JP4836615B2 - 現像装置、画像形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents
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Description
また、特許文献2には、トナー粒子と磁性粒子とを有する現像剤を収容する現像剤容器と、潜像を担持する潜像担持体と対向して現像部を形成し容器から現像剤を現像部に搬送する現像剤担持部材と、この現像剤担持部材内に設けられ第1磁極及び第1磁極の現像剤担持部材の移動方向下流側に隣接し第1磁極と同極性の第2磁極とを有する磁石部材と、第1磁極と第2磁極間で現像剤担持部材から落下した現像剤を搬送、撹拌する搬送回転体と、を有する現像装置において、第1磁極と第2磁極間の現像剤担持体表面上に法線方向の磁界の強さBr及び接線方向の磁界の強さBθともに50ガウス以下の低磁界領域を有し、この低磁界領域中央の水平方向位置を搬送回転体の回転域内で且つ搬送回転体の回転中心より潜像担持体側とし、搬送回転体の回転方向を現像剤担持体の回転方向と同方向とした現像装置が開示されている。
現像されるトナー像の濃度を全面に亘って均一に、且つ濃度を一定不変に保つためには、現像スリーブ上の現像剤層を均一に形成する必要があり、また、経時的にこの層の厚さが変化しないことが重要となる。
このような要求に応える技術として、従来広く使用されてきた非磁性の現像剤規制部材に代えて磁性の現像剤規制部材を用いることが提案され、実用化されている。磁性の現像剤規制部材を用いた現像装置では、現像剤規制部材と現像スリーブとの間の間隔を従来の非磁性の現像剤規制部材を用いた場合ほど高精度で一定にする必要がないという利点がある。即ち、磁性の現像剤規制部材を用いた現像装置では、現像剤規制部材と現像スリーブとの間の間隔を現像スリーブの全長に亘って、高精度で均一にする必要はなく、また、長期間に亘って一定に維持する必要がないという利点がある。その理由は、以下のように考えられる。即ち、非磁性の現像剤規制部材の場合には、現像剤層の厚さは現像剤規制部材と現像スリーブ間の間隔によって決定されるために、この距離を高精度で均一にする必要があるが、磁性の現像剤規制部材の場合には、現像剤層の厚さは主として現像剤規制部材と現像スリーブ間の間隙に形成された磁界の強さによって決定され、現像剤規制部材と現像スリーブとの間の間隔、即ち距離は、現像剤層の厚さに全く無関係ではないにしても、現像剤層の厚さを決定する主要因とはならない。従って、磁性の現像剤規制部材を用いた現像装置においては、それほど高精度で現像剤規制部材と現像スリーブ間の間隔を均一に保持しなくても現像スリーブ上に均一な現像剤層を形成することができる。
従って、攪拌、搬送手段の形状特性の影響を受けることなく現像剤担持体に対して均一量の現像剤を供給することができる現像装置及びこの現像装置を有する画像形成装置及びプロセスカートリッジの開発が望まれている。
このように現像ギャップが小さくなると、画像濃度、ドット再現性や粒状性等の高画質化に対して、また後端白抜け、かすれ、穂跡、ハロー画像(ハーフトーンの中に濃い画像を現像した場合に濃い画像の周辺が白く抜ける現象)やハット画像(ライン画像の先端側にうっすらと形成される現像チリ)等の異常画像に対して、現像領域に存在する現像剤量の変化が大きく影響し、僅かな変動が問題となる。
そこで、現像剤供給量規制部材のドクタギャップを画質に合わせて変化させることで現像剤量を制御する方法が提案されている。
例えば特許文献3には、現像装置の現像ケースの外側に湿度センサを備え、画像形成に先立って、湿度センサにより湿度を検知してから、現像剤供給量規制部材を駆動装置によって移動し、現像ローラと現像剤供給量規制部材間のギャップであるドクターギャップ通過後の現像剤担持体で担持する現像剤の層厚さが湿度に対応するように、そのドクターギャップを変更する技術が開示されている。
また、特許文献4には、現像装置の現像剤供給量規制部材として薄肉板状部材を用いた技術が開示されているが、この技術は、長期間にわたり、薄肉板状部材からなる現像剤供給量規制部材を用いて、現像ローラ上に薄い現像剤層を形成するために、現像剤供給量規制部材には大きな負荷がかかる。そして、長期間にわたる付加に起因して、現像剤供給量規制部材に経時劣化によるクセが付き、ドクターギャップが初期状態よりも広くなり、これに伴って現像剤の層厚さが初期状態よりも厚くなるので、経時的に画像が濃くなり、画像品質が安定しないという問題があった。そして、このような問題を解決するため、ドクタギャップを検知するレーザ変位計(センサ)、現像剤供給量規制部材を移動してドクタギャップを修正する駆動装置及びレーザ変位計の検知結果に基づいて前記駆動装置を駆動する制御装置を備えた現像装置が提案されている。
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑みてなされたものであって、その課題は、より精度良く、経時的にも現像ニップ領域に安定した現像剤量を供給、制御することができる現像装置並びにこの現像装置を備えた画像形成装置及びプロセスカートリッジを提供することにある。
この場合において、前記供給ローラに設けられた複数の溝の溝幅及び溝ピッチは、均一であることが好ましい。
また、本発明に係る現像装置は、トナー粒子と磁性粒子とを含む二成分現像剤を収容する現像容器と、現像容器内に設けられ前記二成分現像剤を攪拌しつつ搬送する現像剤搬送手段と、この搬送手段により搬送された現像剤を、感光体の現像領域に供給する内部に固定マグネットを有する現像剤担持体と、を有する現像装置において、前記現像剤担持体上部に開口する所定開口幅の現像剤搬送路と、この現像剤搬送路を形成する下側面に配置された振動板とを組み合わせた現像剤供給手段と、前記現像剤担持体の上方、かつ前記振動板と前記現像剤搬送路を介して対向して配置された現像剤供給量規制部材と、この現像剤供給量規制部材を可動させる駆動装置と、前記感光体に現像された画像濃度を検知するセンサと、この画像濃度検知センサの検出結果に基づいて、前記現像剤供給量規制部材の駆動装置を駆動して前記現像剤担持体と前記現像剤供給量規制部材との間の隙間を制御すると共に、前記振動板を制御して前記現像剤担持体に供給される現像剤量を調整する制御装置を設けたことを特徴とする。
更に、前記現像剤搬送手段により搬送された現像剤を重力落下させて前記供給ローラ又は前記振動板が設けられた現像剤搬送路に供給するようにすることが好ましい。
更にまた、前記現像剤担持体に対向して現像剤回収スクリュが設けられており、この現像剤回収スクリュには、前記現像剤担持体表面の現像剤に対して反発磁界を形成する磁極が設けられており、この現像剤回収スクリュは、前記磁極によって前記現像剤担持体に残留する現像剤を現像剤担持体から離脱させ、前記現像剤担持体の軸方向に沿って搬送、回収するものとすることができる。
また、本発明に係る画像形成装置は、像担持体と、像担持体表面を帯電する帯電装置と、帯電した像担持体表面に画像情報に基づいて露光して静電潜像を形成する露光装置と、前記像担持体に形成された静電潜像に現像剤を供給して可視像化する現像装置と、得られた可視像を記録媒体に転写させる転写装置と、像転写後の像担持体に残留する現像剤を回収するクリーニング装置とを有する画像形成装置において、前記現像装置は、上述したいずれか一つの現像装置又は上述したプロセスカートリッジの一部としての現像装置であることを特徴とする。
この場合において、前記画像形成装置は、前記現像装置又はプロセスカートリッジを複数備えたものであってもよい。
図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の作像部分を示す概略構成図である。図1において、この画像形成装置は、並設された複数の感光体にそれぞれ個別に現像装置を設け、各感光体上にそれぞれ単色のトナー画像を形成し、得られた複数の単色トナー画像を順次中間転写ベルトに転写して合成カラー画像を形成し、この合成カラー画像を記録媒体に記録するいわゆるタンデム型のカラー画像形成装置である。
この装置は4個の作像部を備えており、各作像部の中央部には、感光体1(a〜d)が設けられている。感光体1(a〜d)の回りにそれぞれ隣接するように、プロセス手段が設けられている。即ち、感光体1(a〜d)の画像形成部に当接するように、現像手段4(a〜d)、帯電手段としての帯電ローラ2(a〜d)、クリーニングユニット9(a〜d)が配置されている。現像手段4(a〜d)にはトナー補給部10(a〜d)及びトナーホッパ11(a〜d)が付設されている。また、現像手段4(a〜d)と帯電ローラ2(a〜d)の間には書き込み手段3(a〜d)が設けられており、帯電ローラ2(a〜d)とクリーニングユニット9(a〜d)との間には除電手段14(a〜d)が設けられている。
感光体1(a〜d)の下方には中間転写ベルト5が設けられており、この中間転写ベルト5と一部当接するように、紙転写ベルト7が並設されている。中間転写ベルト5と紙転写ベルト7はいずれも複数のローラに掛け渡されており、その当接部に記録紙を供給するレジストローラ6が設けられている。また、紙転写ベルト7に隣接して、図中上方には定着装置8が設けられている。
クリーニングユニット9(a〜d)によって掻き落とした未転写トナーを、回収トナー搬送経路(図示せず)を経て、また中間転写ベルト5上の未転写トナーやプロセスコントロール用のパターン像を中間転写クリーニングブレード13によって中間転写ベルト5から掻き落とし、同様に、回収トナー搬送経路(図示省略)を経て各々廃トナー収容容器(図示省略)に収容する。
現像装置4には、感光体1上に、書込手段3によって光学的に形成された静電潜像に対してトナー像を形成するための現像ローラ16が設けられており、現像ローラ16の現像領域の上流側には現像ローラ上の現像剤量をある所定量に規制する規制部材(以下、現像ドクタともいう)17が配置されている。現像装置4内の現像タンク部にはトナー粒子と磁性粒子(キャリア)を混合した二成分現像剤が納められており、この現像剤は回収スクリュ18、攪拌スクリュ19、搬送スクリュ20、21及び供給ローラ22を経て循環する。攪拌スクリュ19の下方にはトナー濃度センサ24が配置され、現像タンク内のトナー濃度を随時計測し、適正値に収まるよう制御している。なお、トナー補給部からのトナーは一旦図示省略したサブホッパに蓄えられた後、現像タンク内のトナー濃度がトナー濃度センサ24によって低いと検知されたときに、所定の換算式により換算された時間だけトナー補給スクリュ(図示せず)を回転させ、これによって、適量のトナーが現像トナー供給口(図示せず)に補給される。
攪拌スクリュ19で適切なトナー濃度及びトナー帯電量に調整された現像剤は、搬送スクリュ20、21を循環しながらより適正なトナー帯電量(逆・弱帯電トナーの帯電立ち上げ)となって供給ローラ22の上方に溜まる。供給ローラ22の上方に溜まった現像剤は重力によって下方に移動し、図3に示したように、供給ローラ22表面にその軸方向に沿って多数形成された溝内を均一に埋める。この状態で、供給ローラ22が回転すると、ケーシングとのギャップにより一定量の現像剤が現像スリーブ16へ供給される。このとき、現像剤は、現像スリーブ16の内部に固定設置された多極の磁石23のうち、供給ローラ22の対向位置に設置された1極の作用を受け、重力と磁力により現像ローラ16表面に移動する。なお、供給ローラ22の材質は、非磁性のものであれば樹脂、セラミック、金属等何でも良いが、精度高く、容易に製作できることから、アルミ等の金属であることが好ましい。
現像ドクタ17の図中上方には、現像ドクタ17を移動させる駆動装置25が設けられている。駆動装置25は、例えばステッピングモータ、歯車などを備え、ステッピングモータの駆動力を現像ドクタ17に伝達して、これにより現像ドクタ17を、図中上下(現像ローラの法線)方向に移動させる。
そして、現像ドクタ17を移動させる駆動装置25と、供給ローラ22を回転させる回転装置が図示省略した制御装置により制御される。即ち、現像ドクタ17と供給ローラ22との隙間(以下、ドクタギャップともいう)が広くなったときは、供給ローラの回転数が早くなり、現像ドクタ17のドクタギャップが狭くなったときは供給ローラ22の回転数が遅くなるように制御され、供給ローラ22により供給される単位時間当たりの現像剤量は、単位時間当たりに現像ドクタ17を通過する現像剤量に対して、等しいか又は安定供給性を考慮して若干多くなるように制御される。
なお、従来技術においては、ドクタギャップを狭くしても多くの現像剤が現像ドクタ上流側に存在している(滞留領域)ため、すぐに現像剤規制量を下げることは難しかった。また、滞留領域では現像剤に強い圧力がかかるため、現像剤の劣化やキャリア表面へのトナー/外添剤スペントが発生し、現像剤寿命が短くなるという問題があった。
このとき、感光体1上において、トナー画像を形成する画像形成領域の外(非画像形成領域)には、トナー濃度検知用の基準画像が形成される。この基準画像は、例えば1×2cm2の大きさのベタ画像とする。また、感光体1のまわりには、前記基準画像におけるトナーの付着量を検知する光反射式フォトセンサ(画像濃度検知センサ)26が設けられている。この画像濃度検知センサ26は、例えば発光素子と受光素子とを備えている。そして、例えば現像後のトナー濃度検知時、発光素子から発した光を基準画像に照射し、基準画像からの反射光を受光素子で受けることによってトナー濃度を検知する。トナー濃度が薄い場合、次の画像形成に備えて、トナー補給部10から現像剤収納部へトナーを補給する。
一方、トナー濃度センサ24が規定のトナー濃度を示している場合は、現像領域の現像剤量不足と判断され、現像ドクタ17のドクタギャップを広げると共に供給ローラ22の回転数を上げるように制御される。
また、基準画像の一部、例えば後端部分のみ画像濃度が薄くなった場合、現像領域の現像剤量が多いと判断され、現像ドクタ17のドクタギャップを狭めると共に供給ローラ22の回転数を下げるように制御される。
なお、従来技術においては、現像ローラより下側に設けられた搬送スクリュによって持ち上げられた現像剤を現像ローラ内の磁石によって汲み上げる方式が採られており、この場合、持ち上げられた現像剤の高さ及び量を均一に制御することが難しく、現像ローラ上にスクリュピッチに対応した現像剤量の偏差が発生していた。これに対して、本実施形態は、上述したように、現像ローラ軸方向に沿って所定幅の溝を所定ピッチで複数設け、これによって、単位時間当たり一定量の現像剤を供給できるようにしたので、現像ローラ軸方向の現像剤量偏差がなく、濃度ムラが発生しない。
本実施形態によれば、感光体にトナー粒子を供給する現像工程後に、現像剤担持体に残留した現像剤が現像剤担持体から離間するように設けられ、離間した現像剤を現像剤担持体に再付着しないように現像剤担持体の軸方向に搬送する回収現像剤搬送手段としての回収スクリュ18を設けたので、現像工程を終えて濃度低下した現像剤を、既に所定濃度に調整されている他の現像剤と現像剤担持体上で混合させることなく回収することができ、次工程の濃度調整に備えることができる。
本実施形態によれば、環境の変化及び経時的な画像品質の変化に伴って現像剤供給量規制部材のドクタギャップを制御すると共に、現像剤供給量規制部材の上流側に備えられた、現像ローラ16の軸方向に均一に一定量の現像剤を供給する供給ローラ22の回転数を制御することによって、過剰の現像剤が現像剤供給量規制部材のドクタギャップを通過することがなくなり、また現像剤供給量規制部材の上流に現像剤が滞留することがなくなるので、現像剤の劣化を抑制し、長期に亘って安定した現像剤を現像領域に供給することができるようになる。
一般に、現像剤は流動性が悪く、現像ローラ内の磁石による磁力があっても図4のように重力だけで落下させて現像ローラ軸方向に均一に供給することは困難であるが、振動板を設けることで現像剤を均一に落下させることできる。単位時間当たりの現像剤供給量は、振動板の周波数と傾きと現像ローラ16上部の現像剤流路の開口部の大きさで制御できる。
本実施形態において、現像ドクタ17は非磁性部材にて構成されている。最終的な現像剤量をより安定化させる目的で、現像ドクタ17に磁性部材(現像ドクタ補助)を補助的につけてもよい。非磁性部材はある程度の厚さ、例えば約1.5〜2mmと、先端部における0.05mm程度の真直性を要求されるのが一般的である。また、現像ドクタ補助は現像領域に搬送されるトナーの帯電を補う役割と上述したような薄層形成時の安定性を向上させる役割を有し、通常現像ドクタ母体よりかなり薄い、例えば0.2mm程度の板金で構成される。この2部品の位置関係はトナー帯電性を長手方向にて均一にするため、精度良く維持される必要性があるので、スポット溶接やカシメ等により一体化し、現像ローラ16上からの距離が一定になるようにしている。
被覆率(%)=(Wt/Wc)×(ρc/ρt)×(Dc/Dw)×(1/4)×100
上記式中、Dcはキャリアの重量平均粒径(μm)、Dwはトナーの重量平均粒径(μm)、Wtはトナーの重量(g)、Wcはキャリアの重量(g)、ρtはトナー真密度(g/cm3)、ρcはキャリア真密度(g/cm3)を表す。
重量平均粒径は、個数基準で測定された粒子の粒径分布(個数頻度と粒径との関係)に基づいて算出されたものである。この場合の重量平均粒径Dwは以下の式で表される。
Dw={1/Σ(nD3)}×{Σ(nD4)}
上記式中、Dは各チャネルに存在する粒子の代表粒径(μm)を示し、nは各チャネルに存在する粒子の総数を示す。チャネルとは、粒径分布図における粒径範囲を等分に分割するための長さを示すもので、本実施形態では、2μmの長さを採用した。また、各チャネルに存在する粒子の代表粒径としては、各チャネルに保存する粒子粒径の下限値を採用した。
トナー及び現像剤の流動性を向上させる手段として、トナーに添加剤を多く添加する方法があるが、これは副作用が発生する為に本質的な改善は期待できない。しかし、トナーの粒径分布を均一にすることにより、トナー小粒径化に伴う副作用が克服される。即ち、トナーの重量平均と個数平均の粒子径比率Dw/Dnが1に近いことが望ましく、1.20以下にすることにより、流動性悪化の抑制効果が得られて、小粒径トナーを使用した場合でもトナー濃度の均一化が図られる。このように、トナーの重量平均粒径が4.5〜8.0μm、かつトナーの重量平均と個数平均の粒子径比率Dw/Dnを1.20以下にすることにより、画像濃度安定性に加えて、解像度の向上が図られ、更に高品質な画像が得られる。また、トナー粒度分布における3μm以下の粒子個数比率を5%以下にすることによって、流動性、保存性における品質改善効果が顕著であり、現像装置中へのトナー補給性及びトナーの帯電立ち上がり特性において良好な水準が得られる。
また、平均粒径が80〜140(nm)である大粒径の疎水性シリカを添加することにより、転写性、現像性に対して更に性能が向上する。特に、トナー平均粒径が7(μm)以下のような小粒径トナーを使用した現像剤において、品質改善効果が顕著である。即ち、粒径が大きい添加剤がトナー粒子間においてスペーサ的な作用をして、トナー転写圧縮時のトナー凝集や現像機の空攪拌時におけるトナー表面への添加剤埋没が抑制可能となる。その結果、転写不良に伴うベタ画像濃度ムラ、添加剤埋没に伴うトナー流動性低下が発生せず、長期に亘って高品質な画像が得られる。
更に、キャリア粒子中、粒径が44(μm)未満である粒子の含有割合は、70(wt%)以上、好ましくは75(wt%)以上が望ましい。上記含有割合が上記範囲よりも少ない場合には、上述したキャリア付着に対する改善効果が小さい。また、粒径が62(μm)以上である粒子の含有割合は3重量%未満、好ましくは1(wt%)未満である。62(μm)以上の粒子の含有量が多いほど、ドット径のバラツキが大きくなり、ドット再現性の低下が顕在化してくる。また、粒径が22(μm)未満である粒子の含有割合は7(wt%)以下である。小粒径キャリアの場合、キャリア付着しているキャリアの大部分は、22(μm)未満の微細粒子である。本発明者らは、重量平均粒径Dwが25〜45(μm)の小粒径キャリアにおいて、22(μm)より小さい粒子の重量比率を変化させてキャリア付着を評価した。その結果、22(μm)以下の粒径を有する粒子が7(wt%)以下ならば、キャリア付着が問題ない程度に改善され、3(wt%)、更に1(wt%)とすると、更に品質改善効果が大きくなる。
キャリアの磁気モーメントは、以下のようにして測定することができる。B−Hトレーサー(BHU−60/理研電子社製)を使用し、円筒のセルにキャリア粒子1.0gを詰めて装置にセットする。磁場を徐々に大きくし3×106/4π[A/m]まで変化させ、次に徐々に小さくして零にした後、反対向きの磁場を徐々に大きくし、3×106/4π[A/m]とする。更に徐々に磁場を小さくして零にした後、最初と同じ方向に磁場をかける。このようにして、B−Hカーブを図示し、その図より106/4π[A/m]の磁気モーメントを算出する。
1000エルステッドの磁場を印加したときに、磁気モーメントが76(A・m2/kg)以上となるキャリアの芯材粒子としては、例えば、鉄、コバルト等の強磁性体、マグネタイト、ヘマタイト、Li系フェライト、Mn−Zn系フェライト、Cu−Zn系フェライト、Ni−Zn系フェライト、Ba系フェライト、Mn−Mg−Sr系フェライト、Mn系フェライト等が挙げられる。フェライトとは一般に次式で表される焼結体である。
(MO)x(NO)y(Fe2O3)z
但し、x+y+z=100mol%であって、M、Nはそれぞれ、Ni、Cu、Zn、Li、Mg、Mn、Sr、Ca等であり、2価の金属酸化物と3価の鉄酸化物との完全混合物から構成されている。
キャリアの樹脂層に用いられるストレートシリコーン樹脂としては、KR271、KR272、KR282、KR252、KR255、KR152(信越化学工業社製)、SR2400、SR2406(東レダウコーニングシリコーン社製)等が挙げられる。また、キャリアの樹脂層には、変性シリコーン樹脂を用いることができる。このようなものとしては、エポキシ変性シリコーン、アクリル変性シリコーン、フェノール変性シリコーン、ウレタン変性シリコーン、ポリエステル変性シリコーン、アルキッド変性シリコーン等が挙げられる。上記変性シリコーン樹脂の具体例としては、エポキシ変性物:ES−1001N、アクリル変性シリコーン:KR−5208、ポリエステル変性物:KR−5203、アルキッド変性物:KR−206、ウレタン変性物:KR−305(以上、信越化学工業社製)、エポキシ変性物:SR2115、アルキッド変性物:SR2110(東レダウコーニングシリコーン社製)等が挙げられる。
H2N(CH2)3Si(OCH3)3:MW179.3
H2N(CH2)3Si(OC2H5)3:MW221.4
H2NCH2CH2CH2Si(CH3)2(OC2H5):MW161.3
H2NCH2CH2CH2Si(CH3)(OC2H5)2:MW191.3
H2NCH2CH2NHCH2Si(OCH3)3:MW194.3
H2NCH2CH2NHCH2CH2CH2Si(CH3)(OCH3)2:MW206.4
H2NCH2CH2NHCH2CH2CH2Si(OCH3)3:MW224.4
(CH3)2NCH2CH2CH2Si(CH3)(OC2H5)2:MW219.4
(C4H9)2NC3H6Si(OCH3)3:MW291.6
キャリア芯材粒子表面上に形成する樹脂層の厚みは、通常0.02〜1μm、好ましくは0.03〜0.8μmである。樹脂層の厚みはきわめて小さいことから、樹脂層を被覆した芯材粒子からなるキャリアとキャリア芯材粒子の粒度分布は実質的に同じである。
また、必要に応じてキャリアの抵抗率を調整することができ、キャリアの抵抗率の調整は芯材粒子上の被覆樹脂の抵抗調整、膜厚の制御によって可能である。キャリア抵抗調整のために、導電性微粉末を被覆樹脂層に添加して使用することも可能である。上記導電性微粉末としては、導電性ZnO、Al等の金属又は金属酸化物粉、種々の方法で調製されたSnO2又は種々の元素をドープしたSnO2、TiB2、ZnB2、MoB2等のホウ化物、炭化ケイ素、ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリ(パラ−フェニレンスルフィド)ポリピロール、ポリエチレン等の導電性高分子、ファーネスブラック、アセチレンブラック、チャネルブラック等のカーボンブラック等が挙げられる。これらの導電性微粉末は、コーティングに使用する溶媒又は被覆用樹脂溶液に投入した後、ボールミル、ビーズミル等メディアを使用した分散機又は高速回転する羽根を備えた攪拌機を使用することによって均一に分散することができる。
ここで使用されるトナーの結着樹脂としては、従来からトナー用結着樹脂として使用されてきたものは全てが適用可能である。具体的にはポリスチレン、ポリクロロスチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン/p−クロロスチレン共重合体、スチレン/プロピレン共重合体、スチレン/ビニルトルエン共重合体、スチレン/ビニルナフタレン共重合体、スチレン/アクリル酸メチル共重合体、スチレン/アクリル酸エチル共重合体、スチレン/アクリル酸ブチル共重合体、スチレン/アクリル酸オクチル共重合体、スチレン/メタクリル酸メチル共重合体、スチレン/メタクリル酸エチル共重合体、スチレン/メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン/α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン/アクリロニトリル共重合体、スチレン/ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン/ビニルメチルケトン共重合体、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/イソプレン共重合体、スチレン/アクリロニトリル/インデン共重合体、スチレン/マレイン酸共重合体、スチレン/マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリビニルブチルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックス等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を混合して使用される。
また、トナーに離型性を持たせるために、低分子量のポリエチレン、ポリプロピレン等の合成ワックス類の他、キャンデリラワックス、カルナウバワックス、ライスワックス、木ろう、ホホバ油等の植物系ワックス類;みつろう、ラノリン、鯨ろう等の動物系ワックス類;モンタンワックス、オゾケライト等の鉱物系ワックス類;硬化ヒマシ油、ヒドロキシステアリン酸、脂肪酸アミド、フェノール脂肪酸エステル等の油脂系ワックス類をトナーに含有させることができ、これらは単独で又は2種以上が混合して使用される。
更に、上記方法で得られた微細粒子に流動性付与剤を添加混合する場合には、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、ボールミル等の公知の設備が使用可能である。また懸濁重合法、非水分散重合法により、モノマーと着色剤、流動性付与剤から直接トナーを製造する方法であってもよい。
図5において、このプロセスカートリッジは、像担持体31、帯電装置32、現像装置34及びクリーニング装置39を一体化したものである。このプロセスカ−トリッジは、画像形成装置本体に対して着脱自在であり、現像装置34としては、上記実施形態と同様の構成のものが採用される。
このプロセスカ−トリッジを有する画像形成装置は、感光体31が所定の周速度で回転駆動される。感光体31は回転過程において、帯電手段32によりその周面に正又は負の所定電位の均一帯電を受け、次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光等の像露光手段からの画像露光光を受けて感光体の周面に静電潜像が順次形成され、形成された静電潜像は、現像手段34によりトナー現像され、現像されたトナー像は、図示されていない給紙部から感光体31と転写手段との間に感光体31の回転と同期するように給送された転写材に、転写手段により順次転写される。
本実施形態によれば、プロセスカートリッジは独立して取り外しが可能で、感光体ユニット、現像装置とも本発明で寿命は延びるが、必ずしもその長さは一致しない場合もあり、その時はそれぞれ別々に容易に交換することが可能である。また、独立して配設できるので簡単な機構を追加することで、非現像時に現像ローラを感光体から退避させることができ、これによって、現像ローラへのトナーフィルミングの促進が低減され、更に現像装置の寿命を延ばすことができる。
2(a〜d) 帯電ローラ
3(a〜d) 書き込み位置
4(a〜d) 現像手段
5 中間転写ベルト
6 レジストローラ対
7 紙転写ベルト
8 定着手段
9(a〜d) クリーニングユニット
10(a〜d) トナー補給装置
11(a〜d) トナーホッパ部
14(a〜d) 除電手段
16(a〜d) 現像ローラ
17 規制部材(現像ドクタ)
18 回収スクリュ
19 撹拌スクリュ
20、21 搬送スクリュ
22 供給ローラ
23 磁石
24 トナー濃度センサ
25 駆動装置
26 光反射式フォトセンサ(画像濃度検知センサ)
27 現像容器
30 振動板
31 感光体
32 帯電手段
34 現像手段
39 クリーニング手段
40 プロセスカートリッジ
Claims (8)
- トナー粒子と磁性粒子とを含む二成分現像剤を収容する現像容器と、
現像容器内に設けられ前記二成分現像剤を攪拌しつつ搬送する現像剤搬送手段と、
この搬送手段により搬送された現像剤を、感光体の現像領域に供給する内部に固定マグネットを有する現像剤担持体と、を有する現像装置において、
前記現像剤担持体の上方に配置され、その表面に回転軸に沿った複数の溝が形成された円筒状の供給ローラと、
前記現像剤担持体の上方、かつ前記供給ローラに隣接して配置された現像剤供給量規制部材と、
この現像剤供給量規制部材を可動させる駆動装置と、
前記感光体に現像された画像濃度を検知するセンサと、
この画像濃度検知センサの検出結果に基づいて、前記現像剤供給量規制部材の駆動装置を駆動して前記現像剤担持体と前記現像剤供給量規制部材との間の隙間を制御すると共に、前記供給ローラの回転速度を制御して前記供給ローラで受け取り、前記供給ローラと所定間隔を隔てて設けられたケーシングとの間の隙間を介して前記現像剤担持体に供給される現像剤量を調整する制御装置を設けた
ことを特徴とする現像装置。 - 前記供給ローラに設けられた複数の溝の溝幅及び溝ピッチは、均一である
ことを特徴とする請求項1に記載の現像装置。 - トナー粒子と磁性粒子とを含む二成分現像剤を収容する現像容器と、
現像容器内に設けられ前記二成分現像剤を攪拌しつつ搬送する現像剤搬送手段と、
この搬送手段により搬送された現像剤を、感光体の現像領域に供給する内部に固定マグネットを有する現像剤担持体と、を有する現像装置において、
前記現像剤担持体上部に開口する所定開口幅の現像剤搬送路と、この現像剤搬送路を形成する下側面に配置された振動板とを組み合わせた現像剤供給手段と、
前記現像剤担持体の上方、かつ前記振動板と前記現像剤搬送路を介して対向して配置された現像剤供給量規制部材と、
この現像剤供給量規制部材を可動させる駆動装置と、
前記感光体に現像された画像濃度を検知するセンサと、
この画像濃度検知センサの検出結果に基づいて、前記現像剤供給量規制部材の駆動装置を駆動して前記現像剤担持体と前記現像剤供給量規制部材との間の隙間を制御すると共に、前記振動板を制御して前記現像剤担持体に供給される現像剤量を調整する制御装置を設けた
ことを特徴とする現像装置。 - 前記現像剤搬送手段により搬送された現像剤を重力落下させて前記供給ローラ又は前記振動板が設けられた現像剤搬送路に供給するようにした
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の現像装置。 - 前記現像剤担持体に対向して現像剤回収スクリュが設けられており、この現像剤回収スクリュには、前記現像剤担持体表面の現像剤に対して反発磁界を形成する磁極が設けられており、この現像剤回収スクリュは、前記磁極によって前記現像剤担持体に残留する現像剤を現像剤担持体から離脱させ、前記現像剤担持体の軸方向に沿って搬送、回収するものである
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の現像装置。 - 感光体と、現像装置と、帯電装置又はクリーニング装置のいずれか一方若しくは両方とを一体化し、画像形成装置本体に対して着脱自在に形成したプロセスカートリッジにおいて、
前記現像装置は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の現像装置である
ことを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 像担持体と、像担持体表面を帯電する帯電装置と、帯電した像担持体表面に画像情報に基づいて露光して静電潜像を形成する露光装置と、前記像担持体に形成された静電潜像に現像剤を供給して可視像化する現像装置と、得られた可視像を記録媒体に転写させる転写装置と、像転写後の像担持体に残留する現像剤を回収するクリーニング装置とを有する画像形成装置において、
前記現像装置は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の現像装置又は請求項6に記載のプロセスカートリッジの一部としての現像装置である
ことを特徴とする画像形成装置。 - 前記現像装置又はプロセスカートリッジを複数備えた
ことを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
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