JP4835823B2 - 工作機械の主軸構造 - Google Patents

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Description

この発明は、セミドライ加工を可能とする工作機械の主軸構造に関するものである。
内部給油式マシニングセンタを最少量潤滑(MQL)対応で使用する場合、従来、機械構造として2種類が知られており、その一つは、外部のユニットで生成したオイルミストを機械主軸の後端の回転継手から供給して主軸中心の軸穴を通して先端の工具から噴射するものである。この構造では、外部でオイルミストを生成して主軸に送り込むので、主軸の構造は標準機とほとんど変える必要はないという利点を有している。
また、上記従来構造の他の一つは、2系統の回路を持つ回転継手を使用して、主軸先端まで加工液とエアを個別に送り込み、主軸先端に設けたミスト発生機構によってミストを生成し、このミストを先端の工具から噴射するものである(例えば特許文献1参照)。この構造では、工具に近い側でミストを発生させて供給させるので、オイルミストを安定して供給できるという利点を有している。
しかし、上記した二つの方法では、高速回転で工具を回転させると遠心力によってオイルミストやオイルが主軸内部の流路や供給管の壁面に張り付いてしまう。また、前者のものでは回路状の隙間部分にオイルミストが入り込んでしまい、これによって、工具交換時にはミスト噴射のタイムラグが大きくなってしまう問題点がある。
これらに対しては、オイルミスト供給管やオイル及び空気供給のための二重管を主軸の軸穴内にベアリングを介して配置して、該オイルミスト供給管や二重管を回転する主軸に対し、固定状態にすることを可能にした主軸構造が提案されている(特許文献2、3参照)。
特開平9−66437号公報 特開2000−5975号公報 特許第3316680号明細書
上記した特許文献2、3に示す主軸構造では、固定された流路を通してオイルミストやオイルが移送されるので、遠心力が作用してこれらが流路壁面に張り付いてしまうことを回避できる。しかし、前記供給管や二重管は、ベアリングを介して主軸に固定することで回転する主軸に対して固定状態にしているので、主軸を高速で回転させる際に、ベアリングで熱が発生する。このため高速回転が続いて軸受が長時間発熱すると主軸に熱が伝わり熱による変形が生じるため、長時間加工に不向きであるという問題点を有している。
また、通常、工具を主軸から外すアンクランプ動作の時には主軸に工具が食い付いてしまったときを考えて、通常は工具をドローバーで押し出す動作が必要である。しかし、特許文献2に示されるように、供給管をドローバー軸穴にベアリングを介して配置すると、ドローバーと供給管との間に軸方向の滑り動作が必要になり、特別な構造が必要になるという欠点も有している。
本発明は、上記事情を背景としてなされたものであり、ベアリングを用いることなく供給管を固定状態に保持して工具ホルダに近接した側でミストを発生させて工具先に供給することができる工作機械の主軸構造を提供することを目的とする。
すなわち本発明の工作機械の主軸構造のうち、請求項1記載の発明は、回転主軸の軸穴内に先端側に配置される工具ホルダの固定および固定解除を行う中空ドローバーが配置され、前記回転主軸の後端側に回転継手が接続された工作機械の主軸構造において、前記主軸穴内に回転継手の固定側に連結されたオイル供給管が軸方向に沿って配置され、かつ該オイル供給管は、前記中空ドローバーの軸穴内で該軸穴内面と間隙を有しつつ前方に伸長して該中空ドローバーの軸穴内面と該オイル供給管の外面との間の間隙で気体流路が構成されており、該オイル供給管の先端部に、該オイル供給管を通して供給されるオイルと、前記気体流路を通して供給されるミスト用気体との混合によってミストを生成するミスト生成部が設けられ、前記オイル供給管の工具ホルダ側端部に、前記中空ドローバーの軸穴内面と周方向で部分的に滑り接触可能なスペーサを有することを特徴とする。
請求項記載の工作機械の主軸構造の発明は、回転主軸の軸穴内に先端側に配置される工具ホルダの固定および固定解除を行う中空ドローバーが配置され、前記回転主軸の後端側に回転継手が接続された工作機械の主軸構造において、前記主軸穴内に回転継手の固定側に連結されたオイル供給管が軸方向に沿って配置され、かつ該オイル供給管は、前記中空ドローバーの軸穴内で該軸穴内面と間隙を有しつつ前方に伸長して該中空ドローバーの軸穴内面と該オイル供給管の外面との間の間隙で気体流路が構成されており、該オイル供給管の先端部に、該オイル供給管を通して供給されるオイルと、前記気体流路を通して供給されるミスト用気体との混合によってミストを生成するミスト生成部が設けられ、前記オイル供給管の工具ホルダ側端部に、中空ドローバーの固定解除時前進によって該中空ドローバーの軸穴に密着して内挿される封止部を有することを特徴とする。
請求項記載の工作機械の主軸構造の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記オイル供給管は、先端部が封止され該先端部の後方側の管壁に貫通穴が形成されてミスト生成部が構成されていることを特徴とする。
請求項記載の工作機械の主軸構造の発明は、請求項1〜のいずれかに記載の発明において、前記ミスト生成部の後方に、前記間隙を径方向において狭める絞り部が設けられていることを特徴とする。
請求項記載の工作機械の主軸構造の発明は、請求項1〜のいずれかに記載の発明において、前記ミスト生成部の外周側に位置する軸穴内面が、前方に向けて大径となるテーパ面に形成されていることを特徴とする。
すなわち、本発明によれば、オイル供給管が回転継手の固定側に連結されて主軸軸穴内に配置されることで、ベアリングを要することなくオイル供給管を固定状態で配置することができる。そして、オイル供給管は、中空ドローバーの軸穴内を軸穴内面と間隙を有しつつ伸長して該間隙で気体流路で構成される。前記オイル供給管には外部のオイル供給源からオイルが供給され、前記気体流路には、外部のミスト用気体供給源、例えば工場エア供給ラインが接続されてミスト用気体が供給され、両者はミスト発生部において混合されてオイルミストが発生する。該オイルミストは、工具ホルダ側に伸長するオイル供給管の先端側から工具先へと送出される。オイル供給管の先端側は、工具ホルダに近い位置や、工具ホルダの内部に達するまで伸長することで、工具先への移送距離が短くなり、確実かつ円滑にオイルミストが移送される。また、オイル供給管は、回転継手の固定側に連結されているとともに、オイル供給管と中空ドローバー軸穴内面との間の間隙をミスト用気体が送られるので、該気体による動圧保持効果によって、主軸の回転時にもオイル供給管が安定して固定保持される。なお、上記動圧効果を継続して得るために、オイルを間欠噴射する間にも、ミスト用気体を継続して供給しておくことができる。
なお、本発明に備えるミスト生成部は、オイル供給管を通るオイルと気体流路を通るミスト用気体とを混合してミストを生成するものであればよく、本発明としては特定の構造に限定されるものではない。例えば、オイル供給管の先端側を開口して、該開口よりオイルを噴射して周囲のミスト用気体と混合してオイルミストを生成しても良い。また、オイル供給管の先端を閉じて、その後方の管壁に貫通穴を形成して、この貫通穴を通してオイルを管外に供給してオイルミストを生成するものであってもよい。
通穴は、周方向に沿って数個を等配置で設けるのが望ましい。貫通穴は固定絞りとなりオイルの吐出時間を長くさせることが可能である。貫通穴の直径は、本発明としては特に限定されないが、例えば0.05mm〜0.3mm径程度の範囲で最適値を設定することができる。
なお、上記ミスト発生部の直前付近には、上記した気体流路の径方向の断面積を減じる絞り部を設けるのが望ましい。これにより気体流路を流れるミスト用気体の流速をミスト発生部の直前で増加させてミストの生成効率を高めることができる。なお、絞り部は、軸穴の内面側に設けてもよく、またオイル供給管外面側に設けてもよい。
また、上記オイル供給管の工具ホルダ側の端部には、中空ドローバーの軸穴内面と周方向において部分的に接触して滑り軸受けを形成するスペーサを設けることができる。これにより、オイル供給管は、回転継手の固定側への連結とミスト用気体による動圧保持作用とスペーサによる滑り軸受けによって、一層安定して固定保持される。また、スペーサと中空ドローバーの軸穴内面とは、部分的に接触しているので、非接触の隙間を通してミスト用気体が通過し、この気体による接触部の冷却作用も得られる。
また、オイル供給管と軸穴側が干渉してもオイルミストのオイル分が潤滑油となると同時に、オイル供給管の径が小さいために周速が低く、少量の潤滑油剤でも焼き付く等の不具合は発生しない。
上記スペーサは、オイル供給管に直接に設けられるものでもよく、また、適宜の連結材を介して設けられるものであってもよい。
さらに、前記オイル供給管の工具ホルダ側端部には、工具ホルダの固定解除のために中空ドローバーを前進させる際に、該中空ドローバーの軸穴に密着して内挿される封止部を設けることができる。これにより、工具ホルダを取り外す際に、封止部が軸穴内に内挿されることで気体流路が塞がれて、先端側にオイルミスト用気体が噴出されるのを防止する。これにより気体の噴射、停止操作を行うことなく工具ホルダの固定解除および固定を行うことができる。上記封止部は、工具ホルダを固定している状態では、中空ドローバーが後退しているために、中空ドローバーを塞ぐことはなく、気体の噴出が保証される。
上記封止部は、独立してオイル供給管に設けても良く、また、スペーサと一体に設けるものであっても良い。また、封止部は、オイル供給管に直接に設けられるものでもよく、また、適宜の連結材を介して設けられるものであってもよい。
さらに、ミスト生成部の外周側に位置する軸穴内面には、前方に向けて大径となるテーパ面を形成するのが望ましい。このテーパ面により、主軸の静止時にはオイルが工具側に自然に流れ、主軸の回転時には遠心力で大径側(工具側)に流れることで、オイルが主軸方向に逆流しない作用が得られる。
また、本発明では、ドローバーの軸方向移動によって工具ホルダの係脱がなされるので、ドローバー本来の機能が損なわれることはなく、工具ホルダの脱着も容易に行うことができる。なお、ドローバーや係脱を行うためのその他の構造は、本発明としては特定のものに限定されるものではなく、その機能を果たすことができるものであれば適宜の構造のものを用いることができる。
すなわち、本発明によれば、回転主軸の軸穴内に先端側に配置される工具ホルダの固定および固定解除を行う中空ドローバーが配置され、前記回転主軸の後端側に回転継手が接続された工作機械の主軸構造において、前記主軸穴内に回転継手の固定側に連結されたオイル供給管が軸方向に沿って配置され、かつ該オイル供給管は、前記中空ドローバーの軸穴内で該軸穴内面と間隙を有しつつ前方に伸長して該中空ドローバーの軸穴内面と該オイル供給管の外面との間の間隙で気体流路が構成されており、該オイル供給管の先端部に、該オイル供給管を通して供給されるオイルと、前記気体流路を通して供給されるミスト用気体との混合によってミストを生成するミスト生成部が設けられているので、標準の内部給油用の主軸を簡単な改造でMQL仕様に改造でき、また、MQL仕様から通常のウェット仕様にも簡単に戻すことが可能である。
オイルは、固定状態のオイル供給管を通して工具ホルダ側に移送されて、オイルミストが生成されるので、オイルやオイルミストが主軸の遠心力によって移送が妨げられることがなく、工具先にオイルミストを円滑かつ確実に供給することができる。また、回転する主軸に対し固定状態におかれるオイル供給管は、主として回転継手の固定側とミスト用気体による動圧とによって安定して保持され、ベアリングなどを用いた機構による発熱の問題を回避することができる。
参考形態
以下に、本発明の参考形態を図1〜図4に基づいて説明する。
工作機械100は、回転駆動される主軸1の後端側に筒状の固定本体筒部10が軸心に沿って配置されており、固定本体筒部10には、回転継手11が同軸状に取付けられている。回転継手11は、図2に示すように、前方側に先端に開口する空洞11aを有しており、該空洞11a内に、回転軸12が位置している。該回転軸12は、主軸1側の回転軸2と結合されており、それぞれの軸穴は、主軸1の軸穴1aの一部を構成している。前記空洞11aの先端側内周面には、ボールベアリングを用いた回転ジョイント部13が設けられており、該回転ジョイント部13が前記回転軸12の外周面に接触して回転継手11と回転軸12とが連結される。なお回転軸12の先端外周部には、該回転ジョイント部13の先端面が当接する当接部12bが形成されており、回転ジョイント部13は、該当接部12bに先端が当接した位置で回転側が回転軸12に固定される。この回転ジョイント部13を介して、静止状態の回転継手11に対し、回転軸12が回転可能となる。
また、回転継手11の後方側には、前記空洞11aに連なる小径空洞11bが形成されて回転継手11の後端に開口している。該小径空洞11bの先端側には、筒形状の接触部材15が摺動可能に嵌合されている。該接触部材15の先端は、前記回転軸12の後端に突き合わせ接触可能となっており、小径空洞11bに対し摺動させることで位置調整をして回転軸12との突き合わせ接続がなされる。なお、回転軸12と接触部材15との突き合わせ面は滑り面となっており、それぞれの突き合わせ面をセラミック、超硬合金などで構成することで焼き付き防止がなされている。この突き合わせ面では、後述するエアの通過による冷却効果を得ることができる。
また、小径空洞11bの後方開口には、軸方向に沿った貫通穴を有する加工油供給ブロック16が嵌合されている。該加工油供給ブロック16の取り付けは、回転継手11の端面にねじ穴の追加工を行い、そのねじ穴に雄ねじを有したノズルを取り付けることにより行うことができ、既製品への簡易加工により対応することができる。
上記加工油供給ブロック16の貫通穴には、主軸1の軸穴1a方向に沿って配置されたオイル供給管3の一端が固定・連結されている。該オイル供給管3は例えば直径3mm、内径2mm程度の銅パイプによって構成し、これを加工油供給ブロック16にロウ付けして固定する。なお、本発明としてはオイル供給管3の材質、固定方法が限定されるものではない。
該オイル供給管3は、前方に伸張して、前記接触部材15の管内に管内面と隙間を有するように挿入され、さらに回転軸2の軸穴の内面と間隙を有して後述する工具ホルダ側にまで伸長している。
さらに、回転継手11の後方側側面には、前記小径空洞11bに連通する側方空気供給穴17が形成されて、外部の工場エアなどの気体供給源に接続可能となっている。そして、該小径空洞11bは、主軸1の軸穴1a内面とオイル供給管3の外周面との間隙に連通して該間隙とともに気体流路4を構成している。
これにより1系統の回路しか持っていない回転継手でも、エアと加工油剤(オイル)の2系統を主軸先端に搬送可能となる。
また、工作機械の主軸1は、図3に示すように、工具ホルダ30を取り付けるための取付穴5を先端に有し、さらに、工具ホルダ30の脱着を操作するドローバー20が軸穴1a内に軸方向に沿って配置されている。なお前記取付穴5は、軸穴1aに連通している。
ドローバー20は、軸穴1a内に嵌合され中央部に保持穴を有するドローバー保持部材21の前記保持穴に摺動可能に保持されており、ドローバー20の先端には、前記取付穴5に達するスリーブ23が固定されている。スリーブ23は、その内周雌ネジがドローバー20に固定された筒型雄ねじ24に螺合して固定されている。スリーブ23は、工具ホルダ30の軸心に設けられたクーラントパイプ33に外挿されるように伸長している。
また、前記取付穴5は、工具ホルダ30の後端の嵌合部31のテーパ面と嵌合するように、内周面がテーパ面で形成されており、嵌合部31の内周面には内側に突出する係止部31aが形成されている。
一方、前記スリーブ23は、先端側外周面に外周側に膨出する膨出部23aが形成されており、該スリーブ23の外周側にはコレット25が配置されている。コレット25は、先端側外周面に外周側に突出した係止部25aを有しており、該係止部25aを前方に位置させ、前記係止部31aを後方側に位置させて互いに係合可能になっている。また、コレット25の後端側外周面には、外周側に突出する凸部25bを有しており、軸穴1aの内周面に形成した凹溝6との嵌合が可能になっている。
また、コレット25は、スリーブ23の膨出部23aの後方側に位置してスリーブ23の薄肉部に接した状態では、前記係止部25aは、前記係止部31aの内周側に位置して互いの係止が解かれるように構成されている。また、コレット25の後端側内周面には、内周側に膨出した膨出部25cが形成されており、コレット25の先端が前記膨出部23aの後方に接して位置する際に、前記膨出部25cの先端面がスリーブ23の後端側に接して位置している。
また、コレット25の後方側には、後方側を固定支持した皿ばね26が配置されており、その前端は、前記ドローバー20に固定した連結部材27に固定されている。これにより、連結部材27を介して皿ばね26に後方への引張力がドローバー20に付与されている。また、前記連結部材27の外周側には連結部材27に固定された押圧部材28が配置されており、該押圧部材28の先端面は外周側が前方に突き出すように傾斜したテーパ面で形成されており、該先端面は、外周側が前方に係止したコレット25の後端面に当接している。
前記した回転継手11に固定されたオイル供給管3は、ドローバー20の軸穴20a内で前方に伸長して、上記した筒型雄ねじ24の内周側に達している。
上記筒型雄ねじ24の内周側周辺の詳細をさらに図4に基づいて説明する。
オイル供給管3の先端側には、周方向に間隔をおいて複数の貫通穴3…3が形成されており、オイル供給管3の先端は、蓋材3bによって塞がれている。上記貫通穴3およびその外周側空間によって本願発明のミスト生成部が構成されている。また、筒型雄ねじ24の内周面後端側は、上記した貫通穴3のやや後方に位置しており、その内径が部分的に小さくなって環状の絞り部24aを構成している。また、該絞り部24aの前方側の雄ねじ24の内周面は、前方側が大径となった段差24bを経て貫通穴3のやや後方から先端にかけて前方に向けて次第に大径となるテーパ面24cで形成されている。
次に、上記工作機械における動作について説明する。主軸1の先端に工具ホルダ30を取付けた状態にし、図示しない気体供給源に接続した気体供給管などを回転継手11の側方空気供給穴17に接続し、さらに図示しない加工油供給源に接続した加工油供給管などを加工油供給ブロック16に接続し、側方空気供給穴17にエアを常時供給し、加工油供給ブロック16に機外のポンプ動作などによって加工油を間欠的に圧送供給する。
一方、主軸1を図示しないモータ等によって回転駆動する。一方、固定本体筒部10は、主軸1に対し滑り接触した状態で固定状態を維持する。また、主軸の回転に連れて回転軸2、ドローバー20等が回転し、一方、回転継手11は、回転する回転軸2に対し、回転ジョイント部13によって固定状態が維持されている。
加工油は、前記加工油供給ブロック16に接続されて静止状態のオイル供給管3の管穴を通って前方側へと供給される。
一方、側方空気供給穴17に導入されたエアは、小径空洞11bを上流側として気体流路4内を同じく前方側に移動する。このエアは、軸穴1aとオイル供給管3との間隙からなる気体流路4を流れるため、一端側が回転継手11に固定・指示されているオイル供給管を動圧によって外周側から保持する作用を果たす。
上記オイル供給管3に供給されたオイルは、主軸1の回転による遠心力が作用することなく円滑に前方に移動し、オイル供給管3の先端で蓋材3bに塞がれてその直前にある微細貫通穴3a…3aを通して気体流路4へと噴出される。この気体流路4には、前方に向けてエアが圧送されており、貫通穴3に達する前に、雄ねじ24の内面に設けられた絞り部24aに到達する。ここで気体流路4の断面積が減じられ、エアの流速が増して前方へと移動する。このエアは、貫通穴3から噴出されるオイルを巻き込んで、両者が混合されることでオイルミストが生成される。このオイルミストは、エアの流れに沿って前方へと噴射される。
筒型雄ねじ24のすぐ近くには、工具ホルダ30が固定されているために、生成したオイルミストは、クーラントパイプ33内を通って直ちに工具に供給され、工具先端から吐出され、工作機械によるセミドライ加工が良好に行われる。なお、上記筒型雄ねじ24の内面前方側はテーパ面24cとされているため、遠心力によって該内面に付着したオイルが、主軸方向に逆流することなく大径側(工具側)に流れる。なお、テーパ面24cの後端に段差24bを設けたことで逆流防止効果が一層確実になされる。
上記の主軸構造によれば、オイル供給管3が固定されて、その内部をオイルが流れるので、遠心力による内面への付着問題が生じることがない。また、オイル供給管3も回転継手の固定側とエアの動圧によって保持されるので、ベアリングのような機械構造が必要がなく、発熱による問題も回避することができる。
なお、上記参考形態では、回転継手の軸方向に沿ってオイルを供給するものについて説明したが、図5に示すように、回転継手11の側面に加工油供給ブロック160を取付け、該加工油供給ブロック160に一端を連結させたオイル供給管を空洞部11bで曲げてその先を主軸1の軸穴1aに沿うように配置したエルボ型を採用するものであってもよい。また、前記した加工油供給ブロック16を回転継手11に軸方向に沿って取付けるとともに、加工油剤の供給を該加工油供給ブロック16の側面を通して行うことでエルボ型とすることも可能である。
(実施形態
また、上記参考形態では、オイル供給管の先端を塞いで側面の貫通穴からオイルを管外に噴出させるものとしたが、管先端部の開口を通してオイルを管外に噴出させるものとしても良い。
以下の実施形態では、オイル供給管の管先端を開口させるとともに、その先端が工具ホルダ30のクーラントパイプ33の後端側に内挿される長さとする。以下に、図6〜図8に基づいて説明する。なお、前記参考形態と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略または簡略化する。
オイル供給管3は、その先端に供給延長管3aが接続されており、該供給延長管3aの先端が上記クーラントパイプ33の軸穴内に達している。供給延長管3aは、本発明のオイル供給管の一部を構成するものである。また、該供給延長管3aの外周には、円筒状のスペーサ7が外挿されて固定されており、供給延長管3aの先端は、スペーサ7の先端側から突出している。
スペーサ7は、筒型雄ねじ24の内周面に内挿される径を有しており、後方側に3面の面取り部7a…7aが形成されており、残部の外周部が筒型雄ねじ24の内周面に滑り接触するように構成されている。また、スペーサ7の前方部は、同径で形成されて封止部7bを構成している。
この実施形態では、オイル供給管3が回転継手11で固定されるとともに、上記スペーサ7が滑り軸受けとなるので、回転する主軸1に対し安定して固定状態に保持される。また、気体流路4を流れるエアは、上記面取り7aと筒型雄ねじ24の内面との隙間を通って供給延長管3aの先端側へと流れる。この際に、エアは、スペーサ7の滑り接触部部分の周囲を通りながら流れ、滑り接触部分を冷却する。
また、オイル供給管3内で供給されるオイルは、供給延長管3aに至り、さらにその先端から管外に噴出され、上記エアと混合されてオイルミストを生成する。したがって、供給延長管3aの先端側がミスト生成部を構成している。
生成されたオイルミストは、前記と同様にクーラントパイプ33を通して工具先へと供給される。なお、この実施形態では、オイルの供給が工具側により近い位置までなされてオイルミストが生成されるので、生成されたオイルミストをより短距離で加工先に供給することが可能になる。
なお、主軸1から工具ホルダ30を取り外す際には、皿ばね6の引張力に抗してドローバー20を軸方向前方に移動させる。すると、押圧部材28がコレット25を前方に押して、該コレット25が、押圧部材28と当接する後端面のテーパ形状と、凹溝6と当接する凹部25bの先端面のテーパ形状に従って、内周側に寄せられつつ前進する。そしてコレット25の係止部25aが工具ホルダ30の係止部31aよりも内周側に位置するに至り互いの係合が解かれる。この結果、工具ホルダ30の嵌合部31を取付穴5から取り外すことができる。上記動作においてドローバー20とともに前方に押し出された筒型雄ねじ24は、封止部7bに外挿するに至り、気体流路4を封止する。これによりエアの供給停止の操作を行うことなく工具の脱着時に主軸1の先端側にエアが供給されるのを停止することができる。
また、主軸1に工具ホルダ30を固定する場合には、上記ドローバー20を軸方向に沿って後方側に移動させる。すると、スリーブ23の膨出部23aもドローバー20に連れて後進し、コレット25の内周側に入り込んでコレット25を外周側に押し上げるとともに、スリーブ23の後端外周面がコレット25の膨出部25cの内周側に入り込んで同じくコレット25を外周側に押し上げる。すると、コレット25は凸部25bと凹溝6の嵌合面のテーパ形状に倣いながら斜め外側方向にスライドしつつ後進し、係止部25aが係止部21aに係止するとともに、凸部25bが凹溝6に嵌合する。スリーブ23は、ドローバー20を介して皿ばね26によって引っ張られた状態が維持され、コレット25は、スリーブ23の膨出部23aの外周面とスリーブ23の後端外周面とによって外周側に押圧されて固定されている。上記動作においてドローバー20とともに後進する筒型雄ねじ24は、上記した封止部7bの後方側に位置するに至り、気体流路4を開放して、筒型雄ねじ24の先端側からのエアの噴出を可能にする。
なお、上記実施形態では、スペーサ7の一部に封止部7bを形成したが、スペーサと独立して封止部を設けることも可能であり、また、スペーサを設けることなく封止部を設けることも可能である。
また、供給延長管3aには、図9に示すようにその先端に側方を開口した側方開口部材8を取付けることができる。この側方開口部材8は、オイル供給管3および供給延長管3aを通して供給されるオイルをその開口8aを通してクーリングパイプ33内に噴出する。クーリングパイプ33内には、気体流路4を通してエアが供給されており、前記各実施形態と同様にオイルミストが生成されて工具先へと供給される。この実施形態では、上記開口8aおよびその周囲の空間によってミスト生成部が構成されている。
以上、本発明について上記実施形態に基づいて説明をしたが、本発明は上記実施形態の説明に限定されるものではなく、本発明の範囲内において適宜変更が可能である。
本発明の参考形態の主軸構造を示す断面図である。 同じく、回転継手部分を示す拡大断面図である。 同じく、主軸先端側を示す拡大断面図である。 同じく、主軸先端側をさらに拡大した断面図である。 同じく、回転継手部分の変更例を示す拡大断面図である。 本発明の一実施形態の主軸先端側を示す断面図である。 同じく、主軸先端側を示す拡大断面図である。 同じく、供給延長管とスペーサとの接続を示す分解斜視図である。 同じく、供給延長管先端部の変更例を示す断面図である。
符号の説明
1 主軸
1a 軸穴
2 回転軸
3 オイル供給管
3a 供給延長管
4 気体流路
7 スペーサ
7a 面取り部
7b 封止部
8 側方開口部材
11 回転継手
16 加工油供給ブロック
17 側方空気供給穴
20 ドローバー
24 筒型雄ねじ
30 工具ホルダ
33 クーリングパイプ

Claims (5)

  1. 回転主軸の軸穴内に先端側に配置される工具ホルダの固定および固定解除を行う中空ドローバーが配置され、前記回転主軸の後端側に回転継手が接続された工作機械の主軸構造において、前記主軸穴内に回転継手の固定側に連結されたオイル供給管が軸方向に沿って配置され、かつ該オイル供給管は、前記中空ドローバーの軸穴内で該軸穴内面と間隙を有しつつ前方に伸長して該中空ドローバーの軸穴内面と該オイル供給管の外面との間の間隙で気体流路が構成されており、該オイル供給管の先端部に、該オイル供給管を通して供給されるオイルと、前記気体流路を通して供給されるミスト用気体との混合によってミストを生成するミスト生成部が設けられ、前記オイル供給管の工具ホルダ側端部に、前記中空ドローバーの軸穴内面と周方向で部分的に滑り接触可能なスペーサを有することを特徴とする工作機械の主軸構造。
  2. 回転主軸の軸穴内に先端側に配置される工具ホルダの固定および固定解除を行う中空ドローバーが配置され、前記回転主軸の後端側に回転継手が接続された工作機械の主軸構造において、前記主軸穴内に回転継手の固定側に連結されたオイル供給管が軸方向に沿って配置され、かつ該オイル供給管は、前記中空ドローバーの軸穴内で該軸穴内面と間隙を有しつつ前方に伸長して該中空ドローバーの軸穴内面と該オイル供給管の外面との間の間隙で気体流路が構成されており、該オイル供給管の先端部に、該オイル供給管を通して供給されるオイルと、前記気体流路を通して供給されるミスト用気体との混合によってミストを生成するミスト生成部が設けられ、前記オイル供給管の工具ホルダ側端部に、中空ドローバーの固定解除時前進によって該中空ドローバーの軸穴に密着して内挿される封止部を有することを特徴とする工作機械の主軸構造。
  3. 前記オイル供給管は、先端部が封止され該先端部の後方側の管壁に貫通穴が形成されてミスト生成部が構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の工作機械の主軸構造。
  4. 前記ミスト生成部の後方に、前記間隙を径方向において狭める絞り部が設けられていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の工作機械の主軸構造。
  5. 前記ミスト生成部の外周側に位置する軸穴内面が、前方に向けて大径となるテーパ面に形成されていることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の工作機械の主軸構造。
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