JP4849497B2 - 駆動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えばミラー等の被駆動物を回転させるMEMSスキャナ等の駆動装置の技術分野に関する。
例えば、ディスプレイ、プリンティング装置、精密測定、精密加工、情報記録再生などの多様な技術分野において、半導体工程技術によって製造されるMEMS(Micro Electro Mechanical System)デバイスについての研究が活発に進められている。このようなMEMSデバイスとして、例えば、光源から入射された光を所定の画面領域に対して走査して画像を具現するディスプレイ分野、または所定の画面領域に対して光を走査して反射された光を受光して画像情報を読み込むスキャニング分野では、微小構造のミラー駆動装置(光スキャナないしはMEMSスキャナ)が注目されている。
ミラー駆動装置は、一般的には、ベースとなる固定された本体と、所定の中心軸の周りに回転可能なミラーと、本体とミラーとを接続する又は接合するトーションバー(ねじれ部材)とを備える構成が知られている(特許文献1参照)。
特表2007−522529号公報
このような構成を有するミラー駆動装置では、コイルと磁石を用いてミラーを駆動する構成が一般的である。このような構成では、例えばミラーにコイルを直接貼り付ける構成が一例としてあげられる。この場合、コイルに電流を流すことで生ずる磁界と磁石の磁界との間の相互作用によってミラーに対して回転方向の力が直接加えられ、その結果、ミラーが回転させられる。また、上述の特許文献1では、コイルと磁石とが、トーションバーにねじれ方向(言い換えれば、ミラーの回転軸方向)の歪みを直接生じさせるように配置される構成を採用している。この場合、コイルに電流を流すことで生ずる磁界と磁石の磁界との間の相互作用によってトーションバーがねじれ方向に歪み、トーションバーのねじれ方向の歪みがミラーを回転させることになる。
このような従来のミラー駆動装置に対して、本発明は、例えば、ミラーの回転を直接生じさせる力若しくはトーションバーのねじれ方向の歪みを直接生じさせる力以外の力(つまり、ミラーの回転方向に作用する力以外の力)の作用によってミラー(或いは、回転する被駆動物)を駆動可能な駆動装置(つまり、MEMSスキャナ)を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、駆動装置は、ベース部と、一の方向に沿った軸を中心軸として回転可能な被駆動部と、前記ベース部と前記被駆動部とを接続し、且つ前記一の方向に沿って延伸している弾性部と、前記弾性部を前記一の方向に沿って伸縮させる力を、前記被駆動部及び前記弾性部により定まる共振周波数で前記被駆動部が共振するように前記被駆動部を回転させるための加振力として加える印加部とを備える。
本発明の作用及び利得は次に説明する実施の形態から明らかにされる。
第1実施例に係る駆動装置の構成を概念的に示す平面図である。 第1実施例に係る駆動装置による動作の態様を概念的に示す平面図、及び第1実施例に係る駆動装置が駆動する場合に駆動源部から印加される力の信号波形を概念的に示すグラフである。 第2実施例に係る駆動装置の構成を概念的に示す平面図である。 第3実施例に係る駆動装置の構成を概念的に示す平面図である。 第3実施例に係る駆動装置による動作の態様を概念的に示す平面図である。 第4実施例に係る駆動装置の構成を概念的に示す平面図である。 第4実施例に係る駆動装置による動作の態様を概念的に示す平面図である。
以下、発明を実施するための最良の形態として、駆動装置に係る実施形態について順に説明する。
本実施形態の駆動装置は、ベース部と、一の方向に沿った軸を中心軸として回転可能な被駆動部と、前記ベース部と前記被駆動部とを接続し、且つ前記一の方向に沿って延伸している弾性部と、前記弾性部を前記一の方向に沿って伸縮させる力を、前記被駆動部及び前記弾性部により定まる共振周波数で前記被駆動部が共振するように前記被駆動部を回転させるための加振力として加える印加部とを備える。
本実施形態の駆動装置によれば、基礎となるベース部と回転可能に配置される被駆動部(例えば、後述するミラー等)とが、弾性を有する弾性部(例えば、後述するトーションバー等)によって直接的に又は間接的に接続されている。被駆動部は、弾性部の弾性(例えば、被駆動部を一の方向に沿った軸を中心軸として回転させることができるという弾性)によって、一の方向に沿った軸を中心軸として回転駆動される。また、弾性部は、一の方向に沿って延伸している。つまり、弾性部は、一の方向(言い換えれば、被駆動部の回転の中心軸に沿った方向)に沿って長手を有すると共に、一の方向に直交する他の方向に沿って短手を有する形状を有している。
本実施形態の駆動装置では、印加部の動作により、一の方向に沿った軸を中心軸として被駆動部が回転するような加振力が加えられる。特に、印加部の動作により、被駆動部及び弾性部により定まる共振周波数で被駆動部が共振するような加振力が加えられる。つまり、印加部により加えられる加振力により、被駆動部は、共振周波数で共振しながら回転する(言い換えれば、可動する)。尚、ここでいう「回転」とは、必ずしも360度の回転を意味するものではなく、一の方向に沿った軸を中心軸として多少なりとも回転する状態(例えば、限られた角度内で回転する状態ないしは限られた角度内での回転運動を繰り返す状態)をも示す広い趣旨である。
本実施形態では特に、印加部は、弾性部を一の方向に沿って伸縮させる力を上述した加振力として、周期的に、非周期的に、定期的に、非定期的に、連続的に、若しくは不連続的に、又はその他の態様で加える。言い換えれば、印加部は、弾性部を伸張させたり或いは圧縮(ないしは、縮小)させたりする力を上述した加振力として加える。より具体的には、弾性部が一の方向に伸張していることを考慮すれば、本実施形態では、印加部は、被駆動部の回転方向に直交する方向(つまり、被駆動部の回転の中心軸に沿った方向であり、一の方向)に作用する力を加振力として弾性部に加えることで、弾性部を一の方向に沿って伸縮させる。その結果、弾性部の一の方向に沿った伸縮による振動ないしは運動が被駆動部に伝わり、被駆動部が一の方向に沿った軸を中心軸として回転する。
これにより、本実施形態では、被駆動部の回転を直接生じさせる力若しくは弾性部のねじれ方向(つまり、被駆動部の回転方向)の歪みを直接生じさせる力(言い換えれば、被駆動部の回転方向に作用する力)を加振力として直接加える必要がなくなる一方で、弾性部のねじれ方向の歪みを直接生じさせる加振力を加える場合と同様の態様で被駆動部を回転させることができる。
本実施形態の駆動装置の一の態様では、前記弾性部は前記印加部と一体化されており、且つ圧電素子を含んで構成されている。
この態様によれば、圧電素子を含んで構成されている弾性部に対して電圧を印加することで、弾性部自身が一の方向に沿って伸縮する。その結果、一の方向に沿った軸を中心軸として被駆動部を回転させることができる。
本実施形態の駆動装置の他の態様では、前記印加部は、前記弾性部を前記一の方向に沿って伸縮させる力を前記加振力として前記弾性部に直接加え、前記弾性部は、前記加振力によって前記一の方向に沿って伸縮する。
この態様によれば、加振力が弾性部に直接加えられることで、弾性部を一の方向に沿って伸縮させることができる。その結果、一の方向に沿った軸を中心軸として被駆動部を回転させることができる。
本実施形態の駆動装置の他の態様では、前記ベース部は、内部の空隙を取り囲む枠形状であり、前記被駆動部は、前記ベース部に取り囲まれるように前記ベース部の内部の空隙に配置され、前記弾性部の前記一の方向に沿った一方の端部と前記ベース部とが接続され、且つ前記弾性部の前記一の方向に沿った他方の端部と前記被駆動部とが接続され、前記印加部は、前記弾性部を前記一の方向に沿って伸縮させる力を前記加振力として前記ベース部に加え、前記ベース部は前記加振力によって歪むと共に、前記弾性部は前記ベース部の歪みに伴って前記一の方向に沿って伸縮する。
この態様によれば、弾性部の一方の端部とベース部とが接続され且つ弾性部の他方の端部と被駆動部とが接続されている。つまり、ベース部と弾性部とが一の方向に沿って並ぶように配置されている。そして、加振力が弾性部に直接加えられることに代えて、加振力がベース部に加えられる。ここで、ベース部の形状が内部の空隙を取り囲む枠形状であるため、加振力が加えられたベース部には、加振力の方向に沿って歪みが生ずる。このため、このベース部の歪みは、当該ベース部に接続された弾性部の伸縮を引き起こす。このとき、被駆動部の一の方向における位置が殆ど或いは全く変わらないように被駆動部が配置されていることが好ましい。具体的には、例えばベース部を弾性部に近づける方向に作用する力(言い換えれば、弾性部を圧縮するように作用する力)を加振力としてベース部に対して加えた場合には、ベース部は弾性部を圧縮する(又は、縮小させる)ように歪む。従って、この場合は、弾性部は圧縮される。一方、例えばベース部を弾性部から遠ざける方向に作用する力(言い換えれば、弾性部を伸張するように作用する力)を加振力としてベース部に対して加えた場合には、ベース部は弾性部を伸張させるように歪む。従って、この場合は、弾性部は伸張する。これにより、加振力が弾性部に直接加えられない場合であっても、弾性部を一の方向に沿って伸縮させることができる。その結果、一の方向に沿った軸を中心軸として被駆動部を回転させることができる。
本実施形態の駆動装置の他の態様では、前記ベース部は、内部の空隙を取り囲む枠形状であり、前記被駆動部は、前記ベース部に取り囲まれるように前記ベース部の内部の空隙に配置され、前記弾性部は、(i)前記一の方向に沿って対向する前記ベース部の2つの領域部分のうちの一方の領域部分と当該一方の領域部分に対向する前記被駆動部の領域部分とを接続する一方側弾性部と、(ii)前記一の方向に沿って対向する前記ベース部の2つの領域部分のうちの他方の領域部分と当該他方の領域部分に対向する前記被駆動部の領域部分とを接続する他方側弾性部を備えており、前記印加部は、前記一方側弾性部の伸縮態様と前記他方側弾性部の伸縮態様とが互いに同期するように前記加振力を加える。
この態様によれば、弾性部は、一方側弾性部と他方側弾性部とを備えている。一方側弾性部は、一の方向に沿って対向するベース部の2つの領域部分のうちの一方の領域部分と当該一方の領域部分に対向する被駆動部の領域部分とを接続する。他方側弾性部は、一の方向に沿って対向するベース部の2つの領域部分のうちの他方の領域部分と当該他方の領域部分に対向する被駆動部の領域部分とを接続する。つまり、この態様では、ベース部の一方の領域部分、一方側弾性部、被駆動部、他方側弾性部及びベース部の他方の領域部分が一の方向に沿って並ぶように配列されている。より具体的には、例えば、ベース部が正方形ないしは長方形等の矩形の枠形状を有しており、且つ被駆動部が正方形ないしは長方形等の矩形の形状を有している場合には、一方側弾性部は、ベース部の対向する2つの辺(言い換えれば、空隙に面する2つの辺)のうちの一方の辺と、当該一方の辺に対向する被駆動部の辺とを接続する。同様に、他方側弾性部は、ベース部の対向する2つの辺のうちの他方の辺と当該他方の辺に対向する被駆動部の辺とを接続する。
この態様では特に、印加部の動作により、一方側弾性部の伸縮態様と他方側弾性部の伸縮態様とが互いに同期するように加振力が加えられる。例えば、一方側弾性部が圧縮される場合には、被駆動部を挟んで一方側弾性部の反対側に配置される他方側弾性部もまた同様に圧縮される。同様に、例えば、一方側弾性部が伸張される場合には、被駆動部を挟んで第1弾性部の反対側に配置される他方側弾性部もまた同様に伸張される。これにより、弾性部の伸縮によって被駆動部が一方側弾性部側に偏って配置される又は他方側弾性部側に偏って配置されることはなくなる。言い換えれば、被駆動部が一の方向に沿って意図せず移動することは殆どなくなる。従って、被駆動部の姿勢の安定性を好適に維持することができる。
上述の如く一方側弾性部の伸縮方向と他方側弾性部の伸縮方向とが互いに逆向きとなるように加振力を加える駆動装置の態様では、前記印加部は、前記一方側弾性部の伸縮量の絶対値と前記他方側弾性部の伸縮量の絶対値とが互いに同一となるように前記加振力を加えるように構成してもよい。
このように構成すれば、印加部の動作により、一方側弾性部の伸縮態様と他方側弾性部の伸縮態様とが互いに同期し且つ一方側弾性部の伸縮量の絶対値と他方側弾性部の伸縮量の絶対値とが互いに同一となるように加振力が加えられる。例えば、一方側弾性部が所定量だけ圧縮される場合には、被駆動部を挟んで一方側弾性部の反対側に配置される他方側弾性部もまた同様に所定量だけ圧縮される。同様に、例えば、一方側弾性部が所定量だけ伸張される場合には、被駆動部を挟んで一方側弾性部の反対側に配置される他方側弾性部もまた同様に所定量だけ伸張される。これにより、弾性部の伸縮によって被駆動部が一方側弾性部側に偏って配置される又は他方側弾性部側に偏って配置されることはなくなる。言い換えれば、被駆動部が一の方向に沿って意図せず移動することは殆どなくなる。従って、被駆動部の姿勢の安定性を好適に維持することができる。
本発明の駆動装置に係る実施形態の他の態様では、前記ベース部は、第1ベース部と、当該第1ベースにより取り囲まれる第2ベース部とを備え、前記弾性部は、前記第1ベース部と前記第2ベース部とを接続し且つ前記一の方向とは異なる他の方向に沿って延伸している第1弾性部と、前記第2ベース部と前記被駆動部とを接続し且つ前記一の方向に沿って延伸している第2弾性部とを備え、前記印加部は、(i)前記第2ベース部を前記他の方向に沿った軸を中心軸として回転させる駆動力を加えると共に、(ii)当該駆動力を、前記第2弾性部を前記一の方向に沿って伸縮させる力となる前記加振力として利用する。
この態様によれば、第2ベース部が第1弾性部によって第1ベース部に支持される(言い換えれば、吊り下げられる)と共に、被駆動部が第2弾性部によって第2ベース部に支持される(言い換えれば、吊り下げられる)。また、印加部は、第2ベース部を他の方向に沿った軸を中心軸として回転させるような駆動力を加える。その結果、第2ベース部は、第1弾性部の弾性を利用して、他の方向に沿った軸を中心軸として回転する。加えて、印加部は、上記駆動力を、第2弾性部を一の方向に沿って伸縮させる力(つまり、被駆動部を、一の方向に沿った軸を中心軸として回転させるための加振力)として利用する。その結果、被駆動部は、第2弾性部の弾性を利用して、一の方向に沿った軸を中心軸として回転する。
ここで、被駆動部が第2弾性部によって第2ベース部に支持されており且つ第2ベース部が他の方向に沿った軸を中心軸として回転するため、被駆動部は、一の方向に沿った軸を中心軸として回転すると共に他の方向に沿った軸を中心軸として回転する。つまり、この態様によれば、被駆動部の2軸回転駆動を実現することができる。加えて、この態様によれば、単一の印加部から加えられる力を用いて、一の方向に沿った軸を中心軸とする被駆動部の回転及び他の方向に沿った軸を中心軸とする被駆動部の回転を実現することができる。このため、一の方向に沿った軸を中心軸とする被駆動部の回転を実現するための印加部と、他の方向に沿った軸を中心軸とする被駆動部の回転を実現するための印加部とを別個独立に備える必要がないという実践上大変有利な効果を有する。
本実施形態のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施例から明らかにされる。
以上説明したように、本実施形態の駆動装置によれば、ベース部と、ステージ部と、弾性部と、印加部とを備える。従って、被駆動部の回転を直接生じさせる力若しくは弾性部のねじれ方向の歪みを直接生じさせる加振力を直接加える必要がなくなる一方で、弾性部のねじれ方向の歪みを直接生じさせる加振力を加える場合と同様の態様で被駆動部を回転させることができる。
以下、図面を参照しながら、駆動装置の実施例について説明を進める。尚、以下では、駆動装置をMEMSスキャナに適用した例について説明する。
(1)第1実施例
初めに、図1及び図2を参照して、MEMSスキャナの第1実施例について説明する。
(1−1)基本構成
初めに、図1を参照して、第1実施例に係るMEMSスキャナ100の基本構成について説明する。ここに、図1は、第1実施例に係るMEMSスキャナ100の基本構成を概念的に示す平面図である。
図1に示すように、第1実施例に係るMEMSスキャナ100は、上述した「ベース部」の一具体例を構成するベース110と、上述した「弾性部(或いは、一方側弾性部)」の一具体例を構成するトーションバー120aと、上述した「弾性部(或いは、他方側弾性部)」の一具体例を構成するトーションバー120bと、上述した「被駆動部」の一具体例を構成するミラー130と、上述した「印加部」の一具体例を構成する駆動源部140aと、上述した「印加部」の一具体例を構成する駆動源部140bとを備えている。
ベース110は、内部に空隙を備える枠形状を有している。つまり、ベース110は、図1中のY軸方向に延伸する2つの辺と図1中のX軸方向(つまり、Y軸に直交する軸方向)に延伸する2つの辺とを有すると共に、Y軸方向に延伸する2つの辺とX軸方向に延伸する2つの辺とによって取り囲まれた空隙を有する枠形状を有している。図1に示す例では、ベース110は、正方形の形状を有しているが、これに限定されることはなく、例えばその他の形状(例えば、長方形等の矩形の形状や円形の形状等)を有していてもよい。また、ベース110は、第1実施例に係るMEMSスキャナ100の基礎となる構造体であって、不図示の基板ないしは支持部材に対して固定されている(言い換えれば、MEMSスキャナ100という系の内部においては固定されている)ことが好ましい。
尚、図1では、ベース110が枠形状を有している例を示しているが、その他の形状を有していてもよいことは言うまでもない。例えば、ベース110は、内部に空隙を備える箱型形状を有していてもよい。つまり、ベース110は、X軸及びY軸によって規定される平面上に分布する2つの面と、X軸及び不図示のZ軸(つまり、X軸及びY軸の双方に直交する軸)によって規定される平面上に分布する2つの面と、Y軸及び不図示のZ軸によって規定される平面上に分布する2つの面とを有すると共に、これらの6つの面によって取り囲まれた空隙を有する箱形状を有していてもよい。或いは、ミラー130が配置される態様に応じて適宜ベース110の形状を任意に代えてもよい。
トーションバー120aは、例えばシリコン、銅合金、鉄系合金、その他金属、樹脂等を材料とするバネ等のような弾性を有する部材である。トーションバー120aは、図1中Y軸の方向に延伸するように配置される。言い換えれば、トーションバー120aは、Y軸の方向に延伸する長手を有すると共にX軸の方向に延伸する短手を有する形状を有している。但し、後述する共振周波数の設定状況に応じて、トーションバー120aは、Y軸の方向に延伸する短手を有すると共にX軸の方向に延伸する長手を有する形状を有していてもよい。トーションバー120aの一方の端部121aは、間に駆動源部140aを介在させた状態で、ベース110の内側の辺111に接続される。トーションバー120aの他方の端部122aは、Y軸の方向に沿ってベース110の内側の辺111に対向するミラー130の一方の辺131に接続される。
同様に、トーションバー120bは、例えばシリコン、銅合金、鉄系合金、その他金属、樹脂等を材料とするバネ等のような弾性を有する部材である。トーションバー120bは、図1中Y軸の方向に延伸するように配置される。言い換えれば、トーションバー120bは、Y軸の方向に延伸する長手を有すると共にX軸の方向に延伸する短手を有する形状を有している。但し、後述する共振周波数の設定状況に応じて、トーションバー120bは、Y軸の方向に延伸する短手を有すると共にX軸の方向に延伸する長手を有する形状を有していてもよい。トーションバー120bの一方の端部121bは、間に駆動源部140bを介在させた状態で、Y軸の方向に沿ってベース110の内側の辺(言い換えれば、領域部分)111(つまり、トーションバー120aの一方の端部121aが接続されるベース110の内側の辺111)に対向するベース110の内側の辺112に接続される。トーションバー120bの他方の端部122bは、Y軸の方向に沿ってベース110の内側の辺112に対向するミラー130の他方の辺132に接続される。つまり、第1実施例では、ベース110の内側の辺111、駆動源部140a、トーションバー120a、ミラー130の一方の辺131、ミラー130、ミラー130の他方の辺132、トーションバー120b、駆動源部140b及びベース110の内側の辺112が、Y軸の方向に沿ってこの順に配列するように、ベース110、トーションバー120a及び120b、ミラー130並びに被駆動源部140a及び140bが配置されている。
ミラー130は、ベース110の内部の空隙に、トーションバー120a及び120bによって吊り下げられる又は支持されるように配置される。ミラー130は、トーションバー120a及び120bの弾性によって、Y軸の方向に沿った軸を中心軸として回転するように構成されている。
駆動源部140aは、ベース110の内側の辺111とトーションバー120aの一方の端部121aとの間に挟持されるように、ベース110の内側の辺111及びトーションバー120aの一方の端部121aの夫々に固定されている。駆動源部140aは、トーションバー120aをY軸の方向に沿って伸縮させる力を、トーションバー120aに対して印加する。より具体的には、駆動源部140aは、トーションバー120aをY軸の方向に沿って伸張させる力(具体的には、例えば、Y軸の正方向(図1の上側)に向かってトーションバー120aを引っ張る力であり、Y軸の正方向に作用する力)や、トーションバー120aをY軸の方向に沿って圧縮させる力(具体的には、例えば、Y軸の負方向(図1の下側)に向かってトーションバー120aを押し込む力であり、Y軸の負方向に作用する力)を、トーションバー120aに対して印加する。
同様に、駆動源部140bはベース110の内側の辺112とトーションバー120bの一方の端部121bとの間に挟持されるように、ベース110の内側の辺112及びトーションバー120bの一方の端部121bの夫々に固定されている。駆動源部140bは、トーションバー120bをY軸の方向に沿って伸縮させる力を、トーションバー120bに対して印加する。より具体的には、駆動源部140bは、トーションバー120bをY軸の方向に沿って伸張させる力(具体的には、例えば、Y軸の負方向(図1の下側)に向かってトーションバー120bを引っ張る力であり、Y軸の負方向に作用する力)や、トーションバー120bをY軸の方向に沿って圧縮させる力(具体的には、例えば、Y軸の正方向(図1の上側)に向かってトーションバー120bを押し込む力であり、Y軸の正方向に作用する力)を、トーションバー120bに対して印加する。
このような駆動源部140a及び140bの夫々の具体例としては、(i)圧電効果に起因した力を加える駆動源部、(ii)電磁力に起因した力を加える駆動源部、及び(iii)静電力に起因した力を加える駆動源部が一例としてあげられる。もちろん、その他の方式を用いてもよいことは言うまでもない。
例えば、圧電効果に起因した力を加える駆動源部は、ベース110に固定された第1電極と、トーションバー120a(又は、トーションバー120b)に固定された第2電極と、第1電極と第2電極との間に挟持される圧電素子とを備えている。この場合、第1電極及び第2電極の少なくとも一方には、不図示の駆動源部制御回路から所望のタイミングで、所望の電圧が印加される。第1電極及び第2電極の少なくとも一方への電圧の印加によって、圧電素子はその形状を変化させる。ここで、第1電極が基礎となるベース110に固定されており且つ第2電極がトーションバー120a(又は、トーションバー120b)に固定されていることから、圧電素子の形状の変化は、第2電極を介して、力としてトーションバー120a(又は、トーションバー120b)に加わる。その結果、電圧の印加による圧電素子の形状の変化(つまり、圧電効果)に起因した力がトーションバー120a(又は、トーションバー120b)に加えられる。
また、電磁力に起因した力を加える被駆動源部は、ベース110に固定された磁極と、トーションバー120a(又は、トーションバー120b)に固定されたコイルとを備えている。この場合、コイルには、不図示の駆動源部制御回路から所望のタイミングで、所望の電圧が印加される。コイルへの電圧の印加によって電流が流れ、コイルと磁極との間に電磁相互作用が生ずる。その結果、電磁相互作用による電磁力が発生する。ここで、磁極が基礎となるベース110に固定されており且つコイルがトーションバー120a(又は、トーションバー120b)に固定されていることから、この電磁力に起因した力がトーションバー120a(又は、トーションバー120b)に加わる。その結果、電磁力に起因した力がトーションバー120a(又は、トーションバー120b)に加えられる。
また、静電力に起因した力を加える被駆動源部は、ベース110に固定された櫛葉状の第1電極と、トーションバー120a(又は、トーションバー120b)に固定されると共に第1電極の間に分布する櫛葉状の第2電極とを備えている。この場合、第1電極には、不図示の駆動源部制御回路から所望のタイミングで、所望の電圧が印加される。ここで、第1電極と第2電極との間の電位差に起因して、第1電極と第2電極との間には静電力(言い換えれば、クーロン力)が生ずる。ここで、第1電極が基礎となるベース110に固定されており且つ第2電極がトーションバー120a(又は、トーションバー120b)に固定されていることから、この静電力に起因した力がトーションバー120a(又は、トーションバー120b)に加わる。その結果、静電力に起因した力がトーションバー120a(又は、トーションバー120b)に加えられる。
(1−2)MEMSスキャナの動作
続いて、図2を参照して、第1実施例に係るMEMSスキャナ100の動作の態様(具体的には、ミラー130を回転させる動作の態様)、について説明する。ここに、図2は、第1実施例に係るMEMSスキャナ100による動作の態様を概念的に示す平面図、及び第1実施例に係るMEMSスキャナ100が駆動する場合に駆動源部140a及び140bから印加される力の信号波形を概念的に示すグラフである。
図2(a)に示すように、ミラー130を回転させる場合には、駆動源部140aは、トーションバー120aに対して力を加える。ここで、駆動源部140aは、トーションバー120aのY軸の方向に沿った伸縮が繰り返されるように、トーションバー120aに対して力を加える。その結果、トーションバー120aは、Y軸の方向に沿って伸縮を繰り返す。
同時に、ミラー130を回転させる場合には、駆動源部140bは、トーションバー120bに対して力を加える。ここで、駆動源部140bは、トーションバー120bのY軸の方向に沿った伸縮が繰り返されるように、トーションバー120bに対して力を加える。その結果、トーションバー120bは、Y軸の方向に沿って伸縮を繰り返す。
尚、以降の説明では、ミラー130を回転させる(特に、共振周波数で回転させる)ために加えられる力(言い換えれば、トーションバー120a及び120bを伸縮させるために加えられる力)を、“加振力”と称して説明を進める。
ここで、図2(b)に示すように、トーションバー120aの伸縮の態様とトーションバー120bの伸縮の態様とが同期することが好ましい。具体的には、駆動源部140aがトーションバー120aをY軸の方向に沿って圧縮させる加振力を加えるときには、駆動源部140bもまたトーションバー120bをY軸の方向に沿って圧縮させる加振力を加えることが好ましい。その結果、トーションバー120aがY軸の方向に沿って圧縮されるときには、トーションバー120bもまたY軸の方向に沿って圧縮される。より具体的には、図2(b)に示すように、駆動源部140aがトーションバー120aをY軸の方向に沿って圧縮させる加振力(具体的には、例えば、Y軸の負方向(図2(a)の下側)に向かってトーションバー120aを押し込む力であり、Y軸の負方向に作用する力)を加えるときには、駆動源部140bもまたトーションバー120bをY軸の方向に沿って圧縮させる加振力(具体的には、例えば、Y軸の正方向(図2(a)の上側)に向かってトーションバー120bを押し込む力であり、Y軸の正方向に作用する力)を加えることが好ましい。同様に、駆動源部140aがトーションバー120aをY軸の方向に沿って伸張させる加振力を加えるときには、駆動源部140bもまたトーションバー120bをY軸の方向に沿って伸張させる加振力を加えることが好ましい。その結果、トーションバー120aがY軸の方向に沿って伸張されるときには、トーションバー120bもまたY軸の方向に沿って伸張される。より具体的には、図2(b)に示すように、駆動源部140aがトーションバー120aをY軸の方向に沿って伸張させる加振力(具体的には、例えば、Y軸の正方向(図2(a)の上側)に向かってトーションバー120aを引っ張る力であり、Y軸の正方向に作用する力)を加えるときには、駆動源部140bもまたトーションバー120bをY軸の方向に沿って伸張させる加振力(具体的には、例えば、Y軸の負方向(図2(a)の下側)に向かってトーションバー120bを引っ張る力であり、Y軸の負方向に作用する力)を加えることが好ましい。
更に、トーションバー120aの伸縮量の絶対値とトーションバー120bの伸縮量の絶対値とが同一となることが好ましい。
例えば、トーションバー120aの弾性係数とトーションバー120bの弾性係数とが等しい場合には、駆動源部140aからトーションバー120aに対して加えられる加振力の絶対値と、駆動源部140bからトーションバー120bに対して加えられる加振力の絶対値とは同一となることが好ましい。具体的には、駆動源部140aがトーションバー120aをY軸の方向に沿って所定量だけ圧縮させる加振力を加えるときには、駆動源部140bもまたトーションバー120bをY軸の方向に沿って所定量だけ圧縮させる加振力を加えることが好ましい。より具体的には、図2(b)に示すように、駆動源部140aがトーションバー120aをY軸の方向に沿って所定量だけ圧縮させる加振力(具体的には、“−A”というY軸方向の加振力)を加えるとき(つまり、時刻T2の時点)には、駆動源部140bもまたトーションバー120bをY軸の方向に沿って所定量だけ圧縮させる加振力(具体的には、“+A”というY軸方向の加振力)を加えることが好ましい。同様に、駆動源部140aがトーションバー120aをY軸の方向に沿って所定量だけ伸張させる加振力を加えるときには、駆動源部140bもまたトーションバー120bをY軸の方向に沿って所定量だけ伸張させる加振力を加えることが好ましい。より具体的には、図2(b)に示すように、駆動源部140aがトーションバー120aをY軸の方向に沿って所定量だけ伸張させる加振力(具体的には、“+A”というY軸方向の加振力)を加えるとき(つまり、時刻T1の時点)には、駆動源部140bもまたトーションバー120bをY軸の方向に沿って所定量だけ伸張させる加振力(具体的には、“−A”というY軸方向の加振力)を加えることが好ましい。
或いは、トーションバー120aの弾性係数とトーションバー120bの弾性係数とが等しくない場合には、トーションバー120aの伸縮量の絶対値とトーションバー120bの伸縮量の絶対値とが同一となるように、駆動源部140aからトーションバー120aに加えられる加振力の絶対値と駆動源部140bからトーションバー120bに加えられる加振力の絶対値とを適宜調整することが好ましい。
加えて、駆動源部140aからトーションバー120aに加振力を加える周期(言い換えれば、加振力の増減の周期であり、トーションバー120aの伸縮の周期)及び駆動源部140bからトーションバー120bに加振力を加える周期(言い換えれば、加振力の増減の周期であり、トーションバー120bの伸縮の周期)の夫々は、トーションバー120a及び120b並びにミラー130により定まる共振周波数に同期した周期又はトーションバー120a及び120b並びにミラー130により定まる共振周波数の2倍の周波数に同期した周期であることが好ましい。例えば、ミラー130の慣性モーメントがIであり且つトーションバー120a及び120bを1本のバネとみなした場合のねじりバネ定数がkであるとすれば、駆動源部140aからトーションバー120aに加振力を加える周期及び駆動源部140bからトーションバー120bに加振力を加える周期の夫々は、(1/(2π))×√(k/I)の周波数に同期した周期(つまり、2π×√(I/k)の周期)又は(1/(2π))×√(k/I)の周波数の2倍の周波数に同期した周期(つまり、π×√(I/k)の周期)に同期することが好ましい。また、加える信号の波形としては、正弦波の他、正弦半波、矩形波、インパルス波、のこぎり波、それらの合成波等の任意波形が適宜使用される。
このような周期で加振力が加えられることで、図2(a)に示すように、トーションバー120a及び120bの夫々は、共振周波数に同期した周期であるいは共振周波数の2倍の周波数に同期した周期でY軸の方向に沿って伸縮を繰り返す。これにより、トーションバー120a及び120bの伸縮による振動がミラー130に伝わり、その結果、ミラー130が回転する。特に、ミラー130は、トーションバー120a及び120b並びにミラー130により定まる共振周波数で回転動作を繰り返すように回転する。言い換えれば、ミラー130は、図2(a)に示すように、共振周波数での回転動作を所定の角度の範囲内で繰り返すように(言い換えれば、所定の角度の範囲内での回転の往復運動を繰り返すように)回転する。つまり、ミラー130は自励共振する。
ここで、「共振」とは、無限小の力の繰り返しにより無限大の変位が生じる現象であること。このため、ミラー130を回転させるためにトーションバー120a及び120bの夫々に加えられる加振力を小さくしても、ミラー130の回転範囲(言い換えれば、回転方向の振幅)を大きくとることができる。つまり、ミラー130が回転するために必要な加振力を相対的に小さくすることができる。このため、ミラー130の回転に必要な加振力を加えるために必要な電力量をも少なくすることができる。従って、より効率的にミラー130を移動させることができ、その結果、MEMSスキャナ100の低消費電力化を実現することができる。
加えて、第1実施例では、駆動源部140a及び140bの夫々は、ミラー130の回転方向に直交する方向(言い換えれば、ミラー130の回転の中心軸であり、第1実施例ではY軸に沿った方向)に作用する力を加振力としてトーションバー120a及び120bの夫々に加えることで、ミラー130を回転させている。つまり、第1実施例では、ミラー130の回転を直接生じさせる力(つまり、ミラー130の回転方向に直接作用する力)又はトーションバー120a及び120bの夫々のねじれ方向(つまり、ミラー130の回転方向)の歪みを直接生じさせる力(言い換えれば、ミラー130の回転方向に作用する力)を加振力として直接加えなくとも、トーションバー120a及び120bの夫々のねじれ方向の歪みを直接生じさせる力を加振力として加える場合と同様の態様でミラー130を回転させることができる。
(2)第2実施例
続いて、図3を参照して、MEMSスキャナの第2実施例について説明する。ここn、図3は、第2実施例に係るMEMSスキャナ101の基本構成を概念的に示す平面図である。尚、上述した第1実施例に係るMEMSスキャナ100と同一の構成については、同一の参照符号を付することでその詳細な説明については省略する。
図3に示すように、第2実施例に係るMEMSスキャナ101は、第1実施例に係るMEMSスキャナ100と同様に、ベース110と、トーションバー120aと、トーションバー120bと、ミラー130とを備えている。
第2実施例に係るMEMSスキャナ101では特に、駆動源部140aがトーションバー120aと一体化されており、駆動源部140bがトーションバー120bと一体化されており、且つトーションバー120a及び120bの夫々が圧電素子から構成されているという点において、第1実施例に係るMEMSスキャナ100と異なっている。このため、トーションバー120aの一方の端部121aは、ベース110の内側の辺111に直接接続されている。また、トーションバー120bの一方の端部121bは、ベース110の内側の辺112に直接接続されている。
トーションバー120a及び120bの夫々は、当該トーションバー120a及び120bを構成する圧電素子に電圧を印加することで、図3中Y軸の方向に沿って伸縮するように構成されている。このため、トーションバー120a及び120bそのものに電圧を印加することで、トーションバー120a及び120bの夫々を上述した態様で伸縮させることができる。その結果、ミラー130の回転を直接生じさせる力(つまり、ミラー130の回転方向に直接作用する力)又はトーションバー120a及び120bの夫々のねじれ方向(つまり、ミラー130の回転方向)の歪みを直接生じさせる力(言い換えれば、ミラー130の回転方向に作用する力)を加振力として直接加えなくとも、トーションバー120a及び120bの夫々のねじれ方向の歪みを直接生じさせる力を加振力として加える場合と同様の態様でミラー130を回転させることができる。つまり、第1実施例に係るMEMSスキャナ100が享受する効果と同様の効果を享受することができる。
(3)第3実施例
続いて、図4及び図5を参照して、MEMSスキャナの第3実施例について説明する。
(3−1)基本構成
初めに、図4を参照して、第3実施例に係るMEMSスキャナ102の基本構成について説明する。ここに、図4は、第3実施例に係るMEMSスキャナ102の基本構成を概念的に示す平面図である。尚、上述した第1実施例に係るMEMSスキャナ100と同一の構成については、同一の参照符号を付することでその詳細な説明については省略する。
図4に示すように、第3実施例に係るMEMSスキャナ102は、第1実施例に係るMEMSスキャナ100と同様に、ベース110と、トーションバー120aと、トーションバー120bと、ミラー130と、駆動源部140aと、駆動源部140bとを備えている。
第3実施例に係るMEMSスキャナ102では特に、駆動源部140a及び140bの夫々の配置位置が、第1実施例に係るMEMSスキャナ100における駆動源部140a及び140bの夫々の配置位置と異なっている。より具体的には、第3実施例に係るMEMSスキャナ102では、駆動源部140aは、ベース110の外側の辺113(より具体的には、上述したベース110の内側の辺111に対してミラー130の反対側において対向するベース110の外側の辺113)に固定されている。また、トーションバー120aの一方の端部121aは、ベースの内側の辺111に直接固定されている。同様に、駆動源部140bは、ベース110の外側の辺114(より具体的には、上述したベース110の内側の辺112に対してミラー130の反対側において対向する外側の辺114であって、Y軸の方向に沿ってベース110の外側の辺113に対向する辺114)に固定されている。また、トーションバー12baの一方の端部121bは、ベースの内側の辺112に直接固定されている。
(3−2)MEMSスキャナの動作
続いて、図5を参照して、第3実施例に係るMEMSスキャナ102の動作の態様(具体的には、ミラー130を回転させる動作の態様)について説明する。ここに、図5は、第3実施例に係るMEMSスキャナ102による動作の態様を概念的に示す平面図である。
図5(a)及び図5(b)に示すように、ミラー130を回転させる場合には、駆動源部140aは、ベース110(特に、ベース110の外側の辺113)に対して加振力を加える。同様に、駆動源部140bは、ベース110(特に、ベース110の外側の辺114)に対して加振力を加える。
ここで、駆動源部140aがベース110の外側の辺113をY軸の負の方向に沿って押し込む力を加振力として加え且つ駆動源部140bがベース110の外側の辺114をY軸の正の方向に沿って押し込む力を加振力として加えた場合には、図5(a)に示すように、ベース110の辺113及び辺114の夫々は、ベース110の空隙に向かって押し込まれるように歪む。この結果、トーションバー120a及び120bの夫々は、Y軸の方向に沿って圧縮される。
同様に、駆動源部140aがベース110の外側の辺113をY軸の正の方向に沿って引っ張る力を加振力として加え且つ駆動源部140bがベース110の外側の辺114をY軸の負の方向に沿って引っ張る力を加振力として加えた場合には、図5(b)に示すように、ベース110の辺113及び辺114の夫々は、ベース110の空隙から飛び出すように歪む。この結果、トーションバー120a及び120bの夫々は、Y軸の方向に沿って伸張される。
このような加振力の印加を共振周波数に同期した周期で繰り返し行うことで、第3実施例においても、第1実施例と同様に、トーションバー120a及び120bの夫々は、共振周波数に同期した周期でY軸の方向に沿って伸縮を繰り返す。これにより、トーションバー120a及び120bの伸縮による振動がミラー130に伝わり、その結果、ミラー130が回転する。特に、ミラー130は、トーションバー120a及び120b並びにミラー130により定まる共振周波数で回転動作を繰り返すように回転する。言い換えれば、ミラー130は、図5(a)及び(b)に示すように、共振周波数での回転動作を所定の角度の範囲内で繰り返すように(言い換えれば、所定の角度の範囲内での回転の往復運動を繰り返すように)回転する。つまり、ミラー130は自励共振する。従って、第3実施例に係るMEMSスキャナ102においても、第1実施例に係るMEMSスキャナ100と同様に、ミラー130の回転を直接生じさせる力(つまり、ミラー130の回転方向に直接作用する力)又はトーションバー120a及び120bの夫々のねじれ方向(つまり、ミラー130の回転方向)の歪みを直接生じさせる力(言い換えれば、ミラー130の回転方向に作用する力)を加振力として直接加えなくとも、トーションバー120a及び120bの夫々のねじれ方向の歪みを直接生じさせる力を加振力として加える場合と同様の態様でミラー130を回転させることができる。
加えて、第3実施例においては、加振力をベース110に対して加えている。言い換えれば、加振力を加えるための駆動源部140a及び140bの夫々をベース110に固定させている。従って、トーションバー120a及び120b並びにミラー130を含む可動部に駆動源部140a及び140bを固定する必要がなくなる。これにより、トーションバー120a及び120b並びにミラー130を含む可動部における、駆動源部140a及び140bに起因した熱の発生を相対的に抑制することができる。その結果、トーションバー120a及び120b並びにミラー130を含む可動部に対する熱の悪影響を好適に抑制することができる。
また、加振力をベース110に加えるがゆえに、トーションバー120a及び120b並びにミラー130を含む可動部に駆動源部140a及び140bを備え付ける必要がない。このため、トーションバー120a及び120b並びにミラー130を含む可動部の質量を増加させることなく、加振力を加えることができる。従って、ミラー130の移動に係る感度を増加させることができる。
尚、第3実施例に係るMEMSスキャナ102では、ベース110の歪みを利用してトーションバー120a及び120bの夫々のY軸の方向における伸縮を実現している。このため、第3実施例に係るMEMSスキャナ102では、ベース110は、完全に固定されることに代えて、実質的に辺113を含む構造部分及び辺114を含む構造部分の夫々の歪みを許容した状態で固定されることが好ましい。
また、上述した第3実施例に係るMEMSスキャナ102に対して、上述した第1実施例や第2実施例において説明した各種構成を適宜適用してもよいことは言うまでもない。
尚、上述の第1実施例から第3実施例では、Y軸を中心軸としてミラー130を回転させるMEMSスキャナ100から102について説明している。つまり、上述の第1実施例及び第2実施例では、1軸回転駆動方式を採用するMEMSスキャナについて説明している。しかしながら、Y軸を中心軸としてミラー130を回転させると共にX軸を中心軸としてミラー130を回転させるMEMSスキャナに対して、上述した構成を採用してもよい。この場合、Y軸の方向に沿って延伸するトーションバー120をY軸の方向に沿って伸縮させる加振力を加えることでY軸を中心軸としてミラー130を回転させる場合と共に、X軸の方向に沿って延伸するトーションバー120をX軸の方向に沿って伸縮させる加振力を加えることでX軸を中心軸としてミラー130を回転させるように構成してもよい。或いは、Y軸の方向に沿って延伸するトーションバー120をY軸の方向に沿って伸縮させる加振力を加えることでY軸を中心軸としてミラー130を回転させる場合と共に、X軸の方向に沿って延伸するトーションバー120をねじれ方向(つまり、X軸を中心軸とする回転方向)に沿ってねじれさせる加振力を加えることでX軸を中心軸としてミラー130を回転させるように構成してもよい。
(4)第4実施例
続いて、図6及び図7を参照して、MEMSスキャナの第4実施例について説明する。
(4−1)基本構成
初めに、図6を参照して、第4実施例に係るMEMSスキャナ103の基本構成について説明する。ここに、図6は、第4実施例に係るMEMSスキャナ103の基本構成を概念的に示す平面図である。尚、上述した第1実施例に係るMEMSスキャナ100から第3実施例に係るMEMSスキャナ102と同一の構成については、同一の参照符号を付することでその詳細な説明については省略する。
図6に示すように、第4実施例に係るMEMSスキャナ103は、上述した「第1ベース部」の一具体例を構成する第1ベース110−1と、上述した「第1弾性部」の一具体例を構成する第1トーションバー120a−1と、上述した「第1弾性部」の一具体例を構成する第1トーションバー120b−1と、上述した「第2ベース部」の一具体例を構成する第2ベース110−2と、上述した「第2弾性部」の一具体例を構成する第2トーションバー120a−2と、上述した「第2弾性部」の一具体例を構成する第2トーションバー120b−2と、上述した「被駆動部」の一具体例を構成するミラー130と、上述した「印加部」の一具体例を構成する駆動源部140aと、上述した「印加部」の一具体例を構成する駆動源部140bとを備えている。
第1ベース110−1は、内部に空隙を備える枠形状を有している。つまり、第1ベース110−1は、図6中のY軸方向に延伸する2つの辺と図6中のX軸方向(つまり、Y軸に直交する軸方向)に延伸する2つの辺とを有すると共に、Y軸方向に延伸する2つの辺とX軸方向に延伸する2つの辺とによって取り囲まれた空隙を有する枠形状を有している。図6に示す例では、第1ベース110−1は、正方形の形状を有しているが、これに限定されることはなく、例えばその他の形状(例えば、長方形等の矩形の形状や円形の形状等)を有していてもよい。また、第1ベース110−1は、第4実施例に係るMEMSスキャナ103の基礎となる構造体であって、不図示の基板ないしは支持部材に対して固定されている(言い換えれば、MEMSスキャナ102という系の内部においては固定されている)ことが好ましい。
尚、図6では、第1ベース110−1が枠形状を有している例を示しているが、その他の形状を有していてもよいことは言うまでもない。例えば、第1ベース110−1は、内部に空隙を備える箱型形状を有していてもよい。つまり、第1ベース110−1は、X軸及びY軸によって規定される平面上に分布する2つの面と、X軸及び不図示のZ軸(つまり、X軸及びY軸の双方に直交する軸)によって規定される平面上に分布する2つの面と、Y軸及び不図示のZ軸によって規定される平面上に分布する2つの面とを有すると共に、これらの6つの面によって取り囲まれた空隙を有する箱形状を有していてもよい。或いは、ミラー130が配置される態様に応じて適宜第1ベース110−1の形状を任意に代えてもよい。
第1トーションバー120a−1は、例えばシリコン、銅合金、鉄系合金、その他金属、樹脂等を材料とするバネ等のような弾性を有する部材である。第1トーションバー120a−1は、図6中X軸の方向に延伸するように配置される。言い換えれば、第1トーションバー120a−1は、X軸の方向に延伸する長手を有すると共にY軸の方向に延伸する短手を有する形状を有している。但し、後述する共振周波数の設定状況に応じて、第1トーションバー120a−1は、X軸の方向に延伸する短手を有すると共にY軸の方向に延伸する長手を有する形状を有していてもよい。第1トーションバー120a−1の一方の端部121a−1は、第1ベース110−1の内側の辺115−1に接続される。第1トーションバー120a−1の他方の端部122a−1は、X軸の方向に沿って第1ベース110−1の内側の辺115−1に対向する第2ベース110−2の外側の辺117−2に接続される。
同様に、第1トーションバー120b−1は、例えばシリコン、銅合金、鉄系合金、その他金属、樹脂等を材料とするバネ等のような弾性を有する部材である。第1トーションバー120b−1は、図6中X軸の方向に延伸するように配置される。言い換えれば、第1トーションバー120b−1は、X軸の方向に延伸する長手を有すると共にY軸の方向に延伸する短手を有する形状を有している。但し、後述する共振周波数の設定状況に応じて、第1トーションバー120b−1は、X軸の方向に延伸する短手を有すると共にY軸の方向に延伸する長手を有する形状を有していてもよい。第1トーションバー120b−1の一方の端部121b−1は、X軸の方向に沿って第1ベース110−1の内側の辺(言い換えれば、領域部分)115−1(つまり、第1トーションバー120a−1の一方の端部121a−1が接続される第1ベース110−1の内側の辺115−1)に対向する第1ベース110−1の内側の辺116−1に接続される。第1トーションバー120b−1の他方の端部122b−1は、X軸の方向に沿って第1ベース110−1の内側の辺116−1に対向する第2ベース110−2の外側の辺118−2に接続される。
第2ベース110−2は、内部に空隙を備える枠形状を有している。つまり、第2ベース110−2は、図6中のY軸方向に延伸する2つの辺と図6中のX軸方向(つまり、Y軸に直交する軸方向)に延伸する2つの辺とを有すると共に、Y軸方向に延伸する2つの辺とX軸方向に延伸する2つの辺とによって取り囲まれた空隙を有する枠形状を有している。図6に示す例では、第2ベース110−2は、正方形の形状を有しているが、これに限定されることはなく、例えばその他の形状(例えば、長方形等の矩形の形状や円形の形状等)を有していてもよい。
また、第2ベース110−2は、第1ベース110−1の内部の空隙に、第1トーションバー120a−1及び120b−1によって吊り下げられる又は支持されるように配置される。第2ベース110−2は、第1トーションバー120a−1及び120b−1の弾性によって、X軸の方向を中心軸として回転するように構成されている。
尚、図6では、第2ベース110−2が枠形状を有している例を示しているが、その他の形状を有していてもよいことは言うまでもない。例えば、第2ベース110−2は、内部に空隙を備える箱型形状を有していてもよい。つまり、第2ベース110−2は、X軸及びY軸によって規定される平面上に分布する2つの面と、X軸及び不図示のZ軸(つまり、X軸及びY軸の双方に直交する軸)によって規定される平面上に分布する2つの面と、Y軸及び不図示のZ軸によって規定される平面上に分布する2つの面とを有すると共に、これらの6つの面によって取り囲まれた空隙を有する箱形状を有していてもよい。或いは、ミラー130が配置される態様に応じて適宜第2ベース110−2の形状を任意に代えてもよい。
第2トーションバー120a−2は、例えばシリコン、銅合金、鉄系合金、その他金属、樹脂等を材料とするバネ等のような弾性を有する部材である。第2トーションバー120a−2は、図6中Y軸の方向に延伸するように配置される。言い換えれば、第2トーションバー120a−2は、Y軸の方向に延伸する長手を有すると共にX軸の方向に延伸する短手を有する形状を有している。但し、後述する共振周波数の設定状況に応じて、第2トーションバー120a−2は、Y軸の方向に延伸する短手を有すると共にX軸の方向に延伸する長手を有する形状を有していてもよい。第2トーションバー120a−2の一方の端部121a−2は、第2ベース110−2の内側の辺111−2に接続される。第2トーションバー120a−2の他方の端部122a−2は、Y軸の方向に沿って第2ベース110−2の内側の辺111−2に対向するミラー130の一方の辺131に接続される。
同様に、第2トーションバー120b−2は、例えばシリコン、銅合金、鉄系合金、その他金属、樹脂等を材料とするバネ等のような弾性を有する部材である。第2トーションバー120b−2は、図6中Y軸の方向に延伸するように配置される。言い換えれば、第2トーションバー120b−2は、Y軸の方向に延伸する長手を有すると共にX軸の方向に延伸する短手を有する形状を有している。但し、後述する共振周波数の設定状況に応じて、第2トーションバー120b−2は、Y軸の方向に延伸する短手を有すると共にX軸の方向に延伸する長手を有する形状を有していてもよい。第2トーションバー120b−2の一方の端部121b−2は、Y軸の方向に沿って第2ベース110−2の内側の辺(言い換えれば、領域部分)111−2(つまり、第2トーションバー120a−2の一方の端部121a−2が接続される第2ベース110−2の内側の辺111−2)に対向する第2ベース110−2の内側の辺112−2に接続される。第2トーションバー120b−2の他方の端部122b−2は、Y軸の方向に沿って第2ベース110−2の内側の辺112−2に対向するミラー130の他方の辺132に接続される。
ミラー130は、第2ベース110−2の内部の空隙に、第2トーションバー120a−2及び120b−2によって吊り下げられる又は支持されるように配置される。ミラー130は、第2トーションバー120a−2及び120b−2の弾性によって、Y軸の方向を中心軸として回転するように構成されている。
駆動源部140aは、第1ベース110−1の内側の辺111−1と第2ベース110−2の外側の辺113−2との間に挟持されるように、第1ベース110−1の内側の辺111−1及び第2ベース110−2の外側の辺113−2の夫々に固定されている。より具体的には、第3実施例に係るMEMSスキャナ102では、駆動源部140aとして、静電力に起因した力を加える駆動源部を採用している。このため、駆動源部140aは、第1ベース110−1の内側の辺111−1に固定された櫛葉状の第1電極141aと、第2ベース110−2の外側の辺113−2に固定されると共に第1電極141aの間に分布する櫛葉状の第2電極142aとを備えている。この場合、第1電極141aには、不図示の駆動源部制御回路から所望のタイミングで、所望の電圧が印加される。ここで、第1電極141aと第2電極142aとの間の電位差に起因して、第1電極141aと第2電極142aとの間には静電力(言い換えれば、クーロン力)が生ずる。ここで、第1電極141aが基礎となる第1ベース110−1に固定されており且つ第2電極142aが第2ベース110−2に固定されていることから、この静電力に起因した力が第2ベース110−2に加わる。その結果、静電力に起因した力が第2ベース110−2に加えられる。
駆動源部140bは、第1ベース110−1の内側の辺112−1と第2ベース110−2の外側の辺114−2との間に挟持されるように、第1ベース110−1の内側の辺112−1及び第2ベース110−2の外側の辺114−2の夫々に固定されている。より具体的には、第3実施例に係るMEMSスキャナ102では、駆動源部140bとして、静電力に起因した力を加える駆動源部を採用している。このため、駆動源部140bは、第1ベース110−1の内側の辺112−1に固定された櫛葉状の第1電極141bと、第2ベース110−2の外側の辺114−2に固定されると共に第1電極141bの間に分布する櫛葉状の第2電極142bとを備えている。この場合、第1電極141bには、不図示の駆動源部制御回路から所望のタイミングで、所望の電圧が印加される。ここで、第1電極141bと第2電極142bとの間の電位差に起因して、第1電極141bと第2電極142bとの間には静電力(言い換えれば、クーロン力)が生ずる。ここで、第1電極141bが基礎となる第1ベース110−1に固定されており且つ第2電極142bが第2ベース110−2に固定されていることから、この静電力に起因した力が第2ベース110−2に加わる。その結果、静電力に起因した力が第2ベース110−2に加えられる。
尚、第4実施例では、静電力に起因した力を加える駆動源部140a及び140bを用いて説明を進めているが、上述したように、圧電効果に起因した力を加える駆動源部や電磁力に起因した力を加える駆動源部を採用してもよいことは言うまでもない。
(4−2)MEMSスキャナの動作
続いて、図7を参照して、第4実施例に係るMEMSスキャナ103の動作の態様(具体的には、ミラー130を回転させる動作の態様)、について説明する。ここに、図7は、第4実施例に係るMEMSスキャナ103による動作の態様を概念的に示す平面図である。
図7(a)及び図7(b)に示すように、ミラー130を回転させる場合には、駆動源部140aは、第2ベース110−2(特に、第2ベース110−2の外側の辺113−2)に対して、静電力に起因した力を加える。同様に、駆動源部140bは、第2ベース110−2(特に、第2ベース110−2の外側の辺114−2)に対して、静電力に起因した力を加える。
このとき、駆動源部140a及び140bの夫々から静電力に起因した力が加えられた第2ベース110−2は、図7(a)及び図7(b)に示すように、第1トーションバー120a−1及び120b−1の弾性を利用して、X軸に沿った方向を中心軸として回転する。
同時に、第2ベース110−2は、駆動源部140a及び140bの夫々から加えられる静電力に起因した力に応じて、外側の辺113−2がY軸の負の方向に沿って押し込められ且つ外側の辺114−2がY軸の正の方向に沿って押し込められる。その結果、図7(a)に示すように、第2ベース110−2の辺113−2及び辺114−2の夫々は、第2ベース110−2の空隙に向かって押し込まれるように歪む。この結果、第2トーションバー120a−2及び120b−2の夫々は、Y軸の方向に沿って圧縮される。
同様に、第2ベース110−2は、駆動源部140a及び140bの夫々から加えられる静電力に起因した力に応じて、外側の辺113−2がY軸の正の方向に沿って引っ張られ且つ外側の辺114−2がY軸の負の方向に沿って引っ張られる。その結果、図7(b)に示すように、第2ベース110−2の辺113−2及び辺114−2の夫々は、第2ベース110−2の空隙から飛び出すように歪む。この結果、第2トーションバー120a−2及び120b−2の夫々は、Y軸の方向に沿って伸張される。
つまり、第4実施例においては、第2ベース110−2、第2トーションバー120a−2及び120b−2及びミラー130という系の内部においては、第3実施例に係るMEMSスキャナ102と同様の態様で、ミラー130がY軸に沿った軸を中心軸として回転する。このとき、ミラー130を支持する第2ベース110−2そのものがX軸に沿った軸を中心軸として回転しているため、ミラー130は、Y軸に沿った軸を中心軸として回転すると共にX軸に沿った軸を中心軸として回転する。従って、ミラー120の2軸回転駆動を実現することができる。
特に、第4実施例では、X軸に沿った軸を中心軸として第2ベース110−2を回転させるための力を、Y軸に沿った軸を中心軸としてミラー130を回転させる力(つまり、加振力であって、第2トーションバー120a−2及び120b−2を伸縮させる力)として利用することができる。このため、X軸に沿った軸を中心軸として第2ベース110−2を回転させるための力を加える印加部と、Y軸に沿った軸を中心軸としてミラー130を回転させるための力を加える印加部とを別個独立に備える必要がないという実践上大変有利な効果を有する。
尚、上述の説明では、説明の簡略化ないしは明確化のために、トーションバー120a及び120bがミラー130の回転軸の方向に沿って長手を有する例を説明している。しかしながら、トーションバー120a及び120bがミラー130の回転軸の方向に沿って短手を有する(つまり、トーションバー120a及び120bがミラー130の回転軸に直交する方向に沿って長手を有する)ように構成してもよい。この場合は、トーションバー120a及び120bがミラー130の回転軸の方向に沿って長手を有する場合と比較して、共振周波数が高くなる。
また、本発明は、請求の範囲及び明細書全体から読み取るこのできる発明の要旨又は思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う駆動装置もまた本発明の技術思想に含まれる。
100 MEMSスキャナ
110 ベース
120 トーションバー
130 ミラー
140 駆動源部

Claims (7)

  1. ベース部と、
    一の方向に沿った軸を中心軸として回転可能な被駆動部と、
    前記ベース部と前記被駆動部とを接続し、且つ前記一の方向に沿って延伸している弾性部と、
    前記弾性部を前記一の方向に沿って伸縮させる力を、前記被駆動部及び前記弾性部により定まる共振周波数で前記被駆動部が共振するように前記被駆動部を回転させるための加振力として加える印加部と
    を備え
    前記弾性部の前記一の方向に沿った伸縮による振動が前記被駆動部に伝わることで、前記被駆動部が前記一の方向に沿った軸を中心軸として回転することを特徴とする駆動装置。
  2. 前記弾性部は前記印加部と一体化されており、且つ圧電素子を含んで構成されていることを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
  3. 前記印加部は、前記弾性部を前記一の方向に沿って伸縮させる力を前記加振力として前記弾性部に直接加え、
    前記弾性部は、前記加振力によって前記一の方向に沿って伸縮することを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
  4. 前記ベース部は、内部の空隙を取り囲む枠形状であり、
    前記被駆動部は、前記ベース部に取り囲まれるように前記ベース部の内部の空隙に配置され、
    前記弾性部の前記一の方向に沿った一方の端部と前記ベース部とが接続され、且つ前記弾性部の前記一の方向に沿った他方の端部と前記被駆動部とが接続され、
    前記印加部は、前記弾性部を前記一の方向に沿って伸縮させる力を前記加振力として前記ベース部に加え、
    前記ベース部は前記加振力によって歪むと共に、前記弾性部は前記ベース部の歪みに伴って前記一の方向に沿って伸縮することを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
  5. 前記ベース部は、内部の空隙を取り囲む枠形状であり、
    前記被駆動部は、前記ベース部に取り囲まれるように前記ベース部の内部の空隙に配置され、
    前記弾性部は、(i)前記一の方向に沿って対向する前記ベース部の2つの領域部分のうちの一方の領域部分と当該一方の領域部分に対向する前記被駆動部の領域部分とを接続する一方側弾性部と、(ii)前記一の方向に沿って対向する前記ベース部の2つの領域部分のうちの他方の領域部分と当該他方の領域部分に対向する前記被駆動部の領域部分とを接続する他方側弾性部を備えており、
    前記印加部は、前記一方側弾性部の伸縮態様と前記他方側弾性部の伸縮態様とが互いに同期するように前記加振力を加えることを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
  6. 前記印加部は、前記一方側弾性部の伸縮量の絶対値と前記他方側弾性部の伸縮量の絶対値とが互いに同一となるように前記加振力を加えることを特徴とする請求項4に記載の駆動装置。
  7. 前記ベース部は、第1ベース部と、当該第1ベースにより取り囲まれる第2ベース部とを備え、
    前記弾性部は、前記第1ベース部と前記第2ベース部とを接続し且つ前記一の方向とは異なる他の方向に沿って延伸している第1弾性部と、前記第2ベース部と前記被駆動部とを接続し且つ前記一の方向に沿って延伸している第2弾性部とを備え、
    前記印加部は、(i)前記第2ベース部を前記他の方向に沿った軸を中心軸として回転させる駆動力を加えると共に、(ii)当該駆動力を、前記第2弾性部を前記一の方向に沿って伸縮させる力となる前記加振力として利用することを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
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