JP4848517B2 - 無線メッシュネットワーク通信システム、無線通信装置、無線メッシュネットワーク通信システムにおけるルーティング方法 - Google Patents

無線メッシュネットワーク通信システム、無線通信装置、無線メッシュネットワーク通信システムにおけるルーティング方法 Download PDF

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本発明は、送信元の無線通信装置から宛先の無線通信装置まで一または複数の無線通信装置を中継してマルチホップにより情報の伝送を行なう無線メッシュネットワーク通信システム、その無線メッシュネットワーク通信システムにおける各通信ノードとなる無線通信装置、及びその無線メッシュネットワーク通信システムにおける通信経路を設定するためのルーティング方法に関する。
送信元の無線通信装置から宛先の無線通信装置まで一または複数の無線通信装置を中継してマルチホップにより情報の伝送を行なう無線メッシュネットワーク通信システムは、有線で接続されたインフラストラクチャが必要なくそのネットワークの構築が容易であること、無線エリアの拡張、縮小を柔軟に行なうことができること、また、個々の無線通信装置が比較的小電力にて情報の送受を行なうことができること等の様々な利点がある。このような無線通信システムでは、送信元の無線通信装置から宛先の無線通信装置までマルチホップによる情報の伝送を行なうべき無線通信装置の連なりとなる通信経路が設定され、送信元の無線通信装置からその設定された通信経路上に連なる無線通信装置を情報が順次転送(ホップ)されて、宛先の無線通信装置にその情報が到達するようになっている。
また、このような無線通信システムにおいて、信頼性及び効率性を向上させるという観点から、送信元の無線通信装置から宛先の無線通信装置に至る通信経路を予め複数設定することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このように複数の通信経路を予め設定することにより、送信元の無線通信装置から宛先の無線通信装置にある通信経路を通して情報の伝送がなされている際にその通信経路にて障害が発生したとしても、新たな通信経路の再設定を行なうことなく他の通信経路に切換えることによりその情報の伝送を継続させることができるようになる。
特開2005−64721号公報
ところで、他の無線通信システムを干渉せず、また、他の無線通信システムから干渉されないように無線通信を行なって、複数の無線通信システムを共存させるというコグニティブ無線技術がある。そして、このようなコグニティブ無線を前述したような無線メッシュネットワーク通信システムと他の既存無線システムに適用することが考えられる。しかしながら、前述した無線メッシュネットワーク通信システムでは、通常所定の周波数帯域(単一周波数帯域)での通信が前提となっていることから、その共存すべき既存の無線通信システムが同じ周波数帯域での通信を行なうものとなると、複数の通信経路が設定されたとしても、いずれの通信経路においてもその同じ周波数帯域において相互干渉が発生してしまう。また、その相互干渉が回避するには、物理的に既存の無線通信システムを大きく迂回するように経路として非常に長い通信経路を設定しなければならず、ホップ数増加に起因して情報の伝送速度の低下、更に他のシステムの影響を受けやすく、また、与えやすくなる等、新たな問題が生じ得る。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、他の無線通信システムとの周波数相互干渉を容易にかつ確実に回避することのできる無線メッシュネットワーク通信システムを提供するものである。
本発明に係る無線メッシュネットワーク通信システムは、相互に通信可能となる複数の無線通信装置を含み、送信元の無線通信装置から宛先の無線通信装置まで一または複数の無線通信装置を中継したマルチホップにより情報の伝送を行なう無線メッシュネットワーク通信システムであって、前記複数の無線通信装置のそれぞれは、複数Mの周波数それぞれでの無線通信が可能となり、前記送信元の無線通信装置から前記宛先の無線通信装置までマルチホップにより情報の伝送を行なうべき無線通信装置の連なりとなる通信経路であって、前記M以下の複数mの周波数それぞれでの無線通信による情報の伝送が可能となる当該通信経路を設定する経路設定手段を有する構成となる。
このような構成により、送信元の無線通信装置から宛先の無線通信装置まで複数の周波数それぞれでの無線通信による情報の伝送が可能となる通信経路が設定されるようになるので、前記送信元の無線通信装置から宛先の無線通信装置に対して前記通信経路上で連なる無線通信装置を中継したマルチホップにより情報の伝送がある周波数にてなされる際に他の無線通信システムとの間で特定の周波数に相互の干渉が発生したとしても、前記通信経路での無線通信に用いられる周波数を他の周波数に切替えることにより、他の無線通信システムとの前記周波数干渉を回避して前記情報の伝送を継続させることができるようになる。
また、本発明に係る無線メッシュネットワーク通信システムにおいて、前記経路設定手段は、複数mの周波数それぞれにて前記送信元の無線装置から一または複数の無線通信装置を経由して所定の要求情報を前記宛先の無線通信装置に伝送させる第1手段と、前記複数mの周波数それぞれにて前記宛先の無線通信装置から前記要求情報が経由した一または複数の無線通信装置をその経由順序と逆の順序にて所定の応答情報を前記送信元の無線通信装置まで転送させる第2手段とを有し、前記応答情報が転送された一または複数の無線通信装置の前記送信元の無線通信装置から前記宛先の無線通信装置までの連なりを前記複数mの周波数それぞれでの無線通信による情報の伝送が可能となる通信経路として設定するように構成することができる。
このような構成により、複数mの周波数それぞれにて応答情報が宛先の無線通信装置から送信元の無線通信装置まで無線通信装置を転送(マルチホップ)される際の転送順序が分るので、その応答情報の転送順序に基づいて送信元の無線通信装置から宛先の無線通信装置まで複数mの周波数それぞれでの無線通信による情報の伝送が可能となる通信経路を設定することができるようになる。
また、本発明に係る無線メッシュネットワーク通信システムにおいて、前記第1手段は、前記送信元の無線通信装置にあって、前記要求情報を前記複数M以下でm以上の数の周波数それぞれにて送信する手段と、前記各無線通信装置にあって、前記要求情報を受信したときに送信が許容される複数の周波数それぞれにて前記要求情報を送信する手段とを有する構成とすることができる。
このような構成により、要求情報が送信元の無線通信装置から複数M以下でm以上の数の周波数それぞれにて送信され、他の無線通信装置それぞれが要求情報を受信したときに送信が許容される複数の周波数それぞれにて前記要求情報を送信するようになるので、複数mの周波数それぞれにて前記送信元の無線装置から一または複数の無線通信装置を経由して所定の要求情報を前記宛先の無線通信装置に伝送させることができるようになる。
また、本発明に係る無線メッシュネットワーク通信システムにおいて、前記第2手段は、前記宛先の無線通信装置にあって、前記要求情報を受信したときにその受信に用いられた数mの周波数それぞれにて、前記応答情報を前記要求情報の送り元の無線通信装置に送信する手段と、前記各無線通信装置にあって、前記複数mの周波数それぞれにて前記応答情報を受信したときに、前記複数mの周波数それぞれにて、前記要求情報を受信した際の送り元の無線通信装置に前記応答情報を送信する手段とを有する構成となる。
このような構成により、宛先の無線通信装置が、要求信号を受信したときに、その受信に用いられた数mの周波数それぞれにて応答信号を前記要求信号の送り元の無線通信装置に送信し、応答信号を受信した無線通信装置が、その受信に用いられた複数mの周波数それぞれにて、前記要求信号を受信した際の送り元の無線通信装置に前記応答信号を送信するので、複数mの周波数それぞれにて前記宛先の無線通信装置から前記要求情報が経由した一または複数の無線通信装置をその経由順序と逆の順序にて前記応答情報を前記送信元の無線通信装置まで転送させることができるようになる。
更に、本発明に係る無線メッシュネットワーク通信システムにおいて、前記経路設定手段は、各無線通信装置にあって、前記複数mの周波数それぞれにて前記応答情報を受信したときに、その応答情報の送り元の無線通信装置を記録する手段を有し、各無線通信装置に記録された無線通信装置の連なりを前記複数mの周波数それぞれでの無線通信による情報の伝送が可能となる通信経路として設定するように構成することができる。
このような構成により、複数mの周波数それぞれにて応答信号が転送される各無線通信装置においてその送り元となる無線通信装置が記録され、その記録された無線通信装置の連なりが複数mの周波数それぞれでの無線通信による情報の伝送が可能となる通信経路として設定される。
本発明に係る無線メッシュネットワーク通信システムは、相互に通信可能となる複数の無線通信装置を含み、送信元の無線通信装置から宛先の無線通信装置まで一または複数の無線通信装置を中継したマルチホップにより情報の伝送を行なう無線メッシュネットワーク通信システムであって、前記複数の無線通信装置のそれぞれは、複数の周波数それぞれでの無線通信が可能となり、前記送信元の無線通信装置から前記宛先の無線通信装置までマルチホップにより情報の伝送を行なうべき無線通信装置の連なりとなる複数の通信経路であって、無線通信による情報の伝送に使用可能な周波数の数が異なる当該複数の通信経路を設定する経路設定手段を有する構成となる。
このような構成により、送信元の無線通信装置から宛先の無線通信装置まで無線通信による情報の伝送に使用可能な周波数の数が異なる複数の通信経路が設定されるようになるので、その複数の通信経路から複数の周波数での無線通信が可能となる通信経路が選択されている場合には、前記送信元の無線通信装置から宛先の前記無線通信装置に対して前記通信経路上で連なる無線通信装置を中継したマルチホップにより情報の伝送がある周波数にてなされる際に他の無線通信システムに対する周波数干渉が発生したとしても、前記通信経路での無線通信に用いられる周波数を他の周波数に切替えることにより、他の無線通信システムとの前記周波数干渉を回避して前記情報の伝送を継続させることができるようになる。
また、使用可能となる周波数の数に応じてその通信経路での伝送特性が変わりうる。例えば、使用可能となる周波数の数が多くなると、その多い周波数それぞれでの無線通信が確実になされるために、その通信経路上に連なる無線通信装置の数が多くなり、その通信経路での無線通信では、情報の転送回数(ホップ数)が多くなって、情報の伝送速度の点から不利である。一方、使用可能となる周波数の数が少なくなると、他の無線通信システムからの干渉を受けやすくなるが、情報の転送回数(ホップ数)が少なくなるので、情報の伝送速度の面から有利である。従って、送信元の無線通信装置から宛先の無線通信装置まで無線通信による情報の伝送に使用可能な周波数の数が異なる複数の通信経路が設定されるので、その使用可能な周波数の数に依存した伝送特性を考慮して、適切な通信経路を選択することが可能となる。なお、この場合、設定される通信経路において無線通信による情報の伝送に使用可能な周波数の数は単数(1)であってもよい。
本発明に係る無線通信装置は、送信元の無線通信装置から宛先の無線通信装置まで一または複数の無線通信装置を中継したマルチホップにより情報の伝送を行う無線メッシュネットワーク通信システムに含まれる無線通信装置であって、複数Mの周波数それぞれにて情報の送信及び受信が可能となり、前記M以下の複数の周波数それぞれにて前記宛先の無線通信装置宛ての所定の要求情報を送信する手段と、他の無線通信装置から送信された自機宛て以外の所定の要求情報を受信したときに、送信が許容される一または複数の周波数それぞれにて当該要求情報を送信する手段と、他の無線通信装置から送信された自機宛ての所定の要求情報を受信したときに、その受信に用いられた数mの周波数それぞれにて所定の応答情報を当該自機宛ての要求情報の送り元となる前記他の無線通信装置に送信する手段と、他の無線通信装置から所定の応答情報を受信したときに、その受信に用いられた数mの周波数それぞれにて、前記自機宛て以外の要求情報を受信した際の送り元となる前記他の無線通信装置に当該応答情報を送信する手段とを有する構成となる。
このような構成により、無線メッシュネットワーク通信システムにおいて、送信元の無線通信装置は、宛先の無線通信装置に対して情報を送信するのに先立って、複数の周波数それぞれにてその宛先の無線通信装置宛ての要求情報を送信することができ、送信元の無線通信装置及び宛先の無線通信装置以外の無線通信装置は、他の無線通信装置から自機宛て以外の要求情報を受信したときに、送信が許容される一または複数の周波数それぞれにて当該要求情報を送信することができ、宛先の無線通信装置は、他の無線通信装置から自機宛ての要求情報を受信したときに、その受信に用いられた数mの周波数それぞれにて応答情報を当該自機宛ての要求情報の送り元となる前記他の無線通信装置の送信することができ、更に、送信元の無線通信装置及び宛先の無線通信装置以外の無線通信装置は、他の無線通信装置から応答情報を受信したときに、その受信に用いられた数mの周波数それぞれにて、前記自機宛て以外の要求情報を受信した際の送り元となる前記他の無線通信装置に当該応答情報を送信することができる。これにより、無線メッシュネットワーク通信ステムにおいて、一または複数の周波数それぞれにて前記送信元の無線装置から一または複数の無線通信装置を経由して所定の要求情報を前記宛先の無線通信装置に伝送させることが可能となり、数m(1を含む)の周波数それぞれにて前記宛先の無線通信装置から前記要求情報が経由した一または複数の無線通信装置をその経由順序と逆の順序にて所定の応答情報を前記送信元の無線通信装置まで転送させることが可能となって、前記応答情報が転送された一または複数の無線通信装置の前記送信元の無線通信装置から前記宛先の無線通信装置までの連なりを前記数mの周波数それぞれでの無線通信による情報の伝送が可能となる通信経路として設定することができるようになる。これにより、無線通信による情報の伝送に使用可能な周波数の数が異なる(一及び複数であってよい)複数の通信経路を設定することも可能となる。
また、本発明に係る無線通信装置において、他の無線通信装置から前記応答情報を受信したときに、その応答情報の送り元となる前記他の無線通信装置を記録する記録手段とを有する構成とすることができる。
このような構成により、各無線通信装置に記録された無線通信装置の連なりを前記複数mの周波数それぞれでの無線通信による情報の伝送が可能となる通信経路として設定することができるようになる。
本発明に係る無線メッシュネットワーク通信システムにおけるルーティング方法は、複数Mの周波数それぞれにて相互に通信可能となる複数の無線通信装置を含み、送信元の無線通信装置から宛先の無線通信装置まで一または複数の無線通信装置を中継したマルチホップにより情報の伝送を行なう無線メッシュネットワーク通信システムにおいて、前記送信元の無線通信装置から前記宛先の無線通信装置までマルチホップにより情報の伝送がなされる無線通信装置の連なりとなる通信経路を設定するためのルーティング方法であって、前記M以下の複数mの周波数それぞれにて前記送信元の無線装置から一または複数の無線通信装置を経由して所定の要求情報を前記宛先の無線通信装置に伝送させる第1ステップと、前記複数mの周波数それぞれにて前記宛先の無線通信装置から前記要求情報が経由した一または複数の無線通信装置をその経由順序と逆の順序にて所定の応答情報を前記送信元の無線通信装置まで転送させる第2ステップとを有し、前記応答情報が転送された一または複数の無線通信装置の前記送信元の無線通信装置から前記宛先の無線通信装置までの連なりを前記複数mの周波数それぞれでの無線通信による情報の伝送が可能となる通信経路として設定する構成となる。
また、本発明に係る無線メッシュネットワーク通信システムにおけるルーティング方法において、前記第1ステップは、前記送信元の無線通信装置にてなされ、前記要求情報を前記複数M以下でm以上の数の周波数それぞれにて送信するステップと、前記各無線通信装置にてなされ、前記要求情報を受信したときに送信が許容される複数の周波数それぞれにて前記要求情報を送信するステップとを有する構成とすることができる。
また、本発明に係る無線メッシュネットワーク通信システムにおけるルーティング方法において、前記第2ステップは、前記宛先の無線通信装置になされ、前記要求情報を受信したときにその受信に用いられた数mの周波数それぞれにて、前記応答情報を前記要求情報の送り元の無線通信装置に送信するステップと、前記各無線通信装置にてなされ、前記複数mの周波数それぞれにて前記応答情報を受信したときに、前記複数mの周波数それぞれにて、前記要求情報を受信した際の送り元の無線通信装置に前記応答情報を送信するステップとを有する構成とすることができる。
また、本発明に係る無線メッシュネットワーク通信システムにおけるルーティング方法において、各無線通信装置にてなされ、前記複数mの周波数それぞれにて前記応答情報を受信したときに、その応答情報の送り元の無線通信装置を記録するステップを有し、各無線通信装置に記録された無線通信装置の連なりが前記複数mの周波数それぞれでの無線通信による情報の伝送が可能となる通信経路として設定される構成とすることができる。
本発明に係る無線メッシュネットワーク通信システムによれば、送信元の無線通信装置から宛先の無線通信装置に対して通信経路上で連なる無線通信装置を中継したマルチホップにより情報の伝送がある周波数にてなされる際に他の無線通信システムとの間で周波数干渉が発生したとしても、前記通信経路での無線通信に用いられる周波数を他の周波数に切替えることにより、他の無線通信システムとの前記周波数干渉を回避して前記情報の伝送を継続させることができるようになるので、その通信経路を特に他の無線通信システムを物理的に大きく迂回させる必要がなく、他の無線通信システムとの周波数相互干渉を容易にかつ確実に回避することができるようになる。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
本発明の実施の一形態に係る無線メッシュネットワーク通信システムは、図1に示すように構成される。
図1において、この通信システムは、相互に通信可能となる複数の無線通信装置100、T1〜T10、200を含んでいる。各無線通信装置100、T1〜T10、200は、パーソナルコンピュータ、PDA、携帯電話機等、その形態は特に限定されず、また、固定機及び移動機のいずれであってもよい。無線通信端末100(送信元)から無線通信端末200(宛先)にデータ(パケット)を送信する場合、送信元の無線通信装置100から宛先の無線通信装置200までマルチホップによりデータの伝送を行なうべき無線通信装置の連なりとなる通信経路(例えば、100→T1→T2→T4→T5→T7→T10→200)が設定される。なお、この通信経路設定のための処理の詳細についは後述する。このように通信経路が設定された後に送信元の無線通信装置100が無線通信装置200宛てのデータ(パケット)を無線送信すると、そのデータは、設定された通信経路上に連なる無線通信装置(例えば、T1、T2、T4、T5、T7、T10)を順次転送(ホップ)されて、目的の無線通信装置200に到達する。このようにして、無線通信装置100から無線通信装置200へのデータ伝送がなされる。
この無線メッシュネットワーク通信システムは、特定の周波数帯域を利用して無線通信装置Ts1、Ts2間で通信のなされる既存の無線通信システムS、例えば、無線LANのシステムに重ねて構築することができる。
前述した無線メッシュネットワーク通信システムを構築する各無線通信装置100、T1〜T10、200の基本部分の構成は、例えば、図2に示すようになっている
図2において、各無線通信装置は、受信系としての無線周波数受信部11、アナログ・デジタル変換部12及びパケット復調部13、送信系としての無線周波数送信部21、デジタル・アナログ変換部22及びパケット変調部、及び制御部30を有している。無線周波数受信部11は、複数の周波数帯域、例えば、3つの周波数帯域f1(例えば、750Mz帯)、f2(例えば、2.4GHz帯)、f3(例えば、5GHz帯)それぞれでの無線受信動作が可能となる。また、無線周波数送信部21は、無線周波数受信部11に対応して、例えば、3つの周波数帯域f1、f2、f3それぞれでの無線送信動作が可能となる。
制御部30による制御のもと、無線周波数受信部11は、前記複数の周波数帯域から決定された無線周波数帯域の信号をアンテナ31及び送受信分離部32を介して受信する。受信された信号は、アナログ・デジタル変換部12にてデジタル受信信号に変換され、更に、そのデジタル受信信号がパケット復調部13にて各種データを含むパケットに復調される。また、送信すべきデータは、制御部30による制御のもと、パケット変調部23によって所定の形式のパケットに変換され、そのパケットがデジタル・アナログ変換部22にてアナログ送信信号に変換される。そして、制御部30による制御のもと、無線周波数送信部21は、前記アナログ送信信号を前記複数の無線周波数帯域から決定された無線周波数帯域の信号(実際にはその無線周波数帯域内の所定周波数の信号)にて送受信分離部32及びアンテナ31を介して送信する。
前述した無線メッシュネットワーク通信システムにおいて、通信経路を設定するために、各無線通信装置100、T1〜T10、200では、制御部30による制御のもと、図3、図4、図5に示す手順に従った処理が実行される。具体的には、送信元となる無線通信装置100では、図3に示す手順に従った処理が実行され、他の無線通信装置T1〜T10、200では、図4に示す手順に従った処理が実行され、宛先となる無線通信装置200では、更に、図5に示す手順に従った処理が実行される。
この例では、3つの周波数帯域f1(例えば、750Mz帯)、f2(例えば、2.4GHz帯)、f3(例えば、5GHz帯)それぞれでの無線通信が可能な通信経路、2つの周波数帯域f1、f2それぞれでの無線通信が可能な通信経路、及び単一の周波数帯域f1での無線通信が可能な通信経路を設定することが可能となっている。
まず、無線通信装置200に対してデータを送信しようとする無線通信装置100は、周囲の電波状況をセンスした結果に基づいて他の無線通信システムと干渉することなく使用可能な周波数帯域を決定する。そして、無線通信装置100(送信元)は、図3に示すように、その決定したMt(個)の周波数帯域(チャンネル)それぞれを用いて(実際には各周波数帯域内の所定周波数を用いて)無線通信装置200宛ての経路要求パケットRREQ(要求情報)をブロードキャストする(S1)。この経路要求パケットRREQには、送信に使用された周波数帯域の数(チャンネル数)を表す帯域IDが含められている。なお、この例では、使用される周波数帯域の数とその周波数帯域とが一対一に対応しているので、帯域IDは、使用された周波数帯域の数とともに、どの周波数帯域が使用されたかも表す。具体的には、Mt=3であって、3つの周波数帯域f1、f2、f3のそれぞれを用いて経路要求パケットRREQが送信される場合には、帯域ID3(=3)が、Mt=2であって、2つの周波数帯域f1、f2のそれぞれを用いて経路要求パケットRREQが送信される場合には、帯域ID2(=2)が、また、単一の周波数帯域f1でしか経路要求パケットRREQが送信できない場合には、帯域ID1(=1)が、その経路要求パケットRREQに含められる。送信元の無線通信装置100は、前述したような経路要求パケットRREQを送信した後、所定時間が経過したか否か(タイムアップか否か)を判定しつつ(S3)、データの宛先となる無線通信装置200から前記経路要求パケットRREQに応答して送信された経路応答パケットRREP(応答情報)を受信したか否かを繰り返し判定し続ける(S2)。
送信元の無線通信装置100以外の各無線通信装置T1〜T10、200は、図4に示すように、経路要求パケットRREQを受信するか否かを判定している(S11)。そして、Mr(個)の周波数帯域(チャンネル)のそれぞれにて経路要求パケットRREQを受信すると(S11でYES、S12)、その無線通信装置は、受信した各経路要求パケットRREQに含まれる帯域IDが既に受信されて所定メモリに保存されている帯域ID(以下、受信済IDといい、初期値は例えば「0」)以下であるか否かを判定する(S13)。今回受信された各経路要求パケットRREQに含まれる帯域IDが受信済ID以下であるとの判定を行なうと(S13でYES)、その無線通信装置は、今回受信した各経路要求パケットRREQを破棄して再び新たな経路要求パケットRREQの受信待ち状態となる(S11)。
一方、今回受信された経路要求パケットRREQに含まれている帯域IDが受信済IDより大きい場合(S13でNO)、その無線通信装置は、今回受信した経路要求パケットRREQが自機宛てのパケットであるか否かを判定する(S14)。その経路要求パケットRREQが自機宛てのパケットではない場合(S14でNO)、その無線通信装置は、中継ノードであるとして、更に、自機にて受信可能となる周波数帯域の数Mrが今回受信した経路要求パケットRREQに含まれる帯域IDより小さいか否かを判定する(S15)。帯域IDは、前述したように、経路要求パケットRREQの送信に使用された周波数帯域の数を表すことから、前記判定処理(S15)は、経路要求パケットRREQの受信が可能となる周波数帯域の数Mrが、当該経路要求パケットRREQを送信した無線通信装置の使用した周波数帯域の数より減っているか否かを判定することを意味する。即ち、経路要求パケットRREQの受信側での周波数環境がその経路要求パケットRREQの送信側での周波数環境より悪化しているか否かの判定がなされる。
自機にて受信可能となる周波数帯域の数Mrが今回受信した経路要求パケットRREQに含まれる帯域IDより小さい場合(S15でYES)、その無線通信装置は、その使用可能なMr個の周波数帯域でしかデータ受信できない周波数環境であるとして、経路要求パケットRREQに含まれる帯域IDをその使用可能な周波数帯域の数Mrに書き換える(S16)。一方、前記受信可能となる周波数帯域の数Mrが今回受信した経路要求パケットRREQに含まれる帯域ID以上である場合(S15でNO)、その無線通信装置は、帯域IDの表す数の周波数帯域それぞれでのデータ受信が可能な周波数環境であるとして、経路要求パケットRREQ内の前記帯域IDを維持する。
更に、その無線通信装置は、周囲の電波情況をセンスした結果に基づいて干渉無く送信に使用可能な周波数帯域(その数Mt)を決める(S17)。そして、その無線通信装置は、その送信に使用可能な周波数帯域の数Mtが前述したように書き換えられまたは維持された帯域IDより小さいか否かを判定する(S18)。前記送信に使用可能な周波数帯域の数Mtが前記帯域IDより小さい場合(S18でYES)、その無線通信装置は、その送信に使用可能なMr個の周波数帯域でしかデータ送信できない周波数環境であるとして、前記書き換えられ、または維持された帯域IDを更にその周波数帯域の数Mtに書き換える(S19)。一方、前記送信に使用可能となる周波数帯域の数Mtが前記書き換えられまたは維持された帯域ID以上である場合(S18でNO)、その無線通信装置は、その書き換えられまたは維持された帯域IDの表す数の周波数帯域(チャンネル)を用いてデータの転送が可能である周波数環境であるとして、経路要求パケットRREQ内の前記帯域IDを更に維持する。
そして、その無線通信装置は、前記書き換えまたは維持された帯域IDの値を新たな受信済IDとして内部メモリに格納し、その帯域ID(受信済ID)にて特定される数(送信が許容される一または複数)の周波数帯域(チャンネル)それぞれにて当該帯域IDを含む経路要求パケットRREQをブロードキャストする(S20)。その後、その無線通信装置は、次の経路要求パケットRREQの受信待ち状態となる(S11)。以後、その無線通信装置は、経路要求パケットRREQを受信する毎(S11でYES、S12)に、前述したのと同様の処理(S13〜S20)を実行する。
無線メッシュネットワーク通信システムにおいて、送信元の無線通信装置100及び宛先の無線通信装置200以外の無線通信装置T1〜T10のそれぞれは、前述した手順に従って処理を実行する。その結果、経路要求パケットRREQを受信した各無線通信装置は、自機で受信することのできる周波数帯域の数Mr及び自機で送信に使用することできる周波数帯域の数Mtよりも受信した経路要求パケットRREQに含まれる帯域IDが小さい場合には、その帯域IDを書き換えることなく、受信した経路要求パケットRREQをその帯域IDで表される数(送信が許容される一または複数)の周波数帯域それぞれを用いてそのままブロードキャストするとともに、その帯域IDを受信済IDとして内部のメモリに格納する。また、その各無線通信装置は、自機で受信することできる周波数帯域の数Mrが受信した経路要求パケットRREQに含まれる帯域IDより小さい場合には、その経路要求パケットRREQに含まれる帯域IDの値をMrに書き換え、更に、その数Mrより自機で送信することのできる周波数帯域の数Mtが小さい場合には、その帯域IDの値をMtに書き換えて、経路要求パケットRREQをその帯域IDで表される数(送信が許容される一または複数)の周波数帯域それぞれを用いてブロードキャストするととともに、その書き換えられた帯域IDを受信済IDとして内部メモリに格納する。
従って、各無線通信装置の内部メモリに保存された受信済IDは、その無線通信装置が無線通信装置100から無線通信装置200に宛てたデータ(パケット)の通信経路となる場合に、そのデータの送信及び受信に利用することが可能となる周波数帯域(チャンネル)の数を表すこととなる。
無線通信装置100がデータ(パケット)を送信しようとする宛先の無線通信装置200が、前述した処理の過程で(図4参照)、経路要求パケットRREQを受信すると、その経路要求パケットRREQを自機宛てのパケットであると判定する(S14でYES)。すると、無線通信装置200は、図5に示す処理を実行する。即ち、無線通信装置200は、今回受信した経路要求パケットRREQに含まれる帯域IDが、既に受信した経路要求パケットRREQに含まれていて、その応答として送信した経路応答パケットRREPに含めた帯域IDとして内部のメモリに保存している当該帯域ID(以下、返信済IDといい、初期値は例えば「0」)より大きいか否かを判定する(S21)。今回受信した経路要求パケットRREQに含まれる帯域IDが内部のメモリに保存されている返信済ID以下であるとの判定を行なうと(S21でNO)、無線送信装置200は、再び新たな経路要求パケットRREQの受信待ち状態となる(図4のS11)。
一方、今回受信された経路要求パケットRREQに含まれている帯域IDが既に保存されている返信済IDより大きい場合(S21でYES)、無線通信装置200は、その受信した経路要求パケットRREQに含まれる帯域IDと同じ帯域IDを含む経路応答パケットRREPをその経路要求パケットRREQを送信してきた無線通信装置に対してその帯域IDで表される数(m)の周波数帯域(チャンネル)を使用して送信し、その経路応答パケットRREPに含めた帯域IDを返信済IDとして内部のメモリに保存する(S22)。その後、無線通信装置200は、新たに保存した返信済IDが当該無線メッシュネットワーク通信システムにおいて利用可能な周波数帯域(チャンネル)の最大数M(=3)に達しているか否かを判定する(S23)。その返信済IDが利用可能な周波数帯域の最大数M(=3)に達していなければ(S23でNO)、無線通信装置200は、再び新たな経路要求パケットRREQの受信待ち状態となる(図4のS11)。
無線通信装置200は、自機宛ての経路要求パケットRREQを受信する毎に、前述したのと同様の処理を行なって、返信済IDの記録とともに、その経路要求パケットRREQに対する応答として経路応答パケットRREPを送信する。
このようにして無線通信装置200から送信される経路応答パケットRREPを受信した無線通信装置は、その経路応答パケットRREPの受信された周波数帯域の数(チャンネル数)、その経路応答パケットRREPに含まれる帯域ID及び自機の内部メモリに保存されている受信済IDが等しいことを確認すると、今回受信した経路応答パケットRREPの送り元となる無線通信装置200をその帯域ID(受信済ID)に対応付けられた通信経路上における次ホップノードとして記録する。そして、その無線通信装置は、前記受信済IDを記録した際に受信していた経路要求パケットRREQの送り元となる無線通信装置に対して、前記経路応答パケットRREPを前記受信済ID(RREPに含まれる帯域IDと同じ)で表される数の周波数帯域(チャンネル)を使用して送信する。そして、その経路応答パケットRREPを受信した無線通信装置は、その送り元の無線通信装置と同様に、次ホップノードの記録とともに経路応答パケットRREPを同じ受信済IDの記録のなされた次の無線通信装置に送信する。このようにして、経路応答パケットRREPが、それに含まれる帯域IDで表される数の周波数帯域(チャンネル)を用いてその帯域IDと同じ受信済IDの記録された無線通信装置を、前記経路要求パケットRREPの受信の順序と逆の順序にて順次転送されていく。
経路要求パケットRREQの原始的な送り元となる無線通信装置100は、前述したように(図3参照)、経路要求パケットRREQを送信した後、タイムアップを確認しつつ(S3)、経路応答パケットRREPを受信するか否かを判定している(S2)。この状態で、前述したように無線通信装置を転送される経路応答パケットRREPが無線通信装置100に到達すると(S2でYES)、無線通信装置100は、受信した経路応答パケットRREPに含まれる帯域IDをチェックし(S4)、その帯域IDとその経路応答パケットRREPの受信された周波数帯域の数(チャンネル数)が等しいことを確認すると、前記経路応答パケットRREPの送り元となる無線通信装置をその帯域IDに対応付けられた無線通信装置200に向けた通信経路上における次ホップノードとして記録する。そして、無線通信装置100は、今回受信した経路応答パケットRREPに含まれた帯域IDが自機において使用可能な周波数帯域の数Mt(チャンネル数)に等しいか否かを判定する(S5)。その帯域IDが使用可能な周波数帯域の数Mtに等しくない場合(S5でNO)、無線通信装置100は、再度タイムアップを確認しつつ(S3)、経路応答パケットRREPの受信待ち状態となる(S2)。一方、その帯域IDが使用可能な周波数帯域の数Mtに等しい場合(S5でYES)、あるいは、その帯域IDが使用可能な周波数帯域の数Mtに等しいとの確認がなされる前に前記所定時間が経過してしまうと(タイムアップ:S2でNO、S3でYES)、データ(パケット)の送信元となる無線通信装置100は、無線メッシュネットワーク通信システム内に無線通信装置200への通信経路(ルート)の設定がなされたものと認識する。
前述した各無線通信装置100、T1〜T10、200での処理により、無線通信装置100が3つの周波数帯域(チャンネル)f1、f2、f3でのデータの送受信が可能な場合(Mt=M=3)、その3つの周波数帯域f1、f2、f3それぞれにて経路要求パケットRREQ及びその応答となる経路応答パケットRREPを受信した無線通信装置では、帯域ID3=3に対応づけて前記経路応答パケットRREPの送り元となる無線通信装置が次ホップノードとして記録される。即ち、その無線通信装置は、自機が3つの周波数帯域(チャンネル)f1、f2、f3それぞれでの無線通信が可能となる通信経路上のノードであると認識する。また、2つの周波数帯域f1、f2それぞれにて経路要求パケットRREQ及びその応答となる経路応答パケットRREPを受信した無線通信装置では、帯域ID2=2に対応付けて前記経路応答パケットRREPの送り元となる無線通信装置が次ホップノードとして記録される。即ち、その無線通信装置は、自機が2つの周波数帯域(チャンネル)f1、f2それぞれでの無線通信が可能となる通信経路上のノードであると認識する。更に、単一の周波数帯域f1にて経路要求パケットRREQ及びその応答となる経路応答パケットRREPを受信した無線通信装置では、帯域ID1=1に対応付けて前記経路応答パケットRREPの送り元となる無線通信装置が次ホップノードとして記録される。即ち、その無線通信装置は、自機が単一の周波数帯域(チャンネル)f1での無線通信が可能な通信経路上のノードであると認識する。
このようにして、当該無線メッシュネットワーク通信システムでは、帯域ID3に対応した3つの周波数帯域(チャンネル)f1、f2、f3それぞれでの無線通信によるデータ(パケット)の伝送が可能となる通信経路、帯域ID2に対応した2つの周波数帯域(チャンネル)f1、f2それぞれでの無線通信によるデータ(パケット)の伝送が可能となる通信経路、及び帯域ID1に対応した単一の周波数帯域(チャンネル)f1での無線通信によるデータ(パケット)伝送が可能となる通信経路が設定される。
なお、各無線通信装置での処理(図4参照)において、先により大きな帯域IDを含む経路要求パケットRREQがそのより多い周波数帯域(チャンネル)それぞれにて受信された場合には、以後、それより小さい帯域IDを含む経路要求パケットRREQが受信されても破棄されてしまう(S13参照)。従って、各無線通信装置は、先により大きな帯域IDを含む経路要求パケットRREQが到着した場合には、それより小さい帯域IDに相当する数の周波数帯域(チャンネル)での無線通信が可能となる通信経路上のノードとはならない。一方、先により小さい帯域IDを含む経路要求パケットRREQを受信し、その後にそれより大きい帯域IDを含む経路要求パケットRREQを受信した無線通信装置は、そのより小さい帯域IDに相当する数の周波数帯域(チャネル)での無線通信が可能となる通信経路及びそれより大きい帯域IDに相当する数の周波数帯域(チャンネル)での無線通信が可能となる通信経路双方の通信ノードとなり得る。
無線メッシュネットワーク通信システムにおける通信経路設定に係る更に具体的な処理手順について図6乃至図9を用いて説明する。
無線メッシュネットワーク通信システムは、例えば、図6に示すように、無線通信装置T1〜T11にて構築され、無線通信装置T1がデータ(パケット)を送信すべき送信ノード、無線通信装置T11がデータ(パケット)の宛先となる目的ノードである。無線通信装置T1(以下、送信ノードT1という)は、図3に示す手順に従った処理を行ない、他の無線通信装置T2〜T11は図4に示す手順に従った処理を行ない、更に、無線通信装置T11(以下、目的ノードT11という)は、特に図5に示す手順に従った処理を行なう。
送信ノードT1からT2、T10を経由して目的ノードT11に至る経路(図6において実線矢印参照)が、単一の周波数帯域(チャンネル)f1での無線通信が可能となる通信経路(1band)として設定される。また、送信ノードT1からT3、T4、T8、T9を経由して目的ノードT11に至る経路(図6において破線矢印参照)が、2つの周波数帯域(チャンネル)f1、f2での無線通信が可能となる通信経路(2bands)として設定される。更に、送信ノードT1からT5、T2、T6、T7、T8、T9を経由して目的ノードT11に至る経路(図6において一点鎖線参照)が、3つ(最大値M)の周波数帯域(チャンネル)f1、f2、f3の無線通信が可能となる通信経路(3bands)として設定される。
前記単一の周波数帯域(チャンネル)f1での無線通信が可能となる通信経路(1band)上で連なる各無線通信装置T1、T2、T10、T11では、その通信経路を設定する際に図7に示すように処理を行なう。
図7において、送信ノードT1は、送信可能なMt個(最大値M=3)の周波数帯域(チャンネル)f1、f2、f3それぞれにて帯域ID3=3を含む経路要求パケットRREQID3をブロードキャスト(送信)する。無線通信装置T2は、3つの周波数帯域(チャンネル)のうち1つの周波数帯域(チャンネル)f1にてその経路要求パケットRREQID3を受信する。無線通信装置T2は、自機が受信可能な周波数帯域の数Mr=1に基づいて受信済ID=ID1(=1)を記録するともに、帯域ID3を帯域ID1に書き換えて経路要求パケットRREQID1を送信が許容される周波数帯域(チャンネル)f1にてブロードキャストする。無線通信装置T10は、無線通信装置T2からブロードキャストされる経路要求パケットRREQID1を周波数帯域(チャンネル)f1にて受信する。すると、無線通信装置T10は、送受信に使用可能な周波数帯域の数がいくつであっても、その受信した経路要求パケットRREQID1に含まれる帯域ID1(=1)を受信済IDとして記録するとともに、その送信が許容される周波数帯域(チャンネル)f1にてその経路要求パケットRREQID1をブロードキャストする。
目的ノードT11は、無線通信装置T10からブロードキャストされる経路要求パケットRREQID1を単一(m)の周波数帯域(チャンネル)f1にて受信する。すると、目的ノードT11は、その経路要求パケットRREQID1に含まれる帯域ID1を送信済IDとして記録するとともに、その経路要求パケットRREQID1に含まれる帯域ID1と同じ帯域ID1を含む経路応答パケットRREPID1を単一(m)の周波数帯域(チャンネル)f1にて前記経路要求パケットRREQID1の送り元の無線通信装置T10に宛てて送信する。
無線通信装置T10は、目的ノードT11から経路応答パケットRREPID1を単一(m)の周波数帯域(チャンネル)f1にて受信する。すると、無線通信装置T10は、既に記録されている受信済IDと経路応答パケットRREPID1に含まれる帯域IDとが等しいことを確認し、その送り元となる目的ノードT11を帯域ID1に対応付けられた単一の周波数帯域(チャンネル)f1での無線通信が可能となる通信経路上における次ホップノードとして記録する。そして、無線通信装置T10は、前記受信済IDを記録した際に受信していた経路要求パケットRREQID1の送り元となる無線通信装置T2に対して、帯域ID1を含む経路応答パケットRREPID1を単一(m)の周波数帯域(チャンネル)f1にて送信する。
更に、無線通信装置T2は、無線通信装置T10から経路応答パケットRREPID1を周波数帯域(チャンネル)f1にて受信すると、無線通信装置T10の場合と同様に、その経路応答パケットRREPID1の送り元となる無線通信装置T10を帯域ID1に対応付けられた単一の周波数帯域(チャンネル)f1での無線通信が可能となる通信経路上における次ホップノードとして記録する。そして、無線通信装置T2は、経路要求パケットRREQID1の送り元となる送信ノードT1に対して、帯域ID1を含む経路応答パケットRREPID1を単一(m)の周波数帯域(チャンネル)f1にて送信する。
前記経路応答パケットRREPID1を周波数帯域(チャンネル)f1にて受信した送信ノードT1は、その送り元となる無線通信装置T2を帯域ID1に対応付けられた単一の周波数帯域(チャンネル)f1での無線通信が可能となる通信経路上における次ホップノードとして記録する。
このようにして目的ノードT11からの経路応答パケットRREPID1が転送される各無線通信装置T2、T10及び送信ノードT1には、目的ノードT11に向けた帯域ID1の通信経路を表すルートマップが作成される。このルートマップには、送信ノードから目的ノードに向けた帯域ID1の周波数帯域(チャンネル)f1でのパケットの送り先(次ホップノード)を表すために、帯域ID1に対応付けて送信ノード、目的ノード及び次ホップノードが記録される。例えば、無線通信装置T2には、図9(a)の網掛け部分に示すように、送信ノードT1から目的ノードT11に向けた帯域ID1の周波数帯域(チャンネル)f1でのパケットの送り先(次ホップノード)として無線通信装置T10の記録されたルートマップが作成される。この各無線通信装置におけるルートマップの作成により、通信経路の設定がなされたこととなる。なお、図9(a)に示されるルートマップには、送信ノードT1から他の目的ノードに向けた帯域ID1の通信経路(次ホップノード)についての記録もなされている。
また、3つの周波数帯域(チャンネル)f1、f2、f3での無線通信が可能となる通信経路(3bands)上で連なる各無線通信装置T1、T5、T2、T6、T7、T8、T9、T11では、その通信経路を設定する際に図8に示すように処理を行なう。
図8において、送信ノードT1は、送信可能なMt個(最大値M=3)の周波数帯域(チャンネル)f1、f2、f3それぞれにて帯域ID3=3を含む経路要求パケットRREQID3をブロードキャスト(送信)する。無線通信装置T5は、3つの周波数帯域(チャンネル)全てにてその経路要求パケットRREQID3を受信する。無線通信装置T5は、受信した経路要求パケットRRREQID3に含まれる帯域ID3を受信済IDとして記録し、その帯域ID3を含む経路要求パケットRREQID3を送信が許容される3つの周波数帯域(チャンネル)f1、f2、f3それぞれにてブロードキャストする。無線通信装置T2は、無線通信装置T5からブロードキャストされる経路要求パケットRREQID3を3つの周波数帯域(チャンネル)f1、f2、f3のそれぞれにて受信する。すると、無線通信装置T2は、無線通信装置T5の場合と同様に、受信した経路要求パケットRREQID3に含まれる帯域ID3を受信済IDとして記録し、その経路要求パケットRREQID3を送信が許容される3つの周波数帯域(チャンネル)f1、f2、f3のそれぞれにてブロードキャストする。
以下、同様にして、経路要求パケットRREQID3が順次無線通信装置T6、T7、T8、T9にて送信が許容される3つの周波数帯域(チャンネル)f1、f2、f3のそれぞれにてブロードキャストされ、受信される。そして、目的ノードT11は、無線通信装置T9からブロードキャストされる経路要求パケットRREQID3を3つ(複数m)の周波数帯域(チャンネル)f1、f2、f3それぞれにて受信する。すると、目的ノードT11は、その経路要求パケットRREQID3に含まれる帯域ID3を返信済IDとして記録するとともに、その経路要求パケットRREQID3に含まれる帯域ID3と同じ帯域ID3を含む経路応答パケットRREPID3を3つ(複数m)の周波数帯域(チャンネル)f1、f2、f3にて前記経路要求パケットRREQID3の送り元の無線通信装置T9に宛てて送信する。
無線通信装置T9は、目的ノードT11から経路応答パケットRREPID3を3つ(複数m)の周波数帯域(チャンネル)f1、f2、f3のそれぞれにて受信する。すると、無線通信装置T9は、既に記録されている受信済IDと経路応答パケットRREPID3に含まれる帯域ID3とが等しいことを確認し、その送り元となる目的ノードT11を帯域ID3に対応付けられた3つの周波数帯域(チャンネル)f1、f2、f3での無線通信が可能となる通信経路上における次ホップノードとして記録する。そして、無線通信装置T9は、前記受信済IDを記録した際に受信していた経路要求パケットRREQID3の送り元となる無線通信装置T8に対して、帯域ID3を含む経路要求パケットRREPID3を3つ(複数m)の周波数帯域(チャンネル)f1、f2、f3それぞれにて送信する。
以下、同様にして、経路応答パケットRREPID3が、前述した経路要求パケットRREQID3の受信順序と逆の順序にて順次無線通信装置T8、T7、T6、T2、T5を3つの周波数帯域(チャンネル)f1、f2、f3それぞれにて転送される。その過程で、その経路応答パケットRREPID3を受信する無線通信装置では、その送り元の無線通信装置が帯域ID3に対応付けられた3つの周波数帯域(チャンネル)f1、f2、f3での無線通信が可能な通信経路上における次ホップノードとして記録される。
そして、送信ノードT1は、無線通信装置T5から3つの周波数帯域(チャンネル)f1、f2、f3それぞれにて経路応答パケットRREPID3を受信すると、その送り元となる無線通信装置T5を帯域ID3に対応付けられた3つの周波数帯域(チャンネル)f1、f2、f3での無線通信が可能となる通信経路上における次ホップノードとして記録する。
このようにして目的ノードT11からの経路応答パケットRREPID3が転送される各無線通信装置T9、T8、T7、T6、T2、T5には、目的ノードT11に向けた帯域ID3の通信経路を表すルートマップが作成される。例えば、無線通信装置T2には、図9(b)の網掛け部分に示すように、送信ノードT1から目的ノードT11に向けた帯域ID3の周波数帯域(チャンネル)f1、f2、f3それぞれでのパケットの送り先(次ホップノード)として無線通信装置T6の記録されたルートマップが作成される。なお、図9(b)に示されるルートマップには、図9(a)に示されるものと同様に、送信ノードT1から他の目的ノードに向けた帯域ID3の通信経路(次ホップノード)についての記録もなされている。
なお、2つの周波数帯域(チャンネル)f1、f2での無線通信が可能となる通信経路(2bands)上で連なる各無線通信装置T1、T3、T4、T8、T9、T11においても、前述したのと同様に処理がなされる。その結果、各無線通信装置には、送信ノードT1から目的ノードT11に向けた帯域ID2の周波数帯域(チャンネル)f1、f2それぞれでのパケットの送り先(次ホップノード)となる無線通信装置が記録されたルートマップが作成される。
前述したようにして通信経路の設定(各無線通信装置でのルートマップの作成)がなされた後に、送信ノードT1(図1における無線通信装置100)から目的ノードT11(図1における無線通信装置200)にデータ(パケット)が例えば次のようにして伝送される。
まず、単一の無線周波数帯域(チャンネル)f1での無線通信が可能な通信経路(1band)が選択される。
送信ノードT1は、帯域ID1のルートマップを参照して、目的ノードT11宛てのデータ(パケット)を次ホップノードである無線通信装置T2に周波数帯域(チャンネル)f1にて送信する。無線通信装置T2は、その送信ノードT1から目的ノードT11に宛てたデータを周波数帯域(チャンネル)f1にて受信すると、自機の帯域ID1のルートマップ(図9(a)参照)を参照して、その目的ノードT11宛てのデータを次ホップノードである無線通信装置T10に周波数帯域(チャンネル)f1にて送信する。そして、その送信ノードT1から目的ノードT11に宛てたデータを周波数帯域(チャンネル)f1にて受信した無線通信装置T10は、自機の帯域ID1のルートマップを参照して、その目的ノードT11宛てのデータを次ホップノードである当該目的ノードT11に周波数帯域(チャンネル)f1にて送信する。これにより、送信ノードT1から目的ノードT11まで無線通信装置T2、T10を中継したマルチホップによりデータ(パケット)が伝送される(図6における実線矢印参照)。
前述したデータ伝送の過程で干渉等の何らかの障害が発生した場合、送信ノードT1は、通信経路を2つの周波数帯域(チャンネル)f1、f2での無線通信が可能な通信経路(2bands)に切替えるべく、帯域ID2のルートマップを参照して、目的ノードT11宛てのデータ(パケット)を次ホップノードである無線通信装置T3に、その2つの周波数帯域f1、f2のうちのより低い周波数帯域(チャンネル)f1にて送信する。無線通信装置T3は、その送信ノードT1から目的ノードT11に宛てたデータを周波数帯域(チャンネル)f1にて受信すると、自機の帯域ID2のルートマップを参照して、その目的ノードT11宛てのデータを次ホップノードである無線通信装置T4に周波数帯域(チャンネル)f1にて送信する。以後、同様にして、周波数帯域(チャンネル)f1にて、送信ノードT1から目的ノードT11に宛てたデータ(パケット)が、更に無線通信装置T8、T9を経て目的ノードT11まで順次マルチホップ転送される(図6における破線矢印参照)。このように通信ノードT1から目的ノードT11へのデータ伝送は切替え後の通信経路(2bands)における周波数帯域(チャンネル)f1での無線通信にて維持される。
このようなデータ伝送の過程で更に干渉等の何らかの障害が発生した場合、送信ノードT1は、周波数帯域(チャンネル)をf1からf2に切替えて、同じ通信経路(2bands)にて送信を継続させる。具体的には、目的ノードT11宛てのデータ(パケット)を次ホップノードである無線通信装置T3に周波数帯域(チャンネル)f2にて送信する。これにより、その目的ノードT11宛てのデータ(パケット)は、切替え後の周波数帯域(チャンネル)f2にて、同じ通信経路(2bands)上で連なる無線通信装置T4、T8、T9を経て目的ノードT11まで順次マルチホップ転送される。このように、通信ノードT1から目的ノードT11へのデータ伝送は同じ通信経路(2bands)における切替え後の周波数帯域(チャンネル)f2での無線通信にて維持される。
更に、このようなデータ伝送の過程で干渉等の障害が発生した場合、送信ノードT1は、通信経路を更に3つの周波数帯域(チャンネル)f1、f2、f3での無線通信が可能な通信経路(3bands)に切換えるべく、帯域ID3のルートマップを参照して、目的ノードT11宛てのデータ(パケット)を次ホップノードである無線通信装置T5に、その3つの周波数帯域f1、f2、f3のうちのより低い周波数帯域(チャンネル)f1にて送信する。以後、その目的ノードT11宛てのデータ(パケット)は、その周波数帯域(チャンネル)f1にて、3つの周波数帯域(チャンネル)f1、f2、f3での無線通信が可能となる通信経路(3bands)上に連なる無線通信装置T2、T6、T7、T8、T9を経て目的ノードT11まで順次マルチホップ転送される(図6における一点鎖線矢印参照)。以後、データ通信に障害が発生する毎に、送信ノードT1は、使用される周波数帯域を順次高い周波数帯域f2、f3に切替えて、同じ通信経路(3bands)T5、T2、T6、T7、T8、T9、T11(図6における一点鎖線矢印参照)でのデータ転送を維持させる。このようにして順次切替えられて最も高い周波数帯域(チャンネル)f3での通信がなされている状況において更に障害が発生した場合には、通信経路の再設定(図3乃至図5の処理参照)がなされる。
前述したような無線メッシュネットワーク通信システムでは、複数の周波数帯域(チャンネル)それぞれでの無線通信によるデータ伝送が可能となる通信経路(2bands、3bands)が設定され、その通信経路(2bandsまたは3bands)を通してデータ伝送がなされるようになるので、特定の周波数帯域を利用して各無線通信装置が無線通信を行なう他の無線通信システムSでの通信状況に応じて無線メッシュネットワーク通信システムに対する周波数環境が時間的に種々変動したとしても、新たな通信経路の設定を行なうことなく、その通信経路にて使用される周波数帯域(チャンネル)を切換えるだけで、干渉を回避してデータ伝送を維持させることが可能となる。また、そのような干渉を回避するために、他の無線通信システムSを物理的に大きく迂回するように通信経路を設定する必要もなく、ホップ数が多くなることに起因した伝送速度の低下や更に他のシステムとの干渉等を考慮する必要もない。
従って、前述したような無線メッシュネットワーク通信システムによれば、他の無線通信システムSとの周波数相互干渉を容易にかつ確実に回避することができるようになる。
前述した無線メッシュネットワーク通信システムにおいては、使用可能な周波数帯域(チャンネル)の数がより少ない通信経路(例えば、1band)上で連なる無線通信装置の間隔は比較的長くなり、送信ノードT1から目的ノードT11までのホップ数は比較的少なくなる。これに対して、使用可能な周波数帯域(チャンネル)の数が比較的多い通信経路(例えば、3bands)上で連なる無線通信装置の間隔は、その多くの周波数帯域それぞれにて確実に無線通信がなされるようにするため、比較的短くなる。このため、送信ノードT1から目的ノードT11までのホップ数は比較的多くなる。このことから、一般的な通信経路の性質として、次のようなことがいえる。
より多くの周波数帯域(チャンネル)の使用が可能となる通信経路は、干渉した際に切替え使用可能な周波数帯域(チャンネル)が多いことから干渉に対して通信経路が維持され易く、干渉に強いが、送信ノードT1から目的ノードT11へのホップ数が多く、そのデータ転送時間が長く、データ伝送速度が遅い。これに対して、より少ない周波数帯域(チャンネル)しか使用できない通信経路は、干渉した際に切替え使用可能な周波数帯域(チャンネル)が少なく、干渉に対して通信経路が維持され難く、干渉には弱いが、送信ノードT1から目的ノードT11へのホップ数が少なく、そのデータ伝送時間が短く、データ伝送速度が速い。
前述した例では、まず、単一の周波数帯域(チャンネル)f1での無線通信が可能となる通信経路(1band)でのデータ伝送、次に2つの周波数帯域(チャンネル)f1、f2での無線通信が可能となる通信経路(2bands)でのデータ伝送、そして、更に3つの周波数帯域(チャンネル)f1、f2、f3での無線通信が可能となる通信経路(3bands)でのデータ伝送と、順次通信経路の切替えを行なった。しかし、通信経路の切替えは、これに限られず、前述した一般的な通信経路の性質を考慮して、要望されるQosに応じた通信経路の切替えも可能である。
例えば、とにかく早くデータ伝送が要望される場合、前述した例のように、まず単一の周波数帯域(チャンネル)f1での無線通信が可能となる通信経路(1band)を選択し、以後、干渉によって使用できない状況になるごとに、2つの周波数帯域(チャンネル)f1、f2での無線通信が可能となる通信経路(2bands)、更に3つの周波数帯域(チャンネル)f1、f2、f3での無線通信が可能となる通信経路(3bands)と順次その通信経路を切替えていく。一方、とにかく確実なデータ伝送が要望される場合、3つの周波数帯域(チャンネル)f1、f2、f3での無線通信が可能となる通信経路(3bands)を選択し、その通信経路(3bands)において干渉が発生するごとに、使用される周波数帯域(チャンネル)を切替えていく。
なお、前述した例では、通信経路を表すルートテーブルは各無線通信装置内に作成されたが、このルートテーブルは、送信ノードT1となる無線通信装置が生成し、実際に送信するデータ(パケット)に含めるようにしてもよい。例えば、図6に示す例の場合、各無線通信装置は、経路応答パケットRREPに自機の次ホップノードを含めて送信することにより、設定されるべき通信経路上の各無線通信装置の次ホップノードについての情報が送信ノードT1に集積される。この情報に基づいて、送信ノードT1が、図10(a)に示すような単一の周波数帯域(チャンネル)f1での無線通信が可能となる通信経路(1band)を表すルートテーブル、図10(b)に示すような2つの周波数帯域(チャンネル)f1、f2での無線通信が可能となる通信経路(2bands)を表すルートテーブル、更に、図10(c)に示すような3つの周波数帯域(チャンネル)f1、f2、f3での無線通信が可能となる通信経路(3bands)を表すルートテーブルを作成する。そして、送信ノードT1は、実際に目的ノードT11に宛ててデータ(パケット)を送信する場合に、使用する通信経路を表すルートテーブルをそのデータ(パケット)に含める。これにより、そのデータ(パケット)を受信した各無線通信装置は、そのデータに含まれるルートテーブルを参照して、自機の次ホップノード対してデータ(パケット)を送信する。
なお、前述した例では、中継ノードとなる各無線通信装置は、経路要求信号RREQを単一の周波数帯域(チャンネル)f1にて受信した場合、それと同じ単一の周波数帯域(チャンネル)f1にて経路要求パケットRREQをブロードキャストするようにしたが、送信が許容される複数の周波数帯域(チャンネル)それぞれにてその経路要求パケットRREQをブロードキャストするもともできる。この場合、各無線通信装置では、単一の周波数帯域を表す帯域ID1ともに、経路要求パケットRREQを受信した際の単一の周波数帯域(f1、f2及びf3のいずれか)を記録し、経路応答パケットRREPを送信する際にその経路要求パケットRREQの受信に使用された単一の周波数帯域を用いるようにする。そして、次ホップノードの記録と共にその経路要求パケットRREPの受信に使用された単一の周波数帯域(f1、f2及びf3のいずれか)を記録する。このようにすれば、単一の周波数帯域で実際の情報の伝送が可能となるものとして設定された通信経路では、送信元の無線通信装置から宛先の通信装置までの間、前述した例のように常に同じ周波数帯域(チャンネル)f1でななく、各無線通信装置に記録された周波数帯域f1、f2及びf3のいずれかにて通信がなされるようになる。このようにすれば、他の無線通信システムとの周波数干渉を回避することのできる単一の周波数帯域(チャンネル)の通信経路をより確実に設定することができるようになる。
また、なお、前述した実施の形態において、制御部30での制御に基づいた図3乃至図4、図7及び図8に示す各無線通信装置の総合的な機能が経路設定手段に相当し、図3及び図4に示す各無線通信装置の総合的な機能が第1手段に、図5及び図7及び図8におけるRREPの欄に示す各無線通信装置の総合的な機能が第2手段にそれぞれ相当する。また、図3に示すステップS1での処理が前記第1手段における「前記送信元の無線通信装置にあって、前記要求情報を前記複数M以下でm以上の数の周波数それぞれにて送信する手段」に相当し、図4に示すステップS20での処理が前記第1手段における「前記各無線通信装置にあって、前記要求情報を受信したときに送信が許容される複数の周波数それぞれにて前記要求情報を送信する手段」に相当する。
更に、図5に示すステップS22での処理が前記第1手段における「前記宛先の無線通信装置にあって、前記要求情報を受信したときにその受信に用いられた数mの周波数それぞれにて、前記応答情報を前記要求情報の送り元の無線通信装置に送信する手段」に相当し、図8に示すRREPの欄での処理が「前記各無線通信装置にあって、前記複数mの周波数それぞれにて前記応答情報を受信したときに、前記複数mの周波数それぞれにて、前記要求情報を受信した際の送り元の無線通信装置に前記応答情報を送信する手段」に相当する。
また、図3に示すステップS1での処理が本発明に係る無線通信装置(請求項7)における「前記M以下の複数の周波数それぞれにて前記宛先の無線通信装置宛ての所定の要求情報を送信する手段」に相当し、図4に示すステップS20での処理が本発明に係る無線通信装置(請求項7)における「他の無線通信装置から送信された自機宛て以外の所定の要求情報を受信したときに、送信が許容される一または複数の周波数それぞれにて当該要求情報を送信する手段」に相当し、図5に示すステップS22での処理が本発明に係る無線通信装置(請求項7)における「他の無線通信装置から送信された自機宛ての所定の要求情報を受信したときに、その受信に用いられた数mの周波数それぞれにて所定の応答情報を当該自機宛ての要求情報の送り元となる前記他の無線通信装置に送信する手段」に相当し、図7及び図8のRREPの欄での処理が「他の無線通信装置から所定の応答情報を受信したときに、その受信に用いられた数mの周波数それぞれにて、前記自機宛て以外の要求情報を受信した際の送り元となる前記他の無線通信装置に当該応答情報を送信する手段」に相当する。更に、各無線通信装置における図9(a)、(b)に示すようなルートマップの記録機能が記録手段に対応する。
ここで、前述したような3種類の通信経路(1band、2bands、3bands)の設定される無線メッシュネットワーク通信システムについて計算機によってシミュレーションを行なった。通信経路(1band)では、周波数帯域f1=750MHz、通信経路(2bands)では、周波数帯域f1=750MHz、f2=2.4GHz、通信経路(3bands)では、周波数帯域f1=750MHz、f2=2.4GHz、f3=5GHzをそれぞれ使用可能であるものとした。
このシミュレーションでは、図11(a)に示すように、200m×200mの正方エリアを考え、その中央に互いに100m離れた送信ノードと目的ノードとが存在するものとした。また、その正方エリア内に100の中継ノードをランダムな位置に配置するものとした。図11(b)にまとめて示すように、伝搬則は3乗則に従うものとし、それぞれの周波数帯域によって減衰量が違う状況を仮定した。各ノードの雑音レベルは−95dBmとし、ルーティングが成立するスレッショルドSNを10dBとした。即ち、各ノードで10dB以上のSNを持つRREQが到来したらルートの一部として、フラッディングを継続することになる。このときの各ノードのアンテナ利得は0dBiとした。また、既存システムの存在を想定するために初期状態での各リンクのうち10%が干渉状態で通信できないものとし(Initial interfered Pi=0.1)、ルート構築からパケット伝送までの間に5%のリンクに干渉状態の変化が生じる(Interfered after route decision Pv=0.05)場合のシミュレーションを行なった。具体的には、送信電力を順次変えた際のルート確立成功率(ルート確立エラー率:Route establishing error)、パケットロス率(Packet loss rate)、平均ホップ数(Average number of hops)を前述した条件のもとでシミュレートした。
ルート確立失敗率(ルート確立エラー率)は、図12に示すように、単一の周波数帯域f1(=750MHz)での無線通信が可能となる通信経路(1band)では、送信パワーによらずほぼ一定であったのに対して、2つの周波数帯域f1、f2(=2.4GHz)での無線通信が可能となる通信経路(2band)では、前記通信経路(1band)に比べてその失敗率が低く、更に、送信パワーを上げていくことにより改善された。また、3つの周波数帯域f1、f2、f3(=5GHz)での無線通信が可能となる通信経路(3bands)では、前記2つの通信経路(1band、2bands)の双方に比べてその失敗率が低く、更に、送信パワーを上げていくことによる改善の度合は通信経路(2bands)より良好であった。
各通信経路(1band、2bands、3bands)を構築したうえで最終的にパケットが目的ノードまで届かなかった割合をパケットロス率として求めた。ここでは、初め通信経路(1band)での伝送を試みた後、干渉で経路切断が発生した場合に、2つの周波数帯域f1、f2での無線通信が可能となる通信経路(2bands)、3つの周波数帯域f1、f2、f3での無線通信が可能となる通信経路(3bands)と順次通信経路を切替えてパケット伝送を試みた。その結果、図13に示すように、利用可能周波数帯域数を増やしてルーティング(通信経路設定)を行なうことで、パケットロス率を大幅に低減させることができるようになった。
平均ホップ数は、図14に示すように、利用可能周波数帯域の数がより大きい通信経路においてより大きいものとなった。従って、前述したように、通信速度を優先させる場合には、利用可能周波数帯域の数がより少ない通信経路を利用することが有利であることが分る。
なお、前述した例では、複数の周波数帯域それぞれにて無線通信可能な通信経路が選択された場合、その通信経路上の全ての無線通信装置が前記複数の周波数帯域から選ばれた同一の周波数帯域にてデータ伝送を行なっていたが、各無線通信装置は、その通信経路に割当てられた前記複数の周波数帯域であれば、任意に選択して利用するようにすることもできる。
また、前述した例では、複数の周波数帯域それぞれにて無線通信可能な通信経路が設定されたが、単一の周波数帯域の異なる複数の周波数にて無線通信可能な通信経路を設定することもできる。
本発明は、他の既存の無線通信システムとの周波数相互干渉を容易にかつ確実に回避することができるという効果を有し、送信元の無線通信装置から宛先の無線通信装置まで一または複数の無線通信装置を中継してマルチホップにより情報の伝送を行なう無線メッシュネットワーク通信システムとして有用である。
本発明の実施の一形態に係る無線メッシュネットワーク通信システムを示す図である。 図1に示す無線メッシュネットワーク通信システムを構築する各無線通信装置の構成を示すブロック図である。 送信元となる無線通信装置におけるパケット制御部での通信経路設定時の処理の流れを示すフローチャートである。 送信元となる無線通信装置以外の無線通信装置におけるパケット制御部での通信経路設定時の処理の流れを示すフローチャートである。 宛先となる無線通信装置におけるパケット制御部での通信経路設定時の処理の流れを示すフローチャートである。 無線メッシュネットワーク通信システムにおいて設定される複数の通信経路の例を示す図である。 使用可能な周波数帯域が1つとなる通信経路が設定される際の各無線通信装置での送信及び受信の状態を示す図である。 使用可能な周波数帯域が3つのなる通信経路が設定される際の各無線通信装置での送信及び受信の状態を示す図である。 図6に示す無線通信装置T2にて設定されるルートマップテーブルの例を示す図である。 パケット送信時にそのパケットに含ませることができるルートマップテーブルの例を示す図である。 シミュレーションの条件を示す図である。 シミュレーションの結果(その1)を示す図である。 シミュレーションの結果(その2)を示す図である。 シミュレーションの結果(その3)を示す図である。
符号の説明
11 無線周波数受信部
12 アナログ・デジタル変換部
13 パケット復調部
21 無線周波数送信部
22 デジタル・アナログ変換部
23 パケット変調部
30 パケット制御部
31 アンテナ
32 送受信分離部

Claims (12)

  1. 相互に通信可能となる複数の無線通信装置を含み、送信元の無線通信装置から宛先の無線通信装置まで一または複数の無線通信装置を中継したマルチホップにより情報の伝送を行なう無線メッシュネットワーク通信システムであって、
    前記複数の無線通信装置のそれぞれは、複数Mの周波数それぞれでの無線通信が可能となり、
    前記送信元の無線通信装置から前記宛先の無線通信装置までマルチホップにより情報の伝送を行なうべき無線通信装置の連なりとなる通信経路であって、前記M以下の複数mの周波数それぞれでの無線通信による情報の伝送が可能となる当該通信経路を設定する経路設定手段を有することを特徴とする無線メッシュネットワーク通信システム。
  2. 前記経路設定手段は、複数mの周波数それぞれにて前記送信元の無線装置から一または複数の無線通信装置を経由して所定の要求情報を前記宛先の無線通信装置に伝送させる第1手段と、
    前記複数mの周波数それぞれにて前記宛先の無線通信装置から前記要求情報が経由した一または複数の無線通信装置をその経由順序と逆の順序にて所定の応答情報を前記送信元の無線通信装置まで転送させる第2手段とを有し、
    前記応答情報が転送された一または複数の無線通信装置の前記送信元の無線通信装置から前記宛先の無線通信装置までの連なりを前記複数mの周波数それぞれでの無線通信による情報の伝送が可能となる通信経路として設定することを特徴とする請求項1記載の無線メッシュネットワーク通信システム。
  3. 前記第1手段は、前記送信元の無線通信装置にあって、前記要求情報を前記複数M以下でm以上の数の周波数それぞれにて送信する手段と、
    前記各無線通信装置にあって、前記要求情報を受信したときに送信が許容される複数の周波数それぞれにて前記要求情報を送信する手段とを有することを特徴とする請求項2記載の無線メッシュネットワーク通信システム。
  4. 前記第2手段は、前記宛先の無線通信装置にあって、前記要求情報を受信したときにその受信に用いられた数mの周波数それぞれにて、前記応答情報を前記要求情報の送り元の無線通信装置に送信する手段と、
    前記各無線通信装置にあって、前記複数mの周波数それぞれにて前記応答情報を受信したときに、前記複数mの周波数それぞれにて、前記要求情報を受信した際の送り元の無線通信装置に前記応答情報を送信する手段とを有することを特徴とする請求項1または2記載の無線メッシュネットワーク通信システム。
  5. 前記経路設定手段は、各無線通信装置にあって、前記複数mの周波数それぞれにて前記応答情報を受信したときに、その応答情報の送り元の無線通信装置を記録する手段を有し、各無線通信装置に記録された無線通信装置の連なりを前記複数mの周波数それぞれでの無線通信による情報の伝送が可能となる通信経路として設定することを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の無線メッシュネットワーク通信システム。
  6. 相互に通信可能となる複数の無線通信装置を含み、送信元の無線通信装置から宛先の無線通信装置まで一または複数の無線通信装置を中継したマルチホップにより情報の伝送を行なう無線メッシュネットワーク通信システムであって、
    前記複数の無線通信装置のそれぞれは、複数の周波数それぞれでの無線通信が可能となり、
    前記送信元の無線通信装置から前記宛先の無線通信装置までマルチホップにより情報の伝送を行なうべき無線通信装置の連なりとなる複数の通信経路であって、無線通信による情報の伝送に使用可能な周波数の数が異なる当該複数の通信経路を設定する経路設定手段を有することを特徴とする無線メッシュネットワーク通信システム。
  7. 送信元の無線通信装置から宛先の無線通信装置まで一または複数の無線通信装置を中継したマルチホップにより情報の伝送を行う無線メッシュネットワーク通信システムに含まれる無線通信装置であって、
    複数Mの周波数それぞれにて情報の送信及び受信が可能となり、
    前記M以下の複数の周波数それぞれにて前記宛先の無線通信装置宛ての所定の要求情報を送信する手段と、
    他の無線通信装置から送信された自機宛て以外の所定の要求情報を受信したときに、送信が許容される一または複数の周波数それぞれにて当該要求情報を送信する手段と、
    他の無線通信装置から送信された自機宛ての所定の要求情報を受信したときに、その受信に用いられた数mの周波数それぞれにて所定の応答情報を当該自機宛ての要求情報の送り元となる前記他の無線通信装置に送信する手段と、
    他の無線通信装置から所定の応答情報を受信したときに、その受信に用いられた数mの周波数それぞれにて、前記自機宛て以外の要求情報を受信した際の送り元となる前記他の無線通信装置に当該応答情報を送信する手段とを有することを特徴とする無線通信装置。
  8. 他の無線通信装置から前記応答情報を受信したときに、その応答情報の送り元となる前記他の無線通信装置を記録する記録手段とを有することを特徴とする請求項7記載の無線通信装置。
  9. 複数Mの周波数それぞれにて相互に通信可能となる複数の無線通信装置を含み、送信元の無線通信装置から宛先の無線通信装置まで一または複数の無線通信装置を中継したマルチホップにより情報の伝送を行なう無線メッシュネットワーク通信システムにおいて、前記送信元の無線通信装置から前記宛先の無線通信装置までマルチホップにより情報の伝送がなされる無線通信装置の連なりとなる通信経路を設定するためのルーティング方法であって、
    前記M以下の複数mの周波数それぞれにて前記送信元の無線装置から一または複数の無線通信装置を経由して所定の要求情報を前記宛先の無線通信装置に伝送させる第1ステップと、
    前記複数mの周波数それぞれにて前記宛先の無線通信装置から前記要求情報が経由した一または複数の無線通信装置をその経由順序と逆の順序にて所定の応答情報を前記送信元の無線通信装置まで転送させる第2ステップとを有し、
    前記応答情報が転送された一または複数の無線通信装置の前記送信元の無線通信装置から前記宛先の無線通信装置までの連なりを前記複数mの周波数それぞれでの無線通信による情報の伝送が可能となる通信経路として設定することを特徴とする無線メッシュネットワーク通信システムにおけるルーティング方法。
  10. 前記第1ステップは、前記送信元の無線通信装置にてなされ、前記要求情報を前記複数M以下でm以上の数の周波数それぞれにて送信するステップと、
    前記各無線通信装置にてなされ、前記要求情報を受信したときに送信が許容される複数の周波数それぞれにて前記要求情報を送信するステップとを有することを特徴とする請求項9記載の無線メッシュネットワーク通信システムにおけるルーティング方法。
  11. 前記第2ステップは、前記宛先の無線通信装置になされ、前記要求情報を受信したときにその受信に用いられた数mの周波数それぞれにて、前記応答情報を前記要求情報の送り元の無線通信装置に送信するステップと、
    前記各無線通信装置にてなされ、前記複数mの周波数それぞれにて前記応答情報を受信したときに、前記複数mの周波数それぞれにて、前記要求情報を受信した際の送り元の無線通信装置に前記応答情報を送信するステップとを有することを特徴とする請求項9または10記載の無線メッシュネットワーク通信システムにおけるルーティング方法。
  12. 各無線通信装置にてなされ、前記複数mの周波数それぞれにて前記応答情報を受信したときに、その応答情報の送り元の無線通信装置を記録するステップを有し、各無線通信装置に記録された無線通信装置の連なりが前記複数mの周波数それぞれでの無線通信による情報の伝送が可能となる通信経路として設定されることを特徴とする請求項9乃至11のいずれかに記載の無線メッシュネットワーク通信システムにおけるルーティング方法。
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