JP4836522B2 - 電鋳型、電鋳型の製造方法及び電鋳部品の製造方法 - Google Patents
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本発明に係る電鋳型は、少なくとも一表面を有する基板と、該基板の前記一表面の一部を露出した状態で前記基板上に階段状に積層された樹脂層とを備え、該樹脂層の最上層を除いた他の層の厚さ方向の表面に触媒が配され、該触媒の露出面に導電層が配されていることを特徴とする。
本実施形態に係る電鋳型1は、図1に示すように、一表面2aを有する基板2と、基板2の一表面2aの一部を露出した状態で基板2上に第一樹脂層3及び第二樹脂層(最上層)6が階段状に積層された樹脂層4とを備え、第一樹脂層3の厚さ方向の表面に触媒5が配され、触媒5の露出面に導電層7が配されている。
導電層7は、ニッケル(Ni)からなり、5nm〜10μmの厚さとなっている。
この電鋳型1の製造方法は、図2から図9に示すように、基板2の一表面2a上に、厚さ方向の表面に触媒5を配しながら階段状の樹脂層4を形成する樹脂層形成工程(S1)と、触媒5の露出面に導電層7を配する導電層配設工程(S2)とを備えている。
樹脂層形成工程(S1)は、基板2の一表面2aにネガフォトレジスト10を配する工程(S01)と、ネガフォトレジスト10の表面に図示しない第一フォトマスクを配して露光して、硬化した第一樹脂層3と硬化しない第一未硬化層12とを形成する工程(S02)と、第一樹脂層3及び第一未硬化層12の厚さ方向の表面に触媒5を配する工程(S03)と、触媒5にネガフォトレジスト10を配する工程(S04)と、ネガフォトレジスト10の表面に図示しない第二フォトマスクを配して露光して、硬化した第二樹脂層6と硬化しない第二未硬化層15とを形成する工程(S05)と、現像して第一未硬化層12及び第二未硬化層15を除去する工程(S06)とを備え、導電層配設工程(S2)は、第一未硬化層12及び第二未硬化層15を除去して露出させた基板2の一表面2a及び第一樹脂層3の触媒5に、無電解めっきによって導電層7を形成する工程(S07)を備えている。
そして、図示しない暗室内にて、図4に示すように、ネガフォトレジスト10を基板2の一表面2aに所定の厚さに塗布する。
ここでは、ネガフォトレジスト10に所望の硬化させない部分を形成するための第一フォトマスクをネガフォトレジスト10の表面に配置して、露光する。これにより、図5に示すように、硬化した第一樹脂層3と硬化されない第一未硬化層12とが形成される。
ここでは、触媒5であるPdをセンシアクチ法により、基板2の厚さ方向となる第一樹脂層3及び第一未硬化層12の表面に吸着して、図6に示すような状態とする。
ここでは、第一樹脂層3を形成する際に使用したネガフォトレジスト10と同じものを使用する。そして、暗室内にて、図7に示すように、ネガフォトレジスト10を基板2の一表面2aに所定の厚さに塗布する。
ここでは、ネガフォトレジスト10に所望の硬化させない部分を形成するための第二フォトマスクをネガフォトレジスト10の表面に配置して、露光する。これにより、図8に示すように、硬化した第二樹脂層6と硬化されない第二未硬化層15とが形成される。
即ち,上述した工程までによって製造されたものを現像液中に漬けて、図9に示すように、第一未硬化層12と第二未硬化層15とを除去する。このとき、第一未硬化層12の表面に塗布された触媒5も一緒に除去される。除去後、現像後のものを十分に洗浄しておく。
ここでは、ニッケル(Ni)−ほう素(B)系溶液による無電解めっきを行って、触媒5が配された基板2及び第一樹脂層3の表面のみにNiからなる導電層7を形成する。この際、第一樹脂層3及び第二樹脂層6の側面には触媒5が配されていないので、導電層7は形成されない。
こうして、図1に示す電鋳型1を得る。
電鋳部品16の製造方法は、図10に示すように、電鋳型1を金属イオンを有する電鋳液17に浸す工程(S11)と、電鋳型1の導電層7に電圧を印加して電子を供給する工程(S12)と、導電層7に金属イオンの金属を析出する工程(S13)とを備えている。本実施形態では、ニッケル(Ni)電鋳による電鋳部品16を製造する。従って、上記金属はNiとなる。
電鋳液17は、析出させる金属によって異なるが、Ni電鋳を行う場合、スルファミン酸ニッケル水和塩を含む水溶液を使用する。電極21は、Niを析出させるためにNi板となっている。
続いて、電鋳型1の導電層7に電圧を印加して電子を供給する工程(S12)に移行する。このとき、電源23に接続されたAu層8と基板2上の導電層7とは電気的に接続状態となっている。従って、電源23から所定の電圧を所定時間印加した場合、基板2の導電層7に電子が供給される。
即ち、電圧印加によって、電極21から溶出されたNiイオンが電鋳型1のほうに移動する。そして、基板2上に形成された導電層7からNiが基板2の厚さ方向に徐々に析出されて電鋳物25が形成される。一方、第一樹脂層3上に形成された導電層7には電流が流れないので、この導電層7には電鋳物25は析出しない。
そして、図14に示すように、電鋳型1の基板2上に露出したAu層8をエッチングによって除去した後、電鋳物25に基板2から分離する力を与えて物理的に基板から引き剥がす。この際、導電層7やAu層8が電鋳物25に付着している場合であってこれらが不要な場合には、ウエットエッチングや研磨等により除去する。
こうして、図15に示すような電鋳部品16を得る。
なお、上述した第1の実施形態と同様の構成要素には同一符号を付すとともに説明を省略する。
第2の実施形態と第1の実施形態との異なる点は、本実施形態に係る電鋳型30の基板31の一表面31aが、Au層8の代わりにアルミ(Al)蒸着層32がアンカーメタル層を介さずに配されて導電性を備えているとした点である。そして、基板31の一表面31aの露出面にも触媒5が配され、基板31及び第一樹脂層3の触媒5の露出面にそれぞれ導電層7が配されている。
そして、露出させた基板31の一表面31a及び第一樹脂層3の触媒5に、無電解めっきによって導電層7を形成する工程(S07)に移行して、Niからなる導電層7を形成する。
例えば、上記実施形態では、基板としてガラス基板を使用しているが、シリコン基板であってもよく、ステンレスやアルミといった金属基板であっても構わない。
また、基板2,31の一表面2a,31aに配されたAu層8の代わりに、銅や銀であってもよく、アンカーメタル層としてはチタンであっても構わない。
この電鋳型40の場合、基板2の反りを抑えることができるとともに、基板2の両方向に電鋳部品16を製造することができ、一度に多くの電鋳部品を製造することができる。
2,31 基板
2a,31a 一表面
3 第一樹脂層
4 樹脂層
5 触媒
6 第二樹脂層(最上層)
7 導電層
10 ネガフォトレジスト(ネガ型感光性材料)
12 第一未硬化層
15 第二未硬化層
16 電鋳部品
Claims (10)
- 少なくとも一表面を有する基板と、
該基板の前記一表面の一部を露出した状態で前記基板上に階段状に積層されたネガ型感光性材料からなる樹脂層とを備え、
該樹脂層の最上層を除いた他の層の厚さ方向の表面に触媒が配され、該触媒上に導電層が配されていることを特徴とする電鋳型。 - 前記基板の前記一表面の露出面にも前記触媒が配され、該触媒上に前記導電層が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電鋳型。
- 前記触媒がパラジウムであることを特徴とする請求項1または2の何れか一つに記載の電鋳型。
- 少なくとも一表面を有する基板の該一表面上に、厚さ方向の表面に触媒を配しながら階段状の樹脂層を形成する樹脂層形成工程と、
該触媒上に導電層を配する導電層配設工程とを備えていることを特徴とする電鋳型の製造方法。 - 前記樹脂層形成工程が、前記基板の前記一表面に感光性材料を配する工程と、
該感光性材料の表面に第一フォトマスクを配して露光して、硬化した第一樹脂層と硬化しない第一未硬化層とを形成する工程と、
前記第一樹脂層及び前記第一未硬化層の厚さ方向の表面に触媒を配する工程と、
該触媒上に前記感光性材料を配する工程と、
該感光性材料の表面に第二フォトマスクを配して露光して、硬化した第二樹脂層と硬化しない第二未硬化層とを形成する工程と、
前記第一未硬化層及び前記第二未硬化層を現像により除去する工程とを備え、
前記導電層配設工程が、前記第一未硬化層及び前記第二未硬化層を除去して露出させた前記第一樹脂層の前記触媒上に、無電解めっきによって前記導電層を形成する工程を備えていることを特徴とする請求項4に記載の電鋳型の製造方法。 - 前記樹脂層形成工程が、前記基板の前記一表面に感光性材料を配する工程と、
該感光性材料の厚さ方向の表面に触媒を配する工程と、
前記感光性材料の表面に第一フォトマスクを配して露光して、硬化した第一樹脂層と硬化しない第一未硬化層とを形成する工程と、
該触媒上に前記感光性材料を配する工程と、
該感光性材料の表面に第二フォトマスクを配して露光して、硬化した第二樹脂層と硬化しない第二未硬化層とを形成する工程と、
前記第一未硬化層及び前記第二未硬化層を現像により除去する工程とを備え、
前記導電層配設工程が、前記第一未硬化層及び前記第二未硬化層を除去して露出させた前記第一樹脂層の前記触媒上に、無電解めっきによって前記導電層を形成する工程を備えていることを特徴とする請求項4に記載の電鋳型の製造方法。 - 前記第一未硬化層及び前記第二未硬化層を除去して露出させた前記基板の前記一表面に前記触媒を配する工程をさらに備え、
前記第一未硬化層及び前記第二未硬化層を除去して露出させた前記基板の前記一表面及び前記第一樹脂層の前記触媒上に、無電解めっきによって導電層を形成することを特徴とする請求項5又は6に記載の電鋳型の製造方法。 - 前記感光性材料が、ネガ型感光性材料であることを特徴とする請求項4から7の何れか一つに記載の電鋳型の製造方法。
- 前記触媒がパラジウムからなることを特徴とする請求項4から8の何れか一つに記載の電鋳型の製造方法。
- 請求項4から9の何れか一つの方法によって製造された電鋳型を金属イオンを有する電鋳液に浸す工程と、
前記導電層に電圧を印加して電子を供給する工程と、
前記導電層に前記金属イオンの金属を析出する工程とを備えていることを特徴とする電鋳部品の製造方法。
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