JP4835906B2 - アンモニア含有液の処理装置 - Google Patents

アンモニア含有液の処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4835906B2
JP4835906B2 JP2005145785A JP2005145785A JP4835906B2 JP 4835906 B2 JP4835906 B2 JP 4835906B2 JP 2005145785 A JP2005145785 A JP 2005145785A JP 2005145785 A JP2005145785 A JP 2005145785A JP 4835906 B2 JP4835906 B2 JP 4835906B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ammonia
containing liquid
tank
nitrification
treatment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2005145785A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006320831A (ja
Inventor
立夫 角野
和一 井坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Plant Technologies Ltd
Original Assignee
Hitachi Plant Technologies Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Plant Technologies Ltd filed Critical Hitachi Plant Technologies Ltd
Priority to JP2005145785A priority Critical patent/JP4835906B2/ja
Priority to US11/359,529 priority patent/US7537698B2/en
Priority to EP20100003956 priority patent/EP2210863A1/en
Priority to EP20060003940 priority patent/EP1695941B1/en
Priority to AT07013991T priority patent/ATE482913T1/de
Priority to DE200660017130 priority patent/DE602006017130D1/de
Priority to AT06003940T priority patent/ATE482912T1/de
Priority to EP20070013991 priority patent/EP1840091B1/en
Priority to DE200660017164 priority patent/DE602006017164D1/de
Priority to KR1020060018701A priority patent/KR101377107B1/ko
Priority to CN2006100514509A priority patent/CN1827536B/zh
Publication of JP2006320831A publication Critical patent/JP2006320831A/ja
Priority to US12/073,637 priority patent/US7550082B2/en
Priority to US12/073,638 priority patent/US7550083B2/en
Priority to US12/230,312 priority patent/US7540959B2/en
Priority to US12/230,323 priority patent/US7575679B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP4835906B2 publication Critical patent/JP4835906B2/ja
Priority to KR1020120131482A priority patent/KR20130001189A/ko
Priority to KR1020130073646A priority patent/KR101397495B1/ko
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)

Description

本発明はアンモニア含有液の処理装置に係り、特に廃水処理分野、ファインケミカル分野等の広い分野において発生するアンモニア含有液のアンモニアを生物学的に脱窒する技術に関する。
工場廃液、写真現像廃液、化学生成物を製造する化学工場廃液等においては、低濃度から高濃度のアンモニア含有液が発生する。これらアンモニア含有液が廃液として廃棄される場合には、水域の富栄養化や溶存酸素の低下などの原因となることから、廃棄する前にアンモニアを除去する処理を行うことが必要である。また、液状の化学生成物にアンモニアが含有する場合には、化学生成物の純度を上げるために化学生成物からアンモニアを除去する必要がある。
従来、低濃度のアンモニア含有液は、塩素による酸化や生物処理が行われていた。塩素処理では塩素とアンモニアとが反応し、アンモニアが除去されると同時にクロラミンが生成される。このクロラミンは殺菌作用が強く、環境の生態系を乱す虞があるとともに、多量の塩素を必要とすることから、中濃度から高濃度のアンモニア含有液の処理には使用されず、通常、硝化・脱窒法による生物処理が行われている。
この硝化・脱窒法による生物処理は、アンモニアを硝化細菌で亜硝酸を介して硝酸にする硝化反応と、硝酸を脱窒細菌で窒素ガスに変換する脱窒反応とにより行われる。しかし、硝化・脱窒法によるアンモニア含有液の処理は、脱窒反応において有機物が必要であり、有機物として窒素量の3倍のメタノール量の添加を必要とする。したがって、アンモニアの濃度が高くなればなるほど多量のメタノールが使用され、イニシャルコストばかりでなく、多大なランニングコストを要するという欠点がある。
これに対し、効率的な生物処理として、最近、嫌気性アンモニア酸化法が検討されている(例えば特許文献1)。この嫌気性アンモニア酸化法は、アンモニアの一部をアンモニア酸化細菌による亜硝酸型の硝化反応で亜硝酸に変換し、この亜硝酸と残りのアンモニアとを嫌気性アンモニア酸化細菌により脱窒する方法である。この嫌気性アンモニア酸化法は、硝化反応において必要酸素量が少なく、また脱窒反応に有機物を必要としないのでランニングコストを大幅に削減できるというメリットがある。
特開2001−037467号公報
しかしながら、特許文献1のように、嫌気性アンモニア酸化法によるアンモニア含有液の処理では、上記の如くランニングコストを大幅に削減できるというメリットがある反面、アンモニアの一部を亜硝酸に変換する亜硝酸型の硝化反応が安定しないために、アンモニアと反応する亜硝酸の濃度が経時的に変動し易い。これにより、亜硝酸とアンモニアとを常に好ましい比率で脱窒反応させることが難しいので、アンモニア含有液の処理が安定せず、処理液の液質が変動し易いという欠点がある。
また、亜硝酸は嫌気性アンモニア酸化細菌の基質であるが、濃度が高くなりすぎると亜硝酸の毒性により嫌気性アンモニア細菌の活性が低下してしまい処理が不安定になるという欠点がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、アンモニア含有液の処理を常に安定して行なうことにより、良好な液質の処理液を常時安定して得ることができるアンモニア含有液の処理装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、前記目的を達成するために、アンモニア含有液中のアンモニアを生物脱窒するアンモニア含有液の処理装置において、前記アンモニア含有液中のアンモニアを硝化細菌により硝酸に硝化する硝化槽と、前記硝化槽で得られた硝酸を前記アンモニア含有液中の有機物を水素供与体として従属栄養性脱窒細菌により亜硝酸に還元する硝酸還元処理を行うと共に、該硝酸還元処理により生成された亜硝酸と前記アンモニア含有液中のアンモニアとを嫌気性アンモニア酸化細菌により同時脱窒する嫌気性アンモニア酸化槽と、を備えたことを特徴とする。
本発明のアンモニア含有液の処理装置によれば、アンモニア含有液のアンモニアを硝酸に酸化する硝化処理を硝化槽で行ない、硝化槽で生成された硝酸をアンモニア含有液中の有機物を水素供与体として従属栄養性脱窒細菌により亜硝酸に還元し、生成した亜硝酸と、アンモニア含有液のアンモニアと、を脱窒させる嫌気性アンモニア酸化処理を嫌気性アンモニア酸化槽で行なうようにした。これは、硝化反応を行なう硝化細菌は、アンモニアを亜硝酸まで酸化するアンモニア酸化細菌と、亜硝酸を硝酸に酸化する亜硝酸酸化細菌が存在することにより、アンモニアを亜硝酸までで反応を止めることが難しいためで、本発明のように、硝化槽では従来の亜硝酸型の硝化反応を行なうのではなく、アンモニアを硝酸まで酸化する硝酸型の硝化反応を行い、得られた硝酸を嫌気性アンモニア酸化槽内においてアンモニア含有液の有機物を水素供与体として従属栄養脱窒細菌により亜硝酸に還元するようにした。これにより、アンモニアと反応する亜硝酸の濃度が経時的に変動することがないので、このようにして得られた亜硝酸とアンモニア含有液のアンモニアとを嫌気性アンモニア酸化細菌で同時脱窒すれば、亜硝酸とアンモニアとを常に好ましい比率で脱窒することができる。従って、アンモニア含有液の処理を安定化させることができる。尚、硝化処理は嫌気性アンモニア酸化処理よりも先に行なっても、後に行なっても良く、廃水や硝化処理液をバイパスや循環することにより嫌気性アンモニア酸化処理を行なうことができる。
請求項2に記載の発明は、前記目的を達成するために、アンモニア含有液中のアンモニアを生物脱窒するアンモニア含有液の処理装置において、前記アンモニア含有液を2つに一次分流して、一方のアンモニア含有液のアンモニアを硝化細菌により硝酸に硝化する硝化槽と、前記硝化槽で得られた硝化処理液を更に2つに二次分流して、一方の硝化処理液と前記一次分流した他方のアンモニア含有液とを合流させて、前記硝化処理液中の硝酸を前記アンモニア含有液中の有機物を水素供与体として脱窒細菌により脱窒処理を行う脱窒槽と、前記二次分流した他方の硝化処理液と前記脱窒槽からの脱窒処理液とを合流させて、前記硝化処理液に含まれる硝酸を前記脱窒処理液中の有機物を水素供与体として従属栄養性脱窒細菌により亜硝酸に還元する硝酸還元処理を行うと共に、該硝酸還元処理により生成された亜硝酸と前記脱窒処理液中のアンモニアとを嫌気性アンモニア酸化細菌により同時脱窒する嫌気性アンモニア酸化槽と、を備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1のように、硝化槽で生成した硝酸を亜硝酸に還元する還元処理と、亜硝酸とアンモニアとの脱窒処理との両方を嫌気性アンモニア酸化槽で行なうのではなく、上記の還元処理を脱窒槽で行なって、脱窒処理液を嫌気性アンモニア酸化槽に流入させるようにしたものであり、アンモニア含有液中の有機物含有量が多い場合に好適である。アンモニア含有液中の有機物濃度が高い場合には、この有機物成分が嫌気性アンモニア酸化処理でのアンモニア酸化反応を阻害してしまい、また逆に有機物濃度が低すぎる場合には、嫌気性アンモニア酸化処理での硝酸からの還元反応が進まないので、脱窒槽にて脱窒処理を行なった脱窒処理液とアンモニア含有液のアンモニアとを嫌気性アンモニア酸化槽に流入させることで一定濃度の有機物成分で嫌気性アンモニア酸化処理を行なうことができる。
すなわち、硝化槽から脱窒槽のラインは、通常の硝化・脱窒処理が行なわれ、アンモニア含有液中の有機物を水素供与体として硝酸が窒素ガスに変換されるので、アンモニア含有液中の有機物が低減されるだけでなく、嫌気性アンモニア酸化槽の反応負荷を低減できる。これにより、嫌気性アンモニア酸化処理での有機物成分を安定させることができ、嫌気性アンモニア酸化細菌による亜硝酸とアンモニア含有液中のアンモニアとの同時脱窒を安定して行なうことができる。
請求項3に記載の発明は、請求項3に記載の前記従属栄養性脱窒細菌の菌数は、前記嫌気性アンモニア酸化細菌の菌数に対して10〜1,000倍の範囲に調整されることを特徴とする。
本発明によれば、従属栄養性脱窒細菌と嫌気性アンモニア酸化細菌との菌数の割合を上述した範囲に調整することにより、互いの細菌同士の共生及び共存が好ましい状態で硝酸還元処理及び嫌気性アンモニア酸化処理が行われるので、窒素の除去効率をより向上させることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか1つに記載の発明において、前記嫌気性アンモニア酸化槽において有機物を添加することを特徴とする。
本発明によれば、処理対象となるアンモニア含有液中の有機物濃度が低い場合に、従属栄養性脱窒細菌による硝酸を亜硝酸に還元する反応が低下してしまうことを鑑み、一定濃度の有機物を必要量添加するようにした。これにより、嫌気性アンモニア酸化槽において、硝酸を従属栄養性脱窒細菌によって常に安定して亜硝酸に還元することができるので、嫌気性アンモニア酸化処理において、嫌気性アンモニア酸化細菌による亜硝酸とアンモニアとの脱窒を更に安定して行なうことができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか1つに記載の発明において、前記嫌気性アンモニア酸化槽において、前記アンモニア含有液に含まれる又は添加された有機物濃度Cと硝酸性窒素濃度NO3 −Nとの比であるC/NO3 −N比は、0.5〜2.5の範囲に調整されることを特徴とする。
上述した嫌気性アンモニア酸化槽での硝酸還元処理及び嫌気性アンモニア酸化処理は、アンモニア含有液中の有機性炭素濃度と硝酸性窒素濃度との割合によって、その処理効率が影響する。すなわち、流入するアンモニア含有液中の有機性炭素濃度Cと硝酸性窒素濃度NO3−Nとの比であるC/NO3 −N比の値を0.5〜2.5に調整すると、従属栄養性脱窒細菌による硝酸還元処理で、亜硝酸を蓄積し易くするとともに、嫌気性アンモニア酸化細菌によって生成した亜硝酸とアンモニアとを用いて脱窒され易くなる。
本発明によれば、嫌気性アンモニア酸化槽では、常に安定したC/NO3 −N比の状態であるので、従属栄養性脱窒細菌と嫌気性アンモニア酸化細菌とによるアンモニア含有液中の亜硝酸の取り合いを安定させることができる。したがって、従属栄養性脱窒細菌による硝酸の還元反応と、嫌気性アンモニア酸化細菌による亜硝酸及びアンモニアの同時脱窒とを安定して行なうことができるので、常に安定した高速脱窒を連続して行なうことができる。
請求項6に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記脱窒槽が2槽以上の多段であることを特徴とする。
本発明によれば、脱窒槽を多段にし、ステップ流入することにより、嫌気性アンモニア酸化細菌への有機物阻害の影響を防止することができる。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6の何れか1つに記載の発明において、前記硝化槽が2槽以上の多段であることを特徴とする。
本発明によれば、硝化槽が2槽以上の多段であるので、アンモニアを効率よく硝化し、嫌気性アンモニア酸化槽に硝化液を供給することができる。特に高濃度アンモニア廃水では硝化が進行しにくいので効果的である。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7の何れか1つに記載の発明において、前記嫌気性アンモニア酸化槽が2槽以上の多段であることを特徴とする。
本発明によれば、嫌気性アンモニア酸化槽を多段にし、ステップ流入することにより、嫌気性アンモニア酸化細菌への有機物阻害の影響を防止することができる。
以上説明したように、本発明のアンモニア含有液の処理方法及び装置によれば、アンモニア含有液を常に安定処理することができるので、常時安定し且つ良好な液質の処理液を得ることができる。
本発明では、これまでの嫌気性アンモニア酸化反応において、(i)亜硝酸を供給する際に亜硝酸濃度が高くなりすぎると亜硝酸の毒性により処理の不安につながること、(ii)有機物による嫌気性アンモニア酸化細菌への阻害が大きいこと、の2点を見出し、それを解決するための手段として、硝化槽において完全硝酸化反応を行い、その硝酸液を嫌気性アンモニア酸化槽に供給し、嫌気性アンモニア酸化細菌と従属性脱窒細菌とが共存する系で、脱窒が安定し進行することを見出したものである。供給された硝酸は有機物を水素供与体として従属性脱窒細菌が亜硝酸に還元し、生成された亜硝酸は直ちに嫌気性アンモニア酸化細菌によりアンモニアとともに脱窒される。このため亜硝酸は蓄積されず、亜硝酸による毒性阻害は解消される。また排水中の有機物は硝酸の還元反応に利用され、有機物による嫌気性アンモニア酸化細菌への阻害が解消される。嫌気性アンモニア酸化槽に流入する流入水はアンモニア窒素濃度の1〜2倍濃度の硝酸性窒素になるように調整すると良い。硝酸は脱窒細菌により亜硝酸に還元する。その亜硝酸を嫌気性アンモニア酸化細菌と従属性脱窒細菌が取り合うわけであるが、このとき、嫌気性アンモニア酸化細菌による反応を優先させるためには、本願発明者は、以下の2点を見出すことにより、最良の窒素除去方法を導き出した。
(1)本発明では、流入するアンモニア含有液中の有機性炭素濃度Cと硝酸性窒素濃度NO3−Nとの比であるC/NO3 −N比の値を0.5〜2.5に調整すると、従属栄養性脱窒細菌による硝酸還元処理が不十分となるため、亜硝酸を蓄積し易くするとともに、嫌気性アンモニア酸化細菌によって生成した亜硝酸とアンモニアとを用いて脱窒され易くなる。
(2)上述した従属栄養性脱窒細菌と嫌気性アンモニア酸化細菌とを包括固定化又は付着固定化して使用することが好ましく、従属栄養性脱窒細菌の菌数が嫌気性アンモニア酸化細菌の菌数の10〜1,000倍になるように固定化を行なうと、各細菌の共生又は共存が好ましい状態になって、硝酸還元処理及び嫌気性アンモニア酸化処理が活性化されるので、アンモニア含有液に対するアンモニアの除去率を向上させることが可能となる。
まず、本願発明者は、(1)に関して証明するために第1の試験を行なった。第1の試験では、従属栄養性脱窒細菌を2×106 cells/mLの菌数で、嫌気性アンモニア酸化細菌を2×105 cells/mLの菌数で固定化した担体を用いて、アンモニア含有液である合成廃水を連続処理し、処理が安定した1ヵ月後のC/NO3−N比及び脱窒率を測定する試験を行なった。
第1の試験において、担体は、ポリエチレングリコールジアクリレートで包括固定化し、固定化したものを3mm角の立方体に成型した包括固定化担体が使用された。こうして得られた担体を1Lの反応槽に充填率20%になるように充填し、この反応槽に合成廃水を連続供給して処理を行なった。合成廃水は、アンモニア性窒素濃度と硝酸性窒素濃度の比を1:1に、かつ総窒素濃度T−Nの値を80mg/Lに調整するとともに、有機炭素源としての酢酸ナトリウムをC/NO3−N比のCの値として1になるように添加して調整したものが使用された。
さらに、反応槽では、処理の負荷を1.2kg−N/m3 /dayで運転が開始され、1ヵ月後においてT−N除去率が82%まで処理されて、処理が安定した。その後、C/NO3−N比を0.2〜4まで変化させて運転を行ない、NO3−N比と窒素除去率との関係を調査した。その結果を図1に示す。図1は、第1の試験におけるC/NO3 −N比と窒素(T−N)除去率との関係を示したグラフである。
図1のグラフによると、C/NO3−N比は、0.5〜2.5の範囲、特に1〜2の範囲においてT−N除去率が50%以上の高い値を示している。一方、C/NO3−N比が2.5以上になると、T−N除去率の値が急速に低下する。これは、従属栄養性脱窒細菌による脱窒が優先されて、有機物を水素供与体とした反応が進行してしまい、嫌気性アンモニア酸化細菌による嫌気性アンモニア酸化の反応が阻害されるからと考えられる。したがって、本発明において、C/NO3−N比を0.5〜2.5の範囲、好ましくは1〜2の範囲に調整して硝酸還元処理及び嫌気性アンモニア酸化処理を行なうことにより、効率のよい窒素除去を安定して行なうことができる。なお、C/NO3−N比の調整に使用される有機物としては、メタノール、廃糖蜜、酢酸等が好ましい。
次に、本願発明者は、上述した(2)に関する証明をするために、第2の試験を行なった。第2の試験では、従属栄養性脱窒細菌及び嫌気性アンモニア酸化細菌を各菌数で固定化した担体を用いて、アンモニア含有液である合成廃水を連続処理し、処理が安定した1ヵ月後の脱窒率を測定する試験を行なった。
第2の試験において、担体は、第1の試験と同様に、ポリエチレングリコールジアクリレートで包括固定化し、固定化したものを3mm角の立方体に成型した包括固定化担体が使用された。こうして得られた担体を1Lの反応槽に充填率20%になるように充填し、この反応槽に合成廃水を連続供給して処理を行なった。
第2の試験における合成廃水は、第1の試験と同様である。
さらに、反応槽では、処理の負荷を1.2kg−N/m3 /dayで運転が開始され、処理が安定した際の処理液の液質(すなわち、T−N除去率)を評価した。その結果を図2に示す。図2は、第2の試験における従属栄養性脱窒細菌の菌数と嫌気性アンモニア酸化細菌の菌数との比に対するT−N除去率の相関を示したグラフである。
図2のグラフによると、従属栄養性脱窒細菌の菌数が嫌気性アンモニア酸化細菌の菌数の10〜1,000倍の濃度で固定化された担体を使用したときに、50%以上の高いT−N除去率を示している。その一方で、従属栄養性脱窒細菌の菌数が少ないとT−N除去率が低く、また菌数が多すぎてもT−N除去率が低下する傾向にあった。これは、従属栄養性脱窒細菌及びと嫌気性アンモニア酸化細菌の両細菌が適度な菌数の割合で共生又は共存することにより、各処理中における亜硝酸生成の反応との取り合いのバランスが釣り合って、窒素除去の活性が促進されるものと考えられる。なお、この各細菌の菌数の割合において、記載は省略するが付着固定化においても同様な傾向を得ることができた。
以下に示す図3〜図12の添付図面に従って、本発明に係るアンモニア含有液の処理装置の好ましい実施の形態について詳説する。尚、図3〜図12において、同じ部材及び手段については同符号を付して説明は省略する。
本発明に適用されるアンモニア含有液の処理装置は、図3〜図12の各種態様に示される如く、硝化槽12と嫌気アンモニア酸化槽14とを基本構成としている。したがって、先ず基本構成である硝化槽12と嫌気アンモニア酸化槽14について説明する。
硝化槽12は、硝化細菌が馴養又は投入されており、好気性雰囲気に保持される。硝化槽12ではアンモニア含有液のアンモニアが硝化処理されて硝酸になる。硝化槽12内における硝化細菌の保持形態としては、硝化槽12内に浮遊菌の形で保持することも可能であるが、硝化細菌を充填材に付着させた生物膜、硝化細菌を固定化材に固定化した固定化担体として保持することが好ましい。
嫌気アンモニア酸化槽14には、従属栄養性脱窒細菌及び嫌気性アンモニア酸化細菌が馴養又は投入されており、嫌気性雰囲気に保持される。嫌気性アンモニア酸化細菌の馴養としては、例えば、2004年度、第7回の日本水環境学会シンポジウム講演集の125頁に記載されるように、嫌気性アンモニア酸化細菌を含む活性汚泥や嫌気性消化汚泥等を種汚泥として馴養することができる。なお、ここで述べる嫌気性アンモニア酸化細菌とは、アンモニア含有液のアンモニアを嫌気的に生物脱窒するための細菌であって、アンモニアと亜硝酸を基質とする全ての細菌について本発明を適用できる。嫌気アンモニア酸化槽14内における嫌気性アンモニア酸化細菌などの保持形態としては、嫌気アンモニア酸化槽14内に浮遊菌の形で保持することも可能であるが、嫌気性アンモニア酸化細菌などを充填材に付着させた生物膜、或いは嫌気性アンモニア酸化細菌などを固定化材に固定化した固定化担体として保持することが好ましい。
生物膜として従属栄養性脱窒細菌及び嫌気性アンモニア酸化細菌を保持させた場合の嫌気アンモニア酸化槽14への充填量は、固定床タイプの場合に30〜70容積%、懸濁粒子槽や膨張槽のタイプの場合に5〜40容積%がよい。生物膜の充填材としては、不織布、プラスチック材料、スポンジ材料等の材質のものを使用でき、形状も板状、粒状、筒状などの各種の形状のものを使用できる。
本発明において、各細菌の固定化には、1)付着固定化、2)包括固定化の2つの方法を用いることができる。
1)の付着固定化の方法としては、球状や筒状などの担体や、ひも状材料、ゲル状材料、不織布状材料等の凹凸の多い材料が各細菌を付着させ易いので、アンモニアの除去率を向上させることができる。
2)の包括固定化の方法としては、固定化の対象となる細菌と固定化材料であるモノマやプレポリマを混合してから、重合させて細菌を包括固定化させる方法が一般的である。モノマ材料としては、アクリルアミド、メチレンビスアクリルアミド、トリアクリルフォルマール等が好ましい。また、プレポリマ材料としては、ポリエチレングリコールジアクリレートやポリエチレングリコールメタアクリレートが好ましく、その誘導体も使用することができる。包括固定化担体の形状としては、球状や筒状等の包括担体や、ひも状包括担体、不織布状の包括担体等の凹凸が多い包括担体が廃水等のアンモニア含有液と各細菌との接触効率が高いので、アンモニアの除去率を向上させることができる。
表1は、従属栄養性脱窒細菌及び嫌気性アンモニア酸化細菌を包括固定した包括固定化担体の代表的な組成例である。
Figure 0004835906
上記組成の懸濁液に過硫酸カリウムを0.25部添加すると重合が始まり、ゲル化する。このゲルを切断し、任意の大きさにしたものが包括固定化担体となる。なお、包括固定化担体の大きさは、形状が角形や球状である場合には、1〜10mm程度が好ましい。
なお、本発明で適用される包括固定化担体としては、従属栄養性脱窒細菌と嫌気性アンモニア酸化細菌とを上述した表1の割合で混合した状態で包括固定化した担体の他に、従属栄養性脱窒細菌を包括固定化した担体と、嫌気性アンモニア酸化細菌を包括固定化した担体とを別々に作成して、嫌気アンモニア酸化槽14に投入してもよい。また、担体の中心側に嫌気性アンモニア酸化細菌を包括固定化して、その周囲の表層近辺に従属栄養性脱窒細菌を包括固定化した担体も又、本発明に適用させることができる。
図3は、アンモニア含有液の処理装置10の第1の実施の形態であり、内部に硝化細菌を存在させた好気性雰囲気の硝化槽12と、内部に従属栄養性脱窒細菌及び嫌気性アンモニア酸化細菌を存在させた嫌気性雰囲気の嫌気性アンモニア酸化槽14と、アンモニア含有液を硝化槽12及び嫌気性アンモニア酸化槽14に流入させる流入配管20と、硝化槽12で処理した硝化処理液を嫌気性アンモニア酸化槽14に流入させる硝化液配管22と、嫌気性アンモニア酸化槽14で処理した処理液を流出させる流出配管24と、から構成される。
硝化槽12において、流入部を形成するアンモニア含有液供給配管20から流入ポンプ(不図示)の駆動により、アンモニア含有液が槽内へ流入される。硝化槽12内には硝化細菌が付着された濾材(不図示)が充填されており、流入したアンモニア含有液と接触する。
硝化液配管22は、硝化槽12で処理した硝化処理液を嫌気性アンモニア酸化槽14に流入させる。
嫌気性アンモニア酸化槽14において、流入部を形成するアンモニア含有液供給配管20から流入ポンプ(不図示)の駆動により、アンモニア含有液が槽内へ流入される。また、硝化液配管22から、硝化処理液が槽内へ流入される。嫌気性アンモニア酸化槽14内には従属栄養性脱窒細菌及び嫌気性アンモニア酸化細菌が包括固定化された包括固定化担体16が充填されており、流入したアンモニア含有液と接触する。この場合、図3では省略してあるが、包括固定化担体16を嫌気性アンモニア酸化槽14内で流動させてアンモニア含有液との接触効率を上げるために、例えば攪拌機や嫌気ガスの吹き込み機のようなものを設けることが好ましい。
なお、嫌気性アンモニア酸化槽14では、従属栄養性脱窒細菌の菌数を前記嫌気性アンモニア酸化細菌の菌数に対して10〜1,000倍の範囲に調整することが好ましい。この菌数比に調整することにより、従属栄養性脱窒細菌が亜硝酸を硝酸に酸化する酸化処理を行なって、嫌気性アンモニア酸化細菌との亜硝酸の取り合いを防止することができる。
硝化槽12からは、硝化液配管22が嫌気性アンモニア酸化槽14まで延設され、硝化槽12において硝化処理された一定濃度の硝酸が嫌気性アンモニア酸化槽14に添加される。これにより、嫌気性雰囲気の下で、硝化槽12から添加された硝酸が従属栄養性脱窒細菌により亜硝酸に還元されるとともに、アンモニア含有液のアンモニアと、亜硝酸とが嫌気性アンモニア酸化細菌により同時脱窒され、窒素ガスとして除去される。この硝酸の必要量は、アンモニアのアンモニア性窒素量に対して亜硝酸の亜硝酸性窒素量が1〜1.5倍の範囲になるように従属栄養性脱窒細菌が亜硝酸に還元するのに必要な硝酸の量であることが好ましい。すなわち、嫌気性アンモニア酸化槽14において、処理対象となるアンモニア含有液に含有されるアンモニアのアンモニア性窒素量(NH4 - N)に対する亜硝酸の亜硝酸性窒素量(NO2 - N)の比率(NO2 - N/NH4 - N)は、アンモニア含有液から除去される総窒素除去率(T−N除去率)に密接な関係があり、比率が1〜1.5倍の範囲でT−N除去率が最大になり、比率が1未満及び1.5を超えるとT−N除去率が急激に低下する傾向にある。
嫌気性アンモニア酸化槽14で処理された処理液は流出部を形成する流出配管24を介して系外に排出される。嫌気性アンモニア酸化槽14の流出部側にはスクリーン18が設けられ、包括固定化担体16が処理液と一緒に流出することを防止する。このように、一定濃度の硝酸を硝化槽12から嫌気性アンモニア酸化槽14に供給することにより、アンモニア含有液の処理を常に安定して行なうことができるので、良好な液質の処理液を常時安定して得ることができる。
図4は、本発明の第2の実施の形態であるアンモニア含有液の処理装置30の概略構成を示した平面図である。
図4に示すように、処理装置30は、硝化槽12が嫌気性アンモニア酸化槽14の後段に設置されている。後段の硝化槽12でアンモニアを硝化し、生成した硝酸を嫌気性アンモニア酸化槽14に配管32で返送し、嫌気性アンモニア酸化槽14にて硝酸とアンモニアを脱窒する。この処理装置30は、下水処理などの低濃度のアンモニア処理に有効である。
図5および図6は、本発明の第3および第4の実施の形態であるアンモニア含有液の処理装置40、50の概略構成を示した平面図である。
図5に示すように、処理装置40は、図3の処理装置10において嫌気性アンモニア酸化槽14の前段に脱窒槽26が設置されている。図6も図5と同様に、処理装置50は、図4の処理装置30において嫌気性アンモニア酸化槽14の前段に脱窒槽26が設置されている。脱窒槽26では、硝化槽12からの処理液中の硝酸がアンモニア含有液中に含まれる有機物を利用して脱窒細菌によりN2 ガスに脱窒される。
このように嫌気性アンモニア酸化槽14の前段に脱窒槽26が設置されていると硝酸を脱窒する際に有機成分を除去することができる。この際に完全に有機成分を除去してしまうと嫌気性アンモニア酸化槽14で硝酸からの還元が進行しなくなるので、嫌気性アンモニア酸化槽14内におけるアンモニア含有液中の有機性炭素濃度と硝酸性窒素濃度の比であるC/NO3 −N比が0.5〜2.5の範囲であることが好ましい。これらの処理装置40、50は、廃水の有機物濃度が高く、有機成分がアンモニア酸化反応を阻害する場合に有効である。
図7は、本発明の第5の実施の形態であるアンモニア含有液の処理装置60の概略構成を示した平面図である。
図7に示すように、処理装置60は図3の処理装置10において嫌気性アンモニア酸化槽14に有機物供給槽42が有機物供給配管44を介して接続されている。廃水中に有機成分が不足する場合に有機物を供給することができる。嫌気性アンモニア酸化槽14内におけるアンモニア含有液中の有機性炭素濃度と硝酸性窒素濃度の比であるC/NO3 −N比が0.5〜2.5の範囲になるのに必要とされる有機物必要量に相当する有機物の添加量を増減させるように、有機物用バルブ(不図示)の開閉を制御する。なお、硝酸量及び有機物必要量は、予めアンモニア含有液のアンモニア性窒素濃度を分析することにより求めておくとよい。尚、図3〜6の処理装置の嫌気性アンモニア酸化槽14にも同様に有機物供給槽42を設置することができる。
図8は、本発明の第6の実施の形態であるアンモニア含有液の処理装置70の概略構成を示した平面図である。
図8に示すように、本実施形態は、図3の処理装置10の嫌気性アンモニア酸化槽14に有機物供給槽42を設け、硝化槽12を多段にしたものである。硝化槽12、12…内の硝化細菌は固定化材に固定化した硝化汚泥担体15が好ましい。嫌気性アンモニア酸化槽14内におけるアンモニア含有液中の有機性炭素濃度と硝酸性窒素濃度の比であるC/NO3 −N比が0.5〜2.5の範囲になるのに必要とされる有機物必要量に相当する有機物の添加量を増減させるように、有機物用バルブ(不図示)の開閉を制御する。なお、硝酸量及び有機物必要量は、予めアンモニア含有液のアンモニア性窒素濃度を分析することにより求めておくとよい。
この処理装置70は、アンモニア性窒素が500mg/L以上の高濃度アンモニア廃水を処理する場合に有効である。
図9は、本発明の第7の実施の形態であるアンモニア含有液の処理装置80の概略構成を示した平面図である。
図9に示すように、本実施形態は、図8の処理装置70の嫌気性アンモニア酸化槽14を多段にし、硝化液配管22及び有機物供給配管44を嫌気性アンモニア酸化槽14、14…にそれぞれ接続したものである。嫌気性アンモニア酸化槽14内におけるアンモニア含有液中の有機性炭素濃度と硝酸性窒素濃度の比であるC/NO3 −N比が0.5〜2.5の範囲になるのに必要とされる有機物必要量に相当する有機物の添加量を増減させるように、有機物用バルブ(不図示)の開閉を制御する。なお、硝酸量及び有機物必要量は、予めアンモニア含有液のアンモニア性窒素濃度を分析することにより求めておくとよい。このように、嫌気性アンモニア酸化槽14、14…に硝化処理液と有機物を供給することでアンモニア除去率が向上する。
図10は、本発明の第8の実施の形態であるアンモニア含有液の処理装置90の概略構成を示した平面図である。
図10に示すように、処理装置90は、図4の処理装置30において硝化槽12の後段に沈殿槽52が設置されている。これは、返送汚泥を硝化処理液として利用した場合であり、下水処理などの低濃度窒素廃水の処理の場合、汚泥戻り配管54によって廃水を返送率50〜100%で嫌気性アンモニア酸化槽14に返送すると良い。
図11は、本発明の第9の実施の形態であるアンモニア含有液の処理装置100の概略構成を示した平面図である。
図11に示すように、処理装置100は、図6の処理装置50において硝化槽12の後段に沈殿槽52が設置されている。これも処理装置90と同様に、返送汚泥を硝化処理液として利用した場合であり、下水処理などの低濃度窒素廃水の処理の場合、汚泥戻り配管54によって廃水を返送率50〜100%で嫌気性アンモニア酸化槽14に返送すると良い。
図12は、本発明の第10の実施の形態であるアンモニア含有液の処理装置110の概略構成を示した平面図である。
図12に示すように、処理装置110は、図9の処理装置80において硝化槽12、12…の最も前段の1槽の硝化処理液を嫌気性アンモニア酸化槽14に供給できるように硝化液配管22が設置されている。1槽目の硝化槽12は亜硝酸を生成しやすいので、このように設置することで有機物の添加量を節約することができる。尚、2槽目の硝化槽12についても亜硝酸が生成される場合には、この硝化処理液も嫌気性アンモニア酸化槽14に供給できるように硝化液配管22を設置することで更に有機物の添加量を節約することができる。
なお、上述した本実施形態である図3〜12に示した処理装置10,30,40,50,60,70,80,90,100,110において、使用される各装置及び部材の個数、形状、及び材質等は、特に限定されるものではない。
図3〜12に示した本実施形態では、嫌気アンモニア酸化槽14内に存在する従属栄養性脱窒細菌及び嫌気性アンモニア酸化細菌の保持形態として、包括固定化担体の例で説明したが、特に限定されるものではない。浮遊菌や生物膜、付着固定化担体の何れでもよい。
以下に本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
実施例1では、図3に示した処理装置10を使用してアンモニア含有液を処理した。
嫌気性アンモニア酸化槽14に充填した包括固定化担体16の組成等は表2の通りである。
Figure 0004835906
上述した各成分を混合した後、過硫酸カリウムを添加することにより上記組成をゲル化させた後、3mm角型に成形して包括固定化担体16とした。
(処理装置の試験条件)
・アンモニア含有液:アンモニア性窒素(NH4 - N)濃度90〜120mg/L、BOD濃度90〜130mg/Lの工場廃水を使用。
・ 硝化槽12の滞留時間:6時間
・ 硝化槽12に接触濾材を充填。
・ 嫌気性アンモニア酸化槽14の滞留時間:2時間
・ 嫌気性アンモニア酸化槽14の包括固定化担体16の充填率:20%
・ 嫌気性アンモニア酸化槽14を機械攪拌して包括固定化担体16,16…を流動。
上記の条件で連続処理し、1ヶ月の馴養後、嫌気的にアンモニアと亜硝酸が同時に除去され、処理液の総窒素濃度(T−N)は12〜20mg/Lで安定して推移した。
[実施例2]
実施例2では、図4の処理装置30を用いて、実施例1と同じ包括固定化担体16でアンモニア含有液の処理を行なった。硝化槽12と嫌気性アンモニア酸化槽14の仕様は実施例1と同じであり、廃水も同じものを使用した。硝化液の返送率は100%で運転した。
上記の条件で連続処理し、1ヶ月の馴養後、嫌気的にアンモニアと亜硝酸が同時に除去され、処理液の総窒素濃度(T−N)は7〜10mg/Lで安定して推移した。
[実施例3]
実施例3では、図5の処理装置40を用いて、実施例1と同じ包括固定化担体16でアンモニア含有液の処理を行なった。
(処理装置の試験条件)
・ アンモニア含有液:アンモニア性窒素(NH4 - N)濃度90〜120mg/L、BOD濃度190〜230mg/Lの工場廃水を使用。
・ 硝化槽12の滞留時間:6時間
・ 硝化槽12に接触濾材を充填。
・ 脱窒槽26の滞留時間:3時間
・ 脱窒槽26に接触濾材28を充填(脱窒細菌を付着固定化)
・ 嫌気性アンモニア酸化槽14の滞留時間:2時間
・ 嫌気性アンモニア酸化槽14の包括固定化担体16の充填率:20%
・ 嫌気性アンモニア酸化槽14を機械攪拌して包括固定化担体16,16…を流動。
上記の条件で連続処理し、1ヶ月の馴養後、嫌気的にアンモニアと亜硝酸が同時に除去され、処理液の総窒素濃度(T−N)は14〜20mg/L、BOD20mg/L以下で安定して推移した。
本処理装置40で脱窒槽26を取り除くと嫌気性アンモニア酸化槽14でアナモックス菌がBOD成分に阻害され、処理水の総窒素濃度(T−N)は40〜80mg/Lに悪化した。
[実施例4]
実施例4では、図6の処理装置50を用いて、実施例1と同じ包括固定化担体16でアンモニア含有液の処理を行なった。硝化槽12、脱窒槽26、嫌気性アンモニア酸化槽14の仕様は実施例3と同じであり、廃水も同じものを使用した。硝化液の返送率は100%(脱窒槽26へ50%、嫌気性アンモニア酸化槽14へ50%)で運転した。
上記の条件で連続処理し、1ヶ月の馴養後、嫌気的にアンモニアと亜硝酸が同時に除去され、処理液の総窒素濃度(T−N)は7〜12mg/L、BOD20mg/L以下で安定して推移した。
[実施例5]
実施例5では、図7の処理装置60を用いて、BODを含まないアンモニア性窒素(NH4 - N)濃度90〜120mg/Lの廃水を用いた以外は実施例1と同じ条件でアンモニア含有液を処理した。尚、処理装置60は実施例1に廃糖蜜を添加する設備42を設けたものである。
硝化槽12で生成した硝酸に対し、廃糖蜜をC/NO3 −N比で1.8倍投入したところ、安定して連続処理でき、処理液の総窒素濃度(T−N)は10〜20mg/Lで推移した。
[実施例6]
実施例6では、図8の処理装置70を用いて、実施例1と同じ包括固定化担体16でアンモニア含有液の処理を行なった。尚、使用液は下記の試験条件のように高濃度のアンモニア含有液であるので硝化槽12を多段(本実施例は3段)にしている。
(処理装置の試験条件)
・ アンモニア含有液:アンモニア性窒素(NH4 - N)濃度590〜820mg/L、BOD濃度100〜230mg/Lの工場廃水を使用。
・ 硝化槽12の滞留時間:12時間(各槽の滞留時間は4時間)
・ 硝化槽12の包括固定化硝化汚泥担体15の充填率:20%
・ 嫌気性アンモニア酸化槽14の滞留時間:12時間
・ 嫌気性アンモニア酸化槽14の包括固定化担体16の充填率:20%
・ 嫌気性アンモニア酸化槽14に廃糖蜜をC/NO3 −N比で0.5倍投入
・ 嫌気性アンモニア酸化槽14を機械攪拌して包括固定化担体16,16…を流動。
上記の条件で連続処理し、1ヶ月の馴養後、嫌気的にアンモニアと亜硝酸が同時に除去され、処理液の総窒素濃度(T−N)は34〜40mg/Lで安定して推移した。
本実施例の比較として、硝化槽12を単槽で滞留時間12時間運転すると、硝化が進まず、処理液の総窒素濃度(T−N)は184〜540mg/Lで推移した。また、従来法の活性汚泥で処理すると廃水を3倍に希釈し滞留時間2日以上必要である。
[実施例7]
実施例7では、図9の処理装置80を用いて、実施例1と同じ包括固定化担体16でアンモニア含有液の処理を行なった。尚、使用液は下記の試験条件のように高濃度のアンモニア含有液であるので硝化槽12と嫌気性アンモニア酸化槽14を多段(本実施例はそれぞれ3段)にしている。
(処理装置の試験条件)
・ アンモニア含有液:アンモニア性窒素(NH4 - N)濃度590〜820mg/L、BOD濃度100〜230mg/Lの工場廃水を使用。
・ 硝化槽12の滞留時間:12時間(各槽の滞留時間は4時間)
・ 硝化槽12の包括固定化硝化汚泥担体15の充填率:20%
・ 嫌気性アンモニア酸化槽14の滞留時間:12時間(各槽の滞留時間は4時間)
・ 嫌気性アンモニア酸化槽14の包括固定化担体16の充填率:20%
・ 嫌気性アンモニア酸化槽14に廃糖蜜をC/NO3 −N比で0.5倍投入
・ 嫌気性アンモニア酸化槽14を機械攪拌して包括固定化担体14,14…を流動。
上記の条件で連続処理し、1ヶ月の馴養後、嫌気的にアンモニアと亜硝酸が同時に除去され、処理液の総窒素濃度(T−N)は14〜20mg/Lで安定して推移した。
本実施例の比較として、硝化槽12を単槽で滞留時間12時間運転すると、硝化が進まず、処理液の総窒素濃度(T−N)は284〜630mg/Lで推移した。また、従来法の活性汚泥で処理すると廃水を3倍に希釈し滞留時間2日以上必要である。
また、データは示さないが、従来法ではアンモニアの処理には硝化反応と脱窒反応が必要であり、同等の水質を得るためには、実施例1〜5での処理では、従来法で硝化槽の滞留時間12時間、脱窒槽の滞留時間12時間が必要であり、更に廃糖蜜やメタノールなどの有機物を窒素量の3倍量必要であり大規模な処理装置が必要であった。これに対して本発明は滞留時間が短く嫌気的にアンモニアを脱窒でき、従来法に比べ非常に安価に処理装置を得ることができる。
このように、本発明を採用することにより、アンモニア含有液中のアンモニアを高速脱窒が可能なアンモニア含有液の処理方法及び装置を提供することができる。
本発明でのC/NO3 −N比とT−N除去率との関係図 本発明での従属栄養性脱窒細菌数/嫌気性アンモニア細菌数の比とT−N除去率との関係図 本発明の第1の実施の形態であるアンモニア含有液の処理装置の概略構成を示した平面図 本発明の第2の実施の形態であるアンモニア含有液の処理装置の概略構成を示した平面図 本発明の第3の実施の形態であるアンモニア含有液の処理装置の概略構成を示した平面図 本発明の第4の実施の形態であるアンモニア含有液の処理装置の概略構成を示した平面図 本発明の第5の実施の形態であるアンモニア含有液の処理装置の概略構成を示した平面図 本発明の第6の実施の形態であるアンモニア含有液の処理装置の概略構成を示した平面図 本発明の第7の実施の形態であるアンモニア含有液の処理装置の概略構成を示した平面図 本発明の第8の実施の形態であるアンモニア含有液の処理装置の概略構成を示した平面図 本発明の第9の実施の形態であるアンモニア含有液の処理装置の概略構成を示した平面図 本発明の第10の実施の形態であるアンモニア含有液の処理装置の概略構成を示した平面図
符号の説明
10,30,40,50,60,70,80,90,100,110…アンモニア含有液の処理装置、12…硝化槽、14…嫌気性アンモニア酸化槽、15…硝化汚泥担体、16…包括固定化担体、18…スクリーン、20…アンモニア含有液供給配管、22…硝化液配管、24…流出配管、26…脱窒槽、28…脱窒細菌付着充填材、32…流出戻り配管、42…有機物供給槽、44…有機物供給配管、52…沈殿槽、54…汚泥戻り配管

Claims (8)

  1. アンモニア含有液中のアンモニアを生物脱窒するアンモニア含有液の処理装置において、
    前記アンモニア含有液中のアンモニアを硝化細菌により硝酸に硝化する硝化槽と、
    前記硝化槽で得られた硝酸を前記アンモニア含有液中の有機物を水素供与体として従属栄養性脱窒細菌により亜硝酸に還元する硝酸還元処理を行うと共に、該硝酸還元処理により生成された亜硝酸と前記アンモニア含有液中のアンモニアとを嫌気性アンモニア酸化細菌により同時脱窒する嫌気性アンモニア酸化槽と、を備えたことを特徴とするアンモニア含有液の処理装置。
  2. アンモニア含有液中のアンモニアを生物脱窒するアンモニア含有液の処理装置において、
    前記アンモニア含有液を2つに一次分流して、一方のアンモニア含有液のアンモニアを硝化細菌により硝酸に硝化する硝化槽と、
    前記硝化槽で得られた硝化処理液を更に2つに二次分流して、一方の硝化処理液と前記一次分流した他方のアンモニア含有液とを合流させて、前記硝化処理液中の硝酸を前記アンモニア含有液中の有機物を水素供与体として脱窒細菌により脱窒処理を行う脱窒槽と、
    前記二次分流した他方の硝化処理液と前記脱窒槽からの脱窒処理液とを合流させて、前記硝化処理液に含まれる硝酸を前記脱窒処理液中の有機物を水素供与体として従属栄養性脱窒細菌により亜硝酸に還元する硝酸還元処理を行うと共に、該硝酸還元処理により生成された亜硝酸と前記脱窒処理液中のアンモニアとを嫌気性アンモニア酸化細菌により同時脱窒する嫌気性アンモニア酸化槽と、を備えたことを特徴とするアンモニア含有液の処理装置。
  3. 前記従属栄養性脱窒細菌の菌数は、前記嫌気性アンモニア酸化細菌の菌数に対して10〜1,000倍の範囲に調整されることを特徴とする請求項1又は2に記載のアンモニア含有液の処理装置。
  4. 前記嫌気性アンモニア酸化槽において有機物を添加することを特徴とする請求項1〜3の何れか1つに記載のアンモニア含有液の処理装置。
  5. 前記嫌気性アンモニア酸化槽において、前記アンモニア含有液に含まれる及び/又は添加された有機性炭素濃度Cと硝酸性窒素濃度NO3 −Nとの比であるC/NO3 −N比は、0.5〜2.5の範囲に調整されることを特徴とする請求項1〜4のうち何れか1つに記載のアンモニア含有液の処理装置。
  6. 前記脱窒槽が2槽以上の多段であることを特徴とする請求項2に記載のアンモニア含有液の処理装置。
  7. 前記硝化槽が2槽以上の多段であることを特徴とする請求項1〜6の何れか1つに記載のアンモニア含有液の処理装置。
  8. 前記嫌気性アンモニア酸化槽が2槽以上の多段であることを特徴とする請求項1〜7のうち何れか1に記載のアンモニア含有液の処理装置。
JP2005145785A 2005-02-28 2005-05-18 アンモニア含有液の処理装置 Active JP4835906B2 (ja)

Priority Applications (17)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005145785A JP4835906B2 (ja) 2005-05-18 2005-05-18 アンモニア含有液の処理装置
US11/359,529 US7537698B2 (en) 2005-02-28 2006-02-23 Process and equipment for treating ammonium containing liquid
KR1020060018701A KR101377107B1 (ko) 2005-02-28 2006-02-27 암모니아 함유액의 처리 방법 및 장치
AT07013991T ATE482913T1 (de) 2005-02-28 2006-02-27 Verfahren und vorrichtung zur behandlung einer ammonium enthaltenden flüssigkeit
DE200660017130 DE602006017130D1 (de) 2005-02-28 2006-02-27 Verfahren zur Behandlung einer Ammonium enthaltenden Flüssigkeit
AT06003940T ATE482912T1 (de) 2005-02-28 2006-02-27 Verfahren zur behandlung einer ammonium enthaltenden flüssigkeit
EP20070013991 EP1840091B1 (en) 2005-02-28 2006-02-27 Process and equipment for treating ammonium containing liquid
DE200660017164 DE602006017164D1 (de) 2005-02-28 2006-02-27 Verfahren und Vorrichtung zur Behandlung einer Ammonium enthaltenden Flüssigkeit
EP20100003956 EP2210863A1 (en) 2005-02-28 2006-02-27 Equipment for treating ammonium containing liquid
EP20060003940 EP1695941B1 (en) 2005-02-28 2006-02-27 Process for treating ammonium containing liquid
CN2006100514509A CN1827536B (zh) 2005-02-28 2006-02-28 含氨液体的处理方法及装置
US12/073,637 US7550082B2 (en) 2005-02-28 2008-03-07 Process and equipment for treating ammonium containing liquid
US12/073,638 US7550083B2 (en) 2005-02-28 2008-03-07 Process and equipment for treating ammonium containing liquid
US12/230,312 US7540959B2 (en) 2005-02-28 2008-08-27 Process and equipment for treating ammonium containing liquid
US12/230,323 US7575679B2 (en) 2005-02-28 2008-08-27 Process and equipment for treating ammonium containing liquid
KR1020120131482A KR20130001189A (ko) 2005-02-28 2012-11-20 암모니아 함유액의 처리 방법 및 장치
KR1020130073646A KR101397495B1 (ko) 2005-02-28 2013-06-26 암모니아 함유액의 처리 장치

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005145785A JP4835906B2 (ja) 2005-05-18 2005-05-18 アンモニア含有液の処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006320831A JP2006320831A (ja) 2006-11-30
JP4835906B2 true JP4835906B2 (ja) 2011-12-14

Family

ID=37540887

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005145785A Active JP4835906B2 (ja) 2005-02-28 2005-05-18 アンモニア含有液の処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4835906B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008023485A (ja) * 2006-07-24 2008-02-07 Japan Organo Co Ltd 生物脱窒方法および装置
BRPI0705361A2 (pt) * 2007-12-28 2010-05-11 Mercosul Com Ltda processo para aumentar a concentração de colÈnias de microorganismos em um processo de remoção de impurezas por digestão anaeróbica
JP5194151B2 (ja) * 2011-07-20 2013-05-08 前澤工業株式会社 廃水処理装置
JP7465545B2 (ja) 2019-10-25 2024-04-11 国立大学法人広島大学 亜硝酸菌固定化高分子ゲル、亜硝酸菌固定化高分子ゲルの製造方法及び水処理方法
WO2022064485A1 (en) * 2020-09-24 2022-03-31 Fluence Water Products And Innovation Ltd Method and system for wastewater treatment

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000117289A (ja) * 1998-10-14 2000-04-25 Meidensha Corp 嫌気性消化汚泥の脱水分離液処理方法及びその装置
JP4915036B2 (ja) * 2001-07-31 2012-04-11 栗田工業株式会社 脱窒方法及び脱窒装置
JP4613474B2 (ja) * 2003-01-28 2011-01-19 栗田工業株式会社 アンモニア含有水の処理方法
JP4572504B2 (ja) * 2003-03-24 2010-11-04 栗田工業株式会社 生物脱窒方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006320831A (ja) 2006-11-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4284700B2 (ja) 窒素除去方法及び装置
KR101377107B1 (ko) 암모니아 함유액의 처리 방법 및 장치
JP5890374B2 (ja) 生物学的窒素除去装置及び水処理システム
WO2011148949A1 (ja) 嫌気性アンモニア酸化反応を利用した生物学的窒素除去方法
JP4632135B2 (ja) アンモニア含有液の処理方法及び装置
JP4872171B2 (ja) 生物脱窒装置
JP2017144402A (ja) アンモニア性窒素含有被処理液の硝化脱窒処理方法及び装置
JP2018138292A (ja) 水処理方法及び水処理装置
JP4375567B2 (ja) アンモニア含有液の処理方法及び装置
JP4835906B2 (ja) アンモニア含有液の処理装置
JP4915036B2 (ja) 脱窒方法及び脱窒装置
JP4302341B2 (ja) 生物学的窒素除去方法及び装置
JP2006247624A (ja) アンモニア含有水の処理方法
JP5581872B2 (ja) アンモニア性窒素廃液の脱窒処理方法及び処理装置
JP4817057B2 (ja) 窒素含有水の回分処理方法
JP2003053384A (ja) 廃水からの窒素・リンの除去方法及びその装置
JP5186429B2 (ja) 消化汚泥分離液の脱窒処理方法と装置
JP4817056B2 (ja) 窒素含有水の処理方法及び装置
JP4600816B2 (ja) アンモニア含有水の処理方法
JP3858271B2 (ja) 廃水処理方法及び装置
JP4600818B2 (ja) アンモニア含有水の処理方法
JP3815977B2 (ja) 高濃度窒素含有排水の処理方法
JP2005329399A (ja) 窒素除去方法及び装置
JP3345873B2 (ja) アンモニア含有廃水の処理装置
JPH0929282A (ja) 排水の生物学的脱窒法及びその装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070918

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090331

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100729

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100922

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110901

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110914

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141007

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4835906

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350