JP2014160557A - プラズマ処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】プラズマの発生位置を制御し得るマイクロ波プラズマ処理装置を提供する。
【解決手段】プラズマ処理装置は、処理空間を画成する処理容器12、載置台14、及び、マイクロ波導入用のアンテナ16を備える。載置台14は、処理容器12内に収容される被処理体Wを載置するための載置領域を有する。アンテナ16は、載置台14の上方に設けられた誘電体窓50を有する。誘電体窓50は、処理空間に接する下面領域を有しており、当該下面領域は表面波が伝搬する領域を前記載置領域のエッジの上方の領域に制限するよう環状に構成されている。
【選択図】図1
【解決手段】プラズマ処理装置は、処理空間を画成する処理容器12、載置台14、及び、マイクロ波導入用のアンテナ16を備える。載置台14は、処理容器12内に収容される被処理体Wを載置するための載置領域を有する。アンテナ16は、載置台14の上方に設けられた誘電体窓50を有する。誘電体窓50は、処理空間に接する下面領域を有しており、当該下面領域は表面波が伝搬する領域を前記載置領域のエッジの上方の領域に制限するよう環状に構成されている。
【選択図】図1
Description
本発明の実施形態は、プラズマ処理装置に関するものである。
半導体デバイスといったデバイスの製造では、エッチング、成膜といった種々の処理のためにプラズマ処理装置が用いられている。プラズマ処理装置には、容量結合型のプラズマ処理装置、誘導結合型のプラズマ処理装置といった種々のプラズマ処理装置があるが、マイクロ波をプラズマ源とするプラズマ処理装置が注目されてきている。
マイクロ波をプラズマ源とするプラズマ処理装置としては、下記の特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1に記載されたプラズマ処理装置は、処理空間を画成する処理容器、被処理体を載置するための載置台、及び、マイクロ波導入用のアンテナを備えている。アンテナは、円盤形状の誘電体窓を有しており、当該誘電体窓は処理空間を介して載置台の上方に設けられている。このプラズマ処理装置は、誘電体窓の下面を伝搬する表面波によって処理容器内に供給された処理ガスを励起させて、当該処理容器内においてプラズマを発生させている。
特許文献1に記載されたプラズマ処理装置では、誘電体窓の直下においてプラズマを発生させているが、処理容器内の圧力、処理ガスのガス種等が変更されると、プラズマの発生位置が変動することがある。また、プラズマの発生位置は、プロセス中にも変動することがある。かかる現象は、「モードホップ」と称される現象である。モードホップが発生する要因は次の通りである。即ち、誘電体窓の下面を伝搬する表面波の波長は、誘電体窓の材料及び誘電体窓の下面とプラズマの界面におけるプラズマの電子密度に依存する。したがって、処理容器内の圧力、処理ガスのガス種等が変更されると、プラズマの電子密度が変化して表面波の波長が変動する。その結果、誘電体窓の直下での電界強度分布が変動して、プラズマの発生位置が変動する。このようなモードホップが生じると、被処理体の面内における処理のバラツキが発生し得る。
また、近年、300mmよりも大きな直径、例えば、450mmの直径を有する被処理体を処理可能なプラズマ処理装置の開発が要請されている。より大きな直径を有する被処理体を処理するためのプラズマ処理装置では、必然的に誘電体窓の直径(外径)も大きくなる。誘電体窓の直径が大きくなると、モードホップが生じ得る領域、即ち誘電体窓の下面の面積が大きくなる。その結果、モードホップに起因する被処理体の面内における処理のバラツキはより顕著なものとなる。
したがって、本技術分野においては、プラズマの発生位置を制御し得るプラズマ処理装置が要請されている。
一側面においては、処理ガスのプラズマを発生させて被処理体を処理するプラズマ処理装置が提供される。このプラズマ処理装置は、処理空間を画成する処理容器、載置台、及び、マイクロ波導入用のアンテナを備える。載置台は、処理容器内に収容される被処理体を載置するための載置領域を有する。アンテナは、載置台の上方に設けられた誘電体窓を有する。誘電体窓は、処理空間に接する下面領域を有しており、当該下面領域は表面波が伝搬する領域を前記載置領域のエッジの上方の領域に制限するよう環形状に構成されている。
本願発明者の知見によれば、被処理体の面内の位置による処理のバラツキを低減させるには、被処理体の直上における径方向のプラズマの密度のバラツキを低減させる、即ち略均一にするか、或いは、被処理体の中央直上におけるプラズマ密度よりも被処理体のエッジ直上におけるプラズマの密度を増加させることが必要である。そのためには、誘電体窓の直下では、被処理体のエッジの上方の領域においてプラズマを発生させ、当該プラズマを拡散させることが望ましい。上記一側面に係るプラズマ処理装置では、誘電体窓において処理空間に接する領域が下面領域に制限されており、当該下面領域が環状に構成されて、表面波が伝搬する領域が載置領域のエッジの上方の領域に制限されっている。したがって、誘電体窓直下においてプラズマが発生する領域が、被処理体のエッジの上方の領域に制限され得る。その結果、被処理体の面内の位置による処理のバラツキが低減され得る。
一形態においては、プラズマ処理装置は、載置台と誘電体窓との間の距離を調整するための機構を更に備えていてもよい。この形態によれば、載置台と誘電体窓との間の距離を調整することにより、被処理体直上における径方向のプラズマの密度の分布を調整することが可能である。例えば、被処理体のエッジ直上でのプラズマの密度が被処理体の中央直上でのプラズマの密度より高くなるようなプラズマの密度の分布、或いは、これとは逆のプラズマの密度の分布を形成することが可能となり得る。
一形態においては、誘電体窓の下面領域は、周方向に配列された複数の凹部を有していてもよい。また、一形態においては、アンテナは、誘電体窓に対してマイクロ波を放射するための複数のスロットが形成されたスロット板を含み、複数のスロットは、下面領域の上方において円弧に沿って配列されており、複数の凹部は、鉛直方向において複数のスロットの下方に位置するように設けられている。これら形態によれば、誘電体窓の下面領域の凹部内にプラズマの発生位置を制御することが可能となり得る。
以上説明したように、本発明の実施形態によれば、プラズマの発生位置を制御し得るプラズマ処理装置が提供される。
以下、図面を参照して種々の実施形態について詳細に説明する。なお、各図面において同一又は相当の部分に対しては同一の符号を附すこととする。
まず、一実施形態に係るプラズマ処理装置について説明する。図1は、一実施形態に係るプラズマ処理装置を概略的に示す図である。図1には、プラズマ処理装置10の断面構造が概略的に示されている。また、図2は、図1に示すプラズマ処理装置のアンテナ、ガスシャワー部、及び載置台を拡大して示す断面図である。図1及び図2に示すように、プラズマ処理装置10は、処理容器12、載置台14、及びアンテナ16を備えている。
処理容器12は、被処理体(ウエハ)Wを収容するための処理空間Sを画成している。処理容器12は、側壁12a、及び、底部12bを含み得る。側壁12aは、軸線Zが延びる方向(以下、「軸線Z方向」という)に延在する略円筒形状を有している。この軸線Zは、載置台14に載置されたウエハWの中心を鉛直方向に通過する軸線であり、側壁12aの中心軸線は軸線Zに略一致し得る。
側壁12aは、例えば、アルミニウムといった金属材料から構成されている。側壁12aの内面はアルマイト処理されているか、或いは、当該内面にはY2O3といった材料による被覆が施されている。側壁12aの直径は、処理するウエハWの直径に応じて決定されるものであり、直径450mmのウエハWを処理する場合には、例えば、750mmである。この側壁12aの上端部は開口している。側壁12aの上端部開口は、後述する誘電体窓50及びガスシャワー部62によって閉じられている。なお、誘電体窓50と側壁12aの上端部との間にはOリングといった封止部材が介在していてもよい。
処理容器12内には、載置台14が設けられている。一実施形態においては、載置台14は、プレート18、基台20、及び静電チャック22を含んでいる。プレート18は、略円盤状の金属製の部材であり、例えば、アルミニウムから構成されている。このプレート18は、高周波電極として機能する。
プレート18には、マッチングユニットMU及び給電棒PFRを介して、高周波バイアス電力を発生する高周波電源RFGが電気的に接続されている。高周波電源RFGは、ウエハWに引き込むイオンのエネルギーを制御するのに適した一定の周波数、例えば、13.65MHzの高周波バイアス電力を出力する。マッチングユニットMUは、高周波電源RFG側のインピーダンスと、主に電極、プラズマ、処理容器12といった負荷側のインピーダンスとの間で整合をとるための整合器を収容している。この整合器内には、自己バイアス生成用のブロッキングコンデンサが含まれ得る。
プレート18上には、基台20が設けられている。基台20は、略円盤状の金属製の部材であり、例えば、アルミニウムから構成されている。一実施形態では、この基台20の外周面に沿って絶縁部材24が設けられている。この絶縁部材24は、例えば、石英から構成されており、基台20の外周面を保護している。
基台20の上面の中央領域上には、静電チャック22が設けられている。静電チャック22の上面は、ウエハWを載置するための載置領域MRとして機能する。上述した軸線Zは、この載置領域MRの中心を鉛直方向に通過する。静電チャック22は、ウエハWを静電吸着力で保持する。
一実施形態においては、静電チャック22は、略円盤形状の誘電体膜22a内に設けられた電極膜22bを含んでいる。電極膜22bには、直流電源DCSがスイッチSWを介して電気的に接続されている。静電チャック22は、直流電源DCSから印加される直流電圧により発生するクーロン力によって、その上面にウエハWを吸着保持することができる。この静電チャック22の径方向外側には、ウエハWの周囲を環状に囲むフォーカスリングFRが設けられている。
一実施形態においては、載置台14は、また、ウエハWの温度を調整するための温度調整機構を有している。温度制御機能の一例として、基台20の内部には、周方向に延びる環状の冷媒室20gが設けられている。この冷媒室20gには、チラーユニットから管P1,P2を介して所定の温度の冷媒、例えば、冷却水が循環供給される。また、プラズマ処理装置10では、伝熱ガス供給部からの伝熱ガス、例えば、Heガスが、管P3を介して静電チャック22の上面とウエハWの裏面との間に供給される。
さらに、一実施形態においては、プラズマ処理装置10は、HC、及びHEを更に備え得る。ヒータHCは、基台20内に設けられている。ヒータHCは、基台20内において、載置領域MRの中央部分の下方、即ち軸線Zに交差する領域に設けられている。また、ヒータHEは、基台20内に設けられており、ヒータHCを囲むように環状に延在している。ヒータHEは、上述した載置領域MRのエッジ領域の下方に設けられている。かかる一例においては、ウエハWの温度は、冷媒室20gを流れる冷媒、静電チャック22の上面とウエハWの裏面との間に供給される伝熱ガス、及びヒータHC,HEによって制御され得る。
図1に示すように、載置台14は、筒状の支持部26によって支持されている。具体的には、載置台14は、筒状の支持部26の上部の上に搭載されている。また、筒状の支持部26の下面の縁部と処理容器12の底部12bとの間には、筒状のベローズ28が介在している。このベローズ28は、後述する駆動機構による載置台14及び支持部26の上下動に伴い伸縮して、支持部26と処理容器12の底部12bとの間の密閉を維持する。
一実施形態では、支持部26の外周面に沿って絶縁部材30が設けられている。この絶縁部材30は、例えば、石英から構成され得る。絶縁部材24、絶縁部材30、及びベローズ28と処理容器12の内面との間には、排気路VLが形成されている。排気路VLの軸線Z方向における中間には、複数の貫通孔が形成された環状のバッフル板32が設けられている。バッフル板32は、図1に示す実施形態では、絶縁部材30と一体化されている。
排気路VLは、排気口VPを提供する排気管34に接続している。排気管34は、処理容器12の底部12bに取り付けられている。排気管34には、排気装置36が接続されている。排気装置36は、圧力調整器、及びターボ分子ポンプなどの真空ポンプを有している。この排気装置36を動作させることにより、載置台14の外周から排気路VLを介してガスを排気することができ、処理空間Sを所望の真空度まで減圧することができる。
図1及び図2に示すように、アンテナ16は、載置台14の上方に設けられている。このアンテナ16は、処理ガスを励起するためのマイクロ波を導入するものである。また、一実施形態では、プラズマ処理装置10は、マイクロ波発生器38、チューナ40、導波管42、モード変換器44、及び同軸導波管46を更に備え得る。マイクロ波発生器38は、例えば2.45GHzの周波数のマイクロ波を発生する。マイクロ波発生器38は、チューナ40、導波管42、及びモード変換器44を介して、同軸導波管46の上部に接続されている。
同軸導波管46は、外側導体46a及び内側導体46bを含んでいる。外側導体46aは、軸線Zをその中心軸線として軸線Z方向に延在する円筒形状を有している。外側導体46aの下端は、導電性の表面を有する冷却ジャケット58の上部に電気的に接続され得る。内側導体46bは、外側導体46aの内側において、当該外側導体46aと同軸に設けられている。内側導体46bは、軸線Z方向に延在する円筒形状を有している。内側導体46bの下端は、アンテナ16の第2スロット板56に接続している。後述するように、内側導体46bの下端は、拡径されており、フランジ46fを構成しており、このフランジ46fが第2スロット板56に接続している。
アンテナ16は、誘電体窓50を含んでいる。また、一実施形態においては、アンテナ16は、誘電体板52、第1スロット板54、及び、第2スロット板56を含んでいる。
誘電体板52は、誘電体製の略環状の板であり、例えば、石英から構成されている。誘電体板52は、第2スロット板56と冷却ジャケット58の下面との間に挟持されている。上述した内側導体46bと外側導体46aとの間に形成された導波路は、冷却ジャケット58の内側面と内側導体46bとの間に形成された導波路に繋がり、当該導波路は、冷却ジャケット58の下面と第2スロット板56の上面との間に形成された導波路に繋がっている。誘電体板52は、冷却ジャケット58の下面と第2スロット板56の上面との間に形成された導波路中に配置されており、伝搬されるマイクロ波の波長を短縮させる。
誘電体板52は、誘電体製の略環状の板であり、例えば、石英から構成されている。誘電体板52は、第2スロット板56と冷却ジャケット58の下面との間に挟持されている。上述した内側導体46bと外側導体46aとの間に形成された導波路は、冷却ジャケット58の内側面と内側導体46bとの間に形成された導波路に繋がり、当該導波路は、冷却ジャケット58の下面と第2スロット板56の上面との間に形成された導波路に繋がっている。誘電体板52は、冷却ジャケット58の下面と第2スロット板56の上面との間に形成された導波路中に配置されており、伝搬されるマイクロ波の波長を短縮させる。
第2スロット板56は、金属製の略円盤状の部材である。第2スロット板56の直下には、当該第2スロット板56に接するように、第1スロット板54が設けられている。第1スロット板56も、金属製の略円盤状の部材である。第2スロット板56の中央には、内側導体46bが通る略円形の貫通孔が形成されている。また、第1スロット板54の中央にも、第2スロット板56の貫通孔に連続する貫通孔が設けられている。この第1スロット板54の貫通孔内には、内側導体46bの下端に設けられたフランジ46fが配置されている。このフランジ46fが第2スロット板56に接することにより、内側導体46bと第2スロット板56が接続される。
第1スロット板54及び第2スロット板56には、これらスロット板54及び56を貫通する複数のスロットSLが形成されている。図3は、誘電体窓の下面領域及びスロットを、下方から見て示す平面図である。なお、図1及び図2は、図3のI−I線に沿ってとった断面と同平面におけるプラズマ処理装置10の断面構造が示されている。以下、図1及び図2と共に、図3を参照する。
複数のスロットSLは、軸線Zを中心とする円弧C1に沿って配列されている。この円弧C1の直径は、450mmのウエハWを処理する場合には、例えば、410mmである。複数のスロットSLの各々は、弧状の平面形状を有している。複数のスロットSLの各々が、軸線Zに対して周方向に延在する角度θは、例えば、35°である。
図1及び図2に示すように、各スロットSLの上部、即ち、第2スロット板56に形成されたスロットSLの一部の中には、誘電体板52が突出しており、当該スロットSLの上部を埋めている。また、各スロットSLの下部、即ち、第1スロット板54に形成されたスロットSLの一部には、誘電体片60が埋め込まれている。誘電体片60も、誘電体板52と同様に、石英から構成され得る。
これらスロットSLの下方には、誘電体窓50が設けられている。誘電体窓50は、誘電体製の略環状の板であり、例えば、石英から構成されている。誘電体窓50は、下面領域50aを有する。下面領域50aは、軸線Zを略中心として略環状に延在している。誘電体窓50は、この下面領域50aにおいて処理空間Sに接している。下面領域50aは、内縁50i及び外縁50pによって規定される。下面領域50aの内縁50iの直径は、450mmのウエハWを処理する場合には、例えば、300mmである。また、下面領域50aの外縁50pの直径は、450mmのウエハWを処理する場合には、例えば、550mmである。この下面領域50aは、ウエハWのエッジの鉛直上方の領域に設けられている。したがって、誘電体窓50は、処理空間Sに接する領域を下面領域50aに制限して、マイクロ波の表面波が伝搬する領域を当該下面領域50aに制限している。これにより、プラズマ処理装置10では、プラズマが発生する誘電体窓50直下の領域を、ウエハWのエッジの鉛直上方の領域に制限することができる。
また、図1及び図2に示すように、プラズマ処理装置10は、ガスシャワー部62を更に備えている。ガスシャワー部62は、環状板形状の誘電体窓50の内周面によって画成される空間内に配置されている。ガスシャワー部62は、本体部64及び保護カバー66を含んでいる。本体部64は、上端において開口された略筒形状を有している。本体部64の上端は、第1スロット板54に接続されている。本体部64は、その下端側にシャワープレート部64aを有している。シャワープレート部64aは、略円形の平面形状を有している。また、シャワープレート部64aの処理空間S側の表面は、保護カバー66によって覆われている。保護カバー66は、例えば、石英から構成されている。この保護カバー66及びシャワープレート部64aには、これらを鉛直方向に貫通する複数のガス噴射孔62hが形成されている。
ガスシャワー部62の本体部64は、第1スロット板54と共にガス拡散室62sを画成している。上述した複数のガス噴射孔62hは、ガス拡散室62sと処理空間Sの間で延びている。また、同軸導波管46の内側導体46bの内孔には、管68が通されており、当該管68の一端はガス拡散室62s内に設けられている。この管68の他端には、第1のガス供給部GS1が接続されている。第1のガス供給部GS1は、処理ガスのガス源、バルブ、及びマスフローコントローラといった流量制御器を含み得る。
プラズマ処理装置10では、第1のガス供給部GS1から供給される処理ガスが、管68を介してガス拡散室62sに至り、当該ガス拡散室62sにおいて拡散される。ガス拡散室62sにおいて拡散した処理ガスは、複数のガス噴射孔62hから処理空間Sに導入される。ガスシャワー部62のガス噴射孔62hから処理空間Sに導入される処理ガスは、誘電体窓50の近傍の領域に供給される。即ち、電子密度が高いプラズマ生成領域に供給される。また、上述したように、ガスシャワー部62は、略環状板形状の誘電体窓50の内側の空間に設けられており、軸線Zを中心とする広い領域に分布されたガス噴射孔62hからガスを導入することができる。したがって、ウエハWに向けた比較的均一な処理ガスの流れを形成することが可能となる。
図1に示すように、一実施形態においては、プラズマ処理装置10は、周辺導入部70を更に備え得る。周辺導入部70は、複数のガス噴射孔70hを提供している。複数のガス噴射孔70hは、主としてウエハWのエッジ領域に処理ガスを供給する。複数のガス噴射孔70hは、ウエハWのエッジ領域、又は、載置領域MRのエッジ領域に向けて開口している。複数のガス噴射孔70hは、ガスシャワー部62よりも下方、且つ、載置台14の上方において周方向に沿って配列されている。即ち、複数のガス噴射孔70hは、誘電体窓50の直下よりも電子温度の低い領域(プラズマ拡散領域)において軸線Zを中心として周方向に沿って配列されている。かかる周辺導入部70は、ガスシャワー部62から供給される処理ガスよりも解離が抑制された処理ガスを、ウエハWのエッジ領域に向けて供給することが可能である。
一実施形態においては、周辺導入部70は、環状の管72を更に含み得る。この管72には、複数のガス噴射孔70hが形成されている。環状の管72は、例えば、石英から構成され得る。図1に示すように、環状の管72は、一実施形態においては、側壁12aの内面に沿って設けられている。換言すると、環状の管72は、誘電体窓50と載置領域MR、即ちウエハWとを結ぶ経路上には配置されていない。したがって、環状の管72は、プラズマの拡散を阻害しない。また、環状の管72が側壁12aの内壁面に沿って設けられているので、当該環状の管72のプラズマによる消耗が抑制され、当該環状の管72の交換頻度を減少させることが可能となる。
環状の管72には、管74の一端が接続されている。管74の他端には、第2のガス供給部GS2が接続されている。第2のガス供給部GS2は、処理ガスのガス源、バルブ、及びマスフローコントローラといった流量制御器を含み得る。第2のガス供給部GS2から供給される処理ガスは、第1のガス供給部GS1から供給される処理ガスと同種のガスであってもよく、或いは、一部又は全部において異なるガス種のガスであってもよい。
図1に示すように、一実施形態において、プラズマ処理装置10は、載置台14を上下動させて当該載置台14と誘電体窓50との間の軸線Z方向の距離を調整するための駆動機構を更に備え得る。具体的に、ベローズ28によって囲まれた空間内には、脚部80が設けられている。脚部80は、軸線Z方向に延在しており、その上端は支持部26の下面に結合しており、その下端はリンク82のプレート部82aに結合している。
リンク82は、上記プレート部82a及び二つの柱状部82bを含んでいる。プレート部82aは、処理容器12の下方に設けられている。一実施形態においては、このプレート部82aには、上述したマッチングユニットMUが取り付けられている。また、プレート部82a及び支持部26の中央には軸線Zに沿って延びる貫通孔が設けられており、上述した給電棒PFRは、プレート部82aの貫通孔及び支持部26の貫通孔を通って、載置台14のプレート18に接続している。
柱状部82bは、プレート部82aの周縁から上方に延在している。また、柱状部82bは、側壁12aの外側において、当該側壁12aと略平行に延在している。これら柱状部82bには、ボールネジによる送り機構が接続している。具体的には、二つのネジ軸84が、側壁12aの外側において二つの柱状部82bと略平行に延在している。これらネジ軸84は、二つのモータ86にそれぞれ接続している。また、これらネジ軸84には、二つのナット88がそれぞれ取り付けられている。これらナット88には、二つの柱状部82bがそれぞれ結合している。
かかる駆動機構によれば、モータ86を回転駆動させることにより、ナット88が軸線Z方向に移動、即ち上下動する。ナット88の上下動に伴い、リンク82に間接的に支持された載置台14は、軸線Z方向に移動、即ち上下動することができる。その結果、載置台14と誘電体窓50との間の軸線Z方向の距離、延いては、ウエハWと誘電体窓50との間の軸線Z方向の距離を調整することが可能となる。
以上説明したプラズマ処理装置10では、誘電体窓50において処理空間Sに接する領域が下面領域50aに制限されており、当該下面領域50aが環形状に構成されて、表面波が伝搬する領域を載置領域MRのエッジの上方の領域、即ち、ウエハWのエッジの上方の領域に制限するようになっている。したがって、モードホップが生じてもプラズマが発生する領域は、下面領域50aの直下に制限される。即ち、ウエハWのエッジの上方の領域に、プラズマが生成される領域が制限される。かかるプラズマを拡散させることによってウエハWを処理するので、プラズマ処理装置10は、ウエハWの面内の位置による処理のバラツキを低減させることが可能となる。
また、上述した載置台14の上下動を実現する駆動機構によれば、載置台14と誘電体窓50との間の軸線Z方向の距離を調整することが可能である。これにより、ウエハWの直上における径方向のプラズマの密度の分布を調整することが可能である。例えば、ウエハWの外縁直上でのプラズマの密度がウエハWの中心直上でのプラズマの密度より高くなるようなプラズマの密度の分布、或いは、これとは逆のプラズマの密度の分布を形成することが可能となり得る。
以下、プラズマ処理装置10の評価のために行った種々のシミュレーション結果について説明する。
(シミュレーション1〜4)
シミュレーション1〜4では、従来の誘電体窓と同形状の円盤形状の誘電体窓の下面における境界条件を変更することで、誘電体窓の直下においてプラズマが発生する位置を変更し、ウエハの直上での径方向のプラズマ密度の均一性を評価した。図4は、シミュレーション1において模擬したプラズマ処理装置を概略的に示す図である。図4に示すように、シミュレーション1において模擬したプラズマ処理装置S10は、処理空間Sを画成する側壁S12、及び、誘電体窓S50を有するものした。側壁S12は、軸線Zを中心として軸線Z方向に延びる筒形状をなし、当該側壁S12の内面の半径r12は、270mmとした。また、誘電体窓S50は、半径225mmの略円盤状をなし、石英製とし、誘電体窓S50とウエハWとの間の距離GPは、150mmに設定した。
シミュレーション1及び3では、誘電体窓S50の下面のうち領域ARの直下においてプラズマが発生するよう境界条件を設定し、一方、シミュレーション2及び4では、誘電体窓S50の下面のうち領域BRの直下においてプラズマが発生するよう境界条件を設定した。なお、軸線Zから領域ARの径方向中心までの距離rAを65mmに設定し、領域ARの径方向の幅rWAを30mmに設定した。また、軸線Zから領域BRの径方向中心までの距離rBを155mmに設定し、領域BRの径方向の幅rWBを30mmに設定した。また、シミュレーション1及び2では、処理空間Sの圧力を20mTorr(2.666Pa)に設定し、シミュレーション3及び4では、処理空間S内の圧力を100mTorr(13.33Pa)に設定した。
シミュレーション1〜4の各々では、上述した条件下でのウエハWの直上5mmにおけるプラズマ密度を、軸線Zから放射方向に延びるラインLN上の複数のサンプル点において求めた。そして、シミュレーション1〜4の各々では、複数のサンプル点において求めたプラズマ密度から、プラズマ密度の径方向の均一性を求めた。具体的には、複数のサンプル点のプラズマ密度の平均値Ave、及び、複数のサンプル点のプラズマ密度の標準偏差値(Standard Deviation)SDを求め、SD/Aveを、プラズマ密度の径方向の均一性の尺度とした。その結果、シミュレーション1〜4で求めたSD/Aveはそれぞれ、39%、28%、45%、15%であった。
シミュレーション1及びシミュレーション2は共に処理空間Sの圧力を20mTorrに設定したシミュレーションであるが、領域ARにおいてプラズマを発生させたシミュレーション1のSD/Aveよりも、領域ARよりも外側の領域BRにおいてプラズマを発生させたシミュレーション2のSD/Aveが小さかった。また、シミュレーション3及びシミュレーション4は共に処理空間Sの圧力を100mTorrに設定したシミュレーションであるが、シミュレーション1及び2の結果と同様に、領域ARにおいてプラズマを発生させたシミュレーション3のSD/Aveよりも、領域ARよりも外側の領域BRにおいてプラズマを発生させたシミュレーション4のSD/Aveが小さかった。このことから、軸線Zからより離れた位置でプラズマを発生させることにより、ウエハWの直上における径方向のプラズマ密度の均一性が高められることが確認された。よって、環状の下面領域50aの直下にプラズマの発生位置を制限することにより、ウエハWの直上における径方向のプラズマ密度の均一性が高められることが確認された。
(シミュレーション5〜10)
図5は、シミュレーション5〜10の設定を説明するための平面図であり、誘電体窓の下面領域及びスロットを、下方から見て示す平面図である。シミュレーション5〜7では、プラズマ処理装置10を模擬し、誘電体窓50の下面領域50aにおける電界強度をシミュレーションした。
具体的に、シミュレーション5〜7では、図5の(a)に示すように、θ=35°の九つのスロットSLが直径410mmの円弧C1に沿って配列され、当該スロットSLの直下に石英製の誘電体窓50が配置され、誘電体窓50には2.45GHzのマイクロ波が導入される系を設定した。また、シミュレーション5〜7では、下面領域50aの内縁50iの直径を300mmに設定し、外縁50pの直径を550mmに設定した。また、誘電体窓50の厚みをλ/4に設定した。なお、λは、マイクロ波の波長である。さらに、シミュレーション5〜7ではそれぞれ、処理空間Sの電子密度を、8×1016(m−3)、5×1017(m−3)、1×1018(m−3)に設定した。そして、シミュレーション5〜7において、下面領域50aにおける電界強度分布を算出した。
また、シミュレーション8〜10では、図5の(b)に示すように、シミュレーション5〜7とは誘電体窓(図中参照符号500で示す)が円盤状である点において条件が異なる系を設定し、誘電体窓の下面における電界強度分布を算出した。なお、ミュレーション8〜10における処理空間Sの電子密度はそれぞれ、8×1016(m−3)、5×1017(m−3)、1×1018(m−3)であった。なお、シミュレーション5〜10では、処理空間Sに均一なプラズマが生成され、処理空間Sが誘電体で充たされているものと仮定し、プラズマ物性値として下記式(1)に示す誘電率εpを使用した。
ここで、ε0は真空の誘電率であり、ω=2.45GHzとした。また、Ve及びωpは、電子密度の関数であり、プラズマ角周波数ωpは、以下の式(2)に従って計算した。
また、Veには電子とアルゴンの衝突周波数を使用し、以下の(3)式に従って計算した。
Ve=kenneutral …(3)
なお、keは電子とアルゴンの弾性衝突係数とし、nneutralはガス密度とした。eは単位電荷量であり、neは電子密度であり、meは電子の質量である。
ここで、ε0は真空の誘電率であり、ω=2.45GHzとした。また、Ve及びωpは、電子密度の関数であり、プラズマ角周波数ωpは、以下の式(2)に従って計算した。
また、Veには電子とアルゴンの衝突周波数を使用し、以下の(3)式に従って計算した。
Ve=kenneutral …(3)
なお、keは電子とアルゴンの弾性衝突係数とし、nneutralはガス密度とした。eは単位電荷量であり、neは電子密度であり、meは電子の質量である。
図6は、シミュレーション5〜10において求めた電界強度分布を示すグラフである。図6の(a)は、シミュレーション5〜7で算出した電界強度分布を示すグラフであり、軸線Zから径方向に延びるLN1(図5の(a)参照)に沿って誘電体窓50の下面領域50aにおける電界強度分布を示したグラフである。図6の(a)において、縦軸は、ラインLN1上での電界強度の最大値で規格化した電界強度を示しており、横軸は、軸線Zからの距離を示している。また、図6の(b)は、シミュレーション8〜10で算出した電界強度分布を示すグラフであり、軸線Zから径方向に延びるLN2(図5の(b)参照)に沿って誘電体窓の下面における電界強度分布を示したグラフである。図6の(b)において、縦軸は、ラインLN2上での電界強度の最大値で規格化した電界強度を示しており、横軸は、軸線Zからの距離を示している。
図6の(b)に示すように、シミュレーション8〜10の結果から、処理空間Sの電子密度を変更すると、誘電体窓の下面においては電界強度分布が大きく変動すること、即ち、モードホップが発生し、大きな強度の電界が発生する位置が変動する位置が、円盤形状の誘電体窓の下面にわたって変動することが確認された。一方、図6の(a)に示すように、シミュレーション5〜7の結果から、プラズマ処理装置10の誘電体窓50によれば、電子密度が変更されるとモードホップが生じるが、大きな強度の電界が発生する位置は下面領域50aとプラズマとの境界に限定されることが確認された、したがって、プラズマ処理装置10の誘電体窓50によれば、プラズマの発生位置が下面領域50aの直下に制限されることが確認された。
(シミュレーション11)
図7は、シミュレーション11において設定した系を説明する図である。シミュレーション11では、石英製の環状の板として構成された誘電体窓50の下面とウエハWとの間の軸線Z方向の距離GPと軸線Zから誘電体窓50の径方向中心における距離r50との間の距離を種々に変更して、ウエハWの直上5mmにおけるプラズマの密度分布を算出した。なお、誘電体窓50の内縁と外縁との間の距離W50を40mmに設定し、ウエハWの直径を450mmに設定し、処理容器12の側壁12aの内面と軸線Zとの間の距離、即ち、側壁12aの内面の直径を、750mmに設定した。
図7は、シミュレーション11において設定した系を説明する図である。シミュレーション11では、石英製の環状の板として構成された誘電体窓50の下面とウエハWとの間の軸線Z方向の距離GPと軸線Zから誘電体窓50の径方向中心における距離r50との間の距離を種々に変更して、ウエハWの直上5mmにおけるプラズマの密度分布を算出した。なお、誘電体窓50の内縁と外縁との間の距離W50を40mmに設定し、ウエハWの直径を450mmに設定し、処理容器12の側壁12aの内面と軸線Zとの間の距離、即ち、側壁12aの内面の直径を、750mmに設定した。
図8は、シミュレーション11により求めた結果を示すグラフである。図8に示すグラフにおいて横軸はGPを示しており、縦軸はGP/r50を示している。また、図8のグラフに示す実線CH8は、ウエハWの直上5mmにおける径方向のプラズマ密度が略均一であると見なせる場合のGPとGP/r50との関係を示している。また、図8においてハッチングされた領域G8は、GPとGP/r50の組み合わせが当該領域G8内に含まれるときに、ウエハWのエッジ直上におけるプラズマ密度がウエハWの中央直上におけるプラズマ密度よりも高くなることを示している。なお、実線CH8を境界として領域G8と反対側の領域に含まれるGPとGP/r50の組み合わせにおいては、ウエハWの中央直上におけるプラズマ密度がウエハWの外縁直上におけるプラズマ密度よりも高くなる。
図8に示すように、シミュレーション11からは、ウエハWと誘電体窓50の下面領域50aとの間の距離を調整することにより、ウエハWの直上におけるプラズマ密度の分布を調整できることが確認された。よって、このシミュレーション11からは、上述した載置台14の駆動機構が有効であることが確認された。
なお、一般的には、ウエハWの面内の位置による処理のバラツキを低減させるには、ウエハWの直上における径方向のプラズマの密度のバラツキを低減させるか、或いは、ウエハWの中央直上におけるプラズマ密度よりもウエハWのエッジ直上におけるプラズマの密度を大きくすることが望まれる。したがって、図8の実線CH8又は領域G8によって特定される誘電体窓50の下面とウエハWとの間の軸線Z方向の距離GPを用いることが一般的には、望ましいと考えられる。
以上、プラズマ処理装置の実施形態及びシミュレーションについて説明してきたが、上述した実施形態に限定されることなく種々の変形態様を構成可能である。例えば、誘電体窓50の形状は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、誘電体窓として、図9に示す誘電体窓が用いられてもよい。図9は、別の実施形態に係るプラズマ処理装置を説明する図である。図9の(a)には、誘電体窓の下面領域及びスロットを、下方から見て示す平面図が示されており、図9の(b)には、別の実施形態に係るプラズマ処理装置の上側部分の構成を示す断面図が示されている。なお、図9の(b)に示す断面図は、図9の(a)のIX−IX線に沿ってとった断面に対応する断面図である。
図9に示すプラズマ処理装置では、誘電体窓50の下面に複数の凹部50dが形成されている点において、図1に示したプラズマ処理装置10と異なっている。これら複数の凹部50dは、軸線Zに対して周方向に配列されている。また、これら凹部50dは、スロットSLの鉛直下方に設けられ得る。図9に示すプラズマ処理装置によれば、凹部50d内にプラズマの発生位置が制限され得る。したがって、プラズマの発生位置を安定させることが可能となる。
図10は、更に別の実施形態のプラズマ処理装置における誘電体窓の下面領域及びスロットを、下方から見て示す平面図である。図10に示すように、更に別の実施形態のプラズマ処理装置においては、複数のスロットSLのうちの一群のスロットは、円弧C11に沿って配列されており、複数のスロットSLのうち他の一群のスロットは、円弧C11よりも直径の大きな円弧C12に沿って配列されている。このように、複数の同心の円弧のそれぞれに沿って複数群のスロットが配列されていてもよい。
また、各スロットSLが周方向に延在する角度範囲θ、及び、一つの円弧に沿って配列されるスロットSLの個数は、任意に変更可能である。
10…プラズマ処理装置、12…処理容器、12a…側壁、14…載置台、18…プレート、20…基台、22…静電チャック、26…支持部、28…ベローズ、32…バッフル板、36…排気装置、16…アンテナ、50…誘電体窓、50a…下面領域、50i…内縁、50p…外縁、52…誘電体板、54…第1スロット板、56…第2スロット板、58…冷却ジャケット、62…ガスシャワー部、62h…ガス噴射孔、62s…ガス拡散室、70…周辺導入部、70h…ガス噴射孔、72…環状の管、82…リンク、84…ネジ軸、86…モータ、88…ナット、FR…フォーカスリング、MR…載置領域、S…処理空間、SL…スロット、Z…軸線。
Claims (4)
- 処理ガスのプラズマを発生させて被処理体を処理するプラズマ処理装置であって、
処理空間を画成する処理容器と、
前記処理容器内に収容される被処理体を載置するための載置領域を有する載置台と、
マイクロ波導入用のアンテナと、
を備え、
前記アンテナは、前記載置台の上方に設けられた誘電体窓を有し、
前記誘電体窓は前記処理空間に接する下面領域を有し、該下面領域は表面波が伝搬する領域を前記載置領域のエッジの上方の領域に制限するよう環状に構成されている、
プラズマ処理装置。 - 前記載置台と前記誘電体窓との間の距離を調整するための機構を更に備える、請求項1に記載のプラズマ処理装置。
- 前記誘電体窓の下面領域は、周方向に配列された複数の凹部を有している、請求項1又は2に記載のプラズマ処理装置。
- 前記アンテナは、前記誘電体窓に対してマイクロ波を放射するための複数のスロットが形成されたスロット板を含み、
前記複数のスロットは、前記下面領域の上方において円弧に沿って配列されており、
前記複数の凹部は、鉛直方向において前記複数のスロットの下方に位置するように設けられている、
請求項3に記載のプラズマ処理装置。
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