JP5465449B2 - 熱処理用サセプタおよび熱処理装置 - Google Patents

熱処理用サセプタおよび熱処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5465449B2
JP5465449B2 JP2009068376A JP2009068376A JP5465449B2 JP 5465449 B2 JP5465449 B2 JP 5465449B2 JP 2009068376 A JP2009068376 A JP 2009068376A JP 2009068376 A JP2009068376 A JP 2009068376A JP 5465449 B2 JP5465449 B2 JP 5465449B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat treatment
susceptor
semiconductor wafer
substrate
flash
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009068376A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010225646A (ja
Inventor
達文 楠田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Screen Holdings Co Ltd
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Screen Holdings Co Ltd
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Screen Holdings Co Ltd, Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd filed Critical Screen Holdings Co Ltd
Priority to JP2009068376A priority Critical patent/JP5465449B2/ja
Publication of JP2010225646A publication Critical patent/JP2010225646A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5465449B2 publication Critical patent/JP5465449B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、フラッシュランプから半導体ウェハーや液晶表示装置用ガラス基板等(以下、単に「基板」と称する)に閃光(フラッシュ光)を照射することによって該基板を熱処理するときにその処理対象となる基板を保持する熱処理用サセプタおよびその熱処理用サセプタを備えた熱処理装置に関する。
従来より、イオン注入後の半導体ウェハーのイオン活性化工程においては、ハロゲンランプを使用したランプアニール装置が一般的に使用されていた。このようなランプアニール装置においては、半導体ウェハーを、例えば、1000℃ないし1100℃程度の温度に加熱(アニール)することにより、半導体ウェハーのイオン活性化を実行している。そして、このような熱処理装置においては、ハロゲンランプより照射される光のエネルギーを利用することにより、毎秒数百度程度の速度で基板を昇温する構成となっている。
一方、近年、半導体デバイスの高集積化が進展し、ゲート長が短くなるにつれて接合深さも浅くすることが望まれている。しかしながら、毎秒数百度程度の速度で半導体ウェハーを昇温する上記ランプアニール装置を使用して半導体ウェハーのイオン活性化を実行した場合においても、半導体ウェハーに打ち込まれたボロンやリン等のイオンが熱によって深く拡散するという現象が生ずることが判明した。このような現象が発生した場合においては、接合深さが要求よりも深くなり過ぎ、良好なデバイス形成に支障が生じることが懸念される。
このため、キセノンフラッシュランプ(以下、単に「フラッシュランプ」とするときにはキセノンフラッシュランプを意味する)を使用して半導体ウェハーの表面に閃光を照射することにより、イオンが注入された半導体ウェハーの表面のみを極めて短時間(数ミリセカンド以下)に昇温させる技術が提案されている。キセノンフラッシュランプの放射分光分布は紫外域から近赤外域であり、従来のハロゲンランプよりも波長が短く、シリコンの半導体ウェハーの基礎吸収帯とほぼ一致している。よって、キセノンフラッシュランプから半導体ウェハーに閃光を照射したときには、透過光が少なく半導体ウェハーを急速に昇温することが可能である。また、数ミリセカンド以下の極めて短時間の閃光照射であれば、半導体ウェハーの表面近傍のみを選択的に昇温できることも判明している。このため、フラッシュランプによる極短時間の昇温であれば、イオンを深く拡散させることなく、イオン活性化のみを実行することができるのである。
フラッシュランプを使用した熱処理装置においては、極めて高いエネルギーを有するフラッシュ光を瞬間的に半導体ウェハーに照射するため、一瞬で半導体ウェハーの表面温度が急速に上昇し、ウェハー表面に急激な熱膨張が生じて半導体ウェハーが高い確率で割れていた。このようなフラッシュランプを使用した熱処理特有の割れを解決するために、例えば特許文献1には半導体ウェハーを保持するサセプタのウェハポケットの周縁部にテーパ面を形成する技術が開示されている。
特許文献1に開示されるようなサセプタを用いることによって、フラッシュランプを使用した場合における半導体ウェハーの割れをある程度は防止できるようになったものの、半導体ウェハーの種類や熱処理条件(予備加熱温度、照射エネルギー)によっては依然として相当な頻度で割れが生じていた。このため、特許文献2には、サセプタの上面に凹面を形成し、その凹面の内側にて半導体ウェハーを保持する技術が提案されている。
特開2004−179510号公報 特開2007−5532号公報
特許文献2に開示される凹面形状のサセプタは半導体ウェハーの割れ防止には非常に有効である。一方、特許文献1に開示される周縁部のテーパ面は、半導体ウェハーの割れを防止するだけでなく、半導体ウェハーの横滑りを防止するのにも有効である。すなわち、サセプタ上に半導体ウェハーを載置した瞬間、或いはフラッシュランプが発光した直後に半導体ウェハーとサセプタとの間に薄い気体層が挟み込まれて半導体ウェハーが横滑りする現象が判明している。特許文献1に開示されるテーパ面はこのような半導体ウェハーの横滑りを止めるのに有効である。
従って、特許文献1に開示される凹面形状のサセプタの周縁部に特許文献1に開示されるテーパ面を形成すれば、フラッシュ光照射時の半導体ウェハーの割れを防止しつつ横滑りをも抑制することができるものと考えられる。しかしながら、フラッシュランプを使用する熱処理装置のサセプタは通常石英にて形成されており、石英をそのような形状に加工することは極めて困難であり、加工に要する費用も膨大なものとなっていた。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、フラッシュランプからの閃光照射時の基板の割れを防止することができるとともに、基板の横滑りをも抑制し、しかも比較的容易に製作できる熱処理用サセプタおよびその熱処理用サセプタを備えた熱処理装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、フラッシュランプから基板に閃光を照射することによって該基板の熱処理を行うときに該基板を保持する熱処理用サセプタにおいて、平面視で前記基板の平面サイズよりも大きな凹面形状の凹部と、前記凹部に立設され、前記凹部に載置された基板の周囲を取り囲むように配置された複数のピンと、を備え、前記複数のピンの上面は、前記凹部から基板の周縁部が滑り上がることができる水平面に対する勾配が5°以上30°以下のテーパ面とされていることを特徴とする。
また、請求項2の発明は、請求項1の発明に係る熱処理用サセプタにおいて、前記凹部は、一定の曲率の凹面形状を有していることを特徴とする。
また、請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明に係る熱処理用サセプタにおいて、前記複数のピンのそれぞれは、前記上面の端縁部のうち最も高さの低い最低端部が前記凹部に載置される基板の中心部に対向するように立設され、前記最低端部における前記凹部の高さ位置と前記上面の高さ位置とは等しいことを特徴とする。
また、請求項4の発明は、請求項1から請求項3のいずれかの発明に係る熱処理用サセプタにおいて、前記複数のピンの側面がテーパ面とされていることを特徴とする。
また、請求項5の発明は、請求項1から請求項3のいずれかの発明に係る熱処理用サセプタにおいて、前記複数のピンの回転を防止する回転防止部材をさらに備えることを特徴とする。
また、請求項6の発明は、基板に対して閃光を照射することによって該基板を加熱する熱処理装置において、基板に閃光を照射するフラッシュランプと、前記フラッシュランプの下方に設けられ、前記フラッシュランプから出射された閃光を透過するチャンバー窓を上部に備えるチャンバーと、前記チャンバー内にて基板を水平姿勢にて保持する保持手段と、を備え、前記保持手段は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の熱処理用サセプタを有することを特徴とする。
請求項1から請求項5の発明によれば、凹面形状の凹部に基板の周囲を取り囲むように複数のピンを立設し、ピンの上面を凹部から基板の周縁部が滑り上がることができる水平面に対する勾配が5°以上30°以下のテーパ面としているため、フラッシュランプから基板に閃光を照射したときに基板が急激に熱膨張したとしても、基板の割れを防止することができるとともに、基板の横滑りを抑制することができる。また、凹面形状の凹部に複数のピンを立設しているため、比較的容易に熱処理用サセプタを製作することができる。
特に、請求項2の発明によれば、一定の曲率の凹面形状としているため、凹部を容易に加工することができる。
特に、請求項3の発明によれば、複数のピンのそれぞれが、上面の端縁部のうち最も高さの低い最低端部が基板の中心部に対向するように立設され、その最低端部における凹部の高さ位置と上面の高さ位置とが等しいため、最低端部において凹部とピンの上面とが連続することとなり、基板の割れおよび横滑り現象を確実に防止することができる。
特に、請求項4の発明によれば、複数のピンの側面がテーパ面とされているため、ピンの回転ズレを防止することができる。
特に、請求項5の発明によれば、複数のピンの回転を防止する回転防止部材をさらに備えるため、ピンの回転ズレを防止することができる。
また、請求項6の発明によれば、熱処理装置の保持手段が請求項1から請求項5のいずれかの発明に係る熱処理用サセプタを有しているため、該熱処理装置にて閃光照射により熱処理を行うときに基板の割れを防止することができるとともに、基板の横滑りをも抑制することができる。
本発明に係る熱処理装置の構成を示す縦断面図である。 図1の熱処理装置のガス路を示す断面図である。 保持部の構成を示す断面図である。 サセプタの平面図である。 ガイドピンの斜視図である。 ガイドピンの平面図および側面図である。 ホットプレートを示す平面図である。 図1の熱処理装置の構成を示す縦断面図である。 半導体ウェハーの一部がガイドピンと接触している状態を示す図である。 ガイドピンの他の例を示す側面図である。 ガイドピンの他の例を示す平面図および側面図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について詳細に説明する。
まず、本発明に係る熱処理装置の全体構成について概説する。図1は、本発明に係る熱処理装置1の構成を示す縦断面図である。熱処理装置1は基板として略円形の半導体ウェハーWに光を照射してその半導体ウェハーWを加熱するランプアニール装置である。
熱処理装置1は、半導体ウェハーWを収容する略円筒形状のチャンバー6と、複数のフラッシュランプFLを内蔵するランプハウス5と、を備える。また、熱処理装置1は、チャンバー6およびランプハウス5に設けられた各動作機構を制御して半導体ウェハーWの熱処理を実行させる制御部3を備える。
チャンバー6は、ランプハウス5の下方に設けられており、略円筒状の内壁を有するチャンバー側部63、および、チャンバー側部63の下部を覆うチャンバー底部62によって構成される。また、チャンバー側部63およびチャンバー底部62によって囲まれる空間が熱処理空間65として規定される。熱処理空間65の上方は上部開口60とされており、上部開口60にはチャンバー窓61が装着されて閉塞されている。
チャンバー6の天井部を構成するチャンバー窓61は、石英により形成された円板形状部材であり、ランプハウス5から出射された光を熱処理空間65に透過する石英窓として機能する。チャンバー6の本体を構成するチャンバー底部62およびチャンバー側部63は、例えば、ステンレススチール等の強度と耐熱性に優れた金属材料にて形成されており、チャンバー側部63の内側面の上部のリング631は、光照射による劣化に対してステンレススチールより優れた耐久性を有するアルミニウム(Al)合金等で形成されている。
また、熱処理空間65の気密性を維持するために、チャンバー窓61とチャンバー側部63とはOリングによってシールされている。すなわち、チャンバー窓61の下面周縁部とチャンバー側部63との間にOリングを挟み込むとともに、クランプリング90をチャンバー窓61の上面周縁部に当接させ、そのクランプリング90をチャンバー側部63にネジ止めすることによって、チャンバー窓61をOリングに押し付けている。
チャンバー底部62には、保持部7を貫通して半導体ウェハーWをその下面(ランプハウス5からの光が照射される側とは反対側の面)から支持するための複数(本実施の形態では3本)の支持ピン70が立設されている。支持ピン70は、例えば石英により形成されており、チャンバー6の外部から固定されているため、容易に取り替えることができる。
チャンバー側部63は、半導体ウェハーWの搬入および搬出を行うための搬送開口部66を有し、搬送開口部66は、軸662を中心に回動するゲートバルブ185により開閉可能とされる。チャンバー側部63における搬送開口部66とは反対側の部位には熱処理空間65に処理ガス(例えば、窒素(N2)ガスやヘリウム(He)ガス、アルゴン(Ar)ガス等の不活性ガス、あるいは、酸素(02)ガス等)を導入する導入路81が形成され、その一端は弁82を介して図示省略の給気機構に接続され、他端はチャンバー側部63の内部に形成されるガス導入バッファ83に接続される。また、搬送開口部66には熱処理空間65内の気体を排出する排出路86が形成され、弁87を介して図示省略の排気機構に接続される。
図2は、チャンバー6をガス導入バッファ83の位置にて水平面で切断した断面図である。図2に示すように、ガス導入バッファ83は、図1に示す搬送開口部66の反対側においてチャンバー側部63の内周の約1/3に亘って形成されており、導入路81を介してガス導入バッファ83に導かれた処理ガスは、複数のガス供給孔84から熱処理空間65内へと供給される。
また、熱処理装置1は、チャンバー6の内部において半導体ウェハーWを水平姿勢にて保持しつつ光照射前にその保持する半導体ウェハーWの予備加熱を行う略円板状の保持部7と、保持部7をチャンバー6の底面であるチャンバー底部62に対して昇降させる保持部昇降機構4と、を備える。図1に示す保持部昇降機構4は、略円筒状のシャフト41、移動板42、ガイド部材43(本実施の形態ではシャフト41の周りに3本配置される)、固定板44、ボールネジ45、ナット46およびモータ40を有する。チャンバー6の下部であるチャンバー底部62には保持部7よりも小さい直径を有する略円形の下部開口64が形成されており、ステンレススチール製のシャフト41は、下部開口64を挿通して、保持部7(厳密には保持部7のホットプレート71)の下面に接続されて保持部7を支持する。
移動板42にはボールネジ45と螺合するナット46が固定されている。また、移動板42は、チャンバー底部62に固定されて下方へと伸びるガイド部材43により摺動自在に案内されて上下方向に移動可能とされる。また、移動板42は、シャフト41を介して保持部7に連結される。
モータ40は、ガイド部材43の下端部に取り付けられる固定板44に設置され、タイミングベルト401を介してボールネジ45に接続される。保持部昇降機構4により保持部7が昇降する際には、駆動部であるモータ40が制御部3の制御によりボールネジ45を回転し、ナット46が固定された移動板42がガイド部材43に沿って鉛直方向に移動する。この結果、移動板42に固定されたシャフト41が鉛直方向に沿って移動し、シャフト41に接続された保持部7が図1に示す半導体ウェハーWの受渡位置と図8に示す半導体ウェハーWの処理位置との間で滑らかに昇降する。
移動板42の上面には略半円筒状(円筒を長手方向に沿って半分に切断した形状)のメカストッパ451がボールネジ45に沿うように立設されており、仮に何らかの異常により移動板42が所定の上昇限界を超えて上昇しようとしても、メカストッパ451の上端がボールネジ45の端部に設けられた端板452に突き当たることによって移動板42の異常上昇が防止される。これにより、保持部7がチャンバー窓61の下方の所定位置以上に上昇することはなく、保持部7とチャンバー窓61との衝突が防止される。
また、保持部昇降機構4は、チャンバー6の内部のメンテナンスを行う際に保持部7を手動にて昇降させる手動昇降部49を有する。手動昇降部49はハンドル491および回転軸492を有し、ハンドル491を介して回転軸492を回転することより、タイミングベルト495を介して回転軸492に接続されるボールネジ45を回転して保持部7の昇降を行うことができる。
チャンバー底部62の下側には、シャフト41の周囲を囲み下方へと伸びる伸縮自在のベローズ47が設けられ、その上端はチャンバー底部62の下面に接続される。一方、ベローズ47の下端はベローズ下端板471に取り付けられている。べローズ下端板471は、鍔状部材411によってシャフト41にネジ止めされて取り付けられている。保持部昇降機構4により保持部7がチャンバー底部62に対して上昇する際にはベローズ47が収縮され、下降する際にはべローズ47が伸張される。そして、保持部7が昇降する際にも、ベローズ47が伸縮することによって熱処理空間65内の気密状態が維持される。
図3は、保持部7の構成を示す断面図である。保持部7は、半導体ウェハーWを予備加熱(いわゆるアシスト加熱)するホットプレート(加熱プレート)71、および、ホットプレート71の上面(保持部7が半導体ウェハーWを保持する側の面)に設置されるサセプタ72を有する。保持部7の下面には、既述のように保持部7を昇降するシャフト41が接続される。
図4は、サセプタ72の平面図である。サセプタ72は、石英により形成された円盤状部材であり、その下面をホットプレート71の上面に面接触させてホットプレート71上に設置される。サセプタ72の上面には平面視で半導体ウェハーWの直径よりも大きな外径を有する凹面形状の凹部79が形設されている。すなわち、サセプタ72を上方から見ると凹部79の凹面形状は半導体ウェハーWの平面サイズよりも大きい。凹部79を規定する凹面形状は一定の曲率半径を有している。
また、サセプタ72の凹部79には複数本(本実施の形態では6本)のガイドピン75が立設されている。具体的には、ガイドピン75はサセプタ72の上面に穿設された取り付け孔に嵌着されて立設されている。6本のガイドピン75は共通の円周上に配置されており、その円の径は半導体ウェハーWの径よりも大きい。すなわち、6本のガイドピン75は、サセプタ72の凹部79に載置された半導体ウェハーWの周囲を取り囲むように配置されている。
このような凹部79が形成されたサセプタ72によって半導体ウェハーWを保持するときには、図3に示すように、凹部79の内壁面によって半導体ウェハーWの周端部が支持されることとなる。その結果、半導体ウェハーWの下面とサセプタ72の表面と間に気体層を挟み込んだ隙間が形成されることとなる。また、半導体ウェハーWが、その中心を正確にサセプタ72の中心に一致させて保持されると、6本のガイドピン75が非接触にて半導体ウェハーWの周囲を取り囲むこととなる。
図5は、ガイドピン75の斜視図である。また、図6(a)はガイドピン75の平面図であり、図6(b)はガイドピン75の側面図である。ガイドピン75は石英にて形成された概略円筒状部材である。ガイドピン75の上面は水平面に対する勾配αが5°以上30°以下(本実施の形態では15°)のテーパ面とされている。また、ガイドピン75の上面には2つの回転調整穴171,171が穿設されている。2つの回転調整穴171,171は、サセプタ72に取り付けたガイドピン75を回転させてその向きを調整するためのものである。さらに、ガイドピン75の側面には切り欠き部172が形成されている。切り欠き部172は、ガイドピン75の上面の端縁部のうち最も高さの高い最高端部174の直下に形成されている。切り欠き部172は、作業者がガイドピン75の向きを認識するためのものである。すなわち、石英のガイドピン75に切り欠き部172を形成することによって上方から見たときに切り欠き部172が白く見えることとなり、作業者はそれを目視にて確認することによりガイドピン75の向きを認識する。
複数のガイドピン75のそれぞれは、ガイドピン75の上面の端縁部のうち最も高さの低い最低端部173が凹部79に載置される半導体ウェハーWの中心部に対向するように立設されている。具体的には、ガイドピン75をサセプタ72に取り付けるときに、作業者がピンセットなどを用いて2つの回転調整穴171,171を回し、最低端部173が半導体ウェハーWの中心部に対向するようにガイドピン75を回転させる。このとき、透明なガイドピン75のうち白く見える切り欠き部172を目視で確認することによって、作業者は最低端部173の向きを正確に認識することができる。
また、図3および図9に示すように、サセプタ72に装着されたガイドピン75の最低端部173における凹部79の高さ位置とガイドピン75の上面の高さ位置とは等しい。すなわち、サセプタ72にガイドピン75が装着された状態では、最低端部173の位置において凹部79の凹面とガイドピン75上面のテーパ面とが連続している。
図3に戻り、ホットプレート71は、ステンレススチール製の上部プレート73および下部プレート74にて構成される。上部プレート73と下部プレート74との間には、ホットプレート71を加熱するニクロム線等の抵抗加熱線76が配設され、導電性のニッケル(Ni)ロウが充填されて封止されている。また、上部プレート73および下部プレート74の端部はロウ付けにより接着されている。
図7は、ホットプレート71を示す平面図である。図7に示すように、ホットプレート71は、保持される半導体ウェハーWと対向する領域の中央部に同心円状に配置される円板状のゾーン711および円環状のゾーン712、並びに、ゾーン712の周囲の略円環状の領域を周方向に4等分割した4つのゾーン713〜716を備え、各ゾーン間には若干の間隙が形成されている。また、ホットプレート71には、支持ピン70が挿通される3つの貫通孔77が、ゾーン711とゾーン712との隙間の周上に120°毎に設けられる。
6つのゾーン711〜716のそれぞれには、相互に独立した抵抗加熱線76が周回するように配設されてヒータが個別に形成されており、各ゾーンに内蔵されたヒータにより各ゾーンが個別に加熱される。保持部7に保持された半導体ウェハーWは、6つのゾーン711〜716に内蔵されたヒータにより加熱される。また、ゾーン711〜716のそれぞれには、熱電対を用いて各ゾーンの温度を計測するセンサ710が設けられている。各センサ710は略円筒状のシャフト41の内部を通り制御部3に接続される。
ホットプレート71が加熱される際には、センサ710により計測される6つのゾーン711〜716のそれぞれの温度が予め設定された所定の温度になるように、各ゾーンに配設された抵抗加熱線76への電力供給量が制御部3により制御される。制御部3による各ゾーンの温度制御はPID(Proportional,Integral,Derivative)制御により行われる。ホットプレート71では、半導体ウェハーWの熱処理(複数の半導体ウェハーWを連続的に処理する場合は、全ての半導体ウェハーWの熱処理)が終了するまでゾーン711〜716のそれぞれの温度が継続的に計測され、各ゾーンに配設された抵抗加熱線76への電力供給量が個別に制御されて、すなわち、各ゾーンに内蔵されたヒータの温度が個別に制御されて各ゾーンの温度が設定温度に維持される。なお、各ゾーンの設定温度は、基準となる温度から個別に設定されたオフセット値だけ変更することが可能とされる。
6つのゾーン711〜716にそれぞれ配設される抵抗加熱線76は、シャフト41の内部を通る電力線を介して電力供給源(図示省略)に接続されている。電力供給源から各ゾーンに至る経路途中において、電力供給源からの電力線は、マグネシア(マグネシウム酸化物)等の絶縁体を充填したステンレスチューブの内部に互いに電気的に絶縁状態となるように配置される。なお、シャフト41の内部は大気開放されている。
ランプハウス5は、筐体51の内側に、複数本(本実施形態では30本)のキセノンフラッシュランプFLからなる光源と、その光源の上方を覆うように設けられたリフレクタ52と、を備えて構成される。また、ランプハウス5の筐体51の底部にはランプ光放射窓53が装着されている。ランプハウス5の床部を構成するランプ光放射窓53は、石英により形成された板状部材である。ランプハウス5がチャンバー6の上方に設置されることにより、ランプ光放射窓53がチャンバー窓61と相対向することとなる。ランプハウス5は、チャンバー6内にて保持部7に保持される半導体ウェハーWにランプ光放射窓53およびチャンバー窓61を介してフラッシュランプFLからフラッシュ光を照射することにより半導体ウェハーWを加熱する。
複数のフラッシュランプFLは、それぞれが長尺の円筒形状を有する棒状ランプであり、それぞれの長手方向が保持部7に保持される半導体ウェハーWの主面に沿って(つまり水平方向に沿って)互いに平行となるように平面状に配列されている。よって、フラッシュランプFLの配列によって形成される平面も水平面である。
キセノンフラッシュランプFLは、その内部にキセノンガスが封入されその両端部にコンデンサーに接続された陽極および陰極が配設された棒状のガラス管(放電管)と、該ガラス管の外周面上に付設されたトリガー電極とを備える。キセノンガスは電気的には絶縁体であることから、コンデンサーに電荷が蓄積されていたとしても通常の状態ではガラス管内に電気は流れない。しかしながら、トリガー電極に高電圧を印加して絶縁を破壊した場合には、コンデンサーに蓄えられた電気が両端電極間の放電によってガラス管内に瞬時に流れ、そのときのキセノンの原子あるいは分子の励起によって光が放出される。このようなキセノンフラッシュランプFLにおいては、予めコンデンサーに蓄えられていた静電エネルギーが0.1ミリセカンドないし10ミリセカンドという極めて短い光パルスに変換されることから、連続点灯の光源に比べて極めて強い光を照射し得るという特徴を有する。
また、リフレクタ52は、複数のフラッシュランプFLの上方にそれら全体を覆うように設けられている。リフレクタ52の基本的な機能は、複数のフラッシュランプFLから出射されたフラッシュ光を保持部7の側に反射するというものである。リフレクタ52はアルミニウム合金板にて形成されており、その表面(フラッシュランプFLに臨む側の面)はブラスト処理により粗面化加工が施されて梨地模様を呈する。このような粗面化加工を施しているのは、リフレクタ52の表面が完全な鏡面であると、複数のフラッシュランプFLからの反射光の強度に規則パターンが生じて半導体ウェハーWの表面温度分布の均一性が低下するためである。
また、制御部3は、熱処理装置1に設けられた上記の種々の動作機構を制御する。制御部3のハードウェアとしての構成は一般的なコンピュータと同様である。すなわち、制御部3は、各種演算処理を行うCPU、基本プログラムを記憶する読み出し専用のメモリであるROM、各種情報を記憶する読み書き自在のメモリであるRAMおよび制御用ソフトウェアやデータなどを記憶しておく磁気ディスクを備えている。
上記の構成以外にも熱処理装置1は、半導体ウェハーWの熱処理時にフラッシュランプFLおよびホットプレート71から発生する熱エネルギーによるチャンバー6およびランプハウス5の過剰な温度上昇を防止するため、様々な冷却用の構造を備えている。例えば、チャンバー6のチャンバー側部63およびチャンバー底部62には水冷管(図示省略)が設けられている。また、ランプハウス5は、内部に気体流を形成して排熱するための気体供給管55および排気管56が設けられて空冷構造とされている(図1参照)。また、チャンバー窓61とランプ光放射窓53との間隙にも空気が供給され、ランプハウス5およびチャンバー窓61を冷却する。
次に、熱処理装置1における半導体ウェハーWの処理手順について説明する。ここで処理対象となる半導体ウェハーWはイオン注入法により不純物(イオン)が添加された半導体基板であり、添加された不純物の活性化が熱処理装置1による光照射加熱処理(アニール)により実行される。以下に説明する熱処理装置1の処理手順は、制御部3が熱処理装置1の各動作機構を制御することにより進行する。
まず、保持部7が図8に示す処理位置から図1に示す受渡位置に下降する。「処理位置」とは、フラッシュランプFLから半導体ウェハーWに光照射が行われるときの保持部7の位置であり、図8に示す保持部7のチャンバー6内における位置である。また、「受渡位置」とは、チャンバー6に半導体ウェハーWの搬出入が行われるときの保持部7の位置であり、図1に示す保持部7のチャンバー6内における位置である。熱処理装置1における保持部7の基準位置は処理位置であり、処理前にあっては保持部7は処理位置に位置しており、これが処理開始に際して受渡位置に下降するのである。図1に示すように、保持部7が受渡位置にまで下降するとチャンバー底部62に近接し、支持ピン70の先端が保持部7を貫通して保持部7の上方に突出する。
次に、保持部7が受渡位置に下降したときに、弁82および弁87が開かれてチャンバー6の熱処理空間65内に常温の窒素ガスが導入される。続いて、ゲートバルブ185が開いて搬送開口部66が開放され、装置外部の搬送ロボットにより搬送開口部66を介して半導体ウェハーWがチャンバー6内に搬入され、複数の支持ピン70上に載置される。
半導体ウェハーWの搬入時におけるチャンバー6への窒素ガスのパージ量は約40リットル/分とされ、供給された窒素ガスはチャンバー6内においてガス導入バッファ83から図2中に示す矢印AR4の方向へと流れ、図1に示す排出路86および弁87を介してユーティリティ排気により排気される。また、チャンバー6に供給された窒素ガスの一部は、べローズ47の内側に設けられる排出口(図示省略)からも排出される。なお、以下で説明する各ステップにおいて、チャンバー6には常に窒素ガスが供給および排気され続けており、窒素ガスの供給量は半導体ウェハーWの処理工程に合わせて様々に変更される。
半導体ウェハーWがチャンバー6内に搬入されると、ゲートバルブ185により搬送開口部66が閉鎖される。そして、保持部昇降機構4により保持部7が受渡位置からチャンバー窓61に近接した処理位置にまで上昇する。保持部7が受渡位置から上昇する過程において、半導体ウェハーWは支持ピン70から保持部7のサセプタ72へと渡され、サセプタ72の凹部79内に保持される。このときには、サセプタ72の凹部79の内壁面によって半導体ウェハーWの周端部が支持される。保持部7が上昇するときに、半導体ウェハーWの中心が正確にサセプタ72の中心に一致していれば、凹部79の中央に半導体ウェハーWが正確に載置されて6本のガイドピン75が非接触にて半導体ウェハーWの周囲を取り囲むこととなる。但し、半導体ウェハーWの位置が若干ずれて周縁部の一部がガイドピン75と接触していても良い。保持部7が処理位置にまで上昇するとサセプタ72に支持された半導体ウェハーWも処理位置に保持されることとなる。
ホットプレート71の6つのゾーン711〜716のそれぞれは、各ゾーンの内部(上部プレート73と下部プレート74との間)に個別に内蔵されたヒータ(抵抗加熱線76)により所定の温度まで加熱されている。保持部7が処理位置まで上昇して半導体ウェハーWが保持部7と接触することにより、その半導体ウェハーWはホットプレート71に内蔵されたヒータによって予備加熱されて温度が次第に上昇する。
この処理位置にて約60秒間の予備加熱が行われ、半導体ウェハーWの温度が予め設定された予備加熱温度T1まで上昇する。予備加熱温度T1は、半導体ウェハーWに添加された不純物が熱により拡散する恐れのない、200℃ないし800℃程度、好ましくは350℃ないし550℃程度とされる。
約60秒間の予備加熱時間が経過した後、保持部7が処理位置に位置したまま制御部3の制御によりランプハウス5のフラッシュランプFLから半導体ウェハーWへ向けてフラッシュ光が照射される。このとき、フラッシュランプFLから放射されるフラッシュ光の一部は直接にチャンバー6内の保持部7へと向かい、他の一部は一旦リフレクタ52により反射されてからチャンバー6内へと向かい、これらのフラッシュ光の照射により半導体ウェハーWのフラッシュ加熱が行われる。フラッシュ加熱は、フラッシュランプFLからのフラッシュ光照射により行われるため、半導体ウェハーWの表面温度を短時間で上昇することができる。
すなわち、ランプハウス5のフラッシュランプFLから照射されるフラッシュ光は、予め蓄えられていた静電エネルギーが極めて短い光パルスに変換された、照射時間が0.1ミリ秒ないし10ミリ秒程度の極めて短く強い閃光である。そして、フラッシュランプFLからのフラッシュ光照射によりフラッシュ加熱される半導体ウェハーWの表面温度は、瞬間的に1000℃ないし1100℃程度の処理温度T2まで上昇し、半導体ウェハーWに添加された不純物が活性化された後、表面温度が急速に下降する。このように、熱処理装置1では、半導体ウェハーWの表面温度を極めて短時間で昇降することができるため、半導体ウェハーWに添加された不純物の熱による拡散を抑制しつつ不純物の活性化を行うことができる。なお、添加不純物の活性化に必要な時間はその熱拡散に必要な時間に比較して極めて短いため、0.1ミリセカンドないし10ミリセカンド程度の拡散が生じない短時間であっても活性化は完了する。
また、フラッシュ加熱の前に保持部7により半導体ウェハーWを予備加熱しておくことにより、フラッシュランプFLからのフラッシュ光照射によって半導体ウェハーWの表面温度を処理温度T2まで速やかに上昇させることができる。
フラッシュ加熱が終了し、処理位置における約10秒間の待機の後、保持部7が保持部昇降機構4により再び図1に示す受渡位置まで下降し、半導体ウェハーWが保持部7から支持ピン70へと渡される。続いて、ゲートバルブ185により閉鎖されていた搬送開口部66が開放され、支持ピン70上に載置された半導体ウェハーWは装置外部の搬送ロボットにより搬出され、熱処理装置1における半導体ウェハーWのフラッシュ加熱処理が完了する。
既述のように、熱処理装置1における半導体ウェハーWの熱処理時には窒素ガスがチャンバー6に継続的に供給されており、その供給量は、保持部7が処理位置に位置するときには約30リットル/分とされ、保持部7が処理位置以外の位置に位置するときには約40リットル/分とされる。
ところで、フラッシュランプFLからの数ミリ秒程度の閃光照射によりフラッシュ加熱される半導体ウェハーWの表面温度は瞬間的に1000℃ないし1100℃程度の処理温度T2まで上昇する一方、その瞬間の裏面温度は350℃ないし550℃程度の予備加熱温度T1からさほどには上昇しない。このため、ウェハー表面側のみに急激な熱膨張が生じ、半導体ウェハーWが上面を凸面とするように反る。そして、次に瞬間には、半導体ウェハーWの表面温度が急速に下降する一方、表面から裏面への熱伝導により裏面温度も若干上昇するため、半導体ウェハーWには上記とは逆向きに反ろうとする応力が作用する。その結果、半導体ウェハーWがサセプタ72の上で激しく振動し、そのときの衝撃で半導体ウェハーWの割れが生じるおそれがあった。
本実施形態においては、凹面形状の凹部79内に半導体ウェハーWを載置しているため、サセプタ72の表面と半導体ウェハーWの下面との間に気体層の隙間が形成されることとなり、フラッシュ光の照射時に半導体ウェハーWが激しく振動したとしても半導体ウェハーWの下面がサセプタ72の表面に衝突することは無く、半導体ウェハーWの割れを防止することができる。このとき、図9に示すように、半導体ウェハーWの周縁部の一部がガイドピン75と接触していたとしても、石英のガイドピン75の上面が勾配α=15°のテーパ面とされているため、半導体ウェハーWが急激に熱膨張しても当該周縁部がガイドピン75の上面を滑り上がることができる。よって、半導体ウェハーWの周縁部がガイドピン75に拘束されることはなく、フラッシュ光照射時に半導体ウェハーWが急激に熱膨張したとしてもガイドピン75から大きな応力を受けることはなくなり、半導体ウェハーWの割れを防止することができる。急激に熱膨張時に半導体ウェハーWの周縁部がガイドピン75の上面を滑り上がることができるためには、ガイドピン75の上面を水平面に対する勾配αが30°以下のテーパ面としておく必要がある。
また、保持部7が上昇してサセプタ72に半導体ウェハーWが渡されるとき、或いはフラッシュ光照射時に半導体ウェハーWが横滑りする可能性があるが、半導体ウェハーWの周囲を取り囲むガイドピン75の上面が勾配α=15°のテーパ面とされているため、半導体ウェハーWの横滑りを抑制することができる。このような横滑り抑制効果を得るためには、ガイドピン75の上面を水平面に対する勾配αが5°以上のテーパ面としておく必要がある。
さらに、サセプタ72の凹部79は一定曲率の凹面形状であるため、比較的容易に石英板を加工して凹部79を形成することができる。また、ガイドピン75も単純な加工によって容易に作製することができる。そのガイドピン75を凹部79に立設するだけでサセプタ72を製作することができる。従って、凹面形状の周縁部にテーパ面を形成する加工に比較すると、極めて容易にサセプタ72を製作することができ、それに要する費用の増大も抑制することができる。
なお、ガイドピン75に若干の回転ズレが生じたとしても、その上面がテーパ面とされているため、半導体ウェハーWがガイドピン75に寄り付いてその周縁部がガイドピン75のテーパ面に接触すると回転ズレを矯正するようなモーメントが発生する。すなわち、ガイドピン75の若干の回転ズレは自動的に矯正されることとなる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、この発明はその趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記実施形態においては、ガイドピン75の側面を円筒状としていたが、これをテーパ面としても良い。図10に示すように、ガイドピン175の側面にテーパ面を形成すれば、サセプタ72の取り付け孔に対してクサビ状に装着されることとなり、ガイドピン175の回転ズレを防止することができる。なお、ガイドピン75の上面も水平面に対する勾配αが5°以上30°以下のテーパ面とされている。
また、図11に示すように、ガイドピン75に回転防止爪179を付設するようにしても良い。図11(a)は回転防止爪179を付けたガイドピン75の平面図であり、図11(b)はその縦断面図である。ガイドピン75に付設された回転防止爪179はサセプタ72の外周縁部に係合している。このため、ガイドピン75の回転ズレが防止されることとなる。なお、ガイドピン75の構成は上記実施形態と同様である。
また、上記実施形態においては、サセプタ72を載置したホットプレート71によって半導体ウェハーWの予備加熱を行うようにしていたが、これに代えてハロゲンランプなどの連続点灯光源からの光照射によって半導体ウェハーWの予備加熱を行うようにしても良い。具体的には、サセプタ72よりも下方にハロゲンランプを配置し、そのハロゲンランプから出射されて石英のサセプタ72を透過した赤外線によって半導体ウェハーWを予備加熱する。このような予備加熱方式を採用した場合であっても、凹面形状の凹部79に複数のガイドピン75を立設したサセプタ72によって半導体ウェハーWを保持することにより、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、上記実施形態においては、ガイドピン75を6本としていたが、ガイドピン75の本数は2本以上の任意の数とすることができる。もっとも、半導体ウェハーWの周囲を取り囲む3本以上とした方が上記実施形態の効果をより確実に得ることができる。
また、上記実施形態においては、ランプハウス5に30本のフラッシュランプFLを備えるようにしていたが、これに限定されるものではなく、フラッシュランプFLの本数は任意の数とすることができる。また、フラッシュランプFLはキセノンフラッシュランプに限定されるものではなく、クリプトンフラッシュランプであっても良い。
また、本発明に係る熱処理装置によって処理対象となる基板は半導体ウェハーに限定されるものではなく、液晶表示装置などに用いるガラス基板であっても良い。
1 熱処理装置
3 制御部
4 保持部昇降機構
5 ランプハウス
6 チャンバー
7 保持部
60 上部開口
61 チャンバー窓
65 熱処理空間
71 ホットプレート
72 サセプタ
75,275 ガイドピン
76 抵抗加熱線
79 凹部
171 回転調整穴
172 切り欠き部
173 最低端部
174 最高端部
179 回転防止爪
FL フラッシュランプ
W 半導体ウェハー

Claims (6)

  1. フラッシュランプから基板に閃光を照射することによって該基板の熱処理を行うときに該基板を保持する熱処理用サセプタであって、
    平面視で前記基板の平面サイズよりも大きな凹面形状の凹部と、
    前記凹部に立設され、前記凹部に載置された基板の周囲を取り囲むように配置された複数のピンと、
    を備え、
    前記複数のピンの上面は、前記凹部から基板の周縁部が滑り上がることができる水平面に対する勾配が5°以上30°以下のテーパ面とされていることを特徴とする熱処理用サセプタ。
  2. 請求項1記載の熱処理用サセプタにおいて、
    前記凹部は、一定の曲率の凹面形状を有していることを特徴とする熱処理用サセプタ。
  3. 請求項1または請求項2記載の熱処理用サセプタにおいて、
    前記複数のピンのそれぞれは、前記上面の端縁部のうち最も高さの低い最低端部が前記凹部に載置される基板の中心部に対向するように立設され、
    前記最低端部における前記凹部の高さ位置と前記上面の高さ位置とは等しいことを特徴とする熱処理用サセプタ。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の熱処理用サセプタにおいて、
    前記複数のピンの側面がテーパ面とされていることを特徴とする熱処理用サセプタ。
  5. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の熱処理用サセプタにおいて、
    前記複数のピンの回転を防止する回転防止部材をさらに備えることを特徴とする熱処理用サセプタ。
  6. 基板に対して閃光を照射することによって該基板を加熱する熱処理装置であって、
    基板に閃光を照射するフラッシュランプと、
    前記フラッシュランプの下方に設けられ、前記フラッシュランプから出射された閃光を透過するチャンバー窓を上部に備えるチャンバーと、
    前記チャンバー内にて基板を水平姿勢にて保持する保持手段と、
    を備え、
    前記保持手段は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の熱処理用サセプタを有することを特徴とする熱処理装置。
JP2009068376A 2009-03-19 2009-03-19 熱処理用サセプタおよび熱処理装置 Active JP5465449B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009068376A JP5465449B2 (ja) 2009-03-19 2009-03-19 熱処理用サセプタおよび熱処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009068376A JP5465449B2 (ja) 2009-03-19 2009-03-19 熱処理用サセプタおよび熱処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010225646A JP2010225646A (ja) 2010-10-07
JP5465449B2 true JP5465449B2 (ja) 2014-04-09

Family

ID=43042574

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009068376A Active JP5465449B2 (ja) 2009-03-19 2009-03-19 熱処理用サセプタおよび熱処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5465449B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20170051402A1 (en) * 2015-08-17 2017-02-23 Asm Ip Holding B.V. Susceptor and substrate processing apparatus
KR101958636B1 (ko) * 2016-10-31 2019-03-18 세메스 주식회사 기판 지지 장치 및 이를 가지는 기판 처리 설비, 그리고 기판 처리 방법
JP7398011B2 (ja) * 2020-10-28 2023-12-13 京セラ株式会社 ギャップピン

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3911518B2 (ja) * 1995-03-31 2007-05-09 株式会社Sumco 気相成長装置用サセプターと気相成長方法
JP2003142421A (ja) * 2001-10-31 2003-05-16 Applied Materials Inc 半導体製造装置
JP4003527B2 (ja) * 2002-04-25 2007-11-07 信越半導体株式会社 サセプタおよび半導体ウェーハの製造方法
JP4272445B2 (ja) * 2003-02-10 2009-06-03 大日本スクリーン製造株式会社 熱処理装置
JP2005340488A (ja) * 2004-05-27 2005-12-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電子デバイスの製造装置
JP4841873B2 (ja) * 2005-06-23 2011-12-21 大日本スクリーン製造株式会社 熱処理用サセプタおよび熱処理装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010225646A (ja) 2010-10-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4841873B2 (ja) 熱処理用サセプタおよび熱処理装置
JP5221099B2 (ja) 熱処理装置および熱処理方法
JP4866020B2 (ja) 熱処理装置
JP5977038B2 (ja) 熱処理装置
JP5036248B2 (ja) 熱処理装置および熱処理用サセプタ
JP2011077147A (ja) 熱処理装置
JP5318455B2 (ja) 熱処理装置
JP5465449B2 (ja) 熱処理用サセプタおよび熱処理装置
JP5052970B2 (ja) 熱処理装置および熱処理装置の製造方法
JP2010114145A (ja) 熱処理方法および熱処理装置
JP5543123B2 (ja) 熱処理用サセプタおよび熱処理装置
JP2010045113A (ja) 熱処理装置
JP2010073787A (ja) 熱処理装置
JP2008028084A (ja) 熱処理装置
JP5525174B2 (ja) 熱処理装置
JP5143436B2 (ja) 熱処理装置
JP5828997B2 (ja) 熱処理方法および熱処理装置
JP2013206897A (ja) 熱処理用サセプタおよび熱処理装置
JP6096592B2 (ja) 熱処理装置
JP2010238743A (ja) 熱処理装置
JP6062146B2 (ja) 熱処理方法
JP6062145B2 (ja) 熱処理方法
JP2012074540A (ja) 熱処理装置
JP4879003B2 (ja) 熱処理装置
JP2008288520A (ja) 熱処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111219

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130926

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131001

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131202

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140107

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140122

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5465449

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250