JP4830984B2 - 衝突緩和装置 - Google Patents

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本発明は、車両が衝突する際の被害を緩和させる車両用の衝突緩和装置に関する。
従来、上記のような衝突緩和装置としては、車両の進路上の障害物を検出し、車両がこの障害物との衝突する虞がある場合に警告のための自動ブレーキ(警告ブレーキ)を作動させるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、このような衝突緩和装置においては、車両がこの障害物との衝突する虞がある場合に車両の運転者の操作により制動手段を作動させる際の制動力を増加させる衝突予知ブレーキアシスト(PBA:Predictive Brake Assist)を作動させるものもある。
特開2004−284422号公報
しかしながら、上記衝突緩和装置においては、相対速度等の条件によっては、警告ブレーキとPBAとの何れが先に作動するかが異なる可能性がある。ここで、PBAが作動するタイミングにおいて警告ブレーキが作動する場合には、PBAが作動しないタイミングにおいて警告ブレーキが作動する場合と比較して、運転者が警告ブレーキに気付いてから衝突までの余裕がないものと思われる。よって、PBAが作動するタイミングにおいて警告ブレーキが作動する場合には、運転者はかなり急激な減速操作を実施しなければ、衝突を回避することができないという問題がある。
そこで、このような問題点を鑑み、車両が衝突する際の被害を緩和させる車両用の衝突緩和装置において、PBAが作動するタイミングにおいて警告ブレーキが作動する場合であっても、運転者が余裕を持って衝突を回避できるようにすることを本発明の目的とする。
かかる目的を達成するために成された請求項1に記載の衝突緩和装置において、アシスト制御手段は、衝突時間が、相対速度に応じてアシスト閾値との大小関係が変化するアシスト閾値未満になると、当該車両の運転者の操作により制動手段を作動させる際の制動力を増加させる。そして、警告制御手段は、衝突時間が予め設定された警告閾値未満になると、予め設定された継続時間だけ制動手段を作動させる。さらに、時間変更手段は、警告閾値がアシスト閾値未満になると、警告閾値がアシスト閾値以上のときに対して、継続時間を長く変更する。
つまり、警告制御手段による警報ブレーキを作動させる際に、既にアシスト制御手段の作動タイミングになっていれば、警告制御手段による警報ブレーキの作動時間が長くなるように変更する。
従って、このような衝突緩和装置によれば、警報ブレーキを作動させる際に、既にアシスト制御手段の作動タイミングになっていれば、車両が衝突する可能性がより高いものとして、警報ブレーキの作動時間を長くすることができるので、警報ブレーキの際に車両の速度をより減速させることができる。よって、警報ブレーキの作動時に、運転者は余裕をもって衝突を回避することができる。
ところで、請求項1に記載の衝突緩和装置においては、請求項2に記載のように、警告制御手段は、車両の加速度が予め設定された加速度勾配に沿って変化するように制動手段を作動させるよう構成されており、警告閾値が前記アシスト閾値未満になると、加速度勾配の傾きが大きくなるよう変更する加速度勾配変更手段を備えていてもよい。
このような衝突緩和装置によれば、警報ブレーキを作動させる際の加速度(減速度)勾配の傾きを大きくすることができるので、警報ブレーキの際に車両の速度をより減速させることができる。よって、警報ブレーキの作動時に、運転者は余裕をもって衝突を回避することができる。
た、請求項3に記載のように、警告制御手段は、制動手段を作動させる際の加速度の絶対値の上限である目標加速度を設定するよう構成されており、警告閾値が前記アシスト閾値未満になると、警告閾値がアシスト閾値以上のときに対して、目標加速度が大きくなるよう変更する加速度変更手段を備えてもよい。
このような衝突緩和装置によれば、警報ブレーキを作動させる際の目標加速度を大きくすることができるので、警報ブレーキの際に車両の速度をより減速させることができる。よって、警報ブレーキの作動時に、運転者は余裕をもって衝突を回避することができる。
さらに、請求項1〜請求項3の何れかに記載の衝突緩和装置においては、請求項4に記載のように、相対速度に応じてアシスト閾値を設定するアシスト閾値設定手段を備えていてもよい。
このような衝突緩和装置によれば、アシスト閾値を相対速度によって異なる値に設定することができる。よって、例えば、警告閾値が一定の値に設定されている場合等、警報閾値がアシスト閾値とは異なる関数によって設定される場合には、相対速度に応じてアシスト閾値と警告閾値との大小関係が変化するため、この大小関係に応じて警告ブレーキの強弱を変更することができる。
以下に本発明にかかる実施の形態を図面と共に説明する。
図1は、本発明が適用されたプリクラッシュセーフティシステム(以下、PCSという。本発明でいう衝突緩和装置)1の概略構成を示すブロック図である。
PCS1は、例えば、乗用車等の車両に搭載され、車両が衝突することを検出し、車両が衝突する際にその被害を緩和させるシステムである。具体的には、図1に示すように、PCS1は、衝突緩和コントローラ10と、各種センサ30と、被制御対象40(本発明でいう制動手段)とを備えている。
各種センサ30としては、例えば、歩行者、路上障害物や他車両等の対象物を、その位置(自車両に対する相対位置)とともに検出するレーダセンサ31(本発明でいう障害物検出手段)、車両の旋回角速度を検出するヨーレートセンサ32、車輪の回転速度を検出する車輪速センサ33等を備えている。これらの各種センサ30による検出結果は、衝突緩和コントローラ10によって取得される。
なお、レーダセンサ31は、予め設定された所定の周期(例えば100ms)毎に車両の進行方向に位置する対象物の検出を実施する。
衝突緩和コントローラ10は、CPU11,ROM12,RAM13等を備えた周知のマイクロコンピュータとして構成されている。そして、衝突緩和コントローラ10は、各種センサ30による検出結果等に基づいてROM12に格納されたプログラムを実行する
ことによって、後述する衝突緩和処理等の各種処理を実施する。
衝突緩和コントローラ10は、このような処理を実施し、これらの処理による処理結果に応じて被制御対象40を作動させる。この結果、車両が衝突する際の被害を緩和させることができる。
なお、被制御対象40としては、例えば、ブレーキや、ステアリング、シートベルト等を駆動するアクチュエータが挙げられる。以下、本実施形態においては、被制御対象40がブレーキである場合について説明する。
ここで、本実施形態のPCS1においては、ドライバ(運転者)に車両と対象物とが衝突する虞があることを警告する警報ブレーキ(自動ブレーキ1)と、ドライバに車両と対象物とが衝突する際の被害を軽減するための被害軽減ブレーキ(自動ブレーキ2)とを作動させる。
なお、自動ブレーキ1は、警告を目的とし、ドライバに衝突回避操作を促すためのブレーキであるため、CPU11が自動ブレーキ1を作動する際には、ドライバが回避操作をし易いように、被害を軽減する目的である自動ブレーキ2の減速度と比較して、小さな減速度で制動を行う。一方、CPU11が自動ブレーキ2を作動する際には、被害を軽減するために、自車両が発揮しうる最大の減速度で制動を行う。
このように、CPU11が各自動ブレーキとしての機能を作動する際には、車輪速センサ33からの検出信号に応じて、予め設定された減速度となるように、被制御対象40を作動させる。
また、本実施形態のPCS1においては、車両がこの対象物との衝突する虞がある場合に車両の運転者の操作により制動手段を作動させる際の制動力を増加させる衝突予知ブレーキアシスト(PBA:Predictive Brake Assist)の機能を有する。
具体的にPBAとは、車両と対象物とが衝突する可能性が高まると、運転者が被制御対象40(ブレーキ)を操作する前に、例えばブレーキ油圧を高めたり、ブレーキパッドをブレーキディスクに近接させたりすることによって、運転者が被制御対象40(ブレーキ)を操作したときに、速やかにより強い制動力が得られるようにするためのものである。なお、具体的な作動タイミングについては、後述するアシスト処理にて説明する。
ここで、自動ブレーキ1、2を実施する際の処理である衝突緩和処理について図2〜図4、および図6を用いて説明する。
図2は衝突緩和コントローラ10のCPU11が実行する衝突緩和処理を示すフローチャートであり、図3は衝突緩和処理のうち作動判定処理を示すフローチャートである。また、図4は作動判定処理のうち閾値演算処理(図4(a))および継続時間演算処理(図4(b))を示すフローチャートであり、図6は衝突緩和処理のうち作動制御処理を示すフローチャートである。
衝突緩和処理は、予め設定された所定周期(例えば約50ms)毎に起動される処理である。具体的には図2に示すように、衝突緩和処理においては、対象物選択処理(S110:相対速度検出手段)、ドライバ操作判定処理(S120)、作動判定処理(S130)、調停処理(S140)、作動制御処理(S150)、を順に実施する。
対象物選択処理(S110)では、自車両(当該PCS1が搭載された車両)が走行す
る車線(自車線)に割り込んでくる他車両や、自車両の進路上に位置する歩行者や路上障害物等の対象物を検出する。なお、この対象物選択処理では、対象物の進路を推定する処理や、レーダセンサ31による検出結果を用いて対象物との相対速度の演算する処理等を実施し、これらの処理に基づいて、自車両と衝突する可能性がある対象物を選択する。
ドライバ操作判定処理(S120)では、自車両のドライバが対象物との衝突を回避する操作(衝突回避操作)を実施したか否かを判定する。この処理では、例えばブレーキが操作されたか否かを検出し、ブレーキが操作されたことを検出した場合に衝突回避操作が実施されたものとして、この結果をRAM13に記録する。
作動判定処理(S130)では、対象物選択処理によって推定された対象物の進路、対象物との相対速度等に基づいて、被制御対象40を作動させるタイミングであるか否かを判定し、被制御対象40を作動させるタイミングであれば作動指示を生成し、RAM13に記録する。
調停処理(S140)では、実際に被制御対象40を作動させるか否かを最終的に判断する。続いて、作動制御処理(S150)では、生成された作動指示に基づいて、被制御対象40に対応する作動指令を被制御対象40に対して(被制御対象40が複数の場合にはそれぞれの被制御対象40に対して)送信する。
次に、作動判定処理の詳細について説明する。なお、調停処理および作動制御処理の詳細については後に詳述する。
作動判定処理においては、図3に示すように、対象物選択処理において検出された対象物の挙動や相対速度に基づいて、自車両と対象物とが衝突するまでの時間を表す衝突時間を演算する(S210:衝突時間演算手段)。そして、自動ブレーキ(制動手段)を作動させるか否かの判断基準となる閾値を演算する閾値演算処理を実施する(S220)。
この閾値演算処理においては、図4(a)に示すように、まず、制動回避限界時間を演算する(S310)。ここで、制動回避限界時間とは、制動手段を作動させることによって対象物と車両との衝突を回避することができる限界の時間を表す。従って、衝突時間が制動回避限界時間未満になってから、ドライバがブレーキを作動させたとしても、ブレーキを作動させるのみでは対象物との衝突を回避することはできない。
なお、正確な制動回避限界時間は、対象物との相対速度に概ね比例して大きな値となり、具体的な数値は車両毎に実験的に求められる。ただし、この制動回避限界時間をPCS1にて演算する際には、相対速度を変数とする関数として近似することにしている。
つまりその関数は、例えば、対象物との相対速度に、当該車両のブレーキが発揮しうる減速度に応じて予め設定された定数(例えば0.016程度の値)を乗算する式で表される。なお、ここでの定数は、路面の摩擦係数等の車両環境に応じて変更できるようにしてもよい。
続いて、操舵回避限界時間を演算する(S320)。ここで、操舵回避限界時間とは、ドライバが操舵することによって対象物と当該車両との衝突を回避することができる限界の時間を表す。従って、衝突時間が操舵回避限界時間未満になってから、ドライバがステアリングを操作したとしても、操舵のみでは対象物との衝突を回避することはできない。
なお、正確な操舵回避限界時間は、対象物との相対速度に拘わらず、ほぼ一定の値となり、具体的な数値は車両毎に実験的に求められる。ただし、PCS1においては、操舵回
避限界時間を一定の値として近似している。即ち、当該車両の操舵性能(操舵装置の応答性や車両の回転半径等)に基づいて予め設定された固定値(例えば0.6秒)を採用している。
次に、衝突判断ラインを演算する(S330)。衝突判断ラインとは、ブレーキまたは操舵により衝突を避けることができる限界のラインを表し、具体的に衝突判断ラインとしては、制動回避限界時間および操舵回避限界時間のうちの値が小さいほうが採用される。
従って、衝突時間が衝突判断ライン未満になると、対象物との衝突を回避することはできない。
続いて、通常操舵回避下限時間を演算する(S340)。ここで、通常操舵回避下限時間とは、ドライバの通常の操舵操作によって対象物との衝突を回避するために必要な時間を表し、予め設定された固定値(例えば1.4秒)を採用するものとする。
次に、通常制動回避下限時間を演算する(S350:アシスト閾値設定手段)。ここで、通常制動回避下限時間は、本発明でいうアシスト閾値に相当し、ドライバが制動手段を作動させることによって対象物との衝突を回避するために必要な時間を表す。また、通常制動回避下限時間は、対象物との相対速度に応じて大きな値となり、本実施形態においては制動回避限界時間に1秒を加えた値を採用する。
そして、これらから自動ブレーキ1を作動させるか否かの判断基準となる自動ブレーキ1判断ライン(の設定時間)を演算する(S360)。ここで、自動ブレーキ1判断ラインは、本発明でいう警告閾値に相当し、通常操舵回避下限時間にドライバの警告に反応する時間(例えば0.8秒)を加えた時間を採用することにより設定される。つまり、自動ブレーキ1判断ラインは、相対速度によらず一定値となる。
続いて、自動ブレーキ2を作動させるか否かの判断基準となる自動ブレーキ2判断ライン(の設定時間)を演算する(S370)。ここで、自動ブレーキ2判断ラインは、衝突判断ラインをそのまま採用することにより設定される。
このように、判断ライン等の各値を設定すると、通常制動回避下限時間、通常操舵回避下限時間、および自動ブレーキ1判断ラインにおける設定時間の大小関係は、図5に示すようになる。なお、図5は自車両と対象物との相対速度[km/h]と設定時間[s]との関係を示すグラフである。
図5に示すように、通常操舵回避下限時間(図5の(2)の実線)および自動ブレーキ1判断ライン(図5の(3)の実線)における設定時間は、相対速度に拘わらず一定に設定されているが、通常制動回避下限時間(図5の(1)の実線)の設定時間は、相対速度の増加に伴って増加する。このため、通常制動回避下限時間の設定時間と自動ブレーキ1判断ラインの設定時間とは、相対速度によって(図5の例では相対速度が約72[km/h]を境として)、大小関係が入れ替わる。
つまり、通常制動回避下限時間はPBAを作動する際の閾値として利用され、自動ブレーキ1判断ラインは自動ブレーキ1を作動する際の閾値として利用されるので、これらの大小関係が入れ替わるということは、PBAおよび自動ブレーキ1の作動タイミングが入れ替わることを意味している。ここで、衝突時間が通常操舵回避下限時間(の設定時間)未満になってから自動ブレーキ1を作動させる場合には、衝突までの時間が迫っているため、自動ブレーキ1の作動によって車速を極力遅くすることが好ましい。
このため、続く継続時間演算処理(S380:時間変更手段)では、通常制動回避下限時間と自動ブレーキ1判断ラインとの大小関係によって、自動ブレーキ1の作動継続時間を変更するようにしている。
具体的には、図4(b)に示すように、まず、通常制動回避下限時間が自動ブレーキ1判断ラインよりも大きいか否かを判定する(S410)。通常制動回避下限時間が自動ブレーキ1判断ライン以下であれば(S410:NO)、自動ブレーキ1の作動継続時間を0.3秒に設定し(S420)、継続時間演算処理を終了する。
一方、通常制動回避下限時間が自動ブレーキ1判断ラインよりも大きければ(S410:YES)、自動ブレーキ1の作動継続時間を0.8秒に設定し(S430)、継続時間演算処理を終了する。即ち、通常制動回避下限時間が自動ブレーキ1判断ラインよりも大きい場合(ブレーキアシストの作動条件を満たした状態で自動ブレーキ1が作動する場合)に、通常制動回避下限時間が自動ブレーキ1判断ライン以下である場合と比較して、自動ブレーキ1の作動継続時間を長く設定するようにしている。
なお、閾値演算処理における各演算結果は、RAM13に記録される。このような閾値演算処理が終了すると、S210にて演算した衝突時間が、自動ブレーキ2判断ライン未満であるか否かを判定する(S230)。衝突時間が自動ブレーキ2判断ライン未満であれば(S230:YES)、自動ブレーキ2作動指令を生成し(S240)、作動判定処理を終了する。
また、衝突時間が自動ブレーキ2判断ライン以上であれば(S230:NO)、S210にて演算した衝突時間が、自動ブレーキ1判断ライン未満であるか否かを判定する(S250)。衝突時間が自動ブレーキ1判断ライン未満であれば(S250:YES)、自動ブレーキ1作動指令を生成し(S260:警告制御手段)、作動判定処理を終了する。
また、衝突時間が自動ブレーキ1判断ライン以上であれば(S230:NO)、直ちに作動判定処理を終了する。
次に、作動判定処理に続いて実施される調停処理(S140)では、作動判定処理において、被制御対象40を作動させる作動指示がRAM13に記録されていたとしても、S120にてドライバにより衝突回避操作が実施されていることがRAM13に記録されていれば、調停処理(S140)では、当該衝突緩和処理では被制御対象40を作動させないようにすることがある。
具体的には、作動判定処理において、自動ブレーキ1に対する作動指示がRAM13に記録され、かつドライバにより衝突回避操作が実施されていることがRAM13に記録されていれば、ドライバ自身が衝突回避を実施したものとして、自動ブレーキ1として被制御対象40(ブレーキ)を作動させることを禁止する。一方、自動ブレーキ2に対する作動指示がRAM13に記録され、かつドライバにより衝突回避操作が実施されていることがRAM13に記録されていたとしても、既に衝突を回避することができないので、自動ブレーキ2として被制御対象40(ブレーキ)を作動させる。
つまり、調停処理では、自動ブレーキ1については作動をキャンセルすることがあるが、自動ブレーキ2については作動を継続するような処理を実施する。この結果、作動制御処理(S150)では、衝突を回避できるときにはドライバの操作を優先し、かつ衝突を回避できないときには衝突の被害を緩和するように、適切に被制御対象40を作動させることができるようになる。
次に、作動制御処理について図6を用いて説明する。作動制御処理では、まず、作動判定処理および調停処理において、自動ブレーキ1を作動する要求が設定されているか否かを判定する(S510)。この要求が設定されていれば(S510:YES)、S520〜S540の処理にて、車両を減速させる際の加速度勾配を設定する(加速度勾配変更手段)。
即ち、通常制動回避下限時間が自動ブレーキ1判断ラインよりも大きいか否かを判定する(S520)。通常制動回避下限時間が自動ブレーキ1判断ライン以下であれば(S520:NO)、加速度勾配を−10[m/s3]に設定し(S530)、S550に移行する。また、通常制動回避下限時間が自動ブレーキ1判断ラインよりも大きければ(S520:YES)、加速度勾配を−20[m/s3]に設定し(S540)、S550に移行する。
続いて、設定された加速度勾配に基づいて自動ブレーキ1の加速度(減速度)を設定する(S550:警告制御手段)。この処理で加速度(減速度)を設定する際には、例えば、被制御対象40を作動させるときにおける加速度の絶対値の上限値である目標加速度を−2.45[m/s2]に設定する。
なお、この目標加速度は、加速度勾配と同様に、通常制動回避下限時間と自動ブレーキ1判断ラインの関係に応じて変更するようにしてもよい。具体的には、例えば、通常制動回避下限時間が自動ブレーキ1判断ラインよりも大きいときには、通常制動回避下限時間が自動ブレーキ1判断ライン以下のときと比較して、目標加速度の絶対値を大きく設定するようにしてもよい。
そして、今回の処理において目標とする設定加速度を、加速度勾配−10[m/s3]または−20[m/s3]に沿って設定する。
即ち、作動制御処理が50ms毎に起動され、加速度勾配が−10[m/s3]に設定されている場合には、S550にて設定される設定加速度を、作動制御処理が実施される毎に−0.05[m/s2]だけ増加させる。また、作動制御処理が50ms毎に起動され、加速度勾配が−20[m/s3]に設定されている場合には、S550にて設定される設定加速度を、作動制御処理が実施される毎に−0.1[m/s2]だけ増加させる。
なお、設定加速度が目標加速度になると、その後は一定とされる。また、自動ブレーキ1は、作動開始後からS420またはS430にて設定された作動継続時間が経過すると、その後は解除される。即ち、作動継続時間が経過すると、その後は設定加速度が0に設定される。
一方、S510にて自動ブレーキ1を作動する要求が設定されていなければ(S510:NO)、自動ブレーキ2を作動する要求が設定されているか否かを判定する(S560)。この要求が設定されていれば(S560:YES)、自動ブレーキ2の加速度(減速度)を設定する(S570)。
この処理で加速度(減速度)を設定する際には、例えば、目標加速度を−8[m/s2]に設定するとともに、設定加速度を、加速度勾配−20[m/s3]に沿って設定する。即ち、作動制御処理が50ms毎に起動される場合には、S570にて設定される設定加速度を、作動制御処理が実施される毎に−0.1[m/s2]だけ増加させ、設定加速度が目標加速度になると、その後は一定とされる。
このようにS550またはS570の処理が終了すると、設定した加速度でブレーキを
作動させ(S580:警告制御手段)、作動制御処理を終了する。
また、自動ブレーキ2を作動する要求が設定されていなければ(S560:NO)、直ちに作動制御処理を終了する。
次に、PBAの作動タイミングについて図7を用いて説明する。図7は衝突緩和コントローラ10のCPU11が実行するアシスト処理を示すフローチャートである。なお、アシスト処理は、本発明でいうアシスト制御手段に相当する。
アシスト処理は、予め設定された所定周期(例えば、50ms毎)に起動される処理であって、前述の衝突緩和処理と並行して実施される。このアシスト処理では、まず、RAM13から衝突時間および通常制動回避下限時間を取得し(S610,S620)、衝突時間が通常制動回避下限時間未満であるか否かを判定する(S630)。
衝突時間が通常制動回避下限時間未満であれば(S630:YES)、ブレーキアシストの準備(前述したようなブレーキ油圧を高めたり、ブレーキパッドをブレーキディスクに近接させたりする作動)を実施し(S640)、アシスト処理を終了する。一方、衝突時間が通常制動回避下限時間以上であれば(S630:NO)、そのままアシスト処理を終了する。
以上のように詳述したPCS1において、衝突緩和コントローラ10のCPU11は、自車両が対象物に衝突するまでの時間を表す衝突時間が予め設定された通常制動回避下限時間未満になると、当該車両の運転者の操作により被制御対象40を作動させる際の制動力を増加させる。そして、CPU11は、衝突時間が予め設定された自動ブレーキ1判断ライン未満になると、予め設定された継続時間だけ被制御対象40を作動させる。さらに、CPU11は、衝突時間が通常制動回避下限時間未満になると、継続時間を長く変更する。
つまり、自動ブレーキ1を作動させる際に、既にPBAの作動タイミングになっていれば、自動ブレーキ1の作動時間が長くなるように変更する。
従って、このようなPCS1によれば、自動ブレーキ1を作動させる際に、既に衝突緩和コントローラ10のCPU11の作動タイミングになっていれば、車両が衝突する可能性がより高いものとして、自動ブレーキ1の作動時間を長くすることができるので、自動ブレーキ1の際に車両の速度をより減速させることができる。よって、自動ブレーキ1の作動時に、運転者は余裕をもって衝突を回避することができる。
また、CPU11は、車両の加速度が予め設定された加速度勾配に沿って変化するように被制御対象40を作動させるよう構成されており、衝突時間が通常制動回避下限時間未満になると、加速度勾配の傾きが大きくなるよう変更する。
従って、このようなPCS1によれば、自動ブレーキ1を作動させる際の加速度(減速度)勾配の傾きを大きくすることができるので、自動ブレーキ1の際に車両の速度をより減速させることができる。よって、自動ブレーキ1の作動時に、運転者は余裕をもって衝突を回避することができる。
さらに、CPU11は、車両と障害物との相対速度を検出し、相対速度に応じて通常制動回避下限時間を設定する。
従って、このようなPCS1によれば、通常制動回避下限時間を相対速度によって異な
る値に設定することができる。よって、本実施形態のように、自動ブレーキ1判断ラインが一定の値に設定されている場合等、警報閾値が通常制動回避下限時間とは異なる関数によって設定される場合には、相対速度に応じて通常制動回避下限時間と自動ブレーキ1判断ラインとの大小関係が変化するため、この大小関係に応じて警告ブレーキの強弱を変更することができる。
なお、本発明の実施の形態は、上記の実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
例えば、上記実施形態において、アシスト処理では、衝突時間および通常操舵回避下限時間をRAM13から取得するよう構成したが、各時間をそれぞれ演算により求めるようにしてもよい。
PCS1の概略構成を示すブロック図である。 衝突緩和処理を示すフローチャートである。 作動判定処理を示すフローチャートである。 閾値演算処理(a)および継続時間演算処理(b)を示すフローチャートであある。 自車両と対象物との相対速度[km/h]と設定時間[s]との関係を示すグラフである。 作動制御処理を示すフローチャートである。 アシスト処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1…PCS、10…衝突緩和コントローラ、11…CPU、12…ROM、13…RAM、31…レーダセンサ、32…ヨーレートセンサ、33…車輪速センサ、40…被制御対象。

Claims (4)

  1. 車両に搭載され、当該車両を制動する制動手段を作動させることによって当該車両が衝突する際の被害を緩和させる車両用の衝突緩和装置であって、
    当該車両の周囲に位置する障害物を検出する障害物検出手段と、
    当該車両と前記障害物との相対速度を検出する相対速度検出手段と、
    前記障害物検出手段により検出された障害物と当該車両とが衝突するまでの予想時間である衝突時間を演算する衝突時間演算手段と、
    前記衝突時間が、予め設定されたアシスト閾値未満になると、当該車両の運転者の操作により制動手段を作動させる際の制動力を増加させるアシスト制御手段と、
    前記衝突時間が、前記相対速度に応じて前記アシスト閾値との大小関係が変化する警告閾値未満になると、予め設定された継続時間だけ前記制動手段を作動させる警告制御手段と、
    前記警告閾値が前記アシスト閾値未満になると、前記警告閾値が前記アシスト閾値以上のときに対して、前記継続時間を長く変更する時間変更手段と、
    を備えたことを特徴とする衝突緩和装置。
  2. 前記警告制御手段は、車両の加速度が予め設定された加速度勾配に沿って変化するように前記制動手段を作動させるよう構成されており、
    前記警告閾値が前記アシスト閾値未満になると、前記警告閾値が前記アシスト閾値以上のときに対して、前記加速度勾配の傾きが大きくなるよう変更する加速度勾配変更手段を備えたこと
    を特徴とする請求項1に記載の衝突緩和装置。
  3. 前記警告制御手段は、前記制動手段を作動させる際の加速度の絶対値の上限である目標加速度を設定するよう構成されており、
    前記警告閾値が前記アシスト閾値未満になると、前記警告閾値が前記アシスト閾値以上のときに対して、前記目標加速度が大きくなるよう変更する加速度変更手段を備えたこと
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の衝突緩和装置。
  4. 記相対速度に応じて前記アシスト閾値を設定するアシスト閾値設定手段、
    を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記載の衝突緩和装置。
JP2007160450A 2007-06-18 2007-06-18 衝突緩和装置 Active JP4830984B2 (ja)

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