JP4845111B2 - ガスセンサ素子及びガスセンサ - Google Patents

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Description

この発明は、内燃機関の燃焼制御等に用いられるガスセンサ素子及びガスセンサ並びにそれらの製造方法に関する。更に詳しくは、被毒による空燃比の検出の低下を防止することができるガスセンサ素子及びガスセンサに関する。
従来、内燃機関の排気系に設置し、排気ガス中の酸素濃度を検出して内燃機関の燃焼制御に利用されるガスセンサとして、酸素センサが知られている。この酸素センサは、例えば、筒状の主体金具と、その主体金具に保持された板状のガスセンサ素子を有している。ガスセンサ素子は、長手方向に延びる第1固体電解質層、及び第1固体電解質層のうち測定対象気体に晒される先端側の表裏面に形成された第1対向電極を有するセルと、セルに積層される第1多孔質部とを有しており、セルの一方の対向電極は、測定対象気体が導入される測定室に配置されている。また、第1多孔質部は、測定室内に導入される測定対象気体の拡散律速を行うために設けられている。
ところで、一般に自動車エンジン等の内燃機関に使用される燃料やエンジンオイ中にはリンやシリコンを含むものが存在している。この燃料やエンジンオイルを使用すると、このリンやシリコンが第1多孔質部の表面に付着し、多孔質の孔を塞いでしまうことで第1多孔質部が目詰まりを起こしてしまう問題がある。その結果、第1多孔質部の拡散抵抗が変化してしまい、ガスセンサの空燃比の検出の精度が低下する虞がある。
そこで、この多孔質部の目詰まりの発生や電極の異常に対しては、例えば第1多孔質部と外部との間にリンやシリコンからの被毒を防止する第2多孔質部を有することが知られている。(特許文献1、2参照)この第2多孔質部でリンやシリコンを吸着し、第1多孔質部での目詰まりの発生を抑制することができる。よって、第1多孔質部の拡散抵抗の変化を抑制し、ガスセンサの空燃比の検出の精度が低下するのを抑制することができる。
特開平10−221304号公報 特開平10−221287号公報
しかしながら、近年、ガスセンサの高性能化、高精度化が求められており、そのためには第2多孔質部にてリンやシリコンをより多く吸着して、第1多孔質部での発生する目詰まりをさらに抑制することが重要視されている。しかしながら、特許文献1、2の第2多孔質部では、ガスセンサの高性能化、高精度化に必要となるリンやシリコンの十分な吸着を行うことができない虞がある。具体的には、特許文献1、2の第2多孔質部は、測定室に測定対象気体を取り込むための導入路内に全部入り込む構成となっており、ガスセンサ素子の外面に導入路と第2多孔質部との界面が露出する構成となっている。このようなガスセンサ素子の場合、測定対象気体が第2多孔質部に導入された際に、一部のリンやシリコンが第2多孔質部で吸着することなく、外部からこの界面を通路にして第1多孔質部に入り込んでしまい、その結果、第1多孔質部に発生する目詰まりの抑制が十分でなく、ガスセンサの高性能化、高精度化に適用した第1多孔質部とすることができない虞がある。
本発明は、かかる従来の問題点を鑑みてなされたもので、第2多孔質部でリンやシリコンを確実に吸着することができ、その結果、第1多孔質部の目詰まりの発生をさらに抑制して、ガスセンサの高性能化、高精度化に対応した多孔質部とし、空燃比の検出の精度をさらに向上させるガスセンサ素子及びガスセンサを提供するものである。
そこで本発明のガスセンサ素子は、第1固体電解質層、及び該第1固体電解質層の表裏面に形成された第1対向電極を有する第1セルと、第1多孔質部を介してガスが導入される中空の測定室であって、前記第1対向電極の一方が臨む測定室と、を有する板状のガスセンサ素子において、
前記第1多孔質部は前記第1セルに積層されると共に、前記第1セル及び前記第1多孔質部によって前記測定室が画成されており、前記第1多孔質部を介して前記第1セルに積層される遮蔽層を備え、
前記第1多孔質部のうち、前記ガスセンサ素子の最外面を結ぶ最外仮想面に向く外表面の少なくとも一部が、前記最外仮想面よりも内側に位置することにより、前記最外仮想面から窪むと共に前記外表面を含む凹部を形成しており、前記第1多孔質部よりも拡散抵抗が小さい第2多孔質部であって、少なくとも前記凹部の開口周縁に接しつつ、自身の一部が前記凹部に入り込んでなる第2多孔質部を備えることを特徴とする。
このように、第2多孔質部は、少なくとも凹部の開口周縁に接するように配置することで、導入路と第2多孔質部との界面(本発明では凹部の開口縁)がガスセンサ素子の最外仮想面に露出することを防止でき、外部からこの界面を通路にして第1多孔質部に入り込むことを抑制できる。よって、第1多孔質部の目詰まりの発生をさらに抑制して、測定対象気体の拡散抵抗の変化による空燃比の検出の精度を向上させることができる。
さらに、この第2多孔質部の一部が、凹部に入り込んでいる。このように第2多孔質部の一部が凹部に入り込んで楔形状になっているので、ガスセンサ素子の凹部の開口周縁のみに接するように配置される場合に比べて、第2多孔質部がガスセンサ素子から剥離することを防止できる。
ところで、第2多孔質部にてリンやシリコンをより多く吸着するためには、第2多孔質部の厚みをより厚くすれば良い。しかしながら、第2多孔質部の厚みを厚くすればするほど、第2多孔質部が大きくなり、その結果、ガスセンサ素子が巨大化してしまう。通常、ガスセンサ素子は、ヒータにより加熱されて、ガスセンサ素子が活性することで空燃比の検出することができる。しかし、ガスセンサ素子が巨大化すると、ガスセンサ素子が活性するまでの時間(以下、活性時間とも言う)が遅くなる。その結果、ガスセンサ素子が早期に空燃比の検出することができない虞がある。これに対して、本発明のように第2多孔質部の一部をガスセンサ素子の凹部に入り込ませることで、ガスセンサ素子を巨大化することなく、第2多孔質部の厚みを確保することができ、その結果、ガスセンサ素子の活性時間を遅くなることなく、より第2多孔質部でリンやシリコンを吸着することできる。
なお、第2多孔質部の拡散抵抗が第1多孔質部の拡散抵抗よりも小さくしている。これは、リンやシリコンを吸着するのための第2多孔質部で測定対象気体が拡散律速することを防止し、空燃比の検出の精度が低下することを防止する。
また、第2多孔質部は、凹部の開口周縁にのみ接しつつ、凹部に入り込んでいてもよいし、ガスセンサ素子の最外仮想面全周を覆いつつ、凹部に入り込んでいても良い。つまり、第2多孔質部が凹部の開口縁が外部に露出しない形態で開口周縁に接していればよい。さらに、本発明の「ガスセンサ素子の最外面を結ぶ最外仮想面」とは、板状のガスセンサのうちで最も外側にある面をそれぞれ結んだときにできる仮想面のことであり、詳細は、下記参考形態及び実施形態にて説明する図4、図6、図7のような仮想面のことを指す。
さらに本発明のガスセンサ素子は、前記第1多孔質部が前記第1セルに積層されると共に、前記第1セル及び前記第1多孔質部によって前記測定室が画成されており、前記第1多孔質部を介して前記第1セルに積層される遮蔽層を備える。
ガスセンサ素子の構成を上述の構成にすることで、第2多孔質部が凹部の開口周縁に接しつつ、自身の一部を凹部に入り込ませるガスセンサ素子を実現できる。これにより、第1多孔質部の目詰まりの発生を抑制して、測定対象気体の拡散抵抗の変化による空燃比の検出の精度を向上させつつ、第2多孔質部が剥離することを防止できるガスセンサ素子が実現されている。
なお、上記構成を有するガスセンサ素子では、凹部は、ガスセンサ素子の両側面側及び先端面側並びに後端面側の4箇所のうち、少なくとも1箇所に形成されていればよく、第2多孔質部は、該凹部に入り込んでいればよい。また、凹部は、ガスセンサ素子の両側面側及び先端面側並びに後端面側の4箇所全てに形成されていてもよく、第2多孔質部は、該凹部に全てに入り込んでいてもよい。
さらに、本発明のガスセンサ素子は、第1固体電解質層、及び該第1固体電解質層の表裏面に形成された第1対向電極を有する第1セルと、第1多孔質部を介してガスが導入される中空の測定室であって、前記第1対向電極の一方が臨む測定室と、を有する板状のガスセンサ素子において、
第2固体電解質層、及び該第2固体電解質層の表裏面に形成された第2対向電極を有する第2セルが、該第2対向電極の一方を前記測定室に臨ませつつ、前記第1多孔質部を介して前記第1セルに積層されており、前記第1セルと前記第2セルとの間に形成され、前記第1セル及び前記第2セルならびに前記第1多孔質部とともに前記測定室を画成する絶縁層を有し、さらに、第2固体電解質体には積層方向に貫通する貫通孔を有し、前記測定室は、前記第1多孔質部を介して前記貫通孔と連通しており、
前記第1多孔質部のうち、前記ガスセンサ素子の最外面を結ぶ最外仮想面に向く外表面の少なくとも一部が、前記最外仮想面よりも内側に位置することにより、前記最外仮想面から窪むと共に前記外表面を含む凹部を形成しており、
前記第1多孔質部よりも拡散抵抗が小さい第2多孔質部であって、少なくとも前記凹部の開口周縁に接しつつ、自身の一部が前記凹部に入り込んでなる第2多孔質部を備えることを特徴とする。
このように、第2多孔質部は、少なくとも凹部の開口周縁に接するように配置することで、導入路と第2多孔質部との界面(本発明では凹部の開口縁)がガスセンサ素子の最外仮想面に露出することを防止でき、外部からこの界面を通路にして第1多孔質部に入り込むことを抑制できる。よって、第1多孔質部の目詰まりの発生をさらに抑制して、測定対象気体の拡散抵抗の変化による空燃比の検出の精度を向上させることができる。
さらに、この第2多孔質部の一部が、凹部に入り込んでいる。このように第2多孔質部の一部が凹部に入り込んで楔形状になっているので、ガスセンサ素子の凹部の開口周縁のみに接するように配置される場合に比べて、第2多孔質部がガスセンサ素子から剥離することを防止できる。
ところで、第2多孔質部にてリンやシリコンをより多く吸着するためには、第2多孔質部の厚みをより厚くすれば良い。しかしながら、第2多孔質部の厚みを厚くすればするほど、第2多孔質部が大きくなり、その結果、ガスセンサ素子が巨大化してしまう。通常、ガスセンサ素子は、ヒータにより加熱されて、ガスセンサ素子が活性することで空燃比の検出することができる。しかし、ガスセンサ素子が巨大化すると、ガスセンサ素子が活性するまでの時間(以下、活性時間とも言う)が遅くなる。その結果、ガスセンサ素子が早期に空燃比の検出することができない虞がある。これに対して、本発明のように第2多孔質部の一部をガスセンサ素子の凹部に入り込ませることで、ガスセンサ素子を巨大化することなく、第2多孔質部の厚みを確保することができ、その結果、ガスセンサ素子の活性時間を遅くなることなく、より第2多孔質部でリンやシリコンを吸着することできる。
なお、第2多孔質部の拡散抵抗が第1多孔質部の拡散抵抗よりも小さくしている。これは、リンやシリコンを吸着するのための第2多孔質部で測定対象気体が拡散律速することを防止し、空燃比の検出の精度が低下することを防止する。
また、第2多孔質部は、凹部の開口周縁にのみ接しつつ、凹部に入り込んでいてもよいし、ガスセンサ素子の最外仮想面全周を覆いつつ、凹部に入り込んでいても良い。つまり、第2多孔質部が凹部の開口縁が外部に露出しない形態で開口周縁に接していればよい。
さらに、第2固体電解質層、及び該第2固体電解質層の表裏面に形成された第2対向電極を有する第2セルが、該第2対向電極の一方を前記測定室に臨ませつつ、前記第1多孔質部を介して前記第1セルに積層されており、前記第1セルと前記第2セルとの間に形成され、前記第1セル及び前記第2セルならびに前記第1多孔質部とともに前記測定室を画成する絶縁層を有し、さらに、第2固体電解質体には積層方向に貫通する貫通孔を有し、前記測定室は、前記第1多孔質部を介して前記貫通孔と連通している。
ガスセンサ素子の構成を上述の構成にすることで、第2多孔質部が凹部の開口周縁に接しつつ、自身の一部を凹部に入り込ませるガスセンサ素子を実現できる。これにより、第1多孔質部の目詰まりの発生を抑制して、測定対象気体の拡散抵抗の変化による空燃比の検出の精度を向上させつつ、第2多孔質部が剥離することを防止できるガスセンサ素子が実現されている。
さらに、本発明のガスセンサ素子は、前記凹部に設けられた前記第2多孔質部は、自身の外面から前記第1多孔質部に向く内面までの最小厚みが130μm以上であることが好ましい。
このように、凹部に設けられた第2多孔質部の外面と内面との最小厚みを130μm以上とすることで、測定対象気体が第2多孔質部を通過する距離を長くすることができ、第2多孔質部でリンやシリコンがより多く吸着することができる。よって、第1多孔質部の目詰まりの発生をさらに抑制して、測定対象気体の拡散抵抗の変化による空燃比の検出の精度を向上させることができる。第2多孔質部の最短距離が130μm未満では、上記効果を得ることが難しいことがある。また、第2多孔質部の距離は長ければ長いほうが好ましいが、ガスセンサ素子の活性時間を考慮すると、凹部に設けられた第2多孔質部の外面と内面との最大厚みを300μ以下とすることが好ましい。なお、「凹部に設けられた第2多孔質部の自身の外面から前記第1多孔質部に向く内面までの最小厚み」とは、第2多孔質部のうち、凹部に位置する第2多孔質部を含んだ領域の直線距離のことを指す。
ところで、内燃機関の排気管を通過する排気ガスには、水滴や油滴などが含まれており、この水滴等がガスセンサの使用時にガスセンサ素子に付着することがあると、ガスセンサ素子にクラックが発生することがある。詳細には、ガスセンサ素子は、ガスセンサの使用時において、排ガス(測定対象気体)に晒されると共に、ヒータにより加熱されているために、水滴等が接触すると、その水滴が付着した部分とその周囲との間に大きな温度差が生じ、これに起因する熱衝撃にてクラックが発生することがある。特に、水滴による接触によりクラックが発生する部位として、ガスセンサ素子の長手方向に延びる角部に対して水滴が付着すると、その角部に熱応力が集中しやすく、クラックが生じやすいことが分かった。
そこで、本発明のガスセンサ素子は、前記第2多孔質部は、前記ガスセンサ素子の長手方向の角部を覆い、前記第2多孔質部は、該角部からの厚みが20μm以上であることが好ましい。つまり、第2多孔質部が多孔質で構成されていることを利用して、ガスセンサ素子の長手方向の角部を覆うことで、第2多孔質部に付着した水滴が、多数の気孔を分散しながら緩慢に浸透していくことにより、ガスセンサ素子の角部に到達する前に水滴を分散できる。その結果、ガスセンサ素子の角部に生じる熱衝撃を抑制することができ、ガスセンサ素子にクラックが発生することを抑制できる。
なお、第2多孔質部のガスセンサ素子の最外仮想面からの厚みは、被水によるクラックの発生をより有効に防止するために30μm以上とすることが好ましく、50μm以上とすることが好ましい。一方、第2多孔質部の厚みは、ガスセンサ素子の活性時間を考慮して300μm以下とすることが好ましい。
なお、本発明の「長手方向に延びる角部」とは、板状のガスセンサ素子の外面のうちで、長手方向に延びる表裏面のいずれか一面と両側面のいずれか一面とを連結する部分を指すものである。そして、角部については、2つの面が交わる線上部(即ち、稜)のみに限られず、2つの面を例えばR形状で連結する曲面状の部分をも指す。また、第2多孔質部は、1つ以上の角部を被覆するように形成されていればよい。つまり、ガスセンサ内での取り付け位置を考慮し、被水しやすい角部を1以上選択して第2多孔質部を形成すればよい。また、第2多孔質部は、第1多孔質部及び角部を覆うのみでなく、ガスセンサ素子の外面を覆う形態であっても良い。さらに、本発明において、「第2多孔質部は、角部からの厚みが20μm以上とする」とは、ガスセンサ素子の厚さ方向の断面をとったときに、ガスセンサ素子の角部と第2多孔質部の表面との間に直径20μmの仮想円が形成(内包)されることを意味する。
さらに、本発明のガスセンサ素子は、第2多孔質部のBET比表面積が1.0m/g以上であることが好ましい。このように、第2多孔質部のBET比表面積が1.0m/g以上とすることで、第2多孔質部を形成する粒の粒径が細かくなり、第2多孔質部でリンやシリコンがより多く吸着することができる。よって、第1多孔質部の目詰まりの発生をさらに抑制して、測定対象気体の拡散抵抗の変化による空燃比の検出の精度を向上させることができる。第2多孔質部のBET比表面積が1.0m/g未満では、上記効果を得ることが難しい。なお、BET比表面積は、BET法を用いて測定することができる。
また、本発明のガスセンサは、円筒状の主体金具と、該主体金具に保持されるガスセンサ素子と、を有するガスセンサであって、
前記ガスセンサ素子は、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のガスセンサ素子であることを特徴とする。
本発明のガスセンサに、上述のガスセンサ素子を用いることで、測定対象気体の拡散抵抗の変化による精度の良い空燃比の検出ができる。
参考形態1)
以下に、本発明を適用した参考形態1であるガスセンサを図面と共に説明する。参考形態1では、自動車や各種内燃機関における空燃比フィードバック制御に使用するために、測定対象気体となる排ガス中の特定ガスを検出するガスセンサ素子が組みつけられるとともに、内燃機関の排気管に装着される全領域空燃比センサ2について説明する。
図1は、参考形態1の空燃比センサ2の全体構成を示す断面図である。空燃比センサ2は、排気管に固定するためのネジ部39が外表面に形成された筒状の主体金具38と、軸線方向(空燃比センサ2の長手方向:図中上下方向)に延びる板状形状をなすガスセンサ素子4と、ガスセンサ素子4の径方向周囲を取り囲むように配置される筒状のセラミックスリーブ6と、軸線方向に貫通するコンタクト挿通孔68の内壁面がガスセンサ素子4の後端部の周囲を取り囲む状態で配置される絶縁コンタクト部材66と、ガスセンサ素子4と絶縁コンタクト部材66との間に配置される5個の接続端子10(図1では、2個図示)とを備えている。
主体金具38は、軸線方向に貫通する貫通孔54を有し、貫通孔54の径方向内側に突出する棚部52を有する略筒状形状に構成されている。また、主体金具38は、ガスセンサ素子4を先端側(後述する検出部8)が貫通孔54の先端側外部に配置し、電極端子部120、121を貫通孔54の後端側外部に配置する状態で貫通孔54に押通して保持している。さらに、棚部52は、軸線方向に垂直な平面に対して傾きを有する内向きのテーパ面として形成されている。
なお、主体金具38の貫通孔54の内部には、ガスセンサ素子4の径方向周囲を取り囲む状態で、環状形状のセラミックホルダ51、粉末充填層53、56(以下、滑石リング53、56ともいう)、および上述のセラミックスリーブ6が、この順に先端側から後端側にかけて積層されている。また、セラミックスリーブ6と主体金具38の後端部40との間には、加締パッキン57が配置されており、セラミックホルダ51と主体金具38の棚部52との間には、滑石リング53やセラミックホルダ51を保持し、気密性を維持するための金属ホルダ58が配置されている。なお、主体金具38の後端部40は、加締パッキン57を介してセラミックスリーブ6を先端側に押し付けるように、加締められている。
一方、図1に示すように、主体金具38の先端側(図1における下方)外周には、ガスセンサ素子4の突出部分を覆うと共に、複数の孔部を有する金属製(例えば、ステンレスなど)の二重の外部プロテクタ42および内部プロテクタ43が、溶接等によって取り付けられている。
そして、主体金具38の後端側外周には、外筒44が固定されている。また、外筒44の後端側(図1における上方)の開口部には、ガスセンサ素子4の電極端子部120、121とそれぞれ電気的に接続される5本のリード線46(図1では3本のみ図示)が押通されるリード線押通孔61が形成されたグロメット50が配置されている。
また、主体金具38の後端部40より突出されたガスセンサ素子4の後端側(図1における上方)には、絶縁コンタクト部材66が配置される。なお、この絶縁コンタクト部材66は、ガスセンサ素子4の後端側の表面に形成される電極端子部120、121の周囲に配置される。この絶縁コンタクト部材66は、軸線方向に貫通するコンタクト挿通孔68を有する筒状形状に形成されると共に、外表面から径方向外側に突出する鍔部67が備えられている。絶縁コンタクト部材66は、鍔部67が保持部材69を介して外筒44に当接することで、外筒44の内部に配置される。
次に、本発明の主要部であるガスセンサ素子4について説明する。
ガスセンサ素子4は、軸線方向に延びる板状形状をなし、測定対象となるガスに向けられる先端側(図中下方)に検出部8が形成され、後端側(図中上方)の外表面のうち表裏面に電極端子部120、121が形成されている。なお、検出部8には、多孔質部30(図1、図4参照)が形成されている。接続端子10は、ガスセンサ素子4と絶縁コンタクト部材66との間に配置されることで、ガスセンサ素子4の電極端子部120、121にそれぞれ電気的に接続される。また、接続端子10は、外部からセンサの内部に配設されるリード線46にも電気的に接続されており、リード線46が接続される外部機器と電極端子部120、121との間に流れる電流の電流経路を形成する。
次に、ガスセンサ素子4について具体的に図2〜図4を用いて説明する。図2はガスセンサ素子4の積層展開図であり、図3はガスセンサ素子の斜視図であり、図4は図3のA−A´にて切断した切断面である。なお、下記説明の関係上、図2、図3には、多孔質部30は、図示していない。
ガスセンサ素子4は、図2に示すように、検出素子300とヒータ200が積層されており、さらに検出素子300は、酸素濃度検出セル130と酸素ポンプセル140とが積層されている。
ヒータ200は、アルミナを主体とする第1基体101及び第2基体103と、第1基体101と第2基体103とに挟まれ、白金を主体とする発熱体102を有している。発熱体102は、先端側に位置する発熱部102aと、発熱部102aから第1基体101の長手方向に沿って延びる一対のヒータリード部102bとを有している。そして、ヒータリード部102bの端末は、第1基体101に設けられるヒータ側スルーホール101aを介して電極端子部120と電気的に接続している。
酸素濃度検出セル130は、第1固体電解質体105と、その第1固体電解質105の両面に形成された第1電極104及び第2電極106とから形成されている。第1電極104は、第1電極部104aと、第1電極部104aから第1固体電解質体105の長手方向に沿って延びる第1リード部104bとから形成されている。第2電極106は、第2電極部106aと、第2電極部106aから第1固体電解質体105の長手方向に沿って延びる第2リード部106bとから形成されている。
そして、第1リード部104bの端末は、第1固体電解質体105に設けられる第1スルーホール105a、後述する絶縁層107に設けられる第2スルーホール107a、第2固体電解質体109に設けられる第4スルーホール109a及び保護層111に設けられる第6スルーホール111aを介して電極端子部121と電気的に接続する。一方、第2リード部106bの端末は、後述する絶縁層107に設けられる第3スルーホール107b、第2固体電解質体109に設けられる第5スルーホール109b及び保護層111に設けられる第7スルーホール111bを介して電極端子部121と電気的に接続する。
一方、酸素ポンプセル140は、第2固体電解質体109と、その第2固体電解質体109の両面に形成された第3電極108、第4電極110とから形成されている。第3電極108は、第3電極部108aと、この第3電極部108aから第2固体電解質体109の長手方向に沿って延びる第3リード部108bとから形成されている。第4電極110は、第4電極部110aと、この第4電極部110aから第2固体電解質体109の長手方向に沿って延びる第4リード部110bとから形成されている。
そして、第3リード部108bの端末は、第2固体電解質体109に設けられる第5スルーホール109b及び保護層111に設けられる第7スルーホール111bを介して電極端子部121と電気的に接続する。一方、第4リード部110bの端末は、後述する保護層111に設けられる第8スルーホール111cを介して電極端子部121と電気的に接続する。なお、第2リード部106bと第3リード部108bは第3スルーホール107bを介して同電位となっている。
これら第1固体電解質体105、第2固体電解質体109は、ジルコニア(ZrO2)に安定化剤としてイットリア(Y2O3)又はカルシア(CaO)を添加してなる部分安定化ジルコニア焼結体から構成されている。
発熱体102、第1電極104、第2電極106、第3電極108、第4電極110、電極端子部120及び電極端子部121は、白金族元素で形成することができる。これらを形成する好適な白金族元素としては、Pt、Rh、Pd等を挙げることができ、これらはその一種を単独で使用することもできるし、又二種以上を併用することもできる。
もっとも、発熱体102、第1電極104、第2電極106、第3電極108、第4電極110、電極端子部120及び電極端子部121は、耐熱性及び耐酸化性を考慮するとPtを主体にして形成することがより一層好ましい。さらに、発熱体102、第1電極104、第2電極106、第3電極108、第4電極110、電極端子部120及び電極端子部121は、主体となる白金族元素の他にセラミック成分を含有することが好ましい。このセラミック成分は、固着という観点から、積層される側の主体となる材料(例えば、第1固体電解質体105、第2固体電解質体109の主体となる成分)と同様の成分であることが好ましい。
そして、上記酸素ポンプセル140と酸素濃度検出セル130との間に、絶縁層107が形成されている。絶縁層107は、絶縁部114と拡散律速部115とからなる。この絶縁層107の絶縁部114には、第2電極部106a及び第3電極部108aに対応する位置にガス検出室107cが形成されている。このガス検出室107cは、絶縁層107の幅方向で外部と連通しており、該連通部分には、外部とガス検出室107cとの間のガス拡散を所定の律速条件下で実現する拡散律速部115が配置されている。
絶縁部114は、絶縁性を有するセラミック焼結体であれば特に限定されなく、例えば、アルミナやムライト等の酸化物系セラミックを挙げることができる。
拡散律速部115は、アルミナからなる多孔質体である。この拡散律速部115によって検出ガスがガス検出室107cへ流入する際の律速が行われる。
また、第2固体電解質体109の表面には、第4電極110を挟み込むようにして、保護層111が形成されている。この保護層111は、第4電極部110aを挟み込む多孔質の電極保護部113aが、第4リード部110bを挟み込む補強部112に形成された貫通孔112aに挿入されている。
そして、図4に示すように、拡散律速部115は、ガスセンサ素子4の最外面を結ぶ最外仮想面S1に向く外表面115aが最外仮想面S1よりも内側に位置している。なお、最外仮想面S1とは、参考形態1では、第1基体101、第2基体103、第1固体電解質体105、第2固体電解質体109、補強部112、及び電極保護部113aの外表面で形成されているものであり、図4の実線、又は点線で示された面のことを指す。そして、最外仮想面S1から拡散律速部115の外表面115aに向かって窪む凹部116が形成されている。
さらに、拡散律速部115を介してガス検出室107cとは反対側に、多孔質部30が形成されている。具体的には、多孔質部30が、ガスセンサ素子4の最外仮想面S1の周囲を覆いつつ、一部が前記凹部116に入り込んでいる。
このように、多孔質部30は、少なくとも凹部116の開口周縁116a(参考形態1では、第1固体電解質体105の外面105s、及び第2固体電解質体109の外面109s、絶縁体107の外面107s(図示せず))に接するように配置することで、凹部116の開口縁がガスセンサ素子4の最外仮想面S1に露出することを防止でき、外部からこの開口縁を通路にして拡散律速部115に入り込むことを抑制できる。よって、拡散律即部115の目詰まりの発生をさらに抑制して、測定対象気体の拡散抵抗の変化による空燃比の検出の精度を向上させることができる。
さらに、この多孔質部30の一部が、凹部116に入り込んでいる。このように多孔質部30の一部が凹部116に入り込んで楔形状になっているので、ガスセンサ素子4の凹部116の開口周縁116aのみに接するように配置される場合に比べて、多孔質部30がガスセンサ素子4から剥離することを防止できる。
さらに、多孔質部30の一部をガスセンサ素子4の凹部116に入り込ませることで、ガスセンサ素子4を巨大化することなく、多孔質部30の厚み(後述する最小厚みt1)を確保することができ、その結果、ガスセンサ素子4の活性時間を遅くなることなく、より多孔質部30でリンやシリコンを吸着することできる。
この多孔質部30は、拡散律速部115よりも拡散抵抗が小さくなっており、また凹部116に設けられた多孔質部30の外面と拡散律速部115に向く内面との最小厚みt1が150μmである。このように、多孔質部30の最小厚みt1を130μm以上とすることで、測定対象気体が多孔質部30を通過する距離を長くすることができ、多孔質部30でリンやシリコンがより多く吸着することができる。よって、拡散律速部115の目詰まりの発生をさらに抑制して、測定対象気体の拡散抵抗の変化による空燃比の検出の精度を向上させることができる。
さらに、多孔質部30のBET比表面積が1.6m/gとなっている。このように、多孔質部30のBET比表面積が1.0m/g以上とすることで、多孔質部30を形成する粒の粒径が細かくなり、多孔質部30でリンやシリコンがより多く吸着することができる。よって、拡散律速部115の目詰まりの発生をさらに抑制して、測定対象気体の拡散抵抗の変化による空燃比の検出の精度を向上させることができる。
さらに、多孔質部30は、ガスセンサ素子4の検出部8の長手方向に延びる角部4aを覆っており、この角部4aからの多孔質部30の厚みt2は、70μmである。このように、多孔質部30が多孔質で構成されていることを利用して、ガスセンサ素子4の長手方向の角部4aを覆うことで、多孔質部30に付着した水滴が、多数の気孔を分散しながら緩慢に浸透していくことにより、ガスセンサ素子4の角部4aに到達する前に水滴を分散できる。その結果、ガスセンサ素子4の角部4aに生じる熱衝撃を抑制することができ、ガスセンサ素子4にクラックが発生することを抑制できる。
なお、参考形態1の酸素濃度検知セル130が特許請求の範囲における「第1セル」に相当し、第1固体電解質体105が特許請求の範囲における「第1固体電解質層」に相当し、第1電極104、及び第2電極106が特許請求の範囲における「第1対向電極」に相当し、酸素ポンプセル140が特許請求の範囲の「第2セル」に相当し、第2固体電解質体109が特許請求の範囲の「第2固体電解質層」に相当し、第3電極108、及び第4電極110が特許請求の範囲の第2対向電極に相当し、拡散律速部115が特許請求の範囲における「第1多孔質部」に相当し、絶縁部114が特許請求の範囲の「絶縁体」に相当し、多孔質部30が特許請求の範囲の「第2多孔質部」に相当する。
次に、このガスセンサ素子4の製造方法について説明する。
なお、焼成前の部位と焼成後の部位とは同符号を用いて説明している。例えば、焼成後に第1固体電解質体105となる未焼成第1固体電解質体105として説明している。
まず、第1原料粉末と可塑剤とを湿式混合により分散したスラリーを用意した。第1原料粉末は、例えば、アルミナ粉末97質量%と、焼結調整剤としてのシリカ3質量%とからなる。可塑剤はブチラール樹脂及びジブチルフタレート(DBP)からなる。ドクターブレード装置を使用したシート成形法により、このスラリーを厚さ0.4mmのシート状物に成形した後、140mm×140mmに切断し、未焼成補強部112、第1未焼成基体101、第2未焼成基体103、未焼成絶縁層107の未焼成絶縁部114を得た。そして、未焼成補強部112に貫通孔112aを形成した。また、未焼成絶縁部114に、ガス検出室107cを形成した。
一方、第2原料粉末と可塑剤とを湿式混合により分散したスラリーを用意した。第2原料粉末は、例えば、アルミナ粉末63質量%と、焼結調整剤としてのシリカ3質量%と、カーボン粉末34質量%とからなる。可塑剤はブチラール樹脂及びDBPからなる。そして、このスラリーを用い、未焼成電極保護部113aを得た。
また、第3原料粉末と可塑剤とを湿式混合により分散したスラリーを用意した。第3原料粉末は、例えば、ジルコニア粉末97質量%と、焼結調整剤としてシリカ(SiO粉末及びアルミナ粉末合計3質量%とからなる。可塑剤はブチラール樹脂及びDBPからなる。このスラリーを用い、第1固体電解質体105及び第2固体電解質体109を得た。
さらに、例えば、アルミナ粉末100質量%及び可塑剤を湿式混合により分散したスラリーを用意した。可塑剤はブチラール樹脂及びDBPからなる。このスラリーを用い、未焼成絶縁層107の未焼成拡散律速部115を得た。
そして、下方から順に第1未焼成基体101、未焼成発熱体102、第2未焼成基体103、第1未焼成電極104、第1未焼成固体電解質体105、第2未焼成電極106、未焼成絶縁層107、第3未焼成電極108、第2未焼成固体電解質体109、第4未焼成電極110、未焼成保護層111等が積層される。
具体的には、第1未焼成基体101上に、白金を主体とするペーストを用い、スクリーン印刷により未焼成発熱体102を成形した。そして、未焼成発熱部102を挟み込むようにして第2未焼成基体103を積層する。
そして、第1未焼成固体電解質体105上に、第1未焼成電極104を成形した。なお、第1未焼成電極104は白金90質量%及びジルコニア粉末10質量%の白金ペーストからなる。この白金ペーストを用いたスクリーン印刷法により、第1未焼成電極104を成形した。
さらに、第1未焼成電極104を挟み込むようにして、第2未焼成基体103に積層し、さらに、その第1未焼成固体電解質体105上に第2未焼成電極106を印刷して形成した。なお、第2未焼成電極106は第1未焼成電極104と同様の材料である。
そして、第2未焼成電極106上に未焼成絶縁層107を形成した。具体的には、未焼成絶縁部114、未焼成拡散律速部115を形成した。なお、焼成後、ガス検出室107cとなる部位には、カーボンを主体とするペーストを印刷している。
さらに、第2未焼成固体電解質体109上に、第3未焼成電極108を印刷し、第3未焼成電極108を挟み込むようにして、未焼成絶縁層107に積層した。そして、第2未焼成固体電解質体109上に第4未焼成電極110を印刷した。なお、第3未焼成電極108、第4未焼成電極110は、第1未焼成電極104と同様の材料を用いている。そして、第4未焼成電極110上に、未焼成保護層111を積層した。未焼成保護層111は、すでに未焼成電極保護部113aを未焼成補強部112の貫通孔112aに挿入されている。
そして、これらを1MPaで加圧して圧着後、所定の大きさで切断し、1成形型から10個の未焼成積層体を得た。
その後、未焼成ガスセンサ素子を樹脂抜きし、さらに焼成温度1500℃で1時間保持し、本焼成を行って排気ガス中の酸素濃度を検出する積層体を得た。
焼成工程により、第1未焼成電極104は、第1電極部104aと第1リード部104bとからなる第1電極104となる。第1未焼成固体電解質体105は第1固体電解質体105となる。第2未焼成電極106は、第2電極部106aと第2リード部106bとからなる第2電極106となる。未焼成絶縁層107の未焼成絶縁部114は絶縁部114となり、未焼成絶縁層107の未焼成拡散律速部115は多孔質の拡散律速部115となる。未焼成絶縁層107は絶縁層107となる。絶縁層107のガス検出室107cは絶縁部114の幅方向両側で拡散律速部115を介して外部と連通している。拡散律速部115は外部とガス検出室107cとの間のガス拡散を所定の律速条件下で実現する。第3未焼成電極108は、第3電極部108aと第3リード部108bとからなる第3電極108となる。第2未焼成固体電解質体109は第2固体電解質体109となる。第4未焼成電極110は、第4電極部110aと第4リード部110bとからなる第4電極110となる。未焼成保護層111の未焼成補強部112は第2固体電解質体109を保護するための補強部112となり、未焼成保護層111の未焼成電極保護部113aは第4電極110を被毒から防御するための多孔質の電極保護部113aとなる。
その後、この積層体の先端側の周囲に未焼成多孔質部30を形成する。具体的には、スピネル粉末とチタニアと残部がアルミナゾルで作成されたのスラリーを作製し、そのスラリーを用いて、未焼成多孔質部30を積層体の先端側に全周に渡って形成した。なお、形成手段としては、スプレーや塗布等により形成することができる。その後、この未焼成多孔質部30が形成された積層体を、焼成温度1000℃、焼成時間3時間で熱処理を行い、多孔質部30が形成されたガスセンサ素子4を得た。
そして、上記製造方法で作製されたガスセンサ素子4を金属ホルダ58に挿入し、さらにセラミックホルダ51、滑石リング53で固定し、組み立て体を作製する。その後、この組み立て体を主体金具38に固定し、滑石リング56、セパレータ6を挿入し、主体金具38の後端側40にて加締め、下部組立体を作製する。なお、下部組立体には、あらかじめ外部プロテクタ42、内部プロテクタ43が取付けられている。一方、外筒44、絶縁コンタクト部材66、グロメット50等を組みつけ、上部組立体を作製する。そして、下部組立体と上部組立体と接合し、ガスセンサ2を得る。
(実施形態2)
以下に、本発明を適用した実施形態2であるガスセンサ202を図面と共に説明する。なお、実施形態2のガスセンサ202は、上述した参考形態1のガスセンサ2とガスセンサ素子204の構成が異なるものであり、ガスセンサ素子204を中心に説明し、その他の部分は簡略又は省略する。
図5は、ガスセンサ素子204の積層展開図であり、図6は、図5の検出部にて切断した切断面である。なお、下記説明の関係上、図5には多孔質部30は、図示していない。
ガスセンサ素子204は、図5に示すように、酸素ポンプセル500とヒータ400が積層されている。
ヒータ400は、アルミナを主体とする第1基体301及び第2基体303と、第1基体301と第2基体303とに挟まれ、白金を主体とする発熱体302を有している。発熱体302は、先端側に位置する発熱部302aと、発熱部302aから第1基体301の長手方向に沿って延びる一対のヒータリード部302bとを有している。そして、ヒータリード部302bの端末は、第1基体301に設けられるヒータ側スルーホール301aを介して電極端子部320と電気的に接続している。
酸素ポンプセル500は、第1固体電解質体309と、その第1固体電解質体309の両面に形成された第1電極308、第2電極310とから形成されている。第1電極308は、第1電極部308aと、この第1電極部308aから第1固体電解質体309の長手方向に沿って延びる第1リード部308bとから形成されている。第2電極310は、第2電極部310aと、この第2電極部310aから第1固体電解質体309の長手方向に沿って延びる第2リード部310bとから形成されている。そして、第1リード部308bの端末は、第1固体電解質体309に設けられる第1スルーホール309aを介して電極端子部321と電気的に接続する。
第2固体電解質体309は、ジルコニア(ZrO2)に安定化剤としてイットリア(Y2O3)又はカルシア(CaO)を添加してなる部分安定化ジルコニア焼結体から構成されている。
発熱体302、第1電極308、第2電極310、電極端子部320及び電極端子部321は、白金族元素で形成することができる。これらを形成する好適な白金族元素としては、Pt、Rh、Pd等を挙げることができ、これらはその一種を単独で使用することもできるし、又二種以上を併用することもできる。
そして、上記ヒータ400と酸素ポンプセル500との間に、絶縁層307が形成されている。絶縁層307は、絶縁部307aと大気導入口307bとからなる。この大気導入口307bは、絶縁層307の後端側で外部と連通している。絶縁部307bは、絶縁性を有するセラミック焼結体であれば特に限定されなく、例えば、アルミナやムライト等の酸化物系セラミックを挙げることができる。
また、第1固体電解質体309の表面には、第2電極310の第2電極部310aを挟み込むようにして、ガス測定室307c(図6参照)が設けてあり、ガス測定室307cは、第1多孔質部315により覆われている。さらに、第1多孔質部315の第1固体電解質体309とは反対側に遮蔽層312が積層されている。なお、第1多孔質部315は、アルミナからなる多孔質体である。
そして、図6に示すように、第1多孔質部315は、ガスセンサ素子204の最外面を結ぶ最外仮想面S2に向く外表面315aが最外仮想面S2よりも内側に位置している。なお、最外仮想面S2とは、実施形態2では、第1基体301、第2基体303、絶縁層307、第1固体電解質体309、及び遮蔽層312の外表面で形成されているものであり、図6の実線、及び点線で示された面のことを指す。そして、最外仮想面S2から第1多孔質部315の外表面315aに向かって窪む凹部316が形成されている。
さらに、第1多孔質部315の外側には、第2多孔質部330が形成されている。具体的には、第2多孔質部330が、ガスセンサ素子204の最外仮想面S2の周囲を覆いつつ、一部が前記凹部316に入り込んでいる。
このように、第2多孔質部330は、少なくとも凹部316の開口周縁316a(実施形態2では、第1固体電解質体309の外面309s、及び遮蔽体312の外面312s)に接するように配置することで、凹部316の開口縁がガスセンサ素子204の最外仮想面S2に露出することを防止でき、外部からこの開口縁を通路にして第1多孔質部315に入り込むことを抑制できる。よって、第1多孔質部315の目詰まりの発生をさらに抑制できる。
さらに、この第2多孔質部330の一部が、凹部316に入り込んでいる。このように第2多孔質部330の一部が凹部316に入り込んで楔形状になっているので、ガスセンサ素子204の凹部316の開口周縁316aのみに接するように配置される場合に比べて、第2多孔質部330がガスセンサ素子204から剥離することを防止できる。
さらに、第2多孔質部330の一部をガスセンサ素子204の凹部316に入り込ませることで、ガスセンサ素子204を巨大化することなく、第2多孔質部330の厚み(後述する最小厚みt3)を確保することができ、その結果、ガスセンサ素子204の活性時間を遅くなることなく、より第2多孔質部330でリンやシリコンを吸着することできる。
また、凹部316に設けられた多孔質部330の外面と第1多孔質部315に向く内面との最小厚みt3が150μmである。このように、第2多孔質部330の最小厚みt3を130μm以上とすることで、測定対象気体が第2多孔質部330を通過する距離を長くすることができ、第2多孔質部330でリンやシリコンがより多く吸着することができる。
さらに、第2多孔質部330のBET比表面積が1.6m/gとなっている。このように、第2多孔質部330のBET比表面積が1.0m/g以上とすることで、第2多孔質部330を形成する粒の粒径が細かくなり、第2多孔質部330でリンやシリコンがより多く吸着することができる。
さらに、第2多孔質部330は、ガスセンサ素子204の検出部208の長手方向に延びる角部204aを覆っており、この角部204aからの第2多孔質部330の厚みt4は、70μmである。このように、第2多孔質部330が多孔質で構成されていることを利用して、ガスセンサ素子204の長手方向の角部204aを覆うことで、第2多孔質部330に付着した水滴が、多数の気孔を分散しながら緩慢に浸透していくことにより、ガスセンサ素子204の角部204aに到達する前に水滴を分散できる。その結果、ガスセンサ素子204の角部204aに生じる熱衝撃を抑制することができ、ガスセンサ素子204にクラックが発生することを抑制できる。
なお、実施形態2の酸素ポンプセル500が特許請求の範囲における「第1セル」に相当し、第1固体電解質体309が特許請求の範囲における「第1固体電解質層」に相当し、第1電極308、及び第2電極310が特許請求の範囲における「第1対向電極」に相当する。
(実施形態3)
以下に、本発明を適用した実施形態3であるガスセンサ600を図面と共に説明する。なお、実施形態3のガスセンサ600は、上述した参考形態1のガスセンサ2のうちガスセンサ素子204とガスセンサ素子804の構成のみが異なるものであり、ガスセンサ素子804を中心に説明し、その他の部分は簡略又は省略する。
図7は、ガスセンサ素子804の検出部608にて切断した切断面である。
ガスセンサ素子804は、図7に示すように、第1基体601、及び第1基体601上に内部に空隙を有する形成された第2基体603とを有している。そして、空隙内には、第3基体620が配置され、第3基体620内部には、白金を主体とする発熱体602を有している。
酸素濃度検出セル800は、第1固体電解質体605と、その第1固体電解質605の両面に形成された第1電極604及び第2電極606とから形成されている。一方、酸素ポンプセル900は、第2固体電解質体609と、その第2固体電解質体609の両面に形成された第3電極608、第4電極610とから形成されている。なお第2固体電解質体609には、積層方向に貫通する貫通孔621が形成されている。
そして、上記酸素ポンプセル900と酸素濃度検出セル800との間に、絶縁層607が形成されている。絶縁層607は、絶縁部614と拡散律速部615とからなる。この絶縁層607の絶縁部614には、第1電極604及び第3電極608に対応する位置にガス検出室607cが形成されている。このガス検出室607cは、第2固体電解質体609に設けられた貫通孔621を介して外部と連通しており、該連通部分には、外部とガス検出室607cとの間のガス拡散を所定の律速条件下で実現する拡散律速部615が配置されている。
そして、上記第2基体602及び第3基体603と酸素濃度検知セル800との間に、介在層622が形成されている。この介在層622は、介在部622aと大気導入口622bとからなる。この大気導入口622bは、ガスセンサ素子804の後端側で外部と連通している。
これら第1固体電解質体605、第2固体電解質体609、第1基体601、第2基体602、絶縁部614、介在層622は、ジルコニア(ZrO2)に安定化剤としてイットリア(Y2O3)又はカルシア(CaO)を添加してなる部分安定化ジルコニア焼結体から構成されている。
発熱体602、第1電極604、第2電極606、第3電極608、第4電極610は、白金族元素で形成することができる。これらを形成する好適な白金族元素としては、Pt、Rh、Pd等を挙げることができ、これらはその一種を単独で使用することもできるし、又二種以上を併用することもできる。
第3基体620は、絶縁性を有するセラミック焼結体であれば特に限定されなく、例えば、アルミナやムライト等の酸化物系セラミックを挙げることができる。また、拡散律速部615は、アルミナからなる多孔質体である。この拡散律速部615によって検出ガスがガス検出室607cへ流入する際の律速が行われる。
そして、拡散律速部615は、ガスセンサ素子804の最外面を結ぶ最外仮想面S3に向く外表面615aが最外仮想面S3よりも内側に位置している。なお、最外仮想面S3とは、実施形態3では、第1基体601、第2基体603、介在部622a、第1固体電解質体605、絶縁部614、第2固体電解質体609、及び第4電極610の外表面で形成されているものであり、図7の実線、又は点線で示された面のことを指す。そして、最外仮想面S3から拡散律速部615の外表面615aに向かって窪む凹部616が形成されている。
さらに、拡散律速部615を介してガス検出室607cとは反対側に、多孔質部630が形成されている。具体的には、多孔質部630が、ガスセンサ素子804の最外仮想面S3の周囲を覆いつつ、一部が前記凹部616に入り込んでいる。
このように、多孔質部630は、少なくとも凹部616の開口周縁616a(実施形態3では、第2固体電解質体609の外面609s)に接するように配置することで、凹部616の開口縁がガスセンサ素子804の最外仮想面S3に露出することを防止でき、外部からこの開口縁を通路にして拡散律速部615に入り込むことを抑制できる。よって、拡散律即部615の目詰まりの発生をさらに抑制して、測定対象気体の拡散抵抗の変化による空燃比の検出の精度を向上させることができる。
さらに、この多孔質部630の一部が、凹部616に入り込んでいる。このように多孔質部630の一部が凹部616に入り込んで楔形状になっているので、ガスセンサ素子804の凹部616の開口周縁616aのみに接するように配置される場合に比べて、多孔質部630がガスセンサ素子804から剥離することを防止できる。
さらに、多孔質部630の一部をガスセンサ素子804の凹部616に入り込ませることで、ガスセンサ素子804を巨大化することなく、多孔質部630の厚み(後述する最小厚みt5)を確保することができ、その結果、ガスセンサ素子804の活性時間を遅くなることなく、より多孔質部630でリンやシリコンを吸着することできる。
この多孔質部630は、拡散律速部615よりも拡散抵抗が小さくなっており、また凹部616に設けられた多孔質部630の外面と拡散律速部615に向く内面との最小厚みt5が150μmである。このように、多孔質部630の最小厚みt5を130μm以上とすることで、測定対象気体が多孔質部30を通過する距離を長くすることができ、多孔質部630でリンやシリコンがより多く吸着することができる。よって、拡散律速部615の目詰まりの発生をさらに抑制して、測定対象気体の拡散抵抗の変化による空燃比の検出の精度を向上させることができる。
さらに、多孔質部630のBET比表面積が1.6m/gとなっている。このように、多孔質部630のBET比表面積が1.0m/g以上とすることで、多孔質部630を形成する粒の粒径が細かくなり、多孔質部630でリンやシリコンがより多く吸着することができる。よって、拡散律速部615の目詰まりの発生をさらに抑制して、測定対象気体の拡散抵抗の変化による空燃比の検出の精度を向上させることができる。
さらに、多孔質部630は、ガスセンサ素子804の検出部608の長手方向に延びる角部804aを覆っており、この角部804aからの多孔質部630の厚みt6は、70μmである。このように、多孔質部630が多孔質で構成されていることを利用して、ガスセンサ素子804の長手方向の角部804aを覆うことで、多孔質部630に付着した水滴が、多数の気孔を分散しながら緩慢に浸透していくことにより、ガスセンサ素子804の角部804aに到達する前に水滴を分散できる。その結果、ガスセンサ素子804の角部804aに生じる熱衝撃を抑制することができ、ガスセンサ素子804にクラックが発生することを抑制できる。
なお、実施形態3の酸素濃度検知セル800が特許請求の範囲における「第1セル」に相当し、第1固体電解質体605が特許請求の範囲における「第1固体電解質層」に相当し、第1電極604、及び第2電極606が特許請求の範囲における「第1対向電極」に相当し、酸素ポンプセル900が特許請求の範囲の「第2セル」に相当し、第2固体電解質体609が特許請求の範囲の「第2固体電解質層」に相当し、第3電極608、及び第4電極610が特許請求の範囲の第2対向電極に相当し、拡散律速部615が特許請求の範囲における「第1多孔質部」に相当し、絶縁部614が特許請求の範囲の「絶縁体」に相当し、多孔質部630が特許請求の範囲の「第2多孔質部」に相当する。
次に、本発明の効果を参考形態1のガスセンサ素子4にて確認した。
まず、上記方法により積層体を作製した。そして、この積層体に多孔質部30の外面と拡散律速部115に向く内面との最小厚みt1が60μm、130μm、200μm、300μmとなるように、未焼成多孔質部30を形成した。そして、上述の製造方法のように、未焼成多孔質部30が形成された積層体に熱処理を行い、それぞれガスセンサ素子4を作製した。さらに、それぞれのガスセンサ素子4を主体金具38、外筒44等に組付け、ガスセンサ2を作製する。
そして、それぞれのガスセンサ2に対して被毒耐久試験を行った。この被毒耐久試験は、1.6Lの直列4気筒エンジンを用い、エンジン回転数3000rpm(空燃費λ=1)排ガス温度500℃、P被毒成分(ZnDTP:1.3cc/L、Caスルホネート:1.0cc/L)、素子温830℃制御という条件下にガスセンサ2をさらし、60時間後に抜き取ってIP値を測定した。結果を図5に示す。
図8より、多孔質部30の厚みが60μmのガスセンサ2は、IP変化率が−4.0%となる。それに対し、多孔質部30の厚みが130μm、200μm、300μmの厚みのガスセンサ2は、IP変化率が−2.0%付近と空燃比の検出の精度が良いことが分かる。つまり、実施例のガスセンサは、多孔質部30でリンやシリコンがよく多く吸着できており、拡散律速部115の目詰まりの発生を抑制していることが分かる。
以上、この発明の実施形態について説明したが、この発明は実施形態に限定されることはなく、この発明の目的を達成することのできる範囲で、様々に設計変更することができる。
例えば、本実施形態では、拡散律速部115や第1多孔質部315と多孔質部30や第2多孔質部330とが当接していたが、これに限られず、拡散律速部115や第1多孔質部315と多孔質部30や第2多孔質部330とが離間していてもよい。
また、本実施形態では、多孔質部30、530や第2多孔質部330がそれぞれガスセンサ素子4、204、804の全周を覆う形態であるが、これに限らず、凹部116、316、516の開口周縁を覆う形態であっても良い。
さらには、参考形態1、実施形態2では、凹部116、316がガスセンサ素子4、204の幅方向に2つ形成されていたが、何れか一方でも良い。また、実施形態2の場合には、ガスセンサ素子4の先端側や後端側に凹部316が設けられる構成であっても良い。
参考形態1のガスセンサ2の断面図である。 参考形態1のガスセンサ2に配置されたセンサ素子4の分解図である。 参考形態1のガスセンサ2の斜視図である。 図3のA−A´断面図である。 実施形態2のガスセンサ202に配置されたセンサ素子204の分解図である。 図5の検知部付近の素子断面図である。 実施形態3のガスセンサ600に配置されたセンサ素子804の断面図である。 多孔質部30の厚みによる被毒耐久試験の結果を示したグラフである。
符号の説明
2、202、600・・・・・ガスセンサ(空燃比センサ)
4、204、804・・・・・ガスセンサ素子
130、800・・・・・・・酸素濃度検知セル
140、500、900・・・酸素ポンプセル
200、400・・・・・・・ヒータ
115、615・・・・・・・拡散律速部
315・・・・・・・・・・・第1多孔質部
30、630・・・・・・・・多孔質部
330・・・・・・・・・・・第2多孔質部

Claims (5)

  1. 第1固体電解質層、及び該第1固体電解質層の表裏面に形成された第1対向電極を有する第1セルと、
    第1多孔質部を介してガスが導入される中空の測定室であって、前記第1対向電極の一方が臨む測定室と、
    を有する板状のガスセンサ素子において、
    前記第1多孔質部は前記第1セルに積層されると共に、前記第1セル及び前記第1多孔質部によって前記測定室が画成されており、
    前記第1多孔質部を介して前記第1セルに積層される遮蔽層を備え、
    前記第1多孔質部のうち、前記ガスセンサ素子の最外面を結ぶ最外仮想面に向く外表面の少なくとも一部が、前記最外仮想面よりも内側に位置することにより、前記最外仮想面から窪むと共に前記外表面を含む凹部を形成しており、
    前記第1多孔質部よりも拡散抵抗が小さい第2多孔質部であって、少なくとも前記凹部の開口周縁に接しつつ、自身の一部が前記凹部に入り込んでなる第2多孔質部を備えることを特徴とするガスセンサ素子。
  2. 第1固体電解質層、及び該第1固体電解質層の表裏面に形成された第1対向電極を有する第1セルと、
    第1多孔質部を介してガスが導入される中空の測定室であって、前記第1対向電極の一方が臨む測定室と、
    を有する板状のガスセンサ素子において、
    第2固体電解質層、及び該第2固体電解質層の表裏面に形成された第2対向電極を有する第2セルが、該第2対向電極の一方を前記測定室に臨ませつつ、前記第1多孔質部を介して前記第1セルに積層されており、
    前記第1セルと前記第2セルとの間に形成され、前記第1セル及び前記第2セルならびに前記第1多孔質部とともに前記測定室を画成する絶縁層を有し、
    さらに、第2固体電解質体には積層方向に貫通する貫通孔を有し、前記測定室は、前記第1多孔質部を介して前記貫通孔と連通しており、
    前記第1多孔質部のうち、前記ガスセンサ素子の最外面を結ぶ最外仮想面に向く外表面の少なくとも一部が、前記最外仮想面よりも内側に位置することにより、前記最外仮想面から窪むと共に前記外表面を含む凹部を形成しており、
    前記第1多孔質部よりも拡散抵抗が小さい第2多孔質部であって、少なくとも前記凹部の開口周縁に接しつつ、自身の一部が前記凹部に入り込んでなる第2多孔質部を備えることを特徴とするガスセンサ素子。
  3. 請求項1又は請求項2のガスセンサ素子において、
    前記凹部に設けられた前記第2多孔質部は、自身の外面から前記第1多孔質部に向く内面までの最小厚みが130μm以上であることを特徴とするガスセンサ素子。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載のガスセンサ素子において、
    前記測定室、及び前記第1多孔質部は、前記ガスセンサ素子の先端側に設けられており、
    前記第2多孔質部は、前記ガスセンサ素子の先端側の長手方向に延びる各角部の1以上を少なくとも覆い、前記第2多孔質部の厚さは、該角部から20μm以上であることを特徴とするガスセンサ素子。
  5. 円筒状の主体金具と、
    該主体金具に保持されるガスセンサ素子と、
    を有するガスセンサであって、
    前記ガスセンサ素子は、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のガスセンサ素子であることを特徴とするガスセンサ。
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