JP4839683B2 - アルミニウム溶湯脱ガス清浄化装置および脱ガス清浄化方法 - Google Patents

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Description

本発明は、アルミニウム(Al)またはAl合金からなるアルミニウム溶湯中の水素、酸化物、非金属介在物等の不純物を除去するアルミニウム溶湯脱ガス清浄化装置および脱ガス清浄化方法に関するものである。
従来からアルミニウム溶湯の品質を劣化させることなく、酸化物および酸化物に付着した介在物であるドロスの持ち出しを最小限にし、一定品質のドロスを安定に回収することができるアルミニウム溶湯の処理方法が提案されている(特許文献1参照)。
これは、アルミニウム溶湯を溶解炉から処理槽に移す工程と、処理槽内の溶湯に所定成分のフラックスを投入し、回転羽根およびガス吹出部を備えた攪拌機を下降させ、回転羽根を処理槽内の溶湯の湯面直下に浸漬し、回転羽根を回転させて溶湯およびフラックスを攪拌し、溶湯中に混在する酸化物および介在物を溶湯から分離する工程と、さらに攪拌機を下降させてガス吹出部および回転羽根を処理槽の底部近傍に位置させ、ガス吹出部から溶湯中に非酸化性ガスを吹込みつつ、回転羽根を回転させて非酸化性ガスを溶湯中に拡散し、溶湯中に混在する酸化物および介在物を湯面に浮上させるとともに溶湯を脱ガス処理する工程とを有する。
特開2004−143483号公報
ところで、上記従来例を含めて、処理槽内のアルミニウム溶湯中に浸漬して、その回転羽根およびガス吹出部によりアルミニウム溶湯を攪拌するロータおよびシャフト等の攪拌手段は、数百度以上の高温の溶湯に常時接触するため、腐食され難く、溶湯中の介在物と反応し難いセラミックスや黒鉛等の素材が用いられる。
そして、溶解炉から運搬用レードルヘアルミニウム溶湯を出湯後(出湯時温度760℃〜800℃程度、鋳造工法によっても異なる)、攪拌手段が低温である場合には手動により溶湯の湯面に接近させて停止させる等により攪拌手段の昇温が実行されるが、溶湯温度の低下を極力防止するため充分な加熱時間が確保できず、レードル内溶湯を攪拌手段で攪拌する時点で、レードル内溶湯温度と攪拌手段の温度との間に700℃以上の温度差があると、熱衝撃によりセラミックスやグラファイト製の攪拌手段が破損しやすい不具合があった。
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、攪拌手段の耐久性の向上に好適なアルミニウム溶湯脱ガス清浄化装置および脱ガス清浄化方法を提供することを目的とする。
本発明は、処理層に注湯されたAl又はAl合金からなるアルミニウム溶湯中に攪拌手段を浸漬して溶湯を攪拌しつつ溶湯中の水素、酸化物、非金属介在物等の不純物を除去するアルミニウム溶湯脱ガス清浄装置において、待機位置における前記攪拌手段に近接させて攪拌手段を予熱してその温度を昇温させる加熱手段と、前記溶湯および攪拌手段の温度を検出する検出手段と、検出された温度に基づいて加熱手段を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、加熱手段によりアルミニウム溶湯中に浸漬される以前の待機中の攪拌手段を予め設定した温度に加熱して昇温させ、昇温後に前記攪拌手段を溶湯に浸漬させて溶湯を攪拌しつつ溶湯中のアルミニウム溶湯中の不純物を除去するようにした。
したがって、本発明では、待機位置における前記攪拌手段に近接させて攪拌手段を予熱してその温度を昇温させる加熱手段と、前記溶湯および攪拌手段の温度を検出する検出手段と、検出された温度に基づいて加熱手段を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、加熱手段によりアルミニウム溶湯中に浸漬される以前の待機中の攪拌手段を予め設定した温度に加熱して昇温させ、昇温後に前記攪拌手段を溶湯に浸漬させて溶湯を攪拌しつつ溶湯中のアルミニウム溶湯中の不純物を除去するようにしたため、攪拌手段を溶湯中に浸漬して実行される脱ガス処理時においても、溶湯温度と攪拌手段との温度の差が、所定の温度差以下、例えば、700℃以下とでき、攪拌手段ヘの熱衝撃が抑制でき、攪拌手段の寿命を飛躍的に向上させることができる。
以下、本発明のアルミニウム溶湯脱ガス清浄化装置の一実施形態を図1〜図6に基づいて説明する。図1は本発明を適用したアルミニウム溶湯脱ガス清浄化装置の第1実施形態を示す要部の構成図、図2は攪拌手段の構成図、図3はアルミニウム溶湯脱ガス清浄化装置の付属装置の側面図、図4は同じくアルミニウム溶湯脱ガス清浄化装置の平面図、図5は制御盤で待機中に実行される制御フローチャート、図6は図5での制御内容を示す説明図、図7〜図8は加熱手段の他の実施例を説明する平面図である。
図1〜図4において、アルミニウム溶湯脱ガス清浄化装置は、ポスト1に沿って昇降可能なアーム2と、アーム2の先端に装備されたガス供給/回転駆動機構3と、このガス供給/回転機構3より下方に懸垂され、回転機構3により回転駆動され且つ供給されるガスを溶湯中に吹出す攪拌手段4と、溶解炉から出湯されたアルミニウム溶湯を脱ガス処理するために貯留する処理槽としてのレードル5と、レードル5に貯留する溶湯の液面レベルを検出する液面センサ6A、および、レードル5に貯留する溶湯並びに待機中の攪拌手段4の温度を検出する非接触温度センサ6Bおよび6Cと、待機中の攪拌手段4を所定温度に加熱する加熱手段7と、これらを制御する制御盤8とを備える。
前記ポスト1は、上端に昇降機構10を収容して備え、上下方向のレール11に沿って昇降可能にアーム2を保持している。前記アーム2は、昇降機構10により、上端の待機位置Aと、レードル5に貯留した溶湯液面直下へ攪拌手段4のインペラを浸漬させる中間位置Bと、レードル5の底部近傍に攪拌手段4のインペラ16を浸漬させる下端位置Cとの間で昇降される。これらの停止位置には夫々リミットスイッチ12A〜12Cが配置され、各リミットスイッチ12A〜12Cによりアーム2の現在位置が検出され、制御盤8に入力されると共に、制御盤8は昇降機構10を制御してアーム2を目的とする昇降位置に移動させる。
前記ガス供給/回転駆動機構3は、アーム2内に内蔵された図示しない電動モータにより下方に懸垂した攪拌手段4を回転駆動する。また、攪拌手段4に連結したステンレス鋼などからなる中空のシャフト13の上端は、継手14を介して図示しないガス供給管が接続されており、図示しないガス供給源からガス供給管を経由して供給された処理ガスを中空シャフト13を経由させて攪拌手段4の中空シャフト15へ供給し、攪拌手段4の先端側から吹出させるよう構成している。処理ガスとしては、窒素やアルゴン等のアルミニウムに対し不活性のガスの利用が一般的であり、攪拌手段4の羽根16により微細化しながらアルミニウム溶湯中に吹出し、溶融金属中に拡散させることにより、溶湯中の水素ガスや非金属介在物の除去を実施する。一般的に、脱ガス清浄化、アルピュア法と称されている。
前記攪拌手段4は、図2に示すように、回転羽根(インペラ)16と回転羽根16の直下に配置したポーラスリング17とを中空シャフト15の先端にスクリューナット18により固定して構成している。前記中空シャフト15を経由して供給された処理ガスは多孔質部材からなるポーラスリング17を経由して溶湯内に吹出される。これら、中空シャフト15、回転羽根16、ポーラスリング17、およびスクリューナット18の素材は、いずれもセラミックスにより形成している。
前記レードル5は、溶解炉から出湯されたアルミニウム溶湯を脱ガス処理するために貯留する処理槽であり、耐火物でライニングされた金属製の容器であり、図示しない溶解炉から非酸化性雰囲気下でアルミニウム溶湯が注湯されるようになっている。このレードル5は、溶解炉から出湯されたアルミニウム溶湯を、例えば、スクイズダイカストのような鋳造機に供給するために用いられる運搬用レードルを利用するものであってもよい。
前記ポスト1、アーム2、ガス供給/回転駆動機構3、および、待機中の攪拌手段4は、これらを側面部を覆う集塵フード20に収容されている(図3および図4参照)。集塵フード20には、その周囲を内面から補強するフレーム21が上中下段に配置され、中段のフレーム21のフランジには、昇降装置22により検出部が昇降可能であり、下降された際には検出部をレードル5の溶湯液面に浸漬させることが可能となった液面センサ6Aが配置されている。また、液面センサ6Aに隣接した位置には、待機中の攪拌手段4およびレードル5に注湯された溶湯の温度を非接触状態で測定する温度センサ6B、6Cが夫々配置されている。これらのセンサ6A〜6Cにより検出した液面レベル信号および温度信号は夫々制御盤8に入力される。
前記加熱手段7は、前記集塵フード20の下段のフレーム21の側面部同士を跨いで配置した補強フレーム23上に、待機中の攪拌手段4に隣接させて配置している。加熱手段7としては、遠赤外線ヒータ若しくは高周波誘導加熱ヒータ等の各種ヒータが利用され、制御盤8により加熱エネルギが制御される。図示の加熱ヒータ7は、平面状に構成されているが、図7若しくは図8に示すように、馬蹄形7Aや円筒形7Bに形成して待機中の攪拌手段4を取囲むようにすることが望ましい。いずれにしても、加熱手段7の形状は、設備形状や設置位置等により選択する。
前記制御盤8は、待機中においては、攪拌手段4の温度およびレードル5に注湯されたアルミニウム溶湯の温度信号に基づき、加熱手段7を駆動して待機中の攪拌手段4の温度を制御する。また、アルミニウム溶湯のフラックス処理に際しては、昇降装置10を駆動してアーム2を中間位置に下降させ、温度制御された攪拌手段4をアルミニウム溶湯の液面直下に浸漬させ、フラックス処理に必要とする回転状態になるよう回転駆動機構3を制御する。更に、アルミニウム溶湯の脱ガス処理に際しては、昇降装置10を駆動してアーム2を下端位置に下降させ、攪拌手段4をレードル5の底面近傍に下降させ、ガス供給源より導入した処理ガスを攪拌手段4よりアルミニウム溶湯中に吹出させ、アルミニウム溶湯の脱ガス処理に必要とする回転状態になるよう回転駆動機構3を制御する。
以上の構成のアルミニウム溶湯脱ガス清浄化装置の待機中における制御盤8により実行される制御について、図5に示すフローチャートに基づいて以下に説明する。図5のフローチャートは、待機中において制御盤8により所定時間毎に実行される。
アルミニウム溶湯脱ガス浄化装置は、作業終了時において昇降装置10によりアーム2が上昇された初期位置に復帰されており、制御盤8の電源が断たれた状態となっている。制御盤8のメインスイッチにより電源が投入されると、アルミニウム溶湯脱ガス浄化装置の各機器が初期設定状態となっていることを確認した後、図5のフローチャートが定期的に実行される。
先ず、ステップS1により、攪拌手段4の温度信号を読込み、ステップS2へ進む。
ステップS2では、溶解炉でアルミニウムを溶解したアルミニウム溶湯が注湯されたレードル5が処理位置にセットされているか否かが判定され、レードル5がセットされていない場合にはステップS3に進み、レードル5がセットされている場合にはステップS4へ進む。
ステップS3では、攪拌手段4の温度が設定温度未満であるか否かが判定され、設定温度未満である場合にはステップS7へ進み加熱手段7を作動させて処理を終了し、設定温度以上である場合にはそのまま今回の処理を終了する。加熱手段7は攪拌手段4を加熱し昇温させる。この場合の設定温度は、溶解炉からレードル5への出湯温度が760〜800℃前後であり、搬送中の温度低下を見込んで、セットされたレードル5のアルミニウム溶湯の温度に対しての温度差が、例えば、700℃以上とならないように攪拌手段4を所定温度、例えば、60〜100℃に昇温させる必要があるが、ここでは、未だ溶湯を満たしたレードル5がセットされていない状態であり、短時間の加熱で前記した所定温度まで昇温可能な低い温度、例えば、30℃に設定する。従って、外気温度が低い場合には攪拌手段4の温度も低下しておりステップS7での加熱が必要となるが、外気温度が高い状態若しくは高まってくればステップS7での昇温を必要としない場合がある。
アルミニウム溶湯が注湯されたレードル5が処理位置にセットされるとステップS4に進み、溶湯の温度信号が読込まれ、ステップS5へ進み、溶湯と攪拌手段4との温度差が演算された後、ステップS6へ進む。
ステップS6では、温度差が上限温度差、例えば、680℃を超えているか否かが判定され、超えている場合にはステップS7へ進み、攪拌手段4を加熱させる。また、上限温度差を超えていない場合にはステップS8へ進む。ここでの判定は、前記温度差が上限温度差を超える場合には、攪拌手段4の温度が溶湯の温度に対して大きい温度差をもっているため、加熱手段7を作動させて攪拌手段4の温度を昇温させることを意図している。
ステップS8では、下限温度差、例えば、640℃を超えているか否かが判定され、下限温度未満であれば今回の処理を終了し、下限温度を超えている場合にはステップS9へ進む。ここでの判定は、前記温度差が下限温度未満である場合には、攪拌手段4の温度が溶湯の温度に対して充分に昇温されているものであり、引続きの温度上昇を必要としないことを意味している。
ステップS9では、現在の温度差が前回の処理時の温度差に比較して、減少中か否かが判定され、減少中である場合にはステップS7へ進み、加熱手段7による加熱を継続する。また、増加中である場合には今回の処理を終了する。ここでの判定は、温度差が下限温度差を越える場合には、攪拌手段4の温度が加熱手段7により昇温中である場合にはその昇温動作を継続させ、放熱中である場合には加熱手段7を作動させることなく放熱させることを意図している。これは、図6に示すように、温度差が上限温度差と下限温度差との間の温度範囲にある場合には、それまでの制御状態を継続させて、加熱手段7が短い時間の間に断続されることを防ぐ、ヒステリシス機能を持たせるためである。
以上の処理が待機中に繰返して実行されて、レードル5の溶湯と攪拌手段4との温度差が所定範囲内に制御される。従って、引続き、溶湯の脱ガス処理、即ち、攪拌手段4を中間位置に降下させ、溶湯の液面直下に浸漬して実行されるフラックス処理時や攪拌手段4を下段位置に降下させてレードル5の底部近傍に浸漬してポーラスリング17より処理ガスを吹出して実行される脱ガス処理時においても、溶湯温度と攪拌手段4との温度の差が、常に設定された温度差、例えば、700℃以下とでき、攪拌手段4ヘの熱衝撃が抑制され、攪拌手段4の寿命を飛躍的に向上させることができる。出願人の試験では、加熱手段7を備えない場合には、900〜1000回程度の使用で破損していたものが、今回の加熱手段7を用いるものにおいては、7000回程度に寿命を延長させることができた。
また、待機中の攪拌手段4を加熱手段7により所定の温度差に加熱するものであるため、従来のように、攪拌手段4をアルミニウム溶湯の表面に接近させて一端停止させて溶湯により攪拌手段4を加熱する必要がなくなり、攪拌手段4をそのまま処理位置に下降させてアルミニウム溶湯の処理を開始でき、溶湯処理のサイクルを短縮できると共に溶湯温度の降下を最小限に抑えることができ、温度低下の少ない分だけ、溶解炉からの出湯温度を抑えることができ、エネルギ効率を向上できる。
また、レードル5のアルミニウム溶湯の温度と攪拌手段4の温度との温度差を制御するものであるため、溶湯温度が高い時も低い時も、攪拌手段4との温度差が一定となる様に加熱温度をコントロールするため、無駄に高温まで過熱することが無く、エネルギ効率に優れている。しかも、外気温度が変化しても、攪拌手段4は常に最適な温度に制御され、予め一定の設定温度に加熱目標温度を固定する場合に比較して、柔軟に制御することができ、無駄に加熱して温度上昇させることも防止でき、エネルギ使用量も最小限とすることが可能である。
本実施形態においては、以下に記載する効果を奏することができる。
(ア)処理層に注湯されたAl又はAl合金からなるアルミニウム溶湯中に攪拌手段4を浸漬して溶湯を攪拌しつつ溶湯中の水素、酸化物、非金属介在物等の不純物を除去するアルミニウム溶湯脱ガス清浄装置において、待機位置における前記攪拌手段4に近接させて攪拌手段4を予熱してその温度を昇温させる加熱手段7を設け、前記攪拌手段4の溶湯への浸漬に先立ち、前記攪拌手段4を加熱手段7により加熱して昇温させ、昇温後に前記攪拌手段4を溶湯に浸漬させて溶湯を攪拌しつつ溶湯中のアルミニウム溶湯中の不純物を除去するようにしたため、攪拌手段4を溶湯中に浸漬して実行される脱ガス処理時においても、溶湯温度と攪拌手段4との温度の差が、所定の温度差以下、例えば、700℃以下とでき、攪拌手段4ヘの熱衝撃が抑制され、攪拌手段4の寿命を飛躍的に向上させることができる。
(イ)溶湯および攪拌手段4の温度を検出する検出手段6B、6Cと、検出された温度に基づいて加熱手段7を制御する制御手段8を備え、制御手段8により、アルミニウム溶湯中に浸漬される以前の待機中の攪拌手段4を予め設定した温度に加熱手段7により加熱して昇温させるため、攪拌手段4を溶湯に浸漬させることによる温度低下を最小限に抑えられ、温度低下の少ない分、溶解炉からの出湯温度を低く抑えることができ、エネルギ効率を向上でき、また、脱ガス清浄化処理のサイクルタイムを短縮化できる。
(ウ)攪拌手段4の予め設定した加熱温度は、処理層に注湯されているアルミニウム溶湯の温度に対して予め設定した温度差以下となる所定温度とすることで、無駄に加熱して温度上昇させることも防止でき、エネルギ使用量も最小限とすることが可能である。
(エ)攪拌手段4の予め設定した加熱温度として、処理槽5に注湯されているアルミニウム溶湯の温度を基準として溶湯温度に対して予め設定した温度差分だけ低い温度である場合には、溶湯温度が高い時も低い時も、攪拌手段4との温度差が一定となる様に加熱温度をコントロールするため、無駄に高温まで過熱することが無く、エネルギ効率に優れている。
(オ)制御手段8により、前記攪拌手段4の温度が予め設定した温度より低下した場合に加熱手段7による加熱を開始し、加熱開始温度より高い加熱停止温度となる時点で加熱手段7による加熱を止め、攪拌手段4の温度が加熱停止温度より降下しても加熱開始温度までは加熱手段7による加熱を再開させないようにすると、加熱手段7による加熱および放熱が短い時間の間に断続されることを防ぐヒステリシス機能を持たせることができる。
(カ)制御手段8により、アルミニウム溶湯が注湯されたレードル5がセットされる以前において、攪拌手段4の温度が前記予め設定した温度と所定以上の温度差がある場合には、この温度差を小さくするよう事前に予熱することにより、アルミニウム溶湯が注湯されたレードル5が処理位置にセットされると、直ちに短時間の加熱で前記した所定温度まで昇温可能である。
本発明の一実施形態を示すアルミニウム溶湯脱ガス清浄化装置の要部の構成図。 同じく攪拌手段の構成図。 アルミニウム溶湯脱ガス清浄化装置の付属装置の側面図。 同じくアルミニウム溶湯脱ガス清浄化装置の平面図。 制御盤で待機中に実行される制御フローチャート。 図5での制御内容を示す説明図。 他の実施例1を説明する平面図。 他の実施例2を説明する平面図。
符号の説明
1 ポスト
2 アーム
3 ガス供給/回転駆動機構
4 攪拌手段
5 レードル
6B、6C 温度センサ
7 加熱手段
8 制御手段としての制御盤
10 昇降機構
15 中空ロッド
16 回転羽根(インペラ)
17 ポーラスリング
18 スクリューナット

Claims (6)

  1. 処理層に注湯されたAl又はAl合金からなるアルミニウム溶湯中に攪拌手段を浸漬して溶湯を攪拌しつつ溶湯中の水素、酸化物、非金属介在物等の不純物を除去するアルミニウム溶湯脱ガス清浄装置において、
    待機位置における前記攪拌手段に近接させて攪拌手段を予熱してその温度を昇温させる加熱手段と、前記溶湯および攪拌手段の温度を検出する検出手段と、検出された温度に基づいて加熱手段を制御する制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、加熱手段によりアルミニウム溶湯中に浸漬される以前の待機中の攪拌手段を予め設定した温度に加熱して昇温させることを特徴とするアルミニウム溶湯脱ガス清浄装置。
  2. 前記攪拌手段の予め設定した加熱温度は、処理層に注湯されているアルミニウム溶湯の温度に対して予め設定した温度差以下となる所定温度であることを特徴とする請求項1に記載のアルミニウム溶湯脱ガス清浄装置。
  3. 前記攪拌手段の予め設定した加熱温度は、処理層に注湯されているアルミニウム溶湯の温度を基準として溶湯温度に対して予め設定した温度差分だけ低い温度であることを特徴とする請求項に記載のアルミニウム溶湯脱ガス清浄装置。
  4. 前記制御手段は、前記攪拌手段の温度が予め設定した温度より低下した場合に加熱手段による加熱を開始し、加熱開始温度より高い加熱停止温度となる時点で加熱手段による加熱を止め、攪拌手段の温度が加熱停止温度より降下しても加熱開始温度までは加熱手段による加熱を再開させないことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一つに記載のアルミニウム溶湯脱ガス清浄装置。
  5. 前記制御手段は、アルミニウム溶湯が注湯されたレードルがセットされる以前において、攪拌手段の温度が前記予め設定した温度と所定以上の温度差がある場合には、この温度差を小さくするよう事前に予熱することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一つに記載のアルミニウム溶湯脱ガス清浄装置。
  6. 処理層に注湯されたAl又はAl合金からなるアルミニウム溶湯中に攪拌手段を浸漬して溶湯を攪拌しつつ溶湯中の水素、酸化物、非金属介在物等の不純物を除去するアルミニウム溶湯脱ガス清浄方法において、
    待機位置における前記攪拌手段に近接させて攪拌手段の温度を昇温可能な加熱手段を設け、
    前記攪拌手段の溶湯への浸漬に先立ち、前記攪拌手段を加熱手段により加熱して処理層に注湯されているアルミニウム溶湯の温度を基準として溶湯温度に対して予め設定した温度差分だけ低い温度に昇温させ、
    昇温後に前記攪拌手段を溶湯に浸漬させて溶湯を攪拌しつつ溶湯中のアルミニウム溶湯中の不純物を除去するようにしたことを特徴とするアルミニウム溶湯脱ガス清浄方法。
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