JP4839549B2 - 硬貨処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は硬貨処理装置に関し、特に自動販売機などに内蔵される硬貨処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動販売機などの硬貨を扱う装置では、投入された硬貨の真贋および金種を識別した後、その硬貨を一時保留しておき、商品の販売後あるいは釣銭や返却の指令に基づいて、その硬貨の行き先を振り分ける硬貨処理装置が内蔵されている。
【0003】
このような硬貨処理装置は、主に、投入された硬貨を識別してその金種に応じて行き先を振り分け、必要に応じてその硬貨を一時保留する硬貨識別装置、振り分けられた硬貨を収納する硬貨収納装置、および釣銭や返却の指令に基づいて収納されている硬貨を払い出す硬貨払い出し装置から構成されている。
【0004】
特開平2001−160171号公報では、このような硬貨処理装置を制御するための硬貨処理制御装置が提案されている。この提案によれば、投入され一時保留された硬貨は、商品が販売されることなく返却ボタンが押された場合には、一時保留が解除され、返却口へと送られる。
【0005】
一方、商品の販売がなされた場合には、一時保留が解除され、硬貨収納装置へと送られる。硬貨収納装置は、硬貨を収納する硬貨収納部に、硬貨を金種ごとに収納する硬貨チューブを有しており、硬貨収納装置へ送られてきた硬貨は、硬貨識別装置の識別結果に基づいて、硬貨収納部の各硬貨チューブの下から順に収納されて行く。ここで、商品の販売がなされ、一時保留が解除された場合に、この硬貨の金種の硬貨チューブが満杯である場合には、この硬貨は金庫に収納される。
【0006】
そして、商品の販売がなされた結果、釣銭が必要な場合は、硬貨払い出し装置が、釣銭として払い出される金種の硬貨が収納されている硬貨チューブの最下部から、必要枚数の硬貨を放出する。このように、硬貨処理装置のための硬貨処理制御装置は、投入された個々の硬貨の行き先を、その金種や指令に基づいて制御する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の硬貨処理装置において、高額金種の硬貨は、釣銭として使用される機会が少ないため、多くの枚数を硬貨チューブに収納しておく必要がない。
【0008】
高額金種の硬貨が釣銭として使用されず、硬貨チューブなどに多くの枚数が収納されていると、硬貨処理装置が備える金庫に収納しておく場合に比べ、万一盗難に遭ったり不正操作がなされたりした場合などに、それだけ被害が大きくなる可能性がある。
【0009】
また、紙幣を使用しない自動販売機などに内蔵される硬貨処理装置にあっては、最高金額の硬貨は、全く釣銭として使用する機会がなく、このような硬貨を釣銭として払い出す目的で硬貨収納部の硬貨チューブなどに収納しておく必要がない。
【0010】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、商品販売時に、投入された所定の金種の硬貨は金庫へと導き、不正行為による損害を少なくするような硬貨処理装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記問題を解決するために、硬貨を収納する金庫と、金種ごとに硬貨を収納する硬貨収納部と、硬貨を返却する返却口と、硬貨を一時保留する一時保留機構部と、正貨と識別された硬貨を硬貨収納部、または一時保留機構部に振り分けるよう、硬貨の通路に進退可能なゲートを有する第1振り分け機構部と、一時保留された硬貨を金庫、硬貨収納部、または返却口に振り分けるよう、硬貨の通路に進退可能なゲートを有する第2振り分け機構部と、商品販売時に一時保留されている硬貨を、金庫、硬貨収納部のいずれに振り分けるかの設定を切り替え可能な切り替え手段と、第1の金種の硬貨を、第1振り分け機構部により硬貨収納部に振り分けて、硬貨収納部に収納するようゲートの動作を制御し、第2の金種の硬貨を、第2振り分け機構部により硬貨収納部に振り分けて、硬貨収納部に収納するようゲートの動作を制御する振り分け機構制御部と、を備え、振り分け機構制御部は、硬貨収納部が満杯で第1の金種の硬貨を収納できない場合は、第1の金種の硬貨を金庫へと導く通路に案内するようゲートの動作を制御し、切り替え手段によって硬貨を金庫へ導く設定に切り替えられている場合は、第2の金種の硬貨を金庫へと導く通路に案内するようゲートの動作を制御し、切り替え手段によって硬貨を硬貨収納部へ導く設定に切り替えられている場合は、第2の金種の硬貨を硬貨収納部へと導く通路に案内するが、硬貨収納部が満杯で第2の金種を収納できない場合は、第2の金種の硬貨を金庫へと導く通路に案内するようゲートの動作を制御する、ことを特徴とする硬貨処理装置が提供される。
【0012】
このような硬貨処理装置によれば、振り分け機構制御部が、切り替え手段による設定に基づいて、第1振り分け機構部および第2振り分け機構部のゲートの動作を制御する。この切り替え手段によって、振り分け機構制御部は、第1の金種の硬貨を、第1振り分け機構部により硬貨収納部に振り分けて、硬貨収納部に収納するようゲートの動作を制御し、第2の金種の硬貨を、第2振り分け機構部により硬貨収納部に振り分けて、硬貨収納部に収納するようゲートの動作を制御し、硬貨収納部が満杯で第1の金種の硬貨を収納できない場合は、第1の金種の硬貨を金庫へと導く通路に案内するようゲートの動作を制御し、切り替え手段によって硬貨を金庫へ導く設定に切り替えられている場合は、第2の金種の硬貨を金庫へと導く通路に案内するようゲートの動作を制御し、切り替え手段によって硬貨を硬貨収納部へ導く設定に切り替えられている場合は、第2の金種の硬貨を硬貨収納部へと導く通路に案内するが、硬貨収納部が満杯で第2の金種を収納できない場合は、第2の金種の硬貨を金庫へと導く通路に案内するようゲートの動作を制御する。これにより、商品の販売が行われた場合に、一時保留機構部で保留されている硬貨を、必要に応じて、硬貨収納部へは振り分けず、金庫へ導いて収納することができるようになる。例えば、投入された硬貨のうち硬貨処理装置で受け付け可能な最高金種の硬貨を、すべて金庫へ導いて収納しておくことができるようになる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、自動販売機の硬貨処理装置に適用した場合を例に図面を参照して詳細に説明する。
【0014】
図1は硬貨処理装置の構成ブロック図である。硬貨処理装置10は、硬貨が投入された場合に、硬貨を一時的に保留しておく一時保留機構部11と、投入された硬貨の行き先を振り分ける振り分け機構部12と、振り分け機構部12によって振り分けられた硬貨を収納する硬貨収納部13および金庫14と、投入された硬貨や釣銭が返却される返却口15と、一時保留機構部11に保留されている硬貨の振り分け先の設定を切り替え可能な切り替え手段16と、振り分け機構部12の動作を制御する硬貨処理制御装置17とから構成されている。
【0015】
硬貨処理装置10は、硬貨投入後、商品販売時には、振り分け機構部12によって、一時保留機構部11に保留されている硬貨を硬貨収納部13または金庫14に導き、返却時には保留されている硬貨を返却口15に導く。
【0016】
また、この硬貨処理装置10が備える硬貨収納部13は、振り分け機構部12によって振り分けられた硬貨を、釣銭用あるいは返却用の硬貨として、必要に応じて払い出し可能に収納する。一方、金庫14は、一旦収納された硬貨を、収金時以外には取り出すことができないように構成されており、金庫14に収納された硬貨が釣銭用あるいは返却用の硬貨として使用されることはない。
【0017】
このような硬貨処理装置10の硬貨処理制御装置17は、振り分け機構部12での硬貨の振り分け機構を制御する振り分け機構制御部17aを有している。振り分け機構制御部17aは、一時保留機構部11に一時保留されている硬貨を、商品販売時に発生する販売指令、硬貨収納部13の収納硬貨の枚数が収納できる最大枚数に達しているかどうかを示す硬貨収納枚数状況、および硬貨投入後に商品の販売を行わない結果発生する返却指令に基づいて、硬貨収納部13、金庫14または返却口15へと行き先を振り分けるよう、振り分け機構部12の制御を行う。
【0018】
さらに、振り分け機構制御部17aは、投入され、一時保留される前の硬貨についても、販売指令、硬貨収納枚数状況および返却指令に基づいて、一時保留機構部11、硬貨収納部13、金庫14または返却口15へと行き先を振り分けるよう、振り分け機構部12の振り分け機構の制御を行うようになっている。
【0019】
この振り分け機構制御部17aは、一時保留機構部11に保留されている硬貨の、商品販売時における振り分け機構部12の振り分け機構を、切り替え手段16による設定に基づいて制御する。この切り替え手段16による設定が、保留されている硬貨を金庫14に導く金庫収納モードになっている場合には、硬貨収納部13および返却口15へ硬貨を導く通路を塞ぎ、設定が、保留されている硬貨を原則的には硬貨収納部13に導く通常モードになっている場合には、金庫14および返却口15へ硬貨を導く通路を塞ぐよう、振り分け機構が制御される。
【0020】
図2は硬貨処理装置の正面図である。硬貨処理装置10は、自動販売機に内蔵される装置であり、主に、硬貨識別装置21、硬貨収納装置22および硬貨払い出し装置23から構成されている。
【0021】
硬貨識別装置21は、硬貨投入口21aから投入された硬貨の真贋および金種を識別し、所定の金種の硬貨を一時保留する。その後、硬貨は、硬貨収納装置22の各硬貨チューブ22a,22b,22c,22d、あるいは図示しない金庫、返却口に振り分けられる。ここで、硬貨チューブ22a,22b,22c,22dは、それぞれ500円硬貨、100円硬貨、10円硬貨、50円硬貨を収納する硬貨チューブである。また、硬貨チューブ22eは、補助釣銭用のチューブであり、釣銭専用の硬貨が収納される。硬貨払い出し装置23は、硬貨チューブ22a,22b,22c,22d,22eに収納されている硬貨を、商品販売の結果生じる釣銭や、自動販売機の返却ボタンの操作による投入金額分の硬貨の返却など、必要に応じてその最下部から引き出し、自動販売機の利用者側に返却する。
【0022】
次に、硬貨処理制御装置17の制御機能について説明する。硬貨処理装置10の硬貨処理制御装置17は、図1に示したように、振り分け機構部12を設定に基づいて制御する振り分け機構制御部17aを有している。
【0023】
硬貨処理装置10には、投入された硬貨を、各収納先まで導くための通路が設けられている。各通路の分岐点にはゲートが設けられており、各ゲートには、その先端付近に作用してゲートを揺動させるソレノイドが設けられている。ソレノイドは、振り分け機構制御部17aからの駆動信号に応じて動作し、各ゲートを硬貨の通路に進退させ、硬貨の進路を切り替える。これにより、硬貨処理装置10では、投入された硬貨が、その金種に応じて振り分けられる。このとき、所定の金種の硬貨は、一時保留機構部11で一時保留された後、各指令、設定に基づいて振り分けられる。
【0024】
ここで、一時保留機構部11で一時保留する硬貨としては、すべての金種の硬貨を対象とする。もちろん、釣銭として使用される機会の少ない、あるいは硬貨処理装置10で受け付け可能な最高金額の金種の硬貨であって釣銭として使用される機会のない、例えば500円硬貨などの高額金種の硬貨を対象とするよう構成してもよい。
【0025】
以下では、硬貨処理装置10が、500円硬貨を一時保留するように構成されている場合を例にして説明する。まず、一時保留前の振り分け機構について説明する。図3は硬貨識別装置の正面図である。ただし、図3においては、正面板を取り外した状態で示している。
【0026】
硬貨識別装置21は、その硬貨投入口21aから硬貨が投入されると、基板31の裏側に設けられているセンサ32によって、硬貨の真贋および金種を識別する。センサ32を通過した硬貨は、次に、ゲート33を通過する。このとき、振り分け機構制御部17aは、ゲート33に設けられたソレノイドを駆動させ、投入された硬貨が偽貨または不良硬貨である場合には、その硬貨をゲート33の表側を通過させて、返却口へ導く通路に振り分ける。一方、硬貨が正貨であれば、振り分け機構制御部17aは、その硬貨をゲート33の裏側を通過させてゲート34に送る。
【0027】
このゲート34に送られてきた硬貨が10円硬貨または50円硬貨の場合には、振り分け機構制御部17aは、ゲート34に設けられたソレノイドを駆動させ、硬貨をゲート35側に振り分ける。ここで、このゲート34に送られてきた硬貨が10円硬貨であれば、振り分け機構制御部17aは、ゲート35,36に設けられたソレノイドをそれぞれ駆動させ、この10円硬貨をゲート35の裏側を通過させて、ゲート36側に振り分け、さらに、ゲート36の表側を通過させ、図2で示した10円硬貨用の硬貨チューブ22cに振り分ける。ただし、この硬貨チューブ22cが満杯の場合には、振り分け機構制御部17aは、10円硬貨をゲート36の裏側を通過させて金庫側に振り分け、この10円硬貨を金庫に収納する。
【0028】
一方、ゲート34に送られてきた硬貨が50円硬貨であれば、振り分け機構制御部17aは、ゲート35に設けられたソレノイドを駆動させ、この50円硬貨をゲート35の表側を通過させて、図2で示した50円硬貨用の硬貨チューブ22dに振り分ける。ただし、この硬貨チューブ22dが満杯の場合には、ゲート36側に振り分け、さらに、振り分け機構制御部17aがゲート36に設けられたソレノイドを駆動させ、50円硬貨をゲート36の裏側を通過させて金庫側に振り分け、この50円硬貨を金庫に収納する。
【0029】
また、ゲート34に送られた硬貨が100円硬貨または500円硬貨の場合には、振り分け機構制御部17aは、ゲート34に設けられたソレノイドを駆動させ、その100円硬貨または500円硬貨をゲート37側に振り分ける。ここで、ゲート34に送られてきた硬貨が100円硬貨であれば、振り分け機構制御部17aは、ゲート37に設けられたソレノイドを駆動させ、この100円硬貨をゲート37の表側を通過させて、図2で示した100円硬貨用の硬貨チューブ22bに振り分ける。ただし、この硬貨チューブ22bが満杯の場合には、ゲート38a,38b側へ振り分ける。
【0030】
一方、ゲート34に送られてきた硬貨が500円硬貨であれば、振り分け機構制御部17aは、ゲート37に設けられたソレノイドを駆動させ、この500円硬貨をゲート37の裏側を通過させて、ゲート38a,38b側へ振り分ける。
【0031】
ゲート38a,38bに100円硬貨または500円硬貨が送られてきた場合、振り分け機構制御部17aは、ゲート38a,38bに設けられたソレノイドをそれぞれ駆動させ、ゲート38a,38bを動作する。そして、送られてきた100円硬貨または500円硬貨が、ゲート38aの表側を通過した場合には金庫に振り分けられ、この100円硬貨または500円硬貨は金庫に収納される。また、送られてきた硬貨が500円硬貨であって、ゲート38aの裏側でゲート38bの表側を通過した場合には、図2で示した500円硬貨用の硬貨チューブ22aに振り分けられ、ゲート38bの裏側を通過した場合には返却口に送られる。
【0032】
ゲート37とゲート38a,38bとの間には、投入された硬貨を一時的に保留するためのストッパ39が設けられている。ここでは、ゲート37通過後の500円硬貨が、ストッパ39によってその通路を塞がれ、一時保留されるように構成されている。そして、販売指令、返却指令に基づき、一時保留が解除された500円硬貨が、ゲート38a,38bにて振り分けられる。
【0033】
次に、投入された硬貨の一時保留機構について説明する。
図4は硬貨識別装置の一時保留機構部付近の側断面図である。ストッパ39は、ソレノイド39aによって図面左右方向にスライド可能で、一時保留される硬貨の通路である一時保留通路41内に進退可能に設けられている。すなわち、ストッパ39は、ソレノイド39aがオフのときには図面右側に位置して一時保留通路41を塞ぎ、ソレノイド39aがオンのときには図面左側に移動して一時保留通路41から退避するように設けられている。通常、ソレノイド39aはオフになっており、ストッパ39は一時保留通路41を塞いだ状態になっている。このため、投入された500円硬貨C1は、ストッパ39によって一時保留通路41の途中で落下が阻止される。こうして、ソレノイド39aがオンになるまでの間、500円硬貨C1は一時保留通路41内に一時的に保留される。
【0034】
次に、一時保留された硬貨の振り分け機構を、図4を参照して説明する。
図4に示したように、ストッパ39の下流には、ゲート38a,38bが配置されている。ゲート38aは、500円硬貨C1を金庫へ導く通路である金庫側通路42と、500円硬貨C1を硬貨チューブへ導く通路である硬貨チューブ側通路43との分岐点に揺動可能に配置されている。一方、ゲート38bは、硬貨チューブ側通路43と、500円硬貨C1を返却口へ導く通路である返却口側通路44との分岐点に揺動可能に配置されている。
【0035】
振り分け機構制御部17aは、通常モードに設定されている場合には、ゲート38aが金庫側通路42を塞ぎ、ゲート38bが返却口側通路44を塞いだ状態になるよう、ゲート38a,38bを制御する。一方、金庫収納モードに設定されている場合には、振り分け機構制御部17aは、ゲート38aが硬貨チューブ側通路43を塞ぎ、ゲート38bが返却口側通路44を塞いだ状態になるよう、ゲート38a,38bを制御する。
【0036】
この通常モードと金庫収納モードの設定の切り替えは、硬貨処理制御装置17のプリント板などに設けられた切り替え用のボタンにより行うことができるようになっている。設定を金庫収納モードに切り替える際は、この切り替えボタンをオンの状態とし、設定を通常モードにしておく場合には、切り替えボタンをオフの状態としておく。
【0037】
まず、通常モードでの振り分け機構について説明する。通常モードであって、500円硬貨C1が一時保留されているときに商品の販売がなされ、さらに、500円硬貨用の硬貨チューブが満杯でない場合には、ゲート38a,38bがそれぞれ金庫側通路42、返却口側通路44を塞いだ状態を維持する。そして、ソレノイド39aがオンとなり、ストッパ39が一時保留通路41を開放する。これにより、500円硬貨C1は、一時保留通路41を落下し、硬貨チューブ側通路43を通って硬貨チューブに送られる。
【0038】
さらに、通常モードで、500円硬貨C1が一時保留されているときに商品の販売がなされ、さらに、500円硬貨用の硬貨チューブが満杯である場合には、ゲート38bは返却口側通路44を塞いだまま、金庫側通路42を塞いでいたゲート38aは揺動して硬貨チューブ側通路43を塞ぐ。そして、ソレノイド39aがオンとなり、ストッパ39が一時保留通路41を開放する。これにより、500円硬貨C1は、一時保留通路41を落下し、ゲート38aで振り分けられ、金庫に送られる。
【0039】
また、通常モードで、500円硬貨C1が投入されてから商品が販売されることなく返却ボタンが押されると、ゲート38aは金庫側通路42を塞いだまま、返却口側通路44を塞いでいたゲート38bが揺動して硬貨チューブ側通路43を塞いだ後、ソレノイド39aがオンとなり、ストッパ39が一時保留通路41を開放する。これにより、500円硬貨C1は、一時保留通路41を落下し、ゲート38bで振り分けられ、返却口に送られる。
【0040】
次に、金庫収納モードでの振り分け機構について説明する。金庫収納モードであって、500円硬貨C1が一時保留されているときに商品の販売がなされる場合には、ゲート38a,38bがそれぞれ硬貨チューブ側通路43、返却口側通路44を塞いだ状態にある。そして、ソレノイド39aがオンとなり、ストッパ39が一時保留通路41を開放する。これにより、500円硬貨C1は、一時保留通路41を落下し、ゲート38aで振り分けられ、金庫に送られる。
【0041】
また、金庫収納モードで、500円硬貨C1が投入されてから商品が販売されることなく返却ボタンが押されると、硬貨チューブ側通路43を塞いでいたゲート38aが揺動して金庫側通路42を塞ぎ、さらに、返却口側通路44を塞いでいたゲート38bが揺動して硬貨チューブ側通路43を塞ぐ。その後、ソレノイド39aがオンとなり、ストッパ39が一時保留通路41を開放する。これにより、500円硬貨C1は、一時保留通路41を落下し、ゲート38bで振り分けられ、返却口に送られる。
【0042】
次に、一時保留されている複数枚の硬貨を1枚ずつ分離する機構について説明する。
図5は複数枚の硬貨を一時保留した一時保留機構部付近の側断面図である。ただし、図5では、一時保留されている硬貨を、500円硬貨C2,C3の2枚とし、このうち500円硬貨C2を金庫に送る場合について説明する。また、図5において、図4にて示した構成要素と同じ要素には同じ符号を付してその詳細は省略する。
【0043】
一時保留通路41には、一時保留通路41内に突出または退避可能な分離レバー50が設けられている。この分離レバー50は、一時保留通路41内に突出している場合は、1枚目の500円硬貨C2に連なった2枚目の500円硬貨C3の通路を塞ぎ、一方、一時保留通路41内から退避している場合は、一時保留通路41を開放して2枚目の500円硬貨C3の落下移動を許容する。この分離レバー50は、ストッパ39と連動して動作するように構成されている。すなわち、ストッパ39が一時保留通路41を塞いで位置しているときは一時保留通路41内から退避し、ストッパ39が一時保留通路41から退避しているときは一時保留通路41内に突出するようになっている。
【0044】
一時保留されていた500円硬貨C2を金庫に送る場合、ゲート38aが揺動して硬貨チューブ側通路43を塞ぎ、ソレノイド39aがオンとなる。これにより、ストッパ39は、図面左方向に移動して一時保留通路41から退避し、ストッパ39によって一時保留されていた500円硬貨C2は落下する。そして、このストッパ39の動作に連動して、分離レバー50が、一時保留通路41に進入することにより、一時保留されていた2枚目の硬貨C3は、分離レバー50によって落下移動が停止される。
【0045】
このように、ストッパ39と連動する分離レバー50を設けたことにより、連なった一時保留硬貨のうち、先頭の硬貨を確実に1枚ずつ分離し、開放することができる。したがって、一時保留された個々の500円硬貨に対して、振り分け先の制御が可能になる。例えば、2枚の500円硬貨C2,C3が投入され、商品の販売がなされ、その結果、500円硬貨C2を金庫側に、500円硬貨C3を返却口側に送るというような振り分けを行うことができる。
【0046】
次に、硬貨処理装置10における商品販売時の処理の流れについて説明する。
図6は商品販売時の処理の全体的な流れを示すフローチャートである。まず、商品販売後に、例えば2枚以上の500円硬貨が投入されて商品の販売がなされた場合など、500円硬貨の返却が必要か否かが判断され(ステップS1)、必要と判断された場合には、一時保留されている500円硬貨の返却処理が行なわれる(ステップS2)。また、ステップS1において、500円硬貨の返却が必要ないと判断された場合には、他の金種の返却処理が行なわれる(ステップS3)。次いで、500円硬貨が一時保留されているか否かが判断され(ステップS4)、500円硬貨が一時保留されている場合には、金庫収納モードであるか否かが判断される(ステップS5)。金庫収納モードでない場合には、500円硬貨用の硬貨チューブが満杯であるか否かが判断され(ステップS6)、500円硬貨用の硬貨チューブが満杯でなければ、一時保留されている500円硬貨を硬貨チューブに収納する(ステップS7)。また、ステップS5で金庫収納モードと判断された場合、およびステップS6で500円硬貨用の硬貨チューブが満杯であると判断された場合には、一時保留されている500円硬貨を金庫に送り(ステップS8)、処理を終了する。ステップS4で500円硬貨が一時保留されていないと判断された場合も処理を終了する。
【0047】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、切り替え手段によって、商品販売時に一時保留されている硬貨が金庫へ導かれる設定に切り替えられている場合には、振り分け機構制御部は、硬貨を硬貨収納部に導く通路および返却口へ導く通路を塞ぐよう、第1振り分け機構部および第2振り分け機構部のゲートの動作を制御する。これにより、商品の販売が行われた場合に、一時保留機構部で保留されている硬貨を、必要に応じて、硬貨収納部へは振り分けず、金庫へ導いて収納することができるようになる。
【0048】
さらに、投入された硬貨のうち、硬貨処理装置で受け付け可能な最高金種の硬貨を、すべて金庫へ導いて収納しておくことができるようになるので、防犯の観点から、硬貨処理装置のより効果的な運用が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】硬貨処理装置の構成の概略図である。
【図2】硬貨処理装置の正面図である。
【図3】硬貨識別装置の正面図である。
【図4】硬貨識別装置の一時保留機構部付近の側断面図である。
【図5】複数枚の硬貨を一時保留した一時保留機構部付近の側断面図である。
【図6】商品販売時の処理の全体的な流れを示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 硬貨処理装置
11 一時保留機構部
12 振り分け機構部
13 硬貨収納部
14 金庫
15 返却口
16 切り替え手段
17 硬貨処理制御装置
17a 振り分け機構制御部
Claims (7)
- 硬貨を収納する金庫と、
金種ごとに前記硬貨を収納する硬貨収納部と、
前記硬貨を返却する返却口と、
前記硬貨を一時保留する一時保留機構部と、
正貨と識別された前記硬貨を前記硬貨収納部、または前記一時保留機構部に振り分けるよう、前記硬貨の通路に進退可能なゲートを有する第1振り分け機構部と、
一時保留された前記硬貨を前記金庫、前記硬貨収納部、または前記返却口に振り分けるよう、前記硬貨の通路に進退可能なゲートを有する第2振り分け機構部と、
商品販売時に一時保留されている前記硬貨を、前記金庫、前記硬貨収納部のいずれに振り分けるかの設定を切り替え可能な切り替え手段と、
第1の金種の硬貨を、前記第1振り分け機構部により前記硬貨収納部に振り分けて、前記硬貨収納部に収納するよう前記ゲートの動作を制御し、第2の金種の硬貨を、前記第2振り分け機構部により前記硬貨収納部に振り分けて、前記硬貨収納部に収納するよう前記ゲートの動作を制御する振り分け機構制御部と、を備え、
前記振り分け機構制御部は、
前記硬貨収納部が満杯で前記第1の金種の硬貨を収納できない場合は、前記第1の金種の硬貨を前記金庫へと導く通路に案内するよう前記ゲートの動作を制御し、
前記切り替え手段によって前記硬貨を前記金庫へ導く設定に切り替えられている場合は、前記第2の金種の硬貨を前記金庫へと導く通路に案内するよう前記ゲートの動作を制御し、
前記切り替え手段によって前記硬貨を前記硬貨収納部へ導く設定に切り替えられている場合は、前記第2の金種の硬貨を前記硬貨収納部へと導く通路に案内するが、前記硬貨収納部が満杯で前記第2の金種を収納できない場合は、前記第2の金種の硬貨を前記金庫へと導く通路に案内するよう前記ゲートの動作を制御する、
ことを特徴とする硬貨処理装置。 - 前記第2振り分け機構部が有する前記ゲートは、前記硬貨を前記金庫に導く通路と前記硬貨収納部に導く通路との分岐点と、前記硬貨を前記硬貨収納部に導く通路と前記返却口へ導く通路との分岐点とに、それぞれ揺動可能に配置されていることを特徴とする請求項1記載の硬貨処理装置。
- 前記ゲートを前記振り分け機構制御部からの駆動信号に応じて揺動させるソレノイドを有することを特徴とする請求項1記載の硬貨処理装置。
- 前記第2振り分け機構部が有する前記ゲートは、前記硬貨を前記硬貨収納部に導く場合に、前記硬貨を前記金庫に導く通路と前記返却口へ導く通路とを塞ぐよう制御されることを特徴とする請求項1記載の硬貨処理装置。
- 前記第2振り分け機構部が有する前記ゲートは、前記硬貨を前記金庫に導く場合に、前記硬貨を前記硬貨収納部に導く通路と前記返却口へ導く通路とを塞ぐよう制御されることを特徴とする請求項1記載の硬貨処理装置。
- 前記第2の金種の硬貨は、前記硬貨処理装置で受け付け可能な最高金額の金種であることを特徴とする請求項1記載の硬貨処理装置。
- 自動販売機に内蔵されていることを特徴とする請求項1記載の硬貨処理装置。
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