JP2003245199A - 過熱蒸気を利用した調理装置 - Google Patents
過熱蒸気を利用した調理装置Info
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- JP2003245199A JP2003245199A JP2002046484A JP2002046484A JP2003245199A JP 2003245199 A JP2003245199 A JP 2003245199A JP 2002046484 A JP2002046484 A JP 2002046484A JP 2002046484 A JP2002046484 A JP 2002046484A JP 2003245199 A JP2003245199 A JP 2003245199A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 飽和蒸気発生装置と、高周波誘導加熱装置
と、調理加熱庫と、制御装置とを備えた調理装置の高周
波誘導加熱装置に工夫を加える。 【解決手段】 電磁誘導加熱装置40は、円筒皿状を
なす磁性材料製の密閉容器とし加熱タンク41、内部に
伝熱効率を高める内部装置50を備え、下方に平面渦巻
形高周波コイル55を備える。内部装置50は、多数の
同心円を形成する薄板円筒リング52の円周に多数の孔
53を穿設し、蒸気が孔53を通って分流、合流を繰り
返し、水蒸気への伝熱効率が著しく向上する。
と、調理加熱庫と、制御装置とを備えた調理装置の高周
波誘導加熱装置に工夫を加える。 【解決手段】 電磁誘導加熱装置40は、円筒皿状を
なす磁性材料製の密閉容器とし加熱タンク41、内部に
伝熱効率を高める内部装置50を備え、下方に平面渦巻
形高周波コイル55を備える。内部装置50は、多数の
同心円を形成する薄板円筒リング52の円周に多数の孔
53を穿設し、蒸気が孔53を通って分流、合流を繰り
返し、水蒸気への伝熱効率が著しく向上する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は過熱蒸気を利用した
調理装置に関する。
調理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】食品の調理には従来、煮る、蒸す、焼
く、いためる、揚げる等の処理があり、食材の種類、調
理様式、その他に応じて、ガス、電気、炭火、蒸気等の
熱源を使って調理するのが一般的であった。そして、こ
れらの調理項目の種類に応じて多種多様な調理器具が普
及している。これらの調理過程においては、通常、直火
の化石燃料(ガス、炭火、プロパン等)又は電熱(ニク
ロム線利用)を用いて加熱調理を行っている。そして、
従来、煮る、焼く、蒸す、いためる等の各分野の調理の
仕方により、加熱方式や容器、用具をそれぞれ用途別に
用意することが必要であった。
く、いためる、揚げる等の処理があり、食材の種類、調
理様式、その他に応じて、ガス、電気、炭火、蒸気等の
熱源を使って調理するのが一般的であった。そして、こ
れらの調理項目の種類に応じて多種多様な調理器具が普
及している。これらの調理過程においては、通常、直火
の化石燃料(ガス、炭火、プロパン等)又は電熱(ニク
ロム線利用)を用いて加熱調理を行っている。そして、
従来、煮る、焼く、蒸す、いためる等の各分野の調理の
仕方により、加熱方式や容器、用具をそれぞれ用途別に
用意することが必要であった。
【0003】また、電磁誘導加熱を用いて水蒸気を加熱
して過熱蒸気とし、この過熱蒸気を用いて食品の加工や
調理を行う技術も知られている。例えば特開平11−1
08301号公報には、水を蒸発させて過熱蒸気とする
電磁誘導加熱部と過熱蒸気で食品を加工する食品加工部
とを備え、電磁誘導加熱部は、磁力線を横切る斜め配置
の板部材を組み合わせて多数の規則的な流体通路を形成
した導電性材料の多層積層体を内蔵する円筒の外側に励
磁コイルを巻いた装置が開示されている。その技術で
は、水を蒸発させる蒸発部及び蒸発した水蒸気を過熱す
る加熱部は共に電磁誘導加熱装置となっており、電磁誘
導加熱装置はセラミック等の非磁性円筒の外周にコイル
を巻き、磁力線を横切る斜め配置の板材を円筒内に備え
た型式となっている。
して過熱蒸気とし、この過熱蒸気を用いて食品の加工や
調理を行う技術も知られている。例えば特開平11−1
08301号公報には、水を蒸発させて過熱蒸気とする
電磁誘導加熱部と過熱蒸気で食品を加工する食品加工部
とを備え、電磁誘導加熱部は、磁力線を横切る斜め配置
の板部材を組み合わせて多数の規則的な流体通路を形成
した導電性材料の多層積層体を内蔵する円筒の外側に励
磁コイルを巻いた装置が開示されている。その技術で
は、水を蒸発させる蒸発部及び蒸発した水蒸気を過熱す
る加熱部は共に電磁誘導加熱装置となっており、電磁誘
導加熱装置はセラミック等の非磁性円筒の外周にコイル
を巻き、磁力線を横切る斜め配置の板材を円筒内に備え
た型式となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、直接火器を
使用することなく、高温に加熱した過熱蒸気を使用し
て、トースト、クッキー、ロースト、焼魚、いため物な
ど多種類の調理をすることができる調理装置を提供する
もので、特に高周波誘導加熱によって過熱蒸気を生成す
る加熱装置に工夫を凝らした装置を提供することを目的
とする。
使用することなく、高温に加熱した過熱蒸気を使用し
て、トースト、クッキー、ロースト、焼魚、いため物な
ど多種類の調理をすることができる調理装置を提供する
もので、特に高周波誘導加熱によって過熱蒸気を生成す
る加熱装置に工夫を凝らした装置を提供することを目的
とする。
【0005】本発明は水蒸気を利用し、飽和蒸気を二次
的に更に300〜600℃まで加熱し、常圧で過熱蒸気
とし、この過熱蒸気のエネルギーをもって食材を加熱調
理しようとするものである。
的に更に300〜600℃まで加熱し、常圧で過熱蒸気
とし、この過熱蒸気のエネルギーをもって食材を加熱調
理しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために開発されたもので、飽和蒸気発生装置と、過
熱蒸気を生成する円筒皿形状の鉄又はステンレス製の加
熱タンク及び渦巻形高周波コイルを備えた高周波誘導加
熱装置と、該過熱蒸気を供給して食材を加熱処理する調
理加熱庫と、食材に応じて蒸気発生量及び過熱蒸気温度
を制御する制御装置とを備えたことを特徴とする過熱蒸
気を利用した調理装置である。
するために開発されたもので、飽和蒸気発生装置と、過
熱蒸気を生成する円筒皿形状の鉄又はステンレス製の加
熱タンク及び渦巻形高周波コイルを備えた高周波誘導加
熱装置と、該過熱蒸気を供給して食材を加熱処理する調
理加熱庫と、食材に応じて蒸気発生量及び過熱蒸気温度
を制御する制御装置とを備えたことを特徴とする過熱蒸
気を利用した調理装置である。
【0007】本発明の調理装置は、過熱蒸気を用いる装
置であって、高周波誘導加熱装置を備えた形式のもので
ある。この高周波誘導加熱装置は、飽和蒸気発生装置か
ら発生した飽和蒸気を導入して所望温度の過熱蒸気を生
成する。高周波誘導加熱装置は、加熱タンクと渦巻形の
高周波コイルからなるヒータと高周波発生装置とから構
成されている。加熱タンクは、円筒皿形状の密閉容器で
あって、磁性材料例えば鉄又はステンレス製のケーシン
グと内部装置とからなり、飽和蒸気を密閉容器内に受け
入れてこれを加熱し、過熱蒸気として送出する。内部装
置は通過する水蒸気を繰り返し分流合流させながら通過
させる流路を形成するものであって、円筒皿形密閉容器
内の水蒸気への伝熱効率の向上を図るものである。
置であって、高周波誘導加熱装置を備えた形式のもので
ある。この高周波誘導加熱装置は、飽和蒸気発生装置か
ら発生した飽和蒸気を導入して所望温度の過熱蒸気を生
成する。高周波誘導加熱装置は、加熱タンクと渦巻形の
高周波コイルからなるヒータと高周波発生装置とから構
成されている。加熱タンクは、円筒皿形状の密閉容器で
あって、磁性材料例えば鉄又はステンレス製のケーシン
グと内部装置とからなり、飽和蒸気を密閉容器内に受け
入れてこれを加熱し、過熱蒸気として送出する。内部装
置は通過する水蒸気を繰り返し分流合流させながら通過
させる流路を形成するものであって、円筒皿形密閉容器
内の水蒸気への伝熱効率の向上を図るものである。
【0008】加熱タンクは、外部に設けられた渦巻形高
周波コイルによって生ずる渦電流により加熱される。渦
巻形高周波コイルはこの加熱タンクの下側に並設する。
そして熱に対して保護する冷却装置を備えている。
周波コイルによって生ずる渦電流により加熱される。渦
巻形高周波コイルはこの加熱タンクの下側に並設する。
そして熱に対して保護する冷却装置を備えている。
【0009】この高周波誘導加熱装置を複数個直列又は
並列に連結し、伝熱量を調整可能にし、滞留時間を増加
させて高温の過熱蒸気を得るようにしたり、蒸気量を増
加させて熱容量の大きい過熱蒸気を得ることができるよ
うにすると好適である。
並列に連結し、伝熱量を調整可能にし、滞留時間を増加
させて高温の過熱蒸気を得るようにしたり、蒸気量を増
加させて熱容量の大きい過熱蒸気を得ることができるよ
うにすると好適である。
【0010】本発明の調理装置は、食材に応じて蒸気発
生量及び過熱蒸気温度を制御する制御装置とを備えてい
る。飽和蒸気発生装置は、例えば電熱ヒータを内蔵し
た、熱制御性の高い装置を用いる。
生量及び過熱蒸気温度を制御する制御装置とを備えてい
る。飽和蒸気発生装置は、例えば電熱ヒータを内蔵し
た、熱制御性の高い装置を用いる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1は過熱蒸気を利用した
本発明の一実施例の調理装置1の正面図で、右半分は外
観を示し、左半分は内部装置を示す断面図である。図2
は実施例の側面図、図3は平面図である。実施例の調理
装置1は、飽和蒸気発生装置20、高周波誘導加熱装置
40、調理加熱庫70及び制御装置80を主要素として
いる。図1〜3に示した実施例装置は、これらの要素を
筐体10の内部に収納してコンパクトに形成された装置
を示している。本発明は、このようなコンパクトな一体
形とすることに限定されるものではなく、必要に応じ、
種々の配置構成とすることができるものである。
て図面を参照して説明する。図1は過熱蒸気を利用した
本発明の一実施例の調理装置1の正面図で、右半分は外
観を示し、左半分は内部装置を示す断面図である。図2
は実施例の側面図、図3は平面図である。実施例の調理
装置1は、飽和蒸気発生装置20、高周波誘導加熱装置
40、調理加熱庫70及び制御装置80を主要素として
いる。図1〜3に示した実施例装置は、これらの要素を
筐体10の内部に収納してコンパクトに形成された装置
を示している。本発明は、このようなコンパクトな一体
形とすることに限定されるものではなく、必要に応じ、
種々の配置構成とすることができるものである。
【0012】上記実施例の調理装置1は、脚11によっ
て支持されて立設しており、ステンレス鋼等により成型
した筐体10は、飽和蒸気発生装置20、高周波誘導加
熱装置40、調理加熱庫70及び制御装置80を内部に
収納している。筐体10は前板12を備え,調理加熱庫
70の前面の開閉自在な開閉扉13には把手14が取り
付けられている。
て支持されて立設しており、ステンレス鋼等により成型
した筐体10は、飽和蒸気発生装置20、高周波誘導加
熱装置40、調理加熱庫70及び制御装置80を内部に
収納している。筐体10は前板12を備え,調理加熱庫
70の前面の開閉自在な開閉扉13には把手14が取り
付けられている。
【0013】上記実施例では、飽和蒸気発生装置(ボイ
ラ)20を筐体10内の底部に設置している。ボイラ2
0は外部水道管等に接続された給水バルブ21を経由し
て給水され、自動給水ボールタップ22により一定水位
に保たれる。ボイラ20内に設けられた発熱体23はボ
イラ内の水24を加熱して一次蒸気(飽和蒸気)を発生
する。発熱体23としては、電熱ヒータ等応答性のよい
高出力のヒータを用いると好適である。安全弁25は常
圧で蒸気を発生させる構造である。発生した蒸気は、蒸
気管26を経て、高周波誘導加熱装置40に送られる。
蒸気管26はステンレス鋼製とすると好適である。
ラ)20を筐体10内の底部に設置している。ボイラ2
0は外部水道管等に接続された給水バルブ21を経由し
て給水され、自動給水ボールタップ22により一定水位
に保たれる。ボイラ20内に設けられた発熱体23はボ
イラ内の水24を加熱して一次蒸気(飽和蒸気)を発生
する。発熱体23としては、電熱ヒータ等応答性のよい
高出力のヒータを用いると好適である。安全弁25は常
圧で蒸気を発生させる構造である。発生した蒸気は、蒸
気管26を経て、高周波誘導加熱装置40に送られる。
蒸気管26はステンレス鋼製とすると好適である。
【0014】電磁誘導加熱装置40は、加熱タンク4
1、平面渦巻形高周波コイル55、及び高周波発生装置
(電磁誘導装置)60から構成されている。
1、平面渦巻形高周波コイル55、及び高周波発生装置
(電磁誘導装置)60から構成されている。
【0015】図4に実施例の加熱タンク41の一部切断
側面図、図5にその蓋を取り外した平面図を示した。加
熱タンク41は、円筒皿状をなす密閉容器であって、円
筒状の側壁42と底板43とからなる高さの低い円筒容
器に平板状の蓋45を取り付けて密閉空間44を形成し
た密閉容器である。この密閉容器には、飽和蒸気発生装
置から飽和蒸気を送る蒸気管26が連結されている。蒸
気管26から飽和蒸気を受け入れ、これを加熱した後、
過熱蒸気管46から過熱蒸気を排出する。加熱タンク4
1の密閉容器のケーシングをなす側壁42、底板43及
び蓋45は磁性材料、例えば、鉄又はステンレス製であ
る。密閉空間44内には、伝熱効率を高める内部装置5
0を備えている。加熱タンク内の温度等を計測するため
のセンサ挿入孔47が側壁42の一部に設けられてい
る。
側面図、図5にその蓋を取り外した平面図を示した。加
熱タンク41は、円筒皿状をなす密閉容器であって、円
筒状の側壁42と底板43とからなる高さの低い円筒容
器に平板状の蓋45を取り付けて密閉空間44を形成し
た密閉容器である。この密閉容器には、飽和蒸気発生装
置から飽和蒸気を送る蒸気管26が連結されている。蒸
気管26から飽和蒸気を受け入れ、これを加熱した後、
過熱蒸気管46から過熱蒸気を排出する。加熱タンク4
1の密閉容器のケーシングをなす側壁42、底板43及
び蓋45は磁性材料、例えば、鉄又はステンレス製であ
る。密閉空間44内には、伝熱効率を高める内部装置5
0を備えている。加熱タンク内の温度等を計測するため
のセンサ挿入孔47が側壁42の一部に設けられてい
る。
【0016】内部装置50の実施例の平面図を図6に、
その側面図を図7に示した。内部装置50は、加熱タン
ク41内に収納され、加熱タンク41のケーシングから
水蒸気への伝熱効率を高めるものである。内部装置50
は、放射状に設けられた複数の薄板フラットバーからな
る補強平板51に、多数の同心円を形成する薄板円筒リ
ング52を取り付け、この円筒リング52の円周に多数
の孔53を穿設した形状となっている。孔53は、隣接
円筒リングごとに円周方向配置位置が異なるように配置
されている。この内部装置50を、図5に示すように、
加熱タンク41の密閉空間44内に装入し、水蒸気を加
熱タンク41の外周側から供給し、中心部から排出する
と、水蒸気はこの内部装置の同心円筒リング52の孔5
3を通って分流、合流を繰り返し、複雑な流路を形成す
るので、密閉容器から水蒸気への伝熱効率が著しく向上
する。例えば図6に図示の装置は通常の条件において伝
熱効率90%以上を達成することができる。この内部装
置50の形状、構造は図6、図7の実施例に限定される
ものではなく、水蒸気が通過する際の通過路を迷路状に
し、水蒸気の通路抵抗を増加して伝熱効率を高めるよう
にしたものであれば形状、構造を問わない。
その側面図を図7に示した。内部装置50は、加熱タン
ク41内に収納され、加熱タンク41のケーシングから
水蒸気への伝熱効率を高めるものである。内部装置50
は、放射状に設けられた複数の薄板フラットバーからな
る補強平板51に、多数の同心円を形成する薄板円筒リ
ング52を取り付け、この円筒リング52の円周に多数
の孔53を穿設した形状となっている。孔53は、隣接
円筒リングごとに円周方向配置位置が異なるように配置
されている。この内部装置50を、図5に示すように、
加熱タンク41の密閉空間44内に装入し、水蒸気を加
熱タンク41の外周側から供給し、中心部から排出する
と、水蒸気はこの内部装置の同心円筒リング52の孔5
3を通って分流、合流を繰り返し、複雑な流路を形成す
るので、密閉容器から水蒸気への伝熱効率が著しく向上
する。例えば図6に図示の装置は通常の条件において伝
熱効率90%以上を達成することができる。この内部装
置50の形状、構造は図6、図7の実施例に限定される
ものではなく、水蒸気が通過する際の通過路を迷路状に
し、水蒸気の通路抵抗を増加して伝熱効率を高めるよう
にしたものであれば形状、構造を問わない。
【0017】加熱タンク41を加熱する渦巻形高周波コ
イル55の一例を図8に示した。図8(a)は平面図、
図8(b)は側面図である。この渦巻形高周波コイル5
5は加熱タンク41の下側に並設する。高周波コイル5
5は電磁誘導装置60から高周波電流を付与され、電磁
波により加熱タンク41の側壁42、底板43、蓋45
などの鉄製ケーシングの肉厚内に効率よく渦電流を発生
してケーシングを高温に加熱し、水蒸気を高速高温処理
する。電磁誘導装置60は半導体素子を内蔵しインバー
タ制御され、高周波を発生する。高周波の周波数は20
〜60kHzとする。さらに好ましくは30〜50kH
zである。
イル55の一例を図8に示した。図8(a)は平面図、
図8(b)は側面図である。この渦巻形高周波コイル5
5は加熱タンク41の下側に並設する。高周波コイル5
5は電磁誘導装置60から高周波電流を付与され、電磁
波により加熱タンク41の側壁42、底板43、蓋45
などの鉄製ケーシングの肉厚内に効率よく渦電流を発生
してケーシングを高温に加熱し、水蒸気を高速高温処理
する。電磁誘導装置60は半導体素子を内蔵しインバー
タ制御され、高周波を発生する。高周波の周波数は20
〜60kHzとする。さらに好ましくは30〜50kH
zである。
【0018】加熱タンク41の誘導加熱に際し、高周波
コイル55は、加熱タンク41の500℃前後の高熱を
受熱して、損傷する怖れがある。高周波コイル55が損
傷を受けないように、加熱タンク51と高周波コイル5
5は、50mm以上離しておく。実施例の高周波コイル
55は50mm以上離しても電磁波が加熱タンクを効率
よく加熱できるように、コイルの巻き方に工夫が加えら
れ、長波を発生するようになっている。また、電磁波の
有効発射を図るようにフェライト56等を装着してい
る。また、図1に示す送風器57により強制通風を行
い、冷却している。
コイル55は、加熱タンク41の500℃前後の高熱を
受熱して、損傷する怖れがある。高周波コイル55が損
傷を受けないように、加熱タンク51と高周波コイル5
5は、50mm以上離しておく。実施例の高周波コイル
55は50mm以上離しても電磁波が加熱タンクを効率
よく加熱できるように、コイルの巻き方に工夫が加えら
れ、長波を発生するようになっている。また、電磁波の
有効発射を図るようにフェライト56等を装着してい
る。また、図1に示す送風器57により強制通風を行
い、冷却している。
【0019】図9は複数の加熱タンク41a、41b、
41cを直列に連結した例を示したものである。加熱タ
ンク41の加熱容量を高め、より高温の過熱蒸気を供給
することができる。加熱タンク41の加熱容量を増加さ
せるもう一つの手段は、多量の過熱蒸気を得るようにす
ることで、複数の加熱タンク41a、41b、41cを
並列に接続する。切替弁の設置等によりこれらの直列、
並列接続を一つの装置で実現することができる。
41cを直列に連結した例を示したものである。加熱タ
ンク41の加熱容量を高め、より高温の過熱蒸気を供給
することができる。加熱タンク41の加熱容量を増加さ
せるもう一つの手段は、多量の過熱蒸気を得るようにす
ることで、複数の加熱タンク41a、41b、41cを
並列に接続する。切替弁の設置等によりこれらの直列、
並列接続を一つの装置で実現することができる。
【0020】加熱タンク41は電磁誘導加熱により高速
加熱され、水蒸気は加熱タンク41を通過することによ
り昇温し、400〜600℃まで加熱される。加熱され
た過熱蒸気は、過熱蒸気管46を通り調理加熱庫70内
に送られる。
加熱され、水蒸気は加熱タンク41を通過することによ
り昇温し、400〜600℃まで加熱される。加熱され
た過熱蒸気は、過熱蒸気管46を通り調理加熱庫70内
に送られる。
【0021】図1に示すように、調理加熱庫70はケー
シング71に囲まれた空間に食材100を載せる棚皿7
2を装入して調理する。筐体10の開閉扉13を把手1
4で開閉する。食材100の種類に応じ、調理条件を制
御装置80のコントロールパネル85に設定すると、自
動制御装置80は、温度及び及び調理時間を制御する。
この制御はタイマの他、蒸気ボイラ20及び電磁誘導加
熱装置40の出力制御を行う制御装置80を装備してい
る。食材の調理加熱工程の応用構造例としては図10に
示すように、過熱蒸気を多孔噴射管74等に導いて噴射
し、コンベア搬送システム75により大量の食材を調理
することも可能である。本発明の調理装置はコンパクト
な小型機として構成することもでき、また、上記加熱タ
ンクの複数使用や調理加熱庫の大容量化により、大型機
まで、あらゆる需要に対応することができる。
シング71に囲まれた空間に食材100を載せる棚皿7
2を装入して調理する。筐体10の開閉扉13を把手1
4で開閉する。食材100の種類に応じ、調理条件を制
御装置80のコントロールパネル85に設定すると、自
動制御装置80は、温度及び及び調理時間を制御する。
この制御はタイマの他、蒸気ボイラ20及び電磁誘導加
熱装置40の出力制御を行う制御装置80を装備してい
る。食材の調理加熱工程の応用構造例としては図10に
示すように、過熱蒸気を多孔噴射管74等に導いて噴射
し、コンベア搬送システム75により大量の食材を調理
することも可能である。本発明の調理装置はコンパクト
な小型機として構成することもでき、また、上記加熱タ
ンクの複数使用や調理加熱庫の大容量化により、大型機
まで、あらゆる需要に対応することができる。
【0022】図11は本発明の構成と電気的制御の基本
的な動作を示すもので、蒸気発生装置20,電磁誘導加
熱装置40,調理加熱庫70とこれらを制御するシステ
ムを示す制御フロー図である。制御装置80は制御基板
84を備えている。制御基板84は各装置に取付けた温
度センサ81,82,83からの情報を検知して電磁誘
導装置60を制御し、コントロールパネル85の設定事
項に応じてこれらを総括制御する。電磁誘導加熱装置4
0が空炊き状態にならないように、蒸気発生装置20か
らの蒸気が充分電磁誘導加熱装置40に送り出された状
態で、電磁誘導加熱装置40が動作するようにボイラ2
0の温度センサ81より制御基板84に信号を送り、制
御基板84は、蒸気発生装置20,電磁誘導加熱装置4
0、調理加熱庫70が自動的に機能的に動作するように
制御する。加熱タンク41に設けられた温度センサ82
は加熱タンク41の異常昇温を防止すると共に、調理加
熱庫70内の温度を検出する温度センサ83により、制
御基板84は全体装置の各部の熱的バランスを総括的に
制御する。
的な動作を示すもので、蒸気発生装置20,電磁誘導加
熱装置40,調理加熱庫70とこれらを制御するシステ
ムを示す制御フロー図である。制御装置80は制御基板
84を備えている。制御基板84は各装置に取付けた温
度センサ81,82,83からの情報を検知して電磁誘
導装置60を制御し、コントロールパネル85の設定事
項に応じてこれらを総括制御する。電磁誘導加熱装置4
0が空炊き状態にならないように、蒸気発生装置20か
らの蒸気が充分電磁誘導加熱装置40に送り出された状
態で、電磁誘導加熱装置40が動作するようにボイラ2
0の温度センサ81より制御基板84に信号を送り、制
御基板84は、蒸気発生装置20,電磁誘導加熱装置4
0、調理加熱庫70が自動的に機能的に動作するように
制御する。加熱タンク41に設けられた温度センサ82
は加熱タンク41の異常昇温を防止すると共に、調理加
熱庫70内の温度を検出する温度センサ83により、制
御基板84は全体装置の各部の熱的バランスを総括的に
制御する。
【0023】なお、本発明の装置は、食材とその適切な
調理加熱処理との関係及び装置の動作特性をデータ化
し、マイコン制御等を組込んで調理の全自動化をするこ
とができる。
調理加熱処理との関係及び装置の動作特性をデータ化
し、マイコン制御等を組込んで調理の全自動化をするこ
とができる。
【0024】図12は実施例の調理加熱庫70内の温度
と電磁誘導加熱装置40の内部過熱上記温度を実測した
試験温度推移グラフの一例を示すものである。この装置
は3相200V、出力6kWの装置の例である。横軸は
経過時間(分)を示し、縦軸は温度を示している。曲線
91は、ボイラ20の蒸気温度の推移を示し、曲線93
は加熱タンク内の過熱蒸気の温度推移、曲線92は、調
理加熱庫70内の温度推移を示している。過熱蒸気は、
容易に400℃以上に過熱され、調理加熱庫70の温度
は65分で300℃に到達している。
と電磁誘導加熱装置40の内部過熱上記温度を実測した
試験温度推移グラフの一例を示すものである。この装置
は3相200V、出力6kWの装置の例である。横軸は
経過時間(分)を示し、縦軸は温度を示している。曲線
91は、ボイラ20の蒸気温度の推移を示し、曲線93
は加熱タンク内の過熱蒸気の温度推移、曲線92は、調
理加熱庫70内の温度推移を示している。過熱蒸気は、
容易に400℃以上に過熱され、調理加熱庫70の温度
は65分で300℃に到達している。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、飽和蒸気(100℃)
を常圧の状態で円筒皿形状の加熱タンク及び渦巻形コイ
ルを備えた高周波誘導加熱装置で効率よく再加熱して、
食材に応じた300〜600℃の過熱蒸気として送出
し、この高温蒸気を使用して調理を行うため、食材の持
つうま味、風あい等を損じることなく高速に調理をする
ことができる。過熱蒸気の温度、生成量、処理時間を制
御することにより、多目的にあらゆる調理を実現するこ
とができ、特に焼物等には高品質で短時間で均一した調
理が可能である。火器等を直接使用しないので安全性も
高く、次世代の調理器として寄与するところが大であ
る。
を常圧の状態で円筒皿形状の加熱タンク及び渦巻形コイ
ルを備えた高周波誘導加熱装置で効率よく再加熱して、
食材に応じた300〜600℃の過熱蒸気として送出
し、この高温蒸気を使用して調理を行うため、食材の持
つうま味、風あい等を損じることなく高速に調理をする
ことができる。過熱蒸気の温度、生成量、処理時間を制
御することにより、多目的にあらゆる調理を実現するこ
とができ、特に焼物等には高品質で短時間で均一した調
理が可能である。火器等を直接使用しないので安全性も
高く、次世代の調理器として寄与するところが大であ
る。
【図1】実施例の正面図である。
【図2】実施例の側面図である。
【図3】実施例の平面図である。
【図4】加熱タンクの側面図である。
【図5】加熱タンクの蓋を開放した平面図である。
【図6】内部装置の平面図である。
【図7】内部装置の側面図である。
【図8】高周波コイルの(a)平面図及び(b)側面図
である。
である。
【図9】加熱タンクの直列結合例を示す説明図である。
【図10】別の実施例の説明図である。
【図11】実施例の制御装置のフロー図である。
【図12】実施例の温度上昇を示すタイムチャートであ
る。
る。
1 調理装置
10 筐体
11 脚
12 前板
13 開閉扉
14 把手
20 蒸気発生装置(ボイラ)
21 給水バルブ
22 ボールタップ
23 発熱体
24 水
25 安全弁
26 蒸気管
40 高周波誘導加熱装置
41(41a、41b、41c) 加熱タンク
42 側壁
43 底板
44 密閉空間
45 蓋
46 過熱蒸気管
47 センサ挿入孔
50 内部装置
51 補強平板
52 円筒リング
53 孔
55 高周波コイル
56 フェライト
57 送風器
60 電磁誘導装置
70 調理加熱庫
71 ケーシング
72 棚皿
74 多孔噴射管
75 コンベアシステム
80 制御装置
81、82、83 センサ
84 制御基板
85 設定装置(コントロールパネル)
91、92、93 曲線
100 食材
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 松井 芳隆
神奈川県横浜市保土ケ谷区天王町2−39−
3 エイシン電機株式会社内
Fターム(参考) 3K059 AA08 AB04 AB28 AC54 AC62
AD03 AD10 AD13 AD15
4B054 AA06 AA16 AA17 AB03 BA03
BB03 BB11 CG01
Claims (2)
- 【請求項1】 飽和蒸気発生装置と、過熱蒸気を生成す
る円筒皿形状の鉄又はステンレス製の加熱タンク及び渦
巻形高周波コイルを備えた高周波誘導加熱装置と、該過
熱蒸気を供給して食材を加熱処理する調理加熱庫と、食
材に応じて蒸気発生量及び過熱蒸気温度を制御する制御
装置とを備えたことを特徴とする過熱蒸気を利用した調
理装置。 - 【請求項2】 前記高周波誘導加熱装置を複数個直列又
は並列に連結したことを特徴とする請求項1記載の過熱
蒸気を利用した調理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002046484A JP2003245199A (ja) | 2002-02-22 | 2002-02-22 | 過熱蒸気を利用した調理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002046484A JP2003245199A (ja) | 2002-02-22 | 2002-02-22 | 過熱蒸気を利用した調理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003245199A true JP2003245199A (ja) | 2003-09-02 |
Family
ID=28659881
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002046484A Pending JP2003245199A (ja) | 2002-02-22 | 2002-02-22 | 過熱蒸気を利用した調理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003245199A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007101087A (ja) * | 2005-10-05 | 2007-04-19 | Japan Fine Ceramics Center | 過熱水蒸気生成装置及び過熱水蒸気利用装置 |
CN104720572A (zh) * | 2015-04-15 | 2015-06-24 | 广东美的厨房电器制造有限公司 | 烹饪器具 |
JP2018050832A (ja) * | 2016-09-27 | 2018-04-05 | 東芝ホームテクノ株式会社 | 加熱調理器 |
JP2022502096A (ja) * | 2018-07-17 | 2022-01-11 | カログスト・アーゲーCarogusto Ag | 容器に収められた食品を処理する装置および方法 |
-
2002
- 2002-02-22 JP JP2002046484A patent/JP2003245199A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007101087A (ja) * | 2005-10-05 | 2007-04-19 | Japan Fine Ceramics Center | 過熱水蒸気生成装置及び過熱水蒸気利用装置 |
CN104720572A (zh) * | 2015-04-15 | 2015-06-24 | 广东美的厨房电器制造有限公司 | 烹饪器具 |
JP2018050832A (ja) * | 2016-09-27 | 2018-04-05 | 東芝ホームテクノ株式会社 | 加熱調理器 |
JP2022502096A (ja) * | 2018-07-17 | 2022-01-11 | カログスト・アーゲーCarogusto Ag | 容器に収められた食品を処理する装置および方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A621 | Written request for application examination |
Effective date: 20050203 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070417 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070821 |