JP4852357B2 - 改質器および間接内部改質型固体酸化物形燃料電池 - Google Patents

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Description

本発明は灯油等の改質原料を改質して水素を含む改質ガスを製造する改質器に関する。
また本発明は改質器を燃料電池近傍に有する間接内部改質型固体酸化物形燃料電池に関する。
固体酸化物形燃料電池(Solid Oxide Fuel Cell。以下場合によりSOFCという。)には、通常、改質器において灯油や都市ガスなどの燃料(改質原料)を改質して発生させた水素含有ガス(改質ガス)が供給される。SOFCスタックにおいて、この改質ガスと空気を電気化学的に反応させて発電を行う。
SOFCスタックは通常550℃〜1000℃程度の高温で作動させる。
改質には、水蒸気改質、部分酸化改質など種々の反応が利用されるが、水蒸気改質は非常に大きな吸熱を伴う反応であり、また反応温度が比較的高く、高温の熱源を必要とする。そのため、SOFCスタックの近傍(SOFCからの熱輻射を受ける位置)に改質器を設置し、SOFCスタックからの輻射熱によって改質器を加熱する間接内部改質型SOFCが知られている。また、アノードから排出される可燃分含有ガス(アノードオフガス)を燃焼させ、この燃焼熱を熱源として改質器を加熱することも行われている。
間接内部改質型SOFCについては特許文献1に記載される。
特開2002−358997号公報
改質原料として灯油を用いた場合には特に、改質器に収容される改質触媒がコーキングし、触媒が劣化する場合がある。改質触媒の劣化は、発電効率の低下に繋がる。
コーキングは改質触媒層の入口において発生しやすい。コーキング防止のためには、触媒の温度を比較的低くした方がよい。一方で、改質反応を良好に進行させて、SOFCスタックにおいて高い発電効率を得るために好適な改質ガス組成を得るためには、改質触媒の温度は比較的高い方がよく、全体的には改質触媒層を良好に加熱することが望まれる。
しかしながら、SOFCスタックからの輻射熱により改質器を良好に加熱しようとする場合、加えてアノードオフガスの燃焼熱を改質器の加熱に利用する場合でも、改質触媒層入口部の温度上昇を抑えることのできる構造や熱源配置を設計することは容易とは言えない。
本発明の目的は、改質触媒層を良好に加熱可能としつつも改質触媒層入口温度の上昇を容易に抑制することができ、改質触媒のコーキングを容易に防止可能な改質器を提供することである。
本発明の別の目的は、改質触媒層を良好に加熱可能としつつも改質触媒層入口温度の上昇を容易に抑制することができ、改質触媒のコーキングを容易に防止可能で、もって発電効率の低下を防止可能な間接内部改質型SOFCを提供することである。
本発明により、以下の改質器および間接内部改質型固体酸化物形燃料電池が提供される。
1)水蒸気改質能を有する触媒が充填された改質触媒層を収容する反応容器と、
該改質触媒層の入口側端の周囲に配された断熱材とを有し、
前記断熱材を移動させるための移動手段をさらに有する改質器。
)前記改質触媒層の出口側端を加熱するための加熱手段をさらに有する1)記載の改質器。
)前記加熱手段を移動させるための移動手段をさらに有する)記載の改質器。
)前記加熱手段が、加熱媒体が流通可能なジャケットを含む)または)記載の改質器。
)前記加熱手段が、電熱線を含む)または)記載の改質器。
)前記改質触媒層の出口側端の周囲に配された第二の断熱材をさらに有する1)記載の改質器。
)前記第二の断熱材を移動させるための移動手段をさらに有する)記載の改質器。
8)水蒸気改質能を有する触媒が充填された改質触媒層を収容する反応容器と、
該改質触媒層の入口側端の周囲に配された断熱材とを有し、
前記改質触媒層の出口側端の周囲に配された第二の断熱材と、
前記第二の断熱材を移動させるための移動手段と、をさらに有する改質器。
9)前記触媒が、灯油を水蒸気改質可能な触媒である1)〜8)の何れか一項記載の改質器。
10)前記1)〜9)の何れかに記載の改質器;および
該改質器から得られる改質ガスを燃料とする固体酸化物形燃料電池を有し、
該改質器が固体酸化物形燃料電池から熱輻射を受ける位置に配された
間接内部改質型固体酸化物形燃料電池。
本発明により、改質触媒層を良好に加熱可能としつつも改質触媒層入口温度の上昇を容易に抑制することができ、改質触媒のコーキングを容易に防止可能な改質器が提供される。
本発明により、改質触媒層を良好に加熱可能としつつも改質触媒層入口温度の上昇を容易に抑制することができ、改質触媒のコーキングを容易に防止可能で、もって発電効率の低下を防止可能な間接内部改質型SOFCが提供される。
以下図面を用いて本発明を説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。
図1は、本発明の間接内部改質型SOFCの一形態を示す模式的側面図である。ただし、図1には示していないが、本発明では改質触媒層入口側端の周囲に配された断熱材を移動させる移動手段および改質触媒層出口側端の周囲に配された断熱材を移動させる移動手段の少なくとも一方を用いる(これら移動手段については後に詳述する)。
図1に示すように、改質器1が二つのSOFCスタック10−1および10−2の間に配される。これらスタックからの輻射熱により改質器が加熱される。
改質器は反応容器2を有する。反応容器の内部には、水蒸気改質能を有する触媒(改質触媒)が充填された改質触媒層3が収容される。ここでは反応容器は円管(反応管)であり、単管である。改質原料(気化された灯油に加えて水蒸気を含む)が反応管下端から供給され、改質触媒層にて改質され、改質ガスが反応管上端から排出される。
改質触媒層の入口側端の温度上昇を抑えるために、少なくとも改質触媒層の入口側端の周囲に断熱材4が設けられる。断熱材は反応容器の外側に設ければよい。
断熱材は、想定される温度において使用可能な公知の断熱材から適宜選んで用いることができる。例えば、反応管の外径より大きな内径を有する中空円筒状の断熱材によって、反応管を覆うようにすることができる。あるいは、反応管にグラスウールなどの綿状もしくは布状の断熱材を巻き付けることもできる。
このように、改質触媒層の入口側端を断熱可能とすることにより、改質触媒層入口側端の温度上昇を抑えることが容易になり、もって触媒のコーキングを優れて防止することが可能となる。
本発明では、少なくとも改質触媒層入口側端の周囲に断熱材を設ける。ただし、厳密に改質触媒層の入口側端周囲のみを断熱しなければならないわけではない。炭素析出抑制の観点から、改質原料がC1化合物(分子中に含まれる炭素原子が1個の化合物)以外である場合、改質触媒層の入口側端から、改質原料が100%C1化合物に転化するまでの範囲の温度上昇を抑えることが好ましく、この範囲の周囲に断熱材を設けることが好ましい。この範囲は、例えば予備実験やシミュレーションにより知ることができる。この範囲より出口側は、水素を効率よく製造する観点から冷却しないことが好ましい。また、この範囲より出口側の領域では、コーキング防止効果のある水素の量が多くなることにも起因して、コーキングはおきにくい。
また、改質触媒層の入口側端より上流にある改質原料供給流路の周囲に断熱材を設けてもよい。例えば、断熱を行わないと改質原料供給流路内の温度が高くなって炭素析出が許容できる範囲を超えると考えられる場合、このような高温になる部分の周囲に断熱材を設けることができる。
〔反応容器〕
反応容器は、単管に限らず、二重管構造を有していてもよい。この場合、外環部に改質触媒層を収容し、外環部に改質原料を供給し、外環部から排出された改質ガスの流れを反転させて内管部に流すことができる。また円管の他にも、多角柱、楕円柱構造など、触媒層を収容できる構造を適宜選択して使用することができる。
〔改質触媒層出口側端加熱〕
改質触媒層の出口側端を加熱可能とすることにより、この部分の温度を部分的に上昇させ、もって改質ガスの組成を、SOFCにおいて高い発電効率を得るためにより好適な組成にすることができる。また、触媒の経時劣化に伴い、反応容器の入熱のうち改質に使用される熱量が減少する場合に、その熱を補償することができる。
改質触媒層の出口側端を加熱する加熱手段として、改質触媒層の出口側端の周囲(反応管の外周面)に、ジャケット(加熱用ジャケット)5を設けることができる。加熱用ジャケットは、内部に加熱媒体が流通する流路を有する。加熱用ジャケット内を流れる加熱媒体との熱交換によって、改質触媒層出口側端が加熱される。加熱用ジャケットは、内部に熱媒体流路を有し、被加熱体(ここでは反応管)に接合もしくは当接された構造を有することができる。被加熱体の一部(例えば反応管壁)が、熱媒体流路の壁を兼ねていてもよい。
図1に示したように反応管の外周に環状の加熱媒体流路を配した構造の他にも、加熱用ジャケットの構造を適宜選択できる。例えば、反応管の外周面に加熱媒体を流す管をコイル状に巻き付けることもできる。
加熱媒体としては、改質触媒層出口側端を加熱可能な流体を適宜用いることができる。例えば、SOFCアノードから排出されるアノードオフガスを燃焼させた燃焼ガスを加熱媒体として用い、改質触媒層出口側端の加熱とともに、アノードオフガスが持つ熱量を有効に利用することができる。
加熱手段は、改質触媒層の出口側端を加熱可能であればよく、ジャケットのような加熱媒体との熱交換を行う熱交換構造の他にも、電熱線を採用することが可能である。
電熱線は、ニクロム線、鉄クロム線、カンタル線など適宜選択して使用することが出来る。反応管がSUS(ステンレス鋼)などの導電性部材である場合には、反応管に電流が流れないよう、電熱線を絶縁被覆する、あるいは電熱線と反応管の間に絶縁材料を設置するのが望ましい。電熱線の形状は、螺旋、直線など適宜の形状を採用することが出来る。電熱線を設置する方法は、反応管に直接巻きつける、あるいは石英ガラス、アルミナ、マグネシア、ジルコニアなどの断熱材に埋め込んだものを反応管の周囲に適宜設置することができる。
図4および5に、電熱線の配置例を示す。図4には、複数(6本)の直線状の電熱線41を反応管2の周りに反応管と離間して配列させ(電熱線は、反応管の軸方向に延在する)、その内側および外側に絶縁体からなる断熱材42を配置した例を示す。ここでは絶縁処理していない電熱線を用い、電熱線内側の断熱材は絶縁のために設けている。図5には、反応管2の周りに電熱線(絶縁処理したもの)51をコイル状に巻き付けた例を示す。
加熱用ジャケットや電熱線等の加熱手段は、改質触媒層出口側端を所望の温度にすることができる位置に適宜設ければよい。
改質触媒層出口側端の温度を監視し、その温度が所定の範囲になるように、加熱媒体の流量や温度を調節することができ、あるいは電熱線に流す電流を調節することができる。
〔改質触媒層出口側端断熱〕
あるいは、改質触媒層の出口側端の温度上昇を抑えることが望まれる場合もある。例えば、スタックの作動温度が高く、触媒層温度が好適な温度範囲を超えるような場合である。
このような場合、改質触媒層の出口側端の周囲に断熱材を配し、出口側端の温度上昇を抑えることができる。このために用いる断熱材(第二の断熱材という)は、改質触媒層入口端の温度上昇を抑えるために設けられる前述の断熱材(第一の断熱材という)とは別個の部材である。第二の断熱材も反応容器の外側に設ければよい。
〔入口側の移動手段(第一の断熱材の移動手段)〕
第一の断熱材を移動させることが可能な移動手段(第一の断熱材移動手段という)を設けることができる。この移動手段は、モジュール(SOFCと改質器とを一つの容器に収めたもの)組立後、反応容器に対して第一の断熱材を移動させることが可能であることが好ましい。
改質触媒の性能は、通例経時的に変化する(主に劣化する)。従って、改質触媒層の温度分布も経時的に変化する。例えば、運転初期においては触媒の活性が高いために高次炭化水素が触媒層入口近傍で改質されるが、触媒が劣化した段階では触媒層の比較的奥まで高次炭化水素が残るような場合がありうる。すなわち、一つの装置でも、場合によって断熱材を設けたい場所が異なる可能性がある。
このような場合に対応するために、第一の断熱材を移動する移動手段を設け、第一の断熱材を移動可動とすることができる。断熱材の移動方向は、改質ガスの流れ方向に沿う方向とすることができ、改質管について言えば、改質管の入口側から出口側へ向かう方向、その逆方向、およびこれらの双方向とすることができる。例えば、運転初期においては図2(a)に示すように触媒層入口側端から上流を断熱し、後に断熱材を出口側(図2における紙面上方)に移動させ図2(b)の状態にすることができる。劣化した触媒上では炭素析出の可能性が高いため、予備実験やシミュレーションにより、炭素析出条件を知り、触媒上で炭素析出しない条件となる位置まで断熱材上端を移動するのが望ましい。
ただし、第一の断熱材を移動させる場合でも、改質触媒層入口端の周囲には断熱材が存在するようにする。改質触媒層入口端において炭素析出の可能性が高く、この部分の温度上昇を抑えるためである。
第一の断熱材移動手段としては、断熱材を移動可能な機構であれば適宜採用することができる。例えば第一の断熱材を反応容器に対して移動可能としておき(例えば、冷却手段を反応容器に接合せずに当接させる)、第一の断熱材に丸棒やパイプ等の棒状部材を接続し、棒状部材を移動させることによって断熱材を移動させることができる。
改質器が間接内部改質型SOFCにて用いられる場合、SOFCスタックと改質器とを収容するモジュール容器の外部から、第一の断熱材を移動させることができることが好ましい。
例えば、第一の断熱材移動手段として、図3に示すような形態を採用することができる。断熱材を収容する容器である断熱材収容容器30内に断熱材4が収容される。断熱材収容容器がプレート31に固定される。プレート31にはネジ穴32が設けられ、先端がねじ切りされた丸棒33がネジ穴32にねじ込まれて着脱可能に固定される。丸棒33は、改質器およびSOFCスタックを収容するモジュール容器35に設けられたボアスルー継ぎ手34を貫通する。丸棒をモジュール容器外でモジュール容器などに着脱可能に固定できるようにしておけば、必要に応じて、丸棒33を押し込むあるいは引き出すことによって、断熱材4が図3における紙面上下方向に移動可能である。
断熱材収容容器は移動に伴って断熱材が崩れたり変形したりすることを防止するために必要に応じて用いればよく、断熱材自体が強度を持っている場合は用いる必要はない。
プレートは、断熱材収容容器を支持する機能と、棒状部材をねじ込むネジを形成する機能を有する。このような機能が不要な場合には、用いなくてよい。
ボアスルー継ぎ手は、モジュール内の気密性をとるために用いられる気密性継ぎ手である。この気密性を考慮する必要の無い場合は用いる必要はなく、単にモジュール容器の壁に貫通孔を設けて棒状部材をその貫通孔に通せばよい。
ボアスルー継ぎ手として例えばスウェージロック(スウェージロック社の登録商標)を用いる場合、フェルールが丸棒に食い込んで固定されてしまう。このため、丸棒自体を交換できるようプレートに空けたネジ穴にネジ込むことで、プレートに丸棒を着脱可能に固定している。丸棒を交換する必要がなければプレートと丸棒を着脱不能に固定してもかまわない。
〔出口側の移動手段(加熱手段の移動手段)〕
改質触媒層出口側端の周囲に設けられる加熱手段を移動可能にしておくこともできる。このために、上述の第一の断熱材移動手段と同様の思想に基づき、加熱手段を可動とする移動手段を構成することができる。この移動手段は、モジュール組立後、反応容器に対して加熱手段を移動させることが可能であることが好ましい。
加熱手段に、加熱媒体を流通させるジャケットを利用する場合、必要に応じて加熱媒体をモジュール容器の外部から供給する配管および加熱媒体をモジュール容器の外部に排出するための配管を設けることができる。
加熱手段(ジャケット)を移動させる移動手段として、例えば、図6に示す形態を採用することができる。加熱用ジャケット5がプレート61に固定される。プレート61にはネジ穴62が設けられ、先端がねじ切りされた丸棒63がネジ穴にねじ込まれて固定される。丸棒は、モジュール容器65に設けられたボアスルー継ぎ手64を貫通する。また、加熱媒体を流通させる配管66を、プレートを貫通して加熱用ジャケット5に接続し、加熱媒体をジャケットに供給しまたジャケットから排出させることができる。この配管もボアスルー継ぎ手を貫通して設けられる。丸棒をモジュール容器外でモジュール容器などに着脱可能に固定できるようにしておけば、必要に応じて、丸棒を押し込むあるいは引き出すことによって、加熱用ジャケットが移動可能である。
また、加熱手段に電熱線を利用する場合、電熱線に電力を供給するための配線を適宜設けることができる。
加熱手段(電熱線)を移動させる移動手段として、例えば、図7に示す形態を採用することができる。電熱線77が断熱材78に覆われたものがプレート71に固定される。プレートにはネジ穴72が設けられ、先端がねじ切りされた丸棒73がネジ穴にねじ込まれて固定される。丸棒は、モジュール容器75に設けられたボアスルー継ぎ手74を貫通する。電熱線には不図示の配線によって電力が供給される。丸棒をモジュール容器外でモジュール容器などに着脱可能に固定できるようにしておけば、必要に応じて、丸棒を押し込むあるいは引き出すことによって、電熱線が移動可能である。
加熱手段を移動させる場合、改質触媒層の出口側端を加熱可能な範囲で移動させる。改質ガスの組成に最も影響するのがこの部分だからである。さらに、触媒劣化に伴う入熱補償ができる位置まで移動させるのが望ましい。
〔出口側の移動手段(第二の断熱材の移動手段)〕
改質触媒層出口側端の周囲に設けられる第二の断熱材を移動可能にしておくこともできる。このために、上述の第一の断熱材移動手段の場合と同様に、第二の断熱材を可動とする移動手段を構成することができる。
第二の断熱材を移動させる場合、改質触媒層の出口側端の周囲には第二の断熱材が存在するようにする。改質触媒層のなかで温度が最も高くなりやすいのがこの部分だからである。さらに、触媒が好適な使用温度の上限温度以下となる位置まで、断熱材下端を移動するのが望ましい。
〔改質原料〕
改質原料としては、水蒸気改質反応により水素を含む改質ガスを得ることのできる物質であれば使用できる。例えば、炭化水素類、アルコール類、エーテル類など分子中に炭素と水素を有する化合物を用いることができる。工業用あるいは民生用に安価に入手できる改質原料の好ましい例として、メタノール、エタノール、ジメチルエーテル、メタン、都市ガス、LPG(液化石油ガス)を挙げることができ、また石油から得られるガソリン、ナフサ、灯油、軽油などの炭化水素油を挙げることができる。
なかでも灯油は工業用としても民生用としても入手容易であり、その取り扱いも容易なため、好ましい。また、灯油のような高次炭化水素はコーキングしやすいため、本発明の効果が顕著に得られる。よって改質原料として灯油を用いることが好ましい。
改質器では、水蒸気改質反応により、改質原料から、水素を含むガスである改質ガスを製造する。このとき部分酸化改質反応を伴ってもよいが、水素を効率的に製造する観点から、水蒸気改質が支配的になるようにする。従って、改質器ではオーバーオールで吸熱になる反応が進む。
〔改質触媒〕
改質触媒としては、水蒸気改質触媒やオートサーマルリフォーミング触媒(水蒸気改質能および部分酸化改質能を有する触媒)を用いることができる。使用する改質原料を水蒸気改質もしくはオートサーマルリフォーミング可能な公知の触媒から適宜選んで採用することができる。
水蒸気改質触媒、オートサーマルリフォーミング触媒のいずれも、公知のそれぞれの触媒から適宜選んで使用することができる。水蒸気改質触媒の例としてはルテニウム系およびニッケル系、オートサーマル改質触媒の例としてはロジウム系触媒を挙げることができる。また、オートサーマル改質触媒については、特開2000−84410号公報、特開2001−80907号公報、「2000 Annual Progress Reports(Office of Transportation Technologies)」、米国特許5,929,286号公報などに記載されるようにニッケルおよび白金、ロジウム、ルテニウムなどの貴金属等がこれら活性を持つことが知られている。触媒形状としては、ペレット状、ハニカム状、その他従来公知の形状を適宜採用することができる。
〔運転条件〕
以下、水蒸気改質、オートサーマル改質のそれぞれにつき、発電時の運転条件について説明する。
水蒸気改質の反応温度は例えば300℃〜900℃、好ましくは350℃〜850℃、さらに好ましくは400℃〜800℃の範囲とすることができる。ただし、改質触媒層入口側端の温度については、コーキング防止の観点から、550℃以下にすることが好ましい。一方、改質反応を進める観点からは、改質触媒層入口側端を400℃以上にすることが好ましい。また、改質触媒層出口側端は、水素濃度を高める観点から、650℃以上が好ましい。改質触媒層出口側端は、触媒劣化抑制の観点から800℃以下が好ましい。
反応系に導入するスチームの量は、改質原料に含まれる炭素原子モル数に対する水分子モル数の比(スチーム/カーボン比)として定義され、この値は好ましくは0.5〜10、より好ましくは1〜7、さらに好ましくは2〜5とされる。改質原料が液体の場合、この時の空間速度(LHSV)は改質原料の液体状態での流速をA(L/h)、触媒層体積をB(L)とした場合A/Bで表すことができ、この値は好ましくは0.05〜20h-1、より好ましくは0.1〜10h-1、さらに好ましくは0.2〜5h-1の範囲で設定される。
オートサーマル改質反応の反応温度は例えば300℃〜900℃、好ましくは350℃〜850℃、さらに好ましくは400℃〜800℃の範囲で設定される。改質触媒層入口側端および出口側端の温度については、水蒸気改質の場合と同様である。
オートサーマル改質ではスチームの他に酸素含有ガスが原料に添加される。酸素含有ガスとしては純酸素でも良いが入手容易性から空気が好ましい。所望の発熱量が得られるように酸素含有ガスを添加することができる。酸素含有ガスの添加量は、改質原料に含まれる炭素原子モル数に対する酸素分子モル数の比(酸素/カーボン比)として好ましくは0.05〜1、より好ましくは0.1〜0.75、さらに好ましくは0.2〜0.6とされる。改質原料が液体の場合、この時の空間速度(LHSV)は、好ましくは0.1〜30、より好ましくは0.5〜20、さらに好ましくは1〜10の範囲で選ばれる。反応系に導入するスチームの量は、スチーム/カーボン比として好ましくは0.3〜10、より好ましくは0.5〜5、さらに好ましくは1〜3とされる。
〔SOFC〕
改質器で得られる改質ガスが、SOFCのアノード(燃料極)に供給される。一方、SOFCのカソード(空気極)には空気などの酸素含有ガスが供給される。発電に伴いSOFCが発熱し、その熱がSOFCから改質器へと輻射伝熱する。こうしてSOFC排熱が改質反応の吸熱に利用される。ガスの取り合い等は適宜配管等を用いて行う。
SOFCとしては、平板型や円筒型などの各種形状の公知のSOFCを適宜選んで採用できる。SOFCでは、一般的に、酸素イオン導電性セラミックスもしくはプロトンイオン導電性セラミックスが電解質として利用される。
SOFCは単セルであってもよいが、実用上は複数の単セルを配列させたスタック(円筒型の場合はバンドルと呼ばれることもあるが、本明細書でいうスタックはバンドルも含む)が好ましく用いられる。この場合、スタックは1つでも複数でもよい。SOFC、および改質器を缶体等の容器(モジュール容器)の中に収容してモジュール化し、モジュール化された間接内部改質型SOFCとすることができる。
改質器は、SOFCから改質器の外表面へと直接輻射伝熱可能な位置に配することが好ましい。従って改質器とSOFCとの間には実質的に遮蔽物は配置しないこと、つまり改質器とSOFCとの間は空隙にすることが好ましい。また、改質器とSOFCとの距離は極力短くすることが好ましい。
各供給ガスは必要に応じて適宜予熱されたうえで改質器もしくはSOFCに供給される。
本発明の間接内部改質型SOFCは、例えば定置用もしくは移動体用の発電システムに、またコージェネレーションシステムに利用できる。本発明の改質器は、このような間接内部改質型SOFCに好適に利用できる。
本発明の間接内部改質型SOFCの一例を示す模式図である。 断熱材の移動について説明するための模式図である。 断熱材の移動手段を説明するための模式図である。 電熱線の配置例を示す模式図である。 電熱線の別の配置例を示す模式図である。 加熱用ジャケットを移動させる移動手段を説明するための模式図である。 電熱線を移動させる移動手段を説明するための模式図である。
符号の説明
1:改質器
2:反応容器(反応管)
3:改質触媒層
4:断熱材
5:加熱用ジャケット
10:固体酸化物形燃料電池
30:断熱材収容容器
31、61、71:プレート
32、62、72:ネジ穴
33、63、73:丸棒
34、64、74:ボアスルー継ぎ手
35、65、75:モジュール容器
41:直線状の電熱線
42:断熱材
51:コイル状の電熱線
66:加熱媒体流通用配管
77:電熱線
78:断熱材

Claims (10)

  1. 水蒸気改質能を有する触媒が充填された改質触媒層を収容する反応容器と、
    該改質触媒層の入口側端の周囲に配された断熱材とを有し、
    前記断熱材を移動させるための移動手段をさらに有する改質器。
  2. 前記改質触媒層の出口側端を加熱するための加熱手段をさらに有する請求項記載の改質器。
  3. 前記加熱手段を移動させるための移動手段をさらに有する請求項記載の改質器。
  4. 前記加熱手段が、加熱媒体が流通可能なジャケットを含む請求項または記載の改質器。
  5. 前記加熱手段が、電熱線を含む請求項または記載の改質器。
  6. 前記改質触媒層の出口側端の周囲に配された第二の断熱材をさらに有する請求項記載の改質器。
  7. 前記第二の断熱材を移動させるための移動手段をさらに有する請求項記載の改質器。
  8. 水蒸気改質能を有する触媒が充填された改質触媒層を収容する反応容器と、
    該改質触媒層の入口側端の周囲に配された断熱材とを有し、
    前記改質触媒層の出口側端の周囲に配された第二の断熱材と、
    前記第二の断熱材を移動させるための移動手段と、をさらに有する改質器。
  9. 前記触媒が、灯油を水蒸気改質可能な触媒である請求項1〜8の何れか一項記載の改質器。
  10. 請求項1〜9の何れか一項記載の改質器;および
    該改質器から得られる改質ガスを燃料とする固体酸化物形燃料電池を有し、
    該改質器が固体酸化物形燃料電池から熱輻射を受ける位置に配された
    間接内部改質型固体酸化物形燃料電池。
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