JP4065217B2 - 半導体記憶媒体及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体記憶媒体およびその製造方法に関し、特には、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、及び携帯電話等に使用される半導体記憶媒体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯電話等の種々の電子機器において、データ保存用のメディアとして半導体記憶媒体が採用されている。半導体記憶媒体は、軽量、小型であり、又半導体記憶媒体に保存されたデータはパソコン等でも使用できるため、半導体記憶媒体を記録メディアとして採用する電子機器は年々増加傾向にある。
【0003】
半導体記憶媒体の代表的な例としては、一般にメモリカードと呼ばれるものが挙げられる。現在市販されているメモリカードは、通常、樹脂で形成された二つのシェルによって、メモリチップ等の電子部品が実装された基板を挟み込んで構成されている。また、メモリカードの小型化を図るために、メモリチップ等の電子部品が実装された基板を封止樹脂によって封止して構成したものも知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
図11は、従来からの半導体記憶媒体を示す図であり、図11(a)は半導体記憶媒体の外観を示す斜視図、図11(b)は図11(a)に示した半導体記憶媒体を切断線H−H´に沿って切断した断面図である。なお、図11に示す半導体記憶媒体は、メモリカードの一例である。
【0005】
図11(a)に示すように、半導体記憶媒体は、カード状の外観を呈しており、この外観は封止樹脂層36によって構成されている。また、図11(b)に示すように、半導体記憶媒体は、封止樹脂層36の内部に、基板31と、基板31上に形成された端子部32と、基板31に実装された各種ICチップ、プロテクトスイッチ34(図11(a)参照)及びコンデンサといった電子部品とを有している。
【0006】
ICチップのうち、33はデータを記憶するメモリチップであり、35はメモリチップ33へのデータの書き込みやメモリチップ33からのデータの読み出しを制御するコントロールチップである。基板31の表面には、各実装部品間の電気的接続を確保するための印刷回路(図示せず)が形成されている。
【0007】
プロテクトスイッチ34は、メモリチップ33に記録されたデータの誤消去を防止するために設けられたスイッチである。プロテクトスイッチ34の突起34aの位置を変更することによって、コントロールチップ35はメモリチップ33へのデータの書き込みを不能又は可能とする。
【0008】
また、図11(a)及び(b)に示すように、基板31に実装された電子部品のうちプロテクトスイッチ34以外の電子部品は、基板31と共に封止樹脂層36によって封止されており、外部から遮蔽されている。端子部32及びプロテクトスイッチ34は、封止樹脂層36の外に露出している。
【0009】
なお、図11(b)中に示す、36a及び36bは、封止樹脂層36を金型によって成形する際に(図12参照)、基板31の位置決めを行うスペーサである。図11(a)及び(b)に示す矢印は、半導体記憶媒体を電子機器のスロットに挿入する際の挿入方向を示している。
【0010】
図12は、図11に示す半導体記憶媒体の製造方法を示す図であり、図12(a)は封止樹脂層が形成される前の基板を示す平面図、図12(b)は図12(a)に示した基板を切断線I−I´に沿って切断した断面図、図12(c)は基板に封止樹脂層を形成する工程を示す断面図である。
【0011】
先ず、図12(a)及び(b)に示すように、基板31の一方の面に、端子部32や、各種ICチップ(メモリチップ33及びコントロールチップ35等)、及びプロテクトスイッチ34といった各種電子部品を実装する。なお、図12(a)において、各種ICチップ、端子部32及びプロテクトスイッチ34にはハッチングを施している。基板31の他方の面には、スペーサ36a及び36bを取り付ける。スペーサ36a及び36bは、後述する封止樹脂と同様の熱硬化性樹脂によって予め成形されてから、基板31に固定されている。
【0012】
次に、図12(c)に示すように、上型37aと下型37bとで構成された金型に、基板31をセットする。このとき、端子部32及びプロテクトスイッチ34の封止樹脂から露出させる部分には、上型37aが密着される。次いで、トランスファモールド法によって封止樹脂層36を形成する。
【0013】
具体的には、上型37aと下型37bとで形成されたキャビティ38内に、ランナー39を介して、予め加熱してゲル化させた封止樹脂を加圧して注入し、これを硬化させる。これにより、図11で示したように、端子部32とプロテクトスイッチ34とが封止樹脂層36から露出した半導体記憶媒体が得られる。なお、図12の例において、封止樹脂としては、熱硬化性樹脂が用いられている。
【0014】
このようにして得られた半導体記憶媒体は、電子部品の殆どが封止樹脂層36によって外部から絶縁されるため、安定して動作することができる。
【0015】
【特許文献1】
特開2002−176066号公報(第4−5頁、第3図)
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図11に示す半導体記憶媒体においては、構造上、基板31に実装された電子部品のうちプロテクトスイッチ34を封止樹脂層36から露出させる必要性があるため、防水性や防塵性の向上を図れないという問題がある。
【0017】
本発明の目的は、上記問題を解消し、防水性及び防塵性の向上を図り得る半導体記憶媒体及びその製造方法を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の半導体記憶媒体は、電子部品が実装された基板と、前記基板に設けられた端子部と、前記基板及び前記電子部品を封止する封止樹脂層と、スイッチ片とを少なくとも有し、前記封止樹脂層は、前記端子部が外部に露出するように形成されており、前記スイッチ片を摺動可能に嵌め込むことが可能に形成された溝を有し、前記スイッチ片は、前記溝に嵌め込まれて摺動可能となっていることを特徴とする。
【0019】
上記本発明の半導体記憶媒体においては、前記端子部から入力されたデータを記憶するメモリチップと、前記スイッチ片の位置に応じて、前記メモリチップへのデータの書き込み及び前記メモリチップからのデータの読み出しを制御するコントロールチップとが、前記電子部品として前記基板に実装されているのが好ましい。
【0020】
この場合、前記コントロールチップが、外部から前記端子部を介して入力された、前記スイッチ片の位置を特定する情報に応じて、前記メモリチップへのデータの書き込みを不能又は可能にする態様(第1の態様)とできる。
【0021】
また、前記スイッチ片が磁石を有し、前記基板に、前記磁石の位置を検出する磁気センサが実装され、前記コントロールチップが、前記磁気センサによって検出された前記磁石の位置に応じて、前記メモリチップへのデータの書き込みを不能又は可能にする態様(第2の態様)ともできる。
【0022】
第2の態様においては、前記磁気センサが、前記磁石との距離に応じてオン・オフされるリードスイッチ、又は前記磁石との距離に応じて出力電圧の値が変動するホール素子であるのが好ましい。
【0023】
更に、前記スイッチ片が金属片を有し、前記基板に、前記金属片との距離に応じてインダクタンスが変化するコイル部材又は回路パターンが実装され、前記コントロールチップが、前記コイル部材又は回路パターンのインダクタンスの値に応じて、前記メモリチップへのデータの書き込みを不能又は可能にする態様(第3の態様)ともできる。
【0024】
また、前記スイッチ片が、前記基板の基板面に平行な金属板を有し、前記溝の内側に、前記金属板の一部又は全部を収容でき、且つ、前記スイッチ片の摺動に伴う前記金属板の移動を可能にする第2の溝が形成され、前記基板上に、前記スイッチ片の摺動方向に沿って、前記第2の溝に収容された前記金属板の主面と対向するように、複数の電極が配置され、前記複数の電極は、前記金属板の位置に応じて、前記金属板とコンデンサを構成するように形成されており、前記コントロールチップが、前記コンデンサが構成されているか否かに応じて、前記メモリチップへのデータの書き込みを不能又は可能にする態様(第4の態様)とすることもできる。
【0025】
更に、前記スイッチ片が、前記基板の基板面に平行な金属板を有し、前記溝の内側に、前記金属板の一部又は全部を収容でき、且つ、前記スイッチ片の摺動に伴う前記金属板の移動を可能にする第2の溝が形成され、前記基板上に、前記スイッチ片の摺動方向に沿って、前記第2の溝に収容された前記金属板の主面と対向するように、複数の電極が配置され、前記複数の電極は、前記金属板の位置に応じて、いずれかの電極が前記金属板とコンデンサを構成し、且つ、前記コンデンサの静電容量が前記金属板の位置によって異なるように形成されており、前記コントロールチップが、前記コンデンサの静電容量に応じて、前記メモリチップへのデータの書き込みを不能又は可能にする態様(第5の態様)とすることもできる。
【0026】
また、前記スイッチ片に、その表面から突出し、且つ、前記基板の基板面に平行な板材が設けられ、前記溝の内側に、前記板材の一部又は全部を収容でき、且つ、前記スイッチ片の摺動に伴う前記板材の移動を可能にする第2の溝が形成され、前記基板に、発光素子と受光素子とが実装されており、前記発光素子と前記受光素子とは、前記発光素子の発光面と前記受光素子の受光面とが対向し、且つ、前記発光素子から出射され、且つ、前記受光素子で受光される光の量が、前記スイッチ片の摺動に伴う前記板材の移動によって変化するように配置されており、前記コントロールチップが、前記受光素子が受光した光量に応じて、前記メモリチップへのデータの書き込みを不能又は可能にする態様(第6の態様)とすることもできる。
【0027】
更に、前記スイッチ片における前記溝側の部分に、入射した光を入射方向と異なる方向へと導く導光部材が設けられ、前記基板に、発光素子と受光素子とが実装されており、前記発光素子と前記受光素子とは、前記スイッチ片が予め設定された位置にある場合に、前記発光素子から出射された光が、前記導光部材を介して、前記受光素子に入射するように配置されており、前記コントロールチップが、前記発光素子から出射された光が前記受光素子に入射したかどうかによって、前記メモリチップへのデータの書き込みを不能又は可能にする態様(第7の態様)とすることもできる。
【0028】
上記本発明の半導体記憶媒体において、前記封止樹脂層は、熱可塑性樹脂、又は熱可塑性樹脂と充填材との混合材料によって形成されているのが好ましい。前記封止樹脂層を熱可塑性材料と充填材との混合材料によって形成されている場合、前記封止樹脂層の表面側における前記充填材の密度が、深部側における前記充填材の密度に比べて低くなっているのが好ましい。
【0029】
次に、上記目的を達成するために本発明の半導体記憶媒体の製造方法は、電子部品が実装された基板を封止樹脂層によって封止して構成された半導体記憶媒体の製造方法であって、封止樹脂層を成形するための金型内部に、前記電子部品が実装された基板を設置し、熱可塑性樹脂と充填材とを混合して得られた混合材料を前記金型内部に注入する工程を少なくとも有することを特徴とする。
【0030】
上記本発明の半導体記憶媒体及び半導体記憶媒体の製造方法において、前記充填材としてはガラス繊維が挙げられ、前記熱可塑性樹脂に対する前記充填材の混合比は5重量%〜40重量%とするのが好ましい。前記熱可塑性樹脂としては、ABS樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド系樹脂をベースポリマーとするホットメルト、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、液晶ポリマー、又はこれらの樹脂のうち二種以上を用いたポリマーアロイが挙げられる。
【0031】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1にかかる半導体記憶媒体について、図1〜図3を参照しながら説明する。
【0032】
図1は、本発明の実施の形態1にかかる半導体記憶媒体においてプロテクトスイッチを構成するスイッチ片が封止樹脂層に取り付けられる前の状態を示す平面図である。図1(a)及び(b)はそれぞれ半導体記憶媒体の異なる面を示している。
【0033】
図2は、図1に示す半導体記憶媒体を示す図であり、図2(a)は半導体記憶媒体の外観を示す斜視図、図2(b)は図2(a)に示した半導体記憶媒体を切断線A−A´に沿って切断した状態を示す図である。なお、図2においては封止樹脂層のみにハッチングを施している。
【0034】
図3は、図1及び図2に示す半導体記憶媒体の封止樹脂層にプロテクトスイッチを構成するスライダを取り付けた状態を示す図であり、図3(a)は平面図、図3(b)は斜視図である。
【0035】
図1及び図2に示すように、半導体記憶媒体は、従来技術において図11に示した半導体記憶媒体と同様に、カード状の外観を呈しており、この外観は封止樹脂層6によって構成されている。また、図2(b)に示すように、半導体記憶媒体は、従来技術において図11に示した半導体記憶媒体と同様に、基板1と、基板1上に設けられた端子部2(図1(b)参照)と、基板1に実装された各種ICチップ及びコンデンサ等の電子部品と、封止樹脂層6とを有している。
【0036】
ICチップのうち、3はデータを記憶するメモリチップであり、5はメモリチップ3へのデータの書き込みやメモリチップ3からのデータの読み出しを制御するコントロールチップである。基板1には、メモリチップ3に加えて、メモリ容量の増加を図るためのサブメモリチップ(図示せず)が実装される場合もある。
【0037】
また、図2(b)に示すように、電子部品と基板1とは封止樹脂層6によって封止され、外部から遮蔽されている。一方、端子部2は、封止樹脂層6によって封止されず、外部に露出している。更に、基板1の表面には、メモリチップ3やコントロールチップ5といった電子部品と端子部2とを接続するための回路パターン(図示せず)が形成されている。この回路パターンや端子部2の形成は、基板上に設けた金属膜をエッチング等によってパターンニングすることによって行われる。
【0038】
また、基板1には、封止樹脂層6を金型によって成形する際に、基板1の位置決めを行うスペーサ(図示せず)が取り付けられている。本実施の形態1においても、スペーサとしては、図12に示したものが用いられている。
【0039】
このように、本実施の形態1においても、半導体記憶媒体は、従来技術において図11に示した半導体記憶媒体と同様に、各種電子部品が実装された基板1を封止樹脂層6によって封止して構成されている。但し、本実施の形態1においては、半導体記憶媒体は、主として、以下の点で、従来技術において図11に示した半導体記憶媒体と異なっている。
【0040】
本実施の形態1においては、後述の実施の形態7においても説明するように、封止樹脂層6は熱可塑性樹脂によって形成されている。また、本実施の形態1においては、半導体記憶媒体はスライダ4を有している。スライダ4はプロテクトスイッチを構成するスイッチ片である。更に、図3に示すように、スライダ4は封止樹脂層6の外に位置しており、封止樹脂層6に形成された溝9に摺動可能に嵌め込まれている。
【0041】
具体的には、図2(a)及び(b)に示すように、スライダ4は、摺動方向(図2中に示す矢印の方向)に垂直な断面がH形を呈するように形成されており、引掛部4aと、基部4cと、引掛部4aと基部4cとを連結する連結部4bとで構成されている。
【0042】
また、図2(a)及び(b)に示すように、溝9は、半導体記憶媒体の側面から内部へと向かう横溝9aと半導体記憶媒体の一方の主面から内部へと向かう縦溝9bとで構成されている。横溝9aは、スライダ4の連結部4bが半導体記憶媒体の側面に沿って摺動可能となるように形成されており、縦溝9bは、スライダの引掛部4aが摺動可能となるように形成されている。
【0043】
よって、スライダ4の引掛部4aを横溝9aに向けた状態で、スライダ4を溝9に圧入すると、図3に示すように、引掛部4aは縦溝9bの壁面に引っ掛かり、スライダ4が摺動する際のガイドとなる。また、スライダ4は引掛部4aによって溝9から容易に外れることはない。
【0044】
なお、図1〜図3において、8は半導体記憶媒体の側面に設けられた凹部である。凹部8は、スライダ4を溝9に圧入したときに基部4cが半導体記憶媒体の側面から突出しないように設けられている。
【0045】
また、図1(a)及び図2(b)に示すように、縦溝9bの底面の中央には、凸部10が設けられている。凸部10は、引掛部4aと接触してスライダ4の位置を二通りに仮固定することが可能なように形成されている。更に、凸部10によって仮固定された位置は、外部の装置(図示せず)によって検出され、スライダ4の位置を特定する情報(位置情報)が外部の装置から端子部2を介して入力される。
【0046】
更に、位置情報が入力されると、入力された位置情報に応じて、コントロールチップ5は、メモリチップ3へのデータの書き込みを不能又は可能にする。このため、本実施の形態1においては、従来技術において図11に示した半導体記憶媒体のようにプロテクトスイッチを設けることなく、メモリチップ3に記録されたデータの誤消去を防止することができる。
【0047】
なお、ここでいう「外部の装置」としては、本実施の形態1にかかる半導体記憶媒体を利用する電子機器(例えば、デジタルカメラや携帯電話、ビデオカメラ等)が挙げられる。また、スライダ4の位置の検出は、例えば、半導体記憶媒体を挿入するスロット内に、スライダの位置に応じてオン・オフされる接点を設けること等によって行うことができる。
【0048】
このように、本実施の形態1によれば、端子部2のみを封止樹脂層6から露出させるだけで、メモリチップ3に記録されたデータの誤消去を防止することができる。このことから、本実施の形態1によれば、従来の半導体記憶媒体に比べて、防水性や防塵性の向上を図ることができると言える。
【0049】
なお、本実施の形態1においては、スライダはプロテクトスイッチとして使用されているが、これに限定されるものではない。例えば、メモリ容量の切り替えスイッチや、セキュリティ強度の切り替えスイッチとして使用することもできる。また、本実施の形態1において、図1に示す半導体記憶媒体の主面にはラベル(図示せず)が貼付される。このため、縦溝9bや凸部10はラベルによって外部から隠蔽され、外観の向上が図られる。
【0050】
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2にかかる半導体記憶媒体について、図4を参照しながら説明する。図4は、本発明の実施の形態2にかかる半導体記憶媒体の内部構成を示す図であり、図4(a)は封止樹脂層が設けられていない状態を示す平面図、図4(b)は図4(a)に示した半導体記憶媒体を切断線B−B´に沿って切断した断面図である。なお、図4(a)及び(b)においては、スライダは断面で示している。また、図4(b)においては、封止樹脂層を図示しており、封止樹脂層にのみハッチングを施している。
【0051】
図4(a)及び(b)に示すように、本実施の形態2においても、実施の形態1と同様に、半導体記憶媒体は、基板1と、端子部(図示せず)と、各種ICチップ及びコンデンサ12等の電子部品とを有している。また、ICチップには、メモリチップ3やサブメモリチップ11、コントロールチップ5が含まれている。基板には、図4(a)に図示していないICチップが実装される場合もある。
【0052】
更に、本実施の形態2においても、実施の形態1と同様に、電子部品及び基板1は封止樹脂層6によって封止されている。また、封止樹脂層6には、スライダ4を摺動可能に嵌め込むための溝9が設けられており、スライダ4は溝9に嵌め込まれている。
【0053】
但し、本実施の形態2においては、実施の形態1と異なり、スライダ4の位置の検出は、基板1に実装された磁気センサを用いてスライダ4の先端(圧入時に溝側となる端部)に埋め込まれた磁石14の位置を検出することによって行われている。また、コントロールチップ5は、磁気センサからの情報に基づいて、メモリチップ3へのデータの書き込みを不能又は可能にする。
【0054】
具体的には、図4の例では、磁気センサとしては、リードスイッチ13が用いられている。リードスイッチ13は、基板1における封止樹脂層6の溝9に対向する部分に設置されている。また、リードスイッチ13は、一対のリード線13a及び13bと、リード線13a及び13bを収容するカプセル13cとで構成されている。リード線13a及び13bの一方の端部は基板に固着され、基板1に設けられた回路パターンやスルーホールを介してコントロールチップ5に接続されている。
【0055】
リード線13a及び13bの他方の端部は自由端となっており、このリード線13a及び13bの自由端は、磁石14が近づくと接触し、磁石14が遠ざかると非接触となるように構成されている。つまり、リードスイッチ13は磁石14との距離に応じてオン・オフされる。
【0056】
このため、図4の例では、コントロールチップ5は、このリードスイッチ13のオン・オフ状態を検出することによって、メモリチップ3へのデータの書き込みを不能又は可能にしている。
【0057】
なお、本実施の形態2においては、リードスイッチ13以外の磁気センサを用いることもできる。その他の磁気センサとしては、例えば、磁石14との距離に応じて出力電圧の値が変動するホール素子等が挙げられる。また、本実施の形態2において、スライダ4に埋め込まれる磁石14の形状は特に限定されるものではない。更に、磁石14は一部がスライダから露出していても良いし、スライダ内部に完全に埋め込まれていても良い。
【0058】
また、本実施の形態2においては、実施の形態1と異なり、基板1にはスペーサが取り付けられておらず、代わりにタブ1aが設けられている。タブ1aは封止樹脂層6の成形金型を構成する上型と下型とによって挟みこまれ、封止樹脂層6を形成する際の治具として機能する。また、タブ1aには、基板1の位置決め用の貫通孔1bが設けられている。
【0059】
このように、本実施の形態2によっても、端子部2のみを封止樹脂層6から露出させるだけで、メモリチップ3に記録されたデータの誤消去を防止することができる。このことから、本実施の形態2においても、実施の形態1と同様に、防水性や防塵性の向上を図ることができると言える。
【0060】
なお、封止樹脂層6の形成後、タブ1aは切断され、切断面は封止樹脂層6から露出することになる。しかし、タブ1aには電子部品は実装されておらず、又タブ1aには回路パターンも形成されていないため、このような切断面が封止樹脂層6から露出していたとしても、上述の防水性や防塵性に対する影響は極めて小さいといえる。
【0061】
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3にかかる半導体記憶媒体について、図5を参照しながら説明する。図5は、本発明の実施の形態3にかかる半導体記憶媒体の内部構成を示す図であり、図5(a)は封止樹脂層が設けられていない状態を示す平面図、図5(b)は図5(a)に示した半導体記憶媒体を切断線C−C´に沿って切断した断面図である。なお、図5(a)においては、スライダは断面で示している。また、図5(b)においては、封止樹脂層を図示しており、封止樹脂層にのみハッチングを施している。
【0062】
図5(a)及び(b)に示すように、本実施の形態3においては、実施の形態2において示した磁気センサの代わりにコイル部材15を基板1に実装しており、又実施の形態2において示した磁石の代わりに金属片16をスライダ4の先端に埋め込んでいる。これ以外の点においては、本実施の形態3における半導体記憶媒体は、実施の形態2における半導体記憶媒体と同様に構成されている。
【0063】
コイル部材15は、巻線で構成されており、基板1における封止樹脂層6の溝9に対向する部分に設置されている。よって、コイル部材15は、スライダ4の先端に埋め込まれた金属片16との距離に応じてインダクタンスが変化するため、コイル部材15のインダクタンスの値を検出することによってスライダ4の位置を検出することができる。
【0064】
本実施の形態3においては、コントロールチップ5は、コイル部材のインダクタンスの値を検出し、検出した値に基づいて、メモリチップ3へのデータの書き込みを不能又は可能にしている。
【0065】
なお、本実施の形態3においては、コイル部材15を実装する代わりに、金属片16との距離に応じてインダクタンスが変化する回路パターンを基板上に設けた態様とすることもできる。また、本実施の形態3において、スライダ4に埋め込まれる金属片16の形状は特に限定されるものではない。更に、金属片16は一部がスライダから露出していても良いし、スライダ内部に完全に埋め込まれていても良い。
【0066】
このように、本実施の形態3によっても、端子部2のみを封止樹脂層6から露出させるだけで、メモリチップ3に記録されたデータの誤消去を防止することができる。このことから、本実施の形態3においても、実施の形態1と同様に、防水性や防塵性の向上を図ることができると言える。
【0067】
(実施の形態4)
次に、本発明の実施の形態4にかかる半導体記憶媒体について、図6を参照しながら説明する。図6は、本発明の実施の形態4にかかる半導体記憶媒体の内部構成を示す図であり、図6(a)は封止樹脂層が設けられていない状態を示す平面図、図6(b)は図6(a)に示した半導体記憶媒体を切断線D−D´に沿って切断した断面図である。なお、図6(b)においては、封止樹脂層を図示しており、封止樹脂層にのみハッチングを施している。
【0068】
図6(a)及び(b)に示すように、本実施の形態4においても、実施の形態1と同様に、半導体記憶媒体は、電子部品が実装された基板1を有し、電子部品及び基板1は封止樹脂層6によって封止されている。また、封止樹脂層6には、スライダ4を摺動可能に嵌め込むための溝9が設けられており、スライダ4は溝9に嵌め込まれている。但し、本実施の形態4においては、主として、以下の点において実施の形態1と異なっている。
【0069】
図6(a)及び(b)に示すように、本実施の形態4においては、スライダ4の先端に、先端面から突出するように金属板19が設けられている。金属板19は、スライダ4を溝9に圧入したときに基板1と平行となるように設けられている。溝9の内側には、更に第2の溝18が設けられている。この第2の溝18は、金属板19の一部又は全部を収容でき、スライダ4の摺動に伴う金属板19の移動が可能となるように形成されている。
【0070】
また、図6(a)及び(b)に示すように、本実施の形態4においては、基板1における封止樹脂層6の溝9に対向する部分に、スライダ4の摺動方向に沿って(図6中に示す矢印の方向)、電極17a及び17bが配置されている。電極17a及び17bはそれぞれ基板1に設けられた回路パターンやスルーホール(図示せず)を介してコントロールチップ5に接続されている。また、図6(a)の例では、電極17a及び17bは板状に形成されており、その主面が金属板19の主面と対向するように配置されている。
【0071】
従って、図6(a)に示す位置から、金属板19の基板1上への投影面が電極17a及び17bの両方に重なる位置まで、スライダ4を移動させると、金属板19、電極17a及び17bによって、封止樹脂層6を誘電体とする、直列に接続された二つのコンデンサが形成される。このとき、電極17aにおける金属板19の投影面に重なる部分と金属板19との間に存在する封止樹脂6、及び電極17bにおける金属板19の投影面に重なる部分と金属板19との間に存在する封止樹脂6に電荷が蓄えられるので、静電容量を検出できる。つまり、本実施の形態4においては、コンデンサが構成されているかどうか(静電容量が検出されるかどうか)によって、スライダ4の位置を検出することができる。
【0072】
このため、本実施の形態4においては、コントロールチップ5は、静電容量の検出を行い、コンデンサが構成されているかどうか(静電容量が検出できたか否か)に応じて、メモリチップ3へのデータの書き込みを不能又は可能にする。
【0073】
また、本実施の形態4においては、図7に示す構成とすることもできる。図7は、本発明の実施の形態4にかかる半導体記憶媒体における他の例の内部構成を示す図であり、図7(a)は封止樹脂層が設けられていない状態を示す平面図、図7(b)は図7(a)に示した半導体記憶媒体を切断線E−E´に沿って切断した断面図である。
【0074】
図7に示す例では、図6に示す例と異なり、基板1における封止樹脂層6の溝9に対向する部分に、スライダ4の摺動方向に沿って(図7中に示す矢印の方向)、電極17c〜17eが配置されている。なお、電極17c〜17eも、電極17a及び17b(図6参照)と同様に、基板1に設けられた回路パターンやスルーホール(図示せず)を介してコントロールチップ5に接続されており、又板状に形成されている。電極17c〜17eの主面も、金属板19の主面と対向するように配置されている。
【0075】
このため、図7に示す例においては、スライダ4が移動すると、金属板19は電極17c〜17eのいずれかと共に、金属板19と電極17c〜17eとの間に存在する封止樹脂層6を誘電体とするコンデンサを構成することになる。
【0076】
例えば、図7(a)に示すように、スライダ4の位置が、金属板19の基板1上への投影面が電極17cと電極17dとの両方と重なる位置である場合は、金属板19、電極17c及び電極17dによって、直列に接続された二つのコンデンサが構成される。このとき、電極17cにおける金属板19の投影面に重なる部分と金属板19との間に存在する封止樹脂6、及び電極17dにおける金属板19の投影面に重なる部分と金属板19との間に存在する封止樹脂6に電荷が蓄えられる。
【0077】
また、スライダ4の位置が、金属板19の基板1上への投影面が電極17dと電極17eとの両方と重なる位置である場合も、直列に接続された二つのコンデンサが構成され、電極17d又は17eと金属板19との間に存在する封止樹脂6に電荷が蓄えられる。
【0078】
但し、図7の例では、電極17c〜17eはそれぞれ大きさが異なっているため、金属板19によって構成される各コンデンサの静電容量はそれぞれ異なっている。このため、金属19と電極17a〜17cのいずれか二つとによって構成された、直列に接続された二つコンデンサの静電容量の和を検出することによってスライダ4の位置を検出することができる。図7の例においては、コントロールチップ5は、コンデンサの静電容量を検出し、検出した値に基づいて、メモリチップ3へのデータの書き込みを不能又は可能にする。
【0079】
このように、本実施の形態4によっても、端子部2のみを封止樹脂層6から露出させるだけで、メモリチップ3に記録されたデータの誤消去を防止することができる。このことから、本実施の形態4においても、実施の形態1と同様に、防水性や防塵性の向上を図ることができると言える。
【0080】
なお、図6の例では、金属板19は、殆どの部分が剥き出した状態でスライダ4に取り付けられているが、本実施の形態4はこの例に限定されるものではない。例えば、スライダ4の構成材料によって、金属板19における一方の主面又は両方の主面が被覆された態様であっても良い。
【0081】
(実施の形態5)
次に、本発明の実施の形態5にかかる半導体記憶媒体について、図8を参照しながら説明する。図8は、本発明の実施の形態5にかかる半導体記憶媒体の内部構成を示す図であり、図8(a)は封止樹脂層が設けられていない状態を示す平面図、図8(b)は図8(a)に示した半導体記憶媒体を切断線F−F´に沿って切断した断面図である。なお、図8(b)においては、封止樹脂層を図示しており、封止樹脂層にはハッチングを施している。
【0082】
図8(a)及び(b)に示すように、本実施の形態5においても、実施の形態1と同様に、半導体記憶媒体は、電子部品が実装された基板1を有し、電子部品及び基板1は封止樹脂層6によって封止されている。また、封止樹脂層6には、スライダ4を摺動可能に嵌め込むための溝9が設けられており、スライダ4は溝9に嵌め込まれている。但し、本実施の形態5においては、主として、以下の点において実施の形態1と異なっている。
【0083】
図8(a)及び(b)に示すように、本実施の形態5においては、スライダ4の先端に、先端面から突出するように板材23が設けられている。板材23は、スライダ4を溝9に圧入したときに基板1と平行となるように設けられている。
【0084】
また、溝9の内側には、更に第2の溝22が設けられている。この第2の溝22も、実施の形態4において図6に示した第2の溝と同様に、板材23の一部又は全部を収容でき、スライダ4の摺動に伴う板材23の移動が可能となるように形成されている。
【0085】
更に、図8(a)及び(b)に示すように、本実施の形態5においては、基板1における封止樹脂層6の溝9に対向する部分に、発光素子20と受光素子21とが実装されている。また、発光素子20及び受光素子21は、発光素子20の発光面と受光素子21の受光面とが対向し、発光面及び受光面が第2の溝22の内側に露出するように設置されている。
【0086】
このため、発光素子20から出射された光の一部又は全部は、板材23の位置に応じて遮蔽されるので、受光素子21で受光される光の量はスライダの摺動に伴う板材の移動によって変化することとなる。よって、受光素子21で受光される光の量を検出すれば、スライダ4の位置を検出することができる。本実施の形態5においては、コントロールチップ5は、受光素子21で受光される光の量を検出し、検出した値に基づいて、メモリチップ3へのデータの書き込みを不能又は可能にする。
【0087】
このように、本実施の形態5によっても、端子部2のみを封止樹脂層6から露出させるだけで、メモリチップ3に記録されたデータの誤消去を防止することができる。このことから、本実施の形態5においても、実施の形態1と同様に、防水性や防塵性の向上を図ることができると言える。
【0088】
なお、本実施の形態5において、発光素子20としては、可視光線を出射可能なものが用いられている。但し、本実施の形態5においては、これに限定されるものではなく、発光素子は赤外線や紫外線等の可視光線以外の光線を出射可能なものであっても良い。また、発光素子20及び受光素子21の代わりに、発光素子と受光素子とが一体化された素子を使用しても良い。
【0089】
(実施の形態6)
次に、本発明の実施の形態6にかかる半導体記憶媒体について、図9を参照しながら説明する。図9は、本発明の実施の形態6にかかる半導体記憶媒体の内部構成を示す図であり、図9(a)は封止樹脂層が設けられていない状態を示す平面図、図9(b)は図9(a)に示した半導体記憶媒体を切断線G−G´に沿った切断した断面図である。なお、図9(a)においては、スライダは断面で示している。また、図9(b)においては、封止樹脂層を図示しており、封止樹脂層にのみハッチングを施している。
【0090】
図9(a)及び(b)に示すように、本実施の形態6においても、実施の形態1と同様に、半導体記憶媒体は、電子部品が実装された基板1を有し、電子部品及び基板1は封止樹脂層6によって封止されている。また、封止樹脂層6には、スライダ4を摺動可能に嵌め込むための溝9が設けられており、スライダ4は溝9に嵌め込まれている。但し、本実施の形態6においては、主として、以下の点において実施の形態1と異なっている。
【0091】
図9(a)及び(b)に示すように、本実施の形態6においては、スライダ4の先端に、入射した光を入射方向と異なる方向へと導く導光部材26が設けられている。図9の例では、導光部材26は直角プリズムである。
【0092】
また、図9(a)及び(b)に示すように、本実施の形態5においては、基板1における封止樹脂層6の溝9に対向する部分に、スライダの摺動方向に沿って、発光素子24と受光素子25とが、発光面及び受光面が縦溝9bの側面に露出するように配置されている。
【0093】
このため、スライダ4が予め設定された位置(図9の例では半導体記憶媒体の先端側の位置)にくると、発光素子24から出射された光は、導光部材26を介して、受光素子25に入射することになる。よって、本実施の形態6においては、コントロールチップ5は、発光素子24から出射された光が受光素子25に入射したかどうかによって、メモリチップ3へのデータの書き込みを不能又は可能にする。
【0094】
このように、本実施の形態6によっても、端子部2のみを封止樹脂層6から露出させるだけで、メモリチップ3に記録されたデータの誤消去を防止することができる。このことから、本実施の形態6においても、実施の形態1と同様に、防水性や防塵性の向上を図ることができると言える。
【0095】
なお、本実施の形態6においても、実施の形態5と同様に、発光素子24として可視光線を出射可能なものが用いられている。但し、本実施の形態6においても、これに限定されるものではなく、発光素子24は赤外線や紫外線等の可視光線以外の光線を出射可能なものであっても良い。
【0096】
(実施の形態7)
次に、上述した本発明の実施の形態1〜6にかかる半導体記憶媒体の製造方法について図10を用いて説明する。図10は、本発明の半導体記憶媒体の製造方法における代表的な工程を示す流れ図である。本実施の形態7において、封止樹脂層は、射出成形によって一体的に形成される。
【0097】
図9に示すように、最初に、基板に端子部や回路パターンを形成し、更に基板上に電子部品を実装する(ステップS1)。電子部品としては、実施の形態1〜6において述べたように、メモリチップやコントロールチップといった各種ICチップ、コンデンサ等が挙げられる。
【0098】
また、実施の形態2〜6に示した基板には、貫通孔が形成されたタブが設けられており、これによって後述する射出成形工程における位置決めが行われるが、実施の形態1に示した基板には、このようなタブは設けられていない。よって、実施の形態1にかかる半導体記憶媒体の作製するのであれば、従来技術において図12に示したスペーサの基板への取り付けも行う必要がある。
【0099】
次に、封止樹脂層を形成するため、ステップS1において得られた基板を射出成形用の金型にセットして、基板の位置決めを行う(ステップS2)。射出成形用の金型としては、従来技術において図12(c)に示したような上型と下型とによって構成される金型が挙げられる。
【0100】
基板の位置決めは、実施の形態1に示したように基板にスペーサが取り付けられている場合は、従来技術において図12(c)に示したように、基板を下型の凹部に配置するだけで良い。一方、実施の形態2〜6に示した基板のようにタブが設けられている場合は、上型と下型とによってタブを挟み込み、金型に設けられた突起をタブに設けられた貫通孔に挿入することによって行う。
【0101】
なお、その他の位置決め方法として、基板の位置決め用の可動ピンを予め金型に設けておき、成形中にこの可動ピンを抜くことによって位置決めを行う方法も挙げられる。
【0102】
次に、従来技術において示した図12(c)の例と同様に、射出成形用の金型内に封止樹脂を射出して封止樹脂層を一体的に形成する(ステップS3)。なお、ステップS3においては、従来技術において示した図12(c)の例と異なり、端子部のみが露出するように射出成形を行えば良い。
【0103】
その後、熱可塑性樹脂が固化するのを待って、封止樹脂層が形成された基板を金型から取り出し(ステップS4)、封止樹脂層に設けられた溝にスライダを圧入する(ステップS5)。
【0104】
ところで、このように封止樹脂層を一体的に成形する場合は、以下の問題が生じる場合がある。一つは、基板の構成材料の熱膨張率と封止樹脂の熱膨張率とが異なり、更に基板と封止樹脂層とが密着しているため、環境の変化によって封止樹脂層にクラックが生じるという問題である。もう一つは、クラックが生じないように封止樹脂層の強度を高めると、半導体記憶媒体を電子機器のスロットに挿入する際に、半導体記憶媒体の先端部分(図1(c)において示す6c)がスロット内部に設けられた接続端子(半導体記憶媒体の端子部に接続する端子)を磨耗させてしまうという問題である。
【0105】
このような問題を解決するため、本実施の形態7のステップS3においては、充填材を混合した熱可塑性樹脂によって封止樹脂層を形成するのが好ましい態様である。充填材としては、ガラス繊維等が挙げられる。熱可塑性樹脂に対する充填材の混合比は、5重量%〜40重量%に設定するのが好ましい。
【0106】
これは、充填材と熱可塑性樹脂との混合材料を用いて射出成形した場合は、成形品において、金型に接する表層にスキン層を形成することができ、封止樹脂層の表面側(金型側)における充填材の密度を深部側(基板側)における充填材の密度に比べて低くできるからである。つまり、この場合は、封止樹脂層の深部の強度を高めつつ、表層における高硬度のガラス繊維等の密度を低くすることができるので、環境の変化によるクラックの発生とスロット内部の接続端子における磨耗の発生との両方を抑制できるのである。
【0107】
また、熱可塑性樹脂は、金型のキャビティに入るとすぐ固化するという特性を有している。このため、熱可塑性樹脂を用いれば、従来技術に示した熱硬化性樹脂を用いて封止樹脂を形成する場合に比べて、成形された封止樹脂層にバリが発生するのを抑制でき、生産性の向上を図ることができる。
【0108】
本実施の形態7において用いられる熱可塑性樹脂としては、ABS樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド系樹脂をベースポリマーとするホットメルト、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、液晶ポリマー、これらの樹脂のうち二種以上を用いたポリマーアロイ等が挙げられる。
【0109】
なお、本実施の形態7でいうスキン層とは、封止樹脂層の表面側の充填材が実質的に存在していない部分をいう。スキン層の厚みの設定は、金型温度、樹脂温度、射出速度、射出圧力等の成形条件の設定によって行うことができる。
【0110】
また、本実施の形態7においては、従来技術において図12(c)に示した例と異なり、複数回の射出成形によって封止樹脂層を形成することもできる。例えば、一回目の射出成形によって封止樹脂層の外縁部分を成形し、二回目の射出成形によって残りの部分を成形する態様とすることもできる。
【0111】
更に、この態様では、上型及び下型に、これらの凹部から突き出でたり、引っ込んだりすることが可能なピンを設けておくのが好ましい。この場合は、一回目の射出成形における基板の保持は、ピンによって行うことができ、二回目の射出成形における基板の保持は、ピンを引き込ませ、一回目の射出成形で成形された部分によって行うことができるので、上述したタブやスペーサを用いることなく基板の位置決めが行える。よって、生産性の向上を図ることができ、又メモリカードの外観の向上を図ることもできる。
【0112】
本発明の半導体記憶媒体及び半導体記憶媒体の製造方法は、上記実施の形態に示す例に限定されるものではない。例えば、本発明において、スライダは、断面がH形以外の形状を有するものであっても良く、特に限定されるものではない。また、スライダには、その位置を仮固定する凸部に嵌合する凹部を設けることもできる。更に、スライダを摺動させる溝の形成位置も特に限定されるものではなく、上記実施の形態に示したカード状の封止樹脂層における長辺側の側面以外の部分、例えば、短辺側の側面や主面であっても良い。また、封止樹脂層は、カード状以外の形状を呈していても良い。
【0113】
【発明の効果】
以上のように、本発明にかかる半導体記憶媒体及びその製造方法によれば、防水性及び防塵性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1にかかる半導体記憶媒体においてプロテクトスイッチを構成するスイッチ片が封止樹脂層に取り付けられる前の状態を示す平面図である。
【図2】 図1に示す半導体記憶媒体を示す図であり、図2(a)は半導体記憶媒体の外観を示す斜視図、図2(b)は図2(a)に示した半導体記憶媒体を切断線A−A´に沿って切断した状態を示す図である。
【図3】 図1及び図2に示す半導体記憶媒体の封止樹脂層にプロテクトスイッチを構成するスライダを取り付けた状態を示す図であり、図3(a)は平面図、図3(b)は斜視図である。
【図4】 本発明の実施の形態2にかかる半導体記憶媒体の内部構成を示す図であり、図4(a)は封止樹脂層が設けられていない状態を示す平面図、図4(b)は図4(a)に示した半導体記憶媒体を切断線B−B´に沿って切断した断面図である。
【図5】 本発明の実施の形態3にかかる半導体記憶媒体の内部構成を示す図であり、図5(a)は封止樹脂層が設けられていない状態を示す平面図、図5(b)は図5(a)に示した半導体記憶媒体を切断線C−C´に沿って切断した断面図である。
【図6】 本発明の実施の形態4にかかる半導体記憶媒体の内部構成を示す図であり、図6(a)は封止樹脂層が設けられていない状態を示す平面図、図6(b)は図6(a)に示した半導体記憶媒体を切断線D−D´に沿って切断した断面図である。
【図7】 本発明の実施の形態4にかかる半導体記憶媒体における他の例の内部構成を示す図であり、図7(a)は封止樹脂層が設けられていない状態を示す平面図、図7(b)は図7(a)に示した半導体記憶媒体を切断線E−E´に沿って切断した断面図である。
【図8】 本発明の実施の形態5にかかる半導体記憶媒体の内部構成を示す図であり、図8(a)は封止樹脂層が設けられていない状態を示す平面図、図8(b)は図8(a)に示した半導体記憶媒体を切断線F−F´に沿って切断した断面図である。
【図9】 本発明の実施の形態6にかかる半導体記憶媒体の内部構成を示す図であり、図9(a)は封止樹脂層が設けられていない状態を示す平面図、図9(b)は図9(a)に示した半導体記憶媒体を切断線G−G´に沿った切断した断面図である。
【図10】 本発明の半導体記憶媒体の製造方法における代表的な工程を示す流れ図である。
【図11】 従来からの半導体記憶媒体を示す図であり、図11(a)は半導体記憶媒体の外観を示す斜視図、図11(b)は図11(a)に示した半導体記憶媒体を切断線H−H´に沿って切断した断面図である。
【図12】 図11に示す半導体記憶媒体の製造方法を示す図であり、図12(a)は封止樹脂層が形成される前の基板を示す平面図、図12(b)は図12(a)に示した基板を切断線I−I´に沿って切断した断面図、図12(c)は基板に封止樹脂層を形成する工程を示す断面図である。
【符号の説明】
1 基板
2 端子部
3 メモリチップ
4 スライダ
4a 引掛部
4b 連結部
4c 基部
5 コントロールチップ
6 封止樹脂層
8 凹部
9 溝
9a 横溝
9b 縦溝
10 凸部
11 ICチップ
12 コンデンサ
13 リードスイッチ
13a、13b リード線
13c カプセル
14 磁石
15 コイル部材
16 金属片
17a、17b、17c、17d、17e 電極
18、22 第2の溝
19 金属板
20、24 発光素子
21、25 受光素子
23 板材
26 導光部材

Claims (17)

  1. 電子部品が実装された基板と、前記基板に設けられた端子部と、前記基板及び前記電子部品を封止する封止樹脂層と、スイッチ片とを少なくとも有し、
    前記封止樹脂層は、前記端子部が外部に露出するように形成されており、前記スイッチ片を摺動可能に嵌め込むことが可能に形成された溝を有し、
    前記溝は、前記封止樹脂層の側面から内部へと向かう横溝と、前記封止樹脂層の一方の主面から内部へと向かい、且つ前記横溝に交わる縦溝とを有し、
    前記スイッチ片は、引掛部と、基部と、前記引掛部と前記基部とを連結する連結部とを有し、
    前記スイッチ片の摺動方向に垂直な断面は、中央部分が前記連結部によって形成されたH形を呈し、
    前記スイッチ片が前記溝に嵌め込まれると、前記引掛部が前記縦溝の壁面に引っ掛かり、前記連結部が前記横溝内に位置し、前記基部が前記横溝の開口の周辺で前記封止樹脂層に引っ掛かり、前記スイッチ片が前記横溝に沿って摺動可能となることを特徴とする半導体記憶媒体。
  2. 前記端子部から入力されたデータを記憶するメモリチップと、前記スイッチ片の位置に応じて、前記メモリチップへのデータの書き込み及び前記メモリチップからのデータの読み出しを制御するコントロールチップとが、前記電子部品として前記基板に実装されている請求項1記載の半導体記憶媒体。
  3. 前記コントロールチップが、外部から前記端子部を介して入力された、前記スイッチ片の位置を特定する情報に応じて、前記メモリチップへのデータの書き込みを不能又は可能にする請求項2記載の半導体記憶媒体。
  4. 電子部品が実装された基板と、前記基板に設けられた端子部と、前記基板及び前記電子部品を封止する封止樹脂層と、スイッチ片とを少なくとも有し、
    前記封止樹脂層は、前記端子部が外部に露出するように形成されており、前記スイッチ片を摺動可能に嵌め込むことが可能に形成された溝を有し、
    前記スイッチ片は、磁石を有し、且つ、前記溝に嵌め込まれて摺動可能となっており、
    前記電子部品として、前記端子部から入力されたデータを記憶するメモリチップと、前記スイッチ片の位置に応じて、前記メモリチップへのデータの書き込み及び前記メモリチップからのデータの読み出しを制御するコントロールチップとが、前記基板に実装されており、
    前記基板に、前記磁石の位置を検出する磁気センサが実装され、
    前記コントロールチップが、前記磁気センサによって検出された前記磁石の位置に応じて、前記メモリチップへのデータの書き込みを不能又は可能にすることを特徴とする半導体記憶媒体。
  5. 前記磁気センサが、前記磁石との距離に応じてオン・オフされるリードスイッチである請求項4記載の半導体記憶媒体。
  6. 前記磁気センサが、前記磁石との距離に応じて出力電圧の値が変動するホール素子である請求項4記載の半導体記憶媒体。
  7. 電子部品が実装された基板と、前記基板に設けられた端子部と、前記基板及び前記電子部品を封止する封止樹脂層と、スイッチ片とを少なくとも有し、
    前記封止樹脂層は、前記端子部が外部に露出するように形成されており、前記スイッチ片を摺動可能に嵌め込むことが可能に形成された溝を有し、
    前記スイッチ片は、金属片を有し、且つ、前記溝に嵌め込まれて摺動可能となっており、
    前記電子部品として、前記端子部から入力されたデータを記憶するメモリチップと、前記スイッチ片の位置に応じて、前記メモリチップへのデータの書き込み及び前記メモリチップからのデータの読み出しを制御するコントロールチップとが、前記基板に実装されており、
    前記基板に、前記金属片との距離に応じてインダクタンスが変化するコイル部材が実装され、
    前記コントロールチップが、前記コイル部材のインダクタンスの値に応じて、前記メモリチップへのデータの書き込みを不能又は可能にすることを特徴とする半導体記憶媒体。
  8. 電子部品が実装された基板と、前記基板に設けられた端子部と、前記基板及び前記電子部品を封止する封止樹脂層と、スイッチ片とを少なくとも有し、
    前記封止樹脂層は、前記端子部が外部に露出するように形成されており、前記スイッチ片を摺動可能に嵌め込むことが可能に形成された溝を有し、
    前記スイッチ片は、金属片を有し、且つ、前記溝に嵌め込まれて摺動可能となっており、
    前記電子部品として、前記端子部から入力されたデータを記憶するメモリチップと、前記スイッチ片の位置に応じて、前記メモリチップへのデータの書き込み及び前記メモリチップからのデータの読み出しを制御するコントロールチップとが、前記基板に実装されており、
    前記基板に、前記金属片との距離に応じてインダクタンスが変化する回路パターンが設けられており、
    前記コントロールチップが、前記回路パターンのインダクタンスの値に応じて、前記メモリチップへのデータの書き込みを不能又は可能にすることを特徴とする半導体記憶媒体。
  9. 電子部品が実装された基板と、前記基板に設けられた端子部と、前記基板及び前記電子部品を封止する封止樹脂層と、スイッチ片とを少なくとも有し、
    前記封止樹脂層は、前記端子部が外部に露出するように形成されており、前記スイッチ片を摺動可能に嵌め込むことが可能に形成された溝を有し、
    前記スイッチ片は、前記基板の基板面に平行な金属板を有し、且つ、前記溝に嵌め込まれて摺動可能となっており、
    前記電子部品として、前記端子部から入力されたデータを記憶するメモリチップと、前記スイッチ片の位置に応じて、前記メモリチップへのデータの書き込み及び前記メモリチップからのデータの読み出しを制御するコントロールチップとが、前記基板に実装されており、
    前記溝の内側に、前記金属板の一部又は全部を収容でき、且つ、前記スイッチ片の摺動に伴う前記金属板の移動を可能にする第2の溝が形成され、
    前記基板上に、前記スイッチ片の摺動方向に沿って、前記第2の溝に収容された前記金属板の主面と対向するように、複数の電極が配置され、
    前記複数の電極は、前記金属板の位置に応じて、前記金属板とコンデンサを構成するように形成されており、
    前記コントロールチップが、前記コンデンサが構成されているか否かに応じて、前記メモリチップへのデータの書き込みを不能又は可能にすることを特徴とする半導体記憶媒体。
  10. 電子部品が実装された基板と、前記基板に設けられた端子部と、前記基板及び前記電子部品を封止する封止樹脂層と、スイッチ片とを少なくとも有し、
    前記封止樹脂層は、前記端子部が外部に露出するように形成されており、前記スイッチ片を摺動可能に嵌め込むことが可能に形成された溝を有し、
    前記スイッチ片は、前記基板の基板面に平行な金属板を有し、且つ、前記溝に嵌め込まれて摺動可能となっており、
    前記電子部品として、前記端子部から入力されたデータを記憶するメモリチップと、前記スイッチ片の位置に応じて、前記メモリチップへのデータの書き込み及び前記メモリチップからのデータの読み出しを制御するコントロールチップとが、前記基板に実装されており、
    前記溝の内側に、前記金属板の一部又は全部を収容でき、且つ、前記スイッチ片の摺動に伴う前記金属板の移動を可能にする第2の溝が形成され、
    前記基板上に、前記スイッチ片の摺動方向に沿って、前記第2の溝に収容された前記金属板の主面と対向するように、複数の電極が配置され、
    前記複数の電極は、前記金属板の位置に応じて、いずれかの電極が前記金属板とコンデンサを構成し、且つ、前記コンデンサの静電容量が前記金属板の位置によって異なるように形成されており、
    前記コントロールチップが、前記コンデンサの静電容量に応じて、前記メモリチップへのデータの書き込みを不能又は可能にすることを特徴とする半導体記憶媒体。
  11. 電子部品が実装された基板と、前記基板に設けられた端子部と、前記基板及び前記電子部品を封止する封止樹脂層と、スイッチ片とを少なくとも有し、
    前記封止樹脂層は、前記端子部が外部に露出するように形成されており、前記スイッチ片を摺動可能に嵌め込むことが可能に形成された溝を有し、
    前記スイッチ片は、前記溝に嵌め込まれて摺動可能となっており、前記スイッチ片に、その表面から突出し、且つ、前記基板の基板面に平行な板材が設けられ、
    前記電子部品として、前記端子部から入力されたデータを記憶するメモリチップと、前記スイッチ片の位置に応じて、前記メモリチップへのデータの書き込み及び前記メモリチップからのデータの読み出しを制御するコントロールチップとが、前記基板に実装されており、
    前記溝の内側に、前記板材の一部又は全部を収容でき、且つ、前記スイッチ片の摺動に伴う前記板材の移動を可能にする第2の溝が形成され、
    前記基板に、発光素子と受光素子とが実装されており、
    前記発光素子と前記受光素子とは、前記発光素子の発光面と前記受光素子の受光面とが対向し、且つ、前記発光素子から出射され、且つ、前記受光素子で受光される光の量が、前記スイッチ片の摺動に伴う前記板材の移動によって変化するように配置されており、
    前記コントロールチップが、前記受光素子が受光した光量に応じて、前記メモリチップへのデータの書き込みを不能又は可能にすることを特徴とする半導体記憶媒体。
  12. 電子部品が実装された基板と、前記基板に設けられた端子部と、前記基板及び前記電子部品を封止する封止樹脂層と、スイッチ片とを少なくとも有し、
    前記封止樹脂層は、前記端子部が外部に露出するように形成されており、前記スイッチ片を摺動可能に嵌め込むことが可能に形成された溝を有し、
    前記スイッチ片は、前記溝に嵌め込まれて摺動可能となっており、前記スイッチ片における前記溝側の部分に、入射した光を入射方向と異なる方向へと導く導光部材が設けられ、
    前記電子部品として、前記端子部から入力されたデータを記憶するメモリチップと、前記スイッチ片の位置に応じて、前記メモリチップへのデータの書き込み及び前記メモリチップからのデータの読み出しを制御するコントロールチップとが、前記基板に実装されており、
    前記基板に、発光素子と受光素子とが実装されており、
    前記発光素子と前記受光素子とは、前記スイッチ片が予め設定された位置にある場合に、前記発光素子から出射された光が、前記導光部材を介して、前記受光素子に入射するように配置されており、
    前記コントロールチップが、前記発光素子から出射された光が前記受光素子に入射したかどうかによって、前記メモリチップへのデータの書き込みを不能又は可能にすることを特徴とする半導体記憶媒体。
  13. 前記封止樹脂層が、熱可塑性樹脂によって形成されている請求項1記載の半導体記憶媒体。
  14. 前記熱可塑性樹脂に、充填材が混合されている請求項13記載の半導体記憶媒体。
  15. 前記充填材がガラス繊維であり、前記熱可塑性樹脂に対する前記充填材の混合比が5重量%〜40重量%である請求項14記載の半導体記憶媒体。
  16. 前記封止樹脂層の表面側における前記充填材の密度が、深部側における前記充填材の密度に比べて低くなっている請求項14または15記載の半導体記憶媒体。
  17. 前記熱可塑性樹脂が、ABS樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド系樹脂をベースポリマーとするホットメルト、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、液晶ポリマー、又はこれらの樹脂のうち二種以上を用いたポリマーアロイである請求項13記載の半導体記憶媒体。
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