JP2005315297A - アキュムレータ用ダイヤフラム - Google Patents

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Abstract

【課題】良好な弾性変形状態が得られることにより、耐久性を向上させ得るようにしたアキュムレータ用ダイヤフラムを提供する。
【解決手段】アキュムレータの中空室をガス室と液室とに区画するダイヤフラムであって、略中空半球形状に形成された樹脂層1と、樹脂層1の両面に一体的に形成された外側弾性材層2及び内側弾性材層3と、外側弾性材層2の外周面中央部に設けられた金属又は樹脂製のポペット4と、内側弾性材層2の内面に内側弾性材層2の中央部を中心にして円周方向に延びるように設けられた16個の環状リブ5a〜5pとを備えている。環状リブ5a〜5pは、中央部側から外側に向かうにつれて4個ごとに段階的に剛性が高くなるように形成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば自動車や産業車両に装備される油圧装置等において油圧の蓄圧や脈動吸収に使用されるアキュムレータ用ダイヤフラムに関する。
従来より、自動車や産業車両に装備される油圧装置等において油圧の蓄圧や脈動吸収に使用されるアキュムレータとして、例えば特許文献1〜4に開示されたアキュムレータが知られている。これらのアキュムレータは、例えば図13に示すように、内部に中空室を有する略球形状のシェル70と、シェル70の内周部にクランプリング75により周縁部が固定されて前記中空室をガス室71と液室72とに区画する略中空半球形状のダイヤフラム80とを備えており、窒素等のガスがガス室71に封入され、液室72が流通孔73を介して例えば油圧機器の油圧回路に接続されて使用に供される。
そして、流通孔73から流入する作動油により液室72の圧力がガス室71の圧力よりも大きくなると、図14に示すように、ダイヤフラム80は、液室72の圧力上昇に応じて中央部が押し上げられ、その中間部が屈曲するようにして弾性変形する。その後、液室72の圧力がガス室71の圧力よりも小さくなると、液室72の圧力下降に応じて流通孔73から作動油が流出することにより、ダイヤフラム80は元の形状に弾性復帰しようとする。このようにして、油圧回路に生じる作動油の圧力変化に対応してダイヤフラム80が弾性変形を繰り返すことにより、油圧の蓄圧や脈動吸収が行われる。
ところで、上記アキュムレータのダイヤフラム80は、特許文献1及び2に開示されたタイプのものであって、図12に示すように、略中空半球形状に形成されたガス遮蔽用の樹脂層81と、樹脂層81の両面に一体的に形成された外側弾性材層82及び内側弾性材層83と、外側弾性材層82の外周面中央部に設けられたポペット84と、内側弾性材層83の内面に内側弾性材層83の中央部を中心にして円周方向に延びるように設けられた複数の環状リブ85と、から構成されている。
このダイヤフラム80は、樹脂層81を有することから剛性が高くなり、しかも作製時に樹脂層81や両弾性材層82、83の肉厚寸法等を完全に均一にすることが事実上不可能であることから各部位の剛性に微妙なばらつきが生じる。そのため、ダイヤフラム80の中間部が屈曲するようにして弾性変形する際に、剛性の低い部分に応力集中による歪みが発生してその部分が座屈し易く、このような座屈が樹脂層81に繰り返し発生すると最終的には亀裂が発生し破壊されてしまう。
そこで、このダイヤフラム80には、屈曲変形部での座屈の発生による耐久性低下を防止するために、内側弾性材層83の内面に複数の環状リブ85が設けられており、また、隣り合う環状リブ85の間には、断面がV字形状のリング溝が形成されている。なお、各環状リブ85は、断面が台形形状で同一の大きさに形成されている。
ところで、液室72の圧力変化に応じてダイヤフラム80が弾性変形する際には、図14に示すように、ポペット84が設けられている中央部が斜めに傾くことなく真っ直ぐに上昇し、屈曲変形部Mの位置が中央部側から外側に向かう方向において同一の位置にあるのが理想的である。しかし、ダイヤフラム80には、作製時において、樹脂層81や両弾性材層82、83の円周方向における厚み寸法のばらつきが不可避的に発生する。そのため、実際にダイヤフラム80が弾性変形する際には、図15に示すように、ポペット84が設けられている中央部が斜めに傾いた状態で上昇し、屈曲変形部Mの位置が中央部側から外側に向かう方向においてずれていることが多い。
このようにダイヤフラム80が斜めに傾いた状態で弾性変形すると、屈曲変形部Mの位置が一方側で高くなって歪みが大きくなったり、クランプリング85と接触してダイヤフラム80に損傷が発生したりするため、ダイヤフラム80の耐久性が低下する。また、個々のダイヤフラム80の弾性変形に差が発生することから、耐久性のばらつきの要因にもなる。
なお、特許文献3には、略半球状に形成されて中心部のポペット付近の厚さが薄く周辺に向かうに従って厚さが厚くなるダイヤフラムに対して、ポペットを中心にしてリング状に延びる1個以上のリブを設けることにより、ダイヤフラムが正常な形状に膨らみ、また、縮んで正常な形状に復元できるようにすることが開示されている。
また、特許文献4には、略半球状で開口端部付近に可撓部が形成されたダイヤフラム(ブラダ)に対して、可撓部の中心側に中心に向かって肉厚を次第に増加させる厚肉部を設けることにより、ダイヤフラム(ブラダ)に作動流体が作用したときに、正常な弾性変形状態を保持し、耐久性を向上させるようにすることが開示されている。
しかし、特許文献3及び4に開示されたダイヤフラムの場合にも、作製時に発生する円周方向における厚み寸法のばらつきを完全に解消することは不可能であるため、十分に満足できる程のダイヤフラムの理想的な弾性変形状態は得られ難い。
実開平5−66302号公報 特開平8−14202号公報 実開平7−10505号公報 特開平8−334101号公報
本発明は上記実状に鑑みてなされたものであり、良好な弾性変形状態が得られることにより、耐久性を向上させ得るようにしたアキュムレータ用ダイヤフラムを提供することを解決すべき課題とするものである。
上記課題を解決する本発明のアキュムレータ用ダイヤフラムは、アキュムレータの中空室をガス室と液室とに区画するダイヤフラムであって、略中空半球形状に形成された樹脂層と、該樹脂層の両面に一体的に形成された外側弾性材層及び内側弾性材層と、該内側弾性材層の内面に該内側弾性材層の中央部を中心にして円周方向に延びるように設けられた複数の環状リブと、を備え、前記環状リブは、中央部側から外側に向かうにつれて段階的に又は徐々に剛性が高くなるように形成されていることを特徴としている。
本発明のアキュムレータ用ダイヤフラムでは、内側弾性材層の内面に設けられる複数の環状リブは、中央部側から外側に向かうにつれて段階的に又は徐々に剛性が高くなるようにされている。
そのため、アキュムレータの液室の圧力変化に伴ってダイヤフラムの中間部が屈曲するように弾性変形する際に、ダイヤフラムの中央部が上昇を始めたときに屈曲変形部が斜めに傾いてくると、屈曲変形部に位置する環状リブの剛性の差により、弾性変形のし易さに差が生じる。即ち、外側にある剛性の高い環状リブの方が弾性変形し難く、中央部側にある剛性の低い環状リブの方が弾性変形し易い。そのため、斜めに傾いた状態の屈曲変形部は、剛性の低い環状リブの方が弾性変形を始め、斜めにより大きく傾こうとする弾性変形が強制されるように弾性変形する。よって、従来のダイヤフラムのように、斜めに大きく傾いた状態に弾性変形することが効果的に防止される。
これにより、ダイヤフラムは、最終的には中央部が斜めに傾くことなく真っ直ぐに上昇した状態となり、屈曲変形部の位置が中央部側から外側に向かう方向において略同一の位置にある状態となるように弾性変形する。この状態では、屈曲変形部が斜めに傾いた場合のように歪みが大きくなったりする恐れや、クランプリング等と接触してダイヤフラムに損傷が発生したりする恐れがないため、耐久性が向上する。また、個々のダイヤフラムの弾性変形状態の違いにより発生する耐久性のばらつきも低減される。
本発明において、内側弾性材層の内面に中央部側から外側に向かうにつれて剛性が高くなるように配設される複数の環状リブは、複数個ごとに段階的に剛性が高くなるようにしてもよく、1個ごとに徐々に剛性が高くなるようにしてもよい。この環状リブは、内側弾性材層と同じ材料で一体に形成することができる。各環状リブは、等間隔に配置されている方が好ましい。環状リブの剛性を変化させる手法としては、環状リブの高さや幅を変化させることにより体積を変化させるようにしたり、或いは環状リブの硬度を変化させるようにすることができる。
この環状リブは、例えば断面形状が台形や、三角形、山形などの任意の形状を選択して形成することができる。環状リブの高さは、本来の目的である樹脂層の座屈防止の観点と、外側弾性材層及び内側弾性材層に発生する歪みの大きさ等を考慮すると、樹脂層と外側弾性材層と内側弾性材層の総合厚みtに対して0.2t〜0.7tの範囲にするのが好ましい。
また、隣り合う環状リブの間には、断面がV字形状のリング溝が形成されているのが好ましい。このようにすれば、断面がV字形状のリング溝の底部を中心に折れ曲がるようにして隣り合う環状リブの壁面どうしが当接するようにダイヤフラムが湾曲変形したときに、それら環状リブの圧縮反作用によってそれ以上に大きな湾曲変形が弾性的に規制されるため、ダイヤフラムの屈曲変形部での座屈の発生を良好に防止することができる。
本発明における内側弾性材層と外側弾性材層は、弾性変形可能に形成されるダイヤフラムの主体をなすものであって、例えばブチルゴムやニトリルゴム、ヒドリンゴム等により形成することができる。また、樹脂層は、ガス室に封入されるガスが透過するのを防止するものであり、例えばエチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリビニルアルコール、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニリデン等のガス透過性の低い樹脂により形成することができる。
本発明のアキュムレータ用ダイヤフラムによれば、環状リブは、中央部側から外側に向かうにつれて段階的に又は徐々に剛性が高くなるように形成されているため、アキュムレータの液室の圧力変化に応じてダイヤフラムが弾性変形する際に、良好な弾性変形状態が得られるので、耐久性を向上させることができる。また、個々のダイヤフラムの弾性変形状態の違いにより発生する耐久性のばらつきを低減させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔実施形態1〕
図1は本実施形態に係るアキュムレータ用ダイヤフラムの断面図である。
本実施形態のダイヤフラム10は、図1に示すように、略中空半球形状に形成された樹脂層1と、樹脂層1の両面に一体的に形成された外側弾性材層2及び内側弾性材層3と、外側弾性材層2の外周面中央部に設けられたポペット4と、内側弾性材層3の内面の所定部位に一体に設けられた16個の環状リブ5a〜5pと、から構成されている。
樹脂層1は、エチレン−ビニルアルコール共重合体等からなる複数の樹脂膜を重ね合わせて略中空半球形状に形成されている。
外側弾性材層2及び内側弾性材層3は、略中空半球形状の薄膜状のブチルゴムよりなり、樹脂層1と一体加硫成形することにより形成されている。外側弾性材層2は樹脂層1の外面に固着され、内側弾性材層3は樹脂層1の内面に固着されている。中央部及び開口端部を除く部分における外側弾性材層2と樹脂層1と内側弾性材層3の総合厚みtは、3.0mmとされている。外側弾性材層2の外周面の開口端部には、外方に突出して円周方向に延びる環状のシールリップ2aが設けられている。また、内側弾性材層3の内周面の開口端部には、内方に膨出して円周方向に延びる環状のシール突部3aが設けられている。
ポペット4は、外側弾性材層2及び内側弾性材層3が樹脂層1と一体加硫成形され後、外側弾性材層2の外周面中央部に嵌め込まれている。このポペット4は、例えば樹脂や金属等により形成されている。
16個の環状リブ5a〜5pは、内側弾性材層3の内面の中央部と開口端部との間の部分に、内側弾性材層3の中央部(ポペット4)を中心にして円周方向に延びるように同心状に設けられている。この環状リブ5a〜5pは、内側弾性材層3の内面から突出するようにして内側弾性材層3と同じ材料で一体に形成されている。この環状リブ5a〜5pは、断面が台形形状とされており、中央部側から外側に向かうにつれて4個ごとに段階的に体積が大きくなるように変化させて、剛性が段階的に高くなるようにされている。環状リブ5a〜5pの体積の変化は、それらの高さ及び幅の両方の変化に基づいている。
即ち、最も中央部側に位置する範囲Aにある4個の環状リブ5a〜5dは、断面形状が同じ大きさの台形形状に形成され、高さが0.8mm(0.27t)、底辺の幅が2.2mmとされている。この範囲Aの外側隣りに位置する範囲Bにある4個の環状リブ5e〜5hは、断面形状が同じ大きさの台形形状に形成され、高さが1.2mm(0.40t)、底辺の幅が2.4mmとされている。
そして、範囲Bの外側隣りに位置する範囲Cにある4個の環状リブ5i〜5lは、断面形状が同じ大きさの台形形状に形成され、高さが1.6mm(0.53t)、底辺の幅が2.6mmとされている。また、範囲Cの外側隣りに位置して最も外側に位置する範囲Dにある4個の環状リブ5m〜5pは、断面形状が同じ大きさの台形形状に形成され、高さが2.0mm(0.67t)、底辺の幅が2.8mmとされている。
なお、隣り合う環状リブ5a〜5pの間には、断面がV字形状のリング溝が形成されており、これによりダイヤフラム10の屈曲変形部での座屈の発生を良好に防止できるようにされている。
以上のように構成された本実施形態のダイヤフラム10は、図2に示すように、内部に中空室を有する略球形状のシェル70の中空室内に、開口端周縁部がクランプリング75により狭持固定されることによって、中空室をガス室71と液室72とに区画するように配設される。このアキュムレータのガス室71には窒素等のガスが封入され、液室72が流通孔73を介して例えば油圧機器の油圧回路に接続されて使用に供される。
そして、図3に示すように、流通孔73から流入する作動油により液室72の圧力がガス室71の圧力よりも大きくなって、ダイヤフラム10の中央部が上昇を始めたときに屈曲変形部Mが斜めに傾いてくると、屈曲変形部Mに位置する剛性の低い環状リブ5a〜5dの方が剛性の高い環状リブ5e〜5hよりも弾性変形し易いため、斜めに傾いた状態の屈曲変形部Mは、剛性の低い環状リブ5a〜5dの方が弾性変形を始め、斜めにより大きく傾こうとする弾性変形が強制されるように弾性変形する。これにより、ダイヤフラム10の屈曲変形部Mが斜めに大きく傾いた状態に弾性変形することが効果的に防止される。そのため、ダイヤフラム10は、図4に示すように、中央部が斜めに傾くことなく真っ直ぐに上昇した状態となり、屈曲変形部Mの位置が中央部側から外側に向かう方向において略同一の位置にある状態となるように弾性変形する。
その後、図5に示すように、液室72の圧力が更に上昇してダイヤフラム10の中央部が再度上昇を始めたときに屈曲変形部Mが斜めに傾いてくると、屈曲変形部Mに位置する剛性の低い環状リブ5e〜5hの方が剛性の高い環状リブ5i〜5lよりも弾性変形し易いため、斜めに傾いた状態の屈曲変形部Mは、剛性の低い環状リブ5e〜5hの方が弾性変形を始め、斜めにより大きく傾こうとする弾性変形が強制されるように弾性変形する。これにより、ダイヤフラム10の屈曲変形部Mが斜めに大きく傾いた状態に弾性変形することが効果的に防止されるため、ダイヤフラム10は、図6に示すように、中央部が斜めに傾くことなく真っ直ぐに上昇した状態となり、屈曲変形部Mの位置が中央部側から外側に向かう方向において略同一の位置にある状態となるように弾性変形する。
その後、図7に示すように、液室72の圧力が更に上昇してダイヤフラム10の中央部が再度上昇を始めたときに屈曲変形部Mが斜めに傾いてくると、屈曲変形部Mに位置する剛性の低い環状リブ5i〜5lの方が剛性の高い環状リブ5m〜5pよりも弾性変形し易いため、斜めに傾いた状態の屈曲変形部Mは、剛性の低い環状リブ5i〜5lの方が弾性変形を始め、斜めにより大きく傾こうとする弾性変形が強制されるように弾性変形する。これにより、ダイヤフラム10の屈曲変形部Mが斜めに大きく傾いた状態に弾性変形することが効果的に防止されるため、ダイヤフラム10は、図8に示すように、中央部が斜めに傾くことなく真っ直ぐに上昇した状態となり、屈曲変形部Mの位置が中央部側から外側に向かう方向において略同一の位置にある状態となるように弾性変形する。
これにより、ダイヤフラム10は、最終的には中央部が斜めに傾くことなく真っ直ぐに上昇した状態となり、屈曲変形部Mの位置が中央部側から外側に向かう方向において略同一の位置にある状態となるように弾性変形する。この状態では、屈曲変形部Mが斜めに傾いた場合のように歪みが大きくなったりする恐れや、クランプリング等と接触してダイヤフラム10に損傷が発生したりする恐れがないため、耐久性が向上する。また、個々のダイヤフラム10の弾性変形状態の違いにより発生する耐久性のばらつきも低減される。
その後、液室72の圧力がガス室71の圧力よりも小さくなると、液室72の圧力下降に応じて流通孔73から作動油が流出することにより、ダイヤフラム10は元の形状に弾性復帰しようとする。このようにして、油圧回路に生じる作動油の圧力変化に対応してダイヤフラム10が弾性変形を繰り返すことにより、油圧の蓄圧や脈動吸収が行われる。
以上のように、本実施形態のアキュムレータ用ダイヤフラム10によれば、環状リブ5a〜5pは、中央部側から外側に向かうにつれて4個ごとに段階的に剛性が高くなるようにされているため、アキュムレータの液室72の圧力変化に応じてダイヤフラム10が弾性変形する際に、良好な弾性変形状態が得られるので、耐久性を向上させることができる。また、個々のダイヤフラム10の弾性変形状態の違いにより発生する耐久性のばらつきを低減させることができる。
そして、本実施形態では、隣り合う環状リブ5a〜5pの間には、断面がV字形状のリング溝が形成されていることから、断面がV字形状のリング溝の底部を中心に折れ曲がるようにして隣り合う環状リブ5a〜5pの壁面どうしが当接するようにダイヤフラム10が湾曲変形したときに、それら環状リブ5a〜5pの圧縮反作用によってそれ以上に大きな湾曲変形が弾性的に規制されるため、ダイヤフラム10の屈曲変形部Mでの座屈の発生を良好に防止することができる。
〔実施形態2〕
図9は本実施形態に係るアキュムレータ用ダイヤフラムの断面図である。
本実施形態のダイヤフラム20は、実施形態1のダイヤフラム10と基本的構成が同じであり、内側弾性材層3の内面に設けられた17個の環状リブ15a〜15qの構成が異なるのみである。よって、実施形態1と同様に構成された、樹脂層1、外側弾性材層2、内側弾性材層3及びポペット4については、図9に同じ符号を付すのみに留めて詳しい説明は省略し、実施形態1と異なる点について説明する。
17個の環状リブ15a〜15qは、中央部側から外側に向かうにつれて1個ごとに徐々に体積が大きくなるように変化させて、剛性が徐々に高くなるようにされている。環状リブ15a〜15qの体積の変化は、それらの高さ及び幅の両方の変化に基づいている。因みに、最も中央部側に位置する環状リブ15aは、高さが0.8mm(0.27t)、底辺の幅が2.2mmとされている。そして、最も外側に位置する環状リブ15qは、高さが2.0mm(0.67t)、底辺の幅が2.8mmとされている。
〔実施形態3〕
図10は本実施形態に係るアキュムレータ用ダイヤフラムの断面図である。
本実施形態のダイヤフラム30は、実施形態1のダイヤフラム10と基本的構成が同じであり、内側弾性材層3の内面に設けられた14個の環状リブ25a〜25nの構成が異なるのみである。よって、実施形態1と同様に構成された、樹脂層1、外側弾性材層2、内側弾性材層3及びポペット4については、図9に同じ符号を付すのみに留めて詳しい説明は省略し、実施形態1と異なる点について説明する。
14個の環状リブ25a〜25nは、中央部側から外側に向かうにつれて4個又は3個ごとに段階的に体積が大きくなるように変化させて、剛性が段階的に高くなるようにされている。環状リブ25a〜25nの体積の変化は、それらの高さの変化に基づいている。
即ち、最も中央部側に位置する範囲Aにある4個の環状リブ25a〜25dは、断面形状が同じ大きさの台形形状に形成され、高さが0.8mm(0.27t)、底辺の幅が2.8mmとされている。この範囲Aの外側隣りに位置する範囲Bにある4個の環状リブ25e〜25hは、断面形状が同じ大きさの台形形状に形成され、高さが1.2mm(0.40t)、底辺の幅が2.8mmとされている。
そして、範囲Bの外側隣りに位置する範囲Cにある3個の環状リブ25i〜25kは、断面形状が同じ大きさの台形形状に形成され、高さが1.6mm(0.53t)、底辺の幅が2.8mmとされている。また、範囲Cの外側隣りに位置して最も外側に位置する範囲Dにある3個の環状リブ25l〜25nは、断面形状が同じ大きさの台形形状に形成され、高さが2.0mm(0.67t)、底辺の幅が2.8mmとされている。
〔実施形態4〕
図11は本実施形態に係るアキュムレータ用ダイヤフラムの断面図である。
本実施形態のダイヤフラム40は、実施形態1のダイヤフラム10と基本的構成が同じであり、内側弾性材層3の内面に設けられた15個の環状リブ35a〜35oの構成が異なるのみである。よって、実施形態1と同様に構成された、樹脂層1、外側弾性材層2、内側弾性材層3及びポペット4については、図9に同じ符号を付すのみに留めて詳しい説明は省略し、実施形態1と異なる点について説明する。
15個の環状リブ35a〜35oは、中央部側から外側に向かうにつれて1個ごとに徐々に体積が大きくなるように変化させて、剛性が徐々に高くなるようにされている。環状リブ35a〜35oの体積の変化は、それらの高さの変化に基づいている。因みに、最も中央部側に位置する環状リブ35aは、高さが0.8mm(0.27t)、底辺の幅が2.8mmとされている。そして、最も外側に位置する環状リブ35oは、高さが2.0mm(0.67t)、底辺の幅が2.8mmとされている。
本発明の実施形態1に係るダイヤフラムの断面図である。 本発明の実施形態1に係るダイヤフラムが装着されたアキュムレータの断面図である。 本発明の実施形態1に係るダイヤフラムの変形状態を示す説明図である。 本発明の実施形態1に係るダイヤフラムの変形状態を示す説明図である。 本発明の実施形態1に係るダイヤフラムの変形状態を示す説明図である。 本発明の実施形態1に係るダイヤフラムの変形状態を示す説明図である。 本発明の実施形態1に係るダイヤフラムの変形状態を示す説明図である。 本発明の実施形態1に係るダイヤフラムの変形状態を示す説明図である。 本発明の実施形態2に係るダイヤフラムの断面図である。 本発明の実施形態3に係るダイヤフラムの断面図である。 本発明の実施形態4に係るダイヤフラムの断面図である。 従来のアキュムレータ用ダイヤフラムの断面図である。 従来のダイヤフラムが装着されたアキュムレータの断面図である。 従来のダイヤフラムの変形状態を示す説明図である。 従来のダイヤフラムの変形状態を示す説明図である。
符号の説明
1、81…樹脂層 2、82…外側弾性材層 2a…シールリップ
3、83…内側弾性材層 3a…シール突部 4、84…ポペット
5a〜5p、15a〜15q、25a〜25n、35a〜35o、85…環状リブ
70…シェル 71…ガス室 72…液室 73…流通孔
75…クランプリング 10、20、30、40、80…ダイヤフラム

Claims (5)

  1. アキュムレータの中空室をガス室と液室とに区画するダイヤフラムであって、
    略中空半球形状に形成された樹脂層と、該樹脂層の両面に一体的に形成された外側弾性材層及び内側弾性材層と、該内側弾性材層の内面に該内側弾性材層の中央部を中心にして円周方向に延びるように設けられた複数の環状リブと、を備え、
    前記環状リブは、中央部側から外側に向かうにつれて段階的に又は徐々に剛性が高くなるように形成されていることを特徴とするアキュムレータ用ダイヤフラム。
  2. 前記環状リブは、体積を変化させることにより剛性が変化されている請求項1に記載のアキュムレータ用ダイヤフラム。
  3. 前記環状リブは、断面が台形形状に形成されている請求項1又は2に記載のアキュムレータ用ダイヤフラム。
  4. 前記環状リブの高さは、前記樹脂層と前記外側弾性材層と前記内側弾性材層の総合厚みtに対して0.2t〜0.7tの範囲に設定されている請求項1〜3に記載のアキュムレータ用ダイヤフラム。
  5. 隣り合う前記環状リブの間には、断面がV字形状のリング溝が形成されている請求項1〜4に記載のアキュムレータ用ダイヤフラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007255287A (ja) * 2006-03-23 2007-10-04 Shin Meiwa Ind Co Ltd ポンプ槽内撹拌装置
JP2011027164A (ja) * 2009-07-24 2011-02-10 Nok Corp ダイアフラム

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