JP4850401B2 - 開口ロックアウト手段を伴う多数回発射機構を有する外科ステープル器具 - Google Patents

Description

関連出願に対するクロス・リファレンス
本特許出願は本特許出願と同日に出願されている４件の同時係属で共有されている特許出願に関連しており、これらのそれぞれの開示はそれぞれの全体において本明細書に参考文献として含まれており、これら４件の特許出願はそれぞれ以下の発明の名称を付けられている。
「サージカル・ステープリング・インストルメント・ウィズ・マルチストローク・ファイアリング・インコーポレイティング・アン・アンチ−バックアップ・メカニズム（SURGICAL STAPLING INSTRUMENT WITH MULTISTROKE FIRING INCORPORATING AN ANTI-BACKUP MECHANISM）」、フレデリック Ｅ．シェルトン（Frederick E. Shelton）、マイク・セトサー（Mike Setser）に譲渡されている米国特許出願第 号、
「サージカル・ステープリング・インストルメント・インコーポレイティング・ア・ファイアリング・メカニズム・ハビング・ア・リンクド・ラック・トランスミッション（SURGICAL STAPLING INSTRUMENT INCORPORATING A FIRING MECHANISM HAVING A LINKED RACK TRANSMISSION）」、ジェフリー Ｓ．スウェイズ（Jeffrey S. Sways）、フレデリック Ｅ．シェルトン四世（Frederick E. Shelton IV）に譲渡されている米国特許第 号、
「サージカル・ステープリング・インストルメント・ハビング・マルチストローク・ファイアリング・インコーポレイティング・ア・トラクション−バイアスド・ラチェッティング・メカニズム（SURGICAL STAPLING INSTRUMENT HAVING MULTISTROKE FIRING INCORPORATING A TRACTION-BIASED RATCHETING MECHANISM）」、ジェフリー Ｓ．スウェイズ（Jeffrey S. Sways）、フレデリック Ｅ．シェルトン四世（Frederick E. Shelton IV）に譲渡されている米国特許第 号、および
「サージカル・ステープリング・インストルメント・インコーポレイティング・ア・マルチストローク・ファイアリング・ポジション・インジケータ・アンド・リトラクション・メカニズム（SURGICAL STAPLING INSTRUMENT INCORPORATING A MULTISTROKE FIRING POSITION INDICATOR AND RETRACTION MECHANISM）」、ジェフリー Ｓ．スウェイズ（Jeffrey S. Sways）、フレデリック Ｅ．シェルトン四世（Frederick E. Shelton IV）に譲渡されている米国特許第 号。

本発明は一般に組織に対してステープルの線を供給すると共にそのステープル線の間の組織を切断することのできる外科ステープル器具に関連しており、特に、ステープル器具に関連する改善および一定のトリガの多数回のストロークによる発射を達成する上記のようなステープル器具における種々の部品を形成するための方法の改善に関連している。

内視鏡手術器具は比較的に小さな切開部分が術後の回復時間および合併症を減少する傾向があるので従来の開放性の外科装置よりも好まれる場合が多い。この結果、一定のトロカールのカニューレを通して所望の外科部位に一定の先端側のエンド・エフェクタの正確な配置に適している内視鏡外科器具の領域において有意義な開発が行なわれてきた。これらの先端側のエンド・エフェクタは一定の診断または治療の作用（例えば、端部切断装置、把持装置、切断装置、ステープラーまたはステープル装置、クリップ供給装置、アクセス装置、薬物／遺伝子療法用の配給装置、および超音波、ＲＦ、レーザー等を用いるエネルギー装置）を達成するために多数の方法で組織に対して係合する。

これまでに知られている外科ステープル装置は組織内に一定の長手方向に沿う切開部分を作成すると共にその切開部分の両側にステープルの線を供給する。上記のエンド・エフェクタは一対の協働する顎部材を含み、これらの顎部材は、上記の器具が内視鏡または腹腔鏡の適用のために用いられる場合に、一定のカニューレの通路の中を通過できる。上記の顎部材の内の１個は少なくとも２個の横方向に分離しているステープルの列を有する一定のステープル・カートリッジを受容している。また、別の顎部材は上記カートリッジの中のステープルの列に対して整合しているステープル形成用のポケットを有する一定のアンビルを定めている。さらに、上記の器具は複数の往復移動する隆起部分を含み、これらの隆起部分は、先端側に駆動する場合に、上記ステープル・カートリッジの中の開口部を通過して各ステープルを支持してこれらのステープルをアンビルに向けて発射するように作用するそれぞれのドライバに対して係合する。

内視鏡の適用に適している一定の外科ステープル装置の一例が米国特許第５，４６５，８９５号において記載されており、この装置は異なる閉鎖および発射の各動作を好都合に行なう。これにより、一定の臨床医は発射の前に組織を位置決めするためにその組織に顎部材を閉じることができる。この臨床医がそれぞれの顎部材が組織を適正に把持していることを決定した後に、その臨床医は単一の発射ストロークによりその外科ステープル装置を発射することができ、これにより、その組織を切断してステープル処理することができる。このような同時の切断処理およびステープル処理は切断またはステープル処理のみをそれぞれ行なう他の外科工具によりこれらの動作を連続的に行なう場合に生じる可能性のある複雑さを回避する。

発射の前に組織に対して閉じることができると言う一例の独特の利点は臨床医が、一定の十分な量の組織が対向している顎部材の間に捕捉されていることを含む、切断のための所望の位置決めが達成されていることを一定の内視鏡により確認できると言うことである。この確認がなければ、対向している顎部材が一体に近づき過ぎる可能性があり、特にそれぞれの先端部において挟むことがあり、それゆえ、切断した組織内において閉じた状態のステープルを効果的に形成することができなくなる。さらに、別の極端な例において、一定の過剰量の挟まれた組織が拘束されて上記の発射を不完全にする可能性がある。

一般に、単一の閉鎖ストロークに続く単一の発射ストロークは切断処理およびステープル処理を行なうための一定の便利で効率的な方法である。しかしながら、一部の例において、多数回の発射ストロークが必要とされることが望ましいと考えられる場合もある。例えば、外科医は所望の切断の長さに対応するステープル・カートリッジの長さを伴う顎部材の寸法の一定範囲から選択できるようになる。すなわち、比較的に長いステープル・カートリッジは比較的に長い発射ストロークを必要とする。それゆえ、一定の比較的に短いステープル・カートリッジに比べて比較的に多量の組織を切断して比較的に多くのステープルを駆動するためには、上記のような比較的に長いステープル・カートリッジに対して一定の比較的に大きな力を加えるためにその発射を行なうための一定の手動絞り型のトリガが必要とされる。しかしながら、この力の量が一部の外科医の手の強さを超えないように比較的に小さくなり比較的に短いカートリッジに匹敵するようになることが望ましいと考えられる。加えて、上記のような比較的に長いステープル・カートリッジに慣れていない一部の外科医は一定の予想外に大きな力が必要とされる場合に拘束またはその他の機能不全が生じていることが気になる可能性がある。

一定の発射ストロークのために必要とされる力を小さくする一例の方法は、米国特許第５，７６２，２５６号および同第６，３３０，９６５号において記載されているような、一定の発射トリガを多数回にわたり発射することを可能にしている一定のラチェット機構である。これらの多数回ストローク式の発射機構を伴う既知の外科ステープル器具は別々の閉鎖動作および発射動作の利点を有していない。さらに、このラチェット機構はそのラチェット動作を達成するために一定の歯付きラックおよび駆動用の爪に依存しており、これらの部品を囲む一定のハンドルの長さがその歯付きラックに適合するように伸ばされている。このように伸ばされた長さは狭い領域において不都合であり、一定の外科処置に伴う設備の量を増大する。

多数回式の発射機構は発射するために必要とされる力を有利に軽減するが、人間の誤りによる部分的な発射の可能性が増大すると考えられる。閉鎖型の処置においては、外科医は発射機構がその完全な移動を行なって完全な切断処理およびステープル処理を達成する時点を決定できない可能性がある。加えて、外科医は、特に種々のステープル・カートリッジを使用している場合に、その完全な発射のための移動を達成するために必要とされる発射ストロークの数に慣れていない場合が有り得る。

一部のエンド・エフェクタは発射バーを後退させる前の開口を防ぐ一定の発射ロックアウト機構を含むが、一部の場合において、このようなロックアウト処理は器具の偶発的な開口の完全な防止にならない。例えば、エンド・エフェクタとステープル処理および切断処理が完全でない時点において挟まれた状態の閉鎖ハンドルを開放するか部分的に開放するためのハンドルの閉鎖解除機構との間における種々の部品の中に十分な隙間および変更が存在する可能性がある。
米国特許第５，４６５，８９５号公報 米国特許第５，７６２，２５６号公報 米国特許第６，３３０，９６５号公報

従って、完全な発射のための移動の前における器具の偶発的な開口を防止する多数回ストローク式の発射機構を伴う一定の外科ステープル器具に対する有意義な要望が存在している。

本発明は一定の外科ステープル器具を提供することにより上記およびその他の従来技術の欠陥を解消しており、このステープル器具は分離している開口処理および発射処理の利点を有しているが、部分的に発射されている時に一定の挟まれた状態の実行部分を開口する試みを阻止するためにハンドルの中に一定の開口ロックアウト機構を含む。

本発明の一例の態様において、一定の外科器具が一定の発射動作および一定の閉鎖動作に応じて動作する一定の細長い実行部分を有している。一定の閉鎖用の機構はこの実行部分を開閉する。この実行部分が閉じている場合に、一定の発射機構が一定の無発射状態の位置とその実行部分を発射するための一定の完全な発射状態の位置との間において発射動作を行なう。さらに、上記発射機構が一定の無発射状態の位置にある時にのみ上記閉鎖機構を無係止状態にするために上記実行部分がその完全に閉じた位置にあって一定のオペレータの命令に応じて動作している時に一定の閉鎖解除機構がその閉鎖機構を係止する。これにより、部分的な発射状態において上記外科器具における実行部分を開口するための偶発的な試みを可能にすることによる機能不全または一定の不適正な外科手術が回避できる。この結果、組織が部分的にのみステープル処理されて切断処理されている場合の一定の外科ステープル処理および切断処理等のような一部の望ましくない状況が回避できる。

本発明の別の態様において、一定の外科器具が一定の発射動作および一定の閉鎖動作に応じて動作する一定の細長い実行部分を有している。さらに、この細長い実行部分に接続している一定のハンドル部分がその細長い実行部分のための多数の機能を実行する。特に、一定の発射機構が一定の無発射状態の位置と一定の完全な発射状態の位置との間において上記の発射動作を操作可能に行なう。また、一定の指示部材が一定のロックアウト面を一定の無係止状態の位置に位置決めすることにより無発射状態の位置にある上記発射機構に応じて動作する。さらに、一定の閉鎖トリガが上記の閉鎖動作を行ない、一定の開口位置と一定の閉鎖位置との間において移動可能であり、その閉鎖位置において係止可能である。また、上記指示部材のロックアウト面が無係止状態の位置にある時に上記閉鎖トリガを無係止状態にするために一定の係止解除用の制御装置が一定の不作動状態の位置から一定の作動状態の位置に移動可能である。これにより、上記発射機構の状況（すなわち、無発射状態）が一定の挟まれた状態の実行部分を無係止状態にすることを安全に可能にすることが可能な状態になる。

本発明の上記およびその他の目的および利点は添付の各図面およびそれらの説明により明らかになる。

従って、本発明によれば、完全な発射のための移動の前における器具の偶発的な開口を防止する多数回ストローク式の発射機構を伴う一定の外科ステープル器具が提供できる。

各図面において、同一の参照番号または符号は幾つかの図を通して同一の構成部品を示しており、図１および図２は本発明の独特の有益性を実施できる一定の外科ステープル用および切断用の器具１０を示している。この外科ステープル用および切断用の器具１０は切断処理およびステープル処理を受ける組織を把持するための対向式の顎部を形成している一定の細長い通路１６に旋回可能に取り付けられている一定のアンビル１４を有する一定のエンド・エフェクタ１２を含む。このエンド・エフェクタ１２は一定の軸部１８を介して一定のハンドル２０に連結している。さらに、上記のエンド・エフェクタ１２および軸部１８により形成されている実行部分２２はハンドル２０を掴んでいる一定の外科医により制御されながら一定の内視鏡式の外科処置を行なうために一定のトロカールまたは小形の腹腔鏡の開口部の中を通して挿入するために都合の良い大きさを有している。また、このハンドル２０は発射とは別のエンド・エフェクタ１２の閉鎖動作を可能にすると共に、外科医に発射の程度を示しながらエンド・エフェクタ１２の発射（すなわち、切断処理およびステープル処理）を行なうために多数回の発射ストロークを可能にすると言う特徴を好都合に含む。

上記の目的のために、上記軸部１８における一定の閉鎖チューブ２４が一定の閉鎖トリガ２６（閉鎖機構）とアンビル１４との間に連結してエンド・エフェクタ１２を閉鎖している。さらに、この閉鎖チューブ２４の中において、一定のフレーム２８が上記の細長い通路１６とハンドル２０との間に連結していて、エンド・エフェクタ１２を長手方向に沿って位置決めして支持している。また、回転ノブ３０がフレーム２８に連結しており、これら両方の要素は軸部１８の長手軸に対する一定の回転移動に関連してハンドル２０に対して回転可能に連結している。これにより、外科医は回転ノブ３０を回転することによりエンド・エフェクタ１２を回転することができる。さらに、上記閉鎖チューブ２４も回転ノブ３０により回転するが、この回転ノブ３０に対する長手方向の移動の程度を維持することによりエンド・エフェクタ１２の閉鎖を行なう。さらに、上記フレーム２８の中において、一定の発射ロッド３２が長手方向の移動に対応して位置決めされていてエンド・エフェクタ１２におけるアンビル１４と一定の多数回ストローク式の発射トリガ３４（発射機構）との間に連結されている。上記閉鎖トリガ２６はハンドル２０における一定のピストル・グリップ３６よりも先端側にあり、発射トリガ３４はこれらのピストル・グリップ３６および閉鎖トリガ２６の両方よりもさらに先端側にある。

内視鏡手術において、実行部分２２を一定の外科手術部位に接触するために一定の患者の体内に挿入した後に、一定の外科医が一定の内視鏡またはその他の診断用の画像処理装置に基づいて組織をアンビル１４と細長い通路１６との間に位置決めする。その後、閉鎖トリガ２６およびピストル・グリップ３６を把持して、外科医はその組織を繰り返し把持および位置決めすることができる。このようにして、エンド・エフェクタ１２に対する組織の位置およびその中の組織の量について満足すると、外科医は閉鎖トリガ２６をピストル・グリップ３６の側に完全に押して、組織をエンド・エフェクタ１２の中に挟み、閉鎖トリガ２６をこの挟んだ（閉じた）位置に係止する。また、上記の位置を満足しない場合には、外科医は一定の閉鎖解除ボタン３８を押して閉鎖トリガ２６を解除した後に上記の処置を繰り返して組織を挟む。

上記の把持処理が適正であれば、外科医は上記の外科ステープル用および切断用の器具１０を発射させながら処置を進めることができるようになる。具体的に言えば、外科医は発射トリガ３４およびピストル・グリップ３６を把持して、その発射トリガ３４を所定の回数だけ押す。必要な発射ストロークの数は最大の手の寸法、各発射ストローク中に上記器具に加えられる力の最大量、および発射中に発射ロッド３２からエンド・エフェクタ１２に送るために必要とされる長手方向の距離および力に基づいて人間工学的に決定される。以下の説明において認識されるように、個々の外科医は発射トリガ３４を一定の異なる角度の動作範囲で繰り返すことを選択してその発射ストロークの数を増減できるが、ハンドル２０は拘束されることなく動作できる。

上記のストロークの間に、外科医は一定の指示用の後退ノブ４０として示されている一定の指示手段を参照することができ、このノブ４０は多数回の発射ストロークに応じてその位置が回転する。加えて、この後退ノブの位置は発射トリガ３４のその後の繰り返しに対する抵抗を感知する場合に完全な発射処理が行なわれたことを確認できる。なお、上記指示用の後退ノブ４０の回転により行なわれる指示機能を高めるために種々の指示手段および命令を上記ハンドル２０に加えることができることが当然に認識されると考える。上記発射ロッド３２の完全な移動時および発射トリガ３４の解除時に、上記ハンドル２０は発射ロッド３２を自動的に引き戻す。あるいは、外科医が上記指示用の後退ノブ４０により示される場合に器具１０が完全に発射を行なっていないことを知った時に、抗バックアップ解除ボタン４２を押して発射トリガ３４を解除することができる。上記の動作は共にハンドル２０が発射ロッド３２を自動的に後退させることを可能にする。

上記用語の「基端側（proximal）」および「先端側（distal）」は本明細書において一定の器具のハンドルを把持している一定の臨床医を基準にして用いられている。従って、エンド・エフェクタ１２はさらに基端側のハンドル２０に対して先端側にある。さらに、便宜上および簡明化のために、「垂直な（vertical）」および「水平な（horizontal）」等のような空間的な用語が各図面に関連して本明細書において用いられている。しかしながら、種々の外科器具は多くの配向および位置において用いられ、これらの用語は限定および絶対であることを目的としていない。

本発明は内視鏡の種々の処置および装置に関して論じられている。しかしながら、このような「内視鏡（endoscopic）」の用語の本明細書における使用は一定の内視鏡管（すなわち、トロカール）のみに関連する使用のための一定の外科ステープル用および切断用の器具に本発明を限定すると解釈するべきではない。これとは逆に、本発明は種々の腹腔鏡処置ならびに開放性の処置を含むがこれらに限定されない接近手段が一定の小形の切開部分に限定されているあらゆる処置において有用で有り得ると考えられる。

Ｅ−ビーム型エンド・エフェクタ
多数回ストローク式の発射動作を行なうことが可能な一定のハンドル２０の利点は図２乃至図６において示されているエンド・エフェクタ１２等のような多数の器具への適用性を含む。このエンド・エフェクタ１２は一定の垂直方向に突出しているアンビルの特徴部分５６（図４）よりも先端側の一対の横方向に突出しているアンビル・ピボット・ピン５４を含む一定のアンビル基端部５２に接続しているアンビル面５０（図２，４，６）を最初に含むことによる上記ハンドル２０による閉鎖動作（図２乃至図６において示されていない）に応じて動作する。上記のアンビル・ピボット・ピン５４は細長い通路１６に対してアンビル１４を開閉するためにその細長い通路１６の中の腎臓型の開口部５８の中に移動する。また、上記アンビルの特徴部分５６は閉鎖チューブ２４の先端部６２におけるタブ孔６０の中に内側に延在している一定の屈曲タブ５９に係合しており、この後者はアンビル面５０を押す一定の先端側エッジ部分６４の中に先端側に延出している。これにより、閉鎖チューブ２４がその開口位置から基端側に移動する時に、その閉鎖チューブ２４の屈曲タブ５９がアンビルの特徴部分５６を基端側に引き動かして、アンビル・ピボット・ピン５４が通路１６の腎臓形の開口部５８に追随して動き、アンビル１４が同時に基端側に移動してその開口位置まで上方に回転する。その後、上記閉鎖チューブ２４が先端側に移動すると、タブ孔６０がアンビルの特徴部分５６から離れて先端側エッジ部分６４がアンビル面５０を押してアンビル１４を閉じる。

さらに、図４において、上記実行部分２２は発射ロッド３２の発射動作に応じて動作する複数の部品も含む。特に、発射ロッド３２は一定の長手方向の凹部６８を有する一定の発射トラフ部材６６を回転可能に係合する。さらに、この発射トラフ部材６６は発射ロッド３２の長手方向の動作に直接的に応じてフレーム２８の中において長手方向に沿って移動する。さらに、上記閉鎖チューブ２４の中の長手方向のスロット７０は回転ノブ３０に対して操作可能に連結している（図２乃至図６において示されていない）。この閉鎖チューブ２４の中の長手方向のスロット７０の長さは発射および閉鎖の動作をそれぞれ達成するための回転ノブ３０に対する相対的な長手方向の動作を可能にする程度に十分に長い。

上記フレームのトラフ部材６６の先端部は内部における一定の案内部材７８を含むフレーム２８と共に移動して一定のＥ−ビーム８０をエンド・エフェクタ１２の中に突出させる一定の発射バー７６の基端部に取り付けられている。このエンド・エフェクタ１２はＥ−ビーム８０により作動する一定のステープル・カートリッジ８２を含む。さらに、このステープル・カートリッジ８２は一定のステープル・カートリッジ本体部分８６、一定のウェッジ・スレッド・ドライバ８８（発射部材）、ステープル・ドライバ９０およびステープル９２を保持する一定のトレイ８４を有している。なお、上記ウェッジ・スレッド・ドライバ８８が一定のカートリッジ・トレイ８４とカートリッジ本体部分８６との間に配置されている一定の凹部９４の中において長手方向に沿って移動することが認識されると考える。このウェッジ・スレッド・ドライバ８８は各ステープル・ドライバ９０に接触して持ち上げて、各ステープル９２をステープル孔９６から上方に駆動してアンビル１４の各ステープル形成溝９８の中に駆動することにより、図６の符号１００により示されているような成形処理した「Ｂ」字形のステープルを形成するカム面を有している。特に、図３において、上記ステープル・カートリッジ本体部分８６はさらに上記Ｅ−ビーム８０の通過のための一定の基端側に開口している垂直のスロット１０２を含む。また、切断面１０４がステープル処理後の組織を切断するためにＥ−ビーム８０の先端部に沿って備えられている。

図２，５，６において、それぞれ、エンド・エフェクタ１２が開口（すなわち、開始）状態、挟まれた無発射の状態、および完全に発射した状態で連続的に示されている。特に、エンド・エフェクタ１２の発射を容易にする上記Ｅ−ビーム８０の特徴が示されている。図２において、ウェッジ・スレッド・ドライバ８８はその完全に基端側の位置にあり、一定の無発射状態のステープル・カートリッジ８２を示している。一定の中間ピン１０６がウェッジ・スレッド・ドライバ８８を先端側に駆動するためにステープル・カートリッジ８２の中の発射凹部９４の中に入るように整合されている。さらに、Ｅ−ビーム８２の下部ピンまたはキャップ１０８が細長い通路１６の下面部に沿って摺動して、上記の中間ピン１０６および下部ピン１０８が細長い通路１６に摺動自在に係合する。さらに、図２の開口および無発射型の状態において、Ｅ−ビーム８０の上部ピン１１０はアンビル１４における一定のアンビル・ポケット１１２の中に入って留まっているので、アンビル１４の繰り返しの開閉を妨げない。

図５において、エンド・エフェクタ１２が挟まれて発射に対して準備されている状態で示されている。Ｅ−ビーム８０の上部ピン１１０がアンビル・ポケット１１２の先端側においてこれに連絡している状態でアンビル１４の中における一定のアンビル・スロット１１４に対して整合している。さらに、図６において、Ｅ−ビーム８０は完全に発射されており、上部ピン１１０がアンビル・スロット１１４の下に移動して、切断面部１０４が挟まれている組織を切断する時に細長い通路１６からアンビル１４を積極的に分離する。同時に、中間ピン１０６が既に説明されているようにステープル・カートリッジ８２を作動している。その後、Ｅ−ビーム８０がエンド・エフェクタ１２を開口して別の動作のためにステープル・カートリッジ８２を交換する前に引き戻される。

上記の例示的なエンド・エフェクタ１２はそれぞれの開示がその内容全体において本明細書に参考文献として含まれる以下の５件の同時係属で共有の米国特許出願においてさらに詳細に説明されている。（１）「サージカル・ステープリング・インストルメント・ハビング・ア・シングル・ロックアウト・メカニズム・フォー・プリベンション・オブ・ファイアリング（SURGICAL STAPLING INSTRUMENT HAVING A SINGLE LOCKOUT MECHANISM FOR PREVENTION OF FIRING）」２００３年６月２０日に出願されていて、フレデリック Ｅ．シェルトン（Frederick E. Shelton）、マイク・セトサー（Mike Setser）、ブルース・ワイセンブルグ（Bruce Weisenburgh）に譲渡されている米国特許出願第１０／４４１，４２４号、（２）「サージカル・ステープリング・インストルメント・ハビング・セパレート・ディスティンクト・クロージング・アンド・ファイアリング・システムズ（SURGICAL STAPLING INSTRUMENT HAVING SEPARATE DISTINCT CLOSING AND FIRING SYSTEMS）」、２００３年６月２０日に出願されていて、フレデリック Ｅ．シェルトン（Frederick E. Shelton）、マイク・セトサー（Mike Setser）、ブライアン Ｊ．ヘメルガン（Brian J. Hemmelgarn）に譲渡されている米国特許第１０／４４１，６３２号、（３）「サージカル・ステープリング・インストルメント・ハビング・ア・スペント・カートリッジ・ロックアウト（SURGICAL STAPLING INSTRUMENT HAVING A SPENT CARTRIDGE LOCKOUT）」、２００３年６月２０日に出願されていて、フレデリック Ｅ．シェルトン（Frederick E. Shelton）、マイク・セトサー（Mike Setser）、ブルース・ワイセンブルグ（Bruce Weisenburgh）に譲渡されている米国特許出願第１０／４４１，５６５号、（４）「サージカル・ステープリング・インストルメント・ハビング・ア・ファイアリング・ロックアウト・フォー・アン・アンクローズド・アンビル（SURGICAL STAPLING INSTRUMENT HAVING A FIRING LOCKOUT FOR AN UNCLOCKED ANVIL）」、２００３年６月２０日に出願されていて、フレデリック Ｅ．シェルトン（Frederick E. Shelton）、マイク・セトサー（Mike Setser）、ブルース・ワイセンブルグ（Bruce Weisenburgh）に譲渡されている米国特許出願第１０／４４１，５８０号、および（５）「サージカル・ステープリング・インストルメント・インコーポレイティング・アン・Ｅ−ビーム・ファイアリング・メカニズム（SURGICAL STAPLING INSTRUMENT INCORPOLATING AN E-BEAM FIRING MECHANISM）」、２００３年６月２０日に出願されていて、フレデリック Ｅ．シェルトン（Frederick E. Shelton）、マイク・セトサー（Mike Setser）、ブルース・ワイセンブルグ（Bruce Weisenburgh）に譲渡されている米国特許出願第１０／４４３，６１７号。

本明細書において非屈折型の軸部１８が例証されているが、本発明の適用例はそれぞれの開示がその内容全体において本明細書に参考文献として含まれる以下の５件の同時係属で共有の米国特許出願においてさらに説明されているような屈折可能な種々の器具も含むことができると認識するべきである。（１）「サージカル・インストルメント・インコーポレイティング・アン・アーテイキュレーション・メカニズム・ハビング・ローテーション・アバウト・ザ・ロンギチュージナル・アクシス（SURGICAL INSTRUMENT INCORPORATING AN ARTICULATION MECHANISM HAVING ROTATION ABOUT THE LONGITUDINAL AXIS）」、２００３年７月９日に出願されていて、フレデリック Ｅ．シェルトン（Frederick E. Shelton）、ブライアン Ｊ．ヘメルガン（Brian J. Hemmelgarn）、ジェフ・スウェイズ（Jeff Sways）、ケネス Ｓ．ウェールズ（Kenneth S. Wales）に譲渡されている米国特許第１０／６１５，９７３号、（２）「サージカル・ステープリング・インストルメント・インコーポレイティング・アン・アーテイキュレーション・ジョイント・フォー・ア・ファイアリング・バー・トラック（SURGICAL STAPLING INSTRUMENT INCORPORATING AN ARTICULATION JOINT FOR A FIRING BAR TRACK）」、２００３年７月９日出願されていて、ブライアン ｊ．ヘメルガン（Brian J. Hemmelgarn）に譲渡されている米国特許出願第１０／６１５，９６２号、（３）「ア・サージカル・インストルメント・ウィズ・ア・ラテラル−ムービング・アーテイキュレーション・コントロール（A SURGICAL INSTRUMENT WITH A LATERAL-MOVING ARTICULATION CONTROL）」、２００３年７月９日に出願されていて、ジェフ・スウェイズ（Jeff Swayze）に譲渡されている米国特許１０／６１５，９７２号、（４）「サージカル・ステープリング・インストルメント・インコーポレイティング・ア・テーパード・ファイアリング・バー・フォー・インクリーズド・フレキシビリティ・アラウンド・ザ・アーテイキュレーション・ジョイント（SURGICAL STAPLING INSTRUMENT INCORPORATING A TAPERED FIRING BAR FOR INCREASED FLEXIBILITY AROUND THE ARTICULATION JOINT）」、２００３年７月９日に出願されていて、フレデリック Ｅ．シェルトン（Frederick E. Shelton）、マイク・セトサー（Mike Setser）、ブルース・ワイセンブルグ（Bruce Weisenburgh）に譲渡されている米国特許出願第１０／６１５，９７４号、および（５）「サージカル・ステープリング・インストルメント・ハビング・アーテイキュレーション・ジョイント・サポート・プレーツ・フォー・サポーティング・ア・ファイアリング・バー（SURGICAL STAPLING INSTRUMENT HAVING ARTICULATION JOINT SUPPORT PLATES FOR SUPPORTING A FIRING BAR）」、２００３年７月９日に出願されていて、ジェフ・スウェイズ（Jeff Swayze）、ジョセフ・チャールズ・フエイル（Joseph Charles Hueil）に譲渡されている米国特許出願第１０／６１５，９７１号。

さらに、連結型のラック２００がさらに上記実行部分２２の軸部１８の中にならびに上記ハンドル２０のピストル・グリップ３６の角部の周囲およびその中に少なくとも部分的に進行することによりそのハンドル２０のための一定の簡潔な設計を向上することができることが当然に認識されると考える。さらに、発射の力を発射ロッド３２に伝達する代わりに、本発明の種々の態様に対して一貫している一定の連結型のラックをエンド・エフェクタ１２に向かって移動させて一定の関節型の機構を備えることも可能である。このようにして、各連結部の間の旋回可能な接続が上記器具の屈折能力を高めることができる。

多数回ストローク式の発射用ハンドル
図７および図８において、外科ステープル用および切断用の器具１０のハンドル２０が詳細に示されていて、高められた強度、減少されたハンドルの寸法、最少化された拘束等のような種々の特徴を与える一定の連結型の伝動発射機構１５０が例示されている。

上記エンド・エフェクタ１２の閉鎖（図７および図８において示されていない）は閉鎖トリガ２６をハンドル２０のピストル・グリップ３６に向けて押すことにより生じる。この閉鎖トリガ２６は右半分および左半分の外殻部１５６，１５８により構成されている一定のハンドル・ハウジング１５４に連結している一定の閉鎖トリガ・ピン１５２の周りに旋回して、この閉鎖トリガ２６の上側部分１６０が前方に移動する。閉鎖チューブ２４は一定の閉鎖ヨーク１６２を介してこの閉鎖動作を受け、この閉鎖ヨーク１６２は一定の閉鎖リンク１６４および閉鎖トリガ２６の上側部分１６０に一定の閉鎖ヨーク・ピン１６６および一定の閉鎖リンク・ピン１６８を介してそれぞれピン留めされている。

図７の完全に開口した位置において、上記閉鎖トリガ２６の上側部分１６０は図示の位置において旋回式閉鎖解除ボタン３８（閉鎖解除機構）の一定の係止アーム１７２（開口ロックアウト機構）に接触してこれを保持する。この閉鎖トリガ２６がその完全に押された位置に到達すると、この閉鎖トリガ２６は係止アーム１７２を解除し、一定の当接面１７０が回転して旋回式係止アーム１７２における一定の先端側の右側ノッチ部分１７１に係合して、閉鎖トリガ２６をその挟まれたまたは閉鎖した位置に保持する。その後、係止アーム１７２の基端部がハウジング１５４に対する横方向の旋回接続部１７４の回りに旋回して閉鎖解除ボタン３８が露出する。さらに、この閉鎖解除ボタン３８における一定の介在している先端側の面１７８が一定のハウジング構造部分１８２と閉鎖解除ボタン３８との間で圧縮されている一定の圧縮ばね１８０により基端側に押し出される。この結果、閉鎖解除ボタン３８は係止アーム１７２を反時計方向に（左側から見た場合）押し出して閉鎖トリガ２６の当接面１７０に対して係止した状態で接触させ、このことにより、リンク型伝動発射システム１５０が以下においてさらに詳述されているような一定の無後退状態にある時に、閉鎖トリガ２６の挟まれた状態からの外れが防止される。

閉鎖トリガ２６が完全に押されて後退した状態において、発射トリガ３４が無係止状態になり、ピストル・グリップ３６に向けて多数回にわたり押圧されてエンド・エフェクタ１２からの発射が可能になる。図示のように、リンク型伝動発射機構１５０（第２の発射機構）は初期的に後退して、ハンドル２０におけるピストル・グリップ３６の中に拘束されている一定の組み合わせ式の引張／圧縮ばね１８４によりその状態に押し留められていて、その不動端部１８６がハウジング１５４に接続しており、一定の移動端部１８８がスチール・バンド１９２における一定の下方に柔軟で基端側に後退している端部１９０に接続している。

上記スチール・バンド１９２の先端側に配置されている端部１９４は構造的な負荷のための一定のリンク連結部分１９５および一定のリンク型ラック２００を形成している複数のリンク１９６ａ乃至１９６ｄにおける前方リンク１９６ａに取り付けられている。リンク型ラック２００は柔軟であるが、一定の直線状で剛性のラック組立体を形成する先端側のリンク部分を有しており、このラック組立体は実行部分２２内の発射ロッド３２を介して一定の有意義な発射力を伝達すると共に、ピストル・グリップ３６の中に容易に後退してハンドル２０の縦方向の長さを最小にすることができる。

上記二重式の引張／圧縮ばね１８４は発射の移動量を増大すると共に単一のばねに対して半分にその最小の長さを実質的に減少していることを認識する必要がある。

上記発射トリガ３４はハウジング１５４に接続している一定の発射トリガ・ピン２０２の回りに旋回する。この発射トリガ３４の上側部分２０４はこの発射トリガ３４がピストル・グリップ３６に向かって押される時に発射トリガ・ピン２０２の回りに先端側に移動し、この発射トリガ３４の上側部分２０４とハウジング１５４との間に基端側に接続されている一定の基端側に配置されている発射トリガ引張ばね２０６を伸ばす。さらに、この発射トリガ３４の上側部分２０４はそれぞれの発射トリガの押し込み中に一定の牽引バイアス機構２１０によりリンク型ラック２００に係合し、この牽引バイアス機構２１０は発射トリガ３４の放出時に外れる。また、発射トリガ引張ばね２０６は発射トリガ３４が放出されて牽引バイアス機構２１０から外れている時にその発射トリガ３４を先端側に押し出す。

発射機構１５０が作動している時に、一定の遊び歯車２２０がリンク型ラック２００における一定の歯付きの上面部２２２に対する係合により反時計方向（左側から見た場合）に回転する。この回転は一定の指示歯車２３０に連結しており、これにより、この支持歯車２３０は遊び歯車２２０に応じて時計方向に回転する。これらの遊び歯車２２０および指示歯車２３０は共にハウジング１５４に回転可能に接続している。さらに、リンク型ラック２００、遊び歯車２２０および指示歯車２３０の間の歯車の関係は上記歯付きの上面部２２２が適当な強度の歯の寸法を有して指示歯車２３０が発射機構１５０の完全な発射の移動中に１回を超えない回転を行なうように好都合に選択できる。

以下においてさらに詳述されているように、上記指示歯車２３０は少なくとも４種類の機能を実行する。第１に、図７において示されているように連結型ラック２００が完全に後退していて両方のトリガ２６，３４が開いている場合に、指示歯車２３０の左側における円形の隆起部２４２内の一定の開口部２４０が係止アーム１７２の上面部２４４に対応して存在する。この係止アーム１７２は閉鎖トリガ２６に対する接触により上記開口部２４０の中に押し込まれ、閉鎖トリガ２６は閉鎖引張ばね２４６によりその開口位置に押し出されている。この閉鎖引張ばね２４６は閉鎖トリガ２６の上側部分１６０およびハンドル・ハウジング１５４に対して基端側において接続されていて、閉鎖トリガ２６の閉鎖中に保存されるエネルギーを有しており、このエネルギーが閉鎖トリガ２６をその無閉鎖状態の位置に先端側に押し出している。

上記指示歯車２３０の第２の機能はこの歯車２３０がハンドル２０の外部に配置されている指示後退ノブ４０に接続していることである。これにより、この指示歯車２３０は発射機構１５０の相対的な位置情報を指示後退ノブ４０に対して伝達して、外科医は発射を完了するために必要な発射トリガ３４のストローク数についての視覚的な指示を得る。

上記指示歯車２３０の第３の機能は外科ステープル用および切断用の器具１０が動作している時に一定の抗バックアップ機構２５０における抗バックアップ解除レバー２４８を長手方向に且つ角度的に移動することである。発射ストローク中において、指示歯車２３０による抗バックアップ解除レバー２４８の基端側の移動により一定のワン−ウエイ・クラッチ機構または抗バックアップ機構２５０（図１５および図１６）が活性化し、このバックアップ機構２５０が発射バー３２の先端側への移動を可能にしてこの発射バー３２の基端側への移動を防止する。この移動はまた発射ストローク中に発射機構を引き戻す必要が生じた場合にオペレータが動作するためにハウジング１５４の基端部から抗バックアップ解除ボタン４２を延出させる。さらに、発射ストロークの完了後に、上記指示歯車２３０は発射機構１５０が後退する時にその回転方向を逆にする。この逆の回転は上記の抗バックアップ機構２５０を不活性化して、抗バックアップ解除ボタン４２をハンドル２０の中に後退させ、抗バックアップ解除レバー２４８を横方向（図１９）に回転して指示歯車２３０の継続された逆方向の回転を可能にする。

上記指示歯車２３０の第４の機能は抗バックアップ機構２５０を無係止状態にした状態で発射機構１５０を後退させるために指示後退ノブ４０による手動回転（図７の表現において時計方向）を受けることであり、これにより、上記組み合わせの引張／圧縮ばね１８４により容易に解消されない発射機構１５０におけるあらゆる拘束が解消できる。この手動の後退は発射機構１５０の部分的な発射の後に用いることができ、これ以外の場合には、上記の抗バックアップ解除ボタン４２を押してバックアップ解除レバー２４８を横方向に移動することによる抗バックアップ機構２５０により阻止される。

上記の抗バックアップ機構２５０は基端部において抗バックアップ解除レバー４２に操作可能に連結していて先端部において抗バックアップ・ヨーク２５６に連結している一定のオペレータ接触可能な抗バックアップ解除レバー２４８により構成されている。特に、この抗バックアップ解除レバー２４８の先端部２５４は一定の抗バックアップ・ヨーク・ピン２５８により抗バックアップ・ヨーク２５６に係合している。この抗バックアップ・ヨーク２５６は一定の抗バックアップ・カム・スロット・チューブ２５２に回転を与えるように長手方向に移動し、この抗バックアップ・カム・スロット・チューブ２５２はハウジング１５４により長手方向に拘束されていて、リンク型ラック２００における前方リンク１９６ａに対する発射ロッド３２の接続部分まで先端側において発射ロッド３２を囲っている。さらに、抗バックアップ・ヨーク２５６は抗バックアップ解除レバー２４８の長手方向の移動をカム・スロット・チューブ・ピン２６０を介して抗バックアップ・カム・スロット・チューブ２５２に伝達する。すなわち、抗バックアップ・カム・スロット・チューブ２５２内の一定の角度付けしたスロットの中におけるカム・スロット・チューブ・ピン２６０の長手方向の移動によりこのチューブ２５２が回転する。

上記フレーム２８の基端部と抗バックアップ・カム・スロット・チューブ２５２との間にそれぞれ一定の抗バックアップ圧縮ばね２６４、一定の抗バックアップ・プレート２６６、および一定の抗バックアップ・カム・チューブ２６８が挟まれている。図示のように、発射ロッド３２の先端側への移動により、抗バックアップ・プレート２６６の上部が後方に旋回し、発射ロッド３２に対する摩擦を伴う接触が増大して、この発射ロッド３２の基端側への移動が妨げられる。

上記抗バックアップ・プレート２６６は抗バックアップ・カム・スロット・チューブ２５２が抗バックアップ・カム・チューブ２６８から離間している時に一定のスクリーン・ドアを開口状態に保持する一定のスクリーン・ドア・ロックの様式に類似している様式で旋回する。具体的に言えば、上記の抗バックアップ圧縮ばね２６４が上記プレート２６６の上面部においてこのプレート２６６をその係止された位置に保持するように作用できる。この場合に、上記抗バックアップ・カム・スロット・チューブ２５２の回転は抗バックアップ・カム・チューブ２６８の先端側へのカム動作を生じて、抗バックアップ圧縮ばね２６４による力を抑えて上記プレート２６６の上部を先端側に押し動かすことにより、この抗バックアップ・プレート２６６を発射ロッド３２の基端側への後退を可能にする一定の無係止状態の位置に位置決めする。

特に、図８乃至図１０において、上記牽引バイアス機構２１０が一定の爪２７０により構成されている状態で示されており、この爪２７０は先端側に突出している細い先端部分２７２およびその基端部において右方向に突出している横ピン２７４を有しており、この横ピン２７４は上記発射トリガ３４の上側部分２０４における一定の穴２７６の中に回転可能に挿入されている。さらに、発射トリガ３４の右側において、上記横ピン２７４はバイアス・ホイール２７８として示されている一定のバイアス部材を受容している。この場合に、発射トリガ３４が前方および後方に移動する時に、バイアス・ホイール２７８はハンドル・ハウジング１５４の右半分の外殻部１５６の近くにおいて円弧状に移動して、その移動の先端側の部分において右半分の外殻部１５６の中に一体に形成されている一定のバイアス・ランプ２８０を超えて移動する。このバイアス・ホイール２７８は上記爪２７０の横ピン２７４に一定の反時計方向の回転（左側から見た場合）を誘発する一定の弾性の摩擦材料により好都合に形成でき、これにより、上記の先端側に突出している細い先端部分２７２に牽引性のバイアス力が下方に加わり最寄のリンク１９６ａ乃至ｄにおける一定の傾斜した中央のトラック２８２に到達してリンク型ラック２００に係合する。さらに、発射トリガ３４が放出されると、上記バイアス・ホイール２７８は爪２７０に牽引性のバイアス力を上記と反対の方向に加えて、上記の細い先端部分２７２をリンク型ラック２００における傾斜した中央トラック２８２から上昇させる。この先端部分２７２の脱離を高い負荷条件の下に爪２７０のほとんど完全に先端側の移動位置において確実に行なうために、この細い先端部分２７２は閉鎖ヨーク１６２における一定の基端側に上方に面しているベベル状の表面部分２８４の上を上昇して傾斜した中央トラック２８２から脱離する。また、上記の発射トリガ３４がその完全な閉鎖状態以外の何らかの位置において放出されると、上記バイアス・ホイール２７８が細い先端部分２７２を傾斜した中央トラック２８２から持ち上げるために用いられる。なお、一定のバイアス・ホイール２７８が示されているが、このバイアス用の部材またはホール２７８の形状が例示的であって、上記エンド・エフェクタの発射機構に係合または離脱するために摩擦または牽引を使用する種々の形状に適合するように変更可能であることが当然に認識されると考える。

リンク型ラック
特に、図１０において、上記リンク型ラック２００が多数の利点を示すためにさらに詳細に示されている。各リンク１９６ａ乃至ｄはピストル・グリップ３６の中への下方の基端側の回転のためにそれぞれの隣接しているリンク１９６ａ乃至ｄに対してピン留めされている。なお、上記の方向に屈曲可能であるが、このリンク型ラック２００は一定の円柱方向の負荷、特に、先端側の各リンク１９６ａ乃至ｄを上方に押し曲げようとする一定の負荷に対して一定の剛性の構造を形成する。特に、各リンク１９６ａ乃至ｄは一定の下部において横方向の貫通穴３０２を有するオス形の延伸部分３００の中に基端側に伸びている。各リンク１９６ａ乃至ｄにおける左側３０４は歯付きの表面部分２２２を含み、この左側部分３０４と平行な右側部分３０６はこれらの間に傾斜した中央トラック２８２を定めており、この中央トラック２８２は上記オス形の延伸部分３００の中に伸びている。

さらに、上記中央トラック２８２の基端側部分は上記右側３０４および左側３０６の前方に伸びていて、先頭の各リンク１９６ａ乃至ｄからオス形の延伸部分３００を受容するための一定のＵリンク３０８を形成しており、このＵリンク３０８は一定のピボット・ピン３１０によりヒンジ状に取り付けられている。また、それぞれの先頭のリンク１９６ａ乃至ｄは一定の平坦部分３１２を有しており、この平坦部分３１２は発射ロッド３２からの円柱方向の負荷の方向に対して概ね垂直である。さらに、それぞれの後続のリンク１９６ａ乃至ｄはその先端部に一定の接触面部３１４を有しており、この接触面部３１４も上記円柱方向の負荷の方向に対して概ね垂直である。また、横方向の貫通穴３０２はそれぞれの先頭のリンク１９６ａ乃至ｄに対する後続のリンク１９６ａ乃至ｄの下方への旋回のための隙間を形成するために隣接している平坦部分３１２と接触面部３１４のそれぞれの下方の部分の間に一定のノッチ部３１６が形成されるように十分に離れている。しかしながら、隣接している平坦部分３１２および接触面部３１４のそれぞれの上側部分はそれぞれの先頭のリンクおよび後続のリンク１９６ａ乃至ｄが長手方向に整列する時に当接するように整合され、これにより、さらに上方に偏向することが妨げられている。図示のように、隣接している各リンク１９６ａ乃至ｄが水平である時に、それぞれの穴３０２およびピン３１０が発射ロッド３２の作用線よりも下に配置される。さらに、負荷が発射トリガ３４に加えられると、上記の牽引バイアス機構２１０が一定の押出負荷を上記の作用線に沿って加えて、連続的な水平方向のリンク１９６ａ乃至ｄに一体にバイアス力を加える。これにより、各ピボット・ピン３１０の上方において一定の作用線の発射力が加えられて、あらゆる先頭リンク１９６ａ乃至ｄが一定の剛性で直線状の構造に維持される。この結果、後続の各リンク１９６ａ乃至ｄにおける傾斜状の中央トラック２８２は上記爪２７０の先端側に突出している細いピン２７２をそれぞれの先頭のリンク１９６ａ乃至ｄにおけるオス形の延伸部分３００に対して係合させる。

上記前方のリンク１９６ａはリンク連結部材１９５に先端側において取り付けられており、この連結部材１９５は上記発射ロッド３２の基端部に連結する特徴部分を含むと共に各リンク１９６ａ乃至ｄに類似しているオス形の延伸部分３００および平坦部分３１２を含み、これらの間には上記スチール・バンド１９２の先端側に配置されている端部１９４の各タブ３２０，３２２（図８）を受容するための十分な間隔が設けられており、これらのタブ３２０，３２２はリンク１９６ａをリンク連結部材１９５に取り付けている同一のピボット・ピン３１０により取り付けられている。このような力における引き戻し力の供給はその力を発射ロッド３２の長手軸およびリンク型ラック２００の直線状の部分に沿って供給することにより摩擦力を有利に減少する。

また、上記傾斜状の中央トラック２８２とは異なる左側３０４における一定の歯付き状の上面部２２２を有することにより、発射トリガ３４が異なる動作範囲のストロークにより動作される場合においても、上記の爪２７０とリンク型ラック２００との間における一定の無係合式の強力な係合が有利に可能になる。さらに、この歯付きの上面部２２２は上記の利点に対応する遊び歯車２２０に対する一定の継続的な係合を行なう。

上記において各リンク１９６ａ乃至ｄの間における一定のピン留め式のＵリンク接続が適宜に図示されているが、一定の弾性のまたは柔軟な接続手段も使用可能であることが当然に認識されると考える。加えて、４個のリンク１９６ａ乃至ｄが図示されているが、種々の数および長さのリンクが発射の移動状態、半径または曲率等に応じて選択可能である。

牽引バイアス機構
図１１乃至図１４において、上記リンク伝動型の発射機構１５０が一定のシーケンスにおいて示されており、このシーケンスは上記の牽引バイアス機構２１０（すなわち、爪２７０、バイアス・ホイール２７８、およびバイアス・ランプ２８０）が上記発射トリガ３４の移動方向に積極的に応じる様式を示している。さらに、バイアス・ホイール２７８はバイアス・ランプ２８０に対して摩擦を伴って接触するので、このバイアス・ホイール２７８は爪２７０の完全な脱離または係合が達成される時に摺動する。

図１１において、発射トリガ３４は上記の牽引バイアス機構２１０がこの発射トリガ３４の移動のリンク型ラック２００に対する係合の開始を始める位置まで部分的に押されている。特に、上記のバイアス・ホイール２７８はバイアス・ランプ２８０の基端部に接触しているので、左側から見た場合に反時計方向に回転し始めており、これにより、爪２７０に対して回転が与えられて、リンク型ラック２００からの脱離が始まる。次に、図１２において、爪２７０が完全に回転して上記第１のリンク１９６ａにおける傾斜状の中央トラック２８２に対して係合状態になるために十分な一定の距離だけ進行して、上記リンク連結部材１９５に当接することにより一定の発射動作が発射ロッド３２に伝達している。また、図１３においては、発射トリガ３４および全体の発射機構１５０がほとんど完全な移動位置まで移動し続けていて、この移動の間に上記バイアス・ホイール２７８がバイアス・ランプ２８０に沿って摺動している。この発射ストロークの終了時において、爪２７０の遠い方の下方のエッジ部分（図８）が上記閉鎖ヨーク１６２における基端側および上方に面しているベベル状の表面部分２８４に接触して、その爪２７０を一定のリンク１９６に対する係合から持ち上げることにより、そのリンク型ラック２００の後退を可能にする。

さらに、図１４において、発射トリガ３４はバイアス・ホイール２７８がバイアス・ランプ２８０において基端側に牽引力を得て、左側から見た場合に、時計方向の回転を生じて、上記爪２７０を上昇させるために十分に放出されている。この場合に、上記リンク型ラック２００におけるランプ状の中央トラック２８２の傾斜が基端側に向いていれば、上記発射機構１５０は別の発射ストロークまたは一定の後退過程に備えて基端側に移動することが妨げられない。

なお、上記の牽引バイアス機構２１０が少なくとも１回のストロークを実行する一定の器具において実施可能であることが当然に認識されると考える。

抗バックアップ機構
上述したように、抗バックアップ機構２５０は各発射ストロークの間に係止して、発射の移動が達成されるか使用者が引き戻すことを選択するまで、発射ロッド３２および発射機構１５０が後退することを阻止する。図１５において、抗バックアップ機構２５０が一定の係止状態の位置で示されている。この場合に、抗バックアップ解除レバー２４８は最も基端側の位置にあり、抗バックアップ・カム・スロット・チューブ２５２を回転して抗バックアップ・カム・チューブ２６８に係合させることにより一定の最小の長手方向の長さを形成して係止プレート２６６のための一定の増大した空間部分を形成している。この係止プレート２６６は抗バックアップ圧縮ばね２６４により示されている角度でその先端部分が傾いており、図１６において示されているように発射ロッド３２の上にかみ合っている。

図１６において、フレーム２８の基端部４００は半分のスプール部分４０２を含み、このスプール部分４０２が抗バックアップ圧縮ねじ２６４をその先端側の環状リング４０４に当接させた状態で受容している。このねじ２６４の基端側において、フレーム２８は一定の上部の基端側に開口しているトラフ４０６を有しており、このトラフ４０６はフレーム２８の内部に連通している。抗バックアップ・プレート２６６はばね２６４に隣接して開口しているトラフ４０６の中に嵌合するために一定の概ね平坦なプレートの形状を有している。さらに、中央オリフィス４０８がこのプレート２６６の中に貫通している。特に、この開口しているトラフ４０６から露出している抗バックアップ・プレート２６６の上部は上方に突出してばね２６４からの力を受けている。一方、抗バックアップ・プレート２６６の下部は長手方向に沿って拘束されていて、ばね２６４には接触していない。したがって、抗バックアップ・カム・チューブ２６８により拘束されない限り、この抗バックアップ・プレート２６６の上部はその先端部分が基端側に押し動かされて、この抗バックアッププレート２６６の中の中央オリフィス４０８が発射ロッド３２に対してかみ合う。

図１７において、抗バックアップ機構２５０が無係止状態として示されている。この場合に、抗ロック解除レバー２４８は右側に横に移動していて、抗バックアップ・ヨーク２５６を右側に移動しており、これにより、抗バックアップ・カム・スロット・チューブ２５２が一定の基端側の位置から見た場合に反時計方向に回転する。この結果、抗バックアップ・カム・スロット・チューブ２５２のカム面４１０が抗バックアップ・カム・チューブ２６８における基端側の切出部分４１２から分離して、この切出部分４１２を抗バックアップ・プレート２６６に向けて先端側に移動するように押し出すことにより、このプレート２６６がさらに一定の垂直方向の無係止状態の位置に移動して抗バックアップ圧縮ばね２６４を圧縮する。

図１８において、発射トリガ３４が２回だけ発射された後の抗バックアップ解除レバー２４８と指示歯車２３０の右側との間の相互作用が示されている。一定のレバー開口部４２０が抗バックアップ解除レバー２４８の中に延在していて指示歯車２３０の右側から外側に延在している一定の湾曲状のランプ４３４を受容してこれに対して相互作用する。これにより、指示歯車２３０が抗バックアップ解除レバー２４８を先端側に駆動すると、この解除レバー２４８は抗バックアップ解除ボタン４２の底に到達してこのボタン４２を一定のボタン・レセプタクル４２２の中に移動させると共に抗バックアップ機構２５０から脱離し、さらに、基端側に駆動すると、この動作により抗バックアップ解除ボタン４２が図示のように露出すると共に、抗バックアップ解除レバー２４８を右側に押し出して、抗バックアップ機構２５０が作動する。この場合に、上記の抗バックアップ・ヨーク２５６が抗バックアップ・ヨーク・ピン２５８（図示されていない）と共に一定の長手方向のスロット型の接続により上記の動作を可能にする。これらの抗バックアップ解除レバー２４８の動作は一定の指示ピン４３２の周囲のほぼ１／４を囲っている湾曲状のランプ４３０により生じ、このピン４３２の回りを指示歯車２３０が回転する。さらに、この湾曲状のランプ４３０における最も時計方向側の部分（右側から見た場合）またはピーク部分４３４が指示歯車２３０の表面から右側に最も遠くまで突出している。また、上記湾曲状のランプ４３０における最も反時計方向側の部分または入口部分４３６が指示歯車２３０の表面と同一面状になっている。

図１８乃至図２５において、レバー開口部４２０は一定の水平なスロット４４０を伴って形付けられており、このスロット４４０は抗バックアップ解除レバー２４８に対して利用可能な上記の基端側および先端側の移動を定めており、指示ピン４３２がこの水平スロット４４０の中に延在している。さらに、上部凹部４４２および下部凹部４４４が垂直方向に広がってこの水平スロット４４０に連通しており、上記湾曲状のランプ４３０における最も時計方向側の部分４３４が抗バックアップ解除レバー２４８を長手方向に移動する角度的な位置を定めている。これらの上部および下部の凹部４４２，４４４は正常な発射が終わるまで抗バックアップ解除レバー２４８に接触することなくそれぞれの凹部４４２，４４４の中に湾曲状のランプ４３０が入ることを可能にする大きさを有している。上記レバー開口部４２０は抗バックアップ機構２５０の長手軸の上方にあるので、一定の右方向の力が抗バックアップ・カム・スロット・チューブ２５２の回転力を生じる。

図２０において、抗バックアップ解除レバー２４８および指示歯車２３０がそれぞれの初期状態において示されており、この状態は閉鎖トリガ２６が作動中の時間を通して維持される。特に、抗バックアップ解除レバー２４８は先端側に位置決めされていて、抗バックアップ解除ボタン４２の底に到達しており、この解除ボタン４２はそのボタン・レセプタクル４２２の中にある。この場合に、湾曲状のランプ４３０はその最も反時計方向の側にあり、そのピーク部分４３４はレバー凹部４２０における下部凹部４４４の一定の基端側の垂直な表面の先端側に近接しているほぼ６時の維持にあり、そのランプ４３０の入口部分４３６は約３時の位置にある。

図２１において、発射トリガ３４の最初の発射ストロークが行なわれており、この場合に、ピーク部分４３４は下部凹部４４４の基端側の垂直な表面に対して作用しており、湾曲状のランプ４３０は約９時の位置まで時計方向に回転している。これにより、抗バックアップ解除レバー２４８は基端側に移動して抗バックアップ解除ボタン４２をボタン・レセプタクル４２２から露出させると共に抗バックアップ機構２５０を作動している。この場合に、完全な発射ストロークの所望の数に対する指示歯車２３０の時計方向の回転率の関係は湾曲状のランプ４３０が、図２２において示されているように、次の発射ストロークが行なわれる時に無障害状態を継続するように選択されており、図２２においては、２個の発射ストロークが完了していて、上記のピーク部分が約１２時の位置に移動している。この結果、ピーク部分４３４は上部凹部４４２の先端側の垂直なエッジ部分の基端側に近接して、次の発射ストロークが抗バックアップ解除レバー２４８に作用して先端側への水平な移動を生じるように位置決めされる。この場合に、これらの発射ストローク中に湾曲状のランプ４３０が指示ピン４３２の基端側に存在していることに注目されたい。その後、解除ボタン４２を押すと、レバー開口部４２０の基端側のエッジ部分が湾曲状のランプ４３０の上に乗り上げて、図１９において示されているように抗バックアップ解除レバー２４８を傾ける。

図２３において、最終の発射ストロークが行なわれており、この間に、ピーク部分４３４は約３時の位置に移動しているが、水平スロット４４０の基端部は指示ピン４３２に向かって移動していて、抗バックアップ解除ボタン４２の底に到達して、抗バックアップ機構２５０を解除すると共にリンク伝動型の発射機構１５０の後退を開始している。

図２４において、無係止状態の抗バックアップ機構２５０はばねの力によるリンク型ラック２００の後退が生じることを可能にしており、これによりさらに、指示歯車２３０の、右側から見た場合の、一定の反時計方向の回転が生じる。この結果、発射機構１５０が後退し始めると、指示歯車２３０の反時計方向の回転により湾曲状のランプ４３０の角度付きの表面が摺動して上部凹部４４２の基端側のエッジ部分に接触する。さらに、指示歯車２３０の継続された回転により、湾曲状のランプ４３０がバックアップ解除レバー２４８の下に駆動されて、このレバー２４８が図１９において示されている位置まで傾斜または偏向する。このバックアップ解除レバー２４８の傾斜の動作はリンク型ラック２００の後退中に湾曲状のランプ４３０によるこのレバー２４８の長手方向の移動を阻止するために行なわれる。なお、抗バックアップ機構２５０が発射シーケンスの終了時に自動的に無係止状態になった後にリンク型ラック２００がその最後のストロークの終了時に後退しない場合には、上記の指示ノブ４０（図２０乃至２５において示されていない）がそのリンク型ラック２００を後退させるために余分な力を供給する。さらに、図２２において示されているような、発射機構１５０の部分的な発射の間に、解除ボタン４２を押すことにより、抗バックアップ機構２５０を無係止状態にするためにバックアップ解除レバー２４８を先端側に移動してリンク型ラック２００を後退させることも可能であることが当然に認識されると考えられる。

また、上記レバー開口部４２０の形状および弓形ランプ４３０の弓形の大きさが例示的であり、異なる数の発射ストロークに対応して構成される一定のハンドルに適合するために変更可能であることが当然に認識されると考える。

また、上記の指示歯車２３０およびレバー開口部４２０の相互作用により形成されている回転式の解除機構が別の連結手段に置き換えることができることが当然に認識されると考える。

開口ロックアウト機構
図２６において、外科ステープル用および切断用の器具１０がその初期的な開口状態にあり、閉鎖トリガ２６および発射トリガ３４が前方にあって、リンク型ラック２００が後退している。上述したように、この無発射状態において、指示歯車２３０はその円形の隆起部２４２における開口部２４０を係止アーム１７２（開口ロックアウト機構）の上面部２４４に対して配置しており、この係止アーム１７２は通常においてハウジング構造体１８２と閉鎖解除ボタン３８の内側の先端面１７８との間において圧縮ばね１８０（開口ロックアウト機構）の作用により開口部２４０から下側に回転する。図２６においては、閉鎖解除ボタン３８が押されていて、上記の上面部２４４が開口部２４０の中に入っている。さらに、図２７において、上記の閉鎖トリガ２６および係止アーム１７２はこの閉鎖トリガ２６のピストル・グリップ３６に対する閉鎖および発射トリガ３４の発射のための位置への揺動の後に挟まれて当接している。この場合に、伸びた閉鎖ばね１８０（開口ロックアウト機構）により分かるように、閉鎖解除ボタン３８は押されていない。この結果、上記係止アーム１７２の上面部２４４は円形の隆起部２４２の下方に揺動しており、指示歯車２３０は無係止状態になって反時計方向に自由に回転する。この係止アーム１７２の下方への移動は指示歯車２３０および接続しているリンク伝動型発射機構１５０を無係止状態にして、発射トリガ３４を作動可能にする。これにより、指示歯車２３０がその後の発射を伴って回転し続けている時に、閉鎖解除ボタン３８（閉鎖解除機構）は挟まれた状態の閉鎖トリガ２６（閉鎖機構）を解除することを妨げられる。

位置指示手段および解除機構
図２８において、一定の外科ステープル用および切断用の器具６１０はいずれかの手により容易に作動できる一定の差込式の発射レトラクタとして機能する一定の上部接触可能な後退レバー６４２を構成するために上方に延出している代替的な指示装置６４０により置き換えられている指示後退ノブを有している。この器具は先端側に移動している閉鎖トリガ２６および発射トリガ３４および開口状態のエンド・エフェクタ１２により示されているように、開いた無発射状態で示されている。発射が開始されていない場合に、上記の後退レバー６４２は通常においてハンドル・ハウジング１５４に近接して先端側に回転している。この指示装置６４０は既に説明されているように前述の遊び歯車２２０および一定の発射機構１５０に連結可能であり（図示されていない）、この場合に、その後退レバー６４２は上記連結型の伝動機構が発射する時に基端側に回転して、その発射の視覚的な指示を行なうと共に一定の回転式の位置指示装置としてこれに一定の手動による先端側の力を加えることにより自動的な後退を補助する一定の手段を可能にしており、この実施形態においてこのレバー６４２を上記の遊び歯車２２０に取り付けることが必要であるのでその回転の方向を逆にする必要がある。

図２９において、別の代替的な発射機構６５０は上述した上部接触可能な後退レバー６４２および指示装置６４０を含み、この指示装置６４０は一定の歯付き領域６６８の中において第１および第２の休止領域６６２，６６４を有する一定の指示歯車６６０に連結している。第１の休止領域６６２は後退レバー６４２がハンドル・ハウジング１５４に近接しているその先端側の位置にある時に遊び歯車２２０に対して配置される。これにより、この遊び歯車２２０は長手方向に移動するリンク型ラック２００による駆動に応じて自由に時計方向および反時計方向に回転することが可能になる。上記のＥ−ビーム８０（図２９において示されていない）が何らかの理由でエンド・エフェクタ１２の中に差し込まれて上記組み合わせ式の引張／圧縮ばね１８４により基端側に後退できない場合に、外科医が後退レバー６４２を基端側に引っ張ることにより指示歯車６６０を、左側から見た場合に、時計方向に回転することができる。この後退レバー６４２の回転移動により、指示歯車６６０が回転して、上記第１および第２の休止部分６６２，６６４の間にある一定の湾曲状の歯の部分６７０が遊び歯車２２０の歯に接触して後退レバー６４２を発射機構６５０に操作可能に連結する。

上記の連結状態になると、外科医は後退レバー６４２に余分な力を加えて発射機構６５０を後退させることが可能になり、これにより、遊び歯車２２０が反時計方向に回転して、リンク型ラック２００が基端側に長手方向に沿って移動することによりＥ−ビーム８０が後退する。さらに、後退レバーが図３０の位置まで回転すると、遊び歯車２２０が湾曲状の歯の部分６７０から外れて、第２の休止領域６６４により後退レバー６４２から分離する。この位置において、力を加えることにより差し込まれた状態の発射機構６５０が自由になり、組み合わせ式の引張／圧縮ばね１８４がリンク型ラック２００を完全に後退させる。

さらに、別の設計（図示されていない）は上記の後退レバー６４２と指示歯車６６０との間に一定のスプラグ（Sprague）クラッチまたはその等価物（図示されていない）等のような一定のワン・ウェイ型のスリップ・クラッチの追加を含む。また、前述の設計において、後退レバー６４２の動作範囲はその範囲の各端部におけるハンドル・ハウジング１５４との接触または一定の完全な回転よりも小さい動作により制限されている。このことはその後退レバー６４２の一方の移動に対応して発射システム６５０が後退できる距離を制限している。さらに、後退レバー６４２と支持歯車６６０との間に上記のワン・ウェイ・スリップ・クラッチを追加することにより、その後退レバー６４２が後方に（先端側から基端側に）回転する時に指示歯車６６０に対して操作可能に係合してこのレバーが前方に（基端側から先端側に）移動する時に脱離することが可能になる。このことは後退レバー６４２における多数回の引張動作を可能にすることによりその発射機構６５０の完全な後退を確実にしている。また、第２の休止領域６６４は歯対歯の係合をさらに確実にするために上記指示歯車６６０から除去することも可能である。加えて、一定のクラッチ機構を含むことにより上記後退レバーが使用後にハンドルの近くまで回転することが可能になる。

使用において、外科医は上記のエンド・エフェクタ１２および軸部１８を一定のカニューレまたはトロカールを通して一定の外科部位に位置決めし、ステープル処理および切断処理を行なう組織を把持するために対向している顎部材としてのアンビル１４および細長い通路１６を配置する。このエンド・エフェクタ１２の位置が満足されると、閉鎖トリガ２６がハンドル２０のピストル・グリップ３６に向けて完全に押されて、この閉鎖トリガ２６の上側部分１６０が閉鎖解除ボタン３８に旋回可能に取り付けられている係止アーム１７２に対して係止する。その後、発射トリガ３４が所定の回数だけ押されて放されることにより発射ロッド３２を軸部１８に沿ってエンド・エフェクタ１２の中のＥ−ビーム８０まで駆動するために完全な発射の移動動作が行なわれる。この発射の間に、抗バックアップ機構２５０は一定の係止状態にあり、抗バックアップ・プレート２６６はその先端部が後方に移動して発射ロッド３２のいずれかの基端側部分にかみ合うことが可能になる。この先端側への発射動作はリンク伝動型の発射機構１５０により発射ロッド３２に賦与され、この発射機構１５０は発射ロッド３２に基端側において取り付けられているリンク型ラック２００を含み、その各リンク１９６ａ乃至ｄはそれぞれの隣接しているリンク１９６ａ乃至ｄにピン留めされていて、ピストル・グリップ３６の中に沿って下方に屈曲することが可能であるが上方には屈曲せず、各リンク１９６ａ乃至ｄの間において各ピボット・ピン３１０の上方において加えられる一定の力により直線状になる時に一定の剛性の構造体を形成する。具体的に言えば、発射トリガ３４に連結している牽引バイアス機構２１０がバイアス・ホイール２７８を含み、このバイアス・ホイール２７８がハンドル・ハウジング１５４に摩擦を伴って連結していて、一定の先端側の発射動作が爪２７０に一定の係合用のバイアス力を加えて、この爪２７０を押し出してリンク型ラック２００に対して係合させるようになっている。このストロークの終了時に、上記の爪２７０は閉鎖ヨーク１６２における角度の付いた表面２８４に対して接触することにより上記リンク１９６に対する発射用の係合状態から持ち上げられる。その後、発射機構１５０の戻り動作により、バイアス・ホイール２７８が爪２７０に逆のバイアス力を加えて、この爪２７０をリンク型ラック２００の上方に保持し、これにより、このリンク型ラック２００はその位置が抗バックアップ機構２５０により保持される。さらに、完全な発射の移動時に、指示歯車２３０が湾曲状のランプ４３０を含み、このランプ４３０が抗バックアップ解除レバー２４８を作動し、この抗バックアップ解除レバー２４８が抗バックアップ・プレート２６６を一定の無係止状態に押し込み、これにより、リンク型ラック２００、さらに発射ロッド３２が組み合わせ型の引張／圧縮ばね１８４において保存されている一定の圧縮力により後退することが可能になる。この結果、上記のリンク型ラック２００がハンドル・グリップ３６の中に後退する。あるいは、各発射ストロークの間に、外科医は抗バックアップ解除ボタン４２を押すことができ、これにより、抗バックアップ・レバーが傾斜する。その後、指示ノブ４０は外科医が発射の進行程度を知ることおよび拘束されているＥ−ビーム８０の後退を補助することを好都合に可能にすることができる。

以上において、本発明が幾つかの実施形態の説明により例証されていて、これらの例示的な実施形態が相当に詳細に説明されているが、添付の特許請求の範囲をこれらの詳細に制限することまたは何らかの意味で限定することは本特許出願の目的ではない。さらに、付加的な利点および変更例は当該技術分野における熟練者において容易に明らかになると考えられる。

例えば、上記の外科ステープル用および切断用の器具１０は本明細書において別々の異なる閉鎖用および切断用の動作を有していて、臨床的な柔軟性を提供している。しかしながら、本発明に対して一貫している種々の適用例が単一の使用者の動作を一定の器具を閉じて発射する一定の発射動作に変換する一定のハンドルを含み得ることが当然に認識されると考える。

本発明は外科一定のステープル器具に適用可能であり、このステープル器具は分離している開口処理および発射処理の利点を有しているが、部分的に発射されている時に一定の挟まれた状態の実行部分を開口する試みを阻止するためにハンドルの中に一定の開口ロックアウト機構を含む。

本発明の具体的な実施態様は以下のとおりである。
（１）外科器具において、
一定の発射動作および一定の閉鎖動作に応じて動作する一定の細長い実行部分、
前記細長い実行部分に接続している一定のハンドル部分を備えており、このハンドル部分が
一定の無発射状態の位置と一定の完全な発射状態の位置との間において前記発射動作を行なうように操作可能に構成されている一定の発射機構、
一定のロックアウト面部を含む一定の指示部材を含み、この指示部材が前記無発射状態の位置にある発射機構に応じて前記ロックアウト面部を一定の無係止状態の位置に位置決めし、さらに
前記閉鎖動作を行なうように操作可能に構成されていて、一定の開口位置と一定の閉鎖位置との間において移動可能であり、その閉鎖位置において係止可能である一定の閉鎖トリガを含み、さらに前記細長い実行部分が
一定の不作動状態の位置から一定の作動状態の位置まで移動して前記指示部材のロックアウト面部が前記無係止状態の位置にある時に前記閉鎖トリガの係止を解除することができる一定の係止解除制御装置を備えている外科器具。
（２）前記ハンドルがさらに一定のハウジングを含み、前記係止解除制御装置が一定の露出しているアクチュエータに連結している一定の係止アームを含み、前記閉鎖トリガが前記ハウジングに旋回可能に連結していて一定の露出しているアクチュエータを含み、さらにこの閉鎖トリガが前記ハウジングに旋回可能に連結していて一定の閉鎖状態の位置において前記閉鎖トリガを係止するために前記係止アームに係合可能な一定の上側部分を含む実施態様（１）に記載の外科器具。
（３）前記指示部材が前記係止解除制御装置の係止アームに対して一定の不連続状の円形の係止面部を与えている一定のホイールを含む実施態様（２）に記載の外科器具。
（４）外科器具において、
一定の発射動作および一定の閉鎖動作に応じて動作する一定の細長い実行部分、
一定の無発射状態の位置と一定の完全な発射状態の位置との間において前記発射動作を行なうように操作可能に構成されている一定の発射機構、
前記実行部分を閉鎖および開口するように操作可能に構成されている一定の閉鎖機構、および
前記実行部分が完全に閉鎖した位置にある時にその実行部分を挟み、一定のオペレータの命令に応じて前記発射機構が一定の無発射状態の位置にある時にのみ前記閉鎖機構の係止を解除するための一定の閉鎖解除手段を備えている外科器具。

以下の添付図面は本明細書に含まれていてその一部を構成していて、本発明の幾つかの実施形態を例示しており、上記の本発明の一般的な説明および各実施形態の詳細な説明と共に、本発明の諸原理を説明するために役立つ。

一定の閉鎖チューブおよび発射ロッドを露出するために一定の軸部が部分的に切除されている一定の開口（開始）状態にある外科ステープル用および切断用の器具の右側面図である。 図１の外科ステープル器具の一定の先端側部分における一定のエンド・エフェクタの長手方向に沿う断面部分における線２−２に沿う左側面図である。 図２のエンド・エフェクタの前方斜視図である。 図１の外科ステープル用および切断用の器具における一定の実行部分の分解斜視図である。 図１の外科器具における図３のエンド・エフェクタの断面における左側面図を示しており、この断面は図３の線５−５に概ね沿っていて、一定のステープル・カートリッジの各部分を現すと共にその長手方向の中心線に沿う発射バーも示している。 発射バーが完全に発射された後の図５のエンド・エフェクタの断面における左側面図を示している。 左側のハンドル・ハウジングが除去されている状態の図１の外科ステープル用および切断用の器具におけるハンドルの左側面図である。 図７のハンドルの分解斜視図である。 図７のハンドルにおけるリンク伝動型発射機構の上昇している後部左側の適当な位置から見た斜視図である。 図９の発射機構におけるリンク型ラックの詳細な左側面図である。 リンク型ラックの傾斜した中央トラックおよび発射機構の爪の長手軸に概ね沿う断面における左側面図であり、さらに発射トリガ、バイアス・ホイールおよび牽引バイアス機構の傾斜部を示しており、一定の発射ストローク中の一定の動作シーケンスを示している。 リンク型ラックの傾斜した中央トラックおよび発射機構の爪の長手軸に概ね沿う断面における左側面図であり、さらに発射トリガ、バイアス・ホイールおよび牽引バイアス機構の傾斜部を示しており、一定の発射ストローク中の一定の動作シーケンスを示している。 リンク型ラックの傾斜した中央トラックおよび発射機構の爪の長手軸に概ね沿う断面における左側面図であり、さらに発射トリガ、バイアス・ホイールおよび牽引バイアス機構の傾斜部を示しており、一定の発射ストローク中の一定の動作シーケンスを示している。 リンク型ラックの傾斜した中央トラックおよび発射機構の爪の長手軸に概ね沿う断面における左側面図であり、さらに発射トリガ、バイアス・ホイールおよび牽引バイアス機構の傾斜部を示しており、一定の発射ストローク中の一定の動作シーケンスを示している。 図１の外科ステープル用および切断用の器具における一定の係止状態にある抗バックアップ機構の先端側部分を露出するために部分的に分解されている右側面図である。 抗バックアップ・カム・チューブを除去した状態の図１５における抗バックアップ機構の上部の後部右側の適当な位置から見た斜視図である。 図１の外科ステープル用および切断用の器具における一定の無係止状態にある抗バックアップ機構の先端側部分を露出するために部分的に分解されている右側面図である。 図１の外科ステープル用および切断用の器具における一定の無係止状態にある抗バックアップ機構の先端側部分を露出するために部分的に分解されている右側面図である。 図１の外科ステープル用および切断用の器具の後面図であり、仮想線における一定の係止状態および一定の無係止状態にある抗バックアップ解除レバーを露出するためにハンドル・ハウジングの左半分の外殻部が除去されている。 図１８の抗バックアップ解除レバーの詳細図であり、一定の発射シーケンスにおける無発射状態を示している。 図１８の後バックアップ解除レバーの詳細図であり、一定の発射シーケンスにおける１回の発射ストロークの状態を示している。 図１８の後バックアップ解除レバーの詳細図であり、一定の発射シーケンスにおける２回の発射ストロークの状態を示している。 図１８の後バックアップ解除レバーの詳細図であり、一定の発射シーケンスにおける３回の発射ストロークの状態を示している。 図１８の後バックアップ解除レバーの詳細図であり、一定の発射シーケンスにおける戻りまたは解除ボタンが押されている状態を示している。 図１８の後バックアップ解除レバーの詳細図であり、一定の発射シーケンスにおける完全に戻っている状態を示している。 外科ステープル用および切断用の器具の上部左側の先端側の適当な位置から見た斜視図であり、それぞれロックアウトが解除されて閉鎖解除ボタンが押された状態の一定の初期的な位置、およびその後の一定のロックアウト状態が初期的な発射の間に活性化されている位置にある、一定の閉鎖解除ロックアウト機構を露出するためにハンドル・ハウジングの右半分の外殻部が除去されている。 外科ステープル用および切断用の器具の上部左側の先端側の適当な位置から見た斜視図であり、それぞれロックアウトが解除されて閉鎖解除ボタンが押された状態の一定の初期的な位置、およびその後の一定のロックアウト状態が初期的な発射の間に活性化されている位置にある、一定の閉鎖解除ロックアウト機構を露出するためにハンドル・ハウジングの右半分の外殻部が除去されている。 図１に類似しているが一定の上部の接触可能な後退レバーを含む一定の開口状態にある外科ステープル用および切断用の器具の斜視図である。 図２８の外科ステープル用および切断用の器具の左側面図であり、遊び歯車に対して第１の一時停止領域を与えている一定の断続的に歯の付いている指示歯車を露出するためにハンドル・ハウジングの左半分の外殻部が除去されている。 図２８の外科ステープル用および切断用の器具の左側面図であり、遊び歯車に対して第２の一時停止領域を与えている一定の断続的に歯の付いている指示歯車を露出するためにハンドル・ハウジングの左半分の外殻部が除去されている。

符号の説明

１０ 外科ステープル用および切断用の器具
１２ エンド・エフェクタ
１４ アンビル
１６ 細長い通路
１８ 軸部
２０ ハンドル
２２ 実行部分
２４ 閉鎖チューブ
２８ フレーム
３０ 回転ノブ
３２ 発射ロッド
３４ 多数回ストローク式発射トリガ
３６ ピストル・グリップ
３８ 閉鎖解除ボタン
４０ 指示後退ノブ
４２ 抗バックアップ解除ボタン
５０ アンビル面
６６ 発射トラフ部材
７６ 発射バー
７８ 案内部材
８０ Ｅ型ビーム
８２ ステープル・カートリッジ
８８ ウエッジ・スレッド・ドライバ
９０ ステープル・ドライバ
９２ ステープル
９６ ステープル孔
９８ ステープル形成溝
１０４ 切断面
１１２ アンビル・ポケット
１１４ アンビル・スロット
１５０ リンク伝動型発射機構
１５２ 閉鎖トリガ・ピン
１５４ ハンドル・ハウジング
１５６ 右半分外殻部
１５８ 左半分外殻部
１７２ 係止アーム
１８０ 圧縮ばね
１８２ ハウジング構造
１９２ スチール・バンド
１９６ リンク
２００ ラック
２０２ 発射トリガ・ピン
２１０ 後退バイアス機構
２２０ 遊び歯車
２２２ 歯付き状面部
２３０ 指示歯車
２４２ 円形リッジ
２４８ 抗バックアップ解除レバー
２５０ 抗バックアップ機構
２６０ カム・スロット・チューブ・ピン
２６６ 抗バックアップ・プレート
２６８ 抗バックアップ・カム・チューブ
２７０ 爪
２７８ バイアス・ホイール
２８０ バイアス・ランプ
２８２ 傾斜状の中央トラック
３００ オス形延出部
３１０ ピボット・ピン
４００ フレーム基端部
４１０ カム・スロット・チューブのカム面
４３０ 湾曲状ランプ
４４０ 水平スロット
６１０ 外科ステープル用および切断用器具
６４０ 指示装置
６４２ 後退レバー
６５０ 別の発射機構
６６０ 指示歯車
６６２ 第１の一時停止領域
６６４ 第２の一時停止領域
６６８ 歯付き領域
６７０ 湾曲状の歯部

Claims (6)

1. 外科器具において、
   発射動作および閉鎖動作に応じて動作する細長い実行部分（２２）、
   ステープル・カートリッジ（８２）から組織中にステープルを発射するために、無発射状態の位置と完全な発射状態の位置との間において前記発射動作を行なうように操作可能に構成されている発射機構（３４）、
   前記実行部分を閉鎖および開口するように操作可能に構成されている閉鎖機構（２６）、
   前記実行部分がその完全に閉鎖した位置にある時に前記閉鎖機構を係止するように操作可能に構成されていて、オペレータの命令に応じて前記発射機構が前記無発射状態の位置にある時にのみ前記閉鎖機構の係止を解除する閉鎖解除機構（３８）、および、
   （i）前記閉鎖機構によって前記実行部分が前記完全に閉鎖した位置にあるとき、かつ、（ii）前記発射機構が前記発射動作を実行可能になっているときに、前記閉鎖解除機構をロックして前記閉鎖解除機構による前記閉鎖機構の係止を維持させるように操作可能に構成されている開口ロックアウト機構（１７２、１８０）、を備えている外科器具。
2. 前記実行部分が
   前記細長い実行部分が一定の軸部に接続している細長い通路（１６）、
   前記細長い通路に旋回可能に連結していて組織を挟むためのアンビル（１４）、および
   前記細長い通路の中に受容されている前記ステープル・カートリッジを含み、
   前記発射機構の発射部材（８８）が前記ステープル・カートリッジを作動して挟まれている組織の中にステープルを形成するように操作可能に構成されている発射バー（７６）の中に先端側において到達している請求項１に記載の外科器具。
3. さらに、前記発射機構の発射部材に対して先端側への長手方向に沿う移動としての連続的な発射ストロークを伝達するように操作可能に構成されている第２の発射機構（１５０）を備えている請求項１または２に記載の外科器具。
4. 前記第２の発射機構がオペレータによる多数回の発射トリガの作動の牽引バイアス型の連結のための手段（２１０）を含む請求項１から３のいずれか１つに記載の外科器具。
5. 前記第２の発射機構が前記発射部材に対するオペレータによる多数回の発射トリガの作動のリンク型ラック式の連結のための手段（２００）を含む請求項１から３のいずれか１つに記載の外科器具。
6. 前記第２の発射機構がさらにオペレータによる多数回の発射トリガの作動の牽引バイアス型の連結のための手段（２１０）を含む請求項５に記載の外科器具。

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