JP2006326696A - 工具ホルダ - Google Patents

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Abstract

【課題】 シャンク部を中空状に形成して工具ホルダの軽量化が図れ、しかも工作機械の主軸の引っ張り力が小さい場合でも、2面拘束を実現でき、加工精度を高め得るようにすること。クーラントを加工点に効率良く供給できるようにすること。
【解決手段】 工作機械の主軸10のテーパ孔10aに着脱可能に嵌合されるシャンク部2と、主軸10の端面10bに当接するフランジ部3とを備えた工具ホルダ1において、シャンク部2は、その中心側部分に形成され且つフランジ部3に固着されたセンタ軸部2aと、テーパ孔10aに嵌合可能で且つ縮径側へ弾性変形可能なテーパ筒部2bとを有し、テーパ筒部2bは、その小径側の先端部がセンタ軸部2aに一体的に固着され且つ他端部がフランジ部3から分離された自由端に構成された。
【選択図】 図1

Description

本発明は、工具ホルダに関し、特にマシニングセンタ等のNC制御を用いた工作機械の主軸に、切削加工用の各種の切削工具を取付ける為の工具ホルダに関する。
従来、マシニングセンタ等の工作機械においては、自動工具交換装置が設けられ、その自動工具交換装置により、切削工具を取付けた工具ホルダを工作機械の主軸に着脱可能になっている。
そして、主軸に装着された工具ホルダは、主軸のテーパ孔と工具ホルダのシャンク部のテーパ面との一箇所の接触において結合され、且つ主軸に内装された引っ張り手段により軸方向内側に引っ張られてテーパ孔とテーパ面との当接が強化されることにより、工具ホルダは主軸に強固に固定される。
この主軸と工具ホルダとの結合強度(結合剛性)は、加工精度に大きく影響を与えることになる。もし、その結合剛性が小さく、加工時の主軸が、例えば15000〜30000回転もの高速で回転される場合には、主軸端面側のテーパ孔が拡大するため、工具ホルダの安定性が悪化して高速回転に耐えられず、ビビリや振動が発生するだけでなく、特に重切削を行う場合には、工具の倒れや心振れ等が発生することになる。
そこで、結合強度を向上させるためには、引っ張り手段の引っ張り力を増大させる必要がある。しかし、この引っ張り力を増大させるには、引っ張り手段の構造により限界がある。それ故、その引っ張り力を増大させずに、結合剛性を増大させるようにした工具ホルダが種々提案されている。
例えば、特許文献1に記載の工具保持具は、フランジ部の内側と、工具保持部の内側と、シャンク部の内側とに、夫々外周に耐曲げ強度が得られる程度の薄い肉厚を残して大きな中空部を形成し、全体重量を軽量に、しかもシャンク部の外径を縮径可能に構成されている。
その為、工具保持具を主軸のテーパ孔に装着するに際して、プルスタッドを介して引き具により工具保持具を主軸の内側に引き込むことにより、シャンク部が縮径されながら所定微小距離引き込まれるので、主軸の高速回転時における主軸に対する結合剛性が増大するだけでなく、主軸に対する負担が軽減するようにしてある。
更に、特許文献2に記載の工具保持具は、主軸のテーパ孔に嵌合するシャンク部と、そのシャンク部の一端側に設けられた工具保持部と、シャンク部の他端側に設けられたプルスタッドを備え、シャンク部は中空状に形成されている。それ故、工具保持具を主軸のテーパ孔に装着する場合、シャンク部のテーパ面が主軸のテーパ孔に嵌合し、主軸端面とフランジ端面との間には、所定寸法の間隙が設けられている。
しかし、その後、引き具により工具保持具が主軸内側に引き込まれることにより、フランジ端面が主軸端面に当接する。このように、工具保持具の主軸に対する装着が完了した場合、工具保持具は、そのシャンク部のテーパ面と工作機械の主軸のテーパ孔と、更にそのフランジ端面と主軸端面との二箇所で夫々主軸に密着結合する、所謂2面拘束が可能になっている。
特開2001−252841号公報 (第3〜4頁、図2) 特開2002−346865号公報 (第4〜6頁、図1)
特許文献1及び特許文献2に記載された工具保持具においては、シャンク部の内部が中空状に形成されているので、工具保持具を主軸へ装着するに際して、引き具による引き込み力は、シャンク部が中空状に形成されていない場合の引き込み力(約600〜1000 Kgf)に比べて、例えば、約500〜600Kgfにまで格段に軽減される。
しかし、このように、シャンク部が中空状に形成されたとは言え、シャンク部とフランジ部とが一体的に形成され、しかもシャンク部の肉厚は耐曲げ強度が得られる程度に厚く形成されているため、シャンク部の縮径方向への剛性は非常に高くなっている。その為、工具保持具を2面拘束により主軸に装着させる場合、工作機械がBT30型であって比較的小型の場合には、引き具による引き込み力は、大きくても約200〜300 Kgfであるため、到底、2面拘束を実現させることは不可能である。
そこで、シャンク部の肉厚を、BT30型でも引き込み可能な厚さに薄くすることが考えられる。しかし、このように肉厚を薄くした場合、工具保持具の主軸に対する安定性に欠けるようになり、特に重切削を行う場合には、工具の倒れや心振れ等が発生し、加工精度が低下すること、との問題がある。
更に、特許文献1及び特許文献2に記載された工具保持具においては、シャンク部が中空状に形成されているため、主軸に設けられたクーラント供給装置から供給されるクーラントは、シャンク部に形成された大きな中空内部に充満してから、チャックや工具内部のクーラント通路を経て切削点に供給される。
その為、切削点へのクーラント供給が遅くなるだけでなく、中空内部に余分に充満させるだけの多量のクーラントが必要になり、クーラントの供給遅れが生じること、クーラントの供給効率が低下するという問題がある。
請求項1に係る工具ホルダは、工作機械の主軸のテーパ孔に着脱可能に嵌合されるシャンク部と、主軸の端面に当接するフランジ部とを備えた工具ホルダにおいて、シャンク部は、その中心側部分に形成され且つフランジ部に固着されたセンタ軸部と、テーパ孔に嵌合可能で且つ縮径側へ弾性変形可能なテーパ筒部とを有し、テーパ筒部は、その小径側の先端部がセンタ軸部に一体的に固着され且つ他端部がフランジ部から分離された自由端に構成されたものである。
シャンク部は、その中心側部分に形成されたセンタ軸部と、そのセンタ軸部に小径側の先端部において一体的に固着されたテーパ筒部とを有し、センタ軸部はその後端部においてフランジ部に固着されているため、自動工具交換装置のアーム部で工具ホルダのフランジ部を把持することにより、工具ホルダが工作機械の主軸のテーパ孔に着脱可能に装着される。
この装着時においては、テーパ筒部のテーパ面が主軸のテーパ孔に嵌合し、主軸端面とフランジ端面との間には、所定の微小隙間が存在する。しかし、主軸に設けられた引っ張り手段により工具ホルダが主軸内方に引き込まれると、フランジ端面が主軸端面に確実に当接する。このとき、テーパ筒部の他端部はフランジ部から分離された自由端に構成されているため、テーパ筒部の自由端部側の剛性が適度に減少している。
その為、引っ張り手段による引っ張り力が小さい場合でも、テーパ筒部の特に自由端部側は容易に縮径して、テーパ筒部のテーパ面全体がテーパ孔に結合される。即ち、この工具ホルダは、主軸のテーパ孔とテーパ筒部とにおいて密着当接するとともに、主軸端面とフランジ端面とにおいて密着当接する、所謂2面拘束により、主軸に強力に結合される。
請求項2に係る工具ホルダは、請求項1において、前記テーパ筒部のうちの自由端から所定長さ部分は、複数のスリットにより周方向に複数分割されたものである。
請求項3に係る工具ホルダは、請求項1又は2において、前記テーパ筒部はセンタ軸部と一体に構成されたものである。
請求項4に係る工具ホルダは、請求項1又は2において、前記テーパ筒部はセンタ軸部と別体に構成されてセンタ軸部に一体的に固着されたものである。
請求項5に係る工具ホルダは、請求項1〜4の何れかにおいて、前記テーパ筒部の他端部とフランジ部との間に所定の隙間が形成され、この隙間を塞ぐ圧縮可能なシール部材が設けられたものである。
請求項6に係る工具ホルダは、請求項1〜5の何れかにおいて、前記センタ軸部の先端部にはプルスタッドが固着されているものである。
請求項7に係る工具ホルダは、請求項6において、前記センタ軸部とプルスタッドには、工具側へクーラントを導くクーラント通路が形成されたものである。
請求項1の発明によれば、工作機械の主軸のテーパ孔に着脱可能に嵌合されるシャンク部と、主軸の端面に当接するフランジ部とを備えた工具ホルダにおいて、シャンク部はセンタ軸部とテーパ筒部とを有し、テーパ筒部は、その小径側の先端部がセンタ軸部に一体的に固着され且つ他端部がフランジ部から分離された自由端に構成されたので、テーパ筒部の自由端部側の半径方向における剛性が適度に減少し、主軸に設けられた引っ張り手段による引っ張り力が小さい場合でも、テーパ筒部の特に自由端部側が容易に縮径して、テーパ筒部のテーパ面全体がテーパ孔に密着状に結合される。
しかも、このように、テーパ筒部が容易に主軸内部に引き込まれるので、主軸のテーパ孔とテーパ筒部とにおいて密着当接し且つ主軸端面とフランジ端面とにおいて密着当接する、所謂2面拘束を実現することができる。その為、工具ホルダの主軸に対する強固な結合剛性を高めることができ、工具の倒れや心振れを確実に防止して、加工精度を高めることができる。
請求項2の発明によれば、前記テーパ筒部のうちの自由端から所定長さ部分は、複数のスリットにより周方向に複数分割されたので、これら複数のスリットにより、テーパ筒部の半径方向における剛性を更に弱めることができ、引っ張り手段による引っ張り力の軽減化を図ることができる。但し、テーパ筒部のセンタ軸部テーパ筒部の複数に分割された分割テーパ部の各々の厚みを、耐曲げ強度が得られる程度に厚くしておくことが望ましい。その他請求項1と同様の効果を奏する。
請求項3の発明によれば、前記テーパ筒部はセンタ軸部と一体に構成されたので、シャンク部を一体的に作成することができ、工具ホルダを組み付ける組み付け工程の簡単化、部品管理の簡単化を図ることができる。その他請求項1又は2と同様の効果を奏する。
請求項4の発明によれば、前記テーパ筒部はセンタ軸部と別体に構成されてセンタ軸部に一体的に固着されたので、テーパ筒部とセンタ軸部を別体とすることで、これらテーパ筒部やセンタ軸部の加工作業が簡単化するとともに、シャンク部としての本来の保持機能を確立することができる。その他請求項1又は2と同様の効果を奏する。
請求項5の発明によれば、前記テーパ筒部の他端部とフランジ部との間に所定の隙間が形成され、この隙間を塞ぐ圧縮可能なシール部材が設けられたので、そのシール部材により隙間が確実に塞がれ、切削加工時における切削オイルや切削屑のシャンク部内部への進入を確実に防止することができる。
しかも、そのシール部材は圧縮可能なので、シャンク部の主軸への装着時におけるテーパ筒部の半径方向への縮径作用が何ら妨げられるようなことがない。その他請求項1〜4の何れかと同様の効果を奏する。
請求項6の発明によれば、前記センタ軸部の先端部にはプルスタッドが固着されているので、主軸の内部に設けられた引っ張り手段により、プルスタッドを介して工具ホルダを主軸内に確実に引き込むことができる。その他請求項1〜5の何れかと同様の効果を奏する。
請求項7の発明によれば、前記センタ軸部とプルスタッドには、工具側へクーラントを導くクーラント通路が形成されたので、切削加工時に際して、クーラント供給装置から切削点へのクーラント供給の安定化且つ迅速化を図ることがてきる。しかも、そのクーラントにより切削工具の刃先の冷却や潤滑効果、クーラントの供給効率、更には切り屑排出効果等を格段に高めることができる。その他請求項6と同様の効果を奏する。
本実施例における工具ホルダは、その中心側部分に形成され且つフランジ部に固着されたセンタ軸部と、主軸のテーパ孔に嵌合可能で且つ縮径側へ弾性変形可能なテーパ筒部とを有し、テーパ筒部の半径方向への剛性を弱めて、工具ホルダの主軸内部への引き込みが弱い引き込み力で実現できるようにしてある。
図1に示すように、工具ホルダ1は、例えばBT30用であり、工作機械(図示略)の主軸10のテーパ孔10a(図2参照)に嵌合するシャンク部2と、そのシャンク部2の後端側に連結されたフランジ部3と、シャンク部2の先端側に固着されたプルスタッド4等を有する。
フランジ部3には、チャック5を介して各種の切削工具(例えばドリル)6が着脱可能に装着される。尚、フランジ部3には断面ほぼV字状の環状V溝3aが形成され、工具ホルダ1はその環状V溝3aを介して、図示外の自動工具交換装置のアームに把持されるようになっている。
図2に示すように、工作機械の主軸10には、自動工具交換装置により主軸10のテーパ孔10aに装着された工具ホルダ1を、引き具11を介して内方に方引き込む為の引っ張り手段(図示省略)、切削加工時に工具ホルダ1を介して切削工具6にクーラントを供給する為のクーラント供給装置(図示省略)に加えて、主軸端面10bやテーパ孔10aにクリーニング用の加圧エアを吹きつける為の圧縮エア供給装置(図示省略)等が設けられている。
次に、シャンク部2について説明する。図1に示すように、シャンク部2はスチール製であり、その中心側部分に形成され且つフランジ部3に固着された円筒状のセンタ軸部2aと、主軸10のテーパ孔10aに嵌合可能で且つ縮径側へ弾性変形可能なテーパ筒部2bとを有している。但し、テーパ筒部2bは、所定の肉厚を有するテーパ状であり、その小径側の先端部において、センタ軸部2aの先端部と一体に構成され、しかも後端部(他端部に相当する)において、フランジ部3から分離された自由端に構成されている。
センタ軸部2aは、例えば直径約10mmとする円筒状であり、センタ軸部2aの後端部にネジ部2cが形成されている。このネジ部2cがフランジ部3に形成されたネジ孔3bに螺合されることにより、シャンク部2の後端部がフランジ部3に先端側から固着されている。一方、シャンク部2の先端側にネジ孔2dが形成され、そのネジ孔2dにプルスタッド4のネジ部4aを螺合することで、プルスタッド4がシャンク部2の先端側に固着されている。
但し、テーパ筒部2bの後端部とフランジ部3との間に、所定の微小隙間sが形成されている。それ故、テーパ筒部2bの半径方向における剛性が弱められ、しかもテーパ筒部2bはその半径方向における縮径側へ弾性変形可能になっている。しかし、テーパ筒部2bは所定の肉厚(例えば、2〜3mm)を有するので、テーパ筒部2bのセンタ軸部2aに対する剛性は保持されている。
ところで、図1に示すように、プルスタッド4と、センタ軸部2aと、フランジ部3と、チャック5部の内部に、クーラント(図示略)を供給する為の連通した細いクーラント通路1aが形成されている。その為、主軸10側に設けられたクーラント供給装置からのクーラントが、これらクーラント通路1aを介して切削工具6内を経て切削点に供給されるようになっている。
ここで、図1に示すように、テーパ筒部2bのテーパ面(外面)の軸心Ckに対するテーパ角θk(7/24テーパ)の方が、主軸10のテーパ孔10aの軸心Csに対するテーパ角θs(図2参照)よりも若干ではあるが大きくなっている。
次に、このように構成された工具ホルダ1の作用について説明する。
図2に示すように、自動工具交換装置のアームにより新規に装着する工具ホルダ1が主軸10の内部に嵌め込まれ、工具ホルダ1のシャンク部2が主軸10のテーパ孔10aに装着される。この場合、前述したように、テーパ角θk≧テーパ角θsであるので、この初期の装着段階では、テーパ筒部2bの後端部(自由端側)はテーパ孔10aに当接するが、テーパ筒部2bの先端側部分とテーパ孔10aとの間には微小ではあるが隙間が生じている。
更に、この初期の装着段階においては、主軸端面10bとフランジ端面3cとの間には、所定の微小隙間t(例えば、約0.2mm)が存在する。そこで、主軸10に設けられた引っ張り手段により引き具11を介して工具ホルダ1が主軸10内方に引き込まれると、図3に示すように、微小隙間tが無くなり、フランジ端面3cが主軸端面10bに確実に密着当接する。
このとき、テーパ筒部2bは、テーパ角θsのテーパ孔10aに沿うように縮径され、工具ホルダ1は2面拘束により強固に結合される。この場合、前述したように、テーパ筒部2bの後端側が自由端になっているため、テーパ筒部2bの自由端部側の剛性が適度に減少しているので、引っ張り手段による引っ張り力Fが小さい場合であっても、テーパ筒部2bは容易に縮径され、テーパ筒部2bのテーパ面全体が主軸10のテーパ孔10aに密着状に結合される。
そして、主軸10の回転による工具ホルダ1の回転により、切削工具6で被加工物に対する切削加工が実行されると、クーラント供給装置からのクーラントがクーラント通路1a及び切削工具6を介して切削工具6の切削点に供給される。
このように、工作機械の主軸10のテーパ孔10aに着脱可能に嵌合されるシャンク部2と、主軸10の端面10bに当接するフランジ部3とを備えた工具ホルダ1において、シャンク部2はセンタ軸部2aとテーパ筒部2bとを有し、テーパ筒部2bは、その小径側の先端部がセンタ軸部2aに一体的に固着され且つ後端部がフランジ部3から分離された自由端に構成されたので、テーパ筒部2bの自由端部側の半径方向における剛性が適度に減少し、主軸10に設けられた引っ張り手段による引っ張り力Fが小さい場合でも、テーパ筒部2bの特に自由端部側が容易に縮径して、テーパ筒部2bのテーパ面全体がテーパ孔10aに密着状に結合される。
しかも、このように、テーパ筒部2bが容易に主軸10内部に引き込まれるので、主軸10のテーパ孔10aとテーパ筒部2bとにおいて密着当接し且つ主軸端面10bとフランジ端面3cとにおいて密着当接する、所謂2面拘束を実現することができる。その為、工具ホルダ1の主軸10に対する強固な結合剛性を高めることができ、工具の倒れや心振れを確実に防止して、加工精度を高めることができる。
また、テーパ筒部2bはセンタ軸部2aと一体に構成されたので、シャンク部2を一体的に作成することができ、工具ホルダ1を組み付ける組み付け工程の簡単化、部品管理の簡単化を図ることができる。
更に、センタ軸部2aとプルスタッド4には、工具側へクーラントを導くクーラント通路1aが形成されたので、切削加工時に際して、クーラント供給装置から切削点へのクーラント供給の安定化且つ迅速化を図ることがてきる。しかも、そのクーラントにより切削工具6の刃先の冷却や潤滑効果、クーラントの供給効率、更には切り屑排出効果等を格段に高めることができる。
次に、前記実施の形態の変更形態について説明する。
1〕図4に示すように、工具ホルダ1Aのシャンク部2は、一体化されたセンタ軸部2aとテーパ筒部2bとを有するとともに、テーパ筒部2bの後端部(他端部)とフランジ部3との間に形成された隙間sが、圧縮可能なシール部材8で塞がれるように構成してもよい。但し、前記実施例と同じ部材については同じ符号を付してその説明を省略する。
即ち、そのシール部材8は、圧縮可能な環状のゴム製であり、所定の厚さTを有するが、テーパ筒部2bの自由端部に対応する環状部分において、前述した隙間sに相当する厚さに薄くなっている。即ち、そのゴム製のシール部材8によりテーパ筒部2bとフランジ端面3cとの隙間sが解消されている。それ故、切削加工時における切削オイルや切削屑のシャンク部2内部への進入を確実に防止することができる。
しかも、そのシール部材8は圧縮可能なので、シャンク部2の主軸10への装着時におけるテーパ筒部2bの半径方向への縮径作用が何ら妨げられるようなことがなく、工具ホルダ1の主軸10への装着に支障を来すことはない。ここで、シール部材8は、圧縮可能なリング状のパッキングでもよく、また蛇腹部を有する円筒状に形成されたシール材であってもよい。
2〕図5に示すように、工具ホルダ1Bのシャンク部2Aのうち、先端側の端部分の外径が、それ以外の筒状部の延長よりも段落ち状に小径に形成されるようにし、シャンク部2Aが縮径側に変形し易いように構成してもよい。
この場合、シャンク部2Aがテーパ孔10aに当接した状態で、引き具11で工具ホルダ1Bが引っ張られると、シャンク部2Aがより容易に縮径され、主軸10のテーパ孔10aとテーパ筒部2bとにおいて密着当接し且つ主軸端面10bとフランジ端面3cとにおいて密着当接し、所謂2面拘束を実現することができる。
3〕図6に示すように、工具ホルダ1Cのシャンク部2Bに有するテーパ筒部2bのうちの自由端から所定長さ部分は、複数のスリット2eにより周方向に複数分割するように構成してもよい。即ち、テーパ筒部2bのうちの、主軸10のテーパ孔10aに接する寸法Aに亙って、8つのスリット2eにより8分割されている。
この場合、これら複数のスリット2eにより、テーパ筒部2bの半径方向における剛性を更に弱めることができ、引き具11による引っ張り力Fの軽減化を図ることができる。但し、テーパ筒部2bの複数に分割された分割テーパ部2fの各々の厚みを、耐曲げ強度が得られる程度、例えば、3〜4mm程度に厚くしておくことが望ましい。ここで、シャンク部2Bの分割数は「8つ」に限られるものではなく、分割数はそれ以外の任意の分割数であってもよい。
4〕図7に示すように、シャンク部12のテーパ筒部14は、センタ軸部13と別体に構成され、センタ軸部13に一体的に固着するようにして、工具ホルダ1Dを構成してもよい。即ち、センタ軸部13の先端側の形成された雄ネジ13aに、テーパ筒部14の先端側に形成された雌ネジ14aが螺合され、これらセンタ軸部13とテーパ筒部14とが螺合を介して一体的に構成されている。
それ故、このように、テーパ筒部14とセンタ軸部13を別体とすることで、これらテーパ筒部14やセンタ軸部13の加工作業が簡単化するとともに、これらを一体的に固着することで、シャンク部12としての本来の保持機能を確立することができる。
5〕図8に示すように、工具ホルダ1Eのシャンク部16は、センタ軸部17と、コーン部材18と、弾性部材19とを有するように構成してもよい。即ち、センタ軸部17には、その先端側において環状の受け部17aが形成されている。コーン部材18は、金属製からなる円錐状に形成され、センタ軸部17にスライド可能に外嵌されている。
コーン部材18の外周面は、7/24テーパとするテーパ面に形成され、主軸10のテーパ孔10aに当接可能になっている。弾性部材19は、コーン部材18とフランジ端面3cとの間に、コーン部材18だけに接するように、圧縮可能な所定厚さCaを有する環状のゴム製である。
工具ホルダ1Eが主軸10のテーパ孔10aに装着されると、先ず主軸10のテーパ孔10aとコーン部材18とが密着状に嵌合する。そこで、主軸10に設けられた引き具11により、プルスタッド4を介して工具ホルダ1Dが主軸10の内方に引っ張られると、コーン部材18のテーパ孔10aに対する軸心方向の嵌合位置が決まる。
その後、弾性部材19が圧縮されながら、つまりコーン部材18に対するセンタ軸部17の相対位置がズレながら、センタ軸部17及びフランジ部3が一体的に内方側(先端側)に微小距離だけ移動する。
そして、図8に示すように、フランジ端面3cと主軸端面10bとが当接し、工具ホルダ1Dの装着が完了する。このとき、弾性部材19の厚さが、図示のようにCb(Cb<Ca)にまで薄くなっている。但し、弾性部材19の現在の厚さCbの元の厚さCaに対する差分に対応する隙間Ccが、コーン部材18と環状の受け部17aとの間に生じている。
この場合にも、弾性部材19の硬さ如何で、引き具11による小さな引っ張り力Fで工具ホルダ1Eを2面拘束により確実に主軸10に装着することでができる。しかもコーン部材18には、弾性部材19の圧縮による反発力により、先端側に向かう大きな力、つまりテーパ孔10aに対する大きな結合力が得られる。
6〕本発明は以上説明した実施例及び変更形態に限定されるものではなく、当業者でれば、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、前記実施例に種々の変更を付加して実施することができ、本発明はそれらの変更形態をも包含するものである。
本発明の実施例に係る工具ホルダの部分縦断正面図である。 主軸及び工具ホルダの要部縦断断面図である。 工具ホルダ装着完了状態における図2相当図である。 第1変更形態に係る工具ホルダの要部拡大部分断面図である。 第2変更形態に係る工具ホルダの正面図である。 第3変更形態に係る工具ホルダの正面図である。 第4変更形態に係る工具ホルダの部分縦断正面図である。 第5変更形態に係る工具ホルダの部分縦断正面図である。 工具ホルダ装着完了状態における図2相当図である。
符号の説明
1 工具ホルダ
1a クーラント通路
1A 工具ホルダ
1B 工具ホルダ
1C 工具ホルダ
1D 工具ホルダ
1E 工具ホルダ
2 シャンク部
2A シャンク部
2B シャンク部
2a センタ軸部
2b テーパ筒部
2e スリット
3 フランジ部
4 プルスタッド
8 シール部材
10 主軸
10a テーパ孔
12 シャンク部
16 シャンク部

Claims (7)

  1. 工作機械の主軸のテーパ孔に着脱可能に嵌合されるシャンク部と、主軸の端面に当接するフランジ部とを備えた工具ホルダにおいて、
    前記シャンク部は、その中心側部分に形成され且つ前記フランジ部に固着されたセンタ軸部と、前記テーパ孔に嵌合可能で且つ縮径側へ弾性変形可能なテーパ筒部とを有し、
    前記テーパ筒部は、その小径側の先端部が前記センタ軸部に一体的に固着され且つ他端部が前記フランジ部から分離された自由端に構成されたことを特徴とする工具ホルダ。
  2. 前記テーパ筒部のうちの前記自由端から所定長さ部分は、複数のスリットにより周方向に複数分割されていることを特徴とする請求項1に記載の工具ホルダ。
  3. 前記テーパ筒部は前記センタ軸部と一体に構成されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の工具ホルダ。
  4. 前記テーパ筒部は前記センタ軸部と別体に構成されて前記センタ軸部に一体的に固着されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の工具ホルダ。
  5. 前記テーパ筒部の前記他端部と前記フランジ部との間に所定の隙間が形成され、この隙間を塞ぐ圧縮可能なシール部材が設けられたことを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の工具ホルダ。
  6. 前記センタ軸部の先端部にはプルスタッドが固着されていることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の工具ホルダ。
  7. 前記センタ軸部と前記プルスタッドには、工具側へクーラントを導くクーラント通路が形成されたことを特徴とする請求項6に記載の工具ホルダ。
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