JP4493900B2 - 硬貨入出金機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に大量の硬貨を取り扱う場合に用いて好適な硬貨入出金機に関する。
【0002】
【従来の技術】
硬貨入出金機に関する技術として、例えば、特開平5−101253号公報に開示されたものがある。この公報には、機体の奥行き方向(前後方向)に金種別の出金収納部を一列に配置することで幅方向にスリム化を図ったATM(硬貨自動預払機)用の硬貨入出金機が開示されている。この硬貨入出金機は、入金硬貨、出金硬貨ともに、同一の取引口を経由するため、入金量および出金量が取引口の容量により制限されることになる。この種の硬貨入出金機では、一般的に入金量および出金量が100枚以下の小口とされている。
【0003】
また、硬貨入出金機に関する技術として、例えば、特開2001−6015号公報に開示されたものがある。この公報には、金融機関の窓口、または出納部署で使用される端末処理機型の硬貨入出金機が開示されていて、上記した硬貨入出金機に比べて、入金量、出金量とも、やや大口の取引が可能な構成になっている。すなわち、この硬貨入出金機は、機体の奥行き方向に金種別の一時貯留部を一列に配置し、その下方に、入金返却部と出金収納部が配置されていて、出金収納部は、機体の奥行き方向に一列に配列され、ベルト手段等を介して、出金された硬貨は小口の出金部に出金されるように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、一度に1000枚程度の大量の硬貨の入金あるいは出金を行うことが必要になった場合、上記のような従来の硬貨入出金機では、処理を分割して行わなければならず、手間がかかるという問題があった。一度に大量硬貨の処理を可能にするためには、硬貨入出金機を大型化する必要があるが、従来の構造のまま大型化すると、必要以上に大型のものとなってしまう。特に、このような硬貨入出金機は、壁を背面にして使用されることが多いため、奥行き方向に大型化することは避けなければならない。また、使い勝手から高さ方向に大型化することも避けなければならない。このため、幅方向だけが大型化可能となる。
【0005】
しかしながら、従来の構造では、金種別に硬貨を一時貯留させる空間および金種別に硬貨を収納させる空間が奥行き方向に配列されているため、幅に比べて奥行きが短い場合が多く、そのまま幅方向にさらに大型化すると、これらの金種別の空間が横長となってしまう。すると、幅の拡大ほど一時貯留量および収納量を増大させることができないという問題の発生が予想された。
【0006】
したがって、本発明は、幅方向に大型化した場合に、高い効率で硬貨を金種別に一時貯留および金種別に収納することができる硬貨入出金機の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、機体の奥行き方向に延在し、入金硬貨を金種別に選別する選別通路と、該選別通路の下側の機体左右方向における一側に設けられ、該選別通路で選別された一部の金種の硬貨を金種別に一時貯留させる第1入金一時貯留部と、前記選別通路の下側の機体左右方向における他側に設けられ、該選別通路で選別された残りの一部の金種の硬貨を金種別に一時貯留させる第2入金一時貯留部と、前記第1入金一時貯留部の下側に設けられ、該第1入金一時貯留部から繰り出された硬貨を金種別に収納するとともに、収納した硬貨を金種別に出金可能な第1出金収納部と、前記第2入金一時貯留部の下側に設けられ、該第2入金一時貯留部から繰り出された硬貨を金種別に収納するとともに、収納した硬貨を金種別に出金可能な第2出金収納部と、前記第1出金収納部と前記第2出金収納部との間に設けられ、前記第1入金一時貯留部から繰り出された硬貨および前記第2入金一時貯留部から繰り出された硬貨を機外に返却可能とする入金返却部と、前記第1出金収納部の下側に設けられ、該第1出金収納部の繰出部から繰り出された硬貨を該繰出部から直接受け取って複数金種を同時に金種別に一時貯留させる第1出金一時貯留部と、前記第2出金収納部の下側に設けられ、該第2出金収納部の繰出部から繰り出された硬貨を該繰出部から直接受け取って複数金種を同時に金種別に一時貯留させる第2出金一時貯留部と、前記第1出金一時貯留部の下側に設けられ、該第1出金一時貯留部から繰り出された硬貨を案内シュートのみを介して受け取って金種別に収納する第1収納金庫部と、前記第2出金一時貯留部の下側に設けられ、該第2出金一時貯留部から繰り出された硬貨を案内シュートのみを介して受け取って金種別に収納する第2収納金庫部と、前記第1収納金庫部と前記第2収納金庫部との間に設けられ、前記第1出金一時貯留部から繰り出された硬貨および前記第2出金一時貯留部から繰り出された硬貨を金種別に同時に機外に出金可能とする出金部と、を有することを特徴としている。
【0008】
これにより、機体の奥行き方向に延在する選別通路の下側の機体左右方向における一側に、選別通路で選別された一部の金種の硬貨を金種別に一時貯留させる第1入金一時貯留部を設けるとともに、選別通路の下側の機体左右方向における他側に、選別通路で選別された残りの一部の金種の硬貨を金種別に一時貯留させる第2入金一時貯留部を設けることで、金種を左右に分けて一時貯留させるため、第1入金一時貯留部および第2入金一時貯留部の金種別に硬貨を一時貯留させる各入金一時貯留空間を機体の奥行き方向に大型化することができる。すなわち、これらの金種別の入金一時貯留空間が横長となってしまうことがない。
【0009】
また、第1入金一時貯留部の下側に、該第1入金一時貯留部からの硬貨を金種別に収納するとともに収納した硬貨を出金可能な第1出金収納部を設け、第2入金一時貯留部の下側に、該第2入金一時貯留部からの硬貨を金種別に収納するとともに、収納した硬貨を出金可能な第2出金収納部を設けることで、金種を左右に分けて収納するため、第1出金収納部および第2出金収納部の金種別に硬貨を収納する各収納空間を機体の奥行き方向に大型化することができる。すなわち、これらの金種別の収納空間が横長となってしまうことがない。
【0010】
さらに、第1出金収納部の下側に、該第1出金収納部から繰り出された硬貨を金種別に一時貯留させる第1出金一時貯留部を設け、第2出金収納部の下側に、該第2出金収納部から繰り出された硬貨を金種別に一時貯留させる第2出金一時貯留部を設けることで、金種を左右に分けて一時貯留させるため、第1出金一時貯留部および第2出金一時貯留部の金種別に硬貨を一時貯留させる各出金一時貯留空間を機体の奥行き方向に大型化することができる。すなわち、これらの金種別の出金一時貯留空間が横長となってしまうことがない。
【0011】
加えて、第1出金収納部および第2出金収納部の間に、第1入金一時貯留部および第2入金一時貯留部から繰り出された硬貨を機外に返却可能とする入金返却部を設けているため、第1入金一時貯留部および第2入金一時貯留部の硬貨を返却する場合に、一つの入金返却部にまとめて返却することができる。
【0012】
さらに、第1出金一時貯留部の下側に、該第1出金一時貯留部からの硬貨を収納する第1収納金庫部を設け、第2出金一時貯留部の下側に、該第2出金一時貯留部からの硬貨を収納する第2収納金庫部を設け、さらに、第1収納金庫部と第2収納金庫部との間に、第1出金一時貯留部からの硬貨および第2出金一時貯留部からの硬貨を機外に出金可能とする出金部を設けているため、第1出金一時貯留部および第2出金一時貯留部の硬貨を出金させる場合に、一つの出金部にまとめて出金することができる。
【0013】
請求項2に係る発明は、機体の奥行き方向に延在し、入金硬貨を金種別に選別する選別通路と、該選別通路の下側の機体左右方向における一側に設けられ、該選別通路で選別された一部の金種の硬貨を金種別に一時貯留させる第1入金一時貯留部と、前記選別通路の下側の機体左右方向における他側に設けられ、該選別通路で選別された残りの一部の金種の硬貨を金種別に一時貯留させる第2入金一時貯留部と、前記第1入金一時貯留部の下側に設けられ、該第1入金一時貯留部から繰り出された硬貨を金種別に収納するとともに、収納した硬貨を金種別に出金可能な第1出金収納部と、前記第2入金一時貯留部の下側に設けられ、該第2入金一時貯留部から繰り出された硬貨を金種別に収納するとともに、収納した硬貨を金種別に出金可能な第2出金収納部と、前記第1出金収納部と前記第2出金収納部との間に設けられ、前記第1入金一時貯留部から繰り出された硬貨および前記第2入金一時貯留部から繰り出された硬貨を機外に返却可能とする入金返却部と、前記第1出金収納部の下側に設けられ、該第1出金収納部の繰出部から繰り出された硬貨を該繰出部から直接受け取って複数金種を同時に金種別に一時貯留させる第1出金一時貯留部と、前記第2出金収納部の下側に設けられ、該第2出金収納部の繰出部から繰り出された硬貨を該繰出部から直接受け取って複数金種を同時に金種別に一時貯留させる第2出金一時貯留部と、前記第1出金一時貯留部の下側に設けられ、該第1出金一時貯留部から繰り出された硬貨を金種別に同時に機外に出金可能とする第1出金部と、前記第2出金一時貯留部の下側に設けられ、該第2出金一時貯留部から繰り出された硬貨を金種別に同時に機外に出金可能とする第2出金部と、前記第1出金一時貯留部および前記第2出金一時貯留部の下側の前記第1出金部と前記第2出金部との間に設けられ、前記第1出金一時貯留部から繰り出された硬貨および前記第2出金一時貯留部から繰り出された硬貨を案内シュートのみを介して受け入れて金種別に収納する収納金庫部と、を有することを特徴としている。
【0014】
これにより、機体の奥行き方向に延在する選別通路の下側の機体左右方向における一側に、選別通路で選別された一部の金種の硬貨を金種別に一時貯留させる第1入金一時貯留部を設けるとともに、選別通路の下側の機体左右方向における他側に、選別通路で選別された残りの一部の金種の硬貨を金種別に一時貯留させる第2入金一時貯留部を設けることで、金種を左右に分けて一時貯留させるため、第1入金一時貯留部および第2入金一時貯留部の金種別に硬貨を一時貯留させる各入金一時貯留空間を機体の奥行き方向に大型化することができる。すなわち、これらの金種別の入金一時貯留空間が横長となってしまうことがない。
【0015】
また、第1入金一時貯留部の下側に、該第1入金一時貯留部からの硬貨を金種別に収納するとともに収納した硬貨を出金可能な第1出金収納部を設け、第2入金一時貯留部の下側に、該第2入金一時貯留部からの硬貨を金種別に収納するとともに収納した硬貨を出金可能な第2出金収納部を設けることで、金種を左右に分けて収納するため、第1出金収納部および第2出金収納部の金種別に硬貨を収納する各収納空間を機体の奥行き方向に大型化することができる。すなわち、これらの金種別の収納空間が横長となってしまうことがない。
【0016】
さらに、第1出金収納部の下側に、該第1出金収納部から繰り出された硬貨を金種別に一時貯留させる第1出金一時貯留部を設け、第2出金収納部の下側に、該第2出金収納部から繰り出された硬貨を金種別に一時貯留させる第2出金一時貯留部を設けることで、金種を左右に分けて一時貯留させるため、第1出金一時貯留部および第2出金一時貯留部の金種別に硬貨を一時貯留させる各出金一時貯留空間を機体の奥行き方向に大型化することができる。すなわち、これらの金種別の出金一時貯留空間が横長となってしまうことがない。
【0017】
加えて、第1出金収納部および第2出金収納部の間に、第1入金一時貯留部および第2入金一時貯留部から繰り出された硬貨を機外に返却可能とする入金返却部を設けているため、第1入金一時貯留部および第2入金一時貯留部の硬貨を返却する場合に、一つの入金返却部にまとめて返却することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
まず、本発明の第1実施形態の硬貨入出金機を図1〜図6を参照して以下に説明する。なお、以下の説明における「前後」は機体における前後(前が操作者側)であり、「左右」は操作者側から見た左右である。
【0019】
図中、符号11は、硬貨入出金機の外殻を構成する機体であり、図1および図2に示すように、機体11の左右方向における中央の上端部前側には、機外から入金硬貨が投入される入金部12が設けられている。
【0020】
入金部12は、硬貨が通過する際の高さを規制することで硬貨を一枚ずつに分離しながら回転円盤13の遠心力で繰り出すもので、この入金部12の後側において前後方向に延在する硬貨選別部15に向けて硬貨を繰り出す。なお、機体11の上部には、左側の前部に印字を行うプリンタ部16が、左側の後部に全体の作動を制御する制御部17が、右側の前部に操作者へ操作案内を行うとともに操作者からの操作入力がなされる表示操作部18が、表示操作部18の下にカード挿入部19が、それぞれ設けられている。
【0021】
硬貨選別部15は、図2に示すように、機体11の左右方向における中央において前後方向すなわち奥行き方向に延在し、入金硬貨を前後方向に一列に並べた状態で案内しつつ金種別に選別する選別通路21と、選別通路21の上側に設けられ回転することで硬貨を選別通路21に沿って後方に移動させる図示せぬ搬送ベルトと、選別通路21における入金部12側すなわち前側に設けられて、選別通路21上の硬貨の真偽および金種を外径、材質等で判別するとともに各金種別に計数を行う判別部22と、選別通路21における判別部22の直後に設けられ、判別部22で偽硬貨と判別された硬貨を選別通路21から落下させる一方、真硬貨と判別された硬貨を選別通路21上でさらに後方に移動させる開閉可能なリジェクト部23と、選別通路21におけるリジェクト部23の後側に設けられ、硬貨を外径により金種別に選別する各金種別の選別孔24a〜24fとを有している。
【0022】
ここで、各金種別の選別孔24a〜24fは、選別通路21の延在方向すなわち前後方向に直列に並べられており、選別通路21で一列に並べられて搬送される硬貨を外径の小さい順に落下させる。
【0023】
具体的には、最も前側の選別孔24aは1円硬貨のみを落下させ、その直後位置の選別孔24bは50円硬貨のみを落下させ、その直後位置の選別孔24cは5円硬貨のみを落下させ、その直後位置の選別孔24dは100円硬貨のみを落下させ、その直後位置の選別孔24eは10円硬貨のみを落下させ、その直後位置すなわち後端の選別孔24fは500円硬貨のみを落下させる。
【0024】
ここで、選別通路21の前部の下側には、リジェクト部23から落下する硬貨を機体11の前部に設けられた入金リジェクト部26に案内する入金リジェクトシュート27が設けられている。入金リジェクト部26は機体11から前方に引出可能となっており、引き出されることで硬貨が機外に取出可能となる。
【0025】
また、選別通路21の中間部から後部にかけての下側には、金種別の選別孔24a〜24fから落下する硬貨を左右方向に適宜分割して振り分ける振分部29が設けられている。
【0026】
振分部29は、具体的には、選別孔24aから落下する硬貨のみを機体右方に案内する入金案内シュート30aと、選別孔24bから落下する硬貨のみを機体左方に案内する入金案内シュート30bと、選別孔24cから落下する硬貨のみを機体左方に案内する入金案内シュート30cと、選別孔24dから落下する硬貨のみを機体右方に案内する入金案内シュート30dと、選別孔24eから落下する硬貨のみを機体右方に案内する入金案内シュート30eと、選別孔24fから落下する硬貨のみを機体左方に案内する入金案内シュート30fとを有している。
【0027】
上記選別通路21の下側かつ機体左右方向における一側具体的には右側には、選別通路21で選別された一部の金種の硬貨を金種別に一時貯留させる第1入金一時貯留部31が設けられており、選別通路21の下側かつ機体左右方向における他側具体的には左側には、選別通路21で選別された残りの一部の金種の硬貨を金種別に一時貯留させる第2入金一時貯留部32が設けられている。これら第1入金一時貯留部31および第2入金一時貯留部32は、長さ、幅および高さが同一のもので、互いの前後方向の位置および高さ方向の位置を合わせており、機体11の中間部から後部にかけて設けられている。なお、上記入金リジェクト部26は、これら第1入金一時貯留部31および第2入金一時貯留部32よりも前方に設けられている。
【0028】
第1入金一時貯留部31は、全体として前後方向に長い形状をなしており、互いに仕切られた複数具体的には三カ所の入金一時貯留空間34a,34d,34eが前後方向に並べられている。
【0029】
ここで、最も前側の入金一時貯留空間34aは、振分部29の入金案内シュート30aで案内された硬貨(1円硬貨)のみを一時貯留させるようになっており、その後側の入金一時貯留空間34dは、入金案内シュート30dで案内された硬貨(100円硬貨)のみを一時貯留させるようになっていて、その後側の入金一時貯留空間34eは、入金案内シュート30eで案内された硬貨(10円硬貨)のみを一時貯留させるようになっている。
【0030】
この第1入金一時貯留部31は、図1および図2において矢印X1,X2で示すように、機体11の左右方向における中央位置から右側の範囲のみで左右方向に移動可能となっており、その底部が開閉可能となっている。具体的には、入金案内シュート30a,30d,30eの直下に位置してこれらから硬貨を受け入れる受入状態(図1における実線の状態)では位置固定の底部が閉塞されており、この位置から右方および左方に移動すると位置固定の底部に対しずれて下部を開放し硬貨を放出する。
【0031】
第2入金一時貯留部32は、全体として前後方向に長い形状をなしており、互いに仕切られた三カ所の入金一時貯留空間34b,34c,34fが前後方向に並べられている。
【0032】
ここで、最も前側の入金一時貯留空間34bは、入金案内シュート30bで案内された硬貨(50円硬貨)のみを一時貯留させるようになっており、その後側の入金一時貯留空間34cは、入金案内シュート30cで案内された硬貨(5円硬貨)のみを一時貯留させるようになっていて、その後側の入金一時貯留空間34fは、入金案内シュート30fで案内された硬貨(500円硬貨)のみを一時貯留させるようになっている。
【0033】
ここで、この第2入金一時貯留部32は、図1および図2において矢印X3,X4で示すように、機体11の左右方向における中央位置から左側の範囲のみで左右方向に移動可能となっており、その底部が開閉可能となっている。具体的には、入金案内シュート30b,30c,30fの直下に位置してこれらから硬貨を受け入れる受入状態(図1における実線の状態)では位置固定の底部が閉塞されており、この位置から右方および左方に移動すると位置固定の底部に対しずれて下部を開放して硬貨を放出する。
【0034】
図1に示すように、第1入金一時貯留部31の下側には、この第1入金一時貯留部31が受入状態から矢印X1で示すように右方に移動することでこの第1入金一時貯留部31から繰り出される硬貨を金種別に収納するとともに、収納した硬貨を金種別に繰出可能な第1出金収納部36が設けられている。また、第2入金一時貯留部32の下側には、この第2入金一時貯留部32が受入状態から矢印X3で示すように左方に移動することでこの第2入金一時貯留部32から繰り出された硬貨を金種別に収納するとともに、収納した硬貨を金種別に繰り出し可能な第2出金収納部37が設けられている。なお、これら第1出金収納部36および第2出金収納部37は、長さ、幅および高さが同一の左右対称のもので、互いの前後方向の位置および高さ方向の位置を合わせており、機体の中間部から後部にかけて設けられている。
【0035】
第1出金収納部36は、全体として前後方向に長い形状をなしており、図3に示すように、互いに仕切られた三カ所の収納空間39a,39d,39eが前後方向に並べられている。
【0036】
ここで、最も前側の収納空間39aは、第1入金一時貯留部31の入金一時貯留空間34aから繰り出された硬貨(1円硬貨)のみを収納するようになっており、その機体中央側に設けられた繰出部40aは収納空間39aに収納している硬貨を計数しつつ繰り出す。収納空間39aの後側の収納空間39dは入金一時貯留空間34dから繰り出された硬貨(100円硬貨)のみを収納するようになっており、その機体中央側に設けられた繰出部40dは収納空間39dに収納している硬貨を計数しつつ繰り出す。収納空間39dの後側の収納空間39eは入金一時貯留空間34eから繰り出された硬貨(10円硬貨)のみを収納するようになっており、その機体中央側に設けられた繰出部40eは収納空間39eに収納している硬貨を計数しつつ繰り出す。
【0037】
第2出金収納部37は、全体として前後方向に長い形状をなしており、図4に示すように、互いに仕切られた三カ所の収納空間39b,39c,39fが前後方向に並べられている。
【0038】
ここで、最も前側の収納空間39bは、第2入金一時貯留部32の入金一時貯留空間34bから繰り出された硬貨(50円硬貨)のみを収納するようになっており、その機体中央側に設けられた繰出部40bは収納空間39bに収納している硬貨を計数しつつ繰り出す。収納空間39bの後側の収納空間39cは入金一時貯留空間34cから繰り出された硬貨(5円硬貨)のみを収納するようになっており、その機体中央側に設けられた繰出部40cは収納空間39cに収納している硬貨を計数しつつ繰り出す。収納空間39cの後側の収納空間39fは入金一時貯留空間34fから繰り出された硬貨(500円硬貨)のみを収納するようになっており、その機体中央側に設けられた繰出部40fは収納空間39fに収納している硬貨を計数しつつ繰り出す。
【0039】
図1に示すように、第1入金一時貯留部31および第2入金一時貯留部32の下側であって第1出金収納部36と第2出金収納部37との間には、第1入金一時貯留部31が受入状態から矢印X2で示すように左方に移動することでこの第1入金一時貯留部31から繰り出される硬貨を返却シュート42を介して受け入れるとともに、第2入金一時貯留部32が受入状態から矢印X4で示すように右方に移動することでこの第2入金一時貯留部32から繰り出される硬貨を返却シュート42を介して受け入れ、さらに、これらから受け入れた硬貨を機外に返却可能とする、第1入金一時貯留部31および第2入金一時貯留部32に対し共用の入金返却部43が設けられている。
【0040】
この入金返却部43は、全体として前後方向に長い形状をなしており、硬貨を金種別に分けることなく一括して受け入れる一カ所の返却硬貨受入空間44が設けられている。この入金返却部43は機体11から前方に引出可能となっており、第1入金一時貯留部31および第2入金一時貯留部32から受け入れた硬貨を、機体11から引き出された状態で機外に取出可能とする。なお、返却シュート42および入金返却部43を適宜仕切ることにより、硬貨を金種別に分けた状態で返却可能としても良い。
【0041】
第1出金収納部36の下側には、この第1出金収納部36から繰り出された硬貨を金種別に一時貯留させる第1出金一時貯留部46が設けられており、第2出金収納部37の下側には、この第2出金収納部37から繰り出された硬貨を金種別に一時貯留させる第2出金一時貯留部47が設けられている。これら第1出金一時貯留部46および第2出金一時貯留部47は、長さ、幅および高さが同一のもので、互いの前後方向の位置および高さ方向の位置を合わせており、機体11の中間部から後部にかけて設けられている。
【0042】
第1出金一時貯留部46は、全体として前後方向に長い形状をなしており、図3に示すように、互いに仕切られた三カ所の出金一時貯留空間49a,49d,49eが前後方向に並べられている。
【0043】
ここで、最も前側の出金一時貯留空間49aは、第1出金収納部36の繰出部40aから繰り出された硬貨(1円硬貨)のみを一時貯留させるようになっており、その後側の出金一時貯留空間49dは、繰出部40dから繰り出された硬貨(100円硬貨)のみを一時貯留させるようになっていて、その後側の出金一時貯留空間49eは、繰出部40eから繰り出された硬貨(10円硬貨)のみを一時貯留させるようになっている。
【0044】
この第1出金一時貯留部46は、図1に矢印X5,X6で示すように機体11の左右方向における中央位置から右側の範囲のみで左右方向に移動可能となっており、その底部が開閉可能となっている。具体的には、繰出部40a,40d,40eの直下に位置してこれらから硬貨を受け入れる受入状態(図1に実線で示す状態)では位置固定の底部が閉塞されており、この位置から右方および左方に移動すると位置固定の底部に対しずれて下部を開放し硬貨を放出する。
【0045】
第2出金一時貯留部47は、全体として前後方向に長い形状をなしており、図4に示すように互いに仕切られた三カ所の出金一時貯留空間49b,49c,49fが前後方向に並べられている。
【0046】
ここで、最も前側の出金一時貯留空間49bは、繰出部40bから繰り出された硬貨(50円硬貨)のみを一時貯留させるようになっており、その後側の出金一時貯留空間49cは、繰出部40cから繰り出された硬貨(5円硬貨)のみを一時貯留させるようになっていて、その後側の出金一時貯留空間49fは、繰出部40fから繰り出された硬貨(500円硬貨)のみを一時貯留させるようになっている。
【0047】
この第2出金一時貯留部47は、図1に矢印X7,X8で示すように機体11の左右方向における中央位置から左側の範囲のみで左右方向に移動可能となっており、その底部が開閉可能となっている。具体的には、繰出部40b,40c,40fの直下に位置してこれらから硬貨を受け入れる受入状態(図1に実線で示す状態)では位置固定の底部が閉塞されており、この位置から右方および左方に移動すると位置固定の底部に対しずれて下部を開放し硬貨を放出する。
【0048】
第1出金一時貯留部46の下側には、この第1出金一時貯留部46が図1に矢印X5で示すように受入状態から右方に移動することでこの第1出金一時貯留部46から繰り出される硬貨を案内シュート51を介して受け入れて金種別に収納する第1収納金庫部55が設けられている。また、第2出金一時貯留部47の下側には、この第2出金一時貯留部47が図1に矢印X7で示すように受入状態から左方に移動することでこの第2出金一時貯留部47から繰り出される硬貨を案内シュート52を介して受け入れて金種別に収納する第2収納金庫部56が設けられている。なお、これら第1収納金庫部55および第2収納金庫部56は、同一のもので、互いの前後方向の位置および高さ方向の位置を合わせている。
【0049】
案内シュート51は、図3に示すように、第1出金一時貯留部46から繰り出された硬貨を金種別に案内するように仕切られた案内通路53a,53d,53eを有している。
【0050】
ここで、最も前側の案内通路53aは、出金一時貯留空間49aから繰り出された硬貨(1円硬貨)のみを案内するようになっており、その後側の案内通路53dは出金一時貯留空間49dから繰り出された硬貨(100円硬貨)のみを案内するようになっていて、その後側の案内通路53eは出金一時貯留空間49eから繰り出された硬貨(10円硬貨)のみを案内するようになっている。
【0051】
案内シュート52は、図4に示すように、第2出金一時貯留部47から繰り出された硬貨を金種別に案内するように仕切られた案内通路53b,53c,53fを有している。
【0052】
ここで、前側の案内通路53bは、出金一時貯留空間49bから繰り出された硬貨(50円硬貨)のみを案内するようになっており、その後側の案内通路53cは出金一時貯留空間49cから繰り出された硬貨(5円硬貨)のみを案内するようになっていて、その後側の案内通路53fは出金一時貯留空間49fから繰り出された硬貨(500円硬貨)のみを案内するようになっている。
【0053】
第1収納金庫部55は、全体として前後方向に長い形状をなしており、図3に示すように、互いに仕切られた三カ所の金庫収納空間58a,58d,58eが前後方向に並べられている。
【0054】
ここで、最も前側の金庫収納空間58aは、第1出金一時貯留部46の出金一時貯留空間49aから繰り出され案内シュート51の案内通路53aで案内される硬貨(1円硬貨)のみを収納するようになっており、その後側の金庫収納空間58dは出金一時貯留空間49dから繰り出され案内通路53dで案内される硬貨(100円硬貨)のみを収納するようになっていて、その後側の金庫収納空間58eは出金一時貯留空間49eから繰り出され案内通路53eで案内される硬貨(10円硬貨)のみを収納するようになっている。
【0055】
第2収納金庫部56は、全体として前後方向に長い形状をなしており、図4に示すように、互いに仕切られた三カ所の金庫収納空間58b,58c,58fが前後方向に並べられている。
【0056】
ここで、最も前側の金庫収納空間58bは、第2出金一時貯留部47の出金一時貯留空間49bから繰り出され案内シュート52の案内通路53bで案内される硬貨(50円硬貨)のみを収納するようになっており、その後側の金庫収納空間58cは出金一時貯留空間49cから繰り出され案内通路53cで案内される硬貨(5円硬貨)のみを収納するようになっていて、その後側の金庫収納空間58fは出金一時貯留空間49fから繰り出され案内通路53fで案内される硬貨(500円硬貨)のみを収納するようになっている。
【0057】
なお、これら第1収納金庫部55および第2収納金庫部56においては、各金庫収納空間58a〜58fを分離可能な個別の収納箱で構成すれば、これら第1収納金庫部55および第2収納金庫部56を機体11から取り出した後に、これら第1収納金庫部55および第2収納金庫部56から各収納箱をそれぞれ個別に取り外すことで、収納硬貨を各金種毎に容易に取り出すことができる。ここで、これら第1収納金庫部55および第2収納金庫部56は、硬貨を金種別に分類して収納するのではなく、それぞれが、対象となる複数具体的には三金種を一括して収納するようにしても良いが、後処理を考慮すれば金種別に分類するのが好ましい。
【0058】
図1に示すように、第1出金一時貯留部46および第2出金一時貯留部47の下側であって第1収納金庫部55と第2収納金庫部56との間には、第1出金一時貯留部46が矢印X6で示すように受入状態から左方に移動することでこの第1出金一時貯留部46から繰り出される硬貨を案内シュート60を介して受け入れるとともに、第2出金一時貯留部47が矢印X8で示すように受入状態から右方に移動することでこの第2出金一時貯留部47から繰り出される硬貨を案内シュート60を介して受け入れ、受け入れた硬貨を機外に金種別に出金可能とする、第1出金一時貯留部46および第2出金一時貯留部47に対し共用の出金部61が設けられている。
【0059】
案内シュート60は、図5および図6に示すように第1出金一時貯留部46および第2出金一時貯留部47から繰り出された硬貨を金種別に案内するように仕切られた案内通路63a〜63fを有している。
【0060】
案内シュート60の右側の最も前側の案内通路63aは、第1出金一時貯留部46の出金一時貯留空間49aから繰り出された硬貨(1円硬貨)のみを案内するようになっており、その後側の案内通路63dは出金一時貯留空間49dから繰り出された硬貨(100円硬貨)のみを案内するようになっていて、その後側の案内通路63eは出金一時貯留空間49eから繰り出された硬貨(10円硬貨)のみを案内するようになっている。
【0061】
案内シュート60の左側の最も前側の案内通路63bは、第2出金一時貯留部47の出金一時貯留空間49bから繰り出された硬貨(50円硬貨)のみを案内するようになっており、その後側の案内通路63cは出金一時貯留空間49cから繰り出された硬貨(5円硬貨)のみを案内するようになっていて、その後側の案内通路63fは出金一時貯留空間49fから繰り出された硬貨(500円硬貨)のみを案内するようになっている。
【0062】
出金部61は、全体として前後方向に長い形状をなしており、第1出金一時貯留部46および第2出金一時貯留部47から繰り出され案内シュート60を介して案内された硬貨を金種別に受け入れるように仕切られた受入空間64a〜64fを有している。
【0063】
図5に示すように、出金部61の右側の最も前側の受入空間64aは、第1出金一時貯留部46の出金一時貯留空間49aから繰り出され案内シュート60の案内通路63aで案内される硬貨(1円硬貨)のみを受け入れるようになっており、その後側の受入空間64dは出金一時貯留空間49dから繰り出され案内通路63dで案内される硬貨(100円硬貨)のみを受け入れるようになっていて、その後側の受入空間64eは出金一時貯留空間49eから繰り出され案内通路63eで案内される硬貨(10円硬貨)のみを受け入れるようになっている。
【0064】
図6に示すように、出金部61の左側の最も前側の受入空間64bは、第2出金一時貯留部47の出金一時貯留空間49bから繰り出され案内通路63bで案内される硬貨(50円硬貨)のみを受け入れるようになっており、その後側の受入空間64cは出金一時貯留空間49cから繰り出され案内通路63cで案内される硬貨(5円硬貨)のみを受け入れるようになっていて、その後側の受入空間64fは出金一時貯留空間49fから繰り出され案内通路63fで案内される硬貨(500円硬貨)のみを受け入れるようになっている。
【0065】
この出金部61は機体から前方に引出可能となっており、引き出された状態で硬貨を金種別の状態で機外に取出可能とする。なお、各受入空間64a〜64fを出金部61に対し分離可能な個別の収納箱で構成すれば、出金部61を機体11から引き出した後に、出金部61から各収納箱をそれぞれ個別に取り外すことで、出金硬貨を各金種毎に容易に取り出すことができる。なお、出金部61は、硬貨を金種別に分類して受け入れるのではなく、全金種を一括して受け入れるようにしても良いが、後処理を考慮すれば金種別に分類するのが好ましい。
【0066】
図1に示すように、出金部61の下側のスペースには、給電を制御する電源部65が設けられている。
【0067】
次に、以上の構成の硬貨入出金機の作動を説明する。
「入金処理」
入金部12に操作者により入金硬貨が投入され、表示操作部18で入金処理開始の操作入力がなされると、制御部17は入金部12から一枚ずつ硬貨を繰り出させる。すると、硬貨は選別通路21に沿って後方に移動することになり、判別部22で偽硬貨と判別された硬貨はリジェクト部23から入金リジェクトシュート27を介して入金リジェクト部26に案内されて、入金リジェクト部26の引き出しにより機外へ取り出し可能となる。
【0068】
一方、判別部22で真硬貨と判別された硬貨は、選別通路21に沿ってさらに後方に移動することになり、選別孔24a〜24fの対応する一つから入金案内シュート30a〜30fの対応する一つを介して、ともに受入状態にある第1入金一時貯留部31および第2入金一時貯留部32の入金一時貯留空間34a〜34fの対応する一つに一時貯留される。
【0069】
すなわち、第1入金一時貯留部31では、図3に示すように、入金一時貯留空間34aに選別孔24aから落下する硬貨(1円硬貨)を、入金一時貯留空間34dに選別孔24dから落下する硬貨(100円硬貨)を、入金一時貯留空間34eに選別孔24eから落下する硬貨(10円硬貨)を、それぞれ一時貯留させる。また、第2入金一時貯留部32では、図4に示すように、入金一時貯留空間34bに選別孔24bから落下する硬貨(50円硬貨)を、入金一時貯留空間34cに選別孔24cで案内された硬貨(5円硬貨)を、入金一時貯留空間34fに選別孔24fで案内された硬貨(500円硬貨)を、それぞれ一時貯留させる。
【0070】
そして、入金部12に投入された硬貨がすべて第1入金一時貯留部31あるいは第2入金一時貯留部32に案内されると、制御部17は、判別部22の判別結果である各金種別の計数値および合計値等を表示操作部18に表示させて入金処理を終了する。
【0071】
「入金返却処理」
上記入金処理の結果を表示操作部18で確認し、操作者が表示操作部18に入金を取りやめる旨の操作入力を行うと、制御部17は、ともに受入状態にあった第1入金一時貯留部31および第2入金一時貯留部32を、図1に矢印X2,X4で示すように同時に互いに近接する方向に移動させる。すると、第1入金一時貯留部31および第2入金一時貯留部32はともに下部が開放状態となり、一時貯留させていた硬貨をすべて返却シュート42を介して入金返却部43に排出させる。すると、入金返却部43の機体11からの引き出しにより、入金処理された硬貨がすべて機外へ取り出し可能となり、返却される。
【0072】
「入金収納処理」
上記入金処理の結果を表示操作部18で確認し、操作者が表示操作部18に入金を承認する旨の操作入力を行うと、制御部17は、ともに受入状態にあった第1入金一時貯留部31および第2入金一時貯留部32を、図1に矢印X1,X3で示すように同時に互いに離間する方向に移動させる。すると、第1入金一時貯留部31および第2入金一時貯留部32はともに下部が開放状態となり、第1入金一時貯留部31は一時貯留させていた硬貨を金種別に第1出金収納部36に受け渡し、第2入金一時貯留部32は一時貯留させていた硬貨を金種別に第2出金収納部37に受け渡す。
【0073】
すなわち、第1入金一時貯留部31は、図3に示すように、入金一時貯留空間34aの硬貨(1円硬貨)を収納空間39aに、入金一時貯留空間34dの硬貨(100円硬貨)を収納空間39dに、入金一時貯留空間34eの硬貨(10円硬貨)を収納空間39eに、それぞれ収納させる。また、第2入金一時貯留部31は、図4に示すように、入金一時貯留空間34bの硬貨(50円硬貨)を収納空間39bに、入金一時貯留空間34cの硬貨(5円硬貨)を収納空間39cに、入金一時貯留空間34fの硬貨(500円硬貨)を収納空間39fに、それぞれ収納させる。
【0074】
「出金繰出処理」
表示操作部18に使用者により出金処理の操作入力がなされると、制御部17は、第1出金収納部36および第2出金収納部37から必要な金種の硬貨を必要な枚数だけ繰り出させ、ともに受入状態にある第1出金一時貯留部46および第2出金一時貯留部47に一時貯留させる。
【0075】
すなわち、第1出金収納部36は、図3に示すように、繰出部40aから繰り出した硬貨(1円硬貨)を第1出金一時貯留部46の出金一時貯留空間49aに、繰出部40dから繰り出した硬貨(100円硬貨)を第1出金一時貯留部46の出金一時貯留空間49dに、繰出部40eから繰り出した硬貨(10円硬貨)を第1出金一時貯留部46の出金一時貯留空間49eに、それぞれ一時貯留させる。また、第2出金収納部37は、図4に示すように、繰出部40bから繰り出した硬貨(50円硬貨)を第2出金一時貯留部47の出金一時貯留空間49bに、繰出部40cから繰り出した硬貨(5円硬貨)を第2出金一時貯留部47の出金一時貯留空間49cに、繰出部40fから繰り出した硬貨(500円硬貨)を第2出金一時貯留部47の出金一時貯留空間49fに、それぞれ一時貯留させる。
【0076】
「出金払出処理」
上記出金繰出処理により第1出金収納部36および第2出金収納部37から適正に繰り出された硬貨がすべて第1出金一時貯留部46および第2出金一時貯留部47に一時貯留されると、制御部17は、ともに受入状態にあった第1出金一時貯留部46および第2出金一時貯留部47を、図1に矢印X6,X8で示すように同時に互いに近接する方向に移動させる。すると、第1出金一時貯留部46および第2出金一時貯留部47はともに下部が開放状態となり、第1出金一時貯留部46は一時貯留させていた硬貨を案内シュート60を介して金種別に出金部61に受け渡し、第2出金一時貯留部47も一時貯留させていた硬貨を案内シュート60を介して金種別に出金部61に受け渡す。
【0077】
すなわち、第1出金一時貯留部46は、図5に示すように、出金一時貯留空間49aの硬貨(1円硬貨)を案内通路63aを介して受入空間64aに、出金一時貯留空間49dの硬貨(100円硬貨)を案内通路63dを介して受入空間64dに、出金一時貯留空間49eの硬貨(10円硬貨)を案内通路63eを介して受入空間64eに、それぞれ収納させる。また、第2出金一時貯留部47は、図6に示すように、出金一時貯留空間49bの硬貨(50円硬貨)を案内通路63bを介して受入空間64bに、出金一時貯留空間49cの硬貨(5円硬貨)を案内通路63cを介して受入空間64cに、出金一時貯留空間49fの硬貨(500円硬貨)を案内通路63fを介して受入空間64fに、それぞれ収納させる。すると、出金部61の機体11からの引き出しにより、出金繰出処理された硬貨がすべて機外へ取り出し可能となり、出金される。
【0078】
「金庫収納処理」
ここで、上記出金繰出処理により第1出金収納部36および第2出金収納部37から繰り出された硬貨に枚数のミス等があると、繰り出された硬貨がすべて第1出金一時貯留部46あるいは第2出金一時貯留部47に一時貯留された状態で、制御部17は、ともに受入状態にあった第1出金一時貯留部46および第2出金一時貯留部47を、図1に矢印X5,X7で示すように同時に互いに離間する方向に移動させる。すると、第1出金一時貯留部46および第2出金一時貯留部47はともに下部が開放状態となり、第1出金一時貯留部46は一時貯留させていた硬貨を案内シュート51を介して金種別に第1収納金庫部55に受け渡し、第2出金一時貯留部56は一時貯留させていた硬貨を金種別に第2収納金庫部56に受け渡す。
【0079】
すなわち、第1出金一時貯留部46は、図3に示すように、出金一時貯留空間49aの硬貨(1円硬貨)を案内通路53aを介して金庫収納空間58aに、出金一時貯留空間49dの硬貨(100円硬貨)を案内通路53dを介して金庫収納空間58dに、出金一時貯留空間49eの硬貨(10円硬貨)を案内通路53eを介して金庫収納空間58eに、それぞれ収納させる。また、第2出金一時貯留部47は、図4に示すように、出金一時貯留空間49bの硬貨(50円硬貨)を案内通路53bを介して金庫収納空間58bに、出金一時貯留空間49cの硬貨(5円硬貨)を案内通路53cを介して金庫収納空間58cに、出金一時貯留空間49fの硬貨(500円硬貨)を案内通路53fを介して金庫収納空間58fに、それぞれ収納させる。
【0080】
なお、第1出金収納部36および第2出金収納部37の硬貨を第1収納金庫部55および第2収納金庫部56に収納して機外に取り出す回収処理、および第1出金収納部36および第2出金収納部37の満杯を解消する満杯解消処理も、上記出金繰出処理と金庫収納処理とを行うことになる。
【0081】
以上に述べた第1実施形態の硬貨入出金機によれば、機体11の前後方向すなわち奥行き方向に延在する選別通路21の下側の機体左右方向における一側に、選別通路21で選別された一部(半分)の金種の硬貨を金種別に一時貯留させる第1入金一時貯留部31を設けるとともに、選別通路21の下側の機体左右方向における他側に、選別通路21で選別された残りの一部(半分)の金種の硬貨を金種別に一時貯留させる第2入金一時貯留部32を設けることで、金種を左右に分けて一時貯留させるため、第1入金一時貯留部31および第2入金一時貯留部32の金種別に硬貨を一時貯留させる各入金一時貯留空間34a〜34fを機体11の奥行き方向に大型化することができる。すなわち、これらの金種別の入金一時貯留空間34a〜34fが横長となってしまうことがない。
【0082】
また、第1入金一時貯留部31の下側に、この第1入金一時貯留部31からの硬貨を金種別に収納するとともに収納した硬貨を出金可能な第1出金収納部36を設け、第2入金一時貯留部32の下側に、この第2入金一時貯留部からの硬貨を金種別に収納するとともに、収納した硬貨を出金可能な第2出金収納部37を設けることで、金種を左右に分けて収納するため、第1出金収納部36および第2出金収納部37の金種別に硬貨を収納する各収納空間39a〜39fを機体11の奥行き方向に大型化することができる。すなわち、これらの金種別の収納空間39a〜39fが横長となってしまうことがない。
【0083】
さらに、第1出金収納部36の下側に、この第1出金収納部36から繰り出された硬貨を金種別に一時貯留させる第1出金一時貯留部46を設け、第2出金収納部37の下側に、この第2出金収納部37から繰り出された硬貨を金種別に一時貯留させる第2出金一時貯留部47を設けることで、金種を左右に分けて一時貯留させるため、第1出金一時貯留部46および第2出金一時貯留部47の金種別に硬貨を一時貯留させる各出金一時貯留空間49a〜49fを機体11の奥行き方向に大型化することができる。すなわち、これらの金種別の出金一時貯留空間49a〜49fが横長となってしまうことがない。
【0084】
以上により、高い効率で硬貨を金種別に一時貯留および金種別に収納することができる。
【0085】
加えて、第1出金収納部36および第2出金収納部37の間に、第1入金一時貯留部31および第2入金一時貯留部32から繰り出された硬貨を機外に返却可能とする入金返却部43を設けているため、第1入金一時貯留部31および第2入金一時貯留部32の硬貨を返却する場合に、一つの入金返却部43にまとめて返却することができる。したがって、返却時の取出作業が容易となる。
【0086】
さらに、第1出金一時貯留部46の下側に、この第1出金一時貯留部46からの硬貨を収納する第1収納金庫部55を設け、第2出金一時貯留部47の下側に、この第2出金一時貯留部47からの硬貨を収納する第2収納金庫部56を設け、さらに、第1収納金庫部55と第2収納金庫部56との間に、第1出金一時貯留部46からの硬貨および第2出金一時貯留部47からの硬貨を機外に出金可能とする出金部61を設けているため、第1出金一時貯留部46および第2出金一時貯留部47の硬貨を出金させる場合に、一つの出金部61にまとめて出金することができる。したがって、出金時の取出作業が容易となる。
【0087】
次に、本発明の第2実施形態の硬貨入出金機について、図7〜図11を主に参照して第1実施形態と相違する部分を中心に以下に説明する。なお、第1実施形態と同様の部分には、同一の符号を付しその説明は略す。ここで、第2実施形態では、第1実施形態の第1収納金庫部55、第2収納金庫部56および出金部61に換えて、以下の第1出金部71、第2出金部72および収納金庫部75が設けられている。
【0088】
第2実施形態では、図7に示すように、第1出金一時貯留部46の下側に、この第1出金一時貯留部46が受入状態から図7に矢印X5で示すように右方に移動することでこの第1出金一時貯留部46から繰り出される硬貨を案内シュート51を介して受け入れて金種別に出金可能とする第1出金部71が設けられており、第2出金一時貯留部47の下側には、この第2出金一時貯留部47が受入状態から図7に矢印X7で示すように左方に移動することでこの第2出金一時貯留部47から繰り出される硬貨を案内シュート52を介して受け入れて金種別に出金可能とする第2出金部72が設けられている。なお、これら第1出金部71および第2出金部72は、同一のもので、互いの前後方向の位置および高さ方向の位置を合わせている。
【0089】
第1出金部71は、全体として前後方向に長い形状をなしており、図8に示すように、互いに仕切られた三カ所の受入空間73a,73d,73eが前後方向に並べられている。最も前側の受入空間73aは、第1出金一時貯留部46の出金一時貯留空間49aから繰り出され案内シュート51の案内通路53aで案内される硬貨(1円硬貨)のみを受け入れるようになっており、その後側の受入空間73dは出金一時貯留空間49dから繰り出され案内通路53dで案内される硬貨(100円硬貨)のみを受け入れるようになっていて、その後側の受入空間73eは出金一時貯留空間49eから繰り出され案内通路53eで案内される硬貨(10円硬貨)のみを受け入れるようになっている。
【0090】
第2出金部72は、全体として前後方向に長い形状をなしており、図9に示すように、互いに仕切られた三カ所の受入空間73b,73c,73fが前後方向に並べられている。最も前側の受入空間73bは、第2出金一時貯留部47の出金一時貯留空間49bから繰り出され案内シュート51の案内通路53bで案内される硬貨(50円硬貨)のみを受け入れるようになっており、その後側の受入空間73cは出金一時貯留空間49cから繰り出され案内通路53cで案内される硬貨(5円硬貨)のみを受け入れるようになっていて、その後側の受入空間73fは出金一時貯留空間49fから繰り出され案内通路53fで案内される硬貨(500円硬貨)のみを受け入れるようになっている。
【0091】
なお、これら第1出金部71および第2出金部72は、それぞれ機体11から前方に引出可能となっており、引き出された状態で硬貨を金種別の状態で機外に取出可能とする。また、各受入空間73a,73d,73eを第1出金部71に対し分離可能な個別の収納箱で構成し、各受入空間73b,73c,73fを第2出金部72に対し分離可能な個別の収納箱で構成すれば、第1出金部71および第2出金部72を機体11から引き出した後に、第1出金部71および第2出金部72から各収納箱をそれぞれ個別に取り外すことで、出金硬貨を各金種毎に容易に取り出すことができる。さらにまた、第1出金部71および第2出金部72は、硬貨を金種別に分類して受け入れるのではなく、一括して受け入れるようにしても良いが、後処理を考慮すれば金種別に分類するのが好ましい。
【0092】
図7に示すように、第1出金一時貯留部46および第2出金一時貯留部47の下側であって第1出金部71と第2出金部72との間には、第1出金一時貯留部46が受入状態から図7に矢印X6で示すように左方に移動することでこの第1出金一時貯留部46から繰り出される硬貨を案内シュート60を介して受け入れるとともに、第2出金一時貯留部47が受入状態から図7に矢印X8で示すように右方に移動することでこの第2出金一時貯留部47から繰り出される硬貨を案内シュート60を介して受け入れ、受け入れた硬貨を金種別に収納する、第1出金一時貯留部46および第2出金一時貯留部47に対し共用の収納金庫部75が設けられている。
【0093】
収納金庫部75は、全体として前後方向に長い形状をなしており、図10および図11に示すように、第1出金一時貯留部46および第2出金一時貯留部47から繰り出され案内シュート60を介して案内された硬貨を金種別に受け入れるように仕切られた受入空間76a〜76fを有している。
【0094】
図10に示すように、収納金庫部75の右側の最も前側の受入空間76aは、第1出金一時貯留部46の出金一時貯留空間49aから繰り出され案内シュート60の案内通路63aで案内される硬貨(1円硬貨)のみを受け入れるようになっており、その後側の受入空間76dは出金一時貯留空間49dから繰り出され案内通路63dで案内される硬貨(100円硬貨)のみを受け入れるようになっていて、その後側の受入空間76eは出金一時貯留空間49eから繰り出され案内通路63eで案内される硬貨(10円硬貨)のみを受け入れるようになっている。
【0095】
図11に示すように、収納金庫部75の左側の最も前側の受入空間76bは、第2出金一時貯留部47の出金一時貯留空間49bから繰り出され案内通路63bで案内される硬貨(50円硬貨)のみを受け入れるようになっており、その後側の受入空間76cは出金一時貯留空間49cから繰り出され案内通路63cで案内される硬貨(5円硬貨)のみを受け入れるようになっていて、その後側の受入空間76fは出金一時貯留空間49fから繰り出され案内通路63fで案内される硬貨(500円硬貨)のみを受け入れるようになっている。
【0096】
なお、この収納金庫部75においては、各受入空間76a〜76fを分離可能な個別の収納箱で構成すれば、収納金庫部75を機体11から取り出した後に、収納金庫部75から各収納箱をそれぞれ個別に取り外すことで、収納硬貨を各金種毎に容易に取り出すことができる。ここで、収納金庫部75は、硬貨を金種別に分類して収納するのではなく全金種を一括して収納するようにしても良いが、後処理を考慮すれば金種別に分類するのが好ましい。
【0097】
そして、第1出金部71の下側のスペースに、給電を制御する電源部65が設けられている。
【0098】
以上の構成の第2実施形態では、出金払出処理と金庫収納処理の作動が第1実施形態に対し相違している。
【0099】
「出金払出処理」
上記出金繰出処理により第1出金収納部36および第2出金収納部37から適正に繰り出された硬貨がすべて第1出金一時貯留部46あるいは第2出金一時貯留部47に一時貯留されると、制御部17は、ともに受入状態にあった第1出金一時貯留部46および第2出金一時貯留部47を図7に矢印X5,X7で示すように同時に互いに離間する方向に移動させる。すると、第1出金一時貯留部46および第2出金一時貯留部47はともに下部が開放状態となり、第1出金一時貯留部46は一時貯留させていた硬貨を案内シュート51を介して金種別に第1出金部71に受け渡し、第2出金一時貯留部47は一時貯留させていた硬貨を案内シュート52を介して金種別に第2出金部72に受け渡す。
【0100】
すなわち、第1出金一時貯留部46は、図8に示すように、出金一時貯留空間49aの硬貨(1円硬貨)を案内通路53aを介して受入空間73aに、出金一時貯留空間49dの硬貨(100円硬貨)を案内通路53dを介して受入空間73dに、出金一時貯留空間49eの硬貨(10円硬貨)を案内通路53eを介して受入空間73eに、それぞれ収納させる。また、第2出金一時貯留部47は、図9に示すように、出金一時貯留空間49bの硬貨(50円硬貨)を案内通路53bを介して受入空間73bに、出金一時貯留空間49cの硬貨(5円硬貨)を案内通路53cを介して受入空間73cに、出金一時貯留空間49fの硬貨(500円硬貨)を案内通路53fを介して受入空間73fに、それぞれ収納させる。すると、第1出金部71および第2出金部72の機体11からの引き出しにより、出金繰出処理された硬貨がすべて機外へ取り出し可能となり、出金される。
【0101】
「金庫収納処理」
他方、上記出金繰出処理により第1出金収納部36および第2出金収納部37から繰り出された硬貨に枚数のミス等があると、繰り出された硬貨がすべて第1出金一時貯留部46および第2出金一時貯留部47に一時貯留された状態で、制御部17は、ともに受入状態にあった第1出金一時貯留部46および第2出金一時貯留部47を図7に矢印X6,X8で示すように同時に互いに近接する方向に移動させる。すると、第1出金一時貯留部46および第2出金一時貯留部47はともに下部が開放状態となり、第1出金一時貯留部46は一時貯留させていた硬貨を案内シュート60を介して金種別に収納金庫部75に受け渡し、第2出金一時貯留部47も一時貯留させていた硬貨を金種別に収納金庫部75に受け渡す。
【0102】
すなわち、第1出金一時貯留部46は、図10に示すように、出金一時貯留空間49aの硬貨(1円硬貨)を案内通路63aを介して金庫収納空間76aに、出金一時貯留空間49dの硬貨(100円硬貨)を案内通路63dを介して金庫収納空間76dに、出金一時貯留空間49eの硬貨(10円硬貨)を案内通路63eを介して金庫収納空間76eに、それぞれ収納させる。また、第2出金一時貯留部47は、図11に示すように、出金一時貯留空間49bの硬貨(50円硬貨)を案内通路63bを介して金庫収納空間76bに、出金一時貯留空間49cの硬貨(5円硬貨)を案内通路63cを介して金庫収納空間76cに、出金一時貯留空間49fの硬貨(500円硬貨)を案内通路63fを介して金庫収納空間76fに、それぞれ収納させる。
【0103】
以上に述べた第2実施形態の硬貨入出金機によれば、第1実施形態とほぼ同様の効果を奏することができる。
【0104】
なお、上記した第1実施形態および第2実施形態の硬貨入出金機にあっては、入金硬貨を金種別に選別する選別通路21として、各金種別の選別孔24a〜24fが落下させる各硬貨の外径にあった大きさを有し、硬貨を小さい順に落下させる方式の構造を採用しているが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、上記のように偽硬貨と判別された硬貨を落下させる一方真硬貨と判別された硬貨を通過させる開閉可能なリジェクト部23と同一の構造を、各金種別の選別孔24a〜24fに採用して、対象金種の硬貨を開作動により落下させる一方、対象金種ではない硬貨を閉状態で通過させることにより、任意の選別孔24a〜24fに、予め定めた金種の硬貨を選別させることも可能である。
【0105】
【発明の効果】
以上詳述したように、請求項1に係る発明によれば、機体の奥行き方向に延在する選別通路の下側の機体左右方向における一側に、選別通路で選別された一部の金種の硬貨を金種別に一時貯留させる第1入金一時貯留部を設けるとともに、選別通路の下側の機体左右方向における他側に、選別通路で選別された残りの一部の金種の硬貨を金種別に一時貯留させる第2入金一時貯留部を設けることで、金種を左右に分けて一時貯留させるため、第1入金一時貯留部および第2入金一時貯留部の金種別に硬貨を一時貯留させる各入金一時貯留空間を機体の奥行き方向に大型化することができる。すなわち、これらの金種別の入金一時貯留空間が横長となってしまうことがない。
【0106】
また、第1入金一時貯留部の下側に、該第1入金一時貯留部からの硬貨を金種別に収納するとともに収納した硬貨を出金可能な第1出金収納部を設け、第2入金一時貯留部の下側に、該第2入金一時貯留部からの硬貨を金種別に収納するとともに、収納した硬貨を出金可能な第2出金収納部を設けることで、金種を左右に分けて収納するため、第1出金収納部および第2出金収納部の金種別に硬貨を収納する各収納空間を機体の奥行き方向に大型化することができる。すなわち、これらの金種別の収納空間が横長となってしまうことがない。
【0107】
さらに、第1出金収納部の下側に、該第1出金収納部から繰り出された硬貨を金種別に一時貯留させる第1出金一時貯留部を設け、第2出金収納部の下側に、該第2出金収納部から繰り出された硬貨を金種別に一時貯留させる第2出金一時貯留部を設けることで、金種を左右に分けて一時貯留させるため、第1出金一時貯留部および第2出金一時貯留部の金種別に硬貨を一時貯留させる各出金一時貯留空間を機体の奥行き方向に大型化することができる。すなわち、これらの金種別の出金一時貯留空間が横長となってしまうことがない。
【0108】
したがって、高い効率で硬貨を金種別に一時貯留および金種別に収納することができる。
【0109】
加えて、第1出金収納部および第2出金収納部の間に、第1入金一時貯留部および第2入金一時貯留部から繰り出された硬貨を機外に返却可能とする入金返却部を設けているため、第1入金一時貯留部および第2入金一時貯留部の硬貨を返却する場合に、一つの入金返却部にまとめて返却することができる。
したがって、返却時の取出作業が容易となる。
【0110】
さらに、第1出金一時貯留部の下側に、該第1出金一時貯留部からの硬貨を収納する第1収納金庫部を設け、第2出金一時貯留部の下側に、該第2出金一時貯留部からの硬貨を収納する第2収納金庫部を設け、さらに、第1収納金庫部と第2収納金庫部との間に、第1出金一時貯留部からの硬貨および第2出金一時貯留部からの硬貨を機外に出金可能とする出金部を設けているため、第1出金一時貯留部および第2出金一時貯留部の硬貨を出金させる場合に、一つの出金部にまとめて出金することができる。
したがって、出金時の取出作業が容易となる。
【0111】
請求項2に係る発明によれば、機体の奥行き方向に延在する選別通路の下側の機体左右方向における一側に、選別通路で選別された一部の金種の硬貨を金種別に一時貯留させる第1入金一時貯留部を設けるとともに、選別通路の下側の機体左右方向における他側に、選別通路で選別された残りの一部の金種の硬貨を金種別に一時貯留させる第2入金一時貯留部を設けることで、金種を左右に分けて一時貯留させるため、第1入金一時貯留部および第2入金一時貯留部の金種別に硬貨を一時貯留させる各入金一時貯留空間を機体の奥行き方向に大型化することができる。すなわち、これらの金種別の入金一時貯留空間が横長となってしまうことがない。
【0112】
また、第1入金一時貯留部の下側に、該第1入金一時貯留部からの硬貨を金種別に収納するとともに収納した硬貨を出金可能な第1出金収納部を設け、第2入金一時貯留部の下側に、該第2入金一時貯留部からの硬貨を金種別に収納するとともに、収納した硬貨を出金可能な第2出金収納部を設けることで、金種を左右に分けて収納するため、第1出金収納部および第2出金収納部の金種別に硬貨を収納する各収納空間を機体の奥行き方向に大型化することができる。すなわち、これらの金種別の収納空間が横長となってしまうことがない。
【0113】
さらに、第1出金収納部の下側に、該第1出金収納部から繰り出された硬貨を金種別に一時貯留させる第1出金一時貯留部を設け、第2出金収納部の下側に、該第2出金収納部から繰り出された硬貨を金種別に一時貯留させる第2出金一時貯留部を設けることで、金種を左右に分けて一時貯留させるため、第1出金一時貯留部および第2出金一時貯留部の金種別に硬貨を一時貯留させる各出金一時貯留空間を機体の奥行き方向に大型化することができる。すなわち、これらの金種別の出金一時貯留空間が横長となってしまうことがない。
したがって、高い効率で硬貨を金種別に一時貯留および金種別に収納することができる。
【0114】
加えて、第1出金収納部および第2出金収納部の間に、第1入金一時貯留部および第2入金一時貯留部から繰り出された硬貨を機外に返却可能とする入金返却部を設けているため、第1入金一時貯留部および第2入金一時貯留部の硬貨を返却する場合に、一つの入金返却部にまとめて返却することができる。したがって、返却時の取出作業が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態の硬貨入出金機を概略的に示す透過正面図である。
【図2】 本発明の第1実施形態の硬貨入出金機を概略的に示す透過平面図である。
【図3】 本発明の第1実施形態の硬貨入出金機を示すものであって、硬貨選別部から右側に導かれた硬貨の入金処理〜入金収納処理および出金繰出処理〜金庫収納処理のルートを右側から見た概略図である。
【図4】 本発明の第1実施形態の硬貨入出金機を示すものであって、硬貨選別部から左側に導かれた硬貨の入金処理〜入金収納処理および出金繰出処理〜金庫収納処理のルートを左側から見た概略図である。
【図5】 本発明の第1実施形態の硬貨入出金機の下部を示すものであって、硬貨選別部から右側に導かれた硬貨の出金繰出処理〜出金払出処理のルートを右側から見た概略図である。
【図6】 本発明の第1実施形態の硬貨入出金機の下部を示すものであって、硬貨選別部から左側に導かれた硬貨の出金繰出処理〜出金払出処理のルートを左側から見た概略図である。
【図7】 本発明の第2実施形態の硬貨入出金機を概略的に示す透過正面図である。
【図8】 本発明の第2実施形態の硬貨入出金機を示すものであって、硬貨選別部から右側に導かれた硬貨の入金処理〜入金収納処理および出金繰出処理〜出金払出処理のルートを右側から見た概略図である。
【図9】 本発明の第2実施形態の硬貨入出金機を示すものであって、硬貨選別部から左側に導かれた硬貨の入金処理〜入金収納処理および出金繰出処理〜出金払出処理のルートを左側から見た概略図である。
【図10】 本発明の第2実施形態の硬貨入出金機の下部を示すものであって、硬貨選別部から右側に導かれた硬貨の出金繰出処理〜金庫収納処理のルートを右側から見た概略図である。
【図11】 本発明の第2実施形態の硬貨入出金機の下部を示すものであって、硬貨選別部から左側に導かれた硬貨の出金繰出処理〜金庫収納処理のルートを左側から見た概略図である。
【符号の説明】
11 機体
21 選別通路
31 第1入金一時貯留部
32 第2入金一時貯留部
36 第1出金収納部
37 第2出金収納部
43 入金返却部
46 第1出金一時貯留部
47 第2出金一時貯留部
55 第1収納金庫部
56 第2収納金庫部
61 出金部
71 第1出金部
72 第2出金部
75 収納金庫部
Claims (2)
- 機体の奥行き方向に延在し、入金硬貨を金種別に選別する選別通路と、
該選別通路の下側の機体左右方向における一側に設けられ、該選別通路で選別された一部の金種の硬貨を金種別に一時貯留させる第1入金一時貯留部と、
前記選別通路の下側の機体左右方向における他側に設けられ、該選別通路で選別された残りの一部の金種の硬貨を金種別に一時貯留させる第2入金一時貯留部と、
前記第1入金一時貯留部の下側に設けられ、該第1入金一時貯留部から繰り出された硬貨を金種別に収納するとともに、収納した硬貨を金種別に出金可能な第1出金収納部と、
前記第2入金一時貯留部の下側に設けられ、該第2入金一時貯留部から繰り出された硬貨を金種別に収納するとともに、収納した硬貨を金種別に出金可能な第2出金収納部と、
前記第1出金収納部と前記第2出金収納部との間に設けられ、前記第1入金一時貯留部から繰り出された硬貨および前記第2入金一時貯留部から繰り出された硬貨を機外に返却可能とする入金返却部と、
前記第1出金収納部の下側に設けられ、該第1出金収納部の繰出部から繰り出された硬貨を該繰出部から直接受け取って複数金種を同時に金種別に一時貯留させる第1出金一時貯留部と、
前記第2出金収納部の下側に設けられ、該第2出金収納部の繰出部から繰り出された硬貨を該繰出部から直接受け取って複数金種を同時に金種別に一時貯留させる第2出金一時貯留部と、
前記第1出金一時貯留部の下側に設けられ、該第1出金一時貯留部から繰り出された硬貨を案内シュートのみを介して受け取って金種別に収納する第1収納金庫部と、
前記第2出金一時貯留部の下側に設けられ、該第2出金一時貯留部から繰り出された硬貨を案内シュートのみを介して受け取って金種別に収納する第2収納金庫部と、
前記第1収納金庫部と前記第2収納金庫部との間に設けられ、前記第1出金一時貯留部から繰り出された硬貨および前記第2出金一時貯留部から繰り出された硬貨を金種別に同時に機外に出金可能とする出金部と、
を有することを特徴とする硬貨入出金機。 - 機体の奥行き方向に延在し、入金硬貨を金種別に選別する選別通路と、
該選別通路の下側の機体左右方向における一側に設けられ、該選別通路で選別された一部の金種の硬貨を金種別に一時貯留させる第1入金一時貯留部と、
前記選別通路の下側の機体左右方向における他側に設けられ、該選別通路で選別された残りの一部の金種の硬貨を金種別に一時貯留させる第2入金一時貯留部と、
前記第1入金一時貯留部の下側に設けられ、該第1入金一時貯留部から繰り出された硬貨を金種別に収納するとともに、収納した硬貨を金種別に出金可能な第1出金収納部と、
前記第2入金一時貯留部の下側に設けられ、該第2入金一時貯留部から繰り出された硬貨を金種別に収納するとともに、収納した硬貨を金種別に出金可能な第2出金収納部と、
前記第1出金収納部と前記第2出金収納部との間に設けられ、前記第1入金一時貯留部から繰り出された硬貨および前記第2入金一時貯留部から繰り出された硬貨を機外に返却可能とする入金返却部と、
前記第1出金収納部の下側に設けられ、該第1出金収納部の繰出部から繰り出された硬貨を該繰出部から直接受け取って複数金種を同時に金種別に一時貯留させる第1出金一時貯留部と、
前記第2出金収納部の下側に設けられ、該第2出金収納部の繰出部から繰り出された硬貨を該繰出部から直接受け取って複数金種を同時に金種別に一時貯留させる第2出金一時貯留部と、
前記第1出金一時貯留部の下側に設けられ、該第1出金一時貯留部から繰り出された硬貨を金種別に同時に機外に出金可能とする第1出金部と、
前記第2出金一時貯留部の下側に設けられ、該第2出金一時貯留部から繰り出された硬貨を金種別に同時に機外に出金可能とする第2出金部と、
前記第1出金一時貯留部および前記第2出金一時貯留部の下側の前記第1出金部と前記第2出金部との間に設けられ、前記第1出金一時貯留部から繰り出された硬貨および前記第2出金一時貯留部から繰り出された硬貨を案内シュートのみを介して受け入れて金種別に収納する収納金庫部と、
を有することを特徴とする硬貨入出金機。
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