JP4571743B2 - 噴霧潤滑装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として小径ドリル等の小形の工作機械に潤滑油を供給する噴霧潤滑装置の改良に関し、更に詳しくは、MQL(最小油量潤滑)セミドライ加工に最適な微量オイルの潤滑が行えるなど、省圧縮空気量に伴うノズルの小径化に対応できる有用な噴霧潤滑装置に存する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、工作機械における加工は、切削液を垂れ流す方法で、加工時の発生熱、切粉の除去を行って来た。近年、切削廃液の処理、切粉のリサイクルのための脱脂等の環境問題が浮上し、工作機械においてもMQL(最小油量潤滑)化が急速に進んでいる。
【0003】
従来、斯かる工作機械に使用される噴霧潤滑装置としては、例えば、油を霧化させるために圧縮空気の流れを利用した所謂ベンチュリ機構を使用したものが従来例として周知である。この従来の噴霧潤滑装置は、図8に示すように、上から滴下する油に対して、径方向に形成された空気入口23からの圧縮空気を狭いベンチュリ管路22を通過させることにより、更に流速を強めて生じる負圧を利用し、油と圧縮空気の混合を促進させてフォグを生成させるものであるが、圧縮空気の流れが速いほど油を霧化させる能力が大きくなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の噴霧潤滑装置にあっては、ベンチュリ管路22で良好な噴霧を達成するために必要最低限な圧縮空気量を保持することが必要であり、省圧縮空気量を目的として被給油対象に設置するノズルの小径化ができないといった問題が出てきている。
【0005】
特に、セミドライ加工に使用される装置では、OUT側に小形の工作機械、例えば、小径のドリルを使用することがあるが、非常に小径であるため、従来の噴霧潤滑装置でフォグを供給することは困難になっている。
【0006】
而して、工作機械の加工点に噴射するためのフォグの生成は、連続的なフォグ発生のための差圧を必要とし、加工点への噴霧するためのノズル径の合計は、差圧を維持するための大きさが必要とされている。
【0007】
しかしながら、加工のためのノズル数は基本的に多くはなく、ドリル加工などでは、最近の穴付きドリルの貫通穴が頗る小径であるため、通過空気量が極めて少なく、フォグ発生に必要な差圧を維持することは極めて困難な状況にあり、また、必要以上の通過空気量を消費させてフォグ発生のために必要な差圧を作らざるを得ない状況にあることが、省エネルギーの観点から問題があり、強いては対環境負荷を大きくしている。
【0008】
また、現状のベンチュリ機構を小形にすることで、圧縮空気を少なくする方法が考えられるが、圧縮空気量を絞ると、▲1▼フォグの霧化量を減少させ、正規のフォグ量が確保できないこと、▲2▼圧縮空気の通路を絞ることになり、圧縮空気内に含まれる不純物によって空気通路が詰まる可能性が大きくなる等の問題を生じてしまう。
【0009】
更に、最近の噴霧潤滑装置では、油供給量の正確な制御のために前記のようなプランジャポンプを内蔵しているが、油供給が間欠的であるため、換言すれば、油が霧化されていない時でも、圧縮空気だけが流れている時があるため、効率が悪いといった問題があり、省エネ化が望まれている。
【0010】
更に、霧化特性に鑑みると、吐出フォグ量はベンチュリ管の一次側と二次側の差圧に比例するものであり、空気流量は、二次側の圧力が同じであるとすると、亜音速の場合で差圧の1/2乗[(差圧)1/2 ]に比例する。
【0011】
そこで、連続的に空気を供給する場合(以下、単にパターンAという)と、間欠的に圧縮空気を供給する場合(以下、単にパターンBという)とを図9を参照しながら以下、簡単に比較説明する。
【0012】
パターンBで、ルブリケータの一次側の二方弁でON、OFFの時間が同じであると仮定すると、空気流量は1/2となる。逆に、パターンBとパターンAが同じ空気量になるためには、パターンBでは差圧の1/2乗[(差圧)1/2 ]を2倍、すなわち、差圧を4倍とすることになる。
【0013】
また、吐出フォグ量は、差圧に比例しているため、フォグ量は4倍になるが、フォグが連続して吐出しているとすれば、吐出している時間が1/2であることから、実質差は2倍である。
【0014】
以上から、パターンAとBとでは、同じ空気流量であったとしても、パターンBの方がフォグ量は多くなる。換言すれば、同じフォグ量を出すために必要な空気量は、パターンAに対してパターンBは1/2で済むことになり、結果として間欠的に圧縮空気を供給する方が最小油量潤滑に適するのである。
【0015】
尚、ここでは二方弁のON、OFFを同じ時間の場合で説明したが、ポンプを使用した間欠式の霧化装置では、ポンプを作動した時だけONさせれば良いため、ONの時間をより短く、OFFの時間をより長くすることで、より空気量を少なさせることが可能であることは云うまでもない。
【0016】
本発明は、このような従来の問題点及び霧化特性に鑑みてなされたもので、MQL(最小油量潤滑)セミドライ加工に最適な微量オイルの潤滑が行えるなど、省圧縮空気量に伴うノズルの小径化に対応できる有用な噴霧潤滑装置の提供を目的としたものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上述の如き従来の問題点を解決し、所期の目的を達成するため本発明に係る噴霧潤滑装置の要旨とする構成は、ルブリケータの一次側に二方弁を二次側に圧力スイッチを設置し、二次側の圧力が所望の設定圧になると前記二方弁をOFFし、設定圧以下になると同二方弁をONすることを繰り返す制御回路を備えてなり、前記二方弁の二次側に分岐路を介して圧力スイッチを設け、該圧力スイッチの設定圧以上でポンプを駆動させ、ルブリケータに間欠的に潤滑油を送り込むことである。
【0021】
また、ルブリケータの一次側に二方弁を二次側に圧力スイッチを設置し、二次側の圧力が所望の設定圧になると前記二方弁をOFFし、設定圧以下になると同二方弁をONすることを繰り返す制御回路を備えてなり、前記二方弁の一次側に分岐路を介して三方電磁弁とそれにより駆動されるポンプとを設けると共に、前記二方弁の二次側に圧力スイッチを設け、該圧力スイッチの設定圧以上で前記ポンプを駆動させ、ルブリケータに間欠的に潤滑油を送り込むことである。
【0023】
このように構成される本発明の噴霧潤滑装置は、一次側の二方弁をONすると、圧縮空気が流れてルブリケータ(噴霧給油器)を通過するが、初期の段階ではルブリケータの二次側が大気圧であるため、ルブリケータの前後の差圧は供給圧力に近似することになり、次いで、調圧空気が二次側に流れ込み、更に小径ノズルより大気に放出されることで、二次側の圧力は徐々に昇圧し、最終的には供給圧力に近似した値まで昇圧することとなる(ルブリケータの通路面積>ノズル通路面積)。
【0024】
また、初期には、供給圧力近くまであったルブリケータ前後の差圧が、時間が経つと無くなり、ルブリケータでは差圧が一定値以上でフォグを生成し、それ以下の差圧ではフォグの生成は不可能となる。
【0025】
このように、間欠式でフォグの生成をさせるためには、その瞬間のみ、ベンチュリ機構で差圧が生じていれば良く、極端に言えば、フォグが生成する瞬間だけ差圧を作り、それ以外は、別回路で低圧のエアーを供給するか、空気供給を停止してしまうため、MQL(最小油量潤滑)化が可能になる。
【0026】
換言すれば、二次側(OUT側)の圧力スイッチの圧力が低下したら二方弁をONさせてフォグを生成し、マニホールド圧が上昇し圧力スイッチがONしたら二方弁をOFFさせ、マニホールド圧が低下し圧力スイッチがOFFしたら二方弁をONさせるといった間欠動作を繰り返すことになる。
【0027】
従って、一次側の二方弁をONした時にフォグ生成のための差圧が生じ、オイルの自給或いは後述するポンプによる供給により、フォグを生成するが、このフォグを含んだ空気で、ルブリケータの後の配管或いはボリュウムの二次圧力は徐々に昇圧して行くため、二次圧力が圧力スイッチの設定圧になった時点で二方弁をOFFし(このOFFの時点で差圧が小さくなりフォグの生成が停止しても良い)、空気供給を停止するのである。
【0028】
その後も、フォグを含んだ空気は、ノズルを介して潤滑点(切削点)に放出され、徐々に圧力を減じ、圧力スイッチが設定圧以下になり、この時点で再び二方弁がONされる。ここからは初期の供給圧力程の差圧でのフォグ生成ではなく、供給圧力と圧力スイッチの設定圧以下との差圧からのフォグ生成になり、以後、これらの動作を、順次、繰り返すのである。
【0029】
尚、フォグの生成は連続的ではなく、生成に必要な差圧が維持されている時だけで間欠的な生成になり、フォグ自体は二次側配管或いは調整可能なボリュウムの中で長時間浮遊しており、ノズルからの潤滑点へは連続的に供給される。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る噴霧潤滑装置の第1実施例を図1を参照しながら説明する。図中Aは、本発明に係る噴霧潤滑装置であり、この噴霧潤滑装置Aは、ルブリケータ1の一次側(ON側)に二方弁2を、ルブリケータ1の二次側(OFF側)に圧力スイッチ3を設置している。
【0031】
ルブリケータ1としては、例えば、全量式若しくは選択式の噴霧給油器が挙げられ、加圧油槽部(図示せず)の上位に取り付けられる油滴下監視用のサイトドーム(図示せず)と、該サイトドームの下位に連設されるベンチュリ機構(図示せず)とを備えている。
【0032】
因に、加圧油槽部に、レベルスイッチ及び油排出弁機構(図示せず)を付設すれば、潤滑油の溜まり具合を容易に検出することができるため、ベンチュリ機構の能力低下を感知することができる。
【0033】
一方、二方弁2は、圧縮空気の方向を制御する2ポート電磁弁からなり、エアラインL1 を介してルブリケータ1にエアを送給する。
【0034】
また、斯かる二方弁2の上流側には、リリーフ弁付き減圧弁(圧力調整弁)4が設置されているが、斯かる減圧弁4の代わりに常套のフィルタ/レギュレータを付設しても良い(図5参照)。
【0035】
他方、圧力スイッチ3としては、例えば、ダイヤフラム式、プランジャ式、ベローズ式等が挙げられるが、予め設定した圧力(設定圧)以上になった時或いはそれ以下になった時に、電気接点を開閉してその制御回路へ電気信号を送る役目をなすものである。
【0036】
尚、圧力スイッチ3に、アナログタイプのものを使用することによって、比較的簡単に遠隔操作でマニホールド圧を変えることができ、更に、圧力がない状態でも、マニホールド圧を調整することが可能になる。
【0037】
このように構成される本実施例の噴霧潤滑装置は、ルブリケータ1の二次側の圧力が所望の設定圧になると前記二方弁2をOFFし、設定圧以下になると同二方弁2をONすることを繰り返すため、最小の油霧を無駄なく被給油対象に噴霧できるなど、省エネ化が図られ、MQL(最小油量潤滑)セミドライ加工に最適な微量オイルの潤滑が行えるなど、省圧縮空気量に伴うノズルの小径化に対応できるのである。
【0038】
次に、本発明に係る噴霧潤滑装置の第2実施例を図2を参照しながら説明する。尚、理解を容易にするため、前述した第1実施例と同一部分は同一符号で示し、構成の異なる処のみを新たな番号を付して以下に説明する。
【0039】
前記二方弁2の二次側に、分岐路7を介して三方電磁弁8とそれにより駆動されるポンプ9とを設けている。
【0040】
従って、二方弁2が通電されると、バルブが開いてエアがルブリケータ1に向かうエアラインL1 と、後述するインジェクションポンプに向かう分岐路(ポンプ駆動用のエアライン)7とに連続して流れる。
【0041】
一方、ポンプ9は、エア又はオイル駆動のポンプからなり、ルブリケータ1に間欠的に潤滑油を送り込むものである。換言すれば、このポンプ9は、油槽(図示せず)と連通されたインジェクションポンプからなり、また、図外の信号検出手段からの信号処理により同インジェクションポンプの作動頻度を増減させることで、フォグの生成量を増減させることもできる。
【0042】
具体的には、前記3ポート電磁弁8のオン/オフ操作による圧縮空気で同ポンプを作動させ、油槽(図示せず)から油用フィルタ(図示せず)を介して清浄された定量の油を吸い上げ、定量油供給ライン10を介して前記ルブリケータ1のサイトドーム(図示せず)に一定量の油を供給せしめても良い。
【0043】
また、好ましくは、被給油対象(潤滑点)から潤滑状態の信号を検出、処理することで、ルブリケータ1のフォグ生成量を制御し、常時、機械要素に良好な油の潤滑状態を維持せしめるようにしても良い。
【0044】
次に、本発明に係る噴霧潤滑装置の第3実施例を図3を参照しながら説明する。尚、理解を容易にするため、前述した第1及び第2実施例と同一部分は同一符号で示し、構成の異なる処のみを新たな番号を付して以下に説明する。
【0045】
前記二方弁2の一次側に、分岐路7を介して三方電磁弁8と、それにより駆動されるポンプ9とを設け、該ポンプ9によりルブリケータ1に間欠的に潤滑油を送り込む空気圧回路を備えている。
【0046】
次に、本発明に係る噴霧潤滑装置の第4実施例を図4を参照しながら説明する。尚、理解を容易にするため、前述した第1乃至第3実施例と同一部分は同一符号で示し、構成の異なる処のみを新たな番号を付して以下に説明する。
【0047】
前記二方弁2の一次側に、分岐路7を介して三方電磁弁8とそれにより駆動されるポンプ9とを設けると共に、前記2ポート電磁弁(二方弁)2の二次側に圧力スイッチ3を設け、該圧力スイッチ3の設定圧以上で前記ポンプ9を駆動させ、ルブリケータ1に間欠的に潤滑油を送り込む制御回路を備えている。
【0048】
次に、本発明に係る噴霧潤滑装置の第5実施例を図5を参照しながら説明する。尚、理解を容易にするため、前述した第1乃至第4実施例と同一部分は同一符号で示し、構成の異なる処のみを新たな番号を付して以下に説明する。
【0049】
本実施例の噴霧潤滑装置は、空気源からのエアを調質・調圧するフィルタ/レギュレータ11と、該フィルタ/レギュレータ11の下流側に作動用圧力計12を介して接続された2ポート電磁弁2と、該2ポート電磁弁2の下流側に設置された圧力スイッチ3及び圧力計13と、該圧力計13の下流側で二方に分岐するエアーバイパス路14とを備えている。
【0050】
フィルタ/レギュレータ1は、エアの濾過供給と調圧をなすもので、インポートから供給される清浄な圧力エア(max0.7MPa)を、例えば、0.25〜0.5MPaの範囲で調圧するものである。
【0051】
また、エアーバイパス路14の一方の分岐路14aには、バイパスエア用二方弁15、エアバイパス調整ねじ16、マニホールド用圧力計17及び圧力スイッチ(作動圧力用)18が設置されている。
【0052】
更に、エアーバイパス路14の他方の分岐路14bには、ルブリケータ1が設置してある。このルブリケータ1は、油路19を介して油槽20に連通されると共に、インジェクションポンプ9の吐出ライン(OUT)9aより定量の油が供給されるものである。
【0053】
他方、フィルタ11aと減圧弁11bとの間から分流する分岐路7には、小型の3ポート電磁弁8とインジェクションポンプ9とが設置されており、吐出ライン(OUT)9aを介してルブリケータ1に連通されている。
【0054】
従って、前記3ポート電磁弁8から出力される間欠パルス(電気パルス)に同期してインジェクションポンプ9が作動し、必要に応じたタイミングでオイル(液剤)を油槽20から吸い上げて吐出ライン(OUT)9a側からルブリケータ1に供給するものである。
【0055】
尚、本実施例では電気パルス制御の3ポート電磁弁8を間欠パルス発生器(PI:pulse initiator )として使用しているが、これに限定されることなく、例えば、エアパルス制御のエアパルスジェネレータ(PG)を用い、エアパルスの間欠出力でインジェクションポンプ9を必要に応じたタイミングで作動せしめてオイルを間欠的に送り込ませるようにしても良い。因に、図中、21はレベルスイッチである。
【0056】
このように構成される本実施例の噴霧潤滑装置は、間欠式でフォグの生成をさせるためには、その瞬間のみ、ベンチュリ機構で差圧が生じていれば良く、極端に言えば、フォグを生成する瞬間だけ差圧を作り、それ以外は別回路で低圧のエアーを供給するか、空気供給を停止すれば良いことになる。
【0057】
そこで、本噴霧潤滑装置では、二次側(OUT側)の圧力スイッチ3の設定圧力が低下したら前記二方弁2をONさせてフォグを生成し、マニホールド圧が上昇し圧力スイッチ3がONになったら二方弁をOFFさせ、マニホールド圧が低下し圧力スイッチ3がOFFになったら二方弁2をONさせるといった間欠動作を繰り返えし、小径のノズルでも最小油量のフォグを被給油対象に供給できるのである。
【0058】
因に、ノズル径と吐出油量の測定データを図7に示す。従来ではOUT側のノズル径がφ0.7mmで設置されている場合、油を霧化させることは困難で、特別な工夫が必要であったが、本実施例の条件で霧化させたところ、吐出油量1.2g/h程度のフォグが供給されていることが確認でき、更に、ノズル径φ0.3mmの場合でも、吐出油量0.21g/h程度のフォグの供給が確認できた。
【0059】
尚、一旦、生成されたフォグは、油槽上部の空間を漂うため、フォグが供給されなくても、空気が流れている限り、フォグが供給されることになる。また、滴下のタイミングであるが、二方弁2の通路容量と、同二方弁2とベンチュリ機構との間の容積にもよるが、瞬間的に圧が上がり、これに遅れてマニホールド圧が上がることにより図れるものである(図6参照)。
【0060】
また、マニホールド圧は、二次側(OUT側)の容積とノズルの特徴にもよるが、ノズルが小さいと圧力の下がり方が遅くてフォグ量も減少し、逆に、ノズルが大きいとポンプの頻度が多くなり、フォグ量が増加するのである。
【0061】
尚、本発明の噴霧潤滑装置は、本実施例に限定されることなく、本発明の目的の範囲内で自由に設計変更し得るものであり、本発明はそれらの全てを包摂するものである。
【0062】
例えば、バイパスエア用二方弁15については、二次側(OUT側)のオリフィスが大きいものに交換された場合、ベンチュリ経由では空気流量が不足するので、バックアップ用として使用するが、圧縮空気の供給源を別ライン(低圧ライン)から供給することで、フォグを作り出す時にのみ、ベンチュリに高圧の空気を供給し、それ以外は、比較的コストの安い低圧の空気を供給するためにも使用できるのである。更に、同じ別ラインでも高圧を供給することで、切り屑の加工穴からの吹き飛ばし効果なども期待できる。
【0063】
また、オリフィスや圧力等が既知の状態で、システムとして安定していれば、圧力スイッチ3がない状態で、二方弁2を一定の周期でON/OFFさせても良い。換言すれば、ノズルサイズが安定していれば、圧力スイッチ3を使用せずに、二方弁のON/OFFのタイミングを設定することで、圧力スイッチ3を使用した場合と同様の安定したフォグの生成が可能となる。
【0064】
更に、より安定した作動をさせるためには、圧力スイッチ3がONした後、数秒すなわち滴下が終わりベンチュリに油が流入しはじめる瞬間に、二方弁2がONする必要があるため、圧力スイッチ3がOFFした後、三方電磁弁(滴下用ポンプ作動三方弁)8を作動させた後、遅延タイマーを経て二方弁2を作動させる必要がある。
【0065】
また、ノズル5やベンチュリの断面が変化した場合、例えば、ノズルの詰まりや二次側(OUT側)配管の詰まり、漏れ、ベンチュリの詰まりなどが起こった場合に、頻度が変化するため、カウンタ等を設置すれば、容易に異常を検出することが可能となることは云うまでもない。
【0066】
【発明の効果】
本発明は上述のように構成され、ルブリケータの一次側に二方弁を二次側に圧力スイッチを設置し、二次側の圧力が所望の設定圧になると前記二方弁をOFFし、設定圧以下になると同二方弁をONすることを繰り返す空気回路及び/又は制御回路を備えてなることによって、省エネ化が図られ、機械の寿命が伸び、小型化も可能になるといった優れた効果を奏するものであり、MQL(最小油量潤滑)セミドライ加工に最適な微量オイルの潤滑が行えるなど、省圧縮空気量に伴うノズルの小径化に対応できる。
【0067】
また、従来ではOUT側のノズル径がφ0.7mm設置されている場合、油を霧化させることは困難であったが、本発明の噴霧潤滑装置では、吐出油量1.2g/h程度のフォグが供給されていることが確認でき、更に、ノズル径φ0.3mmの場合でも、吐出油量0.21g/h程度のフォグの供給が確認できるなど、優れた効果を奏するものである。
【0068】
このように本発明の噴霧潤滑装置は、被給油対象に設置するノズルの小径化に対応すべく必要最低限の圧縮空気を供給できるため、常時、ドリル、ベアリングや歯車といった小形の機械要素に良好な油の潤滑状態を維持することができ、また、構成が単純であるため大量生産に適し、価格も低廉なものとして需要者に提供できるなど、本発明を実施することはその実益的価値が甚だ大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る噴霧潤滑装置の第1実施例を示す空気圧回路図である。
【図2】本発明に係る噴霧潤滑装置の第2実施例を示す空気圧回路図である。
【図3】本発明に係る噴霧潤滑装置の第3実施例を示す空気圧回路図である。
【図4】本発明に係る噴霧潤滑装置の第4実施例を示す空気圧回路図である。
【図5】本発明に係る噴霧潤滑装置の第5実施例を示す空気圧回路図である。
【図6】ベンチュリの一次圧とマニホールド圧を示す表である。
【図7】ノズル径と吐出油量の関係を示すグラフである。
【図8】ベンチュリ機構を示す説明図である。
【図9】圧縮空気を連続的に供給する場合(パターンA)と間欠的に供給する場合(パターンB)とを比較する説明図である。
【符号の説明】
1 エアライン
1 ルブリケータ
2 二方弁
3 圧力スイッチ
4 リリーフ弁付き減圧弁(圧力調整弁)
5 ノズル
7 分岐路
8 三方電磁弁
9 ポンプ
9a 吐出ライン(OUT)
11 フィルタ/レギュレータ
11a フィルタ
11b 減圧弁
12 作動用圧力計
13 圧力計
14 エアーバイパス路
14a 一方の分岐路
14b 他方の分岐路
15 バイパスエア用二方弁
16 エアバイパス調整ねじ
17 マニホールド用圧力計
18 圧力スイッチ(作動圧力用)
19 油路
20 油槽
21 レベルスイッチ
22 ベンチュリ管路
23 空気入口

Claims (2)

  1. ルブリケータの一次側に二方弁を二次側に圧力スイッチを設置し、二次側の圧力が所望の設定圧になると前記二方弁をOFFし、設定圧以下になると同二方弁をONすることを繰り返す制御回路を備えてなり、
    前記二方弁の二次側に分岐路を介して圧力スイッチを設け、該圧力スイッチの設定圧以上でポンプを駆動させ、ルブリケータに間欠的に潤滑油を送り込むこと、
    を特徴とする噴霧潤滑装置。
  2. ルブリケータの一次側に二方弁を二次側に圧力スイッチを設置し、二次側の圧力が所望の設定圧になると前記二方弁をOFFし、設定圧以下になると同二方弁をONすることを繰り返す制御回路を備えてなり、
    前記二方弁の一次側に分岐路を介して三方電磁弁とそれにより駆動されるポンプとを設けると共に、前記二方弁の二次側に圧力スイッチを設け、該圧力スイッチの設定圧以上で前記ポンプを駆動させ、ルブリケータに間欠的に潤滑油を送り込むこと、
    を特徴とする噴霧潤滑装置。
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