JP4839210B2 - ガラス強化方法および装置 - Google Patents

ガラス強化方法および装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4839210B2
JP4839210B2 JP2006509480A JP2006509480A JP4839210B2 JP 4839210 B2 JP4839210 B2 JP 4839210B2 JP 2006509480 A JP2006509480 A JP 2006509480A JP 2006509480 A JP2006509480 A JP 2006509480A JP 4839210 B2 JP4839210 B2 JP 4839210B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glass
temperature
glass article
salt bath
molten salt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2006509480A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007524557A (ja
Inventor
ポストウパク,デニス
ラコース,ウイリアム
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Coca Cola Co
Original Assignee
Coca Cola Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Coca Cola Co filed Critical Coca Cola Co
Publication of JP2007524557A publication Critical patent/JP2007524557A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4839210B2 publication Critical patent/JP4839210B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C21/00Treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by diffusing ions or metals in the surface
    • C03C21/001Treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by diffusing ions or metals in the surface in liquid phase, e.g. molten salts, solutions
    • C03C21/002Treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by diffusing ions or metals in the surface in liquid phase, e.g. molten salts, solutions to perform ion-exchange between alkali ions

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2003年4月22日付けで出願した表題が「Methods and Apparatus for Strengthening Glass」の米国仮出願番号60/464,356(我々の参照番号:01638.0010.PZUS00)および2004年3月31日付けで出願した表題が「Method and Apparatus for Strengthening Glass」の仮ではない相当する出願(連続番号が割り当てられるはずである)(我々の参照番号:01638.0010.NPUS02)(これらの内容は引用することによって全体が本明細書に組み入れられる)に対する優先権を請求するものである。
本発明はガラスを強化する方法および装置に関する。より具体的には、本発明は、イオンをガラス品に付着させる化学的強化方法およびそのような方法を瓶製造で用いる装置に関する。
ガラス瓶製造は長年に渡って自動化されてきておりかつガラス瓶製造、特に清涼飲料およびアルコール飲料産業には数多くの施設が存在する。伝統的な自動化ガラス瓶製造はガラス溶融炉で開始される。炭酸カルシウム、砂(シリカ)、炭酸ナトリウムおよび廃ガラスなどを含有させた原料をガラス溶融炉に供給して、それらを約1500℃の温度で溶融させる。その溶融温度は当該ガラスで用いられる材料に依存する。溶融したガラスの流れを前記炉から連続的に出させて、前記流れをフィーダーで切断して前以て決めた量のガラスのゴブ(gobs)を生じさせる。
ガラス瓶成形方法は、しばしば、初期成形段階および最終段階を伴う。初期成形工程で個々のゴブのガラスを空の鋳型の中に落下させて、それらに初期形状を持たせることで、パリソンにする。そのようなプレスアンドブロー(press−and−blow)方法の初期段階では、ゴブを空の鋳型の中に押し込む目的で金属製プランジャーが用いられ、そしてブローアンドブロー(blow−and−blow)方法の初期段階では、ゴブを空の鋳型の中に押し込む目的で圧縮空気が用いられる。次に、その初期段階で生じさせたパリソンを仕上げ用鋳型に移す。必要ならば、前記パリソンが膨張して仕上げ用鋳型を満たすことで前記ガラスが仕上げ用鋳型の形状を持つようにする目的で、圧縮空気を加える前に前記パリソンを再加熱して瓶の最終的な形状を生じさせておくことも可能である。
新しく成形した瓶を典型的には焼きなまし炉の中に移送してそれらを再加熱した後に当該ガラスの焼きなまし点を通るように徐々に冷却する。前記ガラスの焼きなまし点はガラスの組成に依存する。例えば、ガラスがこれの応力の95%を15分以内に解放する時の温度であるとして焼きなまし点を定義することができる。しかしながら、そのような定義は、当該ガラスの組成およびこのガラスの組成に伴う関連したせん断係数に応じて変わり得る。組成が特定されている場合の焼きなまし点はガラスの粘度が1013ポイズの時の温度である。当該ガラスの中の歪みは焼きなまし点において15分以内に取り除かれる。説明の目的で、フリントガラスが示す焼きなまし点は約550℃である。瓶を焼きなまし温度またはそれ以上の温度にある時間保持すると、そのガラスの表面近くの温度は内部の温度とほぼ同じになる。それによって内部と表面の間の温度差が最小限になることで、外側表面が内部よりも速い速度で冷却されることがなくなる。従って、焼きなましによってガラスの歪み(そのようにしないと最終的にもたらされるであろう)が大きく低下する。そのような焼きなまし工程を存在させないと、完成したガラス品がこれら自身の内部歪み
下で自然発生的にこなごなになる可能性がある。このように、焼きなましを受けさせたガラスの方が制御しない様式で焼きなまし温度を通るように急冷したガラスよりもずっと強い。
ガラスの破壊は張力、特に表面の所に張力が存在する結果として起こり、かつガラスの崩壊は典型的に表面の所で始まる。ガラス品を強化、従って破壊が起こる確率を低くする目的で焼きなましの代わりに取られる方策は、ガラス品表面の所の圧縮応力を均一に高くしようとする方策である。ガラスを化学的に強化する方法は、ガラス表面に存在する小型のイオンを大型のイオンに置き換えてガラスの表面圧縮応力を高くすることでそれの強度を高くしようとする方法である。ソーダ石灰石英ガラスの場合には、最も典型的に、ガラスの表面に存在するナトリウムイオンをカリウムイオンに置き換えることが行われているが、ナトリウムがリチウムを追い出しかつカリウムがナトリウムおよびリチウムの両方を追い出す可能性がある。
1つの化学的強化方法では、ガラス製品を溶融塩浴の中にある時間浸漬することで交換用イオンで処理することが行われている。例えば、特許文献1の表1に、ガラスを化学的に強化しようとする時に用いられるカリウム塩浴が数種示されており(KNOおよびKCr/KCl浴液を包含)、そこでは、前記塩浴の温度を525℃から625℃の範囲にしそしてガラス浸漬時間を約8時間から7日間の範囲にしている。しかしながら、そのような方法では1回分の製品を溶融塩浴の中に長期間浸漬する必要があることでコンベア型製造ラインの滑らかな流れが邪魔されることから、それらは大量生産製造環境では実用的でない。2段階のカリウム塩浴浸漬化学的強化方法が特許文献2に考察されている。1番目の段階でガラス品を750℃[581℃の歪み点(strain oint)および631℃の焼きなまし点(annealing point)よりもかなり高い]のKCl/KSO塩浴の中に20分間浸漬する。2番目の段階でガラス品を525℃(歪み点より56℃低い)のKNO浴液に4時間浸漬することが行われている。
他の化学的強化方法は、イオン交換用材料を典型的には飽和塩溶液の形態で加える前にガラス品を歪み点よりかなり低い点にまで冷却することを伴う。そのガラスの歪み点は、ガラスに永久歪みが導入されない温度より低い温度であり、これは粘度が1014.5ポイズ(1013.5Pa・秒)の時の温度であり得る。例えば、特許文献3に記述されている方法では、ガラス製品を製造して約60℃以下に冷却した後、その製品の表面にKClとKNOとKSOが入っている約75℃の水溶液を塗布している。次に、その製品に熱処理を歪み点より僅かに低い温度(約510℃)で受けさせている。
図1に、ガラス品を強化する目的でカリウム塩溶液を使用する従来技術の化学的強化方法の例を示す。瓶成形段階110および焼きなまし段階120をこの上に記述した如く実施する。次に、そのガラスを二次工程に移し(130)、その瓶を約100℃の温度に再加熱する(140)。塩溶液を前記瓶に塗布し(150)た後、強化用焼きなまし炉の中でイオン交換温度、即ち460−550℃の温度に加熱する。そのイオン交換温度は、そのイオン交換反応で利用可能な時間数に依存し、それは逆に実際上の生産考慮に依存する。そのイオン交換で利用可能な時間は、イオン交換温度を高くすればするほど短くなるはずである。前記瓶をイオン交換温度で熱ねらし(heat soak)(160)した後、室温になるまで冷却し(170)、この時点で残存する被膜、即ちガラス表面内のイオン交換に貢献しなかった塩部分を例えば室温の水を噴霧することなどで除去する。この段階でガラス品を好適には約90℃にまで冷却する。
そのようなイオン交換方法の1つの目的は、ガラスの表面に存在する小型のイオン(例えばナトリウム)を大型のイオン(例えばカリウム)に置き換えることでガラス表面の所の圧縮応力を高くすることにある。その後、前記ガラスを焼きなまし温度にある時間保持
すると、結果として、イオン交換によって表面に導入された圧縮応力が解放されるであろう。従って、強化用焼きなまし炉の温度を実際上の生産考慮を基にして利用可能なイオン交換時間に応じて460−550℃の温度範囲内にしてもよい。このような温度は例えば焼きなまし温度より若干低く、例えば525℃などであってもよい。そのようなイオン交換段階には均衡が要求される、即ち温度を高くするとイオン交換工程は速くなるが、温度をあまりにも高くして焼きなまし温度近くにすると、イオン交換によって導入された圧縮応力がガラス構造の弛緩によって解放されてしまう可能性がある。
図1に戻って、塩溶液を比較的低い温度、即ち焼きなまし点および歪み点よりかなり低い温度の瓶に加えてもよい(150)。塩溶液を塗布している間の前記瓶の温度があまりにも高いと、そのような塩水溶液を塗布する結果として瓶の急冷が起こり、それによってしばしば破壊がもたらされてしまう。イオン交換工程を速める目的で、前記塩溶液を塗布した後に瓶の温度を高くすることが行われている。そのような従来技術の方法は、前記塩溶液を塗布している時に起こる破壊を回避する目的で瓶をある時間かけて冷却する必要がありかつその後にイオン交換反応を起こさせる目的で再加熱する必要があることから、現存するインライン瓶製造施設に適応し難いと言った欠点を有する。そのような追加的段階は時間を要しかつ瓶製造の効率を低くする。しかしながら、そのような方法は、標準的な瓶製造実施で追加的冷却および加熱サイクルを取り扱うように装備されていないことから、前以て存在するインライン瓶製造ラインに適応させるのは容易ではないと言った欠点を有する。このように、そのような産業工程を変更してそれに例えば上述したガラス強化方法を含めるのは非常に高価であり得る。
特許文献4は、そのようなイオン交換方法を商業的高速生産ラインに適合させる方法を示すことを意図したものである。そのような方法では、燐酸カリウムと燐酸ナトリウムの水溶液を200℃から当該ガラスの焼きなまし点の範囲の温度のガラス品に噴霧している。そのガラスを300℃から焼きなまし点より若干低い温度の範囲の温度に5から30分間保持している。
粉末にした塩を熱しておいたガラス品に付着させる方法が特許文献5に記述されている。そのような方法では低融点の塩であるKNOと高融点の塩であるKPOの混合物を粉砕して粉末にした後、焼きなまし点より高い温度のガラス品の表面に塗布している。その低融点の塩が溶融して融合することで前記混合物が前記ガラスの表面に付着する。イオン交換を少なくとも200℃の温度、好適には当該ガラスの歪み点より高い温度で起こさせている。
ガラスの破壊を防止する別の方策は炎による研磨であり、それによって、欠陥部を溶融させかつ欠陥部領域内のガラスを滑らかに硬化させることで、表面の欠陥、例えば小さな欠けまたは傷などを除去する。例えば、新しく成形したガラス製品をいくらか冷却した後、その表面に炎による研磨を受けさせ、続いて焼きなましをある期間受けさせる方法が特許文献6に記述されている。ガラスを炎で磨く装置を記述している特許は数多く存在し、例えば特許文献7、8、9および10などが存在する。
高強度のガラス品をもたらすガラス製造方法が本技術分野で求められている。それに関係して、改良を受けさせたイオン交換強化方法も求められている。また、現存する瓶製造施設を実質的に再装備する必要なく前記施設に適用可能なガラス強化方法も求められている。
米国特許第3,773,489号 米国特許第3,751,238号 米国特許第4,206,253号 米国特許第4,218,230号 米国特許第3,791,809号 米国特許第4,231,778号 米国特許第4,265,651号 米国特許第2,422,482号 米国特許第2,338,841号 米国特許第2,331,014号
(発明の要約)
本発明はガラス品を化学的に強化する方法を提供し、この方法は、前記ガラスの少なくとも焼きなまし点温度である温度のガラス品に塩を付着させそして前記ガラス品を高温の焼きなまし炉の中に保持することを含んで成る。その高温は、例えば前記ガラスの歪み点温度から前記歪み点温度より約150℃低い温度の範囲であってもよい。前記ガラスを前記高温に少なくとも約5分間保持してもよい。本発明の態様は、炎による研磨を化学的強化と組み合わせた方法および装置を包含し得る。本発明の装置のいくつかの態様は、本発明の方法の態様を実施する目的で現存の瓶製造施設を適用する態様である。
本発明は、1つの面において、ガラス品を強化する方法を提供する。そのようなガラス品はいずれかのガラス成形方法を用いて溶融状態のガラスから成形されたガラス品であってもよい。成形して完成させたガラス品に炎による研磨を受けさせることで表面にいくらか存在する欠陥部を溶融させて治すと同時に前記ガラス品の表面温度を少なくとも前記品の成形で用いたガラスの焼きなまし点温度にまで上昇させる。1つの態様におけるガラス品はガラス瓶である。別の態様におけるガラス品は、歪み点温度が約530℃で焼きなまし点温度が約550℃のガラスから成形したガラス品である。
本方法の1つの態様では、ガラス品を溶融塩浴の中に浸漬する段階において前記塩を付着させる時間を約1分未満、例えば約0.5から約30秒、好適には約3から約5秒間にする。好適な態様における溶融塩浴は硝酸カリウムと塩化カリウムを等モル混合物の状態で含有して成る。そのような塩浴のいくつかの態様は、硝酸カリウムと塩化カリウムをモルパーセントで表して40から60パーセントの範囲の混合物の状態で含有し、そして他の態様は硝酸カリウムが40−60%で塩化カリウムが40−60%の混合物を包含する。他の態様は、硫酸カリウムと塩化カリウムを含有して成る溶融塩浴を包含する。更に別の態様における溶融塩浴は、硝酸カリウム、硫酸カリウム、塩化カリウム、燐酸カリウムおよび重クロム酸カリウムの中のいずれか2種以上の組み合わせを含有して成る。1つの態様では、前記塩浴の温度を浸漬直前の瓶温度より高くする。別の態様では、溶融浴液の温度を当該ガラスの焼きなまし点より25℃以上高い温度にしてもよい。更に別の態様では、前記塩浴の温度を550℃から750℃の範囲にしてもよい。
代替態様では、カリウムイオンが入っている溶液または粉末状または溶融状態にしたカ
リウム塩をガラスに前記ガラスの表面温度を少なくとも前記ガラスの焼きなまし点より約25℃高い温度にしながら噴霧することで塩をガラス品の表面に付着させる。別法として、そのような噴霧段階を前記ガラスの焼きなまし点より少なくとも50℃高い温度または前記ガラスの焼きなまし点より少なくとも100℃高い温度で実施してもよい。1つの態様におけるカリウム溶液もしくはカリウム塩は燐酸カリウム(KPO)である。別の態様におけるカリウム溶液は燐酸カリウムを約50重量%と水を50重量%含有して成る。
そのような噴霧段階は溶液をノズルに通して押出すことによる通常の噴霧であってもよいか或はフレーム溶射(flame spraying)、静電塗装または粉末塗装(powder spraying)であってもよい。通常の噴霧を用いる場合にはカリウム溶液の滴またはカリウム塩を熱しておいたガラス品に接触させた後、その熱しておいたガラス品の表面を若干冷却してもよい。フレーム溶射を用いる場合には粉末にしておいたカリウム塩を粉末フレームスプレーガンに供給して、前記粉末を前記スプレー内で液化させた後、溶融したカリウム塩液滴をその熱しておいたガラス瓶に接触させてもよい。別法として、カリウム溶液を炎研磨用ノズル(flame polishing nozzles)の間に加えてもよい。静電塗装を用いる場合にはカリウム溶液の滴を帯電させることでそれが前記ガラス品に静電的に引き寄せられるようにする。別法として、粉末にしておいたカリウム塩を通常または静電塗装で用いることも可能である。更に別の態様では、カリウム塩を化学的蒸着で付着させてもよい。
そのように塩をガラス品に付着させる段階の後、それが浸漬によるか、噴霧によるか或は他の付着方法によるかに拘わらず、本発明の方法に、前記ガラス品を焼きなまし炉または他の熱処理装置の中で熱処理する段階を含めてもよい。そのような段階で前記表面を前記ガラスの歪み点から前記歪み点より150℃低い温度の範囲の温度または前記歪み点を包含する温度に保持することで、カリウムイオンを前記ガラス品の表面の中に高速で拡散させる。前記ガラスを高温に少なくとも約5分間、好適には1時間以内、より好適には10分から1時間の範囲、または15分から20分の範囲の間保持してもよい。
別の態様において、本発明は、強化ガラス品を製造する装置を提供する。この装置に成形ガラス品を製造する手段を含めてもよい。そのような成形ガラス品は本分野の技術者に公知の如何なる手段で作られた成形ガラス品であってもよく、そのような手段には、これらに限定するものでないが、プレスアンドブロー方法およびブローアンドブロー方法が含まれる。熱損失を最小限にする目的で本装置に熱絶縁トンネルを含めて、それを成形ステーションの後に位置させてもよい。前記ガラス品の表面を炎で磨いて表面の欠陥部を除去しかつ前記表面を前記ガラスの焼きなまし点より少なくとも約25℃高い温度にまで加熱する目的で、本装置に更に炎研磨用ノズルを含めてもよい。1つの態様におけるガラス品はガラス瓶である。1つの態様におけるガラス品は、歪み温度が520℃から540℃で焼きなまし温度が540℃から560℃の範囲のガラスから成形したガラス品である。別の態様におけるガラス品は、歪み温度が約530℃で焼きなまし温度が約550℃のガラスから成形したガラス品である。
1つの態様では、本装置に、更に、前記ガラス品に熱による強化を受けさせる前にそれを浸漬する塩浴も含めてもよい。1つの態様における溶融塩浴はカリウム塩浴、例えばKNO/KCl塩浴、KSO/KCl塩浴またはKSO/KCl/KNO塩浴などである。1つの態様では、そのような塩浴を前記ガラスの焼きなまし点より少なくとも約25℃高い温度に保持する。
別の態様では、本装置に、更に、カリウムイオンが入っている溶液または別のカリウム源を前記ガラス品に噴霧するためのスプレーノズルを含めてもよい。1つの態様では、前
記ガラス品の表面を前記ガラスの焼きなまし点より少なくとも約25℃高い温度に保持しながら前記スプレーノズルでカリウム源を前記表面に噴霧する。別の態様では、前記ガラス品の表面を前記ガラスの焼きなまし点より少なくとも約50℃高い温度に保持しながら前記スプレーノズルでカリウムを前記表面に噴霧する。更に別の態様では、前記表面を前記ガラスの焼きなまし点より少なくとも約100℃高い温度に保持しながら前記表面に噴霧を受けさせる。前記スプレーノズルの代わりに粉末にしておいたカリウム塩を噴霧するフレームスプレーノズル(flame spray nozzle)を用いてもよい。別法として、前記スプレーノズルの代わりにカリウム溶液を噴霧する静電塗装用ノズルを用いてもよい。別法として、前記スプレーノズルの代わりに通常または静電粉末スプレーノズルを用いてもよい。1つの態様におけるカリウム溶液は燐酸カリウムを50重量%と水を50重量%含んで成る。
本装置に塩浴浸漬手段を持たせるか、塩噴霧手段を持たせるか或は塩を付着させる他の手段を用いるかに拘わらず、本装置に更に強化用焼きなまし炉も含めてもよく、その強化用焼きなまし炉をこれが当該ガラス品を歪み点より約80℃以上低い温度に保持するような構成にしてもよく、そして前記ガラス品を前記強化用焼きなまし炉の中に少なくとも約45分間保持する。別法として、前記強化用焼きなまし炉を前記ガラスの歪み点以下の温度に保持してもよい。前記ガラス品を前記強化用焼きなまし炉の中に最大で30分間保持してもよい。別法として、強化用温度をより高くして前記ガラス品を前記強化用焼きなまし炉の中に少なくとも約15分間保持してもよい。更に別の代替では、強化用温度をより低くするならば前記ガラス品を前記強化用焼きなまし炉の中に約45分間保持してもよい。別の態様では、前記ガラス品を前記ガラスの焼きなまし点またはそれより低い温度に少なくとも約5分間保持する。
本発明を実施する好適な方法は、焼きなまし点および歪み点、ガラスの重量、容器の形状などがいろいろであることから、ガラスの種類によって変わるであろう。説明の目的で、165グラムの重量を有する200mlのコカコーラ社(Coca−Cola Company)輪郭のフリントガラス瓶に強化を受けさせようとする時には、前記容器に約20分間のイオン交換を約520℃で受けさせる。そのような瓶で典型的に用いられているフリントガラスが示す焼きなまし温度は550℃で歪み温度は530℃である。
(発明の詳細な説明)
本発明の方法および装置はガラス製造方法および装置に関する。具体的には、本方法および装置は現存するガラス瓶製造方法および装置に対する改良であり、このような改良は、化学的強化によってもたらされる優れた強度特性を有するガラス瓶を製造することを可能にするものである。いくつかの態様では現存の瓶製造施設を実質的に変える必要はない。本発明の方法および装置を用いた時の利点には、ガラス単位重量当たりの瓶の強度が従来技術の方法を用いた時のそれよりも高くなることが含まれる。別法として、本発明の方法を用いると同じ強度の瓶を製造する時に使用するガラスの量を従来技術の方法を用いた時よりも少なくすることが可能になる。本明細書に示す実施例および説明はガラス瓶の製造に向けたものであるが、本発明は如何なる種類のガラス品にも適用可能であると理解されるべきであり、そのようなガラス品には、これらに限定するものでないが、ガラスジャー、飲料もしくはワイングラスまたは全てのガラス器、ガラス製水入れおよびガラス製食器類、処方レンズ、画像形成レンズ、光ファイバー、そして自動車および建物用窓などが含まれる。
図2は、本発明の1つの態様に従うガラス強化方法の流れ図である。瓶成形段階310はこの上に示した背景章で記述した如く実施可能である。しかしながら、ブローアンドブロー瓶成形方法を用いる方がプレスアンドブロー方法を用いるよりも優れた瓶を成形することができることを確認した、と言うのは、プレスアンドブロー方法を用いるとプランジャーと瓶の内側表面の間の接触によって瓶の内側に欠陥部が生じる可能性があるからであ
る。そのような欠陥部は本発明の方法を用いた強化を受けさせる瓶の中の弱点になる可能性があり、従って、瓶の成形ではブローアンドブローの方が好適であり得る。しかしながら、本発明の強化方法はプレスアンドブロー方法およびブローアンドブロー方法を用いて成形された瓶で有益に使用可能である。
瓶を成形した直後のそれの温度は典型的に焼きなまし点より高い。いくつかの態様では、次に前記瓶を成形した後にそれらを溶融塩浴320に浸漬してもよい。いくつかの態様では、前記瓶を塩浴に浸漬する前にそれらを炎で磨いておいてもよい。以下に更に詳細に記述するように、瓶を本発明の1つの態様に従ってガラス強化装置の炎研磨セクションに通しながら炎を機械的手段によって前記瓶の移動方向に対して垂直に移動させてもよい。いくつか態様では、2段階の炎研磨方法を用いてもよい。その1番目の段階を例えばガラス品をコンベアの上に置いた状態で実施する。この段階に例えばガラス瓶の側面および上部に存在するフルート状物を炎で磨くことを含めてもよい。2番目の段階にガラス品の底を炎で磨くことを含めてもよい。これは、ガラス瓶をコンベアから持ち上げてそれらを炎の上で動かすことで実施可能である。この2番目の段階を含めた炎研磨によって例えばこぶ(即ちガラス瓶の底に存在するリッジ)の状態の欠陥部を除去することができる。
図3に、本発明の1つの態様に従う炎研磨段階を用いることで達成可能な利点を示す。この図は、平らなガラス板にダイアモンド針で傷を付けて50ミクロンの欠陥部を生じさせることを通して作成した図である。1組の板にメタン/酸素炎を用いた炎研磨を受けさせた。2番目の組の板にアセチレン/空気炎を用いた炎研磨を受けさせた。3番目の組の板、即ち対照板には炎による研磨を受けさせなかった。4番目の組の板には欠陥部を生じさせるエッチングも炎による研磨も受けさせなかった。次に、これらのガラス板に応力をそれらが破壊するまで受けさせた後、前記ガラス板各々が示した破壊応力を記録した。
図3は、そのような試験の結果を示すワイブルプロットである。このプロットの横軸はかけた応力の尺度でありそして縦軸は破壊確率の尺度である。そのような炎による研磨を受けさせておいた板が耐える応力の大きさは欠陥部を生じさせていない板とほぼ同じであり、強度の点では対照板より優れていた。メタン/酸素炎による研磨を受けさせておいた板は強度の点でアセチレン/空気による研磨を受けさせておいた板および欠陥部を生じさせていない板よりも若干優れていた。アセチレン/空気による研磨を受けさせておいた板は強度の点で欠陥部を生じさせていない板よりも若干劣っていた。
本発明のいくつかの態様では、塩浴に浸漬する直前の瓶の温度を例えば500℃から600℃の範囲にしておいてもよい。本発明の代替態様では、前記瓶の温度を当該ガラスの焼きなまし点より高くしておいてもよい。本発明の更に別の態様では、前記瓶を当該ガラスの焼きなまし点より少なくとも約25℃高くしておいてもよい。別の態様では、前記瓶の温度を510℃から590℃の範囲にしておいてもよい。更に別の態様では、前記瓶の温度を例えば510℃から550℃の範囲にしておいてもよい。1つの典型的な態様では、塩浴に浸漬する直前の瓶の温度を約540℃にしておいてもよい。浸漬時間を従来技術の浸漬時間よりずっと短くすることができる。そのような塩浴の温度を瓶の温度より高くしてもよい。1つの態様では、前記塩浴の温度を例えば550℃から750℃の範囲にしてもよい。1つの典型的な態様では、前記塩浴の温度を約610℃にしてもよい。別の態様では、前記塩浴の温度を約600℃にしてもよい。この上で考察したように、従来技術では典型的に浸漬を1/2時間から4時間行う必要がある。しかしながら、段階320で瓶を浸漬する時間は1分未満であってもよい。好適には、前記瓶を前記塩浴に0.5秒から30秒間浸漬してもよい。別の態様では、前記瓶を前記塩浴に約3秒から5秒間浸漬してもよい。別の好適な態様では、前記瓶を浸漬する時間を10秒未満にしてもよい。
1つの態様では、その溶融状態の塩浴は、熱処理段階330中に用いる強化用焼きなま
し炉の温度より高い融点を有するカリウム塩浴であってもよい。そのような溶融塩浴に好適な組成は、硝酸カリウム(KNO)が45モル%で塩化カリウム(KCl)が55モル%の組成である。そのような組成物は550℃から750℃の範囲の温度で液状であり得、従って、前記浴液をそのような範囲の温度に保持しながらそれに前記瓶を浸漬すると均一な被膜が生じ得る。そのような組成物は温度が約520℃の時には半固体であり、従って、前記塩は熱処理段階330中に前記瓶に付着したおおよそ均一な被膜として適切な場所に存在したままであり、それによっておおよそ均一な強化がもたらされかつ強化用焼きなまし炉の中に塩が蓄積するのが防止される。本分野の通常の技術者は相図および常規実験を用いて他の適切な塩浴組成を決定することができるであろう。例えば、他の適切な塩浴組成物にはKCl/KNO/KSOが含まれ得る。一般に、そのような塩浴組成物は、好適には、当該浴液が当該ガラスの焼きなまし点より約50℃高い温度で液状でありかつ強化用焼きなまし炉の温度で固体または半固体であるような組成である。
図4に示すように、強化処理を受けさせた後のガラスが示す強度は当該ガラスに処理を受けさせる温度および時間に依存する。従って、如何なるガラス強化方法を実施する時にも妥協が存在する。例えば、ガラスを低い方の温度で強化しようとすると、そのようなガラスは、そのガラスを高温、例えば前記ガラスの焼きなまし温度の如き高温で処理した場合に示すであろう強度ほどには強くならない可能性がある。しかしながら、ガラスを高い方の温度で処理すると、ガラスの最大強度は時間に伴ってより劇的に変わり、従って、それに応じて許容範囲を調整する必要があり得る。
従って、イオン交換反応を焼きなまし点またはそれ以下の温度で実施してもよいことを意図するが、但しその温度を保持する時間を約15から20分に等しいか或はそれより短くすることを条件とする。しかしながら、イオン交換反応および焼きなまし点またはそれより高い温度で起こる弛緩は両方ともが動的過程であることから、そのような一般的法則からの有意な逸脱が起こる可能性がある。従って、本発明は所定温度における所定時間によって限定されないと見なされるべきである。
熱処理段階の時間および温度は生産施設の要求に応じて調整可能であり、生産をより迅速に行う必要がある時には用いる温度をより高くして時間をより短くしてもよく、そして処理を受けさせたガラスの強度を更に高くしようとする時にはより長い熱処理時間を用いてもよい。別の態様では、前記ガラス品を歪み点温度に5から30分の範囲の時間保持する。そのような温度に暴露させる時間を長くすると結果として前記ガラス品の強度が低下する可能性がある。如何なる温度でも暴露時間を長くすると、前記ガラス品の強度が次第に高くなって最大値に到達した後に低下する可能性がある。そのような最大強度の時間は温度を高くするにつれて短くなる。
次に、前記瓶に熱処理330を強化用焼きなまし炉の中で受けさせてもよい。このような熱処理によってイオン交換過程を促進させることができる。そのような強化用焼きなまし炉の温度が当該ガラスの歪み温度より低い度合を好適には150℃未満またはほぼ150℃に等しい度合にする。より好適には、前記強化用焼きなまし炉の温度を当該ガラスの歪み点より約130℃低い温度から前記ガラスの歪み点の範囲に設定してもよい。1つの態様では、前記強化用焼きなまし炉の温度を当該ガラスの歪み点温度よりほぼ30℃以上低い温度にする。別法として、前記強化用焼きなまし炉の温度を当該ガラスの歪み点温度よりほぼ10℃以上低い温度にする。1つの態様では、前記ガラスを前記焼きなまし炉の中に15分から55分間入れたままにしてもよい。より好適には、前記ガラスを前記焼きなまし炉の中に20分から50分間入れたままにしてもよい。いくつか態様では、用いるガラスの種類に応じて、前記ガラスを前記強化用焼きなまし炉の中に約30分間入れたままにしてもよい。瓶が大きければ大きいほどそれを遅い速度で加工する必要があり、従って、それらを前記焼きなまし炉の中により長い時間入れておいてもよい。それらをより長
い時間暴露させる必要があることから、強化工程が最適になるように温度を下げる必要があり得る。しかしながら、図3を参照してこの上に記述したように、イオン交換反応の時間を選択した温度に応じて前記より長くするか或は短くしてもよい。熱処理330を受けさせた後の瓶を冷却し(340)そしてこの上に記述した様式と同じ様式で塩を除去する(350)。以下に図10を参照して追加的に詳細に記述するように、前記ガラスを前記焼きなまし炉の中でゆっくり冷却してもよい。
本発明の1つの態様に従う1つの典型的な方法では、成形されたガラス品をガラス成形工程から約650℃の温度で出させる。その温度を個々の工程および使用材料、瓶のデザインおよび壁厚に応じて高くするか或は低くしてもよい。1つの態様では、当該ガラス品に最低量のホットエンド(hot−end)錫酸化物被膜を例えば20から45ctu(被膜厚単位)の範囲の中のいずれかの被膜厚で付着させてもよい。そのような錫酸化物被膜を付着させるとガラス表面にテクスチャー(texture)が形成されることで、後でガラス瓶表面にコールドエンド被膜を付着させることが可能になる。錫酸化物が1ctuであることに伴う被膜厚単位は約4オングストロームである。そのような被膜の付着はガラス製造技術で公知の如何なる方法を用いて行われてもよく、典型的には、瓶成形と焼きなまし炉入り口の間の場所で行われてもよい。別法として、炎研磨を用いる場合には当該瓶を炎で磨く前にそのような錫酸化物被膜を付着させておいてもよい。
そのような錫酸化物被膜を付着させた後、いくつかの態様では、その錫酸化物被覆ガラス品に炎による研磨を受けさせることでガラスの表面にいくらか存在する欠陥部を溶融させて治してもよい。別法として、炎による研磨を受け入れられるいずれかの速度で用いてもよい。炎による研磨によって、また、当該ガラス品の温度が前記ガラスの焼きなまし点より約25℃高い温度にまで上昇する可能性があるか、或はある状況下では更により高い温度にまで上昇する可能性もある。本発明の別の態様では、当該瓶に錫酸化物による被覆を受けさせない。いくつか態様では、炎による研磨を受けさせそして錫酸化物被膜を付着させた後の瓶の温度を550℃を超える温度にしてもよい。
化学的強化を実施する時期は、錫酸化物被膜を付着させたすぐ後にまたは別法として炎研磨を受けさせた後のいずれであってもよい。化学的強化の実施では、当該品を塩浴の中に浸漬してもよい。1つの態様では、当該瓶を例えば温度が610℃の50%KNO/50%KCl塩浴に約1秒間浸漬する。前記瓶を前記塩浴に短時間浸漬した後、温度が例えば480℃から530℃の範囲の強化用焼きなまし炉に移してもよい。別の態様では、前記瓶を焼きなまし炉温度が例えば490℃から520℃の範囲の強化用焼きなまし炉の中に入れてもよい。代替態様では、前記強化用焼きなまし炉の設定点温度を当該ガラスの歪み点より約150℃低い温度から前記ガラスのほぼ歪み点の範囲の温度にしてもよい。その強化を受けさせた品の温度を焼きなまし炉の冷却部分の中で約25分かけて90℃になるまで低くしてもよい。次に、冷却後のガラス品を90℃の水浴に前以て決めておいた時間浸漬することで余分な塩を除去する。1つの態様において余分な塩を除去する目的で前以て決めておいた時間は例えば6秒であってもよい。次に、余分な水を例えばエアカーテンなどを用いて除去してもよい。
その温かい品にコールドエンド被膜、例えばステアレートまたはポリエチレン被膜などを付着させてもよい。他のコールドエンド被膜には、低温のコールドエンド被膜、例えばシリコンワックス、ポリエチレン、ポリビニルアルコール、ステアリン酸もしくはオレイン酸、または瓶を検査および充填ラインの中に通す時に滑性を与えかつ擦り傷を防止することが瓶製造技術分野の技術者に知られている他のコールドエンド被膜のいずれかを加えることが含まれ得る。次に、そのような被覆を受けさせた品を装飾ラインに移すことで低温の有機的装飾被膜を付着させてもよい。ポリエチレン被膜を用いる1つの態様では、その被膜を硬化させる必要はあり得ない。1つの態様では、当該ガラス品の表面に保護用耐
擦り傷性被膜を付着させてもよい。代替態様では、瓶充填工程に先立って苛性洗浄工程を行った後にポストエンド(post−end)被膜を付着させてもよい。そのようなポストエンド被膜は例えばポリエチレン被膜であってもよい。再充填可能瓶の場合、そのような被膜を各苛性洗浄サイクル後に付着させてもよい。ポストエンド被膜として用いることができる受け入れられる瓶被膜の一例はAtofinaが販売の目的で供給しているTegoglas 3000+Anti−Scuff Coatingである。
本明細書に記述する技術を用いて製造する瓶では当該ガラスの強度が高ければ高いほどガラスの使用量を相当する瓶強度が失われないようにしながら少なくすることができることを注目すべきである。例えば、コンピューターによるモデルを用いて、従来技術の方法で製造された重量が170グラムの瓶の強度が失われないようにしながら重量を110グラム少なくすることが可能になる。また、本発明の優れた強化方法を用いると、本方法によって生じさせた瓶の外側表面が示す高い強度特徴を生かした瓶を設計することで、瓶を強化しかつ重量を更に低くすることが可能になることも注目すべきである。コンピューターによるモデル化、例えば本技術分野の技術者に公知の有限要素解析方法などを用いて、そのような特徴を利用した瓶を設計することができる。
図5は、本発明の代替態様に従う方法の流れ図である。瓶成形段階210はこの上で背景章に記述した如く実施可能である。瓶を成形した直後のそれの温度は典型的に焼きなまし点より高い。例えば、1つの態様では、前記瓶の温度は約600℃の温度であり得る。そのような瓶成形工程の結果としてしばしばガラスに欠陥部がもたらされ、一般的には、それがより冷えた材料、例えば鋳型または口板などと接触した時に起こる熱衝撃によって欠陥部がもたらされる。そのような欠陥部は応力が集中している部分であり得、しばしば、ガラス瓶が低い強度を示す原因である。
次に、前記瓶に炎による研磨(220)を前記塩浴浸漬方法に関してこの上に記述した様式と同様な様式で受けさせてもよい。このような炎研磨は本技術分野で公知の如何なる方法で実施されてもよい。例えば、当該瓶を燃焼性ガス、例えば空気−メタン、酸素−メタン、空気−アセチレンまたは酸素−アセチレンなどを放出する1組のノズルの所を通過させることなどで、そのような炎による研磨を実施してもよい。そのような傷鈍化(flaw blunting)工程を加速させる目的で他の成分、例えば水分などを炎の流れに添加することも可能である。炎研磨は下記の2つの目的:(1)ガラス表面に存在する表面欠陥部を治すことと(2)ガラスの表面温度を焼きなまし点よりかなり高い温度にまで上昇させることで次に行う噴霧工程(以下に記述)中にいくらか起こる破壊を最小限にすることの中のいずれかまたは両方の達成で用いるに有用である。
炎研磨220は、炎を当該瓶に0.1−10秒間、好適には0.1−5秒間当てることで達成可能である。最も好適には、炎をこれが当該瓶の表面と接触した状態にいくらか存在する鋭角な亀裂が溶融して丸くなるに充分な時間置く。この炎研磨段階220によって当該瓶の表面温度を当該ガラスの焼きなまし点よりかなり高い温度にまで上昇させてもよい。1つの態様では、前記瓶を例えば650℃を超える温度にまで加熱してもよい。別法として、炎による研磨220によって当該瓶の表面温度を550℃から650℃の範囲にまで上昇させてもよい。そのような炎研磨の利点に関しては、この上に図3を参照することで記述した。
本発明の1つの方法では、浸漬、噴霧または他の塩付着方法の代替態様において、炎による研磨の代わりにか或はそれに加えて、マイクロ波による表面加熱を用いてガラスの欠陥部を治し、表面に残存応力を制御した様式で導入し、塩を噴霧した後のイオン交換による強化の速度を速め、硫酸アンモニウム化合物を噴霧することによる脱アルカリで強化をもたらしそして/または表面温度を上昇させることで次に行うイオン交換強化工程を加速
させることも可能である。マイクロ波感受性被膜をガラス品表面に付着させておくことでマイクロ波照射によるガラス表面加熱を促進させることができる。イオン交換反応では、交換可能カリウムイオンを含有するマイクロ波感受性被膜が特に有用である。
本発明の1つの態様では、その後、前記瓶の表面温度を焼きなまし温度より高くしながら前記瓶に塩溶液を噴霧してもよい(230)。一例として、焼きなまし温度が約550℃の時には前記瓶の表面温度を約550℃から650℃の範囲にしてもよい。前記ガラスの表面温度を好適には当該塩溶液の噴霧によってガラスが歪み点(歪み点は例えば530℃であり得る)よりも冷えることがないほど高くしておく。溶媒の蒸発を好適には前記瓶の表面に接触させる前または接触直後に起こさせる。好適な温度範囲は当該ガラスの焼きなまし点より約50℃以上高い温度である。代替温度範囲は当該ガラスの歪み点より約50℃以上高い温度である。更に別の代替態様では、当該ガラスの表面温度を噴霧段階の結果としてガラス品に欠陥部が生じることのないいずれかの温度にする。
前記塩溶液はイオン交換によるガラス強化で用いるに有用であることが本分野の技術者に知られている如何なる溶液であってもよい。好適な塩溶液は燐酸カリウム(KPO、無水)が50重量%の水溶液である。燐酸カリウムが50重量%の溶液を室温で達成することができることで溶液の加熱を行う必要がないことから、そのような溶液が好適である。しかしながら、約50℃にすると燐酸カリウムが62重量%の溶液を達成することも可能であり、また、そのような溶液も本発明で使用可能である。別法として、そのような塩溶液は燐酸カリウムが45重量%で燐酸ナトリウム(NaPO)が10重量%で残りが水であってもよい。別の態様における塩溶液は硫酸カリウム(KSO)と塩化カリウム(KCl)と硝酸カリウム(KNO)の混合物を含有して成る。
代替態様では、前記瓶に通常様式の噴霧を受けさせるのではなくフレーム溶射を受けさせ(flame sprayed)てもよい。そのようなフレーム溶射態様では、粉末にしておいた塩、例えば燐酸カリウム塩などを当該瓶の表面に溶射してもよい。本発明の1つの態様に従うフレーム溶射態様を用いる場合、フレーム溶射方法を用いると溶射速度を速くすることができかつ破壊度合を低くすることができると考えている、と言うのは、そのような方法では水を噴霧液滴の状態で蒸発させる目的で瓶を加熱する必要がないからである。粉末にしておいた塩を炎の中で溶融させることで溶融状態の微細な噴霧スプレーを生じさせることができる。代替態様では、粉末にしておいた塩ではなく塩溶液をフレーム溶射で用いる。そのような炎は本分野の技術者に公知の如何なる炎であってもよく、例えばメタン、酸素−メタン、アセチレン、酸素−アセチレンまたは水素などによる炎であってもよい。本発明で用いるに有用であり得るフレーム溶射装置の例には、米国特許第4,674,683号および5,297,733号に開示されている装置およびそれに引用されている装置、または本分野の技術者に公知の他のフレーム溶射装置のいずれも含まれる。
更に別の代替態様では、前記瓶に静電塗装を受けさせてもよい。このような態様では、電位、例えば負の電位を噴霧機にかけそして瓶にアースを付ける。塩溶液または溶融状態の塩の液滴が負に帯電して中性の瓶に引き寄せられることで、前記瓶にむらのない被膜が与えられる。本発明で用いるに有用であり得る静電塗装装置の例には、米国特許第5,759,271号および5,704,554号に開示されている装置およびそれに引用されている装置、または本分野の技術者に公知の他の静電塗装装置のいずれも含まれる。
その後、この上に記述した浸漬方法と同様に、炎による研磨と噴霧を受けさせておいた瓶に熱処理240を強化用焼きなまし炉の中または他の適切な環境、例えばオーブンなどの中で受けさせてもよい。このような熱処理を好適には当該ガラスの歪み点より低い温度で行う。例えば、歪み点が530℃の場合には、強化用焼きなまし炉の中で行う熱処理を510℃の設定点温度で20から25分間実施してもよい。別の例として、そのような強
化用焼きなまし炉の中で行う熱処理を520℃で15分間実施してもよい。しかしながら、他の態様には、熱処理を当該ガラスの歪み点より80℃以上低い温度で行うこと、または熱処理を当該ガラスの歪み点より高い温度で行うことも含まれる。好適な態様では、そのような強化用焼きなまし炉の温度を歪み点より約150℃低い温度から、より好適には歪み点温度より約130℃低い温度から前記ガラスのほぼ歪み点温度の範囲の温度にしてもよい。このような態様の各々で、図4を参照して考察したように、イオン交換反応の速度を速くすること(これは温度を高くすると起こる)とガラス表面の弛緩を防止すること(これは温度を低くすると最良に達成される)の間の均衡を達成すべきである。例えば、ガラス表面の弛緩は焼きなまし点において約15分間で起こる。
好適な態様では、当該瓶の表面に噴霧した塩が前記瓶の側面から落下することがないようにする目的で、そのような熱処理の温度を前記塩の融点より低くする。それによって前記塩が前記瓶表面の上に不均一に分布することが防止されることで不均一な強化が防止され、それによってまた前記焼きなまし炉の中に塩の溜まりが生じることも防止される。前記塩を水溶液として噴霧して付着させると、摩擦接触によって容易には取り除かれない粘り強い被膜がガラス瓶の上に形成される。前記瓶に熱処理240を受けさせた後、それを冷却し(250)そして水で洗浄(260)することで、残存する塩残留物を除去する。他の追加的処理は、この上に記述したように、装飾用被膜の取り付けおよび2番目の保護用被膜の取り付けであり得る。
図6は、本発明の態様に従ういろいろなガラス強化方法の利点を比較する棒グラフである。図6に示したグラフから明らかなように、炎研磨を含めたイオン交換方法を用いると、イオン交換方法および炎研磨方法を単独で用いた時よりも高い強度を有するガラスを生じさせることができる。前記グラフを達成する目的で実施した実験を以下の実施例12に更に詳細に記述する。
図7は、本発明の1つの態様に従うガラス強化装置700の平面図である。個々の種類のガラスを製造するに適した原料をガラス成形機712が入り口711を介して受け取る。このガラス成形機712は、背景に記述したように、ガラスの滴または個々のゴブを加工して成形ガラス品をもたらすように構成可能である。成形されたガラス品は例えば瓶701などの形状で前記成形機から出る。他のガラス品、例えばいくつかの例を挙げると水入れ、ジャーおよび花瓶などの成形も同様な様式で実施可能である。
瓶701が成形機712から出た後、それらを監視して、欠陥のある瓶を出口713を介して廃棄する。初期の検査を受けさせた後の瓶にある被膜による被覆を721の所で受けさせてもよい。721の所で行う被膜の付着には、例えば錫酸化物被膜の付着などが含まれ得る。そのような錫酸化物被膜を例えば約20から45ctuの範囲の厚みで付着させてもよい。いくつかの態様では、瓶701への被覆は任意である。更に別の態様では、瓶701に錫酸化物被膜を721の所で付着させる前にそれを炎で磨いておいてもよい。
瓶721への被覆が完了した後、その瓶を中心の転移車722によりクロスコンベア730の上に到達させてもよい。そのクロスコンベア730の上に置いた瓶701に炎研磨手段731を用いた炎研磨を受けさせてもよい。その炎研磨手段731は、産業用製造ラインで用いるように構成されていてもよい如何なる種類の炎研磨装置であってもよい。そのように瓶に受けさせる炎研磨は任意ではあるが、いくつかの態様では、炎による研磨によって最終的なガラス製品の強度にとって潜在的に有益な効果が得られることから好適であり得る。炎による研磨は特にガラス品を弱める傾向がある大きな欠陥部を有する瓶にとって有益であることを見いだした。この上に記述したように、炎による研磨によってそのような大きな欠陥部がなくなることで、破壊が欠陥部の存在が理由で最も起こり易い瓶が強化されることから、炎による研磨によって破壊率が実質的に低くなり得る。いくつかの
態様では、必ずしも瓶の側面に炎による研磨を受けさせる必要はない。例えばビール瓶には本発明のあらゆる態様で側面に炎による研磨を受けさせる必要はない可能性がある。従って、瓶を炎で磨くか否かの決定は磨くべき瓶の種類に依存し得る。
炎研磨装置731を用いて瓶を炎で磨いた後、ガラス品移動手段741、例えばロボット機械のアーム(円741で示す)などがガラス瓶を前記焼きなまし炉の前部の準備領域から取り上げた後にそれらを塩浴751の中に浸漬するようにする目的で、前記瓶を焼きなまし炉の前部に配列させてもよい。別法として、塩浴751の代わりに、瓶に塩溶液を噴霧するに適した装置を用いてもよいか、或は別法として、瓶にフレーム溶射を受けさせるに適した手段を用いてもよい。代替態様では、ガラス瓶701を前記塩溶液の中に浸漬する前に、それらを任意の炎研磨手段732の上を移動させることで、瓶701の底に炎による研磨を受けさせておいてもよい。前記瓶に炎による研磨を受けさせる時の炎研磨速度は受け入れられる如何なる速度であってもよい。
任意の炎研磨手段732を用いて瓶に炎による研磨を受けさせそしてそれらを塩浴751の中に浸漬した後、前記瓶を強化用焼きなまし炉760の中に入れてもよい。本発明の1つの態様では、強化用焼きなまし炉に強化セクション761と冷却セクション762を持たせてもよい。別法として、強化セクション761を2つ以上存在させかつ冷却セクション762も2つ以上存在させてもよい。典型的な焼きなまし炉の形態を図8Aに示す。この態様では、焼きなましセクションの数を6にしそして冷却セクションの数を3にする。図8Aに示した焼きなまし炉を用いて、以下に考察する実施例11に関して記述する如き比較試験を実施した。図8Aに示す伝統的な焼きなまし炉には設定点温度が555℃の1番目のゾーンが含まれている可能性がある。ガラス品が各ゾーンの中に入ったままである時間は例えば3分であってもよい。2番目のゾーンの設定点温度は550℃であってもよい。3番目のゾーンの設定点温度は例えば540℃であってもよい。4番目のゾーンの設定点温度は約500℃であってもよい。5番目のゾーンの設定点温度は460℃であってもよい。6番目のゾーンの設定点温度は430℃であってもよい。7番目、8番目および9番目のゾーンの設定点温度はそれぞれ320℃、200℃および130℃であってもよい。焼きなまし炉の設定点温度の方がガラス品の温度より低いままにした時の効果を比較する時に用いる焼きなまし温度プロファイルは公知の如何なるプロファイルであってもよいが、好適には、当該ガラスの歪み点温度より約150℃低い温度から前記ガラスのほぼ歪み点温度の範囲の温度を用いる。より好適には、その温度を当該ガラスの歪み点温度より約130℃低い温度から前記ガラスのほぼ歪み点の範囲にしてもよい。
強化用焼きなまし炉の一例を図8Bに示す。この態様では、強化セクションの数を5にしそして冷却セクションの数を4にする。強化用焼きなまし炉に各々の設定点温度が約500℃の1番目、2番目、3番目、4番目および5番目のゾーンを含めてもよい。6番目のゾーンの設定点温度は例えば470℃であってもよい。7番目、8番目および9番目のゾーンの設定点温度はそれぞれ例えば約320℃、200℃および130℃であってもよい。本発明の方法に関連して、他の強化用温度プロファイルを用いることも可能である。
模擬工場環境を用いて数多くの試行を実施した。生産ラインを模擬する目的で、瓶を成形機712で成形した後に予備加熱した。一例として、200mLの瓶に炎による処理を1秒当たり4”で受けさせ、予備加熱を500℃で5分間受けさせ、615℃の塩浴への浸漬を受けさせそして500℃の焼きなまし炉760の中で強化を20分間受けさせた。この処理を受けさせる前の前記瓶の平均温度は501℃でありそして前記処理を受けさせた後の平均温度は451℃であった。別の例として、200mLの瓶に炎による研磨を1秒当たり4”で受けさせた後に予備加熱を590℃で5分間受けさせた。この処理を受けさせる前の前記瓶の表面温度は501℃でありそして前記処理を受けさせた後の表面温度は525℃であった。別の例として、200mLの瓶に炎による研磨を1秒当たり4”で
受けさせ、予備加熱を500℃の温度で5分間受けさせた後、塩浴への浸漬を前記塩浴の温度を615℃にして受けさせた。この処理を受けさせる前の前記瓶の温度は496℃でありそして前記処理を受けさせた後の温度は489℃であった。更に別の例として、200mLの瓶に炎による研磨を1秒当たり4”で受けさせた後に予備加熱を500℃の温度で受けさせた。この処理を受けさせる前の瓶の温度は494℃でありそして前記処理を受けさせた後の瓶の温度は463℃であった。更に別の例として、200mLの瓶に炎による研磨のみを1秒当たり4”で受けさせた。炎による研磨を受けさせる前の前記瓶の温度は500℃でありそして炎による研磨を受けさせた後の温度は471℃であった。別の例として、200mLの瓶に炎による研磨を1秒当たり4”の速度で受けさせ、予備加熱を500℃の温度で受けさせた後、500℃の焼きなまし炉760の中で強化を20分間受けさせた。この処理を受けさせる前の前記瓶の温度は492℃でありそして前記処理を受けさせた後の温度は452℃であった。この上に示した温度は全部瓶の少なくとも3カ所から取った測定値を基にした瓶の平均温度である。
前記瓶が前記焼きなまし炉760を出た後に行う1番目の噴霧濯ぎ段階を伴う任意の3段階塩除去工程(これらの段階の各々を単独または他の段階のいずれかとの組み合わせで用いてもよい)を始めてもよい。瓶701に噴霧を受けさせた後、それらを機械的アーム761で移動させて温かい水浴の中に浸漬することで、前記瓶701の上にいくらか残存する塩を解放する。1つの態様では、瓶701を浸漬した後、再び噴霧濯ぎすることで、いくらか残存する塩を除去してもよい。任意の濯ぎ段階のいずれかを実施した後、これらの瓶を乾燥、例えば空気のジェットなどで乾燥させてもよい。乾燥させた後の瓶701をコンベア790で取り出して後被覆用機械(示していない)に送ってもよい。
図9は、本発明の1つの面に従う瓶強化用装置の中の瓶浸漬用装置の透視図である。機械的アーム741は、例えばつかみ要素742を用いて2列の瓶701などを移動させるように構成されていてもよい。次に、機械的アームが前記2列の瓶701を塩浴751の中に浸けるようにしてもよい。瓶701を塩浴の中に浸ける時間は例えば1分以内であってもよい。別法として、前記瓶を浸ける時間は約0.5秒から約30秒の範囲であってもよい。好適には、前記瓶を浸ける時間を約3秒から5秒の範囲にする。更に別の好適な態様では、前記瓶を浸ける時間を約10秒未満にしてもよい。前以て決めておいた時間が経過した後に機械的アーム741が瓶701を塩浴751から取り出すようにしてもよい。本発明の1つの態様では、瓶701の底に炎による研磨を受けさせてもよい。代替態様では、瓶701の底に炎による研磨を受けさせない。
図10は、本発明の1つの面に従う瓶強化用装置の中の瓶濯ぎ用装置770の透視図である。瓶濯ぎ用装置770に機械的アーム771を含めてもよく、それにつかみ部材772を持たせてもよい。本発明の1つの態様では、そのようなつかみ部材772は2列の瓶701をつかんでそれらを温かい水が入っている浴の中で濯ぐように構成されていてもよい。1つの態様では、濯ぎ用タンク780の中の水の温度を例えば90℃にしてもよい。濯ぎ用タンク780の中の水の温度は、この上に記述したように、前記瓶が前記焼きなまし炉760を出た時点の温度に近い如何なる温度であってもよい。前記瓶を濯ぎ用タンク780の中で前以て決めておいた時間濯いだ後、機械的アーム771がその濯いだ瓶701をコンベア781の上に置くようにしてもよく、それによって、それらにさらなる取り扱いを受けさせてもよい。
化学的イオン交換工程を除く上述した強化工程の全部を用いた1つの実験では、5個の瓶の平均温度を装置内のいろいろな地点で測定した。下記の工程段階の所でガラス瓶の温度を測定した:ガラスゴブ(「A」)、ガラスブランク(「B」)、テイクアウト(「C」)、機械末端部(「D」)、ホットエンドコーターの前(「E」)、ホットエンドコーターの後(「F」)、中心の転移車の所(「G」)、焼きなまし炉の入り口の所(「H」
)、および焼きなまし炉の終点の所(「I」)。この上で述べたように、成形機712と転移車722の間でも転移車722と焼きなまし炉入り口(「H」)の間でもコンベアの上で炎による研磨を行なわない時、または化学的イオン交換工程を行なわない時、または焼きなまし炉入り口の所(「I」)で炎による研磨を用いない時の温度測定を行った。
これらの結果は、200mLの瓶、300mLの瓶、330mLの瓶、350mLの瓶および1 Lの瓶の容量を有する5個の瓶の平均を示している。このように瓶の容量がいろいろな場合にいろいろな場所の各々で得た結果を表1に示す。
200mLの瓶がコールドエンドの所で1インチ当たりに示した冷却速度℃は0.38であった。コンベアが成形機712と転移車722の間で示したコンベア速度は1秒当たり34”であった。転移車722と焼きなまし炉入り口の間のコンベア速度は1秒当たり26”であった。300mLの瓶がコールドエンドの所で1インチ当たりに示した冷却速度℃は0.29であった。コンベアが成形機712と転移車722の間で示したコンベア速度は1秒当たり21”であった。転移車722と焼きなまし炉入り口の間のコンベア速度は1秒当たり16”であった。330mLの瓶がコールドエンドの所で1インチ当たりに示した冷却速度℃は0.40であった。コンベアが成形機712と転移車722の間で示したコンベア速度は1秒当たり34”であった。転移車722と焼きなまし炉入り口の間のコンベア速度は1秒当たり25”であった。350mLの瓶がコールドエンドの所で1インチ当たりに示した冷却速度℃は0.35であった。コンベアが成形機712と転移車722の間で示したコンベア速度は1秒当たり22”であった。転移車722と焼きなまし炉入り口の間のコンベア速度は1秒当たり16”であった。1 Lの瓶がコールドエンドの所で1インチ当たりに示した冷却速度℃は0.37であった。コンベアが成形機712と転移車722の間で示したコンベア速度は1秒当たり15”であった。転移車722と焼きなまし炉入り口の間のコンベア速度は1秒当たり11”であった。
上述した装置を用いることに関する1つの利点は、本発明の方法を用いてガラス品を製造することができるように製造施設を組み立てる目的で生産ラインを実質的に改造する必
要がない点にある。例えば、瓶移動手段に加えて例えば塩浴または噴霧手段などを加えることで、本発明の特徴の多くを利用することが可能になる。加うるに、単に焼きなまし炉内の温度を変えることで焼きなまし炉を強化用焼きなまし炉として用いることができる。最後に、本発明を用いる場合、製造すべきガラスの要求に応じて焼きなまし方法または本発明の方法のいずれかを用いてガラスを選択的に製造することができる。
[実施例]
本明細書では、本発明に従ういろいろな方法を用いた数多くの実施例を示す。実際の生産ラインにおける条件を模擬する目的で、瓶を成形機で成形した後であるがそれを浸漬しそして炉に入れる前に予め熱しておいた。本発明の実際の実施では、予熱は必要でないと考えておりかつ瓶の平均温度は瓶に予熱を受けさせた時の温度に近いと考えている。加うるに、炉を用いないで、この上に記述したように焼きなまし炉を用いてもよい。本明細書に示す温度は、特に明記しない限り、設定点温度である。表2に、本発明に関連していろいろな炉温度設定を用いた10の試行実験の結果を示す。
本実施例で用いる瓶の製造で用いたガラスの種類はフリントガラスであった。本分野の通常の技術者が理解するであろうように、本発明のいろいろな態様に従う方法のいずれかを用いてガラス品を製造する時に用いるガラスの種類が異なるとガラスの特徴が潜在的に異なり、例えば焼きなまし温度が異なり、歪み点温度が異なり、そして結果としてもたらされる強度が異なることから、ある種の最適化を行う必要があり得る。以下の実施例で用いるフリントガラスの組成を以下の表3に要約する。
本発明の1つの態様に従う1番目の実施例では、成形機を用いて瓶を5個成形した後、それらを酸化錫ホットエンド被膜で覆った。次に、前記瓶に炎による研磨を受けさせた。前記酸化錫被膜の厚みは40ctuであった。実際の生産ラインで生じ得る如き条件を模擬する目的で、前記瓶を510℃の温度に1分間予熱しておいた。予熱後の瓶を塩浴の中に浸漬した。前記塩浴を50/50のKCl/KNOで構成させて、温度を600℃に保持した。次に、前記瓶を前記塩浴の中に1秒間浸漬した。前記瓶に付着した塩の平均重量は3.0グラムであった。前記瓶に付着する塩の量は前記塩浴の温度と前記瓶を前記塩浴の中に入れる前のそれの温度の両方の関数である。浸漬後の瓶に熱処理を受けさせることで、反応(即ちナトリウムイオンとカリウムイオンの間のイオン交換)がより効率良くかつより容易に起こるようにすることができる。そのような熱処理を温度が520℃の炉の中で20分間実施した。この工程を更に3回繰り返すことで、全体で20個の強化ガラス瓶を製造した。加うるに、20個の対照瓶も製造した。その20個の対照瓶には従来技術の焼きなまし方法を用いた焼きなましを焼きなまし炉の中で受けさせたが、化学的強化は受けさせなかった。
次に、前記40個の瓶に試験を受けさせることで、瓶に圧力をそれが破裂するまでかけた時にどれくらいの内部圧力をかけることができるかを測定した。上述した温度を用いて作成した瓶の平均破裂圧は739psiであったが、それとは対照的に、対照瓶にかけることができた平均破裂圧は427psiであり、このことは、破裂圧の差が312psiであることを説明している。これらの結果を図11にワイブルプロットで一般的に示す。図11のプロットの横軸はかけた圧力の尺度でありそして縦軸に破壊確率を示す。図11は、本発明の方法に従う強化を受けさせた瓶の方が従来技術の焼きなまし方法による強化を受けさせた瓶よりも強いことを示している。
本発明の1つの態様に従う2番目の実施例では、成形機を用いて瓶を5個成形した後、それらを酸化錫ホットエンド被膜で覆った。次に、前記瓶に炎による研磨を受けさせた。前記酸化錫被膜の厚みは40.4ctuであった。実際の生産ラインで生じ得る如き条件を模擬する目的で、前記瓶を510℃の温度に5分間予熱しておいた。予熱後の瓶を塩浴の中に浸漬した。前記塩浴を50/50のKCl/KNOで構成させて、温度を630
℃に保持した。次に、前記瓶を前記塩浴の中に1秒間浸漬した。前記瓶に付着した塩の平均重量は2.6グラムであった。実施例1を比較の基準として用いて、この実施例で瓶の表面に付着した塩の方が少ないことが分かるであろうが、それは、前記塩浴の温度を実施例1で用いたそれよりも高くしたことによるものである。このような関係から瓶に付着する塩の量は少なくとも塩浴の温度の関数であることが分かる。浸漬後の瓶に熱処理を受けさせることで、反応(即ちナトリウムイオンとカリウムイオンの間のイオン交換)がより効率良くかつより容易に起こるようにすることができる。そのような熱処理を温度が520℃の炉の中で20分間実施した。この工程を更に3回繰り返すことで、全体で20個の強化ガラス瓶を製造した。加うるに、20個の対照瓶も製造した。その20個の対照瓶には従来技術の焼きなまし方法を用いた焼きなましを焼きなまし炉の中で受けさせたが、化学的強化は受けさせなかった。
次に、前記40個の瓶に試験を受けさせることで、瓶に圧力をそれが破裂するまでかけた時にどれくらいの内部圧力をかけることができるかを測定した。上述した温度を用いて作成した瓶の平均破裂圧は738psiであったが、それとは対照的に、対照瓶にかけることができた平均破裂圧は433psiであり、このことは、圧力差が305psiであることを説明している。従って、この実施例は、更に、短時間の塩浴浸漬を用いた後に熱による強化を炉の中である期間受けさせることの利点も説明している。これらの結果を図12にワイブルプロットで一般的に示す。図12は、本発明の方法に従う強化を受けさせた瓶の方が従来技術の焼きなまし方法による強化を受けさせた瓶よりも強いことを示している。
本発明の1つの態様に従う3番目の実施例では、成形機を用いて瓶を5個成形した後、それらを酸化錫ホットエンド被膜で覆った。次に、前記瓶に炎による研磨を受けさせた。前記酸化錫被膜の厚みは41.6ctuであった。実際の生産ラインで生じ得る如き条件を模擬する目的で、前記瓶を550℃の温度に5分間予熱しておいた。予熱後の瓶を塩浴の中に浸漬した。前記塩浴を50/50のKCl/KNOで構成させて、温度を615℃に保持した。次に、前記瓶を前記塩浴の中に1秒間浸漬した。前記瓶に付着した塩の平均重量は1.5グラムであった。実施例1を比較の基準として用いて、この実施例で瓶の表面に付着した塩の方が少ないことが分かるであろうが、それは、前記塩浴の温度を実施例1で用いたそれよりも高くしかつ瓶の温度もまた実施例1で用いた瓶の温度よりも高くしたことによるものである。このような関係から瓶に付着する塩の量は塩浴の温度および瓶を塩浴の中に入れる前のそれの温度の両方の関数であることが分かる。浸漬後の瓶に熱処理を受けさせることで、反応(即ちナトリウムイオンとカリウムイオンの間のイオン交換)がより効率良くかつより容易に起こるようにすることができる。そのような熱処理を温度が500℃の炉の中で20分間実施した。この工程を更に3回繰り返すことで、全体で20個の強化ガラス瓶を製造した。加うるに、20個の対照瓶も製造した。その20個の対照瓶には従来技術の焼きなまし方法を用いた焼きなましを焼きなまし炉の中で受けさせたが、化学的強化は受けさせなかった。
次に、前記40個の瓶に試験を受けさせることで、瓶に圧力をそれが破裂するまでかけた時にどれくらいの内部圧力をかけることができるかを測定した。上述した温度を用いて作成した瓶の平均破裂圧は724psiであったが、それとは対照的に、対照瓶にかけることができた平均破裂圧は443psiであり、このことは、破裂圧差が281psiであることを説明している。従って、この実施例は、更に、短時間の塩浴浸漬を用いた後に熱による強化を炉の中である期間受けさせることの利点も説明している。これらの結果を図13にワイブルプロットで一般的に示す。図13は、本発明の方法に従う強化を受けさせた瓶の方が従来技術の焼きなまし方法による強化を受けさせた瓶よりも強いことを示している。
本発明の1つの態様に従う4番目の実施例では、成形機を用いて瓶を5個成形した後、それらを酸化錫ホットエンド被膜で覆った。次に、前記瓶に炎による研磨を受けさせた。前記酸化錫被膜の厚みは40.2ctuであった。実際の生産ラインで生じ得る如き条件を模擬する目的で、前記瓶を510℃の温度に5分間予熱しておいた。予熱後の瓶を塩浴の中に浸漬した。前記塩浴を50/50のKCl/KNOで構成させて、温度を600℃に保持した。次に、前記瓶を前記塩浴の中に1秒間浸漬した。前記瓶に付着した塩の平均重量は7.2グラムであった。実施例1を比較の基準として用いて、この実施例で瓶の表面に付着した塩の方が多いことが分かるであろう。浸漬後の瓶に熱処理を受けさせることで、反応(即ちナトリウムイオンとカリウムイオンの間のイオン交換)がより効率良くかつより容易に起こるようにすることができる。そのような熱処理を温度が480℃の炉の中で20分間実施した。この工程を更に3回繰り返すことで、全体で20個の強化ガラス瓶を製造した。20個の対照瓶には従来技術の焼きなまし方法を用いた焼きなましを焼きなまし炉の中で受けさせたが、化学的強化は受けさせなかった。
次に、前記40個の瓶に試験を受けさせることで、瓶に圧力をそれが破裂するまでかけた時にどれくらいの内部圧力をかけることができるかを測定した。上述した温度を用いて作成した強化瓶の平均破裂圧は763psiであったが、それとは対照的に、対照瓶にかけることができた平均破裂圧は484psiであり、このことは、破裂圧差が279psiであることを説明している。従って、この実施例は、更に、短時間の塩浴浸漬を用いた後に熱による強化を炉の中である期間受けさせることの利点も説明している。これらの結果を図14にワイブルプロットで一般的に示す。図14は、本発明の方法に従う強化を受けさせた瓶の方が従来技術の焼きなまし方法による強化を受けさせた瓶よりも強いことを示している。
本発明の1つの態様に従う5番目の実施例では、成形機を用いて瓶を5個成形した後、それらを酸化錫ホットエンド被膜で覆った。次に、前記瓶に炎による研磨を受けさせた。前記酸化錫被膜の厚みは40.4ctuであった。実際の生産ラインで生じ得る如き条件を模擬する目的で、前記瓶を510℃の温度に5分間予熱しておいた。予熱後の瓶を塩浴の中に浸漬した。前記塩浴を50/50のKCl/KNOで構成させて、温度を600℃に保持した。次に、前記瓶を前記塩浴の中に1秒間浸漬した。前記瓶に付着した塩の重量は5.6グラムであった。前記塩浴に浸漬した後の瓶に熱処理を受けさせることで、反応(即ちナトリウムイオンとカリウムイオンの間のイオン交換)がより効率良くかつより容易に起こるようにすることができる。そのような熱処理を温度が520℃の炉の中で20分間実施した。この工程を全体で更に3回繰り返すことで、全体で20個の強化ガラス瓶を製造した。加うるに、20個の対照瓶も製造した。その20個の対照瓶には従来技術の焼きなまし方法を用いた焼きなましを焼きなまし炉の中で受けさせたが、化学的強化は受けさせなかった。
次に、前記40個の瓶に試験を受けさせることで、瓶に圧力をそれが破裂するまでかけた時にどれくらいの内部圧力をかけることができるかを測定した。上述した温度を用いて作成した強化瓶の平均破裂圧は760psiであったが、それとは対照的に、対照瓶にかけることができた平均破裂圧は486psiであり、このことは、圧力差が274psiであることを説明している。従って、この実施例は、更に、短時間の塩浴浸漬を用いた後に熱による強化を炉の中である期間受けさせることの利点も説明している。これらの結果を図15にワイブルプロットで一般的に示す。図15は、本発明の方法に従う強化を受けさせた瓶の方が従来技術の焼きなまし方法による強化を受けさせた瓶よりも強いことを示している。
本発明の1つの態様に従う6番目の実施例では、成形機を用いて瓶を5個成形した後、それらを酸化錫ホットエンド被膜で覆った。前記酸化錫被膜の厚みは40ctuであった。この実施例では、前記瓶に炎による研磨を受けさせなかった。実際の生産ラインで生じ得る如き条件を模擬する目的で、前記瓶を550℃の温度に1分間予熱しておいた。予熱後の瓶を塩浴の中に浸漬した。前記塩浴を50/50のKCl/KNOで構成させて、温度を615℃に保持した。次に、前記瓶を前記塩浴の中に1秒間浸漬した。前記瓶に付着した塩の平均重量は1.5グラムであった。浸漬後の瓶に熱処理を受けさせることで、反応(即ちナトリウムイオンとカリウムイオンの間のイオン交換)がより効率良くかつより容易に起こるようにすることができる。そのような熱処理を温度が500℃の炉の中で20分間実施した。この工程を全体で更に3回繰り返すことで、全体で20個の強化ガラス瓶を製造した。加うるに、20個の対照瓶も製造した。その20個の対照瓶には従来技術の焼きなまし方法を用いた焼きなましを焼きなまし炉の中で受けさせたが、化学的強化は受けさせなかった。
次に、前記40個の瓶に試験を受けさせることで、瓶に圧力をそれが破裂するまでかけた時にどれくらいの内部圧力をかけることができるかを測定した。上述した温度を用いて作成した強化瓶の平均破裂圧は701psiであったが、それとは対照的に、対照瓶にかけることができた平均破裂圧は427psiであり、このことは、破裂圧差が274psiであることを説明している。従って、この実施例は、更に、短時間の塩浴浸漬を用いた後に熱による強化を炉の中である期間受けさせることの利点も説明している。これらの結果を図16にワイブルプロットで一般的に示す。図16は、本発明の方法に従う強化を受けさせた瓶の方が従来技術の焼きなまし方法による強化を受けさせた瓶よりも強いことを示している。
本発明の1つの態様に従う7番目の実施例では、成形機を用いて瓶を5個成形した後、それらを酸化錫ホットエンド被膜で覆った。次に、前記瓶に炎による研磨を受けさせた。前記酸化錫被膜の厚みは40ctuであった。実際の生産ラインで生じ得る如き条件を模擬する目的で、前記瓶を510℃の温度に1分間予熱しておいた。予熱後の瓶を塩浴の中に浸漬した。前記塩浴を50/50のKCl/KNOで構成させて、温度を600℃に保持した。次に、前記瓶を前記塩浴の中に1秒間浸漬した。前記瓶に付着した塩の平均重量は3.86グラムであった。浸漬後の瓶に熱処理を受けさせることで、反応(即ちナトリウムイオンとカリウムイオンの間のイオン交換)がより効率良くかつより容易に起こるようにすることができる。そのような熱処理を温度が480℃の炉の中で20分間実施した。この工程を全体で更に3回繰り返すことで、全体で20個の強化ガラス瓶を製造した。加うるに、20個の対照瓶も製造した。その20個の対照瓶には従来技術の焼きなまし方法を用いた焼きなましを焼きなまし炉の中で受けさせたが、化学的強化は受けさせなかった。
次に、前記40個の瓶に試験を受けさせることで、瓶に圧力をそれが破裂するまでかけた時にどれくらいの内部圧力をかけることができるかを測定した。上述した温度を用いて作成した強化瓶の平均破裂圧は735psiであったが、それとは対照的に、対照瓶にかけることができた平均破裂圧は472psiであり、このことは、破裂圧差が263psiであることを説明している。従って、この実施例は、更に、短時間の塩浴浸漬を用いた後に熱による強化を炉の中である期間受けさせることの利点も説明している。これらの結果を図17にワイブルプロットで一般的に示す。図17は、本発明の方法に従う強化を受けさせた瓶の方が従来技術の焼きなまし方法による強化を受けさせた瓶よりも強いことを示している。
本発明の1つの態様に従う8番目の実施例では、成形機を用いて瓶を5個成形した後、それらを酸化錫ホットエンド被膜で覆った。次に、前記瓶に炎による研磨を受けさせた。前記酸化錫被膜の厚みは41.2ctuであった。実際の生産ラインで生じ得る如き条件を模擬する目的で、前記瓶を510℃の温度に1分間予熱しておいた。予熱後の瓶を塩浴の中に浸漬した。前記塩浴を50/50のKCl/KNOで構成させて、温度を600℃に保持した。次に、前記瓶を前記塩浴の中に1秒間浸漬した。前記瓶に付着した塩の平均重量は5.2グラムであった。浸漬後の瓶に熱処理を受けさせることで、反応(即ちナトリウムイオンとカリウムイオンの間のイオン交換)がより効率良くかつより容易に起こるようにすることができる。そのような熱処理を温度が520℃の炉の中で20分間実施した。この工程を全体で更に3回繰り返すことで、全体で20個の強化ガラス瓶を製造した。加うるに、20個の対照瓶も製造した。その20個の対照瓶には従来技術の焼きなまし方法を用いた焼きなましを焼きなまし炉の中で受けさせたが、化学的強化は受けさせなかった。
次に、前記40個の瓶に試験を受けさせることで、瓶に圧力をそれが破裂するまでかけた時にどれくらいの内部圧力をかけることができるかを測定した。上述した温度を用いて作成した強化瓶の平均破裂圧は745psiであったが、それとは対照的に、対照瓶にかけることができた平均最大破裂圧は496psiであり、このことは、破裂圧差が249psiであることを説明している。従って、この実施例は、更に、短時間の塩浴浸漬を用いた後に熱による強化を炉の中である期間受けさせることの利点も説明している。これらの結果を図18にワイブルプロットで一般的に示す。図18は、本発明の方法に従う強化を受けさせた瓶の方が従来技術の焼きなまし方法による強化を受けさせた瓶よりも強いことを示している。
本発明の1つの態様に従う9番目の実施例では、成形機を用いて瓶を5個成形した後、それらを酸化錫ホットエンド被膜で覆った。次に、前記瓶に炎による研磨を受けさせた。前記酸化錫被膜の厚みは41.0ctuであった。次に、前記ガラスに錫酸化物被膜を付着させた。この酸化錫被膜の厚みは40ctuであった。実際の生産ラインで生じ得る如き条件を模擬する目的で、前記瓶を550℃の温度に5分間予熱しておいた。予熱後の瓶を塩浴の中に浸漬した。前記塩浴を50/50のKCl/KNOで構成させて、温度を615℃に保持した。次に、前記瓶を前記塩浴の中に1秒間浸漬した。前記瓶に付着した塩の平均重量は1.3グラムであった。浸漬後の瓶に熱処理を受けさせることで、反応(即ちナトリウムイオンとカリウムイオンの間のイオン交換)がより効率良くかつより容易に起こるようにすることができる。そのような熱処理を温度が500℃の炉の中で20分間実施した。この工程を全体で更に3回繰り返すことで、全体で20個の強化ガラス瓶を製造した。加うるに、20個の対照瓶も製造した。その20個の対照瓶には従来技術の焼きなまし方法を用いた焼きなましを焼きなまし炉の中で受けさせたが、化学的強化は受けさせなかった。
次に、前記40個の瓶に試験を受けさせることで、瓶に圧力をそれが破裂するまでかけた時にどれくらいの内部圧力をかけることができるかを測定した。上述した温度を用いて作成した強化瓶の平均破裂圧は736psiであったが、それとは対照的に、対照瓶にかけることができた平均最大破裂圧は506psiであり、このことは、破裂圧差が230psiであることを説明している。従って、この実施例は、更に、短時間の塩浴浸漬を用いた後に熱による強化を炉の中である期間受けさせることの利点も説明している。これらの結果を図19にワイブルプロットで一般的に示す。図19は、本発明の方法に従う強化を受けさせた瓶の方が従来技術の焼きなまし方法による強化を受けさせた瓶よりも強いこ
とを示している。
本発明の1つの態様に従う10番目の実施例では、成形機を用いて瓶を5個成形した後、それらを酸化錫ホットエンド被膜で覆った。次に、前記瓶に炎による研磨を受けさせた。前記酸化錫被膜の厚みは40.6ctuであった。実際の生産ラインで生じ得る如き条件を模擬する目的で、前記瓶を550℃の温度に5分間予熱しておいた。予熱後の瓶を塩浴の中に浸漬した。前記塩浴を50/50のKCl/KNOで構成させて、温度を615℃に保持した。次に、前記瓶を前記塩浴の中に1秒間浸漬した。前記瓶に付着した塩の平均重量は1.3グラムであった。浸漬後の瓶に熱処理を受けさせることで、反応(即ちナトリウムイオンとカリウムイオンの間のイオン交換)がより効率良くかつより容易に起こるようにすることができる。そのような熱処理を温度が500℃の炉の中で20分間実施した。この工程を全体で更に3回繰り返すことで、全体で20個の強化ガラス瓶を製造した。加うるに、20個の対照瓶も製造した。その20個の対照瓶には従来技術の焼きなまし方法を用いた焼きなましを焼きなまし炉の中で受けさせたが、化学的強化は受けさせなかった。
次に、前記40個の瓶に試験を受けさせることで、瓶に圧力をそれが破裂するまでかけた時にどれくらいの内部圧力をかけることができるかを測定した。上述した温度を用いて作成した強化瓶の平均破裂圧は662psiであったが、それとは対照的に、対照瓶にかけることができた平均破裂圧は434psiであり、このことは、破裂圧差が228psiであることを説明している。従って、この実施例は、更に、短時間の塩浴浸漬を用いた後に熱による強化を炉の中である期間受けさせることの利点も説明している。これらの結果を図20にワイブルプロットで一般的に示す。図20は、本発明の1つの態様に従う熱による強化を実施する前に瓶を塩溶液の中に浸漬しておくことの利点を示している。図20のプロットの横軸はかけた応力の尺度でありそして縦軸は破壊確率の尺度である。
実施例1−10に関していくらか詳細に記述したように、瓶の各々の表面に付着する塩の重量は少なくとも下記の要因:(1)瓶の温度および(2)塩浴の温度に依存する。別の組の試験を基にして、ガラスに付着する塩の量があまりにも少ないとガラスの強度が否定的な影響を受けることを測定した。加うるに、ガラスに付着する塩の量が多くなるにつれて返品の数が少なくなることも明らかに示された。図21に示したプロットがそのような点を説明している。従って、本発明のいくつか態様、特に費用が関心事である態様では、塩浴の温度および浸漬(または代替態様では噴霧)前の瓶の温度を例えば瓶に付着する塩溶液がおおよそ1から3グラムになるように合わせてもよい。
200mLの瓶および330mLの瓶の両方を用いて追加的組の試験を実施した。試験データを以下の表4に示す。このデータは、イオン交換中のガラスの温度が前記ガラスの焼きなまし温度に近づきそして到達するようにするとガラスを強化させる目的で化学的イオン交換方法を用いることの利点の大部分が失われることを示している。あるケースでは、そのような処理を受けさせた瓶が示した破裂圧力の方が対照が示したそれよりも高い度合がほんの17psiであり、別のケースでは、そのような処理を受けさせた瓶が実際に示した破裂圧力の方が対照のそれよりも1psi小さかった。従って、このデータは、ガラスに塩の被膜を例えば噴霧または浸漬方法などを用いて付着させた後のガラスの温度を焼きなまし点より低い温度に保つことが比較的重要であることを示している。そのような処理を受けさせた瓶および対照瓶を製造する目的で用いた強化用焼きなまし炉のプロファイルおよび焼きなまし炉のプロファイルをこの上に記述した図8Aおよび8Bに示す。
ガラスロッドを砂と一緒にして15分間揺らすことで、それに摩滅を15分間受けさせた。1番目の組のロッドでは、それらをKNOが48モル%でKClが52モル%の溶融浴液の中に約5秒間浸漬した後、それらに熱処理を520℃で20分間受けさせた。2番目の組のロッドでは、それらをKNOが44モル%でKClが55モル%の溶融浴液の中に約5秒間浸漬した後、それらに熱処理を520℃で20分間受けさせた。両方の組のロッドを冷却した後、冷水噴霧で塩を洗い流した。この2つの試行の結果を図22に示す。予想したように、摩滅を受けさせたがイオン交換処理を受けさせていない対照ロッドの方が摩滅もイオン交換処理も受けさせなかった対照よりも強くなかった。しかしながら、摩滅を受けさせた後にイオン交換処理を受けさせた両方の組のロッドの方が両方の組の対照ロッドよりもずっと強かった。
ガラスロッドを砂と一緒にして15分間揺らすことで、それに摩滅を15分間受けさせた。1番目の組のロッドでは、それらをKSOが26.3モル%でKClが73.7モル%で浴液の温度が730℃の溶融浴液の中に約5秒間浸漬した後、それらに熱処理を520℃で20分間受けさせた。2番目の組のロッドでは、それらをKSOが20.2モル%でKClが56.7モル%でKNOが23.1モル%で浴液の温度が645℃の溶融浴液の中に約5秒間浸漬した後、それらに熱処理を520℃で20分間受けさせた。両方の組のロッドを冷却した後、温水噴霧で塩を洗い流した。この2つの試行の結果を図23に示す。予想したように、摩滅を受けさせたがイオン交換処理を受けさせていない対照ロッドの方が摩滅もイオン交換処理も受けさせなかった対照よりも強くなかった。しかしながら、摩滅を受けさせた後にイオン交換処理を受けさせた両方の組のロッドの方が両方の組の対照ロッドよりもずっと強かった。KSO/KCl/KNO浴液に浸漬したロッドの方がKSO/KCl浴液に浸漬したロッドよりも強かった。
ガラス瓶が成形機から約600℃の温度で出て来た。このガラスの焼きなまし点は550℃で歪み点は530℃であった。前記瓶に焼きなましを受けさせた後、それを室温になるまで冷却した。前記瓶を前以て約665℃に加熱しておいた後、それらに燐酸カリウム(KPO)が50/50重量パーセントの水溶液を噴霧した。次に行うイオン交換反応中では、前記瓶を約500℃の温度に約45分間保持した。前記瓶が強化用炉を出た時点で冷水噴霧を用いて前記瓶から塩溶液を濯ぎ流した。
以下の表5は、この実施例に記述した方法を用いて製造した瓶が示す強度特性の方が従来技術の方法を用いて作られた対照瓶のそれに比べて優れていることを示している。前記ガラスが示す耐衝撃性の測定を真っすぐな棒−逆転防止装置が用いられているAGR Pendulum Impact Testerを用いて実施した。この試験を漸進的様式、即ち20インチ/秒のレベルで開始しそして5インチ/秒の増分で上昇させる様式で実施した。瓶のサンプルを1個用いてショルダー接触点の所の耐衝撃性を測定した。瓶の2番目のサンプルを用いてヒール接触点の所の耐衝撃性を測定した。このショルダーおよび
ヒール衝撃データでは、各瓶に衝撃をショルダー接触点の周囲を取り巻くように等しい間隔で位置する10カ所で与えた。
この上の章でいくつかの態様を記述してきたが、それらは決して本発明の範囲を限定することを意味するものでない。例えば、浸漬方法を用いて個々の態様を記述してきたが、熱い塩溶液を用いてガラスに被覆を受けさせることも可能であり、例えばこの上に記述した如き噴霧方法、化学蒸着またはフレームスプレーなどを用いて被覆を受けさせることも可能である。加うるに、瓶に付着させるホットエンド被膜が錫酸化物であるとして記述したが、ガラスに付着させることができる被膜はいくらでも存在する。別法として、この上に記述したように、必ずしもガラスに被膜を付着させる必要はない。
加うるに、本発明をガラス瓶強化の点で記述した。本発明の方法はあらゆる種類のガラス品を強化させる目的で等しく適用可能である。本発明の精神および範囲から逸脱しない限り本発明の装置および方法にいろいろな修飾および変更を加えてもよいことは本分野の技術者に明らかであろう。また、用語「歪み点温度」および「焼きなまし点温度」の真の定義は文字通り解釈されるべきでないことも注目すべきである、と言うのは、本分野の通常の技術者はガラスの中の応力を解放する速度はせん断係数に依存し、従ってそのような定義は単におおよそであることを知っているからである。本明細書に示した特許および他の引用は各々引用することによって全体が本明細書に組み入れられる。
本発明の好適な実施の態様は次のとおりである。
1. 焼きなまし点温度を有する溶融ガラスからガラス品を成形し、
その成形したガラス品をカリウムイオン含有溶融塩浴に浸漬するが、この浸漬段階中の前記ガラス品の表面温度が少なくとも前記ガラスの焼きなまし点温度であるようにし、そして
前記ガラス品を前記ガラスの歪み点温度から前記歪み点温度より約150℃低い温度の範囲の温度に少なくとも約5分間保持し、前記ガラスが前記成形段階から前記浸漬段階まで前記ガラスの焼きなまし点温度より高い温度のままであるようにする、
段階を含んで成る方法。
2. 前記ガラス品の表面温度が少なくとも前記ガラスの焼きなまし点温度より約25℃高くなるようにする上記1記載の方法。
3. 前記ガラス品を前記塩浴に浸漬する時間を約1分未満にする上記1記載の方法。
4. 前記ガラス品を前記塩浴に浸漬する時間を約10秒以内にする上記1記載の方法。
5. 前記ガラス品を前記塩浴に約0.5秒から約30秒間浸漬する上記1記載の方法。
6. 前記ガラス品を前記塩浴に約3から約5秒間浸漬する上記1記載の方法。
7. 前記塩浴が硝酸カリウムおよび塩化カリウムを含有して成る上記1記載の方法。
8. 前記硝酸カリウムを40−60モル%の範囲内にしそして前記塩化カリウムを40−60モル%の範囲内にする上記7記載の方法。
9. 前記塩浴が硫酸カリウムおよび塩化カリウムを含有して成る上記1記載の方法。
10. 前記塩浴が硝酸カリウム、塩化カリウムおよび硫酸カリウムの中の少なくとも2種類の組み合わせを含有して成る上記1記載の方法。
11. 前記塩浴液が硝酸カリウム、塩化カリウムおよび硫酸カリウムの中の少なくとも2種類の組み合わせを含有して成っていて前記組み合わせが少なくとも550℃の融点を示す上記1記載の方法。
12. 前記塩浴液の温度を約550℃から約750℃の範囲にする上記1記載の方法。
13. 前記ガラス品を前記歪み点温度から歪み点温度より約130℃低い温度の範囲の温度に保持する上記1記載の方法。
14. 前記歪み点温度が約530℃である上記1記載の方法。
15. 更に、前記ガラス品を前記塩浴に浸漬する前に前記ガラス品を炎で磨いておくことも含んで成る上記1記載の方法。
16. 更に、前記保持段階の後に前記ガラス品を冷却し、前記ガラス品から残存塩を除去しそして前記ガラス品の表面に保護用耐擦り傷性被膜を付着させることも含んで成る上記1記載の方法。
17. 準備領域、
ガラス品を成形した後そして前記ガラス品が前記ガラス品の焼きなまし点温度より低い温度に冷える前に前記ガラス品を移動させるガラス品移動手段、
溶融した塩を含有して成る塩浴、および
前記ガラス品を前記ガラスの歪み点温度から前記歪み点温度より約150℃低い温度の範囲の温度に少なくとも約5分間保持するように構成されている強化用焼きなまし炉、を含んで成っていて、前記ガラス品移動手段が前記ガラス品を前記準備領域から移動させて前記ガラス品を前記塩浴の中に浸漬するように構成されており、前記ガラス品移動手段が前記ガラスの少なくとも焼きなまし点温度である表面温度を有するガラス品を浸漬するように構成されており、前記ガラス品が前記塩浴の中に入ったままである時間が約1分未満であるように構成されている装置。
18. 前記ガラス品移動手段が前記ガラス品が前記塩浴の中に浸かっている時間が約10秒以内であるように構成されている上記17記載の装置。
19. 前記ガラス品移動手段が前記ガラス品を前記塩浴の中に約0.5秒から約30秒間浸漬するように構成されている上記17記載の装置。
20. 前記ガラス品移動手段が前記ガラス品を前記塩浴の中に約3秒から約5秒間浸漬するように構成されている上記17記載の装置。
21. 前記塩浴が硝酸カリウムおよび塩化カリウムを含有して成る上記17記載の装置。
22. 前記硝酸カリウムが40−60モル%の範囲内でありそして前記塩化カリウムが40−60モル%の範囲内である上記21記載の装置。
23. 前記塩浴が硫酸カリウムおよび塩化カリウムを含有して成る上記17記載の装置。
24. 前記塩浴が硝酸カリウム、塩化カリウムおよび硫酸カリウムの中の少なくとも2種類の組み合わせを含有して成る上記17記載の装置。
25. 前記塩浴液が硝酸カリウム、塩化カリウムおよび硫酸カリウムの中の少なくとも2種類の組み合わせを含有して成っていて前記組み合わせが少なくとも550℃の融点を示す上記17記載の装置。
26. 前記強化用焼きなまし炉が前記ガラス品を前記ガラスの歪み点温度から前記歪み点温度より約130℃低い温度の範囲の温度に保持するように構成されている上記17記載の装置。
27. 前記歪み点温度が約530℃である上記17記載の装置。
28. 更に、前記ガラス品を炎で磨くように構成されている炎研磨手段も含んで成る上記17記載の装置。
29. 前記炎研磨手段が前記ガラス品の側面を炎で磨くように構成されている1番目の炎研磨手段であり、更に、前記ガラス品の底を炎で磨くように構成されている2番目の炎研磨手段も含んで成る上記28記載の装置。
30. 更に、前記ガラス品を前記強化用焼きなまし炉から取り出した後に前記ガラス品の表面に保護用耐擦り傷性被膜を付着させるように構成されている被覆装置も含んで成る上記17記載の装置。
31. ガラス品を成形するように構成されているガラス成形機および強化用焼きなまし炉を含んで成るガラス製造施設であって、
溶融した塩を含有して成る塩浴、および
前記ガラス品の温度を前記ガラスの歪み点温度から前記歪み点温度より約150℃低い温度の範囲の温度に少なくとも約5分間保持するように構成されている強化用焼きなまし炉、
を含んでなり、前記ガラス品が前記塩浴の中に浸かっている時間を約1分未満にし、前記ガラス品を前記塩浴液の中に浸けている間の前記ガラス品の表面温度を少なくとも前記ガラスの焼きなまし点温度より高くすることを含んで成る改良を受けていて、前記ガラス品を成形機で成形した後に前記ガラス品がまだ熱い間にそれらを前記塩浴に浸漬するように構成されているガラス製造施設。
32. 更に、前記ガラス品を前記塩浴の中に浸漬するように構成されているガラス品取り扱い手段も含んで成る上記31記載のガラス製造施設。
33. 前記ガラス品を前記塩浴の中に浸漬する時間が約10秒以内である上記31記載のガラス製造施設。
34. 前記ガラス品を前記塩浴の中に約0.5秒から約30秒間浸漬する上記31記載のガラス製造施設。
35. 前記ガラス品を前記塩浴の中に約3から約5秒間浸漬する上記31記載のガラス製造施設。
36. 前記塩浴が硝酸カリウムおよび塩化カリウムを含有して成る上記31記載のガラス製造施設。
37. 前記硝酸カリウムが40−60モル%の範囲内でありそして前記塩化カリウムが40−60モル%の範囲内である上記31記載のガラス製造施設。
38. 前記塩浴が硫酸カリウムおよび塩化カリウムを含有して成る上記31記載のガラス製造施設。
39. 前記塩浴が硝酸カリウム、塩化カリウムおよび硫酸カリウムの中の少なくとも2種類の組み合わせを含有して成る上記31記載のガラス製造施設。
40. 前記塩浴が硝酸カリウム、塩化カリウムおよび硫酸カリウムの中の少なくとも2種類の組み合わせを含有して成っていて前記組み合わせが少なくとも550℃の融点を示す上記31記載のガラス製造施設。
41. 前記強化用焼きなまし炉が前記ガラス品を前記歪み点温度から前記歪み点温度より約130℃低い温度の範囲の温度に保持するように構成されている上記31記載のガラス製造施設。
42. 前記歪み点温度が約530℃である上記31記載のガラス製造施設。
43. 更に、前記ガラス品を炎で磨くように構成されている炎研磨手段も含んで成る上記31記載のガラス製造施設。
44. 前記炎研磨手段が前記ガラス品の側面を炎で磨くように構成されている1番目の炎研磨手段であり、更に、前記ガラス品の底を炎で磨くように構成されている2番目の炎研磨手段も含んで成る上記43記載のガラス製造施設。
45. 更に、前記ガラス品を前記強化用焼きなまし炉から取り出した後に前記ガラス品の表面に保護用耐擦り傷性被膜を付着させるように構成されている被覆装置も含んで成る上記31記載のガラス製造施設。
46. ガラス品の強化方法であって、
焼きなまし点温度を有する溶融ガラスからガラス品を成形し、
前記ガラス品を成形した後に前記ガラス品が前記ガラスの焼きなまし点より低くなる前にカリウムイオンを前記ガラス品の表面に付着させるが、前記付着段階中の前記ガラス品の表面温度が少なくとも前記ガラスの焼きなまし点温度であるようにし、そして
前記ガラス品を前記ガラスの歪み点温度から前記歪み点温度より約150℃低い温度の範囲の温度に少なくとも約5分間保持する、
ことを含んで成る方法。
47. 前記カリウムイオンを前記ガラス品の表面に付着させる段階を前記ガラス品を塩浴の中に浸ける時間を約10秒未満にすることで達成する上記46記載の方法。
48. 前記ガラス品を前記塩浴に約0.5秒から約30秒間浸漬する上記46記載の方法。
49. 前記カリウムイオンを前記ガラス品の表面に付着させる段階を前記ガラス品を塩浴の中に約3から約5秒間浸漬することで達成する上記46記載の方法。
50. 前記カリウムイオンを前記ガラス品の表面に付着させる段階をカリウムイオンを前記ガラス品の表面に噴霧することで達成する上記46記載の方法。
51. 噴霧がフレーム溶射を含んで成る上記50記載の方法。
52. 前記噴霧が静電塗装を含んで成る上記50記載の方法。
53. 前記噴霧段階が動力噴霧を含んで成る上記50記載の方法。
54. 前記カリウムイオンを前記ガラス品の表面に付着させる段階を化学的蒸着(CVD)で達成する上記46記載の方法。
55. 前記付着段階中の前記ガラス品の温度を前記ガラスの焼きなまし点より少なくとも約25℃高い温度にする上記46記載の方法。
56. 前記付着段階中の前記ガラス品の温度を前記ガラスの焼きなまし点より少なくとも約50℃高い温度にする上記46記載の方法。
57. 前記付着段階中の前記ガラス品の表面の温度を前記ガラスの焼きなまし点より少なくとも約80℃高い温度にする上記46記載の方法。
58. 前記ガラス品を前記歪み点温度から歪み点温度より約130℃低い温度の範囲の温度に保持する上記46記載の方法。
59. 前記歪み点温度が約530℃である上記46記載の方法。
60. 更に、前記保持段階の後に前記ガラス品の表面に保護用耐擦り傷性被膜を付着させることも含んで成る上記46記載の方法。
61. 溶融ガラスからガラス品を成形し、
前記ガラス品を成形した後にその成形したガラス品が前記ガラスの焼きなまし点より低くなる前に前記ガラス品をカリウムイオン含有溶融塩浴に浸漬するが、前記ガラス品を浸漬する時間を約30秒未満にし、そして
前記ガラス品を前記ガラスの歪み点温度から前記歪み点温度より約150℃低い温度の範囲の温度に少なくとも約5分間保持する、
ことを含んで成る方法。
62. 前記ガラス品を前記塩浴に浸漬する時間を約20秒以内にする上記61記載の方法。
63. 前記ガラス品を前記塩浴に浸漬する時間を約10秒以内にする上記61記載の方法。
64. 前記ガラス品を前記塩浴に約3から約5秒間浸漬する上記61記載の方法。
65. 前記塩浴が硝酸カリウムおよび塩化カリウムを含有して成る上記61記載の方法。
66. 前記硝酸カリウムを40−60モル%の範囲内にしそして前記塩化カリウムを40−60モル%の範囲内にする上記65記載の方法。
67. 前記塩浴が硫酸カリウムおよび塩化カリウムを含有して成る上記61記載の方法。
68. 更に、前記ガラス品を前記塩浴に浸漬する前に前記ガラス品を炎で磨いておくことも含んで成る上記61記載の方法。
69. 更に、前記保持段階の後に前記ガラス品の表面に保護用耐擦り傷性被膜を付着させることも含んで成る上記61記載の方法。
70. 前記塩浴の温度を約550℃から約750℃の範囲にする上記61記載の方法。
71. 前記ガラス品を前記歪み点温度から歪み点温度より約130℃低い温度の範囲の温度に保持する上記61記載の方法。
72. 前記歪み点温度が約530℃である上記61記載の方法。
図1に、従来技術のガラス強化方法を示す。 図2は、本発明の1つの態様に従う方法の流れ図である。 図3は、炎による研磨の利点を示すワイブルプロット図である。 図4は、高温イオン交換ガラス強化方法と低温イオン交換ガラス強化方法の両方の強度を時間と対比させたプロット図である。 図5は、本発明の代替態様に従う方法の流れ図である。 図6は、本発明の態様に従ういろいろなガラス強化方法の利点を比較する棒グラフである。 図7は、本発明の1つの態様に従うガラス強化装置の平面図である。 図8Aは、本発明の方法と従来技術の方法の比較で用いた焼きなまし炉の一例を示す図である。 図8Bは、本発明の態様に従う典型的な強化用焼きなまし炉を示す図である。 図9は、本発明の1つの面に従う瓶強化用装置の中の瓶浸漬用装置の透視図である。 図10は、本発明の1つの面に従う瓶強化用装置の中の瓶濯ぎ用装置の透視図である。 図11−20は、従来技術のガラス強化方法と比較した時の本発明の態様に従う典型的な化学的ガラス強化方法の利点を示すワイブルプロット図である。 図21は、瓶に付着する塩の重量と対比させたガラス強度の変化を示すプロット図である。 図22は、KNO/KCl浴液の中に浸漬する本発明の浸漬方法で製造したガラスロッドが優れた強度特性を有することを示すワイブルプロット図である。 図23は、KSO/KClおよびKSO/KCl/KNO浴液の中に浸漬する本発明の浸漬方法で製造したガラスロッドが優れた強度特性を有することを示すワイブルプロット図である。

Claims (64)

  1. 焼きなまし点温度を有する溶融ガラスからガラス品を成形し、
    その成形したガラス品を溶融塩浴に10秒以内の間浸漬するが、溶融塩浴がカリウムイオンを含有し、この浸漬段階中の前記ガラス品の表面温度が少なくとも前記ガラスの焼きなまし点温度であるようにし、そして
    前記ガラス品を、溶融塩浴浸漬の後、前記ガラスの歪み点温度から前記歪み点温度より150℃低い温度の範囲の温度に少なくとも5分間保持する、
    段階を含んで成る方法。
  2. 前記ガラス品を前記溶融塩浴に3から5秒間浸漬する請求項1記載の方法。
  3. 前記溶融塩浴が40−60モル%の範囲内の硝酸カリウム及び40−60モル%の範囲内の塩化カリウムを含有して成る請求項1記載の方法。
  4. 前記溶融塩浴が硝酸カリウム、塩化カリウムおよび硫酸カリウムの中の少なくとも2種類の組み合わせを含有して成る請求項1記載の方法。
  5. 前記溶融塩浴の温度を550℃から750℃の範囲にする請求項1記載の方法。
  6. 前記ガラス品を前記歪み点温度から歪み点温度より130℃低い温度の範囲の温度に保持する請求項1記載の方法。
  7. 更に、前記ガラス品を前記溶融塩浴に浸漬する前に前記ガラス品を炎で磨いておくことを含んで成る請求項1記載の方法。
  8. 更に、前記保持段階の後に前記ガラス品を冷却し、前記ガラス品から残存塩を除去することを含んで成る請求項1記載の方法。
  9. 更に、前記ガラス品の表面に保護用耐擦り傷性被膜を付着させることを含んで成る請求項1記載の方法。
  10. 準備領域、
    ガラス品を成形した後そして前記ガラス品が前記ガラス品の焼きなまし点温度より低い温度に冷える前に前記ガラス品を移動させるガラス品移動手段、
    溶融した塩を含有して成る溶融塩浴、
    ここで、前記ガラス品移動手段が前記ガラス品を前記準備領域から移動させて前記ガラス品を前記溶融塩浴の中に浸漬するように構成されており、前記ガラス品移動手段が前記ガラスの少なくとも焼きなまし点温度である表面温度を有するガラス品を浸漬するように構成されており、前記ガラス品が前記溶融塩浴の中に入ったままである時間が10秒以内であるように構成されている、
    および
    前記ガラス品を前記ガラスの歪み点温度から前記歪み点温度より150℃低い温度の範囲の温度に少なくとも5分間保持するように構成されている強化用焼きなまし炉、
    を含んで成る装置。
  11. 前記ガラス品移動手段が前記ガラス品を前記溶融塩浴の中に3秒から5秒間浸漬するように構成されている請求項10記載の装置。
  12. 前記溶融塩浴が40−60モル%の硝酸カリウムおよび40−60モル%の塩化カリウムを含有して成る請求項10記載の装置。
  13. 前記溶融塩浴が硝酸カリウム、塩化カリウムおよび硫酸カリウムの中の少なくとも2種類の組み合わせを含有して成る請求項10記載の装置。
  14. 前記強化用焼きなまし炉が前記ガラス品を前記ガラスの歪み点温度から前記歪み点温度より130℃低い温度の範囲の温度に保持するように構成されている請求項10記載の装置。
  15. 更に、前記ガラス品を炎で磨くように構成されている炎研磨手段を含んで成る請求項10記載の装置。
  16. 前記炎研磨手段が前記ガラス品の側面を炎で磨くように構成されている1番目の炎研磨手段であり、更に、前記ガラス品の底を炎で磨くように構成されている2番目の炎研磨手段を含んで成る請求項15記載の装置。
  17. 更に、前記ガラス品を前記強化用焼きなまし炉から取り出した後に前記ガラス品の表面に保護用耐擦り傷性被膜を付着させるように構成されている被覆装置も含んで成る請求項10記載の装置。
  18. ガラス品の強化方法であって、
    焼きなまし点温度を有する溶融ガラスからガラス品を成形し、
    カリウムイオンを10秒以内の間前記ガラス品の表面に付着させるが、前記付着段階中の前記ガラス品の表面温度が少なくとも前記ガラスの焼きなまし点温度であるようにし、そして
    カリウムイオン付着の後、前記ガラス品を前記ガラスの歪み点温度から前記歪み点温度より150℃低い温度の範囲の温度に少なくとも5分間保持する、
    ことを含んで成る方法。
  19. 前記歪み点温度が530℃である請求項18記載の方法。
  20. 前記カリウムイオンを前記ガラス品の表面に付着させる段階を前記ガラス品を溶融塩浴の中に3から5秒間浸漬することで達成する請求項18記載の方法。
  21. 更に、前記保持段階の後に前記ガラス品を冷却し、前記ガラス品から残存塩を除去することも含んで成る請求項18記載の方法。
  22. 更に、前記ガラス品を前記溶融塩浴に浸漬する前に前記ガラス品を炎で磨いておくことも含んで成る請求項18記載の方法。
  23. 更に、前記保持段階の後に前記ガラス品を冷却し、前記ガラス品から残留塩を除去する段階を含む請求項22記載の方法。
  24. 前記溶融塩浴が硝酸カリウムおよび塩化カリウムを含む請求項18記載の方法。
  25. 前記溶融塩浴が40−60モル%の範囲内の硝酸カリウム及び40−60モル%の範囲内の塩化カリウムを含有して成る請求項18記載の方法。
  26. 更に、前記ガラス品を前記溶融塩浴に浸漬する前に前記ガラス品を炎で磨いておくことを含んで成る請求項18記載の方法。
  27. 更に、前記保持段階の後に前記ガラス品の表面に保護用耐擦り傷性被膜を付着させることを含んで成る請求項18記載の方法。
  28. 前記溶融塩浴の温度を550℃から750℃の範囲にする請求項18記載の方法。
  29. 前記ガラス品を前記歪み点温度から歪み点温度より130℃低い温度の範囲の温度に保持する請求項18記載の方法。
  30. 前記歪み点温度が530℃である請求項29記載の方法。
  31. 焼きなまし点温度を有する溶融ガラスからガラス品を成形し、
    予熱温度までガラス品を予熱し、
    その成形したガラス品を、前記予熱温度より高い温度の溶融塩浴に10秒以内の間浸漬するが、溶融塩浴がカリウムイオンを含有し、この浸漬段階中の前記ガラス品の表面温度が少なくとも前記ガラスの焼きなまし点温度であるようにし、そして
    前記ガラス品を、前記ガラスの歪み点温度から前記歪み点温度より150℃低い温度の範囲の温度に少なくとも5分間保持する、
    段階を含んで成る方法。
  32. 前記ガラス品を、溶融塩浴に3秒から5秒の間浸漬する請求項31記載の方法。
  33. 前記溶融塩浴が硝酸カリウムと塩酸カリウムを含む請求項31記載の方法。
  34. 前記溶融塩浴が40−60モル%の範囲内の硝酸カリウム及び40−60モル%の範囲内の塩化カリウムを含有して成る請求項31記載の方法。
  35. 前記溶融塩浴が硫酸カリウムと塩酸カリウムを含む請求項31記載の方法。
  36. 前記溶融塩浴が硝酸カリウム、塩化カリウムおよび硫酸カリウムの中の少なくとも2種類の組み合わせを含有して成る請求項31記載の方法。
  37. 前記溶融塩浴が硝酸カリウム、塩化カリウムおよび硫酸カリウムの中の少なくとも2種類の組み合わせを含有して成っていて、前記組み合わせが少なくとも550℃の融点を示す請求項31記載の方法。
  38. 前記溶融塩浴の温度を550℃から750℃の範囲にする請求項31記載の方法。
  39. 前記ガラス品の保持が、前記ガラスの歪み点温度から前記歪み点温度より130℃低い温度の範囲の温度でなされる請求項31記載の方法。
  40. 前記歪み点温度が530℃である請求項31記載の方法。
  41. 更に、前記ガラス品を前記溶融塩浴に浸漬する前に前記ガラス品を炎で磨いておくことを含んで成る請求項31記載の方法。
  42. 更に、前記保持段階の後に前記ガラス品を冷却し、前記ガラス品から残存塩を除去し、前記ガラス品の表面に保護用耐擦り傷性被膜を付着させることも含んで成る請求項31記載の方法。
  43. ガラス品を成形するように構成されているガラス成形機および強化用焼きなまし炉を含んで成るガラス製造施設であって、
    溶融した塩を含有して成る溶融塩浴、ここで、ガラス品が溶融塩浴に10秒以内の間浸漬され、この浸漬段階中の前記ガラス品の表面温度が少なくとも前記ガラスの焼きなまし点温度であるようにされる、
    および
    前記ガラス品の温度を前記ガラスの歪み点温度から前記歪み点温度より150℃低い温度の範囲の温度に少なくとも5分間保持するように構成されている強化用焼きなまし炉、
    を含んでなるガラス製造施設。
  44. 更に、前記ガラス品を前記溶融塩浴の中に浸漬するように構成されているガラス品取り扱い手段も含んで成る請求項43記載のガラス製造施設。
  45. 前記ガラス品を前記溶融塩浴の中に3秒から5秒間浸漬する請求項43記載のガラス製造施設。
  46. 前記溶融塩浴が硝酸カリウムおよび塩化カリウムを含有して成る請求項43記載のガラス製造施設。
  47. 硝酸カリウムが40−60モル%の範囲内でありそして塩化カリウムが40−60モル%の範囲内である請求項43記載のガラス製造施設。
  48. 前記溶融塩浴が硫酸カリウムおよび塩化カリウムを含有して成る請求項43記載のガラス製造施設。
  49. 前記溶融塩浴が硝酸カリウム、塩化カリウムおよび硫酸カリウムの中の少なくとも2種類の組み合わせを含有して成る請求項43記載のガラス製造施設。
  50. 前記溶融塩浴が硝酸カリウム、塩化カリウムおよび硫酸カリウムの中の少なくとも2種類の組み合わせを含有して成っていて、前記組み合わせが少なくとも550℃の融点を示す請求項43記載のガラス製造施設。
  51. 前記強化用焼きなまし炉が前記ガラス品を前記歪み点温度から前記歪み点温度より130℃低い温度の範囲の温度に保持するように構成されている請求項43記載のガラス製造施設。
  52. 前記歪み点温度が530℃である請求項43記載のガラス製造施設。
  53. 更に、前記ガラス品を炎で磨くように構成されている炎研磨手段も含んで成る請求項43記載のガラス製造施設。
  54. 前記炎研磨手段が前記ガラス品の側面を炎で磨くように構成されている1番目の炎研磨手段であり、更に、前記ガラス品の底を炎で磨くように構成されている2番目の炎研磨手段を含んで成る請求項53記載のガラス製造施設。
  55. 更に、前記ガラス品を前記強化用焼きなまし炉から取り出した後に前記ガラス品の表面に保護用耐擦り傷性被膜を付着させるように構成されている被覆装置も含んで成る請求項43記載のガラス製造施設。
  56. 焼きなまし点温度を有する溶融ガラスからガラス品を成形し、
    その成形したガラス品を溶融塩浴に10秒以内の間浸漬するが、溶融塩浴がカリウムイオンを含有し、この浸漬段階中の前記ガラス品の表面温度が少なくとも前記ガラスの焼きなまし点温度であり、溶融塩浴の温度が前記ガラスの焼きなまし点温度より25℃高い温度であるようにし、そして
    前記ガラス品を、溶融塩浴浸漬の後、前記ガラスの歪み点温度から前記歪み点温度より150℃低い温度の範囲の温度に少なくとも5分間保持する、
    段階を含んで成る方法。
  57. 前記ガラス品を前記溶融塩浴に3から5秒間浸漬する請求項56記載の方法。
  58. 前記溶融塩浴が40−60モル%の範囲内の硝酸カリウム及び40−60モル%の範囲内の塩化カリウムを含有して成る請求項56記載の方法。
  59. 前記溶融塩浴が硝酸カリウム、塩化カリウムおよび硫酸カリウムの中の少なくとも2種類の組み合わせを含有して成る請求項56記載の方法。
  60. 前記溶融塩浴の温度を550℃から750℃の範囲にする請求項56記載の方法。
  61. 前記ガラス品を前記歪み点温度から歪み点温度より130℃低い温度の範囲の温度に保持する請求項56記載の方法。
  62. 更に、前記ガラス品を前記溶融塩浴に浸漬する前に前記ガラス品を炎で磨いておくことを含んで成る請求項56記載の方法。
  63. 更に、前記保持段階の後に前記ガラス品を冷却し、前記ガラス品から残存塩を除去することを含んで成る請求項56記載の方法。
  64. 更に、前記ガラス品の表面に保護用耐擦り傷性被膜を付着させることを含んで成る請求項56記載の方法。
JP2006509480A 2003-04-22 2004-03-31 ガラス強化方法および装置 Expired - Lifetime JP4839210B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US46435603P 2003-04-22 2003-04-22
US60/464,356 2003-04-22
PCT/US2004/009716 WO2004094329A1 (en) 2003-04-22 2004-03-31 Method and apparatus for strengthening glass
US10/813,435 2004-03-31
US10/813,435 US20040221615A1 (en) 2003-04-22 2004-03-31 Method and apparatus for strengthening glass

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007524557A JP2007524557A (ja) 2007-08-30
JP4839210B2 true JP4839210B2 (ja) 2011-12-21

Family

ID=33423527

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006509480A Expired - Lifetime JP4839210B2 (ja) 2003-04-22 2004-03-31 ガラス強化方法および装置

Country Status (15)

Country Link
US (1) US20040221615A1 (ja)
EP (1) EP1628927B1 (ja)
JP (1) JP4839210B2 (ja)
AR (1) AR043828A1 (ja)
AT (1) ATE496012T1 (ja)
AU (2) AU2004232803C1 (ja)
BR (1) BRPI0409597A (ja)
CA (1) CA2522807A1 (ja)
CO (1) CO5640046A2 (ja)
DE (1) DE602004031106D1 (ja)
MX (1) MXPA05010987A (ja)
PE (1) PE20050215A1 (ja)
RU (1) RU2365547C2 (ja)
TW (1) TW200427641A (ja)
WO (1) WO2004094329A1 (ja)

Families Citing this family (72)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10319708A1 (de) * 2003-05-02 2004-11-25 Tu Bergakademie Freiberg Alkalihaltige Gläser mit modifizierten Glasoberflächen und Verfahren zu ihrer Herstellung
WO2006123621A1 (ja) * 2005-05-16 2006-11-23 Nipro Corporation バイアルおよびその製造方法
FR2893022B1 (fr) * 2005-11-10 2007-12-21 Saint Gobain Emballage Sa Procede de renforcement d'articles en verre creux
US8677782B2 (en) * 2006-07-25 2014-03-25 Guardian Industries Corp. Method of making glass including surface treatment with aluminum chloride at or just prior to annealing LEHR
US20080248223A1 (en) * 2007-04-03 2008-10-09 Niederst Ken W Epoxy urethane coated ceramic article
FI122878B (fi) * 2007-12-20 2012-08-15 Beneq Oy Menetelmä lasin seostamiseksi
US20110250346A1 (en) * 2010-04-07 2011-10-13 Remington Jr Michael P Adhesion of organic coatings on glass
KR101204697B1 (ko) 2010-04-14 2012-11-26 (주)보원종합기술 강화유리의 제조방법 및 이로부터 제조되는 강화유리
US8650908B2 (en) 2010-05-25 2014-02-18 Emhart Glass S.A. Post-manufacture glass container thermal strengthening on a conveyor
US8839644B2 (en) 2010-05-25 2014-09-23 Emhart Glass S.A. Post-manufacture glass container thermal strengthening method
US11207109B2 (en) 2010-10-20 2021-12-28 206 Ortho, Inc. Method and apparatus for treating bone fractures, and/or for fortifying and/or augmenting bone, including the provision and use of composite implants, and novel composite structures which may be used for medical and non-medical applications
EP2629780A4 (en) 2010-10-20 2014-10-01 206 Ortho Inc IMPLANTABLE POLYMER FOR BONE AND VASCULAR LESIONS
US10525168B2 (en) 2010-10-20 2020-01-07 206 Ortho, Inc. Method and apparatus for treating bone fractures, and/or for fortifying and/or augmenting bone, including the provision and use of composite implants, and novel composite structures which may be used for medical and non-medical applications
US11058796B2 (en) 2010-10-20 2021-07-13 206 Ortho, Inc. Method and apparatus for treating bone fractures, and/or for fortifying and/or augmenting bone, including the provision and use of composite implants, and novel composite structures which may be used for medical and non-medical applications
US11484627B2 (en) 2010-10-20 2022-11-01 206 Ortho, Inc. Method and apparatus for treating bone fractures, and/or for fortifying and/or augmenting bone, including the provision and use of composite implants, and novel composite structures which may be used for medical and non-medical applications
US10525169B2 (en) 2010-10-20 2020-01-07 206 Ortho, Inc. Method and apparatus for treating bone fractures, and/or for fortifying and/or augmenting bone, including the provision and use of composite implants, and novel composite structures which may be used for medical and non-medical applications
US11291483B2 (en) 2010-10-20 2022-04-05 206 Ortho, Inc. Method and apparatus for treating bone fractures, and/or for fortifying and/or augmenting bone, including the provision and use of composite implants
US9320601B2 (en) 2011-10-20 2016-04-26 206 Ortho, Inc. Method and apparatus for treating bone fractures, and/or for fortifying and/or augmenting bone, including the provision and use of composite implants
KR101435354B1 (ko) * 2010-12-03 2014-08-27 아사히 가라스 가부시키가이샤 디스플레이 장치용 화학 강화 유리 기판의 제조 방법
WO2012077796A1 (ja) * 2010-12-10 2012-06-14 旭硝子株式会社 化学強化ガラスの製造方法
KR101268956B1 (ko) * 2011-04-15 2013-05-29 연세대학교 산학협력단 디스플레이용 유리의 강화 또는 동시 항균처리를 위한 이온교환 방법 및 그 방법에 의해 강화 또는 동시 항균처리된 디스플레이용 유리
PH12012000258A1 (en) * 2011-09-09 2015-06-01 Hoya Corp Method of manufacturing an ion-exchanged glass article
EP3919457A1 (en) * 2012-02-28 2021-12-08 Corning Incorporated Glass articles with low-friction coatings
US9034442B2 (en) * 2012-11-30 2015-05-19 Corning Incorporated Strengthened borosilicate glass containers with improved damage tolerance
US9499434B1 (en) 2012-08-31 2016-11-22 Owens-Brockway Glass Container Inc. Strengthening glass containers
US20140087193A1 (en) * 2012-09-26 2014-03-27 Jeffrey Scott Cites Methods for producing ion exchanged glass and resulting apparatus
KR101402585B1 (ko) * 2012-11-01 2014-06-02 코닝정밀소재 주식회사 글라스의 화학강화 장치 및 이를 이용한 화학강화 방법
WO2014079478A1 (en) 2012-11-20 2014-05-30 Light In Light Srl High speed laser processing of transparent materials
CN103896498A (zh) * 2012-12-28 2014-07-02 深圳富泰宏精密工业有限公司 玻璃基体强化处理方法及玻璃制品
EP2754524B1 (de) 2013-01-15 2015-11-25 Corning Laser Technologies GmbH Verfahren und Vorrichtung zum laserbasierten Bearbeiten von flächigen Substraten, d.h. Wafer oder Glaselement, unter Verwendung einer Laserstrahlbrennlinie
EP2781296B1 (de) 2013-03-21 2020-10-21 Corning Laser Technologies GmbH Vorrichtung und verfahren zum ausschneiden von konturen aus flächigen substraten mittels laser
JP2016525379A (ja) 2013-05-23 2016-08-25 206 オーソ,インコーポレーテッド 複合材インプラントの提供および使用を含む、骨折を治療するための、ならびに/または、骨を補強および/もしくは増強するための方法および装置
JP5776859B2 (ja) 2013-07-19 2015-09-09 旭硝子株式会社 化学強化ガラス及びその製造方法
US9162780B2 (en) 2013-10-03 2015-10-20 Owens-Brockway Glass Container Inc. Preparing a sealing surface of a container
US9850160B2 (en) 2013-12-17 2017-12-26 Corning Incorporated Laser cutting of display glass compositions
US20150165560A1 (en) 2013-12-17 2015-06-18 Corning Incorporated Laser processing of slots and holes
US11556039B2 (en) 2013-12-17 2023-01-17 Corning Incorporated Electrochromic coated glass articles and methods for laser processing the same
US10442719B2 (en) 2013-12-17 2019-10-15 Corning Incorporated Edge chamfering methods
US9517963B2 (en) 2013-12-17 2016-12-13 Corning Incorporated Method for rapid laser drilling of holes in glass and products made therefrom
US20150284283A1 (en) * 2014-04-02 2015-10-08 Gyrotron Technology, Inc. Method for glass tempering using microwave radiation
US9624128B1 (en) * 2014-05-13 2017-04-18 Owens—Brockway Glass Container Inc. Glass container coating and surface treatment process
TWI730945B (zh) 2014-07-08 2021-06-21 美商康寧公司 用於雷射處理材料的方法與設備
WO2016010991A1 (en) 2014-07-14 2016-01-21 Corning Incorporated Interface block; system for and method of cutting a substrate being transparent within a range of wavelengths using such interface block
EP3552753A3 (en) * 2014-07-14 2019-12-11 Corning Incorporated System for and method of processing transparent materials using laser beam focal lines adjustable in length and diameter
CN208586209U (zh) 2014-07-14 2019-03-08 康宁股份有限公司 一种用于在工件中形成限定轮廓的多个缺陷的系统
US10669196B2 (en) 2014-12-31 2020-06-02 Corning Incorporated Methods for treating glass articles
BR112017014270A2 (pt) 2014-12-31 2018-03-27 Corning Incorporated ?métodos para tratar termicamente artigos de vidro?
JP2018507154A (ja) 2015-01-12 2018-03-15 コーニング インコーポレイテッド マルチフォトン吸収方法を用いた熱強化基板のレーザー切断
JP7292006B2 (ja) 2015-03-24 2023-06-16 コーニング インコーポレイテッド ディスプレイガラス組成物のレーザ切断及び加工
DE102015108171A1 (de) * 2015-05-22 2016-11-24 Degudent Gmbh Verfahren zur Erhöhung der Festigkeit von aus Lithiumsilikat-Glaskeramik bestehendem Formkörper
DE102015108169A1 (de) * 2015-05-22 2016-11-24 Degudent Gmbh Verfahren zur Erhöhung der Festigkeit eines aus Lithiumsilikat-Glaskeramik bestehenden Formkörpers
DE102015108173A1 (de) * 2015-05-22 2016-11-24 Degudent Gmbh Verfahren zur Erhöhung der Festigkeit von aus Lithiumsilikat-Glaskeramik bestehendem Formkörper
EP3319911B1 (en) 2015-07-10 2023-04-19 Corning Incorporated Methods of continuous fabrication of holes in flexible substrate sheets and products relating to the same
KR102486323B1 (ko) * 2016-03-30 2023-01-10 삼성디스플레이 주식회사 유리 기판의 처리 방법
SG11201809797PA (en) 2016-05-06 2018-12-28 Corning Inc Laser cutting and removal of contoured shapes from transparent substrates
DE112017002437T8 (de) * 2016-05-12 2019-09-05 Toyo-Sasaki Glass Co., Ltd. Glasbehälter und Verfahren und Vorrichtung zur Herstellung desselben
US10410883B2 (en) 2016-06-01 2019-09-10 Corning Incorporated Articles and methods of forming vias in substrates
CN105948536B (zh) * 2016-06-16 2019-02-26 深圳市东丽华科技有限公司 单一强化层玻璃及其制备方法
US10794679B2 (en) 2016-06-29 2020-10-06 Corning Incorporated Method and system for measuring geometric parameters of through holes
KR102078294B1 (ko) 2016-09-30 2020-02-17 코닝 인코포레이티드 비-축대칭 빔 스폿을 이용하여 투명 워크피스를 레이저 가공하기 위한 기기 및 방법
US10626047B2 (en) 2016-10-18 2020-04-21 Owens-Brockway Glass Container Inc. Glass container coating process
US11542190B2 (en) 2016-10-24 2023-01-03 Corning Incorporated Substrate processing station for laser-based machining of sheet-like glass substrates
AU2017357085A1 (en) * 2016-11-10 2019-06-27 206 Ortho, Inc. Method for treating bone fractures, and fortifying bone, using composite implants, for medical and non-medical applications
US11014849B2 (en) * 2016-11-30 2021-05-25 Corning Incorporated Systems and methods for ion exchanging glass articles
CN108726893B (zh) * 2017-04-19 2021-06-04 郑州旭飞光电科技有限公司 钢化液组合物及其制备方法和提高玻璃抗弯强度的方法及化学钢化玻璃
US10580725B2 (en) 2017-05-25 2020-03-03 Corning Incorporated Articles having vias with geometry attributes and methods for fabricating the same
US11078112B2 (en) 2017-05-25 2021-08-03 Corning Incorporated Silica-containing substrates with vias having an axially variable sidewall taper and methods for forming the same
US10626040B2 (en) 2017-06-15 2020-04-21 Corning Incorporated Articles capable of individual singulation
CO2017012695A1 (es) * 2017-09-29 2018-02-28 Agp America Sa Método de fortalecimiento de sustratos de vidrio para aplicaciones en automóviles
WO2019070788A1 (en) * 2017-10-06 2019-04-11 Corning Incorporated GLASS LAMINATE HAVING LOW COMPRESSION STRENGTH, LARGE LAYER DEPTH, CHEMICALLY REINFORCED INTERNAL GLASS LAYER, AND METHOD THEREOF
US11554984B2 (en) 2018-02-22 2023-01-17 Corning Incorporated Alkali-free borosilicate glasses with low post-HF etch roughness
DE102018127528A1 (de) * 2018-11-05 2020-05-07 Schott Ag Behälter aus Glas sowie Verfahren zu dessen Herstellung

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55104949A (en) * 1979-02-01 1980-08-11 Nippon Taisanbin Kogyo Kk Treating method for surface layer of soda lime glass

Family Cites Families (25)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US1307453A (en) * 1919-06-24 Machine for fire finishing tumblers and other glass articles
US1718654A (en) * 1929-06-25 Apparatus for fire finishing glass articles
US1038909A (en) * 1910-12-10 1912-09-17 Louis Levien Apparatus for fire-polishing glassware.
US1205675A (en) * 1913-07-10 1916-11-21 Maurice A Smith Apparatus for fire-polishing and reheating glass.
US1274095A (en) * 1918-06-17 1918-07-30 Maurice A Smith Fire-polishing apparatus.
US1383171A (en) * 1919-09-18 1921-06-28 Mckee Glass Company Fire-polishing apparatus
US1554038A (en) * 1921-08-30 1925-09-15 A H Heisey & Co Machine for fire polishing and finishing glassware
US1626739A (en) * 1924-03-26 1927-05-03 Graham Glass Company Method and apparatus for fire-finishing glass articles
US1594557A (en) * 1924-04-28 1926-08-03 Libbey Glass Mfg Co Fire-polishing apparatus
US1949901A (en) * 1932-06-29 1934-03-06 Owens Illinois Glass Co Apparatus for fire finishing glass articles
US2331014A (en) * 1940-06-20 1943-10-05 Owens Illinois Glass Co Fire polishing apparatus
US2338841A (en) * 1941-06-10 1944-01-11 Owens Illinois Glass Co Fire polishing machine
US2507433A (en) * 1943-07-14 1950-05-09 Borchert Method of fire polishing glassware
US2422482A (en) * 1943-09-04 1947-06-17 Corning Glass Works Apparatus for fire-polishing glass articles
US2883797A (en) * 1955-03-29 1959-04-28 J & L Associates Inc Fire finishing machine for glass articles
NL94598C (ja) * 1955-07-06
US3188190A (en) * 1957-11-15 1965-06-08 Union Carbide Corp Method for fire polishing
NL298010A (ja) * 1962-09-17
BE638146A (ja) * 1962-10-04
US3573072A (en) * 1964-05-05 1971-03-30 David A Duke Glass-ceramic article and method
US3498773A (en) * 1966-02-23 1970-03-03 Owens Illinois Inc Method of strengthening glass by ion exchange
US3741739A (en) * 1970-07-07 1973-06-26 Owens Illinois Inc Method of strengthening glass
US3708273A (en) * 1970-12-16 1973-01-02 Corning Glass Works Automatic tube transfer firepolishing apparatus and method
BE786855A (fr) * 1971-07-28 1973-01-29 Saint Gobain Procede de renforcement du verre par echange d'ions
DE2230506C3 (de) * 1972-06-22 1975-08-21 Jenaer Glaswerk Schott & Gen., 6500 Mainz Verfahren zur Erzeugung der Phototropie in entsprechend zusammengesetzten Rohgläsern durch eine Temperaturbehandlung in einer Flüssigkeit

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS55104949A (en) * 1979-02-01 1980-08-11 Nippon Taisanbin Kogyo Kk Treating method for surface layer of soda lime glass

Also Published As

Publication number Publication date
DE602004031106D1 (de) 2011-03-03
AU2004232803A1 (en) 2004-11-04
EP1628927A1 (en) 2006-03-01
PE20050215A1 (es) 2005-04-26
JP2007524557A (ja) 2007-08-30
TW200427641A (en) 2004-12-16
EP1628927B1 (en) 2011-01-19
RU2365547C2 (ru) 2009-08-27
WO2004094329A1 (en) 2004-11-04
AU2004232803B2 (en) 2009-09-17
AU2004232803C1 (en) 2010-05-13
MXPA05010987A (es) 2005-12-12
CA2522807A1 (en) 2004-11-04
AR043828A1 (es) 2005-08-17
ATE496012T1 (de) 2011-02-15
BRPI0409597A (pt) 2006-05-02
AU2009251010A1 (en) 2010-01-14
CO5640046A2 (es) 2006-05-31
WO2004094329B1 (en) 2005-01-27
RU2005136214A (ru) 2006-05-10
US20040221615A1 (en) 2004-11-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4839210B2 (ja) ガラス強化方法および装置
US3844754A (en) Process of ion exchange of glass
US3473906A (en) Method of strengthening glass
US4842630A (en) Manufacture of glassware articles of improved strength
US3607172A (en) Tripotassium phosphate treatment for strengthening glass
EP2925699B1 (en) Surface treatment process for glass containers
ZA200508571B (en) Method and apparatus for strengthening glass
EP2371778A1 (en) Method for producing toughened flat glass with anti-reflective properties
JPS6127336B2 (ja)
US3615322A (en) Chemical strengthening of glass articles produced with flame treatment
JPS6127337B2 (ja)
EP2223901B1 (en) Process for increasing the abrasion resistance of a pre-determined part of the surface of a glass container
EP2319814A1 (en) Method and apparatus for strengthening glass
Wang et al. Strengthening soda-lime-silica glass by a low-expansion coating applied by melt dipping
US20210061698A1 (en) Method for strengthening and bending glass sheets
US20230295032A1 (en) Glass article and method for producing a glass article
JP2023539777A (ja) ガラス物品の強度及び/又は硬度の向上方法
US20230087978A1 (en) Aqueous ion exchange strengthening of glass articles
PL219932B1 (pl) Sposób obróbki wyrobów z opakowaniowego szkła sodowo-wapniowo-krzemowego z powierzchnią uszlachetnianą związkami glinu
CN112041281A (zh) 复合形状、高抵抗力的带腔薄玻璃及其生产方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20080223

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100316

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20100616

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20100623

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100714

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101207

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20110307

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20110314

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20110405

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20110407

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20110412

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20110414

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110422

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110906

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111003

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141007

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4839210

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250