JP2000126983A - 工作機械の微量切削油剤供給装置 - Google Patents

工作機械の微量切削油剤供給装置

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JP2000126983A
JP2000126983A JP10321483A JP32148398A JP2000126983A JP 2000126983 A JP2000126983 A JP 2000126983A JP 10321483 A JP10321483 A JP 10321483A JP 32148398 A JP32148398 A JP 32148398A JP 2000126983 A JP2000126983 A JP 2000126983A
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compressed air
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Akio Ota
昭夫 太田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工具の種類や加工条件等に対応して、加工点
に対する霧状切削油剤を含む空気の供給条件を変化さ
せ、霧状切削油剤を最適な量だけ加工点に確実に供給し
て加工を行う技術が求められていた。 【解決手段】 工具4に設けられた噴出口から微量の霧
状切削油剤7を含む空気を加工点5に向けて供給する微
量切削油剤供給装置1であって、液体状切削油剤23を
貯留する筐体25と、滴状の切削油剤に霧化用圧縮空気
22bを吹き付けて霧状にする霧化手段20を有し、こ
の霧化手段で霧化した霧状切削油剤を溜めておく霧化室
21と、霧化手段に滴状の切削油剤を供給する切削油剤
供給手段42と、霧化手段に霧化用圧縮空気を供給する
霧化用圧縮空気供給手段44と、霧状切削油剤7を含む
空気を工具の噴出口に供給するための霧状切削油剤流路
45と、切削油剤供給手段および霧化用圧縮空気供給手
段による供給の有無の制御を行う制御手段31とを備え
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、数値制御(NC)
旋盤など工作機械の微量切削油剤供給装置にかかり、特
に、工具で加工している工作物の加工点に微量の切削油
剤を含む空気を供給するための工作機械の微量切削油剤
供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来は、工作物を工具で加工する加工部
の冷却,潤滑および切屑の排出のために、切削油剤を大
量に供給しながら加工を行っていた。ところが、加工時
や、廃油となった切削油剤の焼却処理時に、有害なダイ
オキシンの発生など環境問題が生じる可能性が高まって
きた。最近の社会的傾向として、この環境問題が従来に
増して重要視されるようになってきている。そのため、
近年の工作機械では、環境保護の観点から廃液や廃油の
発生を抑制する傾向にあり、特に、切削油剤を全く使用
しないで加工するドライ加工(クーラントレス加工)の
要求がある。
【0003】しかしながら、加工時に切削油剤を全く使
用しないと、潤滑性,冷却および切屑の排出性に問題が
生じるので、完全なドライ加工は実際上はかなり困難で
ある。そこで、加工時に、工具の加工点に微量の霧状
(ミスト状)の切削油剤を含む空気を供給するいわゆる
セミドライ加工を行う場合があり、このセミドライ加工
は、Minimum Quantity Lubrication(MQL)とも呼ば
れている。
【0004】特許第2687110号公報には、主軸の
先端または工具ホルダ内にミスト発生装置を設けた工作
機械の主軸装置が開示されている。また、特開平10−
86036号公報には、−1℃以下の乾燥空気と微粒子
状油を加工点に供給する冷風加工方法およびその装置が
開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】NC旋盤やマシニング
センタ(以下、MCと記載)等では、工具の交換や刃物
台のタレット割出しを行って工具の種類を変えたり、ま
たは同じ工具でも加工条件を変えることにより、多種類
の加工を自動的に行うことができる。セミドライ加工で
は、このように工具の種類,工具形状,加工の内容およ
び加工条件が変化すると、霧化(ミスト化)した微量の
切削油剤を含む空気の加工点に噴出する噴出量を変化さ
せ、霧状切削油剤を含む空気を最適な量だけ加工点に確
実に供給する必要がある。また、工具内の流路内径,噴
出口直径などが各工具毎に異なり、各工具毎に霧状切削
油剤を含む空気を供給するための供給条件が異なること
もある。
【0006】しかしながら、前記各公報には、切削油剤
を含む空気を加工点に最適な量だけ確実に供給するよう
に、切削油剤や圧縮空気の供給量を工具毎や加工条件に
対応して変化させるための技術についての記載がない。
そのため、加工条件が変化した場合に、切削油剤や圧縮
空気の供給量が多すぎたり少なすぎたりする不具合が生
じる恐れがあるので、セミドライ加工の実用化が困難で
あった。
【0007】本発明は、このような課題を解決するため
になされたもので、工具の種類や加工条件等に対応し
て、加工点に対する微量の霧状切削油剤を含む空気の供
給条件を変化させ、霧状切削油剤を含む空気を最適な量
だけ加工点に確実に供給して加工を行うことができる工
作機械の微量切削油剤供給装置を提供することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明にかかる工作機械の微量切削油剤供給装置
は、工具で加工している工作物の加工点に向けて、工具
の刃先部近傍に設けられた噴出口から微量の霧状の切削
油剤を含む空気を供給する工作機械の微量切削油剤供給
装置であって、液体状の前記切削油剤を貯留する筐体
と、この筐体内の上部に形成され、滴状の前記切削油剤
に霧化用圧縮空気を吹き付けて前記切削油剤を霧状にす
る霧化手段を有し、この霧化手段で霧化した霧状の前記
切削油剤を溜めておく霧化室と、前記霧化手段に滴状の
前記切削油剤を供給する切削油剤供給手段と、前記霧化
手段に前記霧化用圧縮空気を供給する霧化用圧縮空気供
給手段と、前記霧化室内の霧状の前記切削油剤を含む空
気を前記工具の前記噴出口に供給するための霧状切削油
剤流路と、前記工作機械の加工のための制御を行うとと
もに、前記切削油剤供給手段および前記霧化用圧縮空気
供給手段による供給の有無の制御を少なくとも含む制御
を行う制御手段とを備えている。
【0009】前記切削油剤供給手段は、前記制御手段の
制御により前記霧化手段への前記切削油剤の供給量を調
整可能なものであるのが好ましい。
【0010】なお、前記切削油剤供給手段は、前記制御
手段の制御により工具毎に前記霧化手段への前記切削油
剤の供給量を調整可能なものであるのが好ましい。
【0011】前記切削油剤供給手段は、ピストンが1回
往復移動する毎に所定量の切削油剤を前記霧化室に供給
するプランジャポンプと、前記ピストンを往復移動させ
るため圧力流体を間欠的に供給する駆動用圧力流体間欠
供給手段とを備え、前記制御手段は、前記プランジャポ
ンプへの前記圧力流体の供給回数を制御するものである
のが好ましい。
【0012】前記霧化室内に加速用圧縮空気を供給して
前記霧化室内の前記霧状の切削油剤を含む空気を加圧す
るとともに前記霧状切削油剤供給流路内を流れる前記霧
状切削油剤を含む空気の速度を加速させるための加速用
圧縮空気供給手段を設けるのが好ましい。
【0013】なお、前記加速用圧縮空気供給手段は、前
記制御手段の制御により前記加速用圧縮空気の圧力また
は前記加速用圧縮空気の供給の有無を調整可能なもので
あるのが好ましい。また、前記加速用圧縮空気供給手段
は、前記制御手段の制御により前記加速用圧縮空気の圧
力または前記加速用圧縮空気の供給の有無を工具毎に調
整可能なものであるのが好ましい。前記加速用圧縮空気
供給手段は、前記制御手段に制御される印加電圧に比例
して前記圧縮空気の圧力が変化する電圧比例制御弁であ
るのが好ましい。
【0014】前記霧化用圧縮空気の圧力と前記霧化室内
の圧力との差圧は、前記霧化室内の圧力のほうが所定圧
低くなるように、前記制御手段は、前記加速用圧縮空気
供給手段で前記加速用圧縮空気の圧力または前記加速用
圧縮空気の供給の有無を制御するものであるのが好まし
い。
【0015】前記制御手段は、前記切削油剤供給手段お
よび前記加速用圧縮空気供給手段の少なくとも一方を制
御する制御条件を、前記工作機械の動作を指令するNC
プログラムから入力可能なものであるのが好ましい。
【0016】前記制御手段は、前記切削油剤供給手段お
よび前記加速用圧縮空気供給手段の少なくとも一方を制
御する制御条件を設定可能な設定画面を表示する表示手
段と、前記設定画面を表示した状態で前記制御条件を入
力可能な入力手段とを有するものであるのが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる実施の形態
の一例を図1から図5を参照して説明する。図1は本発
明の第1の実施形態にかかる工作機械の微量切削油剤供
給装置の回路図、図2は前記工作機械に装着された工具
の先端部を示す部分拡大図、図3は本発明の第2の実施
形態にかかる微量切削油剤供給装置の回路図、図4,図
5はそれぞれ第1,第2の実施形態にかかる設定画面の
一例を示す説明図である。
【0018】(第1の実施形態)図1に示す第1の実施
形態では、工作機械としてMC(マシニングセンタ)2
の場合を示しているが、工具の種類,加工の内容および
加工条件等が自動的に変化する工作機械であれば、NC
旋盤,ターニングセンタ,研削盤など他の種類の工作機
械であってもよい。図1および図2に示すように、微量
切削油剤供給装置1が設けられたMC2は、NC(数値
制御)装置14により制御されている。微量切削油剤供
給装置1は、工作物3を工具4で加工する加工点5に向
けて、工具主軸13の内部流路6aおよび工具4の内部
流路6を介して噴出口(ノズル)8から微量の霧状(ミ
スト状)の切削油剤7を含む空気を噴出させて供給す
る。工具主軸13の内部流路6aとしては、センタース
ルークーラント機構,端面スルークーラント機構などの
機構を使用することができる。また、内部流路6を備え
た工具としては、油穴付工具(オイルホール工具),す
きまスルー付工具,コレットスルー付工具などと呼ばれ
ているものを使用することができる。
【0019】MC2において、ベッド10上にはコラム
11が立設しており、コラム11には、主軸頭12が、
工具主軸13の軸線方向と平行な方向である上下方向
(Z軸方向)に移動可能に設けられている。主軸頭12
には、工具主軸13が回転可能に支持されており、工具
主軸13の先端部には工具4が着脱可能に装着されてい
る。ベッド10上に設けられたテーブル15と、工具主
軸13とは、相対的に工具主軸13の軸線方向と平行な
方向(Z軸方向)を含む直交3軸方向に移動可能になっ
ている。工具主軸13は、主軸頭12の内部または上部
などに設けられた主軸モータ(図示せず)により回転駆
動されて所定の回転数で回転する。
【0020】すなわち、工具4が回転するとともに工作
物3に対して直交3軸方向に相対移動することにより、
加工が行われる。工具4は、図示しない自動工具交換装
置(ATC)により自動的に工具交換されるので、順次
工具の種類が変わる。また、異なる工具または同じ工具
で加工条件も適宜変更される場合がある。工具4が図2
に示すようなツイストドリル(以下、ドリルと記載)の
場合には、スパイラル状の溝9がドリル4の外周に形成
されている。このドリル4で穴あけ加工中に発生する切
屑は、溝9を通って工作物3の外方に排出されるように
なっている。
【0021】ドリル4の内部には、空気と混合した微量
の霧状切削油剤7を流すための内部流路6がねじれて形
成され、ドリル先端(すなわち、刃先部近傍)には、霧
状切削油剤を含む空気を噴出するための噴出口8が形成
されている。加工時には、ドリル4の先端部が工作物3
に接触して加工を行う加工点5に、ドリル4の内部流路
6を介して霧状切削油剤7を含む空気を供給している。
このドリル4は、いわゆる油穴付ドリル(オイルホール
ドリル)である。ところで、微量の霧状切削油剤7は、
加工点5に噴出する圧縮空気の流速が小さいと、圧縮空
気中の霧状切削油剤7の微粒子の有するエネルギが小さ
いので加工点5に付着しにくい傾向がある。そのため、
ノズル8から噴出する圧縮空気は所定の流速以上を有し
ていることが必要である。
【0022】次に、微量切削油剤供給装置1について説
明する。微量切削油剤供給装置1は、霧化室21とプラ
ンジャポンプ24とを備えている。霧化手段20を有す
る霧化室21には、この霧化手段20により霧化(ミス
ト化)した霧状切削油剤7が空気と混合されて溜められ
る。霧化手段20は、内部が霧化室21になっている筐
体25に設けられている。プランジャポンプ24は、筐
体25の下部に、または筐体25の下方の取付け部に取
付けられている。プランジャポンプ24は、圧力流体と
しての圧縮空気22が供給されることにより作動し、こ
の圧縮空気22の供給回数に対応して液体状の切削油剤
23を霧化手段20に滴状にして供給する供給ポンプで
ある。
【0023】プランジャポンプ24は、ポンプ本体の室
24a内にピストン24bが進退移動可能に設けられて
おり、ピストン24bが1回往復移動する毎に所定量の
切削油剤を霧化室21に供給することができる。室24
aの一方の側には、圧縮空気22を供給するためのポー
ト24dが設けられている。また、室24aの他方の側
には、ばね24cが設けられ、ピストン24bの前方に
は切削油剤室が設けられている。すなわち、圧縮空気2
2を供給するとピストン24bが前進し、切削油剤室の
切削油剤をピストン24bの移動量分押し出す。圧縮空
気22の供給を停止すると、ピストン24bはばね24
cに押圧されて後退する。切削油剤7,23としては、
植物油をベースとして抽出した天然有機成分で安全性の
高い油で、生分解性によって環境中に放出されても分解
して、環境問題が発生する恐れがほとんどないものが好
ましい。
【0024】圧縮空気源26は、ごみや油分などが取り
除かれ乾燥した清浄な圧縮空気22を流路27に供給し
ている。流路27には、ポンプ駆動用圧縮空気供給流路
(以下、ポンプ用流路と記載)28,霧化用圧縮空気供
給流路(以下、霧化用流路と記載)29および加速用圧
縮空気供給流路(以下、加速用流路と記載)30が接続
されている。ポンプ用流路28は、圧縮空気22の供給
回数を調節可能な第1の電磁方向切換弁32を有し、プ
ランジャポンプ24に接続されてポンプ駆動用の圧縮空
気22をプランジャポンプ24に供給している。駆動用
圧力流体間欠供給手段としての第1の電磁方向切換弁3
2は、プランジャポンプ24のピストン24bを往復移
動させるため圧縮空気22を間欠的に供給する。この第
1の電磁方向切換弁32としては、ソレノイド32aの
オン,オフで流路を開閉動作する方向切換弁が使用され
ている。第1の電磁方向切換弁32およびプランジャポ
ンプ24等により、霧化手段20に滴状の切削油剤を供
給する切削油剤供給手段42が構成されている。
【0025】この実施形態では、切削油剤供給手段42
による液状切削油剤23の供給量を、第1の電磁方向切
換弁32の切り換え回数で制御するように説明を行って
いるがこれに限定されることはない。たとえば、プラン
ジャポンプ24等をパルスジェネレータの周波数に対応
して切削油剤吐出動作を行うものとしておき、パルスジ
ェネレータの周波数を制御して液状切削油剤23の供給
量の調整を可能なものとしてもよい。
【0026】筐体25内の霧化室21の下部には液状の
切削油剤23が貯留しており、上部空間の霧化室21に
は霧状の切削油剤7が溜められている。プランジャポン
プ24の吸込み部33は、プランジャポンプ24のピス
トン24bが後退側(図1の右側)に移動していると
き、液状切削油剤23が流入するようになっている。逆
止弁34を有する吐出部35は霧化手段20に接続され
ている。プランジャポンプ24は、ポンプ用流路28を
介して供給される圧縮空気22により駆動され、一回往
復動作するたびに所定量の液状切削油剤23を、吸込み
部33を介して霧化室21の下部からポンプ室内に流入
させ、吐出部35から滴状の切削油剤にして霧化手段2
0に供給している。霧化手段20で霧化できなかった切
削油剤や大きな粒の霧状切削油剤は、筐体25内の霧化
室21下部に戻って貯留される。このことにより、微細
な霧状切削油剤7のみが霧化室21内に残る。
【0027】霧化用流路29は霧化手段20に接続され
ている。この霧化用流路29には、霧化用の圧縮空気2
2bを供給するための第3の電磁方向切換弁36と逆止
弁37が設けられている。この第3の電磁方向切換弁3
6等は、霧化手段20に霧化用圧縮空気22bを供給す
るための霧化用圧縮空気供給手段44を構成している。
霧化手段20で、霧化用流路29から供給された霧化用
圧縮空気22bを、プランジャポンプ24から供給され
た滴状の液状切削油剤23に吹き付けることにより混合
して霧化する。霧状の切削油剤7は、空気と混合されて
霧化室21に溜められる。この霧化室21内に溜められ
た霧状の切削油剤7を含む空気の圧力が、ドリル4の噴
出口8側より高くなると、霧状の切削油剤を含む空気
が、工具側供給流路(霧状切削油剤供給流路)45を介
して噴出口8より噴出される。
【0028】加速用流路30は、加速用の圧縮空気22
aの供給または供給停止を行う第2の電磁方向切換弁3
8を有し、霧化室21に接続されている。加速用流路3
0には、第2の電磁方向切換弁38のほかに、手動で流
量を調節するための可変絞り弁である流量制御弁39と
逆止弁40も設けられている。流量制御弁39と第2の
電磁方向切換弁38等により、加速用圧縮空気供給手段
43が構成されている。加速用圧縮空気供給手段43
は、流量制御弁39で流量を調整された加速用圧縮空気
22aを霧化室21内に供給して、霧化室21内の霧状
切削油剤7を含む空気を加圧するとともに、工具側供給
流路45内を流れる霧状切削油剤7を含む空気の速度を
加速させるものである。これにより、霧化室21内から
流出される霧状切削油剤7を含む空気の噴出口8からの
噴出速度が加速することになる。流量制御弁39は、加
速用圧縮空気22aを霧化室21内に供給したとき、霧
化室21内の圧力が高くならないように所定の工具に対
応させて予め調整しておくものである。第1,第2,第
3の電磁方向切換弁32,38,36は、ブロック状の
マニホールド41に取付けられている。
【0029】霧化室21には工具側供給流路45が接続
されている。この工具側供給流路45は、工具主軸13
の内部流路6aを介してドリル4の内部流路6に接続さ
れ、霧化室21内の霧状切削油剤7を含む空気を、ドリ
ル4の噴出口8に供給するためのものである。筐体25
には、霧化用圧縮空気22bの圧力と霧化室21内の圧
力との差圧を測定するための差圧計PG3 と、液状切削
油剤23を霧化室21に供給するための供給口47が取
付けられている。差圧計PG3 は、差圧が設定された値
より小さくなった場合、PLC(プログラマブルロジッ
クコントローラ)52に信号を送出する。さらに、筐体
25には、液面計49とフロートスイッチ50が取付け
られている。液面計49は、筐体25内の霧化室21の
下方の液状切削油剤23の液面48を検出し、目視で確
認するためのものである。フロートスイッチ50は、液
面48の下限位置を検出してPLC52に信号を送出
し、プランジャポンプ24の空運転を防止するためのも
のである。
【0030】PLC52は、インターフェースを介して
NC装置14に接続されている。PLC52には、第1
から第3の電磁方向切換弁32,38,36,フロート
スイッチ50,差圧計PG3 が接続されている。このP
LC52は、各種機器との間の入出力信号により、各種
機器をNC装置14からの指令に基づいてシーケンス制
御するためのものである。MC2の加工のための制御を
行うとともに、切削油剤供給手段42および霧化用圧縮
空気供給手段44による供給の有無の制御を少なくとも
含む制御を行うNC装置14とPLC52とからなる制
御手段31が構成されている。なお、PLC52は、N
C装置14内に設けられたPLC部であってもよい。
【0031】制御手段31は、NCプログラムにプログ
ラムされた供給条件または工具に設定された供給条件に
対応して、第1の電磁方向切換弁32の開閉動作回数を
制御することにより、プランジャポンプ24への圧縮空
気22の供給回数を制御している。これにより、プラン
ジャポンプ24の往復移動回数を制御して、霧化手段2
0への切削油剤の供給量を調整している。また、制御手
段31は、流量制御弁39で流量調整され霧化室21に
供給される加速用圧縮空気22aを、第2の電磁方向切
換弁38で供給するかしないか制御している。NC装置
14は、工具毎に対応して液状切削油剤23の供給条件
(制御条件)と加速用圧縮空気22aの供給条件(制御
条件)を設定可能な設定画面53(図4)を表示する液
晶ディスプレイなど表示手段54と、設定画面53を表
示した状態で設定画面53から液状切削油剤23の供給
条件と加速用圧縮空気22aの供給条件を入力可能なキ
ーボードなど入力手段55とを有し、この設定入力され
た液状切削油剤23と加速用圧縮空気22aの制御を行
う。
【0032】加工点5に微量の霧状切削油剤7を含む空
気を供給する場合、下記の三つの制御に分けられる。 単純噴出:液状切削油剤の供給量は所定の固有値。加
速用圧縮空気による霧化室内の加圧なし。 液状切削油剤の供給量の制御:プランジャポンプの往
復移動回数を変更(第1の電磁方向切換弁用タイマによ
る第1の電磁方向切換弁の切換え回数変更)。 加速用圧縮空気の供給または供給量の制御:第2の電
磁方向切換弁の切り換えを制御または電圧比例制御弁の
制御。
【0033】符号の単純噴出は、加工点5に噴出する
霧状切削油剤7を含む空気の供給条件を工具毎に変更す
る必要がない場合である。この時は、液状切削油剤23
の供給量は所定の値であり、加速用圧縮空気22aの供
給による霧化室21の加圧もない。したがって、加速用
流路30の第2の電磁方向切換弁38(または、電圧比
例制御弁68)は閉じておく。次に、符号の液状切削
油剤23の供給量を制御する場合には、第1の電磁方向
切換弁32を開閉動作させるためのタイマー値を変更し
て、プランジャポンプ24に圧縮空気22を供給する回
数を変更する。その結果、プランジャポンプ24から霧
化手段20に供給される液状切削油剤23の流量が増減
して、霧化室21内の霧状切削油剤7の量を制御するこ
とができる。符号の加速用圧縮空気22aの供給量を
制御する場合には、図1では第2の電磁方向切換弁38
を開状態にして霧化室21内に供給する。なお、加速用
圧縮空気22aの流量は、流量制御弁39で予め設定し
ておく。
【0034】次に、図4に従って、設定画面53から微
量切削油剤供給条件を設定入力する方法を説明する。設
定画面53は、タレット番号欄,工具番号欄,工具名
欄,微量切削油剤供給条件欄(MQL条件欄)とからな
っている。なお、タレット番号欄,工具番号欄,工具名
欄は、オペレータに分かりやすくするために表示してい
るので、工具毎に設定できればよく、たとえば工具番号
欄だけであってもよい。
【0035】MQL条件欄の第1の欄53aは、霧状切
削油剤を含む空気を供給するか否かを工具毎に選択する
ための欄であり、供給する場合には「ON」、供給しな
い場合には「OFF」を入力する。工具番号1,2の工
具は、霧状切削油剤を含む空気を供給する選択の設定を
行っており、工具番号3の工具は、供給しない選択の設
定を行っている。この入力は、たとえば、供給を
「1」、供給しないを「0」のような入力であってもよ
く、オペレータが入力および表示確認が容易なものであ
ればよい。
【0036】第2の欄53bは、切削油剤供給手段42
で霧化室21に供給する液状切削油剤23の量を入力す
るものである。図4の例では、工具番号1の工具は30
cc/minに設定されており、工具番号2の工具は6
0cc/minに設定されている。この設定は、プラン
ジャポンプ24の進退移動の回数等でもよい。第3の欄
53cは、加速用圧縮空気22aを供給するのか否かを
入力するものである。たとえば、工具番号1の工具では
供給しないので「OFF」、工具番号2の工具では供給
するので「ON」と設定入力されている。なお、この入
力は、加速用圧縮空気22aを供給しない場合は「0」
または空欄とし、供給する場合は「1」のようにしても
よい。そして、各工具番号の工具がTコード指令等で呼
び出されたとき、この設定供給条件に従って、霧状切削
油剤7を含む空気が工具の噴出口から加工点に向けて噴
出される。
【0037】次に、NCプログラムから供給条件を設定
する方法について説明する。微量切削油剤供給装置1は
Mコード(M△△,M□□)でオン,オフさせる。ま
た、供給条件の設定はマクロプログラムなどPLC52
側に供給条件データを出力可能な指令で行う。たとえ
ば、マクロGコード呼び出し機能を使用して、Gコード
呼び出し指令に続くデータ(引数)として入力された数
値またはこのデータを変換した数値をPLC52側に出
力する。たとえば、このNCプログラムは次のような指
令となる。「G*** Ccc Aa;」ここで、「*
**」は、パラメータに設定されたGコードであり、こ
のGコードでマクロプログラムを呼び出すことができ
る。なお、Gコードに代えてMコードでマクロプログラ
ムを呼び出してもよい。「cc」は切削油剤の量の設定
を行うデータである。「a」は加速用圧縮空気22aの
供給の有無を示すデータであり、たとえば「1」が供
給、「0」が供給しないことを示す。さらに、このNC
プログラムの指令を具体的に説明する。
【0038】 G*** C30. A0;(切削油剤量30cc/min 加速用圧縮空気無し) M△△; (微量切削油剤供給オン) …… T0500; …… T0700; …… M□□; (微量切削油剤供給オフ) …… G*** C60. A1.;(切削油剤量60cc/min 加速用圧縮空気有り ) M△△; (微量切削油剤供給オン) …… T0200; …… M□□; (微量切削油剤供給オフ)
【0039】このような切削油剤供給オン,オフ指令、
供給条件指令をNCプログラムにプログラムして指令し
ておくことにより、工具毎,加工部位毎,加工条件毎な
どに、霧状切削油剤7を含む空気を工具の噴出口から加
工点に噴出させることができる。制御方法として、液状
切削油剤23の供給量については、NCプログラムまた
は設定画面53での設定値をPLC52のタイマーテー
ブルにセットし、第1の電磁方向切換弁32を所定のタ
イマ時間毎に開閉動作させることにより、プランジャポ
ンプ24の往復移動回数を制御する。
【0040】さらに、制御手段31は、霧化室21内の
圧力と、霧化用流路29内の圧力(霧化用圧縮空気22
bの圧力)との差圧を差圧計PG3 で検出して、加速用
圧縮空気22aの供給の有無を判断している。この判断
は、PLC52またはNC装置14で行われる。これ
は、加速用圧縮空気22aを供給した場合、霧化室21
の圧力が上昇して差圧が小さくなる場合があり、差圧が
小さすぎると霧化用流路29から霧化用圧縮空気22b
が霧化手段20を通って霧化室21内に噴出しなくなる
ので、液状切削油剤23の霧化ができなくなるからであ
る。
【0041】たとえば、工具が小径のオイルホールドリ
ル等では、工具の内部流路の断面積が小さくて、工具か
ら加工点に噴出可能な霧状切削油剤7を含む空気の量が
少なく、一種の絞りとして作用してしまうため、霧化室
21内の圧力は上昇する。その結果、霧化用流路29を
流れる霧化用圧縮空気22bと霧化室21との間の差圧
が小さくなるので、霧化手段20は液状切削油剤23を
霧化できなくなる可能性がある。そのため、差圧計PG
3 で検出した霧化用圧縮空気22bの圧力と霧化室21
の圧力との差圧が、所定の値たとえば0.1MPa(1
kgf/cm2 )未満である時は、制御手段31から出
力される指令により、第2の電磁方向切換弁38を制御
して加圧用圧縮空気22aの供給を差圧が所定の値に戻
るまで停止させ、霧化条件の適正化を行っている。これ
により、液状切削油剤23が霧化手段20で常に良好に
霧化して、微量の霧状切削油剤7を含む空気を加工点に
向けて噴出することができる。
【0042】次に、図1に示す微量切削油剤供給装置1
の動作について説明する。圧縮空気源26から圧縮空気
22が供給され、PLC52から出力される指令により
第1の電磁方向切換弁32が開閉動作すると、圧縮空気
22がプランジャポンプ24に間欠的に供給される。す
ると、プランジャポンプ24は圧縮空気22により駆動
され往復移動回数が制御されて、霧化室21の内部下部
に貯留している液状切削油剤23を霧化手段20に供給
する。霧化手段20には、霧化用流路29から常時適正
な量の霧化用圧縮空気22bが供給されている。したが
って、霧化手段20において、液状切削油剤23は霧化
して霧状切削油剤7となって霧化室21内にためられ
る。霧化室21内の霧状切削油剤7を含む空気は、工具
側供給流路45を流れ、工具主軸13の内部流路6a,
ドリル4の内部流路6を通って噴出口8から加工点5に
向けて噴出する。これにより、加工点5の潤滑および冷
却がなされてセミドライ加工が実行される。また、加速
用圧縮空気22aを供給すると、この加速用圧縮空気2
2aによって霧状切削油剤7は加速されて加工点に噴出
される。さらに、差圧計PG3 で検出した差圧が所定圧
力より小さい場合には、PLC52の制御により第2の
電磁方向切換弁38を差圧が所定圧力に戻るまで閉じ
て、加速用圧縮空気22aの供給を停止する。
【0043】工具4の交換等による工具の種類の変化、
同一または異なる工具での加工条件の変化があり、供給
条件の変更が必要なとき、設定画面53からの設定や供
給条件変更のNCプログラムを挿入しておき、加工点5
に対する霧状切削油剤7を含む空気の噴出量を変える必
要がある。そこで、NC装置14は、これら供給条件が
変化した旨の指令をPLC52に出力する。すると、P
LC52は第1,第2の電磁方向切換弁32,38を制
御して、液状切削油剤23と加速用圧縮空気22aの供
給量を増減するので、霧状切削油剤7が最適な量だけ加
工点5に噴出する。
【0044】(第2の実施形態)図3は、微量切削油剤
供給装置の第2の実施形態を示している。なお、工作機
械はNC旋盤61である。本実施形態の微量切削油剤供
給装置60は、図1に示す微量切削油剤供給装置1の構
成と共通部分が多いので、同一または相当部分には同一
符号を付してその説明を省略し、異なる部分のみ説明す
る。なお、NC旋盤61のバイトでは、バイトの刃先部
近傍に噴出口を形成し、工作物と刃先との加工点に向け
て微量の霧状切削油剤を含む空気を噴出する。
【0045】NC旋盤61において、刃物台本体65は
タレット66を割出し可能に支持している。タレット6
6には工具(たとえば、バイト)67が取付けられてい
る。この工具67に霧状の切削油剤7を含む空気を供給
して、工作物64に対する加工が行われる。この実施形
態の加速用流路30には、第2の電磁方向切換弁に代え
て、加速用流路30内を流れる加速用圧縮空気22aの
圧力を所望の圧力に制御可能な電圧比例制御弁(空気圧
力比例制御弁)68が使用されている。電圧比例制御弁
68は、制御手段31に制御される印加電圧に比例して
加速用圧縮空気22aの圧力を変化させる機能を有して
いる。電圧比例制御弁68等が加速用圧縮空気供給手段
43を構成している。また、第1の実施形態の差圧計P
3 に代えて、霧化用流路29の霧化用圧縮空気22b
の圧力を検出するための霧化流路用圧力計PG2 を設
け、NC装置14またはPLC52に(図3の例では、
NC装置14に)、霧化室用圧力計PG1 と霧化流路用
圧力計PG2 との差圧を演算する差圧演算部69が設け
られているが、差圧計PG3 であってもよい。霧化流路
用圧力計PG2 と霧化室用圧力計PG1 からの出力は、
PLC52に接続されている。
【0046】図5に従って、第2の実施形態において設
定画面53から微量切削油剤供給条件を設定入力する方
法を説明する。設定画面53は、第1の実施形態と同様
に、タレット番号欄,工具番号欄,工具名欄,微量切削
油剤供給条件欄(MQL条件欄)とからなっている。タ
レット番号欄からMQL条件欄の第2の欄53bまでは
第1の実施形態と同じなので説明を省略する。この第2
の実施形態では、第1の実施形態の第3の欄53cに代
えて、第3の欄53dで加速用圧縮空気22aの供給条
件を設定している。すなわち、第3の欄53dには、供
給する加速用圧縮空気22aの圧力を設定入力してい
る。図5の例では、工具番号1の工具では、0.5kg
f/cm2 (0.05MPa)、工具番号2の工具で
は、2.0kgf/cm2 (0.2MPa)の加速用圧
縮空気22aを供給するように設定入力されている。な
お、加速用圧縮空気22aを供給したくないときには、
たとえば「0」または空欄としておけばよい。そして、
各工具番号の工具がTコード指令等で呼び出されたと
き、この設定画面53から設定入力された設定供給条件
に従って、霧状切削油剤7を含む空気が工具の噴出口か
ら加工点に向けて噴出される。
【0047】次に、NCプログラムから供給条件を設定
する方法について説明する。微量切削油剤供給オン,オ
フ指令は、第1の実施形態と同じなので説明を省略す
る。供給条件設定指令は、次のようになっている。 「G*** Ccc Aaa;」 ここで、「***」,「cc」で設定する条件は同じも
のである。「aa」は、加速用圧縮空気22aの圧力を
設定入力するデータである。さらに、NCプログラムを
具体的に以下に説明する。
【0048】 G*** C30. A0.5;(切削油剤量30cc/min 加速用圧縮空気圧力0.5kgf/cm2 ) M△△; …… T0100; …… M□□; …… G*** C60. A2.0;(切削油剤量60cc/min 加速用圧縮空気圧力2.0kgf/cm2 ) M△△; …… T0200; …… M□□;
【0049】このような切削油剤供給オン,オフ指令、
供給条件指令をNCプログラムにプログラムして指令し
ておくことにより、工具毎,加工部位毎,加工条件毎な
どに、霧状切削油剤7を含む空気を工具の噴出口から加
工点に噴出させることができる。制御手段31は、第1
の実施形態の第2の電磁方向切換弁38の開閉動作を制
御することに代えて、電圧比例制御弁68に印加される
電圧を制御することにより、加速用流路30内を通過す
る加速用圧縮空気22aの圧力を調節している。さら
に、制御手段31は、差圧演算部69で演算した差圧に
基づいて、霧化室21内の圧力の方が霧化用流路29内
の霧化用圧縮空気22bの圧力より所定圧低くなって常
に所望の差圧を維持するように、電圧比例制御弁68を
制御して加速用圧縮空気22aの圧力を制御している。
こうして、霧化条件の適正化制御を行うことにより、霧
化手段20で液状切削油剤23が霧化用圧縮空気22b
により良好に霧化するようにしている。
【0050】加速用圧縮空気22aの供給量について
は、図3の場合には、NCプログラムまたは設定画面5
3で設定された増分圧力値に対応する電圧をPLC52
から出力して、電圧比例制御弁68を制御する。なお、
加速用圧縮空気供給手段43は、制御手段31から出力
される電圧または電流に対応して、加速用圧縮空気22
aの圧力または流量を制御可能なものであればよく、ま
た、加速用圧縮空気22aの圧力を工具毎に調整可能な
ものであるのが好ましい。このように、微量切削油剤供
給装置60の場合には、PLC52は、電圧比例制御弁
68を制御して霧化室21内の圧力を所望の圧力に調節
している。
【0051】さらに、第1,第2の実施形態では、霧化
用圧縮空気22bの圧力と霧化室21内の圧力との差圧
が所定の差圧より小さくなる場合には、PLC52で第
2の電磁方向切換弁38または電圧比例制御弁68を制
御して、この差圧が常に適正値になるようにしている。
これにより、霧化手段20は液状切削油剤23を霧化用
圧縮空気22bにより良好に霧化する。すなわち、霧化
用圧縮空気22bの圧力と霧化室21内の圧力との差圧
が、所定の差圧を維持可能な量だけ加速用圧縮空気22
aを供給するような制御を行う。このことにより、霧化
手段20は、液状切削油剤23を確実に霧化できるとと
もに、霧状切削油剤7を含む空気を、霧化手段20で霧
化可能な範囲内で最大量の加速用圧縮空気22aで加速
させて、加工点に向けて噴出させることができる。
【0052】このように、本発明では、工作機械を制御
する制御手段31で、工具毎,加工条件等に対応して、
霧化手段20への液状切削油剤23の供給量と霧化室2
1への加速用圧縮空気22aの供給量を自動的に制御し
ている。したがって、工具4,67の自動交換や割出し
等により工具が変化しても、霧状切削油剤7が最適な量
でかつ圧縮空気が適正な流速で加工点5に向けて噴出す
る。その結果、霧状切削油剤7の微粒子が加工点5に確
実に供給されて付着するので、セミドライ加工を良好に
行うことができる。なお、各図中同一符号は同一または
相当部分を示す。
【0053】
【発明の効果】本発明は上述のように構成したので、工
具の種類や加工条件等に対応して、加工点に対する微量
の霧状切削油剤を含む空気の供給条件を変化させ、霧状
切削油剤を最適な量だけ加工点に確実に供給して加工を
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態にかかる工作機械の微
量切削油剤供給装置の回路図である。
【図2】前記工作機械に装着された工具の先端部を示す
部分拡大図である。
【図3】第2の実施形態にかかる微量切削油剤供給装置
の回路図である。
【図4】第1の実施形態にかかる設定画面の一例を示す
説明図である。
【図5】第2の実施形態にかかる設定画面の一例を示す
説明図である。
【符号の説明】
1,60 微量切削油剤供給装置 2 マシニングセンタ(工作機械) 3,64 工作物 4 ツイストドリル(工具) 5 加工点 7 霧状の切削油剤 8 噴出口 20 霧化手段 21 霧化室 22 圧縮空気(圧力流体) 22a 加速用圧縮空気 22b 霧化用の圧縮空気 23 液体状の切削油剤 24 プランジャポンプ 24b ピストン 25 筐体 31 制御手段 32 第1の電磁方向切換弁(駆動用圧力流体間欠供
給手段) 42 切削油剤供給手段 43 加速用圧縮空気供給手段 44 霧化用圧縮空気供給手段 45 工具側供給流路(霧状切削油剤供給流路) 53 設定画面 54 表示手段 55 入力手段 61 NC旋盤(工作機械) 67 工具 68 電圧比例制御弁

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工具で加工している工作物の加工点に向
    けて、工具の刃先部近傍に設けられた噴出口から微量の
    霧状の切削油剤を含む空気を供給する工作機械の微量切
    削油剤供給装置であって、 液体状の前記切削油剤を貯留する筐体と、 この筐体内の上部に形成され、滴状の前記切削油剤に霧
    化用圧縮空気を吹き付けて前記切削油剤を霧状にする霧
    化手段を有し、この霧化手段で霧化した霧状の前記切削
    油剤を溜めておく霧化室と、 前記霧化手段に滴状の前記切削油剤を供給する切削油剤
    供給手段と、 前記霧化手段に前記霧化用圧縮空気を供給する霧化用圧
    縮空気供給手段と、 前記霧化室内の霧状の前記切削油剤を含む空気を前記工
    具の前記噴出口に供給するための霧状切削油剤流路と、 前記工作機械の加工のための制御を行うとともに、前記
    切削油剤供給手段および前記霧化用圧縮空気供給手段に
    よる供給の有無の制御を少なくとも含む制御を行う制御
    手段とを備えたことを特徴とする工作機械の微量切削油
    剤供給装置。
  2. 【請求項2】 前記切削油剤供給手段は、前記制御手段
    の制御により前記霧化手段への前記切削油剤の供給量を
    調整可能なものであることを特徴とする請求項1に記載
    の工作機械の微量切削油剤供給装置。
  3. 【請求項3】 前記切削油剤供給手段は、前記制御手段
    の制御により工具毎に前記霧化手段への前記切削油剤の
    供給量を調整可能なものであることを特徴とする請求項
    1または2に記載の工作機械の微量切削油剤供給装置。
  4. 【請求項4】 前記切削油剤供給手段は、ピストンが1
    回往復移動する毎に所定量の切削油剤を前記霧化室に供
    給するプランジャポンプと、前記ピストンを往復移動さ
    せるため圧力流体を間欠的に供給する駆動用圧力流体間
    欠供給手段とを備え、 前記制御手段は、前記プランジャポンプへの前記圧力流
    体の供給回数を制御するものであることを特徴とする請
    求項1,2または3に記載の工作機械の微量切削油剤供
    給装置。
  5. 【請求項5】 前記霧化室内に加速用圧縮空気を供給し
    て前記霧化室内の前記霧状の切削油剤を含む空気を加圧
    するとともに前記霧状切削油剤供給流路内を流れる前記
    霧状切削油剤を含む空気の速度を加速させるための加速
    用圧縮空気供給手段を設けたことを特徴とする請求項1
    から4のいずれかの項に記載の工作機械の微量切削油剤
    供給装置。
  6. 【請求項6】 前記加速用圧縮空気供給手段は、前記制
    御手段の制御により前記加速用圧縮空気の圧力または前
    記加速用圧縮空気の供給の有無を調整可能なものである
    ことを特徴とする請求項5に記載の工作機械の微量切削
    油剤供給装置。
  7. 【請求項7】 前記加速用圧縮空気供給手段は、前記制
    御手段の制御により前記加速用圧縮空気の圧力または前
    記加速用圧縮空気の供給の有無を工具毎に調整可能なも
    のであることを特徴とする請求項5または6に記載の工
    作機械の微量切削油剤供給装置。
  8. 【請求項8】 前記加速用圧縮空気供給手段は、前記制
    御手段に制御される印加電圧に比例して前記圧縮空気の
    圧力が変化する電圧比例制御弁であることを特徴とする
    請求項5,6または7に記載の工作機械の微量切削油剤
    供給装置。
  9. 【請求項9】 前記霧化用圧縮空気の圧力と前記霧化室
    内の圧力との差圧は、前記霧化室内の圧力のほうが所定
    圧低くなるように、前記制御手段は、前記加速用圧縮空
    気供給手段で前記加速用圧縮空気の圧力または前記加速
    用圧縮空気の供給の有無を制御するものであることを特
    徴とする請求項5から8のいずれかの項に記載の工作機
    械の微量切削油剤供給装置。
  10. 【請求項10】 前記制御手段は、前記切削油剤供給手
    段および前記加速用圧縮空気供給手段の少なくとも一方
    を制御する制御条件を、前記工作機械の動作を指令する
    NCプログラムから入力可能なものであることを特徴と
    する請求項5から9のいずれかの項に記載の工作機械の
    微量切削油剤供給装置。
  11. 【請求項11】 前記制御手段は、前記切削油剤供給手
    段および前記加速用圧縮空気供給手段の少なくとも一方
    を制御する制御条件を設定可能な設定画面を表示する表
    示手段と、 前記設定画面を表示した状態で前記制御条件を入力可能
    な入力手段とを有するものであることを特徴とする請求
    項5から10のいずれかの項に記載の工作機械の微量切
    削油剤供給装置。
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