JP4841854B2 - 熱処理装置 - Google Patents

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この発明は、半導体ウェハーやガラス基板等(以下、単に「基板」と称する)に閃光を照射することにより基板を熱処理する熱処理装置に関する。
従来より、イオン注入後の半導体ウェハーのイオン活性化工程においては、ハロゲンランプを使用したランプアニール装置等の熱処理装置が使用されている。このような熱処理装置においては、半導体ウェハーを、例えば、1000℃ないし1100℃程度の温度に加熱(アニール)することにより、半導体ウェハーのイオン活性化を実行している。そして、このような熱処理装置においては、ハロゲンランプより照射される光のエネルギーを利用することにより、毎秒数百度程度の速度で基板を昇温する構成となっている。
一方、近年、半導体デバイスの高集積化が進展し、ゲート長が短くなるにつれて接合深さも浅くすることが望まれている。しかしながら、毎秒数百度程度の速度で半導体ウェハーを昇温する上記ランプアニール装置を使用して半導体ウェハーのイオン活性化を実行した場合においても、半導体ウェハーに打ち込まれたボロンやリン等のイオンが熱によって深く拡散するという現象が生ずることが判明した。このような現象が発生した場合においては、接合深さが要求よりも深くなり過ぎ、良好なデバイス形成に支障が生じることが懸念される。
このため、キセノンフラッシュランプ等を使用して半導体ウェハーの表面に閃光を照射することにより、イオンが注入された半導体ウェハーの表面のみを極めて短時間(数ミリセカンド以下)に昇温させる技術が実現されている。キセノンフラッシュランプの放射分光分布は紫外域から近赤外域であり、従来のハロゲンランプよりも波長が短く、シリコンの半導体ウェハーの基礎吸収帯とほぼ一致している。よって、キセノンフラッシュランプから半導体ウェハーに閃光を照射したときには、透過光が少なく半導体ウェハーを急速に昇温することが可能である。また、数ミリセカンド以下の極めて短時間の閃光照射であれば、半導体ウェハーの表面近傍のみを選択的に昇温できることも判明している。このため、キセノンフラッシュランプによる極短時間の昇温であれば、イオンを深く拡散させることなく、イオン活性化のみを実行することができるのである。
ところが、キセノンフラッシュランプは極めて高いエネルギーを有する光を瞬間的に半導体ウェハーに照射するため、一瞬で半導体ウェハーの表面温度が急速に上昇し、照射する光のエネルギーがある閾値を超えると急速な表面の熱膨張によって半導体ウェハーが高い確率で割れることとなる。また、サセプタに半導体ウェハーを保持させた状態にてキセノンフラッシュランプからの閃光照射によって該ウェハーを加熱したときには、上記閾値未満のエネルギーの閃光を照射したとしても、半導体ウェハーが割れることがあった。これは、一瞬の閃光照射によってウェハー表面が急激に熱膨張して半導体ウェハーが凸状に反ろうとしたときに、ウェハー端部がサセプタのポケット縁や位置決めピンに接触していたりすると、その接触部に大きな力が加わる一方で、そのような応力を緩和すべくウェハーがサセプタ上を滑って移動する時間的余裕がないためである。その結果、上記閾値未満のエネルギーの閃光を照射したときであっても、半導体ウェハーの端部が何かに接触していると瞬間的な熱膨張時にそこから受ける応力によってウェハーが割れることとなっていたのである。
このような問題を解決するため、特許文献1には閃光照射の直前に半導体ウェハーをサセプタから浮上させ、サセプタの上面と半導体ウェハーの下面との間に空気層を挟み込んだ浮遊状態にてフラッシュ加熱を行う技術が開示されている。これによれば、フラッシュランプからの閃光照射時に浮遊状態の半導体ウェハーが自由に動くことができ、一瞬の閃光照射によってウェハー表面が急激に熱膨張しても半導体ウェハーの割れを防止することができる。
特開2004−186542号公報
しかしながら、イオンの活性化率をさらに高めるために、より大きなエネルギー(上記閾値に近いエネルギー)にてフラッシュ加熱を行いたいという要望が強い。このような大きなエネルギーにて閃光照射を行うと、それに伴って加熱時に半導体ウェハーが大きく凸状に湾曲することとなる。特許文献1に開示された技術を用いたとしても、サセプタからの浮遊距離以上に半導体ウェハーが大きく湾曲すると、図10に示すように、半導体ウェハーの周縁端部がサセプタ101に接触することとなる。なお、図10において、ホットプレート102は、サセプタ101を介して半導体ウェハーWを予備加熱するためのものである。
図10に示す如く、半導体ウェハーが大きく凸状に湾曲してその周縁端部がサセプタ101の上面に接触すると、その接触によって半導体ウェハーWが割れるおそれがある。また、半導体ウェハーが凸状に反った瞬間には、半導体ウェハーWの下面とサセプタ101の上面との間に形成される気密状態の空間103が減圧空間となり、半導体ウェハーWに作用する外気の圧力はそのままサセプタ101上面に対する半導体ウェハーWの周縁端部の接触荷重となる。このときに、半導体ウェハーWの周縁端部からサセプタ101が受ける荷重は、φ200mmの半導体ウェハーWであっても300kgw以上であり、φ300mmの半導体ウェハーWともなると約700kgwにも及ぶ。通常、サセプタ101は石英製であるが、このような大きな接触荷重が作用するとサセプタ101上面に半導体ウェハーWの周縁形状に沿った傷が付くことがある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、大きなエネルギーにて閃光照射を行ったとしても基板の割れを防止することができる熱処理装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、基板に対して閃光を照射することによって該基板を加熱する熱処理装置において、フラッシュランプを有する光源と、前記光源の下方に設けられたチャンバーと、前記光源から閃光を照射する前に基板を予備加熱するホットプレートと、前記ホットプレートの上面に固定されたウェハステージと、前記ホットプレートに対して相対昇降が可能に設けられ、前記光源から閃光を照射するときに、前記チャンバー内にて基板を略水平姿勢にて保持するサセプタと、前記予備加熱を行うときには、前記サセプタの上面が前記ウェハステージの上面と面一となる接触位置にまで前記サセプタを前記ホットプレートに対して相対的に下降させるとともに、前記光源から閃光を照射するときには、前記接触位置よりも上方の浮上位置にまで前記サセプタを前記ホットプレートに対して相対的に上昇させるサセプタ昇降手段と、を備え、前記サセプタの平面サイズを処理対象となる基板の平面サイズよりも小さくしている。
また、請求項2の発明は、請求項1の発明に係る熱処理装置において、処理対象となる基板および前記サセプタが実質的に円形であり、前記サセプタの直径を処理対象となる基板の直径の40%以上80%以下としている。
また、請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明に係る熱処理装置において、前記サセプタの上面周縁部を面取り加工している
また、請求項4の発明は、請求項1から請求項3のいずれかの発明に係る熱処理装置において、前記サセプタに、上面側と下面側とを連通する貫通孔を穿設している。
また、請求項5の発明は、請求項1から請求項4のいずれかの発明に係る熱処理装置において、前記サセプタの側方に、熱処理時の基板の位置ずれを防止する位置ずれ防止ピンを立設している。
請求項1の発明によれば、サセプタの平面サイズが処理対象となる基板の平面サイズよりも小さいため、大きなエネルギーにて閃光照射が行われたとしても基板が自由に湾曲することができ、基板内部に生じるストレスが軽減され、その結果基板の割れを防止することができる。
また、請求項2の発明によれば、サセプタの直径が処理対象となる基板の直径の40%以上80%以下であるため、基板を安定して保持することと自由な湾曲させることとを両立させることができる。
また、請求項3の発明によれば、サセプタの上面周縁部にアールをつけているため、閃光照射時に基板が湾曲しても、その裏面に傷が付くことが防止される。
また、請求項4の発明によれば、サセプタに、上面側と下面側とを連通する貫通孔を穿設しているため、閃光照射時に基板がより自由に湾曲することができる。
また、請求項5の発明によれば、サセプタの側方に、熱処理時の基板の位置ずれを防止する位置ずれ防止ピンを立設しているため、閃光照射時に基板が急激に湾曲してもサセプタから基板が滑落するのを防止することができる。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明に係る熱処理装置1の構成を示す側断面図である。熱処理装置1は基板として実質的に円形の半導体ウェハーWに閃光を照射してその半導体ウェハーWを加熱するフラッシュランプアニール装置である。
熱処理装置1は、半導体ウェハーWを収容する略円筒形状のチャンバー6を備える。チャンバー6は、略円筒状の内壁を有するチャンバー側部63、および、チャンバー側部63の下部を覆うチャンバー底部62によって構成される。また、チャンバー側部63およびチャンバー底部62によって囲まれる空間が熱処理空間65として規定される。熱処理空間65の上方は上部開口60とされている。
また、熱処理装置1は、上部開口60に装着されて上部開口60を閉塞する閉塞部材である透光板61、チャンバー6の内部において半導体ウェハーWを水平姿勢にて保持しつつ予備加熱を行う略円板状の保持部7、保持部7の全体をチャンバー6の底面であるチャンバー底部62に対して昇降させる保持部昇降機構4、保持部7の一部であるサセプタ721を保持部7に対して昇降させるサセプタ昇降機構9、サセプタ721に保持される半導体ウェハーWに透光板61を介して光を照射することにより半導体ウェハーWを加熱する光照射部5、および、これらの構成を制御して熱処理を行う制御部3を備える。
チャンバー6は、光照射部5の下方に設けられている。チャンバー6の上部に設けられた透光板61は、例えば、石英等により形成され、光照射部5から出射された光を透過して熱処理空間65に導くチャンバー窓(透光窓)として機能する。チャンバー6の本体を構成するチャンバー底部62およびチャンバー側部63は、例えば、ステンレススチール等の強度と耐熱性に優れた金属材料にて形成されており、チャンバー側部63の内側面の上部のリング631は、光照射による劣化に対してステンレススチールより優れた耐久性を有するアルミニウム(Al)合金等で形成されている。
チャンバー側部63は、半導体ウェハーWの搬入および搬出を行うための搬送開口部66を有し、搬送開口部66は、軸662を中心に回動するゲートバルブ185により開閉可能とされる。チャンバー側部63における搬送開口66とは反対側の部位には熱処理空間65に処理ガス(例えば、窒素(N2)ガスやヘリウム(He)ガス、アルゴン(Ar)ガス等の不活性ガス、あるいは、酸素(02)ガス等)を導入する導入路81が形成され、その一端は弁82を介して図示省略の給気機構に接続され、他端はチャンバー側部63の内部に形成されるガス導入チャンネル83に接続される。また、搬送開口部66には熱処理空間65内の気体を排出する排出路86が形成され、弁87を介して図示省略の排気機構に接続される。

図2は、チャンバー6をガス導入チャンネル83の位置にて水平面で切断した断面図である。図2に示すように、ガス導入チャンネル83は、図1に示す搬送開口部66の反対側においてチャンバー側部63の全周の約1/3に亘って形成されており、導入路81を介してガス導入チャンネル83に導かれた処理ガスは、複数のガス供給孔84から熱処理空間65内へと供給される。
図1に示す保持部昇降機構4は、略円筒状のシャフト41、移動板42、ガイド部材43(本実施の形態ではシャフト41の周りに3本配置される)、固定板44、ボールネジ45、ナット46およびモータ40を有する。チャンバー6の下部であるチャンバー底部62には保持部7よりも小さい直径を有する略円形の下部開口64が形成されており、ステンレススチール製のシャフト41は、下部開口64を挿通して、保持部7(厳密には保持部7のホットプレート71)の下面に接続されて保持部7を支持する。
移動板42にはボールネジ45と螺合するナット46が固定されている。また、移動板42は、チャンバー底部62に固定されて下方へと伸びるガイド部材43により摺動自在に案内されて上下方向に移動可能とされる。また、移動板42は、シャフト41を介して保持部7に連結される。
モータ40は、ガイド部材43の下端部に取り付けられる固定板44に設置され、タイミングベルト401を介してボールネジ45に接続される。保持部昇降機構4により保持部7が昇降する際には、駆動部であるモータ40が制御部3の制御によりボールネジ45を回転し、ナット46が固定された移動板42がガイド部材43に沿って鉛直方向に移動する。この結果、移動板42に固定されたシャフト41が鉛直方向に沿って移動し、シャフト41に接続された保持部7が図1に示す半導体ウェハーWの受渡位置と図4に示す半導体ウェハーWの熱処理位置との間で滑らかに昇降する。
移動板42の上面には略半円筒状(円筒を長手方向に沿って半分に切断した形状)のメカストッパ451がボールネジ45に沿うように立設されており、仮に何らかの異常により移動板42が所定の上昇限界を超えて上昇しようとしても、メカストッパ451の上端がボールネジ45の端部に設けられた端板452に突き当たることによって移動板42の異常上昇が防止される。これにより、保持部7が透光板61の下方の所定位置以上に上昇することはなく、保持部7と透光板61との衝突が防止される。
また、保持部昇降機構4は、チャンバー6の内部のメンテナンスを行う際に保持部7を手動にて昇降させる手動昇降部49を有する。手動昇降部49はハンドル491および回転軸492を有し、ハンドル491を介して回転軸492を回転することより、タイミングベルト495を介して回転軸492に接続されるボールネジ45を回転して保持部7の昇降を行うことができる。
チャンバー底部62の下側には、シャフト41の周囲を囲み下方へと伸びる伸縮自在のベローズ47が設けられ、その上端はチャンバー底部62の下面に接続される。一方、ベローズ47の下端はベローズ下端板471に取り付けられている。べローズ下端板471は、鍔状部材411によってシャフト41にねじ止めされて取り付けられている。保持部昇降機構4により保持部7がチャンバー底部62に対して上昇する際にはベローズ47が収縮され、下降する際にはべローズ47が伸張される。そして、保持部7が昇降する際にも、ベローズ47が伸縮することによって熱処理空間65内の気密状態が維持される。
保持部7は、半導体ウェハーWを予備加熱(いわゆるアシスト加熱)するホットプレート(加熱プレート)71、並びに、ホットプレート71の上面(保持部7が半導体ウェハーWを保持する側の面)に設けられたサセプタ721およびウェハステージ722を有する。保持部7の下面には、既述のように保持部7を昇降するシャフト41が接続される。
ホットプレート71は、ステンレススチール製の上部プレート73および下部プレート74を有する。上部プレート73と下部プレート74との間には、ホットプレート71を加熱するニクロム線等の抵抗加熱線が配設され、導電性のニッケル(Ni)ロウが充填されて封止されている。また、上部プレート73および下部プレート74の端部はロウ付けにより接着されている。
図3は、ホットプレート71を示す平面図である。図3に示すように、ホットプレート71は、保持される半導体ウェハーWと対向する領域の中央部に同心円状に配置される円板状のゾーン711および円環状のゾーン712、並びに、ゾーン712の周囲の略円環状の領域を周方向に4等分割した4つのゾーン713〜716を備え、各ゾーン間には若干の間隙が形成されている。また、ホットプレート71には、支持ピン70が挿通される3つの貫通孔77が、ゾーン711とゾーン712との隙間の周上に120°毎に設けられる。
6つのゾーン711〜716のそれぞれには、相互に独立した抵抗加熱線が周回するように配設されてヒータが形成されており、各ゾーンに内蔵されたヒータにより各ゾーンが個別に加熱される。保持部7に保持された半導体ウェハーWは、6つのゾーン711〜716に内蔵されたヒータにより加熱される。また、ゾーン711〜716のそれぞれには、熱電対を用いて各ゾーンの温度を計測するセンサ710が設けられている。各センサ710は略円筒状のシャフト41の内部を通り制御部3に接続される。
ホットプレート71が加熱される際には、センサ710により計測される6つのゾーン711〜716のそれぞれの温度が予め設定された所定の温度になるように、各ゾーンに配設された抵抗加熱線への電力供給量が制御部3により制御される。制御部3による各ゾーンの温度制御はPID(Proportional,Integral,Differential)制御により行われる。ホットプレート71では、半導体ウェハーWの熱処理(複数の半導体ウェハーWを連続的に処理する場合は、全ての半導体ウェハーWの熱処理)が終了するまでゾーン711〜716のそれぞれの温度が継続的に計測され、各ゾーンに配設された抵抗加熱線への電力供給量が個別に制御されて、すなわち、各ゾーンに内蔵されたヒータの温度が個別に制御されて各ゾーンの温度が設定温度に維持される。なお、各ゾーンの設定温度は、基準となる温度から個別に設定されたオフセット値だけ変更することが可能とされる。
6つのゾーン711〜716にそれぞれ配設される抵抗加熱線は、シャフト41の内部を通る電力線を介して電力供給源(図示省略)に接続されている。電力供給源から各ゾーンの抵抗加熱線に至る経路途中において、電力供給源からの電力線はマグネシア(マグネシウム酸化物)等の絶縁体を充填したステンレスチューブの内部に互いに電気的に絶縁状態となるように配置される。なお、シャフト41の内部は大気開放されている。
図1および図4に示すように、ホットプレート71の上面側には、保持部7に対して相対昇降が可能なサセプタ721および固定されているウェハステージ722が個別に設けられている。サセプタ721およびウェハステージ722はともに石英(あるいは、窒化アルミニウム(AIN)等であってもよい)により形成される。
ウェハステージ722は、円環形状の板状部材であって、その下面をホットプレート71の上面に面接触させてホットプレート71上に設置される。ウェハステージ722の外径はホットプレート71の直径と等しい。一方、ウェハステージ722の内径はサセプタ721の直径よりも若干大きい。また、ウェハステージ722の上面には、熱処理時の半導体ウェハーWの位置ずれを防止する位置ずれ防止ピン75が立設されている。位置ずれ防止ピン75は、半導体ウェハーWの径よりも若干大きな径を有する円の周方向に沿って、例えば120°毎に3ヶ所設けられている。また、位置ずれ防止ピン75の高さは、その上端がフラッシュ加熱時にサセプタ721に保持されている半導体ウェハーWよりも高くなる程度のものであれば良い。
サセプタ721は、円盤形状の板状部材である。図5はサセプタ721の側断面図であり、図6はサセプタ721の平面図である。本実施形態のサセプタ721の直径DSは処理対象となる半導体ウェハーWの直径よりも短く、例えば半導体ウェハーWの直径の70%である。サセプタ721の厚さはウェハステージ722の厚さと等しい。また、サセプタ721の中心部には、サセプタ721の上面側と下面側とを連通する貫通孔723が穿設されている。貫通孔723の径は、上下面の雰囲気が連通する程度であれば充分であり、例えば数mm程度である。さらに、サセプタ721の上面周縁部には、例えば数mmのアールがつけられている。
図1に示すサセプタ昇降機構9は、支持ピン70(本実施形態ではシャフト41の周りに3本配置される)、昇降板91およびエアシリンダ92を有する。チャンバー6の下部であるチャンバー底部62には、下部開口64の周りに120°毎に貫通孔94が3ヶ所形成されている。支持ピン70は、例えば石英により形成されており、貫通孔94を挿通して、サセプタ721の下面に接続されてサセプタ721を下方より支持する。
支持ピン70の下端は、昇降板91に接続されている。昇降板91は、シャフト41の周りに配置された円環形状の部材である。昇降板91は、エアシリンダ92のピストンに接続されている。エアシリンダ92はベローズ下端板471の上面に固定設置されている。従って、上述した保持部昇降機構4が保持部7を昇降させるのに連動してサセプタ昇降機構9の全体が昇降する。そして、制御部3の制御によりエアシリンダ92が昇降板91を昇降させると、それに伴ってサセプタ721が鉛直方向に沿って保持部7に対して相対的に昇降する。すなわち、サセプタ昇降機構9によって、サセプタ721は、ホットプレート71に面接触する接触位置(図4)とホットプレート71の上面から上方に離間した浮上位置(図1)との間で昇降する。
サセプタ721が接触位置に下降しているときには、ウェハステージ722の内側に入り込むこととなり、サセプタ721の上面とウェハステージ722の上面とは面一となる。このときには、サセプタ721およびウェハステージ722はともに、ホットプレート71からの熱エネルギーを拡散してそれらの上面に載置された半導体ウェハーWに伝達する役割を担う。一方、サセプタ721が浮上位置に上昇しているときには、ホットプレート71上面から離間するため、ホットプレート71の熱は伝達されない。このときには、サセプタ721のみによって半導体ウェハーWが保持されることとなり、サセプタ721の側方に立設された位置ずれ防止ピン75によって半導体ウェハーWが取り囲まれる。なお、浮上位置に上昇したサセプタ721に保持されている半導体ウェハーWよりも位置ずれ防止ピン75の上端の方が若干高い。
また、チャンバー底部62の下側と昇降板91との間には支持ピン70の周囲を囲むようにベローズ93が設けられている。ベローズ93の上端はチャンバー底部62の下面に接続され、その下端は昇降板91に取り付けられている。サセプタ昇降機構9によりサセプタ721が保持部7に対して上昇するときにはベローズ93が収縮し、下降するときにはベローズ93が伸長することによって熱処理空間65内の気密状態が維持される。
図1に示す光照射部5は、複数(本実施の形態においては30本)のキセノンフラッシュランプ(以下、単に「フラッシュランプ」という)69、リフレクタ52および光拡散板53を有する。複数のフラッシュランプ69は、それぞれが長尺の円筒形状を有する棒状ランプであり、それぞれの長手方向が保持部7に保持される半導体ウェハーWの主面に沿って互いに平行となるように平面状に配列されている。リフレクタ52は、複数のフラッシュランプ69の上方にそれら全体を覆うように設けられ、その表面はブラスト処理により粗面化加工が施されて梨地模様を呈する。また、光拡散板53は、表面に光拡散加工を施した石英ガラスにより形成され、透光板61との間に所定の間隙を設けて光照射部5の下面側に設置される。熱処理装置1には、メンテナンス時に光照射部5をチャンバー6に対して相対的に上昇させて水平方向にスライド移動させる照射部移動機構55がさらに設けられる。
なお、本実施形態の熱処理装置1は、半導体ウェハーWの熱処理時にフラッシュランプ69およびホットプレート71から発生する熱エネルギーによるチャンバー6および光照射部5の過剰な温度上昇を防止するため、様々な冷却用の構造(図示省略)を備えている。例えば、チャンバー6のチャンバー側部63およびチャンバー底部62には水冷管が設けられており、光照射部5は内部に気体を供給する供給管とサイレンサ付きの排気管が設けられて空冷構造とされている。また、透光板61と光照射部5(の光拡散板53)との間隙には圧縮空気が供給され、光照射都5および透光板61を冷却するとともに、間隙に存在する有機物等を排除して熱処理時における光拡散板53および透光板61への付着を抑制する。
次に、熱処理装置1における半導体ウェハーWの処理手順について図7から図9を適宜参照しつつ説明する。ここで処理対象となる半導体ウェハーWはイオン注入法により不純物が添加された半導体基板であり、添加された不純物の活性化が熱処理装置1による熱処理により行われる。なお、図7から図9は、半導体ウェハーWの処理途中における保持部7を示す図である。
まず、保持部7が図1に示すようにチャンバー底部62に近接した位置に配置される。保持部7が受渡位置に下降するとともに、サセプタ721は保持部7から突出して浮上位置にまで上昇する。以下、図1における保持部7のチャンバー6内における位置を「受渡位置」と称し、サセプタ721の保持部7に対する位置を「浮上位置」という。
次に、弁82および弁87が開かれてチャンバー6の熱処理空間65内に常温の窒素ガスが導入される。続いて、搬送開口部66が開放され、装置外部の搬送ロボットにより搬送開口部66を介してイオン注入後の半導体ウェハーWがチャンバー6内に搬入され、浮上位置にまで上昇しているサセプタ721上に載置される。このときには、サセプタ721の中心と半導体ウェハーWの中心とが一致するように半導体ウェハーWがサセプタ721上に載置され、サセプタ721の全面が半導体ウェハーWによって覆われる(図5,図6参照)。
半導体ウェハーWの搬入時におけるチャンバー6への窒素ガスのパージ量は約40リットル/分とされ、供給された窒素ガスはチャンバー6内においてガス導入チャンネル83から図2中に示す矢印AR4の方向へと流れ、図1に示す排出路86および弁87を介してユーティリティ排気により排気される。また、チャンバー6に供給された窒素ガスの一部は、べローズ47の内側に設けられる排出口(図示省略)からも排出される。なお、以下で説明する各ステップにおいて、チャンバー6には常に窒素ガスが供給および排気され続けており、窒素ガスのパージ量は半導体ウェハーWの処理工程に合わせて様々に変更される。
半導体ウェハーWがチャンバー6内に搬入されると、ゲートバルブ185により搬送開口部66が閉鎖される。そして、図4に示す如く、保持部昇降機構4により保持部7が透光板61に近接した位置(以下、「処理位置」という)まで上昇されるとともに、サセプタ昇降機構9によりサセプタ721がホットプレート71に面接触する位置(以下、「接触位置」という)まで保持部7に対して相対下降する。その結果、半導体ウェハーWがウェハステージ722に面接触し、図7に示すように、サセプタ721およびウェハステージ722の双方によって半導体ウェハーWが保持される。すなわち、半導体ウェハーWの中央部はサセプタ721によって保持され、周縁部はウェハステージ722によって保持される。
ホットプレート71の6つのゾーン711〜716のそれぞれは、各ゾーンの内部(上部プレート73と下部プレート74との間)に個別に配設された抵抗加熱線により所定の温度まで加熱されている。半導体ウェハーWがウェハステージ722および接触位置のサセプタ721の双方と面接触することにより、その半導体ウェハーWはウェハステージ722およびサセプタ721を介してホットプレート71により予備加熱されて温度が次第に上昇する。
この状態にて約60秒間の予備加熱が行われ、半導体ウェハーWの温度が予め設定された予備加熱温度T1まで上昇する。予備加熱温度T1は、半導体ウェハーWに添加された不純物が熱により拡散する恐れのない、200℃ないし600℃程度、好ましくは350℃ないし550℃程度とされる。また、保持部7と透光板61との間の距離は、保持部昇降機構4のモータ40の回転量を制御することにより任意に調整することが可能とされている。
約60秒間の予備加熱時間が経過した後、保持部7が処理位置に位置したままサセプタ721が浮上位置にまで上昇する。その結果、図8に示すように、半導体ウェハーWの周縁部がウェハステージ722から上方へ離間し、サセプタ721のみによって半導体ウェハーWが水平姿勢にて保持されることとなる。
その後、直ぐに(数秒以内に)制御部3の制御により光照射部5から半導体ウェハーWへ向けてフラッシュ光が照射される。すなわち、半導体ウェハーWがサセプタ721のみによって保持された状態にてフラッシュ加熱が実行される。なお、サセプタ721が浮上位置に上昇してからフラッシュ光照射までの時間間隔があまりに長くなると、ホットプレート71からの熱エネルギー供給を絶たれた半導体ウェハーWの温度が大きく低下することとなるため、サセプタ721が上昇してからなるべく迅速にフラッシュ光照射を行う方が好ましい。このとき、光照射部5のフラッシュランプ69から放射される光の一部は直接に光拡散板53および透光板61を透過してチャンバー6内へと向かい、他の一部は一旦リフレクタ52により反射されてから光拡散板53および透光板61を透過してチャンバー6内へと向かい、これらの閃光照射により半導体ウェハーWのフラッシュ加熱が行われる。フラッシュ加熱は、フラッシュランプ69からの閃光照射により行われるため、半導体ウェハーWの表面温度を短時間で上昇することができる。
すなわち、光照射部5のフラッシュランプ69から照射される光は、予め蓄えられていた静電エネルギーが極めて短い光パルスに変換された、照射時間が0.1ミリ秒ないし10ミリ秒程度の極めて短く強い閃光である。そして、フラッシュランプ69からの閃光照射によりフラッシュ加熱される半導体ウェハーWの表面温度は、瞬間的に1000℃ないし1100℃程度の処理温度T2まで上昇し、半導体ウェハーWに添加された不純物が活性化された後、表面温度が急速に下降する。このように、熱処理装置1では、半導体ウェハーWの表面温度を極めて短時間で昇降することができるため、半導体ウェハーWに添加された不純物の熱による拡散(この拡散現象を、半導体ウェハーW中の不純物のプロファイルがなまる、ともいう)を抑制しつつ不純物の活性化を行うことができる。なお、添加不純物の活性化に必要な時間はその熱拡散に必要な時間に比較して極めて短いため、0.1ミリセカンドないし10ミリセカンド程度の拡散が生じない短時間であっても活性化は完了する。
また、フラッシュ加熱の前に保持部7により半導体ウェハーWを予備加熱しておくことにより、フラッシュランプ69からの閃光照射によって半導体ウェハーWの表面温度を処理温度T2まで速やかに上昇させることができる。
ところで、フラッシュランプ69を点灯して半導体ウェハーWを加熱する際には、一瞬の閃光照射によってウェハー表面が急激に熱膨張して半導体ウェハーWが凸状に反ろうとする。そして、このときに、半導体ウェハーWの端部が何らかの部材に接触していると瞬間的な熱膨張時にそこから受ける応力によって半導体ウェハーWが割れるおそれのあることは既述した通りである。
本実施形態においては、光照射部5からフラッシュ光を照射する直前にサセプタ721を浮上位置にまで上昇させ、半導体ウェハーWをそれよりも直径の小さいサセプタ721のみによって保持するようにしている。従って、フラッシュ加熱時においては半導体ウェハーWの端縁部が自由空間に解放されており、強いエネルギーのフラッシュ光照射によって半導体ウェハーWが大きく凸状に湾曲したとしても、図9に示す如く、その端縁部がウェハステージ722等の部材に接触するおそれは皆無である。その結果、フラッシュ加熱時に半導体ウェハーWが大きく凸状に反ったとしても、その湾曲によって半導体ウェハーW全体の内部に発生するストレスが軽減され、ウェハ割れを防止することができる。
また、本実施形態においては、サセプタ721の上面周縁部にアールがつけられて丸められているため、フラッシュ加熱時に半導体ウェハーWが大きく湾曲しても、その裏面がサセプタ721の上面周縁部によって傷付くことが防止される。
また、サセプタ721の中心部には、サセプタ721の上面側と下面側とを連通する貫通孔723が穿設されている。このため、半導体ウェハーWが凸状に湾曲したときに形成されるサセプタ721の上面と半導体ウェハーWの裏面との間の空間SPは、貫通孔723を介して熱処理空間65と連通されることとなる。従って、上記の空間SPと熱処理空間65とは常に等圧であり、半導体ウェハーWに気圧に起因したストレスがかかることが防止される。
さらに、本実施形態においては、浮上位置にまで上昇したサセプタ721の側方に、そのサセプタ721に保持された半導体ウェハーWの周囲を取り囲むように位置ずれ防止ピン75が立設されている。このため、フラッシュ光照射時に半導体ウェハーWが湾曲して横方向に移動したとしても、サセプタ721から滑落することは防止される。
以上のようにして、フラッシュ加熱が終了し、処理位置における約10秒間の待機の後、保持部7が保持部昇降機構4により再び図1に示す受渡位置まで下降する。なお、フラッシュ加熱終了後、サセプタ721は浮上位置に上昇したままである。従って、保持部7が受渡位置まで下降したときにもサセプタ721は浮上位置に上昇しており、図1に示す如く、半導体ウェハーWはサセプタ721のみによって保持されている。続いて、ゲートバルブ185により閉鎖されていた搬送開口都66が開放され、支持ピン70上に載置された半導体ウェハーWは装置外部の搬送ロボットにより搬出され、熱処理装置1における半導体ウェハーWのフラッシュ加熱処理が完了する。
既述のように、熱処理装置1における半導体ウェハーWの熱処理時には窒素ガスがチャンバー6に継続的に供給されており、そのパージ量は、保持部7が処理位置に位置するときには約30リットル/分とされ、保持部7が処理位置以外の位置に位置するときには約40リットル/分とされる。
熱処理装置1では、新たな半導体ウェハーWに対して同じ内容の熱処理を行う場合には、その新たな半導体ウェハーWをチャンバー6内に搬入して予備加熱および閃光照射を行った後に該半導体ウェハーWをチャンバー6から搬出するという上記動作が繰り返される。また、新たな半導体ウェハーWに対して異なる熱処理を行う場合には、新たな熱処理に合わせて各種設定(窒素ガスのパージ量等)を行う間、保持部7は処理位置まで上昇して待機する。
以上のように、本実施形態においては、光照射部5からフラッシュ光を照射するときに、処理対象となる半導体ウェハーWをそれよりも直径の小さいサセプタ721、つまり該半導体ウェハーWよりも平面サイズの小さいサセプタ721のみによって保持するようにしている。これにより、半導体ウェハーWの端縁部が自由空間に解放され、強いエネルギーのフラッシュ光照射によって半導体ウェハーWが大きく凸状に湾曲したとしてもその湾曲によって半導体ウェハーWの内部に発生するストレスが軽減され、ウェハ割れを防止することができる。換言すれば、処理対象となる半導体ウェハーWをそれよりも平面サイズの小さいサセプタ721のみによって保持することにより、フラッシュ加熱時に半導体ウェハーWがストレスフリーで自由に湾曲できるようにしているのである。そして、フラッシュ加熱時に半導体ウェハーWがより自由に湾曲できるようにするために、サセプタ721の上面周縁部にアールをつけるとともに中心部に貫通孔723を穿設しているのである。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、この発明は上記の例に限定されるものではない。例えば、上記実施形態においては、サセプタ721の直径DSを処理対象となる半導体ウェハーWの直径の70%としていたが、これに限定されるものではなく、サセプタ721の直径DSは処理対象となる半導体ウェハーWの直径の40%以上80%以下であれば良い。サセプタ721の直径DSが処理対象となる半導体ウェハーWの直径の40%未満であると、サセプタ721による半導体ウェハーWの保持の安定性が損なわれ、フラッシュ加熱時に半導体ウェハーWが急激に反ったときにサセプタ721から滑り落ちるおそれがある。一方、サセプタ721の直径DSが処理対象となる半導体ウェハーWの直径の80%より大きいと、フラッシュ加熱時に半導体ウェハーWが湾曲できる自由度が低下し、その結果半導体ウェハーW内部に大きなストレスが生じて割れるおそれがある。よって、サセプタ721の直径DSを処理対象となる半導体ウェハーWの直径の40%以上80%以下とすることにより、フラッシュ加熱時に半導体ウェハーWが自由に湾曲できるようにしつつもその半導体ウェハーWを安定して保持できるようにしている。
また、サセプタ721の上面周縁部には精密なアールをつける必要は必ずしも無く、面取り加工程度を施しておけばよい。
また、貫通孔723はサセプタ721の中心部に穿設することに限定されるものではなく、サセプタ721の面内の任意の位置に設けることが可能である。
また、上記実施形態においては、熱処理時にチャンバー6に窒素ガスを継続して供給するようにしていたが、サセプタ721が浮上位置に上昇したときの半導体ウェハーWの温度低下を軽減するため、熱処理時にはチャンバー6内を減圧雰囲気にするようにしてもよい。具体的には、排出路86を真空ポンプ等に接続し、半導体ウェハーWが搬入されて搬送開口部66が閉鎖された後に該真空ポンプを作動させてチャンバー6内を減圧雰囲気とする。
また、上記実施形態においては、光照射部5に30本のフラッシュランプ69を備えるようにしていたが、これに限定されるものではなく、フラッシュランプ69の本数は任意の数とすることができる。
また、フラッシュランプ69はキセノンフラッシュランプに限定されるものではなく、クリプトンフラッシュランプであっても良い。
また、上記各実施形態においては、アシスト加熱手段としてホットプレート71を使用していたが、半導体ウェハーWを保持する保持部7の下方に複数のランプ群(例えば複数のハロゲンランプ)を設け、それらからの光照射によってアシスト加熱を行うようにしても良い。
また、上記各実施形態においては、半導体ウェハーに光を照射してイオン活性化処理を行うようにしていたが、本発明にかかる熱処理装置による処理対象となる基板は半導体ウェハーに限定されるものではない。例えば、窒化シリコン膜や多結晶シリコン膜等の種々のシリコン膜が形成されたガラス基板に対して本発明にかかる熱処理装置による処理を行っても良い。一例として、CVD法によりガラス基板上に形成した多結晶シリコン膜にシリコンをイオン注入して非晶質化した非晶質シリコン膜を形成し、さらにその上に反射防止膜となる酸化シリコン膜を形成する。この状態で、本発明にかかる熱処理装置により非晶質のシリコン膜の全面に光照射を行い、非晶質のシリコン膜が多結晶化した多結晶シリコン膜を形成することもできる。
また、ガラス基板上に下地酸化シリコン膜、アモルファスシリコンを結晶化したポリシリコン膜を形成し、そのポリシリコン膜にリンやボロン等の不純物をドーピングした構造のTFT基板に対して本発明にかかる熱処理装置により光照射を行い、ドーピング工程で打ち込まれた不純物の活性化を行うこともできる。
本発明に係る熱処理装置の構成を示す側断面図である。 図1の熱処理装置のガス路を示す断面図である。 図1の熱処理装置のホットプレートを示す平面図である。 図1の熱処理装置の構成を示す側断面図である。 図1の熱処理装置のサセプタの側断面図である。 図5のサセプタの平面図である。 半導体ウェハーの処理途中における保持部を示す図である。 半導体ウェハーの処理途中における保持部を示す図である。 半導体ウェハーの処理途中における保持部を示す図である。 従来のサセプタ上にて閃光照射により半導体ウェハーが凸状に反った状態を示す図である。
符号の説明
1 熱処理装置
4 保持部昇降機構
5 光照射部
6 チャンバー
7 保持部
9 サセプタ昇降機構
61 透光板
65 熱処理空間
69 フラッシュランプ
70 支持ピン
71 ホットプレート
75 位置ずれ防止ピン
721 サセプタ
722 ウェハステージ
723 貫通孔
W 半導体ウェハー

Claims (5)

  1. 基板に対して閃光を照射することによって該基板を加熱する熱処理装置であって、
    フラッシュランプを有する光源と、
    前記光源の下方に設けられたチャンバーと、
    前記光源から閃光を照射する前に基板を予備加熱するホットプレートと、
    前記ホットプレートの上面に固定されたウェハステージと、
    前記ホットプレートに対して相対昇降が可能に設けられ、前記光源から閃光を照射するときに、前記チャンバー内にて基板を略水平姿勢にて保持するサセプタと、
    前記予備加熱を行うときには、前記サセプタの上面が前記ウェハステージの上面と面一となる接触位置にまで前記サセプタを前記ホットプレートに対して相対的に下降させるとともに、前記光源から閃光を照射するときには、前記接触位置よりも上方の浮上位置にまで前記サセプタを前記ホットプレートに対して相対的に上昇させるサセプタ昇降手段と、
    を備え、
    前記サセプタの平面サイズは、処理対象となる基板の平面サイズよりも小さいことを特徴とする熱処理装置。
  2. 請求項1記載の熱処理装置において、
    処理対象となる基板および前記サセプタは実質的に円形であり、
    前記サセプタの直径は処理対象となる基板の直径の40%以上80%以下であることを特徴とする熱処理装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の熱処理装置において、
    前記サセプタの上面周縁部は面取り加工されていることを特徴とする熱処理装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の熱処理装置において、
    前記サセプタに、上面側と下面側とを連通する貫通孔を穿設することを特徴とする熱処理装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の熱処理装置において、
    前記サセプタの側方に、熱処理時の基板の位置ずれを防止する位置ずれ防止ピンを立設することを特徴とする熱処理装置。
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