JP2015082384A - プラズマ処理装置、給電ユニット、及び載置台システム - Google Patents
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Abstract
【課題】マイクロ波によって処理ガスを励起させるプラズマ処理装置を提供する。【解決手段】このプラズマ処理装置では、載置台の静電チャック内にヒータが設けられている。ヒータは、フィルタユニット及び棒状の給電体PE11,PE12を介してヒータ電源に接続されている。給電体は、絶縁体製の筒状部60,62の内孔に通されている。また、筒状部を介して伝播するマイクロ波を抑制するチョーク部70,72が、給電体と筒状部との間に設けられている。チョーク部は、導電性であり、第1部分及び第2部分を含んでいる。第1部分70a,72aは、給電体から該給電体の長手方向に交差する方向に延びている。第2部分70b,72bは、筒形状を有しており、筒状部と給電体との間において第1部分の周縁から延在している。【選択図】図9
Description
本発明の実施形態は、プラズマ処理装置、給電ユニット、及び載置台システムに関するものである。
電子デバイスの製造においては種々のプラズマ処理が被処理体に対して施される。プラズマ処理を実施するためのプラズマ処理装置では、処理容器内に供給されたガスが励起されることによりプラズマが生成される。このプラズマによって、被処理体が処理される。
また、プラズマ処理装置では、被処理体は、載置台上に載置される。載置台は、下部電極、及び静電チャックを有している。静電チャックは、下部電極上に設けられている。下部電極には、高周波電力を発生する高周波電源が、電気的に接続されている。また、静電チャック内には、被処理体を加熱するためのヒータが設けられている。ヒータは、給電体を介してヒータ電源に電気的に接続されている。給電体は、絶縁材から構成された被覆部によって被覆されている。また、給電体とヒータ電源との間には、フィルタユニットが設けられている。フィルタユニットは、LCフィルタを内蔵している。このフィルタユニットにより、下部電極に供給される高周波電力のヒータ電源への流入を抑制することができる。このようなプラズマ処理装置は、特許文献1に記載されている。
一方、処理ガスを励起させる方式には種々の方式が存在しているが、近年、マイクロ波により処理ガスを励起させるプラズマ処理装置が注目されている。
マイクロ波に対しては、被覆部は誘電体である。したがって、マイクロ波を用いるプラズマ処理装置では、当該マイクロ波が被覆部を伝播する。このように伝播して漏れ出すマイクロ波は、プラズマ処理装置の種々の部品に影響を及ぼし得る。例えば、ヒータ電源に対してマイクロ波が流入したり、或いは、種々の計測器の誤動作を招くことがある。
したがって、マイクロ波により処理ガスを励起させるプラズマ処理装置では、給電体の周囲の媒体に伝播するマイクロ波を抑制することが求められている。
一側面においては、マイクロ波によって処理ガスを励起させるプラズマ処理装置が提供される。このプラズマ処理装置は、処理容器、載置台、高周波電源、ヒータ、ヒータ電源、フィルタユニット、給電体、筒状部、及び、チョーク部を備えている。載置台は、処理容器内に設けられている。この載置台は、下部電極、及び、該下部電極上に設けられた静電チャックを有している。高周波電源は、下部電極に電気的に接続されている。ヒータは、静電チャック内に設けられている。ヒータ電源は、ヒータに供給される電力を発生する。フィルタユニットは、ヒータ電源に接続されたフィルタを有している。給電体は棒状であり、フィルタを介してヒータ電源とヒータとを接続する。筒状部は絶縁体から構成されており、給電体が通る内孔を画成している。チョーク部は、筒状部を介して伝播するマイクロ波を抑制する。このチョーク部は、導電性であり、第1部分及び第2部分を含んでいる。第1部分は、給電体から該給電体の長手方向に交差する方向に延びている。第2部分は、筒形状を有しており、筒状部と給電体との間において第1部分の周縁から延在している。
一形態において、第2部分は、一端と、第1部分に接続する他端と、を含み、当該一端と当該他端との間の長さは、マイクロ波の大気中での波長の1/4の長さである。
上記プラズマ処理装置では、筒状部を伝播するマイクロ波、即ち、入射波の一部が、チョーク部の第2部分と給電体との間の領域を伝播し、第1部分で反射される。第1部分での反射によって発生する反射波は、入射波と干渉し、入射波を減衰させ、或いは、打ち消す。よって、このプラズマ処理装置によれば、給電体の周囲の媒体に伝播するマイクロ波を抑制することが可能となる。
一形態において、プラズマ処理装置は、筒状部の外周に沿って設けられた導電性の包囲部を更に備える。また、一形態において、フィルタユニットは導電性の筐体を備え、包囲部は筐体から離間している。包囲部とチョーク部の第2部分との間に絶縁体製の筒状部が設けられた構造は、容量成分をもたらし、ヒータとヒータ電源の間のインピーダンスを低下させ得る。このインピーダンスの低下は、フィルタユニットの筐体と包囲部とを離間させることによって、抑制することが可能である。
一形態においては、包囲部は、一端と、該一端よりもフィルタユニットの筐体から離れている他端と、を含み、包囲部の一端と筐体との間には、絶縁体が設けられていてもよい。また、この絶縁体は、ジルコニアから構成されていてもよい。ジルコニアから構成された絶縁体を包囲部と筐体との間に介在させることによって、包囲部と筐体との間を介するマイクロ波の漏れを抑制することが可能となる。
また、別の一側面においては、マイクロ波によって処理ガスを励起するプラズマ処理装置において静電チャックに設けられたヒータとヒータ電源とをフィルタユニットを介して接続する給電ユニットが提供される。この給電ユニットは、上述した給電体、筒状部、及びチョーク部を備えている。一形態において、給電ユニットは、上述した包囲部を更に備え得る。更なる一形態においては、チョーク部の第2部分は、一端と、第1部分に接続する他端と、を含み、当該一端と当該他端との間の長さは、マイクロ波の大気中での波長の1/4の長さである。かかる給電ユニットによれば、給電体の周囲の媒体に伝播するマイクロ波を抑制することが可能となる。
また、更に別の一側面においては、マイクロ波によって処理ガスを励起するプラズマ処理装置用の載置台システムが提供される。この載置台システムは、上述した載置台、高周波電源、ヒータ、ヒータ電源、フィルタユニット、給電体、筒状部、及び、チョーク部を備えている。したがって、この載置台システムによれば、給電体の周囲の媒体に伝播するマイクロ波を抑制することが可能となる。
上記載置台システムの一形態においては、チョーク部の第2部分は、一端と、第1部分に接続する他端と、を含み、当該一端と当該他端との間の長さは、マイクロ波の大気中での波長の1/4の長さである。また、一形態において、載置台システムは、筒状部の外周に沿って設けられた導電性の包囲部を更に備える。また、一形態において、フィルタユニットは導電性の筐体を備え、包囲部は筐体から離間している。また、一形態において、包囲部は、一端と、該一端よりもフィルタユニットの筐体から離れている他端と、を含み、包囲部の一端と筐体との間には、絶縁体が設けられていてもよい。また、この絶縁体は、ジルコニアから構成されていてもよい。
以上説明したように、マイクロ波により処理ガスを励起させるプラズマ処理装置において、給電体の周囲の媒体に伝播するマイクロ波を抑制することが可能となる。
以下、図面を参照して種々の実施形態について詳細に説明する。なお、各図面において同一又は相当の部分に対しては同一の符号を附すこととする。
図1は、一実施形態に係るプラズマ処理装置を概略的に示す図である。図1においては、プラズマ処理装置の縦断面が概略的に示されている。図1に示すプラズマ処理装置10は、マイクロ波を用いて処理ガスを励起させることによりプラズマを生成し、当該プラズマによって被処理体(以下、「ウエハ」という)Wを処理する装置である。
プラズマ処理装置10は、処理容器12を備えている。処理容器12は、その内部において処理空間Sを画成している。プラズマ処理装置10では、処理空間S内にウエハWが収容され、当該ウエハWに対するプラズマ処理が施される。一実施形態において、処理容器12は、側壁12a、底部12b、及び、天部12cを含んでいる。側壁12aは、軸線Zが延びる方向(以下、「軸線Z方向」という)に延在する略円筒形状を有している。底部12bは、側壁12aの下端側に設けられている。側壁12aの上端部は開口している。側壁12aの上端部開口は、誘電体窓18によって閉じられている。誘電体窓18は、側壁12aの上端部と天部12cとの間に狭持されている。この誘電体窓18と側壁12aの上端部との間には封止部材SL1が介在していてもよい。封止部材SL1は、例えばOリングであり、処理容器12の密閉に寄与する。
また、プラズマ処理装置10は、載置台システム20Sを備えている。この載置台システム20Sは、載置台20を含んでいる。載置台20は、処理容器12内において、誘電体窓18の下方に設けられている。載置台20は、下部電極LE、及び、静電チャックESCを含んでいる。下部電極LEは、マッチングユニットMUを介して、高周波電源RFGに接続されている。高周波電源RFGは、イオン引き込み用の高周波電力(高周波バイアス電力)を発生する。静電チャックESCは、下部電極LE上に設けられている。静電チャックESCは、クーロン力によってその上面に載置されたウエハWを吸着して、当該ウエハWを保持する。この載置台20を含む載置台システム20Sの詳細については、後述する。
図1に示すように、プラズマ処理装置10は、ヒータHT及びHSを更に備え得る。ヒータHTは、天部12c内に設けられており、アンテナ14を囲むように、環状に延在している。また、ヒータHSは、側壁12a内に設けられており、環状に延在している。
また、プラズマ処理装置10は、処理容器12内にマイクロ波を導入するために、一実施形態では、アンテナ14、同軸導波管16、誘電体窓18、マイクロ波発生器32、チューナ34、導波管36、及び、モード変換器38を更に備え得る。マイクロ波発生器32は、GHz帯のマイクロ波、例えば2.45GHzの周波数のマイクロ波を発生する。このマイクロ波発生器32は、チューナ34、導波管36、及びモード変換器38を介して、同軸導波管16の上部に接続されている。同軸導波管16は、軸線Zに沿って延在している。なお、載置台20の載置領域MR、即ちウエハWが載置される領域の中心は、軸線Z上に位置している。
同軸導波管16は、外側導体16a及び内側導体16bを含んでいる。外側導体16aは、軸線Z方向に延在する円筒形状を有している。この外側導体16aの中心軸線は、軸線Zに略一致している。外側導体16aの下端は、導電性の表面を有する冷却ジャケット40の上部に電気的に接続されている。内側導体16bは、外側導体16aの内側において、当該外側導体16aと同軸に設けられている。内側導体16bは、一実施形態では、軸線Z方向の延びる円筒形状を有している。この内側導体16bの下端は、アンテナ14のスロット板44に接続している。
一実施形態において、アンテナ14は、ラジアルラインスロットアンテナである。このアンテナ14は、天部12cに形成された開口内に配置されており、誘電体窓18の上面の上に設けられている。アンテナ14は、誘電体板42及びスロット板44を含んでいる。誘電体板42は、マイクロ波の波長を短縮させるものであり、略円盤形状を有している。誘電体板42は、例えば、石英又はアルミナから構成される。誘電体板42は、スロット板44と冷却ジャケット40の下面の間に狭持されている。アンテナ14は、したがって、誘電体板42、スロット板44、及び、冷却ジャケット40の下面を含んでいる。
図2は、スロット板の一例を示す平面図である。スロット板44は、薄板状であって、円盤状である。スロット板44の板厚方向の両面は、それぞれ平らである。円形のスロット板44の中心CSは、軸線Z上に位置している。スロット板44には、複数のスロット対44pが設けられている。複数のスロット対44pの各々は、板厚方向に貫通する二つのスロット孔44a,44bを含んでいる。スロット孔44a,44bそれぞれの平面形状は、長孔形状である。各スロット対44pにおいて、スロット孔44aの長軸が延びる方向と、スロット孔44bの長軸が延びる方向は、互いに交差又は直交している。
図2に示す例では、複数のスロット対44pは、軸線Zを中心とする仮想円VCの内側に設けられた内側スロット対群ISPと仮想円VCの外側に設けられた外側スロット対群OSPとに大別されている。内側スロット対群ISPは、複数のスロット対44pを含んでいる。図2に示す例では、内側スロット対群ISPは、七つのスロット対44pを含んでいる。内側スロット対群ISPの複数のスロット対44pは、中心CSに対して周方向に等間隔に配列されている。内側スロット対群ISPに含まれる複数のスロット孔44aは、当該スロット孔44aの重心がスロット板44の中心CSから半径r1の円上に位置するよう、等間隔に配列されている。また、内側スロット対群ISPに含まれる複数のスロット孔44bは、当該スロット孔44bの重心がスロット板44の中心CSから半径r2の円上に位置するよう、等間隔に配列されている。ここで、半径r2は、半径r1より大きい。
外側スロット対群OSPは、複数のスロット対44pを含んでいる。図2に示す例では、外側スロット対群OSPは、28個のスロット対44pを含んでいる。外側スロット対群OSPの複数のスロット対44pは、中心CSに対して周方向に等間隔に配列されている。外側スロット対群OSPに含まれる複数のスロット孔44aは、当該スロット孔44aの重心がスロット板44の中心CSから半径r3の円上に位置するよう、等間隔に配列されている。また、外側スロット対群OSPに含まれる複数のスロット孔44bは、当該スロット孔44bの重心がスロット板44の中心CSから半径r4の円上に位置するよう、等間隔に配列されている。ここで、半径r3は、半径r2よりも大きく、半径r4は、半径r3よりも大きい。
また、内側スロット対群ISP及び外側スロット対群OSPのスロット孔44aの各々は、中心CSとその重心とを結ぶ線分に対して、その長軸が同一の角度を有するように、形成されている。また、内側スロット対群ISP及び外側スロット対群OSPのスロット孔44bの各々は、中心CSとその重心とを結ぶ線分に対して、その長軸が同一の角度を有するように、形成されている。
図3は、誘電体窓の一例を示す平面図であり、当該誘電体窓を処理空間S側から見た状態を示している。図4は、図3のIV−IV線に沿ってとった断面図である。誘電体窓18は、略円盤形状を有し、石英又はアルミナといった誘電体から構成されている。誘電体窓18の上面18u上には、スロット板44が設けられている。
誘電体窓18の中央には、貫通孔18hが形成されている。貫通孔18hの上側部分は、後述する中央導入部50のインジェクタ50bが収容される空間18sとなり、下側部分は、後述する中央導入部50の中央導入口18iとなる。なお、誘電体窓18の中心軸線は、軸線Zと一致している。
誘電体窓の上面18uと反対側の面、即ち下面18bは、処理空間Sに接しており、プラズマを生成する側の面となる。この下面18bは、種々の形状を画成している。具体的に、下面18bは、中央導入口18iを囲む中央領域において、平坦面180を有している。この平坦面180は、軸線Zに直交する平坦な面である。下面18bは、平坦面180の径方向外側領域において、環状に連なり誘電体窓18の板厚方向内方側に向かってテーパー状に凹む環状の第1凹部181を画成している。
第1凹部181は、内側テーパー面181a、底面181b、及び、外側テーパー面181cによって画成されている。底面181bは、平坦面180よりも上面18u側に設けられており、平坦面180と平行に環状に延在している。内側テーパー面181aは、平坦面180と底面181bとの間において環状に延在しており、平坦面180に対して傾斜している。外側テーパー面181cは、底面181bと下面18bの周縁部との間において環状に延在しており、底面181bに対して傾斜している。なお、下面18bの周縁領域は、側壁12aに接する面となる。
また、下面18bは、平坦面180から板厚方向内方側に向かって凹む複数の第2凹部182を画成している。複数の第2凹部182の個数は、図3及び図4に示す例では、7個である。これら複数の第2凹部182は、周方向に沿って等間隔に形成されている。また、複数の第2凹部182は、軸線Zに直交する面において円形の平面形状を有している。具体的には、第2凹部182を画成する内側面182aは、軸線Z方向に延在する円筒面である。また、第2凹部182を画成する底面182bは、平坦面180よりも上面18u側に設けられており、平坦面180と平行な円形の面である。
図5は、図3に示す誘電体窓上に図2に示すスロット板を設けた状態を示す平面図であり、誘電体窓18を下側から見た状態を示している。図5に示すように、平面視において、即ち、軸線Z方向に見ると、外側スロット対群OSPの複数のスロット孔44a及び複数のスロット孔44b、並びに内側スロット対群ISPの複数のスロット孔44bは、第1凹部181に重なっている。具体的には、平面視において、外側スロット対群OSPの複数のスロット孔44bは、一部において外側テーパー面181cに重なっており、一部において底面181bに重なっている。また、平面視において、外側スロット対群OSPの複数のスロット孔44aは、底面181bに重なっている。また、平面視において、内側スロット対群ISPの複数のスロット孔44bは、一部において内側テーパー面181aに重なっており、一部において底面181bに重なっている。
また、平面視において、即ち、軸線Z方向に見ると、内側スロット対群ISPの複数のスロット孔44aは、第2凹部182に重なっている。具体的には、平面視において、複数の第2凹部182の底面の重心(中心)それぞれが、内側スロット対群ISPの複数のスロット孔44a内に位置するように、構成されている。
再び図1を参照する。プラズマ処理装置10では、マイクロ波発生器32により発生されたマイクロ波が、同軸導波管16を通って、誘電体板42に伝播され、スロット板44のスロット孔44a及び44bから誘電体窓18に与えられる。
誘電体窓18では、上述したように第1凹部181を画成する部分の板厚、及び、第2凹部182を画成する部分の板厚は、他の部分よりも薄くなっている。したがって、誘電体窓18では、第1凹部181を画成する部分、及び、第2凹部182を画成する部分において、マイクロ波の透過性が高められている。また、軸線Z方向に見た場合に、外側スロット対群OSPのスロット孔44a及び44b、並びに、内側スロット対群ISPのスロット孔44bは、第1凹部181に重なっており、内側スロット対群ISPのスロット孔44aは、第2凹部182に重なっている。したがって、第1凹部181及び第2凹部182にマイクロ波の電界が集中して、当該第1凹部181及び第2凹部182にマイクロ波のエネルギーが集中する。その結果、第1凹部181及び第2凹部182において、プラズマを安定して発生させることが可能となり、誘電体窓18の直下において径方向及び周方向に分布したプラズマを安定して発生させることが可能となる。
また、プラズマ処理装置10は、中央導入部50及び周辺導入部52を備えている。中央導入部50は、導管50a、インジェクタ50b、及び中央導入口18iを含んでいる。導管50aは、同軸導波管16の内側導体16bの内孔に通されている。また、導管50aの端部は、誘電体窓18が軸線Zに沿って画成する空間18s(図4参照)内まで延在している。この空間18s内且つ導管50aの端部の下方には、インジェクタ50bが収容されている。インジェクタ50bには、軸線Z方向に延びる複数の貫通孔が設けられている。また、誘電体窓18は、中央導入口18iを画成している。中央導入口18iは、空間18sの下方に連続し、且つ軸線Zに沿って延びている。かかる構成の中央導入部50は、導管50aを介してインジェクタ50bにガスを供給し、インジェクタ50bから中央導入口18iを介してガスを噴射する。このように、中央導入部50は、軸線Zに沿って誘電体窓18の直下にガスを噴射する。即ち、中央導入部50は、電子温度が高いプラズマ生成領域にガスを導入する。
周辺導入部52は、複数の周辺導入口52iを含んでいる。複数の周辺導入口52iは、主としてウエハWのエッジ領域にガスを供給する。複数の周辺導入口52iは、ウエハWのエッジ領域、又は、載置領域MRの縁部に向けて開口している。複数の周辺導入口52iは、中央導入口18iよりも下方、且つ、載置台20の上方において周方向に沿って配列されている。即ち、複数の周辺導入口52iは、誘電体窓の直下よりも電子温度の低い領域(プラズマ拡散領域)において軸線Zを中心として環状に配列されている。この周辺導入部52は、電子温度の低い領域からウエハWに向けてガスを供給する。したがって、周辺導入部52から処理空間Sに導入されるガスの解離度は、中央導入部50から処理空間Sに供給されるガスの解離度よりも抑制される。
中央導入部50には、第1の流量制御ユニット群FCG1を介して第1のガスソース群GSG1が接続されている。また、周辺導入部52には、第2の流量制御ユニット群FCG2を介して第2のガスソース群GSG2が接続されている。第1のガスソース群GSG1は、複数の第1のガスソースを含んでおり、第1の流量制御ユニット群FCG1は、複数の第1の流量制御ユニットを含んでいる。複数の第1のガスソースはそれぞれ、複数の第1の流量制御ユニットを介して、共通ガスラインGL1に接続されている。この共通ガスラインGL1は、中央導入部50に接続されている。なお、複数の第1の流量制御ユニットの各々は、例えば、二つのバルブと、当該二つのバルブ間に設けられた流量制御器を含んでいる。流量制御器は、例えば、マスフローコントローラである。
第2のガスソース群GSG2は、複数の第2のガスソースを含んでおり、第2の流量制御ユニット群FCG2は、複数の第2の流量制御ユニットを含んでいる。複数の第2のガスソースはそれぞれ、複数の第2の流量制御ユニットを介して、共通ガスラインGL2に接続されている。この共通ガスラインGL2は、周辺導入部52に接続されている。なお、複数の第2の流量制御ユニットの各々は、例えば、二つのバルブと、当該二つのバルブ間に設けられた流量制御器を含んでいる。流量制御器は、例えば、マスフローコントローラである。
このように、プラズマ処理装置10では、複数の第1のガスソース及び複数の第1の流量制御ユニットが中央導入部50専用に設けられており、これら複数の第1のガスソース及び複数の第1の流量制御ユニットとは独立した複数の第2のガスソース及び複数の第2の流量制御ユニットが周辺導入部52専用に設けられている。したがって、中央導入部50から処理空間Sに導入される処理ガスに含まれる一以上のガスの種類、中央導入部50から処理空間Sに導入される処理ガスに含まれる一以上のガスの流量を独立して制御することができる。また、周辺導入部52から処理空間Sに導入される処理ガスに含まれる一以上のガスの種類、周辺導入部52から処理空間Sに導入される処理ガスに含まれる一以上のガスの流量を独立して制御することができる。
一実施形態においては、プラズマ処理装置10は、図1に示すように、制御部Cntを更に備え得る。制御部Cntは、プログラム可能なコンピュータ装置といった制御器であり得る。制御部Cntは、レシピに基づくプログラムに従ってプラズマ処理装置10の各部を制御し得る。例えば、制御部Cntは、第1の流量制御ユニット群FCG1の各流量制御ユニットに制御信号を送出して、中央導入部50に供給するガス種及びガスの流量を調整することができる。また、制御部Cntは、第2の流量制御ユニット群FCG2の各流量制御ユニットに制御信号を送出して、周辺導入部52に供給するガス種及びガスの流量を調整することができる。また、制御部Cntは、マイクロ波のパワー、RFバイアスのパワー及びON/OFF、並びに、処理容器12内の圧力を制御するよう、マイクロ波発生器32、高周波電源RFG、排気装置30に制御信号を供給し得る。
一実施形態において、周辺導入部52は、環状の管52pを更に含んでいる。この管52pには、複数の周辺導入口52iが形成されている。環状の管52pは、例えば、石英から構成され得る。図1に示すように、環状の管52pは、一実施形態においては、側壁12aの内壁面に沿って設けられている。換言すると、環状の管52pは、誘電体窓18の下面と載置領域MR、即ちウエハWとを結ぶ経路上には配置されていない。したがって、環状の管52pは、プラズマの拡散を阻害しない。また、環状の管52pが側壁12aの内壁面に沿って設けられているので、当該環状の管52pのプラズマによる消耗が抑制され、当該環状の管52pの交換頻度を減少させることが可能となる。さらに、環状の管52pは、ヒータによる温度制御が可能な側壁12aに沿って設けられているので、周辺導入部52から処理空間Sに導入されるガスの温度の安定性を向上させることが可能となる。
また、一実施形態においては、複数の周辺導入口52iは、ウエハWのエッジ領域に向けて開口している。即ち、複数の周辺導入口52iは、ウエハWのエッジ領域に向けてガスを噴射するよう、軸線Zに直交する平面に対して傾斜している。このように周辺導入口52iが、ウエハWのエッジ領域に向けて傾斜するように開口しているので、当該周辺導入口52iから噴射されたガスの活性種は、ウエハWのエッジ領域に直接的に向かう。これにより、ガスの活性種をウエハWのエッジに失活させずに供給することが可能となる。その結果、ウエハWの径方向における各領域の処理速度のばらつきを低減することが可能となる。
以下、図1に加えて図6を参照して、プラズマ処理装置10の載置台システム20Sの構成について詳細に説明する。図6は、図1に示すプラズマ処理装置の載置台システムを拡大して示す図である。上述したように、載置台システム20Sは、載置台20を備えており、当該載置台20は、下部電極LE及び静電チャックESCを含んでいる。
下部電極LEは、一実施形態では、第1プレート22a及び第2プレート22bを含んでいる。第1プレート22aは、略円盤状の部材である。また、第1プレート22aは、導電性の部材であり、例えば、アルミニウムから構成されている。第1プレート22aの中心軸線は、軸線Zに略一致している。この第1プレート22aは、略筒状の支持部SP1によって支持されている。支持部SP1は、底部12bから上方に延びており、第1プレート22aの下面の周縁領域に当接している。この支持部SP1は、石英といった絶縁体から構成されている。
第2プレート22bは、第1プレート22a上に設けられている。第2プレート22bは、略円盤状の部材である。また、第2プレート22bは、導電性の部材であり、例えば、アルミニウムから構成されている。この第2プレート22bは、第1プレート22aに導通している。また、第2プレート22bの中心軸線は軸線Zに略一致している。一実施形態において、第2プレート22bは、大径部22c及び小径部22dを含んでいる。大径部22cは、小径部22dの下側において当該小径部22dに連続している。また、大径部22cの直径は、小径部22dよりも大きくなっており、第1プレート22aの直径と略等しくなっている。
第1プレート22aには、給電棒PFR及びマッチングユニットMUを介して、高周波電源RFGが電気的に接続されている。高周波電源RFGは、ウエハWに引き込むイオンのエネルギーを制御するのに適した一定の周波数、例えば、13.65MHzの高周波バイアス電力を出力する。マッチングユニットMUは、高周波電源RFG側のインピーダンスと、主に電極、プラズマ、処理容器12といった負荷側のインピーダンスとの間で整合をとるための整合器を収容している。この整合器の中に自己バイアス生成用のブロッキングコンデンサが含まれている。
第2プレート22bの内部には、冷媒室RCが設けられている。冷媒室RCは、軸線Z周りに螺旋状に延在している。この冷媒室RCには、チラーユニットから配管PP1,PP2を介して所定の温度の冷媒、例えば、冷却水が循環するように供給される。このように循環される冷媒によって、静電チャックESC上のウエハWの温度が、制御され得る。さらに、伝熱ガス供給部からの伝熱ガス、例えば、Heガスが供給管PP3を介して静電チャックESCの上面とウエハWの裏面との間に供給される。
静電チャックESCは、第2プレート22bの上面の上に設けられている。静電チャックESCは、略円盤形状を有しており、その中心軸線は実質的に軸線Zに一致している。静電チャックESCの上面は、ウエハWを載置するための載置領域MRを提供している。載置領域MRは略円形であり、その中心は実質的に軸線Z上に位置している。この静電チャックESCは、ウエハWを静電吸着力で保持する。そのため、静電チャックESCは、誘電体膜の間に挟まれた電極膜EFを含んでいる。電極膜EFには、直流電源DSがスイッチSWを介して電気的に接続されている。静電チャックESCは、直流電源DSから印加される直流電圧により発生するクーロン力によってその上面にウエハWを吸着し、当該ウエハWを保持することができる。
また、静電チャックESCの径方向外側には、フォーカスリングFRが設けられている。フォーカスリングFRは、静電チャックESCを囲むように、静電チャックESCのエッジ及びウエハWのエッジに沿って環状に延在している。フォーカスリングFRは、石英といった誘電体から構成されている。フォーカスリングFRは、ウエハWのエッジの外側におけるシース電位を調整するために設けられており、ウエハWのプラズマ処理の面内均一性に寄与する。
フォーカスリングFRの下方には、第1の筒状部TP1が設けられている。第1の筒状部TP1は、アルミナといった絶縁体から構成されている。第1の筒状部TP1は、円筒形状を有しており、下部電極LEの外周面に沿って延在している。一実施形態において、第1の筒状部TP1は、支持部SP1の上側部分の外周面、第1プレート22aの外周面、及び、第2プレート22bの大径部22cの外周面に沿って延在している。
第1の筒状部TP1とフォーカスリングFRとの間には、環状部APが設けられている。環状部APは、アルミナといった誘電体から構成されている。環状部APは、第2プレート22bの小径部22dの外周面に沿って環状に延在している。この環状部APの上面は、フォーカスリングFRの下面に接している。一実施形態において、環状部APの上面には、上方に突出した凸部PJ1を含んでいる。凸部PJ1は、環状部APの上面の内縁と外縁との間の中間において、環状に延在している。一方、フォーカスリングFRの下面は、凸部PJ1が嵌合する凹部を画成している。したがって、環状部AP上にフォーカスリングFRが搭載されることで、当該フォーカスリングFRの位置が決定される。
また、環状部APの下面には凹部が形成されている。この凹部は、環状部APの下面の内縁と外縁の間の中間において環状に延在している。この凹部には、第1の筒状部TP1の上端部が嵌合している。また、環状部APの下面は、凹部の内側において、第2プレート22bの大径部22cと小径部22dの間の段差面、及び、第1の筒状部TP1に接している。
環状部APの下面のうち凹部よりも外側の領域の下方には、第2の筒状部TP2が設けられている。第2の筒状部TP2は、略円筒形状を有している。この第2の筒状部TP2は、第1の筒状部TP1の外周に沿って延在している。一実施形態において、第2の筒状部TP2は、第1の筒状部TP1の外周面のうち下端から軸線Z方向の中間位置までの領域に接している。また、第2の筒状部TP2は、支持部SP1の下側部分の外周面にも接している。この第2の筒状部TP2は、導電性の材料、例えば、アルミニウムから構成されている。一実施形態では、第2の筒状部TP2の表面には、イットリア(Y2O3)製の膜が形成されていてもよい。或いは、第2の筒状部TP2の表面には、酸化処理が施されていてもよい。
第2の筒状部TP2の外周面及び環状部APの外周面から側壁12aまでの間には、排気路VLが形成されている。排気路VLは、底部12bまで延びており、当該底部12bに取り付けられた排気管28に接続している。この排気管28には、排気装置30が接続されている。排気装置30は、圧力調整器、及びターボ分子ポンプなどの真空ポンプを有している。この排気装置30を動作させることにより、載置台20の外周から排気路VLを介してガスを排気することが、また、処理容器12内の処理空間Sを所望の真空度まで減圧することができる。
排気路VLの軸線Z方向の中間には、バッフル板BPが設けられている。バッフル板BPは、軸線Zを中心として環状に延在する板状の部材である。このバッフル板BPには、複数の貫通孔が形成されている。これら貫通孔は、軸線Z方向にバッフル板BPを貫通している。バッフル板BPの内側縁部は、第2の筒状部TP2と環状部APとの間に設けられている。
第2の筒状部TP2とバッフル板BPの内縁部分には、軸線Z方向に延びるねじ穴が形成されている。このねじ穴には、ねじSRが螺合されている。このねじSRによって、バッフル板BPは、第2の筒状部TP2に固定される。
また、静電チャックESCの誘電体膜内には、ヒータHC及びヒータHEが設けられている。図7は、静電チャック内のヒータを示す平面図である。図7に示すように、ヒータHC及びヒータHEは、電熱線から構成されている。ヒータHCは、端子T11及び端子T12を含んでいる。ヒータHCは、軸線Zを中心として旋回するように延在している。また、ヒータHEは、端子T21及び端子T22を含んでいる。ヒータHEは、ヒータHCよりも外側において、軸線Zを中心として旋回するように延在している。
図6及び図7に示すように、ヒータHCは、電極膜EFの下方、且つ、上述した載置領域MRの中央部分の下方、即ち軸線Zに交差する領域に設けられている。また、ヒータHEは、電極膜EFの下方に設けられており、ヒータHCを囲むように延在している。このヒータHEは、上述した載置領域MRのエッジ領域の下方に設けられている。
ヒータHCには、フィルタユニットFU1を介してヒータ電源HP1が接続されている。ヒータ電源HP1は、ヒータHCに交流電力を供給する。フィルタユニットFU1は、高周波電源RFGからの高周波電力がヒータ電源HP1に流入することを抑制する。フィルタユニットFU1は、例えば、LCフィルタから構成されている。また、ヒータHEには、フィルタユニットFU2を介してヒータ電源HP2が接続されている。ヒータ電源HP2は、ヒータHEに交流電力を供給する。フィルタユニットFU2は、高周波電源RFGからの高周波電力がヒータ電源HP2に流入することを抑制する。フィルタユニットFU2は、例えば、LCフィルタから構成されている。かかるフィルタユニットFU1及びFU2により、高周波電源RFGからの高周波電力がヒータ電源に流入して消費されることが抑制される。
以下、フィルタユニットの詳細、及び、ヒータ電源とヒータとの電気的接続に関して、詳細に説明する。図8は、フィルタユニットの詳細、及び、ヒータ電源とヒータとの電気的接続を示す図である。図8に示すように、フィルタユニットFU1は、ヒータ電源HP1に接続されている。フィルタユニットFU1は、導電性の筐体CA1を有しており、当該筐体CA1内にフィルタFT1を内蔵している。筐体CA1は、フレームグランドとなっている。フィルタFT1は、インダクタL11及びL12、並びに、キャパシタC11及びC12を有している。インダクタL11及びキャパシタC11は、ヒータ電源HP1の第1出力端子とフィルタFT1の第1端子FT11との間に設けられている。具体的に、インダクタL11の一端は第1端子FT11に接続しており、インダクタL11の他端はキャパシタC11の一端に接続されている。キャパシタC11の他端は接地電位に接続されている。また、インダクタL11とキャパシタC11との間のノードから延びる配線は、ヒータ電源HP1の第1出力端子に接続している。
インダクタL12及びキャパシタC12は、ヒータ電源HP1の第2出力端子とフィルタFT1の第2端子FT12との間に設けられている。インダクタL12の一端は第2端子FT12に接続しており、インダクタL12の他端はキャパシタC12の一端に接続されている。キャパシタC12の他端は接地電位に接続されている。また、インダクタL12とキャパシタC12との間のノードから延びる配線は、ヒータ電源HP1の第2出力端子に接続している。
フィルタFT1とヒータHCとは、一対の給電体PE11及びPE12によって接続されている。具体的に、給電体PE11の一端はヒータHCの端子T11に接続しており、給電体PE11の他端はフィルタFT1の第1端子FT11に接続している。また、給電体PE12の一端はヒータHCの端子T12に接続しており、給電体PE12の他端はフィルタFT1の第2端子FT12に接続している。
フィルタユニットFU2は、フィルタユニットFU1と同様に構成されている。また、ヒータ電源HP2とヒータHEとの間の電気的接続も、ヒータ電源HP1とヒータHCとの電気的接続と同様に構成されている。
具体的に、フィルタユニットFU2は、導電性の筐体CA2を有しており、当該筐体CA2内にフィルタFT2を内蔵している。筐体CA2は、フレームグランドとなっている。フィルタFT2は、インダクタL21及びL22、並びに、キャパシタC21及びC22を有している。インダクタL21及びキャパシタC21は、ヒータ電源HP2の第1出力端子とフィルタFT2の第1端子FT21との間に設けられている。インダクタL21の一端は第1端子FT21に接続しており、インダクタL21の他端はキャパシタC21の一端に接続されている。キャパシタC21の他端は接地電位に接続されている。また、インダクタL21とキャパシタC21との間のノードから延びる配線は、ヒータ電源HP2の第1出力端子に接続している。
インダクタL22及びキャパシタC22は、ヒータ電源HP2の第2出力端子とフィルタFT2の第2端子FT22との間に設けられている。インダクタL22の一端は第2端子FT22に接続しており、インダクタL22の他端はキャパシタC22の一端に接続されている。キャパシタC22の他端は接地電位に接続されている。また、インダクタL22とキャパシタC22との間のノードから延びる配線は、ヒータ電源HP2の第2出力端子に接続している。
フィルタFT2とヒータHEとは、一対の給電体PE21及びPE22によって接続されている。給電体PE21の一端はヒータHEの端子T21に接続しており、給電体PE21の他端はフィルタFT2の第1端子FT21に接続している。また、給電体PE22の一端はヒータHEの端子T22に接続しており、給電体PE22の他端はフィルタFT2の第2端子FT22に接続している。
一対の給電体PE11及びPE12の周囲には、これら給電体の周囲の媒体を伝播するマイクロ波を抑制する構造が設けられている。同様に、一対の給電体PE21及びPE22の周囲にも、これら給電体の周囲の媒体を伝播するマイクロ波を抑制する構造が設けられている。一対の給電体PE11及びPE12及びこれら給電体の周囲においてマイクロ波を抑制する構造を含む給電ユニットは、一対の給電体PE21及びPE22及びこれら給電体の周囲においてマイクロ波を抑制する構造を含む給電ユニットと同様の構成を有している。よって、以下では、給電体PE11及びPE12を含む給電ユニットPUの構成について説明するが、かかる構成は、一対の給電体PE21及びPE22を含む給電ユニットの構成としても採用し得る。
図9は、一実施形態の給電ユニットを示す図である。図9では、一対の給電体の長手方向における断面が示されている。図9に示す給電ユニットPUは、一対の給電体PE11及びPE12を含んでいる。これら給電体PE11及びPE12は、棒状の導体である。給電体PE11は、その一端(下端部)及び他端(上端部)を除く領域において、筒状部60によって囲まれている。筒状部60は、略円筒形状を有している。また、筒状部60は、アルミナといった絶縁体から構成されている。この筒状部60の内孔には、給電体PE11が通されている。
一実施形態において、筒状部60は、上部60a及び下部60bを含んでいる。上部60aの内孔の直径は、給電体PE11の直径に略一致している。下部60bは、上部60aに連続している。下部60bの内孔の直径は、上部60aの直径よりも大きくなっている。下部60bの内面は、給電体PE11の外周面から離間している。
筒状部60は、包囲部64によって囲まれている。この包囲部64には、筒状部60が通る貫通孔が形成されており、当該貫通孔内に筒状部60が通されている。また、包囲部64は、筒状部60の外周面に沿って延在しており、当該外周面に接している。この包囲部64は、アルミニウムといった導電性材料から構成されている。
筒状部60の下部60bの内孔には、チョーク部70が収容されている。チョーク部70は、筒状部60を伝播するマイクロ波を抑制する機能を有する。チョーク部70は、導電性材料から構成されており、第1部分70a及び第2部分70bを含んでいる。第1部分70aは、給電体PE11の外周面から当該給電体PE11の長手方向に交差する方向に延在している。例えば、第1部分70aは、中央に貫通孔を有する円盤形状を有している。第1部分70aの貫通孔を画成する内縁部は、給電体PE11に接している。
第2部分70bは、円筒形状を有している。この第2部分70bは、筒状部60と給電体PE11の間において、第1部分70aの周縁から下方に延在している。第2部分70bの外周面は筒状部60の下部60bの内面に接している。また、第2部分70bの内面は、給電体PE11の外周面から離間している。この第2部分70bは、大気中のマイクロ波の波長の約1/4の長さを有している。具体的には、第2部分70bは、一端(下端)と第1部分70aに接続した他端とを有しており、当該一端と他端との間の距離が、大気中のマイクロ波の波長の約1/4の長さとなっている。
図10は、チョーク部70によるマイクロ波抑制の原理を説明するための図である。図10において、実線で示す矢印は、筒状部60を伝播するマイクロ波、即ち、入射波IWを示しており、破線で示す矢印は、チョーク部70が発生させる反射波RWを示している。図10に示すように、筒状部60を伝播した入射波IWは、チョーク部70の第2部分70bと給電体PE11の間の空洞内に進み、第1部分70aに向かう。第1部分70aでは、入射波IWが反射されて、反射波RWが発生する。発生した反射波RWは、入射波IWと逆方向に進行する。ここで、第2部分70bと給電体PE11の間は空洞であり、また、第2部分70bの長さは、上述したように、大気中のマイクロ波の波長の約1/4の長さとなっている。したがって、入射波IWと反射波RWとの間には、約半波長の位相差が生じる。よって、入射波IWと反射波RWは干渉する。その結果、入射波IWは減衰するか、又は打ち消される。これにより、筒状部60を介して伝播するマイクロ波が抑制される。
また、給電体PE11と同様に、給電体PE12は、その一端(下端部)及び他端(上端部)を除く領域において、筒状部62によって囲まれている。筒状部62は、略円筒形状を有している。また、筒状部62は、アルミナといった絶縁体から構成されている。この筒状部62の内孔には、給電体PE12が通されている。
一実施形態において、筒状部62も、上部62a及び下部62bを含んでいる。上部62aの内孔の直径は、給電体PE12の直径に略一致している。下部62bは、上部62aに連続している。下部62bの内孔の直径は、上部62aの直径よりも大きくなっている。下部62bの内面は給電体PE12の外周面から離間している。
筒状部62は、包囲部64によって囲まれている。包囲部64には、筒状部62が通る貫通孔が更に形成されている。また、包囲部64は、筒状部62の外周面に沿って延在しており、当該筒状部62の外周面に接している。
筒状部62の下部62bの内孔には、チョーク部72が設けられている。チョーク部72は、筒状部62を伝播するマイクロ波を抑制する機能を有する。チョーク部72は、導電性材料から構成されており、第1部分72a及び第2部分72bを含んでいる。第1部分72aは、給電体PE12から当該給電体PE12の長手方向に交差する方向に延在している。例えば、第1部分72aは、中央に貫通孔を有する円盤形状を有している。第1部分72aの貫通孔を画成する内縁部は、給電体PE12に接している。
第2部分72bは、円筒形状を有している。この第2部分72bは、筒状部62と給電体PE12の間において、第1部分72aの周縁から下方に延在している。第2部分72bの外周面は筒状部62の下部62bの内面に接している。また、第2部分72bの内面は、給電体PE12の外周面から離間している。この第2部分72bは、大気中のマイクロ波の波長の約1/4の長さを有している。具体的に、第2部分70bは、一端と第1部分72aに接続した他端とを有しており、当該一端と他端との間の距離が、大気中のマイクロ波の波長の約1/4の長さとなっている。かかるチョーク部72によっても、チョーク部70と同様に、筒状部62を伝播するマイクロ波が抑制される。
なお、上記の一対の給電体PE11,PE12を静電チャックESC内のヒータに接続するためには、これら一対の給電体、筒状部60,62、及び包囲部64を通すための孔を、下部電極LE及び静電チャックESCにわたって設ける必要がある。かかる孔は、載置台20の熱的な特異点を構成する領域となり得る。しかしながら、入射波に対して半波長分の位相差をもった反射波を発生させるためのチョーク部70,72の第2部分は、給電体と略平行に延びている。したがって、給電体の長手方向に直交する面内でのチョーク部のサイズは小さいものとなっている。故に、下部電極LE及び静電チャックESCにわたって設ける孔の断面積を小さいものとすることができる。よって、載置台20の熱的な特異点を構成する領域の大きさを小さくすることが可能である。
また、チョーク部は、大気中でのマイクロ波の波長に対して1/4の長さを有するものであり、下部電極LEに供給される高周波バイアス電力の波長に対して極めてサイズの小さい構造となっている。なお、高周波バイアス電力の周波数は、数百kHz〜十数MHzの帯域内の周波数である。したがって、ヒータとヒータ電源との間のインピーダンスに対するチョーク部の影響は、極めて小さいものとなっている。
さらに、チョーク部の第2部分と給電体との間には、チョーク部の第1部分が介在しているので、第2部分と給電体との間に空洞が確保される。よって、チョーク部の第2部分が給電体に対してある程度傾斜していても、反射波を発生させるための経路を維持することが可能となっている。
以下、プラズマ処理装置10の給電ユニットPUの評価のために行ったシミュレーションについて説明する。また、プラズマ処理装置10との対比のために評価した参考例のシミュレーションについても説明する。
まず、参考例について説明する。図11は、参考例の給電ユニットを示す図である。図11に示すように、参考例においても、一対の給電体PE11及びPE12は共に、棒状の導体である。参考例では、被覆部100が、給電体PE11及び給電体PE12の外周面と平行に延在している。被覆部100は、アルミナから構成されている。被覆部100には、給電体PE11及び給電体PE12それぞれが通る二つの貫通孔100a,100bが形成されている。貫通孔100aの一部は縮径部100cによって縮径されており、貫通孔100bの一部も縮径部100dによって縮径されている。縮径部100cは給電体PE11の外周面に接しており、縮径部100dは給電体PE12の外周面に接している。
本シミュレーションでは、チョーク部の第2部分の長さL1(図9参照)、及び、筒状部の60の比誘電率εをパラメータとして種々に異ならせ、筒状部60におけるVSWR(voltage standing wave ratio)を算出した。ここで、VSWRは、以下の式(1)によって表わすことができる。
(1)式において、ρはVSWRであり、Prは入射波のパワーであり、Pfは反射波のパワーである。よって、ρが1であることはマイクロ波が抑制されていないことを表わす。また、マイクロ波が抑制されている程度はρの大きさに比例する。
(1)式において、ρはVSWRであり、Prは入射波のパワーであり、Pfは反射波のパワーである。よって、ρが1であることはマイクロ波が抑制されていないことを表わす。また、マイクロ波が抑制されている程度はρの大きさに比例する。
また、マイクロ波の漏れ量、即ち、Pf−Prについても評価した。同様に、参考例についても、VSWR、及び、Pf−Prを算出した。図12は、シミュレーション結果を示すグラフである。図12の(a)には、プラズマ処理装置10の給電ユニットのVSWR、及び参考例のVSWRが示されている。図12の(a)において、ε=1、ε=3.2、ε=10の凡例で示されているVSWRは、プラズマ処理装置10のVSWRであり、それぞれ、筒状部60の誘電率が1、3.2、10の場合のVSWRである。また、図12の(a)において縦軸は長さL1を示しており、縦軸はVSWRを示している。また、図12の(b)には、プラズマ処理装置10の給電ユニットのPf−Pr、及び参考例のPf−Prが示されている。また、図12の(b)において、ε=1、ε=3.2、ε=10の凡例で示されているPf−Prは、プラズマ処理装置10のPf−Prであり、それぞれ、筒状部60の誘電率が1、3.2、10の場合のPf−Prである。図12の(b)において、横軸は長さL1を示しており、縦軸はPf−Prを示している。
図12の(a)に示すように、参考例のVSWRは、「1」である。したがって、参考例では、被覆部100を介してマイクロ波が漏れ出していることが確認できる。このことは、図12の(b)の参考例のPf−Pr、即ちマイクロ波の漏れ量からも、同様に確認できる。一方、図12の(a)に示すように、プラズマ処理装置10の給電ユニットのチョーク部によれば、チョーク部の第2部分の長さL1が大気中でのマイクロ波の波長の約1/4の長さとなっているときに、VSWRが大きな値をとることが確認できる。即ち、プラズマ処理装置10のチョーク部によれば、給電体PE11及びPE12の周囲におけるマイクロ波の漏れが抑制されることが確認できる。このことは、図12の(b)に示されているプラズマ処理装置10の給電ユニットのPf−Prからも同様に確認できる。
以下、載置台システムの別の実施形態について説明する。図13は、別の実施形態に係る載置台システムにおける給電ユニットとその周囲の構造を示す図である。図13に示す給電ユニットでは、包囲部64に代わる包囲部64Aが採用されている。包囲部64Aは、包囲部64と略同様の形状を有していが、包囲部64がフィルタユニットの筐体CA1に接続しているのに対して、包囲部64Aは筐体CA1から離間している。
上述したように、チョーク部と包囲部64との間には、誘電体である筒状部(60又は62)が介在している。したがって、チョーク部と包囲部64とは、キャパシタを構成し得る。また、包囲部64はフィルタユニットの筐体に接続しているので、このキャパシタは、ヒータとヒータ電源との間の配線に容量成分を付加し得る。したがって、包囲部64が筐体CA1に導通していると、ヒータとヒータ電源との間のインピーダンスが低下し得る。
一方、包囲部64Aは、フィルタユニットの筐体CA1から離間している。即ち、チョーク部と包囲部64Aが構成し得るキャパシタは、フィルタユニットのフィルタからは浮遊している。したがって、包囲部64Aによれば、ヒータとヒータ電源との間のインピーダンスの低下の影響が抑制される。
ここで、包囲部64を用いた場合、包囲部64Aを用いた場合、図11に示した参考例を用いた場合のそれぞれについて、ヒータとヒータ電源との間のインピーダンスの周波数特性をインピーダンスアナライザを用いて求めた実験結果について説明する。本実験では、ヒータとヒータ電源との間に設けられたフィルタユニットのフィルタは、高周波電源RFGが発生する周波数13.65MHzの高周波電力を阻止するために、13.65MHzにおいて所定のインピーダンスを有するように設定された。なお、図11に示した参考例では、被覆部100の周囲に導体が設けられていないので、ヒータ電源とヒータの間のインピーダンスに対してフィルタユニットのフィルタ以外の容量成分は無視できる。即ち、図11の参考例は、13.65MHzの周波数のインピーダンスに影響を与えない構造である。
図14は、包囲部64を用いた場合、包囲部64Aを用いた場合、図11に示した参考例を用いた場合のそれぞれについて、インピーダンスアナライザを用いて求めたヒータとヒータ電源との間のインピーダンスの周波数特性を示している。図14において、横軸は周波数を示しており、縦軸はインピーダンスを示している。図14に示すように、包囲部64を用いた場合のインピーダンスは、周波数13.65MHzにおいて、参考例のインピーダンスよりも若干低いインピーダンスとなっているが、包囲部64Aを用いた場合のインピーダンスは、同周波数において、参考例よりも大きなインピーダンスとなっている。このことから、筐体CA1から包囲部64Aを離間させることにより、ヒータとヒータ電源の間のインピーダンスの低下を抑制することが可能となることが確認できる。
なお、図13に示すように、包囲部64Aとフィルタユニットの筐体CA1との間には、絶縁体80が設けられていてもよい。具体的に、包囲部64Aは、一端(下端)と他端(上端)とを有している。包囲部64Aの他端は、当該包囲部64Aの一端よりもフィルタユニットの筐体CA1から離間している。絶縁体80は、包囲部64Aの一端、即ち下端とフィルタユニットの筐体との間に介在する。この絶縁体80は、アルミナよりも比誘電率の高い材料、例えば、ジルコニアから構成されていてもよい。かかる絶縁体80を用いることにより、包囲部64Aと筐体の間を介したマイクロ波の漏れを抑制することが可能となる。なお、図13に示した構造は、給電体PE21及びPE22の周囲の構造としても採用することが可能である。
以上、種々の実施形態について説明してきたが、上述した実施形態に限定されることなく種々の変形態様を構成可能である。例えば、プラズマ処理装置10は、マイクロ波を導入するためのアンテナとしてラジアルスロットラインアンテナを備えている。しかしながら、これに限定されることなく、処理ガスをマイクロ波によって励起させることができる任意のプラズマ源を用いることが可能である。
また、上述したプラズマ処理装置10では、静電チャックESC内に二つのヒータHC及びHEが設けられているが、静電チャック内に設けられるヒータの個数は二つに限定されるものではなく、二つよりも少ないヒータ又は二つよりも多いヒータが静電チャックESC内に設けられていてもよい。
10…プラズマ処理装置、12…処理容器、14…アンテナ、18…誘電体窓、32…マイクロ波発生器、20S…載置台システム、20…載置台、LE…下部電極、RFG…高周波電源、ESC…静電チャック、HC,HE…ヒータ、HP1,HP2…ヒータ電源、FU1…フィルタユニット、FT1…フィルタ、FU2…フィルタユニット、FT2…フィルタ、CA1,CA2…筐体、PU…給電ユニット、PE11,PE12,PE21,PE22…給電体、60,62…筒状部、64…包囲部、70,72…チョーク部、70a…第1部分(チョーク部70)、70b…第2部分(チョーク部70)、72a…第1部分(チョーク部72)、72b…第2部分(チョーク部72)、80…絶縁体、W…ウエハ。
Claims (14)
- マイクロ波によって処理ガスを励起させるプラズマ処理装置であって、
処理容器と、
前記処理容器内に設けられた載置台であり、下部電極、及び、該下部電極上に設けられた静電チャックを有する該載置台と、
前記下部電極に電気的に接続された高周波電源と、
前記静電チャック内に設けられたヒータと、
前記ヒータに供給される電力を発生するヒータ電源と、
前記ヒータ電源に接続されたフィルタを有するフィルタユニットと、
前記フィルタを介して前記ヒータ電源と前記ヒータとを接続する棒状の給電体と、
前記給電体が通る内孔を画成する絶縁体製の筒状部と、
前記筒状部を介して伝播するマイクロ波を抑制するチョーク部と、
を備え、
前記チョーク部は、導電性であり、
前記給電体から該給電体の長手方向に交差する方向に延びる第1部分と、
前記筒状部と前記給電体との間において前記第1部分の周縁から延在する筒状の第2部分と、
を含む、
プラズマ処理装置。 - 前記筒状部の外周に沿って設けられた導電性の包囲部を更に備える、請求項1に記載のプラズマ処理装置。
- 前記フィルタユニットは、導電性の筐体を備え、
前記包囲部は、前記筐体から離間している、
請求項2に記載のプラズマ処理装置。 - 前記包囲部は、一端と、該一端よりも前記筐体から離れている他端と、を含み、
前記包囲部の前記一端と前記筐体との間には、絶縁体が設けられている、
請求項3に記載のプラズマ処理装置。 - 前記包囲部の前記一端と前記筐体との間に設けられた前記絶縁体は、ジルコニアから構成されている、請求項4に記載のプラズマ処理装置。
- 前記第2部分は、一端と、前記第1部分に接続する他端と、を含み、
前記一端と前記他端との間の長さは、前記マイクロ波の大気中での波長の1/4の長さである、
請求項1〜5の何れか一項に記載のプラズマ処理装置。 - マイクロ波によって処理ガスを励起するプラズマ処理装置において静電チャックに設けられたヒータとヒータ電源とをフィルタユニットを介して接続する給電ユニットであって、
前記フィルタユニットのフィルタと前記ヒータとを接続する棒状の給電体と、
前記給電体が通る内孔を画成する絶縁体製の筒状部と、
前記筒状部を介して伝播するマイクロ波を抑制するチョーク部と、
を備え、
前記チョーク部は、導電性であり、
前記給電体から該給電体の長手方向に交差する方向に延びる第1部分と、
前記筒状部と前記給電体との間において前記第1部分の周縁から延在する筒状の第2部分と、
を含む、
給電ユニット。 - 前記第2部分は、一端と、前記第1部分に接続する他端と、を含み、
前記一端と前記他端との間の長さは、前記マイクロ波の大気中での波長の1/4の長さである、
請求項7に記載の給電ユニット。 - マイクロ波によって処理ガスを励起するプラズマ処理装置用の載置台システムであって、
下部電極、及び、該下部電極上に設けられた静電チャックを有する該載置台と、
前記下部電極に電気的に接続された高周波電源と、
前記静電チャック内に設けられたヒータと、
前記ヒータに供給される電力を発生するヒータ電源と、
前記ヒータ電源に接続されたフィルタを有するフィルタユニットと、
前記フィルタを介して前記ヒータ電源と前記ヒータとを接続する棒状の給電体と、
前記給電体が通る内孔を画成する絶縁体製の筒状部と、
前記筒状部を介して伝播するマイクロ波を抑制するチョーク部と、
を備え、
前記チョーク部は、導電性であり、
前記給電体から該給電体の長手方向に交差する方向に延びる第1部分と、
前記筒状部と前記給電体との間において前記第1部分の周縁から延在する筒状の第2部分と、
を含む、
載置台システム。 - 前記筒状部の外周に沿って設けられた導電性の包囲部を更に備える、請求項9に記載の載置台システム。
- 前記フィルタユニットは、導電性の筐体を備え、
前記包囲部は、前記筐体から離間している、
請求項10に記載の載置台システム。 - 前記包囲部は、一端と、該一端よりも前記筐体から離れている他端と、を含み、
前記包囲部の前記一端と前記筐体との間には、絶縁体が設けられている、
請求項11に記載の載置台システム。 - 前記包囲部の前記一端と前記筐体との間に設けられた前記絶縁体は、ジルコニアから構成されている、請求項12に記載の載置台システム。
- 前記第2部分は、一端と、前記第1部分に接続する他端と、を含み、
前記一端と前記他端との間の長さは、前記マイクロ波の大気中での波長の1/4の長さである、
請求項9〜13の何れか一項に記載の載置台システム。
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