JP4832773B2 - 外科用処置具 - Google Patents

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Description

本発明は、内視鏡下で体腔内の組織の縫合等を行う際に使用される針等を操作する外科手術処置具に関する。
近年、外科手術において、内視鏡画面を観察しながら、糸付きの湾曲針等を操作して組織を縫合する縫合作業が行われている。内視鏡下で例えば吻合口の縫合作業を行う際、術者は、細心の注意を払って体腔内の針を微細に操作して一針ずつ縫合を行う。このため、外科手術において縫合作業は、手術時間を長時間にする要因になっている。また、内視鏡下の限られた空間内で針を微細にかつ思い通りに操作できるようになるまでには多くの修練が必要であった。
例えば米国特許第5,951,575号公報には、血管、臓器などを縫合する際、湾曲針を把持した状態で、この湾曲針の湾曲にあわせて針を能動的に動かして刺入を行える使い勝手の良い持針器が開示されている。
また、米国特許第6,322,578号公報には、組織の展開や糸の操作など、体腔内で多様的な用途で使用される把持鉗子が示されている。
これら、持針器及び把持鉗子はトラカールを介して体腔内に導入されるものであり、縫合作業を行う際、一般的に術者は、一方の手で持針器を操作し、他方の手で把持鉗子を操作する。
それぞれの手に持針器と把持鉗子とを把持して縫合を行うとき、術者は、持針器で針の基端側を掴んで針先を臓器の所定位置に対峙させ、その後、針を能動的に動かす操作を行って針の刺入を行う。すると、臓器の所定位置から刺入された針先が臓器内を通過して再び臓器表面から突出した状態になる。ここで、術者が臓器から突出した針先を、持針器又は把持鉗子で掴み、手元操作を行って臓器から針を抜き取ることによって一針の縫合が完了する。
この針の抜き取りを行う際、術者が持針器を選択した場合、一度、針の基端部を掴んでいた状態を解除した後、持針器を基端部から針先まで移動させ、針先を掴んで針の抜き取りを行う。これに対して、術者が針の抜き取りを把持鉗子で行うと選択した場合には、一方の手で持針器を操作して針の刺入を行った後、他方の手で把持鉗子を操作して針先を掴んで針の抜き取りを行う、このように、針の刺入を持針器で行い、針の抜き取りを把持鉗子で行うことによって、持針器を用いて針の刺入と抜き取りとを行う場合に比べて、針を即座に抜き取って縫合をよりスムースに行える。
米国特許第5,951,575号公報 米国特許第6,322,578号公報
しかしながら、 図12に示すように第1の管腔臓器51と第2の管腔臓器52とに刺入させた湾曲針である縫合針53の抜き取りを把持鉗子54で行うとき、把持鉗子54が患者体壁55に刺入されたトラカール56を介して体腔内に導入される場合、把持鉗子54はトラカール56に対して進退する方向以外に関しては動作範囲が限られてしまう。
このため、図13に示すようにトラカール56を介して体腔内に導入されている把持鉗子54で針先53aを掴んだ状態にして、この把持鉗子54を例えば矢印Aで示すように患者体壁55側に移動させて縫合針53の抜き取りを行った場合、図14の矢印Bで示すような引っ張り力が管腔臓器52に働いて、縫合針53を容易に抜き取ることが難しくなるおそれがあった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、内視鏡下における縫合作業をスムーズに行える、操作性に優れた外科用処置具を提供することを目的としている。
本発明の外科用処置具は、先端部、基端部、及び長手方向の第1の軸を有する、前記先端部に前記第1の軸に対して予め定めた角度折曲した第2の軸を有する挿入部先端部を設けた、挿入部と、前記挿入部の前記先端部に設けられた回動用溝部に回動自在に設けられる回動保持部、及び先端側に設けられた先端平面部を有する第1の把持部、および前記第2の軸方向に進退するように前記第1の把持部に設けられた軸部、該軸部の先端側に設けられた前記第1の把持部の先端平面部に対向する基端平面部、及び前記軸部の基端側に設けられた第1の接触面を備える受け部材を有する、前記第2の軸方向に対して進退されて該基端平面部と該先端平面部とが密着した状態、または離間した状態に変化する第2の把持部、で構成される挟持部と、前記第2の把持部を前記第1の把持部に向けて付勢して、前記基端平面部を前記先端平面部に密着させる第1の付勢部材と、予め定めた長さ寸法に設定され、先端に前記第1の接触面に接触する第2の接触面を有する、該第2の接触面と前記第1の接触面との間に隙間を形成する第1の位置と前記第2の接触面が該第1の接触面上に配置された第2の位置との間を移動する、前記挿入部内に設けられ前記第1の軸方向に進退自在な伝達部材と、操作開始位置から最大押し込み操作位置まで押し込み操作可能で、前記操作開始位置から前記最大押し込み操作位置まで押し込む操作によって、前記伝達部材の第2の接触面を前記第1の位置から前記第2の位置に移動させる開閉操作部を備える、前記挿入部の前記基端部に設けられる操作部と、前記伝達部材を前記挿入部の基端部方向に向けて付勢して、前記第2の接触面を前記第1の位置に移動させて、前記開閉操作部を操作開始位置に配置させる第2の付勢部材と、を具備している。
この構成によれば、開閉操作部の開閉操作に応じて挟持部を開閉させることによって、挟持部で縫合針の針先を掴める。そして、針先を掴んで状態において、外科用処置具の挿入部を例えば引き上げるように移動させて針の抜き取りを行うと、縫合針を介して挟持部に外力が働くことによって、その外力に対応する方向に挟持部が回動する。したがって、挟持部に掴まれた状態の縫合針は、挿入部の引き上げ移動に伴って挟持部が回動することによって、湾曲形状に倣ってスムースに抜き取られていく。
本発明によれば、内視鏡下の縫合作業をスムーズに行える操作性に優れた外科用処置具を実現することができる。したがって、内視鏡下での縫合を迅速に行え、手術の質向上、手術時間の短縮が図れ、患者の早期退院、社会復帰が早まる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1乃至図11は本発明の一実施形態に係り、図1から図4は外科用処置具の構成及び作用を説明する図であり、図1は開閉操作部を操作開始位置に配置させた状態における外科用処置具の外観を説明する図、図2は開閉操作部が操作開始位置における操作部及び挿入部の基端側の構成を説明する図、図3は開閉操作部が操作開始位置における挿入部の先端側と挟持部との構成を説明する図、図4は開閉操作部を最大押し込み位置まで移動させた状態における挟持部の開状態を説明する図である。そして、図5から図8は外科用処置具の作用である刺入された針の抜き取りを説明する図であり、図5は針先を挟持部で掴んで針の抜き取りを開始した状態を示す図、図6は挿入部を患者体壁側に移動させて縫合針の基端側が第1の管腔臓器から抜き取られた状態を示す図、図7は挿入部をさらに患者体壁側に移動させて縫合針の基端側が第2の管腔臓器に到達した状態を示す図、図8は挿入部をさらに患者体壁側に移動させて縫合針を第2の管腔臓器から抜き取って縫合糸が第1の管腔臓器と第2の管腔臓器とに配置された状態を示す図である。また、図9から図11は外科用処置具の他の構成例及びその作用を説明する図であり、図9は開閉動作部材に特徴のある挟持部を説明する図、図10は球状部を有する棒部を設けた開閉動作部材を有する挟持部の一作用を説明する図、図11は球状部を有する棒部を設けた開閉動作部材を有する挟持部の他の作用を説明する図である。
図1に示すように本実施形態の外科用処置具1は、術者が把持する部分を兼ねる操作部2と、操作部2の一端側より延出するように設けられた挿入部3と、折曲した挿入部3の先端部から延出するように設けられた挟持部4とで構成されている。操作部2は、操作部本体21と、この操作部本体21の側周面の先端部に配置された開閉操作部である操作ボタン22とで主に構成されている。挟持部4は、段部を有する第1の挟持部材である挟持部本体41と第2挟持部材である開閉動作部材42とで主に構成されている。
なお、操作部本体21及び操作ボタン22は硬質な部材である例えば樹脂部材で形成され、操作ボタン22については摺動性を考慮した樹脂部材で形成されている。挟持部本体41及び開閉動作部材42はステンレス等の金属部材で形成されている。
図1及び図2を参照して操作部2について説明する。
図に示すように操作部2を構成する操作部本体21には操作部内部空間23が設けられている。操作部本体21の側面には、操作部内部空間23に連通する、ボタン配置孔24が形成されている。ボタン配置孔24の中心軸は、操作部本体21の長手方向軸に対して略直交している。
また、操作部本体21の先端側面中央には、操作部内部空間23に連通する、細径孔25aと太径孔25bとで構成された段付き穴25が形成されている。細径孔25aの中心軸と太径孔25bの中心軸とは同軸であって、操作部本体21の長手方向軸に対し略一致している。
なお、図示は省略するが操作部本体21は例えば基端開口を有する筒状部材と、基端開口を閉塞する蓋部材とで構成され、筒状部材と蓋部材とが例えば接着或いは熱溶着等の固定手段によって一体に固定されている。
ボタン配置孔24には操作部内部空間23側から操作ボタン22が進退自在に配置される。操作ボタン22は、操作部本体21の長手方向軸に対して直交する方向に進退する。操作ボタン22は、断面形状が例えば楕円形状で中実なボタン本体22aと、ボタン本体22aの側面に対して所定量突出した抜け止め部22bと、所定の角度で傾斜した押圧面22cを有する凸部22dとで構成されている。ボタン本体22aの端面には操作部2を把持した術者の手の指による操作性を考慮した凹み部22eが設けられている。
ボタン本体22aの側面は摺動面である。抜け止め部22bは操作部本体21の内周面21aに当接する。このことによって、操作ボタン22が操作部本体21の外部に脱落することが防止される。凸部22dに設けられた押圧面22cの傾斜角度及び凸部22dの突出量は、後述する開閉力伝達部材(図2中の符号32)の移動量を考慮して設定される。
一方、段付き穴25の太径孔25bには挿入部3を構成する例えばステンレス製でパイプ形状の挿入部本体31の基端部が例えば接着によって一体的に固定されている。また、段付き穴25の細径孔25aには挿入部本体31の内孔に対して摺動自在(進退自在ともいう)に配置される例えばステンレス製で丸棒状の開閉力伝達部材である伝達棒32が挿通配置されている。なお、細径孔25aの内径寸法と挿入部本体31の内孔の内径寸法とは略同寸法である。
伝達棒32の基端面には操作力伝達ブロック(以下、伝達ブロックと略記する)33が一体に固定されている。伝達ブロック33には、操作ボタン22の押圧面22cが面接触するように構成された傾斜面33aが設けられている。伝達ブロック33の外径寸法は、伝達棒32の外径寸法より所定寸法だけ大径に形成されている。伝達ブロック33と操作部本体21の内部先端面21bとの間には、この伝達ブロック33を破線に示す位置まで移動させる所定の付勢力を有するブロック付勢コイルバネ(以下、コイルバネと略記する)34が圧縮された状態で配置されている。
なお、操作部本体21の凸部22dの突出量は、抜け止め部22bが内周面21aに当接している状態において、押圧面22cと傾斜面33aとが図の実線で示すように面接触するように設定されている。言い換えれば、コイルバネ34の付勢力によって破線に示す位置まで移動するように付勢されている伝達ブロック33は、傾斜面33a上に押圧面22cが面接触した状態で配置されていることによって、基端面側へのさらなる移動が規制された状態になっている。この状態における操作ボタン22の位置を操作開始位置と記載する。
ここで、操作ボタン22と伝達ブロック33との関係を説明する。
使用者が操作開始位置に配置されている操作ボタン22を矢印C方向に移動させる押し込み操作を行うと、この操作ボタン22の移動に伴って押圧面22cが同様に矢印C方向に移動していく。このとき、押圧面22cが傾斜面33a上を滑りながら移動するにしたがって、伝達ブロック33がコイルバネ34の付勢力に抗して徐々に矢印D方向に移動していく。
そして、操作ボタン22がさらに矢印C方向に移動されて抜け止め部22bが伝達ブロック33の側面33bに当接する最大押し込み位置に到達することにより、操作ボタン22の矢印C方向への移動が停止されるとともに、伝達ブロック33の矢印D方向への移動が停止される。つまり、操作ボタン22の抜け止め部22bが伝達ブロック33の側面33bに当接することによって、伝達棒32が挿入部本体31の先端側に対して最大に移動した状態になる。
この状態において、使用者が操作ボタン22から手指を離して押し込み状態を解除するると、コイルバネ34の付勢力によって伝達ブロック33が矢印D方向とは逆方向である基端面側に移動される。このことにより、傾斜面33a上を押圧面22cが滑り移動して、操作ボタン22が矢印C方向とは逆方に移動されて、再び、操作開始位置に戻された状態になる。
図1乃至図4を参照して挿入部3及び挟持部4について説明する。
図1乃至図3に示すように挿入部3は、伝達棒32が摺動自在に挿通配置される挿入部本体31によって構成されている。挿入部本体31の先端部には、第1の軸である長手方向中心軸に対して角度θを例えば90度から140度の範囲で折曲して構成された第2の軸を有する挿入部先端部35が設けられている。挿入部先端部35の先端部内周面には挟持部本体41に設けられている後述する回動保持部である凸部(符号41c参照)が回動自在に嵌入配置される回動用溝部35aが設けられている。また、伝達棒32の先端には開閉動作部材42に固設される第1の接触面である後述する受け部材43の受け面43bが当接する所定の角度で傾斜して形成された第2の接触面である開閉力伝達面(以下、伝達面と略記する)32aが形成されている。
一方、挟持部4は、挟持部本体41と、開閉動作部材42と、受け部材43と、挟持付勢バネ(以下、挟持バネと略記する)44とで構成されている。
挟持部本体41は段付きの管状部材であり、先端側から順に細径部41aと、太径部41bと、凸部41cとを連設して構成されている。細径部41aには貫通孔41dが形成されており、細径部41aの先端側部分は把持部として構成されている。太径部41b及び凸部41cには基端面からの深さ寸法を所定寸法に設定した穴部41eが設けられている。挟持部本体41の凸部41cを回動用溝部35a内に嵌入配置させることによって、回動自在な挟持部本体41が挿入部先端部35から所定の角度傾斜した状態で延出される。
開閉動作部材42は、貫通孔41dに対して摺動自在(進退自在ともいう)に配設される所定長さ寸法で形成された軸部42aと、この軸部42aの先端に設けられたフランジ部42bとで構成されている。フランジ部42bは把持部であって、このフランジ部42bの外径寸法と細径部41aの外径寸法とは略同径で形成されている。
すなわち、回動自在な挟持部本体41の回転軸の方向と開閉動作部材42の開閉方向とは同一方向となる。なお、本実施形態においてフランジ部42bは、円形状であるが、針を挟持することができる形状であれば、円形状に限定されるものではなく、楕円形状や一部に凹部を有する多角形など、軸部42aの軸に対して放射方向に延出した部分を有するものであれば、他の形状でもよい。
受け部材43は、穴部41eに対して摺動自在に配置される円柱部43aと、前記伝達面32aが当接するように所定の傾斜角度で形成された受け面43bを有する円錐形状部43cとで構成されている。受け部材43は、軸部42aの基端部に接着等によって一体的に固設される。
挟持バネ44は所定の付勢力を有するコイルバネであり、穴部41eの底面41fと受け部材43の先端面との間に圧縮した状態で配置される。この配置状態において、受け部材43は、挟持バネ44の付勢力によって、穴部41eの開口から外部に押し出される方向に移動される。このとき、フランジ部42bの基端平面部42cが挟持部本体41の先端平面部41gに当接して密着することによって、円柱部43aの先端側部が穴部41eから脱落することなく穴部41e内に配置された状態が保持される。
このとき、凸部41cが回動用溝部35aに対して回動自在に配置されているので、基端平面部42cと先端平面部41gとが密着状態において、挟持部本体41と、開閉動作部材42と、受け部材43と、挟持バネ44とで構成される挟持部4は、外力を受けることによって、矢印Eに示すように容易に受動的に挿入部先端部35に対して回動可能である。
また、図3に示すようにフランジ部42bの基端平面部42cが挟持部本体41の先端平面部41gに密着している状態において、第1の位置である受け面43bと伝達面32aとの間に僅かな隙間が形成される状態にして、この配置位置状態を前記操作ボタン22の操作開始位置に対応させる。つまり、伝達棒32の長さ寸法が、操作ボタン22を操作開始位置に配置させた状態において、伝達面32aと受け面43bとの間に僅かな隙間が形成されるように設定している。
ここで、操作ボタン22と、伝達棒32と、挟持部4との関係を説明する。
使用者が操作開始位置に配置されている操作ボタン22を押し込み操作することによって、前述したように押圧面22cが傾斜面33a上を滑りながら移動していく。すると、伝達ブロック33がコイルバネ34の付勢力に抗して徐々に矢印D方向に移動されて、この伝達ブロック33が挿入部3の先端側に向かって移動していく。
このとき、伝達面32aが受け面43b上を滑りながら移動していくことによって、受け部材43の円柱部43aが挟持バネ44の付勢力に抗して穴部41e内を矢印Fに徐々に押し込まれるように移動していく。このことによって、密着状態であった基端平面部42cと先端平面部41gとが僅かずつ離間していく。
そして、前記操作ボタン22が最大押し込み位置まで押し込み操作されることによって、図4に示す第2の位置である、伝達棒32の伝達面32aが挿入部3の挿入部先端部側に最大に移動した状態で受け面43b上に配置される。このとき、円柱部43aが穴部41eに対して所定量押し込まれて、基端平面部42cと先端平面部41gとが所定間隔だけ離間した状態になる。
この状態において、使用者が操作ボタン22から手指を離して押し込み状態を解除すると、前記コイルバネ34の付勢力によって前記伝達ブロック33が矢印D方向とは逆方向である基端面側に移動されて伝達棒32が矢印D方向とは逆方向に移動して伝達面32aが元の位置に戻されていく。このとき、受け部材43は、挟持バネ44の付勢力によって矢印Fとは逆方向に移動される。このことによって、操作ボタン22が矢印C方向とは逆方に移動されて再び、操作開始位置に配置されるとともに、受け部材43が矢印Fとは逆方向に移動されて再び図3に示した基端平面部42cが先端平面部41gに密着する状態に戻される。
ここで、図5乃至図8を参照して上述のように構成した外科用処置具1の作用を説明する。
第1の管腔臓器51と第2の管腔臓器52とに図示しない持針器によって刺入させた湾曲針である縫合針53の抜き取りを外科用処置具1で行うため、体腔内には患者体壁55に刺入されたトラカール56を介して予め外科用処置具1の挿入部本体31が体腔内に導入されている。
内視鏡下で、縫合糸57が基端部に取り付けられている縫合針53の抜き取りを行う際、まず、挟持部4を第2の管腔臓器52から突出している縫合針53の先端に対峙させる。その後、操作ボタン22を押し込み操作して、挟持部4を構成する開閉動作部材42の基端平面部42cと挟持部本体41の先端平面部41gとを離間した状態にする。そして、基端平面部42cと先端平面部41gとの間に縫合針53の先端部53aを配置させる。
ここで、縫合針53の先端部53aが基端平面部42cと先端平面部41gとの間に配置されていることを確認したなら、操作ボタン22の押し込み状態を徐々に解除していく。このことによって、基端平面部42cと先端平面部41gとが閉じた状態になって図5に示すように縫合針53の先端部53aが挟持部4で掴まれた把持状態になる。
なお、符号58は縫合糸57で縫合された縫合部であり、符号59はメス、或いははさみ等によって切開して形成された吻合口である。
次に、図6、図7及び図8に示すように挿入部本体31を矢印Gに示すように体腔内から抜去するように外科用処置具1を引き戻していくとともに、限られた範囲で挿入部本体31を傾けるような操作等を行う。すると、縫合針53を掴んだ状態の挟持部4が、挿入部先端部35に対して第2の軸回りに受動的に回動する。このことにより、縫合針53の移動される軌跡が徐々に変化しながら、第1の管腔臓器51及び第2の管腔臓器52から抜き取られていく。
具体的に、図6に示すようので、挿入部本体31が引き戻されていくと、縫合針53に対して外力が加わって、そのモーメントにより挟持部4に回転運動が生ずる。すると、挟持部4が縫合針53の刺入点を支点にして受動的に回動することにより、縫合針53から管腔臓器51、52に対して無理なテンションをかけることなく、縫合針53が自然に抜き取られていく。
すなわち、図5に示すように挟持部4で縫合針53を掴んだ後、術者は、複雑な手元操作を行うことなく、外科用処置具1を体腔内から抜去するように引き戻したり、限られた範囲で挿入部本体31を傾ける操作等を行うことによって、刺入点を支点にして挟持部4が回転されて縫合針53を抜き取る際の軌跡が段階的に変更される。
このことによって、図6に示すように縫合針53が第1の管腔臓器51から抜き取られ、その後、図7に示すように第2の管腔臓器52に対して縫合針53が移動され、最後に、図8に示すように縫合針53が第2の管腔臓器52から抜き取られて、吻合口59を縫合するための一針が完了する。そして、引き続き、縫合針53の刺入を図示しない持針器を用いて行うとともに、外科用処置具1による縫合針53の抜き取りを繰り返し行う。
このように、挟持部を構成する挟持部本体を挿入部先端部に対して容易に、かつ受動的に回動可能に設けるとともに、挟持バネの付勢力によって開閉動作部材の基端平面部と挟持部本体の先端平面部とが閉じた状態において、挟持部本体と、開閉動作部材と、受け部材と、挟持バネとで構成された挟持部が、外力を受けることによって、回動可能に構成したことによって、挟持部において縫合針を掴んだ状態において、外科用処置具を複雑に操作することなく、この外科用処置具を体腔内から抜去するような引き上げ動作を行うことによって、速やかに、縫合針を管腔臓器等から抜き取ることができる
このことによって、体腔内での針の抜き取りを操作を容易に行えることにより、術者の負担が軽減されるとともに、手術時間が短縮される。また、外科用処置具を複雑に操作する必要がないので、手術手技の習熟が短時間になる。
なお、挟持部4の構成は上述した実施形態に限定されるものではなく挟持部本体41に配設される開閉動作部材42を図9に示すように構成して挟持部4Aを構成するようにしてもよい。
本実施形態の開閉動作部材45は、挟持部本体41の先端平面部41gに対して密着する基端平面部42cを有するフランジ部42bの先端側面に球状部42eを有する棒部42dを設けている。その他の構成は上述した実施形態と同様であり、同部材には同符号を付して説明を省略する。
開閉動作部材45を備えた挟持部4Aの作用を説明する。
まず、図10に示すようにフランジ部42bの先端面側に球状部42eを有する棒部42dを設けたことによって、球状部42eに縫合糸57を引っ掛けることによって体腔内において、糸の移動操作である糸裁きを、糸をわざわざ掴むことなく、容易に行える。また、棒部42dの先端に球状部42eが設けられていることにより、糸の移動操作を行った際に管腔臓器が傷つけられることが防止される。
また、図11にに示すようにフランジ部42bの先端面側に球状部42eを有する棒部42dを設けたことによって、棒部42dを吻合口59から挿入して、例えば第1の管腔臓器51を持ち上げること等ができる。このことにより、視野展開の際に管腔臓器を掴むことなく容易に視野展開を行える。また、棒部42dの先端に球状部42eが設けられていることにより、視野展開の際に管腔臓器が傷つけられることが防止される。
このように、球状部を有する棒部を備えた開閉動作部材と挟持部本体とで挟持部を構成したことによって、処置対象部位等を把持することなく、挟持部を移動させて、糸や臓器の移動操作を、容易且つ安全に行うことができる。このことによって、体腔内における外科用処置具の操作性がさらに向上する。
なお、本発明は、以上述べた実施形態のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
開閉操作部を操作開始位置に配置させた状態における外科用処置具の外観を説明する図 開閉操作部が操作開始位置における操作部及び挿入部の基端側の構成を説明する図 開閉操作部が操作開始位置における挿入部の先端側と挟持部との構成を説明する図 開閉操作部を最大押し込み位置まで移動させた状態における挟持部の開状態を説明する図 針先を挟持部で掴んで針の抜き取りを開始した状態を示す図 挿入部を患者体壁側に移動させて縫合針の基端側が第1の管腔臓器から抜き取られた状態を示す図 挿入部をさらに患者体壁側に移動させて縫合針の基端側が第2の管腔臓器に到達した状態を示す図 挿入部をさらに患者体壁側に移動させて縫合針を第2の管腔臓器から抜き取って縫合糸が第1の管腔臓器と第2の管腔臓器とに配置された状態を示す図 開閉動作部材に特徴のある挟持部を説明する図 球状部を有する棒部を設けた開閉動作部材を有する挟持部の一作用を説明する図 球状部を有する棒部を設けた開閉動作部材を有する挟持部の他の作用を説明する図 把持鉗子を体腔内に導入して縫合針を掴む状態を説明する図 把持鉗子で管腔臓器に刺入されている縫合針を抜き取る状態を説明する図 把持鉗子で縫合針を抜き取るとき、管腔臓器に引っ張り力が働いている状態を示す図、
符号の説明
1…外科用処置具 2…操作部 3…挿入部 4…挟持部 22…操作ボタン 31…挿入部本体 32…伝達棒 32a…伝達面 33…伝達ブロック 34…圧縮バネ 35…挿入部先端部 41…挟持部本体 41c…凸部 41g…先端平面部 42…開閉動作部材 42c…基端平面部 43…受け部材 43a…円柱部 43b…受け面 44…挟持バネ
代理人 弁理士 伊 藤 進

Claims (4)

  1. 先端部、基端部、及び長手方向の第1の軸を有する、前記先端部に前記第1の軸に対して予め定めた角度折曲した第2の軸を有する挿入部先端部を設けた、挿入部と、
    前記挿入部の前記先端部に設けられた回動用溝部に回動自在に設けられる回動保持部、及び先端側に設けられた先端平面部を有する第1の把持部、および前記第2の軸方向に進退するように前記第1の把持部に設けられた軸部、該軸部の先端側に設けられた前記第1の把持部の先端平面部に対向する基端平面部及び前記軸部の基端側に設けられた第1の接触面を備える受け部材を有する、前記第2の軸方向に対して進退されて該基端平面部と該先端平面部とが密着した状態、または離間した状態に変化する第2の把持部で構成される挟持部と、
    前記第2の把持部を前記第1の把持部に向けて付勢して、前記基端平面部を前記先端平面部に密着させる第1の付勢部材と、
    予め定めた長さ寸法に設定され、先端に前記第1の接触面に接触する第2の接触面を有する、該第2の接触面前記第1の接触面との間に隙間を形成する第1の位置と前記第2の接触面が該第1の接触面上に配置された第2の位置との間を移動する、前記挿入部内に設けられ前記第1の軸方向に進退自在な伝達部材と、
    操作開始位置から最大押し込み操作位置まで押し込み操作可能で、前記操作開始位置から前記最大押し込み操作位置まで押し込む操作によって、前記伝達部材の第2の接触面を前記第1の位置から前記第2の位置に移動させる開閉操作部を備える、前記挿入部の前記基端部に設けられる操作部と、
    前記伝達部材を前記挿入部の基端部方向に向けて付勢して、前記第2の接触面を前記第1の位置に移動させて、前記開閉操作部を操作開始位置に配置させる第2の付勢部材と、
    を具備することを特徴とする外科用処置具。
  2. 前記第2の軸は、前記第1の軸に対して90度から140度の範囲で傾いていることを特徴とする請求項に記載の外科用処置具。
  3. 前記挟持部は、前記操作部の開閉操作部が操作開始位置に配置されて前記第2の接触面が前記第1の接触面から離間している状態において、外力を受けることによって前記第2の軸回りに対して回することを特徴とする請求項に記載の外科用処置具。
  4. 前記第2の付勢部材を前記操作部内に配置したことを特徴とする請求項に記載の外科用処置具。
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