JP4832771B2 - 画像画素の輝度に基づいた補正機能を用いた色温度変換方法および装置 - Google Patents

画像画素の輝度に基づいた補正機能を用いた色温度変換方法および装置 Download PDF

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Description

本発明は色温度変換方法および装置に関し、より詳細には画像表示装置から与えられた基本色温度からなる画像を基本色温度以外の色温度をからなる画像に変換し、かつ種々の輝度を有する画像の画素を、ユーザーの好みに応じた種々の色温度で再現することを可能とする色温度変換方法および装置に関する。
従来の画像表示装置では、色相(hue)や、RGB(Red、Green、Blue)の量を調節するか(特許文献1ないし4を参照)、あるいは行列演算(特許文献5および6を参照)を行うことによって、画像表示装置によって再現される画像の色温度を変換している。このような従来の色温度変換方法は再現される画像の内容全体に影響を及ぼすが、再現しようとする目標色温度が装置の基本色温度との差が大きい場合、変換後の画像がまるで特定の色フィルターを通過したかのような色歪を生じ、特に人間にとって差異を感じやすい顔の色などが劣化して、再現された画像が不自然になる問題があった。
米国特許第4562460号明細書 米国特許第4633299号明細書 米国特許第4788586号明細書 米国特許第5619229号明細書 米国特許第4685071号明細書 米国特許第5495428号明細書
本発明は前記のような問題点を鑑みてなされたものであり、入力した画像の画素の色温度をその画像の輝度および色相に応じて変換することにより、人間にとって差異を感じやすい特定色の劣化を最小にし、かつ所望の色温度に変換する色温度変換方法および装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために本発明による色温度変換方法の1態様によれば、ユーザーが設定した色温度と予め保存されたサンプル輝度別の基本色温度とを比較して入力された画素の色温度を補正することによって、画像ディスプレイ装置の色温度を制御する、第1、第2および第3の保存部を具備した色温度変換装置の色温度変換方法において、(a)二次曲線である変換対象範囲を決定するための変数を算出する段階と、(b)前記変数に基づいて入力された画素が前記変換対象範囲内に存在するかどうかを判断することにより、前記入力された画素が変換対象であるかどうかを判断する段階と、(c)前記入力された画素が変換対象である場合、ユーザーが設定した色温度を前記基本色温度と比較する段階と、(d)(i)前記比較により、前記ユーザーが設定した色温度と前記基本色温度とが異なる場合、前記ユーザーが設定した色温度に基づき変換目標色座標を算出する第1段階と、(ii)前記比較により、前記ユーザーが設定した色温度と前記基本色温度とが等しい場合、前記基本色温度に基づく変換目標色座標を算出する第2段階と、(e)前記変換目標色座標に色座標上の原点を移動させることによって、前記入力された画素の色座標を変換する色座標変換段階と、を含むことを特徴とする。
前記(a)段階は、前記二次曲線が楕円である場合に、(a1)第1保存部を参照して前記楕円の基本長、長軸長、および短軸長を演算する段階と、(a2)前記第1保存部を参照して前記楕円の回転角度から回転行列係数を演算する段階と、を含むことを特徴とする。
前記第1保存部は、前記楕円の長軸長の調節因子、前記短軸長の調節因子、前記楕円の回転角度、および前記入力された画素の輝度スケーリング因子を含むことを特徴とする。
前記第1段階は、(c1)第2保存部から、入力された画素の輝度の値に最も類似した2個のサンプル輝度を読み出す段階と、(c2)前記第2保存部から、前記2個のサンプル輝度に対してそれぞれ前記ユーザー設定色温度に近接した2個のサンプル色座標を読み出す段階と、(c3)前記サンプル色座標を色座標補間して変換目標色座標を算出する段階と、を含むことを特徴とする。
前記第2保存部は、前記画像ディスプレイ装置の特性を考慮した複数の輝度別色温度およびそれに対応する色座標を保存することを特徴とする。
前記第2段階は、(c4)前記第3保存部から、入力された画素の輝度に近接した2個のサンプル輝度を読み出す段階と、(c5)前記サンプル輝度から、前記基本色温度に対応する2個の色座標を読み出す段階と、(c5)前記色座標を色座標補間して変換目標色座標を算出する段階と、を含むことを特徴とする。
前記第3保存部は、基本色温度および前記基本色温度に対応する輝度別色座標を予め保存していることを特徴とする。
前記第2段階は、前記第3保存部から変換目標色座標を直接得ることを特徴とし、このような場合には、前記第3保存部は、前記画像ディスプレイ装置の基本色温度に対応する輝度別色座標を予め保存するが、前記輝度別色座標は、前記色温度変換装置に入力可能なあらゆる輝度に対する色座標であることを特徴とする。
前記(d)段階は、(d1)前記二次曲線と第1交点との距離を算出する段階と、(d2)原点から前記第1交点までの距離および前記変換目標色座標を利用して、前記入力した画素の変換した色座標を求める段階と、を含むことを特徴とする。
前記(d1)段階は、(d11)前記二次曲線の原点を前記色座標上の原点に移動させる段階と、(d12)前記二次曲線および前記入力された画素の色座標を、回転行列を利用して所定の回転角度で回転させる段階と、(d13)前記色座標上の原点と、前記所定の回転角度で回転した前記入力された画素の色座標を通過する直線および前記二次曲線との第1交点を算出する段階と、(d14)前記第1交点と前記色座標上の原点との距離を算出する段階と、を含むことを特徴とする。
本発明の他の実施形態によれば、コンピュータプログラムが提供されるが、前記コンピュータプログラムは、前記方法のうちいずれか一つの段階を行うために実行されるコンピュータプログラムを含む。
本発明の他の態様によれば、色温度変換装置が提供されるが、前記装置は、ユーザーが設定した色温度と予め保存されたサンプル輝度別の基本色温度とを比較して入力された画素の色温度を補正することによって、画像ディスプレイ装置の色温度を制御する、複数の保存部を具備した色温度変換装置において、画像信号の入力された画素が色温度変換対象であるかどうかを判断する変換対象判断部と、前記変換対象判断部の判断結果において、前記入力された画素が変換対象である場合、前記ユーザーが設定した色温度および前記基本色温度の何れか1つに対して選択的に変換目標色座標を算出するために、前記ユーザー設定色温度および前記基本色温度を比較する比較部と、前記比較部の比較結果に基づき前記ユーザー設定色温度および前記基本色温度の何れか1つに対して選択的に変換目標色座標を算出するための変換目標色座標演算部と、前記変換目標色座標に色座標上の原点を移動させることによって、前記入力された画素の色座標を変換する色座標変換部と、を備えることを特徴とする。
前記変換対象判断部は、輝度別調節係数および変換対象範囲設定に必要な調節係数についての第1情報を含む第1保存部と、前記第1保存部から前記第1情報を読み出して前記変換対象範囲についての第2情報を算出する第1演算部と、前記第1演算部から前記第2情報を受け取り、前記入力された画素の色座標が前記変換対象範囲内に存在するかどうかを判断することにより、前記入力された画素が色温度変換対象であるかどうかを判断する判断部と、を備えることを特徴とする。
前記第1情報は、前記変換対象範囲が楕円である場合、少なくとも前記楕円の長軸長および短軸長についての調節係数、前記楕円の回転角度、および画素輝度調節係数を含むことを特徴とする。
前記第2情報は、前記変換対象範囲が楕円である場合、前記楕円の基本長、長軸長、短軸長、および回転行列係数を含むことを特徴とする。
前記変換目標色座標演算部は、サンプル輝度別複数の色温度および前記色温度についての色座標を保存する第2保存部と、前記ユーザー設定色温度によって、前記第2保存部からサンプル輝度および色座標を補間して変換目標色座標を求める第2演算部と、を含むことを特徴とする。
前記変換目標色座標演算部は、前記色温度変換装置に入力可能なあらゆるサンプル輝度について、前記基本色温度に対応する色座標を保存する第3保存部と、予め保存された前記画像ディスプレイ装置の基本色温度によって、前記第3保存部からサンプル輝度および色座標を再生および補間して変換目標色座標を求める第3演算部と、を備えることを特徴とする。
本発明のさらに他の態様によれば、色温度変換装置が提供されるが、前記装置は、輝度信号および色差信号を含む画像信号およびユーザーが設定した色温度が入力されて、画素別輝度によって入力される画素の色温度を変換する色温度変換装置において、輝度別に変換対象範囲についての第1情報を保存する第1保存部と、画像信号が入力され、前記第1保存部から前記第1情報を読み出して、前記入力された画像信号の画素が色差信号の前記変換対象範囲内に存在するかどうかを判断することにより、前記入力された画素が色温度変換対象であるかどうかを判断する判断部と、輝度別にサンプリングされた複数の色温度および前記色温度に対応する色座標についての第2情報を保存する第2保存部と、前記判断部の判断結果、前記入力された画素が色温度変換対象である場合、前記第2保存部に保存された前記第2情報から変換目標色座標を算出し、前記変換目標色座標に色座標上の原点を移動させることによって、前記入力された画素の色座標を変換する色座標変換部と、を備えることを特徴とする。
望ましくは、前記第1情報は、前記二次曲線が楕円である場合、前記楕円の長軸長、短軸長、および回転行列係数を含むことを特徴とする。
既存の色温度変換方法で生じていた特定の色における劣化を最小にし、かつ輝度別に所望の色温度を再現することができる。
以下、添付した図面を参照して本発明による色温度変換方法および装置の好適な実施形態を詳細に説明する。各図面において、同一の構成要素には可能な限り同一の符号を付していることに留意されたい。また、下記の説明では具体的な回路の構成素子などの多くの特定事項を示しているが、これは本発明の全般的な理解を容易にするために示しているだけであり、このような特定事項がなくても本発明を実施できることは当業者には自明である。そして、本発明を説明するに当って、関連した公知機能または構成についての具体的な説明が本発明の趣旨を不明確にすると判断される場合にはその詳細な説明を省略する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る色温度変換装置100の構成図であり、該装置は、変換対象画素判断部110、変換対象範囲決定変数計算部120、変換対象範囲決定変数および調節因子保存部130、ユーザー設定色温度と基本温度との比較部140、サンプル輝度別色温度別対応色座標ルックアップテーブル150、ユーザー設定色温度対応色座標計算部160、該当輝度の基本色温度対応色座標計算部170、輝度別基本色温度対応色座標ルックアップテーブル180、色座標変換部190から構成される。
図1を参照して説明すると、変換対象画素判断部110は、外部装置から入力された画素の輝度信号および色差信号よりなる画像信号、および変換対象範囲決定変数計算部120から入力された変換対象範囲決定変数を利用して、該当する画素が変換対象範囲内に存在するかどうかを判定し、その判定に基づき該当画像の色温度が変換対象であるかどうかを判断する。以下、変化対象範囲が二次曲線、特に楕円である場合について記述する。
変換対象範囲決定変数計算部120は、外部装置から入力された画素の輝度信号および色差信号よりなる画像信号、並びに変換対象範囲決定変数および調節因子保存部130から入力された情報を用いて返還対象範囲決定変数を計算し、その計算結果を変換対象画素判断部110に出力する。
変換対象範囲決定変数および調節因子保存部130は、変換対象範囲を決定するための変数および各種調節因子を保存しており、これらの各種変数および調節因子を前記変換対象範囲決定変数計算部120に出力する。
ユーザー設定色温度と基本温度比較部140は、ユーザーが設定した色温度と画像ディスプレイ装置の基本色温度とを比較する。前記比較結果によって、ユーザー設定色温度対応色座標計算部160と該当輝度の基本色温度対応色座標計算部170とが選択的に動作する。
サンプル輝度別色温度別対応色座標ルックアップテーブル150は、画像ディスプレイ装置の特性に基づくサンプル輝度別複数の色温度と、前記色温度に相当する色座標空間上の色座標とを保存している。
ユーザー設定色温度対応色座標計算部160は、サンプル輝度別色温度別対応色座標ルックアップテーブル150、ユーザーが設定した色温度、および基本色温度を参照して現在処理対象画素の輝度信号、色差信号に対応する変換目標色座標を計算する。
一方、該当輝度の基本色温度対応色座標計算部170は、輝度別基本色温度対応色座標ルックアップテーブル180、ユーザーが設定した色温度、および基本色温度を参照して現行の処理対象画素の輝度信号および色差信号に対応する変換目標色座標を計算する。
輝度別基本色温度対応色座標ルックアップテーブル180は、基本色温度および基本色温度に対応した画素の輝度による色座標を保存している。
色座標変換部190は、変換対象範囲および該範囲に含まれた画素(現行の画素を含む)が変換対象範囲の中心に沿って自動的に移動可能なように、該範囲の中心を変換目標色座標に移動させることによって、現行の画素の色温度を変換する。
図2は、本発明の第1の実施形態に係る色温度変換方法のフローチャートであり、変換対象範囲決定変数計算段階(S210)と、変換対象画素判断段階(S220)と、ユーザー設定色温度および基本色温度比較段階(S230)と、該当輝度の基本色温度対応色座標計算段階(S240)と、色座標変換段階(S250)とを含む。
図1および2を参照して説明すると、先ずS200段階では、外部から輝度信号Y及び色差信号Cb、Crよりなる画像信号が入力されると、変換対象範囲決定変数計算部120が、変換対象範囲決定変数及び調節因子保存部130から情報を受け取って、該当画素に対応する変換範囲決定変数を計算する。このような変換対象範囲決定変数および調節因子保存部130に保存される変数は、楕円長軸長調節因子、楕円短軸長調節因子、楕円長軸のX軸に対する回転角度、および輝度スケーリング因子などで構成でき、表1にこれらの変数の例を示す。
Figure 0004832771
変換対象の範囲を決定するための変数を計算する段階(S210)では、表1の因子を用いて変換対象決定変数を計算する。以下にS210段階を詳細に説明する。
(1)まず、楕円長軸の基本長Base_Distを計算する。長軸の基本長Base_Distは次のように定義される。
Figure 0004832771
式中、kは定数であり、Yは入力された画素の輝度を表す。
(2)次いで、楕円の長軸長aは調節因子αを乗算して次のように計算する。
Figure 0004832771
(3)そして、楕円の短軸長bは調節因子βを乗算して次のように計算する。
Figure 0004832771
(4)次いで、楕円長軸長に対する回転角度θから回転行列の係数値を次の数式4および5で求める。
Figure 0004832771
Figure 0004832771
(5)また、楕円長軸長の自乗値の逆数を、以下の式を用いて計算する。
Figure 0004832771
(6)逆楕円短軸長の自乗値の逆数を、以下の式を用いて計算する。
Figure 0004832771
変換対象画素判断段階(S220)では、変換対象画素判断部110で計算された変換対象範囲を決定するための変数を利用して、入力された画素が変換対象画素であるかどうかを判断する。以下、S220段階を詳細に説明する。
(1)先ず、処理する画像を受け取り、受け取った画像を1画素ずつ処理する。
(2)次いで、変換対象範囲決定変数計算部120で計算された変数m1、m2、f、gを受け取る。
(3)そして、受け取った画素の色P(x,y)を回転させた座標値P1(p1x,p1y)を以下の式で求める。
Figure 0004832771
Figure 0004832771
(4)最後に、受け取った画素であるP(x,y)が変換対象画素であるかどうかを次の数式10により検査する。すなわち、数式10を満足すれば(図2のS220で「はい」)、入力された画素は変換対象であり、そうでない場合(「いいえ」)は変換対象画素ではないと判断する。「はい」の場合には次の画素を処理する段階に進む。
Figure 0004832771
ユーザー設定色温度と基本色温度との比較段階(S230)では、ユーザー設定色温度と基本温度との比較部140で、ユーザー設定色温度Tuと画像ディスプレイ装置の基本色温度Twを受け取り、これらを比較する。ユーザー設定色温度は、色温度装置の外部から入力される値であり、基本色温度値は、本発明による装置の特定の位置(例えば、保存部)に保存された値であり、後述する輝度別基本色温度対応色座標ルックアップテーブル180がこの値の保存部となる。
前記比較結果において、もしユーザー設定色温度Tuと画像ディスプレイ装置の基本色温度Twとが異なる場合には(図2のS230で「いいえ」)、前記ユーザー設定色温度Tuを基準に変換目標色座標をS270段階で算出する。
しかし、ユーザー設定色温度Tuと画像ディスプレイ装置の基本色温度Twとが等しい場合ならば(「はい」)、予め設定されて保存された基本色温度Twを基準に変換目標色座標をS240段階で算出する。
ユーザー設定色温度対応色座標計算段階(S270)では、ユーザー設定色温度対応色座標計算部170が、サンプル輝度別色温度別対応色座標ルックアップテーブル150およびユーザー設定色温度を参照して、現在処理対象画素の輝度信号、色差信号に対応する変換目標色座標を計算する。表2は、サンプル輝度別色温度別対応色座標ルックアップテーブル150の例を示しており、この表を参照して、変換目標色座標を計算する過程を以下に詳細に説明する。
Figure 0004832771
(1)先ず、サンプル輝度別色温度別対応色座標ルックアップテーブル150から以下の式を満足する2つのサンプル輝度信号Yl、Yhを探索する。
Figure 0004832771
式中、サンプル輝度信号Yl、Yhは所定の値であり、8ビットデータで0〜255の値を取るならば、ルックアップテーブル150は16個のサンプル輝度信号を保存し、一連のサンプル輝度の値の差はそれぞれ16となる。すなわち、0、16、32、48などの値となる。この場合、もし入力された画素の輝度Yが37の値になるならば、Yl=32、Yh=48となる。
(2)次いで、サンプル色温度別対応色座標ルックアップテーブル150から以下の式を満足する2つのサンプル色温度値Tl、Thを探索する。
Figure 0004832771
(3)そして、2つのサンプル輝度信号Yl、Yhに対してそれぞれユーザー設定色温度Tuに該当する色座標を次のように補間法で求める。1つのサンプル輝度でTl、Thに該当する色座標をそれぞれ(CbTl,CrTl)、(CbTh,CrTh)とする時、Tuに該当する色座標(CbTu,CrTu)は次のように2つの色温度とユーザー設定色温度との差によって加重値を求め、これを利用して色座標補間することにより求められる。この時の加重値WtlおよびWthは、以下の数式13および14を用いて求め、目標色座標CbtuおよびCrtuは数式15、16を用いて求める。このような概念を理解するために、色温度による色座標補間の図式的表現を図3に示す。
Figure 0004832771
Figure 0004832771
Figure 0004832771
Figure 0004832771
(4)(3)の過程を通じて2つのサンプル輝度信号Y1、Yhに対してそれぞれ求められたユーザー設定色温度Tuに該当する色座標をそれぞれ(CbTu_yl,CrTu_yl)、(CbTu_yh,CrTu_yh)とする時、入力画素の輝度信号Yに対応するユーザー設定色温度対応Tuに対応する色座標は、2つのサンプル輝度信号と入力画素の輝度信号Yとの差によって加重値を求め、それを利用して色座標補間することにより求められる。この時に求められる色座標が変換目標色座標となる。この時の加重値WylおよびWyhは以下の数式17および18を用いて求め、目標色座標CbTuおよびCrTuは数式19および20を用いて求める。図4には、このような輝度による色座標補間の概念を図式化して表している。
Figure 0004832771
Figure 0004832771
Figure 0004832771
Figure 0004832771
該当輝度の基本色温度対応色座標計算段階(S240)では、該当輝度の基本色温度対応色座標計算部170が、輝度別基本色温度対応色座標ルックアップテーブル180を参照して現行の処理対象画素の輝度信号および色差信号に対応する変換目標色座標を計算する。表3は、輝度別基本色温度対応色座標ルックアップテーブル180の例を示す。
以下、該当輝度の基本色温度対応色座標計算部170での変換目標色座標を計算する過程を以下に詳細に説明する。
Figure 0004832771
(1)先ず、輝度別基本色温度対応色座標ルックアップテーブル180から以下の式を満足する2つのサンプル輝度信号Yl_dt、Yh_dtを捜索する。
Figure 0004832771
式中、サンプル輝度信号Yl_dt、Yh_dtは所定の値であり、8ビットデータで0〜255の値を取るならば、ルックアップテーブル180は16個のサンプル輝度信号を保存し、一連のサンプル輝度の値の差はそれぞれ16となる。すなわち、0、16、32、48などの値となる。すなわち、0、16、32、48などの値で構成できる。この場合、もし、Yが37となるならば、Yl_dt=32、Yh_dt=48となる。
(2)次いで、2つのサンプル輝度信号Yl_dt、Yh_dtと入力された画素の輝度信号Yとの差によって加重値を求め、これを利用して色座標補間して変換目標色座標Tu(CbTu,CrTu)を求める。この時の加重値Wyl_dtおよびWyh_dtは以下の数式22および23を用いて求め、目標色座標CbTuおよびCrTuは数式24および25を用いて求める。
Figure 0004832771
Figure 0004832771
Figure 0004832771
Figure 0004832771
もし、輝度別基本色温度対応色座標ルックアップテーブル180が、装置で処理可能な何れかの輝度(例えば、8ビットデータを扱う場合、0〜255の何れかの輝度)に対して基本色温度対応色座標で構成されているならば、該当輝度の基本色温度対応色座標計算段階で、単に輝度別基本色温度対応色座標ルックアップテーブル180を参照して該当輝度に対応する色座標値を直接得ることが可能である。この場合、データの保存のための保存空間の一部拡張が必要となるが、前記の(1)および(2)の過程を行う必要がないという利点がある。
再び図2を参照すると、色座標変換段階(S250)では、色座標変換部190が変換目標色座標に変換範囲の原点を移すことによって、入力画素に対して行う色座標変換を行う。以下にその過程を詳細に説明する。説明の便宜上、色座標上のCb、Crをそれぞれx、yに置換して説明する。
(1)先ず、入力画素の座標値P(x,y)が双方共に0であるかどうかを判断する。もし、双方共に0ならば、すなわち、x=y=0ならば、変換された座標P’(x’,y’)は変換目標色座標のTu(CbTu,CrTu)に単純に代替され、すなわち、x’=CbTu、y’=CrTuとして以下の過程は行わず、次の画素の処理段階に進む。その他の場合には以下の段階を行う。
(2)原点からP1(p1x,p1y)を通る直線が楕円の境界と一致する点までの距離rを以下の数式で計算する。
Figure 0004832771
式中、B=p1y/p1xと定義され、入力画素の座標と原点とをつなぐ直線の方程式をy=Bxとする時、その傾斜度がBに該当する。もし、p1x=0(p1y≠0)ならばr=1/gとし、p1y=0(p1x≠0)ならばr=1/fとする。一方、(xc,yc)は直線と楕円とが一致する交点の座標である。
(3)そして、色座標変化量加重値であるwm値を以下の式を用いて計算する。
Figure 0004832771
式中、P(x,y)は入力画素の色座標に相当する。
(4)また、変換された座標P’(x’,y’)を以下の数式を用いて計算する。変換目標色座標T(xt,yt)=Tu(CbTu,CrTu)であり、前の段階で求めた値である。
Figure 0004832771
S260段階では、色座標変換段階以後にあらゆる画素が処理されたかどうかを判定し、あらゆる画素が処理されたならば(図2のS260の「はい」)、前記の過程を終了し、処理する画素が残っている場合には(「いいえ」)、あらゆる画素が処理されるまで前記の過程を反復する。
図5は、本発明の第2の実施形態に係る色温度変換装置500の構成図であり、変換対象画素判断部510と、変換対象範囲決定変数計算部520と、変換対象範囲決定変数および調節因子保存部530と、ユーザー設定色温度と基本色温度との比較部540と、サンプル輝度別色温度別対応色座標ルックアップテーブル550と、ユーザー設定色温度対応色座標計算部560と、輝度別基本色温度対応色座標ルックアップテーブル580と、色座標変換部590とから構成される。
第2の実施形態では、図1に示した第1の実施形態と比較して該当輝度の基本色温度対応色座標計算部170が削除されたこと以外には同一である。ただし、第1の実施形態の装置と同様に機能するためには輝度別基本色温度対応色座標ルックアップテーブル580は、入力可能なあらゆる輝度に対応した基本色温度対応色座標を有する必要がある。
図6は、本発明の第3の実施形態に係る色温度変換装置600の構成図であり、変換対象画素判断部610と、変換対象範囲決定変数計算部620と、変換対象範囲決定変数および調節因子保存部630と、該当輝度の基本色温度対応色座標計算部640と、輝度別基本色温度対応色座標ルックアップテーブル650と、色座標変換部690とから構成される。
図6を参照して説明すると、第1の実施形態の色温度変換装置から、ユーザー設定色温度と基本色温度との比較部140、ユーザー設定色温度対応色座標計算部160、サンプル輝度別色温度別対応色座標ルックアップテーブル150が除外され、輝度別基本色温度対応色座標ルックアップテーブル650は表3の内容のうち基本色温度部分が除外されたものである。
表4に、輝度別基本色温度対応色座標ルックアップテーブル650に保存された内容を示す。
Figure 0004832771
図7は、第3の実施形態に係る色座標変換方法を示すフローチャートであり、該方法は図6に示す装置によって行われ、変換対象範囲決定変数を計算する段階(S710)と、入力画素が変換対象であるかどうかを判断する段階(S720)と、該当輝度の基本色温度対応色座標計算段階(S730)と、色座標変換段階(S740)とを含む。
図7に示した色温度変換方法は、前記した図2の方法と基本的に類似している。図7で記述された段階は、ユーザー設定色温度に基づいて色変換を行わずに、単に入力画素の色温度をその入力画素の輝度に基づいて変換する。
図8および図9は、MMPE(Moving of Mass Point in Ellipse)を用いて入力された画素の色座標変換関係の理解を容易にするための図面であり、図8は、ユーザー設定色温度に対応して入力される画素の色座標変換関係を示し、図9は、図7で距離rを求めるための過程を示す図面である。
先ず、図8を参照して説明すると、入力された画像の画素の色座標をP=(x,y)とする時、変換後の色座標P’=(x’,y’)を捜索する過程を、数式を用いて説明する。
図8および図9を参照すれば、変換目標色座標R’および入力された画素の色座標Pがいずれも変換対象領域700内に存在する場合、入力された画素の色座標Pに相応する変換された色座標P’の計算が可能である。
基準色座標Rと変換目標色座標R’との距離sと、色座標変換後の色座標P’との距離
は以下の式で求められる。
Figure 0004832771
式中のaは以下の数式30で表すことができる。
Figure 0004832771
式中、
Figure 0004832771
であるので、変換後の色座標P’を以下の数式31で表すことができる。
Figure 0004832771
数式31から分かるように、結局P’は、R、R’、Pおよびrにより決定されるので、毎回入力される画素の変換された色座標を求めるためにはrを計算する必要がある。もし、変換対象領域700が円である場合にはrはあらゆる角度で同一であり、その大きさは円の半径と同一なので計算がさらに容易になる。
図9は、rを求めるために、(1)所定の回転角度で傾いた変換対象領域である楕円800の原点を中心に移動させ、(2)楕円の長軸をx軸と、楕円の短軸をy軸と平行にした後(810)、(3)直線821との交点を通じて距離rを求める過程(820)を示した図面である。
符号820で、楕円の方程式はfx2+gy2=1であり、ここで、f=1/a2、g=1/b2であり、一方、P1は入力された画素Pを所定の角度だけ回転させた画素である。
原点および変換された後の色座標値を通る直線821と楕円との交点を(xc,yc)と仮定する。距離rは次のように計算できる。
Figure 0004832771
以上、本発明の望ましい実施形態について詳細に記述したが、当業者ならば添付の特許請求の範囲に定義された本発明の趣旨および範囲を逸脱せずに本発明を多様に変形または変更できることが理解できるであろう。また、前記色温度変換方法は、様々な形態で実装可能であり、例えばコンピュータで実行可能なプログラムで実装されてもよい。
本発明は、画像表示装置の技術分野に好適に利用される。
本発明の第1の実施形態に係る色温度変換装置の構成図である。 本発明の第1の実施形態に係る色温度変換方法のフローチャートである。 本発明の第1の実施形態における、色温度による色座標補間概念を示す図面である。 本発明の第1の実施形態における、入力された画素の輝度による色座標補間概念を示す図面である。 本発明の第2の実施形態に係る色温度変換装置の構成図である。 本発明の第3の実施形態に係る色温度変換装置の構成図である。 本発明の第3の実施形態に係る色温度変換方法のフローチャートである。 ユーザー設定色温度に対応して入力される画素の色座標変換関係を示す図面である。 図8での距離rを求めるための過程を示す図面である。

Claims (15)

  1. ユーザーが設定した色温度と予め記憶されているサンプル輝度別の基本色温度とを比較し、入力された画像の色温度を補正することにより、画像表示装置の色温度を制御する色温度変換装置による色温度変換方法であって、
    画像信号の2つの色差成分により定義される色座標系において2次曲線を定義する変数を導出するための複数の係数が登録される第1テーブルと、前記画像表示装置の表示特性である輝度値と色温度値との対に対応して2つの色差値が登録される第2テーブルとを前記色温度変換装置の記憶手段に記憶する段階と
    入力された画像信号の輝度値と前記第1テーブルに含まれる係数とに基づいて、前記2次曲線を定義する変数を、前記色温度変換装置の第1算出手段が算出する段階と、
    前記入力された画像信号の2つの色差値からなる座標値が前記算出された変数により定義される2次曲線内に存在するかを、前記色温度変換装置の判定手段が判定する段階と、
    前記入力された画像信号の2つの色差値からなる座標値が前記算出された変数により定義される2次曲線内に存在すると判定された場合、ユーザーにより設定された色温度と前記基本色温度とを、前記色温度変換装置の比較手段が比較する段階と、
    記ユーザーが設定した色温度と前記基本色温度とが異なる場合、前記第2テーブルを参照して、前記入力された画像信号の輝度値に類似する2つのサンプル輝度値と前記ユーザにより設定された色温度値に類似する2つのサンプル色温度値とを決定し、前記決定された2つのサンプル色温度値と前記ユーザにより設定された色温度値とにより定義される2つの色温度の加重値を算出し、前記算出された2つの色温度加重値と前記算出された2つのサンプル輝度値にそれぞれ対応する2つの色差値との線形結合により2つの中間の色差値を算出し、前記決定された2つのサンプル輝度値と前記入力された画像信号の輝度値とにより定義される2つの輝度の加重値を算出し、前記算出された2つの輝度加重値と前記算出された2つの中間色差値との線形結合により2つの最終的な色差値を、前記色温度変換装置の第2算出手段が算出する段階と、
    前記算出された2つの最終的な色差値からなる座標に前記色座標系の原点を移動させることにより、前記入力された画像信号の2つの色差値、前記色温度変換装置の変換手段が変換する色座標変換段階と、
    を含むことを特徴とする色温度変換方法。
  2. 前記第1テーブルは、前記2次曲線が楕円である場合に、前記入力された画像信号の輝度値と乗算して前記楕円の長軸の基本長を算出するための輝度スケーリング因子と、前記算出された長軸の基本長と乗算して前記楕円の長軸長を算出するための調節因子と、前記算出された長軸長と乗算して前記楕円の短軸長を算出するための調節因子とを含む、
    ことを特徴とする請求項記載の色温度変換方法。
  3. 前記第1テーブルは、前記楕円の長軸の前記色座標系のX軸に対する回転角度を更に含み、
    前記判定する段階は、前記回転角度による正弦値と余弦値とからなる2つの回転係数と前記入力された画像の画素の2つの色差値との線形結合により得られる2つの回転された色差値の自乗値と、前記楕円の長軸長と短軸長とによる2つの変数との線形結合により得られる値が所定値を超えるか否かを判定する、
    ことを特徴とする請求項1記載の色温度変換方法
  4. 前記決定された2つのサンプル輝度値は、前記第2テーブルに登録される輝度値のうち、前記入力された画像信号の輝度値よりも高い輝度値のなかで該画像信号の輝度値に最も近い輝度値と、該画像信号の輝度値よりも低い輝度値のなかで該画像信号の輝度値に最も近い輝度値とからなり、
    前記決定された2つのサンプル色度値は、前記第2テーブルに登録される色度値のうち、前記ユーザにより設定された色温度値よりも高い色温度値のなかで該設定された色温度値に最も近い色温度値と、該設定された色温度値よりも低い温度値のなかで該設定された色温度値に最も近い色温度値とからなる、
    ことを特徴とする請求項1記載の色温度変換方法。
  5. 前記記憶手段は、輝度値に対応して2つの色差値が登録される第3テーブルを記憶しており
    前記比較する段階において前記ユーザーが設定した色温度と前記基本色温度とが等しい場合に
    前記第3テーブルを参照して、前記入力された画像信号の輝度値に類似する2つのサンプル輝度値を決定し、前記決定された2つのサンプル輝度値と前記入力された画像信号の画素の輝度値とにより定義される2つの輝度の加重値を算出し、前記算出された2つの輝度加重値と前記算出された2つのサンプル輝度値にそれぞれ対応する2つの色差値との線形結合により2つの最終的な色差値を、前記色温度変換装置の第3算出手段が算出する段階を更に含む
    ことを特徴とする請求項1記載の色温度変換方法。
  6. 前記第3のテーブルは、前記色温度変換装置に入力可能な全ての輝度値のそれぞれに対応する2つの色差値を登録しており
    前記比較する段階において前記ユーザーが設定した色温度と前記基本色温度とが等しい場合に
    前記入力された画像信号の輝度値に対応する2つの色差値を2つの最終的な色差値として、前記色温度変換装置の読み出し手段が読み出す段階を更に含む、
    ことを特徴とする請求項1記載の色座標変換方法。
  7. 前記色座標変換段階は、
    前記2次曲線である楕円の中心を前記色座標系の原点に移動させる段階と
    前記楕円及び前記入力された画像の2つの色差値を、前記楕円の長軸の前記色座標系のX軸に対する回転角度に従ってそれぞれ回転させ、前記楕円の長軸と前記座標系のX軸を平行にし、前記楕円の短軸と前記座標系のY軸を平行にする段階と
    前記色座標系の原点と前記回転角度で回転された前記入力された画像信号の色差値からなる座標とを通過する直線と、前記二次曲線との交点を算出する段階と
    前記交点と前記色座標系の原点との距離を算出する段階と
    前記算出された距離と前記入力された画像信号の2つの色差値の大きさとの差により定義される加重値と、前記2つの最終的な色差値とを乗算し、乗算結果と前記入力された画像信号の2つの色差値とを加える段階と、
    を含むことを特徴とする請求項1記載の色温度変換方法。
  8. コンピュータに、請求項1乃至7の何れか記載の方法を実行させるための命令を含むコンピュータプログラム。
  9. ユーザーが設定した色温度と予め記憶されているサンプル輝度別の基本色温度とを比較し、入力された画像の色温度を補正することにより、画像表示装置の色温度を制御する色温度変換装置であって
    画像信号の2つの色差成分により定義される色座標系において2次曲線を定義する変数を導出するための複数の係数が登録される第1テーブルと、前記画像表示装置の表示特性である輝度値と色温度値との対に対応して2つの色差値が登録される第2テーブルとを記憶する記憶手段と、
    入力された画像信号の輝度値と前記第1テーブルに含まれる係数とに基づいて、前記2次曲線を定義する変数を算出する第1算出手段と、
    前記入力された画像信号の2つの色差値からなる座標値が前記算出された変数により定義される2次曲線内に存在するかを判定する判定手段と、
    前記入力された画像信号の2つの色差値からなる座標値が前記算出された変数により定義される2次曲線内に存在すると判定された場合、ユーザーにより設定された色温度と前記基本色温度とを比較する比較手段と、
    前記ユーザーが設定した色温度と前記基本色温度とが異なる場合、前記第2テーブルを参照して、前記入力された画像信号の輝度値に類似する2つのサンプル輝度値と前記ユーザにより設定された色温度値に類似する2つのサンプル色温度値とを決定し、前記決定された2つのサンプル色温度値と前記ユーザにより設定された色温度値とにより定義される2つの色温度の加重値を算出し、前記算出された2つの色温度加重値と前記算出された2つのサンプル輝度値にそれぞれ対応する2つの色差値との線形結合により2つの中間の色差値を算出し、前記決定された2つのサンプル輝度値と前記入力された画像信号の輝度値とにより定義される2つの輝度の加重値を算出し、前記算出された2つの輝度加重値と前記算出された2つの中間色差値との線形結合により2つの最終的な色差値を算出する第2算出手段と、
    前記算出された2つの最終的な色差値からなる座標に前記色座標系の原点を移動させることにより、前記入力された画像信号の2つの色差値を変換する色座標変換手段と、
    を備えることを特徴とする色温度変換装置。
  10. 前記第1テーブルは、前記2次曲線が楕円である場合に、前記入力された画像信号の輝度値と乗算して前記楕円の長軸の基本長を算出するための輝度スケーリング因子と、前記算出された長軸の基本長と乗算して前記楕円の長軸長を算出するための調節因子と、前記算出された長軸長と乗算して前記楕円の短軸長を算出するための調節因子とを含む
    ことを特徴とする請求項9記載の色温度変換装置
  11. 前記第1テーブルは、前記楕円の長軸の前記色座標系のX軸に対する回転角度を更に含み
    前記判定手段は、前記回転角度による正弦値と余弦値とからなる2つの回転係数と前記入力された画像の画素の2つの色差値との線形結合により得られる2つの回転された色差値の自乗値と、前記楕円の長軸長と短軸長とによる2つの変数との線形結合により得られる値が所定値を超えるか否かを判定する、
    ことを特徴とする請求項9記載の色温度変換装置
  12. 前記決定された2つのサンプル輝度値は、前記第2テーブルに登録される輝度値のうち、前記入力された画像信号の輝度値よりも高い輝度値のなかで該画像信号の輝度値に最も近い輝度値と、該画像信号の輝度値よりも低い輝度値のなかで該画像信号の輝度値に最も近い輝度値とからなり、
    前記決定された2つのサンプル色度値は、前記第2テーブルに登録される色度値のうち、前記ユーザにより設定された色温度値よりも高い色温度値のなかで該設定された色温度値に最も近い色温度値と、該設定された色温度値よりも低い温度値のなかで該設定された色温度値に最も近い色温度値とからなる、
    ことを特徴とする請求項9記載の色温度変換装置
  13. 前記記憶手段は、輝度値に対応して2つの色差値が登録される第3テーブルを記憶しており
    前記比較手段による比較において、前記ユーザーが設定した色温度と前記基本色温度とが等しい場合に
    前記第3テーブルを参照して、前記入力された画像信号の輝度値に類似する2つのサンプル輝度値を決定し、前記決定された2つのサンプル輝度値と前記入力された画像信号の画素の輝度値とにより定義される2つの輝度の加重値を算出し、前記算出された2つの輝度加重値と前記算出された2つのサンプル輝度値にそれぞれ対応する2つの色差値との線形結合により2つの最終的な色差値を算出する第3算出手段を更に備える
    ことを特徴とする請求項9記載の色温度変換装置
  14. 前記第3のテーブルは、前記色温度変換装置に入力可能な全ての輝度値のそれぞれに対応する2つの色差値を登録しており
    前記比較手段による比較において、前記ユーザーが設定した色温度と前記基本色温度とが等しい場合に
    前記入力された画像信号の輝度値に対応する2つの色差値を2つの最終的な色差値として読み出す読み出し手段を更に備える、
    ことを特徴とする請求項9記載の色座標変換装置
  15. 前記色座標変換手段は、
    前記2次曲線である楕円の中心を前記色座標系の原点に移動させ
    前記楕円及び前記入力された画像の2つの色差値を、前記楕円の長軸の前記色座標系のX軸に対する回転角度に従ってそれぞれ回転させ、前記楕円の長軸と前記座標系のX軸を平行にし、前記楕円の短軸と前記座標系のY軸を平行にし
    前記色座標系の原点と前記回転角度で回転された前記入力された画像信号の色差値からなる座標とを通過する直線と、前記二次曲線との交点を算出し
    前記交点と前記色座標系の原点との距離を算出し
    前記算出された距離と前記入力された画像信号の2つの色差値の大きさとの差により定義される加重値と、前記2つの最終的な色差値とを乗算し、乗算結果と前記入力された画像信号の2つの色差値とを加える
    を含むことを特徴とする請求項9記載の色温度変換装置
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