JP2000174009A - プラズマ処理装置及び半導体製造装置並びに液晶製造装置 - Google Patents

プラズマ処理装置及び半導体製造装置並びに液晶製造装置

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JP2000174009A
JP2000174009A JP10343028A JP34302898A JP2000174009A JP 2000174009 A JP2000174009 A JP 2000174009A JP 10343028 A JP10343028 A JP 10343028A JP 34302898 A JP34302898 A JP 34302898A JP 2000174009 A JP2000174009 A JP 2000174009A
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plasma
reaction chamber
dielectric window
waveguide
magnetic field
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JP10343028A
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English (en)
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Yuichiro Ueno
雄一郎 上野
Hirobumi Seki
関  博文
Satoshi Kitazawa
聡 北澤
Sei Takemori
聖 竹森
Hidetsugu Setoyama
英嗣 瀬戸山
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 誘電体窓の損傷を防ぎ、プラズマのより高密
度化及び高信頼性を得る。 【解決手段】 永久磁石9によって形成される電子サイ
クロトロン共鳴磁場強度領域Eの上流側E1が大気側ま
で拡開するので、導波管2Bによって導かれたマイクロ
波が、該導波管2Bの取付鍔部2aと誘電体窓10の鍔
部10a間の隙間Sを通過し、電子サイクロトロン共鳴
磁場強度領域E内に進入しても、プラズマが生成される
ことがない。そのため、マイクロ波が損失するのを抑制
でき、それだけ誘電体窓10の損傷を回避することがで
きる結果、装置の信頼性を高め、プラズマのより高密度
化を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロ波によっ
て生成されたプラズマを利用して所定のプロセス処理を
行うプラズマ処理装置に係り、特に、プラズマ反応室の
真空を保持する誘電体窓を有する半導体製造装置,液晶
製造装置等のようなプラズマ処理装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】例えば、半導体プロセスにおいて、製品
の低価格化や高信頼性確保の為に高スループット化,微
細化技術が必要不可欠である。近年、特にプラズマを用
いた半導体プロセス技術が注目されており、サブミクロ
ンオーダーのエッチングや各種薄膜形成に応用され、成
果を上げている。
【0003】その薄膜形成技術においては、高密度のプ
ラズマCVDを使用することにより、アスペクト比の高
い配線間への高速埋め込みが可能となるものである。こ
の高密度CVDはガス種を変えるだけで比較的簡単にプ
ロセスを変更することが可能であり、SiO2膜だけで
なく、SiOFやアモルファスカーボン等のような低誘
電率層間絶縁膜の形成も実現することができる。
【0004】ところで、高密度プラズマの一種に電子サ
イクロトロン共鳴(ECR)プラズマがある。一般のE
CRプラズマでは静磁場発生用にソレノイドコイルを使
用するための装置が複雑で大きなものとなってしまう。
そこで、小型の永久磁石を用いたECRプラズマ源とし
て、例えば特開平9−266096号公報に示される技
術がある。
【0005】この従来技術は、マイクロ波を導入する導
波管と、該導波管内の誘電体窓より下流側の位置に永久
磁石により取り囲まれたプラズマ反応室と、極性を順次
違えて配置した永久磁石により表面磁場に囲まれた弱磁
場領域とを有することを特徴としている。そして、特定
周波数のマイクロ波を導波管からプラズマ反応室に導入
することによりプラズマ反応室でプラズマを生成し、生
成したプラズマを弱磁場領域に拡散させることにより広
範囲で均一高密度のプラズマを生成するものである。
【0006】上記の如きマイクロ波をパワー源とした高
密度プラズマ装置は、プラズマ反応室とマイクロ波の導
波管との境界に石英等からなる誘電体窓が設置されてい
る。この境界部の誘電体窓は、プラズマ反応室の真空を
保持すると共に、マイクロ波を効率よく通過させる働き
をもつ。さらに、上述の如く、誘電体窓の長さを変えて
プラズマ反応室つまりは電子生成領域である電子サイク
ロトロン共鳴磁場強度領域を意図的に誘電体窓で塞ぎ、
プラズマの生成効率を向上させることが可能となるもの
である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記に示す
特開平9−266096号公報の従来技術は、図8に示
すように構成されている。
【0008】即ち、図8において、マイクロ波は、導波
管2側より導入され、導波管2の末端部に設けられてい
る導出部21中の誘電体窓10に入射し、該誘電体窓1
0を通過して永久磁石9が形成するプラズマ反応室1の
電子サイクロトロン共鳴磁場強度領域Eで吸収され、高
温の電子を生成する。また、誘電体窓10はプラズマ反
応室1の真空を保持させるため、Oリング8を介し導出
部21中に取付けられ、永久磁石9によって形成された
電子サイクロトロン共鳴磁場強度領域Eが通過してい
る。この場合、電子サイクロトロン共鳴磁場強度領域E
は誘電体窓10に対し、その上流側E1がOリング8の
位置より若干下流側の部分を通過し、かつ下流側E2が
プラズマ反応室1と共に端部側の部分を通過している。
【0009】ところが、誘電体窓10と導出部21の間
の隙間Sではマイクロ波が導入したとき、そのマイクロ
波が電子サイクロトロン共鳴磁場強度領域Eに入ると、
即ち、電子サイクロトロン共鳴磁場強度領域Eの上流側
E1の部分E1′で吸収され、そこでプラズマが生成さ
れることとなる。従って、誘電体窓10と導出部21間
の隙間Sにおいて電子サイクロトロン共鳴磁場強度領域
Eの上流側E1の部分でプラズマが生成され、そのプラ
ズマによって誘電体窓10が損傷を受けるので、誘電体
窓10としての機能が低下してしまい、誘電体窓10ひ
いては装置の信頼性を低下させていた。しかも、誘電体
窓10の損傷によりそれだけプラズマのパワー源である
マイクロ波が損失することとなるので、プラズマ高密度
化の妨げとなっていた。
【0010】本発明の目的は、上記従来技術の問題点に
鑑み、誘電体窓がプラズマによって損傷するのを防止す
ると共に、マイクロ波の損失を抑制することにより、プ
ラズマのより高密度化を実現すると共に信頼性の高いプ
ラズマ処理装置及び半導体製造装置並びに液晶製造装置
を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の課題である誘電
体窓でのマイクロ波の損失をなくすため、誘電体窓の損
傷のメカニズムを考察する。まず、誘電体窓の損失は一
般に石英等で構成されているため非常に小さく、マイク
ロ波が直接誘電体窓を加熱して損傷を与えているとは考
えにくい。図8に示す従来技術において、誘電体窓10
と導波管2との間の隙間Sに電子サイクロトロン共鳴磁
場強度領域Eが存在すると、マイクロ波がこの領域で吸
収されてしまい、ここでプラズマが生成されることとな
るので、間接的にはこの生成されたプラズマが誘電体窓
10を加熱して損傷を与えている。
【0012】つまり、誘電体窓の損傷は、(1)プラズ
マを生成する隙間があること、(2)真空中であるこ
と、(3)電子サイクロトロン共鳴磁場強度領域がある
こと、(4)マイクロ波があること、の以上4条件が全
て満たされているときに発生するものである。
【0013】そこで、誘電体窓10と導波管2間の隙間
を考えると、導波管中であるので当然条件(4)は満た
されており、また寸法校差の関係上、条件(1)も満た
される。そして、条件(2)である真空となる領域は、
図8に示すように、真空保持用のOリング8よりプラズ
マ反応室1側の隙間全部である。
【0014】従って、条件(1),(2),(4)を満
たす誘電体窓と導波管間に電子サイクロトロン共鳴磁場
強度領域を形成しないことが重要となる。つまり、誘電
体窓とその周囲の導波管との間の隙間において、電子サ
イクロトロン共鳴磁場強度領域の上流側が、誘電体窓と
その周囲の導波管との間の隙間において大気側を通過す
るようにすれば、プラズマが発生するのを防げると共
に、誘電体窓が損傷するのを回避することができ、また
マイクロ波の損失を抑制でき、それだけ信頼性が高くか
つプラズマのより高密度化を達成できるプラズマ処理装
置を得ることが可能となる。
【0015】しかるに本発明においては、プラズマを生
成するプラズマ反応室と、該プラズマ反応室にプラズマ
を生成するためのマイクロ波を導入する導波管と、該導
波管の末端部に設けられ、プラズマ反応室を真空状態に
保つ誘電体窓と、誘電体窓を通過させる電子サイクロト
ロン共鳴磁場強度領域を形成する永久磁石とを備えてい
る。そして、電子サイクロトロン共鳴磁場強度領域の上
流側を大気側に拡開することを特徴とするものである。
【0016】また、本発明においては、誘電体窓の周囲
にプラズマを発生させないプラズマ発生防止手段を設け
たことを特徴とするものである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図1乃至
図7により説明する。図1乃至図4は本発明によるプラ
ズマ処理装置をプラズマCVD装置に適用した第一の実
施例を示している。このプラズマCVD装置は、大別す
ると図4に示すように、CVD処理を行うためのプラズ
マを生成するプラズマ反応室1と、マイクロ波発振器6
と、該マイクロ波発振器6からのマイクロ波をプラズマ
反応室1に導入する導波管2A,2Bと、これら導波管
2A,2B間に設置された整合器3とを備えている。そ
して、マイクロ波発振器6によってマイクロ波が出力さ
れると、そのマイクロ波が導波管2Aにより整合器3に
至り、該整合器3によってマイクロ波とプラズマとのイ
ンピーダンス整合され、整合されたマイクロ波が次の導
波管2Bを経てプラズマ反応室1に伝播されることによ
り、該プラズマ反応室1内でプラズマが発生する。
【0018】プラズマ反応室1は図2に示すように、周
囲に配置される側壁11とその上部に配置される天板1
2と底部側に配置された真空排気装置15とによりほぼ
円筒状をなしており、内部にガス導入口16,基板電極
14が設けられている。真空排気装置15は、CVD処
理時、プラズマ反応室1内を所定圧に真空引きするため
のものである。ガス導入口16はCVD処理やクリーニ
ングのときに原料ガスをプラズマ反応室1中に導入す
る。基板電極14はその上に処理するための基板(図示
せず)を搭載するものであり、例えば周波数13.56
MHzの高周波を印加する高周波電源71がマッチング
ボックス72を介して接続され、これら71,72から
なるRF発振器7によってRFが印加される。導波管2
A,2Bは、27×96mmの矩形断面を有する筒体で
ある。なお、側壁11,天板12,ベースプレート13
はアルミニウム製であり、図示しない手段により温度が
一定となるように調整されている。
【0019】一方、前記導波管2A,2Bのうち、整合
器3及びプラズマ反応室1間の導波管2Bの末端部に
は、プラズマ反応室1の側壁11と同材質でこれと一体
的に形成された導出部21が設けられている。この導出
部21は、図1に示す如く、その一端部(下流側)がプ
ラズマ反応室1の側壁11と一体的に形成され、かつ他
端部(上流側)が導波管2Bにネジ止めにより接続され
ている。そして、この導波管2Bの導出部21に誘電体
窓10が内蔵されている。
【0020】誘電体窓10は、マイクロ波を通過させる
と共にプラズマ反応室1を真空状態に保つためのもので
あって、石英等によって形成されている。この誘電体窓
10は図2においては左側と右側とに二個図示されてい
るが、本例ではプラズマ反応室1に対し四方向からマイ
クロ波を導けるように四本の導出部21が設けられてい
るため、三本の導出部21内の各々にそれぞれ内蔵され
ているものである。この場合、導出部21の鍔部21a
と誘電体窓10の鍔部10aとの間の隙間SにOリング
8が設けられ、この隙間SにおいてOリング8より上流
側が大気圧になると共に、それより下流側がプラズマ反
応室1と連絡するよう封止されている。
【0021】他方、導出部21の外周には永久磁石9が
組付けられ、該永久磁石9により導出部21及び誘電体
窓10を通過する電子サイクロトロン共鳴磁場強度領域
Eが形成される。この電子サイクロトロン共鳴磁場強度
領域Eは、本例では周波数が2.45GHzのマイクロ
波を用いていることから、875ガウスの大きさをなし
ており、マイクロ波の導入方向に沿う上流側E1と下流
側E2との幅が適宜の大きさをなしている。
【0022】本実施例においては、前記電子サイクロト
ロン共鳴磁場強度領域Eの上流側E1が誘電体窓10に
対し大気側で通過するように構成されている。即ち、電
子サイクロトロン共鳴磁場強度領域Eは図1に示すよう
に、誘電体窓10の外周と導波管2B,その導出部21
の内周との間の隙間Sに対し、その下流側E2が従来と
同様のままであるものの、その上流側E1が誘電体窓1
0と導波管2B,その導出部21との間の隙間Sに対
し、Oリング8より上流側の位置であって、かつ導波管
2Bの取付鍔部2a及び誘電体窓10の鍔部10aをそ
れぞれ通過するようにしている。そして、このような電
子サイクロトロン共鳴磁場強度領域Eを形成するため、
永久磁石9は、例えば導出部21の外周部に対しその長
さ方向に沿い前面に亘るように配設し、これにより、形
成すべき電子サイクロトロン共鳴磁場強度領域Eの上流
側E1が、マイクロ波の進行方向に対し図1に示す如く
導波管取付鍔部2a及び誘電体窓鍔部10aまで拡開す
るようにしている。
【0023】本実施例は、以上の如く、永久磁石9によ
って形成される電子サイクロトロン共鳴磁場強度領域E
の上流側E1が大気側まで拡開するようにしているの
で、導波管2Bによって導かれたマイクロ波が、該導波
管2Bの取付鍔部2aと誘電体窓10の鍔部10a間の
隙間Sを通過し、電子サイクロトロン共鳴磁場強度領域
E内に進入しても、プラズマが生成されることがない。
即ち、前述した条件(1)〜(4)のうち、条件(3)
が存在しないことにより、プラズマの発生を確実に防止
することができる。そのため、電子サイクロトロン共鳴
磁場強度領域Eが誘電体窓10に対しプラズマ反応室1
と連絡する雰囲気中で通過する従来技術に比較し、マイ
クロ波が損失するのを抑制でき、それだけ誘電体窓10
の損傷を回避することができる結果、装置の信頼性を高
めることができ、かつプラズマのより高密度化を図るこ
とができる。
【0024】因みに、実施例の如く永久磁石9の長さを
変え、またプラズマ反応室1,導波管2B,整合器3の
大きさを従来技術のままとし、同一条件の下でイオン飽
和電流密度の測定結果を図3に示す。図3におけるイオ
ン飽和電流密度は、プロセスを実行するプラズマ反応室
1中の基板面上で測定した値で、プラズマ密度に比例す
る物理量である。図4によれば、本実施例Aでは従来技
術Bと同程度のマイクロ波パワーを得る場合、イオン飽
和電流密度が約2.7倍程度(3kW時)まで上がって
おり、プラズマ密度が上昇したことが判ることから、マ
イクロ波の損失を大幅に低減できることが理解できよ
う。なお、図示実施例では、電子サイクロトロン共鳴磁
場強度領域Eの領域を拡開するため、永久磁石9を導出
部21の長さ方向に沿い長く形成した例を示したが、こ
れに限定されるものではなく、図5乃至図7に示す以下
のようにすることもできる。
【0025】例えば、図5に示す実施例では、残留磁束
密度の大きな永久磁石9Aを用い、これを導出部21の
外周部に配設することにより、電子サイクロトロン共鳴
磁場強度領域Eの上流側E1が誘電体窓10に対し大気
側を通過するようにしている。この場合、永久磁石9A
としては、それ自体の大きさが図8に示す従来技術のも
のとほぼ同程度のものであるので、導出部21の外周部
においてマイクロ波の導入方向において若干上流側に配
置することにより、上述の如き電子サイクロトロン共鳴
磁場強度領域Eを形成させる。
【0026】図6に示す実施例では、マイクロ波の導入
方向に沿い次第に通路が狭まるテーパ状の導出部21′
が形成され、それに対応し誘電体窓10′がテーパ状に
形成されると共に、永久磁石9Bもテーパ状に形成され
ている。また、テーパ状導出部21′の途中部分の内部
にはOリング8用の溝(符示せず)が形成され、ここに
Oリング8を設けることにより、導出部21と誘電体窓
10′との隙間Sが、Oリング8の部分を境として大気
側と、プラズマ反応室1との連通部分とに区画されてい
る。
【0027】このようなテーパ状導出部21′の外周部
にほぼ誘電体窓10′とほぼ同程度の長さをもつように
永久磁石9Bが配設されると、これによって形成される
電子サイクロトロン共鳴磁場強度領域Eの上流側E1が
大気側を通過するようにしている。この実施例では、導
出部21′,誘電体窓10′がテーパ状に形成される
と、第一及び第二の実施例の如く、整合管の上流部に鍔
部21aを設けなくともよくなり、それだけ構成部品の
簡素化を図ることができる。しかも前述の如く、下流側
が次第に狭まるテーパ状導出部21′に形成されると、
CVD処理のときに真空引きされた状態では、誘電体窓
10が矢印の如く吸引されるような状態となってOリン
グ8を押圧するので、該Oリング8から下流側の導出部
21′,誘電体10間では真空状態を良好にかつ的確に
保つことができる。なお、上記図6及び図7に示す実施
例においては、基本的には前述した第一の実施例と同様
の作用効果を得ることができる。
【0028】以上の各実施例では何れも、電子サイクロ
トロン共鳴磁場強度領域Eの範囲が大気側を通過するよ
うに拡大した例を示したが、これ以外として、図7に示
すようにすることもできる。図7は本発明の他の実施例
を示し、この場合は、誘電体窓10の外周面に導体膜1
0bが設けられたものである。このように導体膜10b
が設けられると、マイクロ波を導波管2Bより導入した
とき、該マイクロ波が誘電体窓10とその周囲の導波管
2Bの導出端部及び導出部21との間の隙間に進入しよ
うとするが、この部分での隙間ではマイクロ波が伝播す
ることがない。
【0029】即ち、誘電体窓10の周面に設けた導体膜
10bにより、誘電体窓10とその周面の導波管導出端
部2,導出部21との間の隙間にマイクロ波が伝播する
ことがないので、プラズマが発生するのを確実に防ぐこ
とができることによって誘電体窓10の損傷がなくな
り、またマイクロ波の損失を抑えることができ、これに
より装置の高信頼性,プラズマのより高密度化を図るこ
とができる。
【0030】従って、実施例のプラズマCVD装置によ
れば、上述の如くプラズマ密度がより向上させることが
できると、特に回路パターン間の間隙が極めて小さいも
のにSiO2などのような絶縁材を積層する場合、回路
パターン間の小さい隙間の凹んだ部分にでも絶縁材を的
確に充填することができ、従って、高いアスペクト比の
高速埋め込みを達成することが可能となるものである。
そして、本発明はプラズマ密度がより向上させることが
できることにより、プラズマCVD装置のみならず、例
えば液晶製造装置に適用しても実用上有益となるもので
ある。なお何れの実施例とも、導波管2Bの末端部の導
出部21がプラズマ反応室1の側壁11と一体的に形成
された例を示したが、これに限定されるものではない。
【0031】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、永
久磁石によって形成される電子サイクロトロン共鳴磁場
強度領域の上流側が大気側まで拡開するように構成した
ので、導波管によって導かれたマイクロ波が、導波管と
誘電体窓間の隙間を通過し、電子サイクロトロン共鳴磁
場強度領域内に進入しても、プラズマが生成されること
がないため、マイクロ波が損失するのを抑制でき、それ
だけ誘電体窓の損傷を回避することができる結果、装置
の信頼性を高め、プラズマのより高密度化を図ることが
できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるプラズマ処理装置をプラズマCV
D装置に適用した第一の実施例を示す要部の断面説明
図。
【図2】プラズマ反応室及びその周辺部を示す説明図。
【図3】本発明の第一の実施例と従来技術とを比較する
ため、マイクロ波パワーとイオン飽和電流密度との関係
を示す説明図。
【図4】同じく本発明によるプラズマ処理装置をプラズ
マCVD装置に適用した第一の実施例を示す概略構成
図。
【図5】本発明の第二の実施例を示す要部の断面説明
図。
【図6】本発明の第三の実施例を示す要部の断面説明
図。
【図7】本発明の他の実施例を示す要部の断面説明図。
【図8】従来のプラズマ処理装置の一構成例を示す要部
説明図。
【符号の説明】
1…プラズマ反応室、2…導波管、21…導出部、3…
整合器、31…整合管、8…Oリング、10,10′…
誘電体窓、10b…導体膜、9,9A,9B…永久磁
石、E…電子サイクロトロン共鳴磁場強度領域、S…誘
電体窓と導波管との間の隙間。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05H 1/46 H01L 21/302 B (72)発明者 北澤 聡 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発本部内 (72)発明者 竹森 聖 茨城県日立市大みか町七丁目2番1号 株 式会社日立製作所電力・電機開発本部内 (72)発明者 瀬戸山 英嗣 茨城県日立市国分町一丁目1番1号 株式 会社日立製作所国分工場内 Fターム(参考) 4K030 BA44 FA02 KA30 KA45 LA15 LA18 5F004 AA16 BA14 BA16 BB14 BC08 BD04 CA08 5F045 AA10 CA15 EH03 EH16 EH17 EH19

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マイクロ波によって生成したプラズマに
    より所定のプロセス処理するプラズマ処理装置におい
    て、プラズマを生成するプラズマ反応室と、該プラズマ
    反応室にプラズマを生成するためのマイクロ波を導入す
    る導波管と、該導波管の末端部に設けられ、プラズマ反
    応室を真空状態に保つ誘電体窓と、誘電体窓を通過させ
    る電子サイクロトロン共鳴磁場強度領域を形成する永久
    磁石とを備え、電子サイクロトロン共鳴磁場強度領域の
    上流側を大気側に拡開することを特徴とするプラズマ処
    理装置。
  2. 【請求項2】 マイクロ波によって生成したプラズマに
    より所定のプロセス処理するプラズマ処理装置におい
    て、プラズマを生成するプラズマ反応室と、該プラズマ
    反応室にプラズマを生成するためのマイクロ波を導入す
    る導波管と、該導波管の末端部に設けられ、プラズマ反
    応室を真空状態に保つ誘電体窓と、誘電体窓を通過させ
    る電子サイクロトロン共鳴磁場強度領域を形成する永久
    磁石とを備え、誘電体窓の周囲にプラズマを発生させな
    いプラズマ発生防止手段を設けたことを特徴とするプラ
    ズマ処理装置。
  3. 【請求項3】 マイクロ波によって生成したプラズマに
    より所望の基板を製造する半導体製造装置において、プ
    ラズマを生成するプラズマ反応室と、該プラズマ反応室
    にプラズマを生成するためのマイクロ波を導入する導波
    管と、該導波管の末端部に設けられ、プラズマ反応室を
    真空状態に保つ誘電体窓と、誘電体窓を通過させる電子
    サイクロトロン共鳴磁場強度領域を形成する永久磁石と
    を備え、電子サイクロトロン共鳴磁場強度領域の上流側
    を大気側に拡開することを特徴とするプラズマ処理装
    置。
  4. 【請求項4】 マイクロ波によって生成したプラズマに
    より所望の基板を製造する半導体製造装置において、プ
    ラズマを生成するプラズマ反応室と、該プラズマ反応室
    にプラズマを生成するためのマイクロ波を導入する導波
    管と、該導波管の末端部に設けられ、プラズマ反応室を
    真空状態に保つ誘電体窓と、誘電体窓を通過させる電子
    サイクロトロン共鳴磁場強度領域を形成する永久磁石と
    を備え、誘電体窓の周囲にプラズマを発生させないプラ
    ズマ発生防止手段を設けたことを特徴とする半導体製造
    装置。
  5. 【請求項5】 マイクロ波によって生成したプラズマに
    より所望の液晶板を製造する液晶製造装置において、プ
    ラズマを生成するプラズマ反応室と、該プラズマ反応室
    にプラズマを生成するためのマイクロ波を導入する導波
    管と、該導波管の末端部に設けられ、プラズマ反応室を
    真空状態に保つ誘電体窓と、誘電体窓を通過させる電子
    サイクロトロン共鳴磁場強度領域を形成する永久磁石と
    を備え、電子サイクロトロン共鳴磁場強度領域の上流側
    を大気側に拡開することを特徴とする液晶製造装置。
  6. 【請求項6】 マイクロ波によって生成したプラズマに
    より所望の液晶板を製造する液晶製造装置において、プ
    ラズマを生成するプラズマ反応室と、該プラズマ反応室
    にプラズマを生成するためのマイクロ波を導入する導波
    管と、該導波管の末端部に設けられ、プラズマ反応室を
    真空状態に保つ誘電体窓と、誘電体窓を通過させる電子
    サイクロトロン共鳴磁場強度領域を形成する永久磁石と
    を備え、誘電体窓の周囲にプラズマを発生させないプラ
    ズマ発生防止手段を設けたことを特徴とする半導体製造
    装置。
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