後進レバー位置検出センサ46で検出されたホイールローダ1の前後進レバーの操作位置が前進位置である。
ここで、所定値V1はホイールローダ1の工場出荷時にあらかじめ設定された速度値であり、その値は略0である。アキュムレータ24の蓄圧制御を開始するための条件を上述した条件とすることで、ホイールローダ1による荷のすくい込みや荷の放出といった、バケット7に積まれる荷の状態が変化する場面において、すなわち、ホイールローダ1が前進した後に荷のすくい込みや荷の放出のために減速してその走行速度Vが略0となった場合に、後述する蓄圧制御が行われることになる。なお、蓄圧制御開始条件をすべて満たすと判断されると、コントローラ41は、電磁弁33へはオフ信号を出力して、ブームシリンダ6のボトム室6bとアキュムレータ24とを連通する油路を遮断する。したがって、電磁弁32の逆止弁を介してアキュムレータ24の蓄圧は行われるが、アキュムレータ24によるボトム室6bの圧力変動の吸収は行われない。
コントローラ41は、次の(d),(e)の条件(圧力変動吸収開始条件)をすべて満たすとき、ブームシリンダ6のボトム室6bの圧力変動をアキュムレータ24で吸収するものと判断する。
(d) ライドコントロールスイッチ47がオンされている。
(e) 車速センサ45で検出されたホイールローダ1の走行速度Vが所定値V1より大きい、または、前後進レバー位置検出センサ46で検出されたホイールローダ1の前後進レバーの操作位置が前進位置以外である。
圧力変動吸収開始条件をすべて満たすと判断された場合には、後述するように、アキュムレータ24の蓄圧制御は行われない。
(2−1) 蓄圧制御を行う場合
コントローラ41がアキュムレータ24の蓄圧制御を行うと判断した場合、コントローラ41は、ライドコントロールバルブ30の各電磁弁32〜34を制御することで、アキュムレータ24の圧力を次のように制御する。以下の説明では、圧力センサ42で検出されたバケットシリンダ5のボトム室5bの圧力を検出圧力Pbkと呼び、圧力センサ43で検出されたブームシリンダ6のボトム室6bの圧力を検出圧力Pamと呼ぶ。
なお、この蓄圧制御によってアキュムレータ24の圧力を最適化することで、後述するように、ライドコントロールバルブ30によってブームシリンダ6のボトム室6bとアキュムレータ24とが連通された瞬間にブーム8が跳ね上がったり急激に下降したりすることを防止できる。
(A) 検出圧力Pamがあらかじめ定められた所定値P1を超えており、かつ、検出圧力Pbkがあらかじめ定められた所定値P2を超えている場合には、コントローラ41は、バケット7に荷が積まれているものと判断する。この場合、コントローラ41は、アキュムレータ24に蓄圧される圧油の圧力の目標値(以下、制御圧力Pcと呼ぶ)を所定値Pαに設定する。たとえば、所定値P1,所定値P2はともに25MPaとされ、所定値Pαは15MPaとされる。
(B) 検出圧力Pamが所定値P1を超えており、かつ、検出圧力Pbkがあらかじめ定められた所定値P3未満である場合には、コントローラ41は、バケット7に荷が積まれていないものと判断する。この場合、コントローラ41は、制御圧力Pcを所定値Pβに設定する。たとえば、所定値P3は15MPaとされ、所定値Pβは10MPaとされる。
(C) 上述した(A)または(B)のいずれにも該当しない場合、コントローラ41は、制御圧力Pcを直前に設定された所定値PαまたはPβのいずれか一方の値のままとする。なお、イグニッションスイッチがオンされた後に、一度も上述した(A)または(B)のいずれにも該当したことがない場合、コントローラ41は制御圧力Pcを所定値Pαに設定する。
なお、上述のように検出圧力Pam,Pbkによってバケット7に荷が積まれているか否かを判断するためには、バケット7の荷の有無によって検出圧力Pam,Pbkが変化することが前提となる。すなわち、バケット7に積まれた荷の荷重によって、バケットシリンダ5およびブームシリンダ6のボトム室6bの各ロッド5a,6aに対して、各ロッド5a,6aを縮退または伸張させる方向に力が作用するように構成されていることが必要である。たとえば、バケット7に荷を積み、ホイールローダ1を走行させるためにバケット7をチルトさせた状態で、荷の重心とバケット7の回動中心であるブーム8の先端部分とが略鉛直方向に並ばないように、構成されている必要がある。
換言すれば、バケット7に荷を積み、ホイールローダ1を走行させるためにバケット7をチルトさせた状態で、荷の荷重によってバケット7およびブーム8に対して、それぞれの回動中心を中心とする回転モーメントが生じるように構成されている必要がある。本実施の形態のホイールローダ1では、バケット7に荷を積み、ホイールローダ1を走行させるためにバケット7をチルトさせた状態で、荷の荷重によってバケット7およびブーム8に対してそれぞれ上述した回転モーメントが生じて、各ロッド5a,6aを縮退させる方向に力が作用するように構成されている。
上述した(A)〜(C)のいずれかによって制御圧力Pcが設定されると、コントローラ41は、アキュムレータ24の圧力が上述のように設定された制御圧力Pcとなるように電磁弁32,34を制御する。具体的には、コントローラ41は、次のように電磁弁32,34を制御する。
圧力センサ44で検出されたアキュムレータ24の圧力(以下、アキュムレータ圧力Paqと呼ぶ)が制御圧力Pcよりも低い場合、コントローラ41は、電磁弁32にオン信号を出力することで、電磁弁32を連通位置32bに切り換える。また、コントローラ41は、電磁弁34にはオフ信号を出力して、電磁弁34を遮断位置34bに切り換えて、油路73と油路83とを遮断する。なお、上述したようにコントローラ41は、電磁弁33へはオフ信号を出力する。
このときのライドコントロールバルブ30の状態は、上述した初期状態と同じである。そのため、ライドコントロールバルブ30が上述した初期状態に設定されている場合には、コントローラ41から各電磁弁32〜34へ出力される信号の状態に変化はない。
これにより、油路75と油路76とが電磁弁32内の逆止弁を介して連通されて、ブームシリンダ6のボトム室6bに供給される圧油の一部が、油路72,75、電磁弁32、油路76,73を介してアキュムレータ24に供給される。このようにライドコントロールバルブ30を介してアキュムレータ24に圧油が供給されて、アキュムレータ圧力Paqが制御圧力Pcと略等しくなると、コントローラ41は、電磁弁32にオフ信号を出力することで、電磁弁32を遮断位置32aに切り換える。これにより、ライドコントロールバルブ30を介したアキュムレータ24への圧油の供給が遮断される。
アキュムレータ圧力Paqが制御圧力Pcよりも高い場合、コントローラ41は、電磁弁34にオン信号を出力することで、電磁弁34を連通位置34aに切り換える。また、コントローラ41は、電磁弁32にオフ信号を出力して、電磁弁32を遮断位置32aに切り換えて、油路75と油路76とを遮断する。なお、上述したようにコントローラ41は、電磁弁33へはオフ信号を出力する。
これにより、油路73と油路83とが連通されて、アキュムレータ24に蓄積された圧油の一部が油路73、電磁弁34、および油路83を介して作動油タンク22に戻る。このようにアキュムレータ24に蓄積された圧油がライドコントロールバルブ30を介して油圧回路の低圧側へ流れることでアキュムレータ圧力Paqが低下して制御圧力Pcと略等しくなると、コントローラ41は、電磁弁34にオフ信号を出力することで、電磁弁34を遮断位置34bに切り換える。これにより、アキュムレータ24に供給された圧油の低圧側への流出が遮断される。
アキュムレータ圧力Paqが制御圧力Pcと略等しい場合、コントローラ41は、電磁弁32にはオフ信号を出力することで、電磁弁32を遮断位置32aに切り換えて油路75と油路76とを遮断する。また、コントローラ41は、電磁弁34にオフ信号を出力して、電磁弁34を遮断位置34bに切り換えて、油路73と油路83とを遮断する。なお、上述したようにコントローラ41は、電磁弁33へはオフ信号を出力する。これにより、アキュムレータ24に蓄積された圧油の流れは、ライドコントロールバルブ30によって遮断される。
このように、本実施の形態のホイールローダ1では、ホイールローダ1の作業状況を検出圧力Pam,Pbkによって判断し、上述のようにライドコントロールバルブ30を動作させることで、アキュムレータ24の圧力を最適化している。
(2−2) ブームシリンダ6のボトム室6bの圧力変動を吸収する場合
コントローラ41がブームシリンダ6のボトム室6bの圧力変動を吸収すると判断した場合、コントローラ41は、電磁弁33にオン信号を出力し、電磁弁32,34にオフ信号を出力する。なお、コントローラ41は電磁弁32に対してオン信号を出力してもよく、その作用効果はいずれの信号を出力した場合であっても同じである。
ライドコントロールバルブ30では、電磁弁33が連通位置33aに切り換えられるので、切替弁31が連通位置31cに切り換えられて、油路72と74とが連通され、油路82と油路84とが連通される。また、電磁弁34が遮断位置34bに切り換えられ、油路73と油路83とが遮断される。なお、電磁弁32が遮断位置32aに切り換えられるので、油路75から油路76への圧油の流入は禁止される。ただし、上述のように、電磁弁32に対してオン信号が出力されて電磁弁32が連通位置32bに切り換えられ、油路75から油路76への圧油の流入が許可されていてもよい。
すなわち、コントローラ41がブームシリンダ6のボトム室6bの圧力変動を吸収すると判断した場合、ブームシリンダ6のボトム室6bは、ライドコントロールバルブ30の切替弁31を介して、アキュムレータ24と連通される。また、ブームシリンダ6のロッド室6cは、ライドコントロールバルブ30の切替弁31を介して、油圧回路の低圧側、すなわち作動油タンク22と連通される。したがって、ホイールローダ1の走行によってバケット7が上下方向に振動した結果生じるブームシリンダ6のボトム室6bの圧力変動は、アキュムレータ24によって吸収される。これにより、ホイールローダ1の走行振動が抑制される。
なお、ホイールローダ1の走行中にライドコントロールスイッチ47がオンされるなど、圧力変動吸収開始条件をすべて満たす場合であっても、アキュムレータ圧力Paqと検出圧力Pamとの差が大きいときには、コントローラ41は、上述した蓄圧制御を行った後にブームシリンダ6のボトム室6bの圧力変動を吸収するようにライドコントロールバルブ30の各部を制御する。すなわち、ホイールローダ1の走行中にライドコントロールスイッチ47がオンされるなど、圧力変動吸収開始条件をすべて満たす場合であっても、すぐにブームシリンダ6のボトム室6bとアキュムレータ24とを連通することはせず、蓄圧制御開始条件をすべて満たすまで一旦待機する。蓄圧制御開始条件をすべて満たして蓄圧制御が行われた後に、ライドコントロールバルブ30の切替弁31を介してアキュムレータ24とブームシリンダ6のボトム室6bとを連通させて、ボトム室6bの圧力変動を吸収するようにしている。
具体的には、圧力変動吸収開始条件をすべて満たす場合であって、アキュムレータ圧力Paqと検出圧力Pamとの差の絶対値が所定値P4未満であれば、コントローラ41は、ブームシリンダ6のボトム室6bの圧力変動を吸収するようにライドコントロールバルブ30の各部を制御する。圧力変動吸収開始条件をすべて満たす場合であっても、アキュムレータ圧力Paqと検出圧力Pamとの差の絶対値が所定値P4以上であれば、蓄圧制御開始条件をすべて満たすまでライドコントロールバルブ30の切替弁31を開操作しない。蓄圧制御開始条件をすべて満たして上述した蓄圧制御が行われ、アキュムレータ圧力Paqと検出圧力Pamとの差の絶対値が所定値P4未満となったときに、コントローラ41は、ブームシリンダ6のボトム室6bの圧力変動を吸収するようにライドコントロールバルブ30の切替弁31を開操作する。
なお、所定値P4は、ライドコントロールバルブ30の切替弁31を介してブームシリンダ6のボトム室6bとアキュムレータ24と連通された際に、ブーム8の多少の上下動はあるものの急激な跳ね上がりや下降が生じることがない値としてあらかじめ設定された値である。
このように、ブームシリンダ6のボトム室6bがライドコントロールバルブ30の切替弁31を介してアキュムレータ24と連通される前に、バケット7に積まれた荷の荷重に応じてアキュムレータ24の圧力が制御される。そのため、ライドコントロールバルブ30の切替弁31の開操作によってブームシリンダ6のボトム室6bとアキュムレータ24とが連通された瞬間に、アキュムレータ24の圧力とボトム室6bの圧力との差に起因するブーム8の跳ね上がりや急激な下降が生じることがない。
−−−フローチャート−−−
図3は、ホイールローダ1におけるライドコントロールバルブ30の制御動作を示すフローチャートである。不図示のイグニッションスイッチがONになり、コントローラ41に電源が供給されると、図3に示す処理を行うプログラムが起動され、コントローラ41で実行される。ステップS1において、電磁弁32にオン信号を出力し、電磁弁33,34にオフ信号を出力することでライドコントロールバルブ30を初期化してステップS3へ進む。
ステップS3において、ライドコントロールスイッチ47がオンされたか否かを判断する。ステップS3が否定判断されるとステップS1へ戻る。ステップS3が肯定判断されるとステップS5へ進み、検出圧力Pbk、Pam、アキュムレータ圧力Paq、およびホイールローダ1の走行速度Vを読み込んでステップS6aへ進む。
ステップS6aにおいて、検出圧力Pamとアキュムレータ圧力Paqとの差の絶対値|Pam−Paq|が所定値P4未満であるか否かを判断する。ステップS6aが肯定判断されるとステップS7へ進む。
ステップS7において、車速センサ45で検出されたホイールローダ1の走行速度Vが所定値V1以下であり、かつ、前後進レバー位置検出センサ46で検出されたホイールローダ1の前後進レバーの操作位置が前進位置であるか否かを判断する。なお、ステップS3が肯定判断された後にステップS7へ到達しているので、ライドコントロールスイッチ47はオンされている。したがって、ステップS7では蓄圧制御開始条件をすべて満たすか否かを判断することとなる。すなわち、ステップS7において、アキュムレータ24の蓄圧制御、または、ブームシリンダ6のボトム室6bの圧力変動吸収のいずれを行うかを判断する。
ステップS7が肯定判断されると、アキュムレータ24の蓄圧制御を行うものとしてステップS8へ進み、電磁弁33にオフ信号を出力してステップS9へ進む。ステップS9において、検出圧力Pamが所定値P1を超えており、かつ、検出圧力Pbkが所定値P2を超えているか否かを判断する。
ステップS9が肯定判断されるとステップS31へ進み、制御圧力Pcを所定値Pαに設定して、後述するステップS16aへ進む。
ステップS9が否定判断されるとステップS11へ進み、検出圧力Pamが所定値P1を超えており、かつ、検出圧力Pbkが所定値P3未満であるか否かを判断する。
ステップS11が肯定判断されるとステップS33へ進み、制御圧力Pcを所定値Pβに設定して、後述するステップS16aへ進む。
ステップS11が否定判断されるとステップS13へ進み、イグニッションスイッチがオンされた後に本ステップに到達したのが、今回が初めてであるか否かを判断する。
ステップS13が肯定判断されるとステップS35へ進み、制御圧力Pcを所定値Pαに設定して、後述するステップS16aへ進む。
ステップS13が否定判断されるとステップS15へ進み、前回設定された(直前に設定された)制御圧力Pcを保持してステップS16aへ進む。
ステップS16aにおいて、アキュムレータ圧力Paqが制御圧力Pcと略等しいか否かを判断する。ステップS16aが否定判断されるとステップS17へ進む。
ステップS17において、アキュムレータ圧力Paqが制御圧力Pcよりも低いか否かを判断する。ステップS17が肯定判断されるとステップS18aへ進み、電磁弁32にオン信号を出力してステップs16aへ戻る。ステップS17が否定判断されるとステップS18bへ進み、電磁弁32にオフ信号を出力してステップS19へ進む。
ステップS19において、アキュムレータ圧力Paqが制御圧力Pcよりも高いか否かを判断する。ステップS19が肯定判断されるとステップS41へ進み、電磁弁34にオン信号を出力してステップS43へ進む。
ステップS43において、アキュムレータ圧力Paqが制御圧力Pcと等しいか否かを判断する。ステップS43が否定判断されるとステップS41へ戻る。ステップS43が肯定判断されるとステップS45へ進み、電磁弁34にオフ信号を出力してステップS3へ戻る。
ステップS19が否定判断されるとステップS3へ戻る。
ステップS16aが肯定判断されるとステップS16bへ進み、電磁弁32にオフ信号を出力してステップS3へ戻る。
ステップS6aが否定判断されるとステップS6bへ進み、車速センサ45で検出されたホイールローダ1の走行速度Vが所定値V1以下であり、かつ、前後進レバー位置検出センサ46で検出されたホイールローダ1の前後進レバーの操作位置が前進位置であるか否かを判断する。ステップS6aが肯定判断されるとステップS8へ進む。ステップS6bが否定判断されるとステップS5へ戻る。
ステップS7が否定判断されると、ブームシリンダ6のボトム室6bの圧力変動を吸収するものと判断してステップS51へ進み、電磁弁33にオン信号を出力してステップS3へ戻る。
上述した、本発明による走行振動抑制装置を搭載した第1の実施の形態のホイールローダ1では、次の作用効果を奏する。
(1) ホイールローダ1の作業状況に応じてコントローラ41およびライドコントロールバルブ30を動作させることで、アキュムレータ24の圧力を最適化するように構成した。これにより、ライドコントロールバルブ30によってブームシリンダ6のボトム室6bとアキュムレータ24とが連通された瞬間にブーム8が急激な回動することがないので、ホイールローダ1の走行安定性を向上できる。
(2) ブームシリンダ6のボトム室6bに供給される圧油をアキュムレータ24の圧力源として利用するように構成したので、アキュムレータ24の圧力とブームシリンダ6のボトム室6bの圧力とを一致させやすくなり、容易にアキュムレータ24の圧力を最適化できる。
(3) ホイールローダ1の走行速度Vおよび前後進レバーの操作位置に基づいて、アキュムレータ24の蓄圧制御を行うように構成した。これにより、ブームシリンダ6のボトム室6bがライドコントロールバルブ30の切替弁31を介してアキュムレータ24と連通される前にアキュムレータ24の圧力が最適化されるので、ライドコントロールバルブ30の切替弁31によってブームシリンダ6のボトム室6bとアキュムレータ24とが連通された瞬間のブーム8の急激な回動を確実に防止できる。
(4) 検出圧力Pbk、Pamに基づいて制御圧力Pcを2段階に制御するように構成した。これにより、コントローラ41における制御内容が簡素化できるので、蓄圧制御の信頼性を向上できる。
(5) 電磁弁32の逆止弁を経由してブームシリンダ6のボトム室6bに供給される圧油をアキュムレータ24に供給し、アキュムレータ24の余剰の圧油を電磁弁34を経由して油圧回路の低圧側に排出するように構成した。これにより、簡単な構成でアキュムレータ24の圧力を最適化できるので、走行振動抑制装置を低コストで実現できる。
−−−第2の実施の形態−−−
図4,5を参照して、本発明による走行振動抑制装置の第2の実施の形態を説明する。以下の説明では、第1の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号を付して相違点を主に説明する。特に説明しない点については、第1の実施の形態と同じである。第2の実施の形態のホイールローダ1では、第1実施の形態の圧力センサ42,43に代えて、圧力スイッチによって各ボトム室5b,6bの圧力を検出している。
図4は、第2の実施の形態におけるバケットシリンダ5およびブームシリンダ6を駆動する油圧回路を示す図である。圧力スイッチ51,52は、バケットシリンダ5のボトム室5bの圧力に応じてオン信号またはオフ信号をコントローラ41へ出力する圧力スイッチであり、コントロールバルブ23とボトム室5bとを結ぶ油路85にそれぞれ設けられている。
圧力スイッチ51は、ボトム室5bの圧力があらかじめ定められた所定値P2を超えるとオン信号を出力し、ボトム室5bの圧力が所定値P2以下の場合にはオフ信号を出力する。圧力スイッチ52は、ボトム室5bの圧力があらかじめ定められた所定値P3以上の場合にはオン信号を出力し、ボトム室5bの圧力が所定値P3未満の場合にはオフ信号を出力する。
圧力スイッチ53は、ブームシリンダ6のボトム室6bの圧力に応じてオン信号またはオフ信号をコントローラ41へ出力する圧力スイッチであり、コントロールバルブ23とブームシリンダ6のボトム室6bとを結ぶ油路71に設けられている。圧力スイッチ53は、ボトム室6bの圧力があらかじめ定められた所定値P1を超えるとオン信号を出力し、ボトム室6bの圧力が所定値P1以下の場合にはオフ信号を出力する。なお、所定値P1〜P3の値は、第1の実施の形態と同じである。
本実施の形態のホイールローダ1では、コントローラ41がアキュムレータ24の蓄圧制御を行うと判断した場合、コントローラ41は、制御圧力Pcを以下のように設定する。
(A) 圧力スイッチ53がオン信号を出力し、かつ、圧力スイッチ51がオン信号を出力している場合、すなわち、ボトム室6bの圧力が所定値P1を超えており、かつ、ボトム室5bの圧力が所定値P2を超えている場合には、コントローラ41は、バケット7に荷が積まれているものと判断する。この場合、コントローラ41は、制御圧力Pcを所定値Pαに設定する。
(B) 圧力スイッチ53がオン信号を出力し、かつ、圧力スイッチ52がオフ信号を出力している場合、すなわち、ボトム室6bの圧力が所定値P1を超えており、かつ、ボトム室5bの圧力が所定値P3未満である場合には、コントローラ41は、バケット7に荷が積まれていないものと判断する。この場合、コントローラ41は、制御圧力Pcを所定値Pβに設定する。なお、所定値Pα,Pβの値は、第1の実施の形態と同じである。
(C) 上述した(A)または(B)のいずれにも該当しない場合、コントローラ41は、制御圧力Pcを直前に設定された所定値PαまたはPβのいずれか一方の値のままとする。なお、イグニッションスイッチがオンされた後に、一度も上述した(A)または(B)のいずれにも該当したことがない場合、制御圧力Pcを所定値Pαに設定する。
−−−フローチャート−−−
図5は、本実施の形態のホイールローダ1におけるライドコントロールバルブ30の制御動作を示すフローチャートである。不図示のイグニッションスイッチがONになり、コントローラ41に電源が供給されると、図5に示す処理を行うプログラムが起動され、コントローラ41で実行される。ステップS1からステップ8までは、第1の実施の形態と同じである。
ステップS8が実行されるとステップS109へ進み、圧力スイッチ53からオン信号が出力され、かつ、圧力スイッチ51からオン信号が出力されているか否かを判断する。
ステップS109が肯定判断されるとステップS31へ進む。ステップS31における処理は第1の実施の形態と同じである。
ステップS109が否定判断されるとステップS111へ進み、圧力スイッチ53からオン信号が出力され、かつ、圧力スイッチ52からオフ信号が出力されているか否かを判断する。
ステップS111が肯定判断されるとステップS33へ進む。ステップS33における処理は第1の実施の形態と同じである。
ステップS111が否定判断されるとステップS13へ進む。ステップS13〜S19、ステップS35、ステップS41〜S45、および、ステップS51における処理は第1の実施の形態と同じである。
上述した、本発明による走行振動抑制装置を搭載した第2の実施の形態のホイールローダ1では、第1の実施の形態に加えて次の作用効果を奏する。
(1) 圧力スイッチ51〜53によってバケットシリンダ5のボトム室5bおよびブームシリンダ6のボトム室6bの圧力を検出するように構成した。これにより、安価な圧力スイッチを用いることで、走行振動抑制装置のコストを抑制できる。
−−−変形例−−−
(1) 上述の説明では、検出圧力Pbk、Pamに基づいて制御圧力Pcを2段階に制御するようにしているが、本発明はこれに限定されない。ホイールローダ1の作業状況に応じた制御圧力Pcの階層を3段階もしくはそれ以上としてもよい。
(2) 上述の説明では、本発明による走行振動抑制装置を搭載した作業車両の一例としてホイールローダ1を用いて説明しているが、本発明はこれに限定されず、油圧ショベルや、スキッドステアローダなどのように、車作業両の本体に対して上下方向に揺動可能な作業腕を有するあらゆる作業機械に適用できる。
(3) 上述した各実施の形態および変形例は、それぞれ組み合わせてもよい。
以上の実施の形態および変形例において、たとえば、油圧アクチュエータはブームシリンダ6に、蓄圧手段はアキュムレータ24に、走行速度検出手段は車速センサ45に、前後進操作検出手段は前後進レバー位置検出センサ46に、第1の許可/禁止手段は電磁弁32に、第2の許可/禁止手段は電磁弁34にそれぞれ対応する。操作状況検出手段は、コントローラ41と、圧力センサ42,43と、車速センサ45と、前後進レバー位置検出センサ46とによって、または、コントローラ41と、圧力スイッチ51〜53と、車速センサ45と、前後進レバー位置検出センサ46とによって実現される。蓄圧制御手段は、ライドコントロールバルブ30とコントローラ41とによって実現される。なお、以上の説明はあくまで一例であり、発明を解釈する際、上記の実施形態の記載事項と特許請求の範囲の記載事項の対応関係になんら限定も拘束もされない。
ホイールローダ1の側面図である。 油圧回路を示す図である。 ライドコントロールバルブ30の制御動作を示すフローチャートである。 第2の実施の形態の油圧回路を示す図である。 第2の実施の形態のライドコントロールバルブ30の制御動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1 ホイールローダ 5 バケットシリンダ
5b ボトム室 6 ブームシリンダ
6b ボトム室 7 バケット
8 ブーム 21 メインポンプ
23 コントロールバルブ 24 アキュムレータ
25 パイロットポンプ 30 ライドコントロールバルブ
31 切替弁 32〜34 電磁弁
35 リリーフ弁 41 コントローラ
42〜44 圧力センサ 45 車速センサ
46 前後進レバー位置検出センサ 47 ライドコントロールスイッチ
51〜53 圧力スイッチ

Claims (5)

  1. 作業車両のバケットが装着された作業腕を上下方向に駆動する油圧アクチュエータと、
    前記油圧アクチュエータの油室に供給される圧油で蓄圧されるとともに、前記油圧アクチュエータの油室の圧力変動を吸収して前記作業車両の走行振動を抑制する蓄圧手段と、
    前記蓄圧手段による前記走行車両の走行振動の抑制を行うか否かを指示する操作手段と、
    前記バケットの積荷の荷重を検出する荷重検出手段を含む前記作業車両の操作状況を検出する操作状況検出手段と、
    前記操作手段によって前記走行車両の走行振動の抑制を行うことが指示されると、前記操作状況検出手段で検出した前記作業車両の操作状況に応じて、前記蓄圧手段への圧油の蓄圧と、前記蓄圧手段による圧力変動吸収とを制御する蓄圧制御手段とを備え
    前記蓄圧制御手段は、前記蓄圧手段への圧油の蓄圧を行うときには、前記荷重検出手段によって検出される前記バケットの積荷の荷重に応じて、蓄圧される圧力を所定の設定圧に制御するとともに、前記蓄圧手段による前記圧力変動吸収を行うときには、前記蓄圧手段に蓄圧される圧油の圧力と、前記アクチュエータの油室の圧力との差に基づいて制御することを特徴とする作業車両の走行振動抑制装置。
  2. 請求項に記載の走行振動抑制装置において、
    前記蓄圧制御手段は、前記作業腕を上方向に駆動する際に前記油圧アクチュエータに供給される圧油を前記蓄圧手段に蓄圧するように圧油を制御することを特徴とする走行振動抑制装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の走行振動抑制装置において、
    前記操作状況検出手段は、前記作業車両の走行速度を検出する走行速度検出手段と、前記作業車両の前後進操作指示を検出する前後進操作検出手段とを備え、前記走行速度検出手段と前記前後進操作検出手段とによって前記作業車両の操作状況を検出し、
    前記蓄圧制御手段は、前記操作状況検出手段で検出した前記作業車両の操作状況に応じて、前記蓄圧手段による圧力変動吸収と、前記蓄圧手段への蓄圧動作とを切り換えるとともに前記操作状況検出手段で検出した前記作業車両の操作状況が前記蓄圧手段による圧力変動吸収が行われる状態にあっても、前記蓄圧手段に蓄圧される圧油の圧力と、前記アクチュエータの油室の圧力との差が大きいときには、前記蓄圧手段への蓄圧動作を行うように制御することを特徴とする走行振動抑制装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の走行振動抑制装置において、
    前記蓄圧制御手段は、前記荷重検出手段によって検出される前記バケットの積荷の荷重に応じて、前記蓄圧手段に蓄圧される圧油の圧力を少なくとも2段階に制御することを特徴とする走行振動抑制装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の走行振動抑制装置において、
    前記蓄圧制御手段は、前記油圧アクチュエータの油室に供給される圧油の前記蓄圧手段への流入を許可または禁止する第1の許可/禁止手段と、前記蓄圧手段に供給された前記圧油が油圧回路の低圧側へ排出されるのを許可または禁止する第2の許可/禁止手段とを備えることを特徴とする走行振動抑制装置。
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