以下、図面を参照して、本発明の印刷データ変換装置の実施の形態を詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
図1に示すように、本発明の第1の実施の形態の印刷データ変換装置10には処理装置12が設けられている。処理装置12は、以下で詳細を説明する第1のデータ変換処理ルーチンを実行するためのプログラム、上位装置24から入力された印刷データに基づいた画像が形成された印刷用紙を出力装置28に出力させる処理ルーチンを実行するためのプログラム、及び各種処理ルーチンを実行するためのプログラム等を記憶した記憶媒体であるROM(図示せず)、プログラムをROMから読み出して上記の各処理ルーチンを実行するCPU(図示せず)、データを一時的に記憶するRAM(図示せず)、I/O(入出力)ポート(図示せず)、及びROMと、CPUと、RAMと、I/Oポートとを互いに接続するバス(図示せず)を含んだマイクロコンピュータで構成されている。第1のデータ変換処理ルーチン及び上位装置24から入力された印刷データに基づいた画像が形成された印刷用紙を出力装置28に出力させる処理ルーチンを実行するマイクロコンピュータを機能ブロックで表すと、データ受信手段14、データ解析手段16、ページデータ生成手段18、出力装置制御手段20、及び処理制御手段22で表すことができる。
データ受信手段14には、ユーザからの指示等に基づいて印刷を行うための印刷データを出力する上位装置24、並びに上位装置24から入力された印刷データ、再印刷を行うために必要な情報が印刷データのページ毎に登録されている、図2に示す、再印刷情報テーブル34、及び種々の情報を記憶するHDD(ハード ディスク ドライブ)を含んで構成される記憶装置26が接続されている。
また、データ解析手段16には、記憶装置26が接続されている。また、出力装置制御手段20には、図3に示すような、上位装置24から入力された印刷データに基づいた画像が形成された帳票などの印刷用紙1200を出力する出力装置28が接続されている。
更に、処理制御手段22には、上位装置24から入力された印刷データの各ページを特定する識別情報としてのキーワードを抽出するために当該キーワードの位置を指定するためのキーワード位置指定手段30、及び再印刷するページを特定するために再印刷するページを示すキーワードを入力するための再出力用キーワード指定手段32が接続されている。
ここで、処理装置12のCPUが実行する、上位装置24から入力された印刷データに基づいた画像が形成された印刷用紙を出力装置28に出力させる処理ルーチンについて説明する。
上位装置24から処理装置12に印刷データが入力されると、入力された印刷データを、記憶装置26に記憶すると共に、中間データに変換し、変換した中間データをビットマップデータに展開し、展開したビットマップデータに基づいた画像が出力されるように出力装置28を制御する。この一連の処理の流れを、データ受信手段14、データ解析手段16、ページデータ生成手段18、及び出力装置制御手段20の各機能ブロックを用いて説明すると以下の[1]〜[4]のようになる。
[1]データ受信手段14は、上位装置24から入力された印刷データを受信すると、受信した印刷データを記憶装置26に記憶する。
[2]データ解析手段16は、データ受信手段14が受信した印刷データを解析して、印刷データを中間データに変換する。
[3]ページデータ生成手段18は、データ解析手段16によって変換された中間データをビットマップデータとして生成、すなわちビットマップデータに展開する。
[4]出力装置制御手段20は、ページデータ生成手段18によって展開されたビットマップデータに基づいた画像が出力されるように出力装置28を制御する。
このようにして、上位装置24から処理装置12に印刷データが入力されると、印刷データに基づいた画像が形成された印刷用紙等が出力装置28から出力される。
次に、キーワード位置指定手段30による印刷データの各ページに含まれるキーワードの位置の指定方法を説明する。キーワード位置指定手段30は、例えば、キーボード(図示せず)、及びディスプレイ(図示せず)を含んで構成され、位置を指定しようとするキーワードの先頭の文字が位置する行及び桁、並びに当該キーワードの文字数を含むキーワード位置情報が、ディスプレイに表示される入力画面(図示せず)からキーボードを用いて入力可能になっている。例えば、図3に示すような、上位装置24から処理装置12に入力された印刷データに基づいた各項目(例えば、お客様番号、氏名、住所など)の画像の位置が予め定まっている帳票などの印刷用紙1200が出力装置28から出力される場合において、以下のように、ユーザが各ページに含まれるキーワードの位置を指定する。
すなわち、ユーザが各ページに含まれるキーワードとして、例えば、”お客様番号:”の後ろに続く4文字の数字を指定するときには、”お客様番号:”の後ろに続く4文字の数字の先頭の文字(図3では”0”)の位置が、行が”2”、桁が”7”であるので、ユーザは、指定しようとするキーワードの位置が、行が”2”、桁が”7”、文字数が”4”であることを示すキーワード位置情報をディスプレイに表示される入力画面からキーボードを用いて入力する。処理装置12にキーワード位置情報が入力されると、処理装置12のCPUは、入力されたキーワード位置情報を記憶装置26に記憶する処理を行う。この処理は、処理制御手段22及びデータ解析手段16で実行される。なお、詳細は以下で説明するが、ここで入力されたキーワード位置情報に基づいて、データ解析手段16は、上位装置24から入力された印刷データの各ページに含まれるキーワードを抽出する。
次に、再出力用キーワード指定手段32による再出力を行うページを示す識別情報としてのキーワード(再出力用キーワード)を含む印刷対象情報の入力方法について説明する。再出力用キーワード指定手段32は、例えば、キーボード(図示せず)、及びディスプレイ(図示せず)を含んで構成され、再出力用キーワードを含む印刷対象情報が、例えば、図11に示すような、ディスプレイに表示された入力画面1108からキーボードを用いて入力可能になっている。
ユーザは、キーワード位置指定手段32によって指定した位置のキーワードであって、再印刷するページを示すキーワードを入力用フィールド1100から入力可能である。また、入力用フィールド1100にキーワードが入力された場合には、入力用フィールド1100に入力されたキーワードが示すページから再印刷する総ページ数を示す印刷総数情報(例えば、再印刷するページ数)を入力用フィールド1102から入力可能である。また、入力用フィールド1100にキーワードが入力された場合には、入力用フィールド1100に入力されたキーワードが示すページから行われる再印刷を終了するページを示す終了識別情報(例えば再印刷を終了するページを示すキーワード)を入力用フィールド1104から入力可能である。また、入力用フィールド1100にキーワードが入力された場合には、入力用フィールド1100に入力されたキーワードが示すページが両面印刷の裏面のページであった場合に、該裏面だけでなく該裏面に対応する表面も印刷対象とする指示であるチェックをチェックボックス1106から受け付け可能である。
以上、説明したように、ディスプレイに表示された図11に示すような入力画面1108から、ユーザはキーボードを用いて印刷対象情報の入力を行うことができる。
次に、処理装置12のCPUが実行する第1のデータ変換処理ルーチンについて、図4を用いて説明する。このデータ変換処理ルーチンは、印刷データ変換装置10のスイッチ(図示せず)がオンとなり、電源が投入されたことにより、繰り返し実行される。
ステップ100で、再印刷指示があったか否か、例えば、再印刷(再出力)を行うページを示すキーワードが再出力用キーワード指定手段32から入力されたか否かを判定する。
ステップ100で肯定判定がされた場合にはステップ122に進み、以下で詳細を説明するステップ122〜ステップ136の処理を行うことによって、再印刷する目的の印刷データ、例えば再出力用キーワード指定手段32から入力されたキーワードが示すページの印刷データを中間データに変換する処理を行う。
一方、ステップ100で否定判定がされた場合には、次のステップ102で、上位装置24から印刷データを受信したか否かを判定する。ステップ102で否定判定がされた場合は、処理を終了し、肯定判定がされた場合には、以下で詳細を説明するステップ104〜ステップ120の処理を行うことによって、受信した印刷データに含まれる、印刷データの各ページを特定するキーワードを抽出し、抽出したキーワードを対応するページの印刷データと関連付ける処理を行う。
まず、ステップ100で否定判定がされて、次のステップ102で肯定判定がされた場合について、すなわち、受信した印刷データに含まれる、印刷データの各ページを特定するキーワードを抽出し、抽出したキーワードを対応するページの印刷データと関連付ける処理を行う場合について説明する。
ステップ104で、受信した印刷データ中の全てのレコードデータに対して、次のステップ106で行われる読み込みの処理が行われたか否かを判定する。ステップ104で、肯定判定がされた場合は処理を終了し、否定判定がされた場合は、次のステップ106に進む。
ステップ106では、受信した印刷データ中のレコードデータのうち、未だ読み込まれていないレコードデータであってページの先頭に近いレコードデータから1レコード読み込む。
次のステップ108では、ステップ106で読み込んだレコードデータがページの先頭のレコードデータであるか否かを判定する。ステップ108で、否定判定がされた場合は次のステップ112へ進み、肯定判定がされた場合は、次のステップ110で、記憶装置26に記憶されている図2に示す再印刷情報テーブル34のエントリ42を1ページ分新たに作成し、作成した再印刷情報テーブル34のエントリ42のサブエントリ38に、当該レコードデータの受信した印刷データ中での位置を示す情報(例えば、印刷データの先頭からのバイト数)、及び当該エントリ42のサブエントリ40に当該レコードデータに含まれる、用紙サイズ、片面印刷であるのかそれとも両面印刷であるのか、及び両面印刷である場合には表面か裏面か、等の印刷情報を含む属性情報を記憶し、ステップ112へ進む。なお、上記の当該レコードデータの受信した印刷データ中での位置を示す情報は、受信した印刷データ中での対応するページの開始の位置を示す情報(データ)でもある。
次のステップ112では、記憶装置26に記憶されているキーワード位置指定手段30から入力されたキーワード位置情報を読み出し、ステップ106で読み込んだレコードデータが、読み出したキーワード位置情報が示す位置を含むか否か判定する。ステップ112で、否定判定がされた場合は、次のステップ116へ進み、肯定判定がされた場合は、次のステップ114で、ステップ106で読み込んだレコードデータからキーワード位置情報が示す位置に位置するキーワードを抽出し、抽出したキーワードを記憶装置26に記憶されている再印刷情報テーブル34の対応するエントリ42のサブエントリ36に記憶し、次のステップ116へ進む。
ステップ116では、ステップ106で読み込んだレコードデータを中間データに変換し、次のステップ118で、ステップ106で読み込んだレコードデータがページの最後のレコードデータであるか否かを判定する。ステップ118で否定判定がされた場合は、ステップ104へ戻って上記で説明した処理を繰り返し、肯定判定がされた場合は、次のステップ120で、それまでステップ116で変換されたレコード毎の中間データを1つのページの中間データとするページ終了処理を行う。
以上、説明したようにステップ104〜ステップ120の処理によって、受信した印刷データに含まれる、印刷データの各ページを特定するキーワードを抽出し、抽出したキーワードを対応するページの印刷データと関連付けることができる。
例えば、図3に示すような、上位装置24から処理装置12に入力された印刷データに基づいた各項目(例えば、お客様番号、氏名、住所など)の画像の位置が予め定まっている帳票などの印刷用紙1200が出力装置28から出力される場合において、例えば、ユーザが各ページに含まれるキーワードとして”お客様番号:”の後ろに続く4文字の数字を指定するために、行が”2”、桁が”7”、文字数が”4”であることを示すキーワード位置情報をキーワード位置指定手段30から入力したときには、ステップ114で、印刷データの各ページの”お客様番号:”の後ろに続く4文字の数字が、各ページを特定するキーワードとして抽出され、記憶装置26に記憶されている再印刷情報テーブル34の対応するページのエントリ42のサブエントリ36に記憶される。
次に、ステップ100で肯定判定がされた場合、すなわち、再印刷する目的の印刷データ、例えば再出力用キーワード指定手段32から入力されたキーワードが示すページの印刷データを再印刷のための中間データに変換する場合について説明する。
ステップ122では、次のステップ124において、記憶装置26に記憶されている再印刷情報テーブル34の全てのエントリ42を読み込んだか否かを判定する。ステップ122で肯定判定がされた場合は処理を終了し、否定判定がされた場合は次のステップ124へ進む。
ステップ124では、記憶装置26に記憶されている未読の再印刷情報テーブル34のエントリ42であって先頭に近いエントリ42から1エントリ読み込む。
次のステップ126では、ステップ124で読み込んだエントリ42のサブエントリ36に含まれるキーワードが、再出力用キーワード指定手段32から指定されたキーワードに一致するか否かを判定する。ステップ126で否定判定がされた場合はステップ122に戻り、肯定判定がされた場合は次のステップ128へ進む。
ステップ128では、ステップ126でキーワードが一致したエントリ42のサブエントリ38に含まれる印刷データ中での対応するページの開始の位置を示す情報、及び当該エントリ42のサブエントリ40に含まれる属性情報を取得する。
次のステップ130では、ステップ128で取得した印刷データ中でのページの開始の位置を示す情報に基づいて、記憶装置26に記憶されている印刷データから対応するページの印刷データを特定し、特定したページの印刷データ中のレコードデータであって次のステップ132で中間データに変換されていないレコードデータを1レコード読み込む。
ステップ132では、ステップ130で読み込んだ1レコード分のレコードデータを中間データに変換する。
次のステップ134では、ステップ130で読み込んだレコードがページの最後のレコードであるか否かの判定を行う。ステップ134で、否定判定がされた場合には、ステップ130に戻り、肯定判定がされた場合は、次のステップ136で、それまでステップ132で変換されたレコード毎の中間データを1つのページの中間データとするページ終了処理を行う。
以上、説明したようにステップ122〜ステップ136の処理によって、再印刷する目的の印刷データ、例えば再出力用キーワード指定手段32から入力されたキーワードが示すページの印刷データを中間データに変換することができる。
例えば、再出力用キーワード指定手段32から、”お客様番号:”の後ろに続く4文字の数字を再出力用キーワードとして、例えば、”0123”が入力された場合、ステップ128〜ステップ136で、”お客様番号:”の後ろに続く4文字の数字が”0123”であるページの印刷データを再印刷を行うための中間データに変換する。
なお、第1のデータ変換処理ルーチンのステップ100は、処理制御手段22で実行され、ステップ102は、データ受信手段14で実行され、ステップ104〜ステップ136は、データ解析手段16で実行される。
このようにして印刷データから変換された中間データは、ページデータ生成手段18がビットマップデータに展開し、出力装置制御手段20が、展開されたビットマップデータに基づいた画像が形成された印刷用紙が出力装置28から出力されるように出力装置28を制御する。
以上、説明したように、本実施の形態の印刷データ変換装置10によれば、印刷データの各ページを特定する識別情報としてのキーワードを抽出し、抽出したキーワードをページを示すデータとしての印刷データ中での対応するページの開始の位置を示すデータと共に記憶手段である記憶装置26に記憶しており、ユーザが再印刷を行う場合には、入力手段としての再出力用キーワード指定手段32から再印刷する目的のページを示すキーワードを含む印刷対象情報を入力することにより、印刷対象情報に含まれるキーワードに対応するページの印刷データを記憶装置26から読み込んで、読み込んだ印刷データを再印刷を行うための中間データに変換するので、ユーザは再印刷を行いたい目的のページが何ページ目であるのかを特定する必要がなく再印刷を行うことができる。
従って、本実施の形態の印刷データ変換装置10によれば、画像が形成された印刷用紙などの記録媒体にページ番号が付与されていない場合であっても、時間及び記録媒体の無駄を発生させることなく再印刷を行うことができる。
なお、再出力用キーワード指定手段32から、再印刷するページを示すキーワード及び当該再印刷するページを示すキーワードが示すページから再印刷する総ページ数を示す印刷総数情報を入力した場合には、第1のデータ変換処理ルーチンのステップ128で、ステップ126でキーワードが一致したエントリ42及び当該一致したエントリ42から印刷総数情報が示す総ページ分のエントリ42のサブエントリ38に含まれる印刷データ中での対応するページの開始の位置を示す情報、及びサブエントリ40に含まれる属性情報を取得し、ステップ130〜ステップ134で、ステップ128で取得した印刷データ中での対応するページの開始の位置を示す情報に基づいて、記憶装置26に記憶されている印刷データから対応するページ分の印刷データを特定して、特定した印刷データを中間データに変換してもよい。
また、再出力用キーワード指定手段32から、再印刷するページを示すキーワード及び当該再印刷するページを示すキーワードが示すページから行われる再印刷を終了するページを示すキーワード(終了識別情報)を入力した場合には、第1のデータ変換処理ルーチンのステップ122〜ステップ126で、再印刷するページを示すキーワードがサブエントリ36のキーワードと一致するエントリ42及び再印刷を終了するページを示すキーワードがサブエントリ36のキーワードと一致するエントリ42を特定し、ステップ128で、ステップ126において再印刷するキーワードが一致したエントリ42から、ステップ126において再印刷を終了するページを示すキーワードが一致したエントリ42までのページ分のエントリ42のサブエントリ38に含まれる印刷データ中での対応するページの開始の位置を示す情報、及びサブエントリ40に含まれる属性情報を取得し、ステップ130〜ステップ134で、ステップ128で取得した印刷データ中での対応するページの開始の位置を示す情報に基づいて、記憶装置26に記憶されている印刷データから対応するページ分の印刷データを特定して、特定した印刷データを中間データに変換してもよい。
また、再出力用キーワード指定手段32から、再印刷するページを示すキーワード及び当該再印刷するページを示すキーワードが示すページが両面印刷の裏面のページであった場合に該裏面だけでなく該裏面に対応する表面も印刷対象とする指示を入力した場合には、第1のデータ変換処理ルーチンのステップ128で、ステップ126でキーワードが一致した裏面に対応するエントリ42及び該裏面に対応する表面のエントリ42のサブエントリ38に含まれる印刷データ中での対応するページの開始の位置を示す情報、及びサブエントリ40に含まれる属性情報を取得し、ステップ130〜ステップ134で、ステップ128で取得した印刷データ中での対応するページの開始の位置を示す情報に基づいて、記憶装置26に記憶されている印刷データから対応するページ分の印刷データを特定して、特定した印刷データを中間データに変換してもよい。
また、キーワード位置指定手段30による印刷データの各ページに含まれるキーワードの位置の指定方法は、位置を指定しようとするキーワードに付属する文字列を指定する指定方法であってもよい。例えば、図3に示すような、上位装置24から処理装置12に入力された印刷データに基づいた各項目(例えば、お客様番号、氏名、住所など)の画像の位置が予め定まっている帳票などの印刷用紙1200が出力装置28から出力される場合において、以下のように、ユーザが各ページに含まれるキーワードの位置を指定してもよい。すなわち、ユーザが各ページに含まれるキーワードとして、例えば、”お客様番号:”の後ろに続く4文字の数字を指定するときには、指定しようとするキーワードの位置が文字列”お客様番号:”の後ろに付属することを示すキーワード位置情報、例えば、文字列”お客様番号:”等のキーワードに付属する文字列をディスプレイに表示される入力画面からキーボードを用いて入力してもよい。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同様の構成及び同様の処理については、同一符号を付して、説明を省略する。図5に示すように、本実施の形態の印刷データ変換装置50には処理装置52が設けられている。処理装置52は、以下で詳細を説明する第2のデータ変換処理ルーチンを実行するためのプログラム、上位装置24から入力された印刷データに基づいた画像が形成された印刷用紙を出力装置28に出力させる処理ルーチンを実行するためのプログラム、及び各種処理ルーチンを実行するためのプログラム等を記憶した記憶媒体であるROM(図示せず)、プログラムをROMから読み出して上記の各処理ルーチンを実行するCPU(図示せず)、データを一時的に記憶するRAM(図示せず)、I/O(入出力)ポート(図示せず)、及びROMと、CPUと、RAMと、I/Oポートとを互いに接続するバス(図示せず)を含んだマイクロコンピュータで構成されている。第2のデータ変換処理ルーチン及び上位装置24から入力された印刷データに基づいた画像が形成された印刷用紙を出力装置28に出力させる処理ルーチンを実行するマイクロコンピュータを機能ブロックで表すと、データ受信手段54、データ解析手段56、ページデータ生成手段58、出力装置制御手段20、及び処理制御手段60で表すことができる。
データ受信手段54には、上位装置24が接続されている。
また、データ解析手段56には、データ受信手段54が受信した印刷データを解析して変換した中間データ、再印刷を行うために必要な情報が中間データのページ毎に登録されている、図6に示す、再印刷情報テーブル62、及び種々の情報を記憶するHDD(ハード ディスク ドライブ)を含んで構成される記憶装置64が接続されている。また、出力装置制御手段20には、図3に示すような、上位装置24から入力された印刷データに基づいた画像が形成された帳票などの印刷用紙1200を出力する出力装置28が接続されている。
更に、処理制御手段60には、上位装置24から入力された印刷データを変換した中間データの各ページを特定する識別情報としてのキーワードを抽出するために当該キーワードの位置を指定するためのキーワード位置指定手段30、及び再印刷するページを特定するために再印刷するページを示すキーワードを入力するための再出力用キーワード指定手段68が接続されている。
ここで、処理装置52のCPUが実行する、上位装置24から入力された印刷データに基づいた画像が形成された印刷用紙を出力装置28に出力させる処理ルーチンについて説明する。
上位装置24から処理装置52に印刷データが入力されると、入力された印刷データを中間データに変換すると共に、変換した中間データを記憶装置64に記憶し、変換した中間データをビットマップデータに展開し、展開したビットマップデータに基づいた画像が出力されるように出力装置28を制御する。この一連の処理の流れを、データ受信手段54、データ解析手段56、ページデータ生成手段58、及び出力装置制御手段20の各機能ブロックを用いて説明すると以下の[1]〜[4]のようになる。
[1]データ受信手段54は、上位装置24から入力された印刷データを受信する。
[2]データ解析手段56は、データ受信手段54が受信した印刷データを解析して、印刷データを中間データに変換すると共に、変換した中間データを記憶装置64に記憶する。
[3]ページデータ生成手段58は、データ解析手段56によって変換された中間データをビットマップデータとして生成、すなわちビットマップデータに展開する。
[4]出力装置制御手段20は、ページデータ生成手段58によって展開されたビットマップデータに基づいた画像が出力されるように出力装置28を制御する。
このようにして、上位装置24から処理装置52に印刷データが入力されると、印刷データに基づいた画像が形成された印刷用紙等が出力装置28から出力される。
なお、キーワード位置指定手段30によって、印刷データを変換した中間データの各ページに含まれるキーワードの位置が指定されるが、この指定方法は、第1の実施の形態において説明した、印刷データの各ページに含まれるキーワードの位置の指定方法と同様であるので説明は省略する。また、処理装置52にキーワード位置情報が入力されると、処理装置52のCPUは、入力されたキーワード位置情報を記憶装置64に記憶する処理を行う。この処理は、処理制御手段60及びデータ解析手段56で実行される。また、詳細は以下で説明するが、ここで入力されたキーワード位置情報に基づいて、データ解析手段56は、上位装置24から入力された印刷データを変換した中間データの各ページに含まれるキーワードを抽出する。
また、再出力用キーワード指定手段68によって、再出力を行うページを示す識別情報としてのキーワード(再出力用キーワード)を含む印刷対象情報が入力されるが、この入力方法は、第1の実施の形態において説明した入力方法と同様であるので説明は省略する。
次に、処理装置52のCPUが実行する第2のデータ変換処理ルーチンについて、図7を用いて説明する。このデータ変換処理ルーチンは、印刷データ変換装置50のスイッチ(図示せず)がオンとなり、電源が投入されたことにより、繰り返し実行される。
ステップ200で、再印刷指示があったか否か、例えば、再印刷(再出力)を行うページを示すキーワードが再出力用キーワード指定手段68から入力されたか否かを判定する。
ステップ200で肯定判定がされた場合にはステップ222に進み、以下で詳細を説明するステップ222〜ステップ236の処理を行うことによって、再印刷する目的の中間データ、例えば再出力用キーワード指定手段68から入力されたキーワードが示すページの中間データをビットマップデータに展開する処理を行う。
一方、ステップ200で否定判定がされた場合には、次のステップ202で、上位装置24から印刷データを受信したか否かを判定する。ステップ202で否定判定がされた場合は、処理を終了し、肯定判定がされた場合には、以下で詳細を説明するステップ204〜ステップ220の処理を行うことによって、受信した印刷データを変換した中間データに含まれる、中間データの各ページを特定するキーワードを抽出し、抽出したキーワードを対応するページの中間データと関連付ける処理を行う。
まず、ステップ200で否定判定がされて、次のステップ202で肯定判定がされた場合について、すなわち、中間データに含まれる、中間データの各ページを特定するキーワードを抽出し、抽出したキーワードを対応するページの中間データと関連付ける処理を行う場合について説明する。
ステップ204で、受信した印刷データ中の全てのレコードデータに対して、次のステップ206で行われる読み込みの処理が行われたか否かを判定する。ステップ204で、肯定判定がされた場合は処理を終了し、否定判定がされた場合は、次のステップ206に進む。
ステップ206では、受信した印刷データ中のレコードデータのうち、未だ読み込まれていないレコードデータであってページの先頭に近いレコードデータから1レコード読み込む。
次のステップ208では、ステップ206で読み込んだレコードデータを中間データに変換する。
次のステップ210では、ステップ208で変換した中間データのレコードデータがページの先頭のレコードデータであるか否かを判定する。ステップ210で、否定判定がされた場合は次のステップ214へ進み、肯定判定がされた場合は、次のステップ212で、記憶装置64に記憶されている図6に示す再印刷情報テーブル62のエントリ70を1ページ分新たに作成し、作成した再印刷情報テーブル62のエントリ70のサブエントリ74に、当該レコードデータの中間データ中での位置を示す情報(例えば、中間データの先頭からのバイト数)、及び当該エントリ70のサブエントリ76に当該レコードデータに含まれる、用紙サイズ、片面印刷であるのかそれとも両面印刷であるのか、及び両面印刷である場合には表面か裏面か、等の印刷情報を含む属性情報を記憶し、ステップ214へ進む。なお、上記の当該レコードデータの受信した印刷データを変換した中間データ中での位置を示す情報は、中間データ中での対応するページの開始の位置を示す情報(データ)でもある。
次のステップ214では、記憶装置64に記憶されているキーワード位置指定手段30から入力されたキーワード位置情報を読み出し、ステップ208で中間データに変換したレコードデータが、読み出したキーワード位置情報が示す位置を含むか否か判定する。ステップ214で、否定判定がされた場合は、次のステップ218へ進み、肯定判定がされた場合は、次のステップ216で、ステップ208で中間データに変換したレコードデータからキーワード位置情報が示す位置に位置するキーワードを抽出し、抽出したキーワードを記憶装置64に記憶されている再印刷情報テーブル62の対応するエントリ70のサブエントリ72に記憶し、次のステップ218へ進む。
ステップ218で、ステップ208で中間データに変換したレコードデータがページの最後のレコードデータであるか否かを判定する。ステップ218で否定判定がされた場合は、ステップ204へ戻って上記で説明した処理を繰り返し、肯定判定がされた場合は、次のステップ220で、それまでステップ208で変換されたレコード毎の中間データを1つのページの中間データとするページ終了処理を行う。
以上、説明したようにステップ204〜ステップ220の処理によって、受信した印刷データを変換した中間データに含まれる、中間データの各ページを特定するキーワードを抽出し、抽出したキーワードを対応するページの中間データと関連付けることができる。
例えば、図3に示すような、上位装置24から処理装置52に入力された印刷データに基づいた各項目(例えば、お客様番号、氏名、住所など)の画像の位置が予め定まっている帳票などの印刷用紙1200が出力装置28から出力される場合において、例えば、ユーザが各ページに含まれるキーワードとして”お客様番号:”の後ろに続く4文字の数字を指定するために、行が”2”、桁が”7”、文字数が”4”であることを示すキーワード位置情報をキーワード位置指定手段30から入力したときには、ステップ216で、印刷データを変換した中間データの各ページの”お客様番号:”の後ろに続く4文字の数字が、各ページを特定するキーワードとして抽出され、記憶装置64に記憶されている再印刷情報テーブル62の対応するページのエントリ70のサブエントリ72に記憶される。
次に、ステップ200で肯定判定がされた場合、すなわち、再印刷する目的の中間データ、例えば再出力用キーワード指定手段68から入力されたキーワードが示すページの中間データを再印刷のためのビットマップデータに展開する場合について説明する。
ステップ222では、次のステップ224において、記憶装置64に記憶されている再印刷情報テーブル62の全てのエントリ70を読み込んだか否かを判定する。ステップ222で肯定判定がされた場合は処理を終了し、否定判定がされた場合は次のステップ224へ進む。
ステップ224では、記憶装置64に記憶されている未読の再印刷情報テーブル62のエントリ70であって先頭に近いエントリ70から1エントリ読み込む。
次のステップ226では、ステップ224で読み込んだエントリ70のサブエントリ72に含まれるキーワードが、再出力用キーワード指定手段68から指定されたキーワードに一致するか否かを判定する。ステップ226で否定判定がされた場合はステップ222に戻り、肯定判定がされた場合は次のステップ228へ進む。
ステップ228では、ステップ226でキーワードが一致したエントリ70のサブエントリ74に含まれる中間データ中での対応するページの開始の位置を示す情報、及び当該エントリ70のサブエントリ76に含まれる属性情報を取得する。
次のステップ230では、ステップ228で取得した中間データ中でのページの開始の位置を示す情報に基づいて、記憶装置64に記憶されている中間データから対応するページの中間データを特定し、特定したページの中間データ中のレコードデータであって次のステップ232でビットマップデータに展開されていないレコードデータを1レコード読み込む。
次のステップ232では、ステップ230で読み込んだ1レコード分のレコードデータをビットマップデータに展開する。
次のステップ234では、ステップ230で読み込んだレコードがページの最後のレコードであるか否かの判定を行う。ステップ234で、否定判定がされた場合には、ステップ230に戻り、肯定判定がされた場合は、次のステップ236で、それまでステップ232で展開されたレコード毎のビットマップデータを1つのページのビットマップデータとするページ終了処理を行う。
以上、説明したようにステップ222〜ステップ236の処理によって、再印刷する目的の中間データ、例えば再出力用キーワード指定手段32から入力されたキーワードが示すページの中間データをビットマップデータに展開することができる。
例えば、再出力用キーワード指定手段68から、”お客様番号:”の後ろに続く4文字の数字を再出力用キーワードとして、例えば、”0123”が入力された場合、ステップ228〜ステップ236で、”お客様番号:”の後ろに続く4文字の数字が”0123”であるページの中間データを再印刷を行うためのビットマップデータに変換する。
なお、第2のデータ変換処理ルーチンのステップ200は、処理制御手段60で実行され、ステップ202は、データ受信手段54で実行され、ステップ204〜ステップ220は、データ解析手段56で実行され、ステップ222〜ステップ236は、ページデータ生成手段58で実行される。
このようにして中間データから展開されたビットマップデータは、出力装置制御手段20が、展開されたビットマップデータに基づいた画像が形成された印刷用紙が出力装置28から出力されるように出力装置28を制御する。
以上、説明したように、本実施の形態の印刷データ変換装置50によれば、中間データの各ページを特定する識別情報としてのキーワードを抽出し、抽出したキーワードをページを示すデータとしての中間データ中での対応するページの開始の位置を示すデータと共に記憶手段としての記憶装置64に記憶しており、ユーザが再印刷を行う場合には、入力手段としての再出力用キーワード指定手段68から再印刷する目的のページを示すキーワードを含む印刷対象情報を入力することにより、印刷対象情報に含まれるキーワードに対応するページの中間データを記憶装置64から読み込んで、読み込んだ中間データを再印刷を行うためのビットマップデータに展開するので、ユーザは再印刷を行いたい目的のページが何ページ目であるのかを特定する必要がなく再印刷を行うことができる。
従って、本実施の形態の印刷データ変換装置50によれば、画像が形成された印刷用紙などの記録媒体にページ番号が付与されていない場合であっても、時間及び記録媒体の無駄を発生させることなく再印刷を行うことができる。
なお、再出力用キーワード指定手段68から、再印刷するページを示すキーワード及び当該再印刷するページを示すキーワードが示すページから再印刷する総ページ数を示す印刷総数情報を入力した場合には、第2のデータ変換処理ルーチンのステップ228で、ステップ226でキーワードが一致したエントリ70及び当該一致したエントリ70から印刷総数情報が示す総ページ分のエントリ70のサブエントリ74に含まれる印刷データ中での対応するページの開始の位置を示す情報、及びサブエントリ76に含まれる属性情報を取得し、ステップ230〜ステップ234で、ステップ228で取得した印刷データ中での対応するページの開始の位置を示す情報に基づいて、記憶装置64に記憶されている中間データから対応するページ分の中間データを特定して、特定した中間データをビットマップデータに展開してもよい。
また、再出力用キーワード指定手段68から、再印刷するページを示すキーワード及び当該再印刷するページを示すキーワードが示すページから行われる再印刷を終了するページを示すキーワード(終了識別情報)を入力した場合には、第2のデータ変換処理ルーチンのステップ222〜ステップ226で、再印刷するページを示すキーワードがサブエントリ72のキーワードと一致するエントリ70及び再印刷を終了するページを示すキーワードがサブエントリ72のキーワードと一致するエントリ70を特定し、ステップ228で、ステップ226において再印刷するキーワードが一致したエントリ70から、ステップ226において再印刷を終了するページを示すキーワードが一致したエントリ70までのページ分のエントリ70のサブエントリ74に含まれる中間データ中での対応するページの開始の位置を示す情報、及びサブエントリ76に含まれる属性情報を取得し、ステップ230〜ステップ234で、ステップ228で取得した中間データ中での対応するページの開始の位置を示す情報に基づいて、記憶装置64に記憶されている中間データから対応するページ分の中間データを特定して、特定した中間データをビットマップデータに展開してもよい。
また、再出力用キーワード指定手段68から、再印刷するページを示すキーワード及び当該再印刷するページを示すキーワードが示すページが両面印刷の裏面のページであった場合に該裏面だけでなく該裏面に対応する表面も印刷対象とする指示を入力した場合には、第2のデータ変換処理ルーチンのステップ228で、ステップ226でキーワードが一致した裏面に対応するエントリ70及び該裏面に対応する表面のエントリ70のサブエントリ74に含まれる印刷データ中での対応するページの開始の位置を示す情報、及びサブエントリ76に含まれる属性情報を取得し、ステップ230〜ステップ234で、ステップ228で取得した中間データ中での対応するページの開始の位置を示す情報に基づいて、記憶装置64に記憶されている中間データから対応するページ分の中間データを特定して、特定した中間データをビットマップデータに展開してもよい。
また、キーワード位置指定手段30による印刷データの各ページに含まれるキーワードの位置の指定方法は、位置を指定しようとするキーワードに付属する文字列を指定する指定方法であってもよい。例えば、図3に示すような、上位装置24から処理装置52に入力された印刷データに基づいた各項目(例えば、お客様番号、氏名、住所など)の画像の位置が予め定まっている帳票などの印刷用紙1200が出力装置28から出力される場合において、以下のように、ユーザが各ページに含まれるキーワードの位置を指定してもよい。すなわち、ユーザが各ページに含まれるキーワードとして、例えば、”お客様番号:”の後ろに続く4文字の数字を指定するときには、指定しようとするキーワードの位置が文字列”お客様番号:”の後ろに付属することを示すキーワード位置情報、例えば、文字列”お客様番号:”等のキーワードに付属する文字列をディスプレイに表示される入力画面からキーボードを用いて入力してもよい。
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態もしくは第2の実施の形態と同様の構成及び同様の処理については、同一符号を付して、説明を省略する。図8に示すように、本実施の形態の印刷データ変換装置78には処理装置80が設けられている。処理装置80は、以下で詳細を説明する第3のデータ変換処理ルーチンを実行するためのプログラム、上位装置24から入力された印刷データに基づいた画像が形成された印刷用紙を出力装置28に出力させる処理ルーチンを実行するためのプログラム、及び各種処理ルーチンを実行するためのプログラム等を記憶した記憶媒体であるROM(図示せず)、プログラムをROMから読み出して上記の各処理ルーチンを実行するCPU(図示せず)、データを一時的に記憶するRAM(図示せず)、I/O(入出力)ポート(図示せず)、及びROMと、CPUと、RAMと、I/Oポートとを互いに接続するバス(図示せず)を含んだマイクロコンピュータで構成されている。第3のデータ変換処理ルーチン及び上位装置24から入力された印刷データに基づいた画像が形成された印刷用紙を出力装置28に出力させる処理ルーチンを実行するマイクロコンピュータを機能ブロックで表すと、データ受信手段54、データ解析手段84、ページデータ生成手段86、出力装置制御手段88、及び処理制御手段90で表すことができる。
データ受信手段54には、ユーザからの指示等に基づいて印刷を行うための印刷データを出力する上位装置24が接続されている。
また、ページデータ生成手段86には、データ解析手段84によってデータ受信手段54が受信した印刷データが変換された中間データを展開したビットマップビットマップデータ、再印刷を行うために必要な情報がビットマップデータのページ毎に登録されている図10に示す再印刷情報テーブル92、及び種々の情報を記憶するHDD(ハード ディスク ドライブ)を含んで構成される記憶装置94が接続されている。また、出力装置制御手段88には、図3に示すような、上位装置24から入力された印刷データに基づいた画像が形成された印刷用紙1200を出力する出力装置28が接続されている。
更に、処理制御手段90には、上位装置24から入力された印刷データを変換した中間データの各ページを特定する識別情報としてのキーワードを抽出するために当該キーワードの位置を指定するためのキーワード位置指定手段30、及び再印刷するページを特定するために再印刷するページを示すキーワードを入力するための再出力用キーワード指定手段32が接続されている。
ここで、処理装置80のCPUが実行する、上位装置24から入力された印刷データに基づいた画像が形成された印刷用紙を出力装置28に出力させる処理ルーチンについて説明する。
上位装置24から処理装置80に印刷データが入力されると、入力された印刷データを中間データに変換し、変換した中間データをビットマップデータに展開すると共に、展開したビットマップデータを記憶装置94に記憶し、展開したビットマップデータに基づいた画像が出力されるように出力装置28を制御する。この一連の処理の流れを、データ受信手段54、データ解析手段84、ページデータ生成手段86、及び出力装置制御手段88の各機能ブロックを用いて説明すると以下の[1]〜[4]のようになる。
[1]データ受信手段54は、上位装置24から入力された印刷データを受信する。
[2]データ解析手段84は、データ受信手段54が受信した印刷データを解析して、印刷データを中間データに変換する。
[3]ページデータ生成手段86は、データ解析手段84によって変換された中間データをビットマップデータとして生成、すなわちビットマップデータに展開すると共に、展開したビットマップデータを記憶装置94に記憶する。
[4]出力装置制御手段88は、ページデータ生成手段86によって展開されたビットマップデータに基づいた画像が出力されるように出力装置28を制御する。
このようにして、上位装置24から処理装置80に印刷データが入力されると、印刷データに基づいた画像が形成された印刷用紙等が出力装置28から出力される。
なお、キーワード位置指定手段30によって、印刷データを変換した中間データの各ページに含まれるキーワードの位置が指定されるが、この指定方法は、第1の実施の形態において説明した、印刷データの各ページに含まれるキーワードの位置の指定方法と同様であるので説明は省略する。また、処理装置80にキーワード位置情報が入力されると、処理装置80のCPUは、入力されたキーワード位置情報を記憶装置94に記憶する処理を行う。この処理は、処理制御手段90及びページデータ生成手段86で実行される。また、詳細は以下で説明するが、ここで入力されたキーワード位置情報に基づいて、データ解析手段56は、上位装置24から入力された印刷データを変換した中間データの各ページに含まれるキーワードを抽出する。
また、再出力用キーワード指定手段32によって、再出力を行うページを示す識別情報としてのキーワード(再出力用キーワード)を含む印刷対象情報が入力されるが、この入力方法は、第1の実施の形態において説明した入力方法と同様であるので説明は省略する。
次に、処理装置80のCPUが実行する第3のデータ変換処理ルーチンについて、図9を用いて説明する。このデータ変換処理ルーチンは、印刷データ変換装置78のスイッチ(図示せず)がオンとなり、電源が投入されたことにより、繰り返し実行される。
ステップ300で、再印刷指示があったか否か、例えば、再印刷(再出力)を行うページを示すキーワードが再出力用キーワード指定手段32から入力されたか否かを判定する。
ステップ300で肯定判定がされた場合にはステップ328に進み、以下で詳細を説明するステップ328〜ステップ334の処理を行うことによって、再印刷する目的のビットマップデータ、例えば再出力用キーワード指定手段32から入力されたキーワードが示すページのビットマップデータを取得する処理を行う。
一方、ステップ300で否定判定がされた場合には、次のステップ302で、上位装置24から印刷データを受信したか否かを判定する。ステップ302で否定判定がされた場合は、処理を終了し、肯定判定がされた場合には、以下で詳細を説明するステップ304〜ステップ326の処理を行うことによって、受信した印刷データを変換した中間データに含まれる、中間データの各ページを特定するキーワードを抽出し、抽出した各ページのキーワードと対応するページのビットマップデータとを関連付ける処理を行う。
まず、ステップ300で否定判定がされて、次のステップ302で肯定判定がされた場合について、すなわち、受信した印刷データを変換した中間データに含まれる、中間データの各ページを特定するキーワードを抽出し、抽出した各ページのキーワードと対応するページのビットマップデータとを関連付ける処理を行う場合について説明する。
ステップ304で、受信した印刷データ中の全てのレコードデータに対して、次のステップ306で行われる読み込みの処理が行われたか否かを判定する。ステップ304で、肯定判定がされた場合は処理を終了し、否定判定がされた場合は、次のステップ306に進む。
ステップ306では、受信した印刷データ中のレコードデータのうち、未だ読み込まれていないレコードデータであってページの先頭に近いレコードデータから1レコード読み込む。
次のステップ308では、ステップ306で読み込んだレコードデータを中間データに変換する。
次のステップ310では、ステップ308で変換した中間データのレコードデータがページの先頭のレコードデータであるか否かを判定する。ステップ310で、否定判定がされた場合は次のステップ314へ進み、肯定判定がされた場合は、次のステップ312で、記憶装置94に記憶されている図10に示す再印刷情報テーブル92のエントリ93を1ページ分新たに作成し、作成した再印刷情報テーブル92のエントリ93のサブエントリ99に、当該レコードデータに含まれる、用紙サイズ、片面印刷であるのかそれとも両面印刷であるのか、及び両面印刷である場合には表面か裏面か、等の印刷情報を含む属性情報を記憶し、ステップ314へ進む。
次のステップ314では、ステップ308で中間データに変換したレコードデータが、キーワード位置指定手段30から入力されたキーワード位置情報が示す位置を含むか否か判定する。ステップ314で、否定判定がされた場合は、次のステップ318へ進み、肯定判定がされた場合は、次のステップ316で、ステップ308で中間データに変換したレコードデータからキーワード位置情報が示す位置に位置するキーワードを抽出し、抽出したキーワードを記憶装置94に記憶されている再印刷情報テーブル92の対応するエントリ93のサブエントリ95に記憶し、次のステップ318へ進む。
ステップ318で、ステップ308で中間データに変換したレコードデータがページの最後のレコードデータであるか否かを判定する。ステップ318で否定判定がされた場合は、ステップ304へ戻って上記で説明した処理を繰り返し、肯定判定がされた場合は、次のステップ320で、それまでステップ308で変換されたレコード単位の中間データを1つのページの中間データとするページ終了処理を行うと共に、当該ページ終了処理が行われたページ単位の中間データのレコードデータであって未読のレコードデータをページの先頭から1レコード読み込んで、読み込んだレコードデータをビットマップデータに展開する。
次のステップ322では、ステップ320で展開されたビットマップデータのレコードがページの最後のレコードであるか否かを判定する。ステップ322で否定判定がされた場合はステップ320へ戻り、肯定判定がされた場合は次のステップ324へ進む。
ステップ324では、それまでステップ320で展開されたレコード単位のビットマップデータを1つのページのビットマップデータとする処理を行うと共に、当該処理されたページ単位のビットマップデータを、記憶装置94に記憶されている再印刷情報テーブル92の対応するエントリ93のサブエントリ97に記憶する。
以上、説明したようにステップ304〜ステップ326の処理によって、受信した印刷データを変換した中間データに含まれる、中間データの各ページを特定するキーワードを抽出し、抽出した各ページのキーワードと対応するページのビットマップデータとを関連付けることができる。
例えば、図3に示すような、上位装置24から処理装置80に入力された印刷データに基づいた各項目(例えば、お客様番号、氏名、住所など)の画像の位置が予め定まっている帳票などの印刷用紙1200が出力装置28から出力される場合において、例えば、ユーザが各ページに含まれるキーワードとして”お客様番号:”の後ろに続く4文字の数字を指定するために、行が”2”、桁が”7”、文字数が”4”であることを示すキーワード位置情報をキーワード位置指定手段30から入力したときには、ステップ316で、印刷データを変換した中間データの各ページの”お客様番号:”の後ろに続く4文字の数字が、各ページを特定するキーワードとして抽出され、記憶装置94に記憶されている再印刷情報テーブル92の対応するページのエントリ93のサブエントリ95に記憶され、ステップ324で各ページのビットマップデータが対応するエントリ93のサブエントリ97に記憶される。
次に、ステップ300で肯定判定がされた場合、すなわち、再印刷する目的のビットマップデータ、例えば再出力用キーワード指定手段32から入力されたキーワードが示すページのビットマップデータを取得する場合について説明する。
ステップ328では、次のステップ330において、記憶装置94に記憶されている再印刷情報テーブル92の全てのエントリ93を読み込んだか否かを判定する。ステップ328で肯定判定がされた場合は処理を終了し、否定判定がされた場合は次のステップ330へ進む。
ステップ330では、記憶装置94に記憶されている未読の再印刷情報テーブル92のエントリ93であって先頭に近いエントリ93から1エントリ読み込む。
次のステップ332では、ステップ330で読み込んだエントリ93のサブエントリ95に含まれるキーワードが、再出力用キーワード指定手段32から指定されたキーワードに一致するか否かを判定する。ステップ332で否定判定がされた場合はステップ328に戻り、肯定判定がされた場合は次のステップ334へ進む。
ステップ334では、ステップ332でキーワードが一致したエントリ93のサブエントリ97に含まれるビットマップデータ、及び当該エントリ93のサブエントリ99に含まれる属性情報を取得する。
以上、説明したようにステップ328〜ステップ334の処理によって、再印刷する目的のビットマップデータ、例えば再出力用キーワード指定手段32から入力されたキーワードが示すページのビットマップデータを取得することができる。
例えば、再出力用キーワード指定手段32から、”お客様番号:”の後ろに続く4文字の数字を再出力用キーワードとして、例えば、”0123”が入力された場合、ステップ328〜ステップ334で、”お客様番号:”の後ろに続く4文字の数字が”0123”であるページのビットマップデータを取得する。
なお、第3のデータ変換処理ルーチンのステップ300は、処理制御手段90で実行され、ステップ302は、データ受信手段54で実行され、ステップ304〜ステップ318は、データ解析手段84で実行され、ステップ320〜ステップ326は、ページデータ生成手段86で実行され、ステップ328〜ステップ334は出力装置制御手段88で実行される。
このようにして取得されたビットマップデータは、出力装置制御手段88が、取得したビットマップデータに基づいた画像が形成された印刷用紙が出力装置28から出力されるように出力装置28を制御する。
以上、説明したように、本実施の形態の印刷データ変換装置78によれば、中間データの各ページを特定する識別情報としてのキーワードを抽出し、抽出したキーワードを対応するビットマップデータと共に記憶手段としての記憶装置94に記憶しており、ユーザが再印刷を行う場合には、入力手段としての再出力用キーワード指定手段32から再印刷する目的のページを示すキーワードを含む印刷対象情報を入力することにより、印刷対象情報に含まれるキーワードに対応するページの再印刷を行うためのビットマップデータを記憶装置94から取得するので、ユーザは再印刷を行う目的のページが何ページ目であるのかを特定する必要がなく再印刷を行うことができる。
従って、本実施の形態の印刷データ変換装置78によれば、画像が形成された印刷用紙などの記録媒体にページ番号が付与されていない場合であっても、時間及び記録媒体の無駄を発生させることなく再印刷を行うことができる。
なお、再出力用キーワード指定手段32から、再印刷するページを示すキーワード及び当該再印刷するページを示すキーワードが示すページから再印刷する総ページ数を示す印刷総数情報を入力した場合には、第3のデータ変換処理ルーチンのステップ334で、ステップ332でキーワードが一致したエントリ93及び当該一致したエントリ93から印刷総数情報が示す総ページ分のエントリ93のサブエントリ97に含まれる再印刷対象となるビットマップデータ、及びサブエントリ99に含まれる属性情報を取得してもよい。
また、再出力用キーワード指定手段32から、再印刷するページを示すキーワード及び当該再印刷するページを示すキーワードが示すページから行われる再印刷を終了するページを示すキーワード(終了識別情報)を入力した場合には、第3のデータ変換処理ルーチンのステップ328〜ステップ332で、再印刷するページを示すキーワードがサブエントリ95のキーワードと一致するエントリ93及び再印刷を終了するページを示すキーワードがサブエントリ95のキーワードと一致するエントリ93を特定し、ステップ334で、ステップ332において再印刷するキーワードが一致したエントリ93から、ステップ332において再印刷を終了するページを示すキーワードが一致したエントリ93までのページ分のエントリ93のサブエントリ97に含まれる再印刷対象となるビットマップデータ、及びサブエントリ99に含まれる属性情報を取得してもよい。
また、再出力用キーワード指定手段32から、再印刷するページを示すキーワード及び当該再印刷するページを示すキーワードが示すページが両面印刷の裏面のページであった場合に該裏面だけでなく該裏面に対応する表面も印刷対象とする指示を入力した場合には、第3のデータ変換処理ルーチンのステップ334で、ステップ332でキーワードが一致した裏面に対応するエントリ93及び該裏面に対応する表面のエントリ93のサブエントリ97に含まれる再印刷対象となるビットマップデータ、及びサブエントリ99に含まれる属性情報を取得してもよい。
また、キーワード位置指定手段30による印刷データの各ページに含まれるキーワードの位置の指定方法は、位置を指定しようとするキーワードに付属する文字列を指定する指定方法であってもよい。例えば、図3に示すような、上位装置24から処理装置80に入力された印刷データに基づいた各項目(例えば、お客様番号、氏名、住所など)の画像の位置が予め定まっている帳票などの印刷用紙1200が出力装置28から出力される場合において、以下のように、ユーザが各ページに含まれるキーワードの位置を指定してもよい。すなわち、ユーザが各ページに含まれるキーワードとして、例えば、”お客様番号:”の後ろに続く4文字の数字を指定するときには、指定しようとするキーワードの位置が文字列”お客様番号:”の後ろに付属することを示すキーワード位置情報、例えば、文字列”お客様番号:”等のキーワードに付属する文字列をディスプレイに表示される入力画面からキーボードを用いて入力してもよい。
また、本発明の各実施形態において、ページを示す識別情報としてキーワードを例として説明したが、ページを示す識別情報は、記号あるいは図形であってもよい。