JP4833107B2 - 融雪舗装体及びそれに用いられる間隙部材並びに融雪舗装体の施工方法 - Google Patents

融雪舗装体及びそれに用いられる間隙部材並びに融雪舗装体の施工方法 Download PDF

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Description

この発明は、寒冷地のトンネル出入口やチェーン脱着場、立体駐車場のスロープや高架橋などの融雪を行いたい路盤に設けられ、熱源から供給される熱で路面に積もった雪を融かす融雪舗装体及びそれに用いられる間隙部材並びに融雪舗装体の施工方法に関し、詳しくは、融雪舗装体から路盤側に熱が逃げるのを防止し、効率よく融雪を行うことができるようにした前記融雪舗装体等に関するものである。
従来、表面が路面に形成された舗装部を有し、該舗装部内には路面に積もる雪を熱で融かす熱源が設けられた融雪舗装体や融雪装置が提案されている。前記熱源は、例えば熱媒体が循環する放熱管などから構成されている。
このような融雪舗装体や融雪装置の一例としては、図10に示すようなものが知られている。即ち、地中熱、電熱、太陽熱などの熱源で熱媒体となる水、不凍水、空気などの流体を温めて、渦巻き状やヘアピン状に蛇行させたりして路面との接触面積が多くなるように融雪舗装体内に張り巡らされた放熱管に循環ポンプなどで前記流体を供給・循環させて路面の融雪を行うものである。
しかし、図10に示したような単に舗装部の内部に熱源を設けただけの融雪舗装体や融雪装置では、熱源からの熱が、路面側だけでなく、地面や躯体などの路盤側にも伝達されてしまうため、供給する熱が効率よく融雪や解氷に使われないという問題点があった。
このような問題点を解決するために、舗装部内に金属製の格子状の枠体を設けて路面側への熱伝導率を上げたものが提案されている(例えば、特許文献1)。しかし、このような特許文献1に記載の融雪用舗装パネルでは、舗装部内に金属製の格子状の枠体を設けなけらばならないので、設置コストが嵩むだけでなく、古くなって舗装体を取り替えるときに邪魔になるというメンテナンス上の問題点があるし、傾斜したり湾曲したりする路盤などでは枠体の上端と舗装体の路面を揃えるのが難しく、枠体の上端が路面から突出してしまい危険であるいという施工上の問題点や安全上の問題点もあった。
また、舗装部下方の路盤側に断熱層を設けたものも提案されている(例えば、特許文献2、3)。特許文献2に記載の融雪装置では、断熱層は、発泡スチロールなどの断熱部材であり、特許文献3に記載の断熱工法においては、断熱層は、発泡性微粉粒体を配合したセメントモルタルであるが、いずれも高価であり設置コストが嵩む。そして、特許文献2の融雪装置では、コンクリートやアスファルトなどからなる舗装部と発泡スチロールなどの発泡樹脂からなる断熱部材との接着性が悪く、舗装部がずれたり、部分的に陥没したりするなど耐久性に問題があり、車などの重量物が通過する路面には使用できないし、特許文献3の断熱工法では、断熱層を形成するセメントモルタルが固まるまでの養生期間が必要であり、施工日数が多くなるため設置コストもその分多くなってしまうという問題点がある。
特許第3051087号公報 特許第3268286号公報 特開平11−336038号公報
そこでこの発明は、前記従来の技術の問題点を解決し、簡易、且つ、安価な方法で熱源からの熱が路盤側へ移動する熱伝達抵抗を高めて効率よく路面の融雪を行うことのできる融雪舗装体及びそれに用いられる間隙部材並びに融雪舗装体の施工方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、表面が路面に形成された舗装部を有し、該舗装部内には路面に積もる雪を熱で融かす熱源が設けられた融雪舗装体において、前記舗装部の下方に断熱層部を設け、この断熱層部は、平板状の本体と該本体の下面に複数個ほぼ同じ高さで設けられた突起部とを有する樹脂から一体成形された間隙部材と、この間隙部材の本体及び突起部と路盤との隙間に形成された空気層を有することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、路面に積もる雪を熱で融かす熱源が内部に設けられた舗装部を有する融雪舗装体の前記舗装部と路盤との間に設置されて空気層を形成するのに用いられる間隙部材であって、平板状の本体と、該本体の下面に複数個、ほぼ同じ高さで設けられた突起部とからなることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、突起部は、下端面がフラット状になっていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載の発明において、突起部は、上端が開口した中空状に形成され、本体は、突起部が設けられた部位に突起部の上端開口と連通した開口が形成されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項2ないし4のいずれかに記載の発明において、本体と突起部は、樹脂で一体に形成されていることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、平板状の本体と、該本体の下面に複数個、ほぼ同じ高さで設けられた突起部とからなる間隙部材を、該突起部の下端面が路盤上に接するように配置する工程と、前記間隙部材の本体上に熱源を配置する工程と、前記熱源を埋設するようにコンクリートなどの舗装材で舗装して舗装部を配置する工程とを有することを特徴とする。
この発明は前記のようであって、請求項1に記載の発明によれば、面が路面に形成された舗装部を有し、該舗装部内には路面に積もる雪を熱で融かす熱源が設けられた融雪舗装体において、前記舗装部の下方に断熱層部を設け、この断熱層部は、平板状の本体と該本体の下面に複数個ほぼ同じ高さで設けられた突起部とを有する樹脂から一体成形された間隙部材と、この間隙部材の本体及び突起部と路盤との隙間に形成された空気層を有するので、舗装部内に設けられた熱源からの熱が路盤側へ移動する熱伝達抵抗を高めて効率よく路面の融雪を行うことができる。つまり、地盤及びコンクリートの熱伝導率は約1.6W/mK、軽量コンクリートの熱伝導率は約0.8W/mKであり、それに比べて空気の熱伝導率は、気体であるため約0.026W/mKと桁違いであり、このように空気層を設けることで格別な断熱性能を発揮させることができる。
請求項2に記載の発明によれば、路面に積もる雪を熱で融かす熱源が内部に設けられた舗装部を有する融雪舗装体の前記舗装部と路盤との間に設置されて空気層を形成するのに用いられる間隙部材であって、平板状の本体と、該本体の下面に複数個、ほぼ同じ高さで設けられた突起部とからなるので、この間隙部材を舗装部と路盤との間に配置するだけで、融雪舗装体に簡単に空気層を形成することができる。また、間隙部材は、前記形状であればよく、そのため、安価に製造することができる。
請求項3に記載の発明によれば、前記効果に加え、突起部は、下端面がフラット状になっているので、融雪舗装体の施工時に間隙部材の設置及び固定が容易となり、施工手間の低減及び施工時間の短縮を図ることができ、そのため、施工費のコストダウンを図ることができる。
請求項4に記載の発明によれば、前記効果に加え、突起部は、上端が開口した中空状に形成され、本体は、突起部が設けられた部位に突起部の上端開口と連通した開口が形成されているので、舗装部の舗装に使用するコンクリートやアスファルトなどの舗装材が間隙部材の突起部内部にまで入り込んだ状態となり、舗装部と間隙部材との接着性を飛躍的に向上させることができ、そのため、融雪舗装体の耐久性を向上させることができる。
請求項5に記載の発明によれば、前記効果に加え、本体と突起部は、樹脂で一体に形成されているので、安価、且つ軽量なものとすることができる。また、施工時に特別な揚重施設を用意しなくても運搬が可能であり、施工費のコストダウンを図ることができる。
請求項6に記載の発明によれば、平板状の本体と、該本体の下面に複数個、ほぼ同じ高さで設けられた突起部とからなる間隙部材を、該突起部の下端面が路盤上に接するように配置する工程と、前記間隙部材の本体上に熱源を配置する工程と、前記熱源を埋設するようにコンクリートなどの舗装材で舗装して舗装部を配置する工程とを有するので、融雪舗装体に簡単に空気層を形成することができる。そのため、融雪舗装体の施工時間を短縮できると共に、融雪舗装体に安価で効果的な断熱層を形成することができる。
この発明の一実施の形態を、図面を参照して説明する。また、この実施の形態は、熱源が舗装部内に設けられた放熱管であり地中熱を利用し、循環ポンプで放熱管内の循環水を循環させて地中熱と熱交換するタイプの融雪装置を例に挙げて示す。
図1は、実施の形態に係る融雪装置の全体の概要を示す全体概要図である。1は融雪装置で、2は熱交換掘削杭である。融雪装置1は、熱交換掘削杭2により、杭内を流れる熱媒体と地中の周辺地盤との間で熱交換を行い、地表に設置された融雪舗装体3に該熱媒体で熱エネルギーを運搬し、融雪舗装体3の積雪時に路面の融雪を行うように構成されている。この融雪舗装体3は、トンネルの出入り口やチェーン脱着場、立体駐車場のスロープや高架橋など融雪を行いたい場所に設置されている。
融雪装置1は、内管21を外管22内の同軸上に配した二重管20を有するいわゆる同軸二重管方式の熱交換掘削杭2と、コンクリートやアスファルトなどからなり、表面が路面に形成された舗装部3a(図2参照)を有する融雪舗装体3と、融雪舗装体3の舗装部3a内に埋設され、ヘアピンカーブ状に蛇行配置された放熱管4とを有している。また、熱交換掘削杭2の内管21と放熱管4の一端とがパイプ5で連通するように、また外管22と同他端とがパイプ6で連通するようにそれぞれ連結され、ポンプ7で図中の矢印方向へ熱媒体を圧送循環させている。この実施の形態に係る熱媒体には、循環水が使用されているが、熱媒体は流体であればよく、一般的には、水、不凍液などの液体や、空気などの気体が使用されている。
図1で矢印で示すように、融雪装置1は、熱交換掘削杭2で地中の周辺地盤と熱交換されて温められた循環水が温水となってポンプ7で圧送され、この温水となった循環水がパイプ6を通過し、放熱管4に到達して融雪舗装体3の舗装部3aと熱交換を行って舗装部3aを温め融雪を行う。そして、融雪舗装体3の舗装部3aとの熱交換で冷やされた循環水は、パイプ5を通過して熱交換掘削杭2の内管21に戻り、熱交換掘削杭2により再び地中の地盤と熱交換が行われ温められるようになっている。
次に、本実施の形態に係る融雪舗装体について詳細に説明する。図2は、本実施の形態に係る融雪舗装体の縦断面図であり、融雪舗装体を駐車場やチェーン脱着場などの地表面に設置した場合を図示している。この融雪舗装体3は、厚さ約160mmの舗装部3aと厚さ約20mmの断熱層部3bとからなり、路盤S上に設置されている。舗装部3aには、路面から所定の深さでヘアピンカーブ状に蛇行配置された前記放熱管4が埋設されており、その放熱管4の周りは、舗装材30で舗装されている。舗装材30は、本実施の形態では、コンクリートが使用されているが、アスファルト等の他の舗装材であっても構わない。また、断熱層部3bは、後述する本体31aと突起部31bからなる間隙部材31と、その本体31a及び突起部31bと路盤Sとの隙間にできた空気層32と、から構成されている。
次に、本実施の形態に係る融雪舗装体の施工方法の一例を、融雪舗装体を駐車場やチェーン脱着場などの地表面に設置する場合について説明する。
(1)融雪舗装体3を設置する位置を決定し、融雪舗装体3の厚さに応じてその部分の地面をすき取り路盤Sを形成する。路盤Sは、必要に応じて表層部分に砕石を敷いて所定厚に転圧し、所定厚のベースコンクリートを打設する。このようにベースコンクリートを打設すると融雪舗装体3の位置を位置決めするのが容易となる。(2)この路盤Sの上に間隙部材31を隙間なく敷き並べ、釘等で固定する。(3)この間隙部材31の上方に所定の鉄筋を所定量格子状に配筋して結束すると共に、スペーサ等で所定高さになるよう設置する。(4)間隙部材31の上方に所定高さで所定形状に放熱管4を配管し、舗装材30であるコンクリートの打設時に移動したり、浮き上がったりしないよう台座などを設けて固定する。(5)コンクリートを打設して養生期間をおき、舗装部3aを形成する。
なお、舗装材30としてアスファルトを用いる場合は、(2)の工程のあとに、(3’)アスファルトを、放熱管4を設置する深さに応じて、完成時の舗装部3aの所定厚の途中まで舗装し、(4’)このアスファルト上に所定形状に放熱管4を配管する。(5’)仕上げのアスファルト材を舗装し、フィニッシャーやローラ等で路面の表面を仕上げる。
次に、本実施の形態に係る間隙部材について詳細に説明する。図3は、本実施の形態に係る間隙部材単体の一例を示す縦断面図であり、図4は、図3の間隙部材の斜視図である。
間隙部材31は、所定厚(厚さ約1mm)の平板状の本体31aと、この本体31aから下方に突出し、その下端面がフラット状になって上方に開口する中空円錐台状の複数の突起部31bとから構成されている。図3,4で示すように、突起部31bは、上端が開口した中空部31cに形成され、本体31aは、突起部31bが設けられた部位に突起部31bの上端開口と略同径で連通した開口31dが形成されている、このように、突起部31bは、上端が開口した中空部31cを有しているため、間隙部材31の上方に舗装部3aを形成する場合に、舗装材30が間隙部材31の突起部31bの中空部31cの内部に入り込み舗装部3aと間隙部材31との接着性を飛躍的に向上させ、融雪舗装体3の耐久性を向上させることができる(図2参照)。そして、この間隙部材31は、ポリエチレンなどの硬質樹脂からインジェクション成形又はプレス成形により一体成形され、突起部31bが所定個数(本実施の形態では9個)形成されたものが1ユニットとなっている。このため、融雪舗装体3の施工時に必要な耐力を有していると共に、安価で、且つ軽量なものとなっている。また、ポリエチレンなどの硬質樹脂から複数の突起部31bが連なったものが1ユニットとなって一体成形されているので、施工スピードが向上すると共に、切断が容易である。そのため、設置する融雪舗装体3の面積の自由度が増すと共に、融雪舗装体の端部の施工が容易であり、更なる施工時間の短縮を図ることができる。
次に、本実施の形態に係る融雪舗装体の断熱層部の有効性を検証する。図5は、図2の融雪舗装体に断熱層部がある場合とない場合を比較して積雪量の推移を測定したグラフである。つまり、前記したような融雪舗装体3をある駐車場の地表面に並べて2つ設けて、1つには、上記断熱層部3bを設け、もう1つには、断熱層部3bを設けなかったものとを設置し、融雪舗装体3上の積雪量を一定期間計測して比較したグラフである。グラフから明らかなように、断熱層部3bを設けた場合の方が、積雪量が全てにおいて少なく、融雪能力が高いことが分かる。特に、積雪量が多くなるとその差が顕著となっている。
図6は、実施の形態に係る融雪舗装体の垂直温度分布の測定位置を表す断面図であり、図7は、その測定結果を表す融雪舗装体の垂直温度分布のグラフである。図7から分かるように、通常、融雪舗装体とその路盤の垂直温度分布は、地盤の深度が深くなるにつれて徐々に上昇していくが、実施の形態に係る融雪舗装体3では、断熱層部3b付近の温度だけが部分的に高温側に突出した極大点が見て取れる。要するに、断熱層部3bで熱が遮断され、熱伝達の抵抗値が上がって、路盤S側への熱の移動が遅れ、その分路面側で熱が融雪に利用されていることが明らかである。以上のように、本実施の形態に係る融雪舗装体3は、断熱層部3bを設けることで、熱源からの熱が路盤S側へ移動する熱伝達抵抗を高めて効率よく路面上の融雪を行うことができることが検証できた。
次に、本実施の形態に係る間隙部材の他の用途について説明する。図8は、本実施の形態に係る間隙部材の他の使用例を示す建築構造物の壁の縦断面図であり、図9は、間隙部材の図8とは別の使用例を示す建築構造物の床の縦断面図である。図8に示すように、本実施の形態に係る間隙部材31を、建築構造物のRC壁の外壁面に用いる場合は、通常通り、RC壁の配筋をし、その後コンクリートパネル等の型枠を立て込む前に、その外壁面となる側の型枠の内側に間隙部材31を突起部31bが外部側に中空部31cが内部側になるよう並べて釘等で固定する。そして、型枠を立て込んで通常通りコンクリートを打設し、突起部31bのフラット状の面に外壁の仕上げ材等を取り付けることにより、簡単に、外壁に空気層を形成することができる。
図9に示すように、間隙部材31を、建築構造物の床スラブに用いて中空スラブを形成する場合は、スラブ1上に間隙部材31を本体31aが上となり、突起部31bが下となるように設置する。そして、その上にスラブ2を打設する。このとき、スラブ2は、通常通り、配筋した上でコンクリートを打設して形成するRCスラブであってもよいし、モルタルなどの床仕上げ材であってもよい。また、図に示すように、2段重ねのように、必要に応じて何段重ねても構わない。
このように、本実施の形態に係る間隙部材を建築構造物の壁や床などに用いることにより、簡単に建築構造物に空気層を形成することができるので、本実施の形態に係る間隙部材を用いた建築構造物の断熱性を向上させることができる。そのため、建築構造物の冷暖房の消費エネルギーを低減することができる。また、空気層を形成することで建築構造物を軽量なものとすることができるので、建設費をコストダウンできると共に耐震性を向上させることができる。そして、一般的に、中空層(空気層)のある二重壁(床)は、同じ面密度の単層壁(床)よりも中高音域の透過損失を大きくすることができ、建築構造物の遮音性能を向上させることができる。ところで、壁材(床材)の共鳴周波数付近での透過損失が質量則よりも著しく低下するという、いわゆるコインシデンス効果という現象があるが、このコインシデンス効果に対しても、この本実施の形態に係る間隙部材31を建築構造物に用いることで、空気層の厚さが約20mmと十分に厚くできると共に、コンクリートと仕上げ材のように異種の材料により、且つ絶縁されて形成することができるので、効果的に遮音することができる。また、この空気層にグラスウールなどの吸音材を詰めれば全周波数帯に亘って透過損失が上昇し、更に、遮音性を向上させることができる。
以上のように、融雪装置1を、熱源が舗装部3a内に設けられた放熱管4であり、地中熱を利用し、循環ポンプ7で放熱管4内の循環水を循環させて地中熱と熱交換するタイプの融雪装置を例に挙げて説明したが、これはあくまでも好ましい一例を示すものであり、熱交換掘削杭を設けて地中熱を利用する代わりに、太陽光給湯器のように太陽光により循環水を温めても構わないし、放熱管4の代わりに電熱線を配置して通電することによりジュール熱で抵抗発熱体を発熱させるようにしても構わない。要するに、融雪舗装体3を温める熱源は、従来技術と置換可能であり、その場合であっても同様の効果を奏することは明らかである。また、融雪とは、路面上の氷結を解氷する行為、積雪を消雪する行為も含むことは勿論である。
また、融雪舗装体3を、駐車場やチェーン脱着場などの地表面に設置した場合で説明したが、これもあくまでも好ましい一例を示すものであり、融雪舗装体が、立体駐車場のスロープや高架橋などに設けられていてもよい。つまり、路盤がコンクリートの躯体のような建築構造物であっても構わない。そして、そのように路盤がコンクリートの躯体であった場合には、即ち、車両等の重量物が路面を通過して下方に音が透過するような場合には、融雪舗装体が振動することにより騒音が発生するという問題点があるが、本発明によれば、前記に述べたように、空気層を形成することにより、コインシデンス効果に対しても有効な遮音性のある融雪舗装体を提供することができる。
尚、前記実施の形態において、図面等で示した、融雪装置1、熱交換掘削杭2、融雪舗装体3、放熱管4、間隙部材31などの部材の形状や構造等は、あくまでも好ましい一例を示すものであり、その実施に際しては特許請求の範囲に記載した範囲内で任意に設計変更・修正ができるものである。
この発明の一実施の形態である融雪装置を示す全体概要図である。 図1の融雪装置の融雪舗装体の縦断面図である。 図2の間隙部材の縦断面図である。 図3の間隙部材の斜視図である。 図2の融雪舗装体に断熱層がある場合とない場合を比較して積雪量の推移を測定したグラフである。 実施の形態に係る融雪舗装体の垂直温度分布の測定位置を表す断面図である。 図6の測定結果を表す融雪舗装体の垂直温度分布のグラフである。 本実施の形態に係る間隙部材の他の使用例を示す建築構造物の壁の縦断面図である。 間隙部材の図8とは別の使用例を示す建築構造物の床の縦断面図である。 従来例に係る融雪装置を示す全体概要図である。
符号の説明
1 融雪装置
3 融雪舗装体
3a 舗装部
3b 断熱層部
30 舗装材
31 間隙部材
31a 本体
31b 突起部
31c 中空部
31d 開口
32 空気層

Claims (6)

  1. 表面が路面に形成された舗装部を有し、該舗装部内には路面に積もる雪を熱で融かす熱源が設けられた融雪舗装体において、
    前記舗装部の下方に断熱層部を設け、この断熱層部は、平板状の本体と該本体の下面に複数個ほぼ同じ高さで設けられた突起部とを有する樹脂から一体成形された間隙部材と、この間隙部材の本体及び突起部と路盤との隙間に形成された空気層を有することを特徴とする融雪舗装体。
  2. 路面に積もる雪を熱で融かす熱源が内部に設けられた舗装部を有する融雪舗装体の前記舗装部と路盤との間に設置されて空気層を形成するのに用いられる間隙部材であって、平板状の本体と、該本体の下面に複数個、ほぼ同じ高さで設けられた突起部とからなることを特徴とする間隙部材。
  3. 請求項2に記載の間隙部材において、突起部は、下端面がフラット状になっていることを特徴とする間隙部材。
  4. 請求項2又は3に記載の間隙部材において、突起部は、上端が開口した中空状に形成され、本体は、突起部が設けられた部位に突起部の上端開口と連通した開口が形成されていることを特徴とする間隙部材。
  5. 請求項2ないし4のいずれかに記載の間隙部材において、本体と突起部は、樹脂で一体に形成されていることを特徴とする間隙部材。
  6. 平板状の本体と、該本体の下面に複数個、ほぼ同じ高さで設けられた突起部とからなる間隙部材を、該突起部の下端面が路盤上に接するように配置する工程と、前記間隙部材の本体上に熱源を配置する工程と、前記熱源を埋設するようにコンクリートなどの舗装材で舗装して舗装部を配置する工程とを有することを特徴とする融雪舗装体の施工方法。
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