JP3869614B2 - 硬貨処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は自動販売機、両替機、サービス機器等に使用され、投入硬貨を金種別に選別収容するとともに、選別収容された硬貨を釣銭として払い出す硬貨処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動販売機、両替機、サービス機器等には、従来から投入硬貨を金種別に選別収容するとともに、この選別収容された硬貨を釣銭として払い出す硬貨処理装置が装着されている。
【0003】
このような硬貨処理装置は大別すると以下の4つの部分から構成されている。
(1)硬貨処理装置の筐体を構成する装置本体。
【0004】
(2)この装置本体の最上部に配設され、投入硬貨の正偽と正貨を金種別に選別する硬貨選別部。
【0005】
(3)この硬貨選別部の下方に位置する前記装置本体内に配設され、この硬貨選別部により金種別に選別された正貨をそれぞれ金種別に蓄積収容する複数のコインチューブからなる硬貨収容部。
【0006】
(4)この硬貨収容部の下方に位置する前記装置本体内に配設され、前記硬貨収容部内に収容された正貨を釣り銭として払い出す硬貨払出部。
【0007】
一方、このような構造の硬貨処理装置を装着した自動販売機では、例えば、商品購入者が商品を購入すべく硬貨を投入した後、何等かの理由でその商品購入を停止し、硬貨の返却を希望する場合は、自動販売機に配設された硬貨返却レバーを操作する。
【0008】
すると、硬貨処理装置は、投入金額と同額の硬貨を硬貨返却口に返却するので、投入硬貨の返却を希望する商品購入者は、その硬貨返却口に返却された硬貨を回収すれば良いこととなる。
【0009】
ところで、上述した一般の硬貨処理装置では、このような硬貨の返却処理は、硬貨返却レバーの操作に基づき、硬貨払出部によって投入硬貨と同額の硬貨を硬貨収容部から硬貨返却口へ払い出すことにより行われている。
【0010】
即ち、一般の硬貨処理装置では、硬貨の返却処理を行う場合、商品購入者が投入した投入硬貨そのものを硬貨返却口へ払い出すのではなく、予め硬貨収容部に収容された正貨のうち、投入金額に相当する額の硬貨を硬貨返却口へ払い出すようにしている。
【0011】
このように、従来の硬貨処理装置では、投入硬貨を返却する場合、現実に投入された投入硬貨そのものを払出すのではなく、硬貨収容部に予め収容された硬貨の中から投入硬貨の額と同額の硬貨を払出すようにしているから、例えば、硬貨選別部により正貨と見做されるほど精巧な偽造硬貨(偽貨)が、硬貨処理装置内に投入された後、商品を購入すること無く、硬貨返却レバーを操作した場合は、偽造硬貨が投入されたにもかかわらず、投入金額に相当する額の正貨が硬貨返却口へ払い出され、このため、いわゆる硬貨のすり替え現象が発生する。
【0012】
このような、硬貨のすり替え現象を防止するため、従来では特開平11−288480号公報に開示されているように、正貨と見做された硬貨を金種別に振り分ける複数の金種振り分けレバーが配設された硬貨選別通路の下流端、即ち金種別に硬貨が最終的に振分案内される硬貨通路の下流端に硬貨保留レバーを配設するとともに、この硬貨保留レバーで投入硬貨を一時保留し、これにより商品を購入することなく硬貨返却レバーが操作された場合は、その硬貨保留レバーによる投入硬貨の一時保留を解除して、当該投入硬貨そのものを硬貨返却口へ払い出す硬貨処理装置、すなわち、いわゆる現物硬貨返却式硬貨処理装置が提案されている。
【0013】
この特開平11−288480号公報に開示された現物硬貨返却式硬貨処理装置によれば、硬貨返却レバーを操作して硬貨を返却する場合、現実に投入された投入硬貨そのものを払出すので、仮に硬貨選別部により正貨と見做されるほど精巧に偽造された硬貨(偽貨)が投入された場合でも、その投入硬貨(偽貨)そのものが硬貨返却口へ払出されるので、硬貨のすり替え現象の発生は可及的に解消されることとなる。
【0014】
なお、従来では、上述した特開平11−288480号公報に開示されたもの以外に、硬貨通路の通路長に応じて複数枚の高額の硬貨を一時保留し、商品が購入されることなく返却レバーが操作された際は、一時保留されたその複数枚の硬貨を一時に硬貨返却口へ返却させるようにしたものもある。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
一方、硬貨処理装置においては上述した硬貨のすり替え現象の発生防止とともに、スタンガン等を使用した悪戯時における被害を最小限とするため、釣り銭としてコインチューブ内に予め収容する高額の硬貨の枚数を出来るだけ少なく設定することが望まれているが、上述した特開平11−288480号公報に開示された現物硬貨返却式硬貨処理装置によれば、商品が購入された後は、一時保留された高額の硬貨を単にコインチューブ内に収容する構造であるため、必要以上に高額の硬貨がコインチューブ内に収容されこととなり、このためスタンガン等を使用した悪戯等により硬貨処理装置が誤動作すると、高額の硬貨が払い出されてその被害は甚大なものとなる。
【0016】
この発明は、上述した事情に鑑み、複数枚硬貨を一時保留する場合の硬貨のすり替え現象を可及的に防止するとともに、一時保留後、硬貨収容部内に収容される硬貨の収容枚数を任意に設定することができるようにした硬貨処理装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、この発明では、投入硬貨の正偽および正貨の金種を判別する硬貨判別手段と、判別された正貨を金種別に格別の硬貨通路へ振り分ける複数の金種振分手段と、該少なくとも1つの硬貨通路の下流に配設され、該少なくとも1つの硬貨通路に案内された複数枚の硬貨を一時保留する硬貨保留手段と、該硬貨保留手段の下流に配設され、前記硬貨保留手段から落下する硬貨を積載収容するコインチューブからなる硬貨収容手段とを具えた硬貨処理装置において、前記硬貨保留手段は保留した複数枚の硬貨を一枚ずつ間欠的に落下させる硬貨保留レバーからなり、また該硬貨保留手段の下流には、前記硬貨保留レバーにより一枚ずつ落下する硬貨を、返却通路と硬貨収容手段側へ振り分ける第1の硬貨振り分けレバーが配設され、さらに、該第1の硬貨振り分けレバーの下流には、該第1の硬貨振り分けレバーにより前記硬貨収容手段側へ振分られた硬貨を、該硬貨収容手段と金庫とへ振り分ける第2の硬貨振り分けレバーが配設されるとともに、前記一時保留手段へ保留された複数枚の硬貨のうち収容すべき硬貨の枚数を決定し、該収容すべき枚数の硬貨のみを硬貨収容手段側へ振り分けるように前記第1の硬貨振分けレバーにより硬貨を振り分け、前記硬貨収容手段に予め設定された蓄積枚数に基づいて、該硬貨収容手段側へ振分けられた硬貨を金庫側へ振分けるように前記第2の硬貨振分けレバーにより硬貨を振分け制御する制御装置を備えている。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、この発明に係わる硬貨処理装置の一実施例を詳述する。
【0019】
図1はこの発明に係わる硬貨処理装置1の概念斜視図である。
【0020】
この硬貨処理装置1も、従来と同様に大別すると次の4部分から構成されている。
【0021】
即ち、この硬貨処理装置1も筐体を構成する装置本体2と、この装置本体2の最上部に配設され、硬貨投入口3から投入された投入硬貨の正偽と正貨の金種を選別する硬貨選別部4と、この硬貨選別部4の下方に配設され、硬貨選別部4により選別された正貨を金種別にそれぞれ収容する複数のコインチューブからなる硬貨収容部5と、この硬貨収容部5の下方に配設され、釣り銭の額に応じて硬貨収容部5から正貨を払出す硬貨払出部6とから構成されている。
【0022】
なお、図1で符号7は、特に使用頻度の高い硬貨を予め収容しておく補助チューブ、符号8は硬貨処理装置1内に進入した液物(洗剤等の液体)を外部へ排除する液物排出チューブである。
【0023】
次に、上述した硬貨処理装置1の硬貨選別部4を詳述する。
【0024】
図2は、硬貨処理装置1の要部概念正面図である。
【0025】
この硬貨処理装置1の硬貨選別部4は、基本的に、互いに径の相異なる4種類のA正貨(500円硬貨)、B正貨(10円硬貨)、C正貨(100円硬貨)、D正貨(50円硬貨)と偽貨との選別を行うものである。
【0026】
この硬貨選別部4の硬貨投入口3直下には図面の右方向に傾斜した硬貨判別通路10が形成され、その途中には硬貨の正偽と、正貨の金種とを判別する硬貨判別センサ11が配設されている。
【0027】
一方、この硬貨判別通路10の終端には、該硬貨判別通路10から転送された硬貨を正偽貨に振分、正貨と偽貨とを格別の硬貨通路へ案内する正偽貨振分部である正偽貨振り分けレバー12が配設されている。
【0028】
なお、この正偽貨振り分けレバー12は下端の軸12aを中心に上端が図面に対し垂直方向に開閉するタイプの振り分けレバーである。
【0029】
そしてこの正偽貨振り分けレバー12により、前記硬貨判別通路10の終端は、投入された硬貨のうち偽貨を案内する偽貨排出通路13と、正貨と見做された硬貨のみを案内する第1の硬貨選別通路14とに分岐されている。
【0030】
一方、この正偽貨判別硬貨通路10の終端に形成された硬貨通路のうち、偽貨排出通路13は、メインプレート20の正面側、すなわち、図1で示す硬貨選別部4の正面側に形成された硬貨排出シュート80(図3)に連通しており、この硬貨排出シュート80は、図3で示すように図面の左方向に傾斜して形成されている。また、この硬貨排出シュート80は、図示せぬ硬貨返却口に連通しており、偽貨排出硬貨通路13に案内された偽貨Gは矢印で示すように硬貨排出シュート80を介し前記硬貨返却口へ返却される。
【0031】
また、図2で示す第1の硬貨選別通路14には、その下流端に、該第1の硬貨選別通路14内に転送された正貨と見做された硬貨、即ちA、B、C、D正貨の4種類の硬貨のうち、A硬貨、C硬貨のグループと、B硬貨、D硬貨のグループとに振り分ける第1の金種振分部である第1の金種振り分けレバー15が配設されている。
【0032】
また、この第1の金種振り分けレバー15により、前記第1の硬貨選別通路14は硬貨グループA、Cのみを案内する図面の左側へ傾斜した第2の硬貨選別通路16と、硬貨グループB、Dのみを案内する図面の右側へ若干傾斜した第3の硬貨選別通路17とに分岐している。
【0033】
なお、上述した第1の金種振り分けレバー15は図2で示すように、全体として正面が略L字形状に形成されている。
【0034】
この第1の金種振り分けレバー15は、図2の要部概念斜視図である図4で示すように硬貨選別部4のメインプレート20表面から突出した際に、側方にある第2の硬貨選別通路16を開放し、また図5で示すようにメインプレート20側に吸引された際に上述した第2の硬貨選別通路16を閉塞する第1のゲート15aと、図4で示すようにメインプレート20から突出した際に、底面にある第3の硬貨選別通路17を閉塞し、また図5で示すようにメインプレート20側に吸引された際に上述した第3の硬貨選別通路17を開放する第2のゲート15bとから構成されている。
【0035】
このような第1の金種振り分けレバー15によると、該第1の金種振り分けレバー15が図4で示すようにメインプレート20から突出すると、第2の硬貨選別通路16が開放され、かつ第3の硬貨選別通路17が閉塞するので、硬貨グループA、Cのみが第2の硬貨選別通路16へ案内される。
【0036】
また、第1の金種振り分けレバー15が図5で示すようにメインプレート20側に吸引されると第2の硬貨選別通路16が閉塞され、かつ第3の硬貨選別通路17が開放されるので、硬貨グループB、Dグループのみが第3の硬貨選別通路17へ案内される。
【0037】
一方、図2で示すように、前記第2の硬貨選別通路16の下流端には、該第2の硬貨選別通路16内に転送された硬貨グループA、Cを、A硬貨とC硬貨とに振り分ける第2の金種振分部である第2の金種振り分けレバー60が配設されている。そして、この第2の金種振り分けレバー60により、前記第2の硬貨選別通路16は、A硬貨のみを案内する第4の硬貨選別通路61と、C硬貨のみを案内する第5の硬貨選別通路62とに分岐している。
【0038】
なお、この第2の金種振り分けレバー60は左端の軸60aを中心に右端60bが図面に対し垂直方向に開閉するタイプの金種振り分けレバーである。
【0039】
また、図2で示すように、前記第3の硬貨選別通路17の下流端には、メインプレート20の背面側に形成され、図示せぬ金庫側へ通ずる第6の硬貨選別通路63と第7の硬貨選別通路64とに振り分ける第3の金種振分部である第3の金種振り分けレバー65が配設されている。
【0040】
この第3の金種振り分けレバー65は、後述する硬貨収容部5(図1)の各コインチューブ92、93、94内にそれぞれ蓄積収容されるC硬貨、B硬貨またはD硬貨が、当該コインチューブ92、93、94内で一定の蓄積枚数に達すると、それ以降に投入されるC硬貨、B硬貨またはD硬貨を、前記金庫側へ通じる第6の硬貨選別通路63へ振分案内する。
【0041】
なおコインチューブ92、93、94内で各硬貨が一定の蓄積枚数に達したか否かの判断は各コインチューブ92、93、94内の所定位置に配設されたフォトセンサー等からなる周知の満杯センサーにより検出する。
【0042】
なお、この第3の金種振り分けレバー65も下端の軸65aを中心に上端が図面に対し垂直方向に開閉するタイプの金種振り分けレバーである。
【0043】
また、図2で示すように、第7の硬貨選別通路64の下流端には、この第7の硬貨選別通路64に案内される硬貨グループB、DをB硬貨とD硬貨とに振り分ける第4の金種振分部である第4の金種振分部レバー66が配設されている。
【0044】
この第4の金種振り分けレバー66は、第1の金種振り分けレバー15と同一構造のレバーであり、この第4の金種振り分けレバー66によると、該第4の金種振り分けレバー66がメインプレート20から突出すると、第8の硬貨選別通路67が開放され、かつ第9の硬貨選別通路68が閉塞するので、B硬貨のみが第8の硬貨選別通路67へ案内され、また、第4の金種振り分けレバー66がメインプレート20側に吸引されると第8の硬貨選別通路67が閉塞され、かつ第9の硬貨選別通路68が開放されるので、D硬貨のみが第9の硬貨選別通路68へ案内される。
【0045】
また、前述した第4の硬貨選別通路61の下流には、図6で示すように、A硬貨と見做され、第4の硬貨選別通路61を通過する硬貨を複数枚(図2で示すように第4の硬貨選別通路61の長さに対応して3枚)一時的に保留する硬貨保留レバー31からなる硬貨保留手段30が配設されている。
【0046】
この硬貨保留手段30は、図6の要部概念断面図で示す図7のように、第4の硬貨通路61を通過するA硬貨と見做された硬貨を一時保留する硬貨保留レバー31と、該硬貨保留レバー31を駆動するソレノイド32からなる第1の保留部駆動手段とから構成されており、このうちの硬貨保留レバー31は、軸31aを中心に回動自在に支承される金属製のレバーであって、ソレノイド32の駆動軸32aに連結する後端部31bと、第4の硬貨選別通路61に出没する第1の先端部31cと第2の先端部31dとが形成された先端部とから構成されている。また、硬貨保留レバー31の後端部31bに連結するソレノイド32の駆動軸32aには、コイルバネ33が嵌挿している。
【0047】
このような硬貨保留手段30によると、図7で示す初期状態では、硬貨保留レバー31は、コイルバネ33の付勢力により先端部が軸31aを中心に反時計方向に常時付勢され停止しており、第1の先端部31cはメインプレート20表面から突出して第4の硬貨選別通路61の下流を閉塞する一方、第2の先端部31dはメインプレート20から退避して第4の硬貨選別通路61の略中流を解放している。
【0048】
この初期状態において、図6で示すように第4の硬貨選別通路61にA硬貨が案内されると、硬貨保留レバー31の第1の先端部31cは、図6および図7で示すように、A硬貨の周面を支持して当該A硬貨を保留し、またさらに、当該A硬貨の保留後第4の硬貨選別通路61に複数枚(三枚)の硬貨Aが案内されると、第1の先端部31cは、図8で示すように、これら三枚のA硬貨を、第1の先端部31cにより一時保留する。
【0049】
また、図示せぬ制御装置からの駆動信号に基づき、図7のソレノイド32をオンして硬貨保留レバー31の後端部31bを図面の上方に吸引すると、硬貨保留レバー31は、図9で示すように、コイルバネ32の付勢力に抗し軸31aを中心に時計方向に回転し、第1の先端部31cをメインプレート20から退避させて第4の硬貨選別通路61の下流を解放するとともに、第2の先端部31dをメインプレート20表面に突出させて第4の硬貨選別通路61の略中流を閉塞する。
【0050】
すると、硬貨保留レバー31は、複数枚のA硬貨を一時保留していた第1の先端部31cが、図9で示すように、該複数枚のA硬貨の保留を解除するとともに、第2の先端部31dが、第1の先端部31cで支持していたA硬貨の直後に一時保留されていた次のA硬貨の周面を第4の硬貨選別通路61の壁面61aと第2の先端部31dとにより支持して、当該A硬貨を第4の硬貨選別通路61の略中流で一時停止させるので、これにより、A硬貨1枚のみが第4の硬貨選別通路61の下流端へ案内されることとなる。
【0051】
なお、図9では、第2の先端部31dと第4の硬貨選別通路61の壁面61aとにより一時停止されている複数枚のA硬貨(図8)の図示を、一部省略している。
【0052】
また、図示せぬ制御装置からの駆動信号に基づきソレノイド32をオフすると、ソレノイド32の駆動軸32aは、図7で示すようにコイルバネ33の付勢力によってその図面の下方にスライド復帰し、硬貨保留レバー31を軸31aを介し反時計方向に回転させるので、これにより、第1の先端部31cはメインプレート20表面から突出して第4の硬貨選別通路61の下流を閉塞し、また、第2の先端部31dはメインプレート20から退避して第4の硬貨選別通路61の略中流を解放する前記初期状態に復帰する。
【0053】
すると、硬貨保留レバー31の第2の先端部31dは、一時停止させていたA硬貨の当該一時停止を解除して、一時停止していた複数枚のA硬貨を第4の硬貨選別通路61の下流へ案内するとともに、第1の先端部31cは、この第4の硬貨選別通路61の下流へ案内された複数枚のA硬貨のうち、最下部に位置するA硬貨を図7で示すように支持し、支持したA硬貨および該A硬貨より上流にある次のA硬貨を第4の硬貨選別通路61に一時保留する。
【0054】
即ち、上述した硬貨保留手段30の硬貨保留レバー31によると、その第1の先端部31cと第2の先端部31dとが交互に第4の硬貨選別通路61内に出没することにより、当該第4の硬貨選別通路61内に一時保留された三枚のA硬貨を一枚ずつ間欠的に落下させるようにしている。
【0055】
一方、図2で示す硬貨保留手段30の下流である第4の硬貨選別通路61の下流端には、図7で示すように、第4の硬貨選別通路61の真下に形成される第11の硬貨選別通路69と、硬貨収容部5の正面側に形成され、かつ、硬貨排出シュート80(図3)に連通する第1の硬貨返却通路70とが形成されている。
【0056】
また、図2および図7から明らかなように、第4の硬貨選別通路61の下流端には、当該第4の硬貨選別通路61の下流端に案内されたA硬貨を、前記第11の硬貨選別通路69と、硬貨排出シュート80(図3)に連通する前記第1の硬貨返却通路70とのいずれか一方へ振り分ける第1の振分手段である第1の硬貨振り分けレバー35が配設されている。
【0057】
この第1の硬貨振り分けレバー35は、A硬貨の一時保留時に、商品を購入すること無く硬貨返却レバーが操作された場合は、図10で示すように、第11の硬貨選別通路69を閉塞して第1の硬貨返却通路70を解放する。
【0058】
そのため、第4の硬貨選別通路61の下流端に案内された保留A硬貨は、第1の硬貨振り分けレバー35によって、図11で示すように、第1の硬貨返却通路70に案内され、硬貨排出シュート80(図3)を介し図示せぬ硬貨返却口から排出されることとなる。
【0059】
また、この第1の硬貨振り分けレバー35は、A硬貨の一時保留時に、硬貨返却レバーが操作されることなく商品が購入された場合には、図9で示すように、第11の硬貨選別通路69を解放して第1の硬貨返却通路70を閉塞する。
【0060】
そのため、第4の硬貨選別通路61の下流端に案内されたA硬貨は、そのまま下方へ落下し第11の硬貨選別通路69に案内される。
【0061】
なお、上述した第1の硬貨振分手段を構成する第1の硬貨振り分けレバー35も、下端の軸35aを中心に上端が図面に対し垂直方向に開閉するタイプの金種振り分けレバーであって、図示せぬソレノイドにより開閉駆動される。
【0062】
また、上述した正偽貨振り分けレバー12、第1乃至第4の金種振り分けレバー(15、60、65、66)、および第1の硬貨振り分けレバー35も周知のように、図示せぬソレノイドにより開閉駆動される。
【0063】
一方、図9で示すように、第11の硬貨選別通路69の下流端には、第11の硬貨選別通路69の真下に形成された第13の硬貨選別通路73と、硬貨収容部5の背面側に配設され、図示せぬ金庫に連通する第14の硬貨選別通路74とが形成されている。
【0064】
次に、図2で示す硬貨処理装置1の硬貨収容部5を詳述する。
【0065】
硬貨収容部5は、互いに径の相異なる4種類のA正貨、B正貨、C正貨、D正貨をそれぞれ収容する。
【0066】
この硬貨収容部5は、A硬貨を収容するコインチューブ91と、C硬貨を収容するコインチューブ92と、B硬貨を収容するコインチューブ93と、D硬貨を収容するコインチューブ94と、使用頻度の多い硬貨を予め収容する補助チューブ7とから構成されている。
【0067】
このうち、コインチューブ92は第15の硬貨通路75の下流端に配設され、コインチューブ93は第8の硬貨選別通路67の下流端に配設され、またコインチューブ94は第9の硬貨選別通路68の下流端に配設されている。
【0068】
また、コインチューブ91は、図7で示すように第13の硬貨通路73の下流端に配設されている。
【0069】
また、コインチューブ91の上流には、図7で示すように、第11の硬貨選別通路69から落下する保留A硬貨をコインチューブ91と、その背面に形成された図示せぬ金庫に通ずる第14の硬貨選別通路74とに振り分ける第2の硬貨振分手段を構成する第2の硬貨振り分けレバー52が配設されている。
【0070】
なお、この第2の硬貨振り分けレバー52は軸52cを介し硬貨収容部5に回動自在に支承され、図示せぬソレノイドおよびこのソレノイドの駆動を制御する図示せぬ制御装置により所定のタイミングで回転駆動される。
【0071】
この第2の硬貨振り分けレバー52は、コインチューブ91内に蓄積されたA硬貨の枚数が、当該コインチューブ91内の所定位置に配設された図示せぬ満杯検出センサーにより予め設定されたA硬貨の蓄積枚数よりも少ない通常時には、図7で示す初期位置の状態を維持し、これにより落下する保留A硬貨をコインチューブ91内に案内して収容する。
【0072】
一方、この第2の硬貨振り分けレバー52はコインチューブ91内に蓄積されたA硬貨の枚数が、図示せぬ前記満杯検出センサーにより予め設定された蓄積枚数に至ったことが検出されると、その検出信号に基づき所定の回転角度回転し、その後に落下する保留A硬貨を図示せぬ金庫に通ずる第14の硬貨選別通路74に振り分けるものである。なおこの第2の硬貨振り分けレバー52も、周知のように、図示せぬソレノイドにより回転駆動される。
【0073】
このような第2の硬貨振り分けレバー52は、初期状態では図7の初期位置に停止しており、このとき、A硬貨が第11の硬貨選別通路69の下流端に案内されると、該A硬貨は、図9で示すように第13の硬貨通路73を介してコインチューブ91内に案内されそこに積載収容される。
【0074】
また、図示せぬ満杯検出センサーからの検知信号に基づき、予め設定された蓄積枚数に至ったことが検出されると、その検出信号に基づき図示せぬ制御装置は、図12で示すように第2の硬貨振り分けレバー52を軸52cを中心に時計方向へ所定の回転角度回転する。
【0075】
すると、第11の硬貨選別通路69の下流端に案内されたA硬貨は、図13で示すように第2の硬貨振り分けレバー52の背面部に沿って案内され、その後、第14の硬貨選別通路74を介し図示せぬ金庫内に収容される。 次に、上述した硬貨処理装置1の作用を説明し、併せて構成をより詳細に説明する。
【0076】
図3のように、硬貨投入口3内に投入された偽貨Gが、硬貨判別センサ11の検出信号に基づき偽貨と判定されると、その判定信号に基づいて正偽貨振り分けレバー12は偽貨排出通路13を拡開し、同時に第1の硬貨選別通路14の上流を閉塞する。すると、硬貨判別通路10内を転動する偽貨Gは正偽貨振り分けレバー12により偽貨排出通路13に案内され、さらにこの偽貨排出通路13に連通する硬貨排出シュート80を介して図示せぬ硬貨返却口に返却される。
【0077】
次に、図6のように、硬貨投入口3内に硬貨が投入され、その硬貨が硬貨判別センサ11の検出信号に基づき正貨であってしかもA硬貨と判断されると、その判定信号に基づいて図示せぬ制御装置は、正偽貨振り分けレバー12を作動させ、第1の硬貨選別通路14の上流を拡開する。また、同時に第1の金種振り分けレバー15により、第2の硬貨選別通路16の上流を拡開して第3の硬貨選別通路17の上流を閉塞する。さらに、第2の金種振り分けレバー60により第4の硬貨選別通路61を拡開し、第5の硬貨選別通路62を閉塞する。
【0078】
さらに、図示せぬ制御装置は、硬貨判別センサ11による検出信号に基づき投入硬貨がA正貨であると判断すると、図7で示すように、ソレノイド32をオフし、これにより、コイルバネ33の付勢力によって第1の硬貨保留レバー31の第1の先端部31cをメインプレート20表面から突出させて第4の硬貨選別通路61の下流を閉塞するとともに、第2の先端部31dをメインプレート20から退避させて第4の硬貨選別通路61の略中流を開放する。
【0079】
これにより、図6で示すように、硬貨投入口3内に投入されたA硬貨は、硬貨判別通路10内を転動した後、正偽貨振り分けレバー12により第1の硬貨選別通路14に案内され、その後、該A硬貨は第1の金種振り分けレバー15により第2の硬貨選別通路16に案内される。
【0080】
その後、図6で示すように、A硬貨はさらに第2の金種振り分けレバー60により第4の硬貨選別通路61に案内され、第1の硬貨保留レバー31の第1の先端部31cによって、第4の硬貨選別通路61下流に一時保留される。
【0081】
次に、硬貨投入口3から投入された硬貨が、硬貨判別センサ11により再びA硬貨と見なされ第4の硬貨選別通路61内に案内された場合には、これら複数枚のA硬貨は、図8で示すように、第1の先端部31cにより直接支持されたA硬貨の上方に、次々と一時保留される。
【0082】
なお、図8で示すように、この第4の硬貨選別通路61ではその通路長に応じ、第1の先端部31cによって直接支持される硬貨を含め、最大3枚の硬貨が一時保留される。
【0083】
次に、このA硬貨の一時保留時に、硬貨処理装置1が装着された自動販売機において、商品を購入すること無く、硬貨返却レバーが操作されると、その硬貨返却レバーの操作信号に基づき、図示せぬ制御装置は、図9で示すように、第1の硬貨保留手段30のソレノイド32をオンし、これにより第1の硬貨保留レバー31の第1の先端部31cをメインプレート20から待避させて第4の硬貨選別通路61の下流を解放するとともに、第2の先端部31dをメインプレート20表面に突出させて第4の硬貨選別通路61の略中流を閉塞する。
【0084】
すると、第4の硬貨選別通路61に一時保留されていた先頭のA硬貨は、図9で示すように、第1の先端部31cによる保留が解除され、第4の硬貨選別通路61内の下流端に案内されるとともに、第1の先端部31bにより直接支持されていたA硬貨の上流に位置する次のA硬貨は、第2の先端部30bと第4の硬貨選別通路61の壁面61aによってその進行が停止されるので、これにより、第1の先端部31cにより直接支持され一時保留されたA硬貨1枚のみが、第4の硬貨選別通路61の下流端へ案内される。
【0085】
また、硬貨返却レバーが操作されると、その硬貨返却レバーの操作信号に基づき、図示せぬ制御装置は、第1の硬貨振り分けレバー35によって、図10で示すように、硬貨排出シュート80(図3)に連通する第1の硬貨返却通路70を開放するとともに、第11の硬貨選別通路69を閉塞するので、第4の硬貨選別通路61の下流端に案内されたA硬貨は、図11で示すように、第1の硬貨振り分けレバー35によって、硬貨排出シュート80(図3)に連通する第1の硬貨返却通路70へ振り分けられ、このA硬貨は、前記硬貨排出シュート80を介し図示せぬ硬貨返却口から返却される。
【0086】
従って、商品を購入することなく硬貨返却レバーが操作されると、このような処理が保留硬貨の枚数分行われ、間欠的に落下する全ての保留A硬貨が硬貨返却口へ返却される。
【0087】
従って、この硬貨処理装置1では、商品を購入することなく硬貨返却レバーを操作してA硬貨を返却する場合、現実に投入された投入硬貨、即ち一時保留A硬貨そのものを硬貨返却口へ払出すので、仮に硬貨選別部4により正貨と見做されるほど精巧に製造されたA硬貨(偽貨)が投入された場合でも、その投入A硬貨(偽貨)そのものが硬貨返却口へ払出されるので、硬貨のすり替え現象の発生は可及的に解消されることとなる。
【0088】
一方、A硬貨の一時保留時に、商品が購入された場合、この硬貨処理装置1は以下の条件毎に異なった処理を行う。
【0089】
(a)A硬貨の保留枚数に対応した金額の商品が購入された場合。
【0090】
(b)A硬貨の保留枚数に対応した金額以下の商品が購入された場合であって、釣り銭としてA硬貨を払い出す場合。
【0091】
そこで(a)のA硬貨の保留枚数に対応した金額の商品が購入された場合について詳述する。
【0092】
A硬貨の保留枚数に対応した金額の商品が購入されると、その商品購入信号に基づき、図示せぬ制御装置は図9で示すように、第1の硬貨保留手段30のソレノイド32をオンし、これにより第4の硬貨選別通路61の下流に一時保留されたA硬貨を第4の硬貨選別通路61の下流端へ案内する。同時に図示せぬ制御装置は第1の硬貨振り分けレバー35を操作し、第1の硬貨返却通路70を閉塞して第11の硬貨選別通路69を解放し、これにより、第4の硬貨選別通路61の下流端に案内されたA硬貨を第11の硬貨選別通路69に案内する。
【0093】
その後、第11の硬貨選別通路69の下流端に案内されたA硬貨は第13の硬貨選別通路73に案内され、その後、図14で示すように該コインチューブ91内に積載収容され、このような処理が保留A硬貨の枚数分行われる。
【0094】
なお、コインチューブ91内へのA硬貨の収容中に、当該コインチューブ91内に配設された満杯検出センサーにより一定枚数のA硬貨が収容されたことが検出されると、それ以降に第11の硬貨選別通路69の下流端に案内されたA硬貨は図13で示すように、第2の硬貨振り分けレバー52により第14の硬貨選別通路74へ案内され、そこから図15で示すように図示せぬ金庫内に収容され、必要以上のA硬貨がコインチューブ91内に収容されることはない。
【0095】
次に(b)A硬貨の保留枚数に対応した金額以下の商品が購入された場合であって、釣り銭としてA硬貨を払い出す場合について詳述する。
【0096】
まず、図示せぬ制御装置は、その商品購入信号に基づく商品の金額情報と、予め保留している保留A硬貨の枚数に対応した金額情報に基づいて釣り銭の額を算出し、同時に保留している複数枚のA硬貨の枚数のうち収容すべきA硬貨の枚数を決定する。
【0097】
その後、その図9で示すように、図示せぬ制御装置は第1の硬貨保留手段30のソレノイド32をオンし、これにより第4の硬貨選別通路61の下流に一時保留された複数枚のA硬貨のうち先頭のA硬貨を第4の硬貨選別通路61の下流端へ案内する。同時に図示せぬ制御装置は第1の硬貨振り分けレバー35を操作し、第1の硬貨返却通路70を閉塞して第11の硬貨選別通路69を解放し、これにより、第4の硬貨選別通路61の下流端に案内された一枚のA硬貨を第11の硬貨選別通路69に案内し、その後、図14で示すようにA硬貨をコインチューブ91内に積載収容する。そしてこのような処理が予め決定された収容すべきA硬貨の枚数分間欠的に行われる。なおその間であっても、コインチューブ91内へのA硬貨の収容中に、当該コインチューブ91内に配設された満杯検出センサーにより一定枚数のA硬貨が収容されたことが検出されると、それ以降に第11の硬貨選別通路69の下流端に案内されたA硬貨は図13で示すように、第2の硬貨振り分けレバー52により第14の硬貨選別通路74へ案内され、そこから図15で示すように図示せぬ金庫内に収容され、必要以上のA硬貨がコインチューブ91内に収容されることはない。
【0098】
一方、上述した、収容すべきA硬貨の枚数分収容する処理が行われた後、依然として第1の硬貨保留手段30によりA硬貨が保留されている場合に、硬貨返却レバーが操作されると、図11で示したのと同様の処理により第1の硬貨保留手段30に保留されているA硬貨は全て返却口へ返却される。
【0099】
従って、この硬貨処理装置1では、商品を購入することなく硬貨返却レバーを操作する場合に、現実に投入された複数枚の一時保留A硬貨そのものを硬貨返却口へ払出しするだけでなく、商品を購入した後であって、しかも保留A硬貨がある場合に、硬貨返却レバーが操作されると、その保留A硬貨は全て返却口へ返却することとなる。
【0100】
これは、第1の硬貨保留手段30により保留A硬貨を間欠的に一枚ずつ落下させることにより、落下する各A硬貨毎に異なった制御を行うことができるから達成できることであり、複数枚の保留A硬貨を一時に落下させる従来構造のものでは、その後の各A硬貨の処理を各硬貨毎に異なって制御することはできないことからも明らかである。
【0101】
なお、この硬貨処理装置1では、上述したように第4の硬貨選別通路61内に、最大3枚のA硬貨を一時保留できるが、A硬貨を3枚一次保留した後、硬貨投入口3からA硬貨が投入されると、図示せぬ制御装置は、前記偽貨Gを排出する場合と同様の処理を行う。すなわち、図示せぬ制御装置は、この投入されたA硬貨を正偽貨振り分けレバー12によって偽貨排出通路13に案内し、図示せぬ硬貨返却口から返却する。
【0102】
次に、図16で示すように、硬貨投入口3から硬貨が投入され、その硬貨が、硬貨判別センサ11の検出信号に基づきC硬貨と判断されると、その判定信号に基づいて図示せぬ制御装置は、正偽貨振り分けレバー12を作動させ、偽貨排出硬貨通路13の上流を閉塞して第1の硬貨選別通路14の上流を拡開する。また、同時に第1の金種振り分けレバー15を作動させ、第2の硬貨選別通路16の上流を拡開して第3の硬貨選別通路17の上流を閉塞する。さらに、第2の金種振り分けレバー60が作動し第4の硬貨選別通路61を閉塞して第5の硬貨選別通路62を拡開する。
【0103】
従って、硬貨投入口3から投入され、C硬貨と判断された硬貨は第5の硬貨選別通路62の下流端に案内され、その後、第15の硬貨選別通路75に案内されてコインチューブ92内に積載収容される。
【0104】
次に、図17のように、硬貨投入口3から硬貨が投入され、その硬貨が硬貨判別センサ11の検出信号に基づきB硬貨と判断されると、その判定信号に基づいて図示せぬ制御装置は、正偽貨振り分けレバー12を作動させ、図2の偽貨払出硬貨通路13の上流端を閉塞して第1の硬貨選別通路14の上流端を拡開するとともに、同時に第1の金種振り分けレバー15を作動し第2の硬貨選別通路16の上流端を閉塞して第3の硬貨選別通路17の上流端を拡開する。
【0105】
また、図示せぬ制御装置は、同時に第3の金種振り分けレバー65を作動させ、第6の硬貨選別通路63の上流端を閉塞して第7の硬貨選別通路64の上流端を拡開し、さらに、同時に第4の金種振り分けレバー66を作動させて第8の硬貨選別通路67を開放して第9の硬貨選別通路68を閉塞する。
【0106】
そのため、硬貨判別通路10内を転動するB硬貨は、図17で示すように正偽貨振り分けレバー12により第1の硬貨選別通路14内に案内された後、さらに第1の金種振り分けレバー15により下方の第3の硬貨選別通路17に案内され、その後第3の金種振り分けレバー65によって第7の硬貨選別通路64に案内され、さらにその後、第4の金種振り分けレバー66によって第8の硬貨選別通路67に案内されて第8の硬貨選別通路67の下方から落下しコインチューブ93内に蓄積収容される。
【0107】
次に、図18のように、硬貨投入口3から硬貨が投入され、その硬貨が硬貨判別センサ11の検出信号に基づきD硬貨と判断されると、その判定信号に基づいて図示せぬ制御装置は、正偽貨振り分けレバー12を作動させ、偽貨払出硬貨通路13の上流端を閉塞して第1の硬貨選別通路14の上流端を拡開するとともに、同時に第1の金種振り分けレバー15を作動させ、第3の硬貨選別通路17の上流端を拡開して第2の硬貨選別通路16の上流端を閉塞する。
【0108】
さらに、図示せぬ制御装置は同時に第3の金種振り分けレバー65を作動させ、第7の硬貨選別通路64の上流端を開放して第6の硬貨選別通路63の上流端を閉塞する。また図示せぬ制御装置は、同時に第4の金種振り分けレバー66を作動させ、第8の硬貨選別通路67の上流端を閉塞して第9の硬貨選別通路68の上流端を開放する。
【0109】
そのため、硬貨判別通路10内を転動するD硬貨は正偽貨振り分けレバー12により第1の硬貨選別通路14内に案内された後、第1の金種振り分けレバー15により下方の第3の硬貨選別通路17に案内され、その後、第3の金種振り分けレバー65により第7の硬貨選別通路64に案内され、さらにその後、第4の金種振り分けレバー66により第9の硬貨選別通路68に案内されて第8の硬貨選別通路68の下方から落下しコインチューブ94内に蓄積収容される。
【0110】
一方、この各コインチューブ91、92、93、94毎に蓄積されるA、C、B、D硬貨の枚数が一定収容枚数を越えるとオーバーフローすることとなるが、特にA硬貨の場合は前述した図13のように、第2の硬貨振り分けレバー52により、コインチューブ91に配設された満杯検出センサーにより予め設定された蓄積枚数に至った後に落下するA硬貨は、コインチューブ91内に収容されることなく金庫内に収容することでオーバーフロー処理が行われる。
【0111】
一方、A硬貨を除くC、B、D硬貨の収容枚数が一定収容枚数を越えた際のオーバーフロー処理は以下のようになる。
【0112】
コインチューブ91を除くコインチューブ92、93、94毎に配設された満杯検出センサーによってコインチューブ92、93、94毎に、その収容されたC、B、D硬貨の枚数が、それぞれ一定枚数に達したことが検知された後、オーバーフロー対象の投入硬貨が投入されると、その硬貨を直ちに金庫側へ収容させるようにしている。
【0113】
そこで、仮にB硬貨を収容するコインチューブ93内に蓄積収容された硬貨の収容枚数が一定枚数に達したと図示せぬ満杯検出センサーにより検出されたと仮定すると、上述した硬貨選別部4は以下のような選別動作を行う。
【0114】
図19のように、硬貨投入口3から硬貨が投入され、その硬貨が硬貨判別センサ11の検出信号に基づきB硬貨と判断され、かつ満杯検出センサーによりコインチューブ93内に収容されたB硬貨の枚数が一定枚数に達したことが検知されると、これらの判定信号に基づいて図示せぬ制御装置は、正偽貨振り分けレバー12を作動させ、偽貨払出硬貨通路13の上流端を閉塞して第1の硬貨選別通路14の上流端を拡開するとともに、同時に第1の金種振り分けレバー15を作動させ、第3の硬貨選別通路17の上流端を拡開して第2の硬貨選別通路16の上流端を閉塞する。また制御装置は、同時に第3の金種振り分けレバー65を作動させ、第6の硬貨選別通路63の上流端を拡開して第7の硬貨選別通路64の上流端を閉塞する。
【0115】
すると、図20の如く、硬貨判別通路10内を転動するB硬貨は正偽貨振り分けレバー12により図2の第1の硬貨選別通路14内に案内され、さらにこのB硬貨は第1の金種振り分けレバー15により下方の第3の硬貨選別通路17に案内される。さらにこのB硬貨は、第3の金種振り分けレバー65により第6の硬貨選別通路63内に案内され、第6の硬貨選別通路63の下方に落下して、第6の硬貨選別通路63に連通する図示せぬ金庫内に直ちに収容される。
【0116】
また、仮にD硬貨を収容するコインチューブ94内に蓄積収容された硬貨の収容枚数が一定枚数に達したと図示せぬオーバーフロー検出手段により検出されたと仮定すると、上述した硬貨選別部4は、以下のような選別動作を行う。
【0117】
図21のように、硬貨投入口3から硬貨が投入され、その硬貨が硬貨判別センサ11の検出信号に基づきD硬貨と判断され、かつオーバーフロー検出手段によりコインチューブ94内に収容されたD硬貨の枚数が一定枚数に達したことが検知されると、これらの判定信号に基づいて図示せぬ制御装置は、正偽貨振り分けレバー12を作動させ、図2の偽貨払出硬貨通路13の上流端を閉塞して第1の硬貨選別通路14の上流端を拡開するとともに、同時に第1の金種振り分けレバー15を作動させ、第3の硬貨選別通路17の上流端を拡開して第2の硬貨選別通路16の上流端を閉塞する。また制御装置は、同時に第3の金種振り分けレバー65を作動させ、第6の硬貨選別通路63の上流端を拡開して第7の硬貨選別通路64の上流端を閉塞する。
【0118】
すると、図21の如く、硬貨判別通路10内を転動するD硬貨は正偽貨振り分けレバー12により図2の第1の硬貨選別通路14内に案内された後、第1の金種振り分けレバー15により下方の第3の硬貨選別通路17に案内される。また、このD硬貨はさらに第3の金種振り分けレバー65により第6の硬貨選別通路63内に案内された後、第6の選別通路63の下方に落下して第6の硬貨選別通路63に連通する図示せぬ金庫内に直ちに収容される。
【0119】
同様に、オーバーフロー対象のC硬貨が投入されると前述したのと同様に、当該オーバーフロー対象のC硬貨は直ちに金庫側へ収容される。
【0120】
前述で、オーバーフロー処理は、前記各コインチューブ91、92、93、94毎に配設された満杯検出センサーが、各々の所定枚数に達したことを直接検出することで説明したが、例えば、自動販売機側の主制御で予め設定された釣り銭枚数に各コインチューブの硬貨収容枚数が達した場合、以後の投入硬貨枚数を金庫側へ導くようにしてもよい。
【0121】
【発明の効果】
以上説明したように、発明の硬貨処理装置によると、複数枚の硬貨を一時保留する硬貨保留手段を保留した硬貨を一枚ずつ間欠的に落下させる硬貨保留レバーにより構成し、またこの硬貨保留手段の下流に、硬貨保留レバーにより一枚ずつ落下する硬貨を、返却通路と前記硬貨収容手段とへ振り分ける第1の硬貨振分手段を配設し、さらに、該第1の硬貨振分手段の下流に、該第1の硬貨振分手段により硬貨収容手段へ振り分けられた硬貨を、該硬貨収容手段と金庫とへ振り分ける第2の硬貨振分手段を配設するようにしたので、硬貨のすり替え現象の発生防止とともに、釣り銭としてコインチューブ内に予め収容する高額の硬貨の枚数を出来るだけ少なく設定し、いたずら時における被害を最小限にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明に関わる硬貨処理装置の概念斜視図。
【図2】図2はこの発明に関わる硬貨処理装置の要部概念正面図。
【図3】図3はこの発明に関わる硬貨処理装置の要部概念正面図で、偽貨の硬貨処理を示す図。
【図4】図4は図2の要部概念斜視図で第1の金種振り分けレバーの動作を示す図。
【図5】図5は図2の要部概念斜視図で第1の金種振り分けレバーの動作を示す図。
【図6】図6は図1の硬貨処理装置の要部概念正面図であってA硬貨の硬貨処理を示す図。
【図7】図7は図6の要部概念断面図で、硬貨保留手段、第1の振分手段および第2の振分手段の動作を示す図。
【図8】図8は図1の硬貨処理装置を示す要部概念正面図であってA硬貨の硬貨処理を示す図。
【図9】図9は図1の硬貨処理装置の硬貨保留手段、第1の振分手段および第2の振分手段の動作を示す概念断面図。
【図10】図10は図1の硬貨処理装置の硬貨保留手段、第1の振分手段および第2の振分手段の動作を示す概念断面図。
【図11】図11は図1の硬貨処理装置の硬貨保留手段、第1の振分手段および第2の振分手段の動作を示す概念断面図。
【図12】図12は図1の硬貨処理装置の硬貨保留手段、第1の振分手段および第2の振分手段の動作を示す概念断面図。
【図13】図13は図1の硬貨処理装置の硬貨保留手段、第1の振分手段および第2の振分手段の動作を示す概念断面図。
【図14】図14は図1の硬貨処理装置の要部概念正面図であってA硬貨の硬貨処理を示す図。
【図15】図15は図1の硬貨処理装置の要部概念正面図であってA硬貨の硬貨処理を示す図。
【図16】図16は図1の硬貨処理装置の要部概念正面図であってC硬貨の硬貨処理を示す図。
【図17】図17は図1の硬貨処理装置の要部概念正面図であってB硬貨の硬貨処理を示す図。
【図18】図18は図1の硬貨処理装置の要部概念正面図であってD硬貨の硬貨処理を示す図。
【図19】図19は図1の硬貨処理装置の要部概念正面図であって、B硬貨の硬貨処理を示す図。
【図20】図20は、図1の硬貨処理装置の要部概念正面図であって、B硬貨の硬貨処理を示す図。
【図21】図21は図1の硬貨処理装置の要部概念正面図であって、D硬貨の硬貨処理を示す図。
【符号の説明】
1…硬貨処理装置
5…硬貨収容手段
11…硬貨判別手段
16、60、65、66…金種振分手段
14、16、17、61、62、67、68、69、71、73、74、75、76…格別の硬貨通路
30…硬貨保留手段
31…硬貨保留レバー
35…第1の硬貨振り分けレバー
52…第2の硬貨振り分けレバー
91、92、93、94…複数のコインチューブからなる硬貨収容手段
70、72…返却通路
Claims (1)
- 投入硬貨の正偽および正貨の金種を判別する硬貨判別手段と、
判別された正貨を金種別に格別の硬貨通路へ振り分ける複数の金種振分手段と、
該少なくとも1つの硬貨通路の下流に配設され、該少なくとも1つの硬貨通路に案内された複数枚の硬貨を一時保留する硬貨保留手段と、
該硬貨保留手段の下流に配設され、前記硬貨保留手段から落下する硬貨を積載収容するコインチューブからなる硬貨収容手段とを具えた硬貨処理装置において、
前記硬貨保留手段は保留した複数枚の硬貨を一枚ずつ間欠的に落下させる硬貨保留レバーからなり、
また該硬貨保留手段の下流には、前記硬貨保留レバーにより一枚ずつ落下する硬貨を、返却通路と硬貨収容手段側へ振り分ける第1の硬貨振り分けレバーが配設され、
さらに、該第1の硬貨振り分けレバーの下流には、該第1の硬貨振り分けレバーにより前記硬貨収容手段側へ振分られた硬貨を、該硬貨収容手段と金庫とへ振り分ける第2の硬貨振り分けレバーが配設されるとともに、
前記一時保留手段へ保留された複数枚の硬貨のうち収容すべき硬貨の枚数を決定し、該収容すべき枚数の硬貨のみを硬貨収容手段側へ振り分けるように前記第1の硬貨振分けレバーにより硬貨を振り分け、前記硬貨収容手段に予め設定された蓄積枚数に基づいて、該硬貨収容手段側へ振分けられた硬貨を金庫側へ振分けるように前記第2の硬貨振分けレバーにより硬貨を振分け制御する制御装置を備えたことを特徴とする硬貨処理装置。
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