JP4838597B2 - 苺包装容器 - Google Patents
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Description
しかしながら、この包装形態では、苺を収容し包装した容器を積み重ねることができず販売時の陳列に場所をとることや、陳列時に見映えがせず高級志向の市場ニーズには対応できないなどの問題があった。これらの問題を解消することができるものとして、例えば特許文献1の苺用容器が提案されている。
すなわち、苺用容器において通気孔が設けられているのは蓋体の上面だけであるが、例えば蓋体の上部に他の容器を積み重ねた場合も、容器本体底部に収容部の凹凸が設けられていることにより両容器の接触面間に隙間が形成され、これによって通気孔が塞がれることはなく通気は可能である。
なお、保冷室内で容器を積み重ねると、冷気は隣り合う容器の隙間を通り横方向へ流れるが、上記構造では通気孔の位置及び形態が適合せず、冷気の流れを効率よく利用して苺を冷却することができない。
本発明の目的は、苺包装容器において、容器の壁部に開けた通気孔などに比べて、特に横方向からの冷気などが効率よく通り抜けることができる通気部を有し、収容されている果実に対してより直接的で効果的な通気を可能にして、特に苺の鮮度を維持するために包装時の通気の確保が極めて重要な包装に有用な苺包装容器を提供することである。
本発明は、底容器と蓋容器を含んで構成され、前記蓋容器の閉蓋時に前記底容器と蓋容器の間に通気部を有して収容された苺に対し横方向からの通気を可能にした苺包装容器であって、
透明または透視性を有し、全体が一枚または単一の合成樹脂シートで成形された容器本体と、
該容器本体内に収容して使用される緩衝用の敷マットと、
を備え、
前記容器本体は、
基板から下方へ突出する凹部である収容部を所要数備え、開口縁部の形状が四角形状の底容器と、
所要の一辺側が連結部を介して前記底容器とつながれて前記底容器と一体となっており、開口縁部の形状が四角形状の蓋容器と、
を備え、
前記底容器と蓋容器は、一枚又は単一の合成樹脂シートで成形され、前記連結部には通気孔を有し、
前記底容器の前記基板には、
前記蓋容器を閉じたときに蓋容器の天部に内側から当接する高さ、または多少の隙間がある高さに設定されている係合体が、上方へ垂直に立設されており、
前記底容器と蓋容器のそれぞれの開閉側の辺側には、協働して蓋容器の閉じる位置を決め係合状態を保持できるように形成されており、係合凸部と係合凹部で構成される間隔固定手段を備え、
前記底容器を前記蓋容器で閉じて、前記間隔固定手段の前記係合凹部と係合凸部を係合させて固定した状態で、前記底容器と蓋容器の前記連結部を除き、前記底容器と前記蓋容器の開口縁部の間に通気隙間が形成され、
下方へ突出する前記収容部は、
平板状の底部を有し、基板に位置する縁部は、一方側が幅広く他方側がやや窄まって形成され、前記平板状の底部は前記幅広い部分側へ偏った位置に設けられ、前記底部は、複数の斜板部を介して前記縁部とつながっており、
前記敷マットは、
前記底容器に立設された係合体に嵌め入れる位置決め穴が設けられ、前記底容器の前記収容部の位置には、適宜本数の切り込みで構成された変形収容部を備えており、
前記収容部に前記敷マットの上から苺を入れ込むことにより、前記敷マットの各変形収容部の切り込みで分かれた部分は、前記底容器の前記収容部の内面に沿うように変形し、苺は敷マットを介在させた状態で収容部に収まるようにしたことを特徴とする、
苺包装容器である。
本発明に係る苺包装容器の作用を説明する。なお、ここでは、説明で使用する各構成要件のそれぞれに、後述する実施の形態において各部に付与した符号を対応させて付与するが、この符号は、特許請求の範囲の各請求項に記載した符号と同様に、あくまで説明の理解を容易にするためであって、各構成要件の意味を上記各部に限定するものではない。
また、底容器の開口縁部と蓋容器の開口縁部の間隔を固定し隙間部を形成する間隔固定手段を備えており、例えば苺包装容器を積み重ねたときにも、隙間部の間隔が変わらないので、良好な通気性を維持することが可能である。
図2は苺包装容器の第1実施の形態を示す上方斜視図、
図3は苺包装容器の第1実施の形態を示す下方斜視図、
図4は苺包装容器の第1実施の形態に使用する敷マットの斜視図である。
容器本体1は、開口縁部形状が本質的に四角形で同じ形状の底容器10と蓋容器11により構成されており、底容器10と蓋容器11は所要の一辺側が連結部12を介してつながれて一体となった構造であり、一枚または単一のシートを成形してつくられている。連結部12は平板部120を有し、平板部120には等間隔で三箇所に通気手段を構成するほぼ円形の通気孔121が設けられている。
底容器10には、図3に示すように六箇所に収容部13が設けられている。各収容部13は、水平な基板100からそれぞれ下方へ突出するように設けられ、上面側から見ると凹部となっている。各収容部13は、大粒の高級苺が収まりやすいように一方側が幅広く他方側がやや窄まり、平板状の底部130が上記幅広い部分側へ偏った位置に設けられ、苺の外径の一部をほぼ象った形状に形成されている。
蓋容器11は、図1、図2に示すように上記底容器10の収容部13と対応する収容部16が設けられている。各収容部16は、水平な基板110からそれぞれ閉じたときの上方へ突出するように設けられ、下面側は凹部となっている。
各係合凸部18は各収容部16の間からの延長位置(長辺側ではほぼ三等分位置の内側二箇所、短辺側ではほぼ中央部)に位置するよう設けられている。各係合凸部18は間隔固定手段を構成し、上記底容器10の係合凹部15と係合する。
これによれば、通気隙間19から入った冷気などが苺に直接当たりやすくなるので、苺を冷却して鮮度を維持する上でより好ましい。
上記容器本体1に収容されて使用される敷マット2は、所要厚さで全体にほぼ長方形(四隅は円弧状)の板状であり、容器本体1に収容したときに底容器10と蓋容器11の開口縁部内側にほぼ収まる形状及び大きさにつくられている。
敷マット2の中央側には、上記底容器10の係合体14に嵌め入れて係合することで敷マット2の位置を所要位置に決めるための位置決め穴20が二箇所に設けられている。位置決め穴20は、内周部が係合体14の外周部に面が接触してちょうど嵌るように形成されているが、嵌め入れやすいように多少余裕をもって大きく形成してもよい。
図6は苺包装容器で苺を包装した状態の断面説明図である。
苺の包装作業は次のように行う。
まず、敷マット2の位置決め穴20を底容器10の係合体14に嵌め込み、敷マット2を底容器10の上面に載せるように入れる。これによって、敷マット2の位置が、敷マット2の各変形収容部21が底容器10の各収容部13の位置にそれぞれ合う所定の位置に自動的に決まる。このように、敷マット2の底容器10に対する装着と位置決めが簡単にできるので、包装作業時の作業性を高めることができる。なお、この作業は包装作業の前作業として、あらかじめまとめて行っていてもよい。
図8は苺包装容器の第2実施の形態を示す上方斜視図、
図9は苺包装容器の第2実施の形態を示す下方斜視図、
図10は苺包装容器の第2実施の形態に使用する敷マットの斜視図、
図11は苺包装容器の第2実施の形態において底容器の各収容部に敷マットの上から苺を収容した状態を示す斜視説明図である。
その他の部分の構造については、上記苺包装容器A1と同様であるので、説明を省略する。また作用についても、苺Sの収容個数が八個である以外は同じく同様であるので、説明を省略する。
1 容器本体
10 底容器
100 基板
101 段部
11 蓋容器
110 基板
111 段部
12 連結部
120 平板部
121 通気孔
122 湾曲部
13 収容部
130 底部
131 斜板部
14 係合体
15 係合凹部
16 収容部
160 斜板部
17 天部
170 段部
18 係合凸部
19 通気隙間
2 敷マット
20 位置決め穴
21 変形収容部
a、b、c、d、e、f、g、h、i 切り込み
22 切欠部
A2 苺包装容器
1a 容器本体
10a 底容器
11a 蓋容器
13a 収容部
14a 係合体
2a 敷マット
20a 位置決め穴
21a 変形収容部
S 苺
Claims (1)
- 底容器と蓋容器を含んで構成され、前記蓋容器の閉蓋時に前記底容器と蓋容器の間に通気部を有して収容された苺に対し横方向からの通気を可能にした苺包装容器であって、
透明または透視性を有し、全体が一枚または単一の合成樹脂シートで成形された容器本体と、
該容器本体内に収容して使用される緩衝用の敷マットと、
を備え、
前記容器本体は、
基板から下方へ突出する凹部である収容部を所要数備え、開口縁部の形状が四角形状の底容器と、
所要の一辺側が連結部を介して前記底容器とつながれて前記底容器と一体となっており、開口縁部の形状が四角形状の蓋容器と、
を備え、
前記底容器と蓋容器は、一枚又は単一の合成樹脂シートで成形され、前記連結部には通気孔を有し、
前記底容器の前記基板には、
前記蓋容器を閉じたときに蓋容器の天部に内側から当接する高さ、または多少の隙間がある高さに設定されている係合体が、上方へ垂直に立設されており、
前記底容器と蓋容器のそれぞれの開閉側の辺側には、協働して蓋容器の閉じる位置を決め係合状態を保持できるように形成されており、係合凸部と係合凹部で構成される間隔固定手段を備え、
前記底容器を前記蓋容器で閉じて、前記間隔固定手段の前記係合凹部と係合凸部を係合させて固定した状態で、前記底容器と蓋容器の前記連結部を除き、前記底容器と前記蓋容器の開口縁部の間に通気隙間が形成され、
下方へ突出する前記収容部は、
平板状の底部を有し、基板に位置する縁部は、一方側が幅広く他方側がやや窄まって形成され、前記平板状の底部は前記幅広い部分側へ偏った位置に設けられ、前記底部は、複数の斜板部を介して前記縁部とつながっており、
前記敷マットは、
前記底容器に立設された係合体に嵌め入れる位置決め穴が設けられ、前記底容器の前記収容部の位置には、適宜本数の切り込みで構成された変形収容部を備えており、
前記収容部に前記敷マットの上から苺を入れ込むことにより、前記敷マットの各変形収容部の切り込みで分かれた部分は、前記底容器の前記収容部の内面に沿うように変形し、苺は敷マットを介在させた状態で収容部に収まるようにしたことを特徴とする、
苺包装容器。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006039317A JP4838597B2 (ja) | 2006-02-16 | 2006-02-16 | 苺包装容器 |
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JP2006039317A Active JP4838597B2 (ja) | 2006-02-16 | 2006-02-16 | 苺包装容器 |
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2006
- 2006-02-16 JP JP2006039317A patent/JP4838597B2/ja active Active
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