JP4844452B2 - 内燃機関の点火制御システム - Google Patents

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Description

本発明は、火花点火式内燃機関の点火を制御する技術に関する。
内燃機関の燃料として、アルコールに代表される異種燃料の開発が進められている。このため、内燃機関の燃料中に異種燃料が混入される場合が予想される。
異種燃料はガソリン等の化石系燃料より蒸気圧が低い。このため、内燃機関の燃料に異種燃料が混入されている場合は、気筒内で気化および/または霧化する燃料が減少し易い。すなわち、内燃機関の燃料が異種燃料を含有している場合は、気筒内で燃焼に供される燃料が減少し易い。この傾向は、内燃機関の始動時などの冷間時に顕著となる。
これに対し、内燃機関の始動時において、燃料に含まれる異種燃料の濃度が高くなるほど燃料噴射量を増量する技術が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開平5−340286号公報 特開平4−36066号公報 特開2000−240547号公報
ところで、上記した従来の技術によれば、気筒の内壁面やピストンに付着する燃料(以下、「筒内付着燃料」と称する)が著しく増加する可能性がある。その結果、内燃機関から大気中へ多量の未燃燃料成分が排出される虞がある。
本発明は、上記した実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、火花点火式内燃機関の点火制御システムにおいて、内燃機関の燃料に異種燃料が混入された場合であっても内燃機関の排気エミッションを好適に低減可能な技術の提供にある。
本発明は、上記した課題を解決するために、火花点火式内燃機関の点火制御システムにいて、点火時期をMBT(Minimum spark advance for Best Torque)より前へ進角(以
下、「過進角」と称する)させることにより、内燃機関の燃料に異種燃料が混入された場合であっても排気エミッションの低減を図れるようにした。
内燃機関が冷間状態にある場合のように気筒内の温度(以下、「筒内温度」と略称する)が低い時は、筒内付着燃料が増加する。
特に、内燃機関の燃料にアルコール等の異種燃料が混入されている場合は燃料の蒸気圧が低下するため、筒内付着燃料が増加し易い。更に、筒内付着燃料の量を見越して燃料噴射量が増量補正される場合は、筒内付着燃料が著しく増加する。これらの傾向は、内燃機関の燃料に含まれる異種燃料の濃度が高くなるほど顕著となる。
筒内付着燃料の大部分は、燃焼に供されることなく未燃のまま気筒内から排出される。その際、内燃機関の排気系に配置された触媒が未活性状態にあると、前記した未燃燃料成分が触媒において浄化されずに大気中へ放出されてしまう。
これに対し、本願発明者が鋭意の実験及び検証を行った結果、火花点火式の内燃機関に
おいて点火時期が過進角されると、気筒内から排出される未燃燃料成分が減少することが見出された。
点火時期が過進角された場合は、圧縮上死点前に燃焼する混合気の量が増加するため、混合気の燃焼による昇圧・昇温効果がピストンの上昇動作による昇圧・昇温効果に加わって気筒内の圧力(以下、「筒内圧」と略称する)のピーク及び筒内温度のピークが高められ、気筒の内壁面やピストンに付着した燃料、および/または気筒の内壁面やピストンに付着する前の燃料の気化及び酸化が促進されると考えられる。
更に、本願発明者の実験及び検証によれば、点火時期がMBTに対して進角されるほど気筒内から排出される未燃燃料成分が少なくなることもわかった。
そこで、本発明にかかる内燃機関の点火制御システムは、内燃機関が冷間状態にある時のように筒内付着燃料が増加し易い時に、点火時期を過進角させるとともに、その際の進角量を燃料中に含まれる異種燃料の濃度が高くなるほど増加させるようにした。
詳細には、本発明にかかる内燃機関の点火制御システムは、火花点火式内燃機関の点火時期をMBTより前へ進角させる過進角手段と、前記内燃機関の燃料に含まれる異種燃料の濃度を取得する取得手段と、前記取得手段が取得した異種燃料の濃度が高くなるほど、前記過進角手段による点火時期の進角量を増加させる制御手段と、を備えるようにした。
かかる構成によれば、内燃機関の燃料に含まれる異種燃料の濃度が高くなるほど、過進角時の進角量が増加する。その結果、内燃機関の燃料に異種燃料が混入された場合であっても筒内付着燃料を減少させることができる。よって、内燃機関から排出される未燃燃料成分を好適に低減することができる。
ところで、過進角時の進角量が増加するとノッキングが発生し易くなる。しかしながら、異種燃料の着火温度は化石系燃料より高い。よって、内燃機関の燃料に含有される異種燃料の濃度が高くなるほどノッキングが発生し難くなる。そこで、内燃機関の燃料に含まれる異種燃料の濃度に応じて過進角時の進角量が決定されると、ノッキングの発生を抑制しつつ筒内付着燃料を減少させることが可能である。
本発明にかかる内燃機関の点火制御システムにおいて、制御手段は、内燃機関の燃料に含まれる異種燃料の濃度が所定濃度以上である時は、内燃機関の気筒内における混合気の燃焼終了時期が圧縮上死点近傍となるように過進角時の進角量を決定してもよい。
筒内圧及び筒内温度のピークは、混合気の燃焼が圧縮上死点近傍で終了した時に最も高くなると考えられる。しかしながら、内燃機関の燃料に含まれる異種燃料の濃度が低い時(或いは、内燃機関の燃料に異種燃料が混入されていない時)に混合気の燃焼終了時期が圧縮上死点近傍となるように点火時期が進角されると、ノッキングの発生が懸念される。
これに対し、内燃機関の燃料に含まれる異種燃料の濃度が所定濃度以上である場合に、混合気の燃焼終了時期が圧縮上死点近傍となるように点火時期が進角されると、ノッキングの発生を回避しつつ筒内圧及び筒内温度を可及的に高めることができる。
本発明にかかる内燃機関の点火制御システムにおいて、過進角手段は、筒内付着燃料が許容量を超える時に点火時期を過進角させることが好ましい。筒内付着燃料は、内燃機関の温度(言い換えれば、気筒内の温度)と相関する。よって、過進角手段は、内燃機関の温度が所定温度未満である時に点火時期を過進角させるようにしてもよい。
ところで、筒内付着燃料と内燃機関の温度との相関は、内燃機関の燃料に含まれる異種燃料の濃度によって変化する。例えば、筒内付着燃料は、異種燃料の濃度が高くなるほど多くなる傾向がある。よって、前記した所定温度は、異種燃料の濃度に応じて変更されることが好ましい。
そこで、前記した所定温度は、異種燃料の濃度が高くなるほど高く設定されてもよい。かかる構成によれば、内燃機関の燃料に含まれる異種燃料の濃度が変化しても、筒内付着燃料を許容量以下に抑えることが可能となる。
本発明によれば、内燃機関の燃料に異種燃料が混入された場合であっても、内燃機関の排気エミッションを好適に低減することができる。
以下、本発明の具体的な実施形態について図面に基づいて説明する。
図1は、本発明にかかる内燃機関の点火制御システムの概略構成を示す図である。図1に示す内燃機関1は、複数の気筒2を有する4ストロークサイクルの火花点火式の内燃機関(ガソリンエンジン)である。内燃機関1の気筒2は、吸気ポート3を介して吸気通路30に接続されるとともに、排気ポート4を介して排気通路40に接続されている。
吸気通路30には、該吸気通路30内を流通する空気量を制御するスロットル弁5が設けられている。スロットル弁5より上流の吸気通路30には、該吸気通路30を流れる空気量を測定するエアフローメータ6が設けられている。
一方、排気通路40には、排気浄化装置7が配置されている。排気浄化装置7は、三元触媒や吸蔵還元型NOx触媒等を具備し、所定の活性温度域にある時に排気を浄化する。
内燃機関1には、気筒2内に臨む吸気ポート3の開口端を開閉する吸気弁8と、気筒2内に臨む排気ポート4の開口端を開閉する排気弁9が設けられている。これら吸気弁8と排気弁9は、吸気側カムシャフト10と排気側カムシャフト11によりそれぞれ開閉駆動される。
気筒2の上部には、該気筒2内へ直接燃料を噴射する燃料噴射弁12と、該気筒2内の混合気に点火する点火プラグ13が設けられている。また、各気筒2内には、ピストン14が摺動自在に挿入されている。ピストン14はコネクティングロッド15を介してクランクシャフト16と接続されている。
クランクシャフト16の近傍の内燃機関1には、該クランクシャフト16の回転角度を検出するクランクポジションセンサ17が配置されている。更に、内燃機関1には、該内燃機関1を循環する冷却水の温度を測定する水温センサ18が取り付けられている。
このように構成された内燃機関1には、ECU19が併設されている。ECU19は、CPU、ROM、RAM等を備えた電子制御ユニットである。このECU19は、前述したエアフローメータ6、クランクポジションセンサ17、及び水温センサ18等の各種センサと電気的に接続され、各種センサの測定値を入力可能になっている。
ECU19は、前記した各種センサの測定値に基づいてスロットル弁5、燃料噴射弁12、及び点火プラグ13を電気的に制御する。例えば、ECU19は、筒内付着燃料を低減するための付着燃料低減制御を行う。
以下、付着燃料低減制御について述べる。
内燃機関1が冷間状態にある場合のように筒内温度が低い時は、気筒2の内壁面やピストン14に付着する燃料(筒内付着燃料)が増加する。特に、内燃機関1の燃料にアルコール等の異種燃料が混入されている場合は、筒内付着燃料が一層増加する可能性がある。これは、図2に示すように、アルコールの蒸気圧がガソリンの蒸気圧より低いためである。
また、筒内付着燃料が多くなる時は、気筒2内で燃焼に供される燃料が少なくなる。これに対し、燃料に含まれるアルコールの濃度が高くなるほど燃料噴射量を増量させることにより、燃焼に供される燃料の不足を補うことが考えられる。しかしながら、上記した方法によれば、筒内付着燃料の増加が助長される可能性もある。
筒内付着燃料の大部分は燃焼に供されることなく気筒2内から排出され易い。よって、内燃機関1の燃料に含まれるアルコールの濃度が高くなると、内燃機関1から排出される未燃燃料成分も著しく増加する可能性がある。その際、排気浄化装置7が活性温度域まで昇温していなければ、多量の未燃燃料成分が浄化されずに大気中へ排出されることになる。
これに対し、付着燃料低減制御では、ECU19は、筒内付着燃料量が多くなると予想される場合に、点火プラグ13の作動タイミング(点火時期)をMBTより前へ進角(過進角)させるようにした。
本願発明者の鋭意の実験及び検証によれば、点火時期がMBTより前へ進角された場合は、図3に示されるように、その進角量が増加するほど気筒2内から排出される未燃燃料成分(HC)が少なくなることが見出された。
このメカニズムについては明確に解明されていないが、凡そ以下のようなメカニズムによると考えられる。
図4は、点火時期が過進角された場合(図4中のST1)と、点火時期がMBTに設定された場合(図4中のST2)と、点火時期が圧縮上死点(TDC)に設定された場合(図4中のST3)との各々において気筒2内の状態を計測した結果を示す図である。図4中の実線は点火時期が過進角された場合、破線は点火時期がMBTに設定された場合、一点破線は点火時期が圧縮上死点(TDC)に設定された場合を各々示している。
図4において、点火時期が過進角された場合は、点火時期がMBTに設定された場合及び点火時期が圧縮上死点(TDC)に設定された場合に比べ、圧縮上死点前に燃焼される混合気の量が多くなる。このため、混合気の燃焼により発生する熱エネルギのピーク(図4中の熱発生率、発生熱量、及び燃焼質量割合を参照)が圧縮上死点前へシフトする。
よって、混合気の燃焼による昇温・昇圧効果と、ピストン14の上昇動作(下死点から上死点へ向かう動作)による圧縮効果との相乗効果により、圧縮行程から膨張行程までの期間における筒内圧及び筒内温度のピーク値が大幅に上昇する。その結果、気筒2の内壁面やピストン14に付着した燃料、および/または気筒2の内壁面やピストン14に付着する前の燃料の気化及び酸化が促進されると考えられる。
上記したような知見によれば、筒内付着燃料が多くなると予想される場合に点火時期が過進角されると、内燃機関1から排出される未燃燃料成分が好適に低減される。
尚、筒内付着燃料が多くなると予想される場合としては、内燃機関1の温度が所定温度未満となる場合を例示することができる。これは、筒内付着燃料量と内燃機関1の温度が相関するからである。すなわち、筒内付着燃料量は、内燃機関1の温度が低くなるほど多くなる傾向がある。
よって、内燃機関1の温度が所定温度未満である時は、筒内付着燃料量が許容量を超えているとみなすことができる。その際、内燃機関1の温度としては、冷却水温度thwや潤滑油の温度を利用することができる。
ところで、筒内付着燃料量は、内燃機関1の温度に加え、燃料中のアルコール濃度に因っても変化する。例えば、筒内付着燃料量は、燃料中のアルコール濃度が高くなるほど多くなる傾向がある。
このため、過進角時の進角量や前記した所定温度は、燃料中のアルコール濃度に応じて変更されることが好ましい。
例えば、前記した所定温度(Tcr)は、図5に示すように、燃料中のアルコール濃度(Cal)が高くなるほど高くされることが好ましい。また、過進角時の進角量(例えば、MBTを基準にした点火時期の進角量△Sa)は、燃料中のアルコール濃度Calが高くなるほど多くされることが好ましい。
燃料中のアルコール濃度Calに応じて所定温度Tcr及び過進角時の進角量△Saが変更されると、燃料中のアルコール濃度Calの変化によって筒内付着燃料量が変化した場合であっても、内燃機関1から排出される未燃燃料成分量を許容量以下に抑えることが可能となる。
燃料中のアルコール濃度を取得する方法としては、燃料の誘電率に基づいてアルコール濃度を検出する静電容量式のセンサによって実測する方法、燃料の屈折率に基づいてアルコール濃度を検出する光学式のセンサによって実測する方法、或いは、燃料噴射量や空燃比等をパラメータとして推定する方法等を例示することができる。
また、気筒2内から排出される未燃燃料成分の量は、前述した図3の説明で述べたように、過進角時の進角量△Saが増加するほど減少する。但し、過進角時の進角量△Saが過多になると、以下のような背反が生じる。
(1)点火時期がMBTに対して過剰に進角されると、ピストン14の上昇動作による昇温・昇圧効果が十分に得られる前に混合気の燃焼が始まるため、燃焼が緩慢となって熱損失が大きくなる。
(2)点火時期がMBTに対して過剰に進角されると、混合気の燃焼によって発生する熱エネルギがピストン14の上昇動作を妨げるため、内燃機関1のトルクが低下してドライバビリティの低下や燃費の悪化を誘発する。
(3)点火時期がMBTに対して過剰に進角されると、ピストン14とピストンリングとシリンダボア壁面との間の隙間(クレビスボリューム)に入り込む燃料が増加する。クレビスボリュームに入り込んだ燃料は、燃焼に供されることなく気筒2内から排出され易い。このため、点火時期がMBTに対して過剰に進角されると、気筒2内から排出される未燃燃料成分量が却って増加する可能性がある。
これに対し、混合気の燃焼終了時期が圧縮上死点近傍となるように過進角時の進角量△Saが定められると、上記した背反の過剰な増大を抑制し得る範囲内で、筒内圧及び筒内温度のピークを可及的に高めることができる。その結果、気筒2内から排出される未燃燃料成分を最小限に抑えることができる。
ところで、燃料中のアルコール濃度Calが低い場合に、混合気の燃焼終了時期が圧縮上死点近傍となるように進角量△Saが定められると、内燃機関1がノッキングを発生する可能性がある。これに対し、燃料中のアルコール濃度Calが高い場合は燃料の着火温度が高くなるため、混合気の燃焼終了時期が圧縮上死点近傍となるように進角量△Saが定められてもノッキングの発生を回避することができる。
そこで、ECU19は、図6に示すように、燃料中のアルコール濃度Calが所定濃度Cal0より低い時はアルコール濃度Calが高くなるほど過進角時の進角量△Saを増加させるとともに、燃料中のアルコール濃度Calが所定濃度Cal0以上となる時の進角量△Saを混合気の燃焼終了時期が圧縮上死点近傍となる進角量△Sa0に固定するようにした。
かかる方法により過進角時の進角量△Saが定められると、ノッキングの発生を回避しつつ内燃機関1から排出される未燃燃料成分を可及的に低減することが可能となる。
前記した所定濃度Cal0は、混合気の燃焼終了時期が圧縮上死点近傍となるように点火時期が定められた場合にノッキングが発生し得ない最低の濃度に相当し、予め実験的に求められている。
以上述べた方法により点火時期の過進角が行われると、内燃機関1の燃料に含まれるアルコール濃度が如何様に変化しても内燃機関1から排出される未燃燃料成分を好適に低減することができる。
次に、本実施例における付着燃料低減制御の実行手順について図7に沿って説明する。図7は付着燃料低減制御ルーチンを示すフローチャートである。付着燃料低減制御ルーチンは、予めECU19のROMに記憶されており、ECU19によって周期的に実行される。
付着燃料低減制御ルーチンでは、ECU19は、先ずS101において内燃機関1の燃料に含まれるアルコールの濃度Calを取得する。
S102では、ECU19は、前記S101で取得されたアルコール濃度Calと前述した図5のマップとに基づいて所定温度Tcrを決定する。
S103では、ECU19は、水温センサ18の測定値(冷却水温度thw)を読み込む。
S104では、ECU19は、前記S102で決定された所定温度Tcrと前記S103で読み込まれた冷却水温度thwとを比較する。具体的には、ECU19は、前記冷却水温度thwが前記所定温度Tcrより低いか否かを判別する。
前記S104において否定判定された場合(thw≧Tcr)は、ECU19は、S110へ進み、点火時期の過進角を行わずに通常通りの点火制御を実行する。
前記S104において肯定判定された場合は(thw<Tcr)は、ECU19は、S
105へ進む。S105では、ECU19は、前記S101で取得されたアルコール濃度Calと前述した図6のマップとに基づいて過進角時の進角量△Saを決定する。
その際、S101で取得されたアルコール濃度Calが所定濃度Cal0より低ければ、進角量△Saはアルコール濃度Calが高くなるほど多くされる。また、S101で取得されたアルコール濃度Calが所定濃度Cal0以上であれば、進角量△Saは混合気の燃焼終了時期が圧縮上死点となる進角量△Sa0に定められる。
S106では、ECU19は、前記S105で決定された進角量△Saに従って点火時期を過進角させる。
S107では、ECU19は、水温センサ18の測定値(冷却水温度thw)を再度読み込む。
S108では、ECU19は、前記S107で読み込まれた冷却水温度thwが前記S102で決定された所定温度Tcr以上であるか否かを判別する。
S108において否定判定された場合(thw<Tcr)は、ECU19はS107へ戻る。尚、筒内付着燃料量(この場合は、冷却水温度thw)に応じて進角量△Saを変更する場合には、ECU19はS103へ戻るようにしてもよい。
一方、S108において肯定判定された場合(thw≧Tcr)は、ECU19はS109へ進む。S109では、ECU19は、点火時期の過進角を終了させる。尚、前記S108において否定判定された場合であっても内燃機関1の負荷が所定負荷より高くなると、ECU19は、点火時期の過進角を終了させるようにしてもよい。これは、内燃機関1の負荷が所定負荷より高くなった時に点火時期が過進角されていると、たとえ燃料中のアルコール濃度Calが高くてもノッキングの発生を回避できなくなる可能性があるからである。
以上述べたようにECU19が付着燃料低減制御ルーチンを実行することにより、本発明にかかる過進角手段、取得手段、及び制御手段が実現される。その結果、内燃機関1の燃料に含まれるアルコールの濃度に関わらず、内燃機関1から排出される未燃燃料成分量を許容量以下に抑えることが可能となる。よって、筒内付着燃料が多くなると予想される場合に、内燃機関1から大気中へ排出される未燃燃料成分を好適に低減することが可能となる。
本発明にかかる内燃機関の点火制御システムの概略構成を示す図である。 ガソリンとアルコールの蒸気圧曲線を示す図である。 気筒内から排出される未燃燃料(HC)と点火時期との関係を示す図である。 点火時期と気筒内の状態との関係を示す図である。 アルコール濃度Calと所定温度Tcrとの関係を示す図である。 アルコール濃度Calと点火時期の進角量△Saとの関係を示す図である。 付着燃料低減制御ルーチンを示すフローチャートである。
符号の説明
1・・・・・内燃機関
2・・・・・気筒
3・・・・・吸気ポート
4・・・・・排気ポート
5・・・・・スロットル弁
6・・・・・エアフローメータ
7・・・・・排気浄化装置
8・・・・・吸気弁
9・・・・・排気弁
10・・・・吸気側カムシャフト
11・・・・排気側カムシャフト
12・・・・燃料噴射弁
13・・・・点火プラグ
14・・・・ピストン
15・・・・コネクティングロッド
16・・・・クランクシャフト
17・・・・クランクポジションセンサ
18・・・・水温センサ
19・・・・ECU
30・・・・吸気通路
40・・・・排気通路

Claims (2)

  1. 火花点火式内燃機関の点火時期をMBTより前へ進角させる過進角手段と、
    前記内燃機関の燃料に含まれる異種燃料の濃度を取得する取得手段と、
    前記取得手段が取得した異種燃料の濃度が高くなるほど、前記過進角手段による点火時期の進角量を増加させる制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記取得手段により取得された異種燃料の濃度が所定濃度以上である時は、前記内燃機関の気筒内における混合気の燃焼終了時期が圧縮上死点近傍となるように前記過進角手段による点火時期の進角量を決定することを特徴とする内燃機関の点火制御システム。
  2. 請求項1において、前記過進角手段は、前記内燃機関の温度が所定温度未満である時に点火時期をMBTより前へ進角させるものであり、
    前記制御手段は、前記取得手段が取得した異種燃料の濃度が高くなるほど前記所定温度を高く設定することを特徴とする内燃機関の点火制御システム。
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