JP2006303484A - 固体撮像装置、固体撮像素子収納用ケース及び製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】放熱効果があり、アイランドのソリの少ない固体撮像素子収納用ケース、固体撮像装置、及びそれらの製造方法を提供すること。
【解決手段】この固体撮像装置では、ケースの内底面上に矩形の金属製アイランド30が設置され、アイランド30上に固体撮像素子12が固着されている。アイランド30は長手方向に垂直な方向に突出した突出部を有し、突出部の一部が中空ケースに埋設されて固定され、アイランド押さえ部34を形成している。アイランド30は1箇所以上に隣接した切り欠き32を有しており、かつ、隣接する切り欠き32がアイランド30の対向する長辺の外側内側に向けて延びている。この装置は、長手方向に分割されたアイランド30を有することもできる。
【選択図】図1

Description

本発明は、固体撮像装置、固体撮像素子収納用ケース及び製造方法に関する。
従来、固体撮像装置の一部に透明板を用いて固体撮像素子表面の受光素子が受光可能にした固体撮像装置では、予めセラミックを材質として成形された中空ケースの側壁に、導電性金属材料を材質として成形されたリードフレームを挟み込んで、中空ケースを成形していた。
近年、資材費を安価にするため、中空ケースの材質をセラミックから樹脂に変更することが行われつつある。この場合、固体撮像素子の載置部の下に、これまで必要のなかったアイランドを設けることが好ましい。従来のセラミックケースでは、セラミックと固体撮像素子の熱膨張差は同等であるのでアイランドは不要であるが、樹脂製ケースでは、樹脂と固体撮像素子には熱膨張差が生じ、固体撮像素子にストレスが加わるので、アイランドの設置が好ましいのである。
このアイランドを設けたリードフレームを中空ケース成形用の封入金型に装着し、プラスチック樹脂を注入し、ケースを製作すると、アイランドと樹脂の熱膨張差によりアイランドが凸状となり、ソリを生じるという問題があった。
ソリのあるアイランドを用いた固体撮像装置では、アイランドのソリが、その上部に固着されている固体撮像素子のソリをも引き起こし、入射光の焦点がずれて画像を正確に読み取ることができないなど、特性不良を引き起こすという問題を生じる。
そこで、アイランドのソリの少ない樹脂製中空ケースとして、連続して蛇行する形状に成形されたアイランドが提案されている(特許文献1)が、樹脂製ケースの熱膨張・熱収縮を吸収することができると共に、放熱効果の高い、新規なアイランドの構造が求められている。
特開平6−163950号公報
本発明の1つの課題は、放熱効果があり、アイランドのソリの少ない固体撮像素子収納用ケース、固体撮像装置、及びそれらの製造方法を提供することである。また本発明の他の課題は、樹脂製中空ケース、特に縦長の樹脂製中空ケースの熱膨張・熱収縮を緩和することができ、かつ放熱性に優れたアイランドを備えた固体撮像装置を提供することである。さらに、本発明の他の課題は精度に優れたアイランドを有する固体撮像素子収納用ケース、固体撮像装置及びそれらの製造方法を提供することである。
上述の課題を解決するため、本発明の固体撮像装置は、略矩形の樹脂製底板とその周縁に略垂設された樹脂製側壁とから一体に形成され、開口部が透明板により閉塞された樹脂製中空ケースを有し、該中空ケースの内底面上に矩形の金属製アイランドが設置され、該アイランド上に固体撮像素子が固着されている固体撮像装置であって、該アイランドは長手方向に垂直な方向に突出した突出部を有し、該突出部の一部が該中空ケースに埋設されて固定され、アイランド押さえ部を形成していることを特徴とする。
尚、本発明において、「金属製アイランド」を単に「アイランド」ともいう。
ここで、アイランド押さえ部がアイランド長手方向の2箇所以上に設けられていることが好ましい。アイランドが一箇所以上に隣接した切り欠きを有しており、かつ該隣接する切り欠きが、互いにアイランドの対向する2つの長辺の外側から内側に向けて延びていることが好ましい。隣接した切り欠きが、隣接する2つのアイランド押さえ部に挟まれる領域に一箇所以上設置されていることが好ましい。一箇所以上のアイランド押さえ部の先端部が中空ケースの外部に突出し、放熱部材又は放熱回路に接続されていることが好ましい。アイランドの長手方向の両端部が、中空ケースに固定されていることが好ましい。
尚、アイランドの長手方向の両端部近傍が、該中空ケースに固定されていないこととしてもよい。
樹脂製ケース、特に縦長の樹脂製中空ケースの熱膨張・熱収縮を緩和し、かつ放熱性に優れたアイランドを備えた固体撮像装置は、略矩形の樹脂製底板とその周縁に略垂設された樹脂製側壁とから一体に形成され透明板により閉塞された樹脂製中空ケースを有し、該中空ケースの内底面上に金属製アイランドが設置され、該アイランド上に固体撮像素子が固着されている固体撮像装置であって、該アイランドが4以上の縦横比を有する矩形であり、該アイランドが1箇所以上に隣接した切り欠きを有しており、かつ、隣接する切り欠きがアイランドの対向する2つの長辺の外側から内側に向けて延びていることを特徴とする。
ここで、切り欠きの最大深さがアイランドの幅に対して2分の1以上の深さを有し、かつ、隣接する切り欠きに挟まれた部分の幅がアイランドの幅の2分の1以下であることが好ましい。
切り欠きの形状が四角形であり、かつ、該切り欠きの幅がアイランドの幅の2分の1以下であることも好ましい。また、切り欠きの形状が四角形であり、かつ、該切り欠きの幅を深さ方向に対して広くすることも好ましい。
切り欠きの総面積がアイランド面積の20%以下であることが好ましく、また、アイランド幅が固体撮像素子の1.5倍以上であることが好ましい。
また、リードフレームは通常、金属板をプレス加工することにより作製されるが、金属板のサイズが大きくなると、精度良く加工することが困難になる。特にケースの長手方向のサイズが70mmを超えるようなリニアセンサの場合、リードフレームのアイランド形成部にソリが生じるという問題を生じる。
リードフレームの作製方法としては、プレスによる打ち抜き加工の他に、エッチングによる作製方法もあるが、安価に、短時間で、精度良く大量生産できるという点でプレス加工が好ましい。エッチング加工によって作製した場合はリードフレームの変形/ソリの発生を抑えることができるが、プレス加工に比較してコストが高く、大量生産に適していない。
アイランドのソリの少ない固体撮像素子収納用ケースは、略矩形の樹脂製底板とその周縁に略垂設された樹脂製側壁とから一体に形成され、開口部が透明板により閉塞可能な樹脂製固体撮像素子収納用ケースであって、該ケースが長手方向に分割されたアイランドを有することを特徴とする。
ソリの少ない固体撮像装置は、略矩形の樹脂製底板とその周縁に略垂設された樹脂製側壁とから一体に形成され、開口部が透明板により閉塞された樹脂製固体撮像素子収納用ケースを有し、ケースの内底面上に矩形の金属製アイランドが設置され、アイランド上に固体撮像素子が固着されている固体撮像装置であって、アイランドが長手方向に分割されていることを特徴とする。
本発明の固体撮像装置収納用ケースの製造方法は、アイランド形成部及びリード端子形成部を有し、あらかじめ分割された2枚以上の金属製リードフレームをケース成形用金型内に挿入する工程、及び金型のキャビティ部に樹脂を注入・固化する工程を含むことを特徴とする。
固体撮像装置の製造方法は、アイランド形成部及びリード端子形成部を有し、あらかじめ分割された2枚以上の金属製リードフレームをケース成形用金型内に挿入する工程、該金型のキャビティ部に樹脂を注入・固化し、固体撮像素子収納用ケースを製造する工程、該アイランド上に固体撮像素子を固着する工程、該固体撮像素子とリード端子を電気的に接続する工程、及び該ケースの上部開口部を透明板にて封止する工程を含むことを特徴とする。
また、上記固体撮像素子収納用ケース及び固体撮像装置の製造方法は、該金属製リードフレームがそれぞれ独立したフープ材として形成され、該挿入する工程が、2枚以上のフープ材をフープ送り装置によって同一の金型内に挿入する工程を含むことが好ましい。
また、本発明に係る固体撮像素子収納用ケースは、底板とその周縁に略垂設された側壁により構成される凹部を有する樹脂製のケース本体(中空ケース)と、前記底板の内底面上に設けられ、固体撮像素子を固定するためのアイランドと、前記凹部内から前記側壁を貫通して前記ケース本体の外部に延びたリード端子と、前記アイランドに連続し前記ケース本体の長手方向に沿った側壁内へ延びたアイランド押さえ部と、を備えることを特徴とする。
アイランド押さえ部が側壁内部へ延びているため、アイランドのケース本体に対する移動を規制することができ、したがって、アイランドのソリ及び固体撮像素子のソリを抑制し、その特性の劣化を抑制することができる。また、アイランド押さえ部を介して外部に放熱を行うこともできる。
また、本発明に係る固体撮像素子収納用ケースは、底板とその周縁に略垂設された側壁により構成される凹部を有する樹脂製のケース本体と、前記底板の内底面上に設けられ、固体撮像素子を固定するためのアイランドと、前記凹部内から前記側壁を貫通して前記ケース本体の外部に延びたリード端子と、を備え、前記アイランドは、幅方向の一方端から他方端に向けて延びたスリット(切り欠き)を備えることを特徴とする。
スリットの近傍のアイランド部分には容易に応力が集中して、このアイランド部分が撓み、また、膨張・収縮を吸収するため、固体撮像素子の撓みを抑制するこができる。
また、本発明に係る固体撮像素子収納用ケースは、アイランドに連続しケース本体の長手方向に沿った側壁内へ延びた少なくとも一対のアイランド押さえ部を更に備え、一対のアイランド押さえ部は、長手方向に沿って離隔しており、スリットは、一対のアイランド押さえ部間の中央位置近傍に設けられていることが好ましい。
上述のように、一対のアイランド押さえ部が存在するため、アイランドの反り(ソリ)は抑制されるが、一対のアイランド押さえ部の位置が固定されているため、これらの間のアイランドの中央位置近傍に応力がかかりやすくなる。この中央位置近傍にスリットが設けられているため、この位置で応力を吸収して、このアイランド部分が撓み、また、膨張・収縮を吸収するため、固体撮像素子の撓みを抑制するこができるので好ましい。
また、本発明に係る固体撮像素子収納用ケースにおいては、スリットは、第1及び第2のスリットを備え、第1のスリットは、アイランドの幅方向の一方端から他方端へ向けて延びており、第2のスリットは、アイランドの幅方向の他方端から一方端へ向けて延びており、第1及び第2のスリットは、中央位置を挟んで配置されていることが好ましい。
この場合、第1のスリットの形成位置におけるアイランドの長手方向回りの捻れの向きと、第2のスリットの形成位置におけるアイランドの長手方向回りの捻れの向きとが逆向きとなるため、アイランドの長手方向回りの捻れを相殺することができ、アイランドの両端部の長手方向回りの捻れを抑制するこができるので好ましい。また、第1のスリットと第2のスリットとの間のアイランド上の1点の回りに、第1及び第2のスリットが点対称の傾向を有するため、アイランドが長手方向の熱膨張をした場合に、アイランドの長手方向の中心線に対するアイランドの幅方向移動が抑制されるので好ましい。
また、スリットの最深部は、曲面で構成されていることが好ましい。この場合、スリットの形成部位におけるアイランドに応力が集中した場合、最深部における局所的な応力集中を緩和することができるため、アイランドの耐久性に優れることとなるので好ましい。また、スリットの最深部が曲面で構成されることにより、成形時のバリ発生を低減することも可能となるので好ましい。
また、スリットの内部には気体が充填されていることが好ましい。この場合、スリットの撓みを抑制する固体がスリット内部に存在しないため、スリットの形成部位におけるアイランドが容易に撓み、また、膨張・収縮を吸収することができるので好ましい。
また、本発明に係る固体撮像素子収納用ケースは、底板とその周縁に略垂設された側壁により構成される凹部を有する樹脂製のケース本体と、前記底板の内底面上に設けられ、固体撮像素子を固定するためのアイランドと、前記凹部内から前記側壁を貫通して前記ケース本体の外部に延びたリード端子と、を備え、前記一対のアイランドは前記ケース本体の長手方向に沿って離間している、ことを特徴とする。
すなわち、アイランドは分離している。この場合、双方のアイランドの間のケース本体部位にアイランドが固定されていないため、このケース本体部位が撓み易く、また、膨張・収縮を吸収することができ、固体撮像素子の撓みを抑制するこができる。
また、本発明に係る固体撮像素子収納用ケースは、アイランドの幅方向両端に接触し、アイランドの長手方向に沿って延びた一対の突起部を備えることが好ましい。一対の突起部はアイランドの幅方向の移動を規制することができるので好ましい。
本発明によれば、樹脂製ケースの熱膨張・熱収縮を緩和して、アイランドにソリを生じず、動作不良のない固体撮像装置を提供することができる。また、アイランドが固体撮像素子からの良好な熱伝導性を有し、又、アイランドに伝導した熱が樹脂製中空ケースに効率よく伝導放熱されるため、動作時の撮像素子温度を規格温度内に保ちやすく動作不良のない固体撮像装置を提供することができる。本発明によれば、放熱効果の高い固体撮像装置も提供される。さらに、寸法精度の良いアイランドを有する固体撮像素子収納用ケース、固体撮像装置及びそれらの製造方法を提供することができる。
以下、実施の形態に係る固体撮像装置、固体撮像素子収納用ケース及び製造方法について説明する。同一要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
図1は本発明の固体撮像装置に使用できる樹脂製中空ケースの一例を示す平面図である。図2は、本発明の固体撮像装置の一実施態様をその装置の固体撮像素子とリード端子との接続部で切断した断面概略図(II−II矢印断面図)である。図3は本発明の固体撮像装置の一実施態様をその装置のアイランド押さえ部の形成部で切断した断面概略図(III−III矢印断面図)である。
固体撮像装置10は、略矩形の樹脂製底板22とその周縁に略垂設された樹脂製側壁24とから一体に形成され、開口部が透明板26により閉塞された樹脂製中空ケース(以下、単に「中空ケース」ともいう。)20を有し、該中空ケースの内底面23上に矩形の金属製アイランド30が設置され、アイランド30上に固体撮像素子12が固着されている固体撮像装置であって、アイランド30は長手方向に垂直な方向に突出した突出部(34、36)を有し、この突出部の一部(36)が中空ケースに埋設されて固定され、アイランド押さえ部34が形成されている。
以下、本発明及びその好ましい実施態様について適宜図面を参照しながら説明する。
図1〜図3に示すように、本発明の固体撮像装置10において固体撮像素子収納用の樹脂製中空ケース20は樹脂又は樹脂組成物からなる中空構造のものであり、開口部は、透明板26によって閉塞されている。固体撮像素子12は、樹脂製中空ケース20内に設けられ、透明板26を通して入射する外部光を受光する。
樹脂製中空ケース20は、樹脂又は樹脂を主成分とし必要に応じて各種充填材を含む樹脂組成物を成形して得られるものである。尚、樹脂及び充填剤の詳細については後述する。
透明板26は、波長400〜800nmにおいて90%以上の透過率を有することが好ましい。特に、固体撮像装置をバーコードリーダーに用いる場合には、波長650〜660nmにおいて、90%以上の透過率を有することが好ましい。透明板26は、例えば透明ガラス、透明樹脂又は透光性セラミックによって形成することができる。より具体的には、透明板26の材質として、ガラス、アクリル樹脂、ポリカーボネート、シクロオレフィン単位含有ポリマーが例示できる。ここで、透明板とは、撮像に使用する入射光、一般には可視光(400〜700nm)及び近赤外域において透過率が80%以上、好ましくは90%以上の板状部材をいう。撮像装置がバーコードリーダーである場合には、赤色半導体レーザの波長650nmにおける透過率が重要である。
固体撮像素子12は、透明板26を通して入射する光に応答して信号電荷を発生する画素の配列と画素配列の信号電荷を順次読み出す機能を有する読み出し部を有し、撮像装置外から入射する光を撮像可能である。固体撮像素子12が入射光に応答して記録された電気的情報は、固体撮像素子12と電気的に接続されたリード端子40等を通して、固体撮像装置10の外に取り出すことができる。固体撮像素子は、好ましくは多数の画素配列を有する半導体撮像素子である。
固体撮像素子は、一次元状画素配列の一次元イメージセンサ(ラインセンサ)と二次元状画素配列の二次元イメージセンサに大別されるが、本発明の固体撮像素子は、一次元イメージセンサであることが好ましい。撮像素子としては、CCDイメージセンサ、CMOSイメージセンサ、CMD、チャージインジェクションデバイス、赤外イメージセンサ等が例示できる。一次元イメージセンサの代表的な長さは、2〜15cmであり、好ましくは3〜10cmである。
リード端子40の替わりに、電極パッドに金属突起を設け、絶縁性フィルムと導体配線からなる配線基板が前記金属パッドを介して電気的に接続されるようにしても良い。
尚、一次元イメージセンサを使用した固体撮像装置はファクシミリ、スキャナ、バーコードリーダー等に利用することができ、二次元イメージセンサを使用した固体撮像装置はテレビカメラ等に利用することができる。
樹脂製中空ケース20は略矩形の樹脂製底板22(以下、単に「底板」ともいう。)とその周縁に略垂設された樹脂製側壁24(以下、単に「側壁」ともいう。)とから一体に形成されている。略矩形の樹脂製底板22及び樹脂製側壁24は、いずれも適当な厚さを有している。ここで、略矩形の樹脂製底板22はケース外部に面する外底面及びケース内側に面する内底面23を有している。
固体撮像素子収納用の樹脂製中空ケースの底板は、中空部である内底面上に矩形の金属製アイランドを設置することのできるものであれば良い。従って、内底面の金属製アイランドを設置する面が凹みを有していても良い。さらに、樹脂製中空ケースは、ケース外底面から垂設されたリブ部を有することもできる。
また、「略矩形」とは、正方形及び矩形の形状のほかにほぼ矩形の形状を含む意である。「ほぼ矩形」とは、平行な長辺を有するが、短辺が直線状であっても長辺と直交していないか、又は短辺が直線でない形状、及び、きわめて縦長の楕円等を含む意である。例えば、樹脂製中空ケースの底板は、矩形の四隅が欠けている形状、矩形の角が丸みを帯びている形状、あるいは短辺が直線状ではなく、半円状の形状でも良い。
樹脂製側壁24は略矩形の樹脂製底板の周縁に略垂設されている。側壁は、底板の完全な周縁部ではなく、底面の長辺及び/又は短辺のやや内側から垂設されたものでも良い。また、「略垂設」とは、厳密に垂直に設けられた側壁の他に、開口部に向かってやや広がって設けられた側壁をも含む意である。「やや広がって」とは、垂直方向から45°以内、好ましくは30°以内の傾斜を有することをいう。また、側壁は、上部又は下部に向かって厚みを増すような傾斜を有する側壁、段差や凹みを有する側壁であっても良い。
また、樹脂製中空ケース20の開口部周縁には、透明板26をはめ込むための切り込みや段差を設けることができる。
矩形の金属製アイランド30(以下単に「アイランド」ともいう。)は、樹脂製中空ケース20の内底面に形成され、アイランド30の上に固体撮像素子12が固着される。
固体撮像素子12は接着剤、ハンダ等で固着されていることが好ましく、接着剤で固着されていることがより好ましい。固体撮像素子は、熱伝導率の高い接着剤で固着されていることが好ましい。具体的には、熱伝導率が1W/mK以上であることが好ましく、3W/mKであることがより好ましい。また、絶縁性の樹脂を用いて固着されていることが好ましい。
さらに、アイランド30上に固定された固体撮像素子12は、その信号電荷をケース外部に伝えるリード端子40と接続される。図2を参照すれば、アイランド30上に固着された固体撮像素子12は、ボンディングワイヤ42でリード端子40と接続される。ボンディングワイヤ42はアルミニウム又は金等の金属からなる細線である。
リード端子40は、固体撮像装置と外部回路とを電気的及び機械的に接続する。リード端子は又固体撮像素子の発生する熱を一部熱伝導により樹脂製中空ケース外に放熱する作用も有する。リード端子40は金属製であり、金属製の公知のものを使用することができる。金属としては銅、銅合金、鉄合金が例示でき、銅や鉄58%ニッケル42%の合金である42アロイを好ましく使用できる。これらの金属(合金)はメッキを施して使用することができ、メッキの材質としては、金、銀、ニッケル及びはんだが例示できる。
リード端子40は、リードフレームを用い、該中空ケース成形時に樹脂組成物と一体に成形し、その後曲げや切断等の加工を施し、リード端子とするのが好ましい。又、リードフレームが、リード端子形成部分及びアイランド形成部分が一体になった構造を有することも好ましい一実施態様である。
アイランド30は横長状であり、長手方向の寸法が短手方向の寸法の10〜100倍であることが好ましく、15〜85倍であることがより好ましく、25〜50倍であることがさらに好ましい。
アイランド30は、長手方向に垂直な方向に突出した突出部を有しており、該突出部はその一部を固体撮像素子収納用ケースに埋設されて固定されたアイランド押さえ部34を形成している。また、固体撮像素子収納用ケースに埋設された部分は、アイランド押さえ埋設部36を形成している。
アイランド30は、長手方向に垂直な方向に突出部を有しており、突出部は垂直な方向(短手方向)に斜めに形成されていても良いが、長手方向に垂直に形成されていることが好ましい。また、突出部はアイランドから両側に突出していることが好ましく、同じ位置から垂直に両側に突出し、十字状に形成されていることがさらに好ましい。
また、アイランド押さえ部34の形状はアイランドのソリを抑制できれば特に限定されず、蛇行する形状とすることも可能であるが、等幅の帯状であることが好ましい。
アイランド押さえ部34は、アイランド30から十字状に形成され、等幅の帯状であることが最も好ましい。即ち、十字架状に形成されていることが最も好ましい。
アイランド30は、アイランド押さえ部34を有することによって、短手方向からも固定される。この結果、アイランド30のソリを抑えることができ、固体撮像素子のソリや変形が低減できる。さらに、フォーカシングが容易となり、固体撮像装置によって得られるイメージ品質が向上する。
また、アイランドは固体撮像素子が発する熱を放熱する役割をも有している。アイランド押さえ部を有することにより、放熱面積が増加し、放熱効率を高めることができる。この結果、固体撮像装置の高速動作が可能となると共に、熱による固体撮像素子の誤作動を抑制し、イメージ品質を向上させることができる。
アイランドが50〜100mmの長さを有するとき、アイランド押さえ部は10〜40mmの間隔で設置されていることが好ましく、15〜30mmの間隔で設置されていることがより好ましい。
アイランド30は、平坦な金属板により構成され適当な厚さを有する。アイランドに使用する金属は、適当な強度と熱伝導率を有することが好ましく、銅、銅合金、鉄合金及びアルミニウム(アルミニウム合金)が例示できる。アイランド用金属として、銅や鉄58%ニッケル42%の合金である42アロイ及びアルミニウム(アルミニウム合金)を好ましく使用することができる。これらの金属(合金)はメッキを施して使用することができ、メッキの材質としては、金、銀、ニッケル及びはんだが例示できる。
アイランド押さえ部34は、アイランド30と同じ組成を有するものであることが好ましく、アイランド押さえ部34及びアイランド30が一体に中空ケースに挿設されるように形成することが好ましい。
また、アイランド押さえ部34、アイランド30、リードフレームが一体に中空ケースに挿設されるように形成することも好ましい。即ち、アイランド押さえ形成部分、アイランド形成部分及びリード端子形成部分が一体となったリードフレームを金型内に挿入し、射出成形(インサート成形)した後、不要部分の切除によりリード端子とアイランド30及びアイランド押さえ部34を分離することが好ましい。
一方、インサート成形時に、予めリード端子とは分離しているアイランド形成部分及びアイランド押さえ形成部分を金型内に挿入することもできる。
アイランド押さえ部34はアイランド長手方向の2箇所以上に設けられていることが好ましい。
アイランド押さえ部が複数箇所設けられることで、アイランドのソリがより効果的に抑制されるので好ましい。
本発明において、アイランド30が一箇所以上に隣接した切り欠き(スリット)32(図4参照)を有しており、かつ該隣接する切り欠きが、互いにアイランドの対向する2つの長辺の外側から内側に向けて延びていることが好ましい。
切り欠きをアイランドに設けることにより、アイランドの膨張・収縮を切り欠き部が吸収し、結果としてアイランドのソリを抑制する効果が向上するので好ましい。さらに、アイランドの対向する2つの長辺の外側から内側に向けて延びた切り欠きを交互に設けることで、樹脂製中空ケースとアイランドの線膨張率(収縮率)差の緩和・吸収のバランスが向上し、変形の吸収が効果的に行われるので好ましい。この結果、アイランドが屈曲することがないので好ましい。
図4は切り欠き32を有するアイランド30を設置した、本発明の固体撮像装置に使用できる樹脂製中空ケースの一例を示す平面図である。
図4は、好ましい切り欠き形状の一例を示している。隣接する切り欠き32は隣接する2つのアイランド押さえ部34に挟まれる領域に一箇所以上設置されていることが好ましい。
このように切り欠き32を設置することによって、アイランド押さえによるソリの抑制及び切り欠きによる変形の吸収により、アイランド30のソリが抑制されるので好ましい。
アイランド切り欠き32は、取り除く幅が極めて狭い切り込みであっても良いが、切り込みの幅が明瞭に目視できることが好ましく、アイランド幅の1/2〜1/10であることが好ましく。1/2〜1/5であることがより好ましい。
切り欠き32はアイランド長辺周縁からほぼ垂直に設けることが好ましく、その形状はU字状、四角形状が例示できるが、これに限られるものではない。
アイランド押さえ部34の先端部が固体撮像素子収納用ケース100の外部に突出し、かつ放熱部材及び/又は放熱回路に接続されていることが好ましい。尚、「接続されている」とは、アイランド押さえ部34の先端部が固体撮像素子収納ケース100の外部に突出することによって、それ自身が放熱部材を形成していることも含む意である。
アイランド押さえ部34がケース外部に露出し、放熱部材及び/又は放熱回路に接続されることで、特に熱放散性に優れた固体撮像装置とすることができ、固体撮像装置のより高速動作が可能となるとともに、誤作動が減少し、品質特性が向上するので好ましい。
アイランド30の長手方向の両端部は、中空ケースに固定されていることも好ましい。
また、図5に示すように、アイランドの長手方向の両端部近傍が、中空ケースに固定されていなくてもよい。
両端部をケースに固定しないと、アイランドの変形を長手方向の両端部で吸収し、アイランドのソリを抑制することができるので好ましい。
固体撮像素子収納用ケースは、樹脂及び/又は樹脂組成物からなる中空構造を有し、射出成形法、射出圧縮成形法、圧縮成形法、トランスファー成形法等により形成される。使用される樹脂としては、成形可能な熱硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂が挙げられ、難燃性、電気絶縁性、強度・剛性の観点から選択することが好ましい。成形サイクルが短縮でき、成形コストが削減できるという観点からは、熱可塑性樹脂を使用し、射出成形法で該ケースを形成することが好ましい。
熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂及び不飽和ポリエステル樹脂等が例示でき、フェノール樹脂、エポキシ樹脂が好ましく使用される。また熱可塑性樹脂としては、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、フッ素樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、液晶性ポリマー、ポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂等が例示でき、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、液晶性ポリマーが好ましく使用され、流動性、耐熱性、剛性に優れているという観点からは液晶性ポリマーがもっとも好ましく使用される。これらの樹脂は単独で用いてもポリマーアロイとして複数を同時に用いても良い。
上記の樹脂の概要については、「高分子大辞典」(丸善株式会社発行、平成6年9月20日)及びそこに引用される文献などに記載されている。
固体撮像素子収納用ケースを形成する樹脂組成物は、強度や剛性、耐熱性の向上、寸法精度向上、線膨張係数低下等の目的から、上記した樹脂に少なくとも1種の充填材が充填されていることが好ましい。使用される充填剤としては、ガラス繊維(ミルドガラスファイバー、チョップドガラスファイバーなど)、ガラスビーズ、中空ガラス球、ガラス粉末、マイカ、タルク、クレー、シリカ、アルミナ、チタン酸カリウム、ウォラストナイト、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸ソーダ、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、亜硫酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、珪酸カルシウム、けい砂、けい石、石英、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、グラファイト、モリブデン、アスベスト、シリカアルミナ繊維、アルミナ繊維、石膏繊維、炭素繊維、カーボンブラック、ホワイトカーボン、珪藻土、ベントナイト、セリサイト、シラス、黒鉛などの無機フィラー、チタン酸カリウムウィスカ、アルミナウィスカ、ホウ酸アルミニウムウィスカ、炭化珪素ウィスカ、窒化珪素ウィスカなどの金属ウィスカ又は非金属ウィスカ類などを例示することができる。
次に、アイランド押さえ部34を省略した固体撮像装置について説明する。
図6は、本発明の固体撮像装置の一例をそのリード端子挿入部で切断した断面概略図である。
固体撮像装置10は、略矩形の樹脂製底板22とその周縁に略垂設された樹脂製側壁24とから一体に形成され透明板26により閉塞された樹脂製中空ケース20を備え、中空ケース20の内底面23上に金属製アイランド30が設置され、アイランド30上に固体撮像素子12が固着されている固体撮像装置であって、アイランド30が4以上の縦横比を有する矩形形状を有し、アイランド30が1箇所以上に隣接した切り欠き32を有しており、かつ、隣接する切り欠き32がアイランド30の対向する2つの長辺の外側から内側に向けて延びている。
略矩形の樹脂製底板22及び樹脂製側壁24はどちらも必要な機械的強度を具備するために適当な厚さを有している。
以上の樹脂製底板形状と樹脂製側壁の設置角度とを任意に組み合わせて中空ケースの全体形状とすることができる。中空ケース20は、上述の全体形状にかかわらず、中空ケース20の内底面23に、4以上の縦横比を有する金属製アイランド30を設置することのできる領域を有する。
アイランド30上に固着された固体撮像素子12は、読み出した信号電荷を固体撮像装置10の外部に導くためのリード端子40と接続される。図6において、固体撮像素子12は、ボンディングワイヤ42でリード端子40と接続されている。ボンディングワイヤ42としてアルミニウム又は金等の金属からなる細線を使用することができる。
ボンディングワイヤ等による電気的配線を行った後に、中空ケース20の開口部を透明板26で封着して固体撮像装置が得られる。樹脂製側壁により形成される枠体開口部の内側周縁には、透明板をはめ込む切り込みを設けても良い。本発明に使用する樹脂製中空ケースには金属製リード端子が挿設される。樹脂側壁開口部の内側周縁には、透明板をはめ込む切り込みを設けても良い。固体撮像素子12の設置と配線が終了した後に、中空ケース20は透明板26により閉塞される。
図7は、本発明の固体撮像装置に使用することができる樹脂製中空ケースの一例を示す平面図である。
アイランド30は、アイランド30を中空ケースの内底面に固定するためのアイランド押さえ部を有していても良いが、本例では、アイランド押さえ部を省略している。
金属製アイランド30は、固体撮像素子12を載置するための平坦部であり、断面凹状の樹脂製中空ケース20の内底面上にこれに接触するように形成されている。アイランド30の両端は、リード端子40と同様に、樹脂製中空ケース20内に挿入埋設して固定することが好ましい。この場合、前述したように、リード端子40形成部分及びアイランド30形成部分が一体となった金属製リードフレームを射出成形用の金型内に挿入してから射出成形(インサート成形)を行った後に、金属製リードフレームの不要部分を切り取ることによってリード端子40とアイランド30を分離することができる。又、インサート成形時に、最初からリード端子40とは分離しているアイランド30形成部分を金型内に挿入することもできる。
尚、樹脂製中空ケース20を成形した後に、アイランド30の両端を接着剤等により中空ケース20の内底面に固着することもできる。
アイランド30は樹脂製中空ケース20の平坦な内底面23上に設けても良く、内底面23から部分的に隆起した領域に設けても良く、又、内底面23より一段低く凹ませた領域に設けても良い。
このアイランド30上に固体撮像素子12を固着する。固着手段には特に制限はなく、固体撮像素子を接着剤、ハンダ等でアイランド30に固着することができ、接着剤で固着することが好ましく、絶縁性の接着剤で固着することがより好ましい。固体撮像素子を固着するために使用する接着剤は、熱伝導率が高いことも好ましく、熱伝導率が1W/mK以上であることがより好ましく、3W/mK以上であることが更に好ましい。
特許文献1(特開平6−163950号公報)に記載された、連続蛇行する形状のアイランドに比較すると、本発明のアイランドはより広い面積の金属部分を有するために、固体撮像素子において発生する熱を金属製アイランドを通して樹脂製中空ケース外に効率よく放熱することができる利点を有する。
アイランド30は、図7に例示するように、上述のような縦横比を有する縦長の矩形形状を有し、長手方向の側縁の一箇所以上に隣接した切り欠き32を有している。この隣接する切り欠き32は、アイランド30の対向する2つの長辺の外側から内側に向けて延びており、これらは交互に設けられている。また、この切り欠き32はアイランド30の長手方向に一様に設けられてはおらず、隣接する切り欠き群を複数設ける場合には、一定の距離をおいてとびとびに設けることが好ましい。
アイランド30は、隣接する2つ以上の切り欠き群を長手方向の側縁に複数有することが好ましい。隣接する切り欠き群は、アイランドの対向する長辺の両側から交互に設けられている。一つの切り欠き群には、偶数個の切り欠きを設けることが好ましく、言い換えると、対向する長辺の両側から同数設けることが好ましく、合計2つ設けることがより好ましい。対向する長辺の両側に設けられている切り欠きの数を同数とすることにより、樹脂製中空ケースと金属製アイランドの線膨張率(収縮率)差をバランス良く緩和・吸収することができ、温度変化によるアイランドの屈曲を防止することができる。
切り欠き32の形状は、種々の形状と大きさを採りうる。切り欠きはアイランド長辺側縁からほぼ直角に設けることが好ましく、その形状は、三角状、U字状、四角形状が例示でき、U字状及び四角形状が好ましく、四角形状がより好ましい。
図8に四角形状の切り欠きの一例を模式的に示す。図8の四角形状切り欠きにおいて、好ましくは、切り欠きの最大深さaがアイランド30の幅dに対して2分の1以上の深さを有することが好ましく、1/2〜3/4であることがより好ましい。最大深さaが上記の範囲に設定することにより、アイランド30の機械的強度を維持しつつ、樹脂製ケースと金属製アイランドの線膨張率(収縮率)の差を十分に緩和・吸収して、アイランド30が凸状に反ることを防止できる。
また、切り欠きの形状が四角形であり、かつ、該切り欠きの幅bがアイランド幅dの2分の1以下であることが好ましく、1/2〜1/5であることがより好ましい。切り欠きの幅bを上記のように設定することにより、アイランドの切り欠き設置部分の機械的強度を維持しつつ樹脂製ケースと金属製アイランドの線膨張率(収縮率)の差を十分吸収してアイランド30の反りを防止できるので好ましい。
アイランド30の四角形切り欠きが、図9に模式的に示すように、切り欠きの幅が切り欠きの深さ方向に対して広くなっていることも好ましい。すなわち、図9において、b’>bである。逆に切り欠き32の幅が、切り欠き32の深さ方向に狭くなっている四角形切り欠きも使用できる。
切り欠き32が上記の最大深さを有し、かつ、隣接する切り欠き32に挟まれた部分の幅cがアイランドの幅dの2分の1以下であることが好ましく、1/4〜1/2であることがより好ましい。切り欠き間隔cを上記の範囲にすることにより、樹脂製ケースと金属製アイランドの線膨張率(収縮率)の差を十分吸収してアイランドの反りを防止して、かつ、切り欠きを設置した部分の機械的強度を維持し、アイランドの屈曲変形を防止できる。
アイランド30の切り欠き32の数が多く、切り欠き32の総面積が大きいと樹脂製中空ケースの熱膨張・熱収縮を緩和するためには有効であるが、アイランド30の金属部分の面積が小さくなるので熱放散の点からは不利である。
切り欠き32の総面積が切り欠きのないアイランド面積の20%以下であることが好ましく、1〜18%がより好ましく、1〜10%であることが更に好ましい。この面積であると樹脂製中空ケースの温度変化による熱膨張・熱収縮を抑止でき、また固体撮像装置からの熱放散にも支障を来さない。
切り欠き構造に換えて、切り欠く幅が極めて狭い切り込みとすることもできるが、切り欠き構造の技術的効果には一般に及ばない。
隣接する切り欠き群は、複数設けることが好ましく、図7には、一実施態様としてアイランドの中央部に寄せて4対の隣接した切り欠き群を設けた例を示している。隣接した切り欠き群は、アイランド長手方向にほぼ等間隔に設けることが好ましい。
該アイランドの幅が固体撮像素子の1.5倍以上であることが好ましい。
アイランドの幅を上記範囲内とすることにより、放熱が良好となるので好ましい。
次に、分割型の金属製アイランドを有する固体撮像素子収納用ケース、固体撮像装置及びそれらの製造方法について説明する。
図10は固体撮像素子収納用ケースの一例を示す平面図である。図11は、固体撮像装置の一実施態様をリード端子の挿設部で切断した断面概略図(XI−XI矢印断面図)である。
固体撮像素子収納用ケース100は、略矩形の樹脂製底板22とその周縁に略垂設された樹脂製側壁24とから一体に形成され、開口部が透明板26により閉塞可能な樹脂製固体撮像素子収納用ケースであって、ケース100が長手方向に分割された金属製アイランド30を有する。
また、固体撮像装置10は、略矩形の樹脂製底板22とその周縁に略垂設された樹脂製側壁24とから一体に形成され、開口部が透明板26により閉塞された樹脂製固体撮像素子収納用ケース100を有し、ケース100の内底面23上に矩形の金属製アイランド30が設置され、アイランド30上に固体撮像素子12が固着されている固体撮像装置であって、アイランド30が長手方向に分割されていることを特徴とする。
固体撮像装置10において、固体撮像素子収納用ケース100は樹脂又は樹脂組成物からなる中空構造の樹脂製中空ケース(ケース本体)20を有し、ケース開口部は、透明板26によって閉塞されている。固体撮像素子12は、固体撮像素子収納用ケース100に設けられ、透明板26を通して入射する外部光を受光する。
樹脂製中空ケース(ケース本体)20は樹脂製であり、樹脂又は樹脂を主成分とし必要に応じて各種充填材を含む樹脂組成物を成形して得られるものである。尚、樹脂及び充填剤の詳細については上述の通りである。
内底面23の金属製アイランド30を設置する面が凹みを有していても良い。さらに、固体撮像素子収納用ケースは、ケース外底面から垂設されたリブ部を有することもできる。
また、本発明の固体撮像素子収納用ケース100は、その長手方向の寸法が短手方向の4〜20倍の寸法を有するのが好ましく、4〜15倍の寸法であるのがより好ましい。
矩形の金属製アイランド30は、固体撮像素子収納用ケース100の内底面に形成され、アイランド30の上に固体撮像素子12が固着される。
固体撮像素子は接着剤、ハンダ等で固定されていることが好ましく、接着剤で固着されていることがより好ましい。固体撮像素子は、熱伝導率の高い接着剤で固着されていることが好ましい。具体的には、熱伝導率が1W/mK以上であることが好ましく、3W/mKであることがより好ましい。また、絶縁性の樹脂を用いて固着されていることが好ましい。
さらに、アイランド30上に固着された固体撮像素子12は、その信号電荷をケース外部に伝えるリード端子40と電気的に接続される。図10を参照すれば、アイランド30上に固定された固体撮像素子12は、ボンディングワイヤ42でリード端子40と接続される。ボンディングワイヤはアルミニウム又は金等の金属からなる細線である。
リード端子40は金属製であり、上述のものを使用することができる。
アイランド30は長手方向に分割されており、2つ以上に分割されていれば分割数は問わないが、2つに分割されていることが好ましい。また、分割されたアイランド同士は、互いに適当な間隔を有することが好ましい。
アイランド30が長手方向に分割されていることにより、熱膨張・熱収縮に伴うアイランド30の変形を吸収し、反りを抑制することができる。
但し、分割されたアイランド30同士の間隔が広すぎる場合にはアイランド30上に固着される固体撮像素子アイランドを形成する金属とケースを形成する樹脂組成物の線膨張率の差が原因となって、熱膨張や熱収縮の際に固体撮像素子にソリが生じたりするなどの不具合を生じるおそれがある。
分割されたアイランド30同士はアイランド幅の1〜30倍の間隔を有していることが好ましく、10〜30倍の間隔を有していることがより好ましい。アイランド同士の間隔を上記範囲内にすることで、アイランドの反りを抑制し、また、線膨張率の差による固体撮像素子の反りを抑制することができるので好ましい。
アイランド30は、長手方向に垂直な方向に突出した突出部を有しており、該突出部はその一部を固体撮像素子収納用ケースに埋設されて固定されたアイランド押さえ部34を形成していることが好ましい。また、固体撮像素子収納用ケースに埋設された部分は、アイランド押さえ埋設部36を形成している。
アイランド30は、長手方向に垂直な方向に突出部を有しており、突出部は垂直な方向(短手方向)に斜めに形成されていても良いが、長手方向に垂直に形成されていることが好ましい。また、突出部はアイランドから両側に突出していることが好ましく、同じ位置から垂直に両側に突出していることが好ましい。アイランド押さえ部を1つ又は複数有することができるが、アイランド30が分割されているアイランド末端にアイランド押さえ部34を有することが好ましい。
また、アイランド押さえ部34の形状はアイランドのソリを抑制できれば特に限定されず、蛇行する形状とすることも可能であるが、等幅の帯状であることが好ましい。
アイランド押さえ部34は、アイランドが分割されているアイランド末端からT字状に形成され、等幅の帯状であることが最も好ましい。
アイランド30は、アイランド押さえ部34を有することによって、短手方向からも固定される。この結果、アイランド30のソリを抑えることができ、固体撮像素子12のソリや変形が低減できる。さらに、フォーカシングが容易となり、固体撮像装置によって得られるイメージ品質が向上する。
また、アイランド30は固体撮像素子が発する熱を放熱する役割をも有している。アイランド押さえ部を有することにより、放熱面積が増加し、放熱効率を高めることができる。この結果、固体撮像装置の高速動作が可能となると共に、熱による固体撮像素子の誤作動を抑制し、イメージ品質を向上させることができる。
アイランド30は、平坦な金属板により構成され適当な厚さを有する。アイランド30に使用する金属は、適当な強度と熱伝導率を有することが好ましく、上述の材料を用いることができる。
アイランド押さえ部34は、アイランドと同じ組成を有するものであることが好ましく、アイランド押さえ部及びアイランドが一体に固体撮像素子収納用ケースに挿入されるように形成することが好ましい。
アイランド押さえ部34はアイランド長手方向の2箇所以上に設けられていることが好ましい。
アイランド押さえ部34が複数箇所設けられることで、アイランドのソリがより効果的に抑制されるので好ましい。
アイランド長手方向の側縁の一箇所以上に隣接した切り欠きを設けることも好ましい。この隣接する切り欠きは、アイランドの対向する長辺の外側から内側に向けて交互に設けられている。また、この切り欠きはアイランドの長手方向に一様に設けられてはおらず、隣接する切り欠き群を複数設ける場合には、一定の距離をおいてとびとびに設けることが好ましい。
切り欠きをアイランド30に設けることにより、アイランド30の膨張・収縮を切り欠き部が吸収し、結果としてアイランド30のソリを抑制する効果が向上するので好ましい。さらに、アイランド30の対向する長辺の外側から内側に向けて延びた切り欠きを設けることで、樹脂製ケース20とアイランド30の線膨張率(収縮率)差の緩和・吸収のバランスが向上し、変形の吸収が効果的に行われるので好ましい。
アイランド切り欠きは、取り除く幅が極めて狭い切り込みであっても良いが、切り込みの幅が明瞭に目視できることが好ましく、アイランド幅の1/2〜1/10であることが好ましく。1/2〜1/5であることがより好ましい。
切り欠きはアイランド長辺周縁からほぼ垂直に設けることが好ましく、その形状はU字状、四角形状が例示できるが、これに限られるものではない。
固体撮像素子収納用ケースは、樹脂及び/又は樹脂組成物からなる中空構造を有する。使用される樹脂としては、成形可能な熱硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂が挙げられ、難燃性、電気絶縁性、強度・剛性の観点から選択することが好ましい。熱硬化性樹脂としては、上述の通りである。また、固体撮像素子収納用ケース20を形成する樹脂組成物は、強度や剛性、耐熱性の向上、寸法精度向上、線膨張係数低下等の目的から、上記した樹脂に各種の充填材が充填されていることが好ましい。使用される充填剤は上述の通りである。
固体撮像素子収納用ケースの形成法は、射出成形法、射出圧縮成形法、圧縮成形法、トランスファー成形法等により形成される。成形サイクルが短縮でき、成形コストが削減できるという観点からは、射出成形法で該ケースを形成することが好ましい。さらに、熱可塑性樹脂を使用し、射出成形法で該ケースを形成することが好ましい。射出成形法は連続生産が可能であり、また、トランスファー成形法に必要とされる賦形のための装置・時間を省略することができるので好ましい。
以下、射出成形法について詳述する。
射出成形法に使用する射出成形機はスクリューインライン式、プランジャ式、スクリュープランジャ式など特に限定されないが、温度コントロールの容易さ、溶融の均一化等の点からスクリューインライン式が好ましい。
射出成形においては、樹脂又は樹脂組成物は射出成形機内に粉末状、顆粒状等にて供給され、シリンダー内で溶融状態を保ったままスクリューにより金型に射出される。その後、金型内で樹脂又は樹脂組成物を冷却し固化させ、金型を型開し、得られた成形品を取り出す。
射出成形法を用いる場合、射出成形時のゲートが該ケースの短手方向の片側側壁面内又はケース外底面の長手方向端部に設けられていることが好ましい。ゲートを短手方向の片側側壁面内又はケース外底面の長手方向端部に設けることにより、長手方向の側壁に対して平行方向に樹脂がバランスよく流動することになり、成形されたケースの側壁及び底板の各部の線膨張率が均等になり、加熱・冷却時の熱変形に伴う反りの発生を抑制することができるので好ましい。
ここで「長手方向」とは、矩形の長辺方向のことをいい、「短手方向」とは、矩形の短辺方向のことをいう。
射出成形の中でも、インサート成形を用いて固体撮像素子収納用ケースを製造することが好ましい。即ち、本発明の製造方法は、金属製リードフレームをケース成形用金型内に挿入する工程、及び該金型のキャビティ部に樹脂を注入・固化する工程を含むことが好ましい。
リード端子は、リードフレームを用い、ケース成形時に樹脂又は樹脂組成物と一体に成形し、その後曲げや切断等の加工を施し、リード端子とすることが好ましい。
また、アイランド押さえ部、アイランド、リードフレームが一体にケースに挿入されるように形成することも好ましい。即ち、アイランド押さえ部形成部、アイランド形成部及びリード端子形成部が一体となったリードフレームを金型内に挿入し、射出成形(インサート成形)した後、不要部分の切除によりリード端子とアイランド及びアイランド押さえ部を分離することが好ましい。
一方、インサート成形時に、予めリード端子とは分離しているアイランド形成部分及びアイランド押さえ部形成部を金型内に挿入することもできる。
長手方向にアイランドが分割された固体撮像素子収納用ケースを得るには、金型内に挿入する金属製リードフレームを1枚とすることもできるが、アイランド形成部及びリード端子形成部を有し、あらかじめ分割された2枚以上の金属製リードフレームをケース成形用金型内に挿入することが好ましい。アイランド形成部及びリード端子形成部を有し、あらかじめ分割された2枚以上の金属製リードフレームをケース成形用金型内に挿入する工程、及び該金型のキャビティ部に樹脂を注入・固化する工程を含むこと固体撮像素子収納用ケースの製造方法であることが好ましい。
また、本発明の固体撮像装置の製造方法は、アイランド形成部及びリード端子形成部を有し、あらかじめ分割された2枚以上の金属製リードフレームをケース成形用金型内に挿入する工程、該金型のキャビティ部に樹脂を注入・固化し、樹脂製固体撮像素子収納用ケースを製造する工程、該アイランド上に固体撮像素子を固着する工程、該固体撮像素子とリード端子を電気的に接続する工程、及び該ケースの上部開口部を透明板にて封止する工程を含むことが好ましい。
2枚以上の金属製リードフレームを挿入することにより、1枚当たりの金属板のサイズを小さくすることができる。その結果、精度良くリードフレームを加工することができるので好ましい。特に、リードフレームのアイランド形成部に反りが生じにくいので好ましい。
図12は、本発明に好ましく用いることのできるあらかじめ分割された金属製リードフレームの一例を示す平面図である。
金属製リードフレーム50は、アイランド形成部52及びリード端子形成部54を有する。図12に例示したリードフレーム2枚を金型に挿入し、金型を型締めし、キャビティ部であるケース形成部60に樹脂を注入・固化することによって、長手方向にアイランドが分割された固体撮像素子収納用ケースを得ることができる。また、リードフレームはアイランド押さえ部形成部55を有しており、得られた固体撮像素子収納用ケースはアイランド押さえ部を有する。
本発明では特に、インサート成形をフープ成形にて行うことも好ましい。
即ち、該金属製リードフレームがそれぞれ独立したフープ材として形成され、該挿入する工程が、2枚以上のフープ材をフープ送り装置によって同一の金型内に挿入する工程を含むことが好ましい。
フープ成形により、連続的に効率よくケース及び固体撮像装置を得ることができるので好ましい。さらに、アイランド形成部及びリード端子形成部を有する金属リードフレームを2枚以上一体に金型内に挿入することにより、分割されたアイランドが形成され、これにより、アイランドの膨張・収縮を吸収することができるので好ましい。
フープ成形について、以下に詳述する。
フープ成形は、一般に、型締、射出・保圧・冷却、型開、フープ材を金型から移動し順送というサイクルで行われている。フープ成形とは、リードフレームを射出成形金型にインサートとして固定し、樹脂又は樹脂組成物を射出成形により金型内に注入し、硬化させた後、このリードフレームを所定長さだけ移送し再びインサートとして固定し、リードフレームの前記成形された部分に続く非成形部において次の射出成形を行う成形法である。
図13は、本発明の固体撮像素子収納用ケースの製造に用いるフープ材よりなる金属製リードフレームの一例を示す平面図である。
金属製リードフレーム50は、アイランド形成部52及びリード端子形成部54を有する。また、リードフレーム50は、アイランド押さえ部形成部55を有している。金属製リードフレーム50はあらかじめ分割された第1のフープ材及び第2のフープ材からなる。尚、フープ材は金型に2つ以上挿入されることが好ましく、2〜4つ挿入されることがより好ましく、2つ挿入されることがより好ましい。
フープ材の帯状体58には、送り穴56が設けられている。送り穴を使用することにより、フープ材を巻き取りあるいは順送りして移送することができる。
金属製リードフレームのケース形成部を金型に挿入後、金型を型締めし、金型のキャビティ部にゲートから樹脂又は樹脂組成物を注入(射出)する。保圧・冷却して樹脂又は樹脂組成物を固化した後、型開する。リードフレームを所定長さだけ移送した後、新たに所定の位置で金型を型締めする。これを順に繰り返すことで固体撮像素子収納用ケースを製造することができる。また、型開後は、リードフレームに曲げや切断等の加工を施すことが好ましい。
フープ材は、金属製アイランドが固体撮像素子収納用ケースの長手方向に分割されるように配置する。従って、図13に示すように、帯状体がケースの短手方向になるよう、配置されていることが好ましい。
本発明において、リードフレームの作製方法は特に限定されず、いずれの方法によっても作製することができ、具体的には金属板をプレスによる打ち抜き加工(単に「プレス加工」ともいう。)してリードフレームを作製する方法や、エッチングにより作製する方法が挙げられる。
これらの中でも、プレスによる打ち抜き加工によりリードフレームを作製することが好ましい。安価で大量生産に好適であるので好ましい。
プレス加工によりリードフレームを作製する場合、リードフレームのアイランド長手方向の長さは、100mm以下であることが好ましく、70mm以下であることがより好ましい。上記範囲内であると、プレス加工時にアイランドやリード端子に変形や反りを生じないので好ましい。また、寸法精度が向上するので好ましい。
ここで、図12及び図13にリードフレームのアイランド長手方向の長さ70が示されている。リードフレームのアイランド長手方向の長さとは、リードフレームが挿設されるケース長手方向のリードフレームの長さをいう。
固体撮像装置は、アイランド形成部及びリード端子形成部を有し、あらかじめ分割された2枚以上の金属製リードフレームをケース成形用金型内に挿入する工程、該金型のキャビティ部に樹脂を注入・固化し、樹脂製の固体撮像素子収納用ケースを製造する工程、該アイランド上に固体撮像素子を固着させる工程、該固体撮像素子とリードフレームを電気的に接続する工程、及び該ケースの上部開口部を透明板にて封止する工程を含む製造方法によって製造することができる。
以下、上述の固体撮像素子収納用ケースを備えた固体撮像装置の具体的な構成について説明する。
図14は、固体撮像素子収納用ケースを備えた固体撮像装置の詳細な分解斜視図である。
本発明の固体撮像素子収納用ケース100は、底板22とその周縁に略垂設された側壁24により構成される凹部DPを有する樹脂製のケース本体20と前記底板の内底面23上に設けられ、固体撮像素子12を固定するためのアイランド30と、前記凹部内から前記側壁を貫通して前記ケース本体の外部に延びたリード端子40とを有する。
図14において、固体撮像素子収納用ケース100は、固体撮像素子12が内部に配置されるべき収納用凹部DPを有し、長手方向Xの寸法が幅方向の寸法の3倍以上の樹脂製のケース本体(中空ケース)20と、収納用凹部DPの内部からケース本体20の長手方向Xに平行な側壁24を貫通して前記ケースの外部に延びた複数のリード端子40を備えている。
図14において、この固体撮像装置10は、固体撮像素子収納用ケース100と、収納用凹部DP内に設けられた固体撮像素子12と、収納用凹部DPの開口を塞ぐ透明板26とを備えている。ケース本体の長手方向と短手方向のアスペクト比は高く、3以上である。アスペクト比の高いケース本体20の材料として液晶ポリマーを用いると、長手方向に揃った高分子の配向状態を得ることができ、耐熱性、強度特性、低熱膨張性に優れることとなる。また、上述のように、好適には、樹脂内に無機材料からなるフィラーを含む。すなわち、無機材料からなるフィラーが樹脂内に含まれることにより、更に剛性を高めることができる。液晶ポリマーと無機材料フィラーとの組み合わせにより相乗的に高剛性を有するケースを構成することができる。フィラーは、複数の繊維状体又は針状体からなり、個々の繊維状体又は針状体のアスペクト比は5以上である。
また、図14において、固体撮像素子12のアスペクト比も3以上である。固体撮像素子12は、一次元CCD(ラインセンサ)である。アスペクト比の高い固体撮像素子12は撓みやすいので、本発明は、このような固体撮像素子12を使用する場合に特に効果的である。尚、固体撮像素子12は、アイランド30の長手方向両端部のみでアイランド30に固定することとしてもよい。
固体撮像素子収納用ケース100の長手方向両端部には、それぞれ補強部105が設けられている。補強部105は、側壁24と一体的に形成されており、ケース本体20の長手方向両端から、長手方向Xに沿って外方に突き出している。補強部105のXY断面はケース本体20の両端部と共に略U字型を構成している。補強部105は、側壁24に垂直な方向の反りや撓みを抑制している。補強部105の内側の空間内には、リードフレームの一部が露出していても良い。
ケース本体20の長手方向の側壁24aは、幅方向Yを深さ方向とし、長手方向Xに沿って延びた複数の凹部(肉盗み部:凹溝)104を有している。これにより、樹脂成形時の樹脂の流れを均一化し、且つ、軽量化を行うことができる。
図15は、スリット(切り欠き)32を有するアイランド30を備えた固体撮像素子収納用ケース100中央部の斜視図である。また、図16は、図15に示す固体撮像素子収納用ケースのk−k断面図である。
ケース本体20には、ケース本体20の底板22の長手方向Xに沿って底板22と一体的に設けられた一対の樹脂製のリブ103が設けられている。一対のリブ103によって、これらの間に凹溝LGRが形成されている。ケース本体20は、歪が生じやすいアスペクト比の高いものであって、且つ、樹脂からなるにも拘わらず、この装置では、長手方向Xの延びたリブ103を有することにより、ケース本体20の長手方向Xに垂直な方向の反りや撓みを抑制することができる。リブ103の数は複数であることが好ましく、剛性を高める観点からは、リブ103は側壁24の高さ方向Zの延長線上に位置することが好ましい。
アイランド30は、その両端部を除く位置に、幅方向の一方端から他方端に向けて延びたスリット(切り欠き)32を備えている。スリット32の近傍のアイランド部分には容易に応力が集中して、このアイランド部分が撓み、また、膨張・収縮を吸収するため、固体撮像素子12の撓みを抑制することができる。
固体撮像素子収納用ケース100は、凹部DPの底面上に設けられ、固体撮像素子12を固定するためのアイランド30と、アイランド30に連続しケース本体20の長手方向に沿った側壁24内へ延びたアイランド押さえ部34とを備えている。アイランド押さえ部34が側壁24の内部へ延びているため、アイランド30のケース本体20に対する移動を規制することができ、したがって、アイランド30のソリ及び固体撮像素子12のソリを抑制し、その特性の劣化を抑制することができる。また、アイランド押さえ部34を介して外部に放熱を行うこともできる。
また、固体撮像素子収納用ケース100は、アイランド30に連続しケース本体20の長手方向に沿った側壁24内へ延びた少なくとも一対のアイランド押さえ部34を備えている。一対のアイランド押さえ部34は、長手方向Xに沿って離隔しており、スリット32は、一対のアイランド押さえ部34間の中央位置Jの近傍に設けられている。アイランド押さえ部34の位置は、アイランド30の幅方向に沿ったアイランド押さえ部34の中心線の位置で規定する。一対のアイランド押さえ部34間の距離をX0とすると、一方のアイランド押さえ部34の位置から中央位置Jまでの距離X1と、他方のアイランド押さえ部34から中央位置Jまでの距離X2は、共にX0/2に等しい。
上述のように、一対のアイランド押さえ部34が存在するため、アイランド30のソリは抑制されるが、一対のアイランド押さえ部34の位置が側壁24に固定されているため、これらの間のアイランド30の中央位置Jの近傍に応力がかかりやすくなる。この中央位置Jの近傍にスリット32が設けられているため、この位置で応力を吸収して、このアイランド部分が撓み、また、膨張・収縮を吸収するため、固体撮像素子12の撓みを抑制することができる。
スリット32は、第1のスリット32A及び第2のスリット32Bを備え、第1のスリット32Aは、アイランド30の幅方向の一方端から他方端へ向けて延びており、第2のスリット32Bは、アイランドの幅方向の他方端から一方端へ向けて延びており、第1のスリット32A及び第2のスリット32Bは、中央位置Jを挟んで配置されている。
この場合、第1のスリット32Aの形成位置におけるアイランド30の長手方向回りの捻れの向きと、第2のスリット32Bの形成位置におけるアイランド30の長手方向回りの捻れの向きとが逆向きとなるため、アイランド30の長手方向回りの捻れを相殺することができ、アイランド30の両端部の長手方向回りの捻れを抑制するこができる。また、第1のスリット32Aと第2のスリット32Bとの間のアイランド30上の1点Pの回りに、第1のスリット32A及び第2のスリット32Bが点対称の傾向を有するため、アイランド30が長手方向の熱膨張をした場合に、アイランド30の長手方向の中心線に対するアイランド30の幅方向移動が抑制される。
スリット32の最深部Dは、曲面で構成されている。この曲面は、アイランド30の厚み方向に平行なZ軸を中心とした円筒面を部分的に含む。この場合、スリット32の形成部位におけるアイランド30に応力が集中した場合、最深部Dにおける局所的な応力集中を緩和することができるため、アイランド30の耐久性に優れることとなる。また、スリットの最深部が曲面で構成されることにより、成形時のバリ発生を低減することも可能となる。
スリット32の内部には気体が充填されている。換言すれば、スリット32の撓みを抑制する固体(樹脂)がスリット32の内部に存在しないため、スリット32の形成部位におけるアイランド30が容易に撓み、また、膨張・収縮を吸収することができる。
また、ケース本体20は、アイランド30の幅方向両端に接触する一対の突起部101を備えている。突起部101は、アイランド30の長手方向に沿って延びている。一対の突起部101はアイランド30の幅方向の移動を規制することができる。ケース本体20は、アイランド30の長手方向に沿って延びた一対の凹溝SGRを備えており、各突起部101の側面は、それぞれ各凹溝SGRの一方の側面を構成している。尚、突起部101は、スリット32の形成位置には設けられておらず、スリット32の形成部位におけるアイランド30が容易に変形できるようになっている。
図17は、分割されたアイランドを備えた固体撮像素子収納用ケース中央部の斜視図である。
一対のアイランド30,30はケース本体20の長手方向に沿って離間している。すなわち、アイランド30,30は分離しており、双方のアイランド30,30の間のケース本体部位20Aにアイランドが固定されていないため、このケース本体部位20Aが撓み易く、また、膨張・収縮を吸収することができ、固体撮像素子12の撓みを抑制するこができる。
また、下部にアイランドのない固体撮像素子の中央部分は、素子の下部からケース内底面まで空洞であってもよく、また、図17に示すようなアイランドと同じ高さの樹脂部分が形成されていてもよい。
図18は、固体撮像素子収納用ケースの製造方法を説明するための図である。
上述の固体撮像素子収納用ケースの射出成形を行う場合、対向面間に上述のケース形状のキャビティを有する第1金型M1と第2金型M2との間に、樹脂REを流し込む。第1金型M1と第2金型M2はケース成形用金型を構成する。第1金型M1と第2金型M2との間には、上述のリードフレーム50が2枚以上挿入される。リードフレーム50は、それぞれ独立したフープ材(フープ材の帯状体58:図13参照)として形成され、この挿入工程が、2枚以上のフープ材をフープ送り装置によって同一の金型M1、M2内に挿入する。
第2金型M2は、Z方向に延びたテーパ状の樹脂導入孔M21を有しており、樹脂導入孔M21の先端部からX方向に延びる連絡通路M22を有している。連絡通路M22の先端部は、ゲート部を構成し、ここからキャビティ内に樹脂REが導入され、樹脂はX方向に沿ってキャビティ内を流れていく。したがって、樹脂REが液晶ポリマーである場合には、これを構成する高分子の配向がX方向に揃ってくる。
樹脂の充填、固化の後、第1金型M1を貫通した複数のエジェクタピンEPで、固化した樹脂を第2金型M2方向へ押すと、固体撮像素子収納用ケースが完成する。すなわち、本発明の方法は、金型M1、M2のキャビティ部に樹脂を注入・固化する工程を含んでいる。しかる後、アイランド30上に固体撮像素子12を固着し、続いて、固体撮像素子12とリード端子40をボンディングワイヤで電気的に接続し、最後に、ケースの上部開口部を透明板26にて封止し、上述の固体撮像装置が完成する。
以下、実施例を挙げて、本発明の詳細を説明する。
(実施例1)
液晶性ポリマー(住友化学(株)製スミカスーパーE6008B)により、矩形底板の周縁に側壁が垂設されると共に金属製リード端子が挿入され、内底面に幅2mm、長さ90mmのアイランドが設置された中空ケースをインサート成形法により一体成形した。
尚、該アイランド30の両端は、中空ケースに挿入され、固定されている。
該アイランド30にはアイランド30から十字状に形成された幅1mmのアイランド押さえ部34を4箇所設置し、さらに図4に示すように2つのアイランド押さえ部34に挟まれる領域のアイランド30の中央に、互いにアイランド30の対向する長辺の外側から内側に向けて延びた隣接する2つの矩形状の切り欠き32を設置した。切り欠きは幅が0.5mm、深さが1.5mm、隣接する2つの切り欠きの間隔が0.5mmとした。
該アイランド30上に固体撮像素子12を接着剤で固着し、ボンディングワイヤによりリード端子と接続した。さらに側壁上端の開口部を透明板により紫外線硬化性の樹脂により封着して固体撮像装置を得た。
得られた固体撮像装置のアイランド30の長手方向の両端を結ぶ直線を基準とした場合のアイランド中央部の最大ソリ量(アイランド最大ソリ量)は18μmであった。
(比較例1)
実施例1において、アイランド押さえ部34及びアイランド30上の切り欠き32を設置しない他は実施例1と全く同様にして固体撮像装置を製造した場合、得られる固体撮像装置のアイランド30の最大ソリ量は50μm以上となる。
(実施例2)
液晶性ポリマー(住友化学(株)製スミカスーパー E6008 B)により、矩形底板の周縁に側壁が垂設されると共に金属製リード端子が挿入された中空ケースをインサート成形法により一体成形した。この中空ケースの内底面に縦横比が45の金メッキした銅製アイランドを設置した。アイランドには予め図7に示すようにアイランド長辺の外側から内側に向けて相互に切り込んだ一対の四角形状の切り欠きをほぼ一定の間隔を隔てて4ヶ所に設けておいた。このアイランド上に幅が1.0mmの固体撮像素子を接着剤で固着し、ボンディングワイヤによりリード端子と接続した。側壁上端の開口部を透明板により紫外線硬化性の樹脂により封着して固体撮像装置が得られた。
(実施例3)
実施例2において、隣接する2個の切り欠きを図8に示すような矩形とした固体撮像装置を製造した。アイランド全長=90mm、a=1.5mm、b=0.5mm、c=0.5mm、d=2.0mmであった。切り欠きの総面積は6mm2であり、アイランド面積の3.3%に相当した。
アイランド両端を結ぶ直線を基準線とした場合のアイランド中央部の最大反り量(アイランド最大反り量)は38μmであった。
固体撮像装置を電気回路に接続して撮像素子に通電し、通電開始10分後に撮像素子の発熱部の温度上昇をサーモグラフにより観察したところ、発熱部表面の最高温度は45℃であった。
(実施例4)
実施例3において、隣接する2個の切り欠きを図9に示すような奥に広がった矩形(b’=1.0mm)とした固体撮像素子とすることにより、同程度以上に反りが抑えられ、また発熱部表面の温度も低く抑えられる。
尚、上述の例では、切り欠き32の形状に関し、切り欠き32の最大深さがアイランド30の幅に対して3分の2以上の深さを有し、かつ、隣接する切り欠きに挟まれた部分の幅がアイランドの幅の3分の1以下である。切り欠き32の形状が四角形であり、かつ、切り欠き32の幅がアイランドの幅の2分の1以下である。切り欠き32の形状が四角形であり、かつ、切り欠き32の幅が切り欠き32の深さ方向に対して広くなっている。
また、切り欠き32の総面積が、アイランド30の面積の20%以下であり、アイランド30の幅が固体撮像素子の1.5倍以上である。
(比較例2)
アイランド30を設置しない他は実施例3と全く同様にして固体撮像装置を製造した。
サーモグラフによる発熱部表面温度を観察すると最高温度が60℃であった。
(参考例)
底板及び側面がセラミック(アルミナ)からなる中空ケースを使用し、金属製アイランドを設置することなく、実施例3と同様にして、固体撮像装置を製造した。
サーモグラフによる発熱部表面温度を観察すると、最高温度は43℃であった。
(実施例5)
液晶性ポリマー(住友化学(株)製、スミカスーパーE6008B)を用い、インサート金属に図12に示される構造を有する金メッキされた銅製のリードフレームを用い、図10に示される長手方向に分割されたアイランド(アイランド長手方向の長さ51mm)を内底面上に有する固体撮像素子収納用ケース(長さ約100mm×奥行き9mm×高さ4mm、厚さ約2mm)を得た。
該ケースの内底面寸法は5mm×90mmであり、分割されたアイランドはそれぞれ長さ36mm×幅2mmであった。また分割されたアイランドは図10に示されるようにそれぞれの片末端は樹脂製ケースに埋設されて固定されており、もう一方の末端は幅1mmのアイランド押さえ部がT字型となるように形成される。
得られた固体撮像素子収納用ケースの該アイランド上に固体撮像素子を接着剤により固定し、ボンディングワイヤによりリード端子と接続した。さらに側壁上端の開口部を透明板により紫外線硬化性の樹脂により封着して固体撮像装置を得た。
得られた固体撮像装置について、固体撮像素子を載置するアイランド部の平坦度を評価するため、分割されたアイランドがそれぞれ樹脂製ケースに埋設されている片末端の上面を結ぶ面を基準面とした場合の樹脂製ケース内底面上に設置されているアイランド上面の基準面からのずれ(反り)を測定したところ、アイランド上面の基準面からのずれは±10μm未満であった。
(比較例3)
長手方向に分割されていない金属製のアイランド(アイランド長手方向の長さ120mm)を用いた以外は実施例と同様にして固体撮像素子収納用ケース及び固体撮像装置を得た。アイランドは幅2mm×長さ90mmであり、両端が樹脂製ケースに埋設されて固定されており、またアイランド押さえ部は形成されていなかった。
実施例と同様にしてアイランド部の平坦度を評価したところ、アイランドは凸状に反りを生じており、アイランド上面の基準面からのずれは+50μm以上であった。
本発明の固体撮像装置に使用できる樹脂中空ケースの一例を示す平面図である。 本発明の固体撮像装置の一例をその装置の固体撮像素子とリード端子との接続部で切断した断面概略図である。 本発明の固体撮像装置の一例をその装置のアイランド押さえ部の形成部で切断した断面概略図である。 金属製アイランド30が切り欠き32を有する、本発明の固体撮像装置に使用できる樹脂製中空ケースの一例を示す平面図である。 本発明の固体撮像装置に使用できる樹脂中空ケースの他の一例を示す平面図である。 本発明の固体撮像装置の一例をそのリード端子挿入部で切断した概略断面図である。 本発明の固体撮像装置に使用できる樹脂製中空ケースの一例を示す平面図である。 本発明の固体撮像装置に使用できる樹脂製中空ケース内に設けたアイランドが有する四角形状の切り欠きの一例を示す模式的部分拡大平面図である。 図8と同じく四角形状の切り欠きの他の一例を示す模式的部分拡大平面図である。 本発明の固体撮像素子収納用ケースの一例を示す平面図である。 本発明の固体撮像装置の一例をリード端子の挿設部で切断した断面概略図である。 本発明の固体撮像素子収納用ケースの製造に用いるあらかじめ分割された金属製リードフレームの一例を示す平面図である。 本発明の固体撮像素子収納用ケースの製造に用いるフープ材よりなる金属製リードフレームの一例を示す平面図である。 固体撮像素子収納用ケースを備えた固体撮像装置の一例の詳細な分解斜視図である。 切り欠きを有するアイランドを備えた固体撮像素子収納用ケースの一例の中央部の斜視図である。 図15に示す固体撮像素子収納用ケースのk−k断面図である。 分割されたアイランドを備えた固体撮像素子収納用ケースの一例の中央部の斜視図である。 固体撮像素子収納用ケースの製造方法の一例を説明するための図である。
符号の説明
10 固体撮像装置
12 固体撮像素子
20 樹脂製中空ケース(ケース本体)
20A ケース本体部位
22 樹脂製底板
23 内底面
24 樹脂製側壁
26 透明板
30 金属製アイランド
32 切り欠き(スリット)
32A 第1のスリット
32B 第2のスリット
34 アイランド押さえ部
36 アイランド押さえ埋設部
40 リード端子
42 ボンディングワイヤ
50 リードフレーム
52 アイランド形成部
54 リード端子形成部
55 アイランド押さえ部形成部
56 送り穴
58 帯状体
60 ケース形成部
70 アイランド長手方向の長さ
100 固体撮像素子収納用ケース
101 突起部
103 リブ
104 凹部(肉盗み部:凹溝)
105 補強部
D スリットの最深部
DP 収納用凹部
J 1対のアイランド押さえ部間の中央位置
P 切り込みが点対称となる点
LGR 一対のリブの間の凹溝
SGR ケース内底面におけるアイランドの長手方向に沿って延びた凹溝
M1 第1金型
M2 第2金型
M21 樹脂導入孔
M22 連絡通路
EP エジェクタピン
RE 樹脂
0 一対のアイランド押さえ部間の距離
1 一方のアイランド押さえ部34の位置から中央位置Jまでの距離
2 他方のアイランド押さえ部34から中央位置Jまでの距離X2
a 切り欠きの最大深さ
b 切り欠き幅
b’ 最深部の切り欠き幅
c 隣接した切り欠きに挟まれた部分の幅
d アイランド幅

Claims (27)

  1. 略矩形の樹脂製底板とその周縁に略垂設された樹脂製側壁とから一体に形成され、開口部が透明板により閉塞された樹脂製中空ケースを有し、
    該中空ケースの内底面上に矩形の金属製アイランドが設置され、
    該アイランド上に固体撮像素子が固着されている固体撮像装置であって、
    該アイランドは長手方向に垂直な方向に突出した突出部を有し、
    該突出部の一部が該中空ケースに埋設されて固定され、アイランド押さえ部を形成していることを特徴とする
    固体撮像装置。
  2. 該アイランド押さえ部がアイランド長手方向の2箇所以上に設けられている請求項1に記載の固体撮像装置。
  3. 該アイランドが一箇所以上に隣接した切り欠きを有しており、かつ
    該隣接する切り欠きが、互いにアイランドの対向する2つの長辺の外側から内側に向けて延びている請求項1又は2に記載の固体撮像装置。
  4. 該隣接した切り欠きが、隣接する2つのアイランド押さえ部に挟まれる領域に一箇所以上設置されている請求項3に記載の固体撮像装置。
  5. 一箇所以上のアイランド押さえ部の先端部が中空ケースの外部に突出し、放熱部材又は放熱回路に接続されている請求項1〜4いずれか1つに記載の固体撮像装置。
  6. 該アイランドの長手方向の両端部が、該中空ケースに固定されている請求項1〜5いずれか1つに記載の固体撮像装置。
  7. 該アイランドの長手方向の両端部近傍が、該中空ケースに固定されていない請求項1〜5いずれか1つに記載の固体撮像装置。
  8. 略矩形の樹脂製底板とその周縁に略垂設された樹脂製側壁とから一体に形成され透明板により閉塞された樹脂製中空ケースを有し、
    該中空ケースの内底面上に金属製アイランドが設置され、
    該アイランド上に固体撮像素子が固着されている固体撮像装置であって、
    該アイランドが4以上の縦横比を有する矩形であり、
    該アイランドが1箇所以上に隣接した切り欠きを有しており、かつ
    該隣接する切り欠きがアイランドの対向する2つの長辺の外側から内側に向けて延びていることを特徴とする
    固体撮像装置。
  9. 該切り欠きの最大深さがアイランドの幅に対して2分の1以上の深さを有し、かつ
    隣接する切り欠きに挟まれた部分の幅がアイランドの幅の2分の1以下である
    請求項8記載の固体撮像装置。
  10. 該切り欠きの形状が四角形であり、かつ
    該切り欠きの幅がアイランドの幅の2分の1以下である
    請求項8又は9に記載の固体撮像装置。
  11. 該切り欠きの形状が四角形であり、かつ
    該切り欠きの幅が切り欠きの深さ方向に対して広くなっている請求項8〜10いずれか1つに記載の固体撮像装置。
  12. 該切り欠きの総面積がアイランド面積の20%以下である請求項8〜11いずれか1つ記載の固体撮像装置。
  13. 該アイランドの幅が固体撮像素子の1.5倍以上である請求項8〜12いずれか1つに記載の固体撮像装置。
  14. 略矩形の樹脂製底板とその周縁に略垂設された樹脂製側壁とから一体に形成され、開口部が透明板により閉塞可能な樹脂製固体撮像素子収納用ケースであって、
    該ケースが長手方向に分割されたアイランドを有することを特徴とする
    固体撮像素子収納用ケース。
  15. 略矩形の樹脂製底板とその周縁に略垂設された樹脂製側壁とから一体に形成され、開口部が透明板により閉塞された樹脂製固体撮像素子収納用ケースを有し、
    該ケースの内底面上に矩形の金属製アイランドが設置され、
    該アイランド上に固体撮像素子が固着されている固体撮像装置であって、
    該アイランドが長手方向に分割されていることを特徴とする
    固体撮像装置。
  16. 固体撮像素子収納用ケースの製造方法であって、
    アイランド形成部及びリード端子形成部を有し、あらかじめ分割された2枚以上の金属製リードフレームをケース成形用金型内に挿入する工程、及び
    該金型のキャビティ部に樹脂を注入・固化する工程を含むことを特徴とする
    固体撮像素子収納用ケースの製造方法。
  17. 該金属製リードフレームがそれぞれ独立したフープ材として形成され、
    該挿入する工程が、2枚以上のフープ材をフープ送り装置によって同一の金型内に挿入する工程を含む
    請求項16に記載の固体撮像素子収納用ケースの製造方法。
  18. アイランド形成部及びリード端子形成部を有し、あらかじめ分割された2枚以上の金属製リードフレームをケース成形用金型内に挿入する工程、
    該金型のキャビティ部に樹脂を注入・固化し、樹脂製固体撮像素子収納用ケースを製造する工程、
    該アイランド上に固体撮像素子を固着する工程、
    該固体撮像素子とリード端子を電気的に接続する工程、及び
    該ケースの上部開口部を透明板にて封止する工程を含むことを特徴とする
    固体撮像装置の製造方法。
  19. 該金属製リードフレームがそれぞれ独立したフープ材として形成され、
    該挿入する工程が、2枚以上のフープ材をフープ送り装置によって同一の金型内に挿入する工程を含む
    請求項18に記載の固体撮像装置の製造方法。
  20. 底板とその周縁に略垂設された側壁により構成される凹部を有する樹脂製のケース本体と、
    前記底板の内底面上に設けられ、固体撮像素子を固定するためのアイランドと、
    前記凹部内から前記側壁を貫通して前記ケース本体の外部に延びたリード端子と、
    前記アイランドに連続し前記ケース本体の長手方向に沿った側壁内へ延びたアイランド押さえ部と、を備えることを特徴とする
    固体撮像素子収納用ケース。
  21. 底板とその周縁に略垂設された側壁により構成される凹部を有する樹脂製のケース本体と、
    前記底板の内底面上に設けられ、固体撮像素子を固定するためのアイランドと、
    前記凹部内から前記側壁を貫通して前記ケース本体の外部に延びたリード端子と、
    を備え、
    前記アイランドは、幅方向の一方端から他方端に向けて延びたスリットを備えることを特徴とする
    固体撮像素子収納用ケース。
  22. 前記アイランドに連続し前記ケース本体の長手方向に沿った側壁内へ延びた少なくとも一対のアイランド押さえ部を更に備え、
    前記一対のアイランド押さえ部は、前記長手方向に沿って離隔しており、
    前記スリットは、前記一対のアイランド押さえ部間の中央位置近傍に設けられている、
    請求項21に記載の固体撮像素子収納用ケース。
  23. 前記スリットは、第1及び第2のスリットを備え、
    前記第1のスリットは、前記アイランドの幅方向の一方端から他方端へ向けて延びており、
    前記第2のスリットは、前記アイランドの幅方向の他方端から一方端へ向けて延びており、
    前記第1及び第2のスリットは、前記中央位置を挟んで配置されている、
    請求項22に記載の固体撮像素子収納用ケース。
  24. 前記スリットの最深部は、曲面で構成されている、請求項21〜23いずれか1つに記載の固体撮像素子収納用ケース。
  25. 前記スリットの内部には気体が充填されている、請求項21〜24いずれか1つに記載の固体撮像素子収納用ケース。
  26. 底板とその周縁に略垂設された側壁により構成される凹部を有する樹脂製のケース本体と、
    前記底板の内底面上に設けられ、固体撮像素子を固定するためのアイランドと、
    前記凹部内から前記側壁を貫通して前記ケース本体の外部に延びたリード端子と、
    を備え、
    前記一対のアイランドは前記ケース本体の長手方向に沿って離間していることを特徴とする
    固体撮像素子収納用ケース。
  27. 前記アイランドの幅方向両端に接触し、前記アイランドの長手方向に沿って延びた一対の突起部を備える、請求項20〜26いずれか1つに記載の固体撮像素子収納用ケース。
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