JP4829692B2 - 液体吐出ヘッドおよび記録装置 - Google Patents

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本発明は、液滴を吐出する吐出口とこれに連通する液室を備え、この液室の容積を変化させることにより液滴を吐出させる液体吐出ヘッドおよび記録装置に関するものである。本発明の液体吐出ヘッドおよび記録装置は、紙、布、革、不織布、OHPシート等に印刷する記録装置や、基板、板材等の固体物に液体を付着させるパターニング装置や塗布装置等に適用可能である。
従来よりインクジェットプリンタ等の記録装置は、低騒音、低ランニングコスト、装置の小型化およびカラー化が容易である等の理由から、プリンタやファクシミリ等の記録装置に広く内蔵されている。また特に圧電アクチュエータ等を用いる液体吐出ヘッドは、吐出させる液体の選択自由度の高さから、デバイス製造向けのパターニング装置としての用途も拡大しつつある。
例えば特許文献1に開示されたように、圧電アクチュエータを用いる液体吐出ヘッドにおいて液体が吐出口から吐出される過程を詳細に見てみる。まず電気信号の投入により個別液室の一部を構成する振動板に、時間とともに推移する変位を与えることによって、個別液室の容積を収縮または膨張させる容積制御を実施する。これにより、液柱状態で液体が外界へ伸び、突き出しはじめる。その後表面張力によって複数の液滴に分離しながら記録ギャップ(液体吐出ヘッドと被記録材間)のギャップを飛翔している。
一方、記録装置、パターニング装置いずれの用途としても、ノズル(吐出口)並びの高解像度化、吐出液滴の微量化が進められている。またあわせて液滴着弾精度の高精度化が図られている。このうち、高解像度化の主な方法としては個別液室の幅を細くすることが検討されている。
また、特許文献2に開示されたように、下電極の端部が圧電素子の実質的な駆動部となる圧電体能動部の端部となっており、かつ下電極の端部の外側の絶縁層に厚膜部が設けられているアクチュエータ装置も知られている。
特許第3379538号公報 特開2000−272126号公報
しかし、個別液室の幅を細くすることによって解像度を高くする場合、特にベンダー型の液体吐出ヘッドでは個別液室の幅が狭くなることにより振動板の曲げ変形およびそれによる振動板変位が充分確保できなくなる。これにより、所望の吐出性能(吐出量および吐出速度)が実現できなくなる。
この対策として振動板の厚みをできる限り薄くすることが検討されている。ところが本発明者の詳細な検討から以下のような技術課題が明らかになってきた。
検討対象は、振動板に圧電体および電極を形成した、ユニモルフ型(ベンダー型)のピエゾ記録ヘッドと呼ばれる液体吐出ヘッドである。このピエゾ記録ヘッドにて振動板の厚みを変えたものを数種類作成して吐出寿命を比較した。ここでの寿命と判断する基準としては振動板の割れによる振動板部分での液漏れ発生時期とし、その時点までの吐出動作回数で評価した。容易に予想される通り振動板が薄いものほど振動板の割れによる寿命は短かった。
本発明は、高解像度実現のために個別液室幅を狭くした液体吐出ヘッドにおいて、振動板の割れを防止して寿命を延ばし、充分な吐出寿命を確保できる液体吐出ヘッドおよび記録装置を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するため、本発明の液体吐出ヘッドは、液体を吐出する吐出口と、該吐出口と連通する液室と、該液室に対応して個別に配設された一方の電極層と、他方の電極層と、前記一方および前記他方の電極層にはさまれた圧電膜と、を含み、前記圧電膜が変形しかつ変位する圧電駆動部を前記液室の長手方向に沿って、前記液室に対応して有する圧電素子と、該圧電素子と前記液室との間に介在し、前記圧電駆動部の全面が接触する振動板と、を備えた液体吐出ヘッドであって、記圧電駆動部に対応する部分における前記振動板の、前記長手方向に関する両端部側の領域の曲げ剛性及びヤング率が、前記両端部側の領域の間の中央領域の曲げ剛性及びヤング率より大きいことを特徴とする。
本発明によれば、高解像度実現のために液室幅を狭くした構成において、振動板変位を充分確保するために振動板を薄くしても、振動板の周辺領域の曲げ剛性を大きくすることで振動板の割れを防止して寿命を延ばすことができる。これによって、高解像度を有しかつ長寿命である液体吐出ヘッドを提供する。
本発明を実施するための最良の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本発明における圧電素子の「圧電駆動部」とは、圧電膜の、一対の電極層にはさまれた自ら変形する部分、に対応する圧電素子の部分であって、かつ液室に対応して変位可能な圧電素子の部分をさす。本発明は、振動板の、圧電駆動部に対応する部分の、一方の電極層の配設方向に関する両端部の曲げ剛性が、両端部の間の領域の曲げ剛性より大きいことを特徴とするものである。本発明においては、圧電駆動部の全面が振動板に接触している。
本発明に係る第1の代表的な実施形態は、振動板の、両端部に対応する部分のヤング率が、両端部の間の領域のヤング率より大きいものである。この場合、ヤング率の差が40GPa以上であることが好ましい。この理由は、本発明の効果がより高い水準で発現し得るからである。
本発明に係る第2の代表的な実施形態は、振動板の、両端部に対応する部分が、両端部の間の領域より厚いものである。この場合、厚みの差が1μm以上であることが好ましい。この理由は、本発明の効果がより高い水準で発現し得るからである。本実施形態においては、振動板の両端部の厚い部分が液室の内側に出っ張る形態の方が、外側に出っ張る形態に比べてより好ましい。この理由は、出っ張った部分が液室の内側にある方が、ヘッドを製造しやすい(例えば振動板の外側に成膜しやすい)からである。
本発明においては、第1の代表的な実施形態の方が、第2の代表的な実施形態に比べてより好ましい。この理由は、第1の代表的な実施形態の基本構成が振動板に出っ張った部分のないものなので、ヘッドを製造しやすいからである。
本発明においては、振動板の厚みが10μm以下であることが好ましい。この理由は、本発明の効果がより高い水準で発現し得るからである。
図1に示すように、液体吐出ヘッドである記録ヘッドは、ノズルプレート1に形成された吐出口であるノズル2と、基体3に形成された連通口4および本発明に係る液室である個別液室5と、を有する。さらに、個別液室5の容積を制御する(変える)ことで個別液室5内の液体であるインクを加圧するための容積変化手段である圧電素子6を有する。圧電素子6による加圧力は、振動板7を介して個別液室5内のインクに伝達される。
振動板7の内部の、個別液室5の中央部に対応する第1の領域(中央領域)7aは、充分な振動板変位を得ることができるように、ヤング率の小さい例えば耐熱ガラスで作られている。個別液室5の周辺部に対応する振動板7の両端部の第2の領域(周辺領域)7bは、例えばシリコン製である。すなわち、振動板7の第2の領域7bである周辺領域の方が、内部の第1の領域7aである中央領域よりヤング率が大きくなるように構成されている。
液体吐出ヘッドのノズルピッチが小さくなることによって微細化が進むと、充分な振動板変位を得るには振動板を薄くしなければならず、振動板に割れが発生するため液体吐出ヘッドの寿命が短くなる。そこで、変位量の大きい振動板の周辺領域のヤング率を大きくすることで振動板の割れを防ぎ、液体吐出ヘッドの長寿命化を図るものである。
図1および図2は実施例1を示す。これは、ノズル2に対応して圧電素子6を配置し、圧電素子6に記録情報に対応する駆動信号を印加することによってノズル2から液滴を吐出させる記録方式を採用しており、圧電素子6に電力を供給するための電極配線が設けられている。圧電素子6は、上電極(一方の電極層)6bと、下電極(他方の電極層)6cと、これら一対の電極にはさまれた圧電膜6aと、を含む。振動板7および下電極6cは隣接する個別液室5をまたがって基板上の全面に配設されている。圧電膜6aおよび上電極6bは図1の(b)に上面図で示すように個別液室5のそれぞれに個別に対応して配設されている。圧電素子6と個別液室5との間に介在する様に、振動板7が設けられている。
個別液室5に液体を供給するための供給路5aは、図1の(a)の面に垂直な方向に延在して設けられており、複数の個別液室5のそれぞれに供給路5bを介して液体を供給する。
図1の(b)において、個別液室5の外周を破線で示す。また、圧電膜6aが変形しかつ変位する圧電駆動部6fは、圧電素子6の、上下電極6b、6cにはさまれた自ら変形する部分に対応する部分であって、個別液室5に対応して変位可能な部分をさす。振動板7の、圧電駆動部6fに対応する部分の、上電極6bの配設方向(図1の(b)における左右方向)に関する両端部6eに対応する領域7bの曲げ剛性が、両端部6eの間の部分6dに対応する領域7aの曲げ剛性より大きい。
この記録ヘッドの作製方法を説明する。まず、基体3は以下のように作製される。フォトリソグラフィーを用いてシリコン基板にエッチングマスクを形成する。エッチングマスクとしては1μm厚さの酸化膜等を用いる。エッチング装置としてはICP(Inductively Coupled Plasma)エッチング装置を用い、エッチングガスとしてSF6 、C4 8 を用いる。
まず、厚さ400μmのシリコン基板のおもて面に個別液室5をパターン形成するためのエッチングマスクを配設し、ICPエッチング装置を用いて、図2に示すように、深さ100μm、幅(D)100μm、長さ(L)2500μmの個別液室5を形成する。この個別液室5は、個別液室部隔壁3aによって区切られている。
つぎに、厚さ400μmのシリコン基板のうら面に連通口4をパターン形成するためのエッチングマスクを配設する。ICPエッチング装置を用いて深さ300μmの連通口4を形成する。
その後、シリコン基板の表面に振動板7を貼り付ける。
その後、振動板7上に圧電素子6を形成し、シリコン基板の裏面側に、SUS板等にパンチ加工等の別加工したノズルプレート1を貼り合わせる。
振動板7の作製方法は以下の通りである。図1の(c)に示すように、ヤング率が130GPaの(100)シリコン基板7Bと、ヤング率が87GPaのSD2(商標名・HOYA製の陽極接合用ガラス)の耐熱ガラス7Aを陽極接合により接合した後に、研磨によって薄く加工した。このようにして、厚さ3μmの振動板7を得た。
比較のために、以下のサンプルを作製した。
(比較例1)
ノズル(吐出口)密度150dpiにて、図17および図18に示す記録ヘッドを作製した。この記録ヘッドは、ノズル1002を有するノズルプレート1001と、連通口1004および個別液室1005を有する基体1003と、圧電素子1006と、振動板1007とを有する。個別液室1005の幅はおよそ100μmで、個別液室1005の長さはおよそ2500μm、振動板1007の板厚は3μm程度であった。記録ヘッドに矩形の電圧波形を投入して液体吐出動作を繰り返した。その結果、3×10の9乗回目の吐出動作あたりで振動板1007の一部に液漏れが観察された。
(比較例2)
ノズル(吐出口)密度150dpiにて、比較例1と同様に記録ヘッドを作製した。個別液室の幅はおよそ100μmで個別液室の長さはおよそ2500μm、振動板の板厚は5μm程度であった。
この記録ヘッドに矩形の電圧波形を投入して液体吐出動作を繰り返した。その結果、5×10の9乗回目の吐出動作あたりで振動板の一部に液漏れが観察された。
(比較例3)
ノズル(吐出口)密度150dpiにて、比較例1と同様に記録ヘッドを作製した。個別液室の幅はおよそ100μmで個別液室の長さはおよそ2500μm、振動板の板厚は7μm程度であった。
この記録ヘッドに矩形の電圧波形を投入して液体吐出動作を繰り返した。その結果、7×10の9乗回目の吐出動作あたりで振動板の一部に液漏れが観察された。
以上に示した比較例の結果について、その原因を明確にすべく鋭意検討を重ねた結果、以下のことが判明した。
まず、振動板の変位形状を把握すべく、比較例1の個別液室の長手方向2500μm内の数点にて非接触変位計を用いて振動板表面の変位の時刻歴データを取った。圧電素子に含まれる圧電体および電極の厚みは微小のため、圧電素子表面の変位は振動板の変位とほぼ同じと考えられる。
横軸に個別液室の長手方向座標、縦軸に変位量をプロットしたものを図3の(a)に示す。変位は個別液室中央断面位置での振動板表面の変位を、個別液室が膨張する期間の時刻t1 、t2 、t3 において測定した結果をグラフT1 、T2 、T3 で示した。
これを見ると、振動板の変位は一山状に凸に変形しておらず、両端にツノを持つ二山状に変形していることがわかる。この傾向は程度の差はあるが比較例1〜3すべての場合において観察された。両端のツノの部分は他の部分に比べて大きな曲げを受けており、薄い振動板にとっては厳しい曲げ状態が繰り返し付加され、割れが生じやすくなると考えられる。
個別液室の長手方向両端に発生するツノ状の二山を抑制する方法としては、振動板の材料をヤング率の大きい材料へ変更することが考えられる。しかし、この方法では個別液室の長手方向の中央部分の振動板の変位量までも小さくしてしまい、良好な吐出が確保できなくなる。
そこで本実施例においては、個別液室の長手方向両端に発生するツノ状の二山を抑制する目的で、個別液室の長手方向両端部分にはヤング率の大きい振動板材料を、個別液室の長手方向の中央部分にはヤング率の小さい振動板材料を用いたものである。ヤング率の測定方法としては、公知の「膜歪法」、「押し込み試験法」、「ブリュアン散乱法」、「超音波顕微鏡法」、「共鳴振動法」、「表面弾性波法」などを挙げることができる。
振動板のヤング率の好ましい範囲について考察する。まずヤング率の下限については、個別液室内に「ある質量(または重量)で存在する液体」を流動させる(液体の重量に抗してさらに流動させる)に足る値である必要がある。一方、ヤング率の上限については、振動板の破損を防止する目的では大きければ大きいほど好適である。変位量の低下によって制限されるように思えるが、個別液室の幅を広げることで変位量の低下を改善できるし、振動板の厚みをさらに薄くすることでも改善できる。したがって、記録ヘッドの作製に適する材料であれば、世に存在する最も大きいヤング率の材料は本発明の実施に用いることができる。
実施例1による実験結果は以下の通りである。実施例1の記録ヘッドに矩形の電圧波形を投入して液体吐出動作を繰り返した。その結果、2×10の10乗回目の吐出動作あたりで振動板の一部に液漏れが観察されたが、比較例1に比べて寿命は向上した。比較例1と同様に、個別液室の長手方向2500μm内の数点にて非接触変位計を用いて振動板表面の変位の時刻歴データを取った。この結果、図3の(b)に示すように、個別液室の長手方向両端に発生するツノ状の二山は抑制されており、その結果厳しい曲げ状態が付加されなくなり寿命が延びたと考えられる。
ヤング率が130GPaの(100)シリコンとヤング率が87GPaのSD2(HOYA製の陽極接合用ガラス)を陽極接合により接合した後に研磨によって薄く加工して、厚さ5μmの振動板を得た。その他の作製方法は比較例2と同じである。
この記録ヘッドに矩形の電圧波形を投入して液体吐出動作を繰り返した。その結果、3×10の10乗回目の吐出動作あたりで振動板の一部に液漏れが観察されたが、比較例2に比べて寿命は向上した。振動板表面の変位の時刻歴データを取った結果も、個別液室の長手方向両端に発生するツノ状の二山は抑制されており、その結果厳しい曲げ状態が付加されなくなり寿命が延びたと考えられる。
ヤング率が130GPaの(100)シリコンとヤング率が87GPaのSD2(HOYA製の陽極接合用ガラス)を陽極接合により接合した後に研磨によって薄く加工して、厚さ7μmの振動板を得た。その他の作製方法は比較例3と同じである。
この記録ヘッドに矩形の電圧波形を投入して液体吐出動作を繰り返した。その結果、4×10の10乗回目の吐出動作あたりで振動板の一部に液漏れが観察されたが、比較例3に比べて寿命は向上した。振動板表面の変位の時刻歴データを取った結果も、個別液室の長手方向両端に発生するツノ状の二山は抑制されており、その結果厳しい曲げ状態が付加されなくなり寿命が延びたと考えられる。
ヤング率が190GPaの(111)シリコンとヤング率が87GPaのSD2(HOYA製の陽極接合用ガラス)を陽極接合により接合した後に研磨によって薄く加工して、厚さ5μmの振動板を得た。その他の作製方法は比較例2と同じである。
この記録ヘッドに矩形の電圧波形を投入して液体吐出動作を繰り返した。その結果、5×10の10乗回目の吐出動作あたりで振動板の一部に液漏れが観察されたが、比較例2に比べて寿命は向上した。振動板表面の変位の時刻歴データを取った結果も、個別液室の長手方向両端に発生するツノ状の二山は抑制されており、その結果厳しい曲げ状態が付加されなくなり寿命が延びたと考えられる。
図4および図5に示すように、厚さ5μm、ヤング率が130GPaの(100)シリコン基板を振動板7のベースとした。シリコン基板の、個別液室5の中央部で液体に接する第1の領域7aの両端に位置する領域に、スパッタ等によってSiN(ヤング率267GPa)の薄膜8を成膜・積層した。この積層構造は、振動板7の両端部におけるトータルとしてのヤング率増強による曲げ剛性を高めただけでなく、加えてトータルとしての厚み増加による曲げ剛性も高めることを意図したものである。この振動板7を、陽極接合によりシリコンの基体3に接合した。その他の作製方法は比較例2と同じである。
この記録ヘッドに矩形の電圧波形を投入して液体吐出動作を繰り返した。その結果、(100)シリコン単体を厚さ5μmの振動板とした場合に比べて寿命は向上した。比較例2と同様に、個別液室5の長手方向2500μm内の数点にて非接触変位計を用いて振動板表面の変位の時刻歴データを取った。この結果、個別液室5の長手方向両端に発生するツノ状の二山は抑制されており、厳しい曲げ状態が付加されなくなり寿命が延びたと考えられる。
図6に示すように、ノズル密度を80dpi(個別液室5の幅270μm)とし、駆動周波数を大幅に向上させる目的で、長さLが500μmと短い個別液室5を有する記録ヘッドを作製した。この場合は、振動板7の厚みが実施例1〜5ほど薄くない状態でも、個別液室5の長手方向および幅方向(一方の電極層の配設方向に直交する方向)において、端部支持距離が長い。このため、図3の(a)に示すような変形が個別液室5の長手方向および幅方向の双方に観察された。
そこで、実施例1〜4と同様に(100)シリコンまたは(111)シリコンとSD2の接合と研磨を繰り返すことでシリコンの領域7bとSD2の領域7aからなる振動板7を作製し、記録ヘッドを作製した。この場合、振動板7の第2の領域7bがシリコンで形成されており、この部分のヤング率が相対的に大きくなっている。
この記録ヘッドに矩形の電圧波形を投入して液体吐出動作を繰り返した。その結果、振動板をSD2のみで作製したヘッドに比べて寿命は向上した。また、個別液室の長手方向および幅方向内の数点にて非接触変位計を用いて液室容積制御手段表面の変位の時刻歴データを取った。この結果、図3の(b)に示すような、個別液室の長手方向および幅方向両端に発生するツノ状の二山は抑制された変形となり、厳しい曲げ状態が付加されなくなり寿命が延びたと考えられる。
実施例1〜4および実施例6では接合技術と研磨によって振動板を作製したが、他の技術によって作製しても構わない。
図7の(a)、(b)に示すように、個別液室5とこれに面した振動板7の外形が円形あるいは略円形である場合には、中央の第1の領域7aに対してヤング率の大きい第2の領域7bを同心円状に配設する。
図8に示すように、個別液室5の端部が角をとったR形状のものであっても、実施例1〜3と同様に、振動板7の、第1の領域7aより第2の領域7bにヤング率の大きい材料を用いることで、同様の効果を得ることができる。本実施例においては、液室5は絞り部5cで絞られている。これにより、個別液室同士の圧力のクロストークをより小さいものとすることができる。
図9および図10に示すように、ノズルプレート1に形成された複数の吐出口2に対し、基体3に形成された液室である個別液室5がそれぞれ連通口4を介して連通されている。
各個別液室5には、圧電素子6が配設されており、圧電素子6と個別液室5との間に、個別液室5内の液体に圧電素子6による変位を伝える振動板7が介在されている。
振動板7は、個別液室5内の液体が接する領域であって個別液室5の長手方向に関する両端部に対応する領域に設けられた厚肉部7dと、個別液室5内の液体が接する領域であって個別液室5の中央領域に対応する領域に設けられた薄肉部7cとを有している。そして、振動板7の割れを防止するために、厚肉部7dの厚みは薄肉部7cよりも厚く設定されている。
本実施例は以下に説明する作製方法によって作製したものである。
先ず、厚さ400μmのシリコン基板等の基体3の表面に、フォトリソグラフィーによって、厚さ1μmの酸化膜からなる個別液室5のパターン用エッチングマスクを形成する。そののちICP(Inductively Coupled Plasma)エッチング装置により、エッチングガスとしてSF6 、C4 8 を用いて、隔壁3aによって仕切られた深さ100μmの個別液室5を形成する。
次に、基体3の裏面に連通口4のパターン用エッチングマスクを形成したのち、ICPエッチング装置を用いて、隔壁3aで仕切られた深さ300μmの連通口4を形成する。
次に、基体3の表面に振動板7を陽極接合により貼り付けたのち、研磨によって所望の板厚に加工する。
上述の振動板7は、陽極接合用ガラスSD2(HOYA社製)を用い、以下に説明する作製方法により作成する。
図11の(a)に示すように、基板9に振動板7の厚肉部7dに対応するフォトレジスト9a、9bを形成したのち、深さbが2μmのエッチングをする。エッチング液は、低濃度のフッ酸水溶液を用いる。
次に、残ったフォトレジストを除去して、基体3の表面に陽極接合により貼り付けたのち、図11の(b)に示すように、研磨により所望の厚みに加工する。これにより、厚肉部7dの厚みが5μmで、薄肉部7cの厚みaが3μmの振動板7を得る。
次に、振動板7上に圧電素子6を形成し、一方、基体3の裏面に、SUS板等にパンチ加工等の別加工したノズルプレート1を貼り合わせる。
本実施例による記録ヘッドに矩形の電圧波形を投入して液体吐出動作を繰り返した。その結果、2×10の10乗回目の吐出動作あたりで振動板7の一部に液漏れが観察されたが、後述する比較例に比べて寿命は延びた。
個別液室5の長手方向2500μm内の数点にて、非接触変位計を用いて振動板の表面の変位の時刻歴データを取った結果は、図3の(b)に示すものと近かった。振動板7の個別液室5の長手方向に関する両端部に対応する領域に発生するツノ状の二山(図3の(a)参照)は抑制されており、厳しい曲げ状態が付加されなくなって寿命が延びたと考えられる。
本実施例においては、図11の(a)に示すように、基板9に対して、振動板7の長手方向に関する両端部の厚肉部7dに対応するフォトレジスト9a、9bを形成し、振動板7の長手方向に関する中央領域の薄肉部7cに対応する深さ4μmのエッチングをする。エッチング液は、低濃度のフッ酸水溶液を用いる。
次に、残ったフォトレジストを除去して、基体3の表面に陽極接合により貼り付け、図11の(b)に示すように、研磨により所望の厚みに加工する。これにより、振動板7の厚肉部7dの厚みが7μm、個別液室5の長手方向に関する中央領域に対応する薄肉部7cの厚みが3μmの振動板7を得た。その他の工程は、実施例9と同じであるので、説明は省略する。
本実施例による記録ヘッドに矩形の電圧波形を投入して液体吐出動作を繰り返した。その結果、3×10の10乗回目の吐出動作あたりで振動板7の一部に液漏れが観察されたが、比較例に比べて寿命は延びた。
個別液室5の長手方向2500μm内の数点にて、非接触変位計を用いて振動板の表面の変位の時刻歴データを取った結果は、図3の(b)に示すものと近かった。振動板7の個別液室5の長手方向に関する両端部に対応する領域に発生するツノ状の二山は抑制されており、厳しい曲げ状態が付加されなくなって寿命が延びたと考えられる。
本実施例においては、基板9に対して、振動板7の厚肉部7dに対応するフォトレジストを形成したのち、振動板7の長手方向に関する中央領域に対して、深さ6μmのエッチングをする。エッチング液は、低濃度のフッ酸水溶液を用いる。
次に、残ったフォトレジストを除去して、基体3の表面に陽極接合により貼り付け、図11の(b)に示すように、研磨により所望の厚みに加工する。これにより、振動板7の厚肉部7dの厚みが9μm、薄肉部7cの厚みが3μmの振動板7を得た。その他の工程は、実施例9と同じであるので、説明は省略する。
本実施例による記録ヘッドに矩形の電圧波形を投入して液体吐出動作を繰り返した。その結果、4×10の10乗回目の吐出動作あたりで振動板7の一部に液漏れが観察されたが、比較例に比べて寿命は向上した。
個別液室5の長手方向2500μm内の数点にて非接触変位計を用いて振動板の表面の変位の時刻歴データを取った結果は、図3の(b)に示すものと近かった。個別液室5の長手方向に関する両端部に対応する領域に発生するツノ状の二山は抑制されており、厳しい曲げ状態が付加されなくなって寿命が延びたと考えられる。
ノズル(吐出口)の高密度実装ではなく、駆動周波数を大幅に向上させる目的で、実施例9と同様の方法で図12に示すような個別液室5が極めて短い記録ヘッドを作製した(80dpi)。個別液室5は長さ500μm、幅270μmである。従来のこの形態の場合、図3の(a)に示すような変形が個別液室5の長手方向および幅方向にも観察された。
図12に示すように、本実施例の振動板7は、個別液室5内の液体が接する領域であって吐出口2に対応する内側領域が薄肉部7cからなり、薄肉部7cの外側を厚肉部7dが囲んでいる。この場合、吐出口2に対応する内側領域に設けられた薄肉部7cに比べて厚肉部7dは厚くなっている。
本実施例に係る記録ヘッドに矩形の電圧波形を投入して液体吐出動作を繰り返した。その結果、振動板を均一な厚みで作製した記録ヘッドに比べて寿命は延びた。個別液室5の長手方向および幅方向500μm内の数点にて非接触変位計を用いて振動板7の表面の変位の時刻歴データを取った結果は、図3の(b)に示すものと近かった。個別液室5の長手方向および幅方向に関する両端部に対応する領域に発生するツノ状の二山は抑制されており、厳しい曲げ状態が付加されなって寿命が延びたと考えられる。
(比較例4)
本比較例による記録ヘッドは図17および図18に示す構成を有する。吐出口(ノズル)1002の密度150dpi、個別液室1005の幅はおよそ100μm、個別液室1005の長さはおよそ2500μm、振動板1007の板厚は3μm程度である。
本比較例による記録ヘッドの作製方法の概略を以下に説明する。
先ず、厚さ400μmのシリコン基板等の基体の表面に、フォトリソグラフィーによって個別液室のパターン用エッチングマスクを形成する。そののち、ICPエッチング装置によりエッチングガスとしてSF6 、C4 8 を用いて、隔壁で仕切られた深さ100μmの個別液室を形成する。
次に、基体の裏面に連通口のパターン用エッチングマスクを形成したのち、ICPエッチング装置を用いて隔壁で仕切られた深さ300μmの連通口を形成する。
基体の表面に振動板を貼り付けたのち、研磨によって所望の板厚に加工する。
なお、振動板には陽極接合用ガラスSD2(HOYA社製)を用いた。
そののち、振動板上の容積変化手段(圧電素子)を形成し、一方、基体の裏面に、SUS板等にパンチ加工等の別加工したノズルプレートを貼り合わせる。
この液体吐出ヘッドに矩形の電圧波形を投入して液体吐出動作を繰り返した。その結果、3×10の9乗回目の吐出動作あたりで振動板の一部に液漏れが観察された。
(比較例5)
本比較例による記録ヘッドは、振動板の板厚は5μm程度である以外は、比較例4と同様である。
この記録ヘッドに矩形の電圧波形を投入して液体吐出動作を繰り返した。その結果、5×10の9乗回目の吐出動作あたりで振動板の一部に液漏れが観察された。
(比較例6)
本比較例による記録ヘッドは、振動板の板厚は7μm程度である以外は、比較例4と同様である。
この記録ヘッドに矩形の電圧波形を投入して液体吐出動作を繰り返した。その結果、7×10の9乗回目の吐出動作あたりで振動板の一部に液漏れが観察された。
以上に示した比較例の結果は予想される傾向ではあったが、その原因を明確にすべく鋭意検討を重ねた結果、以下のことが判明した。
まず、振動板の変位形状を把握すべく、個別液室の長手方向2500μm内の数点にて非接触変位計を用いて容積変化手段表面の変位の時刻歴データを取った。容積変化手段に含まれる圧電体および電極の厚みは微小のため、容積変化手段表面の変位は振動板の変位とほぼ同じと考えられる。
横軸に個別液室の長手方向座標、縦軸に変位量をプロットしてみた結果は、図3の(a)と近かった。図3の(a)の変位は個別液室中央断面位置での容積変化手段表面の変位を、個別液室が膨張する期間の時刻t=t1 、t2 、t3 (t1 <t2 <t3 )の場合について示した。
これを見ると容積変化手段表面の変位(振動板の変位)は、一山状に凸に変形しておらず、両端にツノを持つ二山状に変形していることがわかる。この傾向は程度の差はあるが比較例4〜6すべての場合において観察された。両端のツノの部分は他の部分に比べて大きな曲げを受けており、薄い振動板にとっては厳しい曲げ状態が繰り返し付加され、割れが生じやすくなると考えられる。
図13に示したように、個別液室5の吐出口側の端部が、角をとった円弧状である液体吐出ヘッドでも、本発明は有効である。本実施例では、実施例9の液体吐出ヘッドに準じて、振動板7の個別液室5内の液体が接する領域であって個別液室の長手方向に関する両端部に対応する領域に厚肉部7dを設けている。振動板7の個別液室5内の液体が接する領域であって個別液室の長手方向に関する中央領域に対応する領域に薄肉部7cを設ける。
図14に示すように、振動板7の個別液室5内の液体が接する領域が円形または略円形状の液体吐出ヘッドでも、本発明は有効である。本実施例では、振動板7は、中央領域の薄肉部7cの外周を同心円状に厚肉部7dが囲むものとする。
図15に示すように、ヤング率が130GPaの(100)シリコンとヤング率が87GPaのSD2(HOYA製の陽極接合用ガラス)とを陽極接合により接合した後に研磨によって薄く加工して、厚さ5μmの振動板7を得た。さらに振動板7の、個別液室5の中央部で液体に接する第1の領域7aの両端に位置する第2の領域7bに、スパッタ等によってSiN(ヤング率267GPa)の薄膜7eを成膜・積層した。この積層構造は、トータルとしてのヤング率増強による曲げ剛性を高めただけでなく、加えてトータルとしての厚み増加による曲げ剛性も高めることを意図したものである。したがって成膜・積層されるSiNは、(100)シリコン領域に限らず、(100)シリコンとSD2に跨った領域に位置しても構わない。この振動板を、陽極接合によりシリコンの基体に接合した。その他の作製方法は比較例2と同じである。
この記録ヘッドに矩形の電圧波形を投入して液体吐出動作を繰り返した。その結果、(100)シリコン単体を厚さ5μmの振動板とした場合に比べて寿命は向上した。比較例2と同様に、個別液室の長手方向2500μm内の数点にて非接触変位計を用いて振動板表面の変位の時刻歴データを取った。この結果、個別液室の長手方向両端に発生するツノ状の二山は抑制されており、厳しい曲げ状態が付加されなくなり寿命が延びたと考えられる。
図16は記録ヘッドを搭載する記録装置全体を説明する破断斜視図である。この装置に給送された被記録媒体Pは、媒体搬送手段である送りローラ109、110によって記録ヘッドユニット100の記録可能領域へ搬送される。記録ヘッドユニット100は、2つのガイド軸107、102によって、それらの延在方向(主走査方向)に沿って移動可能にガイドされており、記録領域を往復走査する。記録ヘッドユニット100の走査方向が主走査方向であり、被記録媒体Pの搬送方向が副走査方向となる。記録ヘッドユニット100には、複数色のインク液滴を吐出するため記録ヘッドと、それぞれの記録ヘッドにインクを供給するためのインクタンク101が搭載されている。この例のインクジェット記録装置における複数色のインクは、ブラック(Bk)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の4色である。各色の位置は順不同である。
記録ヘッドユニット100が移動可能な領域の右端の下部には、回復系ユニット112が配備されており、非記録動作時に記録ヘッドの吐出口部を回復処理したりする。
本例の場合、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各色インク(Bk、C、M、Y)のインクタンクが全て独立に交換可能な構成となっている。記録ヘッドユニット100には、Bkのインク液滴、Cのインク液滴、Mのインク液滴、Yのインク液滴を吐出する記録ヘッド群と、Bk用インクタンク101B、C用インクタンク101C、M用インクタンク101M、Y用インクタンク101Yが搭載される。各インクタンクは記録ヘッド群と接続され、記録ヘッド群の吐出口に連通するノズル流路内にインクを供給する。この例以外にも例えば、各色用のインクタンクを任意の組み合わせで一体構造としてもよい。
実施例1による記録ヘッドを示すもので、(a)はその主要部を示す部分断面図、(b)はその上面概念図、(c)は振動板の製造方法を説明する図である。 図1の記録ヘッドの振動板と個別液室の配置を説明する模式平面図である。 振動板の変位を示すグラフで、(a)は従来例、(b)は実施例1によるものである。 実施例5による記録ヘッドの主要部を示す部分断面図である。 図5の装置の振動板と個別液室の配置を説明する模式平面図である。 実施例6における振動板と個別液室の配置を説明する模式平面図である。 実施例7における振動板と個別液室の配置を説明する模式平面図である。 実施例8における振動板と個別液室の配置を説明する模式平面図である。 実施例9による液体吐出ヘッドを説明する模式断面図である。 実施例9による液体吐出ヘッドを説明する模式平面図である。 実施例9による振動板の作製方法を説明する模式断面図である。 実施例12による液体吐出ヘッドを説明する模式平面図である。 実施例13よる液体吐出ヘッドを説明する模式平面図である。 実施例14による液体吐出ヘッドを説明する模式平面図である。 実施例15による液体吐出ヘッドを説明する模式平面図である。 記録装置の全体を説明する模式斜視図である。 従来例による記録ヘッドの主要部を示す部分断面図である。 図17の装置の振動板と個別液室の配置を説明する模式平面図である。
符号の説明
1 ノズルプレート
2 吐出口
3 基体
4 連通口
5 個別液室
6 圧電素子
7 振動板
100 記録ヘッドユニット
101 インクタンク
102、107 ガイド軸
109、110 送りローラ
112 回復系ユニット
120 クリーニング手段

Claims (6)

  1. 液体を吐出する吐出口と、
    該吐出口と連通する液室と、
    該液室に対応して個別に配設された一方の電極層と、他方の電極層と、前記一方および前記他方の電極層にはさまれた圧電膜と、を含み、前記圧電膜が変形しかつ変位する圧電駆動部を前記液室の長手方向に沿って、前記液室に対応して有する圧電素子と、
    該圧電素子と前記液室との間に介在し、前記圧電駆動部の全面が接触する振動板と、
    を備えた液体吐出ヘッドであって、
    記圧電駆動部に対応する部分における前記振動板の、前記長手方向に関する両端部側の領域の曲げ剛性及びヤング率が、前記両端部側の領域の間の中央領域の曲げ剛性及びヤング率より大きいことを特徴とする液体吐出ヘッド。
  2. 前記振動板が、ヤング率の異なる2つの材料を接合したものであることを特徴とする請求項記載の液体吐出ヘッド。
  3. 前記振動板の、前記両端部に対応する部分が、前記両端部の間の領域より厚いことを特徴とする請求項1または2記載の液体吐出ヘッド。
  4. 前記振動板の、前記両端側の領域に対応する部分が、複数の薄膜の積層構造を有することを特徴とする請求項記載の液体吐出ヘッド。
  5. 前記振動板の、前記両端側の領域に対応する部分に、前記中央領域よりヤング率の大きい薄膜が積層されていることを特徴とする請求項記載の液体吐出ヘッド。
  6. 請求項1ないしいずれか1項記載の液体吐出ヘッドと、該液体吐出ヘッドの吐出口から吐出された液体を付着させる媒体を搬送する手段と、を有することを特徴とする記録装置。
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