JP4838859B2 - 低マイグレーション銅合金 - Google Patents

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Description

本発明は、銅合金に関するものである。特に、本発明は、ガスおよび衛生設備用の部品の製造、とりわけ、飲料水設備に使用される部品や、一般に定型パイプ、継手およびバルブなどの部品内で直接飲料水と接触する部品として用いられる低マイグレーション銅合金に関するものである。
ガスや水設備用の部品を製造する材料は、特に、飲料水を供給する導管に用いられる場合、それらの構成要素と同様に、特定の要件を必要とする。ここで最初に、部品の耐食性について言及されなければならない。というのは、用いられた部品が長年にわたって使用された場合であっても、腐食してはならないからである。さらに、特定の要件が、製造性と作業性に重点がおかれ、容易かつ経済的に合金を鋳造することができるだけではなく、さらに、鋳造品が容易に機械加工される必要がある。ここで、特に、切削性の良さも考慮されなければならない。最終的には、銅合金で造られる部品は、使用される場所で要求される機械的負荷にも耐えうるものでなければならない。従って、銅−錫−亜鉛合金において、85N/mmの0.2%耐力で180N/mmより大きい引張強さを常に必要とされると考えられる。青銅(銅−錫合金)においては、240N/mmの引張強さおよび130N/mm以上の0.2%耐力を有するべきである。
さらに、材料の合金成分のイオン、あるいは水の成分との反応物のイオンが流出することに関する材料の挙動は、特に重要な問題である。ここで、部品から金属イオンが飲料水に流出する許容量に関しては、消費者を保護するために、大変厳しい制限が順守されなければならない。
他の合金は別として、現在、青銅または赤色青銅のような高銅非鉄重金属合金は、媒体を送るガス管および水管用の部品の製造に供されている。良好な機械加工性に対して、一定量の鉛が、これらの非鉄重金属合金に添加される。耐腐食性および強度を増すために、ニッケルを添加することは好ましい。
鋳造用青銅合金で良く知られた代表的なものは、DIN規格 EN 1982にまとめられている。ここで例として、錫、亜鉛および鉛がそれぞれ4〜6重量%であり、上限を0.3重量%とする鉄および上限を0.25重量%とするアンチモンを添加するだけでなく、上限を2.0重量%とするニッケルおよび上限を0.1重量%とするリンを含有する赤色青銅合金CuSn5Zn5Pb5が示されている。この材料は、確かに、海水に対してさえも良好な耐腐食性を示すことはもちろんのこと、良好な鋳造性によって特徴づけられている。しかしながら、水への金属イオンの流出に関しては、この材料は、将来予想される規制値を満足するものではないと考えられなければならない。ここで、特に、CuSn5Zn5Pb5において鉛が多く流出することは批判される。
特許文献1には、充分な切削性を有しているといわれており、上限が79重量%の銅、2〜4重量%のシリコンおよび残部が亜鉛からなる、鉛を含有しない銅合金が既に提案されている。この合金は、特に、バルブ、継手および給水パイプシステム用の類似部品の製造に供するための配慮が払われている。しかしながら、この合金は、とりわけ耐腐食性に関しては、赤色青銅としての挙動を示さず、その結果、赤色青銅と置き換えることはできない。
欧州特許出願第1,045,041号明細書
特許文献2には、脱亜鉛現象に関して改良を加えた銅合金であって、80〜90重量%の銅、6.3〜17.5重量%の亜鉛および2.8〜4.75重量%のシリコンを、不可欠な合金成分として含み、0.03〜0.05重量%のヒ素を含む銅合金が開示されている。腐食特性を改善するために、特許文献2の解決策によれば、鋳造品の熱処理が提案されている。この熱処理において、鋳造品は、600〜750℃で5〜10日間以上焼鈍され、ついで焼入れされる。この熱処理は、腐食に関して好ましいαおよびζ相を得る目的で施される。特に、焼入れによって、耐腐食性の低い相、例えば、μおよびχ相の形成を避けることができる。
英国特許出願第1,443,090号明細書
特許文献3により、アルミニウムの上限が10重量%で鉄の上限が5重量%の銅合金であり、給水設備の部品の製造に用いられている銅合金が公知となっている。しかしながら、この合金は、不十分な腐食挙動を有し、特に、水への金属イオンのマイグレーションがあまりに高すぎる。
英国特許出願第1,385,411号明細書
本発明の根本的な問題は、マイグレーション挙動に関して改良された銅合金を提供することであり、特に、媒体を送るガス管および水管並びにそれらの部品の製造に適しており、媒体に対する良好な耐腐食性と良好な強度と良好な切削性と良好な鋳造性とを有するものである。加工性に関して、特に、銅合金の切削性は大変重要である。さらに、本発明は、付随する媒体輸送部品の提供、特に、本発明に従う銅合金の有利な使用はもちろんのこと、継手またはバルブを提供しようとするものである。
本発明の材料に関係する側面に関して、請求項1の特徴を有する銅合金が提案されている。この銅合金は、2〜4.5重量%のシリコン、1〜15重量%の亜鉛および0.05〜2重量%のマンガンからなる。これらの必須元素とは別に、この銅合金は、0.05〜0.5重量%のアルミニウムおよび/または0.05〜2重量%の錫を含み得る。残部として、銅および不可避的不純物が合金中に含まれる。これらの不純物は、0.5重量%までに制限されることが好ましい。不純物の上限は、0.25重量%とすることがさらに好ましい。とりわけこの上限は、ニッケルおよび鉛のマイグレーションを抑制するための極めて効果的な手段であり、合金中のニッケルおよび鉛の積算量のそれぞれに対して適用される。これに関して、合金には、鉛および/またはニッケルが含まれないことが好ましい。鉛の割合が0.25%未満の合金は、鉛フリー合金と考えられる。ニッケルの割合が0.15%未満の合金は、ニッケルフリー合金と考えられる。
この合金は、0.01〜0.05重量%のジルコニウムを含むべきである。好ましくは、ジルコニウムの割合を0.01〜0.03重量%にするべきであり、さらに好ましくは、上限を0.02重量%とする。この範囲は、砂型鋳物を除き、本来、すべての鋳造品に対して適用する。結晶粒微細化は、通常、0.01重量%でも得られ、0.02重量%を超えると、結晶粒界領域にジルコニウムを形成する危険性の増大を招く。ジルコニウムは、凝固形態を改善し、主として金型鋳造において熱間割れの発生を防止する。しかしながら、特に、砂型鋳造で造られる鋳造品において、ジルコニウムの意図的な添加は不要とすることができる。これらの部品において、ジルコニウムの割合は、0.01重量%未満とするのが良く、好ましくは、5ppm(0.0005%)未満である。
ジルコニウムに対する明言された好適上限である0.02%が守られ、基地の結晶粒界領域中にジルコニウムが形成され、給水管用の合金で鋳造された部品を切削する際の増加した工具の摩耗につながることを避けるべきである。
任意で、リンも一定の割合で加えられるべきである。リンは、0.01〜0.2重量%の割合で存在することが好ましい。リンは、とりわけ鋳造性(合金の湯流れおよび押湯挙動)の改善のために、明言された限定の範囲で制御される。さらに、リンは、合金の脱亜鉛現象を低減し、耐腐食性を改善する。しかしながら、0.2重量%を超えるリン量により、合金がさらに硬化することが認められ、鋳造部品の切削において問題が発生する。
本発明に従う銅合金によって、請求項1で明言されるように、媒体を送るガス管または水管用部品に重点を置く用件が最良となり得ることが示された。この合金は、良好な鋳造挙動を示す。鋳造によって造られた部品は、容易に切削され得る。試験片を用いた試験によって、強度が、重点を置かれた用件に合致していることが示された。さらに、この合金の耐腐食性は高い。合金中のリン量を制御することによって、鋳造品の不良率を制限することができることが示された。同様に、リンに対する不純物の程度は、0.01〜0.05重量%の範囲に制御されることが好ましい。
本発明に従う銅合金のアルミニウム量は、銅合金の耐腐食性に対して決定される。今のところ、0.05〜0.5重量%のアルミニウム量で、良好な耐腐食性が達成され得るとされている。無視できないほどの品質低下を招くことなしに、アルミニウム量の上限は、0.4重量%に決定され得る。
媒体輸送管として適切な部品が、通常の鋳造法、例えば、砂型鋳造法、金型鋳造法、遠心鋳造法または連続鋳造で容易に造られることが、実践的な試験において確認された。液相からの焼入れ条件に関しては、特別な要件はない。このようにして得られた鋳造品は、容易に切削される。鋳造品のマイグレーション傾向を低減するために、鋳造品は、切削の前に熱処理に供されることが好ましい。この処理において、鋳造品は、400〜800℃で最低半時間焼鈍されることが好ましい。熱処理は、600〜700℃の温度範囲で施されることが好ましい。焼鈍時間は、任意の長さとされ得る。しかしながら、経済的に有利な条件として、2〜16時間が設定される。この焼鈍時間に昇温期間は含まれない。
焼鈍は、特に、発明者のこの着想に従って達成されたさまざまな特性の組合せを可能にする鋳造部品においてα相を整えることを目的として施される。しかしながら、必須合金元素の大部分、すなわち、銅、亜鉛およびシリコンは、個別の熱処理をすることなく液相から自然焼入れすることにより、α固溶体の形態において、既に凝固している点に留意すべきである。
決められた範囲内でのシリコンの添加は、加工中のチップ破損に対して大変有利に働く。しかしながら、シリコン量の増加に伴い、この合金で造られた部品の切削中における工具の摩耗も増加する。それに応じて、とりわけこの合金の機械加工性の観点からも、シリコン量の上限は4.5重量%とされる。
必要とされる耐腐食性の観点から、本発明に従う銅合金において、亜鉛量は、15重量%に制限される。一方、亜鉛の下限値である1重量%は最小限の機械加工性を保証する。
マンガンは、基地の改良のために、0.05〜2重量%の範囲で合金に添加される。マンガンは基地を改良し、銅合金の凝固挙動に良い影響を与える。しかしながら、マンガンのマイグレーション傾向を考慮して、マンガン量は2%に制限される。
不純物の合計が最高で0.5重量%に制限されていることにより、飲料水にマイグレートする可能性がある成分組成もまた、経済的観点の下で最低限に制限される。不可避的不純物の上限値である0.25重量%をさらに制限することにより、マイグレーションに対するより高い安全性が達成され得るが、製造コストとの兼ね合いである。
本発明に従う合金は、5〜15重量%の亜鉛を含有することが好ましい。この限定範囲内において、耐腐食性と切削性との最良の組合せが達成され得る。
良好なマイグレーション値との組合せの中で、材料の歪み特性とともに強度を最適化するために、シリコン量は2.8〜4重量%とされる。
マンガンのマイグレーション傾向をさらに低減するために、その含有量は、0.2〜0.6重量%とされることが好ましい。幾つかの理由から、この合金には、ニッケルまたは鉛のそれぞれを含まないことが好ましい。合金中の銅の含有量は、最低でも80重量%とし、最高でも96.95重量%とする。
本発明の第2の側面によれば、本発明に従う銅合金の使用が、媒体を送るガス管および水管用の部品それぞれを製造ために提案されている。これらは、特に、飲料水管を形成する部品であって、それらの部品はもちろん、とりわけ継手やバルブがこれにあたる。特に、本発明に従う銅合金の良好な応力−歪特性により、圧縮ジョイントが本発明に従う銅合金で好適に造られる。圧縮ジョイントは、別個独立の部品として形成されるか、あるいは、継手またはバルブと一体に設けられる。圧縮ジョイントはまた、本発明に従う銅合金で造られた継手やバルブにおいて、一体の部品とされ得る。例えば、欧州特許出願第0,343,395号明細書または独国特許出願第10 2004 031,247号明細書で知られるように、本発明に従う鋳造合金は、圧縮ジョイントの組立品の構成要素を製造するのに特に適している。
本発明は、図面に示される実施形態を参照して、さらに説明される。
図1〜4は、DIN規格50931−1に準拠する測定装置の操作要領で、合計26週にわたって特定金属イオンが流出する時間履歴を示したものである。ここで、DIN規格は、飲料水が腐食によって汚染される場合において、飲料水設備に用いられる金属部品用材料が腐食するかどうかを判断する試験要領および試験条件を規定する。
それぞれの場合において、次の組成を有する本発明に従う銅合金の実施形態を実行したときの時間履歴が示される。
Si:3.5重量%
Zn:1.6重量%
Mn:0.5重量%
不可避的不純物の合計:最高で0.5重量%
残部:銅
図1〜4のそれぞれが表す結果は、同じ試験条件で従来の赤色青銅合金において得られた測定値と比較される。赤色青銅合金は、次の成分を有する。
Zn:5.5重量%
Sn:4.5重量%
Pb:3.0重量%
Ni:0.5重量%
残部:銅および不可避的不純物
本発明に従う銅合金の実施例についての測定結果は、Aで示される。赤色青銅合金の比較例は、Bで示される。
前記比較の他に、図1〜3には、水への特定イオンの流出に対する独国飲料水規格(DrinkwR)に従う制限値およびマイグレーション試験で観察されたパラメータ値W(15)を併せて示す。このパラメータ値W(15)は、試験された部品が使用される際に、DrinkwR値の超過がない場合に、観察すべきである。パラメータ値W(15)は、DrinkwRに従う制限値並びに形状因子AおよびBの関係から得られる。形状因子Aは、DIN規格50931−1によれば、水と接する試験範囲全体の表面に対する、水と接する材料の表面の関係から得られる。形状因子Bは、DIN規格50930−6に従う、部品の様式を考慮した尺度係数である。
図1より、赤色青銅合金の鉛流出量は、試験開始から4週間以内に、50μg/lよりも高い値から、12週から26週の試験期間の後、独国のDrinkwRの制限値である10μg/lのちょうど上あたりで落ち着いている値まで、ほぼ指数関数的に減少する。試験開始時における、この明らかな超過は、加工や製造によって試験予定の部品の表面に到達した鉛が、飲料水にマイグレートする事実によるものと推定される。第1週の経過後、表面近傍の鉛は、試験片本体からマイグレートし、流出された鉛の量は、ほぼ一定に保たれる。
しかしながら、発明Aに従う実施形態では、飲料水の中へほとんど鉛を流出しない。試験開始時においても、増大された値は全く認められない。測定値が、測定限界に近づくにつれて、測定装置の測定精度によって測定値が変動する。本来、鉛流出に関する測定値は、本発明に従う試験片においてDrinkwRの制限値である10μg/lよりも確実に低いところにある。
同じことが、図2で示される比較試験片のニッケル流出量にも当てはまる。赤色青銅合金からの比較試験片は、従来の合金が、9週後に独国のDrinkwRに従う制限値を超え、第18週目に入ってほぼ最大値となった後、DrinkwRの規制値に向かって、再び低下する典型的な経路をたどる。確かに、赤色青銅合金Bによって、飲料水中のニッケルの濃度が増加することは、今はまだ正確には説明され得ないと思われる。しかしながら、この増加には再現性がある。DrinkwRによって与えられる制限値は観測されない。
それと比較して、本発明に従う銅合金Aは、飲料水へ言及するほどのニッケルイオンを流出しない。ここでまた、約2μg/lの測定値は、測定装置における測定限界の範囲内である。
銅の流出(図3)において、2つの比較合金は、実質的に同じ経過を示す。しかしながら、本発明に従う合金Aは、時宜を得た重要な試験結果の範囲内で銅流出に関してμg/l単位で低い値をとる。どちらの合金とも最高値は、18週後に測定される。その後、どちらの合金とも銅の流出は低減される。従来の赤色青銅に対して、銅元素のより良いマイグレーション値が、本発明に従う合金の耐腐食性の改善を証拠付けたが、最初は予想し得なかったことである。というのは、本発明に従う合金が、従来の赤色青銅よりも高い銅の割合を有するからである。しかしながら、まさにこの80%以上の銅の割合が、改良されたマイグレーション挙動に対する本質的な理由となることを示していた。ところで、両方の合金とも、最高値に達したときでも、W(15値)までには充分な余裕がある。そのため、試験要領を考慮すると、例えば、DrinkwRに従う制限値の観測が結果として得られる。しかしながら、比較してみると、本発明に従う合金Aは、従来の合金Bと比較して、20〜25%に相当する500μg/l程度、より好ましい挙動を示している。
最後に、図4は、この合金によって飲料水に流出される亜鉛の量を示す。亜鉛に関しては、DrinkwRによる制限値は設定されない。本発明に従う銅合金Aにおける亜鉛の流出の経過は、比較合金Bについて関連する経過とはかなり異なる。本発明に従う合金の実施形態Aにおける亜鉛のマイグレーションは、常に、100μg/lより下である。従来の合金Bは、この値を何度も超えている。
図1〜4で示されるグラフは、本発明に従う銅合金の優位性を示し、特に、飲料水への金属イオンの望まれないマイグレーションを抑制するためのシリコンの影響を示している。
図1は、本発明に従う銅合金の実施形態における鉛マイグレーションを、従来の赤色青銅合金と比較したグラフである。 図2は、本発明に従う銅合金の実施形態におけるニッケルマイグレーションを、従来の赤色青銅合金と比較したグラフである。 図3は、本発明に従う銅合金の実施形態における銅マイグレーションを、従来の赤色青銅合金と比較したグラフである。 図4は、本発明に従う銅合金の実施形態における亜鉛マイグレーションを、従来の赤色青銅合金と比較したグラフである。

Claims (17)

  1. 媒体を送るガス管または水管用の部品の製造に供される銅合金であって、重量%で、
    Si:〜4.5%、
    Zn:1〜15%、
    Mn:0.05〜2%および
    Cu:80〜96.95%
    からなり、任意でさらに、
    Al:0.05〜0.5%、
    Sn:0.05〜2%、
    Zr:0.0005〜0.05%、
    P:0.01〜0.2%
    を含み、
    残部として不可避的不純物からなる銅合金。
  2. 銅合金が圧縮ジョイントの製造に使用されることを特徴とする請求項1に記載の銅合金
  3. 固定された圧縮連結部を伴うバルブの製造に使用されることを特徴とする請求項1に記
    載の銅合金
  4. Znが、5〜15重量%であることを特徴とする請求項1に記載の銅合金。
  5. Mnが、0.2〜0.6重量%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に
    記載の銅合金
  6. 不可避的不純物が、合計で0.5重量%以下であることを特徴とする請求項5に記載の
    銅合金
  7. 不可避的不純物が、合計で0.25重量%以下であることを特徴とする請求項6に記載
    銅合金
  8. Niおよび/またはPbが、不可避的不純物として、合計で0.25重量%以下である
    ことを特徴とする請求項6または7に記載の銅合金
  9. 媒体を送るガス管または水管用の銅合金で少なくとも一部が構成される部品であって、重量%で、
    Si:〜4.5%、
    Zn:1〜15%、
    Mn:0.05〜2%および
    Cu:80〜96.95%
    からなり、任意でさらに、
    Al:0.05〜0.5%、
    Sn:0.05〜2%、
    Zr:0.0005〜0.05%、
    P:0.01〜0.2%
    を含み、
    残部として不可避的不純物からなる銅合金で少なくとも一部が構成される部品。
  10. Cu、ZnおよびSi元素が、α固溶体の形態中に98重量%より多く存在することを
    特徴とする請求項9に記載の部品。
  11. 部品が圧縮ジョイントであることを特徴とする請求項9または10に記載の部品。
  12. 部品が、固定された圧縮連結部を伴うバルブであることを特徴とする請求項9〜11の
    いずれか1項に記載の部品。
  13. Znが、5〜15重量%であることを特徴とする請求項9〜12のいずれか1項に記載
    の部品。
  14. Mnが、0.2〜0.6重量%であることを特徴とする請求項9〜13のいずれか1項
    に記載の部品。
  15. 不可避的不純物が、合計で0.5重量%以下であることを特徴とする請求項9に記載の
    部品。
  16. 不可避的不純物が、合計で0.25重量%以下であることを特徴とする請求項15に記
    載の部品。
  17. Niおよび/またはPbが、不可避的不純物として、合計で0.25重量%以下である
    ことを特徴とする請求項15または16に記載の部品。
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