JP4844354B2 - 文書管理装置及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、文書管理装置及びプログラムに関する。
媒体の加筆前情報に対して加筆記入した情報をリアルタイムに関連付けることができる技術は既に知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1では、ペン型の座標入力装置が、媒体への筆記時に、媒体の表面上における位置を示す座標情報、媒体上の文書を一意的に識別するための情報である文書情報等を取得する。そして、媒体上で筆記した内容を文書にあたかも加筆するかのように、その文書の文書データに座標情報等を付加している。
特開2004−295905号公報
ここで、従来、媒体に対するユーザ操作による処理の対象が特定の電子文書になっている状態で、その特定の電子文書の内容を変更して別の電子文書として保存した場合に、同じ媒体に対するユーザ操作による処理の対象をその別の電子文書に変更することができないという課題があった。
本発明は、以上のような背景の下でなされたものであって、その目的は、媒体に対するユーザ操作による処理の対象が特定の電子文書になっている状態で、その特定の電子文書の内容を変更して別の電子文書として保存した場合に、同じ媒体に対するユーザ操作による処理の対象をその別の電子文書に変更できるようにすることにある。
請求項1に記載の発明は、
電子文書が印刷された媒体に対するユーザ操作による処理の結果の管理形態の指定を受け付ける受付手段と、
第1の媒体に対するユーザ操作による処理の対象である第1の電子文書の内容を変更した電子文書が第2の電子文書として保存されたことを認識する認識手段と、
前記受付手段が電子文書中心の管理形態の指定を受け付けた場合には、前記認識手段による認識に応じて、前記第1の媒体及び前記第2の電子文書が印刷された第2の媒体のいずれの媒体に対するユーザ操作による処理の対象前記第2の電子文書になるように制御し、前記受付手段が媒体中心の管理形態の指定を受け付けた場合には、前記認識手段による認識に応じて、前記第2の電子文書が印刷されないようにした上で、前記第1の媒体に対するユーザ操作による処理の対象が前記第2の電子文書になるように制御する制御手段と
を備えたことを特徴とする文書管理装置である。
請求項2に記載の発明は、
前記第1の媒体は、前記第1の電子文書の画像と、前記第1の電子文書を特定するための画像と、前記第1の電子文書における位置を特定するための画像とが印刷された媒体であり、
前記第2の媒体は、前記第2の電子文書の画像と、前記第2の電子文書を特定するための画像と、前記第2の電子文書における位置を特定するための画像とが印刷された媒体であることを特徴とする請求項1記載の文書管理装置である。
請求項3に記載の発明は、
前記第1の媒体は、前記第1の電子文書の画像と、前記第1の電子文書を特定するための画像と、前記第1の電子文書における位置を特定するための画像と、前記第1の電子文書を前記第2の電子文書として保存することを指示するための画像とが印刷された媒体であることを特徴とする請求項1記載の文書管理装置である。
請求項4に記載の発明は、
前記受付手段は、電子文書の印刷部数と、当該電子文書が印刷された当該印刷部数に応じた数の媒体に対するユーザ操作による処理の結果の管理形態の指定とを受け付け、
前記制御手段は、前記受付手段が前記処理の結果を個別管理する管理形態の指定を受け付けた場合には、前記電子文書が印刷された前記印刷部数に応じた数の媒体に対するユーザ操作による処理の結果が、当該印刷部数に応じた数の媒体のそれぞれに対して生成された電子文書に対応付けて管理されるように制御することを特徴とする請求項1記載の文書管理装置である。
請求項5に記載の発明は、
前記受付手段は、電子文書の印刷部数と、当該電子文書が印刷された当該印刷部数に応じた数の媒体に対するユーザ操作による処理の結果の管理形態の指定とを受け付け、
前記制御手段は、前記受付手段が前記処理の結果を統合管理する管理形態の指定を受け付けた場合には、前記電子文書が印刷された前記印刷部数に応じた数の媒体に対するユーザ操作による処理の結果が、当該電子文書又は当該電子文書から生成された当該印刷部数に依存しない数の他の電子文書に対応付けて管理されるように制御することを特徴とする請求項1記載の文書管理装置である。
請求項6に記載の発明は、
コンピュータに、
電子文書が印刷された媒体に対するユーザ操作による処理の結果の管理形態の指定を受け付ける機能と、
第1の媒体に対するユーザ操作による処理の対象である第1の電子文書の内容を変更した電子文書が第2の電子文書として保存されたことを認識する機能と、
前記受け付ける機能で電子文書中心の管理形態の指定を受け付けた場合には、前記認識する機能での認識に応じて、前記第1の媒体及び前記第2の電子文書が印刷された第2の媒体のいずれの媒体に対するユーザ操作による処理の対象前記第2の電子文書になるように制御し、前記受け付ける機能で媒体中心の管理形態の指定を受け付けた場合には、前記認識する機能での認識に応じて、前記第2の電子文書が印刷されないようにした上で、前記第1の媒体に対するユーザ操作による処理の対象が前記第2の電子文書になるように制御する機能と
を実現させるためのプログラムである。
請求項1の発明は、媒体に対するユーザ操作による処理の対象が特定の電子文書になっている状態で、その特定の電子文書の内容を変更して別の電子文書として保存した場合に、同じ媒体に対するユーザ操作による処理の対象をその別の電子文書に変更できるようになるという効果を有する。
請求項2の発明は、媒体上の位置を操作することでその位置の情報を用いた処理を電子文書に対して行えるようになるという効果を有する。
請求項3の発明は、媒体上の位置を操作することでその位置の情報を用いた処理を電子文書に対して行えるようになり、かつ、媒体から電子文書の保存を指示できるようになるという効果を有する。
請求項4の発明は、複数部数出力時における媒体に対するユーザ操作による処理の結果を個別管理できるようになるという効果を有する。
請求項5の発明は、複数部数出力時における媒体に対するユーザ操作による処理の結果を統合管理できるようになるという効果を有する。
請求項6の発明は、媒体に対するユーザ操作による処理の対象が特定の電子文書になっている状態で、その特定の電子文書の内容を変更して別の電子文書として保存した場合に、同じ媒体に対するユーザ操作による処理の対象をその別の電子文書に変更できるようになるという効果を有する。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態(以下、「実施の形態」という)について詳細に説明する。
本実施の形態では、紙等の媒体に対し、印刷対象の電子文書(以下、「第1の電子文書」という)を画像化した文書画像に加え、コード画像を印刷する。コード画像とは、識別情報及び位置情報を符号化して得られる識別符号及び位置符号を画像化したものである。ここで、識別情報とは、媒体を一意に識別する情報であり、位置情報とは、媒体上の座標を表す情報である。
そして、本実施の形態では、このような画像が印刷された媒体に対して電子ペンで筆記する。これにより、コード画像に含まれる位置情報に基づいて筆記データが生成される。また、コード画像に含まれる識別情報に基づいて、筆記データを反映させるための電子文書(以下、「第2の電子文書」という)が特定される。そして、この特定された第2の電子文書に対して筆記データが付加される。
尚、本明細書では、「電子文書」の文言を用いるが、これは、テキストを含む「文書」を電子化したデータのみを意味するものではない。例えば、絵、写真、図形等の画像データ(ラスタデータかベクターデータかによらない)、その他の印刷可能な電子データも含めて「電子文書」としている。
また、上述したように、以下では、コード画像に含める識別情報として媒体の識別情報を想定する。従って、本実施の形態において単に「識別情報」というときは、特に断らない限り、媒体の識別情報を指すものとする。
更に、以下では、説明を簡単にするために、識別情報と位置情報とは明確に区別して用いる。しかしながら、媒体ごとに異なる位置情報をコード画像に埋め込み、その位置情報の違いにより媒体を識別するという手法もある。そこで、このような手法を採用した場合は、位置情報に媒体を識別する機能も備わっているものと見て、これを識別情報と考えるものとする。
まず、本実施の形態におけるシステム構成について説明する。
図1は、本実施の形態が適用されるシステムの構成を示したものである。
図示するように、本実施の形態が適用されるシステムは、クライアント10と、サーバ20と、画像形成装置30と、クライアント50とがネットワーク70に接続されることによって構成されている。また、このシステムは、電子ペン60を更に含んでいる。
クライアント10は、第1の電子文書の印刷要求を行うコンピュータであり、例えば、PC(Personal Computer)である。
サーバ20は、第1の電子文書の印刷要求に応じて、第1の電子文書の印刷指示を行い、その際、第2の電子文書を生成する。そして、第1の電子文書が印刷された媒体に筆記がなされた場合に、その筆記を電子化した筆記データを処理する。即ち、媒体の識別情報(以下、「媒体ID」という)と、第2の電子文書の識別情報(以下、「第2文書ID」という)との対応関係を記憶しておく。そして、筆記時には、媒体IDと座標とを受信し、媒体IDに基づいて特定した第2の電子文書に対し、座標から生成した筆記データを付加する。
画像形成装置30は、媒体に画像を形成することで印刷文書を出力する。ここで、画像形成装置30における画像形成方式としては、例えば、電子写真方式を用いることができるが、その他の如何なる方式を用いてもよい。
クライアント50は、電子ペン60からの情報をサーバ20に転送するコンピュータであり、例えば、PCである。
電子ペン60は、印刷文書に文字又は図形を記録する機能を有するペンデバイスである。また、印刷文書から得た情報をクライアント50に送信する機能も有する。
ところで、本実施の形態では、かかる構成を有するシステムにおいて、印刷文書と第2の電子文書の対応付けの幾つかの枠組みを提案する。
まず、本実施の形態で提案する枠組みとしては、電子文書を中心とするワークフロー(以下、「電子中心のワークフロー」という)と、電子文書が印刷された媒体、例えば紙を中心とするワークフロー(以下、「紙中心のワークフロー」という)とをそれぞれ中心に据えた2つの枠組みがある。一般に、適用するサービス(業務)によって、電子中心のワークフローが採用される場合と、紙中心のワークフローが採用される場合とがあるので、サービスによって2つの枠組みのいずれを採用するかが決定される。
このうち、電子中心のワークフローでは、電子文書に対して直接編集等がなされることが多い。そして、作業中の電子文書が印刷文書として出力されることはあるが、そのような印刷文書は一時的な意味合いが強い。そのため、印刷文書に追記された情報は、電子文書の最新版に反映させる等の管理が必要になる。そこで、電子中心のワークフローでは、ある電子文書の内容を変更して別の電子文書として保存した場合に、前者の電子文書に対応する印刷文書に対する筆記データは、全て後者の電子文書に付加するようにする。
一方、紙中心のワークフローでは、一度印刷文書を出力すると、その後は、その印刷文書を中心に作業を進める。そして、印刷文書に追記された情報を電子文書に付加することで電子文書を更新することが多い。また、この場合において、同じ電子文書から複数の印刷文書が出力されると、紙中心のワークフローを混乱させることになってしまう。そのため、一旦電子文書から印刷文書を出力した後は、電子文書に対応して複数の印刷文書が存在すること自体を制限する等の管理が必要になる。そこで、紙中心のワークフローでは、ある電子文書を別の電子文書として保存する旨の指示を印刷文書から行えるようにし、その印刷文書に対する筆記データは後者の電子文書に付加するようにする。そして、その印刷文書が無効とされない限り、元が同じ電子文書からの印刷は行えないように制御する。
ここで、これらの印刷文書と電子文書の対応付けの枠組みについて、図2を参照して概略を説明する。
図2(a)は、電子中心のワークフローにおける制御の概略を示した図である。
まず、下向きの矢印で示すように、電子文書E1に対応する印刷文書P1が出力される。この状態で印刷文書P1に対して筆記すると、上向きの矢印で示すように、電子文書E1に筆記データが反映される。
次に、印刷文書P1から電子文書E1への筆記データの反映がある程度進んだ段階で、右向きの矢印で示すように、電子文書E1は電子文書E2として保存される。この状態で印刷文書P1に対して筆記すると、右上向きの矢印で示すように、電子文書E2に筆記データが反映される。また、下向きの矢印で示すように、電子文書E2に対応する印刷文書P2が出力される。この状態で印刷文書P2に対して筆記すると、上向きの矢印で示すように、電子文書E2に筆記データが反映される。
その後、印刷文書P2から電子文書E2への筆記データの反映がある程度進んだ段階で、右向きの矢印で示すように、電子文書E2は電子文書E3として保存される。この状態で印刷文書P1、P2に対して筆記すると、右上向きの矢印で示すように、電子文書E3に筆記データが反映される。また、下向きの矢印で示すように、電子文書E3に対応する印刷文書P3が出力される。この状態で印刷文書P3に対して筆記すると、上向きの矢印で示すように、電子文書E3に筆記データが反映される。
一方、図2(b)は、紙中心のワークフローにおける制御の概略を示した図である。
まず、下向きの矢印で示すように、電子文書E1に対応する印刷文書P1が出力される。この状態で印刷文書P1に対して筆記すると、上向きの矢印で示すように、電子文書E1に筆記データが反映される。
次に、印刷文書P1から電子文書E1への筆記データの反映がある程度進んだ段階で、電子文書E1の保存が印刷文書P1から指示される。すると、右向きの矢印で示すように、電子文書E1は電子文書E2として保存される。この状態で印刷文書P1に対して筆記すると、右上向きの矢印で示すように、電子文書E2に筆記データが反映される。尚、この場合、電子文書E2からの印刷は、印刷文書P1が存在する場合には行えないように制御される。
その後、印刷文書P1から電子文書E2への筆記データの反映がある程度進んだ段階で、電子文書E2の保存が印刷文書P1から指示される。すると、右向きの矢印で示すように、電子文書E2は電子文書E3として保存される。この状態で印刷文書P1に対して筆記すると、右上向きの矢印で示すように、電子文書E3に筆記データが反映される。尚、この場合、電子文書E3からの印刷は、印刷文書P1が存在する場合には行えないように制御される。
このように、紙中心のワークフローの場合、印刷文書P1が存在する限り、印刷文書P1に対する筆記データが反映される対象となってきた電子文書は印刷されない。つまり、印刷文書P1が存在しないことが確認された場合にのみ、そのような電子文書の印刷を可能とするのである。
尚、かかる紙中心のワークフローを採用するのに好適なサービスとしては、病院のカルテシステムが例示される。この例において、電子文書E1からの印刷文書P1の出力は、初診日における患者のカルテ出力に対応する。また、電子文書E2、E3には、2回目以降の来院における診察内容が電子情報として診察日と共に保存される。
ところで、図2(a),(b)では、電子文書E1、E2、E3が、印刷対象の第1の電子文書に対応するのか、第1の電子文書とは別の筆記データを反映させるための第2の電子文書に対応するのかを明確にしなかった。それは、電子文書E1、E2、E3が、第1の電子文書であると考えても、第2の電子文書であると考えてもよいからである。
まず、電子文書E1、E2、E3が第1の電子文書であるとすると、印刷文書P1における印刷イメージを予め想定して電子文書E1を作成しておくことになる。そして、第2の電子文書を生成せず、第1の電子文書に直接筆記データが反映されることになる。
次に、電子文書E1、E2、E3が第2の電子文書であるとすると、図示しない第1の電子文書を印刷して印刷文書P1を出力する際に、印刷文書P1における印刷イメージを反映させて電子文書E1を作成することになる。そして、第2の電子文書に筆記データが反映されることになる。
また、図2(a),(b)における電子文書上での編集は、電子文書の全体的なレイアウトを損なわない程度のものである必要がある。電子文書の全体的なレイアウトが崩れてしまった場合、印刷文書における追記位置との整合性がとれなくなるからである。ここでは、例えば、電子文書としてフォームを想定し、電子文書の編集としてそのフォームの枠内の記述を変更する程度のものを想定している。
次に、本実施の形態で提案する枠組みとしては、同一の電子文書から複数部数の印刷文書を出力する場合の2つの枠組みもある。そのうちの1つは、個々の印刷文書のセットに対して追記された情報を別々の情報として管理する枠組みである。そして、もう1つは、個々の印刷文書のセットに対して追記された情報を同一の電子情報に統合して管理する枠組みである。尚、本明細書において、「印刷文書のセット」とは、電子文書を1部出力した場合の印刷文書の一まとまりをいう。つまり、電子文書をN部出力した場合、印刷文書のセットはN個得られる。
ここで、これらの印刷文書と電子文書の対応付けの枠組みについて、図3を参照して概略を説明する。
図3(a)は、個々の印刷文書のセットへの追記情報を別々の情報として管理する場合の概略を示した図である。
まず、下向きの矢印で示すように、第1の電子文書D1から、3つの第2の電子文書E1、E2、E3が生成され、これらにそれぞれ対応する3つの印刷文書P1、P2、P3が出力されている。この状態で印刷文書P1、P2、P3に対して筆記すると、上向きの矢印で示すように、第2の電子文書E1、E2、E3にそれぞれ筆記データが反映される。
一方、図3(b)は、個々の印刷文書のセットへの追記情報を同一の電子情報へ統合して管理する場合の概略を示した図である。
まず、下向きの矢印で示すように、電子文書E1に対応する3つの印刷文書P1、P2、P3が出力されている。この状態で印刷文書P1、P2、P3に対して筆記すると、上向きの矢印で示すように、電子文書E1に筆記データが反映される。
ところで、図3(b)では、電子文書E1が、印刷対象の第1の電子文書に対応するのか、第1の電子文書とは別の筆記データを反映させるための第2の電子文書に対応するのかを明確にしなかった。それは、電子文書E1が、第1の電子文書であると考えても、第2の電子文書であると考えてもよいからである。
まず、電子文書E1が第1の電子文書であるとすると、印刷文書P1(P2、P3)における印刷イメージを予め想定して電子文書E1を作成しておくことになる。そして、第2の電子文書を生成せず、第1の電子文書に直接筆記データが反映されることになる。
次に、電子文書E1が第2の電子文書であるとすると、図示しない第1の電子文書を印刷して印刷文書P1、P2、P3を出力する際に、印刷文書P1(P2、P3)における印刷イメージを反映させて電子文書E1を作成することになる。そして、第2の電子文書に筆記データが反映されることになる。
以下、本実施の形態について詳細に説明する。
まず、本実施の形態におけるサーバ20の機能構成について説明する。
図4は、サーバ20の機能構成を示した図である。
図示するように、サーバ20は、受信部20aと、送信部20bと、文書取得部21と、文書記憶部22と、文書PDL生成部23と、コード画像生成部24と、出力PDL生成部25と、管理情報生成部26と、管理情報記憶部27と、文書複製部28と、管理情報更新部29とを備える。
受信部20aは、クライアント10から第1の電子文書又は第2の電子文書の印刷要求を受信する。ここで、印刷要求には、印刷部数を指定する情報が含まれることがある。また、画像形成装置30から印刷を完了した旨を報告する信号(以下、「印刷完了報告」という)を受信する。尚、受信部20aは、管理情報を参照して第2の電子文書を印刷するかどうかを制御する制御手段としても機能する。
文書取得部21は、印刷要求にて指定された電子文書を取得する。また、印刷要求にて第1の電子文書が指定された場合は、第1の電子文書に基づいて、第1の電子文書の印刷イメージを反映した第2の電子文書を生成する。
文書記憶部22は、ここで生成された第2の電子文書を記憶する。
文書PDL生成部23は、第2の電子文書に基づいて、画像形成装置30が第1の電子文書の文書画像を印刷するためのコマンド列からなるPDL(Page Description Language)ファイル(以下、「文書PDL」という)を生成する。
コード画像生成部24は、媒体IDと媒体上の位置を表す座標とをコード化して画像化したコード画像を生成する。
出力PDL生成部25は、このコード画像をPDLコマンドとして文書PDLに設定し、第1の電子文書の文書画像にコード画像を重畳して印刷するためのPDLファイル(以下、「出力PDL」という)を生成する。
管理情報生成部26は、文書取得部21が保持する第1文書ID及び第2文書IDと、コード画像生成部24がコード画像に埋め込んだ媒体IDとを対応付けた管理情報を生成する。
管理情報記憶部27は、管理情報生成部26が生成した管理情報を記憶する。
文書複製部28は、文書記憶部22に記憶された第2の電子文書を複製する(別の電子文書として保存する)。
管理情報更新部29は、第2の電子文書の複製に応じて、管理情報記憶部27に記憶された管理情報を更新する。尚、管理情報更新部29は、第2の電子文書が複製されたことを文書複製部28から伝えられるので、第2の電子文書が別の電子文書として保存されたことを認識する認識手段として機能する。また、その認識に応じて、媒体に対するユーザ操作による処理の対象がその別の電子文書になるように管理情報を更新するので、そのような処理対象の変更の制御を行う制御手段としても機能する。
尚、これらの機能は、ソフトウェアとハードウェア資源とが協働することにより実現される。具体的には、サーバ20のCPUが、受信部20a、送信部20b、文書取得部21、文書PDL生成部23、コード画像生成部24、出力PDL生成部25、管理情報生成部26、文書複製部28、管理情報更新部29を実現するプログラムを例えば磁気ディスク装置からメインメモリに読み込んで実行することにより、これらの機能は実現される。また、文書記憶部22、管理情報記憶部27は、例えば磁気ディスク装置を用いて実現することができる。更に、磁気ディスク装置に記憶されるプログラムやデータは、CD等の記録媒体からロードしてもよいし、インターネット等のネットワークを介してダウンロードしてもよい。
次に、サーバ20が第1の電子文書を印刷する際の動作について説明する。本実施の形態において、サーバ20は、第1の電子文書を印刷して印刷文書を出力するよう画像形成装置30に指示する際に、この印刷文書に対する筆記データを反映させるための第2の電子文書を生成する。
図5は、このときのサーバ20の動作を示したフローチャートである。
サーバ20では、まず、受信部20aが、第1の電子文書の印刷要求を受信する(ステップ201)。尚、印刷要求には、印刷に関する設定情報(以下、単に「設定情報」という)が含まれる。ここで、設定情報には用紙サイズや向き等があるが、本実施の形態では、印刷部数の情報が含まれることもあるものとする。受信部20aは、第1の電子文書の識別情報である第1文書IDを設定情報と共に文書取得部21に受け渡す。また、設定情報は、コード画像生成部24に対しても受け渡される。
これにより、文書取得部21は、第1文書IDを保持し、この第1文書IDに基づいて第1の電子文書を例えば磁気ディスク装置から読み出す。そして、第1の電子文書に基づいて第2の電子文書を生成する(ステップ202)。この場合、第2の電子文書は、印刷文書に対する筆記を複雑な変換を行うことなく適切な位置に反映できるレイアウトになっていることが好ましい。そこで、文書取得部21は、受信部20aから渡された設定情報に従い、第1の電子文書の印刷イメージを反映した第2の電子文書を生成する。そして、文書取得部21は、第2の電子文書を文書記憶部22に記憶すると共に、文書PDL生成部23に受け渡す。また、第2の電子文書を文書記憶部22に記憶した際、文書取得部21は、第2の電子文書の識別情報である第2文書IDを取得して保持する。
ここで、第2の電子文書は、第1の電子文書の印刷イメージの変更を制限する形式として生成することもできる。このような第2の電子文書の形式としては、画像形式(BMP、TIFF)や、富士ゼロックス社の「DocuWorks」における「XDW形式」や、米国アドビシステムズ社の「Acrobat」における「PDF形式」等がある。そして、このように第1の電子文書の印刷イメージの変更を制限する形式で第2の電子文書を生成した場合、例えば、画像形式であれば、筆記データを画像化したものを直接合成することができる。また、富士ゼロックス社の「DocuWorks」の場合には、「アノテーション」の機能を用いて第2の電子文書に筆記データを貼り付けることができる。
その後、文書PDL生成部23は、渡された第2の電子文書に基づいて文書PDLを生成する(ステップ203)。
一方、コード画像生成部24は、受信部20aから渡された設定情報に従い、コード画像を生成し、出力PDL生成部25に受け渡す(ステップ204)。
ここで、コード画像には、上述したように、2種類の情報が埋め込まれる。
1つは、媒体を一意に識別する媒体IDである。この媒体IDは、例えば、サーバ20を一意に特定する情報とサーバ20内で印刷指示を一意に特定する情報とを結合して生成することができる。ここで、生成する媒体IDの数は、設定情報に応じて決められる。つまり、基本的には、印刷するページ数に印刷部数を乗じて得られる数の媒体IDを生成する。
またもう1つは、媒体上の位置を特定するための座標である。この座標としては、設定情報に含まれる用紙サイズや向きに応じて必要となる範囲のものが用意される。
これにより、出力PDL生成部25は、文書PDL生成部23が生成した文書PDLに、コード画像生成部24が生成したコード画像をPDLコマンドとして設定する(ステップ205)。ここで生成されるPDLは、ある色空間で文書内容を表現し、その色空間とは別の色空間でコード部分を表現したものであり、送信部20bに受け渡される。
そして、送信部20bは、この受け渡された出力PDLを画像形成装置30に送信する(ステップ206)。
これにより、画像形成装置30は、例えば電子写真方式を用いて合成画像を媒体に形成し、印刷文書を出力する。
尚、その際、文書PDLに基づく文書画像は、コード画像を描画する以外のトナーを用いて形成し、コード画像は、Kトナー(カーボンを含む赤外光吸収トナー)、又は、特殊トナーを用いて形成する。
ここで、特殊トナーとしては、可視光領域(400nm〜700nm)における最大吸収率が7%以下であり、近赤外領域(800nm〜1000nm)における吸収率が30%以上の不可視トナーが例示される。ここで、「可視」及び「不可視」は、目視により認識できるかどうかとは関係しない。印刷された媒体に形成された画像が可視光領域における特定の波長の吸収に起因する発色性の有無により認識できるかどうかで「可視」と「不可視」とを区別している。また、可視光領域における特定の波長の吸収に起因する発色性が若干あるが、人間の目で認識し難いものも「不可視」に含める。
また、この不可視トナーは、画像の機械読取りのために必要な近赤外光吸収能力を高めるために、平均分散径が100nm〜600nmの範囲のものが望ましい。
そして、印刷文書の出力を完了すると、画像形成装置30は、サーバ20に印刷完了報告を送信する。
これにより、サーバ20では、受信部20aが、印刷完了報告を受信し、その旨を管理情報生成部26に伝える(ステップ207)。
すると、管理情報生成部26は、まず、文書取得部21から第1文書ID及び第2文書IDを取得し、コード画像生成部24からコード画像に含めた媒体IDを取得する。そして、管理情報生成部26は、これらを対応付けて管理情報を生成し、管理情報記憶部27に記憶する(ステップ208)。
次に、電子文書と印刷文書の対応付けの管理について、図2及び3に示した4つの枠組みに分けて詳細に説明する。尚、図2及び3では、電子文書に対して「D1」、「En」(n=1,2,3)の符号を付したが、以下では、前者を第1の電子文書の識別情報である第1文書IDとして、後者を第2の電子文書の識別情報である第2文書IDとして用いるものとする。また、印刷文書に対して「Pn」(n=1,2,3)の符号を付したが、以下では、これを印刷文書に対応する媒体の識別情報である媒体IDとして用いるものとする。
A.電子中心のワークフロー
図6に、図2(a)のような電子文書の保存及び印刷文書の出力がなされる場合における管理情報の変遷を示す。尚、図2(a)において、電子文書E1、E2、E3は第2の電子文書とし、図示しないが、電子文書E1は第1の電子文書D1から生成されたものとする。
まず、図6(a)は、第1の電子文書「D1」を媒体「P1」に印刷し、第2の電子文書「E1」が生成された直後における管理情報の内容を示している。
次に、図2(a)に示したように、第2の電子文書「E1」が第2の電子文書「E2」として保存されたとする。すると、管理情報は図6(b)に示すように変更される。即ち、第1の電子文書「D1」に第2の電子文書「E2」が新たに対応付けられ、この第2の電子文書「E2」に媒体「P1」が対応付けられる。そして、第2の電子文書「E1」と媒体「P1」との対応は解除される。
また、この状態で、第2の電子文書「E2」を媒体「P2」に印刷したとする。すると、管理情報は図6(c)に示すように変更される。即ち、第2の電子文書「E2」に媒体「P2」が更に対応付けられる。
その後、図2(a)に示したように、第2の電子文書「E2」が第2の電子文書「E3」として保存されたとする。すると、管理情報は図6(d)に示すように変更される。即ち、第1の電子文書「D1」に第2の電子文書「E3」が新たに対応付けられ、この第2の電子文書「E3」に媒体「P1」、「P2」が対応付けられる。そして、第2の電子文書「E2」と媒体「P1」、「P2」との対応は解除される。
また、この状態で、第2の電子文書「E3」を媒体「P3」に印刷したとする。すると、管理情報は図6(e)に示すように変更される。即ち、第2の電子文書「E3」に媒体「P3」が更に対応付けられる。
ここで、サーバ20が第2の電子文書を保存する際の動作について説明する。
図7は、このときのサーバ20の動作を示したフローチャートである。
サーバ20では、まず、受信部20aが、第2の電子文書の保存要求を受信し、これを文書複製部28に受け渡す(ステップ211)。尚、ここでの保存要求は、例えば、第2の電子文書を編集するためのソフトウェアの機能を用いて第2の電子文書に対して直接行われるものである。
すると、文書複製部28は、文書記憶部22から指定された第2の電子文書を取り出し、その複製を生成し、これを文書記憶部22に書き戻す(ステップ212)。このとき、文書複製部28は、複製先の第2の電子文書の第2文書IDを取得する。そして、複製元の第2の電子文書の第2文書IDと複製先の第2の電子文書の第2文書IDとを含む複製完了報告を管理情報更新部29に渡す。すると、管理情報更新部29が、複製元の第2の電子文書の第2文書IDと媒体IDとの対応関係を解除し、複製先の第2の電子文書の第2文書IDと媒体IDとの対応関係を新たに登録する(ステップ213)。
また、サーバ20が第2の電子文書を印刷する際の動作について説明する。
図8は、このときのサーバ20の動作を示したフローチャートである。
サーバ20では、まず、受信部20aが、第2の電子文書の印刷要求を受信する(ステップ221)。尚、印刷要求には、設定情報が含まれる。ここで、設定情報には用紙サイズや向き等がある。受信部20aは、第2の電子文書の識別情報である第2文書IDを設定情報と共に文書取得部21に受け渡す。また、設定情報は、コード画像生成部24に対しても受け渡される。
これにより、文書取得部21は、第2文書IDを保持し、この第2文書IDに基づいて第2の電子文書を例えば磁気ディスク装置から読み出す(ステップ222)。そして、第2の電子文書を文書PDL生成部23に受け渡す。
その後、文書PDL生成部23は、渡された第2の電子文書に基づいて文書PDLを生成する(ステップ223)。
一方、コード画像生成部24は、受信部20aから渡された設定情報に従い、コード画像を生成し、出力PDL生成部25に受け渡す(ステップ224)。尚、コード画像に埋め込まれる情報については既に説明したので、ここでの説明は省略する。
これにより、出力PDL生成部25は、文書PDL生成部23が生成した文書PDLに、コード画像生成部24が生成したコード画像をPDLコマンドとして設定する(ステップ225)。ここで生成されるPDLは、ある色空間で文書内容を表現し、その色空間とは別の色空間でコード部分を表現したものであり、送信部20bに受け渡される。
そして、送信部20bは、この受け渡された出力PDLを画像形成装置30に送信する(ステップ226)。
これにより、画像形成装置30は、例えば電子写真方式を用いて合成画像を媒体に形成し、印刷文書を出力する。
尚、その際、文書PDLに基づく文書画像は、コード画像を描画する以外のトナーを用いて形成し、コード画像は、Kトナー(カーボンを含む赤外光吸収トナー)、又は、特殊トナーを用いて形成する。尚、この特殊トナーについては既に説明したので、ここでの説明は省略する。
そして、印刷文書の出力を完了すると、画像形成装置30は、サーバ20に印刷完了報告を送信する。
これにより、サーバ20では、受信部20aが、印刷完了報告を受信し、その旨を管理情報生成部26に伝える(ステップ227)。
すると、管理情報生成部26は、まず、文書取得部21から第2文書IDを取得し、コード画像生成部24からコード画像に含めた媒体IDを取得する。そして、管理情報生成部26は、これらを対応付けて管理情報を生成し、管理情報記憶部27に記憶する(ステップ228)。
B.紙中心のワークフロー
図9に、図2(b)のような電子文書の保存がなされる場合における管理情報の変遷を示す。尚、図2(b)において、電子文書E1、E2、E3は第2の電子文書とし、図示しないが、電子文書E1は第1の電子文書D1から生成されたものとする。
まず、図9(a)は、第1の電子文書「D1」を媒体「P1」に印刷し、第2の電子文書「E1」が生成された直後における管理情報の内容を示している。
次に、図2(b)に示したように、第2の電子文書「E1」が第2の電子文書「E2」として保存されたとする。すると、管理情報は図9(b)に示すように変更される。即ち、第1の電子文書「D1」に第2の電子文書「E2」が新たに対応付けられ、この第2の電子文書「E2」に媒体「P1」が対応付けられる。そして、第2の電子文書「E1」と媒体「P1」との対応は解除される。
また、紙中心のワークフローの場合、この状態で、第2の電子文書「E2」は印刷できないように制御する。第1の電子文書「D1」は既に媒体「P1」に印刷されており、同じ第1の電子文書の内容を変更した電子文書を複数の媒体に印刷することによる混乱を避けるためである。但し、媒体「P1」が筆記データを電子文書に反映させる機能を失い、媒体「P1」が管理情報から削除されていれば、第2の電子文書「E2」を印刷することは可能となる。尚、ある媒体が筆記データを電子文書に反映させる機能を失ったことは、シュレッダがその媒体を裁断する際に媒体IDを読み取ってサーバ20に伝えることで検出することができる。また、媒体を物理的に破壊しなくても、電子ペン60で媒体上の特定箇所を指示し、媒体IDを読み取ってサーバ20に伝えるようにしてもよい。
その後、図2(b)に示したように、第2の電子文書「E2」が第2の電子文書「E3」として保存されたとする。すると、管理情報は図9(c)に示すように変更される。即ち、第1の電子文書「D1」に第2の電子文書「E3」が新たに対応付けられ、この第2の電子文書「E3」に媒体「P1」が対応付けられる。そして、第2の電子文書「E2」と媒体「P1」との対応は解除される。
また、紙中心のワークフローの場合、上述したように、この状態で、第2の電子文書「E3」は印刷できないように制御する。但し、媒体「P1」が筆記データを電子文書に反映させる機能を失い、媒体「P1」が管理情報から削除されていれば、第2の電子文書「E3」を印刷することは可能となる。
ここで、サーバ20が第2の電子文書を保存する際の動作について説明する。
図10は、このときのサーバ20の動作を示したフローチャートである。
ユーザが電子ペン60で媒体上の特定箇所を指示し、対応する第2の電子文書の保存要求を行う。すると、電子ペン60により媒体から媒体IDが読み取られ、この媒体IDを伴う保存要求がサーバ20に送られる。
これにより、サーバ20では、まず、受信部20aが、媒体IDを伴う第2の電子文書の保存要求を受信する(ステップ231)。そして、受信部20aは、管理情報記憶部27に記憶された管理情報を参照し、保存要求に含まれる媒体IDに対応する第2の電子文書を特定し、これを文書複製部28に受け渡す(ステップ232)。
すると、文書複製部28は、文書記憶部22から指定された第2の電子文書を取り出し、その複製を生成し、これを文書記憶部22に書き戻す(ステップ233)。このとき、文書複製部28は、複製先の第2の電子文書の第2文書IDを取得する。そして、複製元の第2の電子文書の第2文書IDと複製先の第2の電子文書の第2文書IDとを含む複製完了報告を管理情報更新部29に渡す。すると、管理情報更新部29が、複製元の第2の電子文書の第2文書IDと媒体IDとの対応関係を解除し、複製先の第2の電子文書の第2文書IDと媒体IDとの対応関係を新たに登録する(ステップ234)。
また、サーバ20が第2の電子文書を印刷する際の動作について説明する。
図11は、このときのサーバ20の動作を示したフローチャートである。
サーバ20では、まず、受信部20aが、第2の電子文書の印刷要求を受信する(ステップ241)。尚、印刷要求には、設定情報が含まれる。ここで、設定情報には用紙サイズや向き等がある。
その後、受信部20aは、管理情報記憶部27に記憶された管理情報を参照し、指定された第2の電子文書の第2文書IDに対して媒体IDが対応付けられているかどうかを判定する(ステップ242)。
ここで、媒体IDが対応付けられていると判定されれば、これ以上印刷を行えないので、処理は終了する。
一方、媒体IDが対応付けられていないと判定されれば、再び管理情報を参照し、指定された第2の電子文書の複製元又は複製先の第2の電子文書(関連文書)で未検証のものがあるかどうかを判定する(ステップ243)。関連文書で未検証のものがあれば、その関連文書についてステップ242の判定を行う。そして、全ての関連文書についての検証が終了し、どの関連文書にも媒体IDが対応付けられていないことが判明すれば、印刷処理に移行する。
印刷処理が開始すると、受信部20aは、指定された第2の電子文書の識別情報である第2文書IDを設定情報と共に文書取得部21に受け渡す。また、設定情報は、コード画像生成部24に対しても受け渡される。
これにより、文書取得部21は、第2文書IDを保持し、この第2文書IDに基づいて第2の電子文書を例えば磁気ディスク装置から読み出す(ステップ244)。そして、第2の電子文書を文書PDL生成部23に受け渡す。
その後、文書PDL生成部23は、渡された第2の電子文書に基づいて文書PDLを生成する(ステップ245)。
一方、コード画像生成部24は、受信部20aから渡された設定情報に従い、コード画像を生成し、出力PDL生成部25に受け渡す(ステップ246)。尚、コード画像に埋め込まれる情報については既に説明したので、ここでの説明は省略する。
これにより、出力PDL生成部25は、文書PDL生成部23が生成した文書PDLに、コード画像生成部24が生成したコード画像をPDLコマンドとして設定する(ステップ247)。ここで生成されるPDLは、ある色空間で文書内容を表現し、その色空間とは別の色空間でコード部分を表現したものであり、送信部20bに受け渡される。
そして、送信部20bは、この受け渡された出力PDLを画像形成装置30に送信する(ステップ248)。
これにより、画像形成装置30は、例えば電子写真方式を用いて合成画像を媒体に形成し、印刷文書を出力する。
尚、その際、文書PDLに基づく文書画像は、コード画像を描画する以外のトナーを用いて形成し、コード画像は、Kトナー(カーボンを含む赤外光吸収トナー)、又は、特殊トナーを用いて形成する。尚、この特殊トナーについては既に説明したので、ここでの説明は省略する。
そして、印刷文書の出力を完了すると、画像形成装置30は、サーバ20に印刷完了報告を送信する。
これにより、サーバ20では、受信部20aが、印刷完了報告を受信し、その旨を管理情報生成部26に伝える(ステップ249)。
すると、管理情報生成部26は、まず、文書取得部21から第2文書IDを取得し、コード画像生成部24からコード画像に含めた媒体IDを取得する。そして、管理情報生成部26は、これらを対応付けて管理情報を生成し、管理情報記憶部27に記憶する(ステップ250)。
C.複数部数出力(追記情報を個別管理する場合)
図12(a)に、複数部数の印刷文書を出力した場合において、図3(a)のような筆記データの反映がなされる場合における管理情報を示す。
ここで、図12(a)は、第1の電子文書「D1」を媒体「P1」、「P2」、「P3」に印刷し、各媒体に対する筆記データを個別管理するための第2の電子文書「E1」、「E2」、「E3」が生成されたときの管理情報の内容を示している。
D.複数部数出力(追記情報を統合管理する場合)
図12(b)に、複数部数の印刷文書を出力した場合において、図3(b)のような筆記データの反映がなされる場合における管理情報を示す。尚、図3(b)において、電子文書E1は第2の電子文書とし、図示しないが、電子文書E1は第1の電子文書D1から生成されたものとする。
ここで、図12(b)は、第1の電子文書「D1」を媒体「P1」、「P2」、「P3」に印刷し、各媒体に対する筆記データを統合管理するための第2の電子文書「E1」が生成されたときの管理情報の内容を示している。
以上、電子文書と印刷文書の連携の管理について、4つの枠組みについて説明してきた。
ところで、本実施の形態では、このいずれの枠組みを採用した場合においても、管理情報記憶部27には、媒体を識別する媒体IDと、第2の電子文書を識別する第2文書IDとを対応付けた管理情報が記憶される。従って、電子ペン60を用いて媒体に筆記がなされると、電子ペン60が媒体から読み取った媒体IDに基づいて、筆記データを反映させる対象である第2の電子文書が特定できるようになっている。
以下、電子ペン60を用いて媒体に筆記することにより、筆記データを生成したり、媒体IDを取り出したりするための技術について詳細に説明する。
まず、媒体に情報を埋め込むために印刷するコード画像の元となるコードパターンについて説明する。
図13は、コードパターンについて説明するための図である。
まず、コードパターンを構成するビットパターンについて説明する。
図13(a)に、ビットパターンの配置の一例を示す。
ビットパターンとは、情報埋め込みの最小単位である。ここでは、図13(a)に示すように、9箇所の中から選択した2箇所にビットを配置する。図では、黒の四角が、ビットが配置された位置を示し、斜線の四角が、ビットが配置されていない位置を示している。9箇所の中から2箇所を選択する組み合わせは、36(=)通りある。従って、このような配置方法により、36通り(約5.2ビット)の情報を表現することができる。
ところで、図13(a)に示した最小の四角は、600dpiにおける2ドット×2ドットの大きさを有している。600dpiにおける1ドットの大きさは0.0423mmなので、この最小の四角の一辺は、84.6μm(=0.0423mm×2)である。コードパターンを構成するドットは、大きくなればなるほど目に付きやすくなるため、できるだけ小さいほうが好ましい。ところが、あまり小さくすると、プリンタで印刷できなくなってしまう。そこで、ドットの大きさとして、50μmより大きく100μmより小さい上記の値を採用している。これにより、プリンタで印刷可能な最適な大きさのドットを形成することができる。つまり、84.6μm×84.6μmが、プリンタで安定的に形成可能な最小の大きさなのである。
尚、ドットをこのような大きさにすることで、1つのビットパターンの一辺は、約0.5mm(=0.0423mm×2×6)となる。
また、このようなビットパターンから構成されるコードパターンについて説明する。
図13(b)に、コードパターンの配置の一例を示す。
ここで、図13(b)に示した最小の四角が、図13(a)に示したビットパターンに相当する。尚、図13(a)では、1つのビットパターンで36通りの情報を表現できるものとして説明したが、このコードパターンにおいて、1つのビットパターンは、同期符号を除き、32通り(5ビット)の情報を表現するものとする。
そして、識別情報を符号化した識別符号は、16(=4×4)個のビットパターンを使用して埋め込まれる。また、X方向の位置情報を符号化したX位置符号と、Y方向の位置情報を符号化したY位置符号とは、それぞれ、4個のビットパターンを使用して埋め込まれる。更に、左上角部に、コードパターンの位置と回転を検出するための同期符号が、1つのビットパターンを使用して埋め込まれる。
尚、1つのコードパターンの大きさは、ビットパターンの5個分の幅に等しいため、約2.5mmとなる。本実施の形態では、このように生成したコードパターンを画像化したコード画像を、用紙全面に配置する。
次いで、識別情報及び位置情報を符号化し、符号化された情報からコード画像を生成する処理について説明する。尚、この処理は、コード画像生成部24が、ステップ204、224、246で実行する。
図14は、このような符号化及び画像生成の処理について説明するための図である。
まず、識別情報の符号化について説明する。
識別情報の符号化には、ブロック符号化方式のRS(リードソロモン)符号が使用される。図13で説明した通り、本実施の形態では、5ビットの情報を表現できるビットパターンを用いて情報を埋め込む。従って、情報の誤りも5ビット単位で発生するため、ブロック符号化方式で符号化効率が良いRS符号を使用している。但し、符号化方式はRS符号に限定するものでなく、その他の符号化方式、例えば、BCH符号等を使用することもできる。
上述したように、本実施の形態では、5ビットの情報量を持つビットパターンを用いて情報を埋め込む。従って、RS符号のブロック長を5ビットとする必要がある。そのため、識別情報を5ビットずつに区切り、ブロック化する。図14では、識別情報「0011101101001…」から、第1のブロック「00111」と、第2のブロック「01101」とが切り出されている。
そして、ブロック化された識別情報に対し、RS符号化処理を行う。図14では、「blk1」、「blk2」、「blk3」、「blk4」、…というようにブロック化した後、RS符号化が行われる。
ところで、本実施の形態において、識別情報は、16(=4×4)個のブロックに分けられる。そこで、RS符号における符号ブロック数を16とすることができる。また、情報ブロック数は、誤りの発生状況に応じて設計することができる。例えば、情報ブロック数を8とすれば、RS(16,8)符号となる。この符号は、符号化された情報に4ブロック(=(16−8)÷2)の誤りが発生しても、それを補正することができる。また、誤りの位置を特定できれば、訂正能力を更に向上することができる。尚、この場合、情報ブロックに格納される情報量は、40ビット(=5ビット×8ブロック)である。従って、約1兆種類の識別情報が表現可能である。
次に、位置情報の符号化について説明する。
位置情報の符号化には、擬似乱数系列の一種であるM系列符号が使用される。ここで、M系列とは、K段の線形シフトレジスタで発生できる最大周期の系列であり、2−1の系列長をもつ。このM系列から取り出した任意の連続したKビットは、同じM系列中の他の位置に現れない性質を持つ。そこで、この性質を利用することにより、位置情報を符号化することができる。
ところで、本実施の形態では、符号化すべき位置情報の長さから、必要なM系列の次数を求め、M系列を生成している。しかしながら、符号化する位置情報の長さが予め分かっている場合は、M系列を毎回生成する必要はない。即ち、固定のM系列を予め生成しておき、それをメモリ等に格納しておけばよい。
例えば、系列長8191のM系列(K=13)を使用したとする。
この場合、位置情報も5ビット単位で埋め込むため、系列長8191のM系列から5ビットずつ取り出してブロック化する。図14では、M系列「11010011011010…」が、5ビットずつブロック化されている。
このように、本実施の形態では、位置情報と識別情報とで、異なる符号化方式を用いている。これは、識別情報の検出能力を、位置情報の検出能力よりも高くなるように設定する必要があるからである。つまり、位置情報は、紙面の位置を取得するための情報なので、ノイズ等によって復号できない部分があっても、その部分が欠損するだけで他の部分には影響しない。これに対し、識別情報は、復号に失敗すると、筆記情報を反映する対象を検出できなくなるからである。更に、このような構成とすることによって、位置情報と識別情報を復号する際の画像読取範囲を最小化できる。即ち、位置情報にRS符号等の境界を有する符号化方式を使用すると、それを復号する際には境界間の符号を読み取る必要があるため、画像を読み取る範囲は図13(b)に示した領域の2倍の領域とする必要がある。しかし、M系列を使用することで、図13(b)に示した領域と同じ大きさの領域を読み取ればよい構成にできる。これは、M系列の性質上、M系列の任意の部分系列から位置情報を復号できるからである。即ち、識別情報と位置情報を復号する際には、図13(b)に示した大きさの領域を読み取る必要があるが、その読み取る位置は、図13(b)に示した境界と一致させる必要はない。位置情報は、M系列の任意位置の部分系列から復号できる。識別情報は、同じ情報が用紙全面に配置されるため、図13(b)に図示した境界から読取位置がずれても、読み取られた情報の断片を再配置することで元の情報を復元することができる。
以上のように、識別情報がブロック分割された後、RS符号により符号化され、また、位置情報がM系列により符号化された後、ブロック分割されると、図示するように、ブロックが合成される。即ち、これらのブロックは、図示するようなフォーマットで2次元平面に展開される。図14に示したフォーマットは、図13(b)に示したフォーマットに対応している。即ち、黒の四角が同期符号を意味している。また、横方向に配置された「1」、「2」、「3」、「4」、…がX位置符号を、縦方向に配置された「1」、「2」、「3」、「4」、…がY位置符号を、それぞれ意味している。位置符号は、媒体の位置が異なれば異なる情報が配置されるので、座標位置に対応する数字で示しているのである。一方、グレーの四角が識別符号を意味している。識別符号は、媒体の位置が異なっても同じ情報が配置されるので、全て同じマークで示しているのである。
ところで、図からも分かる通り、2つの同期符号の間には、4個のビットパターンがある。従って、20(=5×4)ビットのM系列の部分系列を配置することができる。20ビットの部分系列から13ビットの部分系列を取り出せば、その13ビットが全体(8191)の中のどの部分の部分系列なのかを特定することができる。このように、20ビットのうち13ビットを位置の特定に使用した場合、取り出した13ビットの誤りの検出又は訂正を、残りの7ビットを使用して行うことができる。即ち、M系列を生成した時と同じ生成多項式を使用して、20ビットの整合性を確認することで、誤りの検出と訂正が可能となるのである。
その後、各ブロックにおけるビットパターンが、ドット画像を参照することにより画像化される。そして、図14の最右に示すようなドットで情報を表す出力画像が生成される。
次に、媒体への筆記に用いる電子ペン60について説明する。
図15は、電子ペン60の機構を示した図である。
図示するように、電子ペン60は、ペン全体の動作を制御する制御回路61を備える。また、制御回路61は、入力画像から検出したコード画像を処理する画像処理部61aと、そこでの処理結果から識別情報及び位置情報を抽出するデータ処理部61bとを含む。
そして、制御回路61には、電子ペン60による筆記動作をペンチップ69に加わる圧力によって検出する圧力センサ62が接続されている。また、媒体上に赤外光を照射する赤外LED63と、画像を入力する赤外CMOS64も接続されている。更に、識別情報及び位置情報を記憶するための情報メモリ65と、外部装置と通信するための通信回路66と、ペンを駆動するためのバッテリ67と、ペンの識別情報(ペンID)を記憶するペンIDメモリ68も接続されている。
ここで、この電子ペン60の動作の概略を説明する。
電子ペン60による筆記が行われると、ペンチップ69に接続された圧力センサ62が、筆記動作を検出する。これにより、赤外LED63が点灯し、赤外CMOS64がCMOSセンサによって媒体上の画像を撮像する。
尚、赤外LED63は、消費電力を抑制するために、CMOSセンサのシャッタタイミングに同期させてパルス点灯する。
また、赤外CMOS64は、撮像した画像を同時に転送できるグローバルシャッタ方式のCMOSセンサを使用する。そして、赤外領域に感度があるCMOSセンサを使用する。また、外乱の影響を低減するために、CMOSセンサ全面に可視光カットフィルタを配置している。CMOSセンサは、70fps〜100fps(frame per second)程度の周期で、画像を撮像する。尚、撮像素子はCMOSセンサに限定するものではなく、CCD等、他の撮像素子を使用してもよい。
このように撮像した画像が制御回路61に入力されると、制御回路61は、撮像した画像からコード画像を取得する。そして、それを復号し、コード画像に埋め込まれている識別情報及び位置情報を取得する。
以下、このときの制御回路61の動作について説明する。
図16は、制御回路61の動作を示したフローチャートである。
まず、画像処理部61aは、画像を入力する(ステップ601)。そして、画像に含まれるノイズを除去するための処理を行う(ステップ602)。ここで、ノイズとしては、CMOS感度のばらつきや電子回路により発生するノイズ等がある。ノイズを除去するために如何なる処理を行うかは、電子ペン60の撮像系の特性に応じて決定すべきである。例えば、ぼかし処理やアンシャープマスキング等の先鋭化処理を適用することができる。
次に、画像処理部61aは、画像からドットパターン(ドット画像の位置)を検出する(ステップ603)。例えば、2値化処理によりドットパターン部と背景部とを切り分け、2値化された個々の画像位置からドットパターンを検出することができる。2値化画像にノイズ成分が多数含まれる場合は、例えば、2値化画像の面積や形状によりドットパターンの判定を行うフィルタ処理を組み合わせる必要がある。
また、画像処理部61aは、検出したドットパターンを2次元配列上のデジタルデータに変換する(ステップ604)。例えば、2次元配列上で、ドットがある位置を「1」、ドットがない位置を「0」というように変換する。そして、この2次元配列上のデジタルデータは、画像処理部61aからデータ処理部61bへと受け渡される。
次いで、データ処理部61bは、受け渡されたデジタルデータから、図13(a)に示した2つのドットの組み合わせからなるビットパターンを検出する(ステップ605)。例えば、ビットパターンに対応するブロックの境界位置を2次元配列上で動かし、ブロック内に含まれるドットの数が2つになるような境界位置を検出することにより、ビットパターンを検出することができる。
このようにしてビットパターンが検出されると、データ処理部61bは、ビットパターンの種類を参照することにより、同期符号を検出する(ステップ606)。そして、同期符号からの位置関係に基づいて、識別符号及び位置符号を検出する(ステップ607)。
その後、データ処理部61bは、識別符号を復号して識別情報を取得し、位置符号を復号して位置情報を取得する(ステップ608)。識別符号については、RS復号処理を施すことで識別情報を得る。一方、位置符号については、読み出した部分系列の位置を、画像生成時に使用したM系列と比較することで、位置情報を得る。
その後、電子ペン60は、このように取得した識別情報(媒体ID)及び位置情報(座標)をクライアント50に送信する。これにより、クライアント50は、媒体ID及び座標をサーバ20に送信し、サーバ20にて筆記データが第2の電子文書へ付加される。
尚、本実施の形態では、サーバ20が、第2の電子文書を複製する複製処理、第2の電子文書と媒体とを関連付ける関連付け処理、第2の電子文書の媒体への印刷を指示する印刷指示処理の全てを行うようにした。しかしながら、例えば、クライアント10がこれらの処理の全てを行うことも可能である。また、例えば、複製処理は第1のサーバが行い、関連付け処理は第2のサーバが行い、印刷指示処理はクライアント10が行う、といったように、幾つかの装置がこれらの処理を分担して行う構成であってもよい。
そこで、これらの装置を一般的なコンピュータ90にて実現するものとし、コンピュータ90のハードウェア構成について説明しておく。
図17は、コンピュータ90のハードウェア構成を示した図である。
図示するように、コンピュータ90は、演算手段であるCPU(Central Processing Unit)91と、記憶手段であるメインメモリ92及び磁気ディスク装置(HDD:Hard Disk Drive)93とを備える。ここで、CPU91は、OS(Operating System)やアプリケーション等の各種ソフトウェアを実行し、上述した各機能を実現する。また、メインメモリ92は、各種ソフトウェアやその実行に用いるデータ等を記憶する記憶領域であり、磁気ディスク装置93は、各種ソフトウェアに対する入力データや各種ソフトウェアからの出力データ等を記憶する記憶領域である。
更に、コンピュータ90は、外部との通信を行うための通信I/F94と、ビデオメモリやディスプレイ等からなる表示機構95と、キーボードやマウス等の入力デバイス96とを備える。
以上により、本実施の形態の説明を終了する。
尚、本実施の形態では、電子文書と印刷文書の連携を管理する4つの枠組み(形態)を別個独立のものとして説明した。しかしながら、第1の電子文書の媒体への印刷を要求する際に、いずれの形態で管理するかを指定するようにしてもよい。この場合、受信部20aは、媒体に対するユーザ操作による処理の結果の管理形態の指定を受け付ける受付手段として機能することとなる。
例えば、「電子中心のワークフロー」の形態で管理することが指定されたとすると、管理情報における関係部分にその旨の情報が付され、図6のように管理情報は変遷する。
また、「紙中心のワークフロー」の形態で管理することが指定されたとすると、管理情報における関係部分にその旨の情報が付され、図9のように管理情報は変遷する。
更に、「複数部数出力(追記情報を個別管理する場合)」の形態で管理することが指定されたとすると、管理情報における関係部分にその旨の情報が付され、図12(a)のような管理情報が記憶される。
更にまた、「複数部数出力(追記情報を統合管理する場合)」の形態で管理することが指定されたとすると、管理情報における関係部分にその旨の情報が付され、図12(b)のような管理情報が記憶される。
また、本実施の形態では、媒体に対するユーザ操作として、電子ペンを用いて筆記することを想定し、ユーザ操作による電子文書に対する処理として、筆記データを電子文書に付加する処理を想定したが、これには限られない。
まず、ユーザ操作は、電子ペンで媒体に筆記するのではなく所定箇所をポイントするような操作であってもよい。また、媒体全体を読取り可能なスキャナで媒体全面に埋め込まれた情報を読み取るような操作であってもよい。
次に、電子文書に対する処理は、筆記データを電子文書に直接付加するのではなく、電子文書と筆記データとを何らかの方法で関連付けて記憶するようなものであってもよい。また、単に電子文書を読み出して表示するような処理であってもよい。
更に、本実施の形態では、媒体IDをコード画像に含めて媒体に印刷し、媒体IDと第2の電子文書との対応関係を管理情報にて管理するようにすることで、媒体IDから第2の電子文書を特定できるようにした。しかしながら、第2の電子文書を特定する情報を直接コード画像に含めるようにしてもよい。この場合は、第2の電子文書の内容を変更して保存する際に、最新版の第2の電子文書を同じ名前で又は同じ格納場所に記憶しておくことで、媒体に対するユーザ操作による処理の対象である最新版の第2の電子文書を特定することが可能となる。
本発明の実施の形態が適用されるシステム構成を示した図である。 本発明の実施の形態の概要を説明するための図である。 本発明の実施の形態の概要を説明するための図である。 本発明の実施の形態におけるサーバの機能構成を示したブロック図である。 本発明の実施の形態のサーバにおける初回印刷時の動作を示したフローチャートである。 本発明の実施の形態における管理情報の内容の例を示した図である。 本発明の実施の形態のサーバにおける第2の電子文書の保存時の動作を示したフローチャートである。 本発明の実施の形態のサーバにおける第2の電子文書の印刷時の動作を示したフローチャートである。 本発明の実施の形態における管理情報の内容の例を示した図である。 本発明の実施の形態のサーバにおける第2の電子文書の保存時の動作を示したフローチャートである。 本発明の実施の形態のサーバにおける第2の電子文書の印刷時の動作を示したフローチャートである。 本発明の実施の形態における管理情報の内容の例を示した図である。 本発明の実施の形態で生成されるコードパターンを説明するための図である。 本発明の実施の形態における情報の符号化及びコード画像の生成について説明するための図である。 本発明の実施の形態における電子ペンの機構を示した図である。 本発明の実施の形態における電子ペンの動作を示したフローチャートである。 本発明の実施の形態における文書管理装置を実現するコンピュータのハードウェア構成を示したブロック図である。
符号の説明
10…クライアント、20…サーバ、30…画像形成装置、50…クライアント、60…電子ペン、70…ネットワーク

Claims (6)

  1. 電子文書が印刷された媒体に対するユーザ操作による処理の結果の管理形態の指定を受け付ける受付手段と、
    第1の媒体に対するユーザ操作による処理の対象である第1の電子文書の内容を変更した電子文書が第2の電子文書として保存されたことを認識する認識手段と、
    前記受付手段が電子文書中心の管理形態の指定を受け付けた場合には、前記認識手段による認識に応じて、前記第1の媒体及び前記第2の電子文書が印刷された第2の媒体のいずれの媒体に対するユーザ操作による処理の対象前記第2の電子文書になるように制御し、前記受付手段が媒体中心の管理形態の指定を受け付けた場合には、前記認識手段による認識に応じて、前記第2の電子文書が印刷されないようにした上で、前記第1の媒体に対するユーザ操作による処理の対象が前記第2の電子文書になるように制御する制御手段と
    を備えたことを特徴とする文書管理装置。
  2. 前記第1の媒体は、前記第1の電子文書の画像と、前記第1の電子文書を特定するための画像と、前記第1の電子文書における位置を特定するための画像とが印刷された媒体であり、
    前記第2の媒体は、前記第2の電子文書の画像と、前記第2の電子文書を特定するための画像と、前記第2の電子文書における位置を特定するための画像とが印刷された媒体であることを特徴とする請求項1記載の文書管理装置。
  3. 前記第1の媒体は、前記第1の電子文書の画像と、前記第1の電子文書を特定するための画像と、前記第1の電子文書における位置を特定するための画像と、前記第1の電子文書を前記第2の電子文書として保存することを指示するための画像とが印刷された媒体であることを特徴とする請求項1記載の文書管理装置。
  4. 前記受付手段は、電子文書の印刷部数と、当該電子文書が印刷された当該印刷部数に応じた数の媒体に対するユーザ操作による処理の結果の管理形態の指定とを受け付け、
    前記制御手段は、前記受付手段が前記処理の結果を個別管理する管理形態の指定を受け付けた場合には、前記電子文書が印刷された前記印刷部数に応じた数の媒体に対するユーザ操作による処理の結果が、当該印刷部数に応じた数の媒体のそれぞれに対して生成された電子文書に対応付けて管理されるように制御することを特徴とする請求項1記載の文書管理装置。
  5. 前記受付手段は、電子文書の印刷部数と、当該電子文書が印刷された当該印刷部数に応じた数の媒体に対するユーザ操作による処理の結果の管理形態の指定とを受け付け、
    前記制御手段は、前記受付手段が前記処理の結果を統合管理する管理形態の指定を受け付けた場合には、前記電子文書が印刷された前記印刷部数に応じた数の媒体に対するユーザ操作による処理の結果が、当該電子文書又は当該電子文書から生成された当該印刷部数に依存しない数の他の電子文書に対応付けて管理されるように制御することを特徴とする請求項1記載の文書管理装置。
  6. コンピュータに、
    電子文書が印刷された媒体に対するユーザ操作による処理の結果の管理形態の指定を受け付ける機能と、
    第1の媒体に対するユーザ操作による処理の対象である第1の電子文書の内容を変更した電子文書が第2の電子文書として保存されたことを認識する機能と、
    前記受け付ける機能で電子文書中心の管理形態の指定を受け付けた場合には、前記認識する機能での認識に応じて、前記第1の媒体及び前記第2の電子文書が印刷された第2の媒体のいずれの媒体に対するユーザ操作による処理の対象前記第2の電子文書になるように制御し、前記受け付ける機能で媒体中心の管理形態の指定を受け付けた場合には、前記認識する機能での認識に応じて、前記第2の電子文書が印刷されないようにした上で、前記第1の媒体に対するユーザ操作による処理の対象が前記第2の電子文書になるように制御する機能と
    を実現させるためのプログラム。
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