JP2007021608A5 - - Google Patents

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セミドライ加工システム
本発明は、工作物の加工時に工作物に対して供給する加工液の量を適切な値に調整するセミドライ加工システムに関するものである。
工作機械を用いて工作物に切削加工や研削加工等の機械加工を行なう場合、加工精度の向上と工具の寿命増大を図るため、加工点近傍に向かって設けられたノズルから油やエマルジョン等の加工液を工作物の被加工面に液状のままかけたり、または霧化して噴霧することにより、工作物と工具との潤滑及び加工により発生する熱の冷却を行なっている。しかし、供給される加工液の量が加工条件に対して適切な量でなければ、工作物と工具との潤滑や加工により発生する熱の冷却を十分に行うことができないばかりでなく、加工液の供給量が極端に少ないような場合には、工具が焼き付きを起こして破損してしまうことがある。また、加工液の供給量が多すぎるとエネルギー消費の無駄になる。このため、加工条件に合った適切な量の加工液を供給することが重要である。
このように、加工条件に合った適切な量の加工液を供給するためには、工作物の加工中に供給される加工液の量を計測する必要があるが、上記のような霧化した加工液の量を計測する際の方法としては、従来、
(1)加工液を霧化する際に供給するエアの圧力を示す圧力計の値から加工液の量を算出する。
(2)加工を行う前に、所定時間だけ容器に噴霧した加工液の量を計測する。
(3)加工を行う前に、所定時間だけ紙に噴霧した加工液の量を計測する。
等の方法が用いられていた。
しかしながら、(1)の方法では、圧力計の値から算出して間接的に加工液の量を計測するものであるため、正確に加工液の量を計測できるものではなかった。また、(2),(3)の方法では、工作物の加工中に加工液の量を計測するものではなく、供給する加工液の量を予め計測しておくものであるため、加工中に加工条件が変動したような場合には、加工前に計測した加工液の量では適正な量でなくなる可能性があり、加工が行われる間に亘って有効な値であるとはいえなかった。
そこで、加工中の工作物に適切に加工液を供給する方法として、上記したような霧化した加工液の量を計測することにより、適切な量の霧化した加工液を供給する方法ではなく、温度上昇,油膜の厚さ,モータの動力等の情報に基づいて、霧化した加工液の粘度を変化させるもの(例えば、特許文献1)、あるいは、貯留された加工液の増減及びこの増減の時間と霧化した加工液の消費時間との関係を監視することにより、安定した量の霧化した加工液を供給するもの(例えば、特許文献2)等が提案されている。
特開2001−295988号公報 特開2003−130286号公報
しかしながら、上記した特許文献1及び特許文献2に係る方法の場合、いずれも霧化した加工液の量を直接計測するものではないため、最終的に供給される霧化した加工液の量が適正な量であるか否かを判断することができないという問題があった。
本発明は、上記した事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、工作物の加工中に供給される霧化した加工液の流量を測定することにより、工作物に適切な流量の霧化した加工液を供給して加工の安定性,加工速度及び精度の向上,工具の長寿命化を図るセミドライ加工システムを提供することにある。
上記した目的を達成するために、請求項1に係る発明においては、工作物の加工時に工作物に対して供給する加工液の量を適切な値に調整するセミドライ加工システムにおいて、該セミドライ加工システムは、少なくとも、加工液を霧化する霧化装置と、該霧化装置で霧化した加工液を工作物に向けて搬送する搬送路と、該搬送路の途中に設置され且つ該搬送路内を搬送される霧化した加工液の流量を計測すると共に、計測した流量を示す流量データ信号を出力するフォグ流量計と、該フォグ流量計から出力された前記流量データ信号が入力されると共に、前記霧化装置で加工液を霧化するための情報を霧化データ信号として前記霧化装置へ出力する制御装置と、から構成され、該制御装置は、入力された前記流量データ信号に基づいて前記霧化データ信号を前記霧化装置へ出力することにより、前記流量データ信号が示す流量が予め設定された流量となるように前記霧化装置を駆動制御することを特徴とする。
また、請求項2に係る発明においては、請求項1に記載のセミドライ加工システムは、前記フォグ流量計には、計測した流量を表示する流量表示部が備えられていることを特徴とする。
請求項1に係る発明においては、加工液を霧化する霧化装置と、霧化装置で霧化した加工液を工作物に向けて搬送する搬送路と、搬送路の途中に設置され且つ搬送路内を搬送される霧化した加工液の流量を計測すると共に、計測した流量を示す流量データ信号を出力するフォグ流量計と、フォグ流量計から出力された流量データ信号が入力されると共に、霧化装置で加工液を霧化するための情報を霧化データ信号として霧化装置へ出力する制御装置と、から構成され、制御装置は、入力された流量データ信号に基づいて霧化データ信号を霧化装置へ出力することにより、流量データ信号が示す流量が予め設定された流量となるように霧化装置を駆動制御する。
このように構成することにより、加工中の工作物に対して最終的に供給される霧化した加工液の流量を計測することができ、この計測した加工液の流量のデータに基づいて、霧化装置で霧化される加工液の流量が設定された流量となるように制御装置により制御される。
このため、例えば、霧化した加工液の流量が減少してしまったような場合に、霧化した加工液の流量の減少が制御装置によって検知されると共に、制御装置からエアーの流量調整弁を開く旨の信号、油ポンプ,水ポンプの出力を高める旨の信号等が出力され、エアーの流量調整弁が開く、あるいは油ポンプ,水ポンプの出力が高まることにより加工液の流量が再び設定された流量となる。
このように、霧化された加工液の流量を一定に保つことができるため、工作物と工具との潤滑や加工により発生する熱の冷却を十分に行うことができると共に、工具が焼き付きを起こして破損してしまうことを防止することができる。これにより、加工の安定性,加工速度及び精度の向上,工具の長寿命化を図ることが可能となる。
また、加工液の流量が極端に減少したような場合に、制御装置から工作機械に対して停止する信号を出力するようにすることで、工作機械,工具,工作物等の破損や故障等を未然に防止することができる。
また、請求項2に係る発明においては、フォグ流量計には、計測した流量を表示する流量表示部が備えられている。これにより、霧化された加工液の流量を具体的な数値で表示することができるため、どれくらいの流量があるかを視覚的に認識することができ、流量調整の目安とすることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。まず、実施形態に係るセミドライ加工システム1の構成について図1を参照して説明する。図1は、実施形態に係るセミドライ加工システム1の構成を示す概略図であり、図2は、フォグ流量計2の正面図であり、図3は、フォグ流量計2に内蔵される異径管21の直径方向の断面図(A)及び長手方向の断面図(B)である。
図1において、本実施形態に係るセミドライ加工システム1は、少なくとも、加工液を霧化する油膜付水滴生成混合器(霧化装置)3と、油膜付水滴生成混合器3で霧化した加工液(油膜付水滴54)を工作物61に向けて搬送する搬送路5と、搬送路5の途中に設置され且つ搬送路5内を搬送される油膜付水滴54の流量を計測すると共に、計測した流量を示す流量データ信号を出力するフォグ流量計2と、フォグ流量計2から出力された流量データ信号が入力されると共に、油膜付水滴生成混合器3で加工液を霧化するための情報を霧化データ信号として油膜付水滴生成混合器3へ出力する制御装置4と、から構成されている。
また、制御装置4には、制御装置4から出力される制御信号によって制御される流量調整弁41、油ポンプ45及び水ポンプ50と工作機械であるマシニングセンタ(図ではM/Cと記載)6がケーブル14b、14c、14d、14eによって接続されており、このマシニングセンタ6に装着された工具60によって工作物61が加工される。そして、油膜付水滴生成混合器3で生成された油膜付水滴54が、搬送路5によって工作物61の加工部分に供給されるようになっている。
まず、フォグ流量計2について説明すると、図2に示すように、フォグ流量計2は、箱型の形状に形成されると共に、その表面上部には計測した油膜付水滴54の流量を表示するための流量表示部11が備えられている。この流量表示部11によって油膜付水滴54の流量を具体的な数値で表示することができるため、どれくらいの流量があるかを視覚的に認識することができ、流量調整の目安とすることができる。この流量表示部11の下方には、フォグ流量計2を起動又は停止するための電源スイッチ10が設けられている。
また、フォグ流量計2の図2における左側方には、油膜付水滴生成混合器3で生成された油膜付水滴54が搬送される搬送路5a(5)が継手12によって接続されており、反対側に位置する右側方には、油膜付水滴54を工作物61に向けて搬送するための搬送路5b(5)が継手12によって接続されている。
また、フォグ流量計2の図2における右側方であって搬送路5bの上方には、制御装置4に対して流量データ信号を出力するためのケーブル14aがコネクタ13によって接続されている。
上記のように構成されるフォグ流量計2の内部には、図3に示すような、実際に油膜付水滴54の流量を計測する部分である流量計測部20が備えられている。この流量計測部20は、主として、油膜付水滴54が通過する異径管21と、異径管21に向けて光を発光する発光素子26と、発光素子26から発光される光を異径管21内で収束させるレンズ28と、異径管21に向けて発光された光を受光する受光素子27と、異径管21を通過する油膜付水滴54を写し撮るCCD25と、異径管21内の光をCCD25で集束させる受光レンズ29と、から構成されている。なお、これらの部材は、ハウジング24内に固定されている。
異径管21は、図3に示すように、その両端部の径が中央部の径よりも小さい円筒形状に形成され、内部を油膜付水滴54が通過するようになっている。この異径管21は、図3において左側に位置する端部が油膜付水滴54が送り込まれる送入口22として形成されると共に、右側に位置する端部が油膜付水滴54が送出される送出口23として形成されている。このように、中央部の径を両端部の径よりも大きくしてあるのは、異径管21内を通過する油膜付水滴54の流速を異径管21の中央部で可観測定域まで減速させるためであり、これにより、異径管21内での油膜付水滴54の流速及び濃度を計測することができるようになっている。
なお、異径管21は、フォグ流量計2から取り外すことができるため、異径管21内に付着した油分の清掃を容易に行うことができる。また、異径管21を縦置きに配置することにより、油分の滞留を防止することができる。
発光素子26は、例えば、LED等により構成されるものであり、この発光素子26から異径管21に向けて発光される光は投光レンズ28によって異径管21内で収束され、異径管21内を通過する油膜付水滴54に照射される。ここで、発光素子26から異径管21に向けて発光された光は受光素子27で受光され、受光素子27は、受光量を示す信号をフォグ流量計2に内蔵されるCPU(図示しない)に対して出力する。発光素子26から発光された光の光量が油膜付水滴54の流速を計測するのに十分でない場合には、受光素子27からCPUに対して出力される信号も光量が不足している旨の信号であるため、CPUでは油膜付水滴54の流速を計測するために十分な光が発光素子26から発光されるように、発光素子26用の制御基板(図示しない)を制御するようになっている。
上記のように構成される流量計測部20によって、油膜付水滴54の流量が計測される原理について概略を説明すると、まず、発光素子26から発光された光は、投光レンズ28によって異径管21内で収束されて異径管21内を通過する油膜付水滴54に照射される。油膜付水滴54に照射された光は、油膜付水滴54に反射されて散乱光として異径管21内で散乱し、この散乱光が受光レンズ29によってCCD25で収束される。即ち、CCD25によって散乱光の強度が計測されるが、この計測された散乱光の強度が油膜付水滴54の濃度を示している。また、油膜付水滴54の速度もCCD25によって計測される。このとき、CCD25は、図3(B)のAで示す範囲を計測域としている。
そして、上記のように計測された油膜付水滴54の速度及び濃度に基づいて、油膜付水滴54の流量が算出される。ここで、油膜付水滴54の流量は、油膜付水滴54の速度と濃度の積、即ち、
・流量(ml/h)=速度×濃度
の式で表される。そして、算出された油膜付水滴54の流量がフォグ流量計2の流量計測部20で表示される。
なお、この算出された油膜付水滴54の流量は単位時間当たりの流量であるが、ある一定時間の間、例えば、工作物61の加工中に亘る流量を積算した累積量を算出することもできるようになっている。
このように、本実施形態に係るフォグ流量計2では、油膜付水滴54の流量,速度,濃度及び累積量を測定することができるようになっている。このため、流量計測部20で表示する数値として油膜付水滴54の流量ばかりでなく、速度,濃度及び累積量のいずれかに切り換えて表示するようにしてもよい。
次に、上記した加工液を霧化する霧化装置としての油膜付水滴生成混合器3について、図1を参照してその概略を説明する。油膜付水滴生成混合器3は、霧化した加工液として、水滴化した水の表面に霧化した油の油膜が形成された油膜付水滴54を生成するものである。なお、この油膜付水滴54は、加工液を液状のまま工作物61にかける場合のように多量の加工液が必要となるということがないため、少量の加工液で工作物61や工具60に対して十分な潤滑及び冷却をすることができる優れた性質を有するものである。
図1に示すように、油膜付水滴生成混合器3の後端部(図中、左側)には、空気供給ダクト42を接続するための空気供給用継手43が螺着されており、空気供給用継手43に接続された空気供給ダクト42は、空気の流量を調整する流量調整弁41に接続されている。流量調整弁41は、空気供給ダクト42を介して空気を供給するためのコンプレッサー40に接続されている。
また、油膜付水滴生成混合器3の上面部(図中、上側)の後方側には、油供給ダクト47を接続するための油供給用継手48が螺着されており、油供給用継手48に接続された油供給ダクト47は、油量を計量する油計量バルブ46に接続されている。油計量バルブ46は、油供給ダクト47を介して油を供給するための油ポンプ45に接続され、油ポンプ45からは油の貯留してある油タンク44に油供給ダクト47が接続されている。
また、油膜付水滴生成混合器3の上面部(図中、上側)の前方側(図中、右側)には、水供給ダクト52を接続するための水供給用継手53が螺着されており、水供給用継手53に接続された水供給ダクト52は、水量を計量する水計量バルブ51に接続されている。水計量バルブ51は、水供給ダクト52を介して水を供給するための水ポンプ50に接続され、水ポンプ50からは水の貯留してある水タンク49に水供給ダクト52が接続されている。
また、油膜付水滴生成混合器3の先端部(図中、右側)には、フォグ流量計2に接続される搬送路5(5a)が接続されている。
上記した油膜付水滴生成混合器3で油膜付水滴54が生成される過程を簡単に説明すると、まず、コンプレッサー40から供給される圧縮空気は、その圧力によって油タンク44から供給された油を油膜付水滴生成混合器3内で霧化すると共に、霧化した油を含んだ含油圧縮空気となって油膜付水滴生成混合器3の先端部側に送られる。
一方、水タンク49から供給される水が、油膜付水滴生成混合器3の先端部側に送られてきた含油圧縮空気の圧力によって水滴化され、この水滴化された水の表面に霧化された油が油膜として付着することにより、油膜付水滴54が生成される。
こうして生成された油膜付水滴54は、搬送路5(5a)内をフォグ流量計2に向けて搬送され、フォグ流量計2によってその流量が計測される。そして、流量が計測された油膜付水滴54は、搬送路5(5b)内を搬送され、工作物61に対して供給されることとなる。
また、油膜付水滴生成混合器3には、上記したように、空気の流量を調整する流量調整弁41,油を供給するための油ポンプ45,水を供給するための水ポンプ50が接続されているが、この流量調整弁41,油ポンプ45,水ポンプ50は、それぞれケーブル14b,14c,14dによって、制御装置4から出力される制御信号を入力するようになっている。そして、流量調整弁41,油ポンプ45,水ポンプ50は、制御装置4からの制御信号に基づいて調整され、空気圧,油圧,水圧がそれぞれ変化するようになっている。
上記ように、流量調整弁41,油ポンプ45,水ポンプ50が接続される制御装置4には、マシニングセンタ6で行われる加工の加工条件に適した油膜付水滴54の流量のデータが記憶されている。具体的には、工具60の回転数,工作物61の送り速度、工作物61に対する切り込み深さ等の違いによって、最適な油膜付水滴54の流量のデータが記憶されている。そして、行われる加工の加工条件に合わせて最適な油膜付水滴54の流量を選択して設定できるようになっている。
しかして、マシニングセンタ6で工作物61の加工を行う際には、制御装置4で設定した最適な流量の油膜付水滴54が油膜付水滴生成混合器3から工作物61に対して供給される。このとき、なんらかの理由によって、供給される油膜付水滴54の流量が減少してしまった場合、油膜付水滴54の流量が減少した旨の信号がフォグ流量計2から出力され、この信号を制御装置4が入力して油膜付水滴54の流量が減少したことを検知する。そして、制御装置4から流量調整弁41を開く旨の信号、油ポンプ45,水ポンプ50の出力を上げる旨の信号等が出力され、流量調整弁41が開く、あるいは油ポンプ45,水ポンプ50の出力が上がる等により油膜付水滴54の流量が再び設定された流量となる。
このとき、例えば、油膜付水滴54の流量の低下によるものであるときには、油ポンプ45,水ポンプ50の出力を高める旨の信号だけを制御装置4から出力するというように、フォグ流量計2で検出される油膜付水滴54の状況に応じた制御をすることにより、油膜付水滴54の流量が設定された流量となるようになっている。
上記したように、油膜付水滴54を一定に保つことができるため、工作物61と工具60との潤滑や加工により発生する熱の冷却を十分に行うことができると共に、工具60が焼き付きを起こして破損してしまうことを防止することができる。これにより、加工の安定性,加工速度及び精度の向上,工具60の長寿命化を図ることが可能となる。
また、前述したように、制御装置4はマシニングセンタ6に対して制御するための信号を出力するようになっているため、例えば、油膜付水滴54の流量が極端に減少してしまい、油膜付水滴生成混合器3を制御するだけでは対応できないような場合には、制御装置4からマシニングセンタ6に対して停止する信号が出力されてマシニングセンタ6が停止するため、マシニングセンタ6,工具60,工作物61等の破損や故障等を未然に防止することができる。
上記した実施形態(第1実施形態)に係るセミドライ加工システム1においては、加工液を霧化する霧化装置として、水滴化した水の表面に霧化した油の油膜が形成された油膜付水滴54を生成する油膜付水滴生成混合器3を示したが、これに限らず、例えば、油を霧化することによりオイルフォグ95を生成するような霧化装置であってもよい。このような実施形態(第2実施形態)について、図4を参照して説明する。図4は、第2実施形態に係るセミドライ加工システム1の構成を示す概略図である。なお、第2実施形態に係るセミドライ加工システム1は、霧化装置として、第1実施形態の油膜付水滴生成混合器3に代えてオイルフォグ生成装置7が設けられている以外は同様の構成であるため、オイルフォグ生成装置7についてのみ説明する。また、同じ機能を奏する部材については、同じ符号を付した。
図4に示すように、第2実施形態に係るセミドライ加工システム1においては、霧化装置として油を霧化することによりオイルフォグ95を生成するオイルフォグ生成装置7が備えられている。
オイルフォグ生成装置7の構成について説明すると、オイルフォグ生成装置7は、主として、オイルフォグ生成装置7の基体を構成するオイルフォグ生成部77と、中空針状に形成される油ノズル70と、網状に形成されるコロナ放電電極71と、油ノズル70とコロナ放電電極71との間に接続される高電圧発生装置72と、から構成されている。
オイルフォグ生成部77は、例えば、図4に示すように、円筒形状に形成されるものであり、一端側(図中、左側)は、空気を供給するための空気供給パイプ93が接続される空気供給側端部73として形成されると共に、他端側(図中、右側)は搬送路5(5a)が接続されるオイルフォグ搬送側端部74として形成されている。このオイルフォグ生成部77内部の空気供給側端部73側には油ノズル70の先端が臨むと共に、オイルフォグ搬送側端部74側にはコロナ放電電極71が設置されている。
油ノズル70は、前述のように中空針状に形成されると共に、油が供給される油噴出口75がコロナ放電電極71側に向くように設置されている。また、油噴出口75と反対側の端部である接続端部76には、油を供給するための油供給パイプ82が接続されている。
コロナ放電電極71は、前述のように網状に形成されると共に、オイルフォグ生成部77の内側形状に合わせた円形状に形成されて、オイルフォグ生成部77内に設置されている。また、このコロナ放電電極71は、油ノズル70の油噴出口75から約30〜50mmの間隔を置いて設置されている。なお、本実施形態においては、コロナ放電電極71は、網状で円形状に形成されるものであるが、これに限らず、例えば、リング形状に形成されてその内径がオイルフォグ生成部77の内径と合うように、オイルフォグ生成部77の内壁に埋め込まれるものであってもよい。この場合には、生成されたオイルフォグ95は、コロナ放電電極71の中心に形成されている円形状の穴を通過することとなる。
上記した油ノズル70とコロナ放電電極71との間には、高電圧発生装置72が接続されており、この高電圧発生装置72によって、油ノズル70とコロナ放電電極71との間に高電圧が印加されるようになっている。そして、この油ノズル70とコロナ放電電極71との間に印加される高電圧によってコロナ放電が発生するようになっている。なお、コロナ放電とは、針のような金属製の電極にかかる電圧がある大きさを超えたとき、空気の絶縁が破壊されて電極の先端部分に発生する青紫色の放電現象のことをいう。
ここで、本実施形態に係るオイルフォグ生成装置7において、コロナ放電によって油を霧化することによりオイルフォグ95が生成される状態について説明する。本実施形態におけるオイルフォグ生成装置7では、油ノズル70と油ノズル70から間隔を置いてコロナ放電電極71が設置されると共に、油ノズル70からは油が供給される。油ノズル70から噴出される油は液状であるが、油ノズル70とコロナ放電電極71との間に高電圧発生装置72によって高電圧を印加することにより、油が霧化されてオイルフォグ95が生成されると同時に、生成されるオイルフォグ95が帯電される。このとき、図4に示すように、油ノズル70側にマイナス極が接続されているため、生成されるオイルフォグ95はマイナスの電荷で帯電される。
このように、本実施形態に係るオイルフォグ生成装置7においては、マイナスの電荷により帯電したオイルフォグ95が生成されることとなる。なお、生成されるオイルフォグ95の粒子径は、油ノズル70とコロナ放電電極71との間に印加する電圧値によって変化するものであり、電圧値を高くするほど粒子径が小さくなるが、オイルフォグ95としての適正な粒子径は、1μm以下である。これは、粒子径を1μm以下とすれば、オイルフォグ95の付着性を低下させることができる。そして、オイルフォグ95の粒子径をこの1μm以下とするために必要な電界値は、後述するように、約300〜400kV/mである。なお、油ノズル70にプラス極、コロナ放電電極71にマイナス極を接続することにより、オイルフォグ95をプラスの電荷で帯電させることもできる。
次に、オイルフォグ生成装置7に油を供給するための構成について説明すると、オイルフォグ生成装置7には、油を貯留しておく油タンク80と、油タンク80の油をオイルフォグ生成装置7に供給するための動力源である油供給装置81と、両端がそれぞれ油タンク80及び油ノズル70の接続端部76に接続されると共にオイルが通る油供給パイプ82と、が備えられている。
上記した油供給装置81は、油タンク80から吸引したオイルを油供給パイプ82を介して油ノズル70に送り出すものであり、具体的には、定まった量のオイルを安定して供給することができる定量ポンプである静電ポンプ,ピストンポンプ,ギアポンプ,静圧ポンプ等が用いられ、必要とされるオイルフォグ95の量やオイルフォグ生成装置7の製造コスト等を勘案して選択されるものである。なお、本実施形態においては、上記した定量ポンプのうち、微少量のオイルを供給することができるという点から、微少容量ポンプである静電ポンプを用いている。このように静電ポンプを用いて微少量のオイルを供給することで、オイルフォグ95の生成量も細かく調整することができるため、様々な種類の工作方法又は被潤滑部品に対して適用できるオイルフォグ生成装置7を構成することができる。
次に、オイルフォグ生成装置7に空気を供給するための構成について説明すると、オイルフォグ生成装置7には、空気を送り出す圧力空気源90と、圧力空気源90から送りだされる空気を清浄化する空気フィルター91と、圧力空気源90から送りだされる空気の圧力を調整する空気レギュレータ92と、オイルフォグ生成部77の空気供給側端部73に接続されると共に、圧力空気源90から送りだされる空気が通る空気供給パイプ93と、が備えられている。上記した圧力空気源90は、空気供給パイプ93を介して空気をオイルフォグ生成部77に送り出すコンプレッサー等である。
そして、オイルフォグ搬送側端部74には、フォグ流量計2に接続される搬送路5(5a)が接続されている。
しかして、上記のように構成されるオイルフォグ生成装置7の作用について説明すると、まず、油供給装置81を稼動させることにより、油タンク80内の油が油供給パイプ82を介して油ノズル70内へ供給される。油ノズル70内へ供給された油は、油噴出口75からコロナ放電電極71に向けて噴出される。このとき、油ノズル70とコロナ放電電極71との間には、前述したように、高電圧発生装置72により高電圧が印加されており、この高電圧によってコロナ放電が発生している。そして、油噴出口75から噴出される油が図4で説明した原理により、油ノズル70とコロナ放電電極71との間のコロナ放電で霧化されることにより、マイナスの極性で帯電されたオイルフォグ95が生成される。
また、オイルフォグ生成部77の空気供給側端部73には、前述したように、空気供給パイプ93が接続されており、圧力空気源90から送り出される空気が空気供給パイプ93を介してオイルフォグ生成部77内に供給されるため、この供給された空気によって、生成されたオイルフォグ95がオイルフォグ生成部77のオイルフォグ搬送側端部74に向けて送り出されることとなる。そして、オイルフォグ搬送側端部74に向けて送り出されたオイルフォグ95は、オイルフォグ搬送側端部74に接続された搬送路5(5a)内
をフォグ流量計2向けて搬送され、フォグ流量計2によってその流量が計測される。そして、流量が計測されたオイルフォグ95は、搬送路5(5b)内を搬送され、工作物61に対して供給されることとなる。
また、オイルフォグ生成装置7には、上記したように、空気を送り出す圧力空気源90,油ノズル70とコロナ放電電極71との間に高電圧を印加する高電圧発生装置72,油をオイルフォグ生成装置7に供給するための油供給装置81が接続されているが、この圧力空気源90,高電圧発生装置72,油供給装置81は、それぞれケーブル14b,14c,14dによって、制御装置4から出力される制御信号を入力するようになっている。そして、圧力空気源90,高電圧発生装置72,油供給装置81は、制御装置4からの制御信号に基づいて調整され、空気圧,電圧,油圧がそれぞれ変化するようになっている。
上記ように、圧力空気源90,高電圧発生装置72,油供給装置81が接続される制御装置4には、マシニングセンタ6で行われる加工の加工条件に適したオイルフォグ95の流量のデータが記憶されている。具体的には、第1実施形態と同様に、工具60の回転数,工作物61の送り速度、工作物61に対する切り込み深さ等の違いによって、最適なオイルフォグ95の流量のデータが記憶されている。そして、行われる加工の加工条件に合わせて最適なオイルフォグ95の流量を選択して設定できるようになっている。
しかして、マシニングセンタ6で工作物61の加工を行う際には、制御装置4で設定した最適な流量のオイルフォグ95がオイルフォグ生成装置7から工作物61に対して供給される。このとき、なんらかの理由によって、供給されるオイルフォグ95の流量が減少してしまった場合、オイルフォグ95の流量が減少した旨の信号がフォグ流量計2から出力され、この信号を制御装置4が入力してオイルフォグ95の流量が減少したことを検知する。そして、制御装置4から圧力空気源90の圧力を上げる旨の信号、高電圧発生装置72の電圧を上げる旨の信号,油供給装置81の圧力を上げる旨の信号等が出力され、圧力空気源90の圧力,高電圧発生装置72の電圧,油供給装置81の圧力が上がる等によりオイルフォグ95の流量が再び設定された流量となる。
このとき、フォグ流量計2で検出されるオイルフォグ95の状況に応じた制御をすることにより、オイルフォグ95の流量が設定された流量となるようになっている。
上記したように、オイルフォグ95を一定に保つことができるため、工作物61と工具60との潤滑や加工により発生する熱の冷却を十分に行うことができると共に、工具60が焼き付きを起こして破損してしまうことを防止することができる。これにより、加工の安定性,加工速度及び精度の向上,工具60の長寿命化を図ることが可能となる。
また、前述したように、制御装置4はマシニングセンタ6に対して制御するための信号を出力するようになっているため、例えば、オイルフォグ95の流量が極端に減少してしまい、オイルフォグ生成装置7を制御するだけでは対応できないような場合には、制御装置4からマシニングセンタ6に対して停止する信号が出力されてマシニングセンタ6が停止するため、マシニングセンタ6,工具60,工作物61等の破損や故障等を未然に防止することができる。
なお、上記したように、第1実施形態及び第2実施形態に係るセミドライ加工システム1の霧化装置として、油膜付水滴生成混合器3及びオイルフォグ生成装置7を示したが、これらに限らず、例えば、水を空気圧により霧化して工作物61に供給するというように、加工液を霧化して工作物61に供給するものであればどのような霧化装置であっても適用することができる。
第1実施形態に係るセミドライ加工システムの構成を示す概略図である。 フォグ流量計の正面図である。 フォグ流量計に内蔵される異径管の直径方向の断面図(A)及び長手方向の断面図(B)である。 第2実施形態に係るセミドライ加工システムの構成を示す概略図である。
符号の説明
1 セミドライ加工システム
2 フォグ流量計
3 油膜付水滴生成混合器(霧化装置)
4 制御装置
5(5a,5b) 搬送路
6 マシニングセンタ
7 オイルフォグ生成装置(霧化装置)
54 油膜付水滴(霧化した加工液)
61 工作物
95 オイルフォグ(霧化した加工液)
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