JP4833751B2 - 自動車用サイドバイザー、およびその取付方法 - Google Patents

自動車用サイドバイザー、およびその取付方法 Download PDF

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Description

本発明は、日除けや雨除けとして自動車の窓枠に取り付けられる自動車用サイドバイザーに関するものである。
雨除けや太陽光線の遮断、あるいは装飾を目的として、自動車の窓枠に自動車用サイドバイザーが取り付けられることがある。かかる自動車用サイドバイザーとしては、長尺な帯状の庇部の上端縁に沿って帯状の鍔部が設けられており、その帯状の鍔部を窓枠に接着することによって取り付けるものが知られている(特許文献1)。また、自動車用サイドバイザーを自動車へ取り付けた場合には、自動車用サイドバイザーの先端から回り込んだ雨水が車内の方へ滴り落ちる事態が生じることがあるため、そのような事態を防止する方法として、ドアミラーを設置したドアミラーベースの上側に、ドアミラーベースと自動車用サイドバイザーの先端部分との隙間を閉塞するための閉塞部材を設置する方法が提案されている(特許文献2)。
特開2005−104367号公報 特開2001−301527号公報
しかしながら、特許文献2の如きドアミラーベースと自動車用サイドバイザーの先端部分との隙間に閉塞部材を設置する方法においては、自動車用サイドバイザーの先端と閉塞部材の端縁とが単純に重ね合わされるだけであるので、自動車用サイドバイザーの先端部分と閉塞部材との隙間から雨水が車内側(表面側から裏面側へ)へ滲み込む事態が生じてしまう。また、自動車用サイドバイザーや閉塞部材の設計精度や自動車への取付精度の関係でサイドバイザーの先端と閉塞部材の端縁との隙間が大きくなった場合には、隙間から車内側へ雨水が滲み込む傾向がより顕著なものとなる。
本発明の目的は、かかる従来技術の問題点を解消し、部材の設計精度や自動車への取付精度に拘わらず、先端から回り込んだ雨水が車内側へ滲み込む事態を非常に効果的に防止することが可能な自動車用サイドバイザーおよびその取付方法を提供することにある。
かかる本発明の内、請求項1に記載された発明は、自動車の窓枠の上端縁に沿って取り付けられる自動車用サイドバイザーであって、長尺帯状に形成された庇部の上端縁に沿って鍔部が設けられたバイザー本体と、基端側に帯状の止水突片が設けられており、その止水突片を前記バイザー本体の庇部の裏側に当接させた状態で前記窓枠の上端縁と下端縁との交差位置の内側に固着される閉塞部材とからなることを特徴とするものである。
請求項2に記載された発明は、窓枠の上端縁に沿って自動車用サイドバイザーを取り付けるための取付方法であって、自動車用バイザーが、平板状の止水突片を基端側に設けた閉塞部材と、長尺な帯状に形成された庇部の上端縁に沿って鍔部を設けたバイザー本体とからなるものであり、前記閉塞部材を、前記窓枠の上端縁と下端縁との交差位置の内側に当着するとともに、前記閉塞部材の止水突片を前記バイザー本体の庇部の先端の裏側に当接させ、かつ、バイザー本体の先端を閉塞部材に係合させた状態で、バイザー本体の前記鍔部を自動車の窓枠の上端縁に沿って当着させることを特徴とするものである。
請求項3に記載された発明は、請求項2に記載された発明において、係合し合ったバイザー本体および閉塞部材の表面が面一になっていることを特徴とするものである。
請求項1に記載された自動車用サイドバイザーは、バイザー本体と窓枠の上端縁と下端縁との交差位置の内側に固着された閉塞部材とが係合し、閉塞部材の基端の止水突片がバイザー本体の庇部の先端と当接した状態になるように自動車に取り付けられるため、上縁に沿って滴り先端に回り込んだ雨水が車内側へ滲み込む事態を効果的に防止することができる。
請求項2に記載された自動車用サイドバイザーの取付方法によれば、バイザー本体が窓枠の上端縁と下端縁との交差位置の内側に固着された閉塞部材と係合し、閉塞部材の基端の止水突片がバイザー本体の庇部の先端と当接した状態で保持されるため、自動車用サイドバイザーの上縁に沿って滴り先端に回り込んだ雨水が車内側へ滲み込む事態を効果的に防止することができる。
請求項3に記載の自動車用サイドバイザーの取付方法によれば、バイザー本体と閉塞部材との接合部分に段差が形成されないため、自動車に取り付けた場合のデザインが良好なものとなる。その上、バイザー本体と閉塞部材との接合部に段差が形成されることによって風切り音が発生する、という事態が生じない。
以下、本発明の自動車用サイドバイザー(以下、単にサイドバイザーという)の一実施形態を、図面にしたがって詳細に説明する。図1は、サイドバイザーの外観を示したものであり、サイドバイザー1は、日除けや雨除けとして機能するバイザー本体2と、自動車の窓枠の前端に固着された状態でバイザー本体2の先端と係合する閉塞部材3とによって構成されている。
図2は、バイザー本体2の鉛直断面(図1におけるA−A線断面)の様子を示したものであり、バイザー本体2は、庇部4が着色されたアクリル樹脂によって長尺の帯状(刀身状)に形成されており、その庇部4の上縁に沿って、ステンレス板を折り曲げ形成した鍔部5が固着されている。鍔部5の上側には、自動車の窓枠を覆うための帯状の被覆部6が、外向きに凸になるように設けられており、鍔部5の下側には、庇部4と接合させるための帯状の接合凹部7が、内向きに凸になるように設けられている。一方、庇部4の上端縁際の内面には、鍔部5の接合凹部7と接合するための接合凸部8が設けられており、他の部分より内側に突出した状態になっている。そして、庇部4は、両面粘着テープ20によって接合凸部8を鍔部5の接合凹部7に接着させることによって鍔部5と一体となっている。
また、図3は、サイドバイザー1の先端部分(バイザー本体2と閉塞部材3と分離した状態)を拡大して示したものである。バイザー本体2の庇部4の先端には、略鉛直な接合面9が設けられており(図5参照)、その接合面9には、縦長な帯状の係合突片10が外側に突出するように設けられている。
一方、閉塞部材3は、自動車の車体に固着させるためのベース部11が略三角形の平板状に形成されており、そのベース部11の基端に、平板状の接合部14が略直角に内側へ折り返すように一体的に設けられている。そして、接合部14の上端際には、縦長な帯状の止水突片13が外側に突出するように一体的に設けられている。なお、止水突片13は、基端から先端にかけて次第に薄肉になっている(図5参照)。そして、その止水突片13と隣接した外側には、バイザー本体2の係合突片10を挿入するための縦長な係合孔15が穿設されている。
以下、上記したサイドバイザー1を自動車の窓枠16へ取り付ける方法について説明する。図4は、サイドバイザー1を取り付ける自動車を示したものであり、自動車の窓枠16は、ステンレス製のモールによって装飾されている。また、窓枠16の前端際においては、窓枠16の上端縁と下端縁とが交差しており、その交差位置の内側には、平坦な表面を有する固着部17が設けられている(自動車の車体に一体的に設けられている)。なお、固着部17の斜め下側には、ドアミラー18が突設されている。
サイドバイザー1を窓枠16へ取り付ける際には、まず、閉塞部材3の接合部14の裏面を窓枠16の固着部17の内側の端縁に当接させた状態で、ベース部11の裏面を両面粘着テープ19によって固着部17の表面に接着させる。そのようにベース部11が固着部17に接着されると、閉塞部材3の接合部14の表面が略鉛直に配置された状態となる。そして、閉塞部材3を固着した後には、図5の如く、閉塞部材3の係合孔15に、バイザー本体2先端の係合突片10を挿入することによって、閉塞部材3とバイザー本体2とを係合させる。そのようにバイザー本体2先端の係合突片10が閉塞部材3の係合孔15に挿入されることにより、止水突片13の表面がバイザー本体2の先端の係合突片10の裏面と当接した状態となる。なお、止水突片13が基端から先端にかけて次第に薄肉になっているため、バイザー本体2先端の係合突片10を係合孔15へスムーズに挿入することができる。
さらに、上記の如く閉塞部材3へバイザー本体2を係合させるのと同時に、バイザー本体2の鍔部5の裏面(被覆部6の裏面)を両面粘着テープによって窓枠16の上端縁に粘着させるとともに、鍔部5の上端縁を窓枠16の上端縁に係合させることによって、サイドバイザー1の自動車への取り付けを完了する。図6は、取り付けを完了した状態を示したものである。
サイドバイザー1は、上記の如く、バイザー本体2と閉塞部材3とからなるものであり、バイザー本体2と固着部17に固着された閉塞部材3とが係合し、閉塞部材3の基端の止水突片13がバイザー本体2の先端と当接した状態となるように、自動車に取り付けられるため、上縁(バイザー本体2の上縁)に沿って滴り先端に回り込んだ雨水が車内側へ滲み込む事態を効果的に防止することができる。
また、サイドバイザー1は、バイザー本体2の先端に係合突片10が設けられているとともに、閉塞部材3の基端側に係合孔15が設けられており、バイザー本体2が、係合突片10を係合孔15に挿入させた状態で閉塞部材3に係合されるため、バイザー本体2と閉塞部材3とが強固に係合され、バイザー本体2と閉塞部材3とが離反した状態にならないので、バイザー本体2や閉塞部材3の設計精度や自動車への取付精度に拘わらず、先端に回り込んだ雨水がバイザー本体2と閉塞部材3との隙間から滲み込む事態を非常に効果的に防止することができる。
また、サイドバイザー1は、係合したバイザー本体2および閉塞部材3の表面が面一になっているため、自動車に取り付けた際のデザインが良好であるばかりでなく、バイザー本体2と閉塞部材3との接合部分に段差が形成されることによって風切り音が発生する、という事態が生じない。
なお、本発明のサイドバイザーの構成は、上記した実施の形態に何ら限定されるものではなく、バイザー本体や閉塞部材の形状、構造、材質、自動車への取り付け方法等の構成を、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で適宜変更することができる。
たとえば、サイドバイザーは、バイザー本体に設けられた係合突片を閉塞部材に設けられた係合孔に挿入することによってバイザー本体を閉塞部材に係合させるものに限定されず、バイザー本体に設けられた係合孔に閉塞部材の係合突片を挿入することによってバイザー本体を閉塞部材に係合させるもの等に変更することも可能である。また、係合突片は、必ずしもバイザー本体や閉塞部材に一体的に設ける必要はなく、別個に形成した上でバイザー本体や閉塞部材に固着することも可能である。
一方、係合突片と当接する止水突片は、係合孔と隣接した位置から外側に突出するように設けたものに限定されず、内側へ突出するように設けたもの(たとえば、閉塞部材の接合部の裏面側に突出するように設けたもの)でも良い。また、止水突片は、必ずしも閉塞部材に一体的に設ける必要はなく、別個に形成した上で閉塞部材に固着することも可能である。
また、本発明のサイドバイザーは、上記実施形態の如く、閉塞部材に止水突片が設けられたものに限定されず、バイザー本体(あるいは閉塞部材)に設けられた係合突片を閉塞部材(あるいはバイザー本体)に設けられた係合孔に挿入することによってバイザー本体と閉塞部材とを単純に係合させるものに変更することも可能である。なお、上記実施形態の如く、閉塞部材に係合孔と止水突片とを設けるとともバイザー本体に係合突片を設けて、係合孔に挿入された係合突片の裏面に止水突片の表面を当接させるように構成した場合には、係合突片によるバイザー本体と閉塞部材との離反防止効果と止水突片による止水効果との相乗効果により、先端に回り込んだ雨水がバイザー本体と閉塞部材との隙間から滲み込む事態を非常に効率良く防止することができる、というメリットがある。
本発明の自動車用サイドバイザーは、上記の如く優れた効果を奏するものであるから、自動車の日除けや雨除けとして好適に用いることができる。
サイドバイザーの外観図である。 サイドバイザーの断面図(図1におけるA−A線断面図)である。 サイドバイザーの先端部分を示す斜視図である。 サイドバイザーを取り付ける自動車の窓枠部分を示す説明図である。 バイザー本体の先端を閉塞部材と係合させた状態を示す説明図(図1におけるB−B線断面図)である。 サイドバイザーを取り付けた自動車の窓枠部分を示す説明図である。
符号の説明
1・・サイドバイザー、2・・バイザー本体、3・・閉塞部材、10・・係合突片、13・・止水突片、15・・係合孔、16・・窓枠。

Claims (3)

  1. 自動車の窓枠の上端縁に沿って取り付けられる自動車用サイドバイザーであって、
    長尺帯状に形成された庇部の上端縁に沿って鍔部が設けられたバイザー本体と、
    基端側に帯状の止水突片が設けられており、その止水突片を前記バイザー本体の庇部の裏側に当接させた状態で前記窓枠の上端縁と下端縁との交差位置の内側に固着される閉塞部材とからなることを特徴とする自動車用サイドバイザー。
  2. 窓枠の上端縁に沿って自動車用サイドバイザーを取り付けるための取付方法であって、
    自動車用バイザーが、平板状の止水突片を基端側に設けた閉塞部材と、長尺な帯状に形成された庇部の上端縁に沿って鍔部を設けたバイザー本体とからなるものであり、
    前記閉塞部材を、前記窓枠の上端縁と下端縁との交差位置の内側に当着するとともに、
    前記閉塞部材の止水突片を前記バイザー本体の庇部の先端の裏側に当接させ、かつ、バイザー本体の先端を閉塞部材に係合させた状態で、バイザー本体の前記鍔部を自動車の窓枠の上端縁に沿って当着させることを特徴とする自動車用サイドバイザーの取付方法。
  3. 係合し合ったバイザー本体および閉塞部材の表面が面一になっていることを特徴とする請求項2に記載の自動車用サイドバイザーの取付方法。
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