JP4850552B2 - ポンプ槽内撹拌装置 - Google Patents

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Description

本発明は、水中ポンプ装置の運転開始時にポンプからの噴流を一定時間だけ水槽内に吐出して攪拌を行うポンプ槽内撹拌装置に関するものである。
この種のポンプ槽内攪拌装置は、水中ポンプの運転開始時に噴流を一定時間吐出して水槽内を攪拌することで、水槽内の砂、汚泥、浮遊油脂、スカム等を水中に巻き上げ、それらを後続するポンプ運転によりポンプに吸い込んで排出できるようにしたものであり、この槽内攪拌装置によって、水槽内に砂や汚泥が滞留又は堆積したり、浮遊油脂やスカムが槽壁等に固着したりすることが抑制され、槽内を洗浄できる効果が得られる。
このような槽内攪拌装置として、従来、特許文献1や特許文献2に開示されたものがある。この特許文献1,2に係る槽内攪拌装置では、水中ポンプの運転開始時に、水中ポンプからの噴流が槽内攪拌装置の内部に流入するとともに、この噴流が吐出口から水槽内に吐出されて水槽内が攪拌され、その後に槽内攪拌装置内部のボール弁が噴流の負圧により吐出孔を塞いで、槽内攪拌装置からの噴流の吐出を停止するようになっている。
特許第3570861号公報 実願平10−8965号のCD−ROM
ところで、従来のものでは、ダイヤフラムにボール弁を上載しておき、噴流の負圧によりダイヤフラムを上方に膨らむように偏倚させてボール弁を押し上げ、そのボール弁を噴流吐出口に連通する弁座に着座させて吐出口を閉鎖するようになっている。そのとき、負圧によるダイヤフラムの膨らみ動作(偏倚動作)が安定せず、ボール弁が弁座に向かう途中で引っ掛かってロックすることがある。例えばボール弁周りのダイヤフラムがボール弁を取り囲んでケーシングとの間に入り込むように膨らむことによってボール弁を周りから締め付けてロックしたり、ダイヤフラムが片側から膨らむことによってボール弁を反対側のケーシング内壁面に押し付けてロックしたりすることがあり、ボール弁がスムーズに弁座に着座せず、吐出口を安定して確実に閉鎖できないという問題があった。
本発明は斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ダイヤフラムの偏倚動作に改良を加えることで、ボール弁をロックさせることなくスムーズに弁座に着座させるようにすることにある。
上記の目的の達成のため、この発明では、ボール弁が弁座にスムーズに着座するようにダイヤフラムの偏倚動作を規制するようにした。
具体的には、請求項1の発明では、水槽内に設置される水中ポンプ装置に取り付けられ、該水中ポンプ装置の噴流が流入する流入部、及び該噴流が流出する吐出部が上部に設けられたケーシングと、該ケーシング内下部に配置され、ケーシング内に上記流入部及び吐出部に通じる弁収容部を区画して形成するダイヤフラムと、上記弁収容部内に収容され、開弁状態では上記ダイヤフラム上に位置するボール弁と、上記弁収容部を通過する噴流によって該弁収容部にエジェクタ負圧を発生させるエジェクタ機構と、該エジェクタ機構を通過した噴流を水槽内に吐出する噴流吐出口と、上記吐出部の上流端に設けられ、上記ボール弁が閉弁状態で着座可能な弁座とを備え、上記水中ポンプ装置の運転開始時に、上記弁収容部でのエジェクタ負圧により上記ダイヤフラムを上方に膨らむように偏倚させて該ダイヤフラム上のボール弁(弁体)が上記弁座への着座により上記噴流吐出口を閉鎖するまでの一定時間、該水中ポンプ装置の噴流の一部又は全部を上記噴流吐出口から水槽内に吐出させて該水槽内の攪拌を行うようにしたポンプ槽内攪拌装置が対象である。
そして、上記弁座はダイヤフラムの中心の真上から上記吐出部側にずれた位置に配置されている。また、上記ダイヤフラムは、その弁座側部分の硬さが弁座と反対側部分よりも硬くなっていて、上記偏倚時に弁座と反対側部分が弁座側部分よりも先に上方に膨らむことによりダイヤフラム上の上記ボール弁がダイヤフラムの真上から弁座側に押し出されて弁座に向かうように上記偏倚動作規制されているものとする。
この請求項1の発明の構成によると、水中ポンプ装置の運転開始時に弁収容部に発生したエジェクタ負圧によりダイヤフラムが上方に偏倚する際、ダイヤフラムの中心の真上から弁座が吐出部側にずれ、かつダイヤフラムの弁座側部分の硬さが弁座と反対側部分よりも硬くなっているので、ダイヤフラムにおける弁座と反対側部分が弁座側部分よりも先に上方に膨らむようになり、そのダイヤフラムの偏倚動作はボール弁をダイヤフラムの真上から弁座に向かわせるように規制される。このことで、ボール弁は途中でロックすることなくスムーズに弁座に向かって着座することとなり、吐出口を安定して確実に閉鎖することができる。
請求項2の発明では、上記ダイヤフラムは、その材料又は組成を部分的に変えることで、中心よりも弁座側に他の部分よりも硬い硬質部が形成されているものとする。
この発明によると、ダイヤフラムが上方に偏倚する際、材料又は組成の部分的な変更により形成された硬質部よりも軟らかい他の部分が先に膨らんでボール弁をダイヤフラムの中心よりも弁座側に押し出し、その状態で引き続いて硬質部が膨らんでボール弁を押し上げるので、ボール弁がスムーズに弁座に向かって押し上げられることとなり、そのロックを防いでボール弁により吐出口を安定して確実に閉鎖することができる。
また、請求項3の発明では、上記ダイヤフラムは、その中心よりも弁座側に形成されたリブを有するものとする。
この発明によると、リブの形成されている部分が他の部分よりも硬くなっており、ダイヤフラムが上方に偏倚する際、そのリブがなくて相対的に軟らかい他の部分が先に膨らんでボール弁をダイヤフラムの中心よりも弁座側に押し出し、その状態で引き続いてリブのある部分が膨らんでボール弁を押し上げるので、ボール弁がスムーズに弁座に向かって押し上げられることとなり、そのロックを防いでボール弁により吐出口を安定して確実に閉鎖することができる。
以上説明した如く、請求項1の発明によると、水中ポンプ装置の運転開始時に、弁収容部に発生させたエジェクタ負圧によりダイヤフラムを上方に偏倚させてボール弁の弁座への着座により噴流吐出口を閉鎖するまでの一定時間、水中ポンプ装置の噴流を噴流吐出口から水槽内に吐出させて水槽内の攪拌を行うポンプ槽内攪拌装置に対し、ダイヤフラムは、その弁座側部分の硬さが弁座と反対側部分よりも硬くなっているものとし、偏倚時に弁座と反対側部分が弁座側部分よりも先に上方に膨らむことで、ダイヤフラムの偏倚動作をボール弁が弁座に向かうように規制するようにしたことにより、水中ポンプ装置の運転開始時にダイヤフラムが上方に偏倚する際、ボール弁を途中でロックすることなくスムーズに弁座に着座させることができ、ボール弁による吐出口の閉鎖を安定して確実に行うことができる。
請求項2の発明では、ダイヤフラムは、その材料又は組成を部分的に変えることで、中心よりも弁座側に他の部分よりも硬い硬質部が形成されているものとした。また、請求項3の発明では、ダイヤフラムは、その中心よりも弁座側にリブを有するものとした。これら発明によると、ダイヤフラムが上方に偏倚する際、硬質部以外の他の部分又はリブの形成されていない部分が先に膨らんでボール弁をダイヤフラムの中心よりも弁座側に押し出した後、硬質部又はリブのある部分が膨らんでボール弁を押し上げ、そのボール弁をスムーズに弁座に着座させることができ、そのロックを防いでボール弁により吐出口を安定して確実に閉鎖することができる。
以下、本発明の最良の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものでは全くない。
図1において、1は流入口5及びマンホール11を有する水槽としての下水中継ポンプ槽、2は水中ポンプ3に槽内攪拌装置4が付設された水中ポンプ装置であり、ポンプ槽1内に流入口5より流入した下水は、その水位が所定の運転レベル以上になると、所定の停止レベルに水位が低下するまで、水中ポンプ装置2にその運転により吸い込まれた後に固定排出管6から排出される。この水中ポンプ装置2の運転制御のために、ポンプ槽1内に運転用フロート7、停止用フロート8及び異常水位警報用フロート9が設けられ、ポンプ槽1の上方に制御盤10が設けられている。
水中ポンプ装置2は、下水中継ポンプ槽1のマンホール11よりガイドパイプ12を伝って槽内底部に降ろされ、着脱装置13により該下水中継ポンプ槽1に着脱自在に設置される。水中ポンプ装置2の昇降のためにマンホール11の蓋14と水中ポンプ3とが昇降用チェーン15によって連結されている。昇降用チェーン15は水中ポンプ装置2の重心を通る垂直線上で水中ポンプ3の頂面部に接続されている。着脱装置13は、水中ポンプ装置2をポンプ槽1内に固定された固定排出管6に結合するものであり、この結合により水中ポンプ装置2が固定排出管6に支持される。
すなわち、図2に示すように、上記着脱装置13は、水中ポンプ装置2の水中ポンプ3のポンプケーシング3aにおける吐出部27に設けられた着脱フランジ部16及びフック17を有する着脱用接続管23と、固定排出管6の基端フランジ部18とによって構成されている。フック17は、着脱フランジ部16の上部との間に下方に開口した係合凹部を形成し、固定排出管6の基端フランジ部18の上部には当該係合凹部に嵌る係合部18aが形成されている。この係合凹部と係合部18aとの嵌合により、水中ポンプ装置2は固定排出管6に支持され、該水中ポンプ装置2の自重により着脱フランジ部16を固定排出管6の基端フランジ部18に押し当てるモーメントが働いて、両者は隙間なく接続される。フック17及び係合部18aの互いの当接面には、上記嵌合を案内するとともに、上記フランジ部16,18同士を密に接続するためのテーパが形成されている。
図3に示すように、上記水中ポンプ3の吐出部27はポンプケーシング3aより側方へ突出して形成されており、この先端に上記着脱用接続管23が取り付けられている。着脱用接続管23には、上記着脱フランジ部16と、ガイドパイプ12に摺動自在に係合するガイド24とが設けられている。上記ガイドパイプ12は2本あり、着脱用接続管23にはガイド24が2つ設けられている。
上記槽内攪拌装置4は、水中ポンプ装置2の運転開始時、水中ポンプ3の吐出流の一部又は全部を槽内に吐出させるものである。図3及び図4に示すように、その槽内攪拌装置4のケーシング30は、水中ポンプ3のポンプケーシング3aに取り付けられるケーシング本体45と、その下側に結合されたダイヤフラムカバー46とを備え、ケーシング本体45の上側に保護カバー47が設けられている。
ケーシング本体45とダイヤフラムカバー46とよりなるケーシング30内は、図に示すように、下部ダイヤフラム48によって、ボール弁49を収容する上部の弁収容部51と、下部の作動流体としてのオイルを収容する下部オイル室52とに区画形成されている。下部ダイヤフラム48は例えばゴム製のもので、その周縁のフランジ部48a(図5及び図6参照)がケーシング本体45とダイヤフラムカバー46とに挟持されている。
一方、ケーシング本体45の頂部には凹部が形成されていて、該凹部の周縁部と保護カバー47との間に、例えばゴム等からなる上部ダイヤフラム53の周縁部が挟持されて、該ケーシング本体45の凹部と上部ダイヤフラム53とによって上部オイル室54が形成されている。保護カバー47は上部ダイヤフラム53を保護するものである。
下部オイル室52と上部オイル室54とは、ケーシング本体45、ダイヤフラムカバー46及び下部ダイヤフラム48に形成されたオイル通路55によって連通し、ダイヤフラムカバー46にオイル通路55のオイル流量を調整する調整弁56が取り付けられている。
ケーシング本体45の上部には、水中ポンプ3の噴流を該ケーシング本体45内部に導入するための流入部32が設けられている。ケーシング本体45は、流入部32の上流端に形成したフランジ32aによって水中ポンプ3のポンプケーシング3aに取り付けられる。そして、流入部32の内部には、水中ポンプ3と弁収容部51とを連通させる噴流用通路57が形成されており、この噴流用通路57を介して、水中ポンプ3から弁収容部51へ噴流が流入する。
一方、ケーシング本体45の上部において流入部32と反対側には、該流入部32から流入した噴流を外部に流出させる吐出部33が設けられている。この吐出部33は、上記弁収容部51の内部を流れる噴流によって該弁収容部51内にエジェクタ効果を発生させるエジェクタ機構34と、このエジェクタ機構34を通過した噴流をポンプ槽1内に吐出する吐出口36を有するノズル35とを備え、このノズル35はエジェクタ機構34の下流端に取り付けられている。
エジェクタ機構34、弁収容部51に通じて該弁収容部51から噴流を流出させる流出孔58を有し、この流出孔58の上流端にはボール弁49が着座可能な弁座59が設けられている。このように構成されたエジェクタ機構34においては、弁収容部51の内部を噴流が通過することによって、該弁収容部51内に噴流による圧力が生じ静圧が低下する。
ダイヤフラムカバー46はケーシング30の底壁を構成し、この底壁は下部ダイヤフラム48を底壁に沿わせて収めるべく下方へ突出した凸曲面状に形成されている。そうして、該底壁の周囲に、当該槽内攪拌装置4を平坦面上で自立させる設置部を構成する3本の脚62,62が設けられている(図4では1本のみ図示)。
上記3本の脚62,62のうちの1つの脚62の内側には、該脚62の上部と凸曲面状底壁との間にわたって延びる下方へ膨出した膨出部が形成され、当該脚62と膨出部とによって上記調整弁56の取付部63が形成されている。すなわち、当該脚62の外面から膨出部へ延びる調整弁取付孔が形成され、該取付孔に調整弁56がねじ込まれている。
上記構造により、上記弁座59は、ダイヤフラムカバー46に沿って配置される下部ダイヤフラム48の中心Oの真上からずれた位置(図4で左側位置)に配置されている。また、上記弁収容部51内のボール弁49は、通常の開弁状態では上記下部ダイヤフラム48上に位置している。そして、図5及び図6に拡大して示すように、上記下部ダイヤフラム48の上面には、その中心Oよりも弁座59側の略半部に亘って円弧状に拡がるリブ65が一体に形成されている。このリブ65は、半径方向に延びる1つの部65aと、その両側に周方向に延びる2つの円弧状の連続リブ部65b,65bとで構成されており、このリブ65により、ボール弁49が弁座59に向かうように下部ダイヤフラム48の上側に膨らむ偏倚動作を規制する偏倚規制手段が構成されている。図5及び図6において、48aはケーシング本体45とダイヤフラムカバー46とに挟持されるフランジ部、48bはケーシング本体45とダイヤフラムカバー46とを締結する締結用ボルト(図示せず)の挿通孔、48cはオイル通路55の一部をなす貫通孔である。
次に、上記槽内攪拌装置4の作動を説明する。ポンプ始動前は、図4の二点鎖線で示すように、ボール弁49が弁収納部51の下方の下部ダイヤフラム48上にあって流出孔58及び吐出口36は開の状態にある。この状態で水中ポンプ3を起動すると、ポンプケーシング3aから下水の一部が噴流となって噴流用通路57を介して弁収容部51に流入し、流出孔58を介してノズル35の吐出口36からポンプ槽1内へ噴出する。これによりポンプ槽1内が攪拌される。
そして、弁収容部51を下水が噴流となって通過することにより、その噴流により弁収容部51に負圧が発生し、この負圧によって、オイルが上部オイル室54から下部オイル室52に移動するのに合わせて、上部ダイヤフラム53が下降するとともに、図4の実線にて示すように、下部ダイヤフラム48が上側に膨らむように偏倚して、その上にあるボール弁49を押し上げ始める。
運転開始から約20〜50秒経過すると、図4の一点鎖線にて示すように、下部ダイヤフラム48が完全に膨らんで上方に突出した状態になり、この下部ダイヤフラム48にボール弁49が押し上げられて弁座59に着座し流出孔58(吐出口36)を閉じる。これにより、ノズル35からの下水の噴出は停止し、下水は吐出部27及び着脱用接続管23を通って固定排出管6へ圧送されるようになる。そして、ボール弁49が弁座59に押し当てられた状態で弁収容部51内が正圧になり、上部ダイヤフラム53、下部ダイヤフラム48及びオイルはポンプ始動前の状態に戻る。
そのとき、上記流出孔58及び吐出口36に連通する弁座59は下部ダイヤフラム48の中心Oの真上からずれた位置に配置され、下部ダイヤフラム48においてその中心Oよりも弁座59側の略半部にリブ65が形成されているので、そのリブ65の形成されている弁座59側の略半部の硬さは弁座59と反対側の略半部よりも硬くなっている。そのため、弁収容部51に発生した負圧により下部ダイヤフラム48が上方に偏倚する際、そのリブ65のない反弁座側の略半部が先に膨らんでボール弁49を下部ダイヤフラム48の中心Oよりも弁座59側に押し出し(図4の実線参照)、その状態で引き続いてリブ65のある前側半部が膨らんでボール弁49を押し上げるようになる(図4の一点鎖線参照)。その結果、ボール弁49が弁座59に向かってスムーズに押し上げられることとなり、その移動中のロック停止を防いでボール弁49により流出孔58及び吐出口36を安定して確実に閉鎖することができる。
一方、ポンプ作動が停止すると、ボール弁49は弁座59から離脱して下部ダイヤフラム48の上に落ちる。尚、運転開始からボール弁49が流出孔58を閉じるまでの時間は、上記調整弁56を調整することによって調整することができる。
このような槽内攪拌装置4の作動により、ポンプ槽1内の砂、汚泥、浮遊油脂、スカム等は、上記噴流によって攪拌され、ポンプ3に吸い込まれた後に固定排出管6から排出される。このため、水槽内に砂や汚泥が滞留ないしは堆積したり、浮遊油脂やスカムが槽壁等に固着することが抑制される。
また、ポンプ槽1内の汚水が攪拌されると、水面近傍の汚水も攪拌されるため、大気からの酸素の供給も積極的に行われ、曝気が促進される。
(他の実施形態)
尚、上記実施形態では、水中ポンプ装置2の作動のためにフロート7〜9を利用した水位センサを採用しているが、槽内攪拌装置4を使用する水槽ではフロートが水流で振り回されることから、誤検出を避けるために、気泡式等の圧力式センサを使用することがより望ましい。
さらに、上記下部ダイヤフラム48の形状は上記実施形態のものに限らす、例えば図7〜図15に示すように種々のものを採用することができる。この下部ダイヤフラム48の変形例について説明する(尚、図5及び図6と同じ部分については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する)。
(変形例1)
図7及び図8は下部ダイヤフラム48の変形例1を示し、上記実施形態では、下部ダイヤフラム48の上面に弁座59側の略半部に亘って円弧状に拡がるリブ65を形成しているのに対し、この変形例1では、同様のリブ65を下部ダイヤフラム48の下面に形成している。
(変形例2)
図9及び図10は下部ダイヤフラム48の変形例2を示し、上記実施形態では、下部ダイヤフラム48の上面に1つのリブ65を弁座59側の略半部に亘って円弧状に拡がるように形成しているのに対し、この変形例2では、下部ダイヤフラム48の上面における弁座59側の略半部に、半径方向に延びる3つのリブ65,65,…を円周方向に一定の間隔をあけて形成している。
(変形例3)
図11及び図12は下部ダイヤフラム48の変形例3を示し、上記変形例2では、下部ダイヤフラム48の上面における弁座59側の略半部に、半径方向に延びる3つのリブ65,65,…を円周方向に一定の間隔をあけて形成したのに対し、この変形例3では、変形例2と同様の3つのリブ65,65,…を下部ダイヤフラム48の下面に形成している。
(変形例4)
図13及び図14は下部ダイヤフラム48の変形例4を示し、上記変形例2では、下部ダイヤフラム48の上面における弁座59側の略半部に、半径方向に延びる3つのリブ65,65,…を円周方向に一定の間隔をあけて形成したのに対し、この変形例4では、下部ダイヤフラム48の上面における弁座59側の略半部に、変形例2と同様の3つのリブ部65a,65a,…と、これらリブ部65a,65a,…間を接続する2つの円弧状の連続リブ部65b,65bとで構成されるリブ65を形成している。
(変形例5)
図15及び図16は下部ダイヤフラム48の変形例5を示し、上記変形例4では、下部ダイヤフラム48の上面に、半径方向に延びる3つのリブ部65a,65a,…と、これらリブ部65a,65a,…間を接続する円弧状の連続リブ部65b,65bとで構成されるリブ65を形成したのに対し、下部ダイヤフラム48の下面における弁座59側の略半部に、変形例3と同様の3つのリブ部65a,65a,…と、これらリブ部65a,65a,…間を接続する円弧状の連続リブ部65b,65bとで構成されるリブ65を形成している。
これら変形例1〜5の各々の下部ダイヤフラム48によっても上記実施形態と同様の作用効果が得られる。
また、上記実施形態及び変形例1〜5では、下部ダイヤフラム48にリブ65を形成しているが、このリブ65を形成するのに代え、下部ダイヤフラム48の材料や組成等を部分的に変えることで、その中心Oよりも弁座59側の一部を他の部分よりも硬くして硬質部(偏倚規制手段)を形成してもよい。こうすれば、下部ダイヤフラム48が上方に膨らむように偏倚する際、硬質部よりも軟らかい他の部分が先に膨らんでボール弁49を下部ダイヤフラム48の中心Oよりも弁座59側に押し出し、その状態で引き続いて硬質部が膨らんでボール弁49を押し上げるようになり、ボール弁49がスムーズに弁座59に向かって押し上げられ、そのロックを防いでボール弁49により流出口58を安定して確実に閉鎖することができる。
本発明は、水中ポンプ装置の運転開始時にボール弁がダイヤフラムの偏倚によって吐出口を閉鎖するまでの一定時間、水中ポンプ装置の噴流を吐出させて水槽内の攪拌を行うポンプ槽内攪拌装置に対し、ボール弁のロックを防いで吐出口の閉鎖を安定して確実に行うことができる点で、極めて有用であり、産業上の利用可能性が高い。
図1は、本発明の実施形態に係る下水ポンプ設備の全体構成を示す断面図である。 図2は、水中ポンプ装置の水槽内での設置状態を示す一部省略の側面図である。 図3は、水中ポンプ装置の平面図である。 図4は、槽内攪拌装置を示す断面図である。 図5は、下部ダイヤフラムの拡大平面図である。 図6は、下部ダイヤフラムの拡大断面図である。 図7は、下部ダイヤフラムの変形例1を示す図5相当図である。 図8は、下部ダイヤフラムの変形例1を示す図6相当図である。 図9は、下部ダイヤフラムの変形例2を示す図5相当図である。 図10は、下部ダイヤフラムの変形例2を示す図6相当図である。 図11は、下部ダイヤフラムの変形例3を示す図5相当図である。 図12は、下部ダイヤフラムの変形例3を示す図6相当図である。 図13は、下部ダイヤフラムの変形例4を示す図5相当図である。 図14は、下部ダイヤフラムの変形例4を示す図6相当図である。 図15は、下部ダイヤフラムの変形例5を示す図5相当図である。 図16は、下部ダイヤフラムの変形例5を示す図6相当図である。
1 下水中継ポンプ槽(水槽)
2 水中ポンプ装置
4 槽内攪拌装置
34 エジェクタ機構
36 吐出口
48 下部ダイヤフラム(ダイヤフラム)
O 中心
49 ボール弁
58 流出孔
59 弁座
65 リブ(偏倚規制手段)

Claims (3)

  1. 水槽内に設置される水中ポンプ装置に取り付けられ、該水中ポンプ装置の噴流が流入する流入部、及び該噴流が流出する吐出部が上部に設けられたケーシングと、該ケーシング内下部に配置され、ケーシング内に上記流入部及び吐出部に通じる弁収容部を区画して形成するダイヤフラムと、上記弁収容部内に収容され、開弁状態では上記ダイヤフラム上に位置するボール弁と、上記弁収容部を通過する噴流によって該弁収容部にエジェクタ負圧を発生させるエジェクタ機構と、該エジェクタ機構を通過した噴流を水槽内に吐出する噴流吐出口と、上記吐出部の上流端に設けられ、上記ボール弁が閉弁状態で着座可能な弁座とを備え、上記水中ポンプ装置の運転開始時に、上記弁収容部でのエジェクタ負圧により上記ダイヤフラムを上方に膨らむように偏倚させて該ダイヤフラム上のボール弁が上記弁座への着座により上記噴流吐出口を閉鎖するまでの一定時間、該水中ポンプ装置の噴流の一部又は全部を上記噴流吐出口から水槽内に吐出させて該水槽内の攪拌を行うようにしたポンプ槽内攪拌装置であって、
    上記弁座はダイヤフラムの中心の真上から上記吐出部側にずれた位置に配置されており、
    上記ダイヤフラムは、その弁座側部分の硬さが弁座と反対側部分よりも硬くなっていて、上記偏倚時に弁座と反対側部分が弁座側部分よりも先に上方に膨らむことによりダイヤフラム上の上記ボール弁がダイヤフラムの真上から弁座側に押し出されて弁座に向かうように上記偏倚動作規制されているものであることを特徴とするポンプ槽内攪拌装置。
  2. 請求項1のポンプ槽内撹拌装置において
    ダイヤフラムは、その材料又は組成を部分的に変えることで、中心よりも弁座側に他の部分よりも硬い硬質部が形成されていることを特徴とするポンプ槽内攪拌装置。
  3. 請求項1のポンプ槽内撹拌装置において
    イヤフラムは、その中心よりも弁座側に形成されたリブを有することを特徴とするポンプ槽内攪拌装置。
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