JP4853812B2 - 青果物表皮の殺菌装置 - Google Patents
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また、容器若しくは包装材等の対象付着物又は飲料若しくは加工食品等の対象含有物に紫外線照射及び加熱を行うもの(例えば、特許文献3参照。)等がある。
その理由としては、(1)表皮(外果皮)により青果物内部(果肉)が保護されていることから、表皮を殺菌する必要性は乏しいと考えられていたこと、(2)種類や大きさが異なる青果物に対して、その表皮のみを効果的に殺菌して内部に悪影響を与えない、実用的な殺菌装置がなかったこと、等が挙げられる。
その上、微生物が付着した青果物だけでなく、同梱している他の青果物にも腐敗が広がる場合があり、特に青果物が高価なものである場合や比較的長期間の保存が必要なものである場合には、このような腐敗を防止する必要性が高い。
特に、加熱装置及び紫外線照射装置を併用しているので、様々な種類の微生物に対して効果的な殺菌を行うことができる。
したがって、青果物の流通運搬又は保存中における微生物の増殖による腐敗を抑制することができる。
その上、前記加熱装置及び紫外線照射装置を各々独立して前記青果物に接近又は前記青果物から離反する方向に移動させる駆動手段を設けているので、搬送コンベアの速度、青果物の種類及び大きさに合わせて、微生物を殺菌するための加熱装置及び紫外線照射装置のパワー(殺菌強度)を容易に調節することができるため、様々な青果物に対して効果的に使用することができる。
したがって、青果物表皮の殺菌装置の汎用性及び実用性が向上する。
したがって、青果物表皮の殺菌装置を備えた、選果から整列、選別、箱詰及び梱包へ至る工程全体のシステムがより実用的なものとなる。
したがって、青果物表皮の殺菌装置のコスト低減化を図ることができる。
したがって、青果物表皮の殺菌装置のコスト低減化を図ることができる。
図1及び図2は、本発明の実施の形態に係る青果物表皮の殺菌装置の説明図であり、図1は青果物の選果から梱包までの工程全体の一例を示す平面図、図2は殺菌装置の構成を示す概略図である。
搬送コンベア20上を搬送された青果物は、選別工程S4において大きさにより選別され、図示しないアクチュエータにより搬送コンベア20と直交する複数の搬送コンベア22,…に受け渡された後、箱詰工程S5において箱詰装置23,…により箱24に詰められ、図示しない移載装置により搬送コンベア25上に移載され、梱包工程S6において梱包され出荷される(図1中の矢印OUT参照。)。
このような構成により、搬送コンベア2により青果物を搬送しながら、搬送経路内に設けられた殺菌手段3により青果物の表皮に付着している糸状菌等の微生物を殺菌するため、選果工程S1に投入されて搬送されている青果物を箱詰前に殺菌することができる。
ただし、選別工程S4の下流側に殺菌装置1を配設した場合(図1中の破線参照。)には、殺菌装置1,…の必要数は増えるが、搬送コンベア2,20による搬送中に青果物に傷が付いたとしても、箱詰め直前に殺菌することができるため、当該青果物の腐敗を抑制することができるという特長がある。
以上のとおり、本発明における殺菌装置1は、選果から箱詰までの工程(S1〜S5)間における搬送経路内に配設すればよい。
図2に示すように、微生物を殺菌する殺菌手段3は、例えば赤外線ランプ又は赤外線ヒータ等である加熱装置4及び例えば紫外線ランプ等である紫外線照射装置5からなり、加熱装置4及び紫外線照射装置5は、各々独立した駆動手段6,7により、搬送コンベア2により搬送されて殺菌手段3の下側を通過する青果物15,…に接近又は前記青果物15,…から離反する方向に移動することができる。
したがって、搬送コンベア2の速度、青果物15,…の種類及び大きさに合わせて、加熱装置4及び紫外線照射装置5のパワー(殺菌強度)を容易に調節することができるため、青果物に合わせた適切な殺菌強度を保持しながら様々な青果物に対して効果的に使用することができる。
なお、駆動手段6,7の詳細は図示していないが、例えば無端状のベルトを上下のプーリに掛け渡して、前記ベルトに加熱装置4又は紫外線照射装置5を固定し、前記プーリの一方を駆動する構成とすることができる。このような構成によれば、前記プーリの一方を駆動することにより、加熱装置4又は紫外線照射装置5を容易に昇降させて位置決めすることができる。
また、加熱装置4及び紫外線照射装置5の配置は、図2の例のような加熱装置4を上流側に、紫外線照射装置5を下流側に配置する構成に限定されるものではなく、これらを逆に配置してもよいし、加熱装置4及び紫外線照射装置5の一方のみにより殺菌手段3を構成してもよい。
ただし、殺菌手段3として加熱装置4及び紫外線照射装置5を併用すれば、様々な種類の微生物に対して効果的な殺菌を行うことができるため、加熱装置4及び紫外線照射装置5を併用する構成がより好ましい実施態様である。
その上、図1に示す内部品質センサー19に赤外線を使用している場合には、この赤外線による加熱を併用して殺菌を行うことができる。
そして、殺菌手段3の下側において、搬送方向前後のプーリ13,14に掛け渡されたベルト12の上面がローラ10,…の下面に当接しており、例えばプーリ13を駆動することによりベルト12が搬送方向に駆動され(図中矢印B参照。)、このベルト12の摩擦によりローラ10,…が前記水平方向軸まわりに回転するため、該ローラ10,…上に載置され搬送されている青果物15,…は前記水平方向軸まわりに回転しながら(この場合の回転方向は、図中矢印C参照。)殺菌手段3の下側を移動する。
このようなベルト12及び前後のプーリ13,14並びにプーリ13を駆動する図示しない例えば減速機付きモータ等のアクチュエータが、殺菌手段3により青果物15,…が殺菌される際に、該青果物15,…を回転させる駆動手段9を構成する。
したがって、青果物15,…が搬送されながら回転し、回転しながら殺菌手段3により殺菌されるため、一方向(図2の例では上側)からの赤外線及び紫外線の照射により青果物15,…の表皮全体を万遍なく殺菌することができることから、加熱装置4及び紫外線照射装置5の必要数を少なくすることができる。
よって、青果物表皮の殺菌装置1のコスト低減化を図ることができる。
なお、殺菌装置1のコスト低減化の観点からは、駆動手段9を設けて青果物15,…を回転させる実施態様が好ましいものであるが、駆動手段9をなくして、回転しない青果物15,…に対して多方向から赤外線及び紫外線を照射するように加熱装置4及び紫外線照射装置5を配置する構成としてもよく、このような構成によれば、赤外線及び紫外線の照射時間を短くすることができるため、青果物の搬送速度が速い場合等においては、より好ましい実施態様となる。
また、多少の菌が付着した青果物を口にしても問題はないが、生のままで二次加工に回るときには菌の増殖条件になり、それを食べたことにより問題が起こる可能性がある。しかし、本発明に係る殺菌装置1により青果物15,…の表皮を殺菌しておけば、微生物の増殖を防ぐことができるため、上記のような問題が起こる危険を回避することができる。
2 搬送コンベア
3 殺菌手段
4 加熱装置
5 紫外線照射装置
6,7 駆動手段
8 冷却ファン
9 駆動手段
10 ローラ
11 チェーン
12 ベルト
13,14 プーリ
15 青果物
16 手選台
17 人
18 整列装置
19 内部品質センサー
20 搬送コンベア
21 不良品排出装置
22 搬送コンベア
23 箱詰装置
24 箱
25 搬送コンベア
S1 選果工程
S2 整列工程
S3 品質確認工程
S4 選別工程
S5 箱詰工程
S6 梱包工程
Claims (4)
- 搬送コンベアにより搬送される青果物の選果から箱詰までの工程間における搬送経路内に、各青果物に対して赤外線を照射する加熱装置及び各青果物に対して紫外線を照射する紫外線照射装置と、前記加熱装置及び紫外線照射装置を各々独立して前記青果物に接近又は前記青果物から離反する方向に移動させる駆動手段とを設け、前記加熱装置及び紫外線照射装置により前記搬送コンベアにより搬送される青果物の表皮に付着した微生物を殺菌することを特徴とする青果物表皮の殺菌装置。
- 前記加熱装置及び紫外線照射装置を選果工程に設けてなる請求項1記載の青果物表皮の殺菌装置。
- 前記加熱装置の下流側に冷却ファンを設けてなる請求項1記載の青果物表皮の殺菌装置。
- 前記加熱装置及び紫外線照射装置により前記青果物が殺菌される際に、該青果物を回転させる駆動手段を設けてなる請求項1〜3のいずれかに記載の青果物表皮の殺菌装置。
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