JP6475962B2 - 金属粗材の溶解供給システム及び溶解装置 - Google Patents
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Description
前記ラドル内の粗材に、前記ラドルの上側に設けたプラズマトーチと前記ラドルの下側に設けた下部電極との間に直流電源を印加することで前記プラズマトーチからプラズマを照射して前記粗材を溶解する溶解装置と、
前記ラドルを把持可能な多関節ロボットと、を含み、
前記多関節ロボットにより前記ラドルを前記供給装置と前記溶解装置との間で搬送させて前記溶解装置で溶解した前記粗材を後段のダイカストマシン側へ注湯可能とした金属粗材の溶解供給システムであって、
前記ラドルの底部に、前記下部電極と電気的に接続される電極を設置したことを特徴とするものである。
前記プラズマトーチと前記下部電極との間に直流電源を印加することで前記プラズマトーチから前記ラドル内に投入した金属製の粗材にプラズマを照射して前記粗材を溶解する溶解装置であって、
前記ラドルの底部に、前記下部電極と電気的に接続される電極を設置し、
前記支持台に、前記下部電極から上向きに立設されるプローブを設ける一方、前記ラドルの下部に、前記支持台へのセット状態で前記プローブが挿入されて上側底面に接触することで前記電極と前記下部電極とを電気的に接続させる受け筒を設けて、前記プローブの先端と前記受け筒の上側底面とを、テーパ同士の嵌合としたことを特徴とするものである。
そして、図3に示すように、回転テーブル21には、先端を鋭角なテーパ状に形成し、後述するラドル4の接触子11に当接するプローブ22が、下部電極25から上向きに立設されている。そして、このプローブ22先端周縁には絶縁板24を有する支持台が配設され、その上方には、ラドル4外周を保護し、底板中央に孔が穿設されて受け筒10を挿入可能とする枠体23が設けられている。
他にも、底部には、カーボン製で裏面に突起が形成された円板状の電極8を係合可能とする凹部7が設けられて、取付状態で電極8はラドル4の底面から突出している。また、ラドル4底面には受け台9が設けられており、その下方には、回転テーブル21側に固定される先細りテーパ状のプローブ22を挿入可能とするカーボン製で筒状の受け筒10が設けられている。この受け筒10の上側底面で受け台9との間には、プローブ22先端の形状に合わせた下開きテーパ状でカーボン製の接触子11が配置されている。
また、ラドルツール55にも、放熱機能を持った放熱用フィンを設けて、ラドル4内の溶湯の熱が接続時に伝熱しても、これを放熱することで、ラドルツール55の熱変形を防止し、多関節ロボット50に熱の影響を及ぼさないようにするのが望ましい。
先ず初めに、図1に示すように、粗材搬入コンベア12のコンベア上に並べられた粗材13,13・・が、矢印が示す方向に搬送され、ラドル仮置き台15上に載置された空のラドル4内に順次投下される。この時、例えば総重量500g分の溶湯が必要であれば、それに応じた個数の粗材13,13・・が投下される。
次に、図2(a)(b)に示すように、回転テーブル21の枠体23内にラドル4を載置し、プローブ22が受け筒10に挿入された後、ラドルツール55先端の突起56と位置決めピン57,57・・とを取手6内に設けられたそれぞれの孔から引き抜くことで、ラドル4が回転テーブル21内にセットされる。またこの時には、図2(b)のA−A断面である図3に示すように、立設されるプローブ22先端が、受け筒10内に設けられた接触子11に当接する位置まで挿入され、粗材13,13・・とラドル4の自重でテーパ面同士が押圧されて接触した状態となっている。
そして、溶解装置27によるプラズマの照射が終了し、プラズマトーチ28が矢印の示す方向と反対の方向に上昇した後、回転テーブル21が矢印の示す方向に回転することで、ラドル4bとラドル4aとの入れ換えが行われる。
その後、図1に示すように、多関節ロボット50が温調ステーション40の位置まで旋回して温調架台41内にラドル4を載置すると、温調ステーション40は矢印が示す方向に回転し、温調架台42の位置でラドル4内の溶湯の温度が調整される。この時の温度調整は、ラドル4の外面を非接触式の放射温度計(温度センサ)で計測し、所定温度となるように装置内の電気ヒータ出力を調整する。
その後、ノロ掻き装置30では、柱本体31に設けられた昇降用シリンダ33が下方に伸出することで、掻き落し36が矢印の示す方向に降下し、熊手35,35の間に残ったノロは、下方に設置されたノロ受け37内に落下する。
そして、図7(a)に示すラドル4が水平な状態から、予め定められた状態である、図7(b)に示す第1の角度まで多関節ロボット50がラドル4を傾けると、ラドル4内の溶湯14の一部が注湯口5から排湯され、ラドル仮置き台15にセットされた別のラドル4内に溶湯が注湯される。
これにより、ラドル4内に投下された粗材13の形状や重量等のバラツキによって、予定以上の量の溶湯14が発生していた場合に、余分な量の溶湯14を予め取り除くことが可能となる。更に、ラドル仮置き台15のラドル4では、電極8表面を溶湯14で保護するとともに、粗材13,13・・間の隙間が埋められることでプラズマを照射する際に通電を容易に行うことも可能となる。
次に、多関節ロボット50が注湯樋60の位置まで旋回した後、図7(c)に示すように、ラドル4を先程と異なり、第1の角度より傾斜した第2の角度まで傾けて、ラドル4内の溶湯14を注湯樋60の凹条に形成された溝内に流し込む。これにより、ラドル4内の溶湯14が予め定めた所定量で正確に注湯される。
それ以降も上記と同様に、粗材搬入コンベア12で新たに粗材13,13・・が投下された後に溶解装置27で溶解し、ノロ掻き装置30でノロを除去した後、注湯樋60に溶湯を供給する。
また、開閉用シリンダ34は、熊手35,35・・を左右に移動する機構であるが、ノロをかき集めるものであれば他のものであっても良い。同様に、昇降用シリンダ33は、掻き落し36を上下に移動する機構であるが、ノロを落下させるものであれば他のものであっても良い。
他にも、図3や図7(a)〜(d)に示すように、電極8は、取付状態でラドル4の底面から突出する構造であるが、必ずしもこの構造である必要はなく、電極8がラドル4底部と同じ高さになっていても良い。更に、電極の材質は、導電性を有し、アルミニウムと反応性の少ないものであれば、カーボン製のものの他に炭化ケイ素の炭化物およびこれらを含んだ化合物等であっても良い。
Claims (5)
- 金属製の粗材をラドルに供給する供給装置と、
前記ラドル内の粗材に、前記ラドルの上側に設けたプラズマトーチと前記ラドルの下側に設けた下部電極との間に直流電源を印加することで前記プラズマトーチからプラズマを照射して前記粗材を溶解する溶解装置と、
前記ラドルを把持可能な多関節ロボットと、を含み、
前記多関節ロボットにより前記ラドルを前記供給装置と前記溶解装置との間で搬送させて前記溶解装置で溶解した前記粗材を後段のダイカストマシン側へ注湯可能とした金属粗材の溶解供給システムであって、
前記ラドルの底部に、前記下部電極と電気的に接続される電極を設置したことを特徴とする金属粗材の溶解供給システム。 - 前記溶解装置に、前記下部電極から上向きに立設されるプローブを設ける一方、前記ラドルの下部に、前記溶解装置へのセット状態で前記プローブが挿入されて上側底面に接触することで前記電極と前記下部電極とを電気的に接続させる受け筒を設けて、前記プローブの先端と前記受け筒の上側底面とを、テーパ同士の嵌合としたことを特徴とする請求項1に記載の金属粗材の溶解供給システム。
- 前記溶解装置で前記粗材を溶融させた前記ラドルをセット可能で、且つヒータを備えた温調架台を有し、前記ラドルの温度を非接触式の温度センサで計測して前記ヒータの出力を制御することで、前記ラドルの温度を所定温度に調整可能な温調装置を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の金属粗材の溶解供給システム。
- 前記多関節ロボットは、前記溶解装置で前記粗材を溶解させた前記ラドルを前記供給装置に搬送して第1の角度に傾斜させて、前記供給装置において前記粗材が供給されたラドルに対して排湯した後、前記ダイカストマシン側では、前記第1の角度よりも大きい第2の角度まで傾斜させて注湯を行うことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の金属粗材の溶解供給システム。
- 下部電極を有する支持台と、その支持台上にセットされるラドルと、前記ラドルの上側に配置されるプラズマトーチとを含み、
前記プラズマトーチと前記下部電極との間に直流電源を印加することで前記プラズマトーチから前記ラドル内に投入した金属製の粗材にプラズマを照射して前記粗材を溶解する溶解装置であって、
前記ラドルの底部に、前記下部電極と電気的に接続される電極を設置し、
前記支持台に、前記下部電極から上向きに立設されるプローブを設ける一方、前記ラドルの下部に、前記支持台へのセット状態で前記プローブが挿入されて上側底面に接触することで前記電極と前記下部電極とを電気的に接続させる受け筒を設けて、前記プローブの先端と前記受け筒の上側底面とを、テーパ同士の嵌合としたことを特徴とする溶解装置。
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JP2014246123A JP6475962B2 (ja) | 2014-12-04 | 2014-12-04 | 金属粗材の溶解供給システム及び溶解装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2014246123A Active JP6475962B2 (ja) | 2014-12-04 | 2014-12-04 | 金属粗材の溶解供給システム及び溶解装置 |
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