JP4836848B2 - 作業機のドーザ装置 - Google Patents
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Description
揺動支持体の左右一対の揺動アームは、左右方向が板厚方向となる前後に長い板材により構成され、前記一方の揺動アームの内側面と連結部材の後面との間に第1補強リブが設けられ、前記他方の揺動アームの内側面と連結部材の後面との間に第2補強リブが設けられている点にある。
また、仮に補強リブを揺動アームの外側面側に設けると、揺動支持体と弾性クローラとの間の隙間が少なくなり、泥詰まりや異物噛み込みによるクローラ損傷等のリスクが大きくなるが、本願発明によれば、補強リブは揺動アームの内側面にあるため、泥詰まりや異物噛み込みによるクローラ損傷等のリスクは小さいものとなる。
図1において、1は、(旋回)作業機として例示するバックホーであり、該バックホー1は上部の旋回体2と、下部の走行装置3とから主構成されており、旋回台6が上下方向の旋回軸廻りに旋回しても、該旋回台6の後面側が走行装置3の左右幅外に、はみ出さないように、旋回台6の後面側を平面視弧状(略円弧状)に構成した小型の後方小旋回バックホーと称されるものである。
なお、バックホー1の走行方向(図1の左右方向)を前後方向といい、この前後方向に直交する横方向(図1の紙面貫通方向)を左右方向という。
走行装置3は、トラックフレーム7の左右両側に、アイドラ8、駆動輪9、トラックローラ10及びキャリアローラ11を回転自在に支持し、これらにゴムクローラ形式(又は鉄クローラ形式)の無端帯状の弾性クローラ4を巻き掛け、駆動輪9を油圧モータ等で駆動してなるクローラ式走行装置が採用されている。
旋回体2は、走行装置3上に上下方向の旋回軸回りに旋回自在に支持された旋回台6と、旋回台6の前部に設けられた作業装置(掘削装置)12と、旋回台6上に設けられた運転席13と、エンジン,燃料タンク,油圧ポンプ,作動油タンク,ラジエータ,バッテリー等の旋回台6に搭載された各種機器等とを備えて構成されている。
旋回台6の前部には前方突出状に上下一対の支持ブラケット16が設けられ、この支持ブラケット16には、支持ブラケット17が上下軸廻りに左右揺動自在に支持されている。
この支持ブラケット17に横軸廻りに揺動自在自在に支持されたブーム18と、このブーム18の先端側に横軸廻りに揺動自在に支持されたアーム19と、このアーム19の先端側にスクイ・ダンプ動作可能に取り付けられたバケット20とから前記作業装置12が主構成されており、これらブーム18、アーム19、バケット20は、それぞれ油圧シリンダからなるブームシリンダ21、アームシリンダ22、バケットシリンダ23によって作動可能とされている。
図2〜図7に示すように、ドーザ装置5は、前部にアングルブレード30を備えており、このアングルブレード30は、走行装置3のトラックフレーム7に上下揺動自在に支持された揺動支持体31の前部に左右揺動自在に支持されている。
前記揺動支持体31は、左右一対の揺動アーム33と、一対の揺動アーム33の前端部間に設けた前部枠34と、一対の揺動アーム33の前後方向中途部を左右に連結する連結部材35とを備える。一対の揺動アーム33の後端部に筒状のボス部37が左右方向に対応して設けられ、一対の揺動アーム33の後端部は、トラックフレーム7に前方突設した一対の取付ブラケット38間にボス部37を介して左右方向の支軸39廻りに揺動自在に支持されている。
揺動支持体31の左右一対の揺動アーム33は、左右方向が板厚方向となる前後に長い板材である厚板により構成され、前記一方(右側)の揺動アーム33の外側面に上下一対の支持ブラケット46が外側方に突設されている。一方(右側)の揺動アーム33に左右に貫通した挿通口47が設けられている。挿通口47は上下一対の支持ブラケット46の前部間に位置している。
右側(一方)の揺動アーム33の内側面と連結部材35の後面との間に第1補強リブ53が設けられ、左側(他方)の揺動アーム33の内側面と連結部材35の後面との間に第2補強リブ54が設けられている。第1補強リブ53及び第2補強リブ54は、上下方向が板厚方向となる板状に構成され、第2補強リブ54は第1補強リブ53よりも前後に長く形成されるとともに左右方向に幅広に形成されて、第2補強リブ54は第1補強リブ53よりも大に形成されている。
連結部材35はパイプ材により構成され、連結部材35の左右方向中央部に左右一対の取付ブラケット58が後方突設されている。ドーザシリンダ61の前端部であるシリンダ本体62のボトム側に前連結ボス(シリンダクレビス)66が設けられ、ドーザシリンダ61の後端部であるシリンダロッド63の先端に後連結ボス(シリンダクレビス)67が設けられている。
前連結ボス66は一対の取付ブラケット58間に挿入されて、一対の取付ブラケット58及び前連結ボス66に支軸68が左右方向に挿入され、これにより、前連結ボス66が左右方向の支軸68廻りに揺動自在に支持され、ドーザシリンダ61の後端部であるシリンダ本体62のボトム側は、前連結ボス66を介して一対の取付ブラケット58間に支軸68廻りに揺動自在に連結されている。
前記底壁73の後端部に、後方突出した下取付壁77が一体に形成され、下補強壁74の上部に上取付壁78が前記下取付壁77に対向するように後方突設されている。下取付壁77の左右方向中央部と上取付壁78の左右方向中央部とで、アングルブレード30の前後方向中央部に後方突出した上下一対の取付片80が形成されている。この一対の取付片80間に、揺動支持体31の枢支部44が嵌合されて、一対の取付片80及び枢支部44に支持軸81が上下方向に挿通され、これによりアングルブレード30が揺動支持体31に対して上下方向の支持軸81廻りに揺動自在に支持されている。
前記アングルブレード30の下補強壁74の左側(左右方向他方側)の中途部に、揺動支持体31の左側(左右方向他端側)の前端に接当する接当板83が固設され、図10に示すように、アングルブレード30が接当板83を介して揺動支持体31の左右方向他端側の前端に接当することにより、アングルブレード30の左右揺動の左側(他方側)への揺動を規制するように構成されている。
シリンダ本体88のボトム側にボトム側ポート93が左右方向内方に突設され、ボトム側ポート93は一方の揺動アーム33の挿通口47に挿通されている。前記一対の支持ブラケット46は前方に延長されており、一対の支持ブラケット46の前部間で、前記ボトム側ポート93の基部側を上下に覆っている。
アングルシリンダ87のロッド側に接続されるロッド側油圧ホース96は、一方の揺動アーム33の左右方向内方側を機体側から前後方向に配置されて、一方の揺動アーム33の上方を通って第1ホースガイド50に挿通されて一方の揺動アーム33の外側方に至り、アングルシリンダ87に沿って該シリンダの上方を通って、シリンダ本体88の前端部に配置され、ロッド側油圧ホース96はロッド側ポート94の後端部に接続されている。
ロッド側ポート94をボトム側ポート93とは別個に覆うポートカバー101が、右側(前記一方)の揺動アーム33に設けられている。ポートカバー101は取付部102と覆い部103とを有するL字状に形成され、右側の揺動アーム33に取付片105が上方突設され、ボートカバー101の取付部102が取付片105にボルトナット等の取付具106によって固定され、ポートカバー101の覆い部103は左右方向外方に向けて水平状に突出されてロッド側ポート94を上側から覆っている。
前記ロッドカバー108は、図9に示すように、シリンダロッド89の上側を覆う上壁部111と、シリンダロッド89の外側を覆う側壁部112と、シリンダロッド89の下側を覆う下壁部113とをコの字状に有し、ロッドカバー108の一部である上壁部111は、前記ポートカバー101上を小さな隙間a介してスライドするように、シリンダロッド89をポートカバー101上から覆っている。
前記実施の形態によれば、一方の揺動アーム33に左右に貫通した挿通口47が設けられ、アングルシリンダ87に、ポート93が左右方向内方に突設されて前記挿通口47に挿通されているので、アングルシリンダ87に突設したポート93を、挿通口47に挿通することによって、該ポート93を一方の揺動アーム33により効果的に保護することができるし、また、挿通口47から左右方向外方に突出するポート93の基部側を、アングルシリンダ87の後端部を支持するための一対の支持ブラケット46をうまく利用して、より確実に保護することができる。従って、アングルシリンダ87に内方突出したポート93を保護するための特別の保護カバーは不要になり、従来のように1つの保護カバー211で、ボトム側ポート及びロッド側ポートの両方を覆う必要がなくなるため、ポート93を保護するための保護部材を極力小型化することができ、このため保護部材の製造費用が安上がりになり、また、保護部材を軽量になし得て、揺動支持体31全体も軽量化することができる。また、保護部材を軽量化することにより一方の揺動アーム33等の剛性も高めることができるし、アングルシリンダ87のポート93の保護を小型かつ軽量の部材で安価に構成することができるようになる。
また、仮に補強リブを揺動アーム33の外側面側に設けると、揺動支持体31と弾性クローラ4との間の隙間が少なくなり、泥詰まりや異物噛み込みによるクローラ損傷等のリスクが大きくなるが、本願発明によれば、補強リブ53,54は揺動アーム33の内側面にあるため、泥詰まりや異物噛み込みによるクローラ損傷等のリスクは小さいものとなる。
なお、前記実施の形態では、揺動支持体31の右側にアングルシリンダ87を設けているが、これに代え、揺動支持体31の左側にアングルシリンダ87を設けるようにしてもよいことは勿論であり、この場合には、左側の揺動アーム33に挿通口47を設けると共に、ポートカバー101、カバー体99も左側の揺動アーム33に設けるようにすればよい。また、大きい形状の第2補強リブ54を右側の揺動アーム33の内側面と連結部材35の後面との間に設け、小さい形状の第1補強リブ53を左側の揺動アーム33の内側面と連結部材35の後面との間に設けるようにすればよい。
また、前記実施の形態では、アングルシリンダ87は、シリンダ本体88に対してシリンダロッド89を前側に位置させて、一方の揺動アーム33の外側に前後方向に配置されているが、これに代え、アングルシリンダ87を、シリンダ本体88に対してシリンダロッド89を後側に位置させて、一方の揺動アーム33の外側に前後方向に配置するようにしてもよい。
5 ドーザ装置
30 アングルブレード
31 揺動支持体
33 揺動アーム
35 連結部材
46 支持ブラケット
47 挿通口
53 第1補強リブ
54 第2補強リブ
87 アングルシリンダ
88 シリンダ本体
89 シリンダロッド
90 縦軸
93 ボトム側ポート
94 ロッド側ポート
97 ボトム側油圧ホース
98 継ぎ手
99 カバー体
101 ポートカバー
108 ロッドカバー
111 上壁部
112 側壁部
113 下壁部
115 係止片
116 係合片
Claims (2)
- 機体側に上下揺動自在に支持された揺動支持体(31)にアングルブレード(30)が左右揺動自在に支持され、揺動支持体(31)は、左右一対の揺動アーム(33)と一対の揺動アーム(33)を連結する連結部材(35)とを備え、アングルシリンダ(87)が、一方の揺動アーム(33)の外側方に設けられ、アングルシリンダ(87)の前端部がアングルブレード(30)の左右方向の一方側に連結され、前記一方の揺動アーム(33)の前後方向中途部の外側面に支持ブラケット(46)が外側方に突設され、アングルシリンダ(87)の後端部が一方の揺動アーム(33)に前記支持ブラケット(46)を介して連結され、連結部材(35)と機体側との間にドーザシリンダ(61)が設けられ、ドーザシリンダ(61)の伸縮動作により揺動支持体(31)を上下揺動させるようにした作業機のドーザ装置において、
揺動支持体(31)の左右一対の揺動アーム(33)は、左右方向が板厚方向となる前後に長い板材により構成され、前記一方の揺動アーム(33)の内側面と連結部材(35)の後面との間に第1補強リブ(53)が設けられ、前記他方の揺動アーム(33)の内側面と連結部材(35)の後面との間に第2補強リブ(54)が設けられ、
連結部材(35)の左右方向中央部に取付ブラケット(58)が後方突設され、ドーザシリンダ(61)の前端部側に前連結ボス(66)が設けられ、取付ブラケット(58)及び前連結ボス(66)に支軸(68)が左右方向に挿入され、
前記第1補強リブ(53)は、取付ブラケット(58)及び前連結ボス(66)に支軸(68)が前記一方の揺動アーム(33)側から挿入可能となるように第2補強リブ(54)よりも左右方向に幅狭に形成され、
前記第2補強リブ(54)は、第1補強リブ(53)よりも前後に長く形成されるとともに左右方向に幅広に形成されていることを特徴とする作業機のドーザ装置。 - 前記第1補強リブ(53)は、連結部材(35)の後面から前記支持ブラケット(46)までの前後方向の長さに形成されると共に、一方の揺動アーム(33)の内側面の上下方向中央部から左右方向内方に突出され、
前記第2補強リブ(54)は、連結部材(35)の後面から前記他方の揺動アーム(33)の後部までの前後方向の長さに形成されると共に、他方の揺動アーム(33)の内側面の上下方向中央部から左右方向内方に突出されていることを特徴とする請求項1に記載の作業機のドーザ装置。
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