JP4850440B2 - 太陽電池モジュールおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、色素増感太陽電池をはじめとする各種太陽電池のユニットセル同士を選択して直列又は並列に接続可能な、太陽電池モジュールおよびその製造方法に関する。
通常、太陽電池モジュールを作製する際には、例えば大きな出力電流を得るために、太陽電池セル(以下、ユニットセルとも呼ぶ)を直列又は並列に複数接続して用いる。その際、接続する太陽電池セル同士の特性が一致せず、モジュール化した太陽電池セル間に特性のバラツキが存在する場合には、モジュール全体の特性は、モジュール内の最も悪い特性をもつセルの影響を強く受け、低下をまねく傾向がある。例えば、屋外用シリコン太陽電池モジュールでは、発電量の小さなセルがモジュール内に含まれていると他のセルからの負担で高温になり、ホットスポットと呼ばれる現象が起こる場合がある。これに対し、色素増感太陽電池の特性のバラツキは、暗電流量(本来の対極→電解液→窓極(作用極)と逆に、窓極(作用極)から対極や電解液へ戻る電流)や光電流量のバラツキが主な原因で、セル同士を直列に接続する場合には、これらの特性変化を考慮してそれぞれセルから同じ量の電流が得られなければ、最も悪いセルの電流値がモジュール全体の電流値となる。
しかしながら、個々のセルの特性は、モジュールを構成するセル間の接続を全て行い、モジュール全体が全て完成するまで確認できないため、従来はセルを一つずつ検査した後、モジュールに組み込む方法が採られており、他の方法により、モジュールから出力される電流量を調整することはできなかった(例えば、特許文献1を参照)。
ユニットセルを構成する作用極(窓極)と対極の両極がそれぞれ別の基板上に配され、両極間に光電変換層を設けて2枚の基板により挟持されてなるタイプのセルの場合、セルごとに上記検査を施した後、セル間を結線し、モジュール化することができるので、上述した方法は適用できるが、そのためにはモジュール化する前にセルごとに検査する工程が必須であり、製造コストの増大を招く原因の一つとなっていた。
また、モノリシックタイプのセルの場合は、個々のセルが1枚の基板に一方の電極(例えば窓極)を接して二次元的に配され、隣接するセル同士はセルを構成する他方の電極(例えば対極)を隣接するセル方向に延ばし、その端部を隣接するセルの一方の電極に接続して構成されるが、このような構成に上述した方法を適用することは極めて難しい。モノリシックタイプのセルにおいては、隣接するセルの特性に不具合(特性不良)が発生しても、この隣接するセル以外に接続すべきセルが近傍に予め配置されていないので、1つのセルの不具合が直ちに、モジュール全体が所望の仕様に至らない原因となる。
ゆえに、セルの種類(太陽電池の種類)や構造に依存することなく、セル同士を電気的に接続する際に、使用する個々のセル特性に応じて適宜、直列接続または並列接続を選択することにより、太陽電池モジュール全体の短絡電流量の増加を図ることができる太陽電池モジュールの開発が期待されていた。
特開平11−238897号公報
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、セルの種類(太陽電池の種類)や構造に依存することなく、セル同士を電気的に接続する際に、使用する個々のセル特性に応じて適宜、直列接続または並列接続を選択することにより、太陽電池モジュール全体の短絡電流量の増加を図ることが可能な、太陽電池モジュールおよびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に係る太陽電池モジュールは、同一の基板上に配され、作用極および対極を有する複数個のユニットセルと、隣り合う位置にある2つのユニットセル同士を電気的に接続するための第一手段とを備え、前記第一手段は、前記作用極と前記対極の間に配設され、前記第一手段は、前記2つのユニットセルの一方に形成された第一導電層と前記2つのユニットセルの他方に形成された第二導電層を接続するための直列接続用の突出電極と、前記2つのユニットセルのそれぞれに形成された第一導電層同士および前記2つのユニットセルのそれぞれに形成された第二導電層同士を接続するための並列接続用の突出電極とからなり、前記第一手段は、前記直列接続用の突出電極または前記並列接続用の突出電極によって、前記2つのユニットセル同士を直列又は並列を選択して接続可能とする接続体であり、前記ユニットセルは多角形からなり、前記第一手段が該多角形をなす複数の辺の少なくとも1辺に配置されていることを特徴とする。
本発明の請求項2に係る太陽電池モジュールは、請求項1において、前記ユニットセル間を仕切る熱可塑性樹脂の中に配されていることを特徴とする。
本発明の請求項3に係る太陽電池モジュールは、請求項1または2において、記第一手段が前記多角形をなす複数の辺ごとに配置されていることを特徴とする。
本発明の請求項4に係る太陽電池モジュールは、請求項1〜のいずれか1項において、前記ユニットセルは六角形であることを特徴とする。
本発明の請求項5に係る太陽電池モジュールは、請求項1〜4のいずれか1項において、前記ユニットセルの電気出力を測定して、前記ユニットセルの稼働状況をモニタするプローブからなる第二手段が、前記基板上に設けられていることを特徴とする。
本発明の請求項6に係る太陽電池モジュールの製造方法は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の太陽電池モジュールの製造方法であって、隣り合う位置にある2つのユニットセル同士を直列接続するための直列接続用の突出電極からなる第一手段を有するユニットセルを作製する工程と、隣り合う位置にある2つのユニットセル同士を並列接続するための並列接続用の突出電極からなる第一手段を有するユニットセルを作製する工程と、プローブからなる第二手段により、前記ユニットセルからの電気出力をモニタしながら所定の電圧値になるまで、前記2つのユニットセル同士を並列に接続する工程と、前記電気出力が所定の電圧値に達した後、前記2つのユニットセル同士を直列に接続する工程と、を有することを特徴とする。
本発明に係る太陽電池モジュール(請求項1)は、隣り合う位置にあるユニットセル同士を効率良く自由に直列又は並列に選択して接続することができる構造を有する第一手段を備えているので、モジュール内で直列に接続されるユニットセル同士の電流特性を容易に最適化した上で、この最適化されたユニットセル同士を並列に接続することができる。ゆえに、本発明によれば、太陽電池モジュール全体の短絡電流量の増加を図ることが可能な太陽電池モジュールが得られる。
以下では、本発明に係る太陽電池モジュールの一実施形態を、色素増感太陽電池の場合
を例に図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る太陽電池モジュールにおける第一手段の構造を示す図であり、(a)は直列接続用接合部の概略断面、(b)は並列接続用接合部の概略断面、(c)はその配線図である。
本発明に係る太陽電池モジュール1は、図1(a)及び図1(b)に示すように、ユニットセル10自身の少なくとも一辺に、同一基材上に配された複数個のユニットセル10・・10における隣り合う位置にあるユニットセル10a,10b同士を直列又は並列を選択して電気的に接続可能とする、たとえば、直列接続用銀バンプ11Aと並列接続用銀バンプ11Ba、11Bbからなる第一手段を接続体として有するものである。
ユニットセル10(10a、10b)は、第一基材2と、前記第一基材2の一面に配された第一導電層4とからなる電極用基板と、前記第一導電層4上に重ねて配される半導体層6とから構成される三層構造の透明基板を光が入射する側の窓極(作用極)8とし、一方、第二導電層5を塗布した第二基材3を対極9として、この窓極(作用極)8と対極9とを、互いの導電層4,5同士が対向するように重ね合わすことにより構成される。
基材2,3は、表面に導電材料からなる膜(層)を形成することにより電気を通す導電性を有し、光透過性の高い透明な部材であれば何でも良く、特に制限されない。この基材2,3としては、ガラス板を使用するのが一般的であるが、ガラス板以外にも、たとえば、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)などのプラスチックフィルムシート、酸化チタン、アルミナなどセラミックスの研磨板などを用いることができる。
また、第一基材2は、後に導電膜を形成した基板上に色素担持用の多孔質半導体として二酸化チタン(TiO)を焼き付ける場合は、500℃程度の高熱に耐える導電性耐熱ガラスが望ましい。
第一導電層4は、第一基材2上に形成された導電材料からなる光透過率の高い導電性の膜である。第一導電層4としては、たとえば、スズ添加酸化インジウム(ITO)や酸化スズ(SnO)、フッ素添加スズ(FTO)などの透明な酸化物半導体を単独で、もしくは複数種類を複合化して用いるようにしても良い。
そして、第一基材2上に第一導電層4を形成することで電極用基板とする。
半導体層6は、多孔質半導体に色素を担持させたものである。半導体6層としては、たとえば、二酸化チタン(TiO)、酸化スズ(SnO)、酸化タングステン(WO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化ニオブ(Nb)などの1種または2種以上を複合させた、平均粒径6nm〜50nmの酸化物半導体粒子を主成分とする多孔質の薄膜である。
また、色素は、たとえば、ルテニウム錯体や鉄錯体、ポルフィリン系やフタロシアニン系の金属錯体の他、エオシン、ローダミン、メロシアニン、クマリンなどの有機色素があり、これらを用途や多孔質半導体層の材料に応じて適宜選択して用いる。
第二導電層5は、導電材料からなる導電性の膜であり、第二基材3の表面に形成することにより対極9として作用する。この第二導電層5は、たとえば、スズ添加酸化インジウム(ITO)、フッ素添加スズ(FTO)などの導電性酸化物半導体や、金、白金、炭素系材料などの導電性材料を蒸着、塗布等することにより形成される。また、スズ添加酸化インジウム(ITO)、フッ素添加スズ(FTO)などの導電性酸化物半導体からなる薄膜上に、白金やカーボンなどの層を形成したものとすることもできる。
銀バンプ11(11A、11Ba、11Bb)は、隣り合う位置にあるユニットセル10a,10b同士を電気的に接続する突出電極であり、高さは5μm〜30μmである。この銀バンプ11は、ユニットセル10a,10b間を仕切る、たとえば、ホットメルト接着剤のような熱可塑性樹脂からなる隔壁12の中に、直列接続用銀バンプ11Aと並列接続用銀バンプ11Ba、11Bbとが共に配されている。なお、本実施形態の場合、第一手段として銀バンプを用いているが、他の金属バンプ、異方性導電ペースト(Anisotropic Conductive Paste;ACP)等の加圧により接合する部材としても良い。
直列接続用銀バンプ11Aは、図1(a)に示すように、たとえば、隣り合う位置にあるユニットセル10bの第二導電層5の上に配され、ユニットセル10aの第一導電層4と、隣り合う位置にあるユニットセル10bの第二導電層5とを繋ぎ合わせることで、隣り合う位置にある二つのユニットセル10a,10bを直列接続する。
一方、並列接続用銀バンプ11Ba、11Bbは、図1(b)に示すように、たとえば、ユニットセル10aの第一導電層4の上と、隣り合う位置にあるユニットセル10bの第二導電層5の上とに、それぞれ絶縁樹脂層13b、13aを介して配され、隣り合う位置にある二つのユニットセル10a,10bにおける第一導電層4,4同士及び第二導電層5,5同士を繋ぎ合わせることにより、並列接続する構成となっている。
そして、このような第一手段による接続方法を用いて、たとえば、三つのユニットセルを並列接続したユニット群と二つのユニットセルを並列接続したユニット群とを、直列接続により繋ぎ合わせた太陽電池モジュールの配線図は、図1(c)にように示される。
また、ユニットセル10は、図2に示すように、たとえば、三角形状をしたユニットセル10A((a)参照)や、四角形状をしたユニットセル10B((b)参照)、六角形状をしたユニットセル10C((c)参照)などの多角形からなり、第一手段としての銀バンプ11A,11Bが多角形をなす複数の辺ごとに配置されている。この際、三角形状をしたユニットセル10Aの場合、二つの斜辺の長さαが底辺の長さβと等しくない非正三角形が好ましく、また、四角形状をしたユニットセル10Bの場合、第一の辺αと第二の辺βとの長さが1:2の割合をした長方形が好ましく、また、六角形状をしたユニットセル10Cの場合、一辺αの長さが全て等しく、かつ、隣り合う辺との角度が等しい、等辺・等角をした六角形状が好ましい。
そして、上述した多角形からなるそれぞれのユニットセル10を用いた太陽電池モジュール1は、たとえば、図3のようにそれぞれ示すことができる。
図3は、多角形状をしたユニットセルを用いた太陽電池モジュールを示す部分平面図である。したがって、図3(a)は、三角形状をしたユニットセル10Aを用いた太陽電池モジュール1Aを示し、図3(b)は、四角形状(長方形)をしたユニットセル10Bを用いた太陽電池モジュール1Bを示し、図3(c)は、六角形状をしたユニットセル10Cを用いた太陽電池モジュール1Cを示す。なお、図3(a)〜(c)中の矢印は、ユニットセルの接続方向例を示すものであり、直列接続の場合は矢印の向いた方が高電位側となり、並列接続の場合は矢印の向いた方とは同電位である。
この太陽電池モジュールにおけるユニットセル間を接続する第一手段の配置は、たとえば、図4のように示すことができる。
図4は、図3(c)において符号Aで示す接続部配置の拡大平面図である。
図4に示すように、多角形をなすユニットセル10a,10bの複数の辺ごとに、直列接続用銀バンプ11Aと並列接続用銀バンプ11Ba、11Bbとが共に配されている。
そして、例えば六角形をしたユニットセル10Cを用いたセルの全形は、図5のように示すことができる。このセルは、基板上にユニットセルを作製する際に、従来のような短冊状ではなくハニカム状に作製し、それぞれ隣接したユニットセル10C,10C同士を、直列又は並列の何れの方法でも接続できるようになっている。この六角形のユニットセルに隣接するユニットセルは六個あり、何れの方向にも接続できるため、直列接続で所定の発電量が得られなければ、所定の発電量が得られるよう並列接続にユニットセルを繋げていくことができる。
また、このセルには、各ユニットセル10Cをモニタする第二手段が基板上に設けられている。第二手段は、ユニットセル10Cの電気出力を測定して稼働状況をモニタするプロ−ブであり、たとえば、同一基材上に配されたユニットセルの列ごとに設けられた爪状をした二本のモニタ端子21を有する。この第二手段は、目標とする電圧値になるまでユニットセル同士を並列接続して繋げ、目標とする電圧値になった並列接続のユニットセル同士を、さらに直列接続して繋げるために利用される。これにより、粒のそろった並列接続ユニットセル群が直列接続され、電流特性が最適化した太陽電池モジュール1Cが得られる。
したがって、この太陽電池モジュール1Cは、例えばモジュール全体を右側・中央・左側と分けた場合、直列接続では中央部分の発電量が低いようであれば、中央部分では並列接続に割り当てるセルの数を多くすることで発電電流のバランスを取ることができる。そして、同じ発電電流の並列接続エリア(ユニットセル群)を確保したら、それぞれのエリア(ユニットセル群)同士を直列接続して太陽電池モジュールとすることができる。この際、隣接部との接続は、加熱加圧することで接合するNCP(Non Conductive Paste)接続を用いる。
そして、同電位同士は並列接続とし、異電位同士は直列接続とした場合の太陽電池モジュール1Cのセルの分割例を図6に示す。ユニットセル10同士の接続は、並列又は直列の何れかの接続部分をポンチで加熱プレスして行なう。図6に示すように、連続した同色(同パターン)部が同電位である。
次に、本発明に係る太陽電池モジュール1の製造方法について説明する。
図7は、太陽電池モジュール1における直列接続用接合部の製造工程を示す概略断面図である。
まず、ガラスからなる基材2上に第一導電層4を形成することで電極用基板を構成する。第一導電層4の形成方法としては、第一導電層4の材料に応じて公知の方法を用いて行えば良く、たとえば、スパッタ法やCVD法(気相成長法)、SPD法(スプレー熱分解堆積法)、蒸着法などにより、スズ添加酸化インジウム(ITO)などの酸化物半導体からなる薄膜を形成する。この第一導電層4は、厚過ぎると光透過性が劣り、一方、薄過ぎると導電性が劣ってしまうこととなるため、光透過性と導電性の両方を考慮して、100nm〜1000nm程度の膜厚に形成する。次いで、この成膜された第一導電層4の上に、レジストをスクリーン印刷法などにより形成した後、レジストをエッチングして所望の形状をしたユニットセルパターンを作製する。これにより、窓極(作用極)8用の導電性基板が構成される(図7(a)参照)。
一方、フィルムからなる基材3上に、例えばSPD法によって第二導電層5を、100nm〜1000nm程度の薄膜に形成し、第二導電層5の上に、レジストをスクリーン印刷法などにより形成した後、レジストをエッチングして所望の形状をしたユニットセルパターンを作製する。これにより、対極9用の導電性基板が構成される(図7(a)参照)。
次いで、窓極(作用極)8用の導電性基板における第一導電層4上に多孔質半導体層6を形成することで窓極(作用極)8を構成する(図7(b)参照)。多孔質半導体層6を形成する方法としては、たとえば、二酸化チタン(TiO)の粉末を分散媒と混ぜてペーストを調整し、これをスクリーン印刷法やインクジェットプリント法、ロールコート法、ドクターブレード法、スピンコート法などにより、第一導電層4上に塗布する。その際、多孔質半導体層6の膜厚は、5μm〜25μmの範囲が好ましい。
次に、対極9用の導電性基板における第二導電層5上の隔壁部に、たとえば、スクリーン印刷法によって銀バンプ11Aを形成する。その際、銀バンプ11Aの高さは、5μm〜30μmの範囲が好ましい(図7(c)参照)。
続いて、銀バンプ11Aを全体的に囲むように、熱可塑性樹脂からなる隔壁12を形成することで対極9を構成する。この隔壁12の厚さは、30μm〜100μmの範囲が好ましい(図7(d)参照)。
そして、図7(d)の矢印の方向に、窓極(作用極)8と対極9とを貼り合わせることにより、隣り合う位置にある二つのユニットセル10a,10bとを直列接続する第一手段が形成されたセルとする(図7(e)参照)。
また、隣り合う位置にある二つのユニットセル10a,10bを並列接続する第一手段が形成されたセルは、図8に示すようにして作製できる。
図8は、太陽電池モジュール1における並列接続用接合部の製造工程を示す概略断面図である。
まず、直列接続する第一手段が形成されたセルと同様に、ガラスからなる基材2上に、たとえば、SPD法によって第一導電層4を、厚さが100nm〜1000nmの薄膜として形成することにより電極用基板を構成する。次いで、この成膜された第一導電層4の上に、レジストをスクリーン印刷法などにより形成した後、レジストをエッチングして所望の形状をしたユニットセルパターンを作製する。これにより、窓極(作用極)8用の導電性基板が構成される(図8(a)参照)。
一方、フィルムからなる基材3上に、たとえば、SPD法によって第二導電層5を、厚さが100nm〜1000nmの薄膜として形成し、第二導電層5の上に、レジストをスクリーン印刷法などにより形成した後、レジストをエッチングして所望の形状をしたユニットセルパターンを作製する。これにより、対極9用の導電性基板が構成される[図8(a)参照]。
次いで、窓極(作用極)8用の導電性基板における第一導電層4上に多孔質半導体層6を形成する。また、第一導電層4上において、後述する熱可塑性樹脂からなる隔壁12a上に形成された銀バンプ11Bbと対向する位置に、絶縁性の弾性接着剤層13bを、厚さが1μm〜5μmの薄膜として形成することにより、窓極(作用極)8を構成する[図8(b)参照)]。
一方、対極9用の導電性基板における第二導電層5上の隔壁部に、たとえば、スクリーン印刷法によって絶縁性の弾性接着剤層13aを、厚さが1μm〜5μmの薄膜として形成する。また、弾性接着剤層13aと互いに隣接するように熱可塑性樹脂からなる隔壁の一部12aを、厚さが1μm〜5μmの薄膜として形成する[図8(b)参照]。
次に、対極9用の導電性基板における第二導電層5上に形成した弾性接着剤層13a及び隔壁の一部12aの上に、それぞれ銀バンプ11Ba、11Bbを形成する[図8(c)参照]。
続いて、二つの銀バンプ11Ba、11Bbを全体的に包み込むように、熱可塑性樹脂で厚膜化して隔壁12bとすることにより、対極9を構成する[図8(d)参照]。
そして、図8(d)の矢印の方向に、窓極(作用極)8と対極9とを貼り合わせることにより、隣り合う位置にある二つのユニットセル10a,10bとを並列接続する第一手段が形成されたセルとする(図8(e)参照)。
上述のように構成したセルは、図6に示すように、第二手段によってユニットセルからの電気出力をモニタしながら所定の電圧値になるまで並列にユニットセルを接続していき、所定の電圧値が得られたら隣のユニットセルと直列に接続することで、太陽電池モジュールとすることができる。なお、本実施形態では、色素増感太陽電池の場合を例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、シリコン太陽電池など他の太陽電池にも適応することができるものである。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下の説明では図7と図8を特に参照する。
まず、基材2として、洗浄した硼珪酸ガラス(SCHOTT社製、TEMPAX #8330:180mm×180mm×2mm)を用い、その上面にスプレー熱分解堆積法にて、シート抵抗10Ω/□のスズ添加酸化インジウム(ITO)膜を第一導電層4として300nmの厚さに形成して、電極用基板とした。次いで、第一導電層4の上からスクリーン印刷法にて合成ゴム系レジストを成膜し、第一導電層4(スズ添加酸化インジウム(ITO)膜)をエッチングしてハニカム状パターンを作製した。その後、平均粒経15nmの酸化チタンペースト(Solaronix S.A.社製、Ti-nanoxide T )をスクリーン印刷法で塗布し、乾燥させ、厚さ15μmの多孔質半導体層6を形成した。また、第一導電層4上において、後述する薄膜の隔壁12a上に形成された銀バンプ11Bbと対向する位置に、絶縁性の弾性接着剤層13bを形成する。そして、酸化チタン多孔膜からなる多孔質半導体層6に色素を担持し、ナノコンポジットゲル層を作製し、窓極(作用極)8とした。
また、基材3として、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(王子トービ社製、OTEC:175mm×180mm×0.1mm)を用い、電極用基板とした。この基材3には、予めシート抵抗10Ω/□のスズ添加酸化インジウム(ITO)膜を第二導電層5として300nmの厚さに設けてある。
次いで、第二導電層5の上からスクリーン印刷法にて合成ゴム系レジストを成膜し、第二導電層5(スズ添加酸化インジウム(ITO)膜)をエッチングしてハニカム状(六角形状)のパターンを作製した。その後、隔壁部にエポキシ樹脂系の絶縁・弾性接着剤13a、NCPからなる薄膜の隔壁12a、直列接続用銀バンプ11A及び並列接続用銀バンプ11Ba、11Bb、NCPからなる厚膜の隔壁12bの順で設け、接続構造を作製したものを対極9として用い、上述した窓極(作用極)8と貼り合わせることによりユニットセルとした。
そして、基板全体に光を当て、基板最端部のユニットセルから出力される電圧値をモニタしながらユニットセルを順に並列接続していき、所定の電圧値が得られたら隣のユニットセルに接続するという方法により、ユニットセルの接続・モジュール化を行なった。この方法により得られたモジュールの電流電圧特性を測定した結果を、図9(a)に示す。
また、比較例として、上述のように作製したユニットセルの電圧値をモニタせずに一定の個数分だけユニットセルを並列に接続してモジュール化を行ない、その電流電圧特性を測定した結果を、図9(b)に示す。
なお、図9において、ISCはモジュール全体の短絡電流量を、VOCは開放電圧を、ηはエネルギー変換効率を、それぞれ表す。
図9から明らかなように、隣り合う位置にあるユニットセル同士を電気的に接続する第一手段とを備え、この第一手段が直列又は並列を選択して接続可能とする構造体からなる太陽電池モジュールとした場合[図9(a)]には、ほぼ同じ電圧値をもつように並列接続されたセルの集団同士を、直列接続したことにより、モジュール全体の短絡電流量ISCが51mVとなった。これに対して、比較例のISCは37mVであった。この結果から、本発明によれば、モジュール内で直列に接続されるユニットセル同士の電流特性を容易に最適化することができることが確認された。また、エネルギー変換効率ηも、比較例が0.6%であるのに対し、本実施例では1.2%と倍増することが判明した。
本発明に係る太陽電池モジュールにおける第一手段の構造例を示す図であり、(a)は直列接続用接合部の断面図、(b)は並列接続用接合部の断面図、(c)はその配線図である。 本発明に係る太陽電池モジュールで用いる多角形状のユニットセルの一例を示す拡大平面図である。 図2に例示した多角形状のユニットセルを用いてなる太陽電池モジュールを示す部分平面図である。 図3(c)において符号Aで示した接続部配置の拡大平面図である。 本発明に係る太陽電池モジュールの一例を示す平面図である。 図5の太陽電池モジュールにおいて、並列接続した群ごとにユニットセルを区別して表示した平面図である。 図1(a)の直列接続用接合部の製造工程を示す概略断面図である。 図1(b)の並列接続用接合部の製造工程を示す概略断面図である。 太陽電池モジュールの電流・電圧特性を示すグラフであり、(a)は実施例の場合を、(b)は比較例の場合を、それぞれ表す。
符号の説明
1 太陽電池モジュール、2 第一基材、3 第二基材、4 第一導電層、5 第二導電層、6 半導体層、8 窓極(作用極)、9 対極、10 ユニットセル、11A,11B 銀バンプ(第一手段)、12 熱可塑性樹脂、13 絶縁性樹脂、21 モニタ端子(第二手段)。

Claims (6)

  1. 同一の基板上に配され、作用極および対極を有する複数個のユニットセルと、
    隣り合う位置にある2つのユニットセル同士を電気的に接続するための第一手段とを備え、
    前記第一手段は、前記作用極と前記対極の間に配設され、
    前記第一手段は、前記2つのユニットセルの一方に形成された第一導電層と前記2つのユニットセルの他方に形成された第二導電層を接続するための直列接続用の突出電極と、前記2つのユニットセルのそれぞれに形成された第一導電層同士および前記2つのユニットセルのそれぞれに形成された第二導電層同士を接続するための並列接続用の突出電極とからなり、
    前記第一手段は、前記直列接続用の突出電極または前記並列接続用の突出電極によって、前記2つのユニットセル同士を直列又は並列を選択して接続可能とする接続体であり、
    前記ユニットセルは多角形からなり、前記第一手段が該多角形をなす複数の辺の少なくとも1辺に配置されていることを特徴とする太陽電池モジュール。
  2. 前記第一手段は、前記ユニットセル間を仕切る熱可塑性樹脂の中に配されていることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール。
  3. 記第一手段が前記多角形をなす複数の辺ごとに配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の太陽電池モジュール。
  4. 前記ユニットセルは六角形であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
  5. 前記ユニットセルの電気出力を測定して、前記ユニットセルの稼働状況をモニタするプローブからなる第二手段が、前記基板上に設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の太陽電池モジュールの製造方法であって、
    隣り合う位置にある2つのユニットセル同士を直列接続するための直列接続用の突出電極からなる第一手段を有するユニットセルを作製する工程と、
    隣り合う位置にある2つのユニットセル同士を並列接続するための並列接続用の突出電極からなる第一手段を有するユニットセルを作製する工程と、
    プローブからなる第二手段により、前記ユニットセルからの電気出力をモニタしながら所定の電圧値になるまで、前記2つのユニットセル同士を並列に接続する工程と、
    前記電気出力が所定の電圧値に達した後、前記2つのユニットセル同士を直列に接続する工程と、を有することを特徴とする太陽電池モジュールの製造方法。
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