JP4839150B2 - 固体撮像素子収納用ケース、その製造方法、及び、固体撮像装置 - Google Patents

固体撮像素子収納用ケース、その製造方法、及び、固体撮像装置 Download PDF

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Description

本発明は、固体撮像素子収納用ケース、その製造方法、及び、前記固体撮像素子収納用ケースを具備する固体撮像装置に関する。
従来、固体撮像装置には中空のセラミック製ケースが長く使用されてきたが、資材費を安価にするため、最近は中空の樹脂製ケースが開発されつつある(特許公報1等参照)。
前記樹脂製ケースを通常の射出成形金型により製造する場合、図1及び図2に示すように、ゲート28から射出流入する樹脂が、ゲート28(ゲート部28a及びランナ部28bをあわせて、単に「ゲート」又は「ゲート28」ともいう。)近傍に位置するアイランド30やリード端子40などに強い圧力で衝突する。このため、アイランド30に大きな反りが生じるという問題、また場合によってはリード端子40が変形するという問題があった。
特開平6−163950号公報
本発明が解決しようとする一つの課題は、射出成形により得られる樹脂製中空ケースにおいて、アイランドの反りやリード端子の変形が少ない新規な固体撮像素子収納用ケース、その製造方法、及び、これを具備する固体撮像装置を提供することである。
上記課題は、以下に示す(1)〜(5)の手段により解決された。
(1)本発明に係る固体撮像素子収納用ケースの一実施態様は、略矩形の樹脂製底板とその周縁に略垂設された樹脂製側壁とから一体に形成されるとともに、金属製リード端子及び固体撮像素子を固設する金属製アイランドが挿設され、開口部が透明板により閉塞可能な樹脂製中空ケースであって、該ケースは熱可塑性樹脂又はその組成物を一体に射出成形することにより得られ、射出成形用ゲートが該ケースの短手方向の片側側壁部に設けられ、該ゲートから射出流入される樹脂又はその組成物の流動方向を変えるための樹脂流制御突起により形成された凹部が該片側側壁部内に設けられていることを特徴とする。
樹脂流制御突起は、邪魔ピンにより構成することができる。また、この凹部は、樹脂流制御突起が樹脂から抜けた跡の穴である。
(2)本発明の固体撮像装置は、上記(1)記載の固体撮像素子収納用ケースを具備することを特徴とする。
(3)本発明に係る固体撮像素子収納用ケースの製造方法は、略矩形の樹脂製底板とその周縁に略垂設された樹脂製側壁とから一体に形成されるとともに、金属製リード端子及び固体撮像素子を固設する金属製アイランドが挿設され、開口部が透明板により閉塞可能な樹脂製中空ケースの製造方法であって、射出成形用ゲートを該ケースの短手方向の片側側壁部に設け、該ゲートから射出流入する樹脂又はその組成物の流動方向を変えるための樹脂流制御突起により形成される凹部が該片側側壁部内に形成されるように、熱可塑性樹脂又はその組成物を一体に射出成形することを特徴とする。
(4)本発明の固体撮像素子収納用ケースの一実施態様は、固体撮像素子配置用凹部を有する樹脂製のケース本体と、固体撮像素子配置用凹部の底面からケース本体の外部に延びたリード端子と、ケース本体の長手方向の一端部に設けられた樹脂流制御突起挿入跡と、ケース本体の樹脂流制御突起挿入跡の内側の底面に対向する位置に設けられた樹脂注入口の取付跡とを備えることを特徴とする。
(5)本発明の固体撮像素子収納用ケースの一実施態様は、固体撮像素子配置用凹部を有する樹脂製のケース本体と、固体撮像素子配置用凹部の底面からケース本体の外部に延びたリード端子と、ケース本体の長手方向の一端部に設けられた樹脂流制御突起挿入跡と、ケース本体の樹脂流制御突起挿入跡の内側の側面に対向する位置に設けられた樹脂注入口の取付跡とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、インサート成形される金属部品(アイランド、リード端子等)に反りや変形が少ない固体撮像素子収納用ケース、その製造方法、これを具備する固体撮像装置を提供することができる。
以下、本発明の固体撮像素子収納用ケース、その製造方法、及び、前記固体撮像素子収納用ケースを具備する固体撮像装置について適宜図面を参照しながら説明する。
(固体撮像素子収納用ケース)
図3〜図8を参照すれば、本発明の固体撮像素子収納用ケース20は、略矩形の樹脂製底板22とその周縁に略垂設された樹脂製側壁24a及び24bとから一体に形成されるとともに、金属製リード端子40及び固体撮像素子12を固設する金属製アイランド30が挿設され、開口部が透明板60により閉塞可能な樹脂製中空ケースであって、該ケースは熱可塑性樹脂又はその組成物を一体に射出成形することにより得られ、射出成形用ゲートが該ケースの短手方向の片側側壁部に設けられ、該ゲートから射出流入される樹脂又はその組成物の流動方向を変えるための樹脂流制御突起により形成された凹部26が該片側側壁部内に設けられていることを特徴とする。
図1及び図2は、前述したように、樹脂流制御突起の設けられていない射出成形金型を用いた従来の射出成形法の概略を示す模式図である。図1は、リードフレーム50を挿設した金型キャビティ内に開口面積の小さいゲート(ピンポイントゲート)28から射出流入(「注入」ともいう。)される樹脂又はその組成物(以下、「樹脂(組成物)」、又は、単に「樹脂」とも記す。)が特別な規制を受けることなく水平な各方向に自由に流動する様子を模式的に示す部分断面平面図である。図2は、図1に対応する部分断面側面図であり、ゲートから注入された樹脂(組成物)は、ゲートの設けられた側壁部内に上下方向にも特別な規制を受けることなく流動する様子を模式的に示している。
(樹脂流制御突起による樹脂流動方向の規制)
図3及び図4は、本発明の固体撮像素子収納用ケース20の射出成形する場合における一例を模式的に示す部分断面平面図及び部分断面側面図であり、射出成形金型キャビティ内に樹脂流制御突起を設けて、ゲートから注入される樹脂(組成物)の流動方向が規制される様子を模式的に示す。図3は、リードフレームを挿入して射出成形される本発明の固体撮像素子収納用ケースの一例を、樹脂製底板に平行で、ゲートを含む面で切断したゲート近傍の部分断面平面図である。図4は、樹脂製底板に垂直、かつ、ゲートを含む面で切断したゲート近傍の部分断面側面図である。
(樹脂流制御突起により形成された凹部(樹脂流制御突起挿入跡、肉盗み部))
図3及び図4において、本発明の固体撮像素子収納用ケース20は、ゲート28から注入される樹脂(組成物)の流動方向を変えるために該ゲート28の近傍に設けられた樹脂流制御突起により形成された凹部26(「樹脂流制御突起挿入跡」又は「肉盗み部」ともいう。)を有することを特徴とする。
本発明の固体撮像素子収納用ケースは、射出成形後の離型時に開口面積の小さいゲートに接続する成形端がある場合には、これを切り離した切り離し跡を有する。該凹部は、該ゲート(切り離し)跡の残る短手方向側壁部内に形成される。
この凹部は、該ゲートから注入される樹脂(組成物)の流動方向を変えるために、射出成形金型キャビティ内に設けられた樹脂流制御突起により形成されるものであり、ゲートを設けたケース短手方向片側側壁部内に形成された空洞状の凹部である。
ここで「側壁部」とは、側壁及びその下部に位置する底板部分を含めた部分をいい、底板部分の上部に位置する側壁のみを示す場合には「側壁」又は「主側壁及び副側壁」という。「主側壁」とは、底板の長手方向に略垂設された側壁をいい、「副側壁」とは、底板の短手方向に略垂設された側壁をいう。
また、この凹部は、ゲートからの樹脂(組成物)の注入方向に対し略垂設された樹脂流制御突起により形成されることが好ましい。
(樹脂流制御突起(邪魔ピン))
該凹部を形成する樹脂流制御用突起(「邪魔ピン」ともいう。)とは、ゲートから注入され直進する樹脂(組成物)の流動を制御するために、射出成形金型キャビティ内のゲート近傍に突出して設けられた部材である。樹脂流制御突起は、ゲートから注入された樹脂(組成物)が金型内で注入方向のまま流動するのを制御できるような位置に配置され、適当な大きさと形状を有した構成とする。
樹脂流制御突起は、ゲートとアイランドの末端部との中間に配置されることが好ましい。ゲートを、ケースの片側側壁部外壁面に設ける場合、樹脂流制御突起は、ケースの開口部側から金型キャビティ内に突出するように設けられるのが好ましい。これとは逆に、樹脂流制御突起は、ケースの底板側から突出するように設けることもできる。また、通常はケースの底板が上になるように金型を配置するが、これは底板が下となるように金型を配置してもよく、また、ケースの厚み方向が水平方向になるように金型を配置してもよい。
射出成形金型キャビティ内に樹脂流制御突起を設け射出成形することにより、該樹脂流制御突起の形状に対応する凹部が樹脂製中空ケースに形成される。樹脂(組成物)の収縮のために形状が厳密には若干違うこともあるが、樹脂流制御突起の外形と該凹部の空洞は、ほぼ同じ形状である。樹脂流制御突起が板状である場合に、「樹脂流制御板」又は「邪魔板」ともいうこととする。
樹脂流制御突起は、射出成形金型キャビティ内のゲートの近傍に配置される。「近傍」とは、該ゲートが設けられている短手方向の片側側壁部内であって、注入される樹脂の流動方向を変えることのできる位置をいう。前記側壁部の内部に金属製部材(アイランド端の樹脂埋設部)等がインサートされる場合には、この金属製部材の端部とゲートとの間に設けることが好ましい。樹脂流制御突起は、本発明の趣旨からも明らかなように、金型内へ注入された樹脂(組成物)の流動を変えるものであっても、金型キャビティ内の本来の流動を阻害しないものとするため、該樹脂流制御突起と該ゲートとは適度な距離を設け、また樹脂流制御突起の大きさや形状も適当なものとすることが好ましい。
ゲートから注入される樹脂(組成物)の「流動方向を変える」とは、ゲートから注入され直進する樹脂(組成物)が、ゲートに最も近く配置されたアイランド等の金属部材の(埋設)末端に直接には届かないように、途中で樹脂(組成物)の流動方向を変更することをいう。すなわち、ゲートの開口の軸の延長線上には、樹脂流制御用突起をゲートとリードフレームとの間に挟まず、リードフレームが設けられないということである。
図3及び図4に示した一実施態様では、ゲートから注入された樹脂(組成物)は、その注入方向に対して略垂直に設けられた樹脂流制御突起に衝突して、その流動方向を樹脂流制御突起の表面において一旦ほぼ90度変えられた後に、圧力の低い未充填部に向い流動している。
図3及び図4に模式的に示す態様では、注入された樹脂(組成物)の流動方向を変えることにより、大きく2つの利点が生じる。1つの利点は、ゲートから注入される樹脂(組成物)の流動が、一旦樹脂流制御突起に当たりその表面で四方に分散することにより、高い射出圧が緩和されることである。図1及び図2に示すような従来例において、高い射出圧力で注入された樹脂(組成物)がアイランド等に直接当たって生じる変形を解消することができ、成形された固体撮像素子収納用ケース内のアイランドの反りやリード端子の変形を防止することができる。
もう一つの利点は、ゲートから射出される樹脂(組成物)を、一旦樹脂流制御突起に当てることにより、樹脂(組成物)の流動速度及び流動方向をより均一化することができることである。樹脂流制御突起により流動方向を規制することにより、樹脂(組成物)は底板及び側壁長手方向の未充填部に揃った流動方向と流動速度で流動し充填されることになる。
流動方向と流動速度が均一化することで、樹脂(組成物)の高度な配向が可能となり、該ケースの冷却速度が均一化し、冷却時における樹脂(組成物)の収縮も均一化されるために、該ケースの反りや変形を抑制できる結果となる。この傾向は、液晶性ポリマーを用いて成形する場合や、繊維で強化した樹脂組成物により成形する場合に、特に顕著な効果をもたらす。
樹脂流制御突起を設けた結果、上述の二つの作用効果により、アイランドの反りを抑えることができ、固体撮像素子の反りや変形が低減できる。このために、フォーカシングが容易な固体撮像装置が得られ、得られるイメージ品質を向上することができる。
樹脂流制御突起は、射出流入される樹脂(組成物)が略垂直に突き当たるように設けることが好ましい。「略垂直に」とは、厳密に垂直の場合の他に、好ましくは垂直方向から30°以内の傾斜を有しても良いことを意味する。板状である樹脂流制御板は、直方体とする以外に、直方体の中央の厚みを少しだけ大きくしたような六角柱とすることもできる。
樹脂流制御突起又は樹脂流制御板は、ゲートとインサート金属末端との中間に配置され、該ケースの開口部側から金型キャビティ内に突出するように設けられるのが好ましい。逆に該ケースの底板側からから突出するように設けることもできる。
樹脂流制御突起の形状及び大きさは、本発明の目的を達成することができる限り、自由に選択することができる。すなわち、樹脂流制御突起の構成は、射出成形の際に十分な強度を有し、樹脂又はその組成物の流動方向を変えることができれば特に限定されない。
樹脂流制御突起を直方体(樹脂流制御板)とする場合、該ケース短手方向の幅は該ケース短手方向の幅の1/2〜1/10であるのが好ましく、1/3〜1/5であるのがより好ましい。
樹脂流制御突起のケース短手方向の幅が1/10以上の場合、樹脂又はその組成物の流動方向を制御するのに十分な効果が得られる。
また、樹脂流制御突起のケース短手方向の幅が1/2以下の場合、側壁への樹脂流動性を確保するのに十分な効果が得られる。
該ケース長手方向の厚さは、該側壁の長手方向の幅の1/3〜1/20であるのが好ましく、1/3〜1/10であるのがより好ましい。
樹脂流制御突起のケース長手方向の厚さが1/20以上の場合、樹脂流制御突起が十分な強度を有し、樹脂又はその組成物の流動方向を制御するのに十分な効果が得られる。
また、樹脂流制御突起のケース長手方向の厚さが1/3以下の場合、側壁への樹脂流動性を確保するのに十分な効果が得られる。
ゲートをケースの短手方向の側壁部外壁面に設ける場合、樹脂流制御突起の深さとしては、ゲートの設けられた位置と底板の外表面との間に設定する必要があり、ゲートから底板までの垂直距離をLとしたときに、ゲート位置よりも(1/8)×L〜(1/2)×L深くなるようにすることが好ましい。
また、ゲートをケースの短手方向の側壁部の下部底面に設ける場合、樹脂流制御突起の深さとしては、ゲートの設けられた位置とアイランドの外底面との間に設定する必要があり、アイランドの外底面位置よりも(1/2)×M以下だけ深くなるように設けることが好ましい。なお、アイランドにおいて、固体撮像素子を設置する面とは反対の面である底板側の面を「アイランドの外底面」ともいう。
(樹脂製底板)
底板は樹脂製であり、略矩形の形状を有し、内底面と外底面とを有する。「略矩形」とは、正方形及び完全な矩形である他に、ほぼ矩形の形状を含む意である。「ほぼ矩形」とは、平行な長辺を有するが、短辺が直線であっても長辺と直交していないか、又は短辺が直線でない形状、及び、きわめて縦長の楕円を含む意である。その他に、平行な長辺を有する該ケースの底板形状は、矩形の四隅を欠いた形状、矩形の角が丸みを帯びている形状、あるいは短辺が直線ではなく半円状の形状も上記の「ほぼ矩形」に含まれる。
内底面とは、側壁やアイランドが設けられる側の面のことを言い、外底面とは、側壁やアイランドが設けられる面とは反対側の面を言う。
(樹脂製側壁)
該ケースを構成する側壁は樹脂製であり、該底板と略同一の外周面積を有し、該底板に略垂設されている。また、側壁は該底板の4辺に対応して該底板上に設けられ、枠体を構成する。「外形面積」とは、側壁の外周で囲まれた面積を言う。「該底板と略同一の外形面積を有する」とは、該底板の面積が該側壁の外形面積と完全に同一であるか、又は、該底板の面積が該側壁の外形面積に対し1.0〜2.5倍の面積のものを含む意であり、好ましくは1.0〜1.5倍である。具体的には、側壁は直方体の四側壁を構成する形状を有することが好ましく、底板と接続される枠体の外周面積は底板と同一であるか、又は底板よりも小さい。
側壁は略矩形の底板に略垂設されているが、厳密に垂直に設けられた側壁の他に、開口部に向かってやや広がって設けられた樹脂製側壁をも含む意である。「やや広がって」とは垂直方向から45°以内、好ましくは30°以内の傾斜を有することを言う。
(射出成形用ゲート)
本発明の固体撮像素子収納用ケースは、射出成形用ゲートが該ケースの短手方向に沿って延びた片側側壁部外壁面、又は、短手方向に沿って延びた片側側壁部の下部底面に設けられる。ゲートの大きさや形状としては特に制限はなく、公知の射出成形法に準拠して設けることができるが、サイドゲート、サブマリンゲート、又は、ピンポイントゲート等によりゲート寸法の小さなゲートを用いるほうが本発明の効果をより発揮できるため好ましい。中空ケースの片側側壁部外壁面、又は、片側側壁部の下部底面には、ゲートに接続する成形端を切り離した切り離し跡が残るのでゲート位置を判別できる。該ゲートは、短手方向に沿って延びた片側側壁部外壁面、又は、短手方向に沿って延びた片側側壁部の下部底面であれば、その位置は特に限定されないが、該ケース全体の樹脂(組成物)の流動バランスを考慮して設けるのが好ましい。
ここで「短手方向」とは、矩形の短辺方向のことをいい、「長手方向」とは、矩形の長辺方向のことをいう。
ゲートの開口面積は比較的小さいために、ゲートから注入される樹脂(組成物)の注入圧力は高くなる。ゲートから注入される高温の樹脂(組成物)が直接挿設されているアイランド等の金属部材に当たると変形を引き起こすおそれがある。該ゲート近傍に邪魔ピンを設けることにより、注入された樹脂(組成物)はまず邪魔ピンに衝突することによりその圧力が緩和され、金属部材に加える圧力は低下する。
また、ゲートを短手方向の片側側壁部外壁面、又は、短手方向に沿って延びた片側側壁部の下部底面に設けることで、ケース長手方向に樹脂(組成物)がバランスよく流動し、成形されたケースの長手方向側壁及び底板の各部の線膨張率が均等になり、加熱・冷却時の熱変形に伴う反りの発生を抑制することもできるので好ましい。
(リード端子)
本発明に用いることのできるリード端子は、固体撮像素子と外部回路とを電気的及び機械的に接続する。リード端子はまた、固体撮像素子の発生する熱を一部熱伝導により、ケース外に放熱する作用も有する。リード端子は金属製の公知のものを使用することができる。金属としては銅、銅合金、鉄合金が例示でき、金、銀、ニッケル又ははんだ等でメッキをしてもよい。中でも、金メッキされた銅や、鉄58%ニッケル42%の合金である42アロイを好ましく使用できる。
リード端子は、リードフレームを用いて該ケース成形時に樹脂組成物と一体に成形し、その後曲げや切断等の加工を施し、リード端子とするのが好ましい。
該ケースにリード端子が挿設される位置や数としては、本発明の趣旨を逸脱しない限り特に制限はない。
(透明板)
本発明の固体撮像素子収納用ケースは、ケース上部の開口部を透明板により閉塞可能である。固体撮像素子の設置と配線が終了した後に、固体撮像素子収納用ケースは透明板により閉塞される。
ここで、透明板とは、撮像に使用する入射光、一般には可視光(400〜700nm)及び近赤外域において透過率が80%以上、好ましくは90%以上の板状部材をいう。透明板は、波長400〜800nmにおいて90%以上の透過率を有することが好ましい。特に、固体撮像装置をバーコードリーダーとして用いる場合には、波長650〜660nmにおいて、90%以上の透過率を有することが好ましい。
透明板の材質としては、本発明の趣旨を満たす限り特に限定されないが、例えば、透明ガラス、透明樹脂又は透光性セラミック等が好ましい。より具体的には、透明板の材質として、ガラス、アクリル樹脂、ポリカーボネート、シクロオレフィン単位含有ポリマーが例示できる。また、集光効果を得るため、透明板にレンズ等を用いてもよい。
透明板と固体撮像素子収納用ケースとの接合方法としては、接着剤等による接着や、嵌合などの方法が挙げられる。接着剤としては、公知のものを用いることができ、特に公知の熱硬化性樹脂、湿気硬化性樹脂、可視光硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂を用いることが好ましく、例えば、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ユリア・メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂、アクリレート樹脂などを例示することができる。これらの硬化性樹脂を形成する樹脂形成組成物は、該硬化性樹脂を形成するモノマー、オリゴマーやポリマーに対して、必要に応じて重合開始剤、架橋剤、反応促進剤等の添加剤、シリカ等の無機充填材等を用途に合わせて適宜組み合わせてもよい。
(アイランド)
矩形の金属製アイランド(以下、単に「アイランド」ともいう。)は、固体撮像素子収納用ケースの内底面に形成され、アイランドの上に固体撮像素子が固設される。
さらに、アイランド上に固設された固体撮像素子は、その信号電荷をケース外部に伝えるリード端子と接続される。アイランド上に固着された固体撮像素子は、ボンディングワイヤでリード端子と接続される。
アイランドは横長状であり、長手方向の寸法が短手方向の寸法の10〜100倍であることが好ましく、15〜85倍であることがより好ましく、25〜50倍であることがさらに好ましい。
図3及び図7に示すように、本発明に用いることのできるアイランド30は、長手方向に垂直な方向に突出した突出部を有していてもよく、該突出部はその一部を固体撮像素子収納用ケース20に埋設されて固定されたアイランド押さえ部34及びアイランド押さえ埋設部36を形成しているのが好ましい。
アイランドは、長手方向に垂直な方向に突出部を有していてもよく、突出部は垂直な方向(短手方向)に斜めに形成されていても良いが、長手方向に垂直に形成されていることが好ましい。また、突出部はアイランドから両側に突出していることが好ましく、同じ位置から垂直に両側に突出し、十字状に形成されていることがさらに好ましい。
また、アイランド押さえ部の形状はアイランドの反りを抑制できれば特に限定されず、蛇行する形状とすることも可能であるが、等幅の帯状であることが好ましい。
アイランド押さえ部は、アイランドから十字状に形成されるのがより好ましく、等幅の帯状であることが最も好ましい。すなわち、十字架状に形成されていることが最も好ましい。
アイランド押さえ部はアイランド長手方向の2箇所以上に設けられていることが好ましい。アイランド押さえ部が複数箇所設けられることで、アイランドの反りがより効果的に抑制されるので好ましい。
アイランドが50〜100mmの長さを有するとき、アイランド押さえ部は10〜40mmの間隔で設置されていることが好ましく、15〜30mmの間隔で設置されていることがより好ましい。
アイランドは、アイランド押さえ部を有すると、短手方向からも固定される。この結果、アイランドの反りを抑えることができ、固体撮像素子の反りや変形が低減できる。さらに、フォーカシングが容易となり、固体撮像装置によって得られるイメージ品質が向上する。
また、アイランドは固体撮像素子が発する熱を放熱する役割をも有している。アイランド押さえ部を有すると、放熱面積が増加し、放熱効率を高めることができ、また、固体撮像装置の高速動作が可能となると共に、熱による固体撮像素子の誤作動を抑制し、イメージ品質を向上させることができ、好ましい。
アイランドは、平坦な金属板により構成され適当な厚さを有する。アイランドに使用する金属は、適当な強度と熱伝導率を有することが好ましく、銅、銅合金、鉄合金及びアルミニウム(アルミニウム合金)が例示できる。アイランド用金属として、銅、Fe−Ni42合金(42アロイ)及びアルミニウム(アルミニウム合金)を好ましく使用することができる。これらの金属(合金)はメッキを施して使用することができ、メッキの材質としては、金、銀、ニッケル及びはんだが例示できる。
アイランド押さえ部は、アイランドと同じ組成を有するものであることが好ましく、アイランド押さえ部及びアイランドが一体に中空ケースに挿設されるように形成することが好ましい。
また、アイランド押さえ部、アイランド、及び、リード端子がリードフレームとして一体に中空ケースに挿設されるように形成することも好ましい。すなわち、アイランド押さえ形成部分、アイランド形成部分及びリード端子形成部分が一体となったリードフレームを金型内に挿入し、射出成形(インサート成形)した後、不要部分の切除によりリード端子とアイランド及びアイランド押さえを分離することが好ましい。
一方、インサート成形時に、予めリード端子とは分離しているアイランド形成部分及びアイランド押さえ形成部分を金型内に挿入することもできる。
また、図3に示すように、本発明に用いることのできるアイランド30は、一箇所以上に隣接した切り欠き(スリット)32を有しているのが好ましい。該隣接する切り欠き32が、互いにアイランド30の対向する長辺の反対側から設けられていることがより好ましい。
スリットをアイランドに設けることにより、アイランドの膨張・収縮をスリット部分が吸収し、結果としてアイランドの反りを抑制する効果が向上するので好ましい。さらに、アイランドの対向する長辺の反対側から互いにスリットを設けることで、樹脂製ケースとアイランドの線膨張率(収縮率)差の緩和・吸収のバランスが向上し、変形の吸収が効果的に行われるので好ましい。この結果、アイランドが屈曲することがないので好ましい。
アイランドのスリットは、取り除く幅が極めて狭い切り込みであっても良いが、切り込みの幅が明瞭に目視できることが好ましく、アイランド幅の1/2〜1/10であることが好ましく。1/3〜1/5であることがより好ましい。
スリットはアイランド長辺周縁からほぼ垂直に設けることが好ましく、その形状はU字状、四角形状が例示できるが、これに限られるものではない。
また、アイランド押さえ部の先端部が固体撮像素子収納用ケースの外部に突出し、かつ、放熱部材及び/又は放熱回路に接続されていることが好ましい。なお、「接続されている」とは、アイランド押さえ部の先端部が固体撮像素子収納用ケースの外部に突出することによって、それ自身が放熱部材を形成していることも含む意である。
アイランド押さえ部がケース外部に露出し、放熱部材及び/又は放熱回路に接続されることで、特に熱放散性に優れた固体撮像装置とすることができ、固体撮像装置のより高速動作が可能となるとともに、誤作動が減少し、品質特性が向上するので好ましい。
アイランドの長手方向の両端部は、該ケースに固定されていることも好ましい。図3に示すように、アイランド30の両端を広幅にして固体撮像素子収納用ケース20に挿設すると共に、その一部を中空ケース外に露出することも好ましい。また、アイランドの長手方向の両端部近傍が、該ケースに固定されていない態様としてもよい。
(樹脂及び樹脂組成物)
固体撮像素子収納用ケースは、樹脂及び/又は樹脂組成物からなる中空構造を有し、射出成形法、射出圧縮成形法、圧縮成形法、トランスファー成形法等により形成される。使用される樹脂としては、成形可能な熱硬化性樹脂および熱可塑性樹脂が挙げられ、難燃性、電気絶縁性、強度・剛性の観点から選択することが好ましい。成形サイクルが短縮でき、成形コストが削減できるという観点からは、熱可塑性樹脂を使用し、射出成形法で該ケースを形成することが好ましい。
熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂および不飽和ポリエステル樹脂等が例示でき、フェノール樹脂、エポキシ樹脂が好ましく使用される。また熱可塑性樹脂としては、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、フッ素樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、液晶性ポリマー、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂等が例示でき、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、液晶性ポリマーが好ましく使用され、流動性、耐熱性、剛性に優れているという観点からは液晶性ポリマーがもっとも好ましく使用される。これらの樹脂は単独で用いても複数を同時に用いても良い。
上記の樹脂の概要については、「高分子大辞典」(丸善株式会社発行、平成6年9月20日)及びそこに引用される文献などに記載されている。
固体撮像素子収納用ケースを形成する樹脂組成物は、強度や剛性、耐熱性の向上、寸法精度向上、線膨張係数低下等の目的から、上記した樹脂に各種の充填材が充填されていることが好ましい。使用される充填剤としては、ガラス繊維(ミルドガラスファイバー、チョップドガラスファイバーなど)、ガラスビーズ、中空ガラス球、ガラス粉末、マイカ、タルク、クレー、シリカ、アルミナ、チタン酸カリウム、ウォラストナイト、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸ソーダ、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、亜硫酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、珪酸カルシウム、けい砂、けい石、石英、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、グラファイト、モリブデン、アスベスト、シリカアルミナ繊維、アルミナ繊維、石膏繊維、炭素繊維、カーボンブラック、ホワイトカーボン、珪藻土、ベントナイト、セリサイト、シラス、黒鉛などの無機フィラー、チタン酸カリウムウィスカ、アルミナウィスカ、ホウ酸アルミニウムウィスカ、炭化珪素ウィスカ、窒化珪素ウィスカなどの金属ウィスカ又は非金属ウィスカ類などを例示することができる。繊維やウィスカを配合した樹脂組成物により成形される樹脂製中空ケースに本発明は好ましく適用できる。
(固体撮像素子収納用ケースの製造方法)
本発明の固体撮像素子収納用ケースの製造方法は、略矩形の樹脂製底板とその周縁に略垂設された樹脂製側壁とから一体に形成されるとともに、金属製リード端子及び固体撮像素子を固設する金属製アイランドが挿設され、開口部が透明板により閉塞可能な樹脂製中空ケースの製造方法であって、射出成形用ゲートを該ケースの短手方向の片側側壁部に設け、該ゲートから射出流入する樹脂又はその組成物の流動方向を変えるための樹脂流制御突起により形成される凹部が該片側側壁部内に形成されるように、熱可塑性樹脂又はその組成物を一体に射出成形することを特徴とする。
前記射出成形する工程に使用する射出成形機は、公知のものを用いることができる。射出成形機としては、スクリューインライン式、プランジャ式、スクリュープランジャ式など特に限定されないが、温度コントロールの容易さ、溶融の均一化等の点からスクリューインライン式が好ましい。
射出成形においては、樹脂又は樹脂組成物は射出成形機内に粉末状、顆粒状等にて供給され、シリンダー内で溶融状態を保ったままスクリューにより金型に射出される。その後、金型内で樹脂又は樹脂組成物を冷却し固化させ、金型を型開し、得られた射出成形品を取り出す。
本発明に用いることのできる射出成形金型は、前述したようにゲート近傍に樹脂流制御突起を備えていればよく、材質等は本発明の固体撮像素子収納用ケースの製造に適した公知のものを用いればよい。
(固体撮像装置)
本発明の固体撮像装置は、本発明の固体撮像素子収納用ケースを具備し、該ケースの開口部が透明板により閉塞され、該ケースの内底面上に矩形の金属製アイランドが設置され、該アイランド上に固体撮像素子が固着されている固体撮像装置であるのが好ましい。
図7は、本発明の固体撮像装置の一例をその装置のアイランド押さえ部の形成部で切断した断面概略図である。
また、図8は、本発明の固体撮像装置の一例をその装置の固体撮像素子とリード端子との接続部で切断した断面概略図である。
図7及び8に示すように、本発明の固体撮像装置10において、固体撮像素子収納用ケース20は樹脂又は樹脂組成物からなる中空構造のケースであり、開口部は前述したように透明板60によって閉塞されている。固体撮像素子12は、該ケース20内の金属製アイランド30上に設けられ、透明板60を通して入射する外部光を受光する。この固体撮像素子12が入射光に応答して記録された電気的情報は、固体撮像素子12とボンディングワイヤ42を用いて電気的に接続されたリード端子40を通して、固体撮像装置外に取り出すことができる。
リード端子の替わりに、電極パッドに金属突起を設け、絶縁性フィルムと導体配線からなる配線基板が前記金属パッドを介して電気的に接続されるようにしても良い。
(固体撮像素子)
固体撮像素子は、透明板を通して入射する光に応答して信号電荷を発生する画素の配列と画素配列の信号電荷を順次読み出す機能を有する読み出し部を有する。固体撮像素子は、好ましくは多数の画素配列を有する半導体撮像素子である。
固体撮像素子は、一次元状画素配列の一次元イメージセンサと2次元状画素配列の2次元イメージセンサに大別されるが、本発明に用いることのできる固体撮像素子は、一次元イメージセンサであることが好ましい。一次元イメージセンサの代表的な長さは、2〜15cmであり、好ましくは3〜10cmである。
なお、一次元イメージセンサを使用した固体撮像装置はファクシミリ、スキャナ、バーコードリーダー等に利用することができ、二次元イメージセンサを使用した固体撮像装置はテレビカメラ等に利用することができる。
固体撮像素子は接着剤、ハンダ等で固着されていることが好ましく、接着剤で固着されていることがより好ましい。固体撮像素子は、熱伝導率の高い接着剤で固着されていることが好ましい。具体的には、熱伝導率が1W/mK以上であることが好ましく、3W/mKであることがより好ましい。また、絶縁性の樹脂を用いて固着されていることが好ましい。
(ボンディングワイヤ)
ボンディングワイヤは、固体撮像素子とリード端子とを電気的に接続する導線である。
本発明に用いることのできるボンディングワイヤは、金属細線が好ましく、金、アルミニウム、銅及びそれらを主成分とする合金からなるのがより好ましい。ボンディングワイヤの接続方法は、導線の材質等によるが、ボールボンディング法やウェッジボンディング法等が挙げられる。
(第1実施形態)
図13は、第1実施形態に係る固体撮像素子収納用ケース20の分解斜視図である。
固体撮像素子収納用ケース20の長手方向をX軸、幅方向をY軸、厚み方向をZ軸とする。X軸、Y軸、Z軸は直交座標系を構成している。Z軸は固体撮像素子12の厚み方向にも一致する。複数の側壁のうち、XZ平面に対してθ度以内の傾斜角度を有する平面を主側壁、YZ平面に対してθ度以内の傾斜角度を有する平面を含むものを副側壁、XY平面に対してθ度以内の傾斜角度を有する平面を含み、且つ、固体撮像素子配置用凹部DPとは反対側に位置するものを底板とする。θは0〜45度であり、好適には0〜30度であり、より好適には0〜20度である。なお、「固体撮像素子配置用凹部」DPとは、略矩形の樹脂製底板22とその周縁に略垂設された樹脂製の側壁24a及び24bとから一体に形成された凹部をいう。
固体撮像素子収納用ケース20は、略矩形の樹脂製底板22とその周縁に略垂設された樹脂製の側壁24a及び24bとから一体に形成されるとともに、金属製リード端子40及び固体撮像素子12を固設する金属製アイランド30が挿設され、開口部が透明板60により閉塞可能な樹脂製中空ケースであって、ケース20は熱可塑性樹脂又はその組成物を一体に射出成形することにより得られ、射出成形用ゲート28が、側壁部24(図14参照)における、ケース20の長手方向の一端部の位置に設けられ、ゲート28から射出流入される樹脂又はその組成物の流動方向を変えるための樹脂流制御突起(PJ)(図14参照)により形成された凹部(樹脂流制御突起挿入跡)26がケース本体20Aの長手方向の一端部に設けられている。ゲート(樹脂注入口)28の開口は、ゲートの取付跡を構成する。
ケース20は、固体撮像素子配置用凹部DPを有する樹脂製のケース本体20Aと、凹部DPの底面に設けられたアイランド30と、アイランド30上に固定された固体撮像素子12と、凹部DPの底面からケース本体20Aの外部に延びたリード端子40とを備え、ゲート28(図13では不図示。図17〜19、図23等参照。)は、側壁部24におけるX軸方向の一端部に位置しており、ケース本体20Aのゲート28に対向する位置に、樹脂流制御突起PJの抜けた穴としての凹部26の内側の底面が位置している。
なお、ゲート28は、後述する第2実施形態に示すように、側壁部24におけるX軸方向の一端部に位置することも好ましく、ケース本体20Aのゲート28に、樹脂流制御突起PJにより形成された凹部の内側の側面に対向する位置に設けられていてもよい。
ケース本体20Aは、対向する2つの主側壁部24b(24)にそれぞれ形成された複数の凹溝DGを備えている。複数のリード端子40は、2つのリード端子群からなる。1つのリード端子群は、ケース本体20AのX軸方向の一端部に位置し、もう1つのリード端子群は、ケース本体20AのX軸方向の他端部に位置する。凹溝DGは、これらのリード端子群の間の領域に形成されており、それぞれX軸方向に沿って延びている。なお、「主側壁部」とは、主側壁及びその下部に位置する底板部分を含めた部分をいい、「副側壁部」とは、副側壁及びその下部に位置する底板部分を含めた部分をいう。
凹溝DGは、樹脂成形時において樹脂の流動性を向上させるために設けられた金型の跡であり、流動性の向上によってケース本体20Aの反りが抑制される。また、凹溝DGは、ケース本体20Aを軽量化すると共に、Z軸方向の応力に対する機械的強度を向上させている。
リード端子40は、固体撮像素子12と外部回路とを電気的及び機械的に接続する。リード端子40はまた、固体撮像素子12の発生する熱を一部熱伝導により、ケース外に放熱する作用も有する。
図14は、図13に示した固体撮像装置10の一端部近傍を拡大して示す部分斜視図である。
複数のリード端子40のインナーリード部40iは、ケース本体20Aの固体撮像素子配置用凹部DPの底面の一部を構成しており、リード端子40は主側壁24b内を通って外部に延びており、ケース本体20Aの外部においてアウターリード部40oを構成している。ケース本体20Aの底板22は、X軸方向に沿って延びた一対のリブ22Lを有している。リブ22Lは、ケース本体20Aを軽量化すると共に、Z軸及びY軸方向の撓みを抑制している。なお、「ケース(本体)の一端部」とは、ケース(本体)の片側側壁部を表し、例えば、ケース(本体)の長手方向の一端部とは、ケース(本体)の短手方向の片側側壁部を表す。
側壁部24の外底面はXY平面に平行であり、また、固体撮像素子配置用凹部DPの開口端もXY平面に平行である。主側壁24bは、XZ平面に対して傾斜しており、主側壁24bの外表面とYZ平面の交線は、Z軸と角度θをなす。角度θは0よりも大きく45度以下であることが好ましい。これにより、樹脂成形時において、成形されたケース本体20Aを金型から容易に抜くことができる。
アイランド30はX軸方向に沿って延びている。アイランド30のY軸方向の両端には、X軸方向に沿って延びた凸部20A1が接触しており、アイランド30のY軸方向の移動を規制している。ケース本体20Aにおける、凸部20A1とインナーリード部40iとの領域には凹溝GRVが形成されており、ケース本体20Aの機械的強度を向上させている。インナーリード部40iの先端部と凹溝GRVとの間に樹脂を介在してもよい。樹脂を介在することにより、樹脂成形時においてインナーリード部40iにかかる樹脂圧力を低減させ、インナーリード部40iやケース本体20Aの変形、バリの発生を更に抑制することが可能となる。
アイランド30は、Y軸方向の一端から内部に向けて延びた切り欠き(スリット)32を備えている。一対のスリット32はX軸方向に沿って離間している。スリット32は、ケース本体20Aやアイランド30にかかる応力を吸収し、固体撮像素子12の歪みを抑制する。
また、アイランド30は、一箇所以上に、互いにアイランド30の対向する長辺の反対側から隣接して設けられているスリット32を有している。
アイランド30のY軸方向の両端からは、アイランド30に連続した導電体からなるアイランド押さえ部34がY軸方向に沿って延びている。アイランド押さえ部34は、主側壁24内部を通ってケース本体20Aの外部に露出している。ケース本体20Aは、アイランド押さえ部34を更に固定するための補助樹脂部34Aを備えている。一対の補助樹脂部34Aは、ケース本体20Aの固体撮像素子配置用凹部DPの底面からZ軸方向に突出しており、その内部にアイランド押さえ部34を埋設している。
図15は、固体撮像装置10をアイランド押さえ部34の形成部で切断した断面概略図である。
また、図16は、固体撮像装置10を固体撮像素子12とリード端子40との接続部で切断した断面概略図である。これらの図は模式的に示されている。
図15及び図16に示すように、固体撮像装置10において、固体撮像素子収納用ケース20は樹脂又は樹脂組成物からなる中空構造のケースであり、開口部は前述したように透明板60によって閉塞されている。固体撮像素子12は、該ケース20内の金属製アイランド30上に設けられ、透明板60を通して入射する外部光を受光する。この固体撮像素子12が入射光に応答して記録された電気的情報は、固体撮像素子12とボンディングワイヤ42を用いて電気的に接続されたリード端子40を通して、固体撮像装置外に取り出すことができる。
また、ボンディングワイヤ42は、固体撮像素子12とリード端子40とを電気的に接続する導線である。
固体撮像素子収納用ケース20は、ケース上部の開口部を透明板60により閉塞可能である。固体撮像素子12の設置と配線が終了した後に、固体撮像素子収納用ケースは透明板60により閉塞される。
再び、図14を参照すると、樹脂流制御突起PJは、樹脂成形時の金型の一部であり、ケース本体20AのX軸方向の一端部には、樹脂流制御用突起PJが抜けた跡としての凹部26が形成されている。なお、樹脂成形時においては、同図に示す状態とは異なり、樹脂流制御突起PJが、下方から鉛直上方に向けて突出するように金型が配置される。なお、樹脂流制御突起PJは水平方向に突出するように金型を配置してもよい。
側壁部24は、Z軸に沿って延びた一対のリブ24Lを有しており、ケース本体20Aを軽量化すると共に、ケース20Aの撓みを抑制している。側壁部24からはリードフレームの一部としての導電部Eが露出している。導電部Eは、アイランド30に電気的に接続されており、アイランド30をグランド電位に接続したり、外部機器に接続するためのボルトを通す孔を導電部Eに形成したりすることができる。
図17は、実施形態に係る固体撮像素子収納用ケース20の平面図である。同図には切断前のリードフレーム50が示されている。
図13〜図17に示す固体撮像素子収納用ケース20は、ケース本体20AのX軸方向の長さX1=105mm、リブ24Lを除くケース本体20AのX軸方向の長さX2=100mm、ゲート28の重心位置から副側壁24aまでの最短距離X3=2mm、樹脂流制御突起PJのX軸方向長X4=1.5mm、樹脂流制御突起PJと固体撮像素子配置用凹部DPの底面までの最短距離X5=2.5mm、樹脂流制御突起PJと副側壁24aとの最短距離X6=1mm、副側壁24aと固体撮像素子配置用凹部DPの底面までの最短距離X7=5mmである。
ケース本体20Aの主側壁24bのY軸方向の幅の最大値(開口端における幅)Y1=2mm、ケース本体20AのY軸方向の幅の最大値Y2=9mm、樹脂流制御突起PJのY軸方向の幅Y3=2.5mmである。
なお、X軸方向に関して凹部26とは反対側に位置する第2のリード端子群のケース本体20Aの中央寄りの位置には、アイランド30に連続する一対のアイランド押さえ部34が位置する。アイランド押さえ部34は、補助樹脂部34A内に埋設されている。また、第2のリード端子群が形成された領域に隣接するアイランド30にも、一対のスリット32が形成され、これらのスリット32とケース本体20Aの一端との間には凹部DPの底面から突出した突起部34Bが形成されている。
図18は、樹脂成形時における樹脂流制御突起PJの周辺部の平面図(XY平面)、図19は、この周辺部の縦断面図(XZ断面)である。
リードフレーム50は、アイランド30のX軸方向に連続して、下金型M4と上金型M3との間に挟まれる被固定部50Fを有している。被固定部50Fとアイランド30との間の導電体は開口50Aを有しており、開口50A内を樹脂流制御突起PJが貫通する。
Z軸方向に流れる樹脂流Fがゲート28を介して金型間の空間内に注入されると、この樹脂流Fは、樹脂流制御突起PJの頂面PJTに当り、進行方向を頂面PJTに沿う方向に変更して、金型間の空間内を流れていく。頂面PJTの重心位置を原点O(0,0,0)とする。頂面PJTはXY平面に平行であるが、これはXY平面に対して傾斜していてもよい。例えば、頂面PJTの原点Oから延びる法線のXY平面への投影がケース本体20Aの重心位置へ向かうように設定することで、樹脂の流れをケース本体20Aの中央方向へと容易に導くことができる。
ゲート28の開口の重心位置G(X,Y,Z)は、(X0,Y0,Z0)である。X0、Y0、Z0は任意の値である。ゲート28の開口は円形で半径をRとすると、開口の外形位置は、X2+Y2=R2を満たす。ゲート28の開口のXY平面への投影像は、頂面PJTのXY平面への投影像の領域と重なる。重心位置GのXY平面への投影像は、頂面PJTのXY平面への投影像の領域内に位置する。
樹脂流制御突起PJの高さZPJ、X軸方向の長さX4、Y軸方向の幅Y3は、それぞれ凹部26の深さ、X軸方向の長さ、Y軸方向の幅に一致する。ケース本体20AのX軸方向に沿った中央線を含むXZ平面内におけるZ軸方向の最大離隔距離ZMAX、原点Oから重心位置GまでのZ軸方向の沿った距離をZGATEとする。これらは以下の関係を有する。
−(1/2)×X4≦X0≦(1/2)×X4
−(1/2)×Y3≦Y0≦(1/2)×Y3
PJ−ZMAX=Z0
この場合、樹脂流制御突起がゲートから射出流入される樹脂又はその組成物の流動方向を制御するのに十分な効果が得られる。
樹脂流制御突起PJを直方体(邪魔板)とする場合、上述したように、樹脂流制御突起PJのケース短手方向の幅Y3は、ケース短手方向の幅Y2(図17参照)の1/2〜1/10であるのが好ましく、1/3〜1/5であるのがより好ましい。
・(1/10)×Y2≦Y3≦(1/2)×Y2
・(1/5)×Y2≦Y3≦(1/3)×Y2
樹脂流制御突起PJのケース長手方向の厚さ(例えば、図17では、X4に該当する。)は、上述したように、側壁の長手方向の幅(例えば、図17では、X7に該当する。)の1/3〜1/20であるのが好ましく、1/3〜1/10であるのがより好ましい。
また、ゲート28をケースの側壁部の下部底面に設ける場合、樹脂流制御突起PJの高さ(凹部26の深さ)ZPJとしては、ゲート28の設けられた位置(重心位置G)とアイランド30の外底面の間に設定する必要があり、ゲート28からアイランド外底面までのZ軸方向の垂直距離をMとしたときに、アイランド30の外底面位置よりも(1/2)×M以下深くなるようにすることが好ましい。
すなわち、アイランド30の外底面位置と樹脂流制御突起PJの根元の位置(凹部26の開口端位置)との間の距離をZ30とすると、以下の関係を満たすことが好ましい。
・Z30≦ZPJ≦Z30+(1/2)×M
この場合、ゲートからの樹脂流動性を確保するのに十分な効果が得られる。
図20は、樹脂成形装置の縦断面図である。図21は、製造工程を説明するためのフローチャートである。
台座B3上に、基台B2、B1が載せられ、これらはボルトBL1で固定されている。上部の基台B1上には下金型M4、上金型M3が載せられている。上金型M3上内には、ゲート28に連続する樹脂供給通路SL3が形成されている。また、上金型M3上に配置される下部樹脂供給部材(金型)M2及び上部樹脂供給部材(金型)M1には、樹脂供給通路SL3に連続する樹脂供給通路SL2及び樹脂供給通路SL1がそれぞれ形成されている。
まず、リードフレームを金型M3とM4との間に挿入する(S1)。次に、全ての金型M1〜M4が閉じる(S2)。
この状態において、樹脂材料が樹脂供給通路(スプールやランナ)SL1,SL2,SL3及びゲート28を介して、上金型M3と下金型M4との間の空間内に注入される。樹脂の注入においては、樹脂注入経路内に設けられたスクリューを回転させ、樹脂材料を計量し、射出圧力で溶融させた樹脂を金型間の空間内に注入し、樹脂を流動させる(S3)。しかる後、樹脂の冷却が行われ、樹脂が固化する(S4)。
次に、スライド用のガイドピンFTと共に金型M1及び金型M2が、金型M3から離隔し、ゲート28に連続していた固化樹脂(スプールランナ)SLが、ケース本体20Aから切断される。ガイドピンFTは金型M1、M2、M3、M4、基台B1,B2を厚み方向に貫通している。ガイドピンFTの貫通する孔内には、ガイドピンFTの金型に対するスライドを促進するためのスリーブM22、M33、M44が設けられており、ガイドピンFTはスリーブM22、M33、M44の内面をスライドしながら上下方向に移動することができる。ガイドピンFTの上端は金型M1に固定されている。
次に、上金型M3が下金型M4から離隔し、ケース本体20Aを構成する成型品が下金型M4上に残留する。
次に、金型M2が金型M1から離隔し、スプールランナSLが金型M1から引っ張り出され、スプールランナSLを容易に除去することができる。しかる後、成型機の突き出しピンPPを台座B3に空けられた挿入孔の下方より突き出すことにより、突き出しピンPPの先端がエジェクタプレートSBの下面を上方に押し、エジェクタプレートSBが基台B2の内面をスライドして上昇する。エジェクタプレートSBには上方に延びたリターンピンRTPが固定されている。リターンピンRTPは基台B1の貫通孔及び金型M4の貫通孔内を通って、金型M3の下面に到達している。エジェクタプレートSBを上方にスライドさせて、リターンピンRTPを突き上げると、リターンピンRTPに連結され、この動きに連動して上方に動くエジェクタピン(図示せず)が、ケース本体20Aを構成する成型品を上方に突き出し、製品を取り出す(S5)。
なお、金型M4とエジェクタプレートSBとの間にはスプリング等の弾性体RBが設けられており、弾性体RBはリターンピンRTPの外周面を囲んでいる。したがって、一度は突き上げたリターンピンRTPは、弾性体の復元力によって下方に押される。金型M1〜M4を閉じる場合、突き出たリターンピンRTPの先端が、弾性体RBによる弾性力と上金型M3の下面から受ける力によって下方に押され、これに連動してエジェクタピンは元の位置に戻る。エジェクタピンの先端は、上金型M3に接触した状態では押されないため、その表面の劣化を抑制することができる。以後、上述の工程を繰り返す。
なお、上述の樹脂成型装置は、上下方向の移動を水平方向の移動にするように、横置きにすることもできる。
上述のように、本発明の固体撮像素子収納用ケースの製造方法は、略矩形の樹脂製底板22とその周縁に略垂設された樹脂製側壁24とから一体に形成されるとともに、金属製リード端子40及び固体撮像素子12を固設する金属製アイランド30が挿設され、開口部が透明板60により閉塞可能な樹脂製中空ケースの製造方法であって、射出成形用ゲート28をケース20の短手方向に沿って延びた片側側壁部24に設け、ゲート28から射出流入する樹脂又はその組成物の流動方向を変えるための樹脂流制御突起PJにより形成される凹部26が片側側壁部24内に形成されるように、熱可塑性樹脂又はその組成物を一体に射出成形することを特徴とする。
射出成形する工程に使用する射出成形機は、公知のものを用いることができる。射出成形機としては、スクリューインライン式、プランジャ式、スクリュープランジャ式など特に限定されないが、温度制御の容易さ、溶融の均一化等の点からスクリューインライン式が好ましい。
射出成形においては、樹脂又は樹脂組成物は射出成形機内に粉末状、顆粒状等にて供給され、シリンダー内で溶融状態を保ったままスクリューにより金型に射出される。その後、金型内で樹脂又は樹脂組成物を冷却し固化させ、金型を型開し、得られた射出成形品を取り出す。
本発明に用いることのできる射出成形金型は、前述したようにゲート近傍に樹脂流制御突起PJを備えていればよく、材質等は本発明の固体撮像素子収納用ケースの製造に適した公知のものを用いればよい。
上述のように、固体撮像素子収納用ケース20は、ゲート28から注入される樹脂(組成物)の流動方向を変えるためにゲート28の近傍に設けられた樹脂流制御突起PJにより形成された凹部26を有する。固体撮像素子収納用ケース20は、射出成形後の離型時において、開口面積の小さいゲート28に接続する成形端がある場合には、これを切り離した切り離し跡を有する。凹部26は、ゲート(切り離し)跡の残る短手方向側壁部内に形成される。
凹部26は、該ゲートから注入される樹脂(組成物)の流動方向を変えるために、射出成形金型キャビティ内に設けられた樹脂流制御突起により形成されるものであり、ゲートを設けたケース短手方向片側側壁部内に形成された空洞状の凹部である。
また、凹部26は、ゲート28からの樹脂(組成物)の注入方向に対し略垂設された樹脂流制御突起PJにより形成されることが好ましい。
図22及び図23は、射出成形法を説明するための固体撮像素子収納用ケース20の部分断面図であり、射出成形金型キャビティ内に樹脂流制御突起を設けて、ゲートから注入される樹脂(組成物)の流動方向が規制される様子を模式的に示す。
図22は、リードフレーム50を挿入して射出成形される固体撮像素子収納用ケース20を、樹脂製底板22に平行な面で切断したゲート近傍の部分断面図である。図23は、樹脂製底板22に垂直、かつ、ゲート28を含む面で切断したゲート近傍の部分断面図である。成形時の樹脂の流動方向を矢印DT5及びDT6で示す。
凹部26を形成するための樹脂流制御突起PJ(図14参照)とは、ゲート28から注入され直進する樹脂(組成物)の流動方向を邪魔するために、射出成形金型キャビティ内のゲート近傍に突出して設けられた部材である。樹脂流制御突起PJは、ゲート28から注入された樹脂(組成物)が金型内で注入方向のまま流動するのを邪魔できるような位置に配置され、適当な大きさと形状を有した構成とする。樹脂流制御突起PJの頂面は、樹脂(組成物)の注入方向Zに対し略垂直に設けられることが好ましい。
上述の実施形態では、ゲートから注入された樹脂(組成物)は、その注入方向に対して略垂直に設けられた樹脂流制御突起PJに衝突して、その流動方向を樹脂流制御突起PJの表面において一旦ほぼ90度変えられた後に、圧力の低い未充填部に向い流動する。注入された樹脂(組成物)の流動方向を変えることにより、前述した2つの利点が生じる。
図9〜図12に示した従来の固体撮像素子収納用ケースにおいては、高い射出圧力で注入された樹脂(組成物)がアイランド等に直接当たって変形が生じたが、前記実施形態ではこれを解消することができ、成形された固体撮像素子収納用ケース内のアイランド30の反りやリード端子40の変形を防止することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態では、ゲート28が副側壁24aにおけるX軸方向の一端部の位置に設けられている点のみが、第1実施形態と異なり、他の構成は第1実施形態と同一である。また、前述した図3〜6に示す実施態様も第2実施形態に含まれる。
図24及び図25は、第2実施形態に係る固体撮像素子収納用ケース20の射出成形する場合における一例を模式的に示す部分断面図であり、射出成形金型キャビティ内に樹脂流制御突起PJ(図14参照)を設けて、ゲート28から注入される樹脂(組成物)の流動方向が規制される様子を模式的に示す。図24は、リードフレーム50を挿入して射出成形される本発明の固体撮像素子収納用ケース20を、樹脂製底板22に平行で、ゲートを含む面で切断したゲート近傍の部分断面図である。図25は、樹脂製底板に垂直、かつ、ゲート28を含む面で切断したゲート近傍の部分断面図である。成形時の樹脂の流動方向を矢印DT7及びDT8で示す。
樹脂流制御突起PJの高さ(凹部26の深さ)ZPJに関して、ゲート28を中空ケースの短手方向の片側側壁外面に設ける場合、樹脂流制御突起PJは、ゲート28の設けられた位置と底板22の外表面の間に配置する必要があり、ゲート28のケース本体20Aとの境界に位置する開口から底板22までの垂直距離をLとしたときに、樹脂流制御突起PJの高さ(凹部26の深さ)ZPJは、ゲート28のZ軸方向の位置よりも(1/8)×L〜(1/2)×Lだけ深くなるようにすることが好ましい。本例のLは好適には2mmである。
すなわち、アイランド30の外底面位置と樹脂流制御突起PJの根元の位置(凹部26の開口端位置)との間の距離をZ30とすると、以下の関係を満たすことが好ましい。
(1/8)×L≦ZPJ−Z30≦(1/2)×L
PJ−Z30が(1/8)×L以上の場合、樹脂又はその組成物の流動方向を制御するのに十分な効果が得られる。
また、ZPJ−Z30が(1/2)×L以下の場合、底板への樹脂流動性を確保するのに十分な効果が得られる。
図26は、第2実施形態の樹脂成形時における樹脂流制御突起PJの周辺部の縦断面図(YZ断面)、図27は、この周辺部の縦断面図(XZ断面)である。
X軸方向に流れる樹脂流Fがゲート28を介して金型M3,M4間の空間内に注入されると、この樹脂流Fは、樹脂流制御突起PJの特定側面PJSに当たり、進行方向を側面PJSに沿う方向に変更して、金型間の空間内を流れていく。樹脂流制御突起PJのゲート28に対向する面を特定側面PJSとする。特定側面PJSのY軸方向の中心を通ってZ軸方向に延びる中心線とアイランド30を含むXY平面との交点を原点O(0,0,0)とする。特定側面PJSはYZ平面に平行であるが、これはYZ平面に対して傾斜していてもよい。例えば、特定側面PJSの原点Oから延びる法線のYZ平面への投影が頂面PJT方向へ向かうように設定することで、樹脂の流れをケース本体20Aの中央方向へと容易に導くことができる。
ゲート28の開口の重心位置G(X,Y,Z)は、(X0,Y0,Z0)である。X0,Y0,Z0は任意の値である。ゲート28の開口は円形で半径をRとすると、開口の外形位置は、X2+Y2=R2を満たす。ゲート28の開口のYZ平面への投影像は、特定側面PJSのYZ平面への投影像の領域と重なる。重心位置GのYZ平面への投影像は、特定側面PJSのYZ平面への投影像の領域内に位置する。
樹脂流制御突起PJの高さZPJ、X軸方向の長さX4、Y軸方向の幅Y3は、それぞれ凹部26の深さ、X軸方向の長さ、Y軸方向の幅に一致する。ケース本体20AのX軸方向に沿った中央線を含むXZ平面内におけるZ軸方向の最大離隔距離ZMAX、原点Oから重心位置GまでのX軸方向の沿った距離X6とする。これらは以下の関係を有する。
Xo=X6
−(1/2)×Y3≦Y0≦(1/2)×Y3
30−ZPJ≦Z0≦Z30
この場合、樹脂流制御突起がゲートから射出流入される樹脂又はその組成物の流動方向を制御するのに十分な効果が得られる。
ゲート28を中空ケースの短手方向の片側側壁部外壁面に設ける場合、樹脂流制御突起PJは、樹脂製底板22に垂直に配置されることが好ましく、一定の厚さを有する直方体であることが好ましい。
(実施例1)
図5及び図24は、実施例1におけるリードフレームを用いて射出成形した本発明の固体撮像素子収納用ケースの一例を、製造途中で樹脂製底板に平行、かつ、ゲートを含む面で切断したゲート近傍の部分断面概略図であり、また、図6及び図25は、実施例1におけるリードフレームを用いて射出成形した本発明の固体撮像素子収納用ケースの一例を、製造途中で樹脂製底板に垂直、かつ、ゲートを含む面で切断したゲート近傍の部分断面概略図である。
液晶性ポリマー(住友化学(株)製 スミカスーパーE6008B)により矩形底板の周縁に側壁が垂設されるとともに銅製リード端子が挿入され、内底面に幅2mm、長さ90mm(厚さ250μm)の銅製アイランドが設置された中空ケースであり、かつ、図5及び6に示されるようにゲート近傍に樹脂流制御突起により形成された凹部が設けられた中空ケースをインサート成形法により一体成形した(成形温度:350℃、射出速度:100mm/sec、ゲート寸法:2mm(幅)×1mm(高さ))。
中空ケースの形状は、ケース外寸(長さ:100mm×幅:9mm×高さ:4mm)、長手方向側壁部厚さ:2mm、短手方向側壁部厚さ:5mm、底板厚さ:2mmとした。
また、凹部は、形状が直方体(樹脂注入方向に垂直な辺の距離:2.5mm×樹脂注入方向に平行な辺の距離:0.5mm×深さ:2.5mm)であり、前記樹脂注入方向に垂直な辺はケースの長辺と垂直な辺であり、前記樹脂注入方向に平行な辺はケースの長辺と平行な辺であり、また、前記凹部はゲートの正面に左右均等(2つの長手方向側壁外面から直方体の一面がそれぞれ3.25mm離れた部分)、かつ、ゲートのある短手方向側壁の外面から直方体の一面が2.0mm離れた部分に設けた。すなわち、図24及び図25を参照すると、凹部26は、形状が直方体(樹脂注入方向に垂直なY軸方向の辺の距離Y3=2.5mm×樹脂注入方向に平行なX軸方向の辺の距離X4=0.5mm×深さZPJ=2.5mm)であり、上述の樹脂注入方向に垂直なY軸方向の辺は、ケース20の長辺(X軸)と垂直な辺であり、樹脂注入方向に平行なX軸方向の辺はケースの長辺と平行な辺であり、凹部26は、2つの主側壁24bの外壁面からの距離が等しくなるように位置しており(距離Y4=3.25mm)、かつ、ゲート28のある副側壁24aの外壁面から直方体の一面までの距離X6=2.0mmとなるように設けた。
アイランドの両端は中空ケースに挿入されて固定されており、該アイランドにはアイランドから十字状に形成された幅1mmのアイランド押さえ部を18mm間隔で4箇所設置し、さらに2つのアイランド押さえ部に挟まれた領域のアイランドの中央に、互いにアイランドの対向する長辺の反対側から設けられた隣接する2つの矩形状の切り欠きを設置した。
該アイランド上に固体撮像素子を接着剤(紫外線硬化型のシリコーン樹脂)で固定し、ボンディングワイヤによりリード端子と接続した。さらに側壁上端の開口部をガラス製透明板により紫外線硬化性の樹脂を用いて封着した固体撮像装置を得た。
(実験結果(実施例1))
得られた固体撮像装置のアイランドの最大反り量は11μmであった。また、挿入されたリード端子の変形は見られなかった。
ここで、固体撮像装置のアイランドの最大反り量とは、アイランド両端を結ぶ直線を基準とした場合のアイランド長手方向中央部の最大の変形量を表す。
(比較例1)
ゲート近傍に樹脂流制御突起による凹部を設けない以外は、実施例1と同様にして固体撮像装置を得た。
図11及び図12は、比較例1に係る射出成形法の一例を示す模式図である。
図11は、リードフレーム50を挿設した金型キャビティ内に開口面積の小さいゲート(ピンポイントゲート)28から射出流入(「注入」ともいう。)される樹脂RSN又はその組成物が特別な規制を受けることなく水平な各方向に自由に流動する様子を模式的に示す部分断面平面図である。成形時の樹脂RSNの流動方向を矢印DT3で示す。
図12は、図11に対応する部分断面側面図であり、ゲートから注入された樹脂(組成物)は、ゲートの設けられた長手方向の一端部から、上下方向にも特別な規制を受けることなく流動する様子を模式的に示している。成形時の樹脂RSNの流動方向を矢印DT4で示す。
上述の比較例に係る固体撮像素子収納用ケースにおいては、大きな樹脂圧力がリードフレームに作用するため、リードフレームの変形を招き、したがって、ケース本体が歪むこととなる。
(実験結果(比較例1))
得られた固体撮像装置のアイランド最大反り量は18μmであり、また、挿入されたリード端子の一部が射出成形時の圧力によって変形していた。
(実施例2)
図22及び図23に示した第1実施形態に係るケースを製造した。このケース20では、液晶性ポリマー(住友化学(株)製 スミカスーパーE6008B)により矩形底板の周縁に側壁が垂設されるとともに銅製リード端子が挿入され、内底面にY軸方向の幅2mm、X軸方向の長さ90mm(Z軸方向の厚さ250μm)の銅製アイランド30が設置された中空ケースであり、かつ、ゲート近傍に樹脂流制御突起PJにより形成された凹部26が設けられた中空ケースをインサート成形法により一体成形した(成形温度:350℃、射出速度:100mm/sec、ゲート寸法:φ1mm)。
ゲート28は、樹脂製底板22の外底面にゲート中心が位置し、この中心がケースのY軸方向の中心に位置し、かつ、中空ケースの片側側壁24aの外面からX軸方向に沿って距離X3=2.0mm離れた部分に設けた。
中空ケースの形状は、ケース外寸(長さX2=100mm×幅Y2=9mm×高さZMAX=3.2mm)、長手方向側壁部厚さY1=2mm、短手方向側壁部厚さX7=5mm、底板厚さM=1.5mmとした。
また、凹部26は、形状が直方体(樹脂注入方向に垂直な幅方向の辺Y3=2.5mm×樹脂注入方向に垂直な長さ方向の辺X4=1.5mm×深さZPJ=2.2mm)であり、前記樹脂注入方向に垂直な辺Y3は、ケースの長辺Xと垂直な辺であり、前記樹脂注入方向に垂直な長さ方向の辺X4は、ケースの長辺Xと平行な辺であり、また、凹部26は、2つの主側壁24bの外壁面からの距離が等しくなるように位置しており(距離Y4=3.25mm)、かつ、ゲート28のある副側壁24aの外壁面から直方体の一面までの距離X6=1.0mmとなるように設けた。ゲート28の開口の直径2Rは1.0mm、ゲート28の重心Gから副側壁24aまでの距離X3は2.0mmとした。
アイランド30の両端は中空ケースに挿入されて固定されており、アイランド30にはアイランド30から十字状に形成された幅1mmのアイランド押さえ部34を18mm間隔で4箇所設置し、さらに2つのアイランド押さえ部に挟まれた領域のアイランドの中央に、互いにアイランドの対向する長辺の反対側から設けられた隣接する2つの矩形状のスリット32を設置した。
アイランド30上に固体撮像素子を接着剤(紫外線硬化型のシリコーン樹脂)で固定し、ボンディングワイヤによりリード端子40と接続した。さらに側壁上端の開口部をガラス製透明板により紫外線硬化性の樹脂を用いて封着した固体撮像装置を得た。
(実験結果(実施例2))
実施例に係る固体撮像装置のアイランドの最大反り量は13μmであった。また、挿入されたリード端子の変形は見られなかった。ここで、固体撮像装置のアイランド30の最大反り量とは、アイランド両端を結ぶ直線を基準とした場合のアイランド長手方向中央部の最大の変形量を表す。
(比較例2)
固体撮像素子収納用ケースは固体撮像素子が内部に配置される固体撮像素子配置用凹部DPを備えている。この凹部DPが形成された側とは、反対側の固体撮像素子収納用ケースの面を「底面」とする。比較例2では、固体撮像素子収納用ケースの底面から樹脂を注入して成形を行う。
図9及び図10は、比較例2に係る射出成形法の一例を示す模式図である。
図9は、リードフレーム50を挿設した金型キャビティ内に開口面積の小さいゲート28から射出流入される組成物RSN(以下、「樹脂(組成物)」、又は、単に「樹脂」とも記す。)が特別な規制を受けることなく水平な各方向に自由に流動する様子を模式的に示す部分断面平面図である。成形時の樹脂RSNの流動方向を矢印DT1で示す。図10は図9に対応する部分断面側面図であり、ゲートから注入された樹脂(組成物)RSNは、ゲートの設けられた底面から、上下方向にも特別な規制を受けることなく流動する様子を模式的に示している。成形時の樹脂RSNの流動方向を矢印DT2で示す。
ゲート近傍に樹脂流制御突起による凹部を設けない以外は、実施例2と同様にして固体撮像装置を得た。
(実験結果(比較例2))
得られた固体撮像装置のアイランド最大反り量は20μmであり、また、挿入されたリード端子40の一部が射出成形時の圧力によって変形していた。
リードフレームを用いて射出成形した従来の固体撮像素子収納用ケースの一例を、製造途中で樹脂製底板に平行、かつ、ゲートを含む面で切断したゲート近傍の断面概略図である。 リードフレームを用いて射出成形した従来の固体撮像素子収納用ケースの一例を、製造途中で樹脂製底板に垂直、かつ、ゲートを含む面で切断したゲート近傍の断面概略図である。 リードフレームを用いて射出成形した本発明の固体撮像素子収納用ケースの一例を、製造途中で樹脂製底板に平行、かつ、ゲートを含む面で切断したゲート近傍の部分断面概略図である。 リードフレームを用いて射出成形した本発明の固体撮像素子収納用ケースの一例を、製造途中で樹脂製底板に垂直、かつ、ゲートを含む面で切断したゲート近傍の部分断面概略図である。 実施例1におけるリードフレームを用いて射出成形した本発明の固体撮像素子収納用ケースの一例を、製造途中で樹脂製底板に平行、かつ、ゲートを含む面で切断したゲート近傍の部分断面概略図である。 実施例1におけるリードフレームを用いて射出成形した本発明の固体撮像素子収納用ケースの一例を、製造途中で樹脂製底板に垂直、かつ、ゲートを含む面で切断したゲート近傍の部分断面概略図である。 本発明の固体撮像装置の一例をその装置のアイランド押さえ部の形成部で切断した断面概略図である。 本発明の固体撮像装置の一例をその装置の固体撮像素子とリード端子との接続部で切断した断面概略図である。 比較例2に係る固体撮像素子収納用ケースの断面図である。 比較例2に係る固体撮像素子収納用ケースの断面図である。 比較例1に係る固体撮像素子収納用ケースの断面図である。 比較例1に係る固体撮像素子収納用ケースの断面図である。 固体撮像装置の分解斜視図である。 固体撮像装置の部分斜視図である。 固体撮像装置の縦断面図である。 固体撮像装置の縦断面図である。 固体撮像素子収納用ケースの平面図である。 樹脂成形時における樹脂流制御突起PJの周辺部の平面図(XY平面)である。 周辺部の縦断面図(XZ断面)である。 樹脂成形装置の縦断面図である。 製造工程を説明するためのフローチャートである。 第1実施形態に係る固体撮像素子収納用ケース20の部分断面図である。 第1実施形態に係る固体撮像素子収納用ケース20の部分断面図である。 第2実施形態に係る固体撮像素子収納用ケース20の部分断面図である。 第2実施形態に係る固体撮像素子収納用ケース20の部分断面図である。 第2実施形態の樹脂成形時における樹脂流制御突起PJの周辺部の縦断面図(YZ断面)である。 周辺部の縦断面図(XZ断面)である。
符号の説明
10 固体撮像装置
12 固体撮像素子
20 固体撮像素子収納用ケース
20A ケース本体
20A1 凸部
22 樹脂製底板
22L リブ
24 樹脂製側壁部
24L リブ
24a 短手方向側壁(副側壁)
24a(24) 短手方向側壁部
24b 長手方向側壁(主側壁)
24b(24) 長手方向側壁部
26 樹脂流制御突起により形成された凹部(樹脂流制御突起挿入跡)
28 ゲート
28a ゲート部
28b ランナ部
30 金属製アイランド
32 切り欠き(スリット)
34 アイランド押さえ部
34A 補助樹脂部
34B 突起部
36 アイランド押さえ埋設部
40 リード端子
40i インナーリード部
40o アウターリード部
42 ボンディングワイヤ
50 リードフレーム
50A 開口
50F 被固定部
60 透明板
B1,B2 基台
B3 台座
BL1 ボルト
DG 凹溝
DP 凹部
DT1,DT2,DT3,DT4,DT5,DT6,DT7,DT8 成形時の樹脂の流動方向
E 導電部
F 樹脂流
FT ガイドピン
G ゲート28の開口の重心位置
GRV 凹溝
M ゲート28からアイランド外底面までのZ軸方向の垂直距離
M1 上部樹脂供給部材(金型)
M2 下部樹脂供給部材(金型)
M3 上金型
M4 下金型
M22,M33,M44 スリーブ
O 樹脂流制御突起の頂面PJTの重心位置
PJ 樹脂流制御突起
PJT 樹脂流制御突起の頂面
PJS 樹脂流制御突起の特定側面
PP 突き出しピン
R ゲート28の円形開口の半径
RB 弾性体
RSN 樹脂(組成物)
RTP リターンピン
S1,S2,S3,S4,S5 各製造工程
SB エジェクタプレート
SL スプールランナ
SL1,SL2,SL3 樹脂供給通路
X1 ケース本体20AのX軸方向の長さ
X2 リブ24Lを除くケース本体20AのX軸方向の長さ
X3 ゲート28の重心位置から副側壁24aまでの最短距離
X4 樹脂流制御突起PJのX軸方向長
X5 樹脂流制御突起PJと固体撮像素子配置用凹部DPの底面までの最短距離
X6 樹脂流制御突起PJと副側壁24aとの最短距離
X7 副側壁24aと固体撮像素子配置用凹部DPの底面までの最短距離
Y1 ケース本体20Aの主側壁24のY軸方向の幅の最大値
Y2 ケース本体20AのY軸方向の幅の最大値
Y3 樹脂流制御突起PJのY軸方向の幅
Y4 凹部26から主側壁24bの外壁面までの距離
PJ 樹脂流制御突起PJの高さ
MAX ケース本体20AのX軸方向に沿った中央線を含むXZ平面内におけるZ軸方向の最大離隔距離
GATE 原点Oから重心位置GまでのZ軸方向の沿った距離
30 アイランド30の外底面位置と樹脂流制御突起PJの根元の位置との間の距離
θ 主側壁24bの外表面とZ軸との角度

Claims (9)

  1. 略矩形の樹脂製底板とその周縁に略垂設された樹脂製側壁とから一体に形成されるとともに、金属製リード端子及び固体撮像素子を固設する金属製アイランドが挿設され、開口部が透明板により閉塞可能な樹脂製中空ケースであって、
    該ケースは熱可塑性樹脂又はその組成物を一体に射出成形することにより得られ、
    射出成形用ゲートが該ケースの短手方向の片側側壁部に設けられ、該ゲートから射出流入される樹脂又はその組成物の流動方向を変えるための樹脂流制御突起により形成された凹部が該片側側壁部内に設けられていることを特徴とする
    固体撮像素子収納用ケース。
  2. 前記樹脂流制御突起の中空ケース短手方向の幅が、該ケース短手方向の幅の1/2〜1/10である請求項1記載の固体撮像素子収納用ケース。
  3. 前記樹脂流制御突起の中空ケース長手方向の厚さが、該側壁の長手方向の幅の1/3〜1/20である請求項1記載の固体撮像素子収納用ケース。
  4. 前記射出成形用ゲートが前記中空ケースの短手方向の片側側壁部外壁面に設けられ、前記ゲートから前記底板までの垂直距離をLとしたときに、前記樹脂流制御突起の深さがゲート位置よりも(1/8)×L〜(1/2)×Lだけ深くなっている請求項1に記載の固体撮像素子収納用ケース。
  5. 前記射出成形用ゲートが中空ケースの短手方向の片側側壁部の下部底面に設けられ、前記ゲートから前記アイランドの外底面までの垂直距離をMとしたときに、前記樹脂流制御突起の深さがアイランドの外底面位置よりも(1/2)×M以下だけ深くなっている請求項1に記載の固体撮像素子収納用ケース。
  6. 請求項1に記載の固体撮像素子収納用ケースを具備することを特徴とする
    固体撮像装置。
  7. 略矩形の樹脂製底板とその周縁に略垂設された樹脂製側壁とから一体に形成されるとともに、金属製リード端子及び固体撮像素子を固設する金属製アイランドが挿設され、開口部が透明板により閉塞可能な樹脂製中空ケースの製造方法であって、
    射出成形用ゲートを該ケースの短手方向の片側側壁部に設け、該ゲートから射出流入する樹脂又はその組成物の流動方向を変えるための樹脂流制御突起により形成される凹部が該片側側壁部内に形成されるように、熱可塑性樹脂又はその組成物を一体に射出成形することを特徴とする
    固体撮像素子収納用ケースの製造方法。
  8. 固体撮像素子配置用凹部を有する樹脂製のケース本体と、
    前記固体撮像素子配置用凹部の底面から前記ケース本体の外部に延びたリード端子と、
    前記ケース本体の長手方向の一端部に設けられた樹脂流制御突起挿入跡と、
    前記ケース本体の前記樹脂流制御突起挿入跡の内側の底面に対向する位置に設けられた樹脂注入口の取付跡と、を備えることを特徴とする
    固体撮像素子収納用ケース。
  9. 固体撮像素子配置用凹部を有する樹脂製のケース本体と、
    前記固体撮像素子配置用凹部の底面から前記ケース本体の外部に延びたリード端子と、
    前記ケース本体の長手方向の一端部に設けられた樹脂流制御突起挿入跡と、
    前記ケース本体の前記樹脂流制御突起挿入跡の内側の側面に対向する位置に設けられた樹脂注入口の取付跡と、を備えることを特徴とする
    固体撮像素子収納用ケース。
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