JP4832676B2 - 帯電ローラ及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンタ等において感光体を帯電させるために用いられる帯電ローラ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図6は、感光体ドラム方式の複写機20の構造を示す。この種の複写機20では、光源21から原稿22に光が当てられて、原稿22に表された像がミラー23a〜23d及びレンズ24を経て感光体ドラム25に伝搬される。そして、回転する感光体ドラム25では、帯電したドラム表面に伝搬された原稿22の像が露光されてその像に対応した帯電状態が形成され、その帯電部分に現像装置26でトナー27が付着して現像され、転写装置28でトナー27が記録紙29に転写分離された後、ブラシ30及びブレード31でドラム表面のクリーニングが行われると共に除電装置32で除電が行われる。トナー27が転写された記録紙29は熱ローラ33と加圧ローラ34との間に挟持送りされてトナー27の定着が図られる。
【0003】
ここで、従来は感光体ドラム表面をコロナ放電により非接触で帯電させていたが、放電の際に発生するオゾンが周囲に悪影響を及ぼすことから、近年では図6に示すように帯電ローラ35により接触帯電させるようになってきている。この帯電ローラ35は、一般的には、導電性の芯材(芯金)の外周にゴム製のローラ本体が設けられたもので構成されている。そして、かかるゴム製の帯電ローラ35には、芯材及び材料ゴムを個々に金型にセットして所定時間をかけて加硫成形されるものであるため製造コストが高い、また、ローラ本体表面にトナー27が付着し易い、さらには、ローラ本体を構成するゴムに含まれるオイルが滲み出て感光体ドラム25の表面を汚染する、といった問題が指摘されている。
【0004】
そこで、硬質熱可塑性樹脂にカーボンブラック等の導電性材料を混合してなる成形用材料でローラ本体を形成することが考えられる。かかる樹脂製の帯電ローラでは、製造コストを低くすることができ、また、ローラ本体表面へのトナーの付着や感光体ドラムを汚染する物質の放出を抑止することができる。
【0005】
ところが、樹脂製の帯電ローラは、ゴム製のものに比べてローラ表面の弾性が乏しく、感光体ドラムとの均一な接触を実現するためには極めて高い寸法精度が要求される。この問題は、高い寸法精度での成形が可能な射出成形によりローラ本体を形成するようにすれば解決されるが、射出成形の場合、ローラ本体の成形工程で射出速度に変動が生じることにより、製造される各帯電ローラ毎に導電性材料の分散構造が異なるものとなり、そのために電気抵抗特性の同質なものを連続して多数製造することができず、また、同一の射出速度で溶融した成形用材料を射出しても、金型内の各部位毎の成形用材料の流動速度(剪断流動の大きさ)が異なることから各部位毎に導電性材料の分散構造が異なるものとなり、そのために各帯電ローラのローラ本体の電気抵抗のばらつきが大きいという新たな問題を生じる。
【0006】
特開平7−85722号公報には、DBP吸油量が200〜700mlのカーボンブラック、DBP吸油量が30〜180mlのカーボンブラック及び熱可塑性樹脂からなる均一半導電性組成物が開示されており、かかる構成によれば、ばらつきのない均一な半導電性が付与された成形品を得ることができるとの内容が記載されている。
【0007】
また、特開昭60−124654号公報には、熱可塑性樹脂、BET式比表面積が850m2/g以上のカーボンブラック及びBET式比表面積が100m2/g以下のカーボンブラックからなる導電性樹脂組成物が開示されており、かかる構成によれば、成形品の導電性、成形加工性、衝撃強度等の機械的性質、成形品外観が優れるとの内容が記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本出願の課題は、高い寸法精度を有すると共に、同質の電気抵抗特性を有するものを連続して多数製造することができ、しかも、各ローラ本体内の電気抵抗のばらつきが小さい帯電ローラ及びその製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ローラ本体を射出成形するための成形用材料を硬質熱可塑性樹脂に比表面積の大小異なる2種の導電性材料を少なくとも混合してなるものとすることにより、溶融した成形用材料の粘度によらず固化後の電気抵抗の差を小さくしたものである。
【0010】
具体的には、本発明は、導電性を有する芯材の外周に成形用材料を射出成形してローラ本体を形成した帯電ローラを前提とする。そして、成形用材料は、硬質熱可塑性樹脂に比表面積の大小異なる2種の導電性材料を混合してなり、それらの比表面積の大小異なる2種の導電性材料はいずれもカーボンブラックであり、それらのカーボンブラックのうち比表面積の大きい方は、BET式による比表面積が800m 2 /g以上である一方、比表面積の小さい方は、BET式による比表面積が100m 2 /g以下であることを特徴とする。
【0011】
上記の構成によれば、射出成形によりローラ本体が形成されているので、その寸法精度を極めて高いものとすることができ、また、ローラ本体を形成する成形用材料として硬質熱可塑性樹脂に比表面積の大小異なる2種の導電性材料を少なくとも混合してなるものを用いているので、射出速度差や金型内での溶融した成形用材料の流動速度差に起因する電気抵抗差が小さいものとなり、それによって同質なものを連続して多数製造することができるのに加えて、個々のローラ本体の電気抵抗のばらつきを小さくすることができる。成形用材料の粘度によらず電気抵抗が一定化される理由については明らかではないが、ローラ本体の成形工程で射出速度に変動が生じたり、あるいは、成形用材料を金型内に射出充填する際に各部位毎に成形用材料の流動速度(剪断流動の大きさ)が異なることにより、主として電気抵抗の調整を図るための比表面積の大きな導電性材料の分散状態に粗密が生じても、比表面積の小さな導電性材料がその粗密を補うように分散することによって全体として導電性材料の均一分散化が図られるためであると考えられる。
【0012】
そして、このような帯電ローラは、
射出成形用金型内に導電性を有する芯材をセットするステップと、
硬質熱可塑性樹脂に比表面積の大小異なる2種の導電性材料を混合してなる成形用材料を溶融させるステップと、
上記溶融させた成形用材料を上記射出成形用金型内に射出することにより上記芯材の外周にローラ本体を成形して帯電ローラを形成するステップと、
上記射出成形用金型から上記帯電ローラを取り出すステップと、
を備え、
上記比表面積の大小異なる2種の導電性材料をいずれもカーボンブラックとし、
上記カーボンブラックのうち比表面積の大きい方を、BET式による比表面積が800m 2 /g以上であるものとする一方、比表面積の小さい方を、BET式による比表面積が100m 2 /g以下であるものとする帯電ローラの製造方法により製造することができる。
【0013】
本発明によれば、ローラ本体のいずれの部位においても体積抵抗率が104〜109Ω・cmの範囲内にあり且つ体積抵抗率の最大値が最小値の5倍以下である構成が実現可能であり、かかる構成によれば、体積抵抗率の高さ及びそのばらつきの小ささが適正であるので、複写機等の感光体を一様に帯電させるのに好都合となる。
【0015】
成形用材料は、比表面積の大小異なる2種の導電性材料であるカーボンブラックが硬質熱可塑性樹脂100質量部に対して5〜30質量部混合されている構成であってもよい。かかる構成によれば、溶融した成形用材料の粘度によらず固化後の電気抵抗が一定化されるという作用効果が適正に営まれることとなる。本発明は、特に、カーボンブラックの混合量が樹脂100質量部に対して15質量部以下である場合のような、カーボンブラックの混合量が比較的少なく射出成形での均一な分散が困難な場合に特に有効である。
【0017】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、射出成形によりローラ本体が形成されているので、その寸法精度を極めて高いものとすることができる。
【0018】
また、ローラ本体を形成する成形用材料として硬質熱可塑性樹脂に比表面積の大小異なる2種の導電性材料を少なくとも混合してなるものを用いているので、同質なものを連続して多数製造することができるのに加えて、個々のローラ本体の電気抵抗のばらつきを小さくすることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0020】
図1は、本発明の実施形態に係る帯電ローラ10を示す。この帯電ローラ10は、複写機内に設けられ、感光体ドラム表面を帯電させるものである。
【0021】
この帯電ローラ10は、導電性を有する芯材(芯金)11と、芯材11の外周を被覆するように一体に設けられたローラ本体12とからなる。
【0022】
芯材11は、アルミニウム、鉄等の導電性を有する円柱金属棒からなる。
【0023】
ローラ本体12は、硬質熱可塑性樹脂に比表面積の大小異なる2種の導電性材料を混合してなる成形用材料で形成されている。なお、第3の導電性材料を混合するようにしてもよい。
【0024】
硬質熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS)、ポリスチレン樹脂(PS)、ポリカーボネート樹脂(PC)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、PBT、ポリアミド樹脂(ナイロン樹脂)等が用いられる。ここで、硬質の熱可塑性樹脂を用いたのは、トナーが付着しにくく、油分が滲み出て感光体を汚染しにくいからである。また、「硬質」とは、感光体に押し当てても潰れない、すなわち、ゴム弾性を示さないことを意味する。その中でも耐クリープ性(長時間の加圧で変形しない)の高いエンジニアリングプラスチック類が好ましく、特に、かかる点でABSやPPEが好適である。
【0025】
導電性材料としては、例えば、カーボンブラック、金属粉、カーボンファイバ等が用いられるが、かかる用途に汎用であることからカーボンブラックが好適に用いられる。
【0026】
導電性材料のうち比表面積の大きいものは主として電気抵抗の調整を図る機能を果たす一方、比表面積の小さいものはそれらの間に介在することにより全体としての導電性材料の分散状態を均一化して電気抵抗の安定化を図る機能を果たす。
【0027】
導電性材料をカーボンブラックとした場合、比表面積の大小異なる2種の導電性材料であるカーボンブラックは、硬質熱可塑性樹脂100質量部に5〜30質量部混合するようにするのがよい。そうすることによってローラ本体12の成形時において、溶融した成形用材料の粘度によらず成形品の固化後の電気抵抗が一定化されるという作用効果が適正に営まれることとなる。かかる作用効果は、硬質熱可塑性樹脂100質量部に15質量部以下の少ない導電性材料を混合した成形用材料のように射出成形での電気抵抗の均一化が困難である場合に特に顕著となる。また、比表面積の大きいカーボンブラックの混合量としては硬質熱可塑性樹脂100質量部に対して4〜12質量部、及び比表面積の小さいカーボンブラックの混合量としては硬質熱可塑性樹脂100質量部に対して2〜10質量部が好適であり、どちらの混合量が多くてもよい。
【0028】
また、比表面積の大きいカーボンブラックとしては、BET式による比表面積が800m2/g以上であるもの(例えば、三菱化学社製 商品名:ケッチェンブラック等)、比表面積の小さいカーボンブラックとしては、BET式による比表面積が100m2/g以下であるもの(例えば、アセチレンブラック等)が好適である。そうすることによってローラ本体12の成形時において、溶融した成形用材料の粘度によらず固化後の電気抵抗が一定化されるという作用効果が適正に営まれることとなる。なお、前者は、DBP吸油量が概ね300ml/100g以上及びポアエリア(空孔度)が概ね80m2/g以上にそれぞれ相当する一方、後者は、DBP吸油量が概ね250ml/100g以下及びポアエリア(空孔度)が概ね20m2/g以下にそれぞれ相当する。なお、BET式による比表面積はカーボンブラック表面の細孔部も含んだ表面積を表したものであり、DBP吸油量はカーボンストラクチャー(カーボンブラック粒子が連鎖して繋がった状態)の発達性の指標であり、ポアエリアはBET式による比表面積とカーボンブラック粒子の細孔部の表面積を含まないCTAB表面積との差であって、カーボンブラック粒子の形状の指標である。
【0029】
そして、ローラ本体12は、芯材11の外周に成形用材料を射出成形により形成されたものであり、いずれの部位の体積抵抗率も104〜109Ω・cmの範囲内にあり且つ体積抵抗率の最大値が最小値の5倍以下となっている。
【0030】
この帯電ローラ10の製造方法について説明する。
【0031】
まず、帯電ローラ成形用の射出成形用金型内に芯材11をセットし、金型を射出成形機に装着する。それと共に、射出成形機のホッパから上記の成形用材料を投入し、シリンダ内で加熱溶融させると共にスクリューで混練する。
【0032】
次いで、溶融させた成形用材料を射出成形用金型内に射出し、芯材11の外周にローラ本体12を成形して帯電ローラ10を形成させて冷却する。
【0033】
しかる後、射出成形用金型を開き、帯電ローラ10を取り出す。
【0034】
上記の帯電ローラ10の構成によれば、射出成形によりローラ本体12が形成されているので、その寸法精度を極めて高いものとすることができる。
【0035】
また、ローラ本体12を形成する成形用材料として硬質熱可塑性樹脂に比表面積の大小異なる2種の導電性材料を少なくとも混合してなるものを用いているので、射出速度差や金型内での溶融した成形用材料の流動速度差に起因する電気抵抗差が小さいものとなり、それによって同質なものを連続して多数製造することができるのに加えて、個々のローラ本体12の電気抵抗のばらつきを小さくすることができる。
【0036】
【実施例】
(試験評価サンプル)
分子量がそれぞれ異なる高粘度ABS、中粘度ABS及び低粘度ABSを準備し、以下の各例に係る成形用材料を調整した。
【0037】
−例1−
高粘度ABS100質量部に、比表面積1000m2/gのカーボンブラック(三菱化学社製 商品名:ケッチェンブラックを8質量部混合した成形用材料を例1とした。
【0038】
−例2−
高粘度ABS100質量部に、比表面積1000m2/gのカーボンブラック(三菱化学社製 商品名:ケッチェンブラック)を8質量部と、比表面積70m2/gのカーボンブラック(電気化学工業社製、アセチレンブラック)を5質量部とを混合した成形用材料を例2とした。
【0039】
−例3−
中粘度ABS100質量部に、比表面積1000m2/gのカーボンブラック(三菱化学社製 商品名:ケッチェンブラック)を8質量部混合した成形用材料を例3とした。
【0040】
−例4−
中粘度ABS100質量部に、比表面積1000m2/gのカーボンブラック(三菱化学社製 商品名:ケッチェンブラック)を8質量部と、比表面積70m2/gのカーボンブラック(電気化学工業社製、アセチレンブラック)を5質量部とを混合した成形用材料を例4とした。
【0041】
−例5−
低粘度ABS100質量部に、比表面積1000m2/gのカーボンブラック(三菱化学社製 商品名:ケッチェンブラック)を8質量部混合した成形用材料を例5とした。
【0042】
−例6−
低粘度ABS100質量部に、比表面積1000m2/gのカーボンブラック(三菱化学社製 商品名:ケッチェンブラック)を8質量部と、比表面積70m2/gのカーボンブラック(電気化学工業社製、アセチレンブラック)を5質量部とを混合した成形用材料を例6とした。
【0043】
−例7−
ポリスチレン樹脂100質量部に、比表面積1000m2/gのカーボンブラック(三菱化学社製 商品名:ケッチェンブラック)を8質量部と、比表面積70m2/gのカーボンブラック(電気化学工業社製、アセチレンブラック)を5質量部とを混合した成形用材料を例7とした。
【0044】
(試験評価方法)
キャピラリーレオメータ(東洋精機社製キャピログラフ)を用い、例1と例2、例3と例4及び例5と例6のそれぞれの組み合わせ並びに例7について、同一温度及び同一押出速度でキャピラリーダイスから成形用材料を押し出し、そのときの溶融した成形用材料の粘度を測定した。各組合わせについて設定温度及び設定速度を2〜3水準変量した。
【0045】
キャピラリーレオメータから押し出された樹脂ロッドを表面抵抗計(三菱化学社製 商品名:ハイレスタ)を用いて表面抵抗を測定し、それにロッドの厚さを乗して体積抵抗率に換算した。
【0046】
(試験評価結果)
例1及び2の粘度と体積抵抗率との関係を図2に、例3及び4の粘度と体積抵抗率との関係を図3に、例5及び6の粘度と体積抵抗率との関係を図4に、例7の粘度と体積抵抗率との関係を図5に、それぞれ示す。
【0047】
図2によれば、いずれの温度条件においても、比表面積の大きいカーボンブラックのみを混合した例1よりも比表面積が大小異なる2種のカーボンブラックを混合した例2の方が粘度の変化に対する体積抵抗率の変化が小さい(直線の傾きの絶対値が小さい)のが分かる。同様に、図3及び4によれば、例3よりも例4、例5よりも例6の方が粘度の変化に対する体積抵抗率の変化が小さいのが分かる。具体的には、2種のカーボンブラックを混合した例2、4及び6では、いずれも体積抵抗率の最大値が最小値の5倍以下となっている。これは、主として電気抵抗の調整を図るための比表面積の大きなカーボンブラックの分散状態に粗密が生じても比表面積の小さなカーボンブラックがその粗密を補うように分散するために全体としてカーボンブラックの均一分散化が図られ、それによって溶融した成形用材料の粘度によらず成形後の電気抵抗が一定化されるためであると考えられる。
【0048】
図5によれば、ポリスチレン樹脂を用いた例7もまた、温度に関わりなく、粘度の変化に対する体積抵抗率の変化が小さいことが確認できる。
【0049】
以上より、帯電ローラのローラ本体を形成する成形用材料として硬質熱可塑性樹脂に比表面積の大小異なる2種のカーボンブラックを混合したものを用いることにより、射出速度差や金型内での溶融した成形用材料の流動速度差に起因する電気抵抗差が小さいものとなるので、同質なものを連続して多数製造することができ、また、個々のローラ本体の電気抵抗のばらつきを小さくすることができるといえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る帯電ローラの斜視図である。
【図2】例1及び2の粘度と体積抵抗値との関係を示すグラフ図である。
【図3】例3及び4の粘度と体積抵抗値との関係を示すグラフ図である。
【図4】例5及び6の粘度と体積抵抗値との関係を示すグラフ図である。
【図5】例7の粘度と体積抵抗値との関係を示すグラフ図である。
【図6】複写機の構成を示す説明図である。
【符号の説明】
10 帯電ローラ
11 芯材(芯金)
12 ローラ本体
20 複写機
21 光源
22 原稿
23a〜33d ミラー
24 レンズ
25 感光体ドラム
26 現像装置
27 トナー
28 転写装置
29 記録紙
30 ブラシ
31 ブレード
32 除電装置
33 熱ローラ
34 加圧ローラ
35 帯電ローラ
Claims (3)
- 導電性を有する芯材の外周に成形用材料を射出成形してローラ本体を形成した帯電ローラであって、
上記成形用材料は、硬質熱可塑性樹脂に比表面積の大小異なる2種の導電性材料を混合してなり、
上記比表面積の大小異なる2種の導電性材料はいずれもカーボンブラックであり、
上記カーボンブラックのうち比表面積の大きい方は、BET式による比表面積が800m 2 /g以上である一方、比表面積の小さい方は、BET式による比表面積が100m 2 /g以下であることを特徴とする帯電ローラ。 - 請求項1に記載された帯電ローラにおいて、
上記成形用材料は、上記比表面積の大小異なる2種の導電性材料であるカーボンブラックが上記硬質熱可塑性樹脂100質量部に対して5〜30質量部混合されていることを特徴とする帯電ローラ。 - 射出成形用金型内に導電性を有する芯材をセットするステップと、
硬質熱可塑性樹脂に比表面積の大小異なる2種の導電性材料を混合してなる成形用材料を溶融させるステップと、
上記溶融させた成形用材料を上記射出成形用金型内に射出することにより上記芯材の外周にローラ本体を成形して帯電ローラを形成するステップと、
上記射出成形用金型から上記帯電ローラを取り出すステップと、
を備え、
上記比表面積の大小異なる2種の導電性材料をいずれもカーボンブラックとし、
上記カーボンブラックのうち比表面積の大きい方を、BET式による比表面積が800m 2 /g以上であるものとする一方、比表面積の小さい方を、BET式による比表面積が100m 2 /g以下であるものとすることを特徴とする帯電ローラの製造方法。
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