JP4849578B1 - マイクロ波を利用した抽出装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】処理対象物が収容されるタンクと、マイクロ波を発生するマイクロ波発生装置と、前記マイクロ波発生装置により発生したマイクロ波を前記タンク内に導く導波管と、前記マイクロ波による加熱により前記タンクから蒸発した前記処理対象物中の成分を凝縮するコンデンサと、前記コンデンサにより凝縮された液体を回収する回収器とを備えており、前記タンクは、前記導波管の接続部にマイクロ波を透過するマイクロ波透過材を備えており、前記マイクロ波透過材は、前記タンクの内面から外面に向かうにつれて大径となる円錐台形状をなしていることを特徴とするマイクロ波を利用した抽出装置である。
【選択図】図1
Description
バイオマスから精油等の有用成分を抽出する方法としては、例えば圧搾抽出、水蒸気抽出、熱水抽出等の方法が知られているが、これらの方法は、抽出効率が低い、エネルギー消費量が多い等の問題点を有していた。
図6は、従来の装置における、バイオマスを収容するタンク(A)とマイクロ波の導波管(B)との接続部の構造の一例を示す断面図である。図中の矢印はマイクロ波の流れを示している。
従来の装置では、タンク(A)と導波管(B)との接続部に設けられるマイクロ波透過材(D)は例えば直方体形状に形成されている。そして、導波管(B)の端部フランジとタンク(A)、導波管(B)の端部フランジとマイクロ波透過材(D)とその固定枠(E)は、夫々ボルト(C)により固定されている。
そのため、導波管(B)から導かれるマイクロ波が、導波管(B)の端部フランジとマイクロ波透過材(D)とその固定枠(E)とを固定するボルト(C)と、固定枠(E)の端部に集中し、これらの部分が異常に昇温することにより、バイオマス中に含まれる有用成分が劣化し、抽出物の品質が低下してしまうという問題があった。特に、柑橘類の精油成分は熱劣化を起こし易いことから、従来の装置では柑橘類の残渣から高品質の精油等の有用成分を回収することは困難であった。また、マイクロ波が、ボルト(C)と固定枠(E)の端部に集中するため、マイクロ波のエネルギーが熱に変換され、マイクロ波がタンク内に進入する前にエネルギーロスを生じさせる原因となって、抽出時間が長くなることによるコスト高の原因となっていた。
更に、コンデンサ内において液化した有用成分がコンデンサの内部に付着することにより、回収効率が低下するという問題もあった。
また、タンク内に収容されたバイオマスを攪拌するための攪拌翼を備えている装置では、攪拌翼は一方向にのみ回転することから、粘度の高いバイオマスを攪拌すると、攪拌翼の片面にバイオマスの焦げ付きが生じて有用成分の品質が劣化するという問題もあった。
また、ボルト及び固定枠にマイクロ波が集中することがなくなるため、マイクロ波がロス無くタンク内へ進入し、抽出のためにマイクロ波が有効的に作用し、抽出コストを削減することができる。
また、タンクと導波管との接続部の構造を簡素化することができる(ボルトや固定枠を省略できる)ため、抽出終了後のタンクの洗浄性にも優れている。
また、還流路の中途部にはバルブが設けられており、該バルブより上流側には分岐路が形成されており、分岐路は、中途部にバルブが設けられ、端部はタンクに接続されていることから、還流路に設けたバルブと分岐路に設けたバルブの開閉を切り換えることにより、回収器に回収された液体(凝縮水)の一部を、コンデンサの上部に還流させるかタンク内へと戻すかを選択的に切り換えることが可能となる。
また、回収器に回収された液体(凝縮水)の一部を分岐路を介してタンク内へと還流させることにより、加熱された処理対象物がタンク内面や攪拌翼等に付着することが防がれ、処理対象物の焦げ付きが防止されるとともに、タンク内の蒸留環境が一定化される。また、還流ポンプによってタンク内への還流量を制御することにより、このような焦げ付き防止と蒸留環境の一定化を確実に達成することができる。
また、回収器に回収された液体の一部をタンク内へと還流するための第二還流路を備えており、第二還流路は、回収器の下方部分とタンクとを接続しており、その中途部に還流ポンプ及びバルブを備えていることから、回収器に回収された液体(凝縮水)の一部を、コンデンサの上部及びタンク内に流量を調整しながら同時に還流することが可能となる。
また、回収器に回収された液体(凝縮水)の一部を第二還流路を介してタンク内へと還流させることにより、加熱された処理対象物がタンク内面や攪拌翼等に付着することが防がれ、処理対象物の焦げ付きが防止されるとともに、タンク内の蒸留環境が一定化される。また、還流ポンプによってタンク内への還流量を制御することにより、このような焦げ付き防止と蒸留環境の一定化を確実に達成することができる。
図1は、本発明に係るマイクロ波を利用した抽出装置の好適な実施形態(第一実施形態)を示す全体構成図である。
本発明に係るマイクロ波を利用した抽出装置は、処理対象物が収容されるタンク(1)と、マイクロ波を発生するマイクロ波発生装置(2)と、マイクロ波発生装置(2)により発生したマイクロ波をタンク(1)内に導く導波管(3)と、マイクロ波による加熱によりタンク(1)から蒸発した処理対象物中の成分を凝縮するコンデンサ(4)と、コンデンサ(4)により凝縮された液体を回収する回収器(5)とを備えている。
これらの処理対象物は、単独でもしくは抽出溶媒と共にタンク(1)内に収容される。
抽出溶媒としては、処理対象物に応じて適当なものを選択すればよく特に限定されないが、例えば水、メタノールやエタノール等のアルコール類、エーテル類、ヘキサン、アセトン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン等を例示することができる。一般に、マイクロ波抽出の場合は抽出能力に優れており、比較的に処理対象物単独で抽出可能な例が多いが、抽出溶媒の中では水が安全且つ安価であるために好適に用いられる。
モータ(7)は図示しない制御装置により、その回転軸が正方向及び逆方向への回転が可能に制御されている。これにより、攪拌翼(6)はタンク内部において正転及び逆転することが可能となっている。
タンク(1)は、導波管(3)の接続部にマイクロ波を透過するマイクロ波透過材(8)を備えている。
マイクロ波透過材(8)は、マイクロ波が透過可能な誘電体(例えばPTFE等の樹脂類、石英やアルミナ等のセラミック類、ガラス類等)から形成されており、導波管(3)に導入されたマイクロ波はマイクロ波透過材(8)を透過してタンク(1)内へと導かれ、タンク内の処理対象物を加熱する。
マイクロ波透過材(8)は、タンク(1)の内面から外面に向かうにつれて大径となる円錐台形状をなしている。タンク(1)の底部には、タンクの内面から外面に向かうにつれて大径となる円錐台形状をなす取付穴(9)が形成されており、この取付穴(9)にマイクロ波透過材(8)が嵌合されている。
フランジ(31)は、マイクロ波透過材(8)の大径部より外側(外周側)に貫通孔を有しており、この貫通孔に挿通されたボルト(10)が、タンク(1)の底部の取付穴(9)より外側(外周側)に形成されたねじ孔に螺合されている。これにより、導波管(3)の端部がタンク(1)の底部に対して固定(ボルト止め)されている。尚、ボルト止めは、導波管を中心として少なくとも3箇所以上、好ましくは4箇所以上で行われる。
フランジ(31)の端面(上面)にはOリング(11)が装着されている。Oリング(11)は、上記ボルト止めによりマイクロ波透過材(8)の下面に密接されている。
そのため、従来の装置のように、導波管から導かれるマイクロ波がボルト及びマイクロ波透過材が取り付けられる固定枠の端部に集中することによる異常昇温が生じることがなく、バイオマス中に含まれる有用成分の劣化が防止され、更にはマイクロ波のロスも無く、高品質の精油等の有用成分を低コストで回収することができる。
また、タンク(1)と導波管(3)との接続部の構造を簡素化することができる(ボルト及び固定枠を省略することができる)ため、抽出終了後のタンク(1)の洗浄性にも優れたものとなる。
通気穴(12)はタンク(1)内に外気(空気)又は不活性ガスを取り入れるための小孔であって、後述する減圧ポンプの駆動により、通気穴(12)を介してタンク(1)内に外気又は不活性ガスを流入させることが可能となっている。不活性ガスとしては、窒素やアルゴン等が好適に用いられる。
通気穴(12)を介してタンク(1)内に流入した外気又は不活性ガスは、コンデンサ(4)へと回収すべき有用成分を導くためのキャリアーとして作用する。これにより、タンク(1)内に収容された処理対象物から発生(蒸発)する有用成分がコンデンサに到達する前に熱量を失ってタンク上部又はコンデンサ入口迄の配管内で結露となって配管等に付着することにより回収効率が低下するという問題を解決することができ、有用成分の回収効率を高めることが可能となる。
バルブ(23)を開閉することにより、抽出時にタンク(1)内に外気又は不活性ガスを流入させる場合と流入させない場合とを使い分けることができる。
従って、減圧が不要な高温(約90〜100℃)での抽出時にはバルブ(23)を開放し、減圧が必要な低温(約40〜60℃)での抽出時にはバルブ(23)を閉鎖する。
これにより、高温抽出時(例えば、処理対象物がスギやヒノキ等の針葉樹の葉や生姜の根茎等である場合)と、低温抽出時(例えば、処理対象物が柚子、文旦、スダチ等の柑橘類の果皮である場合)のいずれにも対応することが可能となり、1つの装置で様々な処理対象物への適用が可能な汎用性に優れた装置となる。
タンク(1)から蒸発した有用成分含有蒸気をコンデンサ(4)へと導く配管(13)の中途部にはバルブ(36)が設けられている。
コンデンサ(4)内を流れる水及び不凍液等の冷媒は、一旦外部へと取り出されて冷却機(14)により冷却されてから再度コンデンサ(4)内に戻される。
配管(13)を通って上方部分からコンデンサ(4)内に供給された有用成分含有蒸気は流下する過程で、冷却機(14)から供給される冷媒により冷却されて液化し、コンデンサ(4)の底部に連結された回収器(5)内に回収される。
回収器(5)内において、回収された液体は比重により分離し、上層部(A)に精油等の有用成分、下層部(B)に芳香蒸留水等の凝縮水が溜まる。
減圧ポンプ(15)を駆動すると、コンデンサ(4)及び配管(13)を介してタンク(1)内が減圧される。このとき、バルブ(23)が開放状態にあると、通気穴(12)からタンク(1)内に外気又は不活性ガスが流入する。タンク(1)内に流入した外気又は不活性ガスは、タンク(1)内にて発生した有用成分含有蒸気をコンデンサ(4)へと導くためのキャリアーとして作用する。
本発明においては、タンク(1)に通気穴(12)が設けられているため、バルブ(23)の開放状態において有効成分の抽出処理中の減圧ポンプ(15)の出力を小さくすることができる。具体的には、減圧ポンプ(15)の出力(減圧度)を−20〜0kPa程度に絞ることができる。これにより、一般的に減圧を行わない高温加熱を必要とするバイオマスからの抽出処理(例えば針葉樹からの精油等の有用成分抽出等)においても有用成分の回収効率を高めることが可能となる。
還流路(16)の中途部には還流ポンプ(17)が設けられている。
還流路(16)及び還流ポンプ(17)は、還流ポンプ(17)の駆動によって回収器(5)に回収された液体(凝縮水)の一部を、還流路(16)を通してコンデンサ(4)の上部(上流側)へと還流するための還流機構を構成している。
回収器(5)に回収された凝縮水は、還流ポンプ(17)の駆動により還流路(16)を通ってコンデンサ(4)の上部へと運ばれ、噴射ノズル(18)からコンデンサ(4)の内面に対して噴射される。
これにより、コンデンサ(4)内部に付着した有用成分を凝縮水で洗い流して回収することができ、回収効率を高めることができる。また、コンデンサ内部の洗浄も行うことが可能となる。
分岐路(20)の中途部にはバルブ(21)が設けられており、分岐路(20)の端部はタンク(1)の上蓋に接続されている。
バルブ(19)を閉じてバルブ(21)を開いた状態で、還流ポンプ(17)を駆動させると、回収器(5)に回収された液体(凝縮水)の一部は還流路(16)の中途部から分岐路(20)を通ってタンク(1)内へと戻される。
一方、バルブ(21)を閉じてバルブ(19)を開いた状態で、還流ポンプ(17)を駆動させると、上述した通り、回収器(5)に回収された液体(凝縮水)の一部は還流路(16)を通ってコンデンサ(4)の上部(上流側)へと還流される。
以下、第二実施形態の抽出装置が上記第一実施形態の抽出装置と異なる点について説明する。
第二実施形態の抽出装置では、タンク(1)は外殻部材(24)により外面全体が被覆された二重構造となっている。また、タンク(1)から蒸発した処理対象物の蒸気をコンデンサ(4)へと導く配管(13)も、外殻部材(25)により外面全体が被覆された二重構造となっている。
タンク(1)の外面と外殻部材(24)との間には空間(26)が形成されている。また、配管(13)の外面と外殻部材(24)との間には空間(27)が形成されている。これら2つの空間(26)と空間(27)は独立している。
空間(26)及び空間(27)は、夫々別の配管(28)(29)を介して減圧ポンプ(15)と接続されている。配管(28)(29)の中途部には夫々バルブ(30)(31)が設けられている。
これにより、タンク(1)及び配管(13)が魔法瓶のような優れた断熱構造を有することとなる。そのため、有用成分が加熱抽出される時にタンク(1)から配管(13)を通ってコンデンサ(4)に達するまでに結露することが防止され、有用成分の回収ロスを大幅に低減することが可能となる。
以下、第三実施形態の抽出装置が上記第一実施形態の抽出装置と異なる点について説明する。
第三実施形態の抽出装置では、タンク(1)の外面及び配管(13)の外面が断熱材(32)により被覆されている。
このように断熱材を取り付けることにより、タンク(1)及び配管(13)が優れた断熱構造を有することとなる。そのため、有用成分が加熱抽出される時にタンク(1)から配管(13)を通ってコンデンサ(4)に達するまでに結露することが防止され、有用成分の回収ロスを大幅に低減することが可能となる。
また、第三実施形態の抽出装置において、タンク(1)の外面及び配管(13)の外面にヒータ(図示略)を取り付けてもよい。この場合、ヒータによりタンク(1)及び配管(13)を加熱することで、有用成分が加熱抽出される時にタンク(1)から配管(13)を通ってコンデンサ(4)に達するまでに結露することが防止され、有用成分の回収ロスを大幅に低減することが可能となる。
以下、第四実施形態の抽出装置が上記第一実施形態の抽出装置と異なる点について説明する。
第四実施形態の抽出装置は、回収器(5)に回収された液体の一部をタンク(1)内へと還流するための第二還流路(33)を備えている。
第二還流路(33)は、回収器(5)の下方部分(液体が溜まる部分の下層部)とタンク(1)とを接続している。還流路(16)には分岐路(20)が形成されておらず、第二還流路(33)と還流路(16)とは独立している。
第二還流路(33)の中途部には、還流ポンプ(34)及びバルブ(35)が設けられている。
このように、還流路(16)と独立した別系統の第二還流路(33)が設けられていることにより、回収器(5)に回収された液体(凝縮水)の一部を、コンデンサ(4)の上部とタンク(1)内の両方に、バルブ(19)(35)により夫々流量を調整しながら同時に還流することが可能となる。
先ず、タンク(1)内に処理対象物(バイオマス等)と必要に応じて抽出溶媒(水等)を収容する。そして、攪拌翼(6)を回転させて処理対象物を攪拌しながら、マイクロ波発生装置(2)にて発生させたマイクロ波を、導波管(3)からマイクロ波透過材(8)を通過させてタンク(1)内に導入する。これにより、タンク(1)内の処理対象物がマイクロ波により加熱される。
図1及び図2に示す構造を有する抽出装置を使用し、容量10Lのタンク(1)内に処理対象物2kgを収容し、抽出溶媒は使用しなかった。マイクロ波発生装置(2)として、出力0〜1.5kWの装置(ミクロ電子株式会社製)を使用した。
処理対象物として、柑橘類(柚子(果皮)、土佐文旦(果皮)、小夏(果皮)、スダチ(果皮)、ポンカン(果皮))、針葉樹(ヒノキ(葉)、スギ(葉))、その他(生姜(根茎))を夫々使用し、有用成分としての精油の抽出を行った。
処理対象物が柑橘類の場合、マイクロ波発生装置(2)として上記装置を周波数2.45GHzで使用し、加熱時にバルブ(23)を閉鎖して減圧ポンプ(15)を駆動してタンク(1)内を減圧状態(−82〜−94kPa)とした。処理対象物が針葉樹及び生姜の場合、加熱時にバルブ(23)を開放して減圧ポンプ(15)を駆動してタンク(1)の通気穴(12)から外気を流入させた。その他の抽出条件及び結果を表1に示す。また、夫々の柑橘類から抽出された精油の成分をガスクロマトグラフ−質量分析計(GC−MS)により分析した結果を表2〜表6に示す。
処理対象物として、スイカ(果皮)及びメロン(果皮)を使用し、芳香蒸留水の抽出を行った。
マイクロ波発生装置(2)として上記装置を周波数2.45GHzで使用し、加熱時にバルブ(23)を閉鎖して減圧ポンプ(15)を駆動してタンク(1)内を減圧状態(−94kPa)とした。その他の抽出条件及び結果を表7に示す。
2 マイクロ波発生装置
3 導波管
4 コンデンサ
5 回収器
6 攪拌翼
8 マイクロ波透過材
12 通気穴
13 タンクから蒸発した処理対象物の蒸気をコンデンサへと導く配管
16 還流路(還流機構)
17 還流ポンプ(還流機構)
18 噴射ノズル
19 バルブ
20 分岐路
21 バルブ
22 気体取入経路
24 タンクの外殻部材
25 配管の外殻部材
26 タンクの外面と外殻部材との間に形成された空間
27 配管の外面と外殻部材との間に形成された空間
32 断熱材
33 第二還流路
34 還流ポンプ
35 バルブ
36 バルブ
Claims (10)
- 処理対象物が収容されるタンクと、
マイクロ波を発生するマイクロ波発生装置と、
前記マイクロ波発生装置により発生したマイクロ波を前記タンク内に導く導波管と、
前記マイクロ波による加熱により前記タンクから蒸発した前記処理対象物の蒸気を凝縮するコンデンサと、
前記コンデンサにより凝縮された液体を回収する回収器とを備えており、
前記タンクは、前記導波管の接続部にマイクロ波を透過するマイクロ波透過材を備えており、
前記マイクロ波透過材は、前記タンクの内面から外面に向かうにつれて大径となる円錐台形状をなしており、
前記導波管は、前記タンクと接続される端部にフランジが形成されており、
前記フランジは、前記タンクに対してのみボルト止めされており、
前記マイクロ波透過材は、前記タンクの外面側において前記フランジに当接していることを特徴とするマイクロ波を利用した抽出装置。 - 前記タンク内を減圧することができる減圧ポンプを備えており、
前記タンクは、該タンク内に外気又は不活性ガスを取り入れるための通気穴を有しており、
前記減圧ポンプの駆動により、前記通気穴を介して前記タンク内に外気又は不活性ガスを流入させることが可能であることを特徴とする請求項1記載のマイクロ波を利用した抽出装置。 - 前記通気穴に接続された気体取入経路に、前記通気穴から前記タンクへの外気又は不活性ガスの流入を許容又は遮断するためのバルブが取り付けられていることを特徴とする請求項2記載のマイクロ波を利用した抽出装置。
- 前記タンク及び、前記タンクから蒸発した前記処理対象物の蒸気を前記コンデンサへと導く配管は、外殻部材により外面が被覆された二重構造となっており、
前記外殻部材と、前記タンク及び前記配管の外面との間に形成された空間は、前記減圧ポンプと接続されていることを特徴とする請求項2又は3に記載のマイクロ波を利用した抽出装置。 - 前記タンク及び、前記タンクから蒸発した前記処理対象物の蒸気を前記コンデンサへと導く配管は、外面に断熱材又はヒータが取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載のマイクロ波を利用した抽出装置。
- 前記タンクの内部には該タンク内の処理対象物を攪拌する攪拌翼が設けられており、
前記攪拌翼は、正転及び逆転が可能に制御されることを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載のマイクロ波を利用した抽出装置。 - 前記回収器に回収された液体の一部を前記コンデンサの上部へと還流するための還流機構を備えており、
前記コンデンサの上部には、前記コンデンサの内面に対して液体を噴射する噴射ノズルが設けられており、
前記噴射ノズルは、前記還流機構により還流された液体を噴射することを特徴とする請求項1乃至6いずれかに記載のマイクロ波を利用した抽出装置。 - 前記還流機構は、前記回収器の下方部分と前記コンデンサの上部とを接続する還流路と、該還流路に設けられた還流ポンプからなり、
前記還流路の中途部にはバルブが設けられており、該バルブより上流側には分岐路が形成されており、
前記分岐路は、中途部にバルブが設けられ、端部は前記タンクに接続されていることを特徴とする請求項7記載のマイクロ波を利用した抽出装置。 - 前記還流機構は、前記回収器の下方部分と前記コンデンサの上部とを接続する還流路と、該還流路に設けられた還流ポンプからなり、
前記回収器に回収された液体の一部を前記タンク内へと還流するための第二還流路を備えており、
前記第二還流路は、前記回収器の下方部分と前記タンクとを接続しており、その中途部に還流ポンプ及びバルブを備えていることを特徴とする請求項7記載のマイクロ波を利用した抽出装置。 - 前記タンクから蒸発した前記処理対象物の蒸気を前記コンデンサへと導く配管の中途部にバルブが設けられていることを特徴とする請求項1乃至9いずれかに記載のマイクロ波を利用した抽出装置。
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