JP4843649B2 - 評価パターン作成方法、評価パターン作成プログラムおよびパターン検証方法 - Google Patents

評価パターン作成方法、評価パターン作成プログラムおよびパターン検証方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体回路の評価パターン作成方法、評価パターン作成プログラムおよびパターン検証方法に関する。
近年、LSI(Large Scale Integration)の微細化に伴って、半導体回路上の最小線幅としては、光露光装置の光源波長の1/2以下の寸法が求められるようになってきている。このような微細化により、回路設計図面通りのマスクパターンを露光転写してもウエハ上に所望形状のパターンを転写できなくなる現象(光近接効果(Optical Proximity Effects:OPE))が顕在化してきている。このため、1990年代後半より、補正を加えたマスクパターンを用いることによって、転写後形状を所望の設計パターン通りに仕上げる技術(光近接効果補正(Optical Proximity Correction:OPC)が適用されている。この技術の導入により、ウエハ上のCD変動を抑制することが可能となり、微細なパターンをウエハ上に設計通り忠実に形成できるようになりつつある。
ところが、プロセス変動に対するマージンはOPC単独では改善しない場合もあり、パターンの規格化寸法(k1)の縮小とともに、いわゆるホットスポット(リソグラフィマージンの少ない箇所)の発生が増大してきている。このホットスポットの発生を回避する施策として、LCC(Layout Compliance Check)によるデザイン固定前のデータ修正や、HSPCをデータ固定後に適用するなどといった、いわゆるDFM(Design For Manufacturing)技術の適用が実施され始めてきている。
DFM技術を用いて半導体装置のレイアウトの設計・検証の際にホットスポットを抽出する方法として、膜厚方向についての抽出基準に加えて、膜厚方向に直交する方向の抽出基準を用いてホットスポットを抽出する方法がある(例えば、特許文献1参照)。この方法では、半導体装置のレイアウトデータに基づいて解析対象領域(機能ブロックパターン)をグリッドに分割し、シミュレーションによって、分割されたグリッドごとに膜厚及び段差を求めている。そして、シミュレーションの結果に基づいて、膜厚方向の抽出基準と膜厚に直交する方向の抽出基準を用いて、各グリッドがホットスポットに該当するか否かを判定している。
しかしながら、上記従来の技術では、周辺に適当なパターンを配置して、ホットスポットの発生の有無を検証するにとどまっており、周辺環境に対する安定性が十分に保証されていないという問題があった。また、周辺環境に対する安定性を保証するためには、周辺環境を多数準備する必要があり、非常に長いTAT(Turn Around Time)や大きなコストを要していた。
特開2008−98588号公報
本発明は、半導体回路パターンの周辺環境に対して十分な安定性を検証できる評価パターンを短時間で作成する評価パターン作成方法、評価パターン作成プログラムおよびパターン検証方法を得ることを目的とする。
本願発明の一態様によれば、半導体回路の回路パターンまたは前記回路パターンに対応するマスクパターンを被評価パターンとして前記被評価パターンのリソグラフィ性能を評価する際に前記被評価パターンの周辺に配置される周辺パターンを、前記被評価パターンの評価パターンとして作成する評価パターン作成方法において、前記被評価パターンの周辺領域を複数のメッシュに分割する分割ステップと、所定のメッシュにマスク関数値を与えた場合に、前記被評価パターンをリソグラフィプロセスによりウエハ上へ転写した場合の前記回路パターンの像強度を算出する像強度算出ステップと、前記リソグラフィ性能を評価する際に前記被評価パターンのウエハへの転写特性に影響を与える光学像特徴量を用いて、前記光学像特徴量毎の前記像強度の特性を算出し、前記像強度の特性に対して定義したコスト関数が所定の基準をみたすように前記メッシュのマスク関数値を算出する関数値算出ステップと、前記所定のメッシュで求めたマスク関数値に対応する評価パターンを作成する評価パターン作成ステップと、を含むことを特徴とする評価パターン作成方法が提供される。
また、本願発明の一態様によれば、半導体回路の回路パターンまたは前記回路パターンに対応するマスクパターンを被評価パターンとして前記被評価パターンのリソグラフィ性能を評価する際に前記被評価パターンの周辺に配置される周辺パターンを、前記被評価パターンの評価パターンとして作成する評価パターン作成プログラムにおいて、前記被評価パターンの周辺領域を複数のメッシュに分割する分割ステップと、所定のメッシュにマスク関数値を与えた場合に、前記被評価パターンのリソグラフィプロセスによりウエハ上へ転写した場合の前記回路パターンの像強度を算出する像強度算出ステップと、前記リソグラフィ性能を評価する際に前記被評価パターンのウエハへの転写特性に影響を与える光学像特徴量を用いて、前記光学像特徴量毎の前記像強度の特性を算出し、前記像強度の特性に対して定義したコスト関数が所定の基準をみたすように前記メッシュのマスク関数値を算出する関数値算出ステップと、前記所定のメッシュで求めたマスク関数値に対応する評価パターンを作成する評価パターン作成ステップと、をコンピュータに実行させることを特徴とする評価パターン作成プログラムが提供される。
また、本願発明の一態様によれば、半導体回路の回路パターンまたは前記回路パターンに対応するマスクパターンである被評価パターンの周辺に評価パターンを配置して、前記被評価パターンのリソグラフィ性能を検証するパターン検証方法において、前記被評価パターンの周辺領域を複数のメッシュに分割する分割ステップと、所定のメッシュにマスク関数値を与えた場合に、前記被評価パターンをリソグラフィプロセスによりウエハ上へ転写した場合の前記回路パターンの像強度を算出する像強度算出ステップと、前記リソグラフィ性能を評価する際に前記被評価パターンのウエハへの転写特性に影響を与える光学像特徴量を用いて、前記光学像特徴量毎の前記像強度の特性を算出し、前記像強度の特性に対して定義したコスト関数が所定の基準をみたすように前記メッシュのマスク関数値を算出する関数値算出ステップと、前記所定のメッシュで求めたマスク関数値に対応する評価パターンを作成する評価パターン作成ステップと、前記回路パターンの周辺に前記評価パターン配置して、前記回路パターンのリソグラフィ性能を検証する検証ステップと、を含むことを特徴とするパターン検証方法が提供される。
この発明によれば、半導体回路パターンの周辺環境に対して十分な安定性を検証できる評価パターンを短時間で作成することが可能となる。
以下に、本発明に係る評価パターン作成方法、評価パターン作成プログラムおよびパターン検証方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
(第1の実施の形態)
まず、第1の実施の形態に係る評価パターン作成の概念について説明する。図1は、第1の実施の形態に係る評価パターン作成の概念を説明するための説明図である。種々のパターンバリエーションを有する周辺環境(パターン)に対して所定のリソグラフィ性能を保持できるような半導体回路の機能ブロックパターンを実現する。このため、機能ブロックパターンのレイアウトのホットスポット部に対して最も転写特性を変動せしめる周辺パターンのレイアウト(最悪な周辺パターン)を、評価パターン(パターン検証用周辺パターン)Xとして生成(準備)する。そして、生成した評価パターンXのレイアウトを用いて機能ブロックパターンをリソグラフィ検証することにより、機能ブロックパターンの周囲環境に対する安定性を検証する。本実施の形態では、特定機能を保有するパターン(機能ブロック)を評価するための評価パターン作成方法について説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、任意の回路パターンを評価するための評価パターン作成方法へ適用してかまわない。
まず、リソグラフィ性能の評価対象(被評価パターン)となるプリミティブセル(標準セル)(以下、被評価セル21という)を作成しておく(1)。被評価セル21は機能ブロックであり、種々の形状を有したパターンPによって構成されている。さらに、被評価セル21内から、リソグラフィ性能の評価対象となる位置(以下、評価点位置iという)を決定しておく(2)。
この後、被評価セル21(機能ブロック)のリソグラフィ性能を検証する際に、被評価セル21の周辺に配置される周辺パターン(評価パターンX)を作成する装置(後述の評価パターン作成装置10)が、評価パターンXの作成を開始する。
評価パターン作成装置10は、被評価セル21の外周部に、被評価セル21へOPE(光近接効果)の影響を与える範囲(OPE影響範囲22)を設定する(3)。OPE影響範囲22は、被評価セル21の周囲を囲む円環状の領域であり、被評価セル21を縦側および横側に所定の寸法(OPE影響距離R)だけ延ばした領域である。OPE影響範囲22が、評価パターンXの領域となる。OPE影響距離Rは、被評価セル21にOPEの影響を与える距離である。したがって、OPE影響範囲22の外周部の縦辺は、被評価セル21の縦辺よりも寸法2Rだけ長く、OPE影響範囲22の外周部の横辺は、被評価セル21の横辺よりも寸法2Rだけ長い。評価パターン作成装置10は、設定したOPE影響範囲22に対して、所定のメッシュサイズを有したメッシュグリッド23を設定する(4)。
つぎに、評価パターン作成装置10は、各メッシュ(ピクセル)にマスク透過率を与えた場合の、評価点位置iでの像強度(光強度)を算出する(5)。さらに、評価パターン作成装置10は、予め設定しておいた種々のフォーカス値毎に像強度特性を算出する(6)。このとき、像強度特性は、例えば評価点位置i近傍のNILS(Normalized Image Log Slope)やフォーカス感度を用いて算出される。そして、評価パターン作成装置10は、算出した像強度特性からコスト関数を評価する。ここでのコスト関数は像強度特性より評価される機能ブロックパターン内のホットスポット発生危険度により定義する。例えば、機能ブロックパターン内のホットスポット発生危険度が高くなるとコスト関数を小さくするようにコスト関数を定義する。
評価パターン作成装置10は、計算されたコスト関数が所定の基準をみたすように(例えばNILSが最小となるよう、またはフォーカス感度が最大となるように)、メッシュグリッド23内のマスク透過率の分布を求める。この処理はメッシュグリッド23内の全てのメッシュについて実施する必要は必ずしもない。一部のメッシュ領域のマスク透過率計算処理によって全てのメッシュのマスク透過率を得ることが可能である場合については、一部のメッシュ領域についてのみ前記処理(マスク透過率の分布を求める処理)を実施すれば十分である。例えば、処理対象の光学系、及び機能ブロックパターンレイアウトに空間的な対称性が存在するようなときは、メッシュグリッド23内のマスク透過率にもこれに対応する空間的な対称性が予想されるため、一部のメッシュ領域についてマスク透過率を計算するだけで全メッシュのマスク透過率を得ることができる。
このとき、評価パターン作成装置10は、上記に定義した像強度特性のコスト関数を基準にして機能ブロックパターン内にホットスポットが発生する可能性を高めるように評価パターンの各メッシュにおけるマスク透過率を決定する(7)。例えばホットスポット発生可能性が高いほどコスト関数を小さくするようにコスト関数を定義した場合、評価パターンの各メッシュにおけるマスク透過率はコスト関数を最小化するように決定すればよい。評価パターン作成装置10は、決定したマスク透過率に応じたパターンを評価パターンXとして採用し、評価パターンXを作成する(8)。この後、レイアウト検証装置は、評価パターンXを用いて、被評価セル21のリソグラフィ性能に関するレイアウト検証を行なう(9)。
図2は、評価パターン作成装置の構成を示す機能ブロック図である。評価パターン作成装置10は、OPE影響範囲設定部11、メッシュグリッド設定部12、評価情報入力部13、像強度算出部14、マスク透過率算出部15、評価パターン作成部16、制御部19を有している。
評価情報入力部13は、被評価セル21や評価点位置iに関する情報を入力し、OPE影響範囲設定部11に送る。被評価セル21は、例えばマスクデータを作成するマスクデータ作成装置などによって作成されて評価情報入力部13に送られる。評価情報入力部13は、マウスやキーボードなどと接続されており、評価点位置iはマウスやキーボードなどを介して使用者によって指定される。
OPE影響範囲設定部11は、被評価セル21を配置したマスク(以下、評価対象マスクという)を用いて露光処理を行なう露光装置の情報(露光条件)に基づいて、被評価セル21の外周部にOPE影響範囲22を設定する。OPE影響範囲設定部11は、例えば露光装置の露光波長(λ)、投影光学系の開口数(NA)、有効光源形状(σ)に基づいて、OPE影響範囲22を設定する。OPE影響範囲設定部11は、設定したOPE影響範囲22をメッシュグリッド設定部12に送る。
メッシュグリッド設定部12は、評価対象マスクに用いる露光プロセスの限界解像度(デザインルール)に応じたメッシュグリッド23を、OPE影響範囲22に対して設定する。メッシュグリッド設定部12は、OPE影響範囲22と、設定したメッシュグリッド23と、を像強度算出部14に送る。
像強度算出部14は、メッシュグリッド23内の各メッシュにマスク透過率を与えた場合の、評価点位置iでの像強度をメッシュ毎に算出する。像強度算出部14は、予め設定しておいた種々のフォーカス値毎に光学像特徴量(NILSやフォーカス感度など)を用いて像強度特性(フォーカス値毎の像強度)をメッシュ毎に算出する。像強度算出部14は、算出したメッシュ毎の像強度特性をマスク透過率算出部15に送る。
マスク透過率算出部15は、像強度特性のコスト関数が最小となるようなマスク透過率をメッシュ毎に決定し、メッシュグリッド23内のマスク透過率の分布を求める。マスク透過率算出部15は、算出したマスク透過率の分布を評価パターン作成部16に送る。
評価パターン作成部16は、マスク透過率に応じたパターンを評価パターンXとして作成する。制御部19は、OPE影響範囲設定部11、メッシュグリッド設定部12、評価情報入力部13、像強度算出部14、マスク透過率算出部15、評価パターン作成部16を制御する。
図3は、第1の実施の形態に係る評価パターン作成装置のハードウェア構成を示す図である。評価パターン作成装置10は、CPU(Central Processing Unit)1、ROM(Read Only Memory)2、RAM(Random Access Memory)3、表示部4、入力部5を有している。評価パターン作成装置10では、これらのCPU1、ROM2、RAM3、表示部4、入力部5がバスラインを介して接続されている。
CPU1は、評価パターンXの作成を行うコンピュータプログラムである評価パターン作成プログラム7を用いて評価パターンXを作成する。表示部4は、液晶モニタなどの表示装置であり、CPU1からの指示に基づいて、評価パターンXや、評価パターンXを作成する際に用いる種々の情報(被評価セル21、評価点位置i、OPE影響範囲22、メッシュグリッド23など)を表示する。入力部5は、マウスやキーボードを備えて構成され、使用者から外部入力される指示情報(評価点位置iを指定する指示、評価パターンの作成に必要なパラメータ等)を入力する。入力部5へ入力された指示情報は、CPU1へ送られる。
評価パターン作成プログラム7は、ROM2内に格納されており、バスラインを介してRAM3へロードされる。CPU1はRAM3内にロードされた評価パターン作成プログラム7を実行する。具体的には、評価パターン作成装置10では、使用者による入力部5からの指示入力に従って、CPU1がROM2内から評価パターン作成プログラム7を読み出してRAM3内のプログラム格納領域に展開して各種処理を実行する。CPU1は、この各種処理に際して生じる各種データをRAM3内に形成されるデータ格納領域に一時的に記憶させておく。
本実施の形態の評価パターン作成装置10で実行される評価パターン作成プログラム7は、前述の各部(OPE影響範囲設定部11、メッシュグリッド設定部12、評価情報入力部13、像強度算出部14、マスク透過率算出部15、評価パターン作成部16、制御部19)を含むモジュール構成となっており、上記各部が主記憶装置上にロードされ、OPE影響範囲設定部11、メッシュグリッド設定部12、評価情報入力部13、像強度算出部14、マスク透過率算出部15、評価パターン作成部16、制御部19が主記憶装置上に生成されるようになっている。
また、本実施形態の評価パターン作成装置10で実行される評価パターン作成プログラム7を、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施形態の評価パターン作成装置10で実行される評価パターン作成プログラム7をインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。また、本実施形態の評価パターン作成プログラム7を、ROM等に予め組み込んで評価パターン作成装置10に提供するように構成してもよい。
つぎに、第1の実施の形態に係る評価パターン作成装置10の動作手順を説明する。図4は、第1の実施の形態に係る評価パターン作成装置の動作手順を示すフローチャートである。まず、被評価セル21を作成し、評価点位置iを決定する(ステップS10,S20)。このとき、使用者は、評価点位置iをピクセル単位で指定しておく。評価パターン作成装置10の評価情報入力部13へは、被評価セル21と評価点位置iが入力される。評価情報入力部13は、被評価セル21と評価点位置iをOPE影響範囲設定部11に送る。
図5は、被評価セルの一例を示す図であり、図6は、被評価セルに設定される情報を説明するための図である。図5に示すように、被評価セル21は、縦方向および横方向に種々のラインパターンが形成されており、それぞれのラインパターンは隣り合うラインパターンと所定値以上近づかないよう配置されている。
また、図6に示すように、OPE影響範囲設定部11は、被評価セル21内の所定位置(使用者から評価点として指定された位置)を、評価点位置iとして設定する。以下では、評価点位置iでの像強度をI(x,y)とし、メッシュ位置mでのマスク透過率の分布をM(i,j)として説明する。
図7は、OPE影響範囲を説明するための図である。図内の左側に示すグラフは、光強度分布を示しており、縦軸が光強度であり横軸が光源の大きさである。また、図内の右側に示すグラフは、光強度分布をフーリエ変換して得た相互強度分布を示しており、縦軸が相互強度であり横軸がウエハ上の空間座標である。
OPEの影響範囲は、図7に示すように、露光装置の露光波長(λ)、投影光学系の開口数(NA)、有効光源形状(σ)と強い相関がある。したがって、OPE影響範囲設定部11は、露光装置の露光条件(露光波長、投影光学系の開口数、有効光源形状)に基づいて、OPE影響範囲22を設定する。
一般的な露光装置の光学系として採用されている部分コヒーレント光学系におけるOPE影響範囲は、マスク(レチクル)上の異なる2点を通過する光の間の相関の強さ(相互強度:Mutual Intensity)で規定される。van-Citter-Zernikeの定理により、相互強度は、マスクを照明する光源分布のフーリエ変換の結果として表現されるので、結果として、OPE影響範囲は露光装置の有効光源形状σに強く依存する。
例えば、図7の(a)に示すように、1点から光が出射される場合、OPE影響範囲を示すフーリエパターン分布は相互強度分布によらず一定である。また、図7の(b)に示すように、複数点から光が出射される場合、OPE影響範囲を示すフーリエパターン分布は所定の波形で示される。そして、光源面積が大きい場合には、フーリエパターン分布が局在化し、光源面積が小さい場合には、フーリエパターン分布が広域化する。
図8は、光源形状と相互強度分布との関係を示す図である。同図の左側には光源形状を示し、右側は光学半径に対する光源の相互強度の変化を示している。点線で示すグラフは、σNA/λをフーリエ変換することによって得られる相互強度a1,a2であり、実線で示すグラフは相互強度a1,a2を積分した積分値(相互強度b1,b2)である。
図8の(a)には、光源がArFであり、投影光学系の開口数が0.7NAであり、有効光源形状が0.3σである場合を示している。また、図8の(b)には、光源がArFであり、投影光学系の開口数が0.7NAであり、有効光源形状が0.85σである場合を示している。すなわち、図8の(a)に示す光学形状は、図8の(b)に示す光学形状よりも小さい。積分値が1となる光学半径は、図8の(a)のように光学形状が小さい場合よりも、図8の(b)のように光学形状が大きい場合の方が小さくなる。
光源形状と相互強度分布とは、例えば図8に示すような関係を有しているので、OPEの及ぶ範囲(OPE影響距離R)を所定の基準によって規定することが理論上可能となる。光学形状が小さい場合には、積分値が一定値となり始めるまでの光学半径が大きいので、OPE影響距離Rも大きくなる。また、光学形状が大きい場合には、積分値が一定値となり始めるまでの光学半径が小さいので、OPE影響距離Rも小さくなる。
なお、実験により、パターン間距離を複数変化させたものを準備し、パターン間距離によらず転写後パターン寸法が一定値となり始めるまでのパターン間距離でもってOPE影響範囲22を規定することも可能である。
図9は、実験によってOPE影響範囲を設定する方法を説明するための図である。ウエハ上のラインパターンL1の周辺に、種々のパターン間距離(スペース)を設定した位置にラインパターンL2を配置する。そして、このときのラインパターンL1のウエハ上の寸法(ライン幅方向の寸法)を測定しプロットしていく。
例えば、ラインパターンL1とラインパターンL2との間のパターン間距離を、距離S1、距離S2、距離S3(S1<S2<S3)と順番に広げていく。このときの、ラインパターンL1の寸法は、ラインパターンL1とラインパターンL2との間のパターン間距離が所定値以上となる場合に、安定した一定の寸法値となる。図9では、パターン間距離がS3以上となった場合に、ラインパターンL1のライン寸法が変動しなくなっている場合を示している。このような場合には、距離S3をOPEの影響距離Rとして定義することできる。
なお、このような実験によってOPEの影響距離Rを求める場合は、純粋な光学系の影響のみならず、光学系のフレア(迷光)の影響や、現像等のプロセスでのローディング効果の影響も入ってくる。これらの影響を包含してOPEの影響距離Rを求めてもよいし、これらの影響を無視してOPEの影響距離Rを求めてもよい。評価パターン作成装置10の使用者は、光学系のフレア(フレア効果範囲)やローディング効果の影響度の大きさに応じて、これらの影響を考慮するか無視するかを判断すればよい。
つぎに、メッシュグリッド設定部12は、評価対象マスクに用いる露光プロセスの限界解像度に応じたメッシュグリッド23を、OPE影響範囲22に対して設定する(ステップS30)。
具体的には、メッシュグリッド設定部12は、OPE影響範囲設定部11によって設定されたOPE影響範囲22内にメッシュグリッドを生成する。このとき、メッシュグリッド設定部12が生成するメッシュグリッドのメッシュサイズは、例えば使用を想定する露光プロセスの限界解像度に応じて設定されることが望ましい。限界解像度に対してメッシュサイズが大きすぎると、適切なパターン影響度を評価パターンとして生成することが困難となる。このため、メッシュサイズは、少なくとも限界解像度以下に設定しておくことが好ましく、さらに、メッシュサイズは、被評価パターンとしてチェックされる機能ブロックを設計する際に従うデザインルールの中の最小寸法以下に設定することが好ましい。なお、メッシュサイズを大きくすることによっては、評価パターンの生成に要する時間を短縮できる。
メッシュグリッド設定部12は、OPE影響範囲22と、設定したメッシュグリッド23と、を像強度算出部14に送る。像強度算出部14は、メッシュグリッド23内の各メッシュにマスク透過率を与えた場合の、評価点位置iでの像強度をメッシュ毎に算出する(ステップS40)。具体的には、像強度算出部14は、像強度計算方法として、例えば、部分コヒーレント光学結像式を用いて像強度を算出する。部分コヒーレント光学結像式は、式(1)によって示すことができる。ここでのF{}は、フーリエ変換を示し、F-1{}はフーリエ逆変換を示している。また、TCC(Transmission Cross Coefficient)は相互透過係数であり、式(2)によって示される。(f,g)がマスク面上での座標(マスクパターンのフーリエ座標)であり、(x,y)がウエハ面上での座標である。
Figure 0004843649
Figure 0004843649
式(2)のSは、有効光源分布であり、式(3)〜式(5)によって示すことができる。すなわち、有効光源分布は、コヒーレンスファクタである式(3)を満たす場合には、式(4)によって示すことができ、式(3)を満たさない場合には、式(5)によって示すことができる。
Figure 0004843649
Figure 0004843649
Figure 0004843649
また、式(2)のPは、瞳関数であり、式(6)〜式(8)によって示すことができる。すなわち、瞳関数は、式(6)を満たす場合には、式(7)によって示すことができ、式(6)を満たさない場合には、式(8)によって示すことができる。
Figure 0004843649
Figure 0004843649
Figure 0004843649
図10は、TCCを求めるための積分領域を示す図である。S(f”、g”)、P(f+f”、g+g”)、P*(f’+f”、g’+g”)で囲まれた領域(斜線部)が積分領域30である。
像強度は、例えばマスクパターン(m(f,g))より得られる回折光分布(F-1{m(f,g)}=m(x,y)を用いて算出する。上述した式(1)は、スカラー形式で記述されているが、露光装置が高NA化されている場合には、ベクター結像形式に拡張された式を使用して像強度を算出してもよい。このように、式(1)を用いて像強度を算出することにより、厳密解に対しても高精度で像強度を算出することが可能となる。
また、例えば、Journal of Optical Society of America A/ Vol.11, No.9/ pl.2438-2452/ Sep.(1994)にて、Y.C.Patiらが“Phase-shifting masks for microlithography: automated design and mask requirements”の中で説明しているOCA(Optimal Coherent Assumption)手法に従って固有値展開して得られた式を利用してもよい。この方法を用いて像強度を算出することによって、計算コストを小さく抑えることが可能となる。OCAによる結像式は、式(9)のように表される。ここでのσkは、TCCを固有関数核Φk(k=0,1,2,・・・,N)(Nは自然数)にて展開した際の固有値である。
Figure 0004843649
このOCA手法を用いて像強度を計算することによって、計算TATが大幅に向上する。本実施の形態では、式(1)または式(9)の何れを指定して、評価パターン作成装置10に像強度を算出させてもよい。像強度算出部14は、予め設定しておいた種々のフォーカス値毎にNILSやフォーカス感度を用いて像強度特性(フォーカス値毎の像強度)を算出する。具体的には、式(1)または式(9)を用いて算出された像強度を予め設定した複数のフォーカス値毎に算出し、フォーカス値毎の像強度特性を求める。像強度特性は、例えば規格化光学像ログスロープであるNILS(wΔI/Δx)やフォーカス感度(ΔI/ΔF)などを用いて算出される。したがって、像強度算出部14は、使用者からの指示や予め設定しておいた情報に基づいて、光学像特徴量(NILSやフォーカス感度)を抽出しておく(ステップS50)。そして、像強度算出部14は、抽出した光学像特徴量をフォーカス値毎の像強度特性に設定して像強度特性を算出する。
像強度算出部14は、算出した像強度特性をマスク透過率算出部15に送る。マスク透過率算出部15は、像強度特性のコスト関数が最小となるようなマスク透過率を決定する(ステップS60)。評価パターン作成装置10は、全てのメッシュに対してマスク透過率を算出したか否かを確認する(ステップS70)。
全てのメッシュに対してマスク透過率を算出していなければ(ステップS70、No)ステップS40〜S60の処理を繰り返すことによって、評価パターン作成装置10は、次のメッシュに対してマスク透過率を算出する。評価パターン作成装置10は、全てのメッシュに対してマスク透過率を算出してマスク透過率の分布が求まるまでステップS40〜S70の処理を繰り返すことによって、メッシュグリッド23内のマスク透過率の分布としてM(i,j)の分布を求める。マスク透過率算出部15は、算出したマスク透過率の分布を評価パターン作成部16に送る。
ここで、M(i,j)の分布を求める方法について説明する。マスク透過率算出部15は、NILSを用いてM(i,j)の分布を算出する場合には、NILSの値が最小となるようM(i,j)の分布を算出する。また、マスク透過率算出部15は、フォーカス感度を用いてM(i,j)の分布を算出する場合には、フォーカス感度が最大となるよう、M(i,j)の分布を算出する。
例えばランダムサーチでM(i,j)を算出すると、評価パターンX(検証パターン)を取得するまでに長時間を要する場合がある。そこで、以下に述べる効率的なM(i,j)の取得アルゴリズムを用いることによって、短時間でM(i,j)を算出することが可能となる。
例えば、M(i,j)の局所探索的な手段として、文献1に示されるILT(Inverse Lithography Technology)技術や、遺伝的アルゴリズム、焼きなまし法等のアルゴリズムを使うことにより、解への収束を加速することが可能となる。文献1:Abrams et al., “METHOD FOR TIME-EVELVING RECTILINEAR CONTOURS REPRESENTING PHOTO MASKS”, United States Patent : US 7,178,127 B2 (2007)
逐次補正手法を利用した局所探索解は初期条件に依存してしまうという不可避な性質がある。そのため、M(i,j)の初期条件は経験的手段や解析的手段により注意深く設定していく必要がある。
また、M(i,j)の全域探索的な手段として、文献2に示されるIML(Interference Mapping Lithography)技術を用いることにより、逐次補正手法によらない方法で、逆問題解M(i,j)を極めて短時間で取得することが可能である。文献2: R. Socha et.al, ”Contact Hole Reticle Optimization by Using Interference Mapping Lithography (IMLTM)” , Proc. SPIE 5377(2004), pp.222-pp.240
さらに、局所探索法と全域探索法を組み合わせた探索アルゴリズムを用いてもよい。これにより、高精度な全域探索解を高速に計算可能となる。図11は、局所探索法と全域探索法を組み合わせた探索アルゴリズムを説明するための図である。まず、像強度算出部14は、全域探索的手段(大域探索法)によってグローバルな近似解を少なくとも一つ以上計算し、周辺パターンを発生させる。像強度算出部14は、この全域探索的手段により、大域解を高速に得ることができる(1)。
つぎに、像強度算出部14は、全域探索的手段によって得た近似解を初期条件とした局所探索的手段(局所探索法)を用いて周辺パターンを発生させる。像強度算出部14は、この局所探索的手段によって、解の精度を向上させることができる(2)。この(1)および(2)の処理により、像強度算出部14は、高精度な大域解(評価パターンX)を得ることが可能となる(3)。また、予め求めるべき解に近いパターンを局所探索法の初期条件として与えているので、求める解の収束性が高まり、計算コストを削減できる。
このとき、像強度算出部14は、コスト関数(評価関数)Fとして、例えば式(10)を用いてM(i,j)を算出する。式(10)でのA、Bは、それぞれ適当な定数である。
Figure 0004843649
また、ショートニングを起こしそうなウエハ位置(被評価セル21を構成するパターンのコーナーリング位置や端部)の光学像強度をコスト関数として選択してもよい。この場合のコスト関数Fは、式(11−1)によって表すことができる。また、このときのコスト関数は、式(11−2)によって定義してもよい。
Figure 0004843649
Figure 0004843649
マスク透過率算出部15は、決定したマスク透過率の分布(M(i,j))を評価パターン作成部16に送る。評価パターン作成部16は、マスク透過率に応じたパターンを評価パターンXとして作成する。これにより、M(i,j)を被評価セル21に対する評価パターンXとして採用する。そして、LCCによる被評価セル21の検証時には、評価パターンXを被評価セル21の外周部に配置してホットスポットのチェックを実行し、被評価セル21のレイアウト検証を行なう。
被評価セル21のレイアウト検証を行なう際には、評価パターンXの影響により評価点位置iでのフォーカス依存性またはドーズ依存性(NILS)が最大となるので、評価点位置iでのプロセスマージンが最小になることが期待される。このようなレイアウト検証を実行した場合であってもレイアウト検証をパスするようなパターンレイアウト(被評価セル21)を設計することによって、周辺環境によらずプロセスマージンを確保できるロバストな機能ブロックパターンのレイアウトを設計することが可能となる。換言すると、周囲環境が悪い場合であっても安定したパターンレイアウトを有した機能ブロックパターンを提供することが可能となる。
図12は、評価パターンの一例を示す図である。同図に示すように、本実施の形態では、評価パターンXをメッシュグリッド23によって分割し、マスク透過率の分布(メッシュ毎のマスク透過率)に応じたパターンを評価パターンXとして作成している。評価パターンXは、メッシュ状に分割された各領域(メッシュ)に対して、パターン有りまたはパターン無しの何れかが設定されたセルである。このマスク透過率の分布は、機能ブロックパターンのホットスポット部に対して最も転写特性を変動させる分布である。
レイアウト検証が実行された後、レイアウト検証で合格となった被評価セル21を用いてマスクパターンが作成され、その後マスクが作製される。そして、露光装置は、作製されたマスクを用いてウエハへの露光処理を行い、半導体デバイスを作製する。
図13は、露光装置の一例を示す図である。露光装置は、光源36、σ絞り31、投影光学系33を有している。光源36から出力された露光光は、σ絞り31を介してマスク32(被評価セル21を配置したフォトマスク)に照射される。そして、マスク32でマスクパターンに応じた一部の露光光のみがマスク32を透過して投影光学系33に送られる。投影光学系33は、NA絞り34、レンズを有しており、マスク32からの露光光をウエハ35に照射する。
なお、図6では、被評価セル21中に評価点位置iを1つだけ配置している場合を示したが、評価点位置iは、必要に応じて複数点配置してもよい。また、本実施の形態では、光学像特徴量(NILS変動量やフォーカス感度など)の極値を生成するような評価パターンXを生成する場合について説明したが、光学像特徴量の基準値を設定しておき、この基準値を超える感度を有した評価パターンXを複数生成してもよい。
また、本実施の形態では、光学像特徴量がNILSやフォーカス感度である場合について説明したが、光学像特徴量はこれらに限らず、例えば光学像の傾きや光学像強度であってもよい。また、コスト関数は、評価点位置iでの光学像特徴量に限らず、被評価セル21内のパターン寸法(例えばゲート幅)などを用いて定義してもよい。
また、本実施の形態では、局所探索法と全域探索法とを組み合わせて、評価パターンXを求めたが、局所探索法、全域探索法、経験的探索法のうちの2つまたは3つを組み合わせて評価パターンXを求めてもよい。
また、被評価セル21をOPCする場合には、評価パターンX毎にOPCを適用してもよい。この場合、評価パターンXをOPCの対象から除外し、OPCの際に周辺パターンとして参照のみされるよう設定しておくことが望ましい。
このように第1の実施の形態によれば、被評価セル21の周辺部をメッシュ状に分割するとともに、評価点位置iでの像強度に基づいて各メッシュでの透過率を決定して評価パターンXを作成するので、ホットスポット部に対して転写特性を最も変動させる周辺パターン(パターンレイアウトの周辺環境に対して十分な安定性を検証できる評価パターンX)を短時間で容易に作成することが可能となる。
なお、本実施の形態で記述されている「マスク透過率」は、リソグラフィプロセスをEUVリソグラフィへ適用する場合には「マスク反射率」に置き換えても構わない。マスク透過率やマスク反射率を包含する概念を本実施の形態ではマスク関数値と定義している。本実施の形態に記載されているマスク透過率は、一般的にはマスク関数値という用語に置き換えてもよい。
なお、本実施の形態では、機能ブロックパターンのレイアウト(被評価セル21)に対して評価パターンXのレイアウトデータを生成する場合について説明したが、機能ブロックパターンに対応するマスクパターンに対して評価パターンのマスクパターンを生成してもよい。この場合、評価パターン作成装置10は、被評価セル21に対応するマスクパターン(被評価マスクパターン)が形成された評価対象マスクを用いて露光処理を行なう露光装置の情報に基づいて、被評価マスクパターンの外周部にOPE影響範囲22を設定して評価パターン(マスクパターン)を作成する。
(第2の実施の形態)
つぎに、図14を用いてこの発明の第2の実施の形態について説明する。第1の実施の形態では、被評価セル21のプロセスマージンを低くさせる評価パターンX(周辺環境パターン)を解析的に計算した。第2の実施の形態では、コスト関数をマスク透過率に対して線形に計算できる関数にする。具体的には、コスト関数としてウエハ上の複数点における光学像強度の平方根の総和(光学像強度に比例する成分)を選ぶ。これにより、光学像強度をマスク透過率に対して線形近似する。そして、互いにインコヒーレントな各光源から照射されてウエハ上の各点に到達する光波の電場の直積ベクトルを用いて光学像強度を算出する。
まず、ショートや断線の生じやすい位置を評価点位置iに設定する。そして、ショートや断線の生じやすい評価点位置iの光学像強度をコスト関数に取る。ここで、ショートや断線の生じやすい位置について説明する。ショートや断線の生じやすい位置は、被評価セル21に配置されるパターンの種類によって異なる。図14は、被評価セルに配置されるパターンの種類を説明するための図である。
被評価セルに配置されるパターンとしては、(a)に示す突き当てパターン、(b)に示すコの字パターン、(c)に示す囲まれパターン、(d)に示すHパターン、(e)に示す櫛型パターン、(f)に示すクランクパターン、などがある。
突き当てパターンは、第1のラインパターン(横方向に延びているライン)と第2のラインパターン(縦方向に延びているライン)とが直角をなすようT字上に配置されるとともに、第1のラインパターンと第2のラインパターンとの間に所定のスペースが設けられている。換言すると、第2のラインパターンを第1のラインパターン側へ延ばした場合に、第2のラインパターンが第1のラインパターンの中間部に突き当たる位置に、第2のラインパターンが配置されている。
また、コの字パターンは、コの字型のパターンが複数配置されたパターンである。また、囲まれパターンは、コの字パターンによってラインパターンの3方向を囲んだパターンである。また、Hパターンは、H形状のパターンである。櫛型パターンは、2つの櫛型パターンを有しており、一方の櫛型パターンの櫛歯が他方の櫛型パターンの溝と向かい合うよう、所定の距離だけずらされて2つの櫛型パターンが向かいあっている。クランクパターンは、クランク型のパターンである。
例えば、突き当てパターンの場合、第1のラインパターンと第2のラインパターンとの間の位置(突き当て部)は、他の位置と比べて露光処理時のデフォーカスなどによってショートしやすい。また、囲まれパターンの場合、ラインパターンの先端部とコの字パターンの底辺部との間の位置(突き当て部)は、他の位置と比べて露光処理時のデフォーカスなどによってショートしやすい。このように、各パターンの種類毎に、ショートや断線の生じやすい位置がある。そこで、本実施の形態では、ショートや断線の生じやすい位置を評価点位置iに設定する。
なお、以下では、評価パターンXの生成例として、突き当てパターンに対して評価パターンXを生成する場合について説明する。突き当てパターンの場合、突き当て部の光学像強度が増大することによって突き当て部がショートニングしてしまう。そこで、本実施の形態では、突き当て部を評価点位置iとし、評価点位置iの光学像強度をコスト関数に取ることで、評価パターンXを発生させる。
つぎに、第2の実施の形態に係る評価パターン作成装置10の動作手順を説明する。なお、第1の実施の形態と同様の処理を行なう手順についてはその説明を省略する。評価パターン作成装置10の評価情報入力部13へは、被評価セル21と評価点位置iを入力しておく。ここでの評価点位置iは、突き当てパターンの突き当て部である。
評価パターン作成装置10は、評価対象マスクをP×Qのメッシュに分割しピクセルベースで評価パターンXを計算する。S個の互いにインコヒーレントな光源s(s=1,2,・・・,S)から照射され、マスク要素(p、q)(p=1,2,・・・,P、q=1,2,・・・,Q)で回折し、ウエハ座標(x、y)に到達した光波の電場をEs(p,q,x,y)とする。ここでの電場は、マスク透過率に対して線形である。
マスク関数m(p,q)をマスク要素(p,q)の透過率として定義する。例えば、二値マスクの場合、m(p,q)={0,1}である。次にマスクパターンKをピクセルベースでマスク要素(p、q)の組み合わせとして定義する。マスク要素(p、q)は、式(12)によって示すことができる。
Figure 0004843649
像強度算出部14は、マスクパターンKが与えられると、ウエハ座標(x,y)における光学像強度I(x,y)を、式(13)によって算出する。
Figure 0004843649
なお、ここでは電場を用いて光学像強度I(x,y)を算出する場合について説明したが、電場を数式的に電場と同等の機能を果たす物理量で代替してもよい。例えば、電場の代わりに磁場やスカラー波動関数を用いて光学像強度I(x,y)を算出してもよい。
ここで、電場Es(p,q,x,y)(s=1,2,・・・,S)の直積ベクトルを、式(14)のように定義する。このときの光学像強度I(x,y)は、式(15)によって示すことができる。
Figure 0004843649
Figure 0004843649
式(15)に示すように、光学像強度の平方根(式(16))は、マスク関数に対して線形関数になっている。
Figure 0004843649
式(15)に示すように、ウエハ座標(x,y)の光学像強度を最大化するマスクパターンの計算は、Sに比例する次元を有したベクトル(式(17))の和を最大にする(p、q)の組み合わせの計算と同じになることが分かる。
Figure 0004843649
さらに、以上の説明では、ウエハ上の1点の光学像強度をコスト関数として、それを最大化する評価パターンXを発生させる場合について説明したが、ウエハ上の数点の位置座標(x1,y1),(x2,y2),・・・,(xw,yw)の光学像強度の平方根和をコスト関数として、それを最大化する評価パターンXを発生させてもよい。この場合、式(18)に示すベクトルの直積ベクトル(式(19))を、式(20)のように定義する。このとき、題意のコスト関数は、式(21)となり、マスク関数に対し線形性を有するからである。
Figure 0004843649
Figure 0004843649
Figure 0004843649
Figure 0004843649
なお、本実施の形態では、セルパターン部分(被評価セル21)のピクセルを固定した条件で周辺環境パターンのマスクパターン(評価パターンX)を生成したが、任意の被評価セル21に対して評価パターンXを生成してもよい。
このように第2の実施の形態によれば、コスト関数としてウエハ上の複数点における光学像強度の平方根の総和を選び、互いにインコヒーレントな各光源から照射されてウエハ上の各点に到達する光波の電場の直積ベクトルを用いて光学像強度を算出するので、評価パターンXを効率良く生成することができる。
(第3の実施の形態)
つぎに、この発明の第3の実施の形態について説明する。第3の実施の形態では、コスト関数としてウエハ上の複数点における光学像強度の平方根の総和を選ぶ。そして、ウエハ上の各点における光学像強度をSOCS展開(OCA)した各項の直積ベクトルを用いて光学像強度を算出する。
TCCをスペクトル分解した場合、第k番目の固有値をλk、固有関数をφk(f,g)とすると、文献3に示されているように、光学像強度は式(22)で表される。ここでのΦk(x,y)は、φk(f,g)のフーリエ変換である。文献3:Nicolas Bailey Cobb, Fast Optical and Process Proximity Correction Algorithms for Integrated Circuit Manufacturing, Ph.D. dissertation in UC Berkeley (1998)
Figure 0004843649
ここで、Φk(x,y)の直積で定義される直積ベクトル(式(23))は、式(24)によって表すことができる。このときの光学像強度I(x,y)は、式(25)となる。
Figure 0004843649
Figure 0004843649
Figure 0004843649
すなわち、ウエハ座標の点(x,y)の光学像強度を最大化するマスクパターン(評価パターンX)の計算は、Nに比例する次元を有したベクトル(式(23))の和を最大にする(p,q)の組み合わせの計算と同じになる。照明条件によっては、kの増加につれて固有値λkが急速に0になる場合がある。そのような場合には、小さな固有値を持つ固有関数項を無視して計算することで高速にマスクパターンを計算することが可能となる。
なお、本実施の形態では、セルパターン部分(被評価セル21)のピクセルを固定した条件で周辺環境パターンのマスクパターン(評価パターンX)を生成したが、任意の被評価セル21に対して評価パターンXを生成してもよい。
また、以上の説明では、ウエハ上の1点の光学像強度をコスト関数として、それを最大化する評価パターンXを発生させる場合について説明したが、第2の実施の形態と同様に、ウエハ上の数点の位置座標(x1,y1),(x2,y2),・・・,(xw,yw)の光学像強度の平方根和をコスト関数として、それを最大化する評価パターンXを発生させてもよい。
この場合、式(26)に示すベクトルの直積ベクトル(式(27))を式(28)のように定義する。このときのコスト関数は式(29−1)となり、マスク関数に対して線形性を有するからである。
Figure 0004843649
Figure 0004843649
Figure 0004843649
Figure 0004843649
なお、第2の実施の形態および第3の実施の形態では、コスト関数をマスク関数に対して線形性を有する関数としたが、コスト関数をマスク関数に対して線形性を有する関数に近似した関数としてもよい。すなわち、式(22)の像強度を評価する際、Journal of Optical Society of America A/ Vol.11, No.9/ pl.2438-2452/ Sep.(1994)にて、Y.C.Patiらが“Phase-shifting masks for microlithography: automated design and mask requirements”の中で説明しているOCA(Optimal Coherent Assumption)手法に従う近似式(以下に示す式(29−2))を用いてもよい。なお、式(29−2)では、(注:Σの上のNtをNより小さな値にとることで近似式となっている。
Figure 0004843649
このように第3の実施の形態によれば、コスト関数としてウエハ上の複数点における光学像強度の平方根の総和を選び、ウエハ上の各点における光学像強度をSOCS展開した各項の直積ベクトルを用いて光学像強度を算出することにより、評価パターンXを効率良く生成することができる。
(第4の実施の形態)
つぎに、この発明の第4の実施の形態について説明する。第4の実施の形態では、第2および第3の実施の形態で説明したベクトル和最大化のアルゴリズム(光学像強度を最大化する評価パターンXの算出方法)として、コスト関数Fにベクター(N個のM次元実ベクトル(M>2))を用いる。
図15は、ベクトル和最大化のアルゴリズムを用いたマスクパターンの生成方法を説明するための図である。前述したように、ウエハ座標の点(x,y)の光学像強度を最大化させる評価パターンXを算出するには、Nに比例する次元を有したベクトル(式(23))の和を最大にする(p,q)の組み合わせを算出する必要がある。
透過部分となるマスク要素のコスト関数への寄与がベクトルで表されるので、コスト関数が大きい場合にはベクトル和も大きくなる(A)。本実施の形態では、このベクトルの和を最大にするマスク要素を算出する。まず、ベクトルの中から最大となるベクトル和を抽出し、この最大となるベクトル和との内積が正となるマスク要素(コスト関数を増大させる成分を有したメッシュ部分)のみを透過させることによって、評価パターンXを算出する(B)。
以下、ベクトル和最大化の具体的な方法について説明する。N個のM次元実ベクトルの集合Ωを考える。ここでの集合Ωは、式(30)によって表される。Ωの部分集合K(K⊂Ω)に対する総和ベクトル(式(31))は、式(32)となる。
Figure 0004843649
Figure 0004843649
Figure 0004843649
絶対値(式(33))を最大にする部分集合KをKmaxとする。以下、Kmaxおよび式(34)を計算するアルゴリズムについて説明する。Kmaxなどを総当たり的な手法で計算しようとすると、計算コストはMに対して指数関数的に増大してしまい、計算コスト〜O(2M)となる。
Figure 0004843649
Figure 0004843649
ここでのMは、第2の実施の形態や第3の実施の形態におけるマスクのメッシュ間隔であり、精度を高めるためには、Mを十分大きな値に取る必要がある。このため、現実的な系では、総当たり計算を実施することは不可能となる。そこで、本実施の形態では、効率的な近似解計算手法を用いることによって、計算コストをO(M)に抑える。
本実施の形態における、Kmaxおよび式(34)の計算手順について説明する。まず、P個のM次元ユニットベクトルを算出する(s1)。P個のM次元ユニットベクトルは、式(35)によって示される。
Figure 0004843649
つぎに、算出したP個のM次元ユニットベクトル(式(36))(p=1,2,・・・,P)のそれぞれに対してΩの部分集合Kpを算出する(s2)。Ωの部分集合Kpは式(37)によって示される。
Figure 0004843649
Figure 0004843649
部分集合Kpに対して、そのベクトル和(式(38))(p=1,2,・・・,P)を算出する(s3)。つぎに、P個のベクトルの絶対値(式(39))の中から最大値を調べる(s4)。ここでの最大値は、式(40)によって示される。
Figure 0004843649
Figure 0004843649
Figure 0004843649
pmaxをKmaxの近似解として採用し、式(41)を式(42)の近似解として採用する。ユニットベクトルの数Pを十分大きな数として選ぶことで、精度の高い近似解を得ることが可能となる。
Figure 0004843649
Figure 0004843649
ユニットベクトル(式(43))が予め何れの方向に存在するかを事前に知り得た場合は、P個のM次元ユニットベクトル(式(44))の方向を式(43)にほぼ平行なものに選ぶことより効率的な解探索が可能となる。
Figure 0004843649
Figure 0004843649
一方、ユニットベクトル(式(43))の方向が予め何れの方向にあるかが分からない場合は、P個のM次元ユニットベクトル(式(44))の方向を等方的なものに選ぶ。例えば、Pを自然数Lに対してP=LM-1とした場合、P個のユニットベクトル(式(36))(p=1,2,・・・,P)は、式(45)、式(46)のように設定できる。式(45)は、M=2の場合であり、式(46)はM=4の場合である。式(46)でのdiv(p,L)は自然数pを自然数Lで割ったときの商であり、mod(p,L)は自然数pを自然数Lで割ったときの剰余である。
Figure 0004843649
Figure 0004843649
このような方法でユニットベクトルを評価した場合の式(47)は真の解(式(48))に対して式(49)で示す精度を保証できる。
Figure 0004843649
Figure 0004843649
Figure 0004843649
例えば、M=2の場合(2次元のベクトル和の最大化を考える場合)は、P=20(20通り)のユニットベクトルを評価することで、式(50)に示す高精度な解候補を取得することが可能となる。
Figure 0004843649
このように第4の実施の形態によれば、P個のM次元ユニットベクトルを用いて近似的にベクトル和の最大値を算出しているので、高精度な解を容易に算出することが可能となる。
(第5の実施の形態)
つぎに、この発明の第5の実施の形態について説明する。第5の実施の形態では、第1の実施の形態に係る評価パターン作成装置10が作成した評価パターンX(セル周辺環境評価パターン)によって、被評価セル21(機能ブロックパターン)の検証を行なう。
図16は、被評価セルのレイアウト検証の処理手順を示すフローチャートである。まず、機能ブロックパターンである被評価セル21を設計する(ステップS110)。さらに、第1の実施の形態に係る評価パターン作成装置10によって周辺環境パターンとなる評価パターンXを生成する(ステップS120)。このとき、評価パターン作成装置10は、機能ブロックパターンを固定して評価パターンXを生成する。
生成した評価パターンXを被評価セル21の周辺部に配置して、被評価セル21のリソマージン(リソグラフィ処理に関するマージン)の検証を行う。リソマージンの検証としては、例えば、DOF、MEF、コントラスト、CD裕度等の条件が必要とされるプロセス裕度条件内に収まっているか否かを検証する(ステップS130)。リソマージンの検証は、リソグラフィ性能をシミュレーションするシミュレーション装置によって行なう。なお、リソマージンの検証は、実際に被評価セル21と評価パターンXを配置したマスクによって露光処理、現像処理などを行って、レジストパターンを検証してもよい。また、リソマージンの検証の代わりにエッチング後のパターンを検証してもよい。
リソマージンの検証結果がOK(マージンが十分)と判断されれば(ステップS130、OK)、作成されたリソ設計パターンは周辺環境パターンに対して十分なロバストネスを有していることが保証される。したがって、リソマージンの検証結果がOKの場合は、被評価セル21の検証処理を終了する。
リソマージンの検証結果がNG(十分なリソマージン無し)であれば(ステップS130、NG)、周辺環境パターンに対して十分なロバストネスを有していないと判断し、被評価セル21を十分なリソマージンを保有するパターンに設計し直す。具体的には、生成した評価パターンXを被評価セル21の周辺部に配置し、この状態で被評価セル21のOPC処理を行う(ステップS140)。これにより、被評価セル21を再設計することが可能となる。この後、第1の実施の形態に係る評価パターン作成装置10は、再設計された被評価セル21に対して、新たな評価パターンXを生成する(ステップS120)。
そして、新たに生成した評価パターンXを再設計した被評価セル21の周辺部に配置して、再設計した被評価セル21のリソマージンの検証を行う(ステップS130)。被評価セル21のリソマージンの検証結果がOKとなるまで、ステップS120〜S140の処理が繰り返される。このループ処理を繰り返すことによって、環境パターンに対して十分ロバストネスを有する被評価セル21を得ることができる。
なお、被評価セル21の修正が微少である場合には、再設計される被評価セル21に対する評価パターンXは再設計される前の評価パターンXとほとんど変化しないと期待される。このため、再設計される前に生成させた評価パターンXを用いて被評価セル21の検証を行なってもよい。
このように第5の実施の形態によれば、パターンレイアウトの周辺環境に対して十分な安定性を検証できる評価パターンXを用いて被評価セル21を検証するので、周辺環境に対する安定性を十分に保証したパターンレイアウト(被評価セル21)の検証を行うことが可能となる。
第1の実施の形態に係る評価パターン作成の概念を説明するための説明図である。 評価パターン作成装置の構成を示す機能ブロック図である。 評価パターン作成装置のハードウェア構成を示す図である。 第1の実施の形態に係る評価パターン作成装置の動作手順を示すフローチャートである。 被評価セルの一例を示す図である。 被評価セルに設定される情報を説明するための図である。 OPE影響範囲を説明するための図である。 光源形状と相互強度分布との関係を示す図である。 実験によってOPE影響範囲を設定する方法を説明するための図である。 TCCを求めるための積分領域を示す図である。 局所探索法と全域探索法を組み合わせた探索アルゴリズムを説明するための図である。 評価パターンの一例を示す図である。 露光装置の一例を示す図である。 被評価セルに配置されるパターンの種類を説明するための図である。 ベクトル和最大化のアルゴリズムを用いたマスクパターンの生成方法を説明するための図である。 被評価セルのレイアウト検証の処理手順を示すフローチャートである。
符号の説明
7 評価パターン作成プログラム、10 評価パターン作成装置、12 メッシュグリッド設定部、14 像強度算出部、15 マスク透過率算出部、16 評価パターン作成部、21 被評価セル、23 メッシュグリッド

Claims (5)

  1. 半導体回路の回路パターンまたは前記回路パターンに対応するマスクパターンを被評価パターンとして前記被評価パターンのリソグラフィ性能を評価する際に前記被評価パターンの周辺に配置される周辺パターンを、前記被評価パターンの評価パターンとして作成する評価パターン作成方法において、
    前記被評価パターンの周辺領域を複数のメッシュに分割する分割ステップと、
    所定のメッシュにマスク関数値を与えた場合に、前記被評価パターンをリソグラフィプロセスによりウエハ上へ転写した場合の前記回路パターンの像強度を算出する像強度算出ステップと、
    前記リソグラフィ性能を評価する際に前記被評価パターンのウエハへの転写特性に影響を与える光学像特徴量を用いて、前記光学像特徴量毎の前記像強度の特性を算出し、前記像強度の特性に対して定義したコスト関数が所定の基準をみたすように前記メッシュのマスク関数値を算出する関数値算出ステップと、
    前記所定のメッシュで求めたマスク関数値に対応する評価パターンを作成する評価パターン作成ステップと、
    を含むことを特徴とする評価パターン作成方法。
  2. 前記光学像特徴量は、前記回路パターン内でのフォーカス感度、光学像の傾き、規格化光学像強度ログスロープ及び光学像強度のいずれかを含むことを特徴とする請求項1に記載の評価パターン作成方法。
  3. 前記関数値算出ステップは、前記コスト関数として、前記メッシュのマスク関数値に対して線形性を有した関数または前記メッシュのマスク関数値に対して線形性を有する関数に近似された関数を用いるとともに、前記コスト関数を増大させる成分を有したメッシュから露光光を透過乃至反射させるようメッシュのマスク関数値を算出することを特徴とする請求項1または2に記載の評価パターン作成方法。
  4. 半導体回路の回路パターンまたは前記回路パターンに対応するマスクパターンを被評価パターンとして前記被評価パターンのリソグラフィ性能を評価する際に前記被評価パターンの周辺に配置される周辺パターンを、前記被評価パターンの評価パターンとして作成する評価パターン作成プログラムにおいて、
    前記被評価パターンの周辺領域を複数のメッシュに分割する分割ステップと、
    所定のメッシュにマスク関数値を与えた場合に、前記被評価パターンのリソグラフィプロセスによりウエハ上へ転写した場合の前記回路パターンの像強度を算出する像強度算出ステップと、
    前記リソグラフィ性能を評価する際に前記被評価パターンのウエハへの転写特性に影響を与える光学像特徴量を用いて、前記光学像特徴量毎の前記像強度の特性を算出し、前記像強度の特性に対して定義したコスト関数が所定の基準をみたすように前記メッシュのマスク関数値を算出する関数値算出ステップと、
    前記所定のメッシュで求めたマスク関数値に対応する評価パターンを作成する評価パターン作成ステップと、
    をコンピュータに実行させることを特徴とする評価パターン作成プログラム。
  5. 半導体回路の回路パターンまたは前記回路パターンに対応するマスクパターンである被評価パターンの周辺に評価パターンを配置して、前記被評価パターンのリソグラフィ性能を検証するパターン検証方法において、
    前記被評価パターンの周辺領域を複数のメッシュに分割する分割ステップと、
    所定のメッシュにマスク関数値を与えた場合に、前記被評価パターンをリソグラフィプロセスによりウエハ上へ転写した場合の前記回路パターンの像強度を算出する像強度算出ステップと、
    前記リソグラフィ性能を評価する際に前記被評価パターンのウエハへの転写特性に影響を与える光学像特徴量を用いて、前記光学像特徴量毎の前記像強度の特性を算出し、前記像強度の特性に対して定義したコスト関数が所定の基準をみたすように前記メッシュのマスク関数値を算出する関数値算出ステップと、
    前記所定のメッシュで求めたマスク関数値に対応する評価パターンを作成する評価パターン作成ステップと、
    前記回路パターンの周辺に前記評価パターン配置して、前記回路パターンのリソグラフィ性能を検証する検証ステップと、
    を含むことを特徴とするパターン検証方法。
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