JP2008077538A - 印刷情報管理装置、画像形成装置、印刷情報管理システム、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】サーバ20では、受信部21が第1の電子文書の登録指示を受信すると、第1文書管理部22が第1の電子文書を第1文書記憶部23に記憶すると共に第1の電子文書の文書IDとその記憶場所の情報とを管理情報記憶部27に記憶する。また、受信部21が第1の電子文書の印刷指示を受信すると、ページID管理部26が印刷するページのページIDを生成して文書IDと関連付けて管理情報記憶部27に記憶し、第2文書管理部24が第1の電子文書の画像形状を再現可能な第2の電子文書を生成して第2文書記憶部25に記憶すると共に第2の電子文書の記憶場所を文書IDに関連付けて管理情報記憶部27に記憶し、PDL生成部28が第1の電子文書のPDLを生成し、送信部29がこれを送信する。
【選択図】図3
Description
第1の電子文書が印刷される媒体を一意に特定する識別情報と、当該媒体における当該第1の電子文書の画像形状を再現可能な第2の電子文書とを関連付けた印刷情報を生成する生成手段と、
前記生成手段により生成された前記印刷情報を記憶する記憶手段と
を備えたことを特徴とする印刷情報管理装置である。
請求項2に記載の発明は、
第1の電子文書を識別するために割り振られた文書情報と、当該第1の電子文書の名称と、当該第1の電子文書の格納場所を示す情報と、当該第1の電子文書が印刷される複数の媒体の中で個々の媒体を識別するために割り振られたページ情報と、当該媒体における当該第1の電子文書の画像形状を再現可能な第2の電子文書の格納場所を示す情報と、当該第2の電子文書に対するアクセス権限に関する情報と、当該第2の電子文書に対する操作の履歴に関する情報とを対応付けた印刷情報を生成する生成手段と、
前記生成手段により生成された前記印刷情報を記憶する記憶手段と
を備えたことを特徴とする印刷情報管理装置である。
請求項3に記載の発明は、
第1の電子文書の画像と、媒体を特定する識別情報を表す画像とを当該媒体に形成する形成手段と、
前記識別情報と、前記媒体における前記第1の電子文書の画像形状を再現可能な第2の電子文書を取得するための情報とを関連付けた印刷情報を生成する生成手段と
を備えたことを特徴とする画像形成装置である。
請求項4に記載の発明は、
前記識別情報は、自装置を特定する情報と、自装置にて画像が形成される複数の媒体の中で個々の媒体を特定する情報とを組み合わせてなることを特徴とする請求項3記載の画像形成装置である。
請求項5に記載の発明は、
前記形成手段は、前記識別情報を符号化して得られる識別符号を画像化したコード画像を、赤外領域に吸収波長を持つ不可視の画像形成材料を用いて形成することを特徴とする請求項3記載の画像形成装置である。
請求項6に記載の発明は、
個々の媒体に固有の特徴情報を取得する取得手段を更に備え、
前記生成手段は、前記識別情報と、前記取得手段により取得された前記特徴情報とを関連付けた情報を更に生成することを特徴とする請求項3記載の画像形成装置である。
請求項7に記載の発明は、
第1の電子文書の印刷を指示する指示手段と、
前記指示手段による指示に応じ、媒体に対して、前記第1の電子文書と、当該媒体を特定する識別情報とを印刷する印刷手段と、
前記識別情報と、前記媒体における前記第1の電子文書の画像形状を再現可能な第2の電子文書とを関連付けた印刷情報を記憶する記憶手段と、
前記媒体に印刷された前記識別情報を読み取る読取り手段と、
前記読取り手段により読み取られた前記識別情報と前記印刷情報において関連付けられた前記第2の電子文書を取得する取得手段と
を備えたことを特徴とする印刷情報管理システムである。
請求項8に記載の発明は、
コンピュータに、
第1の電子文書が印刷される媒体を特定する識別情報と、当該媒体における当該第1の電子文書の画像形状を再現可能な第2の電子文書とを関連付けた印刷情報を生成する機能と、
生成された前記印刷情報を所定の記憶装置に記憶する機能と
を実現させるためのプログラムである。
請求項2の発明は、本構成を有していない場合に比較して、アクセス権限に関する情報と、操作の履歴が把握できるので、その電子文書の機密保持性が高まるという効果を有する。
請求項3の発明は、媒体を直接操作することで電子文書を利用できるようになるという効果を有する。
請求項4の発明は、媒体に印刷した電子文書の情報を得ることなく、媒体の識別情報を生成することができるという効果を有する。
請求項5の発明は、媒体上の画像形状に影響を与えず、媒体を直接操作することで電子文書を利用できるようになるという効果を有する。
請求項6の発明は、媒体の識別情報を読取り可能に印刷する機構を設けることなく、媒体から得られた情報に基づき電子文書を利用できるようになるという効果がある。
請求項7の発明は、識別情報と画像形状を再現可能な電子文書とを関連付けて記憶できるので、媒体に印刷された電子文書の画像形状を再現可能な電子文書が特定できるようになるという効果を有する。
請求項8の発明は、識別情報と画像形状を再現可能な電子文書とを関連付けて記憶できるので、媒体に印刷された電子文書の画像形状を再現可能な電子文書が特定できるようになるという効果を有する。
本実施の形態では、紙等の媒体に対し、印刷対象の電子文書(以下、「第1の電子文書」という)を画像化した文書画像に加え、コード画像を印刷する。コード画像とは、識別情報及び位置情報を符号化して得られる識別符号及び位置符号を画像化したものである。ここで、識別情報とは、媒体を一意に識別する情報であり、位置情報とは、媒体上の座標を表す情報である。
これにより、媒体を操作して得られた識別情報に基づいて、第2の電子文書を取得することが可能となる。
また、以下では、説明を簡単にするために、識別情報と位置情報とは明確に区別して用いる。しかしながら、媒体ごとに異なる位置情報をコード画像に埋め込み、その位置情報の違いにより媒体を識別するという手法もある。そこで、このような手法を採用した場合は、位置情報に媒体を識別する機能も備わっているものと見て、これを識別情報と考えるものとする。
図1は、本実施の形態が適用されるシステムの構成を示したものである。
図示するように、本実施の形態が適用されるシステムは、クライアント10と、サーバ20と、画像形成装置30と、クライアント50とがネットワーク70に接続されることにより構成されている。また、このシステムは、印刷文書40と、電子ペン60とを更に含んでいる。
サーバ20は、媒体と第1の電子文書と第2の電子文書とを関連付けて記憶するコンピュータである。これにより、媒体の識別情報を受信すると、これに基づいて第2の電子文書を提供することが可能となる。尚、本実施の形態では、後述する印刷情報を管理する印刷情報管理装置の一例として、サーバ20を採用している。
画像形成装置30は、媒体に画像を形成する。ここで、画像形成装置30における画像形成方式としては、例えば、電子写真方式を用いることができるが、その他の如何なる方式を用いてもよい。
印刷文書40は、画像形成装置30により媒体に画像が形成されたものである。
クライアント50は、電子ペン60からの情報をサーバ20に転送するコンピュータであり、例えば、PCである。尚、本実施の形態では、第2の電子文書を取得する取得手段の一例として、クライアント50を採用している。
電子ペン60は、印刷文書40に文字又は図形を記録する機能を有するペンデバイスである。また、印刷文書40から得た情報をクライアント50に送信する機能も有する。
図2は、本実施の形態の概要を示した図である。
図示するように、本実施の形態は、印刷対象である第1の電子文書を記憶する第1文書記憶領域と、第1の電子文書の画像形状を再現可能な第2の電子文書を記憶する第2文書記憶領域とを含む。そして、第1の電子文書と第2の電子文書とを、管理情報記憶領域において、文書ID及びページIDにより関連付けている。ここで、文書IDとは、第1の電子文書を一意に識別するための情報である。また、ページIDとは、第1の電子文書を印刷した印刷文書40におけるページを一意に識別するための情報である。
図示するように、第1文書記憶領域には、文書A、文書B、・・・、文書X、文書Y、文書Zが記憶されている。そして、個々の文書に対して1つずつ文書IDが割り当てられ、管理情報記憶領域に記憶されている。この状態で、文書A、文書B、・・・、文書X、文書Y、文書Zが印刷されたとする。図2の場合、文書A、文書Bはそれぞれ2ページ、文書Xは1ページ、文書Yは3ページ、文書Zは2ページ印刷されている。すると、印刷された個々のページに対して1つずつページIDが割り当てられ、管理情報記憶領域に記憶される。
そして、これらの中間文書は、ページIDと1対1に対応付けられて管理されている。
ところで、本実施の形態としては、図1のシステムを構成するどの装置が、第1の電子文書の印刷指示の出力、媒体の識別情報の生成、第2の電子文書の生成、媒体と第1の電子文書と第2の電子文書とを対応付けた管理情報の記憶を行うかという観点から、様々な態様が考えられるが、ここでは、そのうちの3つに着目する。
また、もう1つは、クライアント10が画像形成装置30に第1の電子文書の印刷を指示すると、画像形成装置30が、媒体の識別情報の生成、第2の電子文書の生成を行い、サーバ20が管理情報を記憶するというものである。
更に、もう1つは、クライアント10が画像形成装置30に第1の電子文書の印刷を指示すると、クライアント10が、媒体の識別情報の生成、第2の電子文書の生成を行い、サーバ20が管理情報と第2の電子文書とを記憶するというものである。
そこで、1つ目を第1の実施の形態として、2つ目を第2の実施の形態として、3つ目を第3の実施の形態として説明する。
尚、第1の実施の形態では、媒体に対する筆記データを第2の電子文書に付加する場面を想定する。一方、第2の実施の形態では、画像形成装置30でスキャンした媒体に対応する第2の電子文書を所定のクライアントに表示する場面を想定する。しかしながら、これらの利用方法はあくまで一例であり、第2の電子文書の用途を限定するものではない。
本実施の形態では、前述のように、サーバ20が中心となって処理を行う。
そこで、まず、本実施の形態におけるサーバ20の機能構成について説明する。
図3は、サーバ20の機能構成を示した図である。
図示するように、サーバ20は、受信部21と、第1文書管理部22と、第1文書記憶部23と、第2文書管理部24と、第2文書記憶部25と、ページID管理部26と、管理情報記憶部27と、PDL生成部28と、送信部29とを備える。
第1文書管理部22は、第1の電子文書の登録指示に応じて、第1の電子文書を第1文書記憶部23に記憶すると共に、第1の電子文書を識別する文書ID等の情報を管理情報記憶部27に記憶する。また、第1の電子文書の印刷指示に応じて、第1文書記憶部23から第1の電子文書を読み出す。
第1文書記憶部23は、図2の第1文書記憶領域に対応し、第1の電子文書を記憶する。
第2文書管理部24は、第1の電子文書の印刷指示に応じて、第2の電子文書を生成し第2文書記憶部25に記憶すると共に、第2の電子文書の記憶場所等の情報を管理情報記憶部27に記憶する。また、第2の電子文書の送信指示に応じて、第2文書記憶部25から第2の電子文書を読み出す。尚、本実施の形態では、第2の電子文書を利用可能にする処理を行う処理手段の一例として、第2文書管理部24を採用している。
第2文書記憶部25は、図2の第2文書記憶領域に対応し、第2の電子文書を記憶する。
管理情報記憶部27は、図2の管理情報記憶領域に対応し、文書ID、ページID、第1の電子文書の記憶場所、第2の電子文書の記憶場所等を対応付けた管理情報を記憶する。尚、本実施の形態では、媒体を特定する識別情報、第2の電子文書等を関連付けた印刷情報の一例として、この管理情報を採用している。
PDL生成部28は、第1の電子文書を印刷するためのPDL(Page Description Language)を生成する。
送信部29は、クライアント10からの第1の電子文書の登録指示に応じて、文書IDをクライアント10に返信する。また、クライアント10からの第1の電子文書の印刷指示に応じて、第1の電子文書のPDLを画像形成装置30に送信する。更に、クライアント50からの第2の電子文書の送信指示に応じて、第2の電子文書をクライアント50に返信する。
また、本実施の形態では、印刷情報を生成する生成手段の一例として、第1文書管理部22と、第2文書管理部24と、ページID管理部26とを合わせたものを採用している。
ところで、本実施の形態におけるシステムの動作は、媒体に対する印刷時の動作と、媒体に対する筆記時の動作とからなる。
そこで、まず、媒体に対する印刷時の動作から説明する。
図4は、このときのシステムの動作を示したフローチャートである。
まず、ユーザが、クライアント10にて第1の電子文書を作成する。そして、クライアント10に対し、第1の電子文書を登録する操作を行う。ここで、第1の電子文書としては、文字のみのテキストファイル、文書作成ソフトウェアで作成された文書ファイル、文書ファイルを印刷形式に変換したファイル(PDF等)が例示される。
クライアント10は、この操作があると、サーバ20に対し、第1の電子文書の登録指示を送信する(ステップ101)。
即ち、まず、受信部21が、第1の電子文書の登録指示を受信し、この登録指示と共に送られた第1の電子文書を第1文書管理部22に渡す(ステップ201)。
具体的には、次のような処理を行う。
まず、第1文書管理部22は、第1の電子文書を第1文書記憶部23に記憶する。尚、このとき、第1文書管理部22は、第1文書記憶部23における第1の電子文書の記憶場所の情報(例えば、URL)を取得しておく。
次に、第1文書管理部22は、文書IDを生成する。尚、文書IDは、例えば、文書管理サーバで生成されるUUID(Universally Unique IDentifier)である。ここで、UUIDとは、各装置が持つMACアドレスと生成時の時刻とを組み合わせたIDである。そこで、第1文書管理部22は、第1の電子文書を記憶する際に得られた記憶場所の情報と、この生成した文書IDとを対応付けて、管理情報記憶部27に記憶する。また、このとき、第1文書管理部22は、第1の電子文書の名称や、第1の電子文書に対する操作履歴の情報も関連付けて記憶する。
このようにして第1の電子文書の登録処理が完了すると、第1文書管理部22は、文書IDを送信部29に送信する。
そして、送信部29が文書IDをクライアント10に送信する(ステップ203)。
そして、ユーザが、クライアント10に対し、第1の電子文書の印刷を指示する操作を行う。
クライアント10は、この操作があると、サーバ20に対し、第1の電子文書の印刷指示を送信する(ステップ103)。尚、印刷指示には、印刷を指示する第1の電子文書を特定する情報として、ステップ102で受信した文書IDが含まれる。また、印刷指示は、印刷に関する設定情報(以下、単に「設定情報」という)をも含んでいる。ここで、設定情報には用紙サイズや向き等があるが、本実施の形態では、特に、第2の電子文書に対するアクセス権限情報が含まれるものとする。このアクセス権限情報は、ユーザが入力したものであってもよいし、他のサービスからダウンロードしたものであってもよい。
即ち、まず、受信部21が、第1の電子文書の印刷指示を受信する(ステップ204)。そして、印刷指示に含まれる文書IDを、第1文書管理部22と、ページID管理部26と、第2文書管理部24とに渡す。また、印刷指示に含まれる設定情報を、ページID管理部26と、第2文書管理部24とに渡す。
具体的には、次のような処理を行う。
まず、ページID管理部26は、管理情報記憶部27を参照し、受信部21から渡された文書IDに対応するページIDの現在値Mを求める。ここで、ページIDの現在値Mとは、前回同じ文書を印刷したときに生成したページIDの最大値であり、図示しないメモリに記憶していたものを読み出す。また、今回の印刷で必要なページIDの数Nを求める。そして、ページID「M+1」から「M+N」を生成する。尚、この場合、生成するページIDの数は、設定情報に応じて決められる。つまり、基本的には、印刷するページ数に印刷部数を乗じて得られる数のページIDを生成する。但し、設定情報中に、Nアップ指定等がある場合は、それも考慮される。例えば、電子文書の10ページを2アップ指定で5部印刷する場合は、25(=10÷2×5)個のページIDが生成される。そして、最後に、今回生成したページIDの最大値「M+N」を、次回のページIDの生成時に参照できるよう図示しないメモリに記憶しておく。
このように、本実施の形態において、媒体の識別情報は、文書IDとページIDとを組み合わせることで生成され、ページIDは、同じ電子文書が印刷されるごとにカウントアップされることになる。
その後、ページID管理部26は、管理情報記憶部27にページIDを登録する。具体的には、受信部21から渡された文書IDに対し、ここで生成したページIDを関連付けて記憶する。
具体的には、次のような処理を行う。
まず、第1文書管理部22が、渡された文書IDをキーとして管理情報記憶部27を検索し、第1の電子文書の格納場所の情報を得る。そして、その格納場所から第1の電子文書を取得し、これを第2文書管理部24に渡す。
次に、第2文書管理部24が、第1文書管理部22から渡された第1の電子文書の印刷イメージを反映した第2の電子文書を生成し、第2文書記憶部25に記憶する。
すると、送信部29は、渡されたPDLを第1の電子文書のPDLとして画像形成装置30に送信する(ステップ208)。
次に、画像形成装置30は、文書画像とコード画像とを合成し、合成画像を生成する(ステップ304)。そして、合成画像を、例えば電子写真方式を用いて媒体に印刷することで印刷文書40を出力する(ステップ305)。
ここで、特殊トナーとしては、可視光領域(400nm〜700nm)における最大吸収率が7%以下であり、近赤外領域(800nm〜1000nm)における吸収率が30%以上の不可視トナーが例示される。ここで、「可視」及び「不可視」は、目視により認識できるかどうかとは関係しない。印刷された媒体に形成された画像が可視光領域における特定の波長の吸収に起因する発色性の有無により認識できるかどうかで「可視」と「不可視」とを区別している。また、可視光領域における特定の波長の吸収に起因する発色性が若干あるが、人間の目で認識し難いものも「不可視」に含める。
また、この不可視トナーは、画像の機械読取りのために必要な近赤外光吸収能力を高めるために、平均分散径が100nm〜600nmの範囲のものが望ましい。
図5は、本実施の形態における管理情報の具体的な内容を示した図である。
図示するように、管理情報においては、文書IDと、文書名と、文書URLと、ページIDと、中間文書URLとが関連付けられている。また、第2の電子文書の利用を制御するための情報の一例として、アクセス権限が関連付けられ、第2の電子文書に対して行われた操作に関する情報の一例として、操作履歴が関連付けられている。
まず、文書IDは、前述のように、印刷対象の第1の電子文書を一意に識別する識別情報である。また、文書名は、第1の電子文書に対してユーザが付けた名称である。更に、文書URLは、第1文書記憶部23における第1の電子文書の記憶場所を示す情報である。尚、図では、1行目と2行目が同じ第1の電子文書に対する情報であり、3行目と4行目が同じ第1の電子文書に対する情報である。従って、文書ID、文書名、文書URLは、1行目と2行目で同じであり、また、3行目と4行目で同じになっている。
更にまた、アクセス権限としては、中間文書(第2の電子文書)へのアクセスが許される者の情報が、役職、所属グループ、社員番号等により設定されている。例えば、1行目には、アクセス権限として「MGR」及び「Fx12345」が設定されている。これは、1行目で管理される中間文書には、役職が「マネージャ」の者、又は、社員番号が「Fx12345」の者のみがアクセスできることを意味している。2行目についても同様である。また、3行目には、アクセス権限として「A−G」及び「Fx54321」が設定されている。これは、3行目で管理される中間文書には、所属グループが「A」の者、又は、社員番号が「Fx54321」の者のみがアクセスできることを意味している。4行目についても同様である。
図6は、コードパターンについて説明するための図である。
まず、コードパターンを構成するビットパターンについて説明する。
図6(a)に、ビットパターンの配置の一例を示す。
ビットパターンとは、情報埋め込みの最小単位である。ここでは、図6(a)に示すように、9箇所の中から選択した2箇所にビットを配置する。図では、黒の四角が、ビットが配置された位置を示し、斜線の四角が、ビットが配置されていない位置を示している。9箇所の中から2箇所を選択する組み合わせは、36(=9C2)通りある。従って、このような配置方法により、36通り(約5.2ビット)の情報を表現することができる。
尚、ドットをこのような大きさにすることで、1つのビットパターンの一辺は、約0.5mm(=0.0423mm×2×6)となる。
図6(b)に、コードパターンの配置の一例を示す。
ここで、図6(b)に示した最小の四角が、図6(a)に示したビットパターンに相当する。尚、図6(a)では、1つのビットパターンで36通りの情報を表現できるものとして説明したが、このコードパターンにおいて、1つのビットパターンは、同期符号を除き、32通り(5ビット)の情報を表現するものとする。
尚、1つのコードパターンの大きさは、ビットパターンの5個分の幅に等しいため、約2.5mmとなる。本実施の形態では、このように生成したコードパターンを画像化したコード画像を、用紙全面に配置する。
図7は、このような符号化及び画像生成の処理について説明するための図である。
まず、識別情報の符号化について説明する。
識別情報の符号化には、ブロック符号化方式のRS(リードソロモン)符号が使用される。図6で説明した通り、本実施の形態では、5ビットの情報を表現できるビットパターンを用いて情報を埋め込む。従って、情報の誤りも5ビット単位で発生するため、ブロック符号化方式で符号化効率が良いRS符号を使用している。但し、符号化方式はRS符号に限定するものでなく、その他の符号化方式、例えば、BCH符号等を使用することもできる。
そして、ブロック化された識別情報に対し、RS符号化処理を行う。図7では、「blk1」、「blk2」、「blk3」、「blk4」、…というようにブロック化した後、RS符号化が行われる。
位置情報の符号化には、擬似乱数系列の一種であるM系列符号が使用される。ここで、M系列とは、K段の線形シフトレジスタで発生できる最大周期の系列であり、2K−1の系列長をもつ。このM系列から取り出した任意の連続したKビットは、同じM系列中の他の位置に現れない性質を持つ。そこで、この性質を利用して位置情報を符号化する。
例えば、系列長8191のM系列(K=13)を使用したとする。
この場合、位置情報も5ビット単位で埋め込むため、系列長8191のM系列から5ビットずつ取り出してブロック化する。図7では、M系列「11010011011010…」が、5ビットずつブロック化されている。
その後、各ブロックにおけるビットパターンが、ドット画像を参照することにより画像化される。そして、図7の最右に示すようなドットで情報を表す出力画像が生成される。
尚、本実施の形態では、印刷文書40上のコード画像を読取り可能な電子ペン60を用いて印刷文書40に筆記を行う。
そこで、まず、この電子ペン60について説明する。
図8は、電子ペン60の機構を示した図である。
図示するように、電子ペン60は、ペン全体の動作を制御する制御回路61を備える。また、制御回路61は、入力画像から検出したコード画像を処理する画像処理部61aと、そこでの処理結果から識別情報及び位置情報を抽出するデータ処理部61bとを含む。
そして、制御回路61には、電子ペン60による筆記動作をペンチップ69に加わる圧力によって検出する圧力センサ62が接続されている。また、媒体上に赤外光を照射する赤外LED63と、画像を入力する赤外CMOS64も接続されている。更に、識別情報及び位置情報を記憶するための情報メモリ65と、外部装置と通信するための通信回路66と、ペンを駆動するためのバッテリ67と、ペンの識別情報(ペンID)を記憶するペンIDメモリ68も接続されている。
電子ペン60による筆記が行われると、ペンチップ69に接続された圧力センサ62が、筆記動作を検出する。これにより、赤外LED63が点灯し、赤外CMOS64がCMOSセンサによって媒体上の画像を撮像する。
尚、赤外LED63は、消費電力を抑制するために、CMOSセンサのシャッタタイミングに同期させてパルス点灯する。
また、赤外CMOS64は、撮像した画像を同時に転送できるグローバルシャッタ方式のCMOSセンサを使用する。そして、赤外領域に感度があるCMOSセンサを使用する。また、外乱の影響を低減するために、CMOSセンサ全面に可視光カットフィルタを配置している。CMOSセンサは、70fps〜100fps(frame per second)程度の周期で、画像を撮像する。尚、撮像素子はCMOSセンサに限定するものではなく、CCD等、他の撮像素子を使用してもよい。
以下、このときの制御回路61の動作について説明する。
図9は、制御回路61の動作を示したフローチャートである。
まず、画像処理部61aは、画像を入力する(ステップ601)。そして、画像に含まれるノイズを除去するための処理を行う(ステップ602)。ここで、ノイズとしては、CMOS感度のばらつきや電子回路により発生するノイズ等がある。ノイズを除去するために如何なる処理を行うかは、電子ペン60の撮像系の特性に応じて決定すべきである。例えば、ぼかし処理やアンシャープマスキング等の先鋭化処理を適用することができる。
また、画像処理部61aは、検出したドットパターンを2次元配列上のデジタルデータに変換する(ステップ604)。例えば、2次元配列上で、ドットがある位置を「1」、ドットがない位置を「0」というように変換する。そして、この2次元配列上のデジタルデータは、画像処理部61aからデータ処理部61bへと受け渡される。
このようにしてビットパターンが検出されると、データ処理部61bは、ビットパターンの種類を参照することにより、同期符号を検出する(ステップ606)。そして、同期符号からの位置関係に基づいて、識別符号及び位置符号を検出する(ステップ607)。
その後、データ処理部61bは、識別符号を復号して識別情報を取得し、位置符号を復号して位置情報を取得する(ステップ608)。識別符号については、RS復号処理を施すことで識別情報を得る。一方、位置符号については、読み出した部分系列の位置を、画像生成時に使用したM系列と比較することで、位置情報を得る。
図10は、このときのシステムの動作を示したフローチャートである。
まず、電子ペン60は、文書ID、ページID、座標情報をクライアント50に送信する(ステップ621)。
すると、第2文書管理部24は、管理情報記憶部27において、文書ID及びページIDの組み合わせに対応するアクセス権限を参照する。そして、文書ID及びページIDと一緒に渡されたユーザIDがアクセス権限を有しているかどうかを判定する(ステップ222)。尚、ここでの判定は、第2の電子文書にアクセス可能なユーザのユーザID(例えば、社員番号)がアクセス権限として記述されていれば、受信部21から渡されたユーザIDと、アクセス権限におけるユーザIDとを直接比較することで行われる。また、第2の電子文書にアクセス可能なユーザの役職や所属グループがアクセス権限として記述されていれば、次のような処理を経て判定がなされる。即ち、まず、別途用意されたデータベースに基づいて、受信部21から渡されたユーザIDに対応する役職や所属グループを求める。そして、この求めた役職や所属グループを、アクセス権限における役職や所属グループと比較するのである。
一方、受信部21から渡されたユーザIDがアクセス権限を有していなければ、図示しないが、送信部29は、例えばエラーメッセージをクライアント50に送信し、処理を終了する。
すると、送信部29は、第2の電子文書をクライアント50に送信する(ステップ224)。
そして、受信した第2の電子文書に対し、ステップ521で受信した座標情報に基づいて筆記データを付加する(ステップ525)。
尚、本実施の形態では、サーバ20にてページIDを生成したが、クライアント10にてページIDを生成し、これをサーバ20に伝える構成としてもよい。
また、上記では、媒体の識別情報として、文書IDとページIDとを組み合わせたものを想定したが、これには限らない。
即ち、サーバ20を特定する情報と、サーバ20による印刷指示の中で個々の印刷指示を特定する情報とを組み合わせることで、媒体の識別情報を生成するようにしてもよい。或いは、クライアント10で媒体の識別情報を生成する場合は、クライアント10を特定する情報と、クライアント10による印刷指示の中で個々の印刷指示を特定する情報とを組み合わせることで、媒体の識別情報を生成するようにしてもよい。ここで、個々の印刷指示を特定する情報としては、例えば、印刷指示の順番や、印刷指示の時刻が考えられる。
また、媒体の識別情報は、連続した値や意味のある値になっていなくてもよく、例えば、乱数として生成されたものや、別のUUIDとして生成されたものでもよい。つまり、文書IDが分からなくても第2の電子文書の対応ページを辿れる所謂紙IDのようなものであってもよい。
しかしながら、まず、第2の電子文書そのものをクライアント50に送信するのではなく、第2の電子文書の記憶場所の情報をクライアント50に送信するようにしてもよい。その場合、クライアント50は、この記憶場所の情報に基づいて、第2の電子文書を取得することになる。或いは、第2の電子文書を生成するための設定情報をクライアント50に送信するようにしてもよい。その場合、クライアント50は、この設定情報に基づいて、第2の電子文書を生成することになる。
また、筆記データを第2の電子文書に直接付加するのではなく、第2の電子文書を特定する情報と筆記データとをデータベース上で関係付けておくような構成としてもよい。或いは、第2の電子文書を特定する情報と筆記データとをファイルとして一体に保持するような構成としてもよい。即ち、筆記データと第2の電子文書とを関連付けておき、必要に応じて第2の電子文書と筆記データとを重畳して表示できるような手法であれば、如何なる手法でも用いることができる。
本実施の形態では、前述のように、画像形成装置30及びサーバ20が中心となって処理を行う。
そこで、まず、本実施の形態における画像形成装置30及びサーバ20の機能構成について説明する。
図11は、画像形成装置30の機能構成を示した図である。
図示するように、画像形成装置30は、受信部31と、文書生成部32と、文書画像生成部33と、ページID生成部34と、コード画像生成部35と、合成部36と、読取り部37と、コード画像解析部38と、送信部39と、印刷部300とを備える。
文書生成部32は、第1の電子文書のPDLに基づいて、第1の電子文書の印刷イメージを反映した第2の電子文書を生成する。
文書画像生成部33は、第2の電子文書に基づいて、第1の電子文書の文書画像を生成する。
ページID生成部34は、印刷文書40におけるページを識別するページIDを生成する。尚、本実施の形態では、媒体を特定する識別情報を生成する生成手段の一例として、ページID生成部34を採用している。
コード画像生成部35は、文書ID、ページID、座標情報をコード化して画像化したコード画像を生成する。
合成部36は、第1の電子文書の文書画像にコード画像を重畳した合成画像を生成する。
コード画像解析部38は、印刷文書40のスキャン結果におけるコード画像を解析し、文書ID及びページIDを取得する。
送信部39は、第1の電子文書のPDLの受信に応じて、文書ID、ページID、第2の電子文書等をサーバ20に送信する。また、印刷文書40のスキャンに応じて、文書ID及びページIDをクライアント50に送信する。
図示するように、サーバ20は、受信部21と、第1文書管理部22と、第1文書記憶部23と、第2文書管理部24と、第2文書記憶部25と、ページID管理部26と、管理情報記憶部27と、送信部29とを備える。
第1文書管理部22は、第1の電子文書の登録指示に応じて、第1の電子文書を第1文書記憶部23に記憶すると共に、第1の電子文書を識別する文書ID等の情報を管理情報記憶部27に記憶する。
第1文書記憶部23は、図2の第1文書記憶領域に対応し、第1の電子文書を記憶する。
第2文書管理部24は、第2の電子文書の登録指示に応じて、第2の電子文書を第2文書記憶部25に記憶すると共に、第2の電子文書の記憶場所等の情報を管理情報記憶部27に記憶する。また、第2の電子文書の送信指示に応じて、第2文書記憶部25から第2の電子文書を読み出す。尚、本実施の形態では、第2の電子文書を利用可能にする処理を行う処理手段の一例として、第2文書管理部24を採用している。
第2文書記憶部25は、図2の第2文書記憶領域に対応し、第2の電子文書を記憶する。
管理情報記憶部27は、図2の管理情報記憶領域に対応し、文書ID、ページID、第1の電子文書の記憶場所、第2の電子文書の記憶場所等を対応付けた管理情報を記憶する。尚、本実施の形態では、媒体を特定する識別情報、第2の電子文書等を関連付けた印刷情報の一例として、この管理情報を採用している。
送信部29は、クライアント10からの第1の電子文書の登録指示に応じて、文書IDをクライアント10に返信する。また、クライアント50からの第2の電子文書の送信指示に応じて、第2の電子文書をクライアント50に返信する。
また、本実施の形態では、印刷情報を生成する生成手段の一例として、第1文書管理部22と、第2文書管理部24と、ページID管理部26とを合わせたものを採用している。
ところで、本実施の形態におけるシステムの動作は、媒体に対する印刷時の動作と、媒体のスキャン時の動作とからなる。
そこで、まず、媒体に対する印刷時の動作から説明する。
図13は、このときのシステムの動作を示したフローチャートである。
まず、ステップ151、ステップ251〜253、ステップ152において、クライアント10はサーバ20に第1の電子文書を登録するが、この処理は、図4のステップ101、ステップ201〜203、ステップ102における処理と同じであるので、詳細な説明を省略する。尚、本実施の形態でも、第1の電子文書としては、文字のみのテキストファイル、文書作成ソフトウェアで作成された文書ファイル、文書ファイルを印刷形式に変換したファイル(PDF等)が例示される。
クライアント10は、この操作があると、画像形成装置30に対し、第1の電子文書を印刷するためのPDLを送信する(ステップ153)。尚、PDLには、印刷を指示する第1の電子文書を特定する情報として、ステップ152で受信した文書IDが含まれる。また、PDLは、印刷に関する設定情報をも含んでいる。ここで、設定情報には用紙サイズや向き等があるが、本実施の形態では、特に、第2の電子文書に対するアクセス権限情報が含まれるものとする。このアクセス権限情報は、ユーザが入力したものであってもよいし、他のサービスからダウンロードしたものであってもよい。
即ち、まず、受信部31が、第1の電子文書のPDLを受信する(ステップ351)。そして、PDLを文書生成部32に渡すと共に、PDLに含まれる文書ID及び設定情報をページID生成部34に渡す。
ここで、第2の電子文書は、第1の電子文書の印刷イメージの変更を制限する形式として生成することもできる。このような第2の電子文書の形式としては、富士ゼロックス社の「DocuWorks」における「XDW形式」や、米国アドビシステムズ社の「Acrobat」における「PDF形式」等がある。
そして、文書画像生成部33は、文書生成部32により生成された第2の電子文書に基づいて、第1の電子文書の文書画像を生成する(ステップ353)。
具体的には、次のような処理を行う。
まず、ページID生成部34は、サーバ20に対して問合せを行い、受信部31から渡された文書IDに対応するページIDの現在値Mを求める。ここで、ページIDの現在値Mとは、前回同じ文書を印刷したときに生成したページIDの最大値であり、図示しないメモリに記憶していたものを読み出す。また、今回の印刷で必要なページIDの数Nを求める。そして、ページID「M+1」から「M+N」を生成する。尚、この場合、生成するページIDの数は、設定情報に応じて決められる。つまり、基本的には、印刷するページ数に印刷部数を乗じて得られる数のページIDを生成する。但し、設定情報中に、Nアップ指定等がある場合は、それも考慮される。例えば、電子文書の10ページを2アップ指定で5部印刷する場合は、25(=10÷2×5)個のページIDが生成される。そして、最後に、今回生成したページIDの最大値「M+N」を、次回のページIDの生成時に参照できるよう図示しないメモリに記憶しておく。
このように、本実施の形態において、媒体の識別情報は、文書IDとページIDとを組み合わせることで生成され、ページIDは、同じ電子文書が印刷されるごとにカウントアップされることになる。
そして、ページID生成部34は、受信部31から受信した文書ID及び設定情報と、ここで生成したページIDとをコード画像生成部35に渡す。
印刷が完了すると、印刷部300は、その旨を送信部39に伝える。これにより、送信部39は、文書生成部32から第2の電子文書を取得し、ページID生成部34から文書ID、ページID、アクセス権限情報を取得する。そして、送信部39は、これらをサーバ20に送信する(ステップ358)。
すると、ページID管理部26は、管理情報記憶部27にページIDを登録する(ステップ255)。具体的には、受信部21から渡された文書IDに対し、同じく受信部21から渡されたページIDを関連付けて記憶する。
具体的には、次のような処理を行う。
まず、第2文書管理部24が、受信部21から渡された第2の電子文書を第2文書記憶部25に記憶する。その際、第2文書管理部24は、第2文書記憶部25における第2の電子文書の記憶場所の情報(例えば、URL)を取得しておく。そして、第2文書記憶部25における記憶場所の情報を管理情報記憶部27に記憶する。但し、その際、第2文書管理部24は、受信部21から渡された文書IDに対するページIDのうち、まだ第2の電子文書が関連付けられていないものについて、ページIDの値の小さいものから順に第2の電子文書の記憶場所の情報を関連付けていく。更に、このとき、第2の電子文書は、受信部21から渡されたアクセス権限情報も関連付けて記憶する。
図14は、このときのシステムの動作を示したフローチャートである。
画像形成装置30の読取り部37が印刷文書40からコード画像を読み取る。そして、コード画像解析部38がそのコード画像の中から文書ID及びページIDを取得する。図14は、その後の動作について示している。
まず、画像形成装置30では、送信部39が、コード画像解析部38が取得した文書ID及びページIDをクライアント50に送信する(ステップ371)。
すると、第2文書管理部24は、管理情報記憶部27において、文書ID及びページIDの組み合わせに対応するアクセス権限を参照する。そして、文書ID及びページIDと一緒に渡されたユーザIDがアクセス権限を有しているかどうかを判定する(ステップ272)。尚、ここでの判定は、第2の電子文書にアクセス可能なユーザのユーザID(例えば、社員番号)がアクセス権限として記述されていれば、受信部21から渡されたユーザIDと、アクセス権限におけるユーザIDとを直接比較することで行われる。また、第2の電子文書にアクセス可能なユーザの役職や所属グループがアクセス権限として記述されていれば、次のような処理を経て判定がなされる。即ち、まず、別途用意されたデータベースに基づいて、受信部21から渡されたユーザIDに対応する役職や所属グループを求める。そして、この求めた役職や所属グループを、アクセス権限における役職や所属グループと比較するのである。
一方、受信部21から渡されたユーザIDがアクセス権限を有していなければ、図示しないが、送信部29は、例えばエラーメッセージをクライアント50に送信し、処理を終了する。
すると、送信部29は、第2の電子文書をクライアント50に送信する(ステップ274)。
そして、受信した第2の電子文書をディスプレイに表示する(ステップ575)。
尚、本実施の形態では、画像形成装置30にてページIDを生成したが、クライアント10にてページIDを生成し、これを画像形成装置30に伝える構成としてもよい。
また、上記では、媒体の識別情報として、文書IDとページIDとを組み合わせたものを想定したが、これには限らない。
即ち、画像形成装置30を特定する情報と、画像形成装置30による印刷出力の中で個々の印刷出力を特定する情報とを組み合わせることで、媒体の識別情報を生成するようにしてもよい。或いは、クライアント10で媒体の識別情報を生成する場合は、クライアント10を特定する情報と、クライアント10による印刷指示の中で個々の印刷指示を特定する情報とを組み合わせることで、媒体の識別情報を生成するようにしてもよい。ここで、個々の印刷出力又は印刷指示を特定する情報としては、例えば、印刷出力又は印刷指示の順番や、印刷出力又は印刷指示の時刻が考えられる。
また、媒体の識別情報は、連続した値や意味のある値になっていなくてもよく、例えば、乱数として生成されたものや、別のUUIDとして生成されたものでもよい。つまり、文書IDが分からなくても第2の電子文書の対応ページを辿れる所謂紙IDのようなものであってもよい。
しかしながら、第2の電子文書そのものをクライアント50に送信するのではなく、第2の電子文書の記憶場所の情報をクライアント50に送信するようにしてもよい。その場合、クライアント50は、この記憶場所の情報に基づいて、第2の電子文書を取得することになる。或いは、第2の電子文書を生成するための設定情報をクライアント50に送信するようにしてもよい。その場合、クライアント50は、この設定情報に基づいて、第2の電子文書を生成することになる。
本実施の形態では、クライアント10から第1の電子文書を印刷する。そして、クライアント10にて、少なくとも、第1の電子文書の文書IDと、第2の電子文書と、第2の電子文書のページID(又は紙ID)とを生成する。また、クライアント10は、文書IDとページIDと位置情報とをコード画像に変換し、第1の電子文書の印刷画像を重畳して画像形成装置30へ送信する。或いは、紙IDと位置情報とをコード画像に変換し、第1の電子文書の印刷画像と重畳して画像形成装置30へ送信する。更に、クライアント10は、これと並行して、第1の電子文書、第2の電子文書、文書ID、ページID(紙ID)を関連付けて、サーバ20へ送信する。
即ち、第1の識別情報生成装置は、画像を媒体に形成する画像形成装置へ第1の電子文書画像を送信する画像送信手段と、前記媒体を特定する識別情報を生成する生成手段と、前記生成手段により生成された前記識別情報と前記媒体における前記第1の電子文書の画像形状を再現可能な第2の電子文書を取得するための情報とを関連付けて他の装置へ送信する送信手段とを備えている。
また、第2の識別情報生成装置は、上記第1の識別情報生成装置において、前記生成手段が、前記第1の電子文書を特定する情報と、当該第1の電子文書の画像が形成される複数の媒体の中で個々の媒体を特定する情報とを組み合わせることにより、前記識別情報を生成する、というものである。
更に、第3の識別情報生成装置は、上記第1の識別情報生成装置において、前記生成手段が、画像を生成する前記画像形成装置を特定する情報と、前記画像形成装置にて画像が形成される複数の媒体の中で個々の媒体を特定する情報とを組み合わせることにより、前記識別情報を生成する、というものである。
また、第4の識別情報生成装置は、上記第1の識別情報生成装置において、前記形成手段が、前記識別情報を表す画像を更に前記媒体に形成する、というものである。
更にまた、第5の識別情報生成装置は、上記第1の識別情報生成装置において、個々の媒体に固有の特徴情報を取得する取得手段を更に備え、前記送信手段が、前記生成手段により生成された前記識別情報と前記取得手段により取得された前記特徴情報とを関連付けて前記他の装置に送信する、というものである。
図示するように、コンピュータ90は、演算手段であるCPU(Central Processing Unit)91と、記憶手段であるメインメモリ92及び磁気ディスク装置(HDD:Hard Disk Drive)93とを備える。ここで、CPU91は、OS(Operating System)やアプリケーション等の各種ソフトウェアを実行し、上述した各機能を実現する。また、メインメモリ92は、各種ソフトウェアやその実行に用いるデータ等を記憶する記憶領域であり、磁気ディスク装置93は、各種ソフトウェアに対する入力データや各種ソフトウェアからの出力データ等を記憶する記憶領域である。
更に、コンピュータ90は、外部との通信を行うための通信I/F94と、ビデオメモリやディスプレイ等からなる表示機構95と、キーボードやマウス等の入力デバイス96とを備える。
尚、本実施の形態では、媒体と第1の電子文書と第2の電子文書とを関連付けて記憶するタイミングを、第1の電子文書の印刷時としたがこれには限らない。即ち、第1の電子文書を印刷した後の所定のタイミングで、これらを関連付けて記憶するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、第1の電子文書を印刷した際と同じレイアウトで第2の電子文書を生成するようにした。しかしながら、全く同じレイアウトである必要はない。第1の電子文書を印刷した際のレイアウトと第2の電子文書のレイアウトに若干の違いがあったとしても、ユーザが媒体に筆記した際に、その違いに起因して複雑な変換処理が必要とならなければよい。例えば、拡大縮小程度の変換処理が必要になる構成であってもよい。
更に、本実施の形態では、第2の電子文書に対するアクセス権限について述べたが、このアクセス権限は、第2の電子文書の利用を制御するための制御情報として捉えることも可能である。
更に、本実施の形態では、媒体に対して情報を埋め込む構成としたが、媒体に情報が既に埋め込まれている場合は、それを利用することも考えられる。ここで、媒体に既に埋め込まれている情報としては、例えば、媒体に既に印刷されているQRコードや、媒体固有の繊維の情報がある。これらの情報を媒体の特徴情報として抽出し、これを媒体の識別情報と関連付ける構成としてもよい。
Claims (8)
- 第1の電子文書が印刷される媒体を一意に特定する識別情報と、当該媒体における当該第1の電子文書の画像形状を再現可能な第2の電子文書とを関連付けた印刷情報を生成する生成手段と、
前記生成手段により生成された前記印刷情報を記憶する記憶手段と
を備えたことを特徴とする印刷情報管理装置。 - 第1の電子文書を識別するために割り振られた文書情報と、当該第1の電子文書の名称と、当該第1の電子文書の格納場所を示す情報と、当該第1の電子文書が印刷される複数の媒体の中で個々の媒体を識別するために割り振られたページ情報と、当該媒体における当該第1の電子文書の画像形状を再現可能な第2の電子文書の格納場所を示す情報と、当該第2の電子文書に対するアクセス権限に関する情報と、当該第2の電子文書に対する操作の履歴に関する情報とを対応付けた印刷情報を生成する生成手段と、
前記生成手段により生成された前記印刷情報を記憶する記憶手段と
を備えたことを特徴とする印刷情報管理装置。 - 第1の電子文書の画像と、媒体を特定する識別情報を表す画像とを当該媒体に形成する形成手段と、
前記識別情報と、前記媒体における前記第1の電子文書の画像形状を再現可能な第2の電子文書を取得するための情報とを関連付けた印刷情報を生成する生成手段と
を備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 前記識別情報は、自装置を特定する情報と、自装置にて画像が形成される複数の媒体の中で個々の媒体を特定する情報とを組み合わせてなることを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
- 前記形成手段は、前記識別情報を符号化して得られる識別符号を画像化したコード画像を、赤外領域に吸収波長を持つ不可視の画像形成材料を用いて形成することを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
- 個々の媒体に固有の特徴情報を取得する取得手段を更に備え、
前記生成手段は、前記識別情報と、前記取得手段により取得された前記特徴情報とを関連付けた情報を更に生成することを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。 - 第1の電子文書の印刷を指示する指示手段と、
前記指示手段による指示に応じ、媒体に対して、前記第1の電子文書と、当該媒体を特定する識別情報とを印刷する印刷手段と、
前記識別情報と、前記媒体における前記第1の電子文書の画像形状を再現可能な第2の電子文書とを関連付けた印刷情報を記憶する記憶手段と、
前記媒体に印刷された前記識別情報を読み取る読取り手段と、
前記読取り手段により読み取られた前記識別情報と前記印刷情報において関連付けられた前記第2の電子文書を取得する取得手段と
を備えたことを特徴とする印刷情報管理システム。 - コンピュータに、
第1の電子文書が印刷される媒体を特定する識別情報と、当該媒体における当該第1の電子文書の画像形状を再現可能な第2の電子文書とを関連付けた印刷情報を生成する機能と、
生成された前記印刷情報を所定の記憶装置に記憶する機能と
を実現させるためのプログラム。
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