JP4852289B2 - 過熱水蒸気生成装置及び過熱水蒸気利用装置 - Google Patents

過熱水蒸気生成装置及び過熱水蒸気利用装置 Download PDF

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Description

本発明は、過熱水蒸気生成装置及び過熱水蒸気利用装置に関する。
従来、この種の過熱水蒸気生成装置としては、例えば、セラミックス製非磁性材料の筒状体と、筒状体の外周に巻回された励磁コイルと、筒状体内に装填された導電性材料から構成されている。導電性材料を電磁誘導によって発熱させ、蒸気を筒状体内に流すことで過熱水蒸気を得るようになっている(特許文献1)。
こうした過熱水蒸気生成装置は、例えば、各種食品加工(加熱、乾燥、解凍、殺菌、脱臭、焼成等)の分野において急速に普及しつつあり、過熱水蒸気生成源として各種のシステムに組み込まれるようになってきている。特に、電磁誘導方式によって生成した過熱水蒸気は、厳密な温度制御が可能であるため、より正確で効率的な処理が可能となっている。電磁誘導方式によれば高温の過熱水蒸気を得ることが比較的容易ではあるが、セラミックス大型成形体の乾燥、粉体処理、金型の表面改質、水素製造装置等への展開には、少なくとも500℃以上、好ましくは700℃以上の過熱水蒸気が望ましいとされている。
特開2004−233040号
しかしながら、こうした過熱水蒸気生成装置においては、誘導加熱により発熱する導電性材料として金属またはカーボンを用いるため、500℃以上の水蒸気環境下では導電性材料は激しく酸化される。また、装置の起動及び停止時には、急峻な温度変化を伴うため、熱衝撃によるセラミックス筒状体の破壊が懸念される。したがって、長期間安定的に500℃以上の過熱水蒸気を発生させることは困難であった。さらに、過熱水蒸気生成装置を利用した各種装置にコンパクトに一体化するのも困難であった。
また、導電性材料を囲む炉体についても高温水蒸気下での安定性と耐熱衝撃性が求められる。Ni基合金やFe基合金などの金属材料では酸化のために長期間の使用は困難である。同様のことは非酸化物系セラミックスにも当てはまる。そこで、耐酸化性の観点からは、酸化物系セラミックスが候補材料となるが、十分な機械的強度、耐熱衝撃性等を兼ね備える有用な材料を見出すのは困難であった。
そこで、本発明は、過熱水蒸気を長期間安定的に生成することができる過熱水蒸気生成装置及び過熱水蒸気利用装置を提供することを一つの目的とする。また、本発明は、コンパクト化された過熱水蒸気生成装置及び過熱水蒸気利用装置を提供することを、他の一つの目的とする。
本発明者らは、酸化物系セラミックス材料を炉体の材料に用いるともにこれを固定し保持する保持体を用いることにより、高温水蒸気下でも安定的に炉体性能を確保できることを見出した。さらに、本発明者らは、誘導加熱方式として端面加熱方式を利用することで新たな過熱水蒸気生成形態を構築できることを見出した。すなわち、本発明によれば、以下の手段が提供される。
本発明によれば、電磁誘導体と、該電磁誘導体による誘導加熱可能に配置される導電性材料と、該導電性材料を収容し、被加熱媒体の供給及び加熱媒体の排出が可能であってこれらが流通可能な流路を有するキャビティを有し、少なくとも該キャビティ内に露出される内壁に酸化物系セラミックス材料を有する炉体と、該炉体を前記電磁誘導体に対して所定位置に固定し保持する保持体と、を備える、過熱水蒸気生成装置が提供される。
この過熱水蒸気生成装置においては、前記保持体は非磁性金属材料とすることができる。さらに、前記保持体は、前記炉体の気密性を補足可能な気密性を備えるカバー手段を含むことができるし、前記保持体は、前記炉体の機械的強度を補足可能な強度を有するカバー手段を含むこともできる。さらに、前記保持体は、前記炉体の機械的強度及び/又は気密性を補足可能な強度を備える固定手段を含むこともできる。
この過熱水蒸気生成装置においては、前記炉体は導体が円状又は螺旋状に巻かれた電磁誘導体の端面側に配置されていることが好ましい態様である。この態様においては、前記炉体は、前記電磁誘導体に対して脱着可能とすることができる。また、この態様においては、前記炉体は前記端面に沿った平坦な容器状であり、内部には前記端面にほぼ平行に1又は複数個の導電性材料を配列することができる。さらに、この場合においては、前記電磁誘導体は平面的に複数個配列されており、前記炉体は該複数個の電磁誘導体に沿って配置され、前記炉体内には前記複数個の電磁誘導体に対応して複数個の板状の導電性材料が平面的に配列されていてもよい。前記炉体のキャビティには、前記複数個の導電性材料毎に1又は2以上に区画される区画室を有し、該1又は2以上の区画室は、少なくとも他の導電性材料に対応する1又は2以上の区画室のうち少なくとも一つと連通させることができる。この態様においては、前記複数個の導電性材料の少なくとも一つに対応する前記区画室は、該導電性材料により区分される前記電磁誘導体側の第1の小区画室とその反対側の第2の小区画室とを有していてもよい。さらに、これらの態様においては、前記区画室の少なくとも一部は、その内部を前記導電性材料表面に沿って前記媒体が旋回しながら他の区画室へと移動可能な流路を有することができる。
この過熱水蒸気生成装置においては、前記炉体は導体が円状又は螺旋状に巻かれた電磁誘導体の内側に配置される態様が好ましい。この態様においては、前記炉体は前記電磁誘導体の端部近傍に水蒸気の給排部を有する筒状体であり、その内部に該筒状体の軸方向にほぼ直交するように1又は複数個の導電性材料が配列されるようになっていてもよい。
これらの各種態様の過熱水蒸気生成装置においては、前記酸化物系セラミックス材料はチタン酸アルミニウムセラミックス材料であることが好ましい態様である。
本発明によれば、上記各種態様の過熱水蒸気生成装置を備える過熱水蒸気利用装置も提供される。この利用装置は、セラミックス乾燥用、廃棄物処理用、水素製造用、食品加工用又は調理用である、とすることが好ましい態様である。
本発明の過熱水蒸気生成装置は、電磁誘導体と、該電磁誘導体による誘導加熱可能に配置される導電性材料と、該導電性材料と該導電性材料を収容し被加熱媒体の供給及び加熱媒体の排出が可能であってこれらが流通可能な流路を有するキャビティとを有し、少なくとも該キャビティ内に露出される内壁に酸化物系セラミックス材料を有する炉体と、該炉体を固定し保持する保持体と、を備えることを特徴としている。この装置によれば、炉体の過熱水蒸気に露出される内壁は耐酸化性のある酸化物系セラミックス材料を主体として構成されるため、耐酸化性を確保することができる。また、この装置の保持体は、炉体を固定し保持できるため、酸化物系セラミックス材料の気密性や機械的強度を補うことが可能となっている。この結果、本過熱水蒸気生成装置は、長期間安定的に過熱水蒸気を生成できる。
本発明の過熱水蒸気生成装置においては、前記炉体を導体が円状又は螺旋状に巻かれたコイル体の端面側に配置することにより、コイル体の端面側に生成される磁力を利用するため、電磁誘導体の配置形態の自由度及び炉体の形状の自由度が向上される。この結果、装置のコンパクト化に適するように炉体を平坦化することができ、結果として、過熱水蒸気生成装置をコンパクト化することができる。
また、本発明の過熱水蒸気利用装置は、上記した本発明の過熱水蒸気生成装置を備えることを特徴としている。本発明の過熱水蒸気利用装置は、上記した過熱水蒸気生成装置を備えるため、長期間安定的に過熱水蒸気を利用することができる。また、コイル体の端面側に炉体を配置する形態においては、過熱水蒸気生成装置をコンパクト化できるため、結果として利用装置もコンパクト化することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、まず、本発明の過熱水蒸気生成装置について図1から4に示す本装置の例を参照しながら説明するとともに、過熱水蒸気生成装置を利用した過熱水蒸気利用装置について図5に示す本利用装置の一例を参照しながら説明する。尚、図示する装置形態はいずれも本発明の具体的な説明のための例示であって、本発明を限定するものではない。
(過熱水蒸気生成装置)
本発明の過熱水蒸気生成装置は各種の形態を採ることができる。以下、典型的な2つの形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1に例示するように、本発明の過熱水蒸気生成装置(以下、本装置という。)2は、電電磁誘導体であるコイル体10、12と、コイル体10、12の端面側に配置される炉体20と、この炉体20を覆うように固定するカバー体50とを備えている。本装置2は、この他、コイル体10、12へ電力を供給する電源4と、炉体20によって加熱される被加熱媒体である水蒸気を炉体20に供給する水蒸気供給系6と、炉体20で生成させた過熱水蒸気を排出する水蒸気排出系8とを備えることができる。なお、電源4、水蒸気供給系6及び水蒸気排出系8は必ずしも本装置2と一体化されていなくてもよく、それぞれ単独の装置あるいは2つ以上を組み合わせ別個のユニットとして備えられていてもよい。
本装置2においては、電磁誘導体として、導体を円状又は螺旋状に巻いたコイル体を用いている。管状の導体からなるコイル体10、12は、適当なケーシング内の所定位置に固定され、複数個(ここでは2個)が横に平面的に配列されている。コイル体10、12によれば、誘導加熱に有効な一定方向でかつ必要な強さを有する磁界を容易に形成することができる。コイル体10、12へは、電源4から適当な周波数の電圧が供給されるようになっている。また、炉体20からの熱の影響を抑制してコイル体10、12の温度上昇を抑制するために、管状の導体の内部に冷却水を循環する冷却系14を備えている。冷却系14は、冷却水を循環させる冷却水配管16と図示しないポンプ及び冷却水の貯留タンクとを備えている。なお、コイル体10、12は、通電により誘導加熱に有効な磁界を形成可能に構成されていればよく、コイル体10、12の態様は特に限定するものではない。
コイル体10、12の上側には断熱層と耐熱ガラス層とを介して炉体20とカバー体50とが設置されている。断熱層17は、導電性材料40,42で発生する熱を断熱するために備えられているとともに、炉体20からの熱を遮断するとともに炉体20における蓄熱効果を高めるために形成されている。断熱層17は、セラミックス粒子などを付着させた不織布などが用いられる。また、耐熱ガラス層18は、緻密体であり、主として炉体20の気密性を確保するとともに、炉体20で発生した熱を遮断することにも寄与している。なお、耐熱ガラス層18は、ガラス製に限定するものではないが、コイル体10、12の近傍に配置されることから電磁誘導されないガラスを用いることが好ましい。
炉体20は、図1及び図2に示すように、全体として平坦な箱状に形成されており、ケーシング13内に収容したコイル体10、12のそれぞれに対応付けられる2つの導電性材料40、42を備え、これらの導電性材料40、42をそれぞれ収容する区画室24、26を備えている。
炉体20は、チタン酸アルミニウムセラミックスで形成されている。チタン酸アルミニウム(AlTiO)は、耐水蒸気酸化性、耐熱性、耐熱衝撃性及び断熱性に優れる酸化物系セラミックス材料であるため、本装置2の炉体材料として好適である。一方、チタン酸アルミニウムの耐熱衝撃性は、その低熱膨張性に起因しており、この低熱膨張性は、結晶粒界に生じる微小亀裂(マイクロクラック)による見かけ上のものである。マイクロクラックの存在形態は、室温では開口しているが、300℃近傍では閉塞し、700℃近傍ではガラス層を介して粒子間が癒着・再結合する。この粒界亀裂のため、チタン酸アルミニウムの機械的強度は低くしかも室温において気密性を維持することが困難であるが、本実施形態においては、後述するカバー体50等を備えることで気密性及び機械的強度の双方を補っている。
なお、本実施形態では、酸化物系セラミックス材料としてチタン酸アルミニウムを主成分とするチタン酸アルミニウムセラミックスを用いたがこれに限定するものではない。炉体20としての性能が確保できる範囲で酸化物系セラミックスを含有していれば足りる。こうした酸化物系セラミックスとしては、例えば、チタン酸アルミニウム、コージェライト、石英ガラス、アルミナ、ジルコニア等が挙げられる。好ましくは、耐熱衝撃性に優れるチタン酸アルミニウム、コージェライト等である。なお、本明細書において、チタン酸アルミニウムなど所定のセラミックス成分を主成分とするとは、例えば、セラミックス成分を体積(v/v)%で50%超含有することであり、好ましくは、70%以上、より好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上である。
なお、炉体20は、内部に区画室24、26を備えることから、製造の都合上、図1(a)に示すように、上下二分割された状態で成形された上、導電性材料40、42を固定し接合されて形成される。
ここで、導電性材料40、42について説明する。導電性材料40、42は、コイル体10の外形に対応する円形状に形成されるとともに、その中央部には、貫通孔41、43を有している。こうした導電性材料40、42としては、耐酸化性、特に水蒸気耐酸化性に優れた材料を用いることが好ましく、例えば、全ての金属、炭化物、窒化物、硼化物等の非酸化物系セラミックス、カーボン等が挙げられる。特に、耐水蒸気酸化性に優れるものとしては、ハステロイX等に代表されるNi基耐熱合金や、耐水蒸気酸化用にコーティング処理を施したガラス被覆カーボン材料等が挙げられる。ガラス被覆カーボン材料としては、特開2004−359527号、特開2005−8497号に記載される導電性材料を好ましく用いることができる。特に、特開2005−8497号に記載される導電性材料は、耐熱衝撃性と耐酸化性に優れており好ましい。
本実施形態においては、導電性材料40、42は、多孔質ガラス層と緻密質ガラス層とを備えるカーボン基板を用いることができる。カーボン基板は、例えば、直径95mm程度で厚さが4mm程度の円板とし、厚さ方向に直径33mm程度の貫通孔を基板中央に形成したものを用いることできる。また、多孔質ガラス層と緻密質ガラス層は、このカーボン基板の表面に1mm厚の緻密質ガラス層を溶融被覆により形成した上、該緻密質ガラス層の表層側150μm厚を多孔質化することにより形成した。
これらの導電性材料40、42は、上記したようにそれぞれ区画室24、26に収容されている。炉体20の内部に形成される区画室24、26はコイル体10、12の外形に対応する円形の平面形態を備えており、それぞれ中央には、炉体20と同材料からなる支持部25、27を有し、これらの支持部25、27にリング状の導電性材料40、42の貫通孔41、43を貫通させた状態で導電性材料40、42を収容している。導電性材料40、42はそれぞれ区画室24、26を上下に2分するような高さ位置に固定されることで、区画室24を電磁誘導体側である小区画室24aとその半体側の小区画室24bに区画し、同様に区画室26を小区画室26a、26bに区画している。また、導電性材料40、42は、炉体20がコイル体10、12に対して所定位置に固定されたときには、コイル体10、12の端面に対してほぼ平行となるように炉体20内部に固定されている。
図1(a)及び図2(a)に示すように、小区画室24aには、飽和水蒸気供給系6からの飽和水蒸気が供給される供給口28を備えるとともに、隔壁29を貫通する通路30により隣接する区画室26の小区画室26aに連通している。図2に示すように、供給口28及び通路30は、供給口28から供給された水蒸気が支持部25の回りを導電性材料40の下面40aに沿って旋回するような位置及び方向性で形成されている。
図1(a)及び図2(b)に示すように、区画室26の小区画室26aは、隔壁29を貫通する通路32により区画室24の小区画室24bに連通している。通路30及び通路32は、通路30から導入された水蒸気が小区画室26a内を旋回して小区画室24bに移動するような位置及び方向性で形成されている。さらに、区画室24の小区画室24bは、隔壁29を貫通する通路34により、水蒸気の排出口36を備える区画室26の小区画室26bに連通している。通路32及び通路34は、通路32から導入された水蒸気が小区画室24b内を旋回して小区画室26bに移動するような位置及び方向性で形成されている。さらに、通路34及び排出口30は、通路34から導入された水蒸気が小区画室26b内を旋回して排出口36から排出されるような位置及び方向性で形成されている。
こうして導電性材料40、42が収容された炉体20は、カバー体50に覆われた状態でコイル体10、12を収容するケーシング13に対して固定されている。カバー体50は、非磁性体であるステンレス製で、炉体20の耐熱ガラス層18に当接される以外の部分を密着して被覆するカバー部52と、炉体20をケーシング13に対して固定できるように炉体20の周囲に延出された固定用端部54とを備える下方に開口する容器状に形成されている。固定用端部54が、ボルト等の固定手段を介してケーシング13に対して固定されることで、炉体20はコイル体10、12に対して固定され、炉体20の機械的強度が補足されるとともに、気密性も補足され、水蒸気の生成及び流通に炉体20に必要とされる機械的強度と水蒸気気密性が確保される。
なお、この本装置2において、カバー体50は非磁性体で構成されているが、カバー体50がコイル体10、12によって誘導加熱されることは回避されることが好ましい。例えば、カバー体50を本実施形態のように非磁性体で形成するか、コイル体10、12において発生する磁界によって少なくとも一定以上の温度には誘導加熱されないような距離になるように設計されるかあるいはコイル体10、12への通電量等が制御されるようになっていることが好ましい。
次に、こうした本装置2の使用例について説明する。電源4により、本装置2のコイル体10、12に所定の電力を供給して炉体20内の導電性材料40、42を発熱させると同時に、飽和水蒸気を供給し、所望の温度の過熱水蒸気の生成を行う。
図2(a)に示すように、飽和水蒸気は、供給口28から区画室24の小区画室24aに一定圧で供給され、小区画室24aを通路30方向へと旋回移動する。飽和水蒸気は、小区画室24aに露出される導電性材料40の発熱する表面40aによって加熱されて隣接する小区画室26aに側方移動される。小区画室26aでも同様に、通路32へと水蒸気は旋回移動する。水蒸気は導電性材料42の発熱する表面42aによってさらに加熱される。
図2(b)に示すように、炉体20の下段側、すなわち、コイル体10、12側の小区画室24a、26aで加熱された水蒸気は、次に、上段側の小区画室24b、26bに移動される。小区画室26aで加熱された水蒸気は、区画室24の上段の小区画室24bへと通路32を介して斜め上方に移動され、該区画室24bを旋回移動して導電性材料40の発熱する表面40bにより加熱される。さらに、通路34を介して小区画室26bに移動されて該小区画室26bを旋回移動して導電性材料42の発熱する表面42bにより加熱され、最終的に排出口36から過熱水蒸気となって排出される。
以上説明したように、本装置2によれば、酸化物系セラミックス材料を用いた炉体20であっても、炉体20としての強度及び気密性をカバー体50や固定手段によって補うことができる。この結果、長期にわたり安定的に水蒸気を生成できる装置が提供される。特に、本装置2においては、酸化物系セラミックス材料としてチタン酸アルミニウムセラミックス材料を用いているため、耐水蒸気酸化性、耐熱性、耐熱衝撃性及び断熱性に優れた炉体20となっている。カバー体50として強度及び加工性に優れる金属材料を用いることで、炉体20の機械的強度を効果的に補って、炉体20を容易に固定し保持できる。また、金属材料は容易に緻密体を得ることができるため、炉体20の気密性を確保するのも容易である。
また、本装置2によれば、従来、水蒸気生成装置においては使用されていない誘導加熱形態を採用したことにより、平板型の水蒸気生成装置が提供される。すなわち、コイル体10、12を平面的に設置し、これらのコイル体10、12の端面側に導電性材料40、42を設置したことで、炉体20の平坦化を図ることができる。平坦な炉体20は、コンパクト化に大きく寄与することができ、水蒸気利用装置への一体化を容易にすることができる。また、本装置2においては、複数個のコイル体10、12を平面的に配列させるとともに、これらのコイル体10、12に対応して導電性材料40、42を炉体20内に配置し、導電性材料40、42毎に個別に区画室24、26を形成することで、熱をこうした区画室24、26に集中させて効率的な加熱を実現させている。さらに、導電性材料40、42によってこれらの区画室24,26をさらに上下に2分したことにより、導電性材料40、42の表面を有効に利用し、導電性材料40、42による接触領域を増大させたことにより、一層効果的な加熱を達成している。すなわち、本装置2によれば、コイル体10、12の端面に沿って平行状の水蒸気流路を形成したことで、本装置2のコンパクト化と水蒸気に対する十分な供給熱量を確保することができる。また、本装置2によれば、コイル体10、12毎の区画室24、26に熱が集約され、こうした区画室24、26を水蒸気が通過するために、水蒸気をむらなく均一に加熱することができる。温度の安定した過熱水蒸気を得ることができる。
さらに、本実施形態においては、水蒸気の流路を、コイル体10、12の端面にほぼ水平に配置した導電性材料40、42の表面に沿って形成したために、誘導加熱による導電性材料40、42の発熱面を有効に利用して加熱効率を高めることができるようになっている。
なお、本実施形態では、2個のコイル体10、12を平面的に配列したものとしたが、さらに多数個のコイル体を平面的に配列してもよい。さらに、これら多数個のコイル体に対してそれぞれ区画室を設け、区画室又はさらにその内部の小区画室間を水蒸気がコイル体の端面に沿って移動するように流路形成することにより、より多くの供給熱量及び供給水蒸気量を容易に確保することができるようになる。なお、単一のコイル体を用いることも可能である。
また、本実施形態では、コイル体10、12の片方の端面側にのみ炉体20を設置するものとしたが、他方の端面側にも別の炉体を設置してもよい。この場合、炉体20と同様に適当な断熱性層や気密性層を介して新たな炉体を設置し、さらにカバー体にて被覆することにより、コイル体10、12の両端面において水蒸気を生成させることができる。さらに、コイル体10、12の両端面にある炉体間を水蒸気が流通するようにしてもよい。
さらに、本実施形態では、炉体20内には、収容する導電性材料40、42に対応して区画室24、26を備え、さらに、これらの区画室24、26を化したが、これに限定するものではない。導電性材料40、42毎に区画室24、26を設けることなく炉体20を構成してもよい。また、コイル体10、12は必ずしも、それ自体を隔壁としてその両面を加熱面として利用する必要はなく、その片面のみを水蒸気の流路に曝して加熱面として利用する形態であってもよい。
本実施形態においては、水蒸気が通過する流路形態は、区画室間を旋回移動するものとしたが、これに限定するものではない。流路形態は、区画室や小区画室の有無、さらには、炉体20に収容する導電性材料の形状により適宜設計できる。同様に、水蒸気の供給口28、排出口36の配置や形状も同様に適宜設計することができる。
また、本実施形態においては、導電性材料40、42として板状体を利用するものとしたが、これに限定するものではない。導電性材料としては、棒状体、球状体、線状体、ハニカム体、不定形状の粒体、中空球状体等をそれぞれ適切な形態で設置して使用してもよい。好ましくは、炉体20内において、コイル体10、12の端面に対して実質的に平行状の発熱面を構成できるように収容又は保持されるものであればよく、球体や棒状体などのような非連続体を配列させるようにしてもよい。
さらに、本実施形態においては、コイル体10、12をほぼ水平に設置して、これに対する炉体20も水平状に設置した状態で説明したがこれに限定するものではなく、例えば、こうした装置2を縦方向等いかなる方向性で設置しても用いることもできる。また、コイル体10、12を上方に備えて、その下方に炉体20を備えるようにコイル体10、12に対する炉体20の位置はコイル体10、12の端面側に設置されていればよい。
本実施形態においては、カバー体50として、炉体20にほぼ密着するように当接される容器状のカバー体を用いたが、これに限定するものではなく、炉体20と適当な間隔をおいて被覆するカバー体としてもよい。
(第2の実施形態)
次に、本発明の過熱水蒸気生成装置の第2の実施形態について説明する。本実施形態の過熱水蒸気生成装置102を、図3及び図4に例示する本装置102の一例を参照しながら説明する。本装置102は、コイル体110の内面側に被加熱体を配置する内面加熱方式による過熱水蒸気生成装置である。
本装置102は、装置2と同様に、電磁誘導体としてのコイル体110と、炉体120と、炉体120をコイル体110に対して所定位置に固定し保持するための保持体としてのブラケット150とボルト160とを備えている。なお、ブラケット150及びボルト160とは本発明の保持体の一態様としての固定手段に相当する。なお、図示はしないが、本装置102においても、装置2と同様に、電源4、水蒸気供給系6及び水蒸気排出系8を備えることができ、その、装着形態は特に限定されない。
コイル体110は、導電性材料により発生する熱を断熱する断熱材112等を配置可能な空間をその内部に備えるように導体を円状又は螺旋状に巻かれて構成されている。本実施形態においては、長尺状のコイル体110を単独で備えている。コイル体110は適当なブラケットに連結されて固定されている。また、装置2と同様に、コイル体110を炉体120からの熱から保護するためにコイル体110を構成する管状の導体内部に冷却水を供給する冷却系114が備えられている。
コイル体110の内側の空間には、炉体120を備えている。炉体120は、ブラケット150とボルト160とにより所定位置に固定され保持されている。筒状体の炉体120の内部には、図3に示すように、複数個の導電性材料140a〜140gを備えている。
炉体120は、図3に示すように、全体として円筒状に形成されているとともに、一方のブラケット150aに保持される側に水蒸気供給口128を有し、他方のブラケット150bに保持される側に水蒸気排出口136を有している。こうした炉体120は、チタン酸アルミニウムセラミックスのスリーブ122と、同素材で形成されその両端に適当な耐熱性シール材123を介してそれぞれ備えられる開口部材124、126とを備えている。各開口部材124、126は、それぞれ飽和水蒸気供給口128及び過熱水蒸気排出口136を形成するそれぞれ外側に突出される管状部を有するとともに、スリーブ122の両端を遮断するための蓋部125、127を備えている。
炉体120内部には、複数個の導電性材料140a〜140gが軸方向に対して直交して、すなわち、水蒸気の移動方向に対して直交状に配列されている。導電性材料140a〜140gは、いずれも、適当な高さのチタン酸アルミニウムセラミックス製のスペーサー145、146、147を介して炉体120内に保持されており、炉体120内には、導電性材料140a〜140gにより、多数個の区画室130a〜130hを備えるようになっている。
導電性材料140a〜140gは全て同じ材料で形成されるとともに、図4に示す2種の形態のうちいずれかを備えて、異なる形態の導電性材料が隣り合うように配列されている。すなわち、いずれの導電性材料140a〜140gも円板状に形成されるとともに、中央部の単一の貫通孔142を備えるか又は周辺部に同心円状に複数個の貫通孔144を備えるかのいずれかの形態を有している。これらの貫通孔142、144は、いずれも水蒸気の通路であり、異なる貫通孔形態の導電性材料が交互に配列されることで、水蒸気を軸方向のみならず、導電性材料140a〜140gの発熱面に沿った方向へも移動させて区画室130a〜130hへの移動の間において水蒸気と発熱面との接触効率を高めるようになっている。
導電性材料140a〜140gは、装置2と同様に、多孔質ガラス層と緻密質ガラス層とを備えるカーボン基板を用いることができる。カーボン基板は、例えば、直径46mm程度で厚さが3mm程度の円板とし、厚さ方向に直径10.5mmの貫通孔及び周辺に直径7mmの貫通孔を同心円状に複数個備えたものを用いることできる。また、多孔質ガラス層と緻密質ガラス層は、このカーボン基板の表面に1mm厚の緻密質ガラス層を溶融被覆により形成した上、該緻密質ガラス層の表層側150μm厚を多孔質化することにより形成した。
こうした導電性材料140a〜140gが収容された炉体120は、適当な断熱材162を介して非磁性体であるステンレス製のブラケット150a、150bに対して、同様に非磁性体であるステンレス製のボルト160により固定されている。ブラケット150a、150bは、それぞれ炉体120の水蒸気供給口128側と水蒸気排出口136側とを固定し保持するよう構成されている。ブラケット150aには、ブラケット150bとボルト160とともに炉体120の機械的強度を補うとともに水蒸気気密性を補うために、スプリングコイルなどの弾性体154と台座156とを備えている。この弾性体154を台座156で圧縮させた状態とし、この台座156とブラケット150bとをボルト160で固定することにより、炉体120において確実な水蒸気気密性と機械的強度を確保できるようになっている。
次に、こうした過熱水蒸気生成装置102の使用例について説明する。電源により、本装置102のコイル体110に所定の電力を供給して炉体120内の導電性材料140a〜140gを発熱させると同時に、適当な加熱手段により水蒸気供給系から飽和水蒸気を供給し、所望の温度の過熱水蒸気の生成を行う。
図3に示すように、飽和水蒸気は、供給口128から炉体120に一定圧で供給され、導電性材料140a〜140gによって形成される区画室130a〜130hの間を、貫通孔142、144を介して移動して、その間に、導電性材料140a〜140gの発熱した表面において加熱され、最終的に水蒸気排出口136より排出される。
以上説明したように、本実施形態によれば、装置2と同様、酸化物系セラミックス材料を用いた炉体120であっても、炉体120としての強度及び気密性を、ブラケット150及びボルト160を備える固定手段によって補うことができる。この結果、耐酸化性に優れる炉体120を容易に得ることができ、長期にわたり安定的に水蒸気を生成できる装置が提供される。また、装置2と同様に炉体120の素材としてチタン酸アルミニウムセラミックス材料を用いているメリットも得ることができる。また、固定手段として金属材料を用いることのメリットも装置2と同様に得ることができる。
また、本実施形態によれば、従来通りのコイル体の内面加熱方式を採りながら、炉体120内部に軸方向に沿って複数個の区画室130a〜130hを備える過熱水蒸気生成装置を得ることができる。
さらに、本実施形態においては、水蒸気が、コイル体110の内面にほぼ直交するように配置した導電性材料140a〜140gの発熱した表面に沿って移動可能に流路を形成したため、誘導加熱による導電性材料140a〜140gの発熱面を有効に利用して加熱効率を高めることができるようになっている。
なお、本実施形態では、1個のコイル体110を単独で使用するものとしたが、複数個のコイル体を並列状又は直列状に連結するとともに、これらのコイル体に対応するように炉体を備えるようにすることもできる。
また、本実施形態では、導電性材料として円板を使用して、軸方向に複数個並設して使用したが、これに限定するものではなく、棒状体、球状体、線状体、ハニカム体、不定形状の粒体、中空球状体等をそれぞれ適切な形態を設置し使用してもよい。また、本実施形態では、導電性材料140a〜140gに対して交互に異なる位置に貫通孔142、144を備える円板を用いたが、水蒸気の流路となる貫通孔の大きさ、位置等の形成形態や導電性材料の配置形態は、これに限定するものではなく、使用する導電性材料の種類や炉体の形態等に応じて適宜変更し設定することができる。
また、本実施形態では、筒状の炉体120が鉛直方向に軸方向が一致するように配置した状態で説明したが、これに限定するものではなく、炉体120の軸方向は特に限定しないで任意に設定することができる。さらに、本実施形態では、炉体120をスリーブ122と開口部材124,126とから構成するものとしたがこれに限定するものではない。したがって、スリーブ122と開口部材124、126とが予め一体化されてなる炉体であってもよい。
なお、これらの第1の実施形態及び第2の実施形態においては、それぞれ誘導加熱方式、端面加熱方式及び内面加熱方式を採用したが、さらに、コイル体の外側に炉体を配置する外面加熱方式の過熱水蒸気生成装置としてもよい。また、こうした各種の誘導加熱方式を組み合わせてもよい。例えば、外面加熱方式と内面加熱方式とを組み合わせることも可能である。
また、これらの実施形態においては、炉体20、120の全体を、チタン酸アルミニウムを主体とするチタン酸アルミニウムセラミックス材料で構成するものとしたが、少なくとも水蒸気に露出される炉体20、120の内壁がこうした酸化物系セラミックスを主体とする材料で構成されていればよい。例えば、この場合、外層側を強度や緻密性に優れるセラミックス材料で構成することもできる。
これらの実施形態においては、飽和水蒸気を過熱して過熱水蒸気を生成させるものとしたが、これに限定するものではない。被加熱媒体は、飽和水蒸気でなくともよく、例えば、水分を供給し加熱して通常の水蒸気を生成するように条件設定することもできる。
次に、本発明の過熱水蒸気生成装置を備える過熱水蒸気利用装置について説明する。水蒸気、特に過熱水蒸気は、種々の装置に用いることができる。例えば、工業分野においては、セラミックス粉体や成形体のセラミックス乾燥装置、廃棄物処理装置、水素製造装置等に用いることができる。また、食品加工又は調理の分野においては、加熱、乾燥、解凍、殺菌・滅菌、脱臭、焼成等のいずれかあるいは2種以上を実施する装置に用いることができる。
例えば、こうした利用装置の一例として図5にセラミックス粉体を乾燥するための処理装置202を示す。この装置202においては、第1の実施形態の過熱水蒸気生成装置2を過熱水蒸気生成源として備えている。なお、この生成装置2はその一部に飽和水蒸気供給源6を備えているものとする。また、この装置202においては乾燥するべきセラミックス粉体を収容する処理用キャビティ210を有しており、生成装置2により生成された過熱水蒸気をこのキャビティ210に供給する管路212を備えている。
この装置202において、過熱水蒸気生成装置2を作動させて過熱水蒸気をキャビティ210に供給することにより、キャビティ210内のセラミックス粉体に対して乾燥処理を施すことができる。本発明の装置202は上記した特徴を有しているため、高温の過熱水蒸気を安定的に供給でき、この結果、迅速でかつ安定した乾燥処理を行うことができる。
以上説明したように、本発明の過熱水蒸気生成装置及び過熱水蒸気利用装置によれば、過熱水蒸気を熱媒体とする各種用途に適用することができる。なお、本発明の水蒸気利用装置は、こうしたセラミックス乾燥処理装置に限定するものではなく、上記した各種の用途の利用装置に適用することができ、その用途に応じて過熱水蒸気を被加工体に供給する形態を採ることができる。したがって、過熱水蒸気が供給される特別なキャビティを備えるものに限定されず、過熱水蒸気は、例えば、被加工体に対して噴射されたりする形態で供給されてもよい。なお、本実施形態では、過熱水蒸気生成装置2を過熱水蒸気生成源として一体に備える利用装置について説明したが、過熱水蒸気生成装置2の利用態様はこれに限定するものではない。例えば、過熱水蒸気生成装置2と過熱水蒸気を供給可能は配管等で接続して各種態様で過熱水蒸気を利用する装置に連結することも可能である。
本発明の過熱水蒸気生成装置の一例を示す図であり、図1(a)は、断面構造を示し、図1(b)は、図1(a)の1b−1b断面を示している。 図1に示す過熱水蒸気生成装置における炉体内の水蒸気通路の構造を示す図であり、図2(a)は、電磁誘導体側の小区画室における水蒸気通路を示し、図2(b)は、電磁誘導体側とは反対側の小区画室における水蒸気通路を示している。 本発明の過熱水蒸気生成装置の他の一例を示す図である。 図3に示す過熱水蒸気生成装置の炉体内に収容する導電性材料の形態を示す図である。 本発明の過熱水蒸気利用装置の一例を示す図である。
符号の説明
2、102 過熱水蒸気生成装置、4 電源、6 水蒸気供給系、8 水蒸気排出系、10、12、110 コイル体、13 ケーシング、14、114 冷却系、16 冷却水配管、17 断熱層、18 耐熱ガラス層、20、120 炉体、24、26、130a〜130h 区画室、24a、24b、26a、26b 小区画室、25、27 支持部、28、128 水蒸気供給口、29 隔壁、30、32、34 通路、36、136 過熱水蒸気排出口、40、42、140a〜140g 導電性材料、41、43、142、144 貫通孔、50 カバー体、52 カバー部、54 固定用端部、122 スリーブ、123 耐熱性シール材、124、126 開口部材、150,150a,150b ブラケット、125,127 蓋部、145,146,147 スペーサー、154 弾性体、156 台座、162 断熱材、160 ボルト、202 過熱水蒸気利用装置、210 キャビティ、212 管路。

Claims (6)

  1. 導体が円状又は螺旋状に巻かれた電磁誘導体と、
    該電磁誘導体による誘導加熱可能に配置される導電性材料と、
    該導電性材料を収容し、被加熱媒体の供給及び加熱媒体の排出が可能であってこれらが流通可能な流路を有するキャビティを有する炉体と、
    該炉体を前記電磁誘導体に対して所定位置に固定し保持する非磁性材料からなる保持体と、
    を備え、
    前記炉体は、前記電磁誘導体の内側に配置され、チタン酸アルミニウムセラミックス材料からなる筒状体と、
    チタン酸アルミニウムセラミックス材料からなり、前記被加熱媒体の供給口を構成する管状部と前記筒状体の一方の端部に当接するフランジ部とからなる第1の開口部材と、
    チタン酸アルミニウムセラミックス材料からなり、前記加熱媒体の排出口を構成する管状部と前記筒状体の他方の端部に当接するフランジ部とからなる第2の開口部材と、
    前記筒状体の内部に前記筒状体の軸方向にほぼ直交するように少なくとも一つの貫通孔を有する前記導電性材料を配して区画した互いに連通する複数の区画室と、
    を有し、
    前記保持体は、
    前記第1の開口部材の前記フランジ部に対応する第1の保持体と、
    前記第2の開口部材の前記フランジ部に対応する第2の保持体と、
    を有し、
    前記第1の保持体は、断熱材と前記第1の開口部材の前記フランジ部とを介し、前記第2の保持体は、断熱材と前記第2の開口部材の前記フランジ部とを介して、前記炉体を弾性保持する、過熱水蒸気生成装置。
  2. 前記導電性材料は、チタン酸アルミニウムセラミックス材料からなるスペーサーを介して配されている、請求項に記載の過熱水蒸気生成装置。
  3. 前記第1の保持体及び第2の保持体のいずれか一方が、弾性体を備えている、請求項1又は2に記載の過熱水蒸気生成装置。
  4. 前記第1の保持体及び前記第2の保持体は、相互にボルトで固定可能に形成されている、請求項1〜3のいずれかに記載の過熱水蒸気生成装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の過熱水蒸気生成装置を備える、過熱水蒸気利用装置。
  6. 前記利用装置がセラミックス乾燥用、廃棄物処理用、水素製造用、食品加工用又は調理用である、請求項5に記載の過熱水蒸気利用装置。
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